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JP2010197144A - エアフローメータ - Google Patents

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JP2010197144A
JP2010197144A JP2009040850A JP2009040850A JP2010197144A JP 2010197144 A JP2010197144 A JP 2010197144A JP 2009040850 A JP2009040850 A JP 2009040850A JP 2009040850 A JP2009040850 A JP 2009040850A JP 2010197144 A JP2010197144 A JP 2010197144A
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Noboru Kitahara
昇 北原
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Denso Corp
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Abstract

【課題】エアフローメータのセンサ基板5に関して、流路形成部材との線膨張率の差に起因する歪みを抑制する。
【解決手段】支持部材7と流路形成部材との間の接着領域αと、センサ基板5の対向面17への投影領域βとは、軸aに関して重複する範囲を有さない(つまり、範囲Laと範囲Maとは重複しない)。これにより、センサ基板5は、流路形成部材からの応力伝達の内、軸aの方向における線膨張収縮に起因する部分の影響(つまり、支持部材7の第1円筒変形の影響)を受けなくなる。このため、センサ基板5には、第1円筒変形が発生しなくなるので、センサ基板5の歪みを抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定の空気流路を通過する空気流の流量を検出するエアフローメータに関する。
従来から、例えば、車両の内燃機関に吸入される空気流の流量(以下、吸気量と呼ぶ)の検出には、空気流との伝熱を利用する熱線式のエアフローメータが用いられている。すなわち、このエアフローメータは、空気流路を通過する空気流に熱を与えて空気流の流れ方向に温度分布を形成し、この温度分布に基づき吸気量を検出する。そして、エアフローメータから出力される吸気量に関する信号は、エンジンを制御するための電子制御装置(ECU)に入力され、ECUは、この信号に基づいて吸気量を把握するとともに、吸気量に基づく燃料噴射制御等の各種の制御処理を実行する。
従来のエアフローメータ100は、図8に示すように、温度分布に基づく信号を出力するセンサ基板101と、センサ基板101から出力される信号を処理して吸気量を示す信号を出力する回路基板102と、センサ基板101および回路基板102を支持するとともに、空気流路103を形成する流路形成部材104に接着される支持部材105とを備える。
センサ基板101は、自身の一部が薄膜化されてメンブレン107を形成しており、センサ基板101の一端面108の一部であるメンブレン107の表面に、温度分布に基づく信号を出力するための電気素子を有する。また、センサ基板101は、一端面108が空気流に露出するように、支持部材105の凹所109に嵌まった状態で、接着剤110により支持部材105に接着されて支持される。また、センサ基板101上の電気素子と回路基板102上の回路要素とは、ボンディングワイヤ111により電気的に接続され、ボンディングワイヤ111および回路要素は、樹脂素材112により封止されている。
そして、支持部材105は、自身の一端側にセンサ基板101および回路基板102を支持するとともに、他端面114の内、流路形成部材104側の接着面115に対向する領域に接着剤116が塗布されて接着領域χが形成され、流路形成部材104に接着される。
ところで、流路形成部材104は、成形性や耐久性の観点からポリエステル等の熱可塑性樹脂を素材として設けられるため、シリコンを素材とするセンサ基板101との線膨張率の差が大きい。
このため、センサ基板101と流路形成部材104との線膨張率の差に起因する応力が生じ、この応力により、センサ基板101が歪んでメンブレン107上の電気素子の特性が変動する虞がある。そして、このような特性変動は、エアフローメータ100の検出精度に大きな影響を与えるため、センサ基板101の歪みを抑制する検討が行われている。
