JP2010110111A - 電動モータ - Google Patents
電動モータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010110111A JP2010110111A JP2008279731A JP2008279731A JP2010110111A JP 2010110111 A JP2010110111 A JP 2010110111A JP 2008279731 A JP2008279731 A JP 2008279731A JP 2008279731 A JP2008279731 A JP 2008279731A JP 2010110111 A JP2010110111 A JP 2010110111A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brush
- armature
- windings
- coil winding
- electric motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims abstract description 237
- 239000004020 conductor Substances 0.000 claims description 46
- 238000000034 method Methods 0.000 description 12
- 239000011295 pitch Substances 0.000 description 10
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 8
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 5
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N lead(0) Chemical compound [Pb] WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 description 1
- 210000003298 dental enamel Anatomy 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 description 1
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 1
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 1
- 239000000696 magnetic material Substances 0.000 description 1
- 239000006247 magnetic powder Substances 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
- Dc Machiner (AREA)
Abstract
【課題】磁極数が4極、かつ回転速度を切り替えるために3つのブラシを備える電動モータにおいて、モータ効率を向上させる。
【解決手段】巻線のそれぞれは、アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線81aと、第1のコイル巻線81aに直列に接続され、第1のコイル巻線81aが巻装された4つのティース12に隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線81bとを備える。巻線14Aが接続され、互いに隣接するセグメントの境界部15aと、第1のブラシ21aの中心とが径方向にて略一致する位置にて摺接するようにアーマチュア6が回転配置されたとき、巻線14Aの第1のコイル巻線81aと、磁石7aとが径方向に重なり合う位置に対向するように、磁石がハウジング内に配置されている。
【選択図】図8
【解決手段】巻線のそれぞれは、アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線81aと、第1のコイル巻線81aに直列に接続され、第1のコイル巻線81aが巻装された4つのティース12に隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線81bとを備える。巻線14Aが接続され、互いに隣接するセグメントの境界部15aと、第1のブラシ21aの中心とが径方向にて略一致する位置にて摺接するようにアーマチュア6が回転配置されたとき、巻線14Aの第1のコイル巻線81aと、磁石7aとが径方向に重なり合う位置に対向するように、磁石がハウジング内に配置されている。
【選択図】図8
Description
この発明は、例えば、車両に搭載される電動モータに関するものである。
従来から、自動車用のワイパーモータとして、ブラシ付きの電動モータを用いる場合が多い。この種の電動モータは、円筒状のヨークの内周面に複数の永久磁石を周方向に等ピッチで配置し、これら永久磁石の内側にアーマチュアが回転自在に支持されている。アーマチュアは、複数のティースが放射状に形成されたアーマチュアコアを有している。各ティース間には軸線方向に長いスロットが複数形成され、所定間隔をあけたスロット間に巻線を重ね巻き方式にて巻装することでコイルを形成している。コイルは、アーマチュアコアと隣接するように回転軸に外嵌固定されたコンミテータに導通している。
