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JP2010167888A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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JP2010167888A
JP2010167888A JP2009011803A JP2009011803A JP2010167888A JP 2010167888 A JP2010167888 A JP 2010167888A JP 2009011803 A JP2009011803 A JP 2009011803A JP 2009011803 A JP2009011803 A JP 2009011803A JP 2010167888 A JP2010167888 A JP 2010167888A
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Masaru Fujii
優 藤井
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Abstract

【課題】本発明は、車速や制動力に拘わらずピストンのブレーキパッドとの接触面を適正に傾斜可能なディスクブレーキ装置を提供する。
【解決手段】キャリパ(64)には、主ピストン(66)及びシリンダ(65d)を一体に有してブレーキロータ(63)の回転方向に回動し主ピストンの端面(66a)をブレーキロータの回転方向で傾斜可能な球面軸受け(65)が遊嵌されており、当該球面軸受けは回動手段(69)により回動させられ、これにより主ピストンの端面が傾斜させられるが、この際、回動可変手段(43R,43L)によって回動手段の回動度合いを可変操作する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に係り、詳しくはキャリパボディの構造に関する。
制動装置として知られているディスクブレーキ装置は、車輪と共に回動するブレーキロータをブレーキロータの両側面に設置された一対のブレーキパッドで押圧し制動するものである。
このようなディスクブレーキ装置において、ブレーキパッドは、一側をピストンで押圧することで他側が爪部に押し付けられるよう構成されている。
しかしながら、斯かる構成では、ピストン及び爪部により局所的に押圧されるため、ブレーキパッドは変形し易く、局所的な接触によりブレーキパッドの偏磨耗やブレーキ鳴きが発生し易いという問題がある。
そこで、ブレーキパッドの偏磨耗及びブレーキ鳴きを防止すべく、ピストン及び爪部のブレーキパッド接触部を予め傾斜させる構成のディスクブレーキ装置が開発されている(特許文献1)。
特開2006−46400号公報
上記特許文献1のディスクブレーキ装置では、ピストン及び爪部のブレーキパッド接触面を予め一定の角度傾斜させているだけであり、車速や制動力によってはブレーキパッドの偏磨耗及びブレーキ鳴きを防止できる適正な傾斜角度となっているとは言い難く、好ましいことではない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、車速や制動力に拘わらずピストンのブレーキパッドの接触面を適正に傾斜可能なディスクブレーキ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1のディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するブレーキロータと、前記ブレーキロータの両側面に押圧される一対のブレーキパッドと、前記ブレーキロータの外周を跨いで設けられ、一側に主ピストンと該主ピストンを収容するシリンダを有する一方、他側に爪部が形成され、前記主ピストンの端面と前記爪部の内側面とで前記一対のブレーキパッドを前記ブレーキロータの両側面に押圧するキャリパと、前記主ピストン及び前記シリンダを一体に有して前記キャリパに遊嵌され、前記ブレーキロータの回転方向に回動して前記主ピストンの端面を前記ブレーキロータの回転方向で傾斜可能な球面軸受けと、該球面軸受けを回動させる回動手段と、該回動手段の回動度合いを可変させる回動可変手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2のディスクブレーキ装置では、車両の車輪にブレーキフルードの圧力に応じた制動力を発生する液圧式のディスクブレーキ装置であって、ブレーキペダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、前記ブレーキフルードの圧力を検出するブレーキフルード圧力検出手段とを備え、前記回動手段は、前記球面軸受けを回動させるレバーと、前記ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンに前記ブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含み、前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出されると、前記車速検出手段により検出された車速と前記ブレーキフルード圧力検出手段により検出されたブレーキフルード圧力とに基づいて前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いを可変させることを特徴とする。
