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JP2010157385A - キーシートおよび押釦スイッチ - Google Patents

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JP2010157385A JP2008333939A JP2008333939A JP2010157385A JP 2010157385 A JP2010157385 A JP 2010157385A JP 2008333939 A JP2008333939 A JP 2008333939A JP 2008333939 A JP2008333939 A JP 2008333939A JP 2010157385 A JP2010157385 A JP 2010157385A
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Daisuke Nakajima
大介 中嶋
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Abstract

【課題】各種電子機器の小型化、薄型化に応えるべく、キーシートの表面から回路基板の表面までの長さを短くできるキーシートおよび押釦スイッチを提供すること。
【解決手段】ベースシート13に樹脂キートップ14とカバーシート15を載置したキーシート11について、カバーシート15が樹脂キートップ14の近傍で、カバーシート15の水平面から樹脂キートップ14の押圧操作方向に沈み込む屈曲部19を有し、樹脂キートップ14の底面がカバーシート15の水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、携帯電話機、PDA、携帯型AV機器などの各種携帯機器、カーナビゲーション装置、カーオーディオ装置、リモコン、各種キーボードなどの各種電子機器の操作部に用いられるキーシートおよび押釦スイッチに関する。
携帯電話機、PDAなどの各種電子機器は、小型化、薄型化されてきており、これら電子機器に用いられるキーシートおよび押釦スイッチについても小型化、薄型化が要請されている。こうした要請に応える一例のキーシート1として、例えば、特開2007−66818号公報(特許文献1)には図15,図16で示すように、樹脂フィルムでなるベースシート2に薄板状の樹脂キートップ3とカバーシート4を配置した薄型構造のものが開示されている。これら樹脂キートップ3やカバーシート4の厚さは0.4mm程度であり、ベースシート2の厚さも50μm以下と薄くなっている。そして、この薄型構造のキーシート1では、樹脂キートップ3の押圧操作面(天面)をカバーシート4の天面より高く突出させ、押圧操作時に樹脂キートップ3の位置を分かり易くして押圧操作性を高める構成がとられている。
また、図17で示すように、樹脂キートップ3の天面とカバーシート4の天面とを面一に構成しながらカバーシート3の天面における樹脂キートップ3との隣接部分に0.2mm程度の低い段差4aを設け、押圧操作時に樹脂キートップ3の位置を分かり易くし、押圧操作性を高める構成がとられたキーシート9も知られている。
特開2007−66818号公報
しかしながら、樹脂キートップ3の天面が周囲のカバーシート4より突出しているキーシート1では、樹脂キートップ3が誤って押圧され誤入力を起こす問題や、折畳み式の携帯電話機に用いると樹脂キートップ3と対向する表示画面を傷付ける問題がある。
そこで、こうした問題を解決し、キーシート1を薄型化するためには、樹脂キートップ3の天面を低くし、樹脂キートップ3の天面がカバーシート4の天面と同程度の高さになるように樹脂キートップ3を薄くすることが考えられる。しかしながら、樹脂キートップ3は樹脂で形成されているため、押釦としての固い触感を付与するとともに、繰り返し操作においても割れにくくするという要請から、カバーシート4のように薄くすることができないという問題がある。
また、カバーシート4の天面における樹脂キートップ3との隣接部分に0.2mm程度の低い段差4aを設けるキーシート9は、誤入力を起こし難く表示画面などの他部材も傷付け難い。しかしながら、カバーシート4の段差部分の肉厚が0.2mm程度であるため、カバーシート4を射出成形で形成すると、段差部分に歪みや、ヒケ、ウエルドなどが発生し易く、切削加工で形成すると、折れや割れが発生し易いといった問題がある。そのため、こうしたカバーシート4は形成が困難でこれ以上薄くできないという問題がある。
また、こうしたキーシート1,9は、薄型化の要請からベースシート2は平板状に形成されているものの、樹脂キートップ3への押圧操作時のキーシート1,9の動作は、樹脂キートップ3の部分だけが押し込まれるのではなく、ベースシート2の全体が樹脂キートップ3を中心として押し込まれるため、隣接する樹脂キートップ3の押し込みも避けることができず、隣接する樹脂キートップ3が同時入力されないようにベースシート2と回路基板との間隔を比較的大きく取らざるを得ないという問題もあった。
これは、こうしたキーシート1,9のベースシート2は、キーシートに定形性を保持させることの要請からシリコーンゴムのようなゴム状弾性体によらず、樹脂フィルムで形成されていることにも起因する。
以上のような従来技術を背景としてなされたのが本発明である。すなわち、本発明は、各種電子機器の小型化、薄型化のさらなる要請に応えるべく、キーシートと回路基板とで接点入力を起こさせる押釦スイッチ全体の構造に着目し、キーシートの表面から回路基板の表面までの長さ(厚み)を短く(薄く)できる構造を与えるキーシートおよび押釦スイッチを提供することを目的とする。また本発明は、誤入力を起こし難く押圧操作性にも優れるキーシートを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく本発明は以下のように構成される。