コンミテータは、金属片である複数のセグメントが互いに絶縁された状態で周方向に配設されたものであって、これらセグメントにそれぞれコイルの巻き始め端、および巻き終わり端が接続される。また、各セグメントはブラシに摺接可能に接続されており、このブラシを介してそれぞれのコイルに給電される。そして、給電されたコイルには磁界が形成され、ヨークの永久磁石との間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって回転軸が駆動する。
ここで、近年のワイパーモータの小型、高性能化の要請から磁極数を4極(極対数が2)に多極化すると共に多スロット化し、モータの高性能化を図り、かつ3つのブラシを周方向に配置し、モータの速度可変を可能にした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の電動モータは、電源の正極に選択的に接続される低速用ブラシと高速用ブラシと、電源の陰極に接続される共通ブラシを備えている。ここで、低速用ブラシと共通ブラシは、機械角で90度離れた位置に配置されるとともに、高速用ブラシは低速用ブラシに対し、所定の進角に相当する角度離れた位置に配置される。そして、低速用ブラシと高速用ブラシへの通電を選択的に切り替えることにより、モータの速度可変を可能にしている。
通常、4極のモータにおいて、上述のような低速用ブラシと高速用ブラシを採用する場合には、機械角で180度離れた位置に配置された二つの共通ブラシと、これら共通ブラシに対し、それぞれ機械角で90度離れた位置に配置された二つの低速用ブラシと、さらに、これら低速用ブラシに対し、所定の角度離れた位置に配置された二つの高速用ブラシが必要となる。すなわち、合計で6つのブラシが必要となる。
このように多くのブラシが必要となる速度可変が可能な4極のモータのブラシの個数を減少させるため、特許文献1のモータは、互いに点対照の位置に配置されたセグメントを均圧線で接続し、これにより、通常、6つ必要であったブラシを3つに低減する手法を採用している(例えば、特許文献1)。
一方、電動モータのモータ効率を向上させるべく、電機子反作用を低減させる手段として、ブラシまたは磁石の取り付け位置を回転方向に移動調整する手法が提案されている(例えば、特許文献2)。このようにブラシまたは磁石の取り付け位置を回転方向に移動調整し、電動モータのモータ効率を向上させる手法は、上記の磁極数が4極、かつ回転速度を切り替えるために3つのブラシを備えるモータにおいても適用することが求められる。
さらに、回転速度差を大きく生じさせるため、上記の3つのブラシのうち高速用ブラシを、低速用ブラシに対し、相当の角度以上に所定の角度離れた位置に配置した場合には、高速用ブラシに選択的に通電したとき、高速用ブラシと共通ブラシの間のアーマチュアコイルに形成される電気回路の内部抵抗が減少する。そのため、高速用ブラシから電動モータに供給される電流の電流値が過大に増加し、とりわけ外部負荷により電動モータがロックされたときに生じるロック電流が過大となることが想定される。
特開2007−143278号公報
特開2008−995424号公報
そこで、磁極数が4極、かつ回転速度を切り替えるために3つのブラシを備える電動モータにおいて、モータ効率を向上させるべく、電機子反作用を低減させる手段として、ブラシまたは磁石の取り付け位置を回転方向に適当な位置に移動調整する手法の適用が求められる。
さらに、高速用ブラシに選択的に通電したとき、電動モータに流れる電流の電流値が過大に増加するのを防止するため、高速用ブラシを、低速用ブラシに対し、相当の角度以上に離れた位置に配置せず、適当な位置に配置することがもとめられる。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、磁極数が4極、かつ回転速度を切り替えるために3つのブラシを備える電動モータにおいて、モータ効率を向上させ、さらに、高速用ブラシに選択的に通電したときに、電動モータに流れる電流の電流値が過大に増加するのを防止することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、磁気ヨークであるハウジングと、前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、前記巻線のうちいずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部と、前記第1のブラシの中心とが回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されている。
請求項2に記載した発明は、磁気ヨークであるハウジングと、前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、前記巻線のうちいずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部と、前記第3のブラシの中心とが回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されている。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の電動モータにおいて、前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線の円周方向中心と、前記いずれか一つの磁石の円周方向中心とが、径方向に互いに略重なり合うように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電動モータ。
一方、請求項6に記載の発明は、磁気ヨークであるハウジングと、前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、前記巻線のいずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、前記第1のブラシの円周方向中心と、前記いずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部とが回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、前記第1のブラシが配置されている。
