JP2010171336A - 半導体製造装置及び半導体素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 処理結果に基づいて第1のプロセスレシピを修正しても、第2のプロセスレシピの修正が行われないため、第2のプロセスレシピに基づいた処理を行うと、処理対象の物理量が目標値がずれてしまう。
【解決手段】 処理条件、及び処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む複数のプロセスレシピが、記憶装置に記憶される。処理条件の少なくとも1つを可変パラメータとし、目標パラメータに対応する物理量と可変パラメータとの対応関係が記憶されている。プロセスレシピを特定する識別子、及び当該識別子で特定されるプロセスレシピの目標パラメータに対応する物理量が入力されると、処理装置が、識別子及び物理量と、上記対応関係とに基づいて、識別子で特定されるプロセスレシピ、及び対応関係が適用される他のプロセスレシピの各々の可変パラメータの補正値を算出し、算出された補正値に基づいてプロセスレシピを修正する。
【選択図】 図5
【解決手段】 処理条件、及び処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む複数のプロセスレシピが、記憶装置に記憶される。処理条件の少なくとも1つを可変パラメータとし、目標パラメータに対応する物理量と可変パラメータとの対応関係が記憶されている。プロセスレシピを特定する識別子、及び当該識別子で特定されるプロセスレシピの目標パラメータに対応する物理量が入力されると、処理装置が、識別子及び物理量と、上記対応関係とに基づいて、識別子で特定されるプロセスレシピ、及び対応関係が適用される他のプロセスレシピの各々の可変パラメータの補正値を算出し、算出された補正値に基づいてプロセスレシピを修正する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、プロセスレシピに基づいて半導体基板(または半導体ウエハ)に処理を施す半導体製造装置、及びプロセスレシピに基づいて半導体素子を製造する方法に関する。
半導体製造装置で半導体素子を製造する場合、製造装置の制御部に記憶されている複数のプロセスレシピから1つのプロセスレシピが選択され、そのプロセスレシピに基づいて処理が行われる。プロセスレシピには、処理条件、例えば温度、圧力、ガス流量、処理時間等が含まれる。プロセスレシピは、処理の対象となる物理量の目標値ごとに準備される。例えば、成膜処理の場合には、この物理量は膜厚であり、エッチング処理の場合には、この物理量はエッチングの深さである。
あるプロセスレシピに基づいて実際に処理を行うと、処理された半導体素子の処理対象になっている物理量が、プロセスレシピの目標値からずれる場合がある。この場合には、処理結果の物理量が、その目標値に近づくように、処理条件の少なくとも1つを補正することによってプロセスレシピを修正する。
修正されたプロセスレシピに基づいて処理を行うことにより、処理対象の物理量を目標値に近づけることができる。
第1のプロセスレシピが修正されると、第1のプロセスレシピに基づいて処理を行う場合には、処理対象の物理量を目標値に近づけることができる。ただし、処理対象の物理量の目標値が異なる他の第2のプロセスレシピに基づいて処理を行うと、処理された半導体素子の当該物理量が、その目標値からずれてしまう。このずれに基づいて、第2のプロセスレシピを修正しなければならい。
上述の課題を解決する半導体装置は、
製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む複数のプロセスレシピを記憶し、さらに前記処理条件の少なくとも1つを可変パラメータとし、前記目標パラメータに対応する物理量と該可変パラメータとの対応関係を記憶している記憶装置と、
プロセスレシピを特定する識別子、及び当該識別子で特定されるプロセスレシピの目標パラメータに対応する物理量が入力される入力装置と、
処理装置と
を有し、
前記処理装置は、
