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JP2010173202A - 化粧板およびその製造方法 - Google Patents

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Akinori Akiyama
明功 秋山
Yasushi Oyama
靖 大山
Maiko Keida
麻衣子 経田
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Abstract

【課題】印刷層の色柄と凹凸薄単板層の色柄とを融合調和させることで、装飾性に優れた新しい木目外観の化粧板を得ることを可能とする。
【解決手段】基板の表面に、この基板の表面色を隠蔽する印刷層を設け、この印刷層の表面に透明性接着剤層を介して春目部を凹とし秋目部を凸とする凹凸薄単板層を設け、この凹凸薄単板層の表面に透明性樹脂塗料層を設けて、印刷層の色柄と凹凸薄単板の木目とが融合調和した外観を表面に現出させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅等建築物の床用、壁用その他の内装用建材や家具の面材として用いるに好適な、装飾性に優れた化粧板およびその製造方法に関するものである。
従来から、合板やMDF、或いは合板の表面を樹脂含浸紙や薄物MDFで補強した複合板などからなる木質基板の表面に、天然銘木薄単板を接着し、更にその表面に透明性樹脂塗装を施した化粧板は良く知られており、住宅の床用化粧板や収納家具の面材などに広く使用されている。しかしながら、このような天然銘木薄単板は資源が枯渇化し、入手が困難で高価になってきており、これら天然銘木薄単板より装飾性に劣る木質薄単板の利用が必要となってきている。
一方、このような木質薄単板も高価になってきたため、最近では0.2mm〜0.5mm程度の薄物が多く使用されている。また、木質基板に用いる合板も、南洋産広葉樹に代って、針葉樹や植林木などの表面に節などの欠点の多い樹種よりなる合板が用いられている。更には、MDFも色が濃褐色である。このため、このような欠点の多い合板や濃褐色のMDFの表面に、上記のような薄い木質薄単板を接着すると、基板の節などの欠点や濃い表面色が、木質薄単板の表面に浮き出て化粧板の表面外観を著しく損なうという問題点を有していた。
一方、特許文献1には、基材上に着色紙などを接着し、この上に透明接着剤を介して薄化粧単板を接着し、更にこの表面を透明塗料層により被覆することで、木材色調とは異なる色合いと単板の木理模様とが重なり映し出され、しかも単板の微細な木理が忠実に顕現するカラー単板積層品が示されている。
これによれば、高価な天然銘木単板を極めて薄くして利用できるとともに基材色を隠蔽して所望の色調と単板の木理とを重なり映し出すことができ、天然銘木の色合いとは全く異なる色合いを有するものを提供することができる。
しかしながら、この方法では、天然銘木単板の装飾性の良い木理を生かしながら黄色、青色、灰色のような特殊な色調の化粧板を得ることはできても、装飾性に劣る木質薄単板の木目の装飾性を高めたり、天然木にはない新しい木目外観を現出させたり、木目外観に深みや立体感を与えたりすることはできなかった。
また、極めて薄い木質薄単板が必要となるため、そのスライス加工や接着加工などの生産が難しくなるという問題を有していた。
特開平3−83601号公報
本発明はかかる従来の問題点に鑑みなされたもので、基板表面の欠点や色の影響を受けることがなく、立体感と深みがあり、装飾性に優れた新しい木目外観の化粧板とその生産性の良い製造方法を提供することを目的とする。
本発明の化粧板は、前記目的を達成するために、基板の表面に、木目の色柄と融合調和する色柄で且つ上記基板の表面色を隠蔽する印刷層を設け、この印刷層の表面に透明性接着剤層を介して春目部を凹とし秋目部を凸とする凹凸薄単板層を設け、この凹凸薄単板層の表面に透明性樹脂塗料層を設けて、印刷層の色柄と凹凸薄単板の木目の色柄とが融合調和した外観を表面に現出せしめるようにしたことを主要な特徴とする。
