JP2010265305A - Gst活性化された抗癌化合物と他の抗癌治療との併用癌治療 - Google Patents
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Abstract
【課題】GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量および他の抗癌治療の治療上の有効量を投与することによる、哺乳動物、特にヒトにおける併用癌治療の方法の提供。
【解決手段】該方法のための医薬品組成物、製品、およびキット。該方法のための医薬品産業における、GST活性化された抗癌化合物の使用。抗癌治療で治療される哺乳動物に、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量を投与することからなる、哺乳動物、特にヒトにおける抗癌治療を増強する方法。該方法のための医薬品産業における、GST活性化された抗癌化合物の使用。該GST活性化された抗癌化合物は、好ましくは米国特許第5556942号の化合物であり、より好ましくはTLK286がよく、特に該塩酸塩である。
【選択図】なし
【解決手段】該方法のための医薬品組成物、製品、およびキット。該方法のための医薬品産業における、GST活性化された抗癌化合物の使用。抗癌治療で治療される哺乳動物に、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量を投与することからなる、哺乳動物、特にヒトにおける抗癌治療を増強する方法。該方法のための医薬品産業における、GST活性化された抗癌化合物の使用。該GST活性化された抗癌化合物は、好ましくは米国特許第5556942号の化合物であり、より好ましくはTLK286がよく、特に該塩酸塩である。
【選択図】なし
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、2002年11月15日に出願された、米国仮出願第60/426983号の35USC119(e)を基に優先権主張する。
本出願は、2002年11月15日に出願された、米国仮出願第60/426983号の35USC119(e)を基に優先権主張する。
(発明の背景)
本発明は、癌治療に関する。
本発明は、癌治療に関する。
(関連技術の説明)
癌治療(抗癌治療)の目的は、癌細胞を増殖、浸潤、転移、および最終的に、例えばヒトもしくは他の哺乳動物等の宿主生命体の死滅から防ぐ事である。細胞増殖は癌細胞のみならず、多くの正常細胞の性質であるので、ほとんどの癌治療もまた、例えば、骨髄および粘膜細胞のような急速な代謝回転を有する特定の細胞の正常細胞にも毒性効果をもたらす。それ故に、効果的な癌治療を選定するゴールは、癌細胞における際だった成長阻害または制御効果および宿主における最小限の毒性効果を持つ治療を見出す事である。最も有効な治療は、宿主が正常に、もしくは少なくとも満足のいく生活の機能および質を回復する事を可能にするために正常細胞を充分維持しながら、使用される薬剤は全ての癌細胞に対して、阻害するだけでなく、根絶できる事である。癌治療とは、全ての細胞分裂を標的とする抗増殖剤(主として、小分子)を用いる古典的な化学療法;例えば、遺伝子治療を用いる癌細胞において、分子機能を改良するように設計された機能療法等の特異的に癌細胞を標的にするように設計された分子標的療法、アンチセンス治療、および塩酸エルロチニブ、ゲフィチニブ、ならびにメシル酸イマチニブ等の医薬品、例えば、モノクローナル抗体、免疫毒素、放射性免疫複合体、および癌ワクチン等を用いる治療の癌細胞の特異な表現型を標的とするように設計された表現型配向性治療;例えば、インターロイキン−2およびインターフェロン−α等のサイトカイン類を用いる生物学的療法;および放射線療法を含む。
癌治療(抗癌治療)の目的は、癌細胞を増殖、浸潤、転移、および最終的に、例えばヒトもしくは他の哺乳動物等の宿主生命体の死滅から防ぐ事である。細胞増殖は癌細胞のみならず、多くの正常細胞の性質であるので、ほとんどの癌治療もまた、例えば、骨髄および粘膜細胞のような急速な代謝回転を有する特定の細胞の正常細胞にも毒性効果をもたらす。それ故に、効果的な癌治療を選定するゴールは、癌細胞における際だった成長阻害または制御効果および宿主における最小限の毒性効果を持つ治療を見出す事である。最も有効な治療は、宿主が正常に、もしくは少なくとも満足のいく生活の機能および質を回復する事を可能にするために正常細胞を充分維持しながら、使用される薬剤は全ての癌細胞に対して、阻害するだけでなく、根絶できる事である。癌治療とは、全ての細胞分裂を標的とする抗増殖剤(主として、小分子)を用いる古典的な化学療法;例えば、遺伝子治療を用いる癌細胞において、分子機能を改良するように設計された機能療法等の特異的に癌細胞を標的にするように設計された分子標的療法、アンチセンス治療、および塩酸エルロチニブ、ゲフィチニブ、ならびにメシル酸イマチニブ等の医薬品、例えば、モノクローナル抗体、免疫毒素、放射性免疫複合体、および癌ワクチン等を用いる治療の癌細胞の特異な表現型を標的とするように設計された表現型配向性治療;例えば、インターロイキン−2およびインターフェロン−α等のサイトカイン類を用いる生物学的療法;および放射線療法を含む。
しかしながら、最初の有効な抗癌化合物は、1940年代に臨床試験に入ったけれども、初期の治療結果は期待はずれであった。急性リンパ性白血病および成人リンパ腫の退行は、例えば、ナイトロジェンマスタード剤、葉酸代謝拮抗剤、副腎皮質ステロイド剤、およびビンカアルカロイド剤などを単独で用いることにより得られたが、応答はしばしば部分的であり、持続は短時間のみであって、再発は、元の該医薬品の耐性と関連していた。単剤を与えた時の初期の耐性(自然耐性)は度々起こり、医薬品の暴露後に、たとえ初期に応答のあった癌類でさえも、しばしば後天性の耐性を表す。おそらく不均一な個体群から先在する耐性のある癌細胞を選択するためであり、もしかすると耐性への突然変異の増加速度のためであるかもしれない。この事は、ほとんど例外なく、癌は併用療法によってのみ治癒することが、臨床知見と一致している。癌は、抗癌治療に対して、耐性がある(治療の初期過程の間に応答を示さない)、または難治性である(初期応答を示し、次いで再発し、治療の後期過程においては応答を示さない)と頻繁に特徴づけられている。一つの抗癌医薬品(例えば、シスプラチンのような白金抗癌化合物)に対する耐性は、所定の部類の他の医薬品(例えば、他の白金化合物)に対する交差耐性としばしば関連づけられる。多面発現性の薬剤耐性とも呼ばれる、多剤耐性は、該医薬品およびその部類の他の医薬品に対するだけでなく、無関係の薬剤に対する耐性を与える一医薬品を用いて治療する現象である。
抗癌治療、特に化学療法は、いくつかの主な理由で、併用が頻繁に用いられる。第一には、2またはそれ以上の非交差耐性療法での治療は、耐性クローンの形成を防ぎ得、二つ目として、成長(静止−G0、有糸分裂後−G1、DNA合成−S、有糸分裂前−G2、および有糸分裂−M)の異なった相において、細胞に対して活動的である2またはそれ以上の治療の併用は、ゆっくり分裂している細胞、ならびに活動的に分裂している細胞を死滅させ、および/または多くの抗癌治療に対してより感受性を上げるように、活動的に分裂する状態に細胞を補充し得る。三つ目として、併用は、影響を与える異なった経路または単一の生化学経路における異なった段階によって、生化学的な増強効果を生み出し得る。特に、治療の毒性が重複しない場合、2またはそれ以上の治療は、全量またはほぼ全量を用いて、各々治療の有効性は、併用によって維持され得る。従って、伝統的な骨髄抑制性医薬品は、例えば、ビンカアルカロイド、プレドニゾン、およびブレオマイシンのような非骨髄抑制性医薬品によって補完され得て、併用化学療法は、単剤では治癒できない一連の癌に対して開発されてきた。2またはそれ以上の化学療法、分子標的療法、生物学的療法、および放射線療法の併用もまた知られおり、用いられている。多種多様の機構的に異なる抗癌治療の存在は、非交差耐性療法が見出されることを示唆するけれども、癌細胞は多面発現性の薬剤耐性を与える、多様な機構を有することが知られている。耐性のこれらの機構は、例えば、転移性の大腸癌および前立腺癌の様な通常の癌を治癒する併用療法における失敗の一因となる。
抗癌化学療法および生物学的療法の議論、ならびに適当な治療手順の例は、Cancer Chemotherapy and Biotherapy: Principles and Practice, 3rd ed. (2001), Chabner and Longo, eds.,Handbook of Cancer Chemotherapy, 6th ed. (2003), Skeel, ed. 等の両方ともに Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, Pennsylvania, U.S.A. から出版されている本の中で見出され得、および抗癌治療法、特に化学療法は、例えば米国立癌研究所(www.cancer.gov)、米国臨床腫瘍学会(www.asco.org)、および国家統合的癌ネットワーク(www.nccn.org)等によって維持されるウェブサイト上で見出され得る。
該還元型において、グルタチオン(GSH)は、式:γ−L−Glu−L−Cys−Glyのトリペプチドである。還元されたグルタチオンは、細胞内の還元条件を維持するために中心的な役割を持っており、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)にとって必須の基質でもある。GSTは、細胞に導入される生体異物の該代謝および解毒を制御するアイソザイムのスーパーファミリーとして哺乳動物中に存在する。一般的に、GSTは生体異物(抗癌医薬品も含む)の解毒を促進することができるが、特定の前駆体を毒物に変換することも可能である。該アイソザイムであるGST P1−1は、例えば、卵巣、非小細胞肺、乳房、結腸直腸、膵臓、およびリンパ腫組織のような多くの癌細胞に構成的に発現される(乳房、肺、肝臓および結腸直腸癌からのヒトの癌の実例の75%以上が、GST P1−1を発現すると報告されている)。多くの化学療法剤により、以下で治療される腫瘍において、しばしば過剰発現され、これらの薬剤に対する耐性へと発展することが癌細胞で見られる。
米国特許第5556942号は、式:
[式中、
Lは、電子吸引性脱離基であり;
