JP2010114379A - 赤外線撮像素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品の歩留まりの低下を可及的に抑制する。
【解決手段】対向する第1面および第2面を有するとともに第1面から第2面に貫通する空洞部が設けられている第1絶縁層7、24cと、絶縁層内に形成された第1および第2配線と、を有する配線形成部30と、第2面側から入射された赤外線を吸収する赤外線吸収膜24と、赤外線吸収膜と電気的に絶縁され赤外線吸収膜の温度変化を検出することにより、電気信号を生成する少なくとも1個の熱電変換素子12と、を有し、空洞部内に設けられた赤外線検出部10と、赤外線検出部を空洞部内に支持し、一端が第1および第2配線の他端に接続され、他端が熱電変換素子の一端に接続された第1および第2接続配線22a、22bと、第1および第2接続配線を覆うように形成された第1および第2絶縁膜24a、24bとを有する第1および第2接続配線部20a、20bと、を備えている。
【選択図】図2
【解決手段】対向する第1面および第2面を有するとともに第1面から第2面に貫通する空洞部が設けられている第1絶縁層7、24cと、絶縁層内に形成された第1および第2配線と、を有する配線形成部30と、第2面側から入射された赤外線を吸収する赤外線吸収膜24と、赤外線吸収膜と電気的に絶縁され赤外線吸収膜の温度変化を検出することにより、電気信号を生成する少なくとも1個の熱電変換素子12と、を有し、空洞部内に設けられた赤外線検出部10と、赤外線検出部を空洞部内に支持し、一端が第1および第2配線の他端に接続され、他端が熱電変換素子の一端に接続された第1および第2接続配線22a、22bと、第1および第2接続配線を覆うように形成された第1および第2絶縁膜24a、24bとを有する第1および第2接続配線部20a、20bと、を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、赤外線撮像素子およびその製造方法に関する。
赤外線を利用した赤外線撮像素子は、昼夜に拘わらず撮像可能であると共に、可視光よりも煙や霧に対して透過性が高いという特長を有し、更に被写体の温度情報をも得られるという特長を有する。このため、防衛分野を初め監視カメラや火災検知カメラとして広い応用範囲を有する。
従来の主流素子である量子型赤外線固体撮像素子の最大な欠点は低温動作のための冷却機構を必要とすることであるが、近年このような冷却機構を必要としない非冷却型赤外線撮像素子が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
この非冷却型赤外線撮像素子は、半導体基板と、この半導体基板上に設けられた読み出し配線部と、上記半導体基板の表面部分に形成された凹部の上方に配置され、上記読み出し配線部と電気的に接続された接続配線を有する支持構造部と、上記凹部の上方に配置され、上記支持構造部によって支持されたセル部と、を備え、上記セル部は、入射された赤外線を吸収する赤外線吸収層と、上記支持構造部と電気的に接続されると共に、上記赤外線吸収層と電気的に絶縁され、上記セル部の温度変化を検出することにより、電気信号を生成する複数の熱電変換素子と、を有している構成となっている。
特許第3763822号公報
上記非冷却型赤外線撮像素子においては、半導体基板に凹部を形成するために、半導体基板をウェットエッチングする必要がある。このウェットエッチングによって、上記読み出し配線部の配線またはパッドメタルがエッチングされるのを防止するために、上記読み出し配線部の配線またはパッドメタルを酸化膜等で保護している。
