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JP2010201885A - タイヤ加硫装置及びタイヤ製造方法 - Google Patents

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JP2010201885A JP2009052671A JP2009052671A JP2010201885A JP 2010201885 A JP2010201885 A JP 2010201885A JP 2009052671 A JP2009052671 A JP 2009052671A JP 2009052671 A JP2009052671 A JP 2009052671A JP 2010201885 A JP2010201885 A JP 2010201885A
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隆弘 木村
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Abstract

【課題】ブレードの引き抜きによるブロックの欠けなどの製造不良を抑制できるタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置を用いたタイヤ製造方法を提供する。
【解決手段】タイヤ加硫装置1は、生タイヤ10のトレッド11にトレッドパターンを形成し、タイヤ周方向に沿って複数に分割される複数のセグメントによってタイヤ径方向に沿って放射状に拡径するセクターモールド120と、トレッド11と接するセクターモールド120の内周面112aにおいて、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がり、トレッド11にサイプを形成するブレードとを備える。セクターモールド120には、セクターモールド120の外部から内周面112aに向けて連通し、セクターモールド120の外部から空気が送り込まれる通気孔123A、123Bが形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、生タイヤのトレッドにトレッドパターンを形成するセクターモールドと、セクターモールドの内側面においてタイヤ径方向内側に向かって立ち上がるブレードとを備えるタイヤ加硫装置及びタイヤ製造方法に関する。
従来から、未加流の空気入りタイヤ(いわゆる、生タイヤ)を加硫しながら、トレッドパターンやサイドウォールの模様などを形成する割モールドを備えるタイヤ加硫装置が知られている。このような割モールドは、サイドウォールに模様などを形成するサイドモールドと、トレッドパターンを形成するセクターモールドとを備える。
サイドモールドは、生タイヤが載置される下側モールドと、トレッド幅方向に移動する上側モールドとを有する。一方、セクターモールドは、タイヤ周方向に沿って複数(例えば、9個)に分割されるセグメントによって構成される。各セグメントは、タイヤ径方向に沿って移動する。これにより、セクターモールドは、タイヤ径方向に沿って放射状に拡径できる。
セクターモールドには、氷雪路面における走行性能(例えば、操縦安定性や排水性能)を向上させるサイプを形成するブレードが設けられる。ブレードは、トレッドと接するセクターモールドの内側面において、トレッドの踏面に対して略直交するように、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がる。
このようなタイヤ加硫装置により加硫された空気入りタイヤをタイヤ加硫装置から取り外す際(以下、タイヤ取出時)には、まず、上側モールドが下側モールドから離れるようにトレッド幅方向に移動する。次に、各セグメントがタイヤ径方向に移動することによりセクターモールドが放射状に拡径する。これにより、下側モールドに載置された空気入りタイヤを取り出すことができる。
特開2007−331270号公報(第2−3頁、第1図)
ところで、近年の空気入りタイヤには、氷雪路面における走行性能への要求が高まるに連れて、サイプの形状が複雑になる傾向がある。
しかしながら、上述した従来のタイヤ加硫装置には、次のような問題があった。すなわち、複雑のサイプを形成するためにブレードの形状が複雑になると、タイヤ取出時にブレードがトレッドゴムに引っかかってしまうことがある。
具体的には、空気入りタイヤのタイヤ赤道線に対応するセクターモールドの中央領域では、ブレードがトレッドから引き抜かれる方向(ブレード引抜方向)と、セクターモールドが拡径する方向(モールド拡径方向)とがほぼ一致した状態となる。しかし、空気入りタイヤのトレッド端部に対応するセクターモールドの端部領域では、ブレード引抜方向とモールド拡径方向とに角度差が生じ、ブレードがトレッドゴムに引っかかりやすい。このため、特に、空気入りタイヤのトレッド端部において、ブロックの欠けなどの製造不良が発生するという問題があった。
