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JP2010160160A - 放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法 - Google Patents

放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法 Download PDF

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JP2010160160A JP2010062313A JP2010062313A JP2010160160A JP 2010160160 A JP2010160160 A JP 2010160160A JP 2010062313 A JP2010062313 A JP 2010062313A JP 2010062313 A JP2010062313 A JP 2010062313A JP 2010160160 A JP2010160160 A JP 2010160160A
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radioactive material
wall
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Hideki Tanaka
秀樹 田中
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Obayashi Corp
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Abstract

【課題】建物内の自然換気を効率的に行えるとともに、施工性および耐震性を向上できる放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法を提供すること。
【解決手段】放射性物質貯蔵建物1は、地盤Gに設けられる基礎10の上方に配置され、キャスク41に収納された放射性物質Aを貯蔵する建物本体20と、基礎10および建物本体20の間に配置される免震装置30とを備える。基礎10の受台部11および免震装置30により、基礎10の基礎コンクリート11と建物本体20の床板211との間には、床下に外気を流通させる床下空間Xが形成されている。床板211には、床下空間Xを通じて外気を建物本体20内へ導入する空気導入口215が形成されている。建物本体20の上部には、建物本体20内の空気を外部へ排出する空気排出口212Aが形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法に関する。
原子力発電所で発生する使用済み核燃料を再処理工場に持ち込んで再処理するまでの間、中間貯蔵施設で保管することが計画中である。この使用済み核燃料は、放射性物質を含んでおり環境への影響が大きいことから、密閉性が高く、かつ放射線の遮蔽性に優れた貯蔵容器としての円筒状等のキャスクに収納され、このキャスクごと中間貯蔵施設内に貯蔵される。使用済み核燃料は、高熱を発することから、中間貯蔵施設内に外気を取り入れて、この外気を中間貯蔵施設外へと排出する自然換気構造が設けられ、使用済み核燃料の冷却が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
このような中間貯蔵施設の自然換気構造としては、例えば、図7に示すような放射性物質の中間貯蔵施設100の自然換気構造が知られている。
放射性物質の中間貯蔵施設100は、図7に示すように、地盤Gに直接設けられる直接基礎としての基礎110と、この基礎110上に設けられる建物本体120とを備える。ただし、地盤Gが軟弱地盤である場合には杭基礎が用いられる。
建物本体120は、円筒状のキャスク101に収納された使用済み核燃料Aを長期に亘って貯蔵する箱形の建物であり、外壁102と、天井103とを備える。
外壁102の天井103近傍の位置には、建物本体120内の空気を外部へ排出する空気排出口102Aが形成されている。また、外壁102の下部には、外気を建物本体120内へ導入する空気導入口102Bが形成されている。
一方、外壁102の内側には、外壁102に対して所定の空間Bを隔てて、外壁102に沿って空気導入口102Bを覆う内壁104が形成されている。この内壁104の下端部には、開口105が形成されている。