SXは、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、もしくは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1,R2およびR3は、各々独立してHまたは非干渉置換基であり;
nは、0、1および2であり;
Yは、
からなる群から選択され;
mは、1または2であり;および
AAcは、化合物の残基とペプチド結合で連結したアミノ酸である]
の化合物およびそれらのアミド体、エステル体および塩ならびにその合成を公開している。
Lは、電子吸引性脱離基であり;
SXは、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、もしくは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1,R2およびR3は、各々独立してHまたは非干渉置換基であり;
nは、0、1および2であり;
Yは、
からなる群から選択され;
mは、1または2であり;および
AAcは、化合物の残基とペプチド結合で連結したアミノ酸である]
の化合物およびそれらのアミド体、エステル体および塩ならびにその合成を公開している。
該特許化合物は、適合性のあるGSTアイソザイム類を含む標的組織を選択的に治療するための有効な医薬品であると述べられており、同時に骨髄中でGM前駆細胞のレベルを上昇させる。Lの開示された態様は、ホスホラミデートおよびホスホロジアミデートマスタードを含み、望まない細胞にとっては細胞毒性である医薬品を生み出す態様を含む。
TLK286は、本特許ではTER286として同定され、γ−グルタミル−α−アミノ−β−((2−エチル−N,N,N,N−テトラ(2’−クロロ)エチルホスホラミデート)スルホニル)プロピオニル−(R)−(−)フェニルグリシンと命名された、これらの化合物群からなる一つである。
TLK286は、式:
で示される化合物であり、CAS名は、L−γ−グルタミル−3−[[2−[[ビス[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ホスフィニル]オキシ]エチル]スルホニル]−L−アラニル−2−フェニル−(2R)−グリシンである。塩酸塩であるTLK286は、提案された米国一般名では、カングルストラチド塩酸塩(canglustratide hydrochloride)である。TLK286は、細胞毒性のあるホスホロジアミデートマスタード部位を遊離させるために、GST P1−1およびGST A1−1の作用によって活性化される抗癌化合物である。GST P1−1によるTLK286の以下の活性化によって、アポトーシスがMKK4、JNK、p38MAPキナーゼおよびカスパーゼ3の活性化を伴うストレス応答シグナル伝達経路を介して誘導される。
TLK286は、式:
インビトロで、GST P1−1で過剰発現されたTLK286は、ドキソルビシンに対する耐性のために選択されたM6709ヒト大腸癌細胞株、およびシクロホスファミドに対する耐性のために選択されたMCF−7ヒト乳癌細胞株において、両方ともに、それらの親細胞株に比べて、より強力であることが示されており、高、中および低レベルのGST P1−1を有するように巧みに設計されたM7609のマウス異種移植片においても、TLK286の効力は、GST P1−1のレベルと正の相関を示した[Morgan et al., Cancer Res., 58:2568 (1998)]。
該塩酸塩としてのTLK286は、卵巣癌、乳癌、非小細胞肺癌および結腸直腸癌の治療のための多重臨床試験で現在評価されている。非小細胞肺癌および卵巣癌の患者における、単剤による抗癌活性および生存率の改良ならびに結腸直腸および乳癌における単剤による抗癌活性が有効であると証明されている。インビトロでの細胞培養液および癌組織診からの証拠では、TLK286が白金、パクリタキセルおよびドキソルビシンに対する非交差耐性である事を示し[Rosario et al., Mol. Pharmacol., 58:167 (2000)]、ゲムシタビンに対してもまたそうである。TLK286で治療された患者は、臨床的に深刻な血液毒性の発生率がかなり低いことを示す。
米国特許第5556942号内で具体的に述べられている他の化合物は、TLK231(TER231)、GST M1a−1aよって活性化されたL−γ−グルタミル−3−[[2−[[ビス[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ホスフィニル]オキシ]エチル]スルホニル]−L−アラニル−グリシン;TLK303(TER303)、GST A1−1で活性化されたL−γ−グルタミル−3−[[2−[[ビス[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ホスフィニル]オキシ]エチル]スルホニル]−L−アラニル−2−フェニル−(2S)−アラニン;TLK296(TER296)、GST P1−1で活性化されたL−γ−グルタミル−3−[[2−[[ビス[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ホスフィニル]オキシ]エチル]スルホニル]−L−フェニルアラニル−グリシン;およびTLK297(TER297)、L−γ−グルタミル−3−[[2−[[ビス[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ホスフィニル]オキシ]エチル]スルホニル]−L−フェニルアラニル−2−フェニル−(2R)−グリシン、およびそれらの塩である。
米国特許第5556942号および本出願書類中で参照される他の文献の記載内容はここに引用され、本出願書類に盛り込まれている。
癌治療は、着実に発展しているが、最善の現代治療であったとしても、必ずしも初期に有効であるとは限らず、治療後、頻繁に効果が無くなる事が依然として事実であり、それ故改良された癌治療が継続的に探求され続けている。
最初の態様として、本発明は、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量および他の抗癌治療、すなわちGST活性化された抗癌化合物による治療でない抗癌治療(単独療法または併用で用いられる化学療法、分子標的療法、生物学的療法および放射線療法を含む)の治療上の有効量の投与からなる、哺乳動物、特にヒトにおける併用癌治療の方法である。
第二の態様として、本発明は、抗癌治療で治療される哺乳動物に、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量を投与することからなる哺乳動物、特にヒトにおける抗癌治療を増強する方法である。
第三の態様として、本発明は、GST活性化された抗癌化合物、1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的治療剤、または生物学的療法剤および賦形剤からなる癌治療のための医薬組成物である。
第四の態様として、本発明は、投与様式におけるGST活性化された抗癌化合物、および投与様式における1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、または生物学的療法剤からなる抗癌治療のための医薬品またはキットである。
第五の態様として、本発明は、哺乳動物、特にヒトにおける癌の治療のための医薬品の製造におけるGST活性化された抗癌化合物、および1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、または生物学的療法剤の使用である。
第六の態様として、本発明は、放射線療法で治療される哺乳動物、特にヒトにおける癌の治療用医薬品の製造におけるGST活性化された抗癌化合物の使用である。
本発明の好ましい態様(好ましい方法、組成物、製品、キットおよび使用)として、該GST活性化された抗癌化合物は、米国特許第5556942号の化合物であり、特にTLK286またはそのアミド、エステル、アミド/エステル、または塩であり、とりわけTLK286の塩、特にTLK286塩酸塩がよく、これらの好適な例および好ましい他の抗癌治療は、本明細書によって、ならびに請求項2から20の方法の特徴によって明らかにされる。
本発明の特定の態様として、本発明の併用癌治療は、TLK286およびドセタキセルの二つの医薬品の組み合わせでの併用療法を除くか、またはTLK286およびドセタキセルの二つの医薬品の組み合わせを含む併用療法においては、TLK286の投与量が、60〜1280mg/m2、特に400〜1000mg/m2で、ドセタキセルの投与量が、35〜100mg/m2、特に50〜100mg/m2である組み合わせのみを含む。
(発明の詳細な説明)
該GST活性化された抗癌化合物。
該GST活性化された抗癌化合物。
「GST活性化された抗癌化合物」は、細胞毒性部位が1またはそれ以上のGSTアイソザイム存在下、グルタチオンまたはグルタチオンアナログからの開裂により、遊離されるような細胞毒性部位を化学的に連結したグルタチオンまたはグルタチオンアナログからなる化合物である。
好ましい化合物は、米国特許第5556942号で開示された化合物および式:
[式中、
Lは、細胞毒性電子吸引性脱離基であり;
SXは、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、もしくは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1、R2およびR3は、各々独立してHまたは非干渉置換基、例えば、H、適宜置換されたC1−C6アルキル(例えば、メチル、tert−ブチル、シクロヘキシルなど)、適宜置換されたC6−C12アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピリジルなど)、適宜置換されたC7−C12アラルキル(例えば、ベンジル、フェニルエチル、2−ピリジルエチルなど)、シアノ、ハロ、適宜置換されたC1−C6アルコキシ、適宜置換されたC6−C12アリールオキシ、または適宜置換されたC7−C12アラルコキシ等であり、置換基は、ハロ、−OR、−SRおよび−NR2(Rは、HまたはC1−C4アルキル)であり;
nは、0、1または2であり;
Yは、
の群から選択され;
mは、1または2であり;および
AAcは、化合物の残基とペプチド結合したアミノ酸である]
の化合物およびそれらのアミド体、エステル体、および塩である。
Lは、細胞毒性電子吸引性脱離基であり;
