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JP2010190812A - 3次元形状測定装置および3次元形状測定方法 - Google Patents

3次元形状測定装置および3次元形状測定方法 Download PDF

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JP2010190812A JP2009037348A JP2009037348A JP2010190812A JP 2010190812 A JP2010190812 A JP 2010190812A JP 2009037348 A JP2009037348 A JP 2009037348A JP 2009037348 A JP2009037348 A JP 2009037348A JP 2010190812 A JP2010190812 A JP 2010190812A
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Abstract

【課題】測定対象物の表面の3次元形状を短時間で測定できるようにした3次元形状測定装置及び3次元形状測定方法を提供する。
【解決手段】測定対象物OBの表面にライン状のレーザ光を照射するレーザ照射装置と、測定対象物OBの表面に照射されたライン状のレーザ光における散乱光の一部である反射光を受光する複数の受光素子からなるエリアセンサとを有する測定カメラ20を備え、測定対象物OBの表面をライン状のレーザ光によって走査する。エリアセンサの各受光素子によって受光された反射光の受光強度をそれぞれ表す受光データは、ライン状のレーザ光の照射位置ごとに記憶され、エリアセンサにおけるライン状のレーザ光の反射光による直線状の受光ラインを設定して、受光ラインの両側においてエリアセンサの幅よりも狭い所定幅内に属する受光素子による受光データのみを抽出し、3次元形状データを測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面にレーザ光を照射し、その反射光を受光することにより、溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面の3次元形状を測定する3次元形状測定装置及び3次元形状測定方法に関する。
従来から、レーザ光を用いて測定対象物の3次元形状を測定する3次元形状測定装置は知られている。この3次元形状測定装置においては、測定対象物にレーザ光を照射するとともにレーザ光の照射位置を変化させ、各照射位置における散乱光の一部である反射光を一列に配置された複数の受光素子からなるラインセンサで受光して、反射光の受光位置に応じて、3角測量の原理を用いて、所定の基準点(例えば、レーザ光源の位置)から各照射位置までの距離を検出するようにしている。そして、この種の3次元形状測定装置の中には、刻印文字、刻印マーク、デザインなどを構成する溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面の3次元形状を測定するものもある。この溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面の3次元形状を測定する場合には、溝又は凸状部分において発生する2次反射による反射光のために、ラインセンサは複数の位置で反射光を受光する。具体的には、ラインセンサによって受光された受光信号は、複数の受光素子の配列方向において、複数のピークを有する。特に、反射率が高い金属板に、刻印文字、刻印マーク、デザインを構成する溝又は凸状部分を設けた場合に、前記2次反射による影響は大きい。
この2次反射による影響を除外するようにした3次元形状測定装置も提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。この3次元形状測定装置においては、図13に示すように、レーザ光源1及びコリメートレンズ2を中心とする対称位置に、一対の集光レンズ3a,3b及び一列に配置された複数の受光素子からそれぞれなる一対のラインセンサ4a,4bを配置して、測定対象物OBの表面にて反射されたレーザ光のY軸方向の受光位置に応じて、所定の基準点(例えば、レーザ光源1の位置)から測定対象物OBの表面までの距離(Z軸方向距離)を検出する。レーザ光源1からコリメートレンズ2を介して出射されるレーザ光は、紙面横方向の軸線周り(Y軸回り)に回転するガルバノミラー5によって反射されて、測定対象物OBの表面に照射される。また、測定対象物OBの表面で反射された散乱光の一部も、ガルバノミラー5によって反射されて、集光レンズ3a,3bを介してラインセンサ4a,4bに入射する。そして、ガルバノミラー5の回転により、測定対象物OBの表面に対するレーザ光の照射位置がX軸方向に走査される。これと共に、レーザ光源1、コリメートレンズ2、集光レンズ3a,3b、ラインセンサ4a,4b及びガルバノミラー5をY軸方向に移動することにより、測定対象物OBの表面に対するレーザ光の照射位置は、ジグザグの軌跡を描きながらX軸方向とY軸方向に走査される。
そして、この3次元形状測定装置においては、ラインセンサ4aによって検出された距離と、ラインセンサ4bによって検出された距離とがほぼ一致するものを選択して、基準点から測定対象物OBの照射位置までの距離としている。これは、測定対象物OBの表面に溝又は凸状部分がある場合、測定対象物OBの表面の点aで反射した散乱光に基づいてラインセンサ4a,4bによって検出される距離は、共に基準点から点aまでの距離となる。しかし、点aで反射した後に、点bで2次反射した散乱光に基づいてラインセンサ4aによって検出される距離は、基準点から点cまでの距離となる。一方、ラインセンサ4bによって検出される距離は、レーザ光源1から点dまでの距離となるからである。また、この3次元形状測定装置においては、前記選択される距離が複数選択されることがあることも考慮して、選択された複数の距離の中から、既に検出された隣接するレーザ光の照射位置に関する距離に近い1つの距離を選択するようにもしている。
特開2008−180646号公報
上記のように構成した従来の3次元形状測定装置によれば、基準点からレーザ光の照射位置までの前記検出した距離を用いて、刻印文字、刻印マーク、デザインなどを構成する溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面の3次元形状を高精度で測定することができる。しかし、レーザ光の2次反射による影響を考慮しながら、ラインセンサ4a,4bを構成する全ての受光素子により検出された受光量に関するデータを測定対象物の表面全体にわたって処理する必要があり、基準点からレーザ光の照射位置までの距離を測定対象物の表面全体にわたって検出するためには、処理されるデータ量が膨大であり、全ての照射位置に関する距離を検出するのに多くの時間を必要とし、ひいては3次元形状データ(座標値の集合データ)を算出するまでに多くの時間を要する。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、溝又は凸状部分が形成された平らな測定対象物の表面の3次元形状を短時間で測定できるようにした3次元形状測定装置及び3次元形状測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、測定対象物の表面にライン状のレーザ光を照射するレーザ照射装置と、互いに直交する第1及び第2軸に沿ってマトリクス状に配置され、測定対象物の表面に照射されたライン状のレーザ光における散乱光の一部である反射光を受光する複数の受光素子からなる第1エリアセンサとを有する測定カメラであって、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置からの反射光を前記第1軸方向の各位置に配置された複数の受光素子で受光し、所定の基準位置から前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置までの距離に応じて前記第2軸方向のいずれかの位置の受光素子で強度の大きな反射光を受光するように構成した測定カメラを備え、平らな部分の一部に溝又は凸状部分を形成した測定対象物の表面に対する前記ライン状のレーザ光の照射位置を変化させながら、3角測量法の原理を用いて、前記第1エリアセンサによって受光される反射光の位置及び前記ライン状のレーザ光の照射位置により測定対象物の表面の3次元形状を測定する3次元形状測定装置において、前記第1エリアセンサの各受光素子によって受光された反射光の受光強度をそれぞれ表す受光データを、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに記憶する受光データ記憶手段と、前記第1エリアセンサにおける前記ライン状のレーザ光の反射光による受光ラインであって、前記第1軸方向の一端における前記第2軸方向のいずれかの位置から前記第1軸方向の他端における前記第2軸方向のいずれかの位置に向かって延びる受光ラインを設定して、前記設定した受光ラインの前記第2軸方向両側に位置して前記第2軸方向の両端までの幅より狭い所定幅内に属する受光素子によって受光された反射光の強度をそれぞれ表す受光データを、前記受光データ記憶手段に記憶された受光データの中から、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、3角測量法の原理に従って、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ検出し、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置に関する情報を加えて、測定対象物の表面の3次元形状を表す3次元形状データを計算する3次元形状データ計算手段を設けたことにある。
この場合、測定対象物が測定カメラに対して常に同一位置に高精度で配置されて、測定対象物の表面が測定カメラに対して常に同一位置に高精度で位置するならば、前記第1エリアセンサにおける前記ライン状のレーザ光の反射光による受光ラインは固定されていてもよい。しかし、測定対象物を配置する位置が測定カメラに対して変動したり、測定対象物の表面の測定カメラに対する角度が変動したり、測定対象物の表面の湾曲具合が変動する場合には、後述するように受光ラインを受光データを用いて設定するようにするとよい。
また、前記3次元形状データ計算手段は、前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置として検出する距離検出用ピーク位置検出手段と、前記検出された各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段とを備えるように構成するとよい。
前記本発明の特徴によれば、データ抽出手段によって抽出される受光データが、第1エリアセンサの所定の狭い幅内に属する受光素子によって受光された反射光の強度をそれぞれ表す受光データ、すなわち少ない数の受光データに抑えられる。そして、3次元形状データ計算手段は、この少ない数の受光データを用いて、測定対象物の表面の3次元形状を表す3次元形状データを計算することになる。したがって、処理されるデータ量を少なく抑えることができ、3次元形状データの演算処理を高速で行うことができる。その結果、溝又は凸状部分が形成された測定対象物の表面の3次元形状を短時間で測定できるようになる。
また、本発明の他の特徴は、前記データ抽出手段は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶手段に記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出する第1ピーク位置検出手段と、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶手段に記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出する第2ピーク位置検出手段と、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記検出された第1ピーク位置と前記検出された第2ピーク位置とを結ぶ直線を前記受光ラインとして設定する受光ライン設定手段とを備えるようにしたことにある。
前記本発明の他の特徴においては、第1軸方向の一端部及び他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置が第1及び第2ピーク位置として検出される。この場合、この第1軸方向の一端部及び他端部には、一般的には、溝又は凸状部分が形成されていない。また、溝又は凸状部分が形成されていない部分を第1軸方向の一端部及び他端部として選択することも可能である。そして、溝又は凸状部分が形成されていなければ、測定対象物の表面の反射率が高い場合でも、溝又は凸状部分による2次反射による影響がないので、第1及び第2ピーク位置を簡単かつ確実に検出できる。これにより、測定対象物を配置する位置が測定カメラに対して変動したり、測定対象物の表面の測定カメラに対する角度が変動したり、測定対象物の表面の湾曲具合が変動する場合でも、受光ラインが高精度で設定される。その結果、データ抽出手段によって抽出される受光データを少なくすることが可能となるとともに、測定対象物の表面の3次元形状データの演算処理を高速で行うことができる。
また、本発明の他の特徴は、前記第1ピーク位置検出手段は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第1ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った第1の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第1ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第1の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、かつ前記第2ピーク位置検出手段は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第2ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った第2の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第2ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第2の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出するようにしたことにある。この場合、前記第1の所定数と前記第2の所定数は、同じであっても、異なっていてもよい。
前記本発明の他の特徴においては、最初、第1及び第2ピーク位置は、第1及び第2の所定数の受光素子による反射光の受光強度を用いてそれぞれ検出される。しかし、次からは、第1及び第2ピーク位置は、前回検出した第2ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第1および第2の所定数よりも少ない数の受光素子による反射光の受光強度を用いてそれぞれ検出される。これは、ライン状のレーザ光の照射位置が変化しても、その変化量は極めて微量であり、今回検出される第1及び第2ピーク位置は前回検出された第1及び第2ピーク位置からそれほど変化していないことに基づく。したがって、第1及び第2ピーク位置は、少ない数の受光素子による反射光の受光強度のみでも高精度で検出される。その結果、第1及び第2ピーク位置の検出精度を悪化させることなく、第1及び第2ピーク位置の検出のための演算速度を高速化でき、ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第1及び第2ピーク位置の検出を短時間で済ますことができる。