しかし、現在の技術では、上記読み出し配線部の配線またはパッドメタルを酸化膜等で保護することは十分ではなく、製品の歩留まりの低下を招いている。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、製品の歩留まりの低下を可及的に抑制することのできる赤外線撮像素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による赤外線撮像素子は、対向する第1面および第2面を有するとともに前記第1面から前記第2面に貫通する空洞部が設けられている絶縁層と、前記絶縁層内に形成され外部との電気的接続のための第1および第2パッドと、前記絶縁層に前記第1面の側から形成され前記第1および第2パッドにそれぞれ通じる第1および第2開口の表面を覆うように設けられた第1および第2パッド電極と、前記絶縁層内に形成され一端が前記第1パッドに電気的に接続された第1配線と、前記絶縁層内に形成され一端が前記第2パッドに電気的に接続された第2配線と、を有する配線形成部と、前記空洞部内に設けられた赤外線検出部であって、前記第2面側から入射された赤外線を吸収する赤外線吸収膜と、前記赤外線吸収膜と電気的に絶縁され前記赤外線吸収膜の温度変化を検出することにより、電気信号を生成する少なくとも1個の熱電変換素子と、を有する赤外線検出部と、前記赤外線検出部を前記空洞部内に支持し、一端が前記第1配線の他端に接続され、他端が前記熱電変換素子の一端に接続された第1接続配線と、前記第1接続配線を覆うように形成された第1絶縁膜とを有する第1接続配線部と、前記赤外線検出部を前記空洞部内に支持し、一端が前記第2配線の他端に接続され、他端が前記熱電変換素子の他端に接続された第2接続配線と、前記第2接続配線を覆うように形成された第2絶縁膜とを有する第2接続配線部と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による赤外線撮像素子の製造方法は、絶縁膜上に素子領域を形成するとともにこの素子領域を取り囲むように絶縁体からなる素子分離領域を形成する工程と、前記素子領域に熱電変換素子を形成する工程と、一端が前記熱電変換素子の一端と電気的に接続する第1接続配線および一端が前記熱電変換素子の他端と電気的に接続する第2接続配線を前記素子分離領域上に形成する工程と、前記熱電変換素子と、前記第1および第2接続配線と、前記素子分離領域と、を覆うように、赤外線を吸収する第1絶縁層を形成する工程と、前記熱電変換素子の一端に接続する第1コンタクト、前記熱電変換素子の他端に接続する第2コンタクト、前記第1および第2接続配線の他端にそれぞれ接続する第3および第4コンタクトを前記第1絶縁層に形成する工程と、前記第1および第2コンタクトに接続する第1および第2コンタクト電極を前記第1絶縁層上に形成するとともに、第1および第2パッドと、前記第3および第4コンタクトに接続する第1および第2パッド配線電極と、前記第1パッドと前記第1パッド配線電極とを接続する第1配線と、前記第2パッドと前記第2パッド配線電極とを接続する第2配線と、を前記素子分離領域に対応する前記第1絶縁層の領域上に形成する工程と、前記第1および第2コンタクト電極、前記第1および第2パッド、前記第1および第2パッド配線電極と、前記第1配線と、前記第2配線と、を覆うように、前記第1絶縁層上に赤外線を吸収する第2絶縁層を形成する工程と、前記第2絶縁層、前記第1絶縁層、前記素子分離領域、および前記絶縁膜をパターニングして、前記第2絶縁層、前記第1絶縁層、前記素子分離領域、および前記絶縁膜を貫通する溝を形成することにより、前記熱電変換素子を有する赤外線検出部と、前記第1接続配線を有する第1接続配線部と、前記第2接続配線を形成する第2接続配線部と、前記第1および第2パッド、第1および第2配線、ならびに前記第1および第2パッド配線電極を有する配線形成部とを分離形成する工程と、前記第1および第2接続配線部の前記第2絶縁層を除去するとともに、前記第1絶縁層の一部を除去することにより、前記赤外線検出部と前記配線形成部との間に第1間隙を形成する工程と、前記赤外線検出部の前記第2絶縁層の一部分を前記第2絶縁層の上面から除去することにより、前記赤外線検出部の前記第2絶縁層の高さを前記配線形成部の前記第2絶縁層の高さよりも低くする工程と、前記第1間隙および前記溝を埋め込むように、全面に犠牲層を形成する工程と、前記配線形成部の前記第2絶縁層の上面が露出するまで前記犠牲層を削り、前記犠牲層を平坦化する工程と、前記犠牲層を覆うように、前記配線形成部の前記第2絶縁層上に、赤外線を透過する赤外線透過部を形成する工程と、前記絶縁膜の、前記熱電変換素子が形成された側と反対側の面から前記犠牲層を除去する工程と、前記絶縁膜の、前記熱電変換素子が形成された側と反対側の面から、前記絶縁膜および第1絶縁層を選択的にエッチングし、前