JP2010249076A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】選択還元型NOx触媒からの吸着アンモニアの排出に際して、燃料の効率的使用および燃費向上を図る。
【解決手段】内燃機関の排気通路に選択還元型NOx触媒が設けられ、その上流側に尿素またはアンモニアが供給される。また排気通路にはパティキュレートフィルタが設けられる。フィルタ再生の要否が判定され(S101)、再生要と判定されたとき再生制御が実行される(S105)。NOx触媒の触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したとき(S104)、フィルタ再生不要と判定されていても再生制御が実行される。フィルタ再生と同時に吸着アンモニアを排出でき、燃料の効率的使用および燃費向上を図れる。
【選択図】図3
【解決手段】内燃機関の排気通路に選択還元型NOx触媒が設けられ、その上流側に尿素またはアンモニアが供給される。また排気通路にはパティキュレートフィルタが設けられる。フィルタ再生の要否が判定され(S101)、再生要と判定されたとき再生制御が実行される(S105)。NOx触媒の触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したとき(S104)、フィルタ再生不要と判定されていても再生制御が実行される。フィルタ再生と同時に吸着アンモニアを排出でき、燃料の効率的使用および燃費向上を図れる。
【選択図】図3
Description
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、特に、排気通路に選択還元型NOx触媒とパティキュレートフィルタを設けた内燃機関の排気浄化装置に関する。
例えばディーゼルエンジンといった内燃機関の排気通路に、選択還元型NOx触媒を設け、このNOx触媒に上流側から還元剤としての尿素を供給し、尿素から発生するアンモニアで排気ガスに含まれるNOxを選択的に還元するようにした排気浄化装置が公知である。
この選択還元型NOx触媒は、アンモニアを所定限度内において吸着するというアンモニア吸着能を有しており、このアンモニア吸着能は触媒温度が低温であるほど高いという特性を有する。一方、NOx触媒からアンモニアが排出される所謂アンモニアスリップが生じると、異臭等の原因となるため、これを極力防止する必要がある。
特許文献1には、触媒温度が低温のときにアンモニア吸着量の計算誤差が生じ易く、アンモニアスリップが生じ易いという点に鑑み、触媒温度が所定温度以下の状態にある時間が所定時間以上のとき、NOx触媒のアンモニア吸着量を減少することが開示されている。またそのアンモニア吸着量減少の手法として、排気ガス温度を上昇させてNOx触媒の温度を上昇させ、NOx触媒から吸着アンモニアを強制的に脱離排出することが開示されている。
ところで、特許文献1に記載された昇温制御では、NOx触媒からの吸着アンモニア排出のためだけに追加の燃料が使用される。そのため、燃料の効率的使用および燃費向上という点で依然として課題が残されている。
一方、内燃機関の排気通路に、排気ガスに含まれる煤等のパティキュレート(PM)を除去するパティキュレートフィルタが設置される場合がある。この場合、パティキュレートフィルタに堆積したPMを燃焼除去するフィルタの再生を行う目的で、排気ガス温度を上昇すべく、追加の燃料が使用される。
そこで本発明者らは、これら二つの制御の共通点に着目し、本発明を創案するに至った。すなわち、本発明の一の目的は、選択還元型NOx触媒からの吸着アンモニアの排出に際して、燃料の効率的使用および燃費向上に寄与し得る内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明の一の形態によれば、
内燃機関の排気通路に設けられた選択還元型NOx触媒と、
前記NOx触媒の上流側に還元剤としての尿素またはアンモニアを供給する還元剤供給手段と、
前記排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、
該パティキュレートフィルタの再生の要否を判定する判定手段と、
少なくとも前記判定手段が再生要と判定したとき、前記パティキュレートフィルタの再生のための再生制御を実行する再生制御手段と、