このため、図7の矢印Zに示すように、建物本体120外の除熱用の外気は、空気導入口102Bを介して、外壁102および内壁104間の空間Bに流入し、その後、開口105を介して建物本体120内へ流入する。建物本体120内へ流入した空気は、建物本体120内の天井103側へと流れ、空気排出口102Aから建物本体120外へ排出される。このような構造により、キャスク101の自然換気と放射線の遮蔽とが行われている。
特開平9−113679号公報
しかしながら、このような中間貯蔵施設は、壁体が内壁と外壁との二重構造であるため、壁体の構造が複雑で施工性がよくないという問題があった。また、開口である空気導入口が外壁の下部側に形成されているため、外壁の剛性が低く中間貯蔵施設の耐震性がよくないという問題もあった。
本発明の目的は、建物内の自然換気を効率的に行えるとともに、施工性および耐震性を向上できる放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法を提供することにある。
本発明は、放射性物質を貯蔵するための放射性物質貯蔵建物であって、基礎から上方に離間して支持された床板と、放射能を遮蔽するための外壁とを有し、前記床板には、前記基礎との間の床下空間を通じて外気を当該建物の内部へ導入するための空気導入口が設けられているとともに、当該建物の上部には、当該建物内部の空気を外部へ排出させるための空気排出口が設けられていることを特徴とするものである。
ここで、前記基礎としては、例えば、直接基礎や、この直接基礎に杭基礎を併用した基礎等を採用することができる。また、床板としては、例えば、コンクリート製のもの等を採用でき、この場合には、床板のひび割れ等の劣化防止や強度向上のためプレストレスを導入したものも採用できる。また、放射性物質としては、使用済み核燃料に含まれるものや、他の核燃料に含まれるもの等が考えられる。
本発明によれば、床下空間内に流通する外気は、床板に形成された空気導入口を介して建物内へと導入され、この導入された空気は、放射性物質が収納された容器を除熱しつつ建物内の上方へと流れ、建物の上部に形成された空気排出口から建物外へと排出される。このため、建物内の自然換気を行うことができ、これにより、放射性物質を十分に冷却することができる。
また、建物の床板に空気導入口を形成したので、容器の側面部分に対向する壁位置には、開口である空気導入口を形成しなくてよいから、容器から放出される可能性のある放射線を確実に遮蔽することができる。従って、このように十分な遮蔽性を確保できることから、建物を構成する壁体に、従来のような二重壁構造を採用する必要がないため、壁部の施工性を向上できるとともに、壁材の使用量を低減できる。
さらに、建物の上部に空気排出口を形成したので、建物を構成する外壁等の剛性を高めることができ、貯蔵建物の耐震性を向上できる。
以上の放射性物質貯蔵建物において、前記床板は、免震装置を介して前記基礎の上方に支持されていることとしてもよい。
ここで、免震装置としては、例えば、積層ゴムやコイルばね、空気ばね等の各種弾性体を含むものや、オイルダンパを用いるもの等の各種方式を採用できる。
このような免震装置を採用した場合には、貯蔵建物の耐震性をより一層向上できる。このため、貯蔵建物の内部に収納された容器の転倒を確実に防止できるとともに、地盤からの高振動成分の入力を抑えることができることから容器の振動等も回避できるため、貯蔵容器の安全性を向上できる。
以上の放射性物質貯蔵建物において、当該建物の内部の天井部に配置されるとともに、放射性物質が収納された容器を吊り下げて運搬する運搬手段を備え、前記空気排出口は、前記外壁の上部または当該建物の天井部から上方へ突出する突出部に設けられている構成を採用できる。
このような構成とすれば、天井部に配置された運搬手段により、貯蔵建物内の任意の位置に容器を搬送できるため、貯蔵建物内の空間を効率的に利用できるとともに、除熱効率をより一層高めるような容器の配置とすることができる。
また、前記放射性物質貯蔵建物において、放射性物質が収納された容器を床面に沿って運搬するための運搬手段と、当該建物の天井部から上方へ突出する突出部とを備え、前記空気排出口は、前記突出部に設けられている構成とすることもできる。