すなわち、本発明は、押圧操作を受ける樹脂キートップと、樹脂キートップと並べて配置される樹脂フィルムでなるカバーシートと、樹脂キートップとカバーシートとに固着して樹脂キートップとカバーシートとを連結するベースシートと、を備えるキーシートについて、カバーシートが樹脂キートップの近傍で、カバーシートの水平面から樹脂キートップの押圧操作方向に沈み込む屈曲部を有し、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることを特徴とするキーシートを提供する。
本発明では、カバーシートが樹脂キートップの近傍で、カバーシートの水平面から樹脂キートップの押圧操作方向に沈み込む屈曲部を有するため、押圧操作時に樹脂キートップの周囲に隙間を形成することができ、樹脂キートップの位置を分かり易くすることができる。よって押圧操作性を高めることができる。
また、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されるため、樹脂キートップの厚みをカバーシートの厚みより厚くしても、樹脂キートップの天面がカバーシートの水平面から突出しないように抑えることができる。樹脂キートップの天面がカバーシートの水平面より突出していなければ、樹脂キートップが誤って押圧され難くすることができ、誤入力を起こし難くすることができる。そして本発明のキーシートを折畳み式の携帯電話機に用いても樹脂キートップと対向する表示画面を傷付け難くすることができる。
そして、カバーシートに屈曲部を設け、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることで、カバーシートの水平面から樹脂キートップの底面までの距離は長くなるものの、樹脂キートップの厚みを薄くすることなく、従来タイプのキーシートに比べて、キーシートの表面と回路基板の表面との距離を短く設定することが可能となる。これは、キーシートのベースシートやカバーシートが平板状に形成されている場合と、キーシートのベースシートやカバーシートに屈曲部があるなどして押圧操作方向に凹凸が形成されている場合とを比較すると、前者に比べて後者の方がベースシートやカバーシートが屈曲している分だけキートップ間の道のりが長くなるため、ある一のキートップを押圧した際に、その一のキートップに隣接するキートップが、その一のキートップの押圧操作に連動して押圧操作方向に動く距離が短くなるからである。
このような屈曲部は、カバーシートの他部分と略等肉厚で形成されているため、切削加工など用いること無く射出成形や屈曲変形などで簡単に形成することができる。
なお、カバーシートの水平面とはキーシートの表面をなすカバーシートの天面であって、一般的には平坦に形成される平面をいうものとし、屈曲部の基端となる部分の表面をいうものである。また、カバーシートの樹脂キートップの近傍とは、カバーシートのなかで、樹脂キートップに隣接する部分をいうものである。
屈曲部が、カバーシートの水平面から樹脂キートップの底面側へ傾斜する傾斜面を有するものとすることができる。このようにすれば、カバーシートの水平面と樹脂キートップの天面との間の隙間を大きくすることができ、樹脂キートップの位置を分かり易くすることができる。よって押圧操作性を高めることができる。
屈曲部が、樹脂キートップの底面と平行な鍋底面を有するものとすることができる。このようにすれば、樹脂キートップの周囲にある隙間を鍋底面で隠すことができ、キーシートの見映えをよくすることができる。さらに鍋底面によって樹脂キートップの側面とカバーシートの屈曲部との隙間を小さくすることができるため、カバーシートの裏面側に爪などを入り込み難くすることができ、爪などによるカバーシートのべースシートからの剥離を起き難くすることができる。
ベースシートが樹脂フィルムでなり、樹脂キートップの載置面からカバーシートの屈曲部に沿う段差部を有するものとすることができる。ベースシートを樹脂フィルムで形成すれば、ゴム膜でなるベースシートに比べ剛性を高めることができ、ベースシートの形状保持性を高めることができる。よってキーシートの形状保持性を高めることができ、取扱い易いキーシートを実現することができる。
そしてベースシートは樹脂キートップの載置面からカバーシートの屈曲部に沿う段差部を有する。換言すれば、ベースシートの裏面側に突出する段差部の載置面に樹脂キートップを固着することができる。このようにすれば、ベースシートの操作面側より突出する樹脂キートップの高さを低くすることができる。よってキーシートを装着した押釦スイッチの回路基板から樹脂キートップの天面までの高さを低くすることができ、薄型の押釦スイッチを実現することができる。
また、隣接する樹脂キートップがそれぞれ異なる段差部に載置されている場合は、樹脂キートップの押圧操作時に、その押圧操作力はベースシートの段差部の変形により隣接する段差部に伝わり難くなり、隣接する樹脂キートップを連動し難くすることができる。よって隣接する樹脂キートップの連動による誤入力を起こし難くすることができる。
樹脂キートップの天面とカバーシートの水平面を略面一に形成することができる。このようにすれば、樹脂キートップを誤って押圧され難くすることができ、誤入力を起こし難くすることができる。そして本発明のキーシートを折畳み式の携帯電話機に用いても樹脂キートップと対向する表示画面を傷付け難くすることができる。また、樹脂キートップの天面がカバーシートの水平面より凹んでいるものに比べ、樹脂キートップを押圧し易くすることができる。
カバーシートを樹脂フィルムとすることができる。前述したようにカバーシートは、屈曲部を含め略等肉厚で形成されているため、切削加工を用いること無く形成することができ、樹脂フィルムによる抜き加工や屈曲変形にて簡単に形成することができる。よってカバーシートを薄肉に形成することができ、薄型のキーシートを実現することができる。