また、請求項3のディスクブレーキ装置では、前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出された後、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速以下であり、前記ブレーキフルード圧力検出手段により検出されたブレーキフルード圧力が第1の所定圧力以下であるとき、前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を第1の所定分配圧力とし、ブレーキフルード圧力が前記第1の所定圧力より大きく第2の所定圧力以下であるとき、前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を前記第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とし、ブレーキフルード圧力が前記第2の所定圧力より大きいとき、前記副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給を停止することを特徴とする。
また、請求項4のディスクブレーキ装置では、車両の車輪にブレーキフルードの圧力に応じた制動力を発生する液圧式のディスクブレーキ装置であって、ブレーキペダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、車両の減速度を検出する車両減速度検出手段と、前記回動手段は、前記球面軸受けを回動させるレバーと、前記ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンに前記ブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含み、前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出されると、前記車速検出手段により検出された車速と前記車両減速度検出手段により検出された車両の減速度とに基づいて前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いを可変させることを特徴とする。
また、請求項5のディスクブレーキ装置では、前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出された後、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速以下であり、前記車両減速度検出手段により検出された車両の減速度が第1の所定減速度以下であるとき、前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を第1の所定分配圧力とし、車両の減速度が前記第2の所定減速度より大きく第2の所定減速度以下であるとき、前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を前記第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とし、車両の減速度が前記第2の所定減速度より大きいとき、前記副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給を停止することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、キャリパには、主ピストン及びシリンダを一体に有してブレーキロータの回転方向に回動し主ピストンの端面をブレーキロータの回転方向で傾斜可能な球面軸受けが遊嵌されており、当該球面軸受けは回動手段により回動させられ、これにより主ピストンの端面が傾斜させられるが、この際、回動可変手段によって回動手段の回動度合いが可変操作される。
従って、主ピストンの端面の傾斜の度合いが可変させられることになり、ブレーキパッドの面圧分布を任意に変化させることができ、ブレーキパッドの偏磨耗やブレーキ鳴きを低減することができる。
そして、斯かる構成により、従来ブレーキ鳴き低減を目的として採用していた面取り加工やシムを廃止することができる。
請求項2の発明によれば、液圧式のディスクブレーキ装置であって、回動手段は、球面軸受けを回動させるレバーと、ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンにブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含んでおり、ブレーキペダルの作動が検出されると、回動可変手段により、車速とブレーキフルード圧力とに基づいて副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いが可変させられる。
従って、車速とブレーキフルード圧力とに応じて副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いが可変させられることで球面軸受けの回動度合い、即ち主ピストンの端面の傾斜の度合いが可変させられることになり、ブレーキパッドの偏磨耗やブレーキ鳴きを適切に低減することができる。
請求項3の発明によれば、ブレーキペダルの作動が検出された後、車速が所定車速以下でありブレーキフルード圧力が第1の所定圧力以下であるときには副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力が第1の所定分配圧力とされ、ブレーキフルード圧力が第1の所定圧力より大きく第2の所定圧力以下であるときには副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力が第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とされ、ブレーキフルード圧力が第2の所定圧力より大きいときには副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給は停止される。
