[go: up one dir, main page]

JP2010258360A - 箱形電子モジュール - Google Patents

箱形電子モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2010258360A
JP2010258360A JP2009109339A JP2009109339A JP2010258360A JP 2010258360 A JP2010258360 A JP 2010258360A JP 2009109339 A JP2009109339 A JP 2009109339A JP 2009109339 A JP2009109339 A JP 2009109339A JP 2010258360 A JP2010258360 A JP 2010258360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
adhesive layer
electronic module
shape
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009109339A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sato
弘二 佐藤
Hiroyuki Abe
博幸 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2009109339A priority Critical patent/JP2010258360A/ja
Publication of JP2010258360A publication Critical patent/JP2010258360A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】耐久性や防水性を向上させることができ、安価で信頼性の高い自動車用エンジンコントロールユニット等の箱型電子モジュールを提供する。
【解決手段】シール材を兼ねる接着材20で接着接合される第1の構成部材(金属ベース)15と第2の構成部材(コネクタ)13とを有する箱形電子モジュールであって、前記第1の構成部材15に、狭幅開口部16aとそれに連なる広幅充填部16bとからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝16が設けられるとともに、該接着材充填溝16内に第1接着材層20Aが形成され、該第1接着材層20Aの略真上に位置する前記第1の構成部材15の被接着部15f上に第2接着材層20Bが形成され、前記第1の構成部材15に前記第2の構成部材13が前記第1接着材層20A及び第2接着材層20Bを介して接着接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、シール材を兼ねる接着材で接着接合される第1の構成部材(例えば金属ベース)と第2の構成部材(例えばコネクタ)とを有する箱形電子モジュールに関する。
従来、例えば下記特許文献1にも見られるように、自動車用エンジンコントロールユニット等の箱型電子モジュールとして、電子部品が実装された回路基板と、該回路基板と外部とを電気的に接続するためのコネクタと、前記回路基板及びコネクタを保持するベースと、前記回路基板を覆うべく前記コネクタ及びベース上に被せられる密封用のカバーと、を備えたものが知られている。
かかる箱形電子モジュールでは、通常、ベースとコネクタ、コネクタとカバー、カバーとベースは、それらの間をシール材を兼ねる接着材で水密的に封止して接合固定し、さらにカバーとベースはねじ止めするようになっている。
なお、前記した如くの箱形電子モジュールの組み立てには、塗布した際(未硬化時)に形が崩れない程度の形状保持性を有し、かつ、所定厚みになるまで押圧すると、被接着部の形状に追従するように流動する可塑度を持つシリコーン接着材が一般的に使用されている(例えば、下記特許文献2等を参照)。
特開2003−258451号公報 特開2005−146198号公報
上記した如くの従来の箱形電子モジュールにあっては、次のような解決すべき課題がある。
すなわち、従来使用されているシール材を兼ねる接着材は、箱形電子モジュールを構成する部品(ベース、カバー、コネクタ等)の被接着部分の表面状態やその使用環境によって、接着強度や剥離度合いが著しく異なるものとなる。具体的な例として、箱形電子モジュールの製造工程でその構成部品の表面(被接着部分)に半田付け用のフラックスが付着したり、例えば車両のエンジンルーム等に設置された箱型電子モジュールの接着接合箇所に、雨水や洗車時の洗浄剤がかかると、接着強度が低下したり、被接着部材との接着界面の接着力が弱くなり、被接着部材に接着材が残らずに接着材が剥離する界面剥離が生じることがあり、このような接着強度の低下や界面剥離が生じると、防水シール性が損なわれてしまい、回路基板に搭載された電子部品やコネクタ等が故障しやすくなる。
特に、コネクタとベースとの接着接合部分には、コネクタに相手側のコネクタの取付け時に大きなこじり力が加わったり、ハーネスの重さや振れによる大きな荷重がかかりやすいので、この部分の接着材に破断や剥離が生じやすい。
