JP2010112565A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯湯式ヒートポンプ給湯機のような水の流速が小さい使用形態においても、熱交換器の伝熱性能を向上でき、かつ軽量、コンパクトな熱交換器を提供する。
【解決手段】冷媒を通す内管2と、内管2の外側に配置され、内管2との間に水を通す外管3とを備えた熱交換器1において、外管3にはコルゲート加工によりスパイラル状のコルゲート溝4が形成されており、コルゲート溝4の深さをHc、管軸方向に隣り合うコルゲート溝4の間隔をPc、外管3の最大内径と内管2の外径との差をDeとすると、Pc/De≦560×(Hc/De)2−70×(Hc/De)+2.5であり、かつHc/
De≧0.09を満たす熱交換器である。
【選択図】図1
【解決手段】冷媒を通す内管2と、内管2の外側に配置され、内管2との間に水を通す外管3とを備えた熱交換器1において、外管3にはコルゲート加工によりスパイラル状のコルゲート溝4が形成されており、コルゲート溝4の深さをHc、管軸方向に隣り合うコルゲート溝4の間隔をPc、外管3の最大内径と内管2の外径との差をDeとすると、Pc/De≦560×(Hc/De)2−70×(Hc/De)+2.5であり、かつHc/
De≧0.09を満たす熱交換器である。
【選択図】図1
Description
本発明は、外管と内管との二重管式の熱交換器に関し、特に、貯湯式ヒートポンプ給湯機などの水−冷媒熱交換に好適な熱交換器に関する。
貯湯式ヒートポンプ給湯機(以下、単に「ヒートポンプ給湯機」と称する場合もある)に用いられる熱交換器として、水が流通する外管と、冷媒(二酸化炭素など)が流通する内管との二重管からなる二重管式熱交換器が知られている。
このような二重管式熱交換器では、冷媒が流通する内管に腐食による孔が開くと、水と冷媒が混ざり合ってしまうことから、水または冷媒の漏洩を検知して装置を停止するために、内周面に漏洩検知溝を有する漏洩検知管を内管の外周に設けることがしばしば行われている(この場合、内管と漏洩検知管と外管との三重管構造とも言える)。
貯湯式ヒートポンプ給湯機では、夜間に時間をかけてお湯を沸かすものであり、外管内を流れる水の流速が小さく層流となるため、熱交換器としての性能を向上させるには、水管の伝熱性能の向上が不可欠となる。
伝熱性能の向上を目的とした二重管式熱交換器としては、第一伝熱管(外管)内に、複数本の伝熱管を螺旋状にねじって構成した第二伝熱管(内管)を配置したものがある(特許文献1参照)。特許文献1の熱交換器によれば、水の圧力損失やスケール成分の溶出が小さく、伝熱促進体としての別部品を用いずに伝熱促進することができる旨が記載されている。
また、図4に示すように、外管41と外管41内に挿入された内管42とからなる二重管を備え、内管42は、内部に第1流体流路43が形成された複数の冷媒管44と、複数の冷媒管44を覆うと共に、内面の軸方向に複数の漏洩検知溝46を備えた1本の漏洩検知管45とからなり、内管42の外側と外管41の内壁との間に第2流体流路47を形成したものがある(特許文献2参照)。特許文献2の熱交換器によれば、熱交換性能を維持したまま、銅の使用量を少なくすることができるので、熱交換器の重量の低減、低コスト化が可能になる旨が記載されている。
また、内管と内管の外側に配置された外管とを備え、外管は、スパイラル状のコルゲート形状を有するコルゲート管として可撓性を付与した二重管式熱交換器がある(特許文献3参照)。特許文献3の熱交換器によれば、コルゲート管を使用することで曲げ加工性が良くなるので、熱交換器をコイル状にする場合など、平滑管では曲げることが困難な小さい曲げが要求される配管などに使用できる旨が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1の熱交換器では、複数本の伝熱管を螺旋状にねじる工程が複雑でコストが掛かることに加えて、第一伝熱管(外管)と複数本の第二伝熱管(内管)を分離する熱交換器端末部分の処理・構造が複雑になるという問題がある。また、複数
本の第二伝熱管(内管)を使用するため、熱交換器の重量が大きくなるという問題がある。
また、上記特許文献2の熱交換器では、複数本の伝熱管(内管)を螺旋状にねじる工程は省略されているが、特許文献1と同様、外管と複数本の伝熱管(内管)を分離する熱交換器端末部分の処理・構造が複雑になるという問題がある。また、特許文献1に比べ軽量化が可能とはなるが、複数本の伝熱管(内管)を使用するため、熱交換器の十分な軽量化が図れないという問題がある。