例えば、特許文献1によれば、センサ基板において、流路形成部材からの応力伝達部位(つまり、支持部材との接着部位)とメンブレンとの間に応力緩和溝を設けて、応力がメンブレンの方に伝わるのを緩和する技術が開示されている。しかし、応力緩和溝をセンサ基板に設けることは、製造工程が複雑になるとともに残留応力が発生する問題がある。
このため、センサ基板に関して、流路形成部材との線膨張率の差に起因する歪みを抑制する、別途の手段が要請されている。
特開2007−24589号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、エアフローメータのセンサ基板に関して、流路形成部材との線膨張率の差に起因する歪みを抑制することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のエアフローメータは、所定の空気流路を通過する空気流に熱を与えて空気流の流れ方向に温度分布を形成し、温度分布に基づき空気流の流量を検出するものである。また、エアフローメータは、温度分布に基づく信号を出力するセンサ基板と、センサ基板から出力される信号を処理して空気流の流量を示す信号を出力する回路基板と、センサ基板を支持するとともに、空気流路を形成する流路形成部材に接着剤により接着される支持部材とを備える。
また、支持部材および流路形成部材は、部分的に接着剤を塗布されて接着剤を介して互いに対向し合う対向面を有する。そして、支持部材の対向面上で接着剤が付着する接着領域を座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、接着領域の一方の座標軸に関する座標範囲が、他方の座標軸に関する座標範囲よりも大きくなるように、2つの座標軸を定義できる。
センサ基板と流路形成部材との線膨張率の差に起因する各部材の変形は、平面が球面状に変形する球面変形として生じる。このような球面変形は、流路形成部材とセンサ基板との間の応力伝達部位(つまり、流路形成部材と支持部材との間の接着剤層、および、支持部材とセンサ基板との間の接着剤層)が2次元的な平面状の接着領域であることに起因するものである。
すなわち、2次元的な平面に生じる線膨張収縮は、この平面に平行な1軸方向にのみ生じるのではなく、例えば、平面に平行、かつ互いに垂直な2軸方向に生じる。ここで、2軸の内、一方の軸の方向における線膨張収縮による変形は、他方の軸に平行な軸を中心軸とする円筒状の変形であり(以下、平面が円筒状に変形することを円筒変形と呼ぶ)、他方の軸の方向における線膨張収縮による変形は、一方の軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形である。そして、これら2つの円筒変形が重なることで、球面変形となるのである。
このため、線膨張率が異なる2部材が平面状の接着領域により接着されている場合、線膨張収縮によって一方の部材から他方の部材に応力が伝わると、応力の伝達を受けた部材は球面変形するのである。
そこで、支持部材と流路形成部材との間の接着領域に関し、次のような限定を加える。
すなわち、接着領域を平面的な座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、接着領域の一方の座標軸に関する座標範囲が、他方の座標軸に関する座標範囲よりも大きくなるような、2つの座標軸が存在することである。
これにより、支持部材と流路形成部材との間の接着領域について、他方の座標軸に関する座標範囲を、一方の座標軸に関する座標範囲よりも小さくすることができる。そして、接着領域について、他方の座標軸に関する座標範囲が一方の座標軸に関する座標範囲よりも相対的に小さいほど、応力伝達において他方の軸方向における線膨張収縮の影響が相対的に小さくなる。この結果、センサ基板に関して、球面変形を構成する2つの円筒変形の内、一方の座標軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形を抑制できるので、センサ基板の歪みを抑制することができる。
また、請求項1の手段によれば、センサ基板と支持部材との間の接着領域ではなく、支持部材と流路形成部材との間の接着領域に関して限定を加えている。
ここで、センサ基板は、支持部材に直接的に接着されるため、センサ基板の歪みを直接的に抑制する観点から、支持部材は、センサ基板の素材(シリコン)と線膨張率が近い素材(例えば、エポキシ樹脂)により成形されることが多い。