前記入力装置から入力された識別子及び物理量と、前記対応関係とに基づいて、該識別子で特定されるプロセスレシピ、及び前記対応関係が適用される他のプロセスレシピの各々の前記可変パラメータの補正値を算出し、算出された補正値に基づいて前記プロセスレシピを修正する。
製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む複数のプロセスレシピを記憶し、さらに前記処理条件の少なくとも1つを可変パラメータとし、前記目標パラメータに対応する物理量と該可変パラメータとの対応関係を記憶している記憶装置と、
プロセスレシピを特定する識別子、及び当該識別子で特定されるプロセスレシピの目標パラメータに対応する物理量が入力される入力装置と、
処理装置と
を有し、
前記処理装置は、
前記入力装置から入力された識別子及び物理量と、前記対応関係とに基づいて、該識別子で特定されるプロセスレシピ、及び前記対応関係が適用される他のプロセスレシピの各々の前記可変パラメータの補正値を算出し、算出された補正値に基づいて前記プロセスレシピを修正する。
上述の課題を解決する半導体素子の製造方法は、
製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む第1のプロセスレシピに基づいて第1の半導体基板に処理を施す工程と、
処理を施された前記第1の半導体基板の前記目標パラメータに対応する物理量を測定する工程と、
第1のプロセスレシピに含まれている処理条件の少なくとも1つである可変パラメータと前記目標パラメータとの対応関係、及び測定された前記目標パラメータに対応する物理量に基づいて、前記可変パラメータ及び前記目標パラメータの値が、前記第1のプロセスレシピのこれらの値とは異なる第2のプロセスレシピの前記可変パラメータの補正値を算出し、該補正値に基づいて該第2のプロセスレシピを修正する工程と
を有する。
製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む第1のプロセスレシピに基づいて第1の半導体基板に処理を施す工程と、
処理を施された前記第1の半導体基板の前記目標パラメータに対応する物理量を測定する工程と、
第1のプロセスレシピに含まれている処理条件の少なくとも1つである可変パラメータと前記目標パラメータとの対応関係、及び測定された前記目標パラメータに対応する物理量に基づいて、前記可変パラメータ及び前記目標パラメータの値が、前記第1のプロセスレシピのこれらの値とは異なる第2のプロセスレシピの前記可変パラメータの補正値を算出し、該補正値に基づいて該第2のプロセスレシピを修正する工程と
を有する。
あるプロセスレシピに基づいて処理を行った結果を評価することにより、当該プロセスレシピのみならず、他のプロセスレシピをも修正することができる。
図面を参照しながら、実施例について説明する。
図1Aに、実施例1による半導体製造装置1のブロック図を示す。半導体製造装置1は、例えば成膜装置、エッチング装置、研磨装置等であり、制御装置10と被制御部20とを含む。被制御部20は、チャンバにガスを導入するための流量制御装置、チャンバ内の圧力制御装置、半導体ウエハ用ステージの温度制御装置、チャンバ内にプラズマを発生するための高周波電源等である。
制御装置10は、処理装置(CPU)11、記憶装置12、入力装置13、及び出力装置14を含む。記憶装置12に、プロセスレシピを記憶するためのレシピ記憶部40が確保されている。プロセスレシピには、半導体製造装置で半導体基板を処理する際の処理条件が含まれる。半導体基板の処理時に、1つのプロセスレシピが選択され、そのプロセスレシピに基づいて処理が行われる。記憶装置12には、さらに、プロセスレシピに基づいて、処理装置11が被制御部20を制御するためのプログラムが格納されている。
入力装置13は、キーボード、マウス、外部メモリ用端子等を含む。出力装置14は、画像表示装置、音声出力装置等を含む。