また、本発明の他の特徴は、前記測定カメラ内に、さらに、前記第1エリアセンサと同じ構成の第2エリアセンサを、前記レーザ照射装置を中心として前記第1エリアセンサと対称位置に設け、前記受光データ記憶手段は、さらに、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関する受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データも記憶し、前記データ抽出手段は、さらに、前記第2エリアセンサに関しても、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関して抽出した受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データを抽出し、かつ前記3次元形状データ計算手段は、前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置としてそれぞれ検出する距離検出用ピーク位置検出手段と、前記距離検出用ピーク位置検出手段によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離検出用ピーク位置を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離検出用ピーク位置が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離検出用ピーク位置を正規な反射光による距離検出用ピーク位置とする正規反射光決定手段と、前記正規反射光決定手段によって正規な反射光による距離検出用ピーク位置と判定された前記両距離検出用ピーク位置の少なくとも一方を用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段とを備えたことにある。
前記のように構成した本発明の他の特徴においては、正規反射光決定手段により、2つのエリアセンサによって検出された反射光の受光強度に基づいてそれぞれ検出された両距離検出用ピーク位置が所定の範囲内にある場合にのみ、両距離検出用ピーク位置が正規な反射光による距離検出用ピーク位置として決定される。したがって、たとえ2次反射による影響があっても、正規な反射光による距離検出用ピーク位置が高精度で検出されることになり、この距離検出用ピーク位置を用いて計算される距離も2次反射による影響のないものとなる。その結果、2次反射光の影響を除外して精度のよい3次元形状データを得ることができる。
また、前記本発明の他の特徴の正規反射光決定手段及び距離計算手段に代えて、距離検出用ピーク位置検出手段によって検出された前記第1及び第2エリアセンサに関する各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段と、前記距離計算手段によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離の少なくもいずれか一方に基づいて正規な反射光による前記所定の基準位置からの距離として決定する正規反射光距離決定手段とを備えるようにしてもよい。
前記のように構成した本発明の他の特徴においては、距離計算手段により、2つのエリアセンサによって検出された反射光の受光強度に基づく両距離がそれぞれ計算される。そして、正規反射光距離決定手段により、両距離が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離の少なくとも一方に基づいて、正規な反射光による距離が決定される。したがって、たとえ2次反射による影響があっても、正規な反射光による距離が高精度で検出されることになる。その結果、2次反射光の影響を除外して精度のよい3次元形状データを得ることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記3次元形状データ計算手段は、測定対象物の表面の各位置が互いに直交する3つの座標軸により規定される3次元座標の座標値でそれぞれ表される3次元形状データを計算するものであり、溝又は凸状部分以外の測定対象物の平らな部分に関しては前記3つの座標軸のうちの1つの座標軸の座標値が同一であり、溝又は凸状部分が形成された部分に関しては溝の深さ又は凸状部分の高さに応じて前記1つの座標軸の座標値が異なるように3次元座標の座標値を計算するようにしたことにある。
この本発明の他の特徴によれば、測定対象物の平らな表面に形成された溝の深さ又は凸状部分の高さを一つの座標値に基づいて評価できるため、溝の深さ又は凸状部分の高さの評価を簡単に行えるようになる。
さらに、本発明は前記3次元形状測定装置に限定されるものではなく、3次元形状測定方法によっても実施できるものである。
本発明の一実施形態に係る3次元形状測定装置の全体ブロック図である。 図1の測定カメラを、上から縦方向(X軸方向)に沿って見た内部透視概略図である。 図1の測定カメラを、右側から横方向(Y軸方向)に沿って見た内部透視概略図である。 図1の3次元形状測定装置の機能ブロック図である。 図2A及び図2Bのエリアセンサの概念図である。 (A)は図2A及び図2Bのエリアセンサにより基準点から測定対象物のレーザ光の照射位置までの距離の検出について説明するための説明図であり、(B)は測定対象物の表面にライン状のレーザ光が照射される状態を説明するための説明図であり、(C)は測定対象物の表面からの反射光が図2A及び図2Bのエリアセンサに入射する状態を説明するための説明図である。 図2A及び図2Bのエリアセンサの受光素子で受光されるレーザ光の強度分布を示す図である。 図3のデータ抽出回路のメモリに記憶されるディジタル受光データD(n,m,p)の概念図である。 (A)〜(D)は、図2A及び図2Bのエリアセンサに形成される反射レーザ光跡を示す図である。 図3のデータ抽出回路によって実行されるプログラムを示すフローチャートである。 (A)〜(D)は、図2A及び図2Bのエリアセンサに形成される反射レーザ光跡と、図3のデータ抽出回路によって抽出されるディジタル受光データとの関係を説明するための説明図である。 図3のデータ演算回路によって実行されるプログラムを示すフローチャートである。 (A),(B)は、変形例に係る3次元形状データの生成を説明するための説明図である。 従来の3次元形状測定装置の概略図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る3次元形状測定装置の全体ブロック図である。この3次元形状測定装置は、平板状の測定台11を備えている。測定台11は、左右方向を長手方向とする長方形状に構成されており、その上面には、方形状の測定カメラ20を支持するためのカメラ支持体12と、平板状の測定対象物OBを固定支持するための対象物支持体13とが測定台11と一体的に設けられている。
カメラ支持体12は、測定台11の前端部上面の両側から上方へ立設した一対の脚部12a,12bと、一対の脚部12a,12bの上端部間を連結するように、測定台11の上面に平行に左右方向に延設された支持部12cとからなり、全体としてコ字状に形成されている。支持部12cには、前後方向に貫通した長尺状の貫通孔12c1が形成されている。貫通孔12c1の下面には、左右方向に延設された長尺状のガイド溝12c2が形成されている。対象物支持体13は、測定台11の後端部上面の両側から上方へ立設した一対の脚部13a,13bを備えている。一対の脚部13a,13bには、上面から垂直に切り欠いた一対の溝が形成されて、一対の溝には測定対象物OBが固定支持されるようになっている。測定対象物OBは、本実施形態では、刻印文字(例えば、ABC文字)、刻印マーク、デザインなどを構成する溝又は凸状部分が形成された高反射率の金属製の平板である。しかし、測定対象物OBは、これに限られるわけではなく、他の立体的な物体でもよく、この場合には対象物支持体13の形状を測定対象物OBの形状に合わせて変更すればよい。
ガイド溝12c2には、測定カメラ20の下面に突出した係合部(図示しない)が摺動可能に侵入しており、測定カメラ20は左右方向にのみ変位可能となっている。貫通孔12c1の左端部には、長尺かつ円柱状のロッド31をその一端にて軸線周りに回転させるフィードモータ30が固定されている。ロッド31は、測定カメラ20を貫通し、その他端は脚部12bの内側面にて回転可能に支持されている。ロッド31の外周面上には雄ねじが形成されており、この雄ねじには測定カメラ20の貫通孔に設けた雌ねじが噛み合っている。これらの雄ねじ及び雌ねじによってねじ送り機構が構成されており、フィードモータ30の駆動によるロッド31の軸線周りの回転により、測定カメラ20が左右に移動するようになっている。なお、ねじ送り機構に代えて、動力伝達手段(例えば、ベルト)を用いてフィードモータ30により測定カメラ20を左右方向に変位させるようにしてもよい。
ここで、3次元形状測定装置及び測定対象物OBに関する3次元座標軸の方向すなわちX,Y,Z座標軸の方向について説明しておく。図1において、上下方向をX軸方向とする。左右方向すなわち測定カメラ20が変位する方向をY軸方向とする。前後方向すなわち測定カメラ20によって測定対象物OBの表面までの距離を検出する方向を、Z軸方向とする。なお、X、Y,Z軸方向は互いに直交する。
次に、測定カメラ20について説明する。図2Aは、測定カメラ20を、上から縦方向(すなわちX軸方向)に沿って見た内部透視概略図である。図2Bは、測定カメラ20を、右から横方向(すなわちY軸方向)に沿って見た内部透視概略図である。測定カメラ20のケース内の左右方向の中央位置には、レーザ光源21が収容されている。レーザ光源21は、後方(Z軸方向)に向けてレーザ光を出射する。レーザ光源21の後方には、コリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23が設けられている。コリメートレンズ22は、レーザ光源21からのレーザ光を入射して、そのレーザ光を平行光に変換する。シリンドリカルレンズ23は、コリメートレンズ22からの平行レーザ光を、X軸方向にライン状に延びたライン状レーザ光に変換する。シリンドリカルレンズ23からのライン状レーザ光は、ケースの後面に設けた開口窓から後方へ出射されて、測定対象物OBの前面にライン状のレーザ光照射跡を形成する。
測定カメラ20のケース内には、一対の集光レンズ24a,24b及びエリアセンサ25a,25bが設けられている。集光レンズ24a,24b及びエリアセンサ25a,25bは、レーザ光源21の両側にて、レーザ光源21を中心として対称に配置、すなわちXY平面内にてレーザ光源21を中心としたY軸方向の対称位置に配置されている。集光レンズ24a,24bは、それぞれ凸レンズで構成されていて、測定対象物OBのレーザ光照射跡にて発生し、ケースの後面に設けた開口窓を介して入射する散乱光の一部である反射光を集光してエリアセンサ25a,25b上に結像する。エリアセンサ25a,25bは、図4に示すように、それぞれX軸方向及びY軸方向にマトリクス状に配置された複数の受光素子からなる受光センサである。複数の受光素子は、受光した反射光の強度に比例した大きさを有する受光信号をそれぞれ出力する。この場合、エリアセンサ25a,25bに結像される反射光は、測定対象物OBでX軸方向に延びたライン状のレーザ光照射跡からの反射光である。したがって、エリアセンサ25a,25bには、測定対象物OBのX軸方向の照射位置に対応してX軸方向に分布するとともに、所定の基準点P0から前記X軸方向の照射位置までの距離に応じてY軸方向に分布した反射光跡が形成される。なお、基準点P0は測定カメラ20に対して固定された基準位置であり、エリアセンサ25a,25bの対称配置の関係上、レーザ光源21の中心位置を含むX−Z平面内の位置が好ましく、例えばレーザ光源21の中心位置である。したがって、測定カメラ20が移動すれば、基準点P0は測定カメラ20すなわちレーザ光源21、エリアセンサ25a,25bと共に移動する。
ここで、エリアセンサ25a,25bにおいて、Y軸方向に分布する反射光の受光位置について説明しておく。レーザ光源21から出射されてコリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を介して測定対象物OBの表面に照射されたレーザ光は、測定対象物OBの表面で照射方向に反射する反射光と散乱して反射する反射光を生じる。散乱して反射する反射光の一部が集光レンズ24a,24bを介してエリアセンサ25a,25bに集光する。図5は、測定対象物OBのX軸方向の一点で散乱された反射光がエリアセンサ25a,25bに受光されるレーザ光の状態を示している。図示実線で示すように、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置までの距離Lが基準距離Ls(例えば、基準点P0から測定対象物OBの平らな部分までのZ軸方向距離)にある場合、エリアセンサ25a,25bのX軸方向の一つの位置における複数の受光素子のうちで、Y軸方向の中心付近位置の受光素子の受光強度が最大になる。この位置を基準位置とする。図6の実線は、この状態における前記複数の受光素子によって検出される受光強度をつなげたラインを表している。一方、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置までの距離Lが、前記基準距離Lsよりも大きい場合、図5(A)の破線で示すように、前記複数の受光素子のうちで受光強度が最大(ピーク値)となる受光素子は、エリアセンサ25a,25bのY軸方向の基準位置からずれる。これらのずれは、エリアセンサ25aでは前記中心から右となり、エリアセンサ25bでは左になる。基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置までの距離Lが、前記基準距離Lsよりも小さい場合には、前記ずれは逆となる。図6の破線は、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置までの距離Lが前記基準距離Lsからずれた状態における、前記複数の受光素子によるレーザ光の受光強度をつなげたラインを表している。したがって、エリアセンサ25a,25bにおいて、受光強度が最大(ピーク値)となるY軸方向基準位置からのずれ量を検出することにより、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置までの距離Lが検出される。なお、基準距離と基準位置を複数取得しておき、この関係と受光強度が最大となるY軸方向位置から距離Lを検出するようにしてもよい。
次に、測定対象物OBの表面のX軸方向に沿ったライン状のレーザ光の照射により、エリアセンサ25a,25bにて受光される反射光の状態を説明しておく。図5(B)は、測定対象物OBの表面にライン状のレーザ光が照射される状態を示している。図示のように、レーザ光源21から出射されてコリメートレンズ22によって平行光に変換されたレーザ光は、シリンドリカルレンズ23によってX軸方向に延びたライン状のレーザ光に変換され、測定対象物OBの表面にX軸方向に延びたライン状のレーザ光跡を形成する。なお、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置P1までの距離Lは、破線で示されている。図5(C)は、前記ライン状のレーザ光により、測定対象物OBの表面で反射された散乱光の一部がエリアセンサ25a,25bに入射する状態を示している。図示のように、レーザ光跡のX軸方向の上端位置P1で反射された散乱光の一部である反射光は、集光レンズ24a,24bにより、エリアセンサ25a,25bのX軸方向の中心位置から下方に位置する受光素子に集光される。一方、レーザ光跡のX軸方向の下端位置P2で反射された散乱光の一部である反射光は、集光レンズ24a,24bにより、エリアセンサ25a,25bのX軸方向の中心位置から上方に位置する受光素子に集光される。そして、これらの反射光を受光する受光素子のX軸方向における中心位置からのずれ量は、測定対象物OBからの反射光のXZ平面における方向に対応する。したがって、エリアセンサ25a,25bにおいて、前記反射光のX軸方向の受光位置に応じて、測定対象物OBからの反射光のXZ平面における方向を決定できる。なお、この場合も、基準点P0から測定対象物OBのレーザ光照射位置P1までの距離Lは、破線で示されている。