よって、センサ基板や支持部材と線膨張率の差が大きい流路形成部材に対する接着領域に、上記のような限定を加えることは、流路形成部材との線膨張率の差に起因するセンサ基板の歪みを抑制する点で極めて効果的なものである。
なお、以下の説明では、「支持部材と流路形成部材との間の接着領域」を、「接着領域」と略して呼ぶ。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のエアフローメータによれば、接着領域と、支持部材の対向面におけるセンサ基板の投影領域とは、一方の座標軸に関して重複する座標範囲を有さない。
これにより、センサ基板は、流路形成部材からの応力伝達の内、相対的に大きい部分(一方の軸方向における線膨張収縮に起因する部分)の影響を受けなくなる。このため、センサ基板には、他方の座標軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形が発生しなくなるので、センサ基板の歪みをさらに抑制することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のエアフローメータによれば、接着領域とセンサ基板の投影領域とは、一方の座標軸に関して、1つの座標を介して座標範囲が連続している。
ここで、センサ基板には、支持部材の円筒変形により位置ズレが生じる。そして、この位置ズレ量は、円筒変形の程度が同じであれば円筒変形の中心軸から遠いほど大きくなる。
特に、請求項3の前提である請求項1の手段により、他方の座標軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形は、一方の座標軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形ほど抑制されていないので、支持部材には、他方の座標軸に平行な軸を中心軸とする円筒変形が生じやすい。そして、このような支持部材の円筒変形により、センサ基板の位置ズレ量が大きくなる虞がある。
そこで、接着領域とセンサ基板の投影領域とを、一方の座標軸に関して、1つの座標を介して座標範囲を連続させる。これにより、センサ基板の投影領域は、一方の座標軸に関して重複する座標範囲を有さない限度で、上記の支持部材の円筒変形の中心軸に最も近づく。このため、支持部材の円筒変形に伴うセンサ基板の位置ズレ量を少なくすることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のエアフローメータによれば、接着領域は、矩形状であり、一方の座標軸が接着領域の長辺と平行であり、他方の座標軸が接着領域の短辺と平行である。
接着領域を矩形状とすることにより、接着剤の塗布が容易になる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載のエアフローメータによれば、一方の座標軸は、空気流の流れ方向に垂直であり、他方の座標軸は、空気流の流れ方向に平行である。
この手段は、接着領域の一形態を示すものである。
(a)はエアフローメータを示す構成図であり、(b)は支持部材と流路形成部材との接着領域を示す説明図である(実施例)。 エアフローメータ内の吸気流の流れを示す説明図である(実施例)。 (a)は支持部材と流路形成部材との接着領域を座標範囲として示すための説明図であり、(b)は第1円筒変形および第1位置ズレ量の概念を示す説明図であり、(c)は第2円筒変形の概念を示す説明図である(実施例)。 支持部材と流路形成部材との接着領域を座標範囲として示すための説明図である(変形例)。 (a)は支持部材と流路形成部材との接着領域を座標範囲として示すための説明図であり、(b)は第2位置ズレ量の概念を示す説明図である(変形例)。 支持部材と流路形成部材との接着領域を座標範囲として示すための説明図である(変形例)。 支持部材と流路形成部材との接着領域を座標範囲として示すための説明図である(変形例)。 (a)はエアフローメータを示す構成図であり、(b)は支持部材と流路形成部材との接着領域を示す説明図である(従来例)。
実施形態のエアフローメータは、所定の空気流路を通過する空気流に熱を与えて空気流の流れ方向に温度分布を形成し、温度分布に基づき空気流の流量を検出するものである。また、エアフローメータは、温度分布に基づく信号を出力するセンサ基板と、センサ基板から出力される信号を処理して空気流の流量を示す信号を出力する回路基板と、センサ基板を支持するとともに、空気流路を形成する流路形成部材に接着剤により接着される支持部材とを備える。