SXは、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、もしくは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1、R2およびR3は、各々独立してHまたは非干渉置換基、例えば、H、適宜置換されたC1−C6アルキル(例えば、メチル、tert−ブチル、シクロヘキシルなど)、適宜置換されたC6−C12アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピリジルなど)、適宜置換されたC7−C12アラルキル(例えば、ベンジル、フェニルエチル、2−ピリジルエチルなど)、シアノ、ハロ、適宜置換されたC1−C6アルコキシ、適宜置換されたC6−C12アリールオキシ、または適宜置換されたC7−C12アラルコキシ等であり、置換基は、ハロ、−OR、−SRおよび−NR2(Rは、HまたはC1−C4アルキル)であり;
nは、0、1または2であり;
Yは、
の群から選択され;
mは、1または2であり;および
AAcは、化合物の残基とペプチド結合したアミノ酸である]
の化合物およびそれらのアミド体、エステル体、および塩である。
好ましい態様として、以下の1またはそれ以上を満たすものが含まれる。
Lは、リシンまたはジフテリア毒素のようなトキシン、ドキソルビシンまたはダウノルビシンのような連結可能な抗癌剤、もしくはホスホラミデートまたはホスホロジアミデートマスタード、特に、式−OP(=O)(NHCH2CH2X)2または−OP(=O)(N(CH2CH2X)2)2のホスホロジアミデートマスタード、とりわけ式−OP(=O)(N(CH2CH2X)2)2であり;
[式中、
Xは、ClまたはBr、とりわけClであり;
Sxは、O=S=Oであり;
R1は、H、C1−C4アルキルまたはフェニル、特に、Hまたはフェニル、とりわけHであり;
各R2は、HおよびC1−C6アルキルから独立して選択され、特に、Hであり;
各R3は、H、C1−C4アルキル、およびフェニルから独立して選択され、特に、Hであり;
nは、0であり;
Y−C(=O)−は、γ−グルタミル、β−アスパルチル、グルタミル、アスパルチル、β−グルタミルグリシル、β−アスパルチルグリシル、グルタミルグリシル、またはアスパルチルグリシル、特に、γ−グルタミルであり;
AAcは、(S)−または(R)−異性体のいずれかであるグリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、フェニルアラニン、バリン、4−アミノ酪酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、およびチロシンであり、上記のR1からR3が適宜置換されたフェニル環であり、特に、グリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、またはフェニルアラニンであり、とりわけ(R)−フェニルグリシンである]
で満たされる。
Lは、リシンまたはジフテリア毒素のようなトキシン、ドキソルビシンまたはダウノルビシンのような連結可能な抗癌剤、もしくはホスホラミデートまたはホスホロジアミデートマスタード、特に、式−OP(=O)(NHCH2CH2X)2または−OP(=O)(N(CH2CH2X)2)2のホスホロジアミデートマスタード、とりわけ式−OP(=O)(N(CH2CH2X)2)2であり;
[式中、
Xは、ClまたはBr、とりわけClであり;
Sxは、O=S=Oであり;
R1は、H、C1−C4アルキルまたはフェニル、特に、Hまたはフェニル、とりわけHであり;
各R2は、HおよびC1−C6アルキルから独立して選択され、特に、Hであり;
各R3は、H、C1−C4アルキル、およびフェニルから独立して選択され、特に、Hであり;
nは、0であり;
Y−C(=O)−は、γ−グルタミル、β−アスパルチル、グルタミル、アスパルチル、β−グルタミルグリシル、β−アスパルチルグリシル、グルタミルグリシル、またはアスパルチルグリシル、特に、γ−グルタミルであり;
AAcは、(S)−または(R)−異性体のいずれかであるグリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、フェニルアラニン、バリン、4−アミノ酪酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、およびチロシンであり、上記のR1からR3が適宜置換されたフェニル環であり、特に、グリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、またはフェニルアラニンであり、とりわけ(R)−フェニルグリシンである]
で満たされる。
C1−C6アルキルまたはアルケニル、C6−C10アリール、もしくはC7−C12アラルキルアミドまたはエステルを形成するために、アミデート化またはエステル化される1またはそれ以上のカルボキシル基、アルキルまたはアリール基を含む、これらの化合物の適当なアミド体およびエステル体は、適宜置換されたハロ、アルコキシ、またはアルキルアミノのような非干渉置換基で置換され得る。該アミド体およびエステル体は、モノアミド体、ジアミド体、または(もし適用可能なら)トリアミド体、モノエステル体、ジエステル体、または(もし適用可能なら)トリエステル体、もしくは混合アミド−エステル体であり得る。適当な塩[包括的な表は、Berge et al., J. Pharm. Sci., 66:1 (1971)を見る]は、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウム)、または有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミン)をカルボン酸と反応させる際、塩を形成し、無機酸(例えば、塩酸、臭素酸、硫酸、硝酸、およびクロロスルホン酸)または有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、または酒石酸、およびメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなアルカン−またはアレーンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸のような置換されたベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸および置換されたナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸および置換されたナフタレンジスルホン酸、ならびにカンファースルホン酸)を該アミノ基の酸付加塩形成のために反応させる際に形成される。
これらの化合物およびそれらの誘導体の製造は、当業者に周知の方法および米国特許第5556942号に記載の通りの方法によって作られうる。
特に好ましいGST活性化された抗癌化合物は、該塩酸塩であるTLK286(本明細書を通して、TLK286は、該塩酸であるTLK286を意味する)である。
卵巣癌、乳癌、非小細胞肺癌および結腸直腸癌を含む、多くの癌のための単独療法において、TLK286は、400−1000mg/m2体表面積で、1週間に1回および3週間に1回、静脈点滴によって投与されている。
ドセタキセル(75mg/m2)との併用療法において、TLK286は、3週間隔で500、750および960mg/m2で投与されている。カルボプラチン(AUC 5または6mg/mL・分)との併用療法において、TLK286は、3、4週間隔で500、750および960mg/m2を投与されている。リポソーマルドキソルビシン(40または50mg/m2)との併用療法において、TLK286は、4週間隔で500、750および960mg/m2を投与されている。
他の抗癌治療。
「他の抗癌治療」とは、GST活性化された抗癌化合物、特に、上の段落[0025]から[0028]で開示された化合物での治療でない抗癌治療である。当該「他の抗癌治療」は、古典的な化学療法、分子標的療法、生物学的療法、および放射線療法を含む。これらの治療は、単独療法または併用療法として用いられる治療である。
化学療法剤は、
例えば、ブスルファンのようなアルキルスルホネート類、チオテパのようなエチレンイミン誘導体類、クロラムブシル、シクロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メルファラン、およびウラムスチン等のナイトロジェンマスタード類、カルムスチン、ロムスチン、およびストレプトゾシン等のニトロソウレア類、ダカルバジン、プロカルバジン、およびテモゾラミド等のトリアゼン類、ならびにシスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、および(SP−4−3)−(シス)−アンミンジクロロ−[2−メチルピリジン]白金(II)等の白金化合物を含むアルキル化剤;
例えば、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、およびトリメトレキサート等の葉酸拮抗剤、クラドリビン、クロロデオキシアデノシン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ペントスタチン、およびチオグアニン等のプリンアナログ、アザシジン、カペシタビン、シタラビン、エダトレキサート、フロクスリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、およびトロキサシタビン等のピリミジンアナログを含む代謝拮抗剤;
例えば、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ミトラマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ポルフィロマイシン等の抗癌抗生物質、およびダウノルビシン(リポソーマルダウノルビシンを含む)、ドキソルビシン(リポソーマルドキソルビシンを含む)、エピルビシン、イダルビシン、およびバルルビシン等のアントラサイクリン類を含む天然物;
L−アスパラギナーゼおよびPEG−L−アスパラギナーゼのような酵素類、パクリタキセルおよびドセタキセル等のタキサン類のような微小管重合安定化剤、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビン等のビンカアルカロイド類のような有糸分裂阻害剤、イリノテカンおよびトポテカン等のカンプトテシン類のようなトポイソメラーゼI阻害剤、ならびにアムサクリン、エトポシド、およびテニポシドのようなトポイソメラーゼII阻害剤;