一方、接着材の硬化度合いは、接着材の体積によって変わる。加熱硬化タイプの接着材では、被接着部分が硬化温度に達した後、接着材が硬化温度に達して硬化する。また、湿気硬化タイプの接着材は、箱型電子モジュール周囲の空気中に含まれる湿気を取り込んで表面から深部へ順次硬化が進むため、空気中の湿気に触れることのできる表面から、触れることのできない深部までの距離が長いと、接着材の硬化に時間がかかる。接着材メーカのカタログ値では、表面から深さ3mmまで硬化するのに、1日かかる例がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、構成部材間を接着接合する接着材に接着強度の低下や界面剥離等を生じにくくできて、耐久性及び防水シール性の向上を図ることのできる、安価で信頼性の高い自動車用エンジンコントロールユニットなどの箱型電子モジュール及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に係る箱形電子モジュールは、基本的には、シール材を兼ねる接着材で接着接合される第1の構成部材と第2の構成部材とを有するもので、前記第1の構成部材に、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝が設けられるとともに、該接着材充填溝内に第1接着材層が形成され、該第1接着材層の略真上に位置する前記第1の構成部材の被接着部上に第2接着材層が形成され、前記第1の構成部材に前記第2の構成部材が前記第1接着材層及び第2接着材層を介して接着接合されていることを特徴としている。
この場合、好ましくは、前記第1の構成部材が金属ベースであり、前記第2の構成部材がコネクタであることを特徴としている。
より具体的な好ましい態様では、電子部品が実装された回路基板と、該回路基板と外部とを電気的に接続するためのコネクタと、前記回路基板が搭載されるとともに、前記コネクタが接着材を介して接合される金属ベースと、前記回路基板及び前記金属ベースを覆うべく該金属ベースに接着材を介して接合される密封用のカバーと、を備え、前記金属ベースに、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝が設けられるとともに、該接着材充填溝内に第1接着材層が形成され、該第1接着材層の略真上に位置する前記金属ベースの被接着部上に第2接着材層が形成され、前記金属ベースに前記コネクタが前記第1接着材層及び第2接着材層を介して接着接合されていることを特徴としている。
前記接着材として、好ましくは、縮合型シリコーン接着材が用いられる。
前記金属ベースは、好ましくは、アルミダイカスト製とされる。
前記コネクタのハウジングは、好ましくは、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂製とされる。
前記カバーは、好ましくは、鋼板を素材としたプレス成形品とされる。
一方、本発明に係る箱形電子モジュールの製造方法は、上記した箱形電子モジュールについて製造方法であって、前記第1の構成部材に、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝を設け、該接着材充填溝内に接着材を充填して第1接着材層を形成するとともにそれを硬化させ、その後に、前記第1接着材層の略真上に位置する前記第1の構成部材の被接着部上に接着材を塗布して第2接着材層を形成するとともに、該第2接着材層に前記第2の構成部材を載せて前記第2接着材層を硬化させることにより、前記第1の構成部材と第2の構成部材とを接着接合することを特徴としている。
本発明に係る箱形電子モジュールでは、接着材充填溝内で硬化し、かつ該溝の内壁面に接着している第1接着材層は、上向きに大きな引張荷重がかかっても、下側広幅部が第1の構成部材の被接着部に係止されるので、接着材充填溝から抜け出ることない。一方、第2接着材層の下面は、第1の構成部材の被接着部に接着されるとともに、その一部(中央部)は、第1接着材層の上側狭幅部の上端面に接着される。この場合、第2接着材層の下面と第1接着材層の上側狭幅部の上端面との接着は、同種の接着材同士の接着であるので、その接着強度は、第2接着材層の下面全部が第1の構成部材の被接着部に接着されている場合(従来品)に比してはるかに大きくなる。
つまり、第1及び第2接着材層による接着接合部分には、接着材充填溝によるリベット効果が得られ、接着材の接着強度以下では第1及び第2接着材層は破断しない。
しかも、第1接着材層を先に硬化させた後に未硬化の接着材(第2接着材層)を第1接着材層上に塗布するようにされるので、第1接着材層の界面付近に、第2接着材層を構成する高分子の拡散・浸透が起こり、この拡散・浸透という相互作用により、第1接着材層と第2接着材層との間にいわゆる「橋かけ」と呼ばれる強固な結合形態が生成され、それらの接着強度が一層大きくなる。
したがって、本発明に係る箱形電子モジュール及びその製造方法によれば、高い防水シール性及び耐久性が得られ、そのため、雨水等の浸入を確実に防ぐことができ、信頼性を高められる。