記第1および第2パッドにそれぞれ通じる第1および第2開口を形成する工程と、前記第1および第2開口のそれぞれの表面を覆うように第1および第2パッド電極を形成する工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、製品の歩留まりの低下を可及的に抑制することの可能な赤外線撮像素子およびその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態による赤外線撮像素子を、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態の赤外線撮像素子の上面図であり、図2は図1に示す切断線A−Aで切断した場合の断面図である。
本実施形態の赤外線撮像素子は、赤外線検出部10と、接続配線部20a、20bと、配線形成部部30と、赤外線透過部40と、を備えている。本実施形態においては、これらの赤外線検出部10、接続配線部20a、20b、および配線形成部30は、それぞれ絶縁膜4上に形成されている。そして、赤外線検出部10は、配線形成部30によって取り囲まれており、赤外線検出部10と配線形成部30と間には、間隙42aが設けられている。すなわち、赤外線検出部10は、配線形成部30とは間隙42aを介して隔離されている。しかし、赤外線検出部10と配線形成部30とは、間隙42aに設けられた接続配線部20を通して接続される構成となっている。
赤外線検出部10はセル部とも呼ばれ、複数(図1では、4個)の熱電変換素子12を有している。本実施形態においては、これらの熱電変換素子12は、ダイオードとなっているが、抵抗体であってもよい。これらの複数の熱電変換素子すなわち、ダイオード12は、直列に接続された構成となっている。各ダイオード12は、絶縁膜4上に設けられた半導体層(例えば、Si層)に形成される。そして、各ダイオード12は、上記半導体層内に設けられたn型不純物層12aと、p型不純物層12bとを備え、これらの不純物層12a、12bからなるpn接合を有している。p型不純物層12bは、上記半導体層内に設けられたp型の高濃度不純物層であるp+型不純物層13に形成されている。n型不純物層12aは、p型不純物層12bに形成されている。これらのダイオード12は、素子分離絶縁膜7によって素子分離されるとともに、絶縁材からなり赤外線を吸収する赤外線吸収膜(例えば、SiN膜またはSiO2膜)24によって覆われている。また、n型不純物層12aは赤外線吸収膜24内に設けられた配線電極15にコンタクト14を介して電気的に接続され、p+型不純物層13は赤外線吸収膜24内に設けられた配線電極17にコンタクト16を介して電気的に接続されている。これらの配線電極15、17を適切に電気的に接続することにより、複数のダイオード12が直列に接続される。
接続配線部20aは絶縁膜4上に設けられた素子分離絶縁膜7と、絶縁膜24aと、この絶縁膜24a内に設けられた接続配線22aとを備え、接続配線部20bは絶縁膜4上に設けられた素子分離絶縁膜7と、絶縁膜24bと、この絶縁膜24b内に設けられた接続配線22bとを備えている。接続配線部20aの接続配線22aは直列に接続された複数のダイオード12からなる直列回路の一端に接続され、接続配線部20bの接続配線22bは直列に接続された複数のダイオード12からなる直列回路の他端に接続されている。
配線形成部30は、絶縁膜4上に形成された素子分離絶縁膜7と、絶縁膜24cと、配線電極32a、32bと、パッド34a、34bと、パッド電極38a、38bとを備えている。配線電極32a、32b、パッド34a、34b、およびパッド電極38a、38bは、絶縁膜24c内に設けられている。配線電極32aは、接続配線22aと電気的に接続される。すなわち、配線電極32aは接続配線22aを介して複数のダイオード12からなる直列回路の一端に接続される。また、配線電極32bは、接続配線22bと電気的に接続される。すなわち、配線電極32bは接続配線22bを介して複数のダイオード12からなる直列回路の他端に接続される。また、配線電極32aは絶縁膜24c内に設けられた図示しない配線を介してパッド34aに電気的に接続され、配線電極32bは絶縁膜24c内に設けられた図示しない配線を介してパッド34bに電気的に接続される。