前記NOx触媒の触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
を備え、
前記再生制御手段は、前記触媒温度検出手段により検出又は推定された触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したとき、前記判定手段が再生不要と判定していても前記再生制御を実行する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
内燃機関の排気通路に設けられた選択還元型NOx触媒と、
前記NOx触媒の上流側に還元剤としての尿素またはアンモニアを供給する還元剤供給手段と、
前記排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、
該パティキュレートフィルタの再生の要否を判定する判定手段と、
少なくとも前記判定手段が再生要と判定したとき、前記パティキュレートフィルタの再生のための再生制御を実行する再生制御手段と、
前記NOx触媒の触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
を備え、
前記再生制御手段は、前記触媒温度検出手段により検出又は推定された触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したとき、前記判定手段が再生不要と判定していても前記再生制御を実行する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
これによれば、検出又は推定触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したときには、パティキュレートフィルタの再生が不要と判定されていても当該再生が実行される。これによりパティキュレートフィルタの再生と同時にNOx触媒の吸着アンモニアを排出することができ、燃料の効率的使用および燃費向上に寄与することができる。
好ましくは、前記所定時間が、前記検出又は推定触媒温度が所定値以下となっている時間の積算値が所定の閾値以上となるまでの時間である。
代替的に、前記所定時間は、前記検出又は推定触媒温度が所定値以下となっているときに前記NOx触媒に供給されるNOx量の積算値が所定の閾値以上となるまでの時間であってもよい。
本発明によれば、選択還元型NOx触媒からの吸着アンモニアの排出に際して、燃料の効率的使用および燃費向上に寄与し得るという、優れた効果が発揮される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る内燃機関を概略的に示す。1は自動車用の圧縮着火式内燃機関即ちディーゼルエンジンであり、2は吸気ポートに連通されている吸気マニフォルド、3は排気ポートに連通されている排気マニフォルド、4は燃焼室である。本実施形態では、不図示の燃料タンクから高圧ポンプ5に供給された燃料が、高圧ポンプ5によりコモンレール6に圧送されて高圧状態で蓄圧され、このコモンレール6内の高圧燃料がインジェクタ7から燃焼室4内に直接噴射供給される。
エンジン1からの排気ガスは、排気マニフォルド3からターボチャージャ8を経た後にその下流の排気通路9に流され、後述のように浄化処理された後、大気に排出される。なお、ディーゼルエンジンの形態としてはこのようなコモンレール式燃料噴射装置を備えたものに限らない。またEGR装置などの他の排気浄化デバイスを含むことも任意である。
他方、エアクリーナ10から吸気通路11内に導入された吸入空気は、エアフローメータ12、ターボチャージャ8、インタークーラ13、スロットルバルブ14を順に通過して吸気マニフォルド2に至る。エアフローメータ22は吸入空気量を検出するためのセンサであり、具体的には吸入空気の流量に応じた信号を出力する。スロットルバルブ14には電子制御式のものが採用されている。
排気通路9には、上流側から順に、排気ガス中の未燃成分(特にHC)を酸化して浄化する酸化触媒20と、排気ガス中の煤等のパティキュレート(PM)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、DPFという)22と、排気ガス中のNOxを還元除去する選択還元型NOx触媒(SCR: Selective Catalytic Reduction)24とが直列に設けられている。
