JP2010123380A - 燃料電池の製造方法および燃料電池の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】予め目止め材を周縁部に含浸させた多孔体とMEGAとを積重してガスケット成形用金型内に容易に且つ精度良くセットすることができ、もって、ガスケットの成形に要する時間の短縮化と歩留まりを向上させることができ、燃料電池を効率よく製造することができる方法とそのための装置を提供する。
【解決手段】燃料電池の製造装置は、MEGA3と積重された多孔体4の端縁近傍に目止め材6を注入して、積重されたMEGA3まで透過させ、目止め部4aを形成する目止め処理を行うと共にMEGA3と多孔体4とを仮止めする目止め・仮止め処理装置1と、少なくともMEGA3と多孔体4とが仮止めされた状態でセットされ目止め部4aの外側にガスケット7を一体に成形するための金型20,21を有するガスケット成形装置2とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池の製造装置は、MEGA3と積重された多孔体4の端縁近傍に目止め材6を注入して、積重されたMEGA3まで透過させ、目止め部4aを形成する目止め処理を行うと共にMEGA3と多孔体4とを仮止めする目止め・仮止め処理装置1と、少なくともMEGA3と多孔体4とが仮止めされた状態でセットされ目止め部4aの外側にガスケット7を一体に成形するための金型20,21を有するガスケット成形装置2とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池の製造方法および燃料電池の製造装置に関し、さらに詳しくは、複数のセルを積層することにより構成される燃料電池において、各セル間に反応ガス(水素、空気等)や冷却媒体をそれぞれ分配・供給するためのマニホールドをシールするガスケットを成形する燃料電池の製造方法および燃料電池の製造装置に関するものである。
一般に、燃料電池は、複数のセルを積層することにより構成されている。積層されたセルは、エンドプレートの間で荷重が掛けられた状態で挟持される。各セルの燃料電池構成部品としては、たとえば図7に参照されるように、電解質膜30の両面に電極層31、32をそれぞれ設けてなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜−電極アセンブリ)33と、MEA33の両面にそれぞれ配置されたガス拡散層34と、ガス拡散層34へガスをそれぞれ流通させる多孔体4とを含んでおり、これらの燃料電池構成部品はセパレータ5により挟持されている。MEA33とその両側に配置されたガス拡散層34とにより構成される部材は、一般にMEGA3と呼ばれる。
燃料電池は、各セルに反応ガス(水素、空気等)や冷却媒体をそれぞれ分配・供給するためのマニホールドを有している。そして、MEGA3と多孔体4からなる燃料電池構成部品はセパレータ5と積重され、周囲にガスケット7が成形されている。
燃料電池の各セルにおけるガスケットの成形に関する従来の技術としては、特許文献1が知られている。特許文献1には、「カーボン繊維等の多孔質体からなるGDL120,120の周縁部には、低粘度又は液状の成形用ゴム材料を用いてガスケット200を成形する際に、この成形用ゴム材料の一部を含浸させたゴム含浸部121,121が形成されており、このゴム含浸部121,121を介してガスケット200がGDL120,120にしっかり接合されると共に、GDL120,120からの透過漏れのない構造としている。」などと記載されている(0007)。すなわち、ガス拡散層を有するMEGAやこれに積重される多孔体などの燃料電池構成部品にガスケットを一体成形する前に、予め多孔体(GDL)の端面から所定幅の領域に目止め材を含浸して含浸部を形成することにより、低粘度または液状のガスケットの材料がガス拡散層または多孔体の発電領域に透過漏れするのを堰き止めることができる構造とすることが開示されている。
また、特許文献1には「 図2は、本発明に係る燃料電池用シール構造体の製造方法において、発電体1のGDL20に含浸部21を形成した状態を示すもので、(A)は断面図、(B)は平面図である。すなわち、発電体1の厚さ方向両側部分を構成するGDL20には、予め、発電体1の平面延長方向を向いた端面1aから所定幅Wの領域に、低粘度又は液状のゴム又は樹脂からなる目止め材を含浸して架橋硬化させることにより含浸部21を形成する。この工程には、例えば前記目止め材を貯留した液槽に、発電体1を所定深さまで浸漬することによって含浸させる方法や、スクリーン印刷又はディスペンサー押し出しにより前記目止め材を塗布・含浸させる方法などを採用することができ、このため、発電体1の端面1aから一定の幅Wの含浸部21を容易に形成することができる。」とも記載されている(0017)。すなわち、特許文献1には、多孔体(GDL)の端面から所定幅の領域に目止め材を含浸して含浸部を形成する手法として、目止め材を貯留した液槽に発電体を所定深さまで浸漬することによって含浸させる方法や、スクリーン印刷又はディスペンサー押し出しにより目止め材を塗布・含浸させることが開示されている。
