JP2010184076A - 放射線断層撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検体の拍動部の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るX線断層撮影装置1によれば、動体の運動周期を求める心拍数取得部26と、円弧運動の周期を決定して、これをC型アーム回転移動機構11に送出する円弧運動周期決定部28とを備えている。そして、円弧運動周期決定部28は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定する。本発明は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定し、動体の運動状況の各々について、異なる角度からX線透視画像が取得されるので、再構成に必要なX線透視画像の点数が不足することなく、確実に動体の断層画像が取得することができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るX線断層撮影装置1によれば、動体の運動周期を求める心拍数取得部26と、円弧運動の周期を決定して、これをC型アーム回転移動機構11に送出する円弧運動周期決定部28とを備えている。そして、円弧運動周期決定部28は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定する。本発明は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定し、動体の運動状況の各々について、異なる角度からX線透視画像が取得されるので、再構成に必要なX線透視画像の点数が不足することなく、確実に動体の断層画像が取得することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、被検体の透視画像が取得できる放射線断層撮影装置に関し、特に、複数枚の放射線透視画像を取得して、それを再構成することにより、被検体の断層像を取得する放射線断層撮影装置に関する。
被検体に放射線を照射し、被検体を透過した透過放射線をイメージングする放射線断層撮影装置には、様々な構成のものがある。例えば、放射線を照射する放射線源と、放射線を検出する放射線検出器の各々がC型の支持部材(C型アーム)の両先端に支持されている構成のものがある。この様な、C型アームを有する放射線検出器は、放射線投影像を撮影しながら被検体に造影剤を注射することが容易なので、例えば、被検体の血管造影検査などに用いられる。
まずは、従来の放射線断層撮影装置51の構成について説明する。従来の放射線断層撮影装置51は、図5に示すように、被検体Mを載置する天板52と、被検体Mに放射線を照射するX線管53と、放射線を検出するとともに、検出素子が2次元的に配列された放射線検出器54と、X線管53の管電力を制御するX線管制御部56と、X線管53と放射線検出器54とを支持するC型アーム57と、これを駆動するC型アーム駆動機構59と、C型アーム駆動機構59を制御するC型アーム駆動制御部60とを備えている。なお、C型アーム57は、支柱58によって支持されている。なお、C型アーム57は、被検体Mの体軸周りに回転することができ、これに伴って放射線検出器54とX線管53とが互いの相対的位置を維持しながら旋回移動する。
なお、放射線断層撮影装置51は、主制御部63と、表示部62と、操作卓61とを備えている。これらについの詳細な説明は、後述のものとする。
このような放射線断層撮影装置51は、被検体Mの断層像を取得することもできる。すなわち、C型アーム57を中心軸C周りに旋回移動させながら被検体の放射線透視画像を複数枚取得し、これらを基に被検体Mを体軸方向Aと直交する平面で裁断したときの断層画像(アキシャル画像)が撮影できる構成となっている。このような放射線断層画像の取得を行う医用装置の具体的な構成は、例えば特許文献1に記載されている。
しかしながら、この様な構成の放射線断層撮影装置には、次のような問題点がある。
すなわち、心臓などの被検体Mの拍動部の断層画像を取得することができない。一般に、放射線断層像の取得は、被検体Mを静止させて行う。放射線源と放射線検出器とを回転させながら放射線透視画像を取得する意義は、形状が経時的に変化しない物体について撮影方向を変動させながら一連の放射線透視画像に被検体の立体的情報を写しこむことにある。このように、放射線透視画像の再構成は、被検体Mが静止していることを前提に行われる。