NOx触媒24は、尿素またはアンモニアからなる還元剤が供給されているときに排気ガス中のNOxを連続的に還元除去するものである。本実施形態では取扱いの容易さから還元剤として尿素水を用いている。またNOx触媒24は、その触媒温度が所定の活性温度域(例えば200〜400℃)にあるときにNOxを還元可能である。
NOx触媒24の上流側には、尿素水を供給するための尿素添加弁40が設けられている。尿素添加弁40は、不図示の尿素タンクからポンプを介して尿素水を供給されている。尿素添加弁40は電子制御ユニット(以下ECUと称す)100に接続され、制御される。
NOx触媒24に尿素水が供給されると、尿素水が蒸発及び加水分解してアンモニアNH3が生成され、このアンモニアNH3がNOx触媒内でNOxと反応し、NOxが還元される。この反応を化学式で表すと次のようになる。
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O
特に、NOx触媒24はアンモニア吸着能を有し、アンモニア吸着成分、例えばゼオライトを含む。NOx触媒24は、例えばゼオライトの基材表面にPtなどの貴金属を担持させて構成されている。
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O
特に、NOx触媒24はアンモニア吸着能を有し、アンモニア吸着成分、例えばゼオライトを含む。NOx触媒24は、例えばゼオライトの基材表面にPtなどの貴金属を担持させて構成されている。
他方、DPF22は表面に貴金属を有する。DPF22に対してHCを多く含むリッチな排気ガスが供給されると、このリッチガスが貴金属を介して酸化、燃焼し、同時にDPFに堆積されているPMが燃焼する。これによりDPF22は再生される。
NOx触媒24および尿素添加弁40の上流側には、排気ガスの温度を検出するための排気温センサ34と、排気ガスのNOx濃度を検出するためのNOxセンサ36とが設けられている。
またDPF22の上流側には、排気ガスの温度を検出するための排気温センサ30が設けられている。以下、排気温センサ30,34をそれぞれ上流排気温センサ30、下流排気温センサ34という。さらに、DPF22の前後の差圧を検出するための差圧センサ32が設けられている。この差圧センサ32はDPF22に捕集されたPM量の検出に用いられる。
酸化触媒20の上流側には、排気通路9内に燃料を供給する燃料供給弁60が設けられている。
ECU100は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含む。ECU100は、各種センサ類の検出値等に基づいて、所望のエンジン制御が実行されるように、インジェクタ7、高圧ポンプ5、スロットルバルブ14等を制御する。またECU100は、尿素添加量を制御すべく尿素添加弁40を制御し、燃料供給量を制御すべく燃料供給弁60を制御する。ECU100には、センサ類として、前述のエアフローメータ22、NOxセンサ36、上流排気温センサ30、下流排気温センサ34および差圧センサ32が接続される。
またECU100には、クランク角センサ15およびアクセル開度センサ16が接続されている。クランク角センサ15はクランク角の回転時にクランクパルス信号をECU100に出力し、ECU100はそのクランクパルス信号に基づきエンジン1のクランク角を検出すると共に、エンジン1の回転速度を計算する。アクセル開度センサ16は、ユーザによって操作されるアクセルペダルの開度(アクセル開度)に応じた信号をECU100に出力する。
NOx触媒24の温度は、触媒に埋設した温度センサにより直接検出することもできるが、本実施形態ではそれを推定することとしている。具体的には、ECU100が、下流排気温センサ34により検出された排気温度およびエンジン1の運転履歴等に基づき、触媒温度を推定する。なお推定方法はこのような例に限られない。
さて、本実施形態の構成において、NOx触媒24はアンモニアを吸着可能である。そしてNOx触媒24のアンモニア吸着能即ちアンモニア吸着可能量は、図2に線Lで示すように触媒温度に応じて変化し、触媒温度が低温であるほど増加する傾向を呈する。NOx触媒24は、この吸着アンモニアをも利用して排ガス中のNOxを還元する。
他方、NOx触媒24における実際のアンモニア吸着量が、吸着可能量Lに対し所定のマージンだけ少ない目標吸着量Tとなるよう、ECU100により尿素添加量が次の如く制御される。