そこで、本発明は、ブレードの引き抜きによるブロックの欠けなどの製造不良を抑制できるタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置を用いたタイヤ製造方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、生タイヤ(生タイヤ10)のトレッド(トレッド11)にトレッドパターンを形成し、タイヤ周方向に沿って複数に分割される複数のセグメントによってタイヤ径方向に沿って放射状に拡径するセクターモールド(セクターモールド120)と、前記トレッドと接する前記セクターモールドの内側面(内周面112a)において、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がり、前記トレッドに溝を形成するブレード(ブレード130)とを備えるタイヤ加硫装置(タイヤ加硫装置1)であって、前記セクターモールドには、前記セクターモールドの外部から前記内側面に向けて連通し、前記セクターモールドの外部から空気が送り込まれる通気部(通気孔123)が形成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、セクターモールドには、セクターモールドの外部から内側面に向けて連通し、セクターモールドの外部から空気が送り込まれる通気部が形成される。これによれば、タイヤ取出時にブレードとトレッドのゴムとの間に空気が入り込み、ブレードとトレッドのゴムとの間に隙間が生じる。従って、タイヤ取出時において、ブレードがトレッドのゴムに引っかかりにくくなり、ブレードの引き抜きによるブロックの欠けやブロック倒れなどの製造不良を抑制できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記セクターモールドの外部に設けられ、前記通気部に前記空気を送り込む空気注入部(空気注入部150)をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記通気部は、前記内側面と前記トレッドとの間の空気が排出される機能を有することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、生タイヤのトレッドにトレッドパターンを形成するセクターモールドと、前記トレッドと接する前記セクターモールドの内側面において、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がるブレードとを備えるタイヤ加硫装置を用いて、空気入りタイヤを製造するタイヤ製造方法であって、前記セクターモールドをタイヤ径方向に沿って放射状に拡径することにより、前記タイヤ加硫装置により製造された空気入りタイヤを前記タイヤ加硫装置から取り出す工程を備え、前記工程では、前記セクターモールドが前記トレッドから離れたときに、前記セクターモールドの外部から前記内側面に向けて連通する通気部を介して、前記セクターモールドと前記トレッドとの隙間に空気が送り込まれることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、前記セクターモールドが前記トレッドから離れたときから少なくとも10〜30秒の間、前記通気部を介して前記隙間に空気が送り込まれることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第4または5の特徴に係り、前記隙間に送り込まれる空気の圧力は、0.2〜0.5MPaであることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、ブレードの引き抜きによるブロックの欠けなどの製造不良を抑制できるタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置を用いたタイヤ製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置1の一部を示す断面図である。 図2は、本実施形態に係るセクターモールド120を示す斜視図である(その1)。 図3は、本実施形態に係るセクターモールド120を示す斜視図である(その1)。 図4は、本実施形態に係るセクターモールド120の一セグメントを示す斜視図である。 図5は、本実施形態に係るタイヤ製造方法を示すフロー図である。 図6は、本実施形態に係るタイヤ収容工程での空気の流れを示す図である。 図7は、本実施形態に係るタイヤ取出工程での空気の流れを示す図である。
次に、本発明に係るタイヤ加硫装置及びタイヤ製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)タイヤ加硫装置の構成、(2)タイヤ製造方法、(3)比較評価、(4)作用・効果、(5)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)タイヤ加硫装置の構成
まず、本実施形態に係るの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置1の一部を示す断面図である。図2及び図3は、本実施形態に係るセクターモールド120を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係るセクターモールド120の一セグメントを示す斜視図である。
図1に示すように、タイヤ加硫装置1は、未加流の空気入りタイヤ(いわゆる、生タイヤ10)を加硫しながら、トレッドパターンやサイドウォールの模様などを形成する割モールド100を備える。割モールド100は、サイドモールド110と、セクターモールド120と、ブレード130を備える。
