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JP2010150166A - アザカリックス[3]ピリジン類の製造方法 - Google Patents

アザカリックス[3]ピリジン類の製造方法 Download PDF

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JP2010150166A JP2008328493A JP2008328493A JP2010150166A JP 2010150166 A JP2010150166 A JP 2010150166A JP 2008328493 A JP2008328493 A JP 2008328493A JP 2008328493 A JP2008328493 A JP 2008328493A JP 2010150166 A JP2010150166 A JP 2010150166A
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Yoshiaki Inoue
善彰 井上
Toshihide Yamamoto
敏秀 山本
Takaki Kanbara
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Abstract

【課題】アザカリックス[3]ピリジン類を短時間で収率良く製造する。
【解決手段】銅触媒として塩化銅および塩基として炭酸カリウムの存在下、N,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジン(一般式1)とN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンをニトロベンゼンに溶媒中窒素雰囲気下で195℃以上にて環化反応を行うことを特徴とする。N,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンの転嫁率は99%以上であった。
Figure 2010150166

【選択図】なし

Description

本発明は、有機塩基として利用可能なアザカリックス[3]ピリジン類を高効率で製造する方法に関するものである。
アザカリックス[n]ピリジン類は、多彩な分子や金属イオンを包接するホスト分子として注目を集めている(例えば、特許文献1,非特許文献1参照。)。
例えば、アザカリックス[3]ピリジン類は、プロトンを包接するホスト分子、すなわち有機塩基としての特性を有することが知られている(例えば、非特許文献2参照。)。このアザカリックス[3]ピリジン類の製造方法として、銅触媒および塩基の存在下、N,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジンとN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンを環化反応させる方法が唯一報告されている(例えば、非特許文献3参照。)。しかしながら、非特許文献3に記載の製造方法では、ジハロゲン化合物の仕込み濃度5mmol/l、190℃の温度で、6日間反応させる必要があり、反応時間が長いという課題を抱えている。一般的に、反応時間を短縮させるためには仕込み濃度を高める必要があるが、ジハロゲン化合物の仕込み濃度を50mmol/lにして反応を行うと、オリゴマー成分の副生により収率が大幅に低下することも記載されている。
特開2003−261568公報 オーガニック レターズ,10巻,12号,p.2565〜2568(2008) ヨーロピアン ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー,p.3314〜3316(2006) シンレット,2巻,p.263〜266(2004)
本発明は、アザカリックス[3]ピリジン類を短時間で収率良く製造する方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、195℃以上の温度で環化反応させること、および後処理工程で無機塩基による処理を行うことにより、反応時間を大幅に短縮でき、かつ収率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、銅触媒および塩基の存在下、一般式(1)で表されるジハロゲン化合物
Figure 2010150166
(式中、Xは塩素、臭素またはよう素であり、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または下記一般式(2)で表されるアミノ基
Figure 2010150166
(式中、RおよびRは各々独立して、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基であり、RとRが互いに結合し、環構造を形成しても良い。)
である。)
と一般式(3)で表されるジアミン化合物
Figure 2010150166
(式中、Rは一般式(1)のRと同一である。)
との環化反応を195℃以上の温度で行うこと、さらに、環化反応の終了後、生成物を無機塩基により処理することを特徴とする、一般式(4)で表されるアザカリックス[3]ピリジン類
Figure 2010150166
(式中、Rは一般式(1)のRと同一である。)
の製造方法に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する一般式(1)で表されるジハロゲン化合物は、パラ位にRを有するアニリン誘導体と2,6−ジハロゲノピリジンをクロスカップリング反応させることにより合成することができる。