請求項7に記載の発明は、磁気ヨークであるハウジングと、前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、前記巻線のいずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、前記第3のブラシの円周方向中心と、前記いずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部とが回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、前記第3のブラシが配置されている。
さらに、請求項8に記載の発明は、請求項6または7のいずれかに記載の電動モータにおいて、前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線の円周方向中心と、前記いずれか一つの磁石の円周方向中心とが、径方向に互いに略重なり合うように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されている。
このように、第1または第3のブラシと、磁石の相対位置を上記に示すように設定すると、電機子反作用を考慮しないときのブラシの位置である中性位置に対し、いわゆる進角を設けた位置にブラシを配置することができ、電動モータに生じる電機子反作用を低減でき、モータ効率を向上させることができる。
第1または第3のブラシと、磁石の相対位置を上記に示すように設定することにより、電動モータに生じる電機子反作用を低減でき、モータ効率を向上させることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、減速機付モータ1は、例えば、自動車のワイパーモータとして用いられるものであって、電動モータ2と、電動モータ2の回転軸3に連結された減速機構4とを備えている。
電動モータ2は、有底筒状のヨーク5と、ヨーク5内に回転自在に設けられたアーマチュア6とを有している。
図1〜図3に示すように、減速機付モータ1は、例えば、自動車のワイパーモータとして用いられるものであって、電動モータ2と、電動モータ2の回転軸3に連結された減速機構4とを備えている。
電動モータ2は、有底筒状のヨーク5と、ヨーク5内に回転自在に設けられたアーマチュア6とを有している。
ヨーク5の筒部53は略円筒状に形成されており、この内周面に4つのセグメント型の永久磁石(磁石)7が周方向に等ピッチで磁極が順番となるように配設されている。すなわち、ヨーク5に設けられた永久磁石7は、極対数が2に設定されている。
ヨーク5の底壁(エンド部)51には、径方向中央に軸線方向外側に向かって突出するボス部19が形成され、ここに回転軸3の一端を軸支するための軸受け18が設けられている。
ヨーク5の底壁(エンド部)51には、径方向中央に軸線方向外側に向かって突出するボス部19が形成され、ここに回転軸3の一端を軸支するための軸受け18が設けられている。
筒部53の開口部53aには、外フランジ部52が設けられている。外フランジ部52には、ボルト孔(不図示)が形成されている。このボルト孔にボルト24が挿通され、減速機構4の後述するギヤハウジング23に形成されたボルト孔(不図示)に螺入されることによって、ヨーク5が減速機構4に締結固定される。
アーマチュア6は、回転軸3に外嵌固定されたアーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻装されたアーマチュアコイル9と、回転軸3の他端側に配置されたコンミテータ10とを備えている。アーマチュアコア8は、プレス加工等によって打ち抜かれた磁性材料の板材を軸方向に積層したり(積層コア)、軟磁性粉を加圧成形したり(圧粉コア)して形成されたものであって、略円環状のコア本体11を有している。
コア本体11の外周部には、構成軸方向平面視略T字型のティース12が18個、周方向に沿って等間隔に放射状に設けられている。各ティース12は、径方向に延出し巻線14が巻装される巻胴部31と、巻胴部31の先端に設けられ巻胴部31に対して左右対称となるように延在する周壁部32とで構成されている。すなわち、ティース12の先端に設けられた周壁部32がアーマチュアコア8の外周面を構成しており、この周壁部32が永久磁石7と対向した状態になる。
コア本体11の外周部に、ティース12を放射状に設けることによって、隣接するティース12間には、蟻溝状のスロット13が18個形成されている。スロット13は軸線方向に沿って延びており、周方向に沿って等ピッチに複数形成されている。
これらスロット13間にエナメルが被覆された巻線14を挿通し、ティース12の巻胴部31に被覆された絶縁材であるインシュレータ(不図示)を介して複数の巻線14が巻装される。これら複数の巻線14により、アーマチュアコア8の外周に、複数のアーマチュアコイル9が形成される。
これらスロット13間にエナメルが被覆された巻線14を挿通し、ティース12の巻胴部31に被覆された絶縁材であるインシュレータ(不図示)を介して複数の巻線14が巻装される。これら複数の巻線14により、アーマチュアコア8の外周に、複数のアーマチュアコイル9が形成される。
本実施形態では永久磁石7が4個(磁極数が4極)設けられているので、極対数が2であり、これに対してティース12(スロット13)が18個設けられている。つまり、ティース12(スロット13)の個数は、極対数の9倍(奇数倍)に設定されているということになる。