評価装置30が、半導体製造装置1で実際に処理された半導体基板の処理結果の評価を行う。例えば、半導体製造装置1が成膜装置である場合には、評価装置30は、成膜された薄膜の厚さを測定する。半導体製造装置1がエッチング装置である場合には、評価装置30は、エッチングされた深さを測定する。評価装置30による評価結果、例えば膜厚、エッチング深さ等の測定値が、入力装置13を介して制御装置10に入力される。
図1Bに、レシピ記憶部40のデータ構成の一例を示す。複数のレシピが、レシピグループA、B、C・・・のいずれかのグループに属する。レシピグループAは、複数のプロセスレシピA1、A2、・・・Anを含み、さらに関係式を含む。関係式については、後述する。
プロセスレシピA1〜Anの各々は、製造プロセスにおいて半導体素子に処理を施す際の処理条件、及び半導体素子に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む。例えば、成膜プロセスの場合には、目標になる物理量は、成膜される薄膜の膜厚であり、処理条件には、成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量、及び成膜時間等が含まれる。ドライエッチングプロセスの場合には、目標になる物理量は、エッチングの深さであり、処理条件には、処理温度、パワー、ガス圧、ガス流量、及びエッチング時間等が含まれる。
さらに、プロセスレシピA1〜Anの各々は、成膜時間(可変パラメータ)の許容範囲、及び成膜時間(可変パラメータ)変動幅上限値を含む。
図2に、プロセスレシピに含まれる各パラメータの具体例を示す。レシピグループAに、複数のプロセスレシピA1〜Anが属し、他のレシピグループBに、複数のプロセスレシピB1〜Bnが属する。プロセスレシピA1〜An、及びプロセスレシピB1〜Bnは、例えば酸化シリコン膜の成膜プロセスに対応する。プロセスレシピの識別子によって、複数のプロセスレシピから1つのプロセスレシピが特定される。
プロセスレシピA1の成膜温度の設定値はTa、パワーの設定値はWa、ガス圧の設定値はPa、ガス流量の設定値はFaである。レシピグループAに属する他のプロセスレシピA2〜Anの成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量の設定値は、それぞれTa、Wa、Pa、Faであり、プロセスレシピA1のこれらのパラメータの設定値と同一である。
プロセスレシピA1〜Anの膜厚目標値が相互に異なっている。例えば、プロセスレシピA1、A2、A3の膜厚目標値は、それぞれ100nm、300nm、500nmである。膜厚目標値が異なることに対応して、プロセスレシピA1〜Anの成膜時間の設定値が相互に異なっている。例えば、プロセスレシピA1、A2、A3の成膜時間の設定値は、それぞれta1、ta2、ta3である。同じレシピグループに属するプロセスレシピに含まれる複数のパタメータのうち、プロセスレシピごとに異なるパラメータを、「可変パラメータ」と呼ぶこととする。
プロセスレシピA1の成膜時間許容範囲の設定値は、ta1L〜ta1Hの範囲であり、成膜時間変動幅上限値の設定値は、Δta1Mである。他のプロセスレシピA2〜Anの各々の成膜時間許容範囲及び成膜時間変動幅上限値にも、それぞれ設定値が登録されている。
図3A〜図3Cに、それぞれプロセスレシピA1〜A3に基づいて処理された半導体基板の断面図を示す。プロセスレシピA1〜A3に基づいて処理された半導体基板60の上には、それぞれ図3A〜図3Cに示すように、酸化シリコンからなる厚さ100nm、300nm、500nmの薄膜61A、61B、61Cが形成されている。
図2に戻って説明を続ける。レシピグループBに属するプロセスレシピB1〜Bnにも、膜厚目標値、成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量、成膜時間、成膜時間許容範囲、及び成膜時間変動幅上限値が設定されている。成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量の少なくとも1つのパラメータの設定値は、レシピグループAに属するプロセスレシピの対応するパラメータの設定値とは異なる。