また、通常、接着材層の体積が大きいほど硬化するまでに要する時間が長くなり、製造コストが上がる。それに対し、上記のように本発明品では、接着強度や防水シール効果を相当高められるので、その分接着材層の体積を縮小することができる。そのため、硬化に要する時間を短くすることができ、生産効率やコストの面でも利点が得られる。
本発明の箱型電子モジュールの一実施形態を示す縦断面図。 図1に示される箱型電子モジュールの平面図。 図1に示される箱型電子モジュールの分解図。 図1に示される箱型電子モジュールのコネクタ部分を示す正面図。 図1に示される箱型電子モジュールからカバーを取り去った状態の平面図。 (A)は、図1に示される箱型電子モジュールの要部(接着材充填溝周辺)の拡大断面図、(B)、(C)、(D)は接着材充填溝の他の形状例を示す拡大断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る箱形電子モジュールの一実施形態を示す部分切欠概略断面図、図2はその平面図、図3はその分解図、図4はその部分切欠前面図、図5は図2の状態からカバーを取り去った平面図である。
本実施形態の箱型電子モジュール10は、自動車用エンジンコントロールユニットとして用いられるものであり、電子部品21が実装された回路基板14に、該回路基板14と外部のセンサ類や制御機構とを電気的に接続するためのコネクタ13が取付固定され、前記回路基板14が搭載される放熱用金属ベース15に前記コネクタ13がシール材を兼ねる接着材20(第1接着材層20A、第2接着材層20B)を介して接着接合され、前記金属ベース15にカバー11が接着材20(第3接着材層20C)を介して接着接合され、前記コネクタ13と前記カバー11が接着材20(第4接着材層20D)を介して接着接合されている。
前記回路基板14は、長方形の樹脂製のプリント配線基板である。この回路基板14の表面には、共晶はんだペーストがスクリーン印刷機で印刷され、所要の電子部品21、21、・・・が自動搭載機で搭載された後、はんだリフロー炉ではんだ接合が行なれたものである。ここで、電子部品21、21、・・・は、演算用IC、チップ抵抗体、チップコンデンサ、アルミ電解コンデンサなどである。
前記コネクタ13は、熱可塑性樹脂で成形された概略直方体状のハウジング13Aと該ハウジング13A内に収容されている所要本数の金属端子13Bとからなり、ハウジング13Aは、外部ハーネスのプラグが差し込まれる、角丸付き矩形筒状の大小二つのソケット部13c、13d、金属端子13Bを保持する厚板状の端子保持持壁部13e、及び、端子保持壁部13eから内方に突出する正面視外形が台形状で筒状の内方突出部13fを有する。
前記金属端子13Bは、例えば、厚さ0.5mmの銅板を幅0.5mmに打ち抜かれ、さらにL字状にプレス成形されたもので、前記回路基板14との接続部分(下端部)には、錫めっきが施されている。また、金属端子13Bは、大きい方のソケット部13cには入力用としてX本(例えば80本)、小さい方のソケット部13dには出力用としてY本(例えば40本)、それぞれ端子保護壁部13e及び内方突出部13fの底面部に形成された通し孔に差し込まれて保持固定されている(なお、図には各部が簡略化して描かれている)。
前記コネクタ13は、前記回路基板14の前端部に固定用の爪で一体的に取付固定されている。このコネクタ13の金属端子13Bの下端部は、回路基板14に形成されているスルーホール14sに挿入されて、そこから約1mm下方に突き出るようにされており、この下端部を回路基板14にはんだで接合して電気的に接続するようになっている。
一方、前記放熱用金属ベース15はアルミダイカスト製であり、平面視矩形で、回路基板14を搭載する主面側には、この回路基板14が載せ置かれる凸部15dが突設されるとともに、その裏面側には放熱用のフィン15bが形成されている。
また、金属ベース15の四隅近くには、カバー11との締め付け固定用螺子19がねじ込まれる雌ねじ28(図5参照)が形成されている。
そして、金属ベース15におけるコネクタ13側の端部である前端部15Aには、平面視直線状で断面凸字状の接着材充填溝16が形成されている。この接着材充填溝16は、スライド法あるいはロストワックス法等によりに形成されたもので、図1、図3、図4に加えて図6(A)の拡大図を参照すればよくわかるように、金属ベース15の上面に開口する幅の狭い狭幅開口部16aと該狭幅開口部16aより奥側(下側)の幅の広い断面矩形の広幅充填部16bとからなっており、狭幅開口部16aは、例えば、幅が4mmで深さが2mm、広幅充填部16bは、例えば、幅が6mmで深さが4mmとなっている。
前記カバー11は、厚さ0.5mmの鋼板をトレー状にプレス成形したもので、平面視矩形とされ、回路基板14を覆う部分11Aが深さ約19mm、コネクタ13(の内方突出部13f)に被せる部分11Bが深さ約30mmとなっており、前端側を除く3辺の外周部は、横倒しL形状のフランジ部11Cとなっている。このフランジ部11Cは、後述するように、金属ベース15の3辺端部15B、15C、15D上に塗布された接着材20(第3接着材層20C)に当接する部分であり、その四隅近くには、当該カバー11を金属ベース15に螺子19で締め付け固定するための、螺子止め用段上げ凸部18が設けられ、該段上げ凸部18に形成された螺子通し穴を介してベース15に形成された雌ねじ部28に螺子19がねじ込まれている(図2参照)。なお、前記フランジ部11Cは、前記螺子止め用段上げ凸部18部分では、そこを避けて内側に円弧を描くように形成されている。また、カバー11の中央部分には防水フィルタ22の取り付け用の孔が形成され、金属カバー11の全面は亜鉛めっきが施されている。