一方、特許文献3の熱交換器は、コルゲート管(外管)を使用することで曲げ加工性が改善され、また、内管が1本であるため軽量、コンパクトで熱交換率を高くすることができる。ただし、コルゲート管のコルゲート形状・寸法に関しては特に検討されていない。しかしながら、伝熱・熱交換性能は、コルゲート形状・寸法によって大きく変化するものであり、特許文献3の熱交換器では、所望の性能が得られない可能性がある。
本の第二伝熱管(内管)を使用するため、熱交換器の重量が大きくなるという問題がある。
また、上記特許文献2の熱交換器では、複数本の伝熱管(内管)を螺旋状にねじる工程は省略されているが、特許文献1と同様、外管と複数本の伝熱管(内管)を分離する熱交換器端末部分の処理・構造が複雑になるという問題がある。また、特許文献1に比べ軽量化が可能とはなるが、複数本の伝熱管(内管)を使用するため、熱交換器の十分な軽量化が図れないという問題がある。
一方、特許文献3の熱交換器は、コルゲート管(外管)を使用することで曲げ加工性が改善され、また、内管が1本であるため軽量、コンパクトで熱交換率を高くすることができる。ただし、コルゲート管のコルゲート形状・寸法に関しては特に検討されていない。しかしながら、伝熱・熱交換性能は、コルゲート形状・寸法によって大きく変化するものであり、特許文献3の熱交換器では、所望の性能が得られない可能性がある。
本発明の目的は、貯湯式ヒートポンプ給湯機のような水の流速が小さい使用形態においても、熱交換器の伝熱性能を向上でき、かつ軽量、コンパクトな熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成されている。
本発明の第1の態様は、冷媒を通す内管と、前記内管の外側に配置され、前記内管との間に水を通す外管とを備えた熱交換器において、前記外管にはコルゲート加工によりスパイラル状のコルゲート溝が形成されており、前記コルゲート溝の深さをHc、管軸方向に隣り合う前記コルゲート溝の間隔をPc、前記外管の最大内径と前記内管の外径との差をDeとすると、Pc/De≦560×(Hc/De)2−70×(Hc/De)+2.5
であり、かつHc/De≧0.09を満たすことを特徴とする熱交換器である。
であり、かつHc/De≧0.09を満たすことを特徴とする熱交換器である。
本発明の第2の態様は、第1の態様の熱交換器において、前記外管の管軸と前記コルゲート溝とのなす角が、40°以上であることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の熱交換器において、前記外管にはスパイラル状の前記コルゲート溝が、1条〜3条で形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、貯湯式ヒートポンプ給湯機のような水の流速が小さい使用形態においても、熱交換器の伝熱性能を向上させることができ、且つ軽量・コンパクトで、安価な熱交換器が得られる。
以下に、本発明に係る熱交換器の実施形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱交換器の構造を示すもので、図1(a)は管軸を含む断面で一部を破断した側面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。また、図2は、図1の外管を示すもので、図2(a)は一部を破断した側面図、図2(b)は図2(a)のB部の拡大断面図である。
第1の実施形態に係る熱交換器1は、図1に示すように、冷媒を通す内管2と、内管2の外側に配置され、内管2との間に水を通す外管3とを備えた二重管式熱交換器である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱交換器の構造を示すもので、図1(a)は管軸を含む断面で一部を破断した側面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。また、図2は、図1の外管を示すもので、図2(a)は一部を破断した側面図、図2(b)は図2(a)のB部の拡大断面図である。