ここで、本運搬手段としては、一般にエアパレット等と呼ばれ、床面との間に薄い空気層を形成して床板上面に沿ってパレットの運搬を可能とする装置を採用できる。このような構成とすれば、天井部に運搬手段を設ける場合に比べて、天井部を低い位置に形成できるから、建材の使用量を減らして建物の製造コストを低減できる。また、天井部から上方へ突出する突出部に空気排出口を設けたので、空気導入口と空気排出口との高低差を十分に確保できて、建物内の自然換気も効率よく行うことができる。
以上の放射性物質貯蔵建物において、当該建物の外壁から前記床板の下面に沿って設けられ、外気を前記空気導入口へと導く外気導入部材を備えることとしてもよい。
このような構成とすれば、ダクト等の外気導入部材により、外気を確実に外気導入口へと導くことができるので、貯蔵された放射性物質をより一層効率よく冷却できる。
本発明は、放射性物質を貯蔵するための放射性物質貯蔵建物における換気方法であって、基礎から上方に離間して支持された前記建物の床板と基礎との間の床下空間を通じて、前記床板に設けた空気導入口から前記建物内へ外気を導入し、前記建物の上部に設けた空気排出口から空気を排出させることを特徴とする。
以上に述べたように、本発明の放射性物質貯蔵建物および放射性物質貯蔵建物における換気方法によれば、建物内の自然換気を効率的に行えるとともに、施工性および耐震性を向上できるという効果がある。
本発明の第1実施形態に係る放射性物質貯蔵建物を示す断面図である。 前記第1実施形態における放射性物質貯蔵建物を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る放射性物質貯蔵建物を示す断面図である。 前記第2実施形態における放射性物質貯蔵建物を示す平面図である。 前記第1実施形態の放射性物質貯蔵建物の変形例を示す断面図である。 前記第2実施形態の放射性物質貯蔵建物の変形例を示す断面図である。 従来の放射性物質貯蔵建物を示す断面図である。
以下、本発明に係る放射性物質貯蔵建物の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態では、本発明が原子力発電所の中間貯蔵施設に適用された場合について説明する。
[第1実施形態]
図1は、放射性物質貯蔵建物1を示す断面図である。図2は、放射性物質貯蔵建物1を示す平面図であり、その床面の一部を切欠いて図示している。
放射性物質貯蔵建物1は、図1に示すように、地盤Gに掘削された凹部G1内に設けられるコンクリート製の基礎10と、この基礎10の上方に配置される建物本体20と、基礎10および建物本体20の間に配置される複数個の免震装置30とを備えて構成される。
基礎10は、図1に示すように、地盤Gの凹部G1の上面に形成された板状の基礎コンクリート11と、この基礎コンクリート11の上面11Aから垂直に立ち上がって形成され、免震装置30が設置される複数の受台部12とを備えている。各受台部12には、免震装置30が設置され、その上に建物本体20の床板211が支持されている。従って、床板211は、基礎コンクリート11および免震装置30の高さ寸法分だけ、基礎コンクリート11から上方に離間して配置されている。このように、受台部12および免震装置30により、床板211と基礎コンクリート11との間には、床下空間Xが形成される。この床下空間Xは、建物本体20の外部と連通する構成となっており、このため、床下空間Xには、建物本体20外部の外気が流通するようになっている。
免震装置30は、基礎10に対する建物本体20の揺れを抑えるための装置であり、例えば、積層ゴムやオイルダンパ等の各種方式の免震装置を用いることができる。
建物本体20は、図1に示すように、建物本体部21と、この建物本体部21内の天井部に配置された運搬手段としての天井クレーン22とを備える。
建物本体部21は、放射性物質としての使用済み核燃料Aが収納された貯蔵容器であるキャスク41を複数個貯蔵する箱形のものであり、コンクリート製で矩形状の床板211と、この床板211上に立設され放射線を遮蔽する外壁212と、建物本体20内を覆う天井材213と、外壁212の室外側に設置されたカバー部材214とを備える。
使用済み核燃料Aは、原子力発電所において発生したものであり、建物本体部21内において数十年間貯蔵された後、再処理工場へ搬入されて再処理される。
キャスク41は、コンクリート製または鋼製の容器である。周知の通り、キャスク41には、内部に収納されている使用済み核燃料Aを閉じこめる密閉機構と、使用済み核燃料Aから放出されるガンマ線等の放射線を遮蔽する遮蔽機構と、使用済み核燃料Aの発熱を効果的に放熱する放熱機構とが設けられている。