図4に、図1Bに示した関係式の一例を示す。成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量等のパラメータが同一であれば、成膜される薄膜の厚さは、成膜時間に対して線型に増加すると考えられる。一例として、膜厚目標値(目標パラメータ)をx(nm)、成膜時間(可変パラメータ)をy(秒)とすると、下記の関係式が成立する。
上記関係式が、図1Bに示したレシピグループAに対応して、レシピ記憶部40に記憶されている。上述の関係式の係数aには、初期値が設定されている。レシピグループAに属するすべてのプロセスレシピA1〜Anの膜厚目標値と成膜時間とは、上記関係式を満たしている。
図5に、実施例による半導体素子の製造方法の処理の流れを示す。レシピグループAに属するプロセスレシピA1(0)〜An(0)が予め決定されている。ここで、カッコ内の数字は、プロセスレシピの版数を表し、可変パラメータを補正するごとに1ずつ増加する。版数「0」は、プロセスレシピが初期状態であることを意味する。初期状態のプロセスレシピA1(0)〜An(0)の各処理条件(パラメータ)は、例えば半導体製造装置の定期点検時に決定される。
図1に示した半導体製造装置1が、ロットL1、L2、L3・・・の半導体素子に対して、順番に処理を実行する。各ロットには、そのロットの半導体基板に対して処理すべきプロセスレシピが関連付けられている。図5に示した例では、ロットL1〜L3に、プロセスレシピA1が関連付けられ、ロットL4〜L6に、プロセスレシピA2が関連付けられ、ロットL7〜L9に、プロセスレシピA3が関連付けられている。
ロットL1の半導体基板に対して、プロセスレシピA1(0)に基づいて成膜処理を実行する。その後、ロットL1内の半導体基板から数個を抜き取って、処理結果を評価する。具体的には、成膜された薄膜の膜厚を測定する。プロセスレシピA1を特定するための識別子、及び膜厚の測定結果を、図1Aに示した入力装置13に入力する。
ステップS1において、処理装置11が、測定された膜厚と、入力された識別子で特定されるプロセスレシピの膜厚目標値とに基づいて、関係式の係数aを求める。新たに算出された係数aと、プロセスレシピA1〜Anの膜厚目標値とに基づいて、各プロセスレシピA1〜Anの成膜時間の補正値を算出する。
図6に、補正値の算出の一例を示す。プロセスレシピA1〜A5の膜厚目標値は、それぞれ100nm、300nm、500nm、1000nm、及び1500nmであり、補正前の成膜時間は、それぞれta1(0)〜ta5(0)である。プロセスレシピA1によって処理した半導体素子の膜厚の測定値が106nmであったとする。
補正前の成膜時間ta1(0)と、膜厚測定値106nmとを、それぞれ関係式のy及びxに代入して、係数aの値a1を算出する。
係数aの値をa1とした関係式の膜厚目標値xに、各プロセスレシピA1〜A5の膜厚目標値を代入することにより、成膜時間yを算出する。算出された成膜時間yを、各プロセスレシピA1〜A5の補正後の成膜時間ta1(1)〜ta5(1)とする。このように、プロセスレシピA2〜A5に基づいて実際の処理を行っておらず、膜厚測定値が存在しない場合でも、プロセスレシピA2〜A5の補正後の成膜時間が算出される。
図5に示したステップS2において、成膜時間の補正値が、成膜時間許容範囲に納まっているか否かを判定する。さらに、補正前の成膜時間から補正後の成膜時間までの変動幅が、成膜時間変動幅上限値以下であるか否かを判定する。この判定は、プロセスレシピA1〜Anごとに行う。
成膜時間の補正値が成膜時間許容範囲外である場合、または成膜時間の変動幅が成膜時間変動幅上限値を超えている場合には、図1Aに示した出力装置14から警報を発出する。成膜時間の補正値が成膜時間許容範囲内であり、かつ成膜時間の変動幅が成膜時間変動幅上限値以下である場合には、ステップS3において、各プロセスレシピA1〜A4の成膜時間を、補正後の値に書き換えることによって、プロセスレシピA1〜A4を修正する。これにより、プロセスレシピの版数が「1」になる。