また、前述したようにベースシートにおける段差部の載置面に樹脂キートップを固着するため、樹脂キートップの天面とカバーシートの水平面が面一であっても、樹脂キートップの肉厚をカバーシートの肉厚より厚肉にすることができる。よってカバーシートを樹脂フィルムで形成しても、樹脂キートップを樹脂成形体で形成することができる。樹脂フィルムを抜き加工して形成した樹脂キートップは、側面が切断面で形成されるため天面を囲む縁は鋭く尖ったエッジとなり押圧操作時に指先を傷付けるおそれがある。しかし樹脂キートップを樹脂成形体で形成すれば、金型のキャビティー形状や樹脂の表面張力を利用して天面を囲む縁に丸みを持たせることができ、押圧操作時に指先を傷付け難くすることができる。
屈曲部の裏面を、ベースシートに非固着とすることができる。このようにすれば、ベースシートにおける樹脂キートップ固着部分の周囲を非拘束部分とすることができ、押圧操作時にベースシートの撓み部分を大きくすることができる。よって押圧荷重を小さくすることができ、確実な押圧操作を実現することができる。また、ベースシートが段差部を有する場合も、ベースシートの段差部における樹脂キートップ固着部分の周囲を全て非拘束部分とすることができ、押圧操作時にベースシートの撓み部分を大きくすることができる。よって押圧荷重を小さくすることができ、確実な押圧操作を実現することができる。
また、本発明は、前記何れかの本発明によるキーシートと、接点スイッチを有する回路基板と、キーシートの裏面と回路基板の表面とに挟まれるようにして両者を固定する固定リブを有する筐体と、を備える押釦スイッチを提供する。
本発明の押釦スイッチでは、カバーシートが屈曲部を有するため、押圧操作時に樹脂キートップの周囲に隙間を形成することができ、樹脂キートップの位置を分かり易くすることができる。よって押圧操作性を高めた押釦スイッチを実現することができる。
また、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されるため、樹脂キートップの厚みをカバーシートの厚みより厚くしても、樹脂キートップの天面がカバーシートの水平面から突出しないように抑えることができる。樹脂キートップの天面がカバーシートの水平面より突出していなければ、樹脂キートップが誤って押圧され難くすることができ、誤入力を起こし難い押釦スイッチを実現することができる。そして本発明のキーシートを折畳み式の携帯電話機に用いても樹脂キートップと対向する表示画面を傷付け難い押釦スイッチを実現することができる。
そして、カバーシートに屈曲部を設け、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることで、樹脂キートップの厚みを薄くすることなく、従来タイプのキーシートに比べて、キーシートの表面と回路基板の表面との距離を短く設定する薄型の押釦スイッチを実現することができる。
本発明のキーシートおよび押釦スイッチによれば、カバーシートが屈曲部を有するため、押圧操作時に樹脂キートップの位置を分かり易くすることができ、押圧操作性を高めた押釦スイッチを実現することができる。
また、樹脂キートップが誤って押圧され難く、誤入力を起こし難くすることができる。そして本発明のキーシートを折畳み式の携帯電話機に用いても樹脂キートップと対向する表示画面(他部材)を傷付け難くすることができる。
そして、カバーシートに屈曲部を設け、樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることで、樹脂キートップの厚みを薄くすることなく、薄型の押釦スイッチを実現することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する部材、材質、構成、製造方法、作用効果については重複説明を省略する。また、本実施形態では1つの操作釦を例示して説明するが、他の操作釦についても同様の構成とすることができる。
第1実施形態〔図1〜図3〕
第1実施形態のキーシート11を図1,図2に示し、第1実施形態の押釦スイッチ12を図3に示す。図1はキーシート11の平面図、図2はキーシート11のSB−SB線断面図、図3は押釦スイッチ12の断面図である。第1実施形態のキーシート11は、ベ−スシート13、樹脂キートップ14、カバーシート15、押し子16を備えている。
ベ−スシート13は、操作面側に樹脂キートップ14とカバーシート15を固着し、操作面側とは反対の裏面側に押し子16を固着する基部である。このベ−スシート13は裏面側に突出する段差部17を有している。この段差部17は傾斜する側面17aと平坦な載置面17bとからなり、載置面17bには樹脂キートップ14が接着層18で固着されている。
樹脂キートップ14は、押圧操作を受ける操作釦である。この樹脂キートップ14における操作面側の天面14aとは反対の底面14bが、前述したように接着層18によって段差部17の載置面17bに固着されている。
カバーシート15は、樹脂キートップ14の周囲に設けられる部材である。このカバーシート15には樹脂キートップ14を露出する透孔15aが形成されている。そしてカバーシート15の水平面15bはこの樹脂キートップ14の天面14aと面一な面を構成しており、カバーシート15の裏面15cがベ−スシート13の段差部17を除く部分に接着層18で固着されている。また、透孔15aの孔縁には、ベースシート13の段差部17に沿って形成される屈曲部19が設けられている。本実施形態の屈曲部19は、段差部17の側面17aに沿う傾斜面19aで構成されており、肉厚はカバーシート15の他部分と略等しい肉厚に形成され、ベースシート13に対して固着されていない。
押し子16は回路基板5上に配置された「接点スイッチ」としての皿ばね6を押圧する部材であり、円錐台形状に形成されている。この押し子16は樹脂キートップ14ごとに固着されている。
次に、キーシート11の各構成部材の材質について説明する。