ここで、ハロゲンとしては、特に限定されるものではないが、塩素、臭素またはよう素であれば良い。Rとしては、特に限定されるものではないが、例えば、水素、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、へプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ピロリジニル基、ピロリル基、ピペリジニル基、インドリル基、イソインドリル基等のアミノ基等を挙げることができる。より好ましいRとしては、原料の入手が容易な水素、メチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基等を挙げることができる。
本発明において使用する一般式(3)で表されるジアミン化合物は、パラ位にRを有するハロゲン化ベンゼン誘導体と2,6−ジアミノピリジンをクロスカップリング反応させることにより合成することができる。
ここで、ハロゲンとしては、特に限定されるものではないが、塩素、臭素またはよう素であれば良い。Rとしては、特に限定されるものではないが、一般式(1)で表されるジハロゲン化合物のRと同一である。
本発明において製造される一般式(4)で表されるアザカリックス[3]ピリジン類のRとしては、特に限定されるものではないが、一般式(1)で表されるジハロゲン化合物のRと同一である。
本発明においてジアミン化合物の量は、ジハロゲン化合物1モルに対し、0.5モル以上使用することが好ましい。ジアミン化合物を大過剰に加えてもアザカリックス[3]ピリジン類の収率に変化はないが、反応終了後の後処理操作が煩雑になることから、1.0〜2.0モルの範囲が好ましい。
本発明の環化反応において使用する銅触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、銅粉、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、よう化銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸銅、炭酸銅、水酸化第二銅、酢酸第二銅等を挙げることができる。より好ましい銅触媒は、塩化第一銅、臭化第一銅、よう化銅である。使用する銅触媒の量は、ジハロゲン化合物1モルに対し、0.5モル以上であることが好ましい。銅触媒を大過剰に加えてもアザカリックス[3]ピリジン類の収率に変化はないが、反応終了後の後処理操作が煩雑になることから、1.0〜3.0モルの範囲が好ましい。
本発明の環化反応において使用する塩基としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、燐酸三リチウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム等のアルカリ金属燐酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドを挙げることができる。より好ましい塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩である。使用する塩基の量は、ジハロゲン化合物1モルに対し、1.0モル以上が好ましい。塩基を大過剰に加えてもアザカリックス[3]ピリジン類の収率に変化はないが、反応終了後の後処理操作が煩雑になることから、2.0〜6.0モルの範囲が好ましい。
本発明の環化反応において使用される溶媒としては、特に限定されるものではないが、常気圧において100℃以上の沸点を有する溶媒を挙げることができる。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン,ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン等の飽和脂肪族化合物、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン等の不飽和脂肪族化合物を挙げることができる。好ましくは芳香族炭化水素化合物である。使用する溶媒の量は、ジハロゲン化合物1ミリモルに対して、1〜1000mlの範囲が好ましい。副生成物の量を抑制できることから、20〜200mlの範囲がより好ましい。
本発明の環化反応は、常圧下、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことも、また加圧下で行うことも可能である。より好ましくは、常圧下、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下である。
本発明の環化反応は、195℃以上で行われる。195℃未満で行うと、ジハロゲン化合物およびジアミン化合物の転化率が低下する。よって、より好ましくは、195〜250℃の範囲である。
本発明における反応時間は、ジハロゲン化合物、ジアミン化合物、銅触媒、塩基、溶媒の量および反応温度によって適宜選択されるが、1〜48時間の範囲であれば良い。好ましくは3〜12時間の範囲である。
本発明においては、反応終了後、触媒および塩基残渣をろ過により除去し、続いて溶媒を減圧下で除去する。さらに、溶媒除去後の残渣をエチレンジアミン四酢酸−ジカリウム水溶液洗浄により除去する。
本発明において、上記洗浄の後、無機塩基による処理を行うことにより、効果的にアザカリックス[3]ピリジンを得ることができる。使用する無機塩基としては、特に限定されるものではないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物を挙げることができる。使用する処理液は、0.5〜50wt%の範囲の水溶液として用いることができる。副生成物量を抑制するために、10〜50wt%の水溶液として用いることが好ましい。