ロットL2及びL3の半導体基板に対しては、修正されたプロセスレシピA1(1)に基づいて処理が実行される。さらに、ロットL4〜L6の半導体基板に対しては、修正されたプロセスレシピA2(1)に基づいて処理が実行され、ロットL7〜L9の半導体基板に対しては、修正されたプロセスレシピA3(1)に基づいて処理が実行される。
このように、レシピグループAに属するいずれか1つのプロセスレシピ、例えばプロセスレシピA1に基づいた処理が実行され、その処理結果が評価されると、プロセスレシピA1のみならず、レシピグループAに属する他のプロセスレシピA2〜Anにも評価結果が反映される。このため、現時点の製造設備状態に整合した適切なプロセスレシピに基づいた処理を行うことが可能になる。
処理後の半導体基板の評価、例えば成膜された薄膜の膜厚測定と、評価結果に基づくプロセスレシピの修正は、ある定められた周期ごとに行うことが好ましい。これにより、プロセスレシピの設定値を、製造設備の現在の状態に整合させておくことが可能になる。
図7及び図8を参照して、図5の補正値判定ステップS2について説明する。図7に、プロセスレシピA1の成膜時間の設定値の時刻暦の一例を示す。時間経過と共に、成膜時間ta1の設定値が修正されている。時刻tALMにおいて、成膜時間ta1の設定値が、その許容範囲ta1L〜ta1Hから外れる。この場合、製造設備に何らかの異常が発生していると考えられるため、時刻tALMにおいて警報を発出する。
図8に、プロセスレシピA1の成膜時間の設定値の時刻暦の他の一例を示す。時刻tALMにおいて、補正直前の成膜時間から補正後の成膜時間までの変動幅が、変動幅上限値Δta1Mを超える。このように、成膜時間の設定値が急激に変動した場合には、その絶対値が成膜時間許容範囲内であったとしても、製造設備に何らかの異常が発生したと考えられる。このため、時刻tALMにおいて警報を発出する。
このように、成膜時間の設定値の妥当性を検証することにより、製造設備の異常を早期に発見することができる。なお、成膜時間の設定値の妥当性の判定に、図7に示した成膜時間許容範囲内か否かの判定と、図8に示した成膜時間変動幅上限値以下か否かの判定との両者を用いてもよいし、いずれか一方のみを用いてもよい。
図9に、参考例による半導体素子の製造方法の処理の流れを示す。ロットの処理の順番は、図5に示した実施例1による方法の順番と同じである。プロセスレシピA1(0)に基づいて、ロットL1の半導体基板の処理を行う。処理後の半導体基板の評価を行い、評価結果に基づいて、プロセスレシピA1(0)をプロセスレシピA1(1)に修正する。レシピグループAに属する他のプロセスレシピA2〜Anは修正されない。修正後のプロセスレシピA1(1)に基づいて、ロットL2及びL3の半導体基板の処理を行う。
その次のロットL4の処理を行う際には、プロセスレシピA2(0)が修正されていないため、初期のプロセスレシピA2(0)が適用される。処理後の半導体基板の評価を行い、評価結果に基づいて、プロセスレシピA2(0)をプロセスレシピA2(1)に修正する。修正後のプロセスレシピA2(1)に基づいて、ロットL5及びL6の半導体基板の処理を行う。
同様に、ロットL7の半導体基板は、初期のプロセスレシピA3(0)に基づいて処理される。処理後の半導体基板の評価結果に基づいて、プロセスレシピA3(0)をプロセスレシピA3(1)に修正する。その次のロットL8及びL9の半導体基板は、修正後のプロセスレシピA3(1)に基づいて処理される。
参考例では、ロットR4及びR7の半導体基板の処理には、それぞれ修正前のプロセスレシピA2(0)及びA3(0)が適用される。これに対し、図5に示した実施例では、ロットR4及びR7の半導体基板の処理にも、それぞれ修正後のプロセスレシピA2(1)及びA3(1)が適用される。
実施例1と参考例とを対比すると、実施例1による方法では、種々のプロセスレシピのロットの処理を行う際に、修正後の適切なプロセスレシピを早期に適用することが可能であることがわかる。
次に、実施例2について説明する。上記実施例1では、目標パラメータを成膜される薄膜の膜厚とし、可変パラメータを成膜時間としたが、可変パラメータとして他の処理条件を採用することも可能である。例えば、成膜温度、成膜時のパワー等を可変パラメータとして採用することができる。成膜温度を可変パラメータとして採用した場合には、図1Bに示したレシピグループに対応する関係式では、成膜温度と膜厚との関係が定義される。