そして、特許文献1には、「 図4は、本発明に係る燃料電池用シール構造体の製造方法において、ガスケットを成形する工程を示す説明図である。すなわち、上述のようにしてGDL20の周縁部に含浸部21を形成すると共に端面1aに多数の凹部1bを形成した発電体1は、金型4内にセットされる。すなわち、金型4は互いに接離される上型41と下型42からなるものであって、互いに対向されるその内面には、発電体1の周縁部、言い換えればGDL20の周縁の含浸部21を型締めによって挟持可能な挟持面41a,42aが形成され、その外周側へ延びる内面41b,42bと、発電体1の端面1aとの間でキャビティ43が画成されるようになっている。上型41には、キャビティ43へ向けてゲート44が開設されている。」と記載されている(0022)。すなわち、特許文献1では、発電体の多孔体の周縁部に含浸部を予め形成し、この発電体を金型内にセットしてガスケットを成形することが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1にあっては、多孔体の端面から所定幅の領域に目止め材を含浸して含浸部を形成するために、目止め材を貯留した液槽に発電体を所定深さまで浸漬する場合には、目止め材を大量に必要とするために無駄が生じるという問題や、また、目止め材とガスケットがしっかり結合するように、発電体の端面に係合面を持った凹部を所定間隔で形成する工程が必要であるなどの問題があった。また、目止め材をスクリーン印刷する場合には、かかるスクリーン印刷のための設備が必要となるなど問題があった。さらに、目止め材をディスペンサー押し出しによって塗布する場合には、一般にディスペンサーのノズルを多孔体の表面上を移動させるよう構成されており、適切な量の目止め材を塗布することが困難であるという問題や、目止め材を塗布するのに時間がかかり成形サイクルを短縮することができないなどの問題があった。
また、ガスケットを成形する際には、多孔体とMEGAとを互いに正確に位置決めし積層した状態で金型内にセットしなければならない。しかしながら、上記特許文献1にあっては、いずれの手法により多孔体の端面から所定幅の領域に目止め材を含浸して含浸部を形成しても、多孔体とMEGAとが位置合わせされた状態に保持されるようなことはなく、したがって、ガスケットを成形する際には、多孔体とMEGAとを互いに位置合わせして金型内にセットする必要があるが、多孔体とMEGAとを精度良く金型内に位置決めすることが困難であり、この位置合わせしてセットするための手間と時間がかかり成形サイクルを短縮化することができないという問題や、多孔体とMEGAとが相対的に位置ずれし不良品となって歩留まりが悪化するという問題などがあった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、予め目止め材を周縁部に含浸させた多孔体とMEGAとを積重してガスケット成形用金型内に容易に且つ精度良くセットすることができ、もって、ガスケットの成形に要する時間の短縮化と歩留まりを向上させることができ、燃料電池を効率よく製造することができる方法とそのための装置を提供することを目的とする。
請求項1の燃料電池の製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、多孔体の端縁近傍に目止め処理を行う工程と、該多孔体とMEGAとを積重して金型内に配置しガスケットを成形する工程とを含む、燃料電池の製造方法であって、前記目止め処理を行う工程で目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させて、積重された多孔体とMEGAとを仮止めすることを特徴とするものである。
また、請求項2の燃料電池の製造装置に係る発明は、上記目的を達成するため、MEGAと多孔体とセパレータとを有するセルが複数積層されてなる燃料電池を製造するための装置であって、MEGAと積重された多孔体の端縁近傍に目止め材を注入して、積重されたMEGAまで透過させ、目止め部を形成する目止め処理を行うと共にMEGAと多孔体とを仮止めする目止め・仮止め処理装置と、少なくともMEGAと多孔体とが仮止めされた状態でセットされ前記目止め部の外側にガスケットを一体に成形するための金型を有するガスケット成形装置とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の燃料電池の製造装置に係る発明は、上記目的を達成するため、MEGAと多孔体とセパレータとを有するセルが複数積層されてなる燃料電池を製造するための装置であって、MEGAと積重された多孔体の端縁近傍に目止め材を注入して、積重されたMEGAまで透過させ、目止め部を形成する目止め処理を行うと共にMEGAと多孔体とを仮止めする目止め・仮止め処理装置と、少なくともMEGAと多孔体とが仮止めされた状態でセットされ前記目止め部の外側にガスケットを一体に成形するための金型を有するガスケット成形装置とを備えたことを特徴とするものである。