第1の実施形態に係る熱交換器1は、図1に示すように、冷媒を通す内管2と、内管2の外側に配置され、内管2との間に水を通す外管3とを備えた二重管式熱交換器である。
内管2は、内部にCO2(二酸化炭素)などの冷媒が流れる冷媒管21と、冷媒管21
の外周部を覆う漏洩検知管22とから構成されている。漏洩検知管22の内周面には軸方向に沿って漏洩検知溝23が形成され、内管2の外面となる漏洩検知管22の外周面は平滑面となっている。
冷媒管21の外周部を漏洩検知管22が覆っているので、高温・高圧の冷媒などが通過する冷媒管21の一部が破断などしても、冷媒と水とが混合することを防止できる。また、冷媒管21または漏洩検知管22が破断して冷媒または水が漏洩しても、漏洩検知溝23を通じて外部に冷媒または水を導出させることによって、漏洩を検知することができる。
の外周部を覆う漏洩検知管22とから構成されている。漏洩検知管22の内周面には軸方向に沿って漏洩検知溝23が形成され、内管2の外面となる漏洩検知管22の外周面は平滑面となっている。
冷媒管21の外周部を漏洩検知管22が覆っているので、高温・高圧の冷媒などが通過する冷媒管21の一部が破断などしても、冷媒と水とが混合することを防止できる。また、冷媒管21または漏洩検知管22が破断して冷媒または水が漏洩しても、漏洩検知溝23を通じて外部に冷媒または水を導出させることによって、漏洩を検知することができる。
外管3は、コルゲート加工によりスパイラル状の1条のコルゲート溝4が形成されたコルゲート管である。ここで、コルゲート管とは、管の内外面に波形のスパイラル構造を持った管をいう。
外管3はコルゲート溝4が形成されたコルゲート管となっているので、平滑な外管と比較して可撓性が高く、小さな曲率半径で曲げ加工することが可能であり、熱交換器のコンパクト化を促進できる。
外管3はコルゲート溝4が形成されたコルゲート管となっているので、平滑な外管と比較して可撓性が高く、小さな曲率半径で曲げ加工することが可能であり、熱交換器のコンパクト化を促進できる。
ヒートポンプ式給湯機は、圧縮機、給湯用熱交換器、膨張弁、及び外気を熱源とする室外熱交換器を備えた冷凍サイクルと、給湯用熱交換器、給水ポンプ、及び給湯タンクを備えた給湯サイクルとから構成されている。
上記二重管式の熱交換器1は、例えば、ヒートポンプ式給湯機の給湯用熱交換器に用いられる。すなわち、内管2の冷媒管21内には、冷凍サイクルの圧縮機側からの高温・高圧のCO2冷媒が流され、内管2と外管3との環状部には、給湯サイクルの給水ポンプ側から水が流され、給湯用熱交換器でCO2冷媒と水とが熱交換されて、高温となった水(湯)が給湯タンクに送られる。熱交換器1では、冷媒と水は互いに逆方向に向流させて流される。
上記二重管式の熱交換器1は、例えば、ヒートポンプ式給湯機の給湯用熱交換器に用いられる。すなわち、内管2の冷媒管21内には、冷凍サイクルの圧縮機側からの高温・高圧のCO2冷媒が流され、内管2と外管3との環状部には、給湯サイクルの給水ポンプ側から水が流され、給湯用熱交換器でCO2冷媒と水とが熱交換されて、高温となった水(湯)が給湯タンクに送られる。熱交換器1では、冷媒と水は互いに逆方向に向流させて流される。
上記内管2及びコルゲート加工された外管3の形状・寸法は、コルゲート溝4の深さをHc、管軸方向に隣り合うコルゲート溝4の間隔(コルゲートピッチ)をPc、外管3の最大内径(コルゲート加工前の原管内径)IDと内管2の外径(この実施形態では、漏洩検知管22の外径)doとの差をDeとすると、Pc/De≦560×(Hc/De)2−70×(Hc/De)+2.5であり、かつHc/De≧0.09を満たすように設定されている。
このように、Hc、Pc、Deの値を上記範囲に規定することで、外管3内面の波形の凹凸面(コルゲート面)を水が乗り越える際の水の攪拌効果が促進され、確実に伝熱性能の向上が図れる。このため、ヒートポンプ式給湯機の水−冷媒熱交換器における問題、すなわち、水の流速が非常に小さく層流となるために伝熱性能が非常に低いという問題を解決することができる。
また、上記範囲にHc、Pc、Deの値を規定することで攪拌効果が促進されるため、図4に示すような複数本の冷媒管(伝熱管)44を使用する熱交換器と比較しても、同等以上の伝熱性能の熱交換器が得られる。しかも、1本の内管(伝熱管)2を挿入するだけで伝熱性能が十分に得られるため、管材料(銅など)の使用量を低減でき、熱交換器を更に軽量化し、低コスト化することが可能となる。更には、管構造がシンプルであって、製造性・取扱性にも優れる。