ベ−スシート13の材質は、樹脂キートップ14を押圧操作した際に僅かに撓んで回路基板5上の皿ばね6を押圧できる樹脂フィルムやゴム状弾性体が用いられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどが挙げられる。また、電子機器の筐体の内部に設けたLEDなどの内部光源からの光で文字や記号などの表示部を照光させるバックライト照光式とする場合には、光透過性の樹脂フィルムを用いる。さらにベ−スシート13に対して着色層や導光層を設けることもできる。
ゴム状弾性体としては、例えば、シリコーンゴムや、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム等の熱硬化性エラストマーが挙げられる。また、スチレン系、エステル系、ウレタン系、オレフィン系、アミド系、ブタジエン系、エチレン−酢酸ビニル系、フッ素ゴム系、イソプレン系、塩素化ポリエチレン系などの熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらのうちではシリコーンゴムや、スチレン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマーが反発弾性が優れていることに加え、高い耐久性をもつ点で好ましい。
樹脂フィルムとゴム状弾性体とを比較すると、樹脂フィルムの方が所定の形状に保持しやすく、またゴム状弾性体よりも薄くできる点で好ましく、ゴム状弾性体の方が、所望の樹脂キートップ14を操作した際の隣接する樹脂キートップ14の連動を少なくできる点で好ましい。
このようなベ−スシート13の厚さは、薄型構造のキーシート11とするために、200μm以下が好ましく、さらに50μm以下がより好ましい。また、ベースシート13とカバーシート15は共に樹脂フィルムで形成することができ、素材も同じとすることができるが、ベースシート13の厚さはカバーシート15の厚さよりも薄くすることが好ましい。押圧操作荷重を軽くすること、また、隣接する樹脂キートップ14の連動の影響を少なくすることなどの理由からである。
樹脂キートップ14の材質は、薄板状に形成できる熱可塑性樹脂や硬化性樹脂などの硬質樹脂が用いられる。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂や、これらのアロイ系樹脂などが挙げられる。さらに樹脂キートップ14には、文字や記号、図形などを表す表示部を形成することもできる。このような樹脂キートップ14の厚さは、薄型構造のキーシート11とするために、0.2mm〜0.6mm程度が好ましい。
カバーシート15の材質は、ベースシート13と共にキーシート11の形状を保持することができ、樹脂キートップ14の極端な浮き上がりを防止することができる樹脂フィルムや金属シートが用いられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどが挙げられる。これらの樹脂フィルムには、装飾的な観点から着色層や蒸着層を設けたりすることができる。また、バックライト照光式とする場合には、カバーシート15から光漏れを起こさぬように、遮光性の樹脂フィルムを用いたり、遮光層を設けたりすることができる。金属シートとしては、例えば、ステンレス、アルミニウム、クロム、金、銀、銅、ニッケル、錫、鉄などが挙げられる。このようなカバーシート15の厚さは、カバーシート15の水平面15bと樹脂キートップ14の天面14aとが面一な面を構成でき、さらに曲げ加工後に形状維持が可能な0.1mm〜0.4mm程度が好ましい。
押し子16の材質は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの硬質樹脂、または熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマーなどのゴム状弾性体が用いられる。例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂やこれらのアロイ系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。光硬化性樹脂としては硬化時間が比較的短い紫外線硬化性樹脂がよく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。熱硬化性エラストマーとしては、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム等が挙げられ、熱可塑性エラストマーは、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
図2ではベースシート13の裏面に直接押し子16を固着しているが、ベースシート13とは別の樹脂フィルムやゴム状弾性体に押し子16を形成したものをベースシート13の裏面側に貼り合わせることもできる。その際利用される樹脂フィルムやゴム状弾性体としては、ベースシート13と同様な素材のものを利用することができる。
また、上記材料のうち光硬化性樹脂を用いる場合、その光硬化性樹脂の未硬化状態における液体の粘度は、10Pa・s〜60Pa・s(回転数20/s)の範囲にあることが好ましい。さらに成形時の粘度を調整するために、シリカなどの粘度調整剤を添加してもよい。粘度調整剤としてのシリカの添加量は、光硬化性樹脂100重量%に対して1重量%〜4重量%が好ましい。また、光硬化性樹脂として紫外線硬化樹脂を用いる場合は、100nm〜400nmの範囲にある波長を照射することによって硬化される。このためベースシート13が光透性であれば、押し子16を形成する際に樹脂キートップ14側から光を照射すれば良く、紫外線硬化樹脂を注入する注入型は透光性の材料で形成する必要がないが、ベースシート13が非透光性であれば、押し子16側から光を照射しなければならず、ガラス等の透光性の材料で注入型を形成する。