請求項1の燃料電池の製造方法に係る発明によれば、多孔体の端縁近傍に目止め処理を行う工程で多孔体とMEGAとを正確に位置合わせし積重して、流動可能な目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させる。MEGAまで透過した目止め材は、固化すると、多孔体の端縁近傍に目止め部を形成すると共に、積重されたMEGAと多孔体とを仮止めする。その後、少なくとも多孔体とMEGAとを金型内に配置してガスケットを成形するときに、多孔体とMEGAを精度よく位置合わせして積重した状態で仮止めしているため、容易に短時間で金型内に配置される。したがって、ガスケットの成形サイクルを短縮化すると共に、多孔体とMEGAの位置ずれによる成形不良を防止して歩留まりを向上させることができ、もって、燃料電池を効率よく製造することができる。
また、請求項2の燃料電池の製造装置に係る発明によれば、少なくとも多孔体とMEGAとを正確に位置合わせし積重した状態で、目止め・仮止め処理装置によって、流動可能な目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させる。MEGAまで透過した目止め材が固化することにより、多孔体の端縁近傍に目止め部が形成されると共に、精度よく位置合わせされ積重されたMEGAと多孔体とが仮止めされる。そのため、その後、ガスケットを成形するときに、少なくとも多孔体とMEGAとを容易に短時間で金型内に配置することができる。したがって、ガスケットの成形サイクルを短縮化すると共に、多孔体とMEGAの位置ずれによる成形不良を防止して歩留まりを向上させることができ、もって、燃料電池を効率よく製造することができる。
また、請求項2の燃料電池の製造装置に係る発明によれば、少なくとも多孔体とMEGAとを正確に位置合わせし積重した状態で、目止め・仮止め処理装置によって、流動可能な目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させる。MEGAまで透過した目止め材が固化することにより、多孔体の端縁近傍に目止め部が形成されると共に、精度よく位置合わせされ積重されたMEGAと多孔体とが仮止めされる。そのため、その後、ガスケットを成形するときに、少なくとも多孔体とMEGAとを容易に短時間で金型内に配置することができる。したがって、ガスケットの成形サイクルを短縮化すると共に、多孔体とMEGAの位置ずれによる成形不良を防止して歩留まりを向上させることができ、もって、燃料電池を効率よく製造することができる。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(3)項が請求項2に相当する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(3)項が請求項2に相当する。
(1) 多孔体の端縁近傍に目止め処理を行う工程と、該多孔体とMEGAとを積重して金型内に配置しガスケットを成形する工程とを含む、燃料電池の製造方法であって、
前記目止め処理を行う工程で目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させて、積重された多孔体とMEGAとを仮止めすることを特徴とする燃料電池の製造方法。
前記目止め処理を行う工程で目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させて、積重された多孔体とMEGAとを仮止めすることを特徴とする燃料電池の製造方法。
(1)項の発明では、目止め処理を行う工程でMEGAと多孔体との正確に位置合わせして、目止め材を多孔体の端縁近傍に注入し、積重されたMEGAまで透過させることにより、多孔体に対する目止め部の形成と、積重された多孔体とMEGAとを正確に位置合わせされた仮止めとを同時に行うことができる。そのため、後の工程で、少なくとも多孔体とMEGAとを金型内に配置してガスケットを成形するときに、MEGAと多孔体とを正確に位置合わせさせた状態で容易に短時間で金型内に配置することができ、したがって、ガスケットの成形サイクルを短縮化すると共に、多孔体とMEGAの位置ずれによる成形不良を防止して歩留まりを向上させることができ、もって、燃料電池を効率よく製造することができる。
(2) 前記目止め処理を行う工程で多孔体をMEGAと積重して仮止めし、目止め材が固化する前にさらに前記多孔体にセパレータを重合して仮止めすることを特徴とする(1)項に記載の燃料電池の製造方法。
(2)項の発明では、(1)項に記載の発明において、目止め処理を行う工程で多孔体をMEGAと積重して仮止めし、目止め材が固化する前にさらに多孔体にセパレータを直ちに重合して仮止めすることにより、MEGAと多孔体とセパレータとを正確に位置合わせした状態で容易に短時間で金型内に配置してガスケットを歩留まりよく成形することができ、したがって、燃料電池を効率よく製造することができる。
(3) MEGAと多孔体とセパレータとを有するセルが複数積層されてなる燃料電池を製造するための装置であって、
MEGAと積重された多孔体の端縁近傍に目止め材を注入して、積重されたMEGAまで透過させ、目止め部を形成する目止め処理を行うと共にMEGAと多孔体とを仮止めする目止め・仮止め処理装置と、
少なくともMEGAと多孔体とが仮止めされた状態でセットされ前記目止め部の外側にガスケットを一体に成形するための金型を有するガスケット成形装置とを備えたことを特徴とする燃料電池の製造装置。