上記実施例1では、関係式が線型であったが、関係式は線型とは限らない。一般的に、可変パラメータyと目標パラメータxとが、下記の関係式を満たすとする。
ここで、a及びbは、評価結果に基づいて補正される係数である。例えば、関数fがxの2次関数であり、係数a及びbは、それぞれ2次の項及び1次の項の係数に対応する。2つの係数を補正するには、同一のレシピグループに属する少なくとも2つのプロセスレシピに基づいた評価結果が必要になる。
図10に、実施例2による半導体素子の製造方法の処理の流れを示す。プロセスレシピA1(0)に基づいて、ロットL1の半導体基板の処理を行う。処理結果を評価することにより、プロセスレシピA1(0)をプロセスレシピA1(1)に修正する。この時点では、2つの係数a及びbを補正することができないため、他のプロセスレシピA2〜Anを修正することはできない。
ロットL2及びL3の半導体基板に対して、修正後のプロセスレシピA1(1)に基づいた処理を行う。
ロットL4の半導体基板に対して、初期のプロセスレシピA2(0)に基づいた処理を行う。この処理後に、ロットL4の半導体基板の処理結果を評価する。ロットL1及びL4の半導体基板の評価結果に基づいて、レシピグループAのプロセスレシピA2〜Anを修正し、修正後のプロセスレシピA2(1)〜An(1)を得る。
ロットL5及びL6の半導体基板に対して、修正後のプロセスレシピA2(1)に基づいた処理を行う。さらに、ロットL7〜L9の半導体基板に対して、修正後のプロセスレシピA3(1)に基づいた処理を行う。
実施例2においては、プロセスレシピA1及びA2に基づいた2つの処理結果により、レシピグループAの他のプロセスレシピA3〜Anの修正を行う。このため、図10において、ロットL7の半導体素子の処理に、修正後のプロセスレシピA3(1)を適用することができる。
また、実施例2においても、図5に示したステップS2の補正値判定処理を適用してもよい。
実施例1及び2では、目標パラメータとして薄膜の膜厚を採用したが、他の物理量を目標パラメータとして採用することも可能である。例えば、薄膜の抵抗率を目標パラメータとすることも可能である。この場合、成膜温度、パワー、ガス圧、ガス流量等の条件のうち1つの条件を可変パラメータとして採用する。
次に、実施例3による半導体素子の製造方法について説明する。実施例1及び2では、目標パラメータ及び可変パラメータを、それぞれ1つとした。実施例3では、複数の物理量を目標パラメータとし、可変パラメータとして複数の処理条件が採用される。
図11Aに、実施例3のプロセスレシピに基づいて処理された半導体基板の断面図を示す。半導体基板70の上に、酸化シリコンからなる第1の膜71が形成され、その上に、異なる成膜条件で第2の膜72が形成されている。
図11Bに、実施例3の工程に適用されるプロセスレシピの一例を示す。第1の膜71の厚さを、第1の膜厚目標値(第1の目標パラメータ)とし、第2の膜72の厚さを第2の膜厚目標値(第2の目標パラメータ)とする。第1の成膜温度、第1のパワー、第1のガス圧、第1のガス流量、及び第1の成膜時間が、第1の膜の成膜条件に相当し、第2の成膜温度、第2のパワー、第2のガス圧、第2のガス流量、及び第2の成膜時間が、第2の膜の成膜条件に相当する。第1の成膜時間を第1の可変パラメータとし、第2の成膜時間を第2の可変パラメータとする。レシピグループ内の全てのプロセスレシピにおいて、第1及び第2の成膜時間以外の処理条件は共通である。
第1の膜厚目標値x1と第1の可変パラメータy1との関係を示す第1の関係式が定義され、第2の膜厚目標値x2と第2の可変パラメータy2との関係を示す第2の関係式が定義される。
1つのプロセスレシピA1に基づいて半導体基板の処理を行い、その処理結果を評価することにより、プロセスレシピA1の第1及び第2の可変パラメータを補正することができる。さらに、第1の関係式に、修正後のプロセスレシピA1の第1の可変パラメータと第1の目標パラメータとを代入することにより、第1の関係式の係数を補正することができる。補正された係数を持つ第1の関係式に基づいて、同一のレシピグループに属する他のプロセスレシピA2〜Anを修正することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1 半導体製造装置