(1−1)サイドモールド
サイドモールド110は、サイドウォールに模様などを形成する。図1に示すように、サイドモールド110は、下側モールド111と、上側モールド112とを有する。
下側モールド111は、下側コンテナ140Aに固定される。下側モールド111は、生タイヤ10が載置される。下側モールド111には、生タイヤ10の一方のサイドウォールに模様などを形成する内周面111aと、内周面111aと生タイヤ10のサイドウォールとの間の空気が排出される排出孔111bが形成される。なお、下側モールド111と下側コンテナ140Aとの間には、排出孔111bを流れた内周面112aとサイドウォールとの間の空気が通過する通過溝111cが設けられる。
上側モールド112は、上側コンテナ140Bに工程される。上側モールド112は、トレッド幅方向に移動する。上側モールド112には、生タイヤ10の一方のサイドウォールに模様などを形成する内周面112aと、内周面112aと生タイヤ10のサイドウォールとの間の空気が排出される排出孔112bが形成される。なお、上側モールド112と上側コンテナ140Bとの間には、排出孔112bを流れた内周面112aとサイドウォールとの間の空気が通過する通過溝112cが設けられる。
(1−2)セクターモールド
セクターモールド120は、トレッドパターンを形成する。セクターモールド120は、アウターリング121と、複数のセグメント122とを有する。アウターリング121は、円環状をなしており、トレッド幅方向(本実施形態では、上下方向)に沿って移動する。図2及び図3に示すように、複数のセグメント122は、複数(例えば、9個)に分割され、タイヤ径方向に沿って移動する。つまり、セグメント122は、タイヤ径方向に沿って放射状に拡径する。
セクターモールド120には、セクターモールド120の外部から内周面112aに向けて連通し、セクターモールド120の外部から空気が送り込まれる通気孔123(通気部)が形成される。通気孔123は、各セグメント122に形成される通気孔123Aと、アウターリング121などの他部材とセグメント122との間に形成される通気孔123Bによって構成される。
このような通気孔123は、セクターモールド120の内周面112aとトレッド11との間の空気が排出される機能(いわゆる、ベントホールの機能)を有する。セクターモールド120の外部には、通気孔123に空気を送り込む空気注入部150が設けられる。
(1−3)ブレード
ブレード130は、図4に示すように、トレッド11にサイプ(溝)を形成する。ブレード130は、トレッド11の踏面に対して略直交するように、トレッド11と接するセクターモールド120の内側面120Aにおいて、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がる。ブレード130は、タイヤ径方向内側に向かってジグザグ状をなしている。
(2)タイヤ製造方法
次に、本実施形態に係るタイヤ製造方法について、図面を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係るタイヤ製造方法を示すフロー図である。図6は、本実施形態に係るタイヤ収容工程での空気の流れを示す図である。図7は、本実施形態に係るタイヤ取出工程での空気の流れを示す図である。
図5に示すように、タイヤ製造方法には、タイヤ収容工程と、タイヤ加硫工程と、タイヤ取出工程とが含まれる。
(2−1)タイヤ収容工程
タイヤ収容工程S1では、上述したタイヤ加硫装置1内に生タイヤ10を収容する。具体的には、下側モールド111に生タイヤ10を載置し、セクターモールド120及び上側モールド112が生タイヤ10に近づくように移動する。
(2−2)タイヤ加硫工程
タイヤ加硫工程S2では、タイヤ加硫装置1内において生タイヤ10に所定の条件で加硫処理を施すことによって、空気入りタイヤを成型する。このとき、図6に示すように、ブラダー160によって内周面から膨張する生タイヤ10のトレッド11と、セクターモールド120の内周面112aとの間の空気は、通気孔123を介して排出される。
(2−3)タイヤ取出工程
タイヤ取出工程では、セクターモールド120をタイヤ径方向に沿って放射状に拡径することにより、タイヤ加硫装置1により加硫された空気入りタイヤをタイヤ加硫装置1から取り出す。具体的には、図7に示すように、セクターモールド120がトレッド11から離れたときに、空気注入部150によってセクターモールド120の外部から内周面112aに向けて連通する通気孔123を介して、セクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。なお、セクターモールド120がトレッド11から離れたときとは、セクターモールド120がトレッド11から離れた瞬間(多少の誤差を含む)を示すものとする。
このとき、セクターモールド120がトレッド11から離れたときから少なくとも10〜30秒の間、空気注入部150によって通気孔123を介してセクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。セクターモールド120とトレッド11との隙間に送り込まれる空気の圧力は、0.2〜0.5MPaである。