また、本発明の化粧板の製造方法は、前記目的を達成するために、基板の表面に、木目の色柄と融合調和する色柄で、且つ基板の表面色を隠蔽する印刷層を形成する印刷層形成工程と、該印刷層の表面に透明性接着剤を塗布し、厚さ0.2mm以上0.5mm以下の薄単板を接着する薄単板接着工程と、該薄単板の表面をショットブラスト又はブラッシングで研削して春目部を凹とし秋目部を凸とする凹凸薄単板層を形成する薄単板研削工程と、該凹凸薄単板層の表面に透明性樹脂塗料を塗布して透明性樹脂塗料層を形成する樹脂塗料塗布工程とを備えてなることを主要な特徴とする。
本発明の化粧板およびその製造方法によると、基板の節などの欠点や濃褐色の表面色が印刷層によって遮蔽されて表面に現出することがなく、また、印刷層の色柄が凹凸薄単板の木目の色柄と融合調和して、立体感と深みのある新しい木目外観となった化粧板を得ることができ、このような化粧板を生産性よく製造することができる。
本発明の実施形態である化粧板Aを示した断面図である。 本発明の実施形態である化粧板Bを示した断面図である。 本発明の実施形態である化粧板Cを示した断面図である。 本発明の実施形態である化粧板Aの製造方法を示した説明図である。
以下、本発明の化粧板とその製造方法の実施形態を、図面に基づき説明する。尚、本発明は本実施形態の記載内容に限られるものではない。
図1は、本発明の実施形態である化粧板Aの断面図を示す。化粧板Aは、下から順に基板1の表面に、不透明性接着剤層2と印刷紙層3とからなる印刷層4を設け、この印刷層4の表面に透明性接着剤層5を設け、この透明性接着剤層5の表面に凹凸薄単板層6を設け、この凹凸薄単板層6の表面に透明性樹脂塗料層7を設けて形成されている。
基板1としては、合板、MDF、LVL、パーティクルボードなどの木質板、又はこれら木質板の表面に薄いMDFを積層接着した木質複合板、或いは、これら木質板や木質複合板の表面に樹脂層や樹脂含浸紙層を設けて表面を強化した木質基板を好適に用いることができる。このような木質基板以外では、無機質繊維板や火山性ガラス質複層板などの無機質板や合成樹脂板なども基板1として用いることができる。
本実施形態では、印刷層4として、不透明性接着剤層2と印刷紙層3とで形成されたものを用いている。不透明性接着剤層2としては、接着剤、例えばエチレン酢酸ビニル樹脂接着剤や尿素メラミン樹脂接着剤などの硬化後に透明性を発現する接着剤に酸化チタンなどの白顔料を加えて隠蔽性を付与したものを用いることができる。
印刷紙層3としては、板目、柾目などの木目柄模様を印刷したもの、連続的な或いは断続的な直線状のストライプ柄模様を印刷したもの、連続的或いは断続的な波型柄模様を印刷したもの、シボ柄模様や岩肌柄模様、斑柄模様、ゆず肌柄模様などの地模様を印刷したもの、その他の不規則な曲線柄模様や細かな格子柄模様を印刷したもの、およびこれらの印刷を全面的に或いは部分的にパール調、メタリック調などの光輝性、光沢性を有するもの、その他の色に着色したものなどを用いることができる。
このような印刷紙層3の色柄は、後述する凹凸薄単板層6を表面に設けたときに、その凹部である春目部8において強く現出し、秋目部9においてはほとんど目立たないようになることを考慮して、凹凸薄単板層6の木目や色調と融合調和し、化粧板Aの表面に立体感や深みを与え、また新しい感覚の木目外観を強調できるように設定して選択することができる。
尚、本実施形態では、印刷層4に隠蔽性を付与するために接着剤層2を不透明性にするものを示したが、これに限らず印刷紙層3に隠蔽性を付与したものを用いることもできる。具体的には、裏面にアルミ箔などの隠蔽性シートを接着複合した印刷紙を用いる、或いは白顔料を内添した印刷紙を用いることを挙げることができる。尚、本実施形態における印刷紙には、所謂植物繊維を原料とする紙に限らず、合成繊維紙や合成樹脂フィルムやシートなど幅広い原料からなるフィルム状やシート状の紙状物に印刷を施したものを用いることができる。