また、支持部材および流路形成部材は、部分的に接着剤を塗布されて接着剤を介して互いに対向し合う対向面を有する。そして、支持部材の対向面上で接着剤が付着する接着領域を座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、接着領域の一方の座標軸に関する座標範囲が、他方の座標軸に関する座標範囲よりも大きくなるように、2つの座標軸を定義できる。
また、接着領域と、支持部材の対向面におけるセンサ基板の投影領域とは、一方の座標軸に関して重複する座標範囲を有さず、1つの座標を介して連続している。
さらに、接着領域は、矩形状であり、一方の座標軸が接着領域の長辺と平行であり、他方の座標軸が接着領域の短辺と平行である。
また、一方の座標軸は、空気流の流れ方向に垂直であり、他方の座標軸は、空気流の流れ方向に平行である。
〔実施例の構成〕
実施例のエアフローメータ1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
エアフローメータ1は、空気流との伝熱を利用して、空気流の流量を検出するものであり、例えば、車両の内燃機関(図示せず)に吸入される空気流(以下、吸気流と呼ぶ)の流量(以下、吸気量と呼ぶ)を検出するために吸気管2内に突出するように配される。
ここで、エアフローメータ1は、吸気量検出のために吸気流の一部を取り込んで通過させるための検出流路3を自身の内部に形成する。そして、エアフローメータ1は、取り込んだ吸気流に熱を与え、検出流路3における吸気流の流れ方向に、吸気量に応じた温度分布を形成し、この温度分布に基づき吸気量を検出する。また、エアフローメータ1から出力される吸気量を示す信号は、内燃機関を制御するための電子制御装置(ECU:図示せず)に出力され、ECUは、この信号に基づいて吸気量を把握するとともに、吸気量に基づく燃料噴射制御等の各種の制御処理を実行する。
エアフローメータ1は、温度分布に基づく信号を出力するセンサ基板5と、センサ基板5から出力される信号を処理して吸気量を示す信号を出力する回路基板6と、センサ基板5および回路基板6を支持する支持部材7と、検出流路3を形成するとともに、支持部材7を接着剤8により保持する流路形成部材9とを備える。
センサ基板5は、自身の一部が薄膜化されてメンブレン12を形成しており、センサ基板5の一端面13の一部であるメンブレン12の表面に、温度分布に基づく信号を出力するための各種の電気素子を有する。また、センサ基板5は、一端面13が空気流に露出するように、支持部材7の凹所14に嵌まった状態で支持部材7に接着される。
回路基板6は、センサ基板5から出力される信号を処理して吸気量を示す信号を出力するための各種の回路要素を有する。また、回路基板6上の回路要素とセンサ基板5上の電気素子とは、ボンディングワイヤ15により電気的に接続され、ボンディングワイヤ15等は、樹脂素材16により封止されている。
支持部材7は、凹所14が開口する一端面とは反対側の他端面(後記する対向面17)に接着剤8が塗布され、接着剤8により、流路形成部材9に接着される。
また、流路形成部材9により形成される検出流路3によれば、吸気管2内の本流から取り込まれた吸気流は、直進した後に直角に方向転換し、さらにU字状に反転してから吸気管2内の本流に戻る。そして、センサ基板5は、取り込まれた吸気流がU字状に反転する位置に配されている。
なお、流路形成部材9は、成形性や耐久性の観点からポリエステル等の熱可塑性樹脂を素材として設けられるため、シリコンを素材とするセンサ基板5との線膨張率の差が大きい。このため、センサ基板5と流路形成部材9との線膨張率の差に起因する応力が生じ、この応力により、センサ基板5が歪んでメンブレン12上の電気素子の特性が変動する虞がある。
また、センサ基板5は、支持部材7に直接的に接着されるため、センサ基板5の歪みを直接的に抑制する観点から、支持部材7は、センサ基板5の素材(シリコン)と線膨張率が近い素材(例えば、エポキシ樹脂)により成形されている。
〔実施例の特徴〕
実施例のエアフローメータ1の特徴を、図1および図3を用いて説明する。
実施例のエアフローメータ1によれば、支持部材7および流路形成部材9は、各々、部分的に接着剤8を塗布されて接着剤8を介して互いに対向し合う対向面17、18を有する。そして、対向面17上で接着剤8が存在する接着領域αは、矩形状であって接着領域αの長辺haが吸気流の流れ方向と垂直であり、接着領域αの短辺hbが吸気流の流れ方向に平行である。
よって、対向面17上で接着領域αを座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、長辺haに平行な軸a、短辺hbに平行な軸bを選択すれば、接着領域αの軸aに関する範囲Laが、軸bに関する範囲Lbよりも大きくなる。