また、絶縁膜24cには絶縁膜4側から設けられた開口36a、36bが形成されている。そして、開口36aはパッド34aに通じ、パッド36bはパッド34bに通じる。すなわち、パッド34aは絶縁膜4側から設けられた開口36aの底面となり、パッド34bは絶縁膜4側から設けられた開口36bの底面となるように構成されている。また、パッド電極38aはパッド34aの側面および底面、すなわち表面を覆うように形成され、パッド電極38bはパッド34bの側面および底面、すなわち表面を覆うように形成されている。そして、配線形成部30の、パッド電極38a、38bが設けられた側とは反対側の面には、赤外線検出部10を覆うように、赤外線の透過率の高い部材からなる赤外線透過部40が設けられている。この赤外線透過部40と赤外線検出部10との間には、間隙42bが設けられている。なお、絶縁膜24a、24b、24cは赤外線吸収膜24と同じ材料から構成されていてもよい。
このように構成された本実施形態の赤外線撮像素子においては、赤外線検出部10は、配線形成部30内に形成された間隙42a、42bを有する空洞部42内に設けられてかつ接続配線部20a、20bによって支持された構成となっている。したがって、赤外線透過部40を介して、赤外線検出部10に入射した赤外線は、赤外線吸収膜24によって吸収され、この赤外線吸収膜24内に生じた熱エネルギーにより、赤外線吸収膜24の温度が上昇する。この温度変化が熱電変換素子(ダイオード)12によって電気信号に変換されて赤外線検出部10の出力(電圧)となる。この出力は、接続配線22a、22b等を介してパッド電極38a、38bから取り出される。
また、本実施形態においては、赤外線検出部10からの熱の逃げ道は、接続配線部20a、20bのみとなる。したがって、赤外線検出部10の熱隔離性は、接続配線部20a、20bの熱コンダクタンスによって決定され、接続配線部20a、20bの長さが長く構成されればされるほど、また細く形成すればするほど断熱性は向上する。
次に、本実施形態の赤外線撮像素子の製造方法を図3(a)乃至図4(c)を参照して説明する。
まず、半導体基板として単結晶シリコンからなる支持基板2上に、埋め込みシリコン酸化膜4、単結晶シリコン層(SOI層)6が順次積層された、いわゆるSOI基板1を準備する(図3(a))。続いて、素子分離としてSTI(Shallow Trench Isolation)と同様の工程を行う。すなわち、フォトリソグラフィー等の技術を用いて素子分離領域を画定し、素子分離領域のSOI層6を、例えばRIE(Reactive Ion Etching)等の技術によりエッチング除去し、その後、素子分離シリコン酸化膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)等の技術により埋め込み、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等の技術で平坦化することにより、素子分離絶縁膜7を形成する(図3(b))。素子分離絶縁膜7によって分離された素子領域6にダイオード12が形成される。
次に、図3(c)に示すように、周知の技術を用いて、素子分離領域7上に接続配線部となる絶縁膜24a、24bを形成し、この絶縁膜24a、24b上に接続配線22a、22bをそれぞれ形成する。その後、図3(d)に示すように、フォトリソグラフィー技術とイオン注入等のドーピング技術とを用いて、素子領域6に、ダイオード12のpn接合を形成するためのn型不純物層12aおよびp型不純物層12bを形成する。続いて、p型不純物層12bの外側を覆うように、p+型不純物層13を形成する(図3(d))。
次に、図4に示すように、赤外線を吸収する絶縁膜(赤外線吸収膜)24を全面に形成する。その後、n型不純物層12aおよびp+型不純物層13にそれぞれ接続するコンタクト14、16を絶縁膜24に形成する(図4)。