従って、低車速、低ブレーキフルード圧力である場合には主ピストンの端面の傾斜の度合いを大きくすることによりブレーキ鳴きを低減することができ、中ブレーキフルード圧力である場合には主ピストンの端面の傾斜の度合いを小さくしてブレーキパッドの偏磨耗を低減しつつブレーキ鳴きを低減でき、高ブレーキフルード圧力である場合には主ピストンの端面の傾斜をなくしてブレーキパッドの偏磨耗を低減しつつ制動力を最大限に発揮することができる。
請求項4の発明によれば、液圧式のディスクブレーキ装置であって、回動手段は、球面軸受けを回動させるレバーと、ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンにブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含んでおり、ブレーキペダルの作動が検出されると、回動可変手段により、車速と車両の減速度とに基づいて副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いが可変させられる。
従って、車速と車両の減速度とに応じて副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いが可変させられることで球面軸受けの回動度合い、即ち主ピストンの端面の傾斜の度合いが可変させられることになり、ブレーキパッドの偏磨耗やブレーキ鳴きを適切に低減することができる。
請求項5の発明によれば、ブレーキペダルの作動が検出された後、車速が所定車速以下であり車両の減速度が第1の所定減速度以下であるときには副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力が第1の所定分配圧力とされ、車両の減速度が第1の所定減速度より大きく第2の所定減速度以下であるときには副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力が第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とされ、車両の減速度が第2の所定減速度より大きいときには副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給は停止される。
従って、低車速且つ低減速度である場合には主ピストンの端面の傾斜の度合いを大きくすることによりブレーキ鳴きを低減することができ、中減速度である場合には主ピストンの端面の傾斜の度合いを小さくしてブレーキパッドの偏磨耗を低減しつつブレーキ鳴きを低減でき、高減速度である場合には主ピストンの端面の傾斜をなくしてブレーキパッドの偏磨耗を低減しつつ制動力を最大限に発揮することができる。
本発明に係る車両のディスクブレーキ装置の概略構成図である。 本発明に係るディスクブレーキ装置の詳細図である。 本発明の第1実施例に係る球面軸受け傾斜用ピストンの作動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係る球面軸受け傾斜用ピストンの作動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、車両1に搭載された本発明に係るディスクブレーキ装置の概略構成図である。また、図2は、図1のA−A線での断面図であり、本発明に係るディスクブレーキ装置の詳細図である。
以下、当該ディスクブレーキ装置の構成を説明する。
図1に示すように、ディスクブレーキ装置は、マスタシリンダユニット30、ハイドロリックユニット41、コントロールソレノイドバルブ(ブレーキフルード圧力分配手段)43R、43L、液圧式ディスクブレーキシステム61R、61L、各種センサ、電子コントロールユニット(以下ECUという)10から構成される。
マスタシリンダユニット30は、ブレーキペダル31、ブレーキスイッチ32、ブレーキブースタ33及びマスタシリンダ34からなる一般的なものであり、詳細な構造の説明は省略する。なお、ブレーキスイッチ(ブレーキペダル作動検出手段)32は、ブレーキペダル31の踏み込み時にブレーキペダル31の作動を検出するものである。
ハイドロリックユニット41は、マスタシリンダ34から押し出されたブレーキフルードを前後左右輪に分配するものである。また、ハイドロリックユニット41には、ブレーキ作動時のブレーキフルード圧力を検出する液圧センサ(ブレーキフルード圧力検出手段)42を備える。
コントロールソレノイドバルブ43R、43Lは、ハイドロリックユニット41より分配されたブレーキフルードをECU10の指令に基づき液圧式ディスクブレーキシステム61R、61Lの詳しくは後述するピストン66側の管路44と球面軸受け傾斜用ピストン(以下、傾斜用ピストンという)69側の管路46とにそれぞれ分配する。
液圧式ディスクブレーキシステム61R、61Lは、図2に示すように、それぞれ、車輪と共に回動するブレーキロータ63と、ブレーキロータ63の両側面を押圧する一対のブレーキパッド67、67と、ブレーキロータ63の外周を跨いで一側にピストン(主ピストン)66とピストン66を収容するシリンダ65bを有する一方、他側に爪部64aの形成されたキャリパ64とを備え、ブレーキフルードが管路44を介してシリンダ65bに供給されるように構成されている。また、シリンダ65bの内周面には、シリンダ65bとピストン66との摺動面を液密に保持するよう、弾性材よりなるピストンシール68が嵌合されている。