例えば、フルオキシメステロンおよびテストラクトンのようなアンドロゲン類、ビカルタミド、シプロテロン、フルタミド、およびニルタミド等の抗アンドロゲン類、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エクセメスタン、フォルメスタン、およびレトロゾール等のアロマターゼ阻害剤、デキサメタゾンおよびプレドニゾンのようなコルチコステロイド類、ジエチルスチルベストロールのようなエストロゲン類、フルベストラント、ラロキシフェン、タモキシフェン、およびトレミフィン等の抗エストロゲン類、ブセレリン、ゴセレリン、ロイプロリド、およびトリプトレリン等のLHRHアゴニスト類およびアンタゴニスト類、酢酸メドロキシプロゲステロンおよび酢酸メゲストロールのようなプロゲスチン類、ならびにレボチロキシンおよびリオチロニンのようなチロイドホルモン類を含むホルモン類およびホルモンアンタゴニスト類;および
アルトレタミン、三酸化ヒ素、硝酸ガリウム、ヒドロキシウレア、レバミソール、ミトタン、オクトレオチド、プロカルバジン、スラミン、サリドマイド、メトキサレンおよびナトリウムポルフィマーのような光線力学的化合物、およびボルテゾミブのようなプロテアソーム阻害剤;
を包含する。
例えば、ブスルファンのようなアルキルスルホネート類、チオテパのようなエチレンイミン誘導体類、クロラムブシル、シクロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メルファラン、およびウラムスチン等のナイトロジェンマスタード類、カルムスチン、ロムスチン、およびストレプトゾシン等のニトロソウレア類、ダカルバジン、プロカルバジン、およびテモゾラミド等のトリアゼン類、ならびにシスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、および(SP−4−3)−(シス)−アンミンジクロロ−[2−メチルピリジン]白金(II)等の白金化合物を含むアルキル化剤;
例えば、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、およびトリメトレキサート等の葉酸拮抗剤、クラドリビン、クロロデオキシアデノシン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ペントスタチン、およびチオグアニン等のプリンアナログ、アザシジン、カペシタビン、シタラビン、エダトレキサート、フロクスリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、およびトロキサシタビン等のピリミジンアナログを含む代謝拮抗剤;
例えば、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ミトラマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ポルフィロマイシン等の抗癌抗生物質、およびダウノルビシン(リポソーマルダウノルビシンを含む)、ドキソルビシン(リポソーマルドキソルビシンを含む)、エピルビシン、イダルビシン、およびバルルビシン等のアントラサイクリン類を含む天然物;
L−アスパラギナーゼおよびPEG−L−アスパラギナーゼのような酵素類、パクリタキセルおよびドセタキセル等のタキサン類のような微小管重合安定化剤、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビン等のビンカアルカロイド類のような有糸分裂阻害剤、イリノテカンおよびトポテカン等のカンプトテシン類のようなトポイソメラーゼI阻害剤、ならびにアムサクリン、エトポシド、およびテニポシドのようなトポイソメラーゼII阻害剤;
例えば、フルオキシメステロンおよびテストラクトンのようなアンドロゲン類、ビカルタミド、シプロテロン、フルタミド、およびニルタミド等の抗アンドロゲン類、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エクセメスタン、フォルメスタン、およびレトロゾール等のアロマターゼ阻害剤、デキサメタゾンおよびプレドニゾンのようなコルチコステロイド類、ジエチルスチルベストロールのようなエストロゲン類、フルベストラント、ラロキシフェン、タモキシフェン、およびトレミフィン等の抗エストロゲン類、ブセレリン、ゴセレリン、ロイプロリド、およびトリプトレリン等のLHRHアゴニスト類およびアンタゴニスト類、酢酸メドロキシプロゲステロンおよび酢酸メゲストロールのようなプロゲスチン類、ならびにレボチロキシンおよびリオチロニンのようなチロイドホルモン類を含むホルモン類およびホルモンアンタゴニスト類;および
アルトレタミン、三酸化ヒ素、硝酸ガリウム、ヒドロキシウレア、レバミソール、ミトタン、オクトレオチド、プロカルバジン、スラミン、サリドマイド、メトキサレンおよびナトリウムポルフィマーのような光線力学的化合物、およびボルテゾミブのようなプロテアソーム阻害剤;
を包含する。
分子標的療法剤は、遺伝子治療剤、アンチセンス治療剤、塩酸エルロチニブ、ゲフィチニブ、メシル酸イマチニブ、およびセマキサニブ等のチロシンキナーゼ阻害剤、ならびに例えば、アダパレン、ベキサロテン、トランス−レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸、およびN−(4−ヒドロキシフェニル)レチナミド等のレチノイド類およびレキシノイド類のような遺伝子発現モジュレーターを含む機能性療法剤;
アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、イブリツモマブ、チウキセタン、リツキシマブ、およびトラスツズマブ等のモノクローナル抗体、ゲムツズマブ オゾガマイシンのような免疫毒素類、131I−トシツモマブのような放射性免疫複合体、および癌ワクチンを含む表現型配向性治療剤;
を包含する。
アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、イブリツモマブ、チウキセタン、リツキシマブ、およびトラスツズマブ等のモノクローナル抗体、ゲムツズマブ オゾガマイシンのような免疫毒素類、131I−トシツモマブのような放射性免疫複合体、および癌ワクチンを含む表現型配向性治療剤;
を包含する。
生物学的療法剤は、例えば、インターフェロンα2aおよびインターフェロンα2bのようなインターフェロン類、ならびにアルデスロイキン、デニロイキン ジフチトックス、およびオプレルベキン等のインターロイキン類を含む。
癌細胞に対して作用する事を目的とする、これらの薬剤に加えて、癌治療は、例えば、アミフォスチン、デキスラゾンキサン(dexrazonxane)、およびメスナのような細胞保護剤、パミドロナートおよびゾレドロン酸のようなホスフォネート類、およびエポエチン、ダルベオペチン、フィルグラスチム、PEG−フィルグラスチム、およびサルグラモスチム等の刺激因子を含む保護または補助剤の使用を含む。
該GST活性化された抗癌化合物を用いる併用癌治療法は、上の段落[0035]から[0038]で述べたような2またはそれ以上の抗癌治療(抗癌剤)および/または放射線療法の使用であり、適宜、上の段落[0038]で述べたような保護または補助剤を含む、すべての治療法を包含し、併用され得て、TLK286は、上の段落[0006]で述べた方法のような種々の癌の該治療として知られた既存の抗癌治療法へ加えられ得る。
多くの併用化学治療法は、例えば、カルボプラチン/パクリタキセル、カペシタビン/ドセタキセル等の白金化合物およびタキサン類の併用、「クーパー療法」と言われるフルオロウラシル−レバミゾール、フルオロウラシル−ロイコボリン、メトトレキサート−ロイコボリン等が公知技術であり、および頭文字が、ABDIC、ABVD、AC、ADIC、AI、BACOD、BACOP、BVCPP、CABO、CAD、CAE、CAF、CAP、CD、CEC、CF、CHOP、CHOP+リツキシマブ、CIC、CMF、CMFP、CyADIC、CyVADIC、DAC、DVD、FAC、FAC−S、FAM−S、FOLFOX−4、FOLFOX−6、M−BACOD、MACOB−B、MAID、MOPP、MVAC、PCV、T−5、VAC、VAD、VAPA、VAP−Cyclo、VAP−II、VBM、VBMCP、VIP、VPなどが公知である。
化学療法および分子標的療法、生物学的療法、ならびに放射線療法の併用は、特定の乳癌のためのトラスツズマブ+パクリタキセルを単独またはカルボプラチンとの更なる併用治療、および他の癌のための多くの他の当該療法を含み、食道癌のための「ダブリン療法」(555mg/m2のフルオロウラシルIVを1〜5日で16時間かけて、75mg/m2のシスプラチンIVを7日で8時間かけて、6週で繰り返し用い、最初の3週間において、15フラクションで40Gyの放射線療法と併用する。)および「ミシガン療法」(フルオロウラシル+シスプラチン+ビンブラスチン+放射線療法)の両方、ならびに他の癌のための多くの他の当該療法を含む技術もまた、周知である。
(GST活性化された抗癌化合物と他の抗癌治療との併用療法)
本発明は、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量、および他の抗癌治療の治療上の有効量を投与することによる、哺乳動物、特にヒトにおける併用癌治療の方法
本発明は、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量、および他の抗癌治療の治療上の有効量を投与することによる、哺乳動物、特にヒトにおける併用癌治療の方法
「併用療法」とは、癌化学療法の経過中に、該GST活性化された抗癌化合物および該他の抗癌治療の投与を意味する。当該併用療法は、他の抗癌治療の投与前、投与中、および/または投与後の該GST活性化された抗癌化合物の投与を包含し得る。該GST活性化された抗癌化合物の投与は、他の抗癌治療の投与から、最大数週間までの適切な時間に分けられ得て、それに先行もしくはそれに続き得るが、より一般的に、該GST活性化された抗癌化合物の投与は、他の抗癌治療(例えば、化学療法剤、分子標的療法剤、生物学的療法剤、または放射線療法の1回分量の投与)の少なくとも一つの態様が48時間以内に、通常24時間以内に同時に行う。