続いて、図5に示すように、金属膜を絶縁膜24上に堆積し、リソグラフィー技術を用いて、この金属膜をパターニングすることにより、コンタクト14に接続する配線電極15と、コンタクト16に接続する配線電極17と、複数のダイオード12を直列に接続するように配線電極15と配線電極17との間を接続する配線(図示せず)と、配線形成部に設けられる配線電極32a、32bおよびパッド34a、34bと、配線電極32aとパッド34aとの間を接続する配線(図示せず)と、配線電極32bとパッド34bとの間を接続する配線(図示せず)と、を絶縁膜24上に形成する。このとき、配線電極32aは、絶縁膜24に設けられた図示しないコンタクトを介して接続配線22aを介して接続されるので、配線電極32aは、直列に接続された複数のダイオード12からなる直列回路の一端と、接続配線22aを介して接続される。また、配線電極32bは、絶縁膜24に設けられた図示しないコンタクトを介して接続配線22bを介して接続されるので、配線電極32bは、直列に接続された複数のダイオード12からなる直列回路の他端と、接続配線22bを介して接続される。
次に、図6に示すように、これらの配線電極15、17、32a、32b、およびパッド34a、34bならびに配線を覆うように、赤外線を吸収する絶縁膜24を形成する。続いて、図7に示すように、RIE ( R e a c t i v e I o n E t c h i n g) 等の異方性エッチングを用いて絶縁膜24をパターニングすることにより絶縁膜24内に支持基板2に達する溝50を形成し、赤外線検出部10および接続配線部20a、20bを配線形成部30から分離する。この分離工程により、絶縁膜24は、赤外線検出部10では赤外線吸収膜24となり、接続配線部20a、20bではそれぞれ、絶縁膜24a、24bとなり、配線形成部30では絶縁膜24cとなる。
次に、図8に示すように、接続配線部20a、20b上の絶縁膜24a、24bの一部をその上面から選択的にエッチングし、赤外線検出部10と配線形成部30との間に間隙42aを形成する。
次に、図9に示すように、赤外線検出部10の赤外線吸収膜24の一部をその上面から選択的にエッチングし、赤外線吸収膜24の高さを配線形成部30の絶縁膜24cの高さよりも低くする。
次に、図10に示すように、間隙42aを埋め込むように、犠牲層52を全面に形成する。犠牲層52としては、アモルファスシリコンまたはポリイミドを用いることができる。
続いて、図11に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)を用いて、絶縁膜24cの上面が露出するまで犠牲層52を削り、犠牲層52を平坦化する。
次に、図12に示すように、絶縁膜24cおよび犠牲層52の上面に、赤外線の透過率が高い部材を接着し、赤外線透過部40を形成する。赤外線透過部40の材料として、SiまたはGeが使用可能である。赤外線透過部の接着は、直接接合する技術や接着剤による貼付け方法を用いることが可能である。直接接合においては、例えば次のようなプロセスによって行う。まず、ダイオードが形成されている基板の接合面と、赤外線透過部材の接合面の洗浄及び表面処理を行って、親水化処理を施す。次に、両接着面同士を重ね合わせて接合する。接着剤を使用する方法は、まず、赤外線透過部材もしくは基板のいずれか一方に接着剤シートを積層し、赤外線検出部に相当する部分以外の部分、すなわち配線形成部30に接着剤が残るようにパターン露光する。次に、現像によりパターンに従って不要な接着剤を除去し、必要な前処理を行った後に両者を貼り合せて接着する。
次に、裏面の処理プロセスに入る。まず、図13に示すように、グラインダー等を用いて支持基板2を研削し、除去する。その後、図14に示すように、配線形成部30の絶縁膜7、24c内に、絶縁膜4側からパッド34a、34bにそれぞれ到達する開口36a、36bを形成する。続いて、図15に示すように、開口36a、36bの側面および底面、すなわち表面を覆うように、例えばスパッタ法もしくは蒸着法を用いてパッド電極38a、38bを形成する。次に、図16に示すように、裏面から犠牲層52をウェットエッチングにより除去することにより、赤外線検出部10と配線形成部30との間に間隙42aを形成するとともに、赤外線検出器10と赤外線透過部40との間に間隙42bを形成する。これにより、赤外線検出部10が、配線形成部30内に形成された間隙42a、42bを有する空洞部42内に設けられてかつ接続配線部20a、20bによって支持された構成の赤外線撮像素子となる。