まず、推定触媒温度に基づいて、NOx触媒24のNOx浄化率と目標吸着量とが算出される。次いでNOxセンサ36によって検出されたNOx濃度と、エアフローメータ12により検出された吸入空気量(排ガス流量の代用値)とに基づいて、NOx触媒24に供給される供給NOx量(或いは燃焼室4から排出された排出NOx量)が算出される。その後NOx浄化率と供給NOx量に基づいて、NOx浄化に使用されるアンモニア消費量が算出される。
この後、目標吸着量とアンモニア消費量とに基づき、アンモニア添加量が算出される。以上の算出は所定の演算周期毎に逐次的に行われる。目標吸着量をT、アンモニア消費量をA、アンモニア添加量をB、今回値および前回値をそれぞれn,n−1で表すと、アンモニア添加量Bは式:Bn=Tn−Tn−1+Anにより算出される。アンモニア添加量Bに相当する量の尿素水が尿素添加弁40から添加される。
ここでTn−Tn−1は今回吸着されるアンモニアの量を表す。そこでTn−Tn−1が逐次的に積算され、その積算値が、今回までに吸着されるアンモニアの量すなわちアンモニア吸着量として求められる。
一方、DPF22に関して、DPF22に捕集、堆積されたPMを燃焼除去し、DPF22を再生するための再生制御(以下、PM再生という)が、ECU100により次の如く行われる。
まず、差圧センサ32の検出値が所定値と比較される。その検出値が所定値未満のときは、PM堆積量が少なくPM再生は不要(すなわち、PM再生要求無し)と判定され、PM再生は実行されない。他方、その検出値が所定値以上になったときは、PM堆積量が多くPM再生が必要(すなわち、PM再生要求有り)と判定され、PM再生が実行される。
PM再生の実行に際しては、燃料供給弁60から排気通路9に所定量の燃料が供給される。するとまず酸化触媒20に、HCを多く含むリッチな排気ガスが供給され、酸化触媒20においてHCが酸化、燃焼され、高温且つリッチな排気ガスが生成される。この高温且つリッチな排気ガスは、次いでDPF22に供給される。するとDPF22に担持された貴金属の作用により、排気ガス中のHCが燃焼してPMが同時に燃焼され、除去される。
なお酸化触媒20を省略し、燃料を直接DPF22で燃焼させてPMを同時に燃焼させるようにしても良い。また燃料供給弁60から別途燃料を供給する方法の他、エンジンの膨張行程や排気行程でインジェクタ7から燃料を噴射する所謂ポスト噴射を行う方法も可能である。
ところで、図2を参照して、NOx触媒24に供給される排気ガスの温度は通常は低く、そのためNOx触媒24の温度も通常は図中T1〜T2で示されるような低温域内にある。この低温域は例えば200〜300℃である。
他方、PM再生が実行されると、NOx触媒24に供給される排気ガスの温度が急激に上昇する。そのためNOx触媒24の温度は、図中T3以上の高温域に達することがある。この高温域は例えば500℃以上である。このほか、エンジンの急加速時等にも排気ガス温度が急上昇するため、NOx触媒24の温度が高温域に達することがある。
一方、前述したように、NOx触媒24のアンモニア吸着量は目標吸着量Tとなるように制御されている。しかし、例えばNOxセンサ36の検出誤差や、尿素添加弁40を含む尿素添加系の固体バラツキ等により、実際のアンモニア吸着量が目標吸着量Tを超過してより多くなってしまう場合がある。こうした場合、運転条件や運転時間によっては、実際のアンモニア吸着量が目標吸着量Tに対して非常に多くなり、例えば図中aで示すように、実際のアンモニア吸着量が吸着可能量Lまで達してしまうこともある。
この状態からPM再生が実行されると、図中bで示すようにNOx触媒24の温度が急激に高温域まで上昇するため、実際のアンモニア吸着量と吸着可能量Lとの差cに等しい、許容量を超えるアンモニアがNOx触媒24から脱離排出されてしまう。
そこで本実施形態は、この問題に対処すべく、実際のアンモニア吸着量が目標吸着量Tを超えてしまったとしても、その超過量が図中dで示すように少量のうちにPM再生を実行し、PM再生の結果として脱離排出されるアンモニアの量eを許容量以下に制限する手法を提案する。
特に、NOx触媒24からの吸着アンモニアの排出のみを目的とするのではなく、当該吸着アンモニアの排出とDPF22の再生との両者を目的としてPM再生が実行される。PM再生は、PM再生要求が無い場合であっても、後述の如き吸着アンモニアの排出要求が有る場合には実行される。これにより、燃料の効率的使用および燃費向上に寄与することが可能となる。