接着層18の材質は、印刷により形成できるものが好ましい。接着層18のインキには、加熱により、軟化または溶融する樹脂を用いることが好ましく、例えば、加熱により軟化または溶融するアクリル系、塩ビ系、ポリエステル系、ウレタン系などの樹脂、ワックス、ゴムなどが挙げられる。インキとしての形態は、塗工時には印刷できるだけの流動性を有し、その後、固形状態を保つ性質を有するものであり、溶剤に溶解または分散させた溶剤希釈型インキや、常温で固化状態の固形物を熱溶融させて液状としたタイプのインキを用いることができる。このうち樹脂キートップなどの所定の面に精度良く繊細に印刷できる印刷適正や、印刷直後に溶剤が蒸発し易く固形状態になり印刷された形状が保持できるなどから溶剤希釈型インキを用いることが好ましい。なかでも、加熱、押圧による接着工程での印刷接着層のだれ、変形を抑制するために、加熱により溶融するタイプよりは軟化するタイプの材質を用いることが好ましい。
このように加熱により、軟化または溶融する樹脂でなる接着層18の接着工程では、接着層18として用いる材料、接着層18の層厚、ベースシート13の厚さなどにより変化するが、押圧を受ける部位の表面温度が120℃〜220℃、より好ましくは140℃〜170℃であり、押圧時間が1秒〜20秒、より好ましくは5秒〜10秒、圧力が30kg〜500kg/20〜25cm、より好ましくは50kg〜300kg/20〜25cmである。
また接着層18は、印刷により形成できるものの他に、両面テープを利用することもできる。
次に、キーシート11の製造方法について説明する。
先ず、抜き加工によってベースシート13とカバーシート15をそれぞれ形成する。また射出成形にて樹脂キートップ14を形成する。次に、樹脂キートップ14の底面14bとカバーシート15の裏面15cに、加熱により軟化または溶融する接着層18を印刷形成した後、樹脂キートップ14とカバーシート15をベースシート13の操作面側に加熱圧着して固着する。その後、このベースシート13を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート13に段差部17をカバーシート15に屈曲部19を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート13の裏面に合わせて紫外線を照射し、ベースシート13の裏面に押し子16を形成する。このようにしてキーシート11を得る。
キーシート11を備える押釦スイッチ12について説明する。
押釦スイッチ12は、キーシート11と、回路基板5と、筐体7と、を備えている。
キーシート11は、筐体7の操作孔7aに設けられた固定リブ7bの操作面側に対して、ベースシート13における裏面の外周に設けた両面テープ8で固定されている。皿ばね6を有する回路基板5は、固定リブ7bの裏面側に対して、ねじ止め固定、スナップイン固定、または筐体7内部の他の部材との挟持固定などにより固定されている。これにより、キーシート11の樹脂キートップ14を押圧操作すると、ベースシート13が撓み、押し子16が皿ばね6を押圧して入力される。
キーシート11および押釦スイッチ12によれば、樹脂キートップ14の天面14aとカバーシート15の水平面15bが面一であるため、樹脂キートップ14が誤って押圧され難くすることができ、誤入力を起こし難くすることができる。そしてキーシート11を折畳み式の携帯電話機に用いても樹脂キートップ14と対向する表示画面を傷付け難くすることができる。
そして、ベースシート13における段差部17の載置面17bに樹脂キートップ14を固着するため、樹脂キートップ14の天面14a位置をキーシート11の裏面側に沈めることができ、ベースシート13の操作面側より突出する樹脂キートップ14の高さを低くすることができる。よってキーシート11を装着した押釦スイッチ12の回路基板5から樹脂キートップ14の天面14aまでの高さを低くすることができ、薄型の押釦スイッチ12を実現することができる。
さらに、カバーシート15に屈曲部19を設けるため、カバーシート15の樹脂キートップ14との隣接部分が樹脂キートップ14の天面14aより底面14b側に沈み、押圧操作時に樹脂キートップ14の位置を分かり易くすることができ、押圧操作性を高めることができる。そしてこの屈曲部19は、カバーシート15の他部分と略等しい肉厚で形成されているため、切削加工など用いること無く射出成形や屈曲変形などで簡単に形成することができる。
カバーシート15が樹脂フィルムで形成されているため、カバーシート15を薄肉に形成することができ、薄型のキーシート11を実現することができる。
また、ベースシート13における段差部17の載置面17bに樹脂キートップ14を固着するため、樹脂キートップ14の天面14aとカバーシート15の水平面15bが面一であっても、樹脂キートップ14の肉厚をカバーシート15の肉厚より厚肉にすることができる。よってカバーシート15を樹脂フィルムで形成しても、樹脂キートップ14を樹脂成形体で形成することができる。このようにすれば、樹脂キートップ14の天面14aを囲む縁に丸みを持たせることができ、押圧操作時に指先を傷付け難くすることができる。
屈曲部19の裏面がベースシート13に固着されていないため、ベースシート13の段差部17における樹脂キートップ14固着部分の周囲を全て非拘束部分とすることができ、押圧操作時にベースシート13の撓み部分を大きくすることができる。よって押圧荷重を小さくすることができ、確実な押圧操作を実現することができる。
第2実施形態〔図4〜図6〕
第2実施形態のキーシート21を図4,図5に示し、第2実施形態の押釦スイッチ22を図6に示す。図4はキーシート21の部分拡大平面図、図5はキーシート21のSC−SC線断面図、図6は押釦スイッチ22の断面図である。第2実施形態のキーシート21が第1実施形態のキーシート11と異なるのは、カバーシート25の屈曲部29の構成である。その他の構成およびその作用、効果はキーシート11と同じである。
カバーシート25はカバーシート15と同様に、樹脂キートップ14を露出する透孔25aが形成されており、カバーシート25の水平面25bはこの樹脂キートップ14の天面14aと面一な面を構成している。カバーシート15と異なるのは、透孔25aの孔縁に設けられている屈曲部29である。この屈曲部29は、段差部17の側面17aに沿う傾斜面29aと載置面17bに沿う鍋底面29bとで構成されており、その肉厚はカバーシート25の他部分と略等しい肉厚に形成されている。さらに屈曲部29はベースシート13に対して固着されている。