本発明において、上記処理の後、洗浄、再結晶、またはカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、高純度のアザカリックス[3]ピリジンを得ることができる。例えば、カラムクロマトグラフィーによる精製において使用する溶出液としては、ヘキサン、酢酸エチル、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の低沸点有機溶媒が挙げられる。好ましくはクロロホルム、テトラヒドロフランである。使用する溶出液の比率は、クロロホルム:テトラヒドロフラン=1:99〜99:1の範囲であれば良い。
本発明によれば、有機塩基として利用可能なアザカリックス[3]ピリジン類を短時間で収率良く製造することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(評価・測定方法)
〜NMRスペクトル〜
核磁気共鳴スペクトル測定装置(日本電子製、商品名:GSX270WB)を用い、溶媒に重クロロホルムを用いて測定を行った。
〜FAB−MS〜
質量分析測定装置(日本電子製、商品名:JMS−700)を用い、FABエネルギー:5keV、FABガス:キセノンを用いて測定を行った。
〜EI−MS〜
質量分析測定装置(日本電子製、商品名:JMS−700)を用い、カラムに外径0.25mm、長さ30mのキャピラリーカラム(商品名:SUPELCO Equity−1)を用いて測定を行った。
〜ガスクロマトグラフィー〜
ガスクロマトグラフィー測定装置(島津製、商品名:GC−14A)を用い、カラムに外径0.25mm、長さ30mのキャピラリーカラム(J&W製、商品名:DB−1)を用いて測定を行った。
〜TG/DTA〜
熱分析測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、商品名:TG/DTA6200)を用い、空気雰囲気下、開始温度40℃、10℃/分の昇温スピードで500℃まで昇温し、測定を行った。
合成例1
磁気回転子を付した200mlのシュレンクフラスコに、p−ブロモトルエン 5.13g(30mmol)、2,6−ジアミノピリジン 1.09g(10mmol)、ターシャリーブトキシナトリウム 2.88g(30mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム 457mg(0.50mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(XANTPHOS) 579mg(1.0mmol)を加え、この混合物を窒素雰囲気とした。その後、トルエン 75mlを加え、オイルバスで昇温して内温を80℃とした。80℃で加熱攪拌して15時間反応を継続した。反応終了後、オイルバスを外して室温(23℃)まで放冷した。生成物をろ過して触媒残渣を除去し、得られた生成物を分液ロートに移液し、アンモニア水でpH=9〜11に調整した5wt%エチレンジアミン四酢酸−ジカリウム水溶液で洗浄した後、クロロホルム抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒をエバポレーターにより減圧除去した。得られた茶色の粘性液体をカラムクロマトグラフィー(プロピルアミン修飾シリカゲル、溶出液:ヘキサンおよびクロロホルム)で分離精製し、薄黄色の固体を得た。この固体を再結晶(溶媒:クロロホルムおよびメタノール)で精製し、白色の固体を2.20g(収率69%)得た。
この白色の固体は分析の結果、N,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジンであった。
H−NMR測定:δ(CDCl);2.38(s,3H)、6.90(d,2H)、7.06〜7.10(m,4H)、7.21(d,2H)、7.36(t,2H)
EI−MS:419(M)
合成例2
磁気回転子を付した200mlのシュレンクフラスコに、p−トルイジン 0.80g(7.5mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.33g(22.5mmol)、ターシャリーブトキシナトリウム 2.16g(22.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム 343mg(0.375mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(XANTPHOS) 434mg(0.75mmol)を加え、この混合物を窒素雰囲気とした。その後、トルエン 50mlを加え、オイルバスで昇温して内温を80℃とした。80℃で加熱攪拌して15時間反応を継続した。反応終了後、オイルバスを外して室温(23℃)まで放冷した。生成物をろ過して触媒残渣を除去し、得られた生成物を分液ロートに移液し、アンモニア水でpH=9〜11に調整した5wt%エチレンジアミン四酢酸−ジカリウム水溶液で洗浄した後、クロロホルム抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒をエバポレーターにより減圧除去した。得られた茶色の粘性液体をカラムクロマトグラフィー(プロピルアミン修飾シリカゲル、溶出液:ヘキサンおよびクロロホルム)で分離精製し、薄褐色の固体を1.98g(収率68%)得た。
この薄褐色の固体は分析の結果、N,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンであった。
H−NMR測定:δ(CDCl);2.35(s,6H)、6.23(d,2H)、6.28(bs,2H)、7.12(d,4H)、7.20(d,4H)、7.29(t,1H)
EI−MS:289(M)
実施例1