すなわち、心臓などの被検体Mの拍動部の断層画像を取得することができない。一般に、放射線断層像の取得は、被検体Mを静止させて行う。放射線源と放射線検出器とを回転させながら放射線透視画像を取得する意義は、形状が経時的に変化しない物体について撮影方向を変動させながら一連の放射線透視画像に被検体の立体的情報を写しこむことにある。このように、放射線透視画像の再構成は、被検体Mが静止していることを前提に行われる。
被検体が安静時において、被検体を動かしてしまう要因としては、例えば、呼吸がある。これについては、術者は、被検体Mに一時的に呼吸の停止を指示することができるので深刻な問題とはならない。しかしながら、被検体Mの心臓は、一時的に停止させることができない。したがって、心臓の断層像を得るには、心臓が停止していると見なせる程度の高速で放射線源、および放射線検出器を回転させなければならず、このような速度を実現することは事実上可能であるとはいえない。このように、従来構成の放射線断層撮影装置においては、本来的に被検体Mの拍動部の断層画像を取得することは極めて困難なのである。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、被検体の拍動部の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置を提供することにある。
本発明は上述の目的を達成するため、次のような構成をとる。
放射線ビームを照射する放射線源と、放射線ビームを検出する放射線検出器と、放射線源、および放射線検出器とを一体に支持する支持部材と、支持部材を回転させる支持部材回転手段と、これを制御する支持部材回転制御手段と、放射線透視画像を再構成して断層画像を取得する再構成部とを備え、支持部材回転制御手段は、ある初期位置から、最終位置まで支持部材を周期的に往復させることで支持部材を往復的に円弧運動させ、その際に再構成に必要な複数枚の放射線透視画像を取得する構成となっており、周期的な運動を行う動体の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置において、動体の運動周期性を計測する周期性計測手段と、周期性計測手段が出力した周期性データを基に、動体の運動周期を求める周期取得手段と、円弧運動の周期を決定する円弧運動周期決定手段とを備え、円弧運動周期決定手段は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定することを特徴とするものである。
放射線ビームを照射する放射線源と、放射線ビームを検出する放射線検出器と、放射線源、および放射線検出器とを一体に支持する支持部材と、支持部材を回転させる支持部材回転手段と、これを制御する支持部材回転制御手段と、放射線透視画像を再構成して断層画像を取得する再構成部とを備え、支持部材回転制御手段は、ある初期位置から、最終位置まで支持部材を周期的に往復させることで支持部材を往復的に円弧運動させ、その際に再構成に必要な複数枚の放射線透視画像を取得する構成となっており、周期的な運動を行う動体の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置において、動体の運動周期性を計測する周期性計測手段と、周期性計測手段が出力した周期性データを基に、動体の運動周期を求める周期取得手段と、円弧運動の周期を決定する円弧運動周期決定手段とを備え、円弧運動周期決定手段は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定することを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、支持部材が周期的に往復させる。その際に、動体が写りこんだ複数枚の放射線透視画像を取得する。本発明は、このような構成において、動体の運動周期を求める周期取得手段と、円弧運動の周期を決定して、これを支持部材回転手段に送出する円弧運動周期決定手段とを備えている。そして、円弧運動周期決定手段は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定する。この様にすれば、円弧運動の周期と動体の運動周期が整数倍となって、再構成に必要な放射線透視画像の点数が不足することがない。すなわち、同一形状の物体について角度を変えながら撮影を行わなければ、断層画像を再構成することができない。被写体が周期的な運動を行う動体であるならば、その周期性を加味して撮影を行う必要がある。本発明は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定するので、動体の運動状況の各々について、異なる角度から放射線透視画像が取得されるので、再構成に必要な放射線透視画像の点数が不足することなく、確実に動体の断層画像が取得することができる。