10 制御装置
11 処理装置(CPU)
12 記憶装置
13 入力装置
14 出力装置
20 被制御部
30 評価装置
40 レシピ記憶部のデータ構成
60 半導体基板
61 薄膜
70 半導体基板
71 第1の膜
72 第2の膜
10 制御装置
11 処理装置(CPU)
12 記憶装置
13 入力装置
14 出力装置
20 被制御部
30 評価装置
40 レシピ記憶部のデータ構成
60 半導体基板
61 薄膜
70 半導体基板
71 第1の膜
72 第2の膜
Claims (4)
- 製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む複数のプロセスレシピを記憶し、さらに前記処理条件の少なくとも1つを可変パラメータとし、前記目標パラメータに対応する物理量と該可変パラメータとの対応関係を記憶している記憶装置と、
プロセスレシピを特定する識別子、及び当該識別子で特定されるプロセスレシピの目標パラメータに対応する物理量が入力される入力装置と、
処理装置と
を有し、
前記処理装置は、
前記入力装置から入力された識別子及び物理量と、前記対応関係とに基づいて、該識別子で特定されるプロセスレシピ、及び前記対応関係が適用される他のプロセスレシピの各々の前記可変パラメータの補正値を算出し、算出された補正値に基づいて前記プロセスレシピを修正する半導体製造装置。 - 前記記憶装置は、さらに、前記プロセスレシピごとに、前記可変パラメータの許容範囲を記憶しており、
前記処理装置は、前記可変パラメータの補正値が、前記許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内である場合には、算出された補正値に基づいて前記プロセスレシピを修正し、許容範囲外である場合には、出力装置から警報を発出する請求項1に記載の半導体製造装置。 - 前記記憶装置は、さらに、前記可変パラメータの変動幅の上限値を記憶しており、
前記処理装置は、前記可変パラメータの補正前の値と補正後の値との差が、前記変動幅の上限値以下であるか否かを判定し、前記差が前記上限値以下である場合には、算出された補正値に基づいて前記プロセスレシピを修正し、前記差が前記上限値値よりも大きい場合には、出力装置から警報を発出する請求項1または2に記載の半導体製造装置。 - 製造プロセスにおいて半導体基板に処理を施す際の処理条件、及び半導体基板に処理を施す際の目標になる物理量に対応する目標パラメータを含む第1のプロセスレシピに基づいて第1の半導体基板に処理を施す工程と、
処理を施された前記第1の半導体基板の前記目標パラメータに対応する物理量を測定する工程と、
第1のプロセスレシピに含まれている処理条件の少なくとも1つである可変パラメータと前記目標パラメータとの対応関係、及び測定された前記目標パラメータに対応する物理量に基づいて、前記可変パラメータ及び前記目標パラメータの値が、前記第1のプロセスレシピのこれらの値とは異なる第2のプロセスレシピの前記可変パラメータの補正値を算出し、該補正値に基づいて該第2のプロセスレシピを修正する工程と、
修正後の前記第2のプロセスレシピに基づいて、第2の半導体基板に処理を施す工程と
を有する半導体素子の製造方法。
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JP2021060592A (ja) * | 2020-12-08 | 2021-04-15 | キヤノン株式会社 | 情報処理装置、決定方法、プログラム、リソグラフィシステム、および物品の製造方法 |
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2009
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