また、この3次元形状測定装置は、図1に示すように、測定カメラ20に加えて、3次元画像処理装置40、コントローラ50、入力装置51及び表示装置52を備えている。入力装置51は、スイッチ、マウスなどの複数の操作子からなり、コントローラ50に接続されて、作業者の操作により3次元形状測定装置の作動をコントローラ50に指示する。表示装置52は、文字、図形などを表示する液晶ディスプレイ装置からなり、3次元画像処理装置40にて生成された測定対象物OBの表面の3次元形状及びそれらに関する情報を表示する。コントローラ50は、入力装置51の作動指示に応じて、測定カメラ20及び3次元画像処理装置40の作動を制御するとともに、フィードモータ30を駆動制御する。フィードモータ30は、回転子の回転を検出するエンコーダ32を内蔵している。エンコーダ32による回転検出信号は、測定カメラ20のY軸方向の位置を検出するために、3次元画像処理装置40に供給される。
測定カメラ20は、図3の機能ブロック図に示すように、レーザ駆動回路26、レーザ強度制御回路27、センサ信号取出し回路28a,28b及びデータ抽出回路29a,29bも備えている。レーザ駆動回路26は、コントローラ50により制御されて、レーザ光源21の作動及び非作動、すなわちレーザ光源21によるレーザ光の出射及び非出射を制御する。レーザ強度制御回路27は、コントローラ50からのレーザ強度信号に応じてレーザ駆動回路26を制御して、レーザ光源21から出射されるレーザ光の強度を制御する。センサ信号取出し回路28a,28bは、コントローラ50の指示により、エリアセンサ25a,25bを構成する複数の受光素子から受光信号をそれぞれ順次入力し、入力した各受光信号をその大きさを表すディジタル受光データに変換してデータ抽出回路29a,29bにそれぞれ出力する。データ抽出回路29a,29bは、入力されたディジタル受光データをメモリ29a1,29b1にそれぞれ順次記憶する。センサ信号取出し回路28a,28b及びデータ抽出回路29a,29bもコントローラ50に接続されて、それらの作動がコントローラ50によって制御される。
ここで、メモリ29a1,29b1に記憶されるディジタル受光データについて説明しておく。測定対象物OBにて反射された散乱光の一部である反射光は、エリアセンサ25a、25bに入射する。そして、レーザ光源21からコリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を介して測定対象物OBの表面に照射されるレーザ光は、X軸方向に延びたライン状のレーザ光である。このレーザ光の照射される位置の測定対象物OBの表面が凹凸のない平面であれば、エリアセンサ25a,25bには、X軸方向に延びたライン状の反射光跡(受光ライン)が形成される。このとき、エリアセンサ25a,25bは、ライン状の反射光跡の形成位置がエリアセンサ25a,25bのY軸方向の中心付近にそれぞれなるように、測定カメラ20内に配置されている。したがって、ライン状の反射レーザ光は、図4のL0で示すように、エリアセンサ25a,25bのY軸方向の中心付近位置にて、X軸方向に延びたものとなる。そして、エリアセンサ25a,25bを構成する複数の受光素子のうちで、Y軸方向の中心付近位置に位置し、X軸方向に沿った1列の複数の受光素子の受光量が最大(すわなちピーク)となる。一方、測定対象物OBの表面に凹凸がある場合には、凹凸が存在するX軸方向位置にあるY軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、前記X軸方向に沿った1列の複数の受光素子からずれた受光素子の受光量が最大(すなわちピーク)となる。そして、受光量が最大となる受光素子の前記X軸方向に沿った1列の複数の受光素子からのずれ量は、基準点P0から前記凹凸による測定対象物OBの表面までのZ軸方向の距離に応じたものである。
そして、前記エリアセンサ25a,25bの複数の受光素子で受光されたレーザ光の強度を表す受光信号が、センサ信号取出し回路28a,28bによってディジタル受光データに変換されてデータ抽出回路29a,29bのメモリ29a1,29b1に記憶される。このディジタル受光データを、D(m,p)とする。変数mは、エリアセンサ25a,25bのX軸方向に沿った受光素子0〜mmaxを表す。変数pは、エリアセンサ25a,25bのY軸方向に沿った受光素子0〜pmaxを表す。また、測定カメラ20は、フィードモータ30によりY軸方向に移動しながら、レーザ光源21からコリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を介して測定対象物OBの表面にライン状のレーザ光を照射するとともに、測定対象物OBの表面よりの反射光をエリアセンサ25a,25bで受光する。したがって、データ抽出回路29a,29bは、測定対象物OBのY軸方向に沿った表面に関するディジタル受光データD(m,p)を、センサ信号取出し回路28a,28bから入力してメモリ29a1,29b1にそれぞれ順次記憶することになる。この測定カメラ20のY軸方向の移動に伴い、測定対象物OBのレーザ光の照射位置がY軸方向に移動しながら、データ抽出回路29a,29bに順次入力されるディジタル受光データD(m,p)をディジタル受光データD(n,m,p)と表すと、メモリ29a1,29b1にはディジタル受光データD(n,m,p)が記憶されることになる。変数nは、データ抽出回路29a,29bに順次入力されるディジタル受光データD(m,p)の順番0〜nmaxを表す。このメモリ29a1,29b1に記憶されるディジタル受光データD(n,m,p)を図7の概念図に示す。
また、データ抽出回路29a,29bは、詳しくは後述する図9のプログラムを実行することにより、前記メモリ29a1,29b1に記憶したディジタル受光データD(0,0,0)〜D(nmax,mmax,pmax)のうちで、受光ライン近傍の一部のディジタル受光データを抽出して3次元画像処理装置40に出力する。なお、このデータ抽出回路29a,29bに加え、コントローラ50、並びに後述する3次元画像処理装置40のデータ演算回路42及び3次元画像生成装置43は、プログラムの実行により各種機能を実現するコンピュータにより構成されている。
3次元画像処理装置40は、送り量計算回路41、データ演算回路42及び3次元画像生成装置43を備えている。送り量計算回路41は、フィードモータ30内に設けたエンコーダ32から回転検出信号を入力し、この回転検出信号を用いて測定カメラ20のY軸方向位置(測定対象物OBのライン状のレーザ光のY軸方向位置)Ypを計算する。具体的には、測定カメラ20は、コントローラ50による初期制御により、Y軸方向の駆動限界位置(すなわち原点)に移動する。この状態では、レーザ光源21からコリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を介したライン状のレーザ光は、測定対象物OBの初期位置(Y軸方向の原点)に照射される。一方、送り量計算回路41は、コントローラ50による初期制御により、Y軸方向位置Ypを「0」に初期設定する。送り量計算回路41は、フィードモータ30の回転角に対する測定カメラ20のY軸方向への変位量の比を表す変換定数を予め記憶している。そして、フィードモータ30が駆動されて測定カメラ20がY軸方向に沿って移動し始めると、送り量計算回路41は、エンコーダ32からの回転検出信号により表されるフィードモータ30の回転角に前記変換定数を乗算することにより、測定カメラ20のY軸方向への変位量を計算し始める。この変位量が、測定カメラ20のY軸方向位置Ypである。
また、送り量計算回路41は、コントローラ50との信号の授受により、センサ信号取出し回路28a,28bと同期制御され、センサ信号取出し回路28a,28bがエリアセンサ25a,25bの複数の受光素子から受光信号をそれぞれ入力したタイミングごとに、前記計算したY軸方向位置YpをY軸方向位置データYD(n)としてデータ演算回路42に出力する。この変数nは、「0」から順次「1」ずつ変更されるもので、前述したディジタル受光データD(n,m,p)の変数nに対応する。したがって、送り量計算回路41から出力されるY軸方向位置データYD(0)〜YD(nmax)は、データ抽出回路29aのメモリ29a1に記憶されるディジタル受光データD(0,m,p)〜D(nmax,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜pmax)にそれぞれ対応し、ディジタル受光データD(0,m,p)〜D(nmax,m,p)を取得した時の測定対象物OBの表面におけるライン状のレーザ光のY軸方向位置を表す。なお、センサ信号取出し回路28a,28bによるディジタル受光データD(m,p)(m=0〜mmax,p=0〜pmax)の取出し数の最大値nmaxと、送り量計算回路41によるY軸方向位置データYDの出力最大数nmaxは同じである。すなわち、送り量計算回路41はコントローラ50によって制御され、送り量計算回路41によるY軸方向位置Ypの計算は、センサ信号取出し回路28a,28bによるディジタル受光データD(m,p)の取出しの終了時に終了する。
データ演算回路42は、メモリ42aを備えており、データ抽出回路29a,29bから出力された受光ライン近傍の一部のディジタル受光データをメモリ42aに記憶するとともに、送り量計算回路41から出力されるY軸位置データYD(n)(n=0〜nmax)をメモリ42aに記憶する。そして、データ演算回路42は、図11のプログラムの実行により、測定対象物OBの表面の3次元形状データ3D(x,y,z)を計算して、計算した3次元形状データ3D(x,y,z)をメモリ42aに記憶するとともに、3次元画像生成装置43に出力する。3次元画像生成装置43は、メモリ43aを備えていて、データ演算回路42から出力された3次元形状データ3D(x,y,z)をメモリ43aに記憶する。また、3次元画像生成装置43は、コントローラ50によって制御され、前記メモリ43aに記憶した3次元形状データ3D(x,y,z)を用いて測定対象物OBの表面の3次元画像を表す3次元画像データを生成して、生成した3次元画像データをメモリ43aに記憶するとともに表示装置52に出力する。表示装置52は、この3次元画像データを用いて、測定対象物OBの表面形状を画像表示する。
次に、上記のように構成した3次元形状測定装置の作動を説明する。作業者は、刻印文字、刻印マーク、デザインなどを構成する溝又は凸状部分を表面に形成した測定対象物OBを対象物支持体13にセットする。この場合、作業者は、前記溝又は凸状部分が3次元形状の測定範囲内すなわちレーザ光の照射範囲内に位置するように、測定対象物OBをセットする。そして、作業者は、入力装置51を操作して、レーザ光源21から出射されるレーザ光の強度を設定した後、測定対象物OBの3次元形状の測定開始をコントローラ50に指示する。なお、作業者によって以前に設定されてコントローラ50に記憶されているレーザ光の強度を選択する場合には、前記レーザ光の強度の設定は不要である。
コントローラ50は、前記測定開始の指示に応答して、設定されているレーザ光の強度を表す信号をレーザ強度制御回路27に出力するとともに、レーザ駆動回路26に作動開始を指示する。レーザ駆動回路26は、レーザ強度制御回路27により制御されて、前記設定された強度に対応した大きさの駆動制御信号をレーザ光源21に出力し始める。レーザ光源21は、前記設定された強度のレーザ光をコリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を介して測定対象物OBの表面に照射する。この場合、コリメートレンズ22及びシリンドリカルレンズ23は、レーザ光源21から出射されたレーザ光をX軸方向に延びるライン状のレーザ光に変換する。したがって、測定対象物OBの表面には、X軸方向に延びたライン状のレーザ光が照射される。
また、コントローラ50は、前記測定開始の指示に応答して、フィードモータ30を作動開始させる。フィードモータ30は、この作動開始により回転を開始し、ロッド31を一定速度で軸線周りに回転させ始める。このロッド31の回転はねじ送り機構により測定カメラ20の直線運動に変換され、測定カメラ20は初期位置(Y軸方向位置Yp=0)からY軸方向に一定速度で移動し始める。この測定カメラ20の移動に伴い、前記測定対象物OBの表面に照射されたライン状のレーザ光もY軸方向に一定速度で移動し始める。そして、測定対象物OBの表面へのライン状のレーザ光の照射により、測定対象物OBの表面からの散乱光の一部である反射光が、集光レンズ24a,24bを介してエリアセンサ25a,25bに入射する。このレーザ光源21のレーザ光の出射及びフィードモータ30の作動は、測定カメラ20がコントローラ50に記憶してある測定終了位置に達するまで続行する。測定カメラ20が測定終了位置に達すると、コントローラ50は、送り量計算回路41から入力される信号により測定終了位置に達したことを検出し、レーザ光の出射及びフィードモータ30の作動を停止させる。そして、この時点で、コントローラ50は、測定終了信号をデータ抽出回路29a,29bに出力する。なお、測定カメラ20が測定終了位置に達する前に、作業者が入力装置51を操作して測定終了をコントローラ50に指示した場合にも、コントローラ50はレーザ光の出射及びフィードモータ30の作動を停止させるとともに、測定終了信号をデータ抽出回路29a,29bに出力する。
したがって、測定開始から測定終了まで、ライン状のレーザ光が測定対象物OBの表面をY軸方向に一定速度で移動し、測定対象物OBの表面で反射した散乱光の一部が、集光レンズ24a,24bによって集光されてエリアセンサ25a,25bにそれぞれ入射する。図8は、測定カメラ20が初期位置からY軸方向に移動した場合における、エリアセンサ25a,25bに形成される反射光跡(受光ライン)を示している。この場合、測定対象物OBの表面が平面であれば、測定カメラ20をY軸方向に移動させながら、エリアセンサ25a,25bに形成される受光ラインは、ほぼX軸方向に沿った直線となる。一方、測定対象物OBの表面に溝又は凸状部分が存在する場合には、エリアセンサ25a,25bに形成される受光ラインにおける溝又は凸状部分に相当する部分は、3角測量の原理に従って、前記ほぼX軸方向に沿った直線からY軸方向にずれて位置する。このY軸方向へのずれ量は、前述のように、溝の深さ又は凸状部分の高さに対応するので、前記直線からのY軸方向へのずれ量が基準点P0(例えば、レーザ光源21)から測定対象物OBの表面までの距離の変化を表すことになる。