また、請求項2に記載の放射線断層撮影装置は、請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、動体の運動の1周期をTとし、動体の運動の1周期につきN枚の放射線透視画像が取得されるものとしたとき、円弧運動周期決定手段は、円弧運動の周期を(T+T/N)と決定することを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の構成は、本発明のより具体的な態様を示したものである。すなわち、動体の運動の1周期をTとし、動体の運動の1周期につきN枚の放射線透視画像が取得されるものとしたとき、円弧運動の周期は、(T+T/N)とされる。1枚の放射線透視画像が撮影されるのに要する時間は、T/Nであるので、円弧運動の周期は1周期あたり、動体の運動周期よりも1枚の放射線透視画像の撮影分だけ遅れていく。すなわち、放射線透視画像が撮影されるのに要する時間を1単位として基準として円弧運動の周期の設定が行われる。動体は、T時間後毎に同一の形状となる。同一形状の物体について角度を変えながら撮影を行う必要があるのであるから、撮影は、動体の運動周期の間に決まった回数だけ行う必要がある。しかも、円弧運動の周期は、Tとしてはならない。本発明によれば、このいずれの要請をも満たす条件の下、放射線透視画像を撮影することができる。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、動体の運動周期を求める周期取得手段と、円弧運動の周期を決定して、これを支持部材回転手段に送出する円弧運動周期決定手段とを備えている。そして、円弧運動周期決定手段は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定する。本発明は、円弧運動の周期を動体の運動周期と異なるように設定するので、動体の運動状況の各々について、異なる角度から放射線透視画像が取得されるので、再構成に必要な放射線透視画像の点数が不足することなく、確実に動体の断層画像が取得することができる。
また、上動体の運動の1周期をTとし、動体の運動の1周期につきN枚の放射線透視画像が取得されるものとしたとき、円弧運動の周期は、(T+T/N)とされる構成としてもよい。動体は、T後毎に同一の形状となる。同一形状の物体について角度を変えながら撮影を行う必要があるのであるから、撮影は、動体の運動周期の間に決まった回数だけ行う必要がある。しかも、円弧運動の周期は、Tとしてはならない。本発明によれば、このいずれの要請をも満たす条件の下、放射線透視画像を撮影することができる。
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、実施例1におけるX線は、本発明に係る放射線の一例である。
まず、実施例1に係るX線断層撮影装置1に構成について説明する。図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。図1に示すように、実施例1に係るX線断層撮影装置1には、被検体Mを載置する被検体Mの体軸方向に沿って進退自在の天板2と、天板2の下側に設けられたX線ビームを照射するX線管3と、天板2の上側に設けられるとともに被検体Mを透過したX線を検出するフラット・パネル・ディテクタ(FPD)4とを備えている。また、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、X線管3の管電圧、管電流、X線ビームのパルス幅を制御するX線管制御部6を有している。なお、X線管、およびFPDの各々は、放射線源、および放射線検出手段の各々に相当する。
X線管3とFPD4とは、C型アーム7によって一括的に支持されている。この円弧状となっているC型アーム7は、2つの先端を有するが、その一端側にX線管3が、他端側にFPD4が設けられている。このC型アーム7は、天板2と干渉することがないように、天板2を避けるように湾曲した構成となっている。そして、このC型アーム7は、検査室の床面に配置された支柱8に支持される構成となっている。なお、C型アームは、本発明の支持部材に相当する。
また、C型アーム7は、傾斜角度の変更が可能となっている。すなわち、X線断層撮影装置1には、C型アーム回転移動機構11と、これを制御するC型アーム回転移動制御部12とが設けられており、C型アーム7は、それが有する2つの先端の突き出す方向Aと平行な(被検体Mの体軸方向に平行な)中心軸Q周りに、回転移動自在となっている。つまり、図1においては、矢印Fが示すように、支柱8がC型アーム7を支持する支点を回転移動の中心として、時計回りに1回転させることもできれば、逆に、反時計回りに1回転させることもできる。なお、C型アーム回転制御部は、本発明の支持部材回転制御手段に相当する。