「治療上の有効量」とは、癌の治療をするために、哺乳動物、特にヒトへ投与される時の量が、癌に対する治療の効果が出るのに充分である事を意味する。哺乳動物において、癌の「処置」または「治療」は、1またはそれ以上の:(1)癌の成長を阻害すること。すなわち、癌の発達を停止し、(2)癌の拡大を抑制すること。すなわち、転移を抑制し、(3)癌を軽減すること。すなわち、癌の退化を引き起こし、(4)癌の再発を防ぐこと、および(5)癌の症状を和らげることを含む。
本発明の方法によって有効に治療され得る癌は、哺乳動物の癌、特にヒトの癌を含む。本発明の方法によって、特に治療可能である癌は、アポトーシス誘導剤に対して感受性を有する癌であり、より具体的には、1またはそれ以上のグルタチオンS−トランスフェラーゼアイソザイムを発現する、もしくは特に過剰発現する癌である。他の抗癌化合物または併用癌化学療法(すなわち、GST活性化された抗癌化合物を含まない療法)で治療される時、1またはそれ以上のグルタチオンS−トランスフェラーゼアイソザイムを発現または過剰発現する癌は、本発明の方法によって、特に治療可能である。当該癌は、脳腫瘍、乳癌、膀胱癌、頸部癌、結腸および直腸癌、食道癌、頭頸部癌、腎臓癌、肺癌、肝臓癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、および胃癌;ALL、AML、AMML、CLL、CML、CMMLおよび有毛細胞白血病等の白血病;ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫;中皮腫、多発性骨髄腫;骨および軟部組織の肉腫等を含む。該GST活性化された抗癌化合物として、TLK286を用いる本発明の方法で、特に治療可能な癌は、乳癌、卵巣癌、結腸直腸癌、および非小細胞肺癌を含み、TLK296は、GST P1−1によって活性化されるので、当該癌に対しても有効である。他のGST活性化された抗癌化合物は、癌が治療される事によって発現されるGSTアイソザイムの性質に依存するこれらの癌もしくは他の癌に適当である事が期待される。
本発明の方法は、GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量および他の抗癌治療の治療上の有効量を投与し、併用することを包含する。他の抗癌治療は、一般的にGST活性化された抗癌化合物を併用しなくても、治療される癌の治療において、有用性を持つものであり、治療される特定の癌のための適当な当該他の抗癌治療は、その知識と本開示を考慮して、当業者によって決定されるであろう。本発明の該併用療法が、未だに使用された事のない併用療法を使用され得ることは、当然ながら熟慮される。該GST活性化された抗癌剤は、放射線療法と付随する補助または新補助療法としても用いられ得る。
哺乳動物に投与される該GST活性化された抗癌化合物の量は、他の抗癌治療と一緒に用いられる際、治療上の有効量であるべきであり、同様に、哺乳動物に投与される他の抗癌治療の量は、該GST活性化された抗癌化合物と一緒に用いられる際には、治療上の有効量であるべきである。しかしながら、本発明の該併用癌化学療法で投与される際、各々GST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療の治療上の有効量は、もし哺乳動物のみに供給されるなら、治療上の有効量である量よりもそれぞれ少なくなり得る。もっとも、用いられる該治療の共通の毒性、または他による一つの治療の毒性の増強のためにのみ減じて、該または各々の治療の最大耐性量を使用するのが癌治療において一般的である。例えば、いくつかの一般的な化学療法剤とTLK286との交差耐性が無く、および臨床的に重篤な毒性のその相対的な欠落、特に臨床的に重篤な血液毒性が無いために、TLK286が、単剤としての本質的な最大耐性量を投与可能である事が期待され、他の抗癌治療の量を減らす必要がない。実施例10から12で、この事が3つの一般的な抗癌剤について示されることを説明する。
理論に結びつけられることは望まないが、該GST活性化された化合物との併用療法で、特に、TLK286のようなGST P1−1で活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療が、1または両方の以下の機構のため、有益であると考えられる:
(1)GST P1−1は、癌細胞株が白金を含む化合物およびドキソルビシンとの治療等の公知の抗癌治療で治療される際に、過剰発現され、GST P1−1の上昇が抗癌治療に対する耐性の増加と関連している。TLK286のような化合物は、細胞毒性ホスホロジアミデート部位を遊離するために、GST P1−1で活性化されて、他の抗癌治療で治療される癌細胞は、GST P1−1の高められた段階を含み、それ故、その細胞毒性が増加しているこれらの細胞において、TLK286の活性が増加する。したがって、TLK286のようなGST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療との併用療法の投与は、どちらかの治療のみより併用の方が効果的である;および
(2)TLK286のような化合物は、GST P1−1で活性化されて、この活性化は、該酵素の活性部で該TLK286との相互作用によって成される。この相互作用は、別の方法でGST P1−1によって解毒され得る他の抗癌剤との相互作用および解毒するための酵素の能力を制限し、その結果、これらの他の抗癌剤の細胞毒性を効果的に増大させる。したがって、TLK286のようなGST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療との併用療法の投与は、どちらかの治療のみより併用の方が効果的にさせる。TLK286と他の抗癌治療の相加的な相乗効果は、本明細書の後の実施例において、説明される。
(1)GST P1−1は、癌細胞株が白金を含む化合物およびドキソルビシンとの治療等の公知の抗癌治療で治療される際に、過剰発現され、GST P1−1の上昇が抗癌治療に対する耐性の増加と関連している。TLK286のような化合物は、細胞毒性ホスホロジアミデート部位を遊離するために、GST P1−1で活性化されて、他の抗癌治療で治療される癌細胞は、GST P1−1の高められた段階を含み、それ故、その細胞毒性が増加しているこれらの細胞において、TLK286の活性が増加する。したがって、TLK286のようなGST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療との併用療法の投与は、どちらかの治療のみより併用の方が効果的である;および
(2)TLK286のような化合物は、GST P1−1で活性化されて、この活性化は、該酵素の活性部で該TLK286との相互作用によって成される。この相互作用は、別の方法でGST P1−1によって解毒され得る他の抗癌剤との相互作用および解毒するための酵素の能力を制限し、その結果、これらの他の抗癌剤の細胞毒性を効果的に増大させる。したがって、TLK286のようなGST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療との併用療法の投与は、どちらかの治療のみより併用の方が効果的にさせる。TLK286と他の抗癌治療の相加的な相乗効果は、本明細書の後の実施例において、説明される。
該GST活性化された抗癌化合物であるTLK286の適当な投与量は、約60〜1280mg/m2体表面積であり、特に、500〜1000mg/m2がよい。例えば、投与間隔は1〜35日間隔であり得、1〜5週間隔で約500〜1000mg/m2であり、特に、1、2、3または4週間隔がよく、もしくは毎2、3または4週ごとの反復投与で、数(例えば、5または7)日間に1日1回の頻度で、または毎2、3または4週ごとの反復投与でもまた、6〜72時間間隔で一定注入することも含む高頻度であり得て、当該投与量の自由度が、現在用いられている抗癌治療と併用療法がすぐに可能にするだろう。他のGST活性化された抗癌化合物のための適当な投与量および投与頻度は、当技術および本開示を考慮して、当業者によってすぐに決定可能である。
他の抗癌治療のための適当な投与量は、例えば、段落[0006]で記載された文献に記述されている通り、該治療において、すでに確立された投与量である。当該投与は、治療によって大きく変化する:例えば、カペシタビン(2500mg/m2 経口)は、2週間行い、1週間休止し、1日2回投与され、メシル酸イマチニブ(400または600mg/日 経口)は毎日投与され、リツキシマブは、週に一度投与され、パクリタキセル(135〜175mg/m2)およびドセタキセル(60〜100mg/m2)は、3週ごとに、週に1度投与され、カルボプラチン(4〜6mg/mL・分)は、3または4週ごとに1度投与され(しかし、投与量は何回かに分け、数日かけて投与され得る)、カルムスチンのようなニトロソウレアアルキル化剤は、6週ごとに一度の低頻度で投与される。放射線療法は、週に1度位の頻度で投与され得る(または、毎日投与されるより少ない投与量の範囲内で分けても良い)。
癌治療における当業者は、必要以上の実験をすることなく、個人の知識および本明細書の開示によって、所定の癌および疾病の段階のためのGST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量および他の抗癌化合物の治療上の有効量を確定させることが可能にするであろう。
該GST活性化された抗癌化合物および他の抗癌治療は、治療される対象に適するいずれかの経路および対象の状態の該性質によって投与され得る。投与経路は、これらに限らないが、静脈内、腹腔内、筋肉内、および皮下注射を含む注射による投与、局所適用、鼻腔スプレー、坐剤等の経粘膜または経皮輸送による投与、もしくは経口投与されうる事を包含する。剤形は、適宜リポソーム製剤、乳剤、粘膜を通過する医薬品を投与するように設計された製剤、または経皮製剤であり得る。これらの投与の方法のそれぞれに適当な剤形は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th ed., A. Gennaro, ed., Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, Pennsylvania, U.S.A.中で、見つけられ得る。典型的な剤形は、経口(例えば、カペシタビンのような化合物)または静脈注射のための溶液のいずれかである。典型的な投与様式は、錠剤(経口投与のため)、静脈注射のための溶液、および静脈注射のための溶液を再構成するための凍結乾燥された粉末である。キット類は、投与様式としてのGST活性化された抗癌化合物、および投与様式における他の化学療法剤、分子標的療法剤、および/または生物学的療法剤等を含み、例えば、一般的な外包装内で一緒になって包装される投与様式も含み得る。