透明性接着剤層5としては、硬化した状態で透明又は半透明であり、印刷層4の色柄をその表面に透過乃至は半透過できることが必要である。このような透明性接着剤層5は、具体的には、尿素・メラミン樹脂、メラミン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ビニルウレタン樹脂などの接着剤の硬化体、又はこれらの接着剤に着色顔料を少量混合した着色接着剤の半透明硬化体などを用いることができる。
凹凸薄単板層6としては、凹部が春目部8、凸部が秋目部9で構成された浮造り調外観を有しているものを用いることができる。ここで、春目部8の厚さは0.05mm以下に形成されているのが好ましく、秋目部の厚さは0.05mm〜0.5mm程度に形成されているのが好ましい。これによって透明性接着剤層5を透過した印刷層4表面の色柄は、厚さの薄い春目部8においては強く、厚さの厚い秋目部8においては弱く、或いは目立たない状態に凹凸薄単板層6の色柄と融合調和して表面に現出させることができるようになる。
ここにおいて、凹部である春目部8の厚さが0.05mmを超えると、印刷層4の色柄を凹凸薄単板層6の色柄と融合調和させて、新しい意匠外観として現出させるのが不鮮明となる。また、凸部である秋目部9の厚さが0.05mm以下となると、印刷層4の色柄の現出が春目部8と秋目部9とで小さくなって化粧外観を損なったり、加工が難しくなることがあるので好ましくない。
これによって、それほど装飾性の高くない木質化粧単板を凹凸薄単板層6に用いても、印刷層4の色柄と木質化粧単板の色柄とを、春目部においては強く、秋目部においては弱く、或いはほとんど目立たない程度に融合調和させることができるようになる。
透明性樹脂塗料層7は、凹凸薄単板層6の凹凸を埋設し表面が平滑となるように設けることができる。このような透明性樹脂塗料層7に用いる樹脂としては、例えばウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、メタアクリレート樹脂などの硬化後に透明性を発現するものを用いることができ、これに更に着色顔料を添加して硬化後に半透明となるものを用いることもできる。
これによって、前記印刷層4と前記凹凸薄単板層6の色柄とが、その春目部8においては強く、秋目部9においては弱く、或いはほとんど目立たない程度に融合した新しい木目外観を透明性樹脂塗料層7を介して表面に現出させることができる。尚、ここにおいて、この透明性樹脂塗料層7の表面に更に上塗り用透明性樹脂塗料層を設けて表面の保護を強化しておくこともできる。
ここにおいて、用いる印刷層4の色柄と、用いる凹凸薄単板層の色柄、及びこれら色柄が融合調和して現出する新しい木目外観の具体例を例示する。第一の例として、印刷層4の色柄として、0.5mm〜3mm幅の細かなヘアライン調のストライプ柄を印刷した薄茶色の印刷紙を用い、凹凸薄単板層6の木目模様の色柄として、変化の乏しいサワグルミの板目単板を用い、このサワグルミ板目単板の長さ方向(縦方向)に対し直交する方向に印刷層4のストライプ柄の長さ方向が向くようにサワグルミの板目単板を設けた場合、印刷層4のストライプ調の色柄は、サワグルミ板目単板の春目部において強く、秋目部において弱く表面に現出し、鋸目仕上げ(ラフソーン仕上げ)のような自然観のあるワイルドな外観を表面に現出させることができる。
第二の例として、第一の例においてサワグルミ板目単板の長さ方向(縦方向)に対し平行する方向に印刷層4のストライプ柄の長さ方向が向くようにサワグルミの板目単板を設け、その他は第一の例と同じにした場合、印刷層4のストライプ調の色柄は、サワグルミ板目単板の春目部において強く、秋目部において弱く表面に現出し、秋目部の板目に照りと柾目が組み合わさったような自然観のある新しい木目外観を表面に現出させることができる。
第三の例として、印刷層4の色柄として、細かなシボ状地模様を有する金色(ゴールドパール)の印刷紙を用い、凹凸薄単板層6の木目模様の色柄として、第一の例と同じサワグルミの板目単板を用いた場合、印刷層4の金色(ゴールドパール)の細かなシボ状模様は、サワグルミ板目単板の春目部において強く、秋目部において弱く表面に現出し、シボ状模様とその輝きのある色が加わって、新しい人工的な木目外観をその表面に現出させることができる。