次に、前記回路基板14、コネクタ13、金属ベース15、及びカバー11をシール材を兼ねる接着材20を介して接着接合して組み付ける際の手順を説明する。
ここでは、前記接着材20として、シリコーン系で湿気硬化型の接着材、より詳細には脱アセトン型又は脱アルコール型の縮合型接着材が用いられている。この接着材20は、塗布した際(未硬化時)に形が崩れない程度の形状保持性を有し、かつ、所定厚みになるまで押圧すると、被接着部の形状に追従するように流動する可塑度を持つものである。
本実施形態の箱形電子モジュール10の組み立てに際しては、まず、金属ベース15の前端部15Aに形成されている接着材充填溝16内に、接着材20をエア圧力制御方式の自動塗布機、又はタンクに入れた接着材にエア圧力をかけ開閉バルブで制御して塗布する方式の自動塗布機で充填する。
しかる後、溝16内に接着材20が充填されている金属ベース15を、他の接着材層(20B、20C、20D)を形成する前に、温度60℃、湿度60%RHの恒温恒湿槽に3h程度入れ、その後、室内に1日以上保管して、溝16内の接着材20(第1接着材層20A)を硬化させる。
このようにして、第1接着材層20Aを硬化させた後は、該第1接着材層20Aの略真上に位置する前記金属ベース15の被接着部15f(図6参照)上に、同種の接着材20を自動塗布機で塗布して第2接着材層20Bを形成する。同時に、ベース15の中央部分にも、接着材20を自動塗布機で塗布する。しかる後、コネクタ13が一体的に取付固定されている回路基板14を自動搭載機で搭載する。ここで、ベース15の中央部分の接着は、回路基板14の浮き上がり防止が目的である(この接着材層は、図5において仮想線20Eで示されている)。
この回路基板14の搭載時に、コネクタ13の内方突出部13fの下面13Uが前記第2接着材層20B上に載せられる(図4、図6参照)。
次に、金属ベース15の前端部15A以外の後端部15B、左端部15C、右端部15Dの上面と(図5参照)、コネクタ13の内方突出部13fの下面13Uを除く上面13V、左側面(斜面)13R、右側面(斜面)13Lと(図4参照)に、接着材20を自動塗布機で塗布してそれぞれ第3接着材層20C、第4接着材層20Dを形成する。この場合、金属ベース15の上面に塗布された接着材、すなわち、前端部15Aに塗布された直線状の第2接着材層20Bと後端部15B、左端部15C、右端部15Dの三辺に塗布された平面視コ字状の第4接着材層20Cは、それらの両端部で接触して一体となり、それら二つの接着材層20Bと20Cを合わせれば平面視矩形環状を呈するものとなる。また、コネクタ13の内方突出部13fの下面13Uを除く上面13A、左側面(斜面)13L、右側面(斜面)13Rに塗布された第4接着材層20Dの両下端も、前記第2接着材層20B、第4接着材層20Dに接触して一体となる(図4、図5参照)。なお、金属ベース15の左端部15C、右端部15Dの上面に接着材20を塗布する際には、前記カバー11の螺子止め用段上げ凸部18を避けて内側に円弧を描くように塗布する。
続いて、接着材20が塗布されている金属ベース15及びコネクタ13上に金属カバー11を自動搭載機で搭載して全体を組み上げる。その後、この組立品を恒温恒湿槽に3時間入れ、既に硬化されている第1接着材層20A以外の第2、第3、第4接着材層20B、20C、20Dも硬化させる。
このようにして各接着材層20A、20B、20C、20Dが硬化すると、回路基板14を保持する金属ベース15にコネクタ13が第1接着材層20A及び第2接着材層20Bを介して接着接合され、また、金属ベース15に金属カバー11が第3接着材層20Cを介して接着接合され、さらに、コネクタ13(の内方突出部13f)と金属カバー11とが第4接着材層20Dを介して接着接合され、これにより、金属ベース15内(回路基板14配在空間)が完全に密封される。
次に、金属カバー11の防水フィルタ22の取り付け孔から圧縮空気を入れた後、圧力を確認し、圧力変化が無い事で接着材が隙間無く接着されているか否かを検査後、金属カバー11の中央部に形成されている取り付け孔23に、フィルタ22を嵌着して箱型電子モジュール10の組立てが完了する。
その後、箱型電子モジュール10にプログラムを書き込み、電気導通検査を経て完成品が得られる。
次に、本実施形態の箱型電子モジュール10の特徴部分である、金属ベース15にコネクタ13が第1接着材層20Aと第2接着材層20Bを介して接着接合されていることによる作用効果を説明する。
すなわち、本実施形態では、図6(A)に示される如くに、接着材充填溝16内に接着材20を充填して、上側狭幅部20Aaと下側広幅部20Abとからなる第1接着材層20Aを形成するとともに、該第1接着材層20Aを硬化させた後に、該第1接着材層20Aの略真上に位置する金属ベース15の被接着部15f上に接着材20を塗布して第2接着材層20Bを形成し、しかる後、第2接着材層20B上にコネクタ13を載せて該第2接着材層20Bを硬化させることにより、金属ベース15とコネクタ13とを接着接合するようにされる。