現在際立った関心があると考えられる併用は、TLK286と:
カルボプラチンまたはシスプラチン等の白金化合物との併用であり、適宜さらにゲムシタビン、またはドセタキセルもしくはパクリタキセル等のタキサンとの併用を含み;
ゲムシタビンとの併用であり;
タキサンとの併用であり;
ドキソルビシンまたはリポソーマルドキソルビシン等のアントラサイクリンとの併用であり;
オキサリプラチンとの併用であり、適宜さらにカペシタビンまたはフルオロウラシル/ロイコボリンとの併用を含み;および
ゲムシタビン、またはカルボプラチンもしくはシスプラチン等の白金化合物との併用であり、さらにビノレルビンのようなビンカアルカロイドとの併用投与である。TLK286が、多様な他の抗癌治療と相加的に相乗作用があることが以下のインビトロおよび治療例から理解され、前にも述べた通り、TLK286または他のGST活性化された抗癌化合物は、一般的な既存の抗癌治療に加えられる事が可能であると期待される。
カルボプラチンまたはシスプラチン等の白金化合物との併用であり、適宜さらにゲムシタビン、またはドセタキセルもしくはパクリタキセル等のタキサンとの併用を含み;
ゲムシタビンとの併用であり;
タキサンとの併用であり;
ドキソルビシンまたはリポソーマルドキソルビシン等のアントラサイクリンとの併用であり;
オキサリプラチンとの併用であり、適宜さらにカペシタビンまたはフルオロウラシル/ロイコボリンとの併用を含み;および
ゲムシタビン、またはカルボプラチンもしくはシスプラチン等の白金化合物との併用であり、さらにビノレルビンのようなビンカアルカロイドとの併用投与である。TLK286が、多様な他の抗癌治療と相加的に相乗作用があることが以下のインビトロおよび治療例から理解され、前にも述べた通り、TLK286または他のGST活性化された抗癌化合物は、一般的な既存の抗癌治療に加えられる事が可能であると期待される。
インビトロ実施例
以下の実施例は、インビトロでのヒト癌細胞株に対する、他の抗癌化合物との併用における、GST活性化された抗癌化合物であるTLK286の有益な効果について説明する。試験されたTLK286および他の抗癌剤のそれぞれが、ヒトにおける抗癌活性を示してきたので、これらの結果は、ヒトの癌における有効性の前兆であると考えられる。
癌細胞株
ヒト癌細胞株A549(肺癌)、DLD−1(結腸直腸腺癌)、HT29(結腸直腸癌)、K−562(慢性骨髄性白血病)、MCF−7(乳腺癌)、MG−63(骨肉腫)、OVCAR−3(卵巣腺癌)、およびRL(非ホジキンB細胞リンパ腫)は、米国ヴァージニア州マナッサスにある、アメリカンタイプカルチャーコレクション(the American Type Culture Collection)から入手した。ヒト乳癌細胞株MX−1は、米国メリーランド州ベテスダにある国立癌研究所から入手した。
ヒト癌細胞株A549(肺癌)、DLD−1(結腸直腸腺癌)、HT29(結腸直腸癌)、K−562(慢性骨髄性白血病)、MCF−7(乳腺癌)、MG−63(骨肉腫)、OVCAR−3(卵巣腺癌)、およびRL(非ホジキンB細胞リンパ腫)は、米国ヴァージニア州マナッサスにある、アメリカンタイプカルチャーコレクション(the American Type Culture Collection)から入手した。ヒト乳癌細胞株MX−1は、米国メリーランド州ベテスダにある国立癌研究所から入手した。
抗癌化合物。
ゲフィチニブおよびTLK286は、Telikによって製造された。カルボプラチン、シスプラチン、ドキソルビシン、およびパクリタキセルは、米国ミズーリ州セントルイスにある、シグマ−アルドリッチ化学社から入手した。ドセタキセルは、アベンティス製薬株式会社から、ゲムシタビンは、イーライリリー社から、オキサリプラチンは、サノフィ−サンテラボ株式会社、およびリツキサンは、IDEC製薬会社から入手した。
ゲフィチニブおよびTLK286は、Telikによって製造された。カルボプラチン、シスプラチン、ドキソルビシン、およびパクリタキセルは、米国ミズーリ州セントルイスにある、シグマ−アルドリッチ化学社から入手した。ドセタキセルは、アベンティス製薬株式会社から、ゲムシタビンは、イーライリリー社から、オキサリプラチンは、サノフィ−サンテラボ株式会社、およびリツキサンは、IDEC製薬会社から入手した。
アッセイ法
全てのアッセイは、溶媒コントロールを含めて3枚のウェルで行った。細胞成長の程度は、溶媒コントロールウェルから該シグナルのパーセントとして表現した。その平均値は、誤差棒として示される標準偏差と共に、計算されグラフ化した。
全てのアッセイは、溶媒コントロールを含めて3枚のウェルで行った。細胞成長の程度は、溶媒コントロールウェルから該シグナルのパーセントとして表現した。その平均値は、誤差棒として示される標準偏差と共に、計算されグラフ化した。
実施例1:TLK286塩酸塩およびカルボプラチン
ヒト卵巣癌細胞株であるOVCAR−3は、4×104細胞/mL、150μL/ウェルでシードし、4〜5時間該ウェルに付着させた。次いで、希釈した化合物または溶媒コントロールを、50μL/ウェルで加えた。TLK286単独で、およびカルボプラチンとの組み合わせでのインキュベーションは、細胞が3倍加するまで続けて、細胞生存率は、該プレートを代謝性色素Wst−1[米国インディアナ州インディアナポリスにあるロシュ ディアグノスティックス コーポレーション(Roche Diagnostics Corporation)](20μL/ウェル)と一緒に振動させ、1〜2時間インキュベートさせて、Wst−1アッセイを用いて決定した。マルチウェルプレートのそれぞれは、検出の直線性を裏付けるために30分間隔で数回読み取った。固定および変動比率の両方を用いた種々の研究デザインにおいて、TLK286が、各々化合物単独の場合と比較してカルボプラチンと組み合わせた時、細胞毒性が著しく増強された。該結果は、バイオソフト社のプログラムである、「カルクシン(CalcuSyn)」でのコンビネーションインデックス(CI)法を用いて、さらに分析を行った。1より低いCI値は相乗作用を表し、1は相加作用を表し、1より大きいと拮抗作用を表す。本分析では、TLK286およびカルボプラチンの併用は、反復実験において、1より低い平均CI値のため、一般的な相乗作用を表した。図1は、TLK286(およそIC30の3.1μMで)およびカルボプラチン(ほとんど全く効果のない濃度から最大阻害濃度である、約1.85から4μMの間の濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例2:TLK286およびオキサリプラチン
ヒト大腸癌細胞株DLD−1は、4×104細胞/mL、150μL/ウェルでシードして、終夜でウェルに付着させた。希釈した化合物または溶媒コントロールを、次いで50μL/ウェルで加えた。TLK268単独で、およびオキサプラチンとの組み合わせでのインキュベーションは、細胞が4倍加するまで続けて、細胞生存率は、セルチター−グロ アッセイ(the CellTiter-Glo assay)(米国ウィスコンシン州マディソン プロメガ社)を用い、該アッセイキットの使用法に従って使用し、決定した。同等の効力および変動比率の両方を用いる種々の研究デザインにおいて、TLK286は、それぞれ化合物単独で用いた場合と比較して、オキサリプラチンと組み合わせた時、細胞毒性が著しく増強された。該結果は、バイオソフト社のプログラムである、「カルクシン(CalcuSyn)」でのコンビネーションインデックス(CI)法を用いて、さらに分析を行った。1よりも小さいCI値は、相乗作用を表し、1は、相加作用を表し、1より大きいCI値は、拮抗作用を表す。TLK286およびオキサリプラチンとの併用は、反復実験において、平均CI値が1より小さいため、一般的な相乗作用であったことを表した。図2は、TLK286(およそIC20の9μMで)およびオキサリプラチン(ほとんど全く効果のない濃度から最大阻害濃度である、約1から25μMの間の濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。TLK286が、オキサリプラチンより前に適用された時に、最大の相乗効果が見られたが、TLK286およびオキサリプラチンによって、DLD−1細胞の相乗する成長阻害は、医薬品を同時または順次(TLK286またはオキサリプラチンのどちらかが先に)適用されたかどうかを単独で確認した。TLK286およびオキサリプラチンは、ヒト結腸直腸癌細胞株HT−29におけるアッセイも行って、併用の有益な効果も見られた。
実施例3:TLK286およびドキソルビシン
ドキソルビシンは、DNAおよびRNA合成を阻害するDNAインターカレート剤であり、トポイソメラーゼIIに影響を与える。ドキソルビシンは膜流動性も改良し、セミキノンフリーラジカルを生み出す。ヒト慢性骨髄性白血病細胞株K−562、ヒト骨肉腫細胞株MG−63、およびヒト卵巣癌細胞株OVCAR−3は、それぞれTLK286単独で、およびドキソルビシンとの組み合わせたものをインキュベートし、細胞生存率を決定した。該結果は、バイオソフト社のプログラムである、「カルクシン(CalcuSyn)」を用いたコンビネーションインデックス法によって、分析を行った。ドキソルビシンの濃度が10から20nMの間で、種々の量のTLK286と併用される時、相乗作用は観察された。3つの細胞株全てのデータは、固定および変動比率で、TLK286およびドキソルビシンの併用は、分析可能な全てのデータポイントに基づいて、相加的な相乗作用がある事を示した。図3は、OVCAR−3細胞において、TLK286(約IC10である1.7μMで)およびドキソルビシン(ほとんど全く効果のない濃度から最大阻害濃度である、約8から40nMの濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例4:TLK286およびドセタキセル