また、エリアセンサ25a,25bに形成される受光ラインは、測定対象物OBの対象物支持体13への取付け状態においても変化する。測定対象物OBの表面がX−Y平面に正確に平行であれば、図8(A)のように、エリアセンサ25a,25bには、そのY軸方向の中心付近においてX軸に沿った受光ラインRL(反射光跡)が形成される。ただし、測定対象物OBの表面の溝又は凸状部分に関しては、図示のように、X軸に沿った受光ラインRLからY軸方向にずれた受光ラインRLが形成される(以下の図8(B)〜図8(D)においても同じ)。これに対して、図8(B)に示すように、測定対象物OBの表面がY軸方向に対して傾いている場合には、測定カメラ20が初期位置にある状態におけるエリアセンサ25a,25bには、図8(A)と同様な受光ラインRLが形成される。しかし、測定カメラ20が測定終了位置にある状態におけるエリアセンサ25a,25bには、Y軸方向の中心付近からずれた位置にてX軸に沿った受光ラインRLが形成される。
また、図8(C)に示すように、測定対象物OBの表面がX軸方向に対して傾いている場合には、測定カメラ20が初期位置及び測定終了位置にある状態におけるエリアセンサ25a,25bには、そのY軸方向の中心付近においてX軸方向から傾いた受光ラインRLが形成される。さらに、図8(D)に示すように、測定対象物OBの表面が湾曲している場合には、測定カメラ20が初期位置及び測定終了位置にある状態におけるエリアセンサ25a,25bには、そのY軸方向の中心付近においてX軸に沿った受光ラインRLが形成される。しかし、測定カメラ20が中間位置にある状態におけるエリアセンサ25a,25bには、Y軸方向の中心付近からずれた位置にてX軸に沿った受光ラインRLが形成される。
前述のように、反射光がエリアセンサ25a,25bに入射されている間、コントローラ50は、所定の短時間ごとにセンサ信号取出し回路28a,28bに受光信号の取出しを指示する。この指示に応答して、センサ信号取出し回路28a,28bは、エリアセンサ25a,25bの複数の受光素子が出力する反射光の強度を表す各受光信号を入力して、前記各受光信号をディジタル受光データD(m,p)(m=0〜mmax,p=0〜pmax)に変換して、データ抽出回路29a,29bにそれぞれ供給する。そして、データ抽出回路29a,29bは、前記入力されたディジタル受光データD(m,p)を、入力された順番を表わす変数nを「0」から順次「1」ずつ増加させながら、ディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mmax,p=0〜pmax)としてメモリ29a1,29b1にそれぞれ順次記憶する。
また、前記センサ信号取出し回路28a,28bに対する受光信号の取出しに同期して、コントローラ50は、送り量計算回路41にY軸方向位置Ypの出力を指示する。この指示に応答して、送り量計算回路41は、フィードモータ30内に設けたエンコーダ32から入力した回転検出信号から計算した測定カメラ20のY軸方向位置(測定対象物OBのライン状のレーザ光のY軸方向位置)Ypを、前記ディジタル受光データD(n,m,p)の順番を表わす変数nと同じように「0」から順次「1」ずつ増加する変数nを用いて、Y軸方向位置データYD(n)(n=0〜nmax)としてデータ演算回路42に出力する。データ演算回路42は、このデータ演算回路42から出力されるY軸方向位置データYD(n)をメモリ42aに順次記憶する。
このようなディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mmax,p=0〜pmax)のメモリ29a1,29b1への記憶中、データ抽出回路29a,29bは図9に示すプログラムをそれぞれ実行する。データ抽出回路29a,29bは、メモリ29a1,29b1に記憶されたディジタル受光データD(n,m,p)をそれぞれ用いて、全く同じこのプログラムを実行するので、以下の説明においては、データ抽出回路29aのプログラム処理についてのみ詳しく説明する。
このプログラムの実行はステップS100にて開始され、データ抽出回路29aは、ステップS102にて、ディジタル受光データD(n,m,p)の順番を表わす変数nを「0」に初期設定するとともに、後述するピークポイントpkAを「0」に初期設定する。次に、データ抽出回路29aは、ステップS104にて変数nによって指定されるディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,mmax,pmax)がメモリ29a1内に既に存在するかを判定し、存在するまでステップS104,S106の循環処理を続ける。なお、ステップS106の判定処理は測定終了か否かを判定する処理である。ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,mmax,pmax)が存在すれば、データ抽出回路29aは、ステップS104にて「Yes」と判定して、ステップS108にてピークポイントpkAが「0」であるかを判定する。ピークポイントpkAは前記初期設定により「0」に設定されているので、データ抽出回路29aは、ステップS108にて「Yes」と判定して、ステップS110に進む。
ステップS110においては、データ抽出回路29aは、メモリ29a1からディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax)を抽出して、ステップS112にてディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax)を用いてピークポイントpkAを検出する。このピークポイントpkAの検出は、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax)のうちで、所定の比較値(図6の一点鎖線参照)よりも大きな受光強度を表すディジタル受光データD群を抽出し、その中から一つのピーク値を抽出する。そして、変数0〜pmaxのうちで、前記抽出したピーク値に対応したエリアセンサ25aのY軸方向位置pをピークポイントpkAとする。また、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax)により表された受光分布において複数のピークが存在する場合には、複数のピークポイントpkAが設定される。この場合、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax)は、エリアセンサ25aのX軸方向の一端においてY軸方向に沿った複数の受光素子による受光強度を表している。したがって、ピークポイントpkAは、図10(A)に示すように、エリアセンサ25aのX軸方向の一端において受光ラインRLが位置するY軸方向位置(Z軸方向距離)を表す。
前記ステップS112の処理後、データ抽出回路29aは、ステップS114にて、前記検出されたピークポイントpkAが一つであるか否かを判定する。この場合、ピークポイントpkAは、エリアセンサ25aのX軸方向の一端において受光ラインRLが位置するY軸方向位置である。そして、測定開始は溝又は凸状部分が形成されない位置(測定対象物OBのX軸方向端部及びY軸方向端部)すなわち平面部分から行われるので、溝又は凸状部分による2次反射による影響はなく、ピーク値は一つだけ存在する。言い換えれば、ピーク値が2つ以上ある場合は、レーザ光照射位置が溝又は凸状部分の形成位置に位置している場合である。また、ピーク値が存在しない場合は、レーザ光照射位置に測定対象物OBが存在しない場合である。したがって、ピークポイントpkAが1つでない場合には、データ抽出回路29aは、ステップS114にて「No」と判定して、ステップS154にてコントローラ50を介して表示装置52に異常を表示させて、ステップS156にてプログラムの実行を終了する。
ピークポイントpkAが1つだけ存在する場合には、データ抽出回路29aは、ステップS114にて「Yes」と判定して、ステップS116にてピークポイントpkAをピークポイントデータJ(n,0)として設定する。ピークポイントデータJ(n,0)は、図10(A)でピークポイントpkAとして示すように、測定カメラ20が初期位置にある状態でエリアセンサ25aのX軸方向一端におけるピークポイントのY軸方向位置、すなわち測定対象物OBの表面のX軸方向及びY軸方向の初期位置における、基準点P0からレーザ光照射位置までの距離Lを表す。
次に、データ抽出回路29aは、ステップS118にて、メモリ29a1からディジタル受光データD(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)を抽出して、ステップS120にてディジタル受光データD(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)を用いて、前記ステップS112と同様にピークポイントpkBを検出する。したがって、ピークポイントpkBは、図10(A)に示すように、エリアセンサ25aのX軸方向の他端において受光ラインRLが位置するY軸方向位置(基準点P0からレーザ光照射位置までの距離L)を表す。次に、データ抽出回路29aは、ステップS122にて、前記検出されたpkBが一つであるか否かを判定する。この場合、ピークポイントpkBは、エリアセンサ25aのX軸方向の他端において受光ラインRLが位置するY軸方向位置である。そして、この場合も、前記場合と同様に、ピーク値は一つだけ存在する。したがって、ピークポイントpkBが1つでない場合には、データ抽出回路29aは、ステップS122にて「No」と判定して、ステップS154にてコントローラ50を介して表示装置52に異常を表示させて、ステップS156にてプログラムの実行を終了する。
ピークポイントpkBが1つだけ存在する場合には、データ抽出回路29aは、ステップS122にて「Yes」と判定して、ステップS124にてピークポイントpkBをピークポイントデータJ(n,mmax)として設定する。ピークポイントデータJ(n,mmax)は、図10(A)でピークポイントpkBとして示すように、測定カメラ20が初期位置にある状態でエリアセンサ25aのX軸方向他端におけるピークポイントのY軸方向位置、すなわち測定対象物OBの表面のX軸方向の最終位置かつY軸方向の初期位置における、基準点P0からレーザ光照射位置までの距離Lを表す。ここまでの処理により、図10(B)に示すように、エリアセンサ25aに形成された受光ラインの位置情報が、ピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)として得られる。
次に、データ抽出回路29aは、ステップS126にて変数mを「0」に初期設定して、ステップS134の処理によって変数mを順次「1」ずつ増加させながら、ステップS132の比較判定処理によって変数mが値mmax以上になるまで、ステップS128,S130の処理を繰り返し実行する。ステップS128においては、「0」からmmaxまで「1」ずつ変化する変数mに対して、下記式1の演算の実行により、前記ステップS112,S120の処理により計算したピークポイントpkA,pkBを結ぶ直線上のY軸方向位置Lpを順次計算する。
Lp=pkA+(pkB−pkA)・m/mmax …式1
なお、Lpはエリアセンサ25aのY軸方向に配置された受光素子の順番を表わす整数値であって、前記式1の計算結果の少数点未満は四捨五入される。
ステップS130においては、前記計算したY軸方向位置Lpを用いて、メモリ29a1に記憶されているディジタル受光データD(n,m,0)〜D(n,m,pmax)の中からD(n,m,Lp−E)〜D(n,m,Lp+E)を抽出して、データ演算回路42に供給する。なお、値Eは予め決められた整数値であって、測定対象物OBの表面に形成される溝の最大深さ又は凸状部分の最大高さに応じて、エリアセンサ25aにおけるレーザ光の受光位置がY軸方向に変化する変位量を受光素子の数に換算した値よりも若干大きな値である。データ演算回路42は、前記供給されたディジタル受光データD(n,m,Lp−E)〜D(n,m,Lp+E)を、(2E+1)個のディジタル受光データD(n,m,p)(p=0〜2E)としてメモリ42aに記憶する。このステップS130の処理により、変数mが値mmax以上になった時点では、変数nによって指定され、エリアセンサ25aにおける図10(C)の破線で示す枠内の受光素子によって検出されたレーザ光の強度を表すディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=Lp−E〜Lp+E)が、ディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)としてデータ演算回路42のメモリ42aに記憶される。すなわち、ピークポイントpkA,pkBを結ぶ直線に対してY軸方向に値Eの幅内にある受光素子によって検出されたレーザ光の強度を表すディジタル受光データD(n,m,p)がメモリ42aに記憶される。
前記ステップS128〜S134からなる循環処理後、データ抽出回路29aは、ステップS136にて、前記ステップS116,S124の処理によって設定された、変数nによって指定されるピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)をデータ演算回路42に供給する。このピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)は、前記データ演算回路42のメモリ42aに前記変数nによって指定されるディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)に対応して記憶される。なお、ピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)は、後述する3次元形状データの計算の際に、エリアセンサ25aにおけるディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)のY軸方向の位置を計算するためのデータとして用いられる。
次に、データ抽出回路29aは、ステップS138にて変数nに「1」を加算することにより変数nを更新して、ステップS104に戻る。ステップS104においては、更新された変数nによって指定されるディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,mmax,pmax)がメモリ29a1内に既に存在するかをふたたび判定する。ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,mmax,pmax)がメモリ29a1内に存在していなければ、データ抽出回路29aは、ステップS104,S106の循環処理を続ける。ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,mmax,pmax)が存在すれば、データ抽出回路29aは、ステップS104にて「Yes」と判定して、ステップS108にてピークポイントpkAが「0」であるかをふたたび判定する。ピークポイントpkAは前記ステップS112の処理により「0」以外の値に設定されているので、データ抽出回路29aは、ステップS108にて「No」と判定して、ステップS140に進む。
ステップS140においては、データ抽出回路29aは、メモリ29a1からディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H)を抽出する。ただし、値Hは予め決められた小さな所定値である。これにより、エリアセンサ25aのX軸方向の一端の位置(m=0)において、図10(D)に示すように、前回の処理により計算したピークポイントpkA(Y軸方向のピーク位置)からY軸方向両側に幅Hの範囲内にある受光素子に関するディジタル受光データD(n,0,p)だけが抽出される。そして、データ抽出回路29aは、ステップS142にて、前記ステップS112の処理と同様に、ディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H)を用いてピークポイントpkAを検出する。これらのステップS140,S142の処理おいては、前回の処理により変数nが「1」だけ小さい状態におけるピークポイントpkAが検出されており、今回のステップS132の処理により検出されるピークポイントpkAは前回の処理によるピークポイントpkAの位置から大きく変化していないはずである。したがって、ピークポイントpkAの検出のためには、少ない数のディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H)を用いれば充分である。これにより、演算処理が簡単になる。