ここで、接着材充填溝16内で硬化し、かつ該溝16の内壁面に接着している第1接着材層20Aは、上向きに大きな引張荷重がかかっても、下側広幅部20Abが金属ベース15の被接着部15fに係止されるので、接着材充填溝16から抜け出ることない。一方、第2接着材層20Bの下面部20Bbは、金属ベース15の被接着部15fに接着されるとともに、その一部(中央部)は、第1接着材層20Aの上側狭幅部20Aaの上端部に接着されている。この場合、第2接着材層20Bの下面部20Bbと第1接着材層20Aの上側狭幅部20Aaとの接着は、同種の接着材同士の接着であるので、その接着強度は、第2接着材層20Bの下面20Bb全部が金属ベース15の被接着部15fに接着されている場合(従来品)に比してはるかに大きくなる。
つまり、第1及び第2接着材層20A、20Bによる接着接合部分には、接着材充填溝16によるリベット効果が得られ、接着材20の接着強度以下では第1及び第2接着材層20A、20Bは破断しない。
しかも、第1接着材層20Aを先に硬化させた後に未硬化の接着材(第2接着材層20B)を第1接着材層20A上に塗布するようにされるので、上側狭幅部20Aaの上端部(下面部Bbとの境界)付近に、第2接着材層20Bを構成する高分子の拡散・浸透が起こり、この拡散・浸透という相互作用により、第1接着材層20Aと第2接着材層20Bとの間にいわゆる「橋かけ」と呼ばれる強固な結合形態が形成され、それらの接着強度、剥離強度が一層大きくなる。
このため、接着接合部分に雨水がかかったり、コネクタ13に相手側のコネクタの取付け時のこじり力やハーネスの重さや振れによる荷重がかかっても接着材20の接着強度まで耐えることができる。
したがって、本実施形態の箱形電子モジュール10では、高い防水シール性及び耐久性が得られ、そのため、雨水等の浸入を確実に防ぐことができ、高い信頼性が得られる。
また、通常、接着材層の体積が大きいほど硬化するまでに要する時間が長くなり、製造コストが上がる。それに対し、上記のように本実施形態では、接着強度や防水シール効果を相当高められるので、その分接着材層の体積を縮小することができる。そのため、硬化に要する時間を短くすることができ、生産効率やコストの面でも利点が得られる。
さらに、溝16内に接着材20が充填されている金属ベース15を全体の組み上げ前に単独で恒温恒湿槽に入れて接着材20を硬化させるようにしているので、溝16内の接着材20(第1接着材層20A)が高温高湿に曝されやすくなる。このため、組み上げ後に第1接着材層20Aを他の接着材層20B、20C、20Dと一緒に硬化させる場合に比して、短時間で硬化させることができ、これによっても、生産性を向上できる。
なお、上記実施形態においては、金属ベース15の前端部15Aに設けられている接着材充填溝16は、断面凸字状とされているが、必ずしもこの形状にする必要はなく、前記リベット効果が得られるように、例えば、図6(B)に示される如くのL字状(16B)、(C)に示される如くの逆T字状(16C)、(D)に示される如くの逆漏斗状(16D)等、それらに類似した断面形状とすればよい。
10 箱型電子モジュール
11 金属カバー
13 コネクタ
13A ハウジング
13B 金属端子
14 回路基板
15 金属ベース
16 接着材充填溝
19 締付固定用螺子
20 湿気硬化型の接着材
20A 第1接着材層
20B 第2接着材層
20C 第3接着材層
20D 第4接着材層
21 電子部品

Claims (8)

  1. シール材を兼ねる接着材で接着接合される第1の構成部材と第2の構成部材とを有する箱形電子モジュールであって、前記第1の構成部材に、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝が設けられるとともに、該接着材充填溝内に第1接着材層が形成され、該第1接着材層の略真上に位置する前記第1の構成部材の被接着部上に第2接着材層が形成され、前記第1の構成部材に前記第2の構成部材が前記第1接着材層及び第2接着材層を介して接着接合されていることを特徴とする箱形電子モジュール。
  2. 前記第1の構成部材が金属ベースであり、前記第2の構成部材がコネクタであることを特徴とする請求項1に記載の箱形電子モジュール。
  3. 電子部品が実装された回路基板と、該回路基板と外部とを電気的に接続するためのコネクタと、前記回路基板が搭載されるとともに、前記コネクタが接着材を介して接合される金属ベースと、前記回路基板、前記コネクタ、及び前記金属ベースの一部ないし全部を覆うべく前記金属ベース及びコネクタに接着材を介して接合される密封用のカバーと、を備えた箱形電子モジュールであって、
    前記金属ベースに、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝が設けられるとともに、該接着材充填溝内に第1接着材層が形成され、該第1接着材層の略真上に位置する前記金属ベースの被接着部上に第2接着材層が形成され、前記金属ベースに前記コネクタが前記第1接着材層及び第2接着材層を介して接着接合されていることを特徴とする箱形電子モジュール。