また、C型アーム回転移動機構11は、C型アーム7の曲率中心を中心としてC型アーム7を回転移動させることもできる。すなわち、支柱8がC型アーム7を支持する支点と、X線管3との距離を変更することにより、C型アーム7を図1における矢印Gが示す方向に回転移動させることができる。また、X線管3を支点から遠ざける方向に回転移動させることもできれば、逆に、X線管3を支点に近づける方向に回転移動させることもできる。
本発明のアイソセンターについて説明する。アイソセンターとは、C型アーム7の回転移動の中心を意味している。C型アーム7は、その先端の突き出す方向Aに沿った中心軸Q周りに回転する上に、図1の矢印Gに示すようにC型アーム7の曲率中心を中心として回転する。言い換えれば、C型アーム7は、C型アーム7の幅方向Sに沿った(図1においては、紙面を貫通する)中心軸周りに回転する。つまり、C型アームは、2種類の回転軸を有しているのである。これらの回転軸は、ある一点で交わる。これがC型アームのアイソセンターであり、2種類の回転のいずれにとっても、回転の中心となっている。
また、X線断層撮影装置1は、FPD4から出力された信号をX線透視画像に変換する画像処理部15と、X線透視画像を再構成して断層画像を取得する再構成部16とを備えている。この再構成部16は、本発明の断層画像取得手段に相当する。そして、画像処理部15から出力されたX線透視画像を振り分けて再構成部16に送出する振り分け部17が設けられている。これを設けた意義については、後述のものとする。また、X線断層撮影装置1は、操作者は操作卓22を通じてC型アーム7の位置・姿勢を変更させることができる。
X線グリッド5は、FPD4の有するX線検出面を覆うように設けられている。このX線グリッド5には、被検体の内部で生じた散乱X線を吸収する吸収箔が配列されている。このX線グリッド5を設けることによって、コントラストの高い断層画像の取得が可能となる。なお、X線管3には、X線管3から照射されるX線をコリメートするコリメータ9が付設されている。X線管3から出力されるX線は、このコリメータ9によってコーン状のX線ビームとなって被検体Mに向けて放射される。このコリメータ9の開度は、コリメータ制御部10により制御される。
これらの他、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、特徴的な各部を備えている。被検体Mには、脈拍を計測する脈拍センサ25が装着されている。脈拍センサ25は、被検体Mの脈動に応じて電気信号を発生させ、これを心拍数取得部26に送出する。なお、X線断層撮影装置1は、単位撮影回数記憶部27,および円弧運動周期決定部28を備えるが、これを設けた意義については、後述のものとする。
なお、C型アーム回転移動機構は、本発明の支持部材回転手段に相当し、脈拍センサは、本発明の周期性計測手段に相当する。そして、心拍数取得部は、本発明の周期取得手段に相当し、円弧運動周期決定部は、本発明の円弧運動周期決定手段に相当する。
この様なX線断層撮影装置1の動作について説明する。図2は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明するフローチャートである。実施例1に係るX線断層撮影装置1で被検体の断層画像を取得するには、被検体Mを載置する載置ステップS1と、被写体の運動周期を求める運動周期取得ステップS2と、被検体MにX線を照射しながら一連のX線透視画像を取得するX線透視画像取得ステップS3と、取得されたX線透視画像を振り分けた後、再構成して、被検体の断層画像を取得する断層画像取得ステップS4の各ステップを順に行うことでなされる。X線断層撮影装置1を用いる具体例として、被検体Mの心臓の断層画像を取得する場合を取り上げ、各ステップの詳細について説明する。
まず、天板2に被検体Mが載置される(載置ステップS1)。天板2に被検体Mを載置して、しばらくすると、被検体Mが安静状態となる。このとき脈拍センサ25から出力された電気信号は、心拍数取得部26に出力され、心拍数が算出される(運動周期取得ステップS2)。この心拍数は、主制御部24に送出される。
<X線透視画像取得ステップS3>
