JP2010214539A - チャック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具を安定的に固定でき、構造が単純で製造が容易であり、かつ従来の同種装置に比べ部品数が少なく小型・軽量で高速回転にも適したチャック装置を提供する。
【解決手段】回転工作機械の主軸に固定され、先端側に円柱状内部空間を有するチャック本体2と、内部に円柱状の工具Tを把持する把持空間を備えた筒状の壁部を有し、チャック本体2の円柱状内部空間に挿入され、かつ、壁部に孔部24を設けたナット3と、孔部24に配置され、ナット3によりチャック本体2に対して位置決めされる把持部材4とを備え、把持部材4が、チャック本体2の円筒状内周面に設けられた逃がし凹部24にあるときには工具Tに対して引退し、逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域にあるときには工具Tに向けて突出して当該工具Tをチャック本体2に固定するチャック装置。
【選択図】図4
【解決手段】回転工作機械の主軸に固定され、先端側に円柱状内部空間を有するチャック本体2と、内部に円柱状の工具Tを把持する把持空間を備えた筒状の壁部を有し、チャック本体2の円柱状内部空間に挿入され、かつ、壁部に孔部24を設けたナット3と、孔部24に配置され、ナット3によりチャック本体2に対して位置決めされる把持部材4とを備え、把持部材4が、チャック本体2の円筒状内周面に設けられた逃がし凹部24にあるときには工具Tに対して引退し、逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域にあるときには工具Tに向けて突出して当該工具Tをチャック本体2に固定するチャック装置。
【選択図】図4
Description
本発明は、回転工作機械の主軸に工具を取り付けるためのチャック装置に関するものである。
旋盤やフライス盤等の回転工作機械の主軸には、一般的にチャック装置を介して工具が取り付けられる。近年、主軸回転の工作機械の高速化が著しく進んでおり、チャック装置には、高速回転域においても工具を強力に把持すること、把持された工具の軸心の振れを抑制すること、及び工具の交換が容易に行えること等の機能及び性能が要求される。これらの要求に応えるため様々な改良や工夫が凝らされたチャック装置が発明されている。
例えば特許文献1には、ばねによる押圧力を把持力に利用したチャック装置が開示されている。これは、ばねの復元力でスライドリングが押されることにより、スライドリングに当接している転動体(把持部材)が工具を把持する構成としたものである。スライドリングの簡単な操作や、ばねの弾性力を上回る力で工具を抜き差しするだけで、容易に工具を着脱することを可能としている。
また特許文献2には、本体部分に設けられた軸受部材(把持部材)と外スリーブのカム面との噛み合いによって、軸受部材が工具を把持するチャック装置が開示されている。徐
々に径方向の寸法が変化するカム面の採用により、工具の径が変更されても対応できるチ
ャック装置を提供している。
々に径方向の寸法が変化するカム面の採用により、工具の径が変更されても対応できるチ
ャック装置を提供している。
しかし、特許文献1に記載されているチャック装置は、ばねやスライドリング等の新たな部品が必要となる。このため、製造コストの上昇や組立て工数の増加につながるとともに、部品数の増加により不具合の発生が起き易くなる。
特許文献2に記載のチャック装置については、外スリーブに設けられているカム面の成形が容易ではなく、カム面の成形精度や軸受部材とカム面の噛み合いによっては、工具の軸心が振れるおそれがある。また、カム面で工具を把持すると、逆トルクが作用した場合に軸受部材とカム面の噛み合いが緩むことによって工具の固定が解除されやすいという問題がある。この問題を解消するため、特許文献2のチャック装置は外スリーブの回転を防止する手段を備えているが、これは部品数の増加や構成の複雑化、バランスの悪化につながるものであり、高速回転域でのバランスや精度の維持が困難である。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたもので、工具を一定の力で安定的に固定することが可能で、構造が単純で製造が容易であり、かつ従来仕様の同種装置に比べ部品数が少なく小型・軽量で高速回転にも適したチャック装置を提供することを目的とする。