また、上記範囲にHc、Pc、Deの値を規定することで攪拌効果が促進されるため、図4に示すような複数本の冷媒管(伝熱管)44を使用する熱交換器と比較しても、同等以上の伝熱性能の熱交換器が得られる。しかも、1本の内管(伝熱管)2を挿入するだけで伝熱性能が十分に得られるため、管材料(銅など)の使用量を低減でき、熱交換器を更に軽量化し、低コスト化することが可能となる。更には、管構造がシンプルであって、製造性・取扱性にも優れる。
また、図2に示すように、外管3のコルゲート溝4と管軸Taとのなす角である、ねじれ角βcは、40゜以上の高ねじれ形状とすることが望ましい。これにより、外管3のコルゲート溝4によって内周面に形成される波形の凹凸面を乗り越えて流れることになる水の乱流化を促進することができる。なお、上述のコルゲート管の定義から、ねじれ角βcは、0°<βc<90°の範囲にある。
外管3のコルゲートピッチPcは、上記のHc、Pc、Deの関係式を満足する範囲にあれば、特に限定されず、例えば、3mm≦Pc≦30mmのものを使用できる。
また、外管3の端末平滑部の肉厚Twは、特に限定されるものではないが、例えば、0.4mm≦Tw≦1.7mm、のものを使用できる。
また、内管2,外管3の材質としては、特に限定されるものではないが、熱伝導率や機械的強度を勘案すると、銅や銅合金、またはアルミニウムやアルミニウム合金などが好ましい。
また、外管3の端末平滑部の肉厚Twは、特に限定されるものではないが、例えば、0.4mm≦Tw≦1.7mm、のものを使用できる。
また、内管2,外管3の材質としては、特に限定されるものではないが、熱伝導率や機械的強度を勘案すると、銅や銅合金、またはアルミニウムやアルミニウム合金などが好ましい。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る熱交換器に用いられる外管の構造を示す一部破断した側面図である。
上記第1の実施形態の外管3が、コルゲート加工により1条のスパイラル状のコルゲート溝4を形成したコルゲート管であるのに対し、本実施形態の外管5は、3条のスパイラル状のコルゲート溝6を形成したコルゲート管である。この外管5も二重管式熱交換器を構成する水管として使用されるもので、外管5内に上記第1の実施形態と同様に冷媒を流す内管が配置される。
コルゲート溝の条数が大きくなると、加工速度が上がるため、製造コスト的なメリットが大きい。
コルゲート溝のねじれ角βcは、3条加工の場合、1条加工の場合よりも小さくなる傾
向にあるが、隣り合うコルゲート溝の間隔、すなわちコルゲートピッチPcを小さくすることで、40°以上の高いねじれ角を実現できる。これを、コルゲート構造の外管ではなく、内面溝付管を外管として用いる場合、その製造は困難である。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る熱交換器に用いられる外管の構造を示す一部破断した側面図である。
上記第1の実施形態の外管3が、コルゲート加工により1条のスパイラル状のコルゲート溝4を形成したコルゲート管であるのに対し、本実施形態の外管5は、3条のスパイラル状のコルゲート溝6を形成したコルゲート管である。この外管5も二重管式熱交換器を構成する水管として使用されるもので、外管5内に上記第1の実施形態と同様に冷媒を流す内管が配置される。
コルゲート溝の条数が大きくなると、加工速度が上がるため、製造コスト的なメリットが大きい。
コルゲート溝のねじれ角βcは、3条加工の場合、1条加工の場合よりも小さくなる傾
向にあるが、隣り合うコルゲート溝の間隔、すなわちコルゲートピッチPcを小さくすることで、40°以上の高いねじれ角を実現できる。これを、コルゲート構造の外管ではなく、内面溝付管を外管として用いる場合、その製造は困難である。
なお、上記実施形態では、1条と3条のコルゲート溝を施した外管について説明したが、外管に2条、或いは4条以上のコルゲート溝を形成してもよい。コルゲート溝の条数は、1条〜3条が好ましい。これは、1条〜3条のコルゲート構造の外管では、内面溝付管では困難な高いねじれ角を実現しやすいからである。
次に、本発明の実施例を説明する。