そして、術者は、操作卓22を通じて、心臓の断層画像を取得する旨の指示を放射線断層撮影装置1に対して行ったとする。この時点で、C型アーム7は、往復的な円弧運動を行う。この円弧運動は、具体的には、C型アームを往復的に回転移動させることによって実現される。C型アーム7は、2種類の回転軸を有しているのであるが、天板2とC型アーム7とが干渉する恐れがなければ、いずれの回転軸を採用してもよい。この回転運動は、図3に示すように、C型アーム7が回転中心Pを中心に回転することにより、X線管3,およびFPD4とが円弧状の軌跡を辿りながら、移動していき、X線管3,およびFPD4とが図3における一点鎖線で示した位置まで移動する。そこからC型アーム7は回転中心Pを中心に先程とは逆方向に回転移動し、X線管3,およびFPD4とが図3における実線で示した位置にまで移動する。こうして、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、進行方向を変えながらC型アーム7を回転移動させることにより、X線管3を円弧状の軌跡を描かせながら円弧運動させる。なお、これに伴ってFPD4も同様に円弧運動される。そして、C型アーム7の回転中心Pは、被検体Mの心臓部となるように、天板2の位置が予め決定されている。
そして、術者は、操作卓22を通じて、心臓の断層画像を取得する旨の指示を放射線断層撮影装置1に対して行ったとする。この時点で、C型アーム7は、往復的な円弧運動を行う。この円弧運動は、具体的には、C型アームを往復的に回転移動させることによって実現される。C型アーム7は、2種類の回転軸を有しているのであるが、天板2とC型アーム7とが干渉する恐れがなければ、いずれの回転軸を採用してもよい。この回転運動は、図3に示すように、C型アーム7が回転中心Pを中心に回転することにより、X線管3,およびFPD4とが円弧状の軌跡を辿りながら、移動していき、X線管3,およびFPD4とが図3における一点鎖線で示した位置まで移動する。そこからC型アーム7は回転中心Pを中心に先程とは逆方向に回転移動し、X線管3,およびFPD4とが図3における実線で示した位置にまで移動する。こうして、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、進行方向を変えながらC型アーム7を回転移動させることにより、X線管3を円弧状の軌跡を描かせながら円弧運動させる。なお、これに伴ってFPD4も同様に円弧運動される。そして、C型アーム7の回転中心Pは、被検体Mの心臓部となるように、天板2の位置が予め決定されている。
つまり、C型アーム7は、ある初期位置から、最終位置まで周期的に往復運動されることにより、円弧運動されることになる。
そして、X線管3は、円弧運動されながら、X線を間欠的にFPD4に向けて照射し、FPD4は、その度ごとにX線を検出して、このときの検出データは、画像処理部15においてX線透視画像へと変換される。このときの円弧運動の回数と周期について説明する。これら円弧運動のパラメータは、心拍数と、X線の照射回数によって定まるのである。そこで、パラメータの決定の具体的な態様を明らかにするため、心臓はT秒の周期で拍動を繰返しているものとし、心臓における一拍の間に、X線がN回被検体に照射され(つまりは、T秒間にN枚のX線透視画像が取得され)るものとする。
図4は、実施例1に係るX線断層撮影装置におけるX線管の円弧運動と、心臓の拍動との関係を説明する模式図である。図中のAは、心臓の周期を示している。心臓は、T秒を1周期として拍動する。なお、心臓の周期は、上述の心拍数から求められる。図中のBは、心臓の概略図である。心臓の形状は、拍動によって変動するが、心臓は、T秒毎に同じ形状となっているとみなせる。
図中のCは、取得されるX線透視画像を経時的に配列したものである。T秒毎にN枚のX線透視画像が取得される。したがって、1枚のX線透視画像を取得するには、T/N秒かかることになる。また、一番目に取得された画像P1において、最も収縮した状態の心臓が写りこんでいるものとすれば、そのT秒後に取得された画像P2,およひ、2T秒後に取得された画像P4のいずれにおいても、最も収縮した状態の心臓が写りこんでいる。
これに対して、C型アーム7の円弧運動の周期は、T秒ではなく、これよりも長いT+T/N秒となっている。図中のDは、C型アーム7の円弧運動に伴うX線管3の角度の変更を意味している。図4を参照すれば分かるように、X線管3の角度は、T+T/N秒毎に初期状態に戻る。X線管3,およびFPD4の円弧運動も同様の周期性がある。
言い換えれば、C型アーム7の円弧運動の周期は、心拍の周期よりも、1枚分のX線透視画像を取得するのに必要なT/N秒だけ長くなっている。したがって、C型アーム7が一周期だけ円弧運動する間に、N+1枚の画像が取得される。X線管3が同一角度であるときに取得された画像は、図中において、P1,P3,P5である。最も収縮した状態の心臓が写りこんでいる画像は、P1,P2,P4であることから、画像P1,P3,P5には、それぞれ収縮状況の異なる心臓が写りこんでいる。言い換えれば、画像P1,P2,P4は、最も収縮した状態の心臓が写りこんでいるのはもちろんであるが、それぞれは、互いに同一の画像ではなく、異なる角度から撮影された心臓が写りこんでいる。