本発明に係るチャック装置の第一特徴構成は、回転工作機械の主軸に固定され、先端側に円柱状内部空間を有するチャック本体と、内部に円柱状の工具を把持する把持空間を備えた筒状の壁部を有し、前記チャック本体の前記円柱状内部空間に挿入され、かつ、前記壁部に孔部を設けたナットと、前記孔部に配置され、前記ナットにより前記チャック本体に対して位置決めされる把持部材とを備え、前記把持部材が、前記チャック本体の円筒状内周面に設けられた逃がし凹部にあるときには前記工具に対して引退し、前記逃がし凹部以外の前記円筒状内周面に接する領域にあるときには前記工具に向けて突出して当該工具を前記チャック本体に固定する点にある。
第一特徴構成によれば、把持部材がチャック本体の円筒状内周面に設けられた逃がし凹部以外の円筒状内周面に接する領域にあるときに、円筒状内周面と工具外周面とによって把持部材が挟持されることにより、把持部材が工具を把持することができる。円筒状内周面は径が一定なので、例えば特許文献2のチャック装置のようにカム面との噛み合いによって工具を固定する場合と比べ、固定力が一定に保たれることが期待されると共に、逆トルクが作用した場合でも固定が緩みにくい。
また、円筒状内周面に逃がし凹部を設けるだけでよいので、カム面を成形する場合等と比べて装置の製造が容易である。さらに、チャック本体、ナット及び把持部材のみからなる構成で工具の固定を実現しているので、部品数が少なく軽量であり、高速回転にも適したチャック装置となっている。
第二特徴構成は、前記把持部材の全てが、同一の断面径を有する円柱状の部材あるいは同一の径を有する球形の部材であると共に、前記逃がし凹部が前記円筒状内周面の軸方向に沿う直線状の溝からなる点にある。
第二特徴構成によれば、ナットをチャック本体に対して相対回転させることによって、工具の固定状態と非固定状態を切り替えることができる。また、円筒状内周面を有するチャック本体と円柱状の工具と共に、同一の断面径を有する円柱状の部材あるいは同一の径を有する球形を把持部材として用いることにより、工具の軸心が円筒状内周面の中心軸に一致し、被把持物である工具の軸心振れ精度が向上する。
円柱状の把持部材を用いた場合には、把持部材と円筒状内周面、把持部材と工具の接触が線接触となる。その結果、点接触によって工具を固定する場合よりも力の分散が図れるので各部材の損傷を抑制し、把持力を強化することが可能となる。
第三特徴構成は、前記把持部材の全てが、同一の径を有する球形の部材であると共に、前記逃がし凹部が前記円筒状内周面の周方向に沿う環状の溝からなる点にある。
第三特徴構成によれば、ナットをチャック本体に対して軸心方向に相対移動させることによって、工具の固定状態と非固定状態を切り替えることができる。
第四特徴構成は、前記ナットと前記チャック本体とが互いに螺合可能な螺合部を備えると共に、前記ナットを前記チャック本体に螺合完了位置まで締め込んだ際に前記把持部材が前記円筒状内周面に接する領域に位置するよう構成されている点にある。
第四特徴構成のように、螺合完了位置まで締めこんだときに工具の固定状態が達成するよう構成すれば、螺合時に把持部材を円筒状内周面に接する領域に位置で停止させるための調整が不要となり工具の固定が容易となる。また、締め込み方向と同じ方向に大きなトルクが作用した場合においても、ナットがチャック本体に対してさらなる相対回転をすることができないので、工具の固定状態が安定する。
[実施形態1]
以下、本発明に係るチャック装置の実施形態を図1〜図5を用いて説明する。
図1は工具Tを固定している状態のチャック装置1の全体の構成を示した縦断面図である。チャック装置1はチャック本体2とナット3とから構成される。チャック本体2はテーパー部21、フランジ部22及びナット取付部23からなる。
以下、本発明に係るチャック装置の実施形態を図1〜図5を用いて説明する。
図1は工具Tを固定している状態のチャック装置1の全体の構成を示した縦断面図である。チャック装置1はチャック本体2とナット3とから構成される。チャック本体2はテーパー部21、フランジ部22及びナット取付部23からなる。
テーパー部21が、回転工作機械Mの主軸に設けられたテーパー孔と係合した状態で図示しない固定手段に装着されることにより、チャック本体2が固定される。また、フランジ部22が回転工作機械Mの端面に圧接されるように固定することによって、チャック本体2の回転工作機械Mに対する固定を強固にする。ナット取付部23は円筒形であり、この内部空間にナット3が挿嵌される。工具Tはナット3に備わっている把持部材4に把持されることにより、チャック本体2に固定され、チャック本体2を介して回転工作機械Mに固定されることになる。このようにチャック装置1を構成する部品数は少なく、その結果、軽量で高速回転にも適したものとなっている。