回転軸3のアーマチュアコア8よりも他端側には、コンミテータ10が外嵌固定されている。このコンミテータ10の外周面には、導電材で形成されたセグメント15が18個取り付けられている。セグメント15は軸線方向に長い板状の金属片からなり、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。コンミテータ10の外径D1は、20mm以上、30mm以下の範囲で設定されている。
各セグメント15のアーマチュアコア8側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ16が一体成形されている。ライザ16には、アーマチュアコイル9を形成する各巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部が掛け回わされ、各巻線14はヒュージングなどによりライザ16に電気的に接続されるともに機械的に固定されている。これにより、各セグメント15とこれに対応する各巻線14とが導通される。
また、同電位となるセグメント15、すなわち、回転軸3を中心にして互いに対向するセグメント15(本実施形態では8つのセグメント15をその間に挟んで配置されているセグメント15)にそれぞれ対応するライザ16には、各々均圧線40が掛け回され、この均圧線40も各巻線14の巻き始め端部と巻き終わり端部と同様にヒュージングによりライザ16に固定されている(図5、6参照)。均圧線40は、同電位となるセグメント15同士を短絡するためのものであって、コンミテータ10とアーマチュアコア8との間の回転軸3に掛け回すように配索されている。
このように構成されたコンミテータ10は、減速機構4のギヤハウジング23に臨まされた状態になっている。ギヤハウジング23は、一面に開口部42aを有する略箱状に形成され減速機構4の歯車群41を収納するハウジング本体42と、ハウジング本体42の開口部42aを閉塞するカバー43とで構成されている。ハウジング本体42の電動モータ2側には、ブラシ収納部22が形成され、ここに電動モータ2のコンミテータ10が臨まされている。
図2〜図4に示すように、ブラシ収納部22は、ギヤハウジング23の電動モータ2側に凹状に形成されたものである。ブラシ収納部22の周壁30は、断面略長円形に形成されており、平面壁30aと円弧壁30bとで構成されている。
ブラシ収納部22の内側には、これに対応するように断面略長円形の筒状に形成されたカバー33が設けられている。このカバー33も平面壁33aと円弧壁33bとを有している。さらに、カバー33の内側には、このカバー33に対応するように形成されたホルダステー34が設けられている。ホルダステー34は、ボルト35によってハウジング本体42の側壁42bに締結固定されている。
ブラシ収納部22の内側には、これに対応するように断面略長円形の筒状に形成されたカバー33が設けられている。このカバー33も平面壁33aと円弧壁33bとを有している。さらに、カバー33の内側には、このカバー33に対応するように形成されたホルダステー34が設けられている。ホルダステー34は、ボルト35によってハウジング本体42の側壁42bに締結固定されている。
ホルダステー34には、周方向3箇所にブラシホルダ36が設けられている。ブラシホルダ36には、それぞれブラシ21が各々スプリングSを介して付勢された状態で出没自在に内装されている。これらブラシ21の先端部はスプリングSによって付勢されているためコンミテータ10のセグメント15に摺接しており、外部からの電源(不図示)からの電流がブラシ21を介してコンミテータ10に供給される。
ブラシ21は、陽極側に選択的に接続されている低速用ブラシ(第1のブラシ)21a、および高速用ブラシ(第2のブラシ)21bと、これら低速用ブラシ(第1のブラシ)21aまたは高速用ブラシ(第2のブラシ)21bのいずれかと共通使用され陰極側に接続されている共通ブラシ(第3のブラシ)21cとで構成されている。
低速用ブラシ21aと共通ブラシ21cは互いに電気角で180°、つまり、機械角で周方向に90°間隔をあけて配設されている。一方、高速用ブラシ21bは、低速用ブラシ21aから周方向に180度にα度を加算した角度だけ離間して配置されている。なお、この実施形態では、共通ブラシ21cを陰極側とし、低速用ブラシ21a及び高速用ブラシ21bを陽極側として説明するが、陽極側と陰極側を反対にしてもよい。
ここで、コンミテータ10の同電位となるセグメント15、すなわち、回転軸3を中心にして互いに対向するセグメント15同士は均圧線40によって短絡されているため、ブラシ21が摺接していないセグメントにも給電することが可能になる。したがって、高速用ブラシ21bは低速用ブラシ21aよりも角度αだけ進角した位置に存在していることになる。なお、この実施形態においては、角度αは29度に設定されている。ここで、角度αは29度に限定されないことはいうまでもなく、27度以上33度以下の角度であればよい。
このように、角度αを29度とし、必要以上に大きな値としないことにより、高速用ブラシ(第2のブラシ)21bと共通ブラシ(第3のブラシ)21cとの間に形成されるアーマチュアコイル9の電気抵抗をある程度以上に大きな値とすることができる。このように、電気抵抗をある程度以上に大きな値とすることにより、高速用ブラシ21bに流れる電流の電流値を必要以上に大きくしないことができ、電動モータ2のロック時に過大に流れる電流の電流値を抑制することができる。
このように、各ブラシ21a〜21cを配置することによって、カバー33、およびホルダステー34にあっては、ブラシ21a〜21cの存在しない部分を切除することができる。すなわち、カバー33を断面略長円形状に形成し、平面壁33aと円弧壁33bとの接続部分近傍に低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cを配置させることができる。