円弧運動周期決定部28は、心拍数取得部26から取得される心拍数と、単位撮影回数記憶部27にもとづいて、C型アーム7の円弧運動の周期を決定する。心拍数から上述のTが求められ、単位撮影回数記憶部27には、上述のNが記憶されている。なお、C型アーム7の円弧運動は、少なくともN回行われる。円弧運動は、T/Nずつ心拍の周期から遅れていくが、これをN回繰返すと、この間の心拍の回数は、N+1回となる。すなわち、N×(N+1)枚分のX線透視画像が取得されることになる。
<断層画像取得ステップS4>
X線透視画像の各々は、振り分け部17に送出される。振り分け部17では、N×(N+1)枚分のX線透視画像を振り分けて、N+1枚からなるX線透視画像のセットをNセット作成する。セットを構成するX線透視画像には、例えば、最も収縮した状態の心臓ばかりが写りこんでおり、別のセットにおいては、例えば最も拡張した状態の心臓ばかりが写りこんでいる。振り分け部17は、各セットを再構成部16に送出する。
X線透視画像の各々は、振り分け部17に送出される。振り分け部17では、N×(N+1)枚分のX線透視画像を振り分けて、N+1枚からなるX線透視画像のセットをNセット作成する。セットを構成するX線透視画像には、例えば、最も収縮した状態の心臓ばかりが写りこんでおり、別のセットにおいては、例えば最も拡張した状態の心臓ばかりが写りこんでいる。振り分け部17は、各セットを再構成部16に送出する。
再構成部16では、セットを構成するX線透視画像を再構成して心臓の断層画像を取得する。それらには、撮影角度を変えながら同一の収縮状況の心臓が写りこんでいる。したがって、通常の断層画像構成技術をセット毎に適応すれば、収縮状況ごとの心臓の断層画像が取得できることになる。すなわち、各X線透視画像におけるX線管3およびFPD4の回転角度は予め分かっているので、再構成部16は、一連のX線透視画像を基に被検体Mの断層画像を組み立てることができる。具体的な手法としては、例えば、バックプロジェクション法が使用される。表示部23に再構成された断層画像が表示されて、実施例1に係る断層画像の取得は、終了となる。
なお、各セットを再構成することで得られた断層画像を時系列的に並べて動画を形成すれば、拍動中における心臓の断層画像に関する動画が取得できる。
以上のように、実施例1に係るX線断層撮影装置1によれば、C型アーム7が周期的に往復させる。その際に、心臓が写りこんだ複数枚のX線透視画像を取得する。実施例1は、このような構成において、心臓の運動周期を求める心拍数取得部26と、円弧運動の周期を決定して、これをC型アーム7回転手段に送出する円弧運動周期決定部28とを備えている。そして、円弧運動周期決定部28は、円弧運動の周期を心臓の運動周期と異なるように設定する。この様にすれば、円弧運動の周期と心臓の運動周期が一致して、再構成に必要なX線透視画像の点数が不足することがない。すなわち、同一形状の物体について角度を変えながら撮影を行わなければ、断層画像を再構成することができない。被写体が周期的な運動を行う心臓であるならば、その周期性を加味して撮影を行う必要がある。実施例1は、円弧運動の周期を心臓の運動周期と異なるように設定するので、心臓の運動状況の各々について、異なる角度からX線透視画像が取得されるので、再構成に必要なX線透視画像の点数が不足することなく、確実に心臓の断層画像が取得することができる。
また、心臓の運動の1周期をT秒とし、心臓の運動の1周期につきN枚のX線透視画像が取得されるものとしたとき、円弧運動の周期は、(T+T/N)秒とされる。1枚のX線透視画像が撮影されるのに要する時間は、T/N秒であるので、円弧運動の周期は1周期あたり、心臓の運動周期よりも1枚のX線透視画像の撮影分だけ遅れていく。すなわち、X線透視画像が撮影されるのに要する時間を1単位として基準として円弧運動の周期の設定が行われる。心臓は、T秒後毎に同一の形状となる。同一形状の物体について角度を変えながら撮影を行う必要があるのであるから、撮影は、心臓の運動周期の間に決まった回数だけ行う必要がある。しかも、円弧運動の周期は、T秒としてはならない。実施例1によれば、このいずれの要請をも満たす条件の下、X線透視画像を撮影することができる。