次に、キーシート21の製造方法について説明する。
キーシート11と同様に、先ず、抜き加工によってベースシート13とカバーシート25をそれぞれ形成し、射出成形にて樹脂キートップ14を形成する。次に、樹脂キートップ14の底面14bとカバーシート25の裏面25cに、加熱により軟化または溶融する接着層18を印刷形成した後、樹脂キートップ14とカバーシート25をベースシート13の操作面側に加熱圧着して固着する。その後、このベースシート13を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート13に段差部17をカバーシート25に屈曲部29を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート13の裏面に合わせて紫外線を照射し、ベースシート13の裏面に押し子16を形成する。このようにしてキーシート21を得る。
キーシート21を備える押釦スイッチ22について説明する。
押釦スイッチ22は、キーシート21と、回路基板5と、筐体7と、を備えている。
キーシート21はキーシート11と同様に、筐体7の操作孔7aに設けられた固定リブ7bの操作面側に対して、ベースシート13の裏面外周に設けた両面テープ8で固定されている。皿ばね6を有する回路基板5は押釦スイッチ12と同様に、固定リブ7bの裏面側に対して固定されている。これにより、キーシート21の樹脂キートップ14を押圧操作すると、ベースシート13が撓み、押し子16が皿ばね6を押圧して入力される。
キーシート21および押釦スイッチ22によれば、屈曲部29が鍋底面29bを有するため、樹脂キートップ14の周囲にある段差部17の載置面17bを鍋底面29bで隠すことができ、キーシート21の見映えをよくすることができる。さらに鍋底面29bによって樹脂キートップ14の側面14cとカバーシート25の屈曲部29との隙間を小さくすることができるため、カバーシート25の裏面25c側に爪などを入り込み難くすることができ、爪などによるカバーシート25のべースシート13からの剥離を起き難くすることができる。
第3実施形態〔図7,図8〕
第3実施形態のキーシート31を図7に示し、第3実施形態の押釦スイッチ32を図8に示す。図7はキーシート31の断面図、図8は押釦スイッチ32の断面図である。第3実施形態のキーシート31が第2実施形態のキーシート21と異なるのは、樹脂キートップ14を固着する接着層18を省き、カバーシート25の屈曲部29がベースシート13に固着されていない点である。その他の構成およびその作用、効果はキーシート21と同じである。
第3実施形態では、樹脂キートップ14の底面14cはベースシート13の操作面に直接固着し、カバーシート25の裏面25cはベ−スシート13の段差部17を除く部分に対し接着層18で固着されている。
次に、キーシート31の製造方法について説明する。
先ず、抜き加工によってベースシート13とカバーシート25をそれぞれ形成する。そして紫外線硬化樹脂を注入した金型をベースシート13の操作面側に合わせて紫外線を照射し、ベースシート13の操作面側に樹脂キートップ14を形成する。次に、カバーシート25の裏面25cに両面テープの接着層18を貼着形成した後、カバーシート25をベースシート13の操作面側に固着する。その後、このベースシート13を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート13に段差部17をカバーシート25に屈曲部29を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート13の裏面に合わせて紫外線を照射し、ベースシート13の裏面に押し子16を形成する。このようにしてキーシート31を得る。
キーシート31を備える押釦スイッチ32について説明する。
押釦スイッチ32は、キーシート31と、回路基板5と、筐体7と、を備えている。
キーシート31はキーシート21と同様に、筐体7の操作孔7aに設けられた固定リブ7bの操作面側に対して、ベースシート13の裏面外周に設けた両面テープ8で固定されている。皿ばね6を有する回路基板5は押釦スイッチ22と同様に、固定リブ7bの裏面側に対して固定されている。これにより、キーシート31の樹脂キートップ14を押圧操作すると、ベースシート13が撓み、押し子16が皿ばね6を押圧して入力される。
キーシート31および押釦スイッチ32によれば、屈曲部29の裏面がベースシート13に対し固着されていないため、ベースシート13の段差部17における樹脂キートップ14の固着部分の周囲を全て非拘束部分とすることができ、図8で示すように、押圧操作時にベースシート13の撓み部分を大きくすることができる。よって押圧荷重を小さくすることができ、確実な押圧操作を実現することができる。
第3実施形態の変形例〔図9〕
第3実施形態のキーシート31では、傾斜する側面17aでなる段差部17を有するベースシート13と、その段差部17に沿う屈曲部29を設けたカバーシート25と、を備える例を示したが、変形例のキーシート41では、段差部47を有するベースシート43と、その段差部47に沿う屈曲部49を設けたカバーシート45と、を備えることができる。
ベースシート43の段差部47は、ベースシート43の裏面側に垂直に突出する側面47aと平坦な載置面47bとから構成されている。
カバーシート45の屈曲部49は、段差部47の側面47aに沿う傾斜面49aと載置面47bに沿う鍋底面49bとで構成されており、その肉厚はカバーシート45の他部分と略等しい肉厚に形成されている。
このようにしても、キーシート41はキーシート31と同様に、押圧荷重を小さくすることができ、確実な押圧操作を実現することができる。さらに樹脂キートップ14の天面14aとカバーシート45の水平面45bの隙間を、キーシート31における同様の隙間より深く窪ませることができ、押圧操作時に樹脂キートップ14の位置を分かり易くすることができる。