一方、カバー33の低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cが一方の円弧壁33bに隣接した位置に配置されているのに対し、高速用ブラシ21bは、低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cが配置されている一方の円弧壁33bに対し、回転軸3を中心にして反対側の他の円弧壁33bに隣接した位置に配置されている。このため、ブラシ収納部22を断面略長円形状に形成することができ、ブラシ収納部22の扁平化を図ることが可能になる。
また、図3に詳示するように、低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cの周方向のブラシ幅W1は互いに略同一に設定されている。これに対し、高速用ブラシ21bの周方向のブラシ幅W2は、低速用ブラシ21aのブラシ幅W1よりも小さく設定されている。具体的には、コンミテータ10の外径が20mm以上、30mm以下の範囲で設定されているとき、低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cのブラシ幅W1は、2.5mm以上、5mm以下の範囲で設定されている。一方、高速用ブラシ21bのブラシ幅W2は、1.5mm以上で、かつ2.5mmよりも小さい範囲で設定されている。
このように低速用ブラシ21a、および共通ブラシ21cのブラシ幅W1と、高速用ブラシ21bのブラシ幅W2を設定することにより、低速用ブラシ21aと高速用ブラシ21bとが互いに同一セグメント15に同時に摺接することを回避することができるようになっている。
すなわち、コンミテータ10に接続されている均圧線40によって、例えば、低速用ブラシ21aは、回転軸3を中心にして点対称位置にも存在していることになる(図3における2点鎖線参照)。この場合、低速用ブラシ21aと高速用ブラシ21bとの間隔は、隣接するセグメント15,15の間隔とほぼ同じになる。しかしながら、高速用ブラシ21bのブラシ幅W2が低速用ブラシ21aのブラシ幅W1よりも小さく設定されているので、低速用ブラシ21aと高速用ブラシ21bとが互いに同一セグメント15に同時に摺接することを回避することができる。
このことは、高速用ブラシ21bと共通ブラシ21cとの間にも同じことがいえる。すなわち、コンミテータ10に接続されている均圧線40によって、高速用ブラシ21bは、回転軸3を中心にして点対称位置にも存在していることになる。しかしながら、高速用ブラシ21bのブラシ幅W2が共通ブラシ21cのブラシ幅W1よりも小さく設定されているので、これら高速用ブラシ21bと共通ブラシ21cとが互いに同一セグメント15に同時に摺接することを回避することができる。
本実施形態の電動モータは、回転速度差を大きく生じさせるため、高速用ブラシ21bを、低速用ブラシ21aに対し、角度αの進角分離れた位置に配置されている。そのため、高速用ブラシ21bに選択的に通電したとき、高速用ブラシ21bと共通ブラシ21cの間のアーマチュアコイル9に形成される電気回路の内部抵抗が減少する。よって、高速用ブラシから電動モータに供給される電流の電流値が過大に増加し、とりわけ外部負荷により電動モータがロックされたときに生じるロック電流が過大となることが想定される。
この点、本実施形態の電動モータは、高速用ブラシ21bを形成するカーボン粉を主成分とする導電材料(第1の導電材料)は、低速用ブラシ21a及び共通ブラシ21cを形成するカーボン粉を主成分とする導電材料(第2の導電材料)に対し、電気抵抗の高い導電材料が用いられている。このように、高速用ブラシ21bを形成するカーボン粉を主成分とする導電材料(第1の導電材料)を高抵抗のものとしたため、高速用ブラシ21bに選択的に通電したとき、高速用ブラシ21bと共通ブラシ21cの間のアーマチュアコイル9に形成される電気回路の内部抵抗を増加させることができる。そのため、高速用ブラシ21bに選択的に通電したときに電動モータ2に流れる電流の電流値が過大に増加するのを防止することを目的とする。
上述のように、本実施形態においては、高速用ブラシ21bの導電材料(第1の導電材料)は、低速用ブラシ21a及び共通ブラシ21cの導電材料(第2の導電材料)に対し、電気抵抗の高い導電材料が用いられていている。しかし、これに限定されず、例えば、低速用ブラシ21aの導電材料を高速用ブラシ21bの導電材料(第1の導電材料)と同様に高抵抗のものとしてもよい。このようにすることにより、低速用ブラシ21aに選択的に通電したときにも、電動モータ2に流れる電流の電流値が過大に増加することを防止することができる。
図1、図2に示すように、ギヤハウジング23のハウジング本体42に収納された歯車群41は、電動モータ2の回転軸3に一体に連結されたウォーム軸25と、ウォーム軸25に噛合う段付歯車26と、段付歯車26に噛合うスパーギヤ27とで構成されている。ウォーム軸25は、一端が回転軸3に連結されると共に、他端がハウジング本体42に回転自在に軸支されている。段付歯車26は、ウォーム軸25に噛合うウォームホイール28とウォームホイール28よりも小径に形成された小径歯車29とが一体成形されたものである。
ハウジング本体42には、アイドラー軸61の端部61aが圧入固定されている。そして、アイドラー軸61に段付歯車26が回転自在に軸支されている。
スパーギヤ27は、段付歯車26の小径歯車29に噛合っている。スパーギヤ27の径方向中央には、ボス部65がカバー43側に向かって突出形成されている。このボス部65は、カバー43に回転自在に当接されている。また、ボス部65には、出力軸62が圧入されている。出力軸62は、ハウジング本体42の底壁(エンド部)42cから突出している。ハウジング本体42の底壁42cには、出力軸62に対応する部位に、ボス部63が外方に向かって突出形成されている。このボス部63には、出力軸62を回転自在に軸支するためのすべり軸受け64が設けられている。