これにより、液圧式ディスクブレーキシステム61R、61Lでは、基本的に、コントロールソレノイドバルブ43R、43Lから管路44を介してブレーキフルードがシリンダ65bに供給されると、ブレーキフルードの液圧によりピストン66が押圧されてピストン66の端面66aと爪部64aの内側面64bとで一対のブレーキパッド67、67がブレーキロータ63の両側面に押圧され、ブレーキロータ63が一対のブレーキパッド67、67に挟まれることで制動が行われる。
ところで、同図に示すように、液圧式ディスクブレーキシステム61R、61Lでは、上記ピストン66及びシリンダ65bは、キャリパ64に遊嵌された球面軸受け65に一体に設けられている。詳しくは、球面軸受け65は、ブレーキロータ63の回転方向(白抜き矢印)に回動可能、即ちピストン66をブレーキロータ63の回転方向で揺動可能にキャリパ64に遊嵌されている。
そして、同図に示すように、球面軸受け65には、球面軸受け65を回動させてピストン66を揺動させるためのレバー65aが設けられており、一方キャリパ64には摺動自在にして傾斜用ピストン(副ピストン)69が埋設され、傾斜用ピストン69には管路46を介してブレーキフルードの液圧が作用している(回動手段)。
従って、当該液圧式ディスクブレーキシステム61R、61Lによれば、傾斜用ピストン69がブレーキフルードに押圧されるとレバー65aが押されることになり、これにより、球面軸受け65を回動させ、ピストン66をブレーキロータ63の回転方向で揺動させ、ピストン66の端面66aを傾斜させることが可能である。
車速センサ(車速検出手段)91は、車両1に取り付けられ車両の速度を検出するものである。
加速度センサ(車両減速度検出手段)92は、車両1に取り付けられ車両の前後方向の加速度を検出するものである。
ECU10は、図示しないエンジンの運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される。
ECU10の入力側には、上記ブレーキスイッチ32、液圧センサ42、車速センサ91及び加速度センサ92が接続されており、これらのセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU10の出力側には、上記コントロールソレノイドバルブ43R、43Lが接続されており、ECU10は、各種センサ類からの検出情報に基づいて車両状況を演算し、出力信号をコントロールソレノイドバルブ43R、43Lに供給することでブレーキフルードの液圧を傾斜用ピストン69に作用させてこれを作動させ、ピストン66を揺動させる(回動可変手段)。
以下、このように構成された本発明に係るディスクブレーキ装置の作用及び効果について説明する。
図3は、ECU10の実行する本発明の第1実施例に係る傾斜用ピストン69の作動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS10では、ブレーキペダル31の作動の有無を判別する。判別結果が真(Yes)でブレーキペダル31が作動していれば、ステップS12に進む。判別結果が偽(No)で作動していなければ、ステップS10に戻り再度判別する。
ステップS12では、車速センサ91からの情報に基づき車速Vaが所定車速V1以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で所定車速V1以下であれば、ステップS14に進む。判別結果が偽(No)で所定車速V1より大の場合は、ステップS18に進む。
ステップS14では、液圧センサ42からの情報に基づきブレーキフルード圧力Paが第1の所定圧力P1以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で第1の所定圧力P1以下であれば、ステップS16に進み、傾斜用ピストン69にブレーキフルード圧力Paの一部を第1の所定分配圧力Pb1として分配し、ピストン66の端面66aを強い力で傾斜用ピストン69を押しつつ傾斜させる(強押し)。判別結果が偽(No)で第1の所定圧力P1以下でない場合は、ステップS18に進む。
ステップS18では、ブレーキフルード圧力Paが第2の所定圧力P2以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で第2の所定圧力P2以下であれば、ステップS20に進み傾斜用ピストン69にブレーキフルード圧力Paの一部を上記第1の所定分配圧力Pb1よりも小さい第2の所定分配圧力Pb2として分配し、ピストン66の端面66aを上記ブレーキフルード圧力Paが第1の所定圧力P1以下の場合よりも弱い力で傾斜用ピストン69を押しつつ傾斜させる(弱押し)。判別結果が偽(No)で第2の所定圧力P2以下でない場合は、ステップS22に進み、傾斜用ピストン69に圧力を分配せず不作動とし、ピストン66の端面66aは傾斜させない。
このように、本発明の第1実施例に係るディスクブレーキ装置によれば、車速Vaとブレーキフルード圧力Paとに応じて傾斜用ピストン69に供給するブレーキフルード圧力Paの分配度合いを変えて、球面軸受け65の回動度合いひいてはピストン66の端面66aの傾斜度合いを可変としている。これにより、ブレーキパッド67の面圧分布を任意に変化させることができ、ブレーキパッド67の偏磨耗やブレーキ鳴きを適切に低減することができ、従来ブレーキ鳴き低減を目的に採用していた面取り加工及びシムを廃止することができる。