次に、データ抽出回路29aは、ステップS144にて、前記ステップS142の処理により検出されたpkAが存在するか否かを判定する。この場合も、レーザ光が照射される位置は、測定対象物OBのX軸方向の一端であり、平面部である可能性が高い。また、たとえ、レーザ光の照射位置に溝若しくは凸状部分が形成されていて、溝又は凸状部分による2次反射があったとしても、ピークポイントpkAの検出に用いる少ない数のディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H)は、エリアセンサ25aのY軸方向に短い幅2Hの範囲内だけのものであるので、ピーク値が存在する可能性はほとんどない。また、この所定値Hを小さくすることにより、ピーク値を単一にすることは可能である。なお、ピークポイントpkAが存在しない場合は、測定対象物OBが存在しないとみなすことができる。したがって、ステップS144の判定処理においては、ピークポイントpkAが存在するか否かだけが判定される。
ピークポイントpkAが存在しない場合には、データ抽出回路29aは、ステップS144にて「No」と判定して、前述したステップS154にてコントローラ50を介して表示装置52に異常を表示させて、ステップS156にてプログラムの実行を終了する。ピークポイントpkAが存在する場合には、データ抽出回路29aは、ステップS144にて「Yes」と判定して、ステップS146にて、前記ステップS116と同様な処理により、ピークポイントpkAをピークポイントデータJ(n,0)として設定する。
次に、データ抽出回路29aは、ステップS148にて、メモリ29a1からディジタル受光データD(n,mmax,pkB−H)〜D(n,mmax,pkB+H)を抽出して、ステップS150にて、前記ステップS118の処理と同様に、ディジタル受光データD(n,0,pkB−H)〜D(n,0,pkB+H)を用いてピークポイントpkBを検出する。この場合も、前記ステップS140,S142の場合と同様に、エリアセンサ25aのX軸方向の他端の位置(m=mmax)において、前回の処理により計算したピークポイントpkB(Y軸方向のピーク位置)からY軸方向両側の幅Hの範囲内にある受光素子に関する、少ない数のディジタル受光データD(n,mmax,pkB−H)〜D(n,mmax,pkB+H)の中のピーク値に対応したピークポイントpkBが検出される。なお、この場合も、前記場合と同様に、ピークポイントpkBは通常一つであり、ピークポイントpkBが存在しない場合は、測定対象物OBが存在しない場合である。したがって、ピークポイントpkBが存在しない場合には、データ抽出回路29aは、ステップS152にて「No」と判定して、前述したステップS154にてコントローラ50を介して表示装置52に異常を表示させて、ステップS156にてプログラムの実行を終了する。ピークポイントpkBが存在する場合には、データ抽出回路29aは、ステップS152にて「Yes」と判定して、前述したステップS124にて、ピークポイントpkBをピークポイントデータJ(n,mmax)として設定する。
次に、データ抽出回路29aは、前述したように、ステップS126にて変数mを「0」に初期設定して、ステップS134の処理によって変数mを順次「1」ずつ増加させながら、ステップS132の比較判定処理によって変数mが値mmax以上になるまで、ステップS128〜S134の循環処理を繰り返し実行する。これらのステップS128〜S134の循環処理により、前述のように、データ抽出回路29aのメモリ29a1に記憶されていて変数nによって指定されるディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜pmax)の中からディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=Lp−E〜Lp+E)が抽出されて、データ演算回路42に供給される。データ演算回路42のメモリ42aには、前記ディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=Lp−E〜Lp+E)が、ディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)として記憶される。すなわち、ピークポイントpkA,pkBを結ぶ直線に対してY軸方向に値Eの幅内にある受光素子によって検出されたレーザ光の強度を表すディジタル受光データD(n,m,p)がメモリ42aに記憶される。
前記ステップS128〜S134からなる循環処理後、データ抽出回路29aは、前述したステップS136にて、前記ステップS146,S124の処理によって設定されたピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)をデータ演算回路42に供給する。このピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)は、前述した場合と同様に、前記データ演算回路42のメモリ42aに前記ディジタル受光データD(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)に対応して記憶される。そして、データ抽出回路29aは、ステップS138にて変数nを更新して、ステップS104に戻る。そして、コントローラ50から測定終了の指示があるまで、データ抽出回路29aは、ステップS104〜S108,S140〜S152,S124〜S138の処理を繰り返し実行する。測定終了の指示があれば、ステップS106にて「Yes」と判定して、プログラムの実行を終了する。これにより、データ演算回路42のメモリ42aには、ディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)(n=0〜nmax)が記憶されることになる。以降の説明では、これらのデータを、エリアセンサ25aに関するデータとして、ディジタル受光データD1(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax)(n=0〜nmax)と呼ぶことにする。
また、データ演算回路42には、データ抽出回路29aと同様に動作するデータ抽出回路29bからも、データ抽出回路29aの場合と同様に、ディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=Lp−E〜Lp+E)及びピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)(n=0〜nmax)が供給される。そして、データ演算回路42のメモリ42aには、ディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)(n=0〜nmax)として記憶される。この場合には、エリアセンサ25aによるデータと区別するために、これらのデータを、ディジタル受光データD2(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ2(n,0),J2(n,mmax)(n=0〜nmax)と呼ぶことにする。ただし、図5に示すように、エリアセンサ25a,25bは互いにY軸方向に対称位置に配置され、レーザ光を受光する受光素子もY軸方向に対称に分布するので、ディジタル受光データD2(n,m,p)の変数pは、ディジタル受光データD2(n,m,p)の変数pとはY軸方向の反対方向に向かって増加(又は減少)する。
次に、データ演算回路42の動作について説明する。データ演算回路42は、前記データ抽出回路29a,29bから供給されるデータをメモリ42aに記憶した後、図11のプログラムの実行を開始する。このプログラムの実行はステップS200にて開始され、ステップS202〜S226の処理により、メモリ42aに記憶されていて、エリアセンサ25aの検出に基づくディジタル受光データD1(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mmax,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax)(n=0〜nmax)と、エリアセンサ25bの検出に基づくディジタル受光データD2(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mmax,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ2(n,0),J2(n,mmax)(n=0〜nmax)とを用いて、正規反射光によるピークポイントデータJ(n,m)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)を計算してメモリ42aに記憶する。正規反射光とは、測定対象物OBの表面における溝又は凸状部分による2次反射を起こさず、測定対象物OBの表面から直接集光レンズ24a、24bを介してエリアセンサ25a,25bに入射する散乱光である。そして、正規反射光によるピークポイントデータJ(n,m)は、基準点P0(例えば、前述のようにレーザ光源21)から測定対象物OBの表面までの距離Lを間接的に表し、測定対象物OBの表面の3次元形状データの演算に用いるデータである。
このピークポイントデータJ(n,m)の計算及び記憶処理においては、データ演算回路42は、まず、ステップS202にて変数nを「0」に設定した後、ステップS204〜S226の循環処理を実行する。ステップS204においては、変数n(=0)により指定されるディジタル受光データD1(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E),D2(n,m,p)(m=0〜mmax,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax),J2(n,0),J2(n,mmax)をメモリ42aから抽出する。そして、ステップS206にて、ピークポイントデータJ(n,0)をピークポイントデータJ1(n,0)(又はJ2(n,0))に設定するとともに、ピークポイントデータJ(n,mmax)をピークポイントデータJ1(n,mmax)(又はJ2(n,mmax))に設定し、これらの設定されたピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)をメモリ42aに記憶する。この場合、ピークポイントデータJ1(n,0),J2(n,0)は、それぞれ一つずつしか存在しないデータであって、2次反射の影響のない正規反射光によるピークポイントを表すもので、互いにほぼ等しい値である。また、ピークポイントデータJ1(n,mmax),J2(n,mmax)も、それぞれ一つずつしか存在しないデータであって、2次反射の影響のない正規反射光によるピークポイントを表すもので、互いにほぼ等しい値である。なお、ピークポイントデータJ1(n,0),J2(n,0)の平均値をピークポイントデータJ(n,0)として設定し、ピークポイントデータJ1(n,mmax),J2(n,mmax)の平均値をピークポイントデータJ(n,mmax)としてもよい。
前記ステップS206の処理後、データ演算回路42は、ステップS208にて、変数mを「1」に設定し、ステップS210にて、前記図9のステップS112,S120,S142,S150の処理と同様な処理により、変数n,mによって指定されるディジタル受光データD1(n,m,0)〜D1(n,m,2E)を用いて、エリアセンサ25aの変数mに対応したX軸方向位置における受光強度のピーク位置pk1を検出する。次に、ステップS212にて、この検出したピーク位置pk1を、ピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax)を用いた下記式2の演算の実行により補正して、エリアセンサ25aにおける絶対的なY軸方向位置を計算する。
pk1=pk1+(J1(n,mmax)−J1(n,0))・m/mmax)−E …式2
この補正は、ディジタル受光データD1(n,m,p)〜D1(n,m,2E)は、図10(C)に示すように、変数mによって指定されるX軸方向位置における幅2E内の複数の受光素子による受光強度を表すデータ群であり、前記ステップS210の処理により検出されたピークポイントpk1は、前記幅2E内のY軸方向の相対位置を表しているが、エリアセンサ25aのY軸方向の絶対位置を表していないからである。すなわち、前記式2のように、エリアセンサ25aにおいて、受光ラインRLと変数mによって指定されるX軸方向位置との交点位置((J1(n,mmax)−J1(n,0))・m/mmax)から幅Eを減算した、破線の一端の絶対的なX軸方向位置((J1(n,mmax)−J1(n,0))・m/mmax)−Eを用いて検出ピークポイントpk1を補正している。なお、ピークポイントデータJ1(n,mmax),J1(n,0)は、前述した式1のpkB,pkAにそれぞれ対応し、この場合もX軸方向位置((J1(n,mmax)−J1(n,0))・m/mmax)は、小数点以下が四捨五入された整数値である。
前記ステップS212の処理後、データ演算回路42は、前記ステップS210の処理と同様なステップS214の処理により、変数n,mによって指定されるディジタル受光データD2(n,m,0)〜D2(n,m,2E)を用いて、エリアセンサ25aの変数mに対応したX軸方向位置における受光強度のピーク位置pk2を検出する。また、前記ステップS212の処理と同様なステップS216の処理により、前記計算されたピーク位置pk2も、ピークポイントデータJ2(n,0),J2(n,mmax)を用いて補正される。なお、前記ステップS210,S214の処理により検出されるピーク位置pk1,pk2として、溝又は凸状部分による2次反射により、それぞれ複数のピーク位置が検出される場合もある。
前記ステップS216の処理後、データ演算回路42は、ステップS218にて、ピーク位置pk1,pk2が正規反射光によるピーク位置であるかを判定する。具体的には、ピーク位置pk1,pk2が互いにほぼ等しいかを判定する。エリアセンサ25a,25bは、レーザ光源21に対してY軸方向に対称位置に配置されているので、これらのピーク位置pk1,pk2が正規反射光によるものであれば、ピーク位置pk1,pk2はほぼ等しいはずである。そして、ピーク位置pk1,pk2がほぼ等しいことを条件に、ピーク位置pk1(又はpk2)を、変数n,mによって指定されるピークポイントデータJ(n,m)として決定してメモリ42aに記憶する。また、ピーク位置pk1,pk2の平均値を、ピークポイントデータJ(n,m)としてもよい。なお、ピーク位置pk1,pk2として複数のピーク位置が検出されている場合には、ピーク位置pk1とピーク位置pk2との間で互いにほぼ等しいピーク位置がピークポイントデータJ(n,m)として決定される。また、ピーク位置pk1又はピーク位置pk2が検出されない場合には、ピークポイントデータJ(n,m)は無しとされる。