  4. 前記接着材として、縮合型シリコーン接着材が用いられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の箱型電子モジュール。
  5. 前記金属ベースは、アルミダイカスト製であることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の箱型電子モジュール。
  6. 前記コネクタのハウジングは、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂製であることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の箱型電子モジュール。
  7. 前記カバーは、鋼板を素材としたプレス成形品であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の箱型電子モジュール。
  8. シール材を兼ねる接着材で接着接合される第1の構成部材と第2の構成部材とを有する箱形電子モジュールの製造方法であって、前記第1の構成部材に、狭幅開口部とそれに連なる広幅充填部とからなる断面凸字状、逆T字状、L字状、逆漏斗状、あるいは、それらに類似した断面形状を持つ接着材充填溝を設け、該接着材充填溝内に接着材を充填して第1接着材層を形成するとともにそれを硬化させ、その後に、前記第1接着材層の略真上に位置する前記第1の構成部材の被接着部上に接着材を塗布して第2接着材層を形成するとともに、該第2接着材層に前記第2の構成部材を載せて前記第2接着材層を硬化させることにより、前記第1の構成部材と第2の構成部材とを接着接合することを特徴とする箱形電子モジュールの製造方法。
JP2009109339A 2009-04-28 2009-04-28 箱形電子モジュール Pending JP2010258360A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109339A JP2010258360A (ja) 2009-04-28 2009-04-28 箱形電子モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109339A JP2010258360A (ja) 2009-04-28 2009-04-28 箱形電子モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010258360A true JP2010258360A (ja) 2010-11-11

Family

ID=43318901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009109339A Pending JP2010258360A (ja) 2009-04-28 2009-04-28 箱形電子モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010258360A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013033784A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Denso Corp 電子制御装置
JP2013115270A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 電装ユニットおよびその製造方法
JP2013218870A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Toyota Motor Corp 車載用電子機器
US8657609B2 (en) 2011-09-21 2014-02-25 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Seal structure for electronic control device
US8770989B2 (en) 2011-09-21 2014-07-08 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Electronic control device
US8942001B2 (en) 2011-09-21 2015-01-27 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Seal structure for electronic control device
JP2019016689A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 株式会社ケーヒン 電子制御装置及び同製造方法
CN114030431A (zh) * 2021-11-03 2022-02-11 新石器慧通(北京)科技有限公司 用于车辆的密封装置及车辆