ドセタキセルは、ヒト乳癌細胞株MCF−7に対する強い細胞増殖抑制性があるので、細胞増殖アッセイを用いた。MCF−7は、4×104細胞/mL、150μL/ウェルで、シードして4〜5時間ウェルに付着させた。希釈した化合物または溶媒コントロールを、次いで50μL/ウェルで加えた。TLK286単独で、およびドセタキセルとの組み合わせでのインキュベーションは、倍加するまで続けて、細胞増殖は、BrdU(米国インディアナ州インディアナポリスにあるロシュ ディアグノスティックス コーポレーションから入手)を用い、終夜でラベルすることによるBrdU(化学発光)アッセイを用いて決定した。該アッセイは、DNA合成中でのチミジンのアナログであるBrdUの導入に基づいている。細胞増殖の程度に反映するBrdUの導入は、次いでELISAキット(もまた、ロシュ ディアグノスティックス コーポレーションから入手)で定量化した。該結果は、コンビネーションインデックス法によって、分析した。固定および変動比率でのTLK286およびドセタキセルとの組み合わせを用いたデータは、相加的な相乗作用であった。図4は、TLK286(およそIC40である3.3μMで)およびドセタキセル(ほとんど全く効果が無い濃度から約60%阻害濃度である、約0.8から3nMの濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例5:TLK286およびシスプラチン
TLK286およびシスプラチンは、実施例4の方法と同様の方法を用いて、ヒト肺癌細胞株A−549でアッセイした。図5は、TLK286(およそIC50である4μMで)およびシスプラチン(ほとんど全く効果がない濃度からほとんど最大阻害の濃度である、約0.5から8μMの間の濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例6:TLK286およびパクリタキセル
TLK286およびパクリタキセルは、実施例4の方法と同様の方法を用いて、ヒト肺癌細胞株A−549でアッセイした。図6は、TLK286(6μMで)およびパクリタキセル(ほとんど全く効果がない濃度からほとんど最大阻害の濃度である、約1から6nMの濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。TLK286およびパクリタキセルは、ヒト卵巣癌細胞株OVCAR−3でもアッセイし、該併用の有益な効果も見られた。
実施例7:TLK286およびゲムシタビン
実施例1の方法と同様の方法を用いて、TLK286およびゲムシタビンは、ヒト乳癌細胞株MCF−7でアッセイした。図7は、約0.1からIC50である4までの濃度で、単独および併用でのTLK286およびゲムシタビンの活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例8.TLK286およびリツキシマブ
TLK286およびリツキシマブは、実施例2の方法と同様の方法を用いて、ヒト非ホジキンB細胞リンパ腫細胞株RLでアッセイした。TLK286(およそIC25である4.6μMで)およびリツキシマブ(ほとんど全く効果のない濃度からほとんど最大阻害の濃度である、約0.01から3μg/mLの濃度で)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例9.TLK286およびゲフィチニブ
TLK286およびゲフィチニブは、実施例2の方法と同様の方法を用いて、ヒト乳癌細胞株MX−1でアッセイした。図9は、TLK286(ほとんど全く効果のない濃度からほとんど最大阻害の濃度である、約12および200μMの濃度で)およびゲフィチニブ(およそIC30である2.0μMで)の活性を示し、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
治療実施例
以下の例は、他の抗癌治療との併用において、GST活性化された抗癌化合物であるTLK286の投与法を説明する。
実施例10.非小細胞肺癌における、TLK286およびドセタキセルとの併用療法
ステージIIIBまたはステージIVの非小細胞肺癌患者46人が、臨床研究に登録され、そのうち20人の患者が、中間解析で評価できた。20人の患者のうち、全員が白金抗癌化合物に対する耐性または抵抗性があり、16人がパクリタキセルに対する耐性または抵抗性があり、多くは、ゲムシタビン、ペメトレキセド、塩酸エルロチニブおよびゲフィチニブのようなEFGR阻害剤、ならびにアンジオスタチン類からなる化学療法に対する応答がなかった。500mg/m2体表面積の初期投与量でのTLK286を静脈内に投与し、続いて30分後、75mg/m2でドセタキセルを静脈内に投与した。TLK286の投与量を、750mg/m2に増やして、さらに960mg/m2まで増加した。20人の患者のうち3人は、TLK286を500mg/m2で受け入れ、3人は750mg/m2、および14人は960mg/m2で受け入れ、各々の場合、続いて75mg/m2のドセタキセルを用いた。960mg/m2のTLK286を投与した14人の患者のうち、RECIST(固形がんの効果判定規準)の基準を用いて、4人は部分的な応答を示し、5人は安定した病状を示して;750mg/m2での3人のすべての患者および500mg/m2のTLK286を投与した1人の患者は、安定した病状を示した。研究は継続して、3週間隔で医薬品の投与を行い、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例11.卵巣癌におけるTLK286およびカルボプラチンを用いる併用療法
臨床研究において、転移性の卵巣癌である13人の患者が登録され、8人の患者が中間解析で評価できた。8人の患者のうち6人は白金抗癌化合物に対して、耐性または抵抗性があり、全員がパクリタキセルに対して、耐性または抵抗性があり、多くはリポソーマルドキソルビシン、ゲムシタビン、およびトポテカンからなる他の化学療法に対する応答がなかった。500mg/m2体表面積でのTLK286は静脈内に投与し、続いて30分後、5または6mg/mL・分でカルボプラチンの静脈内投与を行った。8人の患者の内、1人は完全な応答を示して、4人は部分的な応答を示し、2人は安定した病状であった。該研究は、TLK286の投与量の段階的な増大を含み、3または4週間隔で医薬品の投与を継続して、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
実施例12.卵巣癌において、TLK286およびリポソームドキソルビシンの併用療法
転移性卵巣癌患者17人が臨床研究に登録され、13人の患者は、中間解析で評価できた。13人の患者のうち、全ての患者は白金抗癌化合物に対して耐性または抵抗性があり、9人の患者がパクリタキセルに対して耐性または抵抗性があり、多くは、他の化学療法(先の化学療法の中央値は2であった)に対する応答がなかった。500mg/m2体表面積の初期投与量でのTLK286は静脈内投与され、続いて30分後、リポソーマルドキソルビシンは、40mg/m2で静脈内に投与された。TLK286の投与量は、750mg/m2まで増やし、さらに960mg/m2まで増加して、該リポソーマルドキソルビシンの投与量を50mg/m2まで増やした。17人の患者の内、3人は500mg/m2で、3人は750mg/m2で、4人は960mg/m2でTLK286を受け入れ、それぞれの場合に、続いて40mg/m2のリポソーマルドキソルビシンを受け入れて、7人の患者は、960mg/m2のTLK286を受け入れて、続いて50mg/m2のリポソームのドキソルビシンを受け入れた。960mg/m2のTLK286/50mg/m2のリポソーマルドキソルビシンの投与量での評価可能な3人の患者のうち、1人は部分的な応答を示し、1人は安定した病状を示し;そして、960mg/m2のTLK286/40mg/m2のリポソーマルドキソルビシンの投与量での評価可能な3人の患者のうち2人においては、750mg/m2、40mg/m2での3人のうち1人、および500mg/m2、40mg/m2での3人のうち1人は安定した病状を示した。該研究は、4週間隔での医薬品投与によって継続しており、明らかに該併用の有益な効果を説明している。
TLK286および他の癌治療との併用療法
500mg/m2の初期投与量でのTLK286は、静脈内に投与され、続く30分後に治療上の有効量である、例えば85mg/m2で、オキサリプラチンを静脈内に投与した。TLK286の投与量を850mg/m2に増やし、さらに1280mg/m2まで増加し、オキサリプラチンの投与量も変化させ得る。本併用は、2週間隔で投与された。
500mg/m2の初期投与量でのTLK286を、3週間隔で静脈内に投与し、治療上の有効量である、例えば1250mg/m2で、1日2回、14日間にてカペシタビンの経口投与を併用し、続いて7日間は治療しない。TLK286の投与量を750mg/m2に増やし、さらに960mg/m2まで増加させ、カペシタビンの投与量も変化させ得る。
400mg/m2の初期投与量でのTLK286を、2週間隔で静脈内に投与し、続く30分後治療上の有効量である、例えば12mg/Kgでフルオロウラシルを静脈内投与し、フルオロウラシル治療の4日間完了後、救いのためロイコボリンを投与する。TLK286の投与量を、700mg/m2に増やし、さらに1000mg/m2まで増加して、フルオロウラシルの投与量も変化させ得る。
他のGST活性化された抗癌化合物は、本発明の方法と同様に用いられ得る。他の化学療法、分子標的療法、生物学的療法、および放射線療法などの異なる他の抗癌治療もまた、本発明の方法と同様に用いられ得る。
本発明は、特定の態様および実施例に関連して記載しており、該技術および本開示に関連すること、具体的に開示された材料および方法の同等物もまた、本発明に適用可能であることが当業者によって明らかであり;当該同等物が請求項内に含まれる事を意味する。
Claims (34)
- GST活性化された抗癌化合物の治療上の有効量および他の抗癌治療の治療上の有効量の投与からなる、哺乳動物における癌の併用治療方法。
- 哺乳動物がヒトである、請求項1の方法。
- GST活性化された抗癌化合物が式:
Lが、細胞毒性を有する電子求引性脱離基であり;
Sxが、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、あるいは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1、R2およびR3は、各々独立してHまたは非干渉置換基であり;
nが、0、1、または2であり;
Yが、
からなる群から選択され;
mが、1または2であり;および
AAcが、化合物の残基とペプチド結合で連結したアミノ酸である]
の化合物またはそのアミド、エステル、もしくは塩である請求項1または2の方法。 - GST活性化された抗癌化合物が、式:
Lが、細胞毒性を有する電子求引性脱離基であり;
Sxが、−S(=O)−、−S(=O)2−、−S(=NH)−、−S(=O)(=NH)−、−S+(C1−C6アルキル)−、−Se(=O)−、−Se(=O)2−、−Se(=NH)−、または−Se(=O)(=NH)−であるか、もしくは−O−C(=O)−、または−HN−C(=O)−であり;