第四の例として、印刷層4の色柄として、3mm間隔程度の細かな斜格子柄模様を淡い灰緑色に印刷した印刷紙を用い、凹凸薄単板層6の木目模様の色柄として、第一の例と同じサワグルミの板目単板を用いた場合、印刷層4の斜め格子柄模様が、サワグルミ板目単板の春目部において強く、秋目部において弱く表面に現出し、木目と融合して、落ち着きがあり、あたかも斜め格子のエンボスが押してあるかのような新しい人工的な木目外観をその表面に現出させることができる。
図2は、印刷層4として、基板1の表面に、隠蔽性のあるダイレクト印刷層を設けた場合を示し、その他は、前記化粧板Aと同様に構成した化粧板Bである。これによれば、より生産性良く印刷層4を形成することができる。
また図3は、前記化粧板Aの透明性樹脂塗料層7を凹凸薄単板の浮造り調凹凸が消失しないように設けて表面に木目の凹凸感を現出させ、その他の構成を前記化粧板Aと同様に構成した化粧板Cである。これによれば、表面に実際に浮造り調の凹凸が現出しているので、触感的にも凹凸を感じ得るものにすることができる。
次に、図4の(a)〜(g)に従って、化粧板Aの製造方法を説明する。図4の(a)は基板1であり、印刷層形成工程では、まずこの基板1の表面に図4の(b)に示すように不透明性接着剤2’をロールコーター或いはフローコーターなどで塗布する。ここにおいて、不透明性接着剤2’としては、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン接着剤、或いは水性尿素メラミン樹脂接着剤などの硬化後に透明性を発現する接着剤に、酸化チタンなどの白顔料を加えて硬化後に不透明となるように調整したものを用いることができる。
次に、この塗布した不透明性接着剤2’が未硬化の状態で、図4の(c)に示すようにその表面に印刷紙3を載置し不透明性接着剤2’を硬化させて接着一体化し、不透明性接着剤層2と印刷紙3とからなる印刷層4に形成する。
次に、薄単板接着工程では、図4の(d)に示すように、この印刷層4の表面に、硬化後に透明性を発現する透明性接着剤5’をロールコーターやフローコーターで塗布する。ここにおいて、透明性接着剤5’としては、水性尿素メラミン樹脂接着剤、水性メラミン樹脂接着剤、水性ビニルウレタン樹脂接着剤などを用いることができる。
次に、この塗布した透明性接着剤5’が未硬化の状態で、図4の(e)に示すように、その表面に厚さ0.2mm〜0.5mmの木質化粧薄単板6’を載置し、加圧、或いは加熱加圧し透明性接着剤5’を硬化させて透明性接着剤層5に形成し、木質化粧薄単板6’を接着一体化する。
次に、薄単板研削工程では、この木質化粧薄単板6’の表面を、ブラッシングやショットブラストにより研削し、図4の(f)に示すように、浮造り調の凹凸薄単板6に形成する。尚、この浮造り調の凹凸薄単板層6は、木質化粧単板6’の柔らかい春目部8が硬い秋目部9よりも多く研削される結果形成されるもので、好ましくは春目部8はその厚さが0.05mm以下となり、秋目部9はその厚さが0.05mm〜0.5mmの範囲になるよう研削するのが良い。尚、春目部は、下の透明性接着剤層5が部分的に露出する程度にまで研削しておくこともできる。
次に、この凹凸薄単板層6の表面に、透明性樹脂塗料を、その凹凸を完全に埋設して表面が平滑面となるように塗布し、表面から紫外線を照射して硬化させ、透明性樹脂塗料層7に形成し、化粧板Aを製造する。ここにおいて、透明性樹脂塗料としては、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、メタアクリレート樹脂などの紫外線硬化型の樹脂を好適に用いることができる。