本発明は、上記構成に限られず、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例において、放射線検出手段の具体例としてFPDを挙げて説明したが、本発明は、これに限らない。放射線検出手段として、放射線を可視光線に変換して表示するイメージインテンシファイアで構成してもよい。
(2)上述した実施例において、X線断層撮影装置1には、単一のC型アーム7が設けられていたが、本発明は、これに限らない。C型アーム7を2つ設けたバイプレーンシステムに適応されてもよい。
(3)上述した各実施例は、医用の装置であったが、本発明は、工業用や、原子力用の装置に適用することもできる。
(4)上述した各実施例のいうX線は、本発明における放射線の一例である。したがって、本発明は、X線以外の放射線にも適応できる。
3 X線管(放射線源)
4 FPD(放射線検出手段)
7 C型アーム(支持部材)
11 C型アーム回転移動機構(支持部材回転手段)
12 C型アーム回転移動制御部(支持部材回転制御手段)
16 再構成部(再構成手段)
25 脈拍センサ(周期性計測手段)
26 心拍数取得部(周期取得手段)
28 円弧運動周期決定部(円弧運動周期決定手段)
4 FPD(放射線検出手段)
7 C型アーム(支持部材)
11 C型アーム回転移動機構(支持部材回転手段)
12 C型アーム回転移動制御部(支持部材回転制御手段)
16 再構成部(再構成手段)
25 脈拍センサ(周期性計測手段)
26 心拍数取得部(周期取得手段)
28 円弧運動周期決定部(円弧運動周期決定手段)
Claims (2)
- 放射線ビームを照射する放射線源と、前記放射線ビームを検出する放射線検出器と、前記放射線源、および放射線検出器とを一体に支持する支持部材と、前記支持部材を回転させる支持部材回転手段と、これを制御する支持部材回転制御手段と、放射線透視画像を再構成して断層画像を取得する再構成部とを備え、前記支持部材回転制御手段は、ある初期位置から、最終位置まで前記支持部材を周期的に往復させることで支持部材を往復的に円弧運動させ、その際に再構成に必要な複数枚の放射線透視画像を取得する構成となっており、周期的な運動を行う動体の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置において、
前記動体の運動周期性を計測する周期性計測手段と、
前記周期性計測手段が出力した周期性データを基に、前記動体の運動周期を求める周期取得手段と、
前記円弧運動の周期を決定する円弧運動周期決定手段とを備え、
前記円弧運動周期決定手段は、前記円弧運動の周期を前記動体の運動周期と異なるように設定することを特徴とする放射線断層撮影装置。 - 請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、
前記動体の運動の1周期をTとし、
前記動体の運動の1周期につきN枚の放射線透視画像が取得されるものとしたとき、
前記円弧運動周期決定手段は、前記円弧運動の周期を(T+T/N)と決定することを特徴とする放射線断層撮影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009031512A JP2010184076A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 放射線断層撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009031512A JP2010184076A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 放射線断層撮影装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010184076A true JP2010184076A (ja) | 2010-08-26 |
Family
ID=42765086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009031512A Pending JP2010184076A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 放射線断層撮影装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010184076A (ja) |
-
2009
- 2009-02-13 JP JP2009031512A patent/JP2010184076A/ja active Pending
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