このように形成された赤外線撮像素子は、図17に示すように、パッド電極38a、38bがハンダボール70等を介して、基板80に形成された外部のパッケージ配線と接続される。そして、赤外線撮像素子を、基板80上にハンダボール等を介して複数個マトリクス状に配置すれば、赤外線撮像装置を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の赤外線撮像素子は、空洞部42を形成する際に、パッド34a、34bおよび配線等は、パッド電極38a、38bおよび絶縁膜24、24a、24b、24cによって覆われており、露出していないので、パッド34a、34bおよび配線等がエッチングされるのを防止することができ、製品の歩留まりの低下を可及的に抑制することができる。
2 支持基板
4 埋め込み絶縁膜
6 SOI層(単結晶シリコン層)
7 素子分離絶縁膜
10 赤外線検出部
12 熱電変換素子(ダイオード)
12a n型不純物層
12b p型不純物層
13 p+型不純物層
14 コンタクト
15 配線電極
16 コンタクト
17 配線電極
20a 接続配線部
20b 接続配線部
22a 接続配線
22b 接続配線
24 光吸収膜
24a 絶縁膜
24b 絶縁膜
24c 絶縁膜
30 配線形成部
32a 配線電極
32b 配線電極
34a パッド
34b パッド
36a 開口
36b 開口
38a パッド電極
38b パッド電極
40 赤外線透過部
42 空洞部
42a 間隙
42b 間隙
4 埋め込み絶縁膜
6 SOI層(単結晶シリコン層)
7 素子分離絶縁膜
10 赤外線検出部
12 熱電変換素子(ダイオード)
12a n型不純物層
12b p型不純物層
13 p+型不純物層
14 コンタクト
15 配線電極
16 コンタクト
17 配線電極
20a 接続配線部
20b 接続配線部
22a 接続配線
22b 接続配線
24 光吸収膜
24a 絶縁膜
24b 絶縁膜
24c 絶縁膜
30 配線形成部
32a 配線電極
32b 配線電極
34a パッド
34b パッド
36a 開口
36b 開口
38a パッド電極
38b パッド電極
40 赤外線透過部
42 空洞部
42a 間隙
42b 間隙
Claims (8)
- 対向する第1面および第2面を有するとともに前記第1面から前記第2面に貫通する空洞部が設けられている絶縁層と、前記絶縁層内に形成され外部との電気的接続のための第1および第2パッドと、前記絶縁層に前記第1面の側から形成され前記第1および第2パッドにそれぞれ通じる第1および第2開口の表面を覆うように設けられた第1および第2パッド電極と、前記絶縁層内に形成され一端が前記第1パッドに電気的に接続された第1配線と、前記絶縁層内に形成され一端が前記第2パッドに電気的に接続された第2配線と、を有する配線形成部と、
前記空洞部内に設けられた赤外線検出部であって、前記第2面側から入射された赤外線を吸収する赤外線吸収膜と、前記赤外線吸収膜と電気的に絶縁され前記赤外線吸収膜の温度変化を検出することにより、電気信号を生成する少なくとも1個の熱電変換素子と、を有する赤外線検出部と、
前記赤外線検出部を前記空洞部内に支持し、一端が前記第1配線の他端に接続され、他端が前記熱電変換素子の一端に接続された第1接続配線と、前記第1接続配線を覆うように形成された第1絶縁膜とを有する第1接続配線部と、
前記赤外線検出部を前記空洞部内に支持し、一端が前記第2配線の他端に接続され、他端が前記熱電変換素子の他端に接続された第2接続配線と、前記第2接続配線を覆うように形成された第2絶縁膜とを有する第2接続配線部と、
を備えていることを特徴とする赤外線撮像素子。 - 前記熱電変換素子は複数個であって、これらの熱電変換素子は直列に接続されていることを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像素子。
- 前記熱電変換素子は、pn接合ダイオードであることを特徴とする請求項1または2記載の赤外線撮像素子。
- 前記熱電変換素子は、抵抗体であることを特徴とする請求項1または2記載の赤外線撮像素子。
- 前記赤外線検出部を覆うように、前記配線形成部の前記第2面側に設けられた赤外線透過部を更に備え、前記赤外線検出部と前記赤外線透過部との間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の赤外線撮像素子。