出力軸62のハウジング本体42から突出した部分には、先端に向かうに従って徐々に先細りとなる先細り部66が形成されている。この先細り部66には、セレーション67が形成されている。これによって、例えば、ワイパーなどを駆動するための外部機構と出力軸62とを連結することができるようになっている。
この他に、ハウジング本体42の側壁42bには、コネクタ68が回転軸3の軸方向に沿って突設されている。コネクタ68は、外部の電源からの電流を電動モータ2に供給するためのものである。コネクタ68の受入れ口69には接続端子70が設けられており、この接続端子70が電動モータ2のブラシ21(21a〜21c)に電気的に接続されている。これによって、外部の電源からの電流がブラシ21を介してコンミテータ10に供給される。
さらに、ハウジング本体42の開口縁には、カバー43を締結固定するためのボルト座71が一体成形されている。カバー43は、ハウジング本体42のボルト座71に対応する部位に、ボルト72を挿通可能なボルト孔(不図示)を有する取付け座73が一体形成されている。カバー43は、取付け座73にボルト72を挿通し、このボルト72がハウジング本体42のボルト座71に螺入されることによってハウジング本体42に締結固定されるようになっている。
また、カバー43には、コネクタ68の接続端子70と電動モータ2のブラシ21とを電気的に接続するための配電基板74が設けられている。配電基板74には、リード線の役割を有するパターン(不図示)が形成されている。
また、カバー43には、コネクタ68の接続端子70と電動モータ2のブラシ21とを電気的に接続するための配電基板74が設けられている。配電基板74には、リード線の役割を有するパターン(不図示)が形成されている。
図5および図6基づいて、アーマチュアコア8に巻装されたアーマチュアコイル9を構成する複数の巻線14の巻装構造について説明する。図5および図6は、アーマチュア6の展開図であり、隣接するティース12間の空隙がスロット13に相当している。なお、以下の図面においては、各セグメント15、および各ティース12にそれぞれ符号を附して説明する。
アーマチュアコイル9は、第1および第2の導線101、102より構成されており、この第1および第2の導線101、102が180度対向したダブルフライヤ方式にてアーマチュアコア8に巻装され、アーマチュアコイル9が形成される。本実施形態では、第1の導線101により、一の9つの巻線14がアーマチュアコア8に巻装され、第2の導線102により、他の9つの巻線14がアーマチュアコア8に巻装され、合計18の巻線14によりアーマチュアコイル9が形成される。ここで、均圧線40も上記の第1および第2の導線101、102により各巻線14とともに一連に形成される。
図5は、ダブルフライヤ方式にて第1の導線101によりアーマチュアコア8に巻装される各巻線14のうち、最初にアーマチュアコア8に巻装される巻線14を示す。以下同図に基づき第1の導線101により最初に形成される巻線14について説明する。
巻線14は、ティース14を囲んで巻かれるコイル巻線81と、コイル巻線81の両端に形成される巻き始め部82および巻き終わり部83と、巻き始め部82および巻き終わり部83から一体に連続して延出した第1および第2の接続線84、85を有する。
コイル巻線81は、互いに隣接する第1から第4の4つティース12を囲んで順方向に巻かれた第1のコイル巻線81aと、第1のコイル巻線81aが巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する第5から第8の4つのティースを囲んで逆方向に巻装された第2のコイル巻線81bを有している。ここで、第1のコイル巻線81aと第2のコイル巻線81bは、直列に接続されている。
第1の接続線84は、第12のセグメント15のライザ16に接続される。一方、第2の接続線85は、第1の接続線84と逆の周方向に配策され第11のセグメント15のライザ16に接続される。
次に、第1の導線101のアーマチュアコア8およびコンミテー10への巻装工程について説明する。まず、第1の導線101の端部101aが、第3のセグメント15のライザ16に絡げられる。そして、第2のセグメント15の方向に配策され、第3のセグメント15に対し点対照の位置に配置された第12のセグメント115のライザ16に絡げられる。このとき、第3のセグメント15から第12のセグメント15には、第1の導線101により均圧線40が形成される。
その後、第12のセグメント15から第18と第1のティース12の間に第1の導線101が配策され、第1から第4のティース12を囲んで順方向に巻きまわされ第1の巻線部81aを形成した後に、第5から第8のティース12を囲んで逆方向に巻きまわされ第2の巻線部81bを形成する。そして、第1の導線101は、第11のセグメント11のライザ16に絡げられる。これが、第1の導線101にて、一つの均圧線40と一つの巻線14をアーマチュアコア8およびコンミテー10へ巻装する工程であり、この工程が順次9回繰り返されることにより、第1の導線101のアーマチュアコア8およびコンミテー10への巻装工程は完了し、第1の導線101により9つ巻線14と9本の接続線がアーマチュアコア8およびコンミテー10に巻装ないしは配策される。
図6は、ダブルフライヤ方式にて第2の導線102によりアーマチュアコア8に巻装される各巻線14のうち、最初にアーマチュアコア8に巻装される巻線14を示す。以下同図に基づき第2の導線102により形成される巻線14について説明する。
巻線14は、ティース14を囲んで巻かれるコイル巻線81と、コイル巻線81の両端に形成される巻き始め部82および巻き終わり部83と、巻き始め部82および巻き終わり部83から一体に連続して延出した第1および第2の接続線84、85を有する。