この実施例では、図1に示す上記第1の実施形態に係る熱交換器において、外管のコルゲート構造の形状・寸法を種々に変更して性能を検討した。表1に、検討した内管、外管の伝熱管仕様を示す。なお、表1のNo.1〜No.15は、図1と同一構造の熱交換器の例であるが、No.16は、図4に示す従来構造の熱交換器を模擬した例である。表1に
おいて、ODは外管の最大外径(コルゲート加工前の原管外径)、Twは外管の肉厚、IDは外管の最大内径(コルゲート加工前の原管内径)、Hcはコルゲート溝の深さ、Pcはコルゲートピッチ、doは内管の外径、Deは外管の最大内径IDと内管の外径doとの差である。
なお、図4に示す従来構造の熱交換器を模擬したNo.16におけるDeは、De=4
S/Lから求めた。ここで、Sは流路面積で、S=(π/4)×(ID2−2・do2)である。また、Lは濡れ淵長さで、L=π(ID+2do)である。
おいて、ODは外管の最大外径(コルゲート加工前の原管外径)、Twは外管の肉厚、IDは外管の最大内径(コルゲート加工前の原管内径)、Hcはコルゲート溝の深さ、Pcはコルゲートピッチ、doは内管の外径、Deは外管の最大内径IDと内管の外径doとの差である。
なお、図4に示す従来構造の熱交換器を模擬したNo.16におけるDeは、De=4
S/Lから求めた。ここで、Sは流路面積で、S=(π/4)×(ID2−2・do2)である。また、Lは濡れ淵長さで、L=π(ID+2do)である。
表1の熱交換器の水側熱伝達率を求めた方法を以下に示す。
表1の二重管式熱交換器の内管内には30℃の温水を流し、外管と内管の環状部には20℃の冷水を流して熱交換させた。内管内の流量と環状部の流量、それらの出入口温度を測定し、熱交換量Q及び熱通過率Kを求めた。内管内の熱伝達率は、出入口温度の平均値を代表温度とし、プラントル数Pr=μCp/λ(ここで、μ:粘性係数、Cp:比熱、λ:熱伝導率)と、レイノルズ数Re=ρvdi/μ(ここで、ρ:密度、v:流速、di:内管の内径)を求め、Dittus-Boelter の式(ヌッセルト数Nu=0.023・Re0.8Pr0.4)と代表温度での熱伝導率λから、管内熱伝達率αi=Nuλ/diを求めた。これより、管外熱伝達率αo=1/(1/K−1/αi)として求められる。
表1の二重管式熱交換器の内管内には30℃の温水を流し、外管と内管の環状部には20℃の冷水を流して熱交換させた。内管内の流量と環状部の流量、それらの出入口温度を測定し、熱交換量Q及び熱通過率Kを求めた。内管内の熱伝達率は、出入口温度の平均値を代表温度とし、プラントル数Pr=μCp/λ(ここで、μ:粘性係数、Cp:比熱、λ:熱伝導率)と、レイノルズ数Re=ρvdi/μ(ここで、ρ:密度、v:流速、di:内管の内径)を求め、Dittus-Boelter の式(ヌッセルト数Nu=0.023・Re0.8Pr0.4)と代表温度での熱伝導率λから、管内熱伝達率αi=Nuλ/diを求めた。これより、管外熱伝達率αo=1/(1/K−1/αi)として求められる。
次に、熱交換器の熱交換量を求めた方法を以下に示す。
上述した方法で求めた管外熱伝達率を定式化し、CO2の物性を考慮したシミュレーションにより熱交換量を算出した。このときの計算条件を表2に示す。
上述した方法で求めた管外熱伝達率を定式化し、CO2の物性を考慮したシミュレーションにより熱交換量を算出した。このときの計算条件を表2に示す。
CO2の物性計算は Propath を用い、超臨界状態のCO2は単相流として扱えるため
、熱伝達率はDittus-Boelter の式を、圧力損失は Blasius の式(管摩擦係数f=0.3
164・Re−0.25)を用いた。シミュレーションは熱交換器を20分割して実施し
、熱交換量を計算した。
表1のNo.16の熱交換器の長さを8mとして、熱交換量を計算して求め、No.16の熱交換器の重量は、図4に示す構造の熱交換器から計算した。表3に、表1におけるNo.1〜15とNo.16の内管(冷媒管と漏洩検知管)の構成を示す。
、熱伝達率はDittus-Boelter の式を、圧力損失は Blasius の式(管摩擦係数f=0.3
164・Re−0.25)を用いた。シミュレーションは熱交換器を20分割して実施し
、熱交換量を計算した。
表1のNo.16の熱交換器の長さを8mとして、熱交換量を計算して求め、No.16の熱交換器の重量は、図4に示す構造の熱交換器から計算した。表3に、表1におけるNo.1〜15とNo.16の内管(冷媒管と漏洩検知管)の構成を示す。