磁気回転子、ジムロート、温度計を付した500mlの四つ口フラスコに、塩化銅 0.84g、炭酸カリウム 1.66g(12.0mmol)、合成例1により得られたN,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジン 1.26g(3.0mmol)、合成例2により得られたN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジン 0.86g(3.0mmol)、ニトロベンゼン 200mlを加えた。この混合物を窒素雰囲気とした後、オイルバスで昇温して200℃とした。195〜205℃で加熱攪拌して3時間反応を継続した。反応終了後、ガスクロマトグラフィーにより算出したN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンの転化率は、99%以上であった。その後、オイルバスを外して室温(23℃)まで放冷した。生成物をろ過し、触媒残渣を除去した後、1トールの減圧下40〜80℃の範囲でニトロベンゼンを除去した。得られた生成物を分液ロートに移液し、アンモニア水でpH=9〜11に調整した5wt%エチレンジアミン四酢酸−ジカリウム水溶液、続いて10wt%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、クロロホルム抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒をエバポレーターにより減圧除去した。得られた黒茶色の粘性液体をカラムクロマトグラフィー(プロピルアミン修飾シリカゲル、溶出液:クロロホルムおよびテトラヒドロフラン)で分離精製し、薄黄色の固体を1.34g(収率82%)得た。
この薄黄色の固体は分析の結果、アザカリックス[3]ピリジンであった。
H−NMR測定:δ(CDCl);2.42(s,9H)、6.08(d,6H)、7.17(t,3H)、7.28〜7.36(m,12H)
FAB−MS:547(M)
Td5(5%重量損失温度):405℃
比較例1
磁気回転子、ジムロート、温度計を付した200mlの四つ口フラスコに、塩化銅 0.35g(1.9mmol)、炭酸カリウム 0.69g(5.0mmol)、合成例1により得られたN,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジン 0.52g(1.3mmol)、合成例2により得られたN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジン 0.36g(1.3mmol)、ニトロベンゼン 50mlを加えた。この混合物を窒素雰囲気とした後、オイルバスで昇温して190℃とした。190℃で加熱攪拌して35時間反応を継続した。反応終了後、ガスクロマトグラフィーにより算出したN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンの転化率は、80%であった。
実施例2
磁気回転子、ジムロート、温度計を付した500mlの四つ口フラスコに、塩化銅 1.05g(5.55mmol)、炭酸カリウム 2.07g(15.0mmol)、合成例1により得られたN,N−ビス(6−ブロモピリジル)トルイジン 1.58g(3.75mmol)、合成例2により得られたN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジン 1.08g(3.75mmol)、ニトロベンゼン 250mlを加えた。この混合物を窒素雰囲気とした後、オイルバスで昇温して200℃とした。195〜205℃で加熱攪拌して3時間反応を継続した。反応終了後、ガスクロマトグラフィーにより算出したN,N’−ジ(p−トルイル)−2,6−ジアミノピリジンの転化率は、99%以上であった。その後、オイルバスを外して室温(23℃)まで放冷した。生成物をろ過し、触媒残渣を除去した後、1トールの減圧下40〜80℃の範囲でニトロベンゼンを除去した。得られた生成物を分液ロートに移液し、アンモニア水でpH=9〜11に調整した5wt%エチレンジアミン四酢酸−ジカリウム水溶液で洗浄した後、クロロホルム抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒をエバポレーターにより減圧除去した。得られた黒茶色の粘性液体をカラムクロマトグラフィー(プロピルアミン修飾シリカゲル、溶出液:クロロホルムおよびテトラヒドロフラン)で分離精製し、アザカリックス[3]ピリジンを0.38g(収率19%)得た。

Claims (3)

  1. 銅触媒および塩基の存在下、下記一般式(1)で表されるジハロゲン化合物
    Figure 2010150166
    (式中、Xは塩素、臭素またはよう素であり、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または下記一般式(2)で表されるアミノ基
    Figure 2010150166
    (式中、RおよびRは各々独立して、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基であり、RとRが互いに結合し、環構造を形成しても良い。)
    である。)
    と下記一般式(3)で表されるジアミン化合物
    Figure 2010150166
    (式中、Rは一般式(1)のRと同一である。)
    との環化反応を195℃以上の温度で行うことを特徴とする下記一般式(4)で表されるアザカリックス[3]ピリジン類の製造方法。
    Figure 2010150166
    (式中、Rは一般式(1)のRと同一である。)
  2. が、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のアザカリックス[3]ピリジン類の製造方法。
  3. 環化反応の終了後、生成物を無機塩基により処理することを特徴とする請求項1または2に記載のアザカリックス[3]ピリジン類の製造方法。
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