コイル巻線81は、互いに隣接する第10から第13の4つティース12を囲んで順方向に巻かれた第1のコイル巻線81aと、第1のコイル巻線81aが巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する第14から第17の4つのティース12を囲んで逆方向に巻装された第2のコイル巻線81bを有している。ここで、第1のコイル巻線81aと第2のコイル巻線81bは、直列に接続されている。
第1の接続線84は、第3のセグメント15のライザ16に接続される。一方、第2の接続線85は、第1の接続線84と逆の周方向に配策され第2のセグメント15のライザ16に接続される。
次に、第2の導線102のアーマチュアコア8およびコンミテー10への巻装工程について説明する。まず、第2の導線102の端部102aが、第12のセグメント15のライザ16に絡げられる。そして、第11のセグメント15の方向に配策され、第12のセグメント15に対し点対照の位置に配置された第3のセグメント115のライザ16に絡げられる。このとき、第12のセグメント15から第3のセグメント15には、第2の導線102により均圧線40が形成される。
その後、第3のセグメント15から第18と第1のティース12の間に第1の導線101が配策され、第10から第13のティース12を囲んで順方向に巻きまわされ第1の巻線部81aを形成した後に、第14から第17のティース12を囲んで逆方向に巻きまわされ第2の巻線部81bを形成する。そして、第2の導線102は、第2のセグメント11のライザ16に絡げられる。これが、第2の導線102にて、一つの均圧線40と一つの巻線14をアーマチュアコア8およびコンミテー10へ巻装する工程であり、この工程が9回繰り返されることにより、第2の導線102のアーマチュアコア8およびコンミテー10への巻装工程は完了し、第2の導線102により9つ巻線14と9本の接続線がアーマチュアコア8およびコンミテー10に巻装される。
次に、図7及び図8に基づいて、本実施形態の電動モータ2の永久磁石7とブラシ21の相対位置について説明する。ここで、図7は、永久磁石7とブラシ21の相対位置を示す電動モータ2の横断面図である。一方、図8は、永久磁石7とブラシ21の相対位置を示す電動モータ2の展開図である。
図7及び図8では、複数の巻線14のうちのいずれか一つの巻線14Aが、11番及び12番セグメント15、15に接続されている。そして、これらの図では、この11番及び12番セグメント15、15の境界部15aが、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aの中心(円周方向中心)L5と回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように、アーマチュア6が回転配置された状態が示されている。
このような状態のとき、巻線14Aの第1のコイル巻線81aと、4つの磁石7のうちのいずれか一つの磁石である磁石7aとが径方向に重なり合う位置で対向するように、4つの磁石7が筒部(ハウジング)53内に固定配置されている。詳しくは、巻線14Aの第1のコイル巻線81aの円周方向中心L1と、いずれか一つの磁石である磁石7aの円周方向中心L3とが、径方向に互いに重なり合う位置に対向するように、4つの磁石7が筒部(ハウジング)53内に等ピッチにて固定配置されている。
本発明の実施形態においては、巻線14Aの第1のコイル巻線81aの円周方向中心L1と、磁石7aの円周方向中心L3との相対角度β1は0度に設定されているが、0度に限定されないことはいうまでもなく、相対角度β1は、プラスマイナス2度の範囲以内にあればよい。なお、第11及び第12セグメント15、15は、均圧線40、40を介して巻線14Bにも接続されており、巻線14Bと磁石7cとの相対位置関係においても上記と同様のことが言える。
ここで、共通ブラシ(第3のブラシ)21cは、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aに対し、機械角90度離れた位置に配置されている。一方、4つの磁石7は機械角90度の等ピッチで筒部(ハウジング)53内に配置される。そのため、上述のことは、共通ブラシ(第3のブラシ)21cと、4つの磁石7のうちのいずれか一つの磁石7との間にも同様にあてはまる。
すなわち、いずれか一つの巻線14が接続されたセグメント15、15の境界部15aが、共通ブラシ(第3のブラシ)21cの中心(円周方向中心)L6と回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように、アーマチュア6が回転配置されたとき、そのいずれか一つの巻線14の第1のコイル巻線81aと、4つの磁石7のうちのいずれか一つの磁石である磁石7とが径方向に重なり合う位置で対向するように、4つの磁石7が筒部(ハウジング)53内に固定配置される。
(第1のコイル巻線のとマグネットが径方向に重なりあるように配置⇒巻線が接続された境界部とブラシが一致)
以上では、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aまたは共通ブラシ(第3のブラシ)21cの配置位置を基準に磁石7の配置位置について説明した。次に、磁石7の配置位置を基準に低速用ブラシ(第1のブラシ)21aまたは共通ブラシ(第3のブラシ)21cの配置位置を説明することにより、永久磁石7とブラシ21との相対的位置関係について説明する。
以上では、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aまたは共通ブラシ(第3のブラシ)21cの配置位置を基準に磁石7の配置位置について説明した。次に、磁石7の配置位置を基準に低速用ブラシ(第1のブラシ)21aまたは共通ブラシ(第3のブラシ)21cの配置位置を説明することにより、永久磁石7とブラシ21との相対的位置関係について説明する。