MEGAと積重された多孔体の端縁近傍に目止め材を注入して、積重されたMEGAまで透過させ、目止め部を形成する目止め処理を行うと共にMEGAと多孔体とを仮止めする目止め・仮止め処理装置と、
少なくともMEGAと多孔体とが仮止めされた状態でセットされ前記目止め部の外側にガスケットを一体に成形するための金型を有するガスケット成形装置とを備えたことを特徴とする燃料電池の製造装置。
(3)項に記載の発明では、目止め処理を行う工程で少なくともMEGAと多孔体との正確に位置合わせした状態で、目止め・仮止め処理装置により目止め材を多孔体の端縁近傍に注入し、積重されたMEGAまで透過させることにより、多孔体に対して目止め部を形成する目止め処理を行うと共に、積重された少なくとも多孔体とMEGAとを正確に位置合わせした状態で仮止めする。そのため、少なくともMEGAと多孔体とを正確に位置合わせさせた状態で容易に短時間でガスケット成形装置の金型内に配置することができ、したがって、ガスケットの成形サイクルを短縮化すると共に、多孔体とMEGAの位置ずれによる成形不良を防止して歩留まりを向上させることができ、もって、燃料電池を効率よく製造することができる。
(4) 前記目止め・仮止め処理装置は、MEGAの両面に積重された多孔体に当接される第1治具および第2治具と、両治具の表面から多孔体内にガスケットの材料をそれぞれ注入するガスケット材料供給手段と、を備えていることを特徴とする(3)項に記載の燃料電池の製造装置。
(4)項の発明では、(3)項に記載の発明において、目止め・仮止め処理装置が、MEGAの両面に積重された多孔体に当接される第1治具および第2治具と、両治具の表面から多孔体内にガスケットの材料をそれぞれ注入するガスケット材料供給手段と、を備えていることにより、積層されたMEGAと多孔体とを両治具によって挟み固定した状態で、ガスケット材料供給手段により両治具の表面からガスケットの材料を多孔体内にそれぞれ注入し、多孔体に対する目止め処理と、積重された多孔体とMEGAとの仮止めとを安定して具現化することができる。
(5) 前記目止め・仮止め処理装置は、さらに、セパレータを保持して目止め材が固化する前に前記多孔体にセパレータを重合させて前記第1治具と第2治具のいずれか一方との間で加圧するセパレータ仮止め治具と、
前記第1治具と第2治具とのいずれか他方を、いずれか一方とセパレータ仮止め治具との間から退避させるよう移動させる退避移動手段とを備えていることを特徴とする(4)項に記載の燃料電池の製造装置。
前記第1治具と第2治具とのいずれか他方を、いずれか一方とセパレータ仮止め治具との間から退避させるよう移動させる退避移動手段とを備えていることを特徴とする(4)項に記載の燃料電池の製造装置。
(5)項の発明では、(4)項に記載の発明において、予めセパレータ仮止め治具によってセパレータを保持しておき、多孔体に対する目止め処理と、積重された多孔体とMEGAとの仮止めとを行ったら、目止め材が固化する前に、退避移動手段によって第1治具と第2治具とのいずれか他方を、いずれか一方とセパレータ仮止め治具との間から退避させるよう移動させ、セパレータ仮止め治具によってセパレータを多孔体に直ちに重合して第1治具と第2治具のいずれか一方との間で加圧して、多孔体とセパレータを仮止めする。そのため、後の工程でMEGAと多孔体とセパレータとを正確に位置合わせした状態で容易に短時間で金型内に配置してガスケットを歩留まりよく成形することができ、したがって、燃料電池を効率よく製造することができる。
最初に、本発明の燃料電池の製造装置の実施の一形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。なお、図において同じ符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の燃料電池の製造装置は、概略、MEGA3と多孔体4とセパレータ5(図7を参照)とを積層してセルを構成し、このセルを複数積層してなる燃料電池を製造するためのもので、MEGA3と積重された多孔体4の端縁近傍に目止め材6を注入して、積重されたMEGA3まで透過させ、目止め部4aを形成する目止め処理を行うと共にMEGA3と多孔体4とを仮止めする目止め・仮止め処理装置1と、少なくともMEGA3と多孔体4とが仮止めされた状態でセットされ目止め部4aの外側にガスケット7を一体に成形するための金型20,21を有するガスケット成形装置2とを備えている。
本発明の燃料電池の製造装置は、概略、MEGA3と多孔体4とセパレータ5(図7を参照)とを積層してセルを構成し、このセルを複数積層してなる燃料電池を製造するためのもので、MEGA3と積重された多孔体4の端縁近傍に目止め材6を注入して、積重されたMEGA3まで透過させ、目止め部4aを形成する目止め処理を行うと共にMEGA3と多孔体4とを仮止めする目止め・仮止め処理装置1と、少なくともMEGA3と多孔体4とが仮止めされた状態でセットされ目止め部4aの外側にガスケット7を一体に成形するための金型20,21を有するガスケット成形装置2とを備えている。