(3)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係るタイヤ加硫装置を用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3−1)各タイヤ加硫装置の構成、(3−2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(3−1)各タイヤ加硫装置の構成
まず、比較例及び実施例1〜15に係るタイヤ加硫装置について、簡単に説明する。なお、タイヤ加硫装置に関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ 加硫するタイヤサイズ : 11R22.5(大型車両用タイヤ)
・ モールド剥離剤 : 水性シリコン(10%濃度)
比較例に係るタイヤ加硫装置では、タイヤ加硫装置により加硫された空気入りタイヤをタイヤ加硫装置から取り出す際(以下、タイヤ取出時)において、セクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれない。
一方、実施例に係るタイヤ加硫装置1では、タイヤ取出時において、空気注入部150によってセクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。このとき、実施例に係るタイヤ加硫装置1では、セクターモールド120がトレッド11から離れたときから15秒の間、セクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。また、セクターモールド120とトレッド11との隙間に送り込まれる空気の圧力は、0.3MPaである。
(3−2)評価結果
次に、上述した比較例及び実施例に係るタイヤ加硫装置によって成型された空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 2010201885
各タイヤ加硫装置によってそれぞれ100本の空気入りタイヤを成型した。この結果、表1に示すように、実施例に係るタイヤ加硫装置1によって成型された空気入りタイヤは、比較例に係るタイヤ加硫装置によって成型された空気入りタイヤと比べ、トレッド11に形成されるブロックの欠けによる製造不良の発生率が低減することが判った。また、実施例に係るタイヤ加硫装置1によって成型された空気入りタイヤは、タイヤ取出時にブロックが倒れることによる製造不良が発生しないことも判った。
(4)作用・効果
実施形態では、セクターモールド120には、セクターモールド120の外部から内周面112aに向けて連通し、セクターモールド120の外部から空気が送り込まれる通気孔123が形成される。これによれば、タイヤ取出時にブレード130とトレッド11のゴムとの間に空気が入り込み、ブレード130とトレッド11のゴムとの間に隙間が生じる。従って、タイヤ取出時において、ブレード130がトレッド11のゴムに引っかかりにくくなり、ブレード130の引き抜きによるブロックの欠けやブロック倒れなどの製造不良を抑制できる。
特に、複雑のサイプを形成するためにブレード130の形状が複雑(例えば、ジグザグ形状)である場合であっても、タイヤ取出時にブレード130とトレッド11のゴムとの間に空気が入り込み、ブレード130がトレッド11のゴムに引っかかりにくくなるため、有効となる。
実施形態では、通気孔123は、セクターモールド120の内周面112aとトレッド11との間の空気が排出される機能(いわゆる、ベントホールの機能)を有する。これによれば、タイヤ加硫装置1内に生タイヤ10を収容する際(タイヤ収容時)において、セクターモールド120の内周面112aとトレッド11との間の空気が通気孔123を介して排出される。従って、内周面112aとトレッド11との間に空気が溜まった状態で生タイヤ10が加硫されることによるブロックの凹みなどの製造不良を抑制できる。
実施形態では、セクターモールド120がトレッド11から離れたときに、空気注入部150によってセクターモールド120の外部から内周面112aに向けて連通する通気孔123を介して、セクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。これによれば、複雑のサイプを形成するためにブレード130の形状が複雑になった場合であっても、タイヤ取出時にブレード130とトレッド11のゴムとの間に空気が入り込み、ブレード130とトレッド11のゴムとの間に隙間が生じる。従って、タイヤ取出時において、ブレード130がトレッド11のゴムに引っかかりにくくなり、ブレード130の引き抜きによるブロックの欠けやブロック倒れなどの製造不良を抑制できる。
実施形態では、セクターモールド120がトレッド11から離れたときから少なくとも10〜30秒の間、通気孔123を介してセクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる。なお、隙間に空気が送り込まれる時間が10秒よりも短いと、ブレード130の形状が複雑である際に、ブレード130とトレッド11のゴムとの間に空気が入り込みにくくなってしまう場合がある。一方、隙間に空気が送り込まれる時間が30秒よりも長いと、ブレード130の引き抜きが終了するため、空気の送り込みに無駄が生じてしまう。