図2はナット3及び把持部材4の形状を示したものである。ナット3は胴体部31、フランジ部32及び螺合部33からなり、内部に工具Tを把持する円柱状の把持空間を備えている。把持部材4は細長い円柱状とし、孔部34は胴体部31の円周方向に等間隔に3箇所に設けられ、かつ、軸方向に延びる溝からなるものとする。把持部材4は孔部34に1つずつ配置される。孔部34は、把持部材4が工具Tを把持できる程度にナット3の把持空間に突出でき、かつ、通過できないよう形成されている。
フランジ部32は胴体部31よりも大きな断面径を有している。フランジ部32の内周面に装着されているシール35は、工作中のくず等がナット3の把持空間に侵入することを防止するとともに、回転工作機械Mからの冷却水等が外部に漏れることを防止する。フランジ部32の外周面にあるマーク36は、孔部34の円周上の位置を示すために設けられている。螺合部33は、チャック本体2に螺合する際に機能する。
図3はナット取付部23(以下、チャック本体2と記載する)、胴体部31(以下、ナット3と記載する)、把持部材4及び工具Tの断面を示したものである。チャック本体2の円筒状内周面には、工具Tの挿脱時に把持部材4を径方向に移動可能とする逃がし凹部24が設けられている。逃がし凹部24の成形を容易にするため、逃がし凹部24の断面形状は円弧としている。逃がし凹部24は、ナット3の孔部34に配置された把持部材4と対応するよう、円周方向に等間隔に3つ設けられた軸方向に沿う直線状の溝となっている。
本実施形態では、チャック本体2の円筒状内周面の直径Dsを6.95mm、逃がし凹部24の最奥点を結ぶ円の直径Dnを7.1mm、把持部材4の直径Dpを1.5mm、及び工具Tの直径Dcを4.0mmとしている。また、ナット3の胴体部31の肉厚tは、把持部材4の直径Dpよりも大きいものとする。
図4は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の横断面図を、図5は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の縦断面図を表したものである。上記の各寸法によれば、逃がし凹部24の最奥点を結ぶ円の直径(Dn=7.1mm)は、2つの把持部材4と工具Tの直径の和(Dp×2+Dc=7.0mm)よりも大きい。したがって、逃がし凹部24では把持部材4が径方向に移動することができる隙間が生じ、工具Tの挿脱が可能となる(図4(a)、図5(a))。
一方、チャック本体2の円筒状内周面の直径(Ds=6.95mm)は、2つの把持部材4と工具Tの直径の和(Dp×2+Dc=7.0mm)よりも小さい。したがって、ナット3をチャック本体2に対して相対回転し、把持部材4を逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域に位置させると、0.05mmの締め代に応じた予圧が発生し、工具Tが把持部材4で把持される(図4(b)、図5(b))。
チャック本体2の円筒状内周面、把持部材4及び工具Tのいずれもが円形断面となる構成なので、締め代は一定であり、工具Tは把持部材4による一定の把持力によってチャック本体2に固定される。また、円形断面からなる構成により、工具Tの軸心が回転工作機械Mの主軸と一致し、振れ精度が良好となる。さらに、把持部材4がチャック本体2の円筒状内周面と工具Tとの間を回転しながら移動することができるため、ナット3をチャック本体2に対して相対回転させるのに必要な力が軽減される。
本実施形態では、ナット3の螺合部33をチャック本体2の螺合部25に螺合する際、ナット3のフランジ部32がチャック本体2の端面に当接したときに、把持部材4が逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域に位置するよう構成されている。これにより、螺合時に把持部材4を円筒状内周面に接する領域に位置するよう停止させるための調整が不要となり、工具の固定が容易となる。また、締め込み方向と同じ方向に大きなトルクが作用した場合に、ナット3がチャック本体2に対して相対回転せず、工具Tの固定状態が安定する。
さらに、円柱状の把持部材4が軸方向と平行に備わっていることにより、把持部材4とチャック本体2の円筒状内周面との接触、把持部材4と工具Tとの接触がそれぞれ線接触となる。このため、点接触の場合と比べて工具Tをより強固に固定することが可能であり、各部材の損傷が抑えられる。