R1、R2およびR3は、各々独立してH、適宜置換されたC1−C6アルキル、適宜置換されたC6−C12アリール、適宜置換されたC7−C12アラルキル、シアノ、ハロ、適宜置換されたC1−C6アルコキシ、適宜置換されたC6−C12アリールオキシ、または適宜置換されたC7−C12アラルコキシであり、それら置換基がハロ、−OR、−SRおよび−NR2;Rは、HまたはC1−C4アルキルであり;
nが、0、1または2であり;
Yが、
からなる群から選択され;
mが、1または2であり;
AAcが、化合物の残基とペプチド結合で連結したアミノ酸である]
の化合物、またはそのアミド、エステル、もしくは塩である請求項3の方法。 - Lが、トキシン、連結可能な抗癌剤、もしくはホスホラミデートまたはホスホロジアミデートマスタードであり;および/または
Sxが、O=S=Oであり;および/または
R1が、H、C1−C4アルキル、またはフェニルであり;および/または
各R2が、独立してHおよびC1−C6アルキルから選択され;および/または
各R3が、独立してH、C1−C4アルキル、およびフェニルから選択され;および/または
nが、0であり;および/または
Y−C(=O)−が、γ−グルタミル、β−アスパルチル、グルタミル、アスパルチル、β−グルタミルグリシル、β−アスパルチルグリシル、グルタミルグリシル、またはアスパルチルグリシルであり;および/または
AAcが、グリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、フェニルアラニン、バリン、4−アミノ酪酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、およびチロシンであり;それらは、各々(S)−または(R)−異性体のいずれかであり、またそのフェニル環が、上記のR1からR3について定義したと同じもので適宜置換される;
請求項3もしくは4の方法。 - Lが、式−OP(=O)(NHCH2CH2X)2または−OP(=O)(N(CH2CH2X)2)2のホスホロジアミデートマスタードであり、Xは、ClまたはBrであり;
各R1、R2、およびR3が、Hであり;
Y−C(=O)−が、γ−グルタミルであり;
AAcが、グリシン、フェニルグリシン、β−アラニン、アラニン、またはフェニルアラニンである;
請求項5の方法。 - Lが、−OP(=O)(N(CH2CH2Cl)2)2であり;および
AAcが(R)−フェニルグリシンである;
請求項6の方法。 - 該GST活性化された抗癌化合物が、カングルストラチドまたはそれらの塩である請求項7の方法。
- 該GST活性化された抗癌化合物が、カングルストラチド塩酸塩である請求項8の方法。
- 他の抗癌治療が、1またはそれ以上の化学療法、分子標的療法、生物学的療法、および放射線療法から選択される請求項1から9のいずれか一つの方法。
- 他の抗癌治療が、1またはそれ以上のアルキル化剤、代謝拮抗剤、天然物、ホルモンまたはホルモンアンタゴニスト、種々の薬剤、機能性治療剤、遺伝子治療剤、アンチセンス治療剤、チロシンキナーゼ阻害剤、遺伝子発現モジュレーター、表現型配向性治療剤、モノクローナル抗体、免疫毒素、放射線免疫抱合体、癌ワクチン、インターフェロン、およびインターロイキンの投与である請求項10の方法。
- 他の抗癌治療が、1またはそれ以上のブスルファン、チオテパ、クロラムブシル、シクロフホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ウラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾラミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、(SP−4−3)−(シス)−アミンジクロロ−[2−メチルピリジン]白金(II)、メトトレキセート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、トリメトレキセート、クラドリビン、クロロデオキシアデノシン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ペントスタチン、チオグアニン、アザシチジン、カペシタビン、シタラビン、エダトレキセート、フロクスウリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、トロキサシタビン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ミトラマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ポルフィロマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、リポソーマルドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、バルルビシン、L−アスパラギナーゼ、PEG−L−アスパラギナーゼ、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド、テニポシド、フルオキシメステロン、テストラクトン、ビカルタミド、シプロテロン、フルタミド、ニルタミド、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エクセメスタン、フォルメスタン、レトロゾール、デキサメタゾン、プレドニゾン、ジエチルスチルベストロール、フルベストラント、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフィン、ブセレリン、ゴセレリン、ロイプロリド、トリプトレリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、レボチロキシン、リオチロニン、アルトレタミン、三酸化ヒ素、硝酸ガリウム、ヒドロキシウレア、レバミゾール、ミトタン、オクトレオチド、プロカルバジン、スラミン、タリドミド、メトキサレン、ポルフィマーナトリウム、ボルテゾミブ、塩酸エルロチニブ、ゲフィチニブ、メシル酸イマチニブ、セマキサニブ、アダパレン、ベキサロテン、トランス−レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸、およびN−(4−ヒドロキシフェニル)レチナミド、アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、イブリツモマブ チウキセタン、リツキシマブ、トラスツズマブ、ゲムツズマブ オゾガマイシン、131I−トシツモマブ、インターフェロン−α2a、インターフェロン−α2b、アルデスロイキン、デニロイキン ジフチトクス、ならびにオプレルベキンの投与である、請求項11の方法。
- 他の抗癌治療が、白金化合物の投与で、適宜ゲムシタビンまたはタキサンとのさらなる併用であり;
ゲムシタビン;タキサン;またはアントラサイクリンの投与であり;
オキサリプラチンの投与で、適宜カペシタビンまたはフルオロウラシル/ロイコボリンとのさらなる併用であり;および
ゲムシタビンまたは白金化合物の投与で、ビンカアルカロイドとのさらなる併用である;
請求項11の方法。 - 他の抗癌治療が、2またはそれ以上の化学療法、分子標的療法、生物学的療法、および放射線療法からなる投与である、請求項11の方法。
- 他の抗癌治療が、2またはそれ以上の化学療法剤の投与である、請求項11の方法。
- 他の抗癌治療が、放射線療法を含む、請求項10の方法。
- 他の抗癌治療が、放射線療法である、請求項15の方法。
- GST活性化された抗癌化合物の投与量が、1−35日間隔で、約60−1280mg/m2体表面積であり、特に500−1000mg/m2である、請求項1の方法。
- 投与量が、1−5週間隔で、特に1、2、3、または4週間隔で、約500−1000mg/m2である、請求項18の方法。
- 該GST活性化された抗癌化合物が、カングルストラチド塩酸塩であり、投与量が1、2、3、または4週間隔で、約500−1000mg/m2である、請求項19の方法。
- 抗癌治療で治療される哺乳動物に、GST活性化された抗癌剤の治療上の有効量の投与することからなる、哺乳動物における抗癌治療の効果を増強する方法。
- 哺乳動物が、ヒトである請求項21の方法。
- 該GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項21または22の方法。
- GST活性化された抗癌化合物、1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、および生物学的療法剤、ならびに賦形剤からなる癌治療のための医薬組成物。
- GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項24の該組成物。
- GST活性化された抗癌化合物、および1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、ならびに生物学的療法剤からなる癌治療のための医薬品。
- 該GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項26の該製品。
- 投薬様式におけるGST活性化された抗癌化合物、および投薬様式における1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、ならびに生物学的療法剤からなる、抗癌治療のための医薬品キット。
- 該GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項28の該キット。
- 投薬様式が、一般の外包装と一緒になって、包装される請求項28または29の該キット。
- 哺乳動物における癌治療のための医薬品の製造における、GST活性化された抗癌化合物および1またはそれ以上の他の抗癌化学療法剤、分子標的療法剤、および生物学的療法剤の使用。
- 該GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項28の使用。
- 放射線療法で治療される哺乳動物の癌治療用医薬品の製造におけるGST活性化された抗癌化合物の使用。
- 該GST活性化された抗癌剤が、カングルストラチド塩酸塩である、請求項33の使用。
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