図3に、ECU100が実行するPM再生制御の第1実施例を示す。
まずステップS101において、ECU100は、PM再生要求の有無を判定する。すなわち前述したようにECU100は、差圧センサ32の検出値を所定値と比較し、検出値が所定値未満のときにはPM再生要求無しと判定し、検出値が所定値以上のときにはPM再生要求有りと判定する。
PM再生要求有りと判定した場合、ECU100は、ステップS105に進んで直ちにPM再生を実行する。そしてその後ステップS106において、後述する積算時間をリセットし(即ちゼロとし)、制御を終える。
他方、PM再生要求無しと判定した場合、ECU100は、ステップS102に進んで、推定値としての触媒温度を所定値と比較する。この所定値は、図2に示すように、目標吸着量Tと吸着可能量Lとの差(マージン)が大きい温度域の最大温度、図示例ではT2(例えば300℃)とするのが好ましい。この最大温度以下の温度域において、NOxセンサ36の検出誤差等に起因した実際のアンモニア吸着量の目標吸着量Tに対する超過量が大きくなり得るからである。
なお、図2に示す例において、目標吸着量Tは、T2より高温の温度域では吸着可能量Lとの差をほぼ一定に保つよう変化するが、T2以下の温度域ではそれ自体一定値となる。従ってT2以下の温度域において、目標吸着量Tと吸着可能量Lとの差は、T2から低温になるほど増大する。
触媒温度が所定値より高い場合、ECU100は、ステップS106に進んで積算時間をリセットし、制御を終える。
他方、触媒温度が所定値以下の場合、ECU100は、ステップS103に進んで、触媒温度が所定値以下となっている時間を積算する。次いでECU100は、ステップS104において、当該積算時間を所定の閾値と比較する。
積算時間が閾値未満の場合、ECU100は、ステップS102〜S104を繰り返し実行する。他方、積算時間が閾値以上の場合、ECU100は、ステップS105に進んでPM再生を実行する。そしてその後ステップS106において積算時間をリセットし、制御を終える。
仮にNOxセンサ36の検出誤差等が生じ、実際のアンモニア吸着量が目標吸着量Tを超過すると、触媒温度が所定値以下となっている時間が長く経過するほど、その超過量は多くなる。よって上記制御においては、触媒温度が所定値以下となっている時間の積算値が閾値に達したときには、PM再生が実行された場合にNOx触媒24から排出されるアンモニア量が許容量以下に制限される限界であるとして、PM再生を実行する。これにより、PM再生実行時にNOx触媒24から排出されるアンモニア量を許容量以下に確実に制限することが可能となる。また、超過吸着量をできるだけ多くした後にPM再生を実行するので、PM再生実行頻度を最小限に止め、燃費の悪化を抑制できる。
当然ながら、積算時間が閾値以上に達するというNOx触媒24側からのPM再生要求により、PM再生が行われた場合であっても、DPF22に捕集、堆積されたPMが燃焼除去され、DPF22が再生される。よってPM再生時に使用される燃料を、DPF22の再生と吸着アンモニアの排出との両方のために使用でき、燃料の効率的使用と燃費向上とを図ることができる。
次に、ECU100が実行するPM再生制御の第2実施例を図4を参照しつつ説明する。
この第2実施例は、触媒温度が所定値以下となっている時間の積算値に代わって、触媒温度が所定値以下となっているときにNOx触媒24に供給されるNOx量の積算値を用いる点が、第1実施例と異なる。
まずステップS201において、ECU100は、前記ステップS101同様、PM再生要求の有無を判定する。PM再生要求有りと判定した場合、ECU100は、ステップS205に進んで直ちにPM再生を実行し、ステップS206において後述する積算NOx量をリセットし、制御を終える。
他方、PM再生要求無しと判定した場合、ECU100は、ステップS202に進んで前記ステップS102同様、推定値としての触媒温度を所定値と比較する。触媒温度が所定値より高い場合、ECU100は、ステップS206に進んで積算NOx量をリセットし、制御を終える。
他方、触媒温度が所定値以下の場合、ECU100は、ステップS203に進んで、NOx触媒24に供給されるNOx量を積算する。この供給NOx量は、前述したように、NOxセンサ36によって検出されたNOx濃度と、エアフローメータ12により検出された吸入空気量とに基づいて算出される。