床板211は、図1に示すように、複数個の免震装置30の上面に掛け渡して配置され、建物本体20の床面を構成している。また、床板211には、その表裏面を貫通する開口としての空気導入口215が複数個形成されており、この空気導入口215を通して、床下空間Xと建物本体部21内とは、互いに連通している。このため、床下空間X内の外気は、空気導入口215を介して、建物本体部21内へ導入されることとなる。
図2の例では、空気導入口215として、床板211の外周部分および略中央部分に形成された矩形状導入口215Aと、床板211上に均等に配置されたキャスク41の隙間部分に形成された円形状導入口215Bとが設けられている。なお、空気導入口215の構成および開口形状は、これに限らず、要するに床下空間Xと建物本体部21内とが連通するようになっていればよい。
なお、上述したように、床板211には、多数の開口である空気導入口215が設けられているので、プレストレスを導入して、床板211を補強してもよい。
図1に示すように、外壁212の天井材213近傍の位置には、建物本体部21内の空気を建物本体部21外へと排出する空気排出口212Aが形成されている。
カバー部材214は、人間等による床下空間X等への進入を防止する進入防止部材214Aと、床下空間Xへの雨水の進入を防止する雨除け部材214Bとを備える。
進入防止部材214Aは、外壁212から外側へ離間して設けられた板状の部材である。このため、外壁212と進入防止部材214Aとの間には、空気流通用の通気路Yが形成されている。
雨除け部材214Bは、外壁212から室外方向へと延出して形成された屋根部材であり、進入防止部材214Aの上端部よりも上方の位置に形成され、通気路Yの上側を覆っている。このため、通気路Y、ひいては床下空間Xへの雨水の進入が防止されている。
また、進入防止部材214Aの上端部よりも上方の位置に形成されているため、進入防止部材214Aの上端部と雨除け部材214Bの下面部との間には、通気路Yと建物本体20外とを連通する開口である外気導入口216が形成されることになる。なお、空気排出口212Aおよび外気導入口216には、それぞれ鳥獣等の進入を防止するルーバ217が設けられている。
天井クレーン22は、図1に示すように、この建物本体部21内の天井部である天井材213の下側(室内側)の空間に設置され、キャスク41をつり下げた状態で運搬可能とする装置である。
次に、放射性物質貯蔵建物1の自然換気構造について説明する。
図1の矢印V1に示すように、放射性物質貯蔵建物1外の外気は、外気導入口216を介して通気路Yを通って、床下空間Xへと到達する。床下空間X内の空気は、床板211に形成された空気導入口215を介して、建物本体部21内へと流入する。建物本体部21内へ流入した空気は、キャスク41を除熱して、使用済み核燃料Aを冷却する。この熱交換後の温かい空気は、建物本体部21内を上昇し、外壁212の上端部側に形成された空気排出口212Aから建物本体部21の外へと排出される。これにより、放射性物質貯蔵建物1の自然換気構造が実現されている。
このような第1実施形態によれば、以下に示すような効果がある。
(1)前述したように、放射性物質貯蔵建物1には、図1の矢印V1に示すような自然換気構造を設けたので、使用済み核燃料Aを十分に冷却することができる。
(2)建物1の床板211に空気導入口215を形成したので、キャスク41の側面部分41Aに対向する壁位置には、空気導入口が形成されない。このため、キャスク41から放出される可能性のある放射線を確実に遮蔽することができる。このように十分な遮蔽性を確保できることから、外壁212には、従来のような二重壁構造を採用する必要がない。従って、貯蔵建物1の施工性を向上できるとともに、壁材の使用量を低減できる。
(3)外壁212には開口が不要となるから、外壁212の剛性を高めることができて、貯蔵建物1の耐震性を高めることができる。
(4)免震装置30を採用したので、貯蔵建物1の耐震性をより一層向上できる。このため、貯蔵建物1内に収納されたキャスク41の転倒を確実に防止できるとともに、地盤Gからの高振動成分の入力を抑えることができることから、キャスク41の振動等も回避できるため、キャスク41の安全性を向上できる。
(5)免震装置30を採用したので、施工される地域のサイトを気にする必要がないから、地震に対する動的な解析であるS2チェックを行う際、貯蔵建物1の設計の自由度を向上できる。