各実施形態に共通の変形例1〔図10〜図13〕
各実施形態に共通の変形例1であるキーシート51では、平面視でキーシート51の下側に横列ごとに狭間配置される所謂10キーについて、本発明を適用することができる。図10はキーシート51の平面図、図11はキーシート51のSD−SD線断面図、図12はキーシート51のSE−SE線断面図、図13はキーシート51に用いるカバーシート55の平面図である。共通の変形例のキーシート51では、段差部17を有するベースシート53と、その段差部17に沿う屈曲部29を設けたカバーシート55と、を備えることができる。
ベ−スシート13は、操作面側に樹脂キートップ14とカバーシート15を固着し、操作面側とは反対の裏面側に押し子16を固着する基部である。このベ−スシート13は裏面側に突出する段差部17を有している。この段差部17は傾斜する側面17aと平坦な載置面17bとからなり、載置面17bには樹脂キートップ14が接着層18で固着されている。
カバーシート55には各樹脂キートップ14を露出する透孔55aが形成されている。そしてカバーシート55の水平面55bはこの樹脂キートップ14の天面14aと面一な面を構成しており、カバーシート55の裏面55cがベ−スシート53の段差部17を除く部分に接着層18で固着されている。また、透孔55aの孔縁には、ベースシート53の段差部17に沿って形成される屈曲部29が設けられている。本実施形態の屈曲部29は、段差部17の側面17aに沿う傾斜面29aと載置面17bに沿う鍋底面29bとで構成されており、その肉厚はカバーシート55の他部分と略等しい肉厚に形成されている。さらに屈曲部29はベースシート53に対して接着層18で固着されている。
このようにすれば、図12で示すように、縦列で隣接する樹脂キートップ14がそれぞれ異なる段差部17に載置されているため、樹脂キートップ14の押圧操作時に、その押圧操作力はベースシート53の樹脂キートップ14どうしの間に挟まれる段差部17の変形により隣接する樹脂キートップ14に伝わり難くなり、隣接する樹脂キートップ14を連動し難くすることができる。よって隣接する樹脂キートップ14の連動による誤入力を起こし難くすることができる。
各実施形態に共通の変形例2〔図14〕
各実施形態に共通の変形例2であるキーシート61を図14に示す。
このキーシート61は、ベースシート63が略平板状に形成されている点がこれまでの実施形態と相違している。キーシート61では、カバーシート65とベースシート63の接着を、屈曲部69の屈曲高さと略同一の厚みを持つ両面テープ62で固定している。
キーシート61の製造は、まず、カバーシート65を絞り成形して屈曲部69を設けるとともに、樹脂キートップ14が入る穴を開ける。、その後にベースシート63を貼り付けるための両面テープ62を貼り、最後にベースシート63を貼り付けて形成する。
こうしたベースシート63が平板状のキーシート61は、操作荷重が軽く形状の安定性がある点で好ましい。
各実施形態に共通の変形例3
キーシート11,21,31,41,51では、ベースシート13,43の裏面に直接固着する押し子16を例示したが、共通の変形例では、押し子を固着形成した樹脂フィルムを押し子シートとし、ベースシートの裏面に固着することもできる。
以下に、キーシートの実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
抜き加工によって、厚さ50μmのポリウレタン樹脂フィルムでなるベースシート(13)と厚さ0.2mmのポリカーボネート樹脂フィルムでなるカバーシート(15)をそれぞれ形成した。また射出成形にて厚さ0.4mmのポリカーボネート樹脂でなる樹脂キートップ(14)を形成する。次に、樹脂キートップ(14)の全底面(14c)とカバーシート(15)における透孔(15a)の孔縁を除く裏面(15c)に、加熱により軟化または溶融する厚さ10μmの熱可塑性インクでなる接着層(18)を印刷形成した後、樹脂キートップ(14)とカバーシート(15)をベースシート(13)の操作面側に加熱圧着して固着する。その後、このベースシート(13)を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート(13)に段差部(17)をカバーシート(15)に屈曲部(19)を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート(13)の裏面に合わせ、ガラス製の型側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化し、ベースシート(13)の裏面に押し子(16)を形成する。このようにしてキーシート(11)を得る。
このキーシート(11)における裏面の外周に厚さ0.2mmの両面テープ(8)を設け、筐体(7)の固定リブ(7b)の操作面側に固定し、皿ばね(6)を有する回路基板(5)を固定リブ(7b)の裏面側に固定すれば、押釦スイッチ(12)を組み立てることができる。
実施例2
抜き加工によって、厚さ50μmのポリウレタン樹脂フィルムでなるベースシート(13)と厚さ0.2mmのポリカーボネート樹脂フィルムでなるカバーシート(25)をそれぞれ形成した。また射出成形にて厚さ0.4mmのポリカーボネート樹脂でなる樹脂キートップ(14)を形成する。次に、樹脂キートップ(14)の全底面(14c)とカバーシート(25)の全裏面(25c)に、加熱により軟化または溶融する厚さ10μmの熱可塑性インクでなる接着層(18)を印刷形成した後、樹脂キートップ(14)とカバーシート(25)をベースシート(13)の操作面側に加熱圧着して固着する。その後、このベースシート(13)を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート(13)に段差部(17)をカバーシート(25)に屈曲部(29)を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート(13)の裏面に合わせ、ガラス製の型側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化し、ベースシート(13)の裏面に押し子(16)を形成する。このようにしてキーシート(21)を得る。