図5には、表1における従来構造であるNo.16の熱交換器の重量と、このNo.16の熱交換器と同等の熱交換性能にしたときの、No.1〜15の熱交換器の重量との重量
比を示す。重量比が1より小さければ、高性能化により管の長さを短くすることで、熱交換器を軽量化できることを示している。
比を示す。重量比が1より小さければ、高性能化により管の長さを短くすることで、熱交換器を軽量化できることを示している。
図5に示すように、No.1〜4の場合(Hc/De=0.19の場合)は、全てのコルゲートピッチPcでNo.16より軽量化できている。
No.5〜8のHc/De=0.15の場合(Hc/De=0.15の場合)は、No.6〜8がNo.16より軽量化できている。
No.9〜12の場合(Hc/De=0.13の場合)は、No.11,12がNo.16より軽量化できている。
No.13〜15の場合(Hc/De=0.09の場合)は、No.15のみ軽量化でき
ている。
No.5〜8のHc/De=0.15の場合(Hc/De=0.15の場合)は、No.6〜8がNo.16より軽量化できている。
No.9〜12の場合(Hc/De=0.13の場合)は、No.11,12がNo.16より軽量化できている。
No.13〜15の場合(Hc/De=0.09の場合)は、No.15のみ軽量化でき
ている。
以上の結果より、No.16の熱交換器と同等性能、重量になる熱交換器の(Hc/D
e、Pc/De)値をプロットしたものを図6に示す。図6には、これらプロットした点
を近似する近似曲線である、Pc/De=560(Hc/De)2−70(Hc/De)+2.5も示す。この近似曲線の下側で且つHc/Deが0.09以上の領域(図中、斜
線を施した領域)の(Hc/De、Pc/De)値を満たす熱交換器であれば、No.1
6の熱交換器よりも高性能化でき軽量化できる。
e、Pc/De)値をプロットしたものを図6に示す。図6には、これらプロットした点
を近似する近似曲線である、Pc/De=560(Hc/De)2−70(Hc/De)+2.5も示す。この近似曲線の下側で且つHc/Deが0.09以上の領域(図中、斜
線を施した領域)の(Hc/De、Pc/De)値を満たす熱交換器であれば、No.1
6の熱交換器よりも高性能化でき軽量化できる。
1 熱交換器
2 内管
21 伝熱管
22 漏洩検知管
3 外管
4 コルゲート溝
5 外管
6 コルゲート溝
Hc コルゲート溝の深さ
Pc 管軸方向に隣り合うコルゲート溝の間隔
De 外管の最大内径IDと内管の外径doとの差
Ta 管軸
2 内管
21 伝熱管
22 漏洩検知管
3 外管
4 コルゲート溝
5 外管
6 コルゲート溝
Hc コルゲート溝の深さ
Pc 管軸方向に隣り合うコルゲート溝の間隔
De 外管の最大内径IDと内管の外径doとの差
Ta 管軸
Claims (3)
- 冷媒を通す内管と、前記内管の外側に配置され、前記内管との間に水を通す外管とを備えた熱交換器において、
前記外管にはコルゲート加工によりスパイラル状のコルゲート溝が形成されており、前記コルゲート溝の深さをHc、管軸方向に隣り合う前記コルゲート溝の間隔をPc、前記外管の最大内径と前記内管の外径との差をDeとすると、Pc/De≦560×(Hc/De)2−70×(Hc/De)+2.5であり、かつHc/De≧0.09を満たすことを特徴とする熱交換器。 - 前記外管の管軸と前記コルゲート溝とのなす角が、40°以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記外管にはスパイラル状の前記コルゲート溝が、1条〜3条で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282750A JP2010112565A (ja) | 2008-11-04 | 2008-11-04 | 熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=42301261
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-
2008
- 2008-11-04 JP JP2008282750A patent/JP2010112565A/ja active Pending
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