図1に示すように、この実施の形態においては、MEGA3の両面に多孔体4,4がそれぞれ積層されており、その周囲にガスケット7を成形する場合を示す。MEGA3は、電解質膜30の両面に電極層31、32を積層してなるMEA33と、MEA33の両面に配置されたガス拡散層34とを含んでいる。MEGA3の両面には、例えばエキスパンドメタルなどからなる多孔体4がそれぞれ積層される。ガスケット7は、積層された状態のMEGA3と多孔体4の厚さ以下の厚さでMEGA3と多孔体4の周端面を覆うように形成される基部7aと、基部7aの両面にそれぞれ多孔体4よりも突出するように形成されセパレータに当接されるリップ部7bとを有する形状に成形される。
目止め・仮止め処理装置1は、上治具(第1治具)10および下治具(第2治具)11と、上治具10と下治具11を相対的に昇降移動させて開閉させる治具開閉機構と、目止め材6を上治具10と下治具11の所定の位置に供給する目止め材供給手段12とを備えている。
上治具10と下治具11は、その間に挟み込むように保持するMEGA3および多孔体4の大きさ(面積:図3の鎖線を参照)よりも大きく形成された板状のもので、少なくとも一方が油圧または圧縮エアにより駆動されるシリンダなどの治具開閉機構に支持されている。図2および図3に示すように、上治具10と下治具11の互い対向する表面には、MEGA3に積重された多孔体4の、目止め部4aを形成する位置およびその形状に応じて溝10a、11aが形成されている。目止め材6が温度により固化または硬化する材質のものである場合には、加熱ヒータや所定の温度に調整された温調流体(たとえば加熱油や冷却水などの冷媒)を流通させるための流路などの温調手段が上治具10と下治具11にそれぞれ設けられる。また、下治具の表面には、多孔体4とMEGA3を互いに位置合わせした状態で位置決めするために、たとえば多孔体4およびMEGA3の互いに隣接する2辺の端面をそれぞれ当接するための位置決めリブや壁部などからなる位置決め手段を設けることが望ましい。
目止め材供給手段12は、流動可能な状態の任意の量の目止め材6を射出する射出ユニット13と、上治具10および下治具11の溝10a、11aに開口する流路10b、11bと、射出ユニット13と上治具10および下治具11の流路10b、11bを接続するフレキシブルパイプ14とを備えている。射出ユニット13は、目止め材6を収容するシリンダと、このシリンダ内に嵌挿されて所定のストロークで前進および後退駆動されるピストンとなどにより構成することができる。図3に破線で示したように、上治具10および下治具11の流路10b、11bは、フレキシブルパイプ14と接続された一方端から溝10a、11a内に複数の他方端(図3に示した例では12箇所)が開口するように分岐して形成されている。流路10b、11bの分岐する形状や溝10a、11a内に開口する配置(間隔)は、形成する目止め部4aの形状などに応じて設定することができる。
ガスケット成形装置2は、後述するように目止めされると共に仮止めされたMEGA3と多孔体4を収容(インサート)して成形するガスケット7の形状に応じた形状のキャビティ22を形成する上型20および下型21と、上型20と下型21を相対的に昇降移動させて開閉させる型開閉機構と、流動可能な状態の任意の量のガスケット7の材料をキャビティ22内に射出充填する射出手段とを備えている。
上型20と下型21は、型閉じされた状態でその内部に、目止めされると共に仮止めされたMEGA3と多孔体4を収容する収容部20a、21aが略中央に形成されており、収容部20a、21aの周囲にはガスケット7を成形するためのキャビティ面20b、21bが形成されている。収容部20a、21aの多孔体4に形成された目止め部4aと対応する位置にはシール材23が配設されており、また、上型20と下型21のキャビティ面20b、21bの外側には型閉じしたときに互いの衝合面をシールするシール材24が配設されている。上型20と下型21の少なくとも一方は、油圧などにより駆動されるシリンダやトグル機構などからなる型開閉機構に支持されている。射出手段は、流動可能な状態のガスケット7の材料を収容するシリンダと、このシリンダ内に嵌挿されて所定のストロークで前進および後退駆動されるピストンと、型閉じしたときに形成されるキャビティ22と連通しているスプールブッシュとを備えており、流動可能な状態のガスケット7の材料を収容したシリンダのノズルをスプールブッシュに当接させてピストンを所定のストロークで前進させることにより、キャビティ22内にガスケット7の材料を射出充填することができるように構成することができる。
次に、本発明の燃料電池の製造方法の実施の一形態を、上述したように構成された燃料電池の製造装置を使用する場合により、その作動と共に詳細に説明する。なお、この実施の形態においては、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
本発明の燃料電池の製造方法は、概略、多孔体4の端縁近傍に目止め処理を行う工程と、この多孔体4とMEGA3とを積重して金型20,21内に配置しガスケット7を成形する工程とを含むもので、目止め処理を行う工程で目止め材6を多孔体4の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGA3まで透過させて、多孔体4の端縁近傍に目止め処理を行うと共に、積重された多孔体4とMEGA3とを仮止めするものである。