本実施形態で示した寸法は一例にすぎず、逃がし凹部24の最奥部を結ぶ円の直径Dnが、2つの把持部材4と工具Tの直径の和(Dp×2+Dc)よりも大きく、チャック本体2の円筒状内周面の直径Dsが、2つの把持部材4と工具Tの直径の和(Dp×2+Dc)よりも小さくなるように設計すれば、他の寸法の組み合わせであっても構わない。したがって、チャック本体2を交換しなくとも、ナット3と把持部材4を交換するのみで、様々な径の工具Tを固定することが可能である。
把持部材4、逃がし凹部24及び孔部34の数や配置は本実施例に限定されるものではない。例えば、孔部34が軸方向に複数に分割されており、それに対応して把持部材4が軸方向に複数配置されていてもよい。また、把持部材4を円柱状ではなく球形とし、それに応じて孔部34の形状を変更してもよい。
把持部材4自体に螺合作用を持たせるため、軸方向に対して把持部材4が斜めになることができるよう孔部34を構成することも可能である。また、把持部材4による工具Tの損傷を防止するために、ナット3と工具Tの間にスリーブを設け、スリーブを介して工具Tを固定する構成としてもよい。
また、把持部材4に、ナット3を構成する材料の振動減衰能力よりも高い振動減衰能力を有する材料を用いれば、回転工作機械からの振動等に起因して発生するびびり振動を抑制し、工作精度、工具の寿命の延長、加工能力の向上及び安全性を確保することも可能である。
[実施形態2]
以下、本発明に係るチャック装置の別の実施形態を図6及び図7を用いて説明する。図6は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の横断面図を、図7は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の縦断面図を表したものである。実施形態1と変更がないものについては、図中の記号を共通としている。また、把持部材4’、逃がし凹部24’及び孔部34’以外の構成については実施形態1と同様であるので説明を省略する。
以下、本発明に係るチャック装置の別の実施形態を図6及び図7を用いて説明する。図6は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の横断面図を、図7は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部の縦断面図を表したものである。実施形態1と変更がないものについては、図中の記号を共通としている。また、把持部材4’、逃がし凹部24’及び孔部34’以外の構成については実施形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施形態では、把持部材4’を球形とし、把持部材4’をチャック本体2の円筒状内周面の円周方向に等間隔に3つ、それを軸方向に3列配置できるよう、孔部34’を設けている。逃がし凹部24’は、チャック本体2の円筒状内周面に、軸方向と垂直な環状となるように設けられている。
把持部材4’が逃がし凹部24’の内側に位置するときは、把持部材4’が径方向に移動できる隙間があるため、工具Tの挿脱が可能な状態となっている(図6(a)、図7(a))。そして、ナット3をチャック本体2に螺合完了位置まで締め込んだとき、把持部材4’が逃がし凹部24’以外の円筒状内周面に接する領域にあり、把持部材4’によって工具Tが固定された状態となっている(図6(b)、図7(b))。
本実施形態では、ナット3がチャック本体2に対して軸方向に相対移動することによって、工具Tの固定状態と非固定状態が切り替わる。この特徴により、ナット3をチャック本体2に対して相対回転させることによって固定状態を得る実施形態1で必要な、把持部材4’と逃がし凹部24’の回転位相の細かい調整が不要となる。また、工作時にナット3がチャック本体2に対して多少相対回転しても、工具Tの固定状態が維持されるという効果もある。さらに、フランジ部32がチャック本体2の端面に当接したときに、把持部材4’が逃がし凹部24’以外の円筒状内周面に接する領域にあるよう設計することが容易となる。
[実施形態3]
実施形態1では、把持部材4の数に対応する逃がし凹部24を設ける構成としたが、逃がし凹部24を1つのみとした構成について説明する。図8は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部を横断面図で表したものである。逃がし凹部24が1つのみという点を除けば、本実施形態は実施形態1と同一のものとする。