特に、ブレーキペダル31の作動が検出された後、車速Vaが所定車速V1以下でありブレーキフルード圧力Paが第1の所定圧力P1以下であるときには傾斜用ピストン69に供給される圧力を第1の所定分配圧力Pb1とし、ブレーキフルード圧力Paが第1の所定圧力P1より大きく第2の所定圧力P2以下であるときには傾斜用ピストン69に供給される圧力を第1の所定分配圧力Pb1よりも小さい第2の所定分配圧力Pb2とし、ブレーキフルード圧力Paが第2の所定圧力P2より大きいときには傾斜用ピストン69への圧力の供給を停止するようにしている。
従って、低車速、低ブレーキフルード圧力である場合にはピストン66の端面66aの傾斜度合いを大きくすることによりブレーキ鳴きを低減することができ、中ブレーキフルード圧力である場合にはピストン66の端面66aの傾斜度合いを小さくしてブレーキパッド67の偏磨耗を低減しつつブレーキ鳴きを低減でき、高ブレーキフルード圧力である場合にはピストン66の端面66aの傾斜をなくしてブレーキパッド67の偏磨耗を低減しつつ制動力を最大限に発揮することができる。
図4は、ECU10の実行する本発明の第2実施例に係る傾斜用ピストン69の作動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
第2実施例では、上記第1実施例の車速Vaによる判別に代えて車両減速度Gaによる判別を行っている点が相違しており、以下上記第1実施例と異なる点について説明する。
図4に示すように、ステップS10からステップS12を経てステップS14’では、加速度センサ92からの情報に基づき車両減速度Gaが第1の車両減速度G1以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で第1の車両減速度G1以下であれば、ステップS16に進み傾斜用ピストン69に第1の所定分配圧力Pb1を分配し、ピストン66の端面66aを強い力で傾斜用ピストン69を押しつつ傾斜させる(強押し)。判別結果が偽(No)で第1の車両減速度G1以下でない場合は、ステップS18’に進む。
ステップS18’では、車両減速度Gaが第2の車両減速度G2以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で第2の車両減速度G2以下であれば、ステップS20に進み傾斜用ピストン69に第2の所定分配圧力Pb2を分配し、ピストン66の端面66aを上記ブレーキフルード圧力Paが第1の所定圧力P1以下の場合よりも弱い力で傾斜用ピストン69を押しつつ傾斜させる(弱押し)。判別結果が偽(No)で第2の車両減速度G2より大の場合は、ステップS22に進み傾斜用ピストン69に圧力を分配せず不作動とし、ピストン66の端面66aは傾斜させない。
このように、本発明の第2実施例に係るディスクブレーキ装置によれば、車速Vaと車両減速度Gaとに応じて傾斜用ピストン69に供給するブレーキフルード圧力Paの分配度合いを変えて、球面軸受け65の回動度合いひいてはピストン66の端面66aの傾斜度合いを可変としている。これにより、ブレーキパッド67の面圧分布を任意に変化させることができ、ブレーキパッド67の偏磨耗やブレーキ鳴きを適切に低減することができ、上記第1実施例の場合と同様の効果を得ることができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態ではハイドロリックユニット41からの油圧ラインをコントロールソレノイドバルブ43にてピストン66側と傾斜用ピストン69側とに分配しているが、油圧ラインを2系統としハイドロリックユニット41からピストン66側と傾斜用ピストン69側とに直接分配してもよい。
また、上記実施形態ではピストン66が1つである場合について説明したが、ピストン66は1つに限定されるものではなく、2連又はそれ以上であってもよい。
また、上記第1実施例では、液圧センサ72にてブレーキフルード圧力Paを検出していたが、ブレーキペダル踏み込み量センサを設け、ブレーキペダル61の踏み込み量を検出してもよい。
また、上記第2実施例では、加速度センサ92にて車両減速度Gaを検出していたが、車速センサ91によって検出される車速Vaの変化率に基づき車両減速度Gaを検出してもよい。
また、上記実施形態では、ECU10によって傾斜用ピストン69の作動制御を行うようにしたが、例えば、アンチロックブレーキシステム(ABS)を備える場合には、ABSのコントロールユニット(ABS/CU)によって傾斜用ピストン69の作動制御を行うようにしてもよい。
1 車両
10 ECU
30 マスタシリンダユニット
31 ブレーキペダル
32 ブレーキスイッチ(ブレーキペダル作動検出手段)
41 ハイドロリックユニット
42 液圧センサ(ブレーキフルード圧力検出手段)
43R、43L コントロールソレノイドバルブ
61R、61L 液圧式ディスクブレーキシステム
63 ブレーキロータ
64 キャリパ
65 球面軸受け
66 ピストン(主ピストン)
67 ブレーキパッド
69 球面軸受け傾斜用ピストン(副ピストン)
91 車速センサ(車速検出手段)
92 加速度センサ(車両減速度検出手段)

Claims (5)

  1. 車輪と共に回転するブレーキロータと、
    前記ブレーキロータの両側面に押圧される一対のブレーキパッドと、
    前記ブレーキロータの外周を跨いで設けられ、一側に主ピストンと該主ピストンを収容するシリンダを有する一方、他側に爪部が形成され、前記主ピストンの端面と前記爪部の内側面とで前記一対のブレーキパッドを前記ブレーキロータの両側面に押圧するキャリパと、
    前記主ピストン及び前記シリンダを一体に有して前記キャリパに遊嵌され、前記ブレーキロータの回転方向に回動して前記主ピストンの端面を前記ブレーキロータの回転方向で傾斜可能な球面軸受けと、