本発明の燃料電池の製造方法は、概略、多孔体4の端縁近傍に目止め処理を行う工程と、この多孔体4とMEGA3とを積重して金型20,21内に配置しガスケット7を成形する工程とを含むもので、目止め処理を行う工程で目止め材6を多孔体4の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGA3まで透過させて、多孔体4の端縁近傍に目止め処理を行うと共に、積重された多孔体4とMEGA3とを仮止めするものである。
燃料電池のセルを製造すべくMEGA3の両面に多孔体4、4を積重してその周囲にガスケット7を成形するに際しては、最初に目止め・仮止め処理装置1の上治具10と下治具11を相対的に離間させて開いた状態とし、多孔体4、MEGA3、多孔体4の順に積重して、上述したように下治具11の表面に設けられた位置決め手段にそれぞれ互いに隣接する2辺の端面を当接させることにより互いに位置合わせした状態に位置決めする。そして、目止め・仮止め処理装置1の治具開閉機構を駆動して上治具10と下治具11を相対的に近接させて閉じ、積重されたMEGA3と多孔体4を所定の力で挟み保持する。続いて、目止め材供給手段12の射出ユニット13により、流動可能な状態の目止め材6を射出する。射出ユニット13から射出された目止め材6は、フレキシブルパイプ14から各治具10,20の流路10b、11bを通って溝10a、11a内に流出し、多孔体4の端縁近傍の目止め部4aを形成すべき位置に注入され、MEGA3のガス拡散層34に達するまで透過する。すなわち、射出ユニット13により射出する目止め材6の射出量は、多孔体4の表面から注入された目止め材6がMEGA30のガス拡散層34に達するまで透過し得る量に設定される。その後、多孔体4を透過してMEGA3のガス拡散層34に達した目止め材6が温度調整などによって固化または硬化すると、多孔体4の端縁近傍に目止め部4aが形成されて目止め処理が完了すると共に、精度よく位置合わせされて積重された多孔体4とMEGA3が互いにずれることがない程度に仮止めされることとなる。
多孔体4の目止め処理と同時に、多孔体4とMEGA3の仮止めが完了すると、目止め・仮止め処理装置1の治具開閉機構を駆動して上治具10と下治具11を相対的に離間させて開く。また、このときまでには、ガスケット成形装置2の上型20と下型21は、型開閉機構によって互いに離間し開いた状態とされており、仮止めされた多孔体4とMEGA3は、目止め・仮止め処理装置1の上治具10と下治具11の間からガスケット成形装置2の上型20と下型21との間に移動され、下型21上の略中央の所定位置にセットされる。本発明では、多孔体4とMEGA3が予め精度よく位置合わせされ仮止めされているため、ガスケット成形装置2の下型21に容易に且つ精度よく短時間でセットすることができる。そして、ガスケット成形装置2の型開閉機構によって上型20と下型21を衝合させるように相対的に近接させて閉じた状態とし、所定の力で型締する。このとき、多孔体4に形成された目止め部4aはシール材23が当接され、また、上型20と下型21のキャビティ面20b、21bの外側の衝合面はシール材24によってシールされている。そのため、上型20と下型21のキャビティ面20b、21bとシール材23、24 によって、密閉されたキャビティ22が形成されることとなる。
この状態で、ガスケット成形装置2の射出手段により、キャビティ22内に流動可能な状態のガスケット7の材料を適切な量だけ所定の圧力、所定の速度で射出充填し、ガスケット7の材料を固化または硬化させる。すると、位置合わせされて積重され仮止めされた多孔体4とMEGA3の周囲には、この実施の形態では基部7aの両面にそれぞれリップ部7bが突出してなるガスケット7が成形される。ガスケット7の成形が完了すると、ガスケット成形装置2の上型20と下型21が型開閉機構によって互いに離間し型開きされて、MEGA3と多孔体4とが積層されその周囲にガスケット7が一体に成形された製品が取り出される。
次に、本発明の燃料電池の製造装置の第2の実施の形態を、図4〜図7に基づいて詳細に説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
この実施の形態における燃料電池の製造装置は、概略、上述した実施の形態に加えてさらに、セパレータ5を保持して目止め材6が固化する前に多孔体4にセパレータ5を重合させて上治具10と下治具11のいずれか一方との間で加圧するセパレータ仮止め治具15と、上治具10と下治具11とのいずれか他方10を、いずれか一方11とセパレータ仮止め治具15との間から退避させるよう移動させる退避移動手段とを備えている。
この実施の形態における燃料電池の製造装置は、概略、上述した実施の形態に加えてさらに、セパレータ5を保持して目止め材6が固化する前に多孔体4にセパレータ5を重合させて上治具10と下治具11のいずれか一方との間で加圧するセパレータ仮止め治具15と、上治具10と下治具11とのいずれか他方10を、いずれか一方11とセパレータ仮止め治具15との間から退避させるよう移動させる退避移動手段とを備えている。