JP2023116128A (ja) * 2022-02-09 2023-08-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 電子機器装置、及び、電子機器装置の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013033784A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Denso Corp 電子制御装置
US8657609B2 (en) 2011-09-21 2014-02-25 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Seal structure for electronic control device
US8770989B2 (en) 2011-09-21 2014-07-08 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Electronic control device
US8942001B2 (en) 2011-09-21 2015-01-27 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Seal structure for electronic control device
JP2013115270A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 電装ユニットおよびその製造方法
JP2013218870A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Toyota Motor Corp 車載用電子機器
JP2019016689A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 株式会社ケーヒン 電子制御装置及び同製造方法
JP7053177B2 (ja) 2017-07-06 2022-04-12 日立Astemo株式会社 電子制御装置及び同製造方法
CN114030431A (zh) * 2021-11-03 2022-02-11 新石器慧通(北京)科技有限公司 用于车辆的密封装置及车辆
JP2023116128A (ja) * 2022-02-09 2023-08-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 電子機器装置、及び、電子機器装置の製造方法
US12171068B2 (en) 2022-02-09 2024-12-17 Panasonic Automotive Systems Co., Ltd. Electronic device and method for manufacturing electronic device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010258360A (ja) 箱形電子モジュール
CN104956547B (zh) 车载用电子组件
US7749134B2 (en) Control module
JP5350311B2 (ja) 車載用電子機器
JP7053177B2 (ja) 電子制御装置及び同製造方法
US20140347819A1 (en) Electronics Module for a Vehicle
CN110582173A (zh) 防水型电子设备和防水型电子设备的制造方法
CN102833970A (zh) 电控单元
JP2007269220A (ja) 電子制御装置
JP2006294974A (ja) 電子装置およびその製造方法
JP2010509742A (ja) モジュラ式のコンタクトパートナーを備える標準化された電子的ケーシング
US11063004B2 (en) Semiconductor device, control device, and method for manufacturing semiconductor device
JP5294175B2 (ja) 自動車用制御装置
CN107079597B (zh) 用于容纳电气和/或电子部件的壳体、电子控制装置及制造该壳体和电子控制装置的方法
JP2023059361A (ja) 電子装置
JP2004153034A (ja) 車載電子機器の筐体構造
JP7157740B2 (ja) 電子制御装置および電子制御装置の製造方法
JP6264941B2 (ja) 電子制御装置
US8674220B2 (en) Electronics housing with standard interface
JP3842010B2 (ja) 複数基板を有する電子機器
JP4886988B2 (ja) 樹脂封止型エンジンコントロール装置並びにその製造方法
JP4832469B2 (ja) 箱形電子モジュール
JP5042207B2 (ja) 箱型電子モジュール
CN107660089A (zh) 具有激光焊接密封壳体的电子控制器
JP2020061437A (ja) 制御装置および制御装置の製造方法