(6)運搬手段である天井クレーン22を採用したので、貯蔵建物1内の任意の位置にキャスク41を運搬できるため、貯蔵建物1内の空間を効率的に利用できるとともに、冷却効率をより一層高めるようなキャスク41の配置とすることもできる。さらに、天井材213下の空間を有効に利用できるとともに、床板211上での作業を不要にできるという利点もある。
(7)カバー部材214を形成したので、鳥獣や人の進入を防止できるとともに、床下空間Xへの雨水の浸入も防止できて、貯蔵建物1の安全性を向上できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る放射性物質貯蔵建物を図面に基づいて説明する。図3は、放射性物質貯蔵建物2を示す断面図である。図4は、放射性物質貯蔵建物2を示す平面図であり、その一部を切欠いて図示している。なお、前記第1実施形態と同一または相当する構成部分には同じ符号を付し、説明を省略または簡略化する。
放射性物質貯蔵建物2は、図3に示すように、基礎10の上方に配置される建物本体60と、基礎10および建物本体60の間に配置される複数の免震装置30とを備える。
建物本体60は、放射性物質Aが収納されているキャスク41を貯蔵する貯蔵部61と、この貯蔵部61の天井部分から上方へと突出する突出部62とを備える。
貯蔵部61は、図3,図4に示すように、キャスク41を複数個貯蔵する箱形の建物本体部611と、この建物本体部611内に配置された運搬手段としてのエアパレット612とを備える。
建物本体部611は、前記第1実施形態の建物本体20と略同じ構成であるが、少なくとも、建物本体部21に比べて、外壁212の高さ寸法が低くなっている点、天井材213の略中央部分に開口61Aが形成されている点、また、図4に示すように、床板211の外周部分にのみ矩形状導入口215Aが形成されている点で相違する。
エアパレット612は、具体的な図示を省略するが、キャスク41が載置される載置部材としてのパレットと、このパレットにおけるキャスク41の載置側とは反対側へ流体である圧縮空気を排出する圧縮空気排出装置とを備える。
エアパレット612は、この圧縮空気排出装置から前記パレットの下面と床板211との間に圧縮空気を送風することにより、前記パレットの下面と床板211の上面211Aとの間に薄い空気層を設けて摩擦係数を下げて、キャスク41の搬送を可能とするものである。
突出部62は、建物本体部611内の空気を集める部分であり、建物本体部611の長手方向(図3紙面の表裏面方向)に沿って延びるように形成されている。突出部62は、壁体である外壁621と、突出部62内の空間を覆う天井材622とを備える。
図3に示すように、外壁621における天井材622の下面近傍には、建物本体部611内の空気を建物本体部611外へと排出する空気排出口621Aが形成されている。従って、空気排出口621Aは、貯蔵されているキャスク41の上面41Aよりも上側の位置に形成されている。なお、空気排出口621Aには、鳥獣等の進入を防止するためのルーバ217が設けられている。
ここで、図3に示すように、貯蔵部61内の空間と突出部62内の空間とは、開口61Aを介して連通している。従って、放射性物質貯蔵建物2には、以下のような自然換気構造が設けられている。
すなわち、図3の矢印V2に示すように、放射性物質貯蔵建物2外の外気は、外気導入口216を介してカバー部材214の内側に流入し、通気路Yを通って、床下空間Xへと到達する。床下空間X内の空気は、空気導入口215を介して、貯蔵部61内へと流入してキャスク41を除熱する。熱交換後の空気は、貯蔵部61内を上昇し、開口61Aを介して、突出部62内に流入する。その後、突出部62の外壁621に形成された空気排出口621Aから建物本体60の外へと排出され、放射性物質貯蔵建物2の自然換気構造が実現されている。
このような第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(5),(7)と同様の効果に加えて、以下に示すような効果がある。
(8)エアパレット612では、前記パレットと床板211の上面211Aとの間に形成された空気層により搬送を可能とするため、わずかな推進力を加えるだけで簡単に搬送方向を定めることができて、キャスク41の位置決めを簡単に行うことができる。
(9)エアパレット612は、圧縮空気を送風するだけの比較的簡単な構造であり、設備自体を小さくできる。このため、前記第1実施形態のように天井クレーンを採用する場合に比べて、天井下の空間を小さくできて、貯蔵建物1の製造コストを低減できる。