    該球面軸受けを回動させる回動手段と、
    該回動手段の回動度合いを可変させる回動可変手段とを備えたことを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 車両の車輪にブレーキフルードの圧力に応じた制動力を発生する液圧式のディスクブレーキ装置であって、
    ブレーキペダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、
    車両の速度を検出する車速検出手段と、
    前記ブレーキフルードの圧力を検出するブレーキフルード圧力検出手段とを備え、
    前記回動手段は、前記球面軸受けを回動させるレバーと、前記ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンに前記ブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含み、
    前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出されると、前記車速検出手段により検出された車速と前記ブレーキフルード圧力検出手段により検出されたブレーキフルード圧力とに基づいて前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いを可変させることを特徴とする、請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出された後、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速以下であり、前記ブレーキフルード圧力検出手段により検出されたブレーキフルード圧力が第1の所定圧力以下であるとき、前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を第1の所定分配圧力とし、ブレーキフルード圧力が前記第1の所定圧力より大きく第2の所定圧力以下であるとき、前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を前記第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とし、ブレーキフルード圧力が前記第2の所定圧力より大きいとき、前記副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給を停止することを特徴とする、請求項2に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 車両の車輪にブレーキフルードの圧力に応じた制動力を発生する液圧式のディスクブレーキ装置であって、
    ブレーキペダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、
    車両の速度を検出する車速検出手段と、
    車両の減速度を検出する車両減速度検出手段と、
    前記回動手段は、前記球面軸受けを回動させるレバーと、前記ブレーキフルードの圧力により作動して該レバーを押圧する副ピストンと、該副ピストンに前記ブレーキフルードの圧力を分配して供給するブレーキフルード圧力分配手段とを含み、
    前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出されると、前記車速検出手段により検出された車速と前記車両減速度検出手段により検出された車両の減速度とに基づいて前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力の分配度合いを可変させることを特徴とする、請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記回動可変手段は、前記ブレーキペダル作動検出手段によりブレーキペダルの作動が検出された後、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速以下であり、前記車両減速度検出手段により検出された車両の減速度が第1の所定減速度以下であるとき、前記ブレーキフルード圧力分配手段により前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を第1の所定分配圧力とし、車両の減速度が前記第2の所定減速度より大きく第2の所定減速度以下であるとき、前記副ピストンに供給されるブレーキフルード圧力を前記第1の所定分配圧力よりも小さい第2の所定分配圧力とし、車両の減速度が前記第2の所定減速度より大きいとき、前記副ピストンへのブレーキフルード圧力の供給を停止することを特徴とする、請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103278071A (zh) * 2013-06-07 2013-09-04 江苏宏泰石化机械有限公司 一种通用的梯形垫环槽直径测量工具及测量方法
JP2014185680A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Hitachi Automotive Systems Ltd ディスクブレーキ
CN115476835A (zh) * 2022-10-14 2022-12-16 江苏炬瑞车辆科技有限公司 一种车辆消除液压盘式制动器启动阻滞的方法

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