9mm厚針葉樹合板の表面に3mm厚MDFを接着して形成した木質複合板を基板として準備した。この基板の表面色は、MDFの色である濃茶褐色であった。次にこの基板の表面に、エチレン酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤の固形分に対し酸化チタンからなる白顔料を10重量部加えて調整した不透明性接着剤を、固形分換算で50g/m2となるように塗布した。次に、この接着剤塗布面に、坪量23gの薄葉紙にパール色の光輝性のある、0.5mm〜3mm幅の細かなヘアライン調のストライプ柄を印刷した印刷紙をラミネートし、接着乾燥して印刷層を形成した。これによって、基板表面のMDFの濃茶褐色は、この不透明性接着剤と印刷紙とからなる印刷層によって隠蔽され、印刷層表面には現出していなかった。
次に、この印刷層の表面に、硬化後に透明性を発現する水性尿素メラミン樹脂接着剤を固形分換算で35g/m2となるように塗布し、その表面に厚さ0.25mmのサワグルミの板目薄単板を、その板目の長さ方向が印刷層のストライプ柄の長さ方向に向くように載置して熱圧接着した。次にこの薄単板の表面を、平均粒径60μmのガラス粒子を用いてショットブラストし、柔らかい春目部の厚さが0.05mm以下となり、硬い秋目部の厚さがそれより厚くなるように研削して浮造り調凹凸薄単板に形成した。
次に、この凹凸薄単板の表面に紫外線硬化型の透明性ウレタンアクリレート樹脂塗料を、凹凸面が完全に埋設され表面が平滑面となるように固形分換算で150g/m2を塗布して実施例1に係る化粧板を得た。尚、この塗布によって、上記透明性樹脂塗料の一部は、凹凸木質薄単板、特にその柔らかい春目部に多く浸透し、春目部の透過性を更に向上させていた。
このようにして得られた化粧板は、サワグルミ板目単板の変化に乏しい木目外観に、印刷層の細かなストライプ調の色柄が、春目部においては強く、秋目部においては弱く融合調和し、透明性ウレタンアクリレート樹脂塗料層を透過して立体感と深みと光沢感が加わり、しかも板目模様にストライプ柄の柾目模様を感じさせる自然で新しい木目外観となって表面に現出していた。
実施例1において、印刷層の表面にサワグルミの板目薄単板を熱圧接着するに際し、サワグルミの板目薄単板を、その板目の長さ方向が印刷層のストライプ柄の長さ方向と直交する方向に載置して熱圧接着し、その他は実施例1と同様にして製造し実施例2に係る化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、印刷層の細かなストライプ調の色柄が、春目部においては強く、秋目部においては弱く融合調和して、恰も製材時のラフな鋸目の跡を感じさせる板目のラフソーン柄調の、実施例1とは全く異なった自然でワイルドな外観となって表面に現出していた。
実施例1において、印刷層の色柄として、細かで不規則な斑模様を印刷した金色の印刷紙を用いる以外は、実施例1と同様にして製造し実施例3に係る化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、印刷紙の細かで不規則な金色の斑模様の色柄が、サワグルミ板目の凹凸薄単板と、春目部においては強く、秋目部においては弱く融合調和して、特に春目部が金色の斑模様に強調された、光輝性と立体感、自然感のある新しい木目外観となって表面に現出していた。
実施例1において、凹凸木質薄単板の表面に紫外線硬化型の透明性ウレタンアクリレート樹脂塗料を、凹凸木質薄単板の凹凸面が残存するように固形分換算で 150g/m2となるように塗布し、その他の条件は実施例1と同様にして実施例4に係る化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、実施例1に係る化粧板の木目外観に加えて、表面に実際に浮造り調の凹凸を現出させた触感的にも凹凸を感じ得るものであった。