(10)運搬手段としてキャスク41を床面に沿って運搬するエアパレット612を採用したので、天井材622側に運搬手段を設ける場合に比べて、天井材622を低い位置に形成できるから、建材の使用量を減らして建物2の製造コストを低減できる。この際、天井材622から上方へ突出する突出部62を設け、この突出部62に空気排出口621Aを設けたので、空気導入口215と空気排出口621Aとの高低差を十分に確保できる。このため、建物2内の自然換気も効率よく行うことができ、貯蔵部61に貯蔵された放射性物質を効率よく冷却できる。
(11)また、突出部62の高さ寸法を調整することにより、空気排出口621Aと空気導入口215との間の高低差を調整でき、換気効率を自由に調整できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
図5は、放射性物質貯蔵建物1の変形例を示す放射性物質貯蔵建物3の断面図である。この放射性物質貯蔵建物3は、図5に示すように、第1実施形態のカバー部材214の代わりに、外気導入部材としてのダクト70を備えている。
ダクト70は、建物本体20外の外気を建物本体20内へと導入する部材である。このダクト70は、外壁212の室外側面に沿って鉛直方向に配置される鉛直ダクト71と、この鉛直ダクト71に接続され、床下空間X内に水平方向に配置される水平ダクト72と、この水平ダクト72に接続され、空気導入口215に配置される室内接続用ダクト73とを備えている。鉛直ダクト71の上端部側には、外気導入口71Aが形成されている。
以上の構成によれば、外気は、鉛直ダクト71の外気導入口71Aから流入して、鉛直ダクト71内を通り、水平ダクト72内を通過し、室内接続用ダクト73を介して、建物本体20内へと流入する。その後、この流入した空気は、空気排出口212Aから建物本体20外へと排出される。このようなダクト70を採用したので、外気を確実に建物本体20内へと導くことができる。
また、図6に示すように、放射性物質貯蔵建物2の床下空間Xに、外気導入部材である整流板81を配置して、外気を空気導入口215へ導く構成としてもよい。このようにすれば、外気を確実に建物本体20内へと導くことができて、キャスク41の冷却効率をより一層向上できる利点がある。
また、前記各実施形態において、床下空間を確保するために免震装置30を採用したが、柱状や壁状のコンクリート等により、基礎10から離間して支持してもよい。
また、前記各実施形態において、空気導入口215を床板211の外周部分等に形成したが、形成する位置は特に限定されず、除熱効率等を参考に任意の位置に形成することができる。この際、空気導入口215の断面形状や、空気導入口215の数も特に限定されない。
また、前記各実施形態では、基礎として直接基礎を採用したが、これに限らず、例えば、杭基礎等のその他の基礎を採用してもよい。杭基礎を採用すれば、地盤の弱い地域でも貯蔵施設を施工できる。また、杭基礎と免震装置とを用いれば、建物本体の応答を低減できるため、杭基礎の設計の自由度も向上できる。
また、前記第1実施形態では、外壁212の天井材213近傍に空気排出口212Aを形成したが、これに限らず、前記第2実施形態のように、天井部分から上方へ突出する突出部を設け、この突出部に空気排出口を形成してもよい。なお、外壁の天井材側と突出部との両方に空気排出口を形成してもよい。
1,2,3 放射性物質貯蔵建物
10,110 基礎
21A,102A,212A,621A 空気排出口
22 運搬手段である天井クレーン
30 免震装置
41,101 容器であるキャスク
62 突出部
70 外気導入部材であるダクト
102B,215 空気導入口
211 床板
212,621 外壁
612 運搬手段であるエアパレット
A 放射性物質を含む使用済み核燃料
X 床下空間

Claims (1)

  1. 放射性物質を貯蔵するための放射性物質貯蔵建物であって、
    基礎から上方に離間して支持された床板と、放射線を遮蔽するための外壁とを有し、
    前記床板には、前記基礎との間の床下空間を通じて外気を当該建物の内部へ導入するための空気導入口が設けられているとともに、
    当該建物の上部には、当該建物内部の空気を外部へ排出させるための空気排出口が設けられていることを特徴とする放射性物質貯蔵建物。
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