すなわち、接着領域αを平面的な座標範囲として示すため、垂直な2つの座標軸を定義する場合に、接着領域αの一方の座標軸に関する座標範囲が、他方の座標軸に関する座標範囲よりも大きくなるように、例えば、接着領域αの長、短辺ha、hbにそれぞれ平行な軸a、bを2つの座標軸として定義できる。
また、対向面17におけるセンサ基板5の投影領域βを考えた場合、投影領域βの軸aに関する範囲Maと範囲Laとは重複しておらず、1つの点Paを介して連続している。また、投影領域βの軸bに関する範囲Mbは範囲Lbを含むように形成され、範囲Mbと範囲Lbとは重複している。
〔実施例の効果〕
実施例のエアフローメータ1は、センサ基板5および回路基板6を支持する支持部材7を備え、支持部材7は、検出流路3を形成する流路形成部材9に接着剤8により接着される。また、支持部材7および流路形成部材9は、各々、部分的に接着剤8を塗布されて接着剤8を介して互いに対向し合う対向面17、18を有する。また、対向面17上で接着剤8が存在する接着領域αは、矩形状であって接着領域αの長辺haが吸気流の流れ方向と垂直であり、接着領域αの短辺hbが吸気流の流れ方向に平行である。
よって、接着領域αを平面的な座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、長辺haに平行な軸a、短辺hbに平行な軸bを選択すれば、接着領域αの軸aに関する範囲Laが、軸bに関する範囲Lbよりも大きくなる。
これにより、接着領域αを介する応力伝達において、軸bの方向における線膨張収縮の影響が、軸aの方向における線膨張収縮の影響よりも小さくなる。
ここで、軸aの方向における線膨張収縮による変形は、軸bに平行な軸を中心軸とする円筒状の変形である(図3(b)参照:以下、平面が円筒状に変形することを円筒変形と呼ぶ)。また、軸bの方向における線膨張収縮による変形は、軸aに平行な軸を中心軸とする円筒変形である(図3(c)参照)。そして、これら2つの円筒変形が重なることで球面変形となる。
なお、以下の説明では、図3(b)に示す「軸bに平行な軸を中心軸とする円筒変形」を第1円筒変形と呼び、図3(c)に示す「軸aに平行な軸を中心軸とする円筒変形」を第2円筒変形と呼ぶ。
そして、接着領域αを介する応力伝達において、軸bの方向における線膨張収縮の影響が、軸aの方向における線膨張収縮の影響よりも小さくなることから、支持部材7では、球面変形を構成する第1、第2円筒変形の内、第2円筒変形が抑制される。
また、接着領域αと投影領域βとは、軸aに関して重複する範囲を有さない(つまり、範囲Laと範囲Maとは重複しない)。
これにより、センサ基板5は、流路形成部材9からの応力伝達の内、軸aの方向における線膨張収縮に起因する部分の影響(つまり、支持部材7の第1円筒変形の影響)を受けなくなる。このため、センサ基板5には、第1円筒変形が発生しなくなるので、センサ基板5の歪みを抑制することができる。
また、範囲Laと範囲Maとは、1つの点Paを介して連続している。
これにより、投影領域βは、軸aに関して接着領域αと重複しない限度で、第1円筒変形の中心軸に最も近づく。このため、第1円筒変形に伴うセンサ基板5の位置ズレ量(以下、第1位置ズレ量と呼ぶ)を少なくすることができる(図3(b)参照)。
なお、軸bに関して接着領域αが投影領域βに含まれているため(範囲Lbが範囲Mbに含まれているため)、第2円筒変形に伴うセンサ基板5の位置ズレ量(図5(b)参照:以下、第2位置ズレ量と呼ぶ)は発生しない。
また、センサ基板5と支持部材7との間の接着領域ではなく、支持部材7と流路形成部材9との間の接着領域αに関して形状を限定することで、センサ基板5の歪みを抑制している。
ここで、センサ基板5は、支持部材7に直接的に接着されるため、センサ基板5の歪みを直接的に抑制する観点から、支持部材7は、センサ基板5の素材(シリコン)と線膨張率が近い素材により成形されている。
よって、センサ基板5や支持部材7と線膨張率の差が大きい流路形成部材9に対する接着領域αの形状に限定を加えることは、流路形成部材9との線膨張率の差に起因するセンサ基板5の歪みを抑制する点で極めて効果的なものである。
さらに、接着領域αを矩形状とすることにより、接着剤8の塗布が容易になる。
〔変形例〕
実施例の接着領域αに関しては、様々な変形例を挙げることができる。