前記ステップS218の処理後、ステップS220にて変数mが最大値mmax以上であるかが判定され、変数mが最大値mmax以上でなければ、データ演算回路42は、ステップS220にて「No」と判定して、ステップS222にて変数mに「1」を加算し、ステップS210〜S222の循環処理をふたたび実行する。前記ステップS206の処理及び前記ステップS210〜S222の循環処理により、変数nによって指定されるピークポイントデータJ(n,0)〜J(n,mmax)がメモリ42aに記憶される。そして、変数mが最大値mmax以上になると、データ演算回路42は、ステップS220にて「Yes」と判定して、ステップS224にて変数nが最大値nmaxよりも大きいか判定する。変数nが最大値nmaxよりも大きくなければ、データ演算回路42は、ステップS224にて「No」と判定して、ステップS226にて変数nに「1」を加算して、ステップS204〜S226の循環処理をふたたび実行する。この循環処理により、変数nが順次「1」ずつ更新されながら、メモリ42aにはピークポイントデータJ(n,0)〜J(n,mmax)(n=0〜nmax)が記憶される。そして、変数nが最大値nmaxよりも大きくなった時点で、データ演算回路42は、ステップS224にて「Yes」と判定して、ステップS228に進む。この状態では、メモリ42aには、ピークポイントデータJ(n,m)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)が記憶されることになる。
ステップS228においては、データ演算回路42は、メモリ42aに記憶されているピークポイントデータJ(n,m)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)を用いて、基準点P0から変数n,mによって規定される測定対象物OBの表面の各点(X,Y座標値)までの距離を表す距離データL(n,m)をそれぞれ計算する。この計算においては、前述した図5(A)に示すように、3角測量の原理に基づいて、ピークポイントデータJ(n,m)によって指定されるエリアセンサ25a,25bのY軸方向の正規反射光の受光位置に応じて、前記距離L(n,m)が計算される。また、この計算においては、予め定められていて前記正規反射光の受光位置と距離Lとの関係を定めた変換テーブルが利用される。そして、前記計算された基準点P0から測定対象物OBの表面の各点(X,Y座標値)までの距離を表す距離データL(n,m)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)がメモリ42aに記憶される。
次に、データ演算回路42は、前記メモリ42aに記憶した距離データL(n,m)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)と、送り量計算回路41から供給されてメモリ42aに記憶されている測定カメラのY軸方向位置(測定対象物OBの表面における正規反射光のY軸方向位置)を表すY軸方向位置データYD(n)とを用いて、測定対象物OBの表面に関する3次元形状データ3D(x,y,z)すなわち変数n,mによって指定されるX−Y平面における各点の3次元座標値を計算する。この場合、変数nによって指定される位置のy座標値は、Y軸方向位置データYD(n)により表される。しかし、変数n,mによって指定されるx,z座標値は、前述した図5(B)(C)に示すように、測定対象物OBの表面における正規反射光のX軸方向の反射位置に応じて変化する。すなわち、基準位置P0と正規反射光の反射位置とを結ぶ直線(すなわち、距離Lの計算に用いられる直線)と、Y−Z平面とのなす角度θxに応じて、3次元形状データ3D(x,y,z)の両座標値x,zは変化する。
一方、前記角度θxは、エリアセンサ25a(又は25b)において正規反射光を受光するX軸方向位置すなわち変数mに応じて定まるもので、変数mを角度θxに変換するための変換テーブルは、データ演算回路42に予め記憶されている。データ演算回路42は、変数mを用いて角度θx(m)を計算する。そして、データ演算回路42は、前記角度θx(m)及び距離データL(n,m)を用いて、3次元形状データの座標値x,zを、下記式3,4の演算によって計算する。
x=L(n,m)・sinθx(m) …式3
z=L(n,m)・cosθx(m) …式4
そして、データ演算回路42は、0〜nmaxにわたって変化する変数n及び0〜mmaxにわたって変化する変数mのそれぞれに対して、前記式3,4の演算の実行に加えてY軸方向位置データYD(n)を考慮して、3次元形状データ3D(x,y,z)=3D(L(n,m)・sinθx(m),YD(n),L(n,m)・cosθx(m))(n=0〜nmax,m=0〜mmax)を計算する。この3次元形状データ3D(x,y,z)も、メモリ42aに記憶されるとともに、3次元画像生成装置43に供給される。前記ステップS230の処理後、データ演算回路42は、ステップS232にて、プログラムの実行を終了する。
3次元画像生成装置43は、前記供給された3次元形状データ3D(x,y,z)をメモリ43aに記憶する。そして、3次元画像生成装置43は、前記記憶した3次元形状データ3D(x,y,z)を用いて、測定対象物OBの表面の3次元画像を表す3次元画像データを生成し、前記生成した3次元画像データを用いて測定対象物OBの表面を表す3次元画像を表示装置52に表示させる。
上記作動説明からも理解できるとおり、上記実施形態によれば、データ抽出回路29a,29bが図9のプログラムの実行により、センサ信号取出し回路28a,28bによってそれぞれ取出されたディジタル受光データD(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mmax,p=0〜pmax)の中から、受光ラインRL近傍に関するディジタル受光データD(n,m,Lp−E)〜D(n,m,Lp+E)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)だけが抽出されて、データ演算回路42に供給される。そして、データ演算回路42は、この少ない数のディジタル受光データD(n,m,Lp−E)〜D(n,m,Lp+E)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)を用いて、測定対象物OBの表面の3次元形状を表す3次元形状データ3D(x,y,z)を計算する。これにより、3次元形状データ3D(x,y,z)の演算処理を高速で行うことができ、溝又は凸状部分が形成された測定対象物OBの表面の3次元形状を短時間で測定できるようになる。
この場合、データ抽出回路29a,29bは、ピークポイントpkA、pkBを検出して、ピークポイントpkA、pkBを結ぶ受光ラインRLのY軸方向両側に所定幅Eの範囲内に関するディジタル受光データD(n,m,Lp−E)〜D(n,m,Lp+E)(n=0〜nmax,m=0〜mmax)を抽出する。このピークポイントpkA、pkBの検出においては、データ抽出回路29a,29bは、最初、図9のステップS110〜S134の処理により、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax),D(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)の中からピーク値を検出し、ピーク値に対応するピークポイントpkA、pkBを決定する。しかし、次からは、ステップS140〜S152,S124〜S134の処理により、前回検出したピークポイントpkA、pkBを用いて、少ない数のディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H),D(n,mmax,pkB−H)〜D(n,mmax,pkB+H)の中からピーク値を検出し、ピーク値に対応するピークポイントpkA、pkBを決定する。したがって、ピークポイントpkA、pkBの決定のための演算時間を短縮できる。また、このピークポイントpkA、pkBの位置する受光ラインRLの両端部には、溝又は凸状部分が形成されていることはないので、測定対象物OBの表面の反射率が高い場合でも、溝又は凸状部分による2次反射による影響がない。その結果、受光ラインRLの決定も高精度で行われる。
また、上記実施形態によれば、一対のエリアセンサ25a,25bをレーザ光源21を中心としたY軸方向の対称位置に設けている。そして、データ演算回路42は、図11のステップS210〜S224の処理により、測定対象物OBの表面までの各位置までの距離L(m,n)を検出するために利用するピークポイントデータJ(n,m)を、エリアセンサ25a,25bによる2組のピークポイントpk1,pk2の位置がほぼ等しいことを条件に決定している。これにより、たとえ測定対象物OBの表面における2次反射による影響があっても、正規な反射光による距離検出用ピーク位置が高精度で検出されることになり、この距離検出用ピーク位置を用いて計算される距離L(m,n)も2次反射による影響のないものとなる。その結果、2次反射光の影響を除外して精度のよい3次元形状データ3Dを得ることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態において、測定対象物OBが対象物支持体13に高精度でセットされて、測定対象物OBの表面がX軸方向及びY軸方向に対して傾いておらず、また測定対象物OBの表面が湾曲していなければ、すなわち測定対象物OBの表面がX−Y平面に平行であれば、図11のステップS230の処理により計算した3次元形状データ3D(x,y,z)のZ座標成分のみを用いて、測定対象物OBの表面に形成された溝又は凸状部分を評価できる。すなわち、3次元形状データ3D(x,y,z)のZ座標成分のみを用いて、測定対象物OBの表面全体にわたるZ軸方向距離の平均値、最大値、最小値、標準偏差などを計算して、前記平均値、最大値、最小値、標準偏差などに基づいて測定対象物OBの表面に形成された溝又は凸状部分を評価すればよい。
しかし、測定対象物OBが対象物支持体13に高精度でセットされず、測定対象物OBの表面がX軸方向及びY軸方向に対して傾いていたり、また測定対象物OBの表面が湾曲したりしている場合には、図11のステップS230の処理により計算した3次元形状データ3D(x,y,z)のZ座標成分のみを用いて、測定対象物OBの表面に形成された溝又は凸状部分を評価することはできない。すなわち、図8(B)〜(D)に示すように、測定対象物OBの表面がX軸方向に対して傾いていたり、Y軸方向に対して傾いていたり、また、測定対象物OBの表面が湾曲していたりしている場合には、測定対象物OBの表面とX−Y平面とが平行である3次元形状データ3D(x,y,z)を得ることができない。この場合、測定対象物OBの表面(ほぼ平面)とX−Y平面とが平行である3次元形状データ3D(x,y,z)を得ることができれば、測定対象物OBの置き方及び形状(例えば、湾曲)によらず、測定対象物OBに形成された溝の深さ又は凸状部分の高さは、Z座標成分のみにより評価できるようになる。
以下、測定対象物OBの表面(ほぼ平面)の3次元形状データを、測定対象物OBの表面がX−Y平面と平行である測定対象物OBの表面の3次元形状データ3D(x,y,z)に変換する計算方法について説明する。この場合、データ演算回路42は、次の手順で3次元形状データ3D(x,y,z)を計算する。この具体的な計算手順の説明の前に、この計算手順で想定される測定対象物OBの表面とエリアセンサ25a,25bに形成される受光ラインRLについて説明しておく。図12(A)に示すように、ライン状のレーザ光が実際に照射される測定対象物OBの表面のX軸方向に沿った図示実線位置を、座標原点(基準点P0)から基準距離Lsにあり、レーザ光が照射される測定対象物OBの表面の法線ベクトルがZ軸方向と平行である位置(図示一点差線)まで移動させ、この移動させたレーザ光の照射位置が測定対象物OBの測定表面であることを想定するものである。この場合、図12(B)で示すように、受光ラインRLは、溝又は凸状部分による受光ラインを除き、エリアセンサ25a,25bのY軸方向中心位置にて、X軸方向に沿って延びたものとなる。
以下、次の手順に従って、3次元形状データ3D(x,y,z)を計算する。
(手順1)
上記実施形態の図11のステップS230の処理と同様に、前記距離データL(m,n)及び角度θx(m)を用いて、測定対象物OBの表面の測定位置P1のX座標値x1及びZ座標値z1をそれぞれ下記式5,6に従って計算する。
x1=L(n,m)・sinθx(m) …式5
z1=L(n,m)・cosθx(m) …式6
(手順2)
上記実施形態の図11のステップS228の処理と同様に、ピークポイントデータJ(n,0),J(n,mmax)を距離データL(n,0),L(n,mmax)に変換する。すなわち、図12(A)に示すように、測定対象物OBの表面の測定位置Pa,Pb(ピーク位置pkA,pkBに対応)に関する基準点P0からの距離L(n,0),L(n,mmax)を計算する。
(手順3)
上記実施形態の図11のステップS230の処理と同様に、前記距離L(n,0),L(n,mmax)及び角度θx(0),θx(mmax)を用いて、測定対象物OBの表面の測定位置PaのX座標値xa及びZ座標値za、並びに測定位置PbのX座標値xb及びZ座標値zbをそれぞれ下記式7〜10に従って計算する。
xa=L(n,0)・sinθx(0) …式7
za=L(n,0)・cosθx(0) …式8
xb=L(n,mmax)・sinθx(mmax) …式9
zb=L(n,mmax)・cosθx(mmax) …式10
(手順4)
前記計算した座標値xa,za,xb,zbを用いて、測定対象物OBのレーザ光照射面が、Z軸に垂直な平面となす角度θsを下記式11に従って計算する。
θs=tan-1((za−zb)/(xa−xb)) …式11
(手順5)
前記計算した座標値x1,z1,xb,zbを用いて、測定位置P1と測定位置Pbとを結ぶ直線が、Z軸に垂直な平面となす角度θmを下記式12に従って計算する。
θm=tan-1((z1−zb)/(x1−xb)) …式12
(手順6)
前記計算した座標値x1,z1,xb,zbを用いて、測定位置P1と測定位置Pbとの距離Lbを下記式13に従って計算する。
Lb=((x1−xb)2+(z1−zb)2)1/2 …式13
(手順7)
測定位置PbのZ軸方向距離が基準距離Lsであり、かつ測定対象物OBのレーザ光受光面がX−Y平面に平行になるように、測定対象物OBを移動することを想定する。すなわち、測定位置PbのZ軸方向距離が基準距離Lsである点Pb’になる位置まで測定対象物OBをZ軸方向に平行移動し(破線参照)、その後に、測定対象物OBのレーザ光受光面がZ軸方向に垂直(すなわちX−Y平面に平行)になるように測定対象物OBを点Pb’を通るY軸回りに回転したこと(一点鎖線参照)を想定する。これにより、測定位置P1は、点P1’を介して点P1”に移動する。この場合、点Pb’のX座標値xb’及びZ座標値zb’はそれぞれ下記式14,15で表される。
xb’=L(n,mmax)・sinθx(mmax) …式14
zb’=Ls …式15
また、点P1”と点Pb’の間の距離は、前記計算した距離Lbである。そして、点P1”と点Pb’を結ぶ線がZ軸に垂直な平面となす角度はθm−θsである。したがって、点P1”のX座標値x3及びZ座標値z3はそれぞれ下記式16,17のようになる。
x3=xb’+Lb・cos (θm−θs)
=L(n,mmax)・sinθx(mmax)+Lb・cos (θm−θs) …式16
z3=zb’+Lb・sin (θm−θs)
=Ls+Lb・sin (θm−θs) …式17
(手順7)
最後に、点P1”のY軸方向位置は、測定位置P1のY軸方向位置YD(n)と同じであるので、点P1”のY座標値y3をYD(n)とすれば、測定対象物OBの表面がX−Y平面と平行となる測定対象物OBの表面の3次元形状データ3D(x,y,z)は式18〜20のように表される。
x=L(n,mmax)・sinθx(mmax)+Lb・cos (θm−θs) …式18
y=YD(n) …式19