実施形態1では、把持部材4の数に対応する逃がし凹部24を設ける構成としたが、逃がし凹部24を1つのみとした構成について説明する。図8は(a)工具挿脱時及び(b)工具固定時の把持部を横断面図で表したものである。逃がし凹部24が1つのみという点を除けば、本実施形態は実施形態1と同一のものとする。
3つの把持部材4に対して逃がし凹部24が1つしか形成されていない場合においても、把持部材4の1つが逃がし凹部24にあればチャック本体2の円筒状内周面と工具Tとの間に隙間が生じ、工具Tを挿脱することが可能である(図8(a))。工具Tを固定するには、実施形態1と同様に、ナット3をチャック本体2に対して相対回転し、把持部材4を逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域に位置させればよい(図8(b))。
[実施形態4]
上記の実施形態では複数の把持部材4で工具Tを把持する構成としたが、把持部材4を1つとすることも可能である。この場合、工具Tの軸心振れ精度が低下する可能性があるが、ナット3の製造がさらに容易になるという効果が得られる。
上記の実施形態では複数の把持部材4で工具Tを把持する構成としたが、把持部材4を1つとすることも可能である。この場合、工具Tの軸心振れ精度が低下する可能性があるが、ナット3の製造がさらに容易になるという効果が得られる。
[実施形態5]
上記の実施形態では円柱状あるいは球形の把持部材4を用いたが、把持部材4の断面形状が矩形等の円形以外の形状であってもよい。この場合、把持部材4を逃がし凹部24から逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域に移動させるのに、例えば円筒状内周面に対して把持部材4を摺動させることとなって、より大きな力を要するが、一旦工具Tを固定した後は固定状態が解除されにくくなるという効果が得られる。
上記の実施形態では円柱状あるいは球形の把持部材4を用いたが、把持部材4の断面形状が矩形等の円形以外の形状であってもよい。この場合、把持部材4を逃がし凹部24から逃がし凹部24以外の円筒状内周面に接する領域に移動させるのに、例えば円筒状内周面に対して把持部材4を摺動させることとなって、より大きな力を要するが、一旦工具Tを固定した後は固定状態が解除されにくくなるという効果が得られる。
工具を一定の力で安定的に固定することが可能で、構造が単純で製造が容易であり、かつ部品数が少ないために軽量で高速回転にも適したチャック装置を提供する。
2 チャック本体
3 ナット
4、4’ 把持部材
24、24’ 逃がし凹部
34、34’ 孔部
M 回転工作機械
T 工具
3 ナット
4、4’ 把持部材
24、24’ 逃がし凹部
34、34’ 孔部
M 回転工作機械
T 工具
Claims (4)
- 回転工作機械の主軸に固定され、先端側に円柱状内部空間を有するチャック本体と、
内部に円柱状の工具を把持する把持空間を備えた筒状の壁部を有し、前記チャック本体の前記円柱状内部空間に挿入され、かつ、前記壁部に孔部を設けたナットと、
前記孔部に配置され、前記ナットにより前記チャック本体に対して位置決めされる把持部材とを備え、
前記把持部材が、前記チャック本体の円筒状内周面に設けられた逃がし凹部にあるときには前記工具に対して引退し、前記逃がし凹部以外の前記円筒状内周面に接する領域にあるときには前記工具に向けて突出して当該工具を前記チャック本体に固定するチャック装置。 - 前記把持部材の全てが、同一の断面径を有する円柱状の部材あるいは同一の径を有する球形の部材であると共に、前記逃がし凹部が前記円筒状内周面の軸方向に沿う直線状の溝からなる請求項1に記載のチャック装置。
- 前記把持部材の全てが、同一の径を有する球形の部材であると共に、前記逃がし凹部が前記円筒状内周面の周方向に沿う環状の溝からなる請求項1に記載のチャック装置。
- 前記ナットと前記チャック本体とが互いに螺合可能な螺合部を備えると共に、前記ナットを前記チャック本体に螺合完了位置まで締め込んだ際に前記把持部材が前記円筒状内周面に接する領域に位置するよう構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のチャック装置。
Priority Applications (1)
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2009
- 2009-03-17 JP JP2009064826A patent/JP2010214539A/ja active Pending
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