- 絶縁膜上に素子領域を形成するとともにこの素子領域を取り囲むように絶縁体からなる素子分離領域を形成する工程と、
前記素子領域に熱電変換素子を形成する工程と、
一端が前記熱電変換素子の一端と電気的に接続する第1接続配線および一端が前記熱電変換素子の他端と電気的に接続する第2接続配線を前記素子分離領域上に形成する工程と、
前記熱電変換素子と、前記第1および第2接続配線と、前記素子分離領域と、を覆うように、赤外線を吸収する第1絶縁層を形成する工程と、
前記熱電変換素子の一端に接続する第1コンタクト、前記熱電変換素子の他端に接続する第2コンタクト、前記第1および第2接続配線の他端にそれぞれ接続する第3および第4コンタクトを前記第1絶縁層に形成する工程と、
前記第1および第2コンタクトに接続する第1および第2コンタクト電極を前記第1絶縁層上に形成するとともに、第1および第2パッドと、前記第3および第4コンタクトに接続する第1および第2パッド配線電極と、前記第1パッドと前記第1パッド配線電極とを接続する第1配線と、前記第2パッドと前記第2パッド配線電極とを接続する第2配線と、を前記素子分離領域に対応する前記第1絶縁層の領域上に形成する工程と、
前記第1および第2コンタクト電極、前記第1および第2パッド、前記第1および第2パッド配線電極と、前記第1配線と、前記第2配線と、を覆うように、前記第1絶縁層上に赤外線を吸収する第2絶縁層を形成する工程と、
前記第2絶縁層、前記第1絶縁層、前記素子分離領域、および前記絶縁膜をパターニングして、前記第2絶縁層、前記第1絶縁層、前記素子分離領域、および前記絶縁膜を貫通する溝を形成することにより、前記熱電変換素子を有する赤外線検出部と、前記第1接続配線を有する第1接続配線部と、前記第2接続配線を形成する第2接続配線部と、前記第1および第2パッド、第1および第2配線、ならびに前記第1および第2パッド配線電極を有する配線形成部とを分離形成する工程と、
前記第1および第2接続配線部の前記第2絶縁層を除去するとともに、前記第1絶縁層の一部を除去することにより、前記赤外線検出部と前記配線形成部との間に第1間隙を形成する工程と、
前記赤外線検出部の前記第2絶縁層の一部分を前記第2絶縁層の上面から除去することにより、前記赤外線検出部の前記第2絶縁層の高さを前記配線形成部の前記第2絶縁層の高さよりも低くする工程と、
前記第1間隙および前記溝を埋め込むように、全面に犠牲層を形成する工程と、
前記配線形成部の前記第2絶縁層の上面が露出するまで前記犠牲層を削り、前記犠牲層を平坦化する工程と、
前記犠牲層を覆うように、前記配線形成部の前記第2絶縁層上に、赤外線を透過する赤外線透過部を形成する工程と、
前記絶縁膜の、前記熱電変換素子が形成された側と反対側の面から前記犠牲層を除去する工程と、
前記絶縁膜の、前記熱電変換素子が形成された側と反対側の面から、前記絶縁膜および第1絶縁層を選択的にエッチングし、前記第1および第2パッドにそれぞれ通じる第1および第2開口を形成する工程と、
前記第1および第2開口のそれぞれの表面を覆うように第1および第2パッド電極を形成する工程と、
を備えていることを特徴とする赤外線検出素子の製造方法。 - 前記熱電変換素子は複数個であって、これらの熱電変換素子は直列に接続されていることを特徴とする請求項6記載の赤外線撮像素子の製造方法。
- 前記熱電変換素子は、pn接合ダイオードであることを特徴とする請求項6または7記載の赤外線撮像素子の製造方法。
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JP2008287975A JP2010114379A (ja) | 2008-11-10 | 2008-11-10 | 赤外線撮像素子およびその製造方法 |
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- 2008-11-10 JP JP2008287975A patent/JP2010114379A/ja active Pending
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