実施形態では、セクターモールド120とトレッド11との隙間に送り込まれる空気の圧力は、0.2〜0.5MPaである。なお、空気の圧力が0.2MPaよりも小さいと、ブレード130の形状が複雑である際に、ブレード130とトレッド11のゴムとの間に空気が入り込みにくくなってしまう場合がある。一方、空気の圧力が0.5MPaよりも大きいと、ブレード130とトレッド11のゴムとの間において、ブレード130により形成されるサイプが膨らみすぎてしまい、サイプの底部が剥離してしまう場合がある。
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、実施形態では、タイヤ加硫装置1は、生タイヤ10を加硫することによって空気入りタイヤを成型するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、空気入り以外のタイヤ(例えば、ソリッドタイヤ)などを形成するものであってもよい。
また、タイヤ加硫装置1は、セクターモールド120が複数に分割する、いわゆる、セグメントタイプであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、トレッド幅方向に沿って2つに分割する2ピースタイプであってもよい。この場合、タイヤ加硫装置1は、上述した実施形態で説明した構成と異なることは勿論である。
また、通気孔123は、内周面112aとトレッド11との間に空気を送り込む機能に加えて、内周面112aとトレッド11との間の空気が排出される機能を有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれ別体に設けられていてもよい。
また、セクターモールド120とトレッド11との隙間に空気が送り込まれる時間や、当該隙間に空気を送り込む空気の圧力は、実施形態で説明したものに限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択できることは勿論である。
なお、実施形態で説明したタイヤ加硫装置1(サイドモールド110、セクターモールド120、ブレード130)や生タイヤ10(空気入りタイヤ)構成や形状、本数などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できることは勿論である。例えば、ブレード130は、必ずしもジグザグ状をなしている必要はなく、直線状をなしていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…タイヤ加硫装置、10…生タイヤ、11…トレッド、100…割モールド、110…サイドモールド、111…下側モールド、111a…内周面、111b…排出孔、111c…通過溝、112…上側モールド、112a…内周面、112b…排出孔、112c…通過溝、120…セクターモールド、120A…内側面、121…アウターリング、122…セグメント、123(123A,123B)…通気孔(通気部)、130…ブレード、140A…下側コンテナ、140B…上側コンテナ、150…空気注入部150、160…ブラダー

Claims (6)

  1. 生タイヤのトレッドにトレッドパターンを形成し、タイヤ周方向に沿って複数に分割される複数のセグメントによってタイヤ径方向に沿って放射状に拡径するセクターモールドと、
    前記トレッドと接する前記セクターモールドの内側面において、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がり、前記トレッドに溝を形成するブレードと
    を備えるタイヤ加硫装置であって、
    前記セクターモールドには、前記セクターモールドの外部から前記内側面に向けて連通し、前記セクターモールドの外部から空気が送り込まれる通気部が形成されるタイヤ加硫装置。
  2. 前記セクターモールドの外部に設けられ、前記通気部に前記空気を送り込む空気注入部をさらに備える請求項1に記載のタイヤ加硫装置。
  3. 前記通気部は、前記内側面と前記トレッドとの間の空気が排出される機能を有する請求項1または2に記載のタイヤ加硫装置。
  4. 生タイヤのトレッドにトレッドパターンを形成するセクターモールドと、前記トレッドと接する前記セクターモールドの内側面において、タイヤ径方向内側に向かって立ち上がるブレードとを備えるタイヤ加硫装置を用いて、空気入りタイヤを製造するタイヤ製造方法であって、
    前記セクターモールドをタイヤ径方向に沿って放射状に拡径することにより、前記タイヤ加硫装置により製造された空気入りタイヤを前記タイヤ加硫装置から取り出す工程を備え、
    前記工程では、
    前記セクターモールドが前記トレッドから離れたときに、前記セクターモールドの外部から前記内側面に向けて連通する通気部を介して、前記セクターモールドと前記トレッドとの隙間に空気が送り込まれるタイヤ製造方法。
  5. 前記セクターモールドが前記トレッドから離れたときから少なくとも10〜30秒の間、前記通気部を介して前記隙間に空気が送り込まれる請求項4に記載のタイヤ製造方法。
  6. 前記隙間に送り込まれる空気の圧力は、0.2〜0.5MPaである請求項4または5に記載のタイヤ製造方法。
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