次いでECU100は、ステップS204において、供給NOx量の積算値すなわち積算NOx量を所定の閾値と比較する。
積算NOx量が閾値未満の場合、ECU100は、ステップS202〜S204を繰り返し実行する。他方、積算NOx量が閾値以上の場合、ECU100は、ステップS205に進んでPM再生を実行する。そしてその後ステップS206において積算NOx量をリセットして制御を終える。
仮にNOxセンサ36の検出誤差等が生じ、実際のアンモニア吸着量が目標吸着量Tを超過すると、触媒温度が所定値以下となっている時間が長く経過するほど、またNOx触媒24に供給される尿素量が多くなるほど、その超過量は多くなる。他方、前述の尿素添加量制御により、NOx触媒24に供給されるNOx量が増大するほど尿素添加量も増大される。よって上記制御においては、触媒温度が所定値以下となっているときにNOx触媒24に供給されるNOx量の積算値が閾値に達したときには、PM再生が実行された場合にNOx触媒24から排出されるアンモニア量が許容量以下に制限される限界であるとして、PM再生を実行する。これにより、前記同様、PM再生実行時にNOx触媒24から排出されるアンモニア量を許容量以下に確実に制限することが可能となり、またPM再生実行頻度を最小限に止め、燃費の悪化を抑制できる。
前記同様、供給NOx量の積算値が閾値以上に達するというNOx触媒24側からのPM再生要求により、PM再生が行われた場合であっても、DPF22に捕集、堆積されたPMが燃焼除去され、DPF22が再生される。よってPM再生時に使用される燃料を、DPF22の再生と吸着アンモニアの排出との両方のために使用でき、燃料の効率的使用と燃費向上とを図ることができる。
また、第2実施例によれば、NOx触媒24に供給される尿素量も考慮してPM再生の実行タイミングを決定するので、そのタイミングを適切に定めることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の実施形態を採ることも可能である。例えば、本発明はディーゼルエンジン即ち圧縮着火式内燃機関以外の内燃機関にも適用可能であり、例えば火花点火式内燃機関、特に直噴リーンバーンガソリンエンジンにも適用可能である。また、前記実施形態では、NOx触媒24に供給される排気ガスのNOx濃度をNOxセンサ36により検出したが、これに代わって、エンジン運転状態を表すパラメータ(例えばエンジン回転速度とアクセル開度)に基づいて推定してもよい。積算NOx量に代わって積算尿素添加量を用いてもよい。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
Claims (3)
- 内燃機関の排気通路に設けられた選択還元型NOx触媒と、
前記NOx触媒の上流側に還元剤としての尿素またはアンモニアを供給する還元剤供給手段と、
前記排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、
該パティキュレートフィルタの再生の要否を判定する判定手段と、
少なくとも前記判定手段が再生要と判定したとき、前記パティキュレートフィルタの再生のための再生制御を実行する再生制御手段と、
前記NOx触媒の触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
を備え、
前記再生制御手段は、前記触媒温度検出手段により検出又は推定された触媒温度が所定値以下の状態が所定時間以上継続したとき、前記判定手段が再生不要と判定していても前記再生制御を実行する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記所定時間が、前記検出又は推定触媒温度が所定値以下となっている時間の積算値が所定の閾値以上となるまでの時間である
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記所定時間が、前記検出又は推定触媒温度が所定値以下となっているときに前記NOx触媒に供給されるNOx量の積算値が所定の閾値以上となるまでの時間である
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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