例えば、実施例の接着領域αの軸aに関する範囲Laは、センサ基板5の投影領域βの軸aに関する範囲Maと点Paを介して連続していたが、図4に示すように、軸aの方向に、範囲Laと範囲Maとを引き離してもよい。この場合、第1位置ズレ量が拡大するものの、センサ基板5に第1円筒変形が発生することを確実に防止できる。
また、実施例の接着領域αの軸bに関する範囲Lbは、投影領域βの軸bに関する範囲Mbに含まれていたが、図5に示すように、軸bの方向に、範囲Lbと範囲Mbとを引き離してもよい。この場合、センサ基板5の位置ズレに関し、第2位置ズレ量が発生するものの、センサ基板5に第2円筒変形が発生しなくなる。このため、センサ基板5に関して、第1、第2位置ズレ量を合成した全位置ズレ量が実施例に比べて若干大きくなるものの、第1、第2円筒変形を両方とも阻止することができる。
また、実施例の接着領域αは、長辺haが吸気流の流れ方向と垂直であったが、図6に示すように、接着領域αの長辺haを吸気流の流れ方向に平行とし、接着領域αの短辺hbを吸気流の流れ方向と垂直としてもよい。この場合、接着領域αを座標範囲として示すため、長辺haに平行な軸aを吸気流の流れ方向に平行に設定するとともに、短辺hbに平行な軸bを吸気流の流れ方向と垂直に設定することができ、さらに、範囲Lbを範囲Laよりも小さくすることができる。このため、センサ基板5に関して、第2円筒変形の発生を抑制することで歪みを抑制することができる。
また、実施例の接着領域αは矩形状であったが、接着領域αの形状は矩形状に限定されず、例えば、図7に示すように平行4辺形としてもよい。この場合、長辺haと平行に軸aを設定するとともに、軸aと垂直になるように軸bを設定することができ、さらに、範囲Lbを範囲Laよりも小さくすることができる。このため、センサ基板5に関して、第2円筒変形の発生を抑制することで歪みを抑制することができる。
さらに、実施例のエアフローメータ1は、内燃機関への吸気量を検出するものであったが、エアフローメータ1の用途は、この態様に限定されるものではない。
1 エアフローメータ
3 検出流路(空気流路)
5 センサ基板
6 回路基板
7 支持部材
8 接着剤
9 流路形成部材
17 対向面
18 対向面
α 接着領域
ha 長辺
hb 短辺
a 軸(一方の座標軸)
b 軸(他方の座標軸)
La 範囲(座標範囲)
Lb 範囲(座標範囲)
β 投影領域(センサ基板の投影領域)
Pa 点(1つの座標)

Claims (5)

  1. 所定の空気流路を通過する空気流に熱を与えて前記空気流の流れ方向に温度分布を形成し、この温度分布に基づき前記空気流の流量を検出するエアフローメータにおいて、
    前記温度分布に基づく信号を出力するセンサ基板と、
    このセンサ基板から出力される信号を処理して前記空気流の流量を示す信号を出力する回路基板と、
    前記センサ基板を支持するとともに、前記空気流路を形成する流路形成部材に接着剤により接着される支持部材とを備え、
    前記支持部材および前記流路形成部材は、部分的に前記接着剤を塗布されて前記接着剤を介して互いに対向し合う対向面を有し、
    前記支持部材の対向面上で前記接着剤が付着する接着領域を座標範囲として示すため、互いに垂直な2つの座標軸を定義する場合に、前記接着領域の一方の座標軸に関する座標範囲が、他方の座標軸に関する座標範囲よりも大きくなるように、前記2つの座標軸を定義できることを特徴とするエアフローメータ。
  2. 請求項1に記載のエアフローメータにおいて、
    前記接着領域と、前記支持部材の対向面における前記センサ基板の投影領域とは、一方の座標軸に関して重複する座標範囲を有さないことを特徴とするエアフローメータ。
  3. 請求項2に記載のエアフローメータにおいて、
    前記接着領域と、前記センサ基板の投影領域とは、一方の座標軸に関して、1つの座標を介して座標範囲が連続していることを特徴とするエアフローメータ。
  4. 請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載のエアフローメータにおいて、
    前記接着領域は、矩形状であり、
    前記一方の座標軸が前記接着領域の長辺と平行であり、前記他方の座標軸が前記接着領域の短辺と平行であることを特徴とするエアフローメータ。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載のエアフローメータにおいて、
    前記一方の座標軸は、前記空気流の流れ方向に垂直であり、前記他方の座標軸は、空気流の流れ方向に平行であることを特徴とするエアフローメータ。
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