図7に示すように、この実施の形態においては、MEGA3の両面に多孔体4、4が積層され、一方の多孔体4にさらにセパレータ5が積層されており、セパレータ5の表面とMEGA3および多孔体4の周端面の周囲を覆うようにガスケット7の基部7aが形成されると共に、基部7aの一方の表面から突出するように形成され隣接するセルのセパレータ5に当接されるリップ部7bが一体成形されてなるセルを製造する場合が示されている。セパレータ5は、カソードプレート51とアノードプレート52との間に中間プレート53を挟んでなる三層構造で構成されており、その内部には反応ガスや冷却媒体を流通させるための流路が形成されている。なお、セパレータ5は、図6や図7などに示したようにアノードプレート52が多孔体4と接するように構成された実施の形態に限定されることはなく、カソードプレート51が多孔体4と接するように構成される場合も本発明に含まれる。
図4〜図6に示すように、目止め・仮止め処理装置1は、下治具11を保持する台盤16と対向するようにセパレータ仮止め治具15が昇降可能に配置されており、セパレータ仮止め治具15にはセパレータ仮止め治具昇降機構が接続されている。また、上治具10は、その昇降移動機構と共に、下治具11とセパレータ仮止め治具15との間から退避させるように水平移動させる退避移動手段に支持されている。セパレータ仮止め治具15には、セパレータ5の端縁に係合可能な爪などからなるセパレータ保持機構15aを備えている。
一方、ガスケット成形装置2は、仮止めされたMEGA3と多孔体4とセパレータ5が載置される平板状の下型21と、仮止めされたMEGA3と多孔体4とセパレータ5とを収容部20aに収容してMEGA3と多孔体4の周端面とその周囲におけるセパレータ5の表面とによりキャビティ22を形成するキャビティ面20bが形成された上型20とを備えている。上型20のキャビティ面20aの外側には、型閉じしたときにセパレータ5の表面の端縁に当接してシールするシール材24が配設されている。
次に、本発明の燃料電池の製造方法の第2の実施の形態を、上述したように構成された第2の実施の形態における燃料電池の製造装置を使用する場合により、その作動と共に詳細に説明する。なお、この第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
本発明の燃料電池の製造方法は、概略、第1の実施の形態のように目止め処理を行う工程で多孔体4をMEGA3と積重して仮止めし、目止め材6が固化する前にさらに多孔体4にセパレータ5を重合して多孔体4に仮止めするものである。
本発明の燃料電池の製造方法は、概略、第1の実施の形態のように目止め処理を行う工程で多孔体4をMEGA3と積重して仮止めし、目止め材6が固化する前にさらに多孔体4にセパレータ5を重合して多孔体4に仮止めするものである。
燃料電池のセルを製造すべくMEGA3の両面に多孔体4、4を積重してその周囲にガスケット7を成形するに際しては、図4に水平方向の矢印Hで示すように、最初に目止め・仮止め処理装置1の退避移動手段によって下治具11とセパレータ仮止め治具15との間に上治具10が位置するように、すなわち、下治具11と上治具10を対向させるように移動されている。また、これと前後して、積重されたMEGA3と多孔体4は、下治具11の表面に設けられた位置決め手段にそれぞれ互いに隣接する2辺の端面を当接させることにより互いに位置合わせした状態に位置決めされている。また、セパレータ仮止め治具15には、下治具11上の所定の位置に位置決めされたMEGA3と多孔体4に対してセパレータ5が位置合わせされるように爪などのセパレータ保持機構15aによって保持されている。
そして、図4に垂直方向の矢印Vで示すように、目止め・仮止め処理装置1の治具開閉機構を駆動して上治具10と下治具11を相対的に近接させて閉じ、積重されたMEGA3と多孔体4を所定の力で挟み込み保持する。続いて、目止め材供給手段12の射出ユニット13により、流動可能な状態の目止め材6を射出して、フレキシブルパイプ14から各治具10,11の流路10b、11bを介して溝10a、11a内に流出させ、多孔体4の端縁近傍の目止め部6を形成すべき位置に所定量注入する。目止め材6は、MEGA3のガス拡散層34に達するまで透過する(図5に示した状態を参照)。なお、後の工程でセパレータ5と仮止めされる側の多孔体4には、他方の多孔体4よりも目止め材6を多く注入することが望ましい。
目止め材6の注入が完了すると、この実施の形態では、直ちに、図5に垂直方向の矢印Vで示したように、目止め・仮止め処理装置1の治具開閉機構を駆動して上治具10と下治具11を相対的に離間させて開き、続いて、図5に水平方向の矢印Hで示すように、退避移動手段によって上治具10を下治具11とセパレータ仮止め治具15との間から退避するように水平移動させて、下治具11上のMEGA3と積重された多孔体4とセパレータ仮止め治具15との間から上治具10を退避させ(図6の上治具10の位置を参照)、下治具11上のMEGA3と積重された多孔体4とセパレータ仮止め治具15とを対向させる。続いて、目止め材6が固化または硬化する前に、図6に矢印Vで示すように、セパレータ仮止め治具昇降機構によってセパレータ仮止め治具15を下降させて、セパレータ仮止め治具15に保持されているセパレータ5を多孔体4に重合して下治具11との間で加圧し、温度調整などによって目止め材6を固化または硬化させる。これにより、多孔体4の端縁近傍に目止め部4aが形成されて目止め処理が完了すると共に、位置合わせされて積重されたMEGA3と多孔体4とセパレータ5とが互いにずれることがない程度に仮止めされることとなる。