このキーシート(21)における裏面の外周に厚さ0.2mmの両面テープ(8)を設け、筐体(7)の固定リブ(7b)の操作面側に固定し、皿ばね(6)を有する回路基板(5)を固定リブ(7b)の裏面側に固定すれば、押釦スイッチ(22)を組み立てることができる。
実施例3
抜き加工によって、厚さ30μmのポリアミド樹脂フィルムでなるベースシート(13)と厚さ0.2mmのポリカーボネート樹脂フィルムでなるカバーシート(25)をそれぞれ形成する。そして紫外線硬化樹脂を注入した金型をベースシート(13)の操作面側に合わせ、ベースシート(13)側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化し、ベースシート(13)の操作面側に厚さ0.4mmの樹脂キートップ(14)を形成する。次に、カバーシート(25)における透孔(25a)の孔縁を除く裏面(25c)に厚さ0.2mmの両面テープでなる接着層(18)を貼着形成した後、カバーシート(25)をベースシート(13)の操作面側に固着する。その後、このベースシート(13)を金型に投入して加熱変形させ、ベースシート(13)に段差部(17)をカバーシート(25)に屈曲部(29)を形成する。最後に、紫外線硬化樹脂を注入したガラス製の型をベースシート(13)の裏面に合わせて紫外線を照射し、ベースシート(13)の裏面に押し子(16)を形成する。このようにしてキーシート(31)を得る。
第1実施形態のキーシートを示す平面図。 図1におけるSB−SB線断面図。 第1実施形態のキーシートを備える押釦スイッチの断面図。 第2実施形態のキーシートを示す部分拡大平面図。 図4におけるSC−SC線断面図。 第2実施形態のキーシートを備える押釦スイッチの断面図。 第3実施形態のキーシートを示す図2相当断面図。 第3実施形態のキーシートを備える押釦スイッチの説明図。 第3実施形態におけるキーシートの変形例を示す図2相当断面図。 各実施形態のキーシートに共通する変形例1を示す平面図。 図10におけるSD−SD線断面図。 図10におけるSE−SE線断面図。 各実施形態のキーシートに共通する変形例2に用いるカバーシートの平面図。 各実施形態のキーシートに共通する変形例3を示す図2相当の断面図。 従来のキーシートを示す平面図。 図13におけるSA−SA線断面図。 従来の他のキーシートの示す図13相当断面図。
符号の説明
1 キーシート(一従来例)
2 ベースシート
3 樹脂キートップ
4 カバーシート
4a 段差
5 回路基板
6 皿ばね(接点スイッチ)
7 筐体
7a 操作孔
7b 固定リブ
8 両面テープ
9 キーシート(他の従来例)
11 キーシート(第1実施形態)
12 押釦スイッチ(第1実施形態)
13 ベースシート
14 樹脂キートップ
14a 天面
14b 底面
14c 側面
15 カバーシート
15a 透孔
15b 水平面
15c 裏面
16 押し子
17 段差部
17a 側面
17b 載置面
18 接着層
19 屈曲部
19a 傾斜面
21 キーシート(第2実施形態)
22 押釦スイッチ(第2実施形態)
25 カバーシート
25a 透孔
25b 水平面
25c 裏面
29 屈曲部
29a 傾斜面
29b 鍋底面
31 キーシート(第3実施形態)
32 押釦スイッチ(第3実施形態)
41 キーシート(第3実施形態の変形例)
43 ベースシート
45 カバーシート
45b 水平面
47 段差部
47a 側面
47b 載置面
49 屈曲部
49a 傾斜面
49b 鍋底面
51 キーシート(各実施形態に共通の変形例1)
53 ベースシート
55 カバーシート
55a 透孔
55b 水平面
55c 裏面
61 キーシート(各実施形態に共通の変形例2)
62 両面テープ
63 ベースシート
65 カバーシート
69 屈曲部

Claims (6)

  1. 押圧操作を受ける樹脂キートップと、樹脂キートップと並べて配置される樹脂フィルムでなるカバーシートと、樹脂キートップとカバーシートとに固着して樹脂キートップとカバーシートとを連結するベースシートと、を備えるキーシートにおいて、
    カバーシートが樹脂キートップの近傍で、カバーシートの水平面から樹脂キートップの押圧操作方向に沈み込む屈曲部を有し、
    樹脂キートップの底面がカバーシートの水平面とは反対の裏面より沈み込んで形成されることを特徴とするキーシート。
  2. 屈曲部が、カバーシートの水平面から樹脂キートップの底面側へ傾斜する傾斜面を有している請求項1記載のキーシート。
  3. 屈曲部が、樹脂キートップの底面と平行な鍋底面を有している請求項1または請求項2記載のキーシート。
  4. ベースシートが樹脂フィルムでなり、樹脂キートップの載置面からカバーシートの屈曲部に沿う段差部を有する請求項1〜請求項3何れか1項記載のキーシート。
  5. 樹脂キートップの天面とカバーシートの水平面が略面一である請求項1〜請求項4何れか1項記載のキーシート。
  6. 請求項1〜請求項5何れか1項記載のキーシートと、
    接点スイッチを有する回路基板と、
    キーシートの裏面と回路基板の表面とに挟まれるようにして両者を固定する固定リブを有する筐体と、を備える押釦スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108378948A (zh) * 2018-05-03 2018-08-10 刘书润 电动牙刷

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