実施例1において、印刷層の色柄として、1〜5mm間隔の柾目の木目模様が印刷された印刷紙を用い、この印刷層の表面に、実施例1で用いた水性尿素メラミン樹脂接着剤を固形分換算で35g/m2となるように塗布し、その表面に、同じく実施例1で用いた厚さ0.25mmのサワグルミの板目薄単板を、その板目の長さ方向が印刷層の柾目の木目模様の長さ方向に向くように載置して熱圧接着し、その他の条件は実施例1と同様にして実施例5に係る化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、化粧紙の柾目の木目模様が、サワグルミ板目の凹凸薄単板と、春目部においては強く、秋目部においては弱く融合調和して、深みと自然感のある新しい人口の木目外観となって表面に現出していた。
比較例
実施例1において、ショットブラストによる薄単板研削工程を行わず、その他の条件は実施例1と同様にして比較例に係る化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、印刷紙のストライプ柄が、化粧板表面の春目部において不明瞭で意図するような装飾性のある外観となっては現出しておらず、化粧板として商品価値に乏しいものであった。
印刷紙の色柄を木質薄単板の木目の色柄と融合調和させることによって、人工的で装飾性に優れた新しいデザインの化粧板に形成することができ、内装建材や家具以外の、例えば車両用化粧材や傘や工具類の柄、人形ケース、額縁などの木目外観の化粧材など幅広い用途に適用できる。
A、B、C 化粧板
1 基板
2 不透明性接着剤層
3 印刷紙層
4 印刷層
5 透明性接着剤層
6 凹凸薄単板層
7 透明性樹脂塗料層
8 春目部
9 秋目部

Claims (12)

  1. 基板の表面に、木目の色柄と融合調和する色柄で且つ上記基板の表面色を隠蔽する印刷層を設け、該印刷層の表面に透明性接着剤層を介して春目部を凹とし秋目部を凸とする凹凸薄単板層を設け、該凹凸薄単板層の表面に透明性樹脂塗料層を設けて、印刷層の色柄と凹凸薄単板の木目の色柄とが融合調和した外観を表面に現出せしめてなる化粧板。
  2. 凹凸薄単板層の春目部の厚さが0.05mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧板。
  3. 印刷層が、パール調印刷層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧板。
  4. 凹凸薄単板層に、透明性樹脂塗料の一部が含浸していることを特徴とする請求項1乃至3に記載の化粧板。
  5. 透明性樹脂塗料層を、凹凸薄単板層を埋設して表面が平滑となるように設けたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の化粧板
  6. 基板の表面に、木目の色柄と融合調和する色柄で、且つ基板の表面色を隠蔽する印刷層を形成する印刷層形成工程と、該印刷層の表面に透明性接着剤を塗布し、厚さ0.2mm以上0.5mm以下の薄単板を接着する薄単板接着工程と、該薄単板の表面をショットブラスト又はブラッシングで研削して春目部を凹とし秋目部を凸とする凹凸薄単板層を形成する薄単板研削工程と、該凹凸薄単板層の表面に透明性樹脂塗料を塗布して透明性樹脂塗料層を形成する樹脂塗料塗布工程とを備えてなることを特徴とする化粧板の製造方法。
  7. 印刷層が、基板の表面に不透明性接着剤を塗布し、その表面に印刷紙をラミネートして形成されていることを特徴とする請求項6に記載の化粧板の製造方法。
  8. 印刷層が、基板の表面にその表面色を隠蔽するようにダイレクト印刷して形成されていることを特徴とする請求項6に記載の化粧板の製造方法。
  9. 凹凸薄単板層の春目部の厚さが、0.05mm以下となるように研削することを特徴とする請求項6乃至8に記載の化粧板の製造方法。
  10. 印刷層が、パール調印刷層であることを特徴とする請求項6乃至9に記載の化粧板の製造方法。
  11. 凹凸薄単板層の春目部に、透明性樹脂塗料の一部を含浸させることを特徴とする請求項6乃至10に記載の化粧板の製造方法。
  12. 透明性樹脂塗料層を凹凸薄単板層を埋設して表面が平滑となるように塗布することを特徴とする請求項6乃至11に記載の化粧板の製造方法。
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