z=Ls+Lb・sin (θm−θs) …式20
前述のように、変数n,mの各値に対して、測定対象物OBの表面がX−Y平面と平行となる測定対象物OBの表面の3次元形状データ3D(x,y,z)は式18〜20のように表される。したがって、変数nを「0」から値nmaxまで「1」ずつ増加させるとともに、変数nの各値に対して変数mを「0」から値mmaxまで「1」ずつ増加させながら、X,Y,Z座標値x,y,zをそれぞれ計算すれば、測定対象物OBの全体にわたる前記3次元形状データ3D(x,y,z)が計算される。なお、前記説明では、測定対象物OBの表面に溝が形成された場合について説明したが、測定対象物OBの表面に凸状部分が形成された場合も同じである。
その結果、この変形例によれば、測定対象物OBが対象物支持体13に高精度でセットされず、測定対象物OBの表面がX軸方向及びY軸方向に対して傾いていたり、また測定対象物OBの表面が湾曲したりしていても、3次元形状データ3D(x,y,z)のZ座標成分のみを用いて、測定対象物OBの表面に形成された溝又は凸状部分を評価することができる。すなわち、前記3次元形状データ3D(x,y,z)のZ座標成分のみを用いて、測定対象物OBの表面全体にわたるZ軸方向距離の平均値、最大値、最小値、標準偏差などを計算して、前記計算結果により、測定対象物OBの表面に形成された溝の深さ又は凸状部分の高さを評価すればよい。その結果、前記評価を短時間の計算処理で済ますことができる。
また、上記実施形態においては、シリンドリカルレンズ23を用いてライン状のレーザ光を生成して、測定対象物OBの表面にX軸方向に沿ったライン状のレーザ光を照射した。しかし、これに代えて、ガルバノミラーでレーザ光を走査することにより測定対象物OBの表面にX軸方向に沿ったライン上のレーザ光を照射するようにしてもよい。この場合、前記背景技術の欄で説明した特開2008−180646号公報に示されるガルバノミラーの回転軸方向の長さを短くし、レーザ光源から出射されたレーザ光をコリメートレンズを介してこのガルバノミラーで反射させるようにする。そして、測定対象物OBからの散乱光の一部である反射光を、ガルバノミラーは介さずに、上記実施形態と同様に直接エリアセンサ25a,25bに入射させるようにすればよい。なお、レーザ光を走査してライン上のレーザ光を形成することができれば、走査手段はどのような手段でもよい。例えば、ポリゴンミラーによりレーザ光を走査するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図9のプログラム処理により、エリアセンサ25a,25bのX軸方向の両端のピークポイントpkA,pkBを検出して、両ピークポイントpkA,pkBを結ぶ直線を受光ラインRLとし、受光ラインRLの両側の幅E内のディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)を抽出するようにした。しかし、ピークポイントpkA,pkBに代え又は加えて、3つ以上のピークポイントを検出して、最小2乗法などにより、3つ以上のピークポイント又はそれらの近傍を通る直線を受光ラインRLとするようにしてもよい。
また、前記とは逆に、測定対象物OBのセット位置の変動量が少なければ、前記抽出ディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)の位置を固定しておいてもよい。これによれば、ピークポイントpkA,pkBの検出処理が不要となるので、さらにデータ処理速度を速くすることができる。この場合、測定対象物OBの表面の3次元形状の開始時に、作業者は、入力装置51を用いて、ピークポイントpkA,pkBの検出処理が不要であることを、コントローラ50を介してデータ抽出回路29a,29bに指示するようにするとよい。
また、上記実施形態では、図9のプログラムにおいて、データ抽出回路29a,29bは、最初、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax),D(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)の中からピーク値を検出し、次からは、前回検出したピークポイントpkA、pkBを用いて、少ない数のディジタル受光データD(n,0,pkA−H)〜D(n,0,pkA+H),D(n,mmax,pkA−H)〜D(n,mmax,pkA+H)の中からピーク値を検出するようにした。しかし、前記のように、測定対象物OBのセット位置の変動量が少なければ、最初から、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax),D(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)のうちの一部の少ない数のディジタル受光データDのみを用いて、それらの中から、ピーク値を検出するようにしてもよい。そして、この場合には、最初のピーク値の検出と、次回からのピーク値の検出とを区別することなく、ディジタル受光データD(n,0,0)〜D(n,0,pmax),D(n,mmax,0)〜D(n,mmax,pmax)の一部からなる少ない同じ数のディジタル受光データDのみを常に用いて、それらの中から、ピーク値を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、データ抽出回路29aの図9のプログラムの実行によりディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p)(n=0〜nmax,m=0〜mma,p=0〜2E)及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax),J2(n,0),J2(n,mmax) (n=0〜nmax)をデータ演算回路42に転送して、データ演算回路42のメモリ42aに前記ディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p) 及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax),J2(n,0),J2(n,mmax)を記憶させた。そして、データ演算回路42が、前記記憶したディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p) 及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax),J2(n,0),J2(n,mmax)を用いて、ピークポイントデータJ(n,m) (n=0〜nmax,m=0〜mma)を計算するようにした。しかし、データ演算回路42のメモリ42aに前記ディジタル受光データD1(n,m,p),D2(n,m,p) 及びピークポイントデータJ1(n,0),J1(n,mmax),J2(n,0),J2(n,mmax)を記憶させることなく、前記ピークポイントデータJ(n,m)を計算するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、図11のステップS218の処理において、エリアセンサ25a,25bによってそれぞれ検出された受光位置に基づいてピークポイントpk1,pk2を求めて、両ピークポイントpk1,pk2の比較により正規反射光によりピークポイントJ(n,m)を決定するようにした。しかし、これに代えて、図11のステップS228の処理と同様に、前記ピークポイントpk1,pk2に対応した2組の距離データL(m,n)をそれぞれ計算し、前記計算した2組の距離データL(m,n)を比較して、2組の距離データL(m,n)によって表された距離が所定の小さな距離以下である場合にのみ、正規反射光による距離データL(n,m)として決定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、前記のように、2つのピークポイントpk1,pk2の比較により正規反射光によりピークポイントJ(n,m)を決定するようにした。しかし、測定対象物OBの反射率が低く、2次反射光による影響が小さい場合には、一つの集光レンズ24a(又は24b)及び一つのエリアセンサ25a(又は25b)のみを設けて、エリアセンサ25a(又は25b)によって検出された受光位置に基づいてピークポイントpk1(又はpk2)を求めて、前記一つのピークポイントpk1(又はpk2)を正規反射光によりピークポイントJ(n,m)として決定するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、測定対象物OBを測定台11の前部に設けた対象物支持体13にセットするようにしたが、測定対象物OBを測定台11の上面に載置して、測定対象物OBの表面の3次元形状を測定するようにしてもよい。この場合、レーザ光をX軸方向に出射させて、Y−Z平面に対するX軸方向距離を検出するようにすればよい。また、上記実施形態では、測定カメラ20を測定対象物OBに対して移動させるようにしたが、逆に測定カメラ20を固定して測定対象物OBを移動させるようにしてもよい。
OB…測定対象物、RL…受光ライン、11…測定台、13…対象物支持体、20…測定カメラ、21…レーザ光源、22…コリメートレンズ、23…シリンドリカルレンズ、24a,24b…集光レンズ、25a,25b…エリアセンサ、26…レーザ駆動回路、28a,28b…センサ信号取出し回路、29a,29b…データ抽出回路、30…フィードモータ、31…ロッド、32…エンコーダ、40…3次元画像処理装置、41…送り量計算回路、42…データ演算回路、43…3次元画像生成装置、50…コントローラ、51…入力装置、52…表示装置

Claims (14)

  1. 測定対象物の表面にライン状のレーザ光を照射するレーザ照射装置と、互いに直交する第1及び第2軸に沿ってマトリクス状に配置され、測定対象物の表面に照射されたライン状のレーザ光における散乱光の一部である反射光を受光する複数の受光素子からなる第1エリアセンサとを有する測定カメラであって、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置からの反射光を前記第1軸方向の各位置に配置された複数の受光素子で受光し、所定の基準位置から前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置までの距離に応じて前記第2軸方向のいずれかの位置の受光素子で強度の大きな反射光を受光するように構成した測定カメラを備え、平らな部分の一部に溝又は凸状部分を形成した測定対象物の表面に対する前記ライン状のレーザ光の照射位置を変化させながら、3角測量法の原理を用いて、前記第1エリアセンサによって受光される反射光の位置及び前記ライン状のレーザ光の照射位置により測定対象物の表面の3次元形状を測定する3次元形状測定装置において、
    前記第1エリアセンサの各受光素子によって受光された反射光の受光強度をそれぞれ表す受光データを、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに記憶する受光データ記憶手段と、
    前記第1エリアセンサにおける前記ライン状のレーザ光の反射光による受光ラインであって、前記第1軸方向の一端における前記第2軸方向のいずれかの位置から前記第1軸方向の他端における前記第2軸方向のいずれかの位置に向かって延びる受光ラインを設定して、前記設定した受光ラインの前記第2軸方向両側に位置して前記第2軸方向の両端までの幅より狭い所定幅内に属する受光素子によって受光された反射光の強度をそれぞれ表す受光データを、前記受光データ記憶手段に記憶された受光データの中から、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出するデータ抽出手段と、
    前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、3角測量法の原理に従って、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ検出し、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置に関する情報を加えて、測定対象物の表面の3次元形状を表す3次元形状データを計算する3次元形状データ計算手段を設けたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  2. 請求項1に記載の3次元形状測定装置において、
    前記データ抽出手段は、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶手段に記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出する第1ピーク位置検出手段と、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶手段に記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出する第2ピーク位置検出手段と、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記検出された第1ピーク位置と前記検出された第2ピーク位置とを結ぶ直線を前記受光ラインとして設定する受光ライン設定手段とを備えたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  3. 請求項2に記載の3次元形状測定装置において、
    前記第1ピーク位置検出手段は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第1ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った第1の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第1ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第1の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、かつ
    前記第2ピーク位置検出手段は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第2ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った第2の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第2ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第2の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出するようにしたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の3次元形状測定装置において、
    前記3次元形状データ計算手段は、
    前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置として検出する距離検出用ピーク位置検出手段と、
    前記検出された各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段とを備えたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  5. 請求項1乃至3のうちのいずれか一つの3次元形状測定装置において、
    前記測定カメラ内に、さらに、前記第1エリアセンサと同じ構成の第2エリアセンサを、前記レーザ照射装置を中心として前記第1エリアセンサと対称位置に設け、