多孔体4の目止め処理と同時にMEGA3と多孔体4とセパレータ5との仮止めが完了すると、セパレータ仮止め治具15のセパレータ保持機構15aを解放して、セパレータ仮止め治具昇降機構によってセパレータ仮止め治具15をセパレータ5から離間させるように上昇させて開く。また、このときまでには、ガスケット成形装置2の上型20と下型21は、型開閉機構によって互いに離間し開いた状態とされており、仮止めされ一体となったMEGA3と多孔体4とセパレータ5は、目止め・仮止め処理装置1から取り出され、この実施の形態ではセパレータ5が下側に位置するよう反転されて、ガスケット成形装置2の上型20と下型21との間に移動され、セパレータ5が下型21に接するようにして下型21上の略中央にセットされる。本発明では、MEGA3と多孔体4とセパレータ5が予め精度よく位置合わせされ仮止めされているため、ガスケット成形装置2の下型21に容易に且つ精度よく短時間でセットすることができる。そして、ガスケット成形装置2の型開閉機構によって上型20と下型21を衝合させるように相対的に近接させて閉じた状態とし、所定の力で型締する。このとき、多孔体4に形成された目止め部4aはシール材23が当接され、また、セパレータ5の側縁における上面と上型20のキャビティ面20bの外側の衝合面との間はシール材24によってシールされている。そのため、図7に参照されるように、上型20のキャビティ面20bとシール材23、24によって、密閉されたキャビティ22が形成されることとなる。
この状態で、ガスケット成形装置2の射出手段により、キャビティ22内に流動可能な状態のガスケット7の材料を適切な量だけ所定の圧力、所定の速度で射出充填し、ガスケット7の材料を固化または硬化させる。すると、位置合わせされて積重され仮止めされたMEGA3と多孔体4の周囲およびセパレータ5の側縁の表面には、この実施の形態では基部7aから一方にリップ部7bが突出してなるガスケット7が成形される。
ガスケット7の成形が完了すると、ガスケット成形装置2の上型20と下型21が型開閉機構によって互いに離間し型開きされて、MEGA3と多孔体4とセパレータ5が積層されると共にその周囲にガスケット7が一体に成形された製品が取り出される。
本発明では、燃料電池のセルの構成部品であるMEGA3と多孔体4とが(第1の実施の形態の場合)、そしてさらにはセパレータ5が(第2の実施の形態の場合)予め精度よく位置合せした状態で積重され仮止めされていることにより、ガスケット成形装置2の下型21に容易に且つ精度よく短時間でセットすることができるため、ガスケット7の成形に要する時間を短縮化することができると共に、セルの構成部品3,4、および5がそれぞれ相対的に位置ずれすることがないために歩留まりを向上させることができ、燃料電池を効率よく製造することができる。
1:目止め・仮止め処理装置、 2:ガスケット成形装置、 3:MEGA、 4:多孔体、 4a:目止め部、 5:セパレータ、 6:目止め材、 7:ガスケット、 10:上治具(第1治具)、 11:下治具(第2治具)、 15:セパレータ仮止め治具、 20:上型、 21:下型、 22:キャビティ
Claims (2)
- 多孔体の端縁近傍に目止め処理を行う工程と、該多孔体とMEGAとを積重して金型内に配置しガスケットを成形する工程とを含む、燃料電池の製造方法であって、
前記目止め処理を行う工程で目止め材を多孔体の端縁近傍に注入することにより、積重されたMEGAまで透過させて、積重された多孔体とMEGAとを仮止めすることを特徴とする燃料電池の製造方法。 - MEGAと多孔体とセパレータとを有するセルが複数積層されてなる燃料電池を製造するための装置であって、
MEGAと積重された多孔体の端縁近傍に目止め材を注入して、積重されたMEGAまで透過させ、目止め部を形成する目止め処理を行うと共にMEGAと多孔体とを仮止めする目止め・仮止め処理装置と、
少なくともMEGAと多孔体とが仮止めされた状態でセットされ前記目止め部の外側にガスケットを一体に成形するための金型を有するガスケット成形装置とを備えたことを特徴とする燃料電池の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008295523A JP2010123380A (ja) | 2008-11-19 | 2008-11-19 | 燃料電池の製造方法および燃料電池の製造装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108461795A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-08-28 | 上海神力科技有限公司 | 一种用于燃料电池电堆的压堆装置 |
-
2008
- 2008-11-19 JP JP2008295523A patent/JP2010123380A/ja active Pending
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