    前記受光データ記憶手段は、さらに、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関する受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データも記憶し、
    前記データ抽出手段は、さらに、前記第2エリアセンサに関しても、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関して抽出した受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データを抽出し、かつ
    前記3次元形状データ計算手段は、
    前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置としてそれぞれ検出する距離検出用ピーク位置検出手段と、
    前記距離検出用ピーク位置検出手段によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離検出用ピーク位置を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離検出用ピーク位置が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離検出用ピーク位置を正規な反射光による距離検出用ピーク位置とする正規反射光決定手段と、
    前記正規反射光決定手段によって正規な反射光による距離検出用ピーク位置と判定された前記両距離検出用ピーク位置の少なくとも一方を用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段とを備えたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  6. 請求項1乃至3のうちのいずれか一つの3次元形状測定装置において、
    前記測定カメラ内に、さらに、前記第1エリアセンサと同じ構成の第2エリアセンサを、前記レーザ照射装置を中心として前記第1エリアセンサと対称位置に設け、
    前記受光データ記憶手段は、さらに、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関する受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データも記憶し、
    前記データ抽出手段は、さらに、前記第2エリアセンサに関しても、前記第1エリアセンサと場合と同様に、前記第1エリアセンサに関して抽出した受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データを抽出し、かつ
    前記3次元形状データ計算手段は、
    前記データ抽出手段によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置としてそれぞれ検出する距離検出用ピーク位置検出手段と、
    前記検出された各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算手段と、
    前記距離計算手段によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離の少なくもいずれか一方に基づいて正規な反射光による前記所定の基準位置からの距離として決定する正規反射光距離決定手段とを備えたことを特徴とする3次元形状測定装置。
  7. 請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載の3次元形状測定装置において、
    前記3次元形状データ計算手段は、測定対象物の表面の各位置が互いに直交する3つの座標軸により規定される3次元座標の座標値でそれぞれ表される3次元形状データを計算するものであり、溝又は凸状部分以外の測定対象物の平らな部分に関しては前記3つの座標軸のうちの1つの座標軸の座標値が同一であり、溝又は凸状部分が形成された部分に関しては溝の深さ又は凸状部分の高さに応じて前記1つの座標軸の座標値が異なるように3次元座標の座標値を計算することを特徴とする3次元形状測定装置。
  8. 測定対象物の表面にライン状のレーザ光を照射するレーザ照射装置と、互いに直交する第1及び第2軸に沿ってマトリクス状に配置され、測定対象物の表面に照射されたライン状のレーザ光における散乱光の一部である反射光を受光する複数の受光素子からなる第1エリアセンサとを有する測定カメラであって、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置からの反射光を前記第1軸方向の各位置に配置された複数の受光素子で受光し、所定の基準位置から前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置までの距離に応じて前記第2軸方向のいずれかの位置の受光素子で強度の大きな反射光を受光するように構成した測定カメラを用い、平らな部分の一部に溝又は凸状部分を形成した測定対象物の表面に対する前記ライン状のレーザ光の照射位置を変化させながら、3角測量法の原理を用いて、前記第1エリアセンサによって受光される反射光の位置及び前記ライン状のレーザ光の照射位置により測定対象物の表面の3次元形状を測定する3次元形状測定方法において、
    前記第1エリアセンサの各受光素子によって受光された反射光の受光強度をそれぞれ表す受光データを、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとにメモリに記憶する受光データ記憶工程と、
    前記第1エリアセンサにおける前記ライン状のレーザ光の反射光による受光ラインであって、前記第1軸方向の一端における前記第2軸方向のいずれかの位置から前記第1軸方向の他端における前記第2軸方向のいずれかの位置に向かって延びる受光ラインを設定して、前記設定した受光ラインの前記第2軸方向両側に位置して前記第2軸方向の両端までの幅より狭い所定幅内に属する受光素子によって受光された反射光の強度をそれぞれ表す受光データを、前記受光データ記憶工程でメモリに記憶された受光データの中から、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出するデータ抽出工程と、
    前記データ抽出工程によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、3角測量法の原理に従って、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ検出し、前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った各位置に関する情報を加えて、測定対象物の表面の3次元形状を表す3次元形状データを計算する3次元形状データ計算工程を含むことを特徴とする3次元形状測定方法。
  9. 請求項8に記載の3次元形状測定方法において、
    前記データ抽出工程は、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶工程でメモリに記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出する第1ピーク位置検出工程と、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記受光データ記憶工程でメモリに記憶されていて前記第1エリアセンサの第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子によって受光された反射光の受光強度を表す複数の受光データを用いて、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出する第2ピーク位置検出工程と、
    前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに、前記検出された第1ピーク位置と前記検出された第2ピーク位置とを結ぶ直線を前記受光ラインとして設定する受光ライン設定工程とを含むことを特徴とする3次元形状測定方法。
  10. 請求項9に記載の3次元形状測定方法において、
    前記第1ピーク位置検出工程は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第1ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った第1の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の一端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第1ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第1の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第1ピーク位置として検出し、かつ
    前記第2ピーク位置検出工程は、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとの第2ピーク位置の検出において、最初、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った第2の所定数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出し、次から、前記第1軸方向の他端部における第2軸方向に沿った複数の受光素子であって前回検出した第2ピーク位置を中心にして両側に位置する前記第2の所定数よりも少ない数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を第2ピーク位置として検出するようにしたことを特徴とする3次元形状測定方法。
  11. 請求項8乃至10のうちのいずれか一つに記載の3次元形状測定方法において、
    前記3次元形状データ計算工程は、
    前記データ抽出工程によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置として検出する距離検出用ピーク位置検出工程と、
    前記検出された各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算工程とを含むことを特徴とする3次元形状測定方法。
  12. 請求項8乃至10のうちのいずれか一つの3次元形状測定方法において、
    前記測定カメラ内に、さらに、前記第1エリアセンサと同じ構成の第2エリアセンサを、前記レーザ照射装置を中心として前記第1エリアセンサと対称位置に設け、
    前記受光データ記憶工程は、さらに、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関する受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データもメモリに記憶し、
    前記データ抽出工程は、さらに、前記第2エリアセンサに関しても、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関して抽出した受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データを抽出し、かつ
    前記3次元形状データ計算工程は、
    前記データ抽出工程によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置としてそれぞれ検出する距離検出用ピーク位置検出工程と、
    前記距離検出用ピーク位置検出工程によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離検出用ピーク位置を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離検出用ピーク位置が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離検出用ピーク位置を正規な反射光による距離検出用ピーク位置とする正規反射光決定工程と、
    前記正規反射光決定工程によって正規な反射光による距離検出用ピーク位置と判定された前記両距離検出用ピーク位置の少なくとも一方を用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算工程とを含むことを特徴とする3次元形状測定方法。
  13. 請求項8乃至10のうちのいずれか一つの3次元形状測定方法において、
    前記測定カメラ内に、さらに、前記第1エリアセンサと同じ構成の第2エリアセンサを、前記レーザ照射装置を中心として前記第1エリアセンサと対称位置に設け、
    前記受光データ記憶工程は、さらに、前記第1エリアセンサの場合と同様に、前記第1エリアセンサに関する受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データもメモリに記憶し、
    前記データ抽出工程は、さらに、前記第2エリアセンサに関しても、前記第1エリアセンサと場合と同様に、前記第1エリアセンサに関して抽出した受光データに対応した前記第2エリアセンサに関する受光データを抽出し、かつ
    前記3次元形状データ計算工程は、
    前記データ抽出工程によって前記ライン状のレーザ光の照射位置ごとに抽出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する受光データを用いて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記第2軸方向の複数の受光素子のうちで、受光強度がピークとなる反射光を受光した受光素子の第2軸方向の位置を距離検出用ピーク位置としてそれぞれ検出する距離検出用ピーク位置検出工程と、
    前記検出された各距離検出用ピーク位置に応じて、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに、3角測量法の原理に従い、前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関して、前記所定の基準位置からの距離をそれぞれ計算する距離計算工程と、
    前記距離計算工程によって検出された前記第1エリアセンサ及び第2エリアセンサに関する両距離を、前記ライン状のレーザ光の照射位置ごと、かつ前記ライン状のレーザ光の延設方向に沿った位置ごとに比較して、前記両距離が所定の範囲内にある場合にのみ、前記両距離の少なくもいずれか一方に基づいて正規な反射光による前記所定の基準位置からの距離として決定する正規反射光距離決定工程とを含むことを特徴とする3次元形状測定方法。
  14. 請求項8乃至13のうちのいずれか一つに記載の3次元形状測定方法において、
    前記3次元形状データ計算工程は、測定対象物の表面の各位置が互いに直交する3つの座標軸により規定される3次元座標の座標値でそれぞれ表される3次元形状データを計算するものであり、溝又は凸状部分以外の測定対象物の平らな部分に関しては前記3つの座標軸のうちの1つの座標軸の座標値が同一であり、溝又は凸状部分が形成された部分に関しては溝の深さ又は凸状部分の高さに応じて前記1つの座標軸の座標値が異なるように3次元座標の座標値を計算することを特徴とする3次元形状測定方法。
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