図7及び図8は、数の巻線14のうちのいずれか一つの巻線14Aの第1のコイル巻線81aと、4つの磁石7のうちいずれか一つの磁石である磁石7aとが径方向に重なり合う位置に対向するようにアーマチュア6が回転配置された状態が示されている。詳しくは、巻線14Aの第1のコイル巻線81aの円周方向中心L1と、磁石7aの円周方向中心L3とが、径方向に互いに重なり合う位置に対向する状態でアーマチュア6が回転配置されている。
このような状態のとき、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aの円周方向中心L5と、巻線14Aが接続されている第11及び第12セグメント15、15の境界部15aとが、回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aが固定配置されている。
本発明の実施形態においては、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aの円周方向中心L5と、第11及び第12セグメント15、15の境界部15aの相対角度β2は0度に設定されているが、0度に限定されないことはいうまでもなく、相対角度β2は、プラスマイナス2度の範囲以内にあればよい。
ここで、巻線14Bは、ダブルフライヤ方式にて巻線14Aに対し、機械角180度離れた位置にてアーマチュアコア8に巻装され、均圧線40、40を介して第11及び第12セグメント15、15に接続されている。したがって、磁石7aと機械角180度離れた位置に配置された磁石7cの円周方向中心L4と、巻線14Bの第1のコイル巻線81aの円周方向中心L2とが、径方向に互いに重なり合う位置に対向する状態でアーマチュア6が回転配置されたときにおいても、上記と同様のことが言える。
すなわち、このような状態のときも、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aの円周方向中心L5と、巻線14Aが接続されている第11及び第12セグメント15、15の境界部15aとが、回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aが固定配置されると言える。
ここで、共通ブラシ(第3のブラシ)21cは、低速用ブラシ(第1のブラシ)21aに対し、機械角90度離れた位置に配置されている。一方、4つの磁石7は機械角90度の等ピッチで筒部(ハウジング)53内に配置される。そのため、上述のことは、共通ブラシ(第3のブラシ)21cと、4つの磁石7のうちのいずれか一つの磁石7との間にも同様にあてはまる。
すなわち、いずれか一つの巻線14の第1のコイル巻線81aと、4つの磁石7のうちのいずれか一つの磁石である磁石7とが径方向に重なり合う位置で対向するようにアーマチュア6が回転配置されたとき、そのいずれか一つの巻線14が接続されたセグメント15、15の境界部15aが、共通ブラシ(第3のブラシ)21cの中心(円周方向中心)L6と回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように、共通ブラシ(第3のブラシ)21cは回転配置される。
図7及び図8に示すように、ブラシ21と永久磁石7の相対位置関係としているのは、電動モータ2に生じる電機子反作用を低減し、モータ効率を向上させるために、ブラシ21または磁石7の相対位置を調整し、電動モータ2に進角を設定するためである。以下、その内容について説明する。
ブラシ21または磁石7のいずれか一方の配置位置を調整することにより、電動モータ2に進角を設定することができる。以下、図9及び図10に基づき、電機子反作用の影響がないと想定したときの、磁石7に対する磁石7の配置位置を示すとともに、磁石7に対し、低速用ブラシ(第1のブラシ)21a及び共通ブラシ(第3のブラシ)21cを適宜移動調整することにより、本実施形態の電動モータ2に進角が設定されていることを示す。
図9及び図10では、電機子反作用の影響を考慮しないときの磁石7に対するブラシ21の中性位置を示すものである。ここで、図9は、永久磁石7とブラシ21の相対位置を示す電動モータ2の横断面図であり、図10は、永久磁石7とブラシ21の相対位置を示す電動モータ2の展開図である。
図9及び図10において、巻線14Aの第1のコイル巻線81aは、互いに隣り合う第1から第4のティース12を囲んで順方向に巻装され、巻線14Aの第2のコイル巻線81bは、第4のティース12に隣接する第5のティース12から第8のティース12を囲んで逆方向に巻装されている。また、巻線14Aは、第1及び第2の接続線84、85により、それぞれ第11及び第12のセグメント15のライザ16に接続されている。
このとき、ダブルフライヤ方式により、巻線14Aと対向する位置に巻装される巻線14Bは、次のようにアーマチュアコア8に巻装される。巻線14Bの第1のコイル巻線81aは、互いに隣り合う第10から第13のティース12を囲んで順方向に巻装され、巻線14Bの第2のコイル巻線81bは、第13のティース12に隣接する第14のティース12から第7のティース12を囲んで逆方向に巻装されている。また、巻線14Bは、第1及び第2の接続線84、85により、それぞれ第2及び第3のセグメント15のライザ16に接続されるとともに、均圧線40、40により、巻線14Aと同様に、それぞれ第11及び第12のセグメント15のライザ16に接続されている。
ここで、図9及び図10は、巻線14Aの導体b、cが配置されるスロット13bの円周方向中心L9が、磁石7a、7bの極間中心LAと径方向に重なる位置にアーマチュア6が回転配置された状態を示す。このとき、巻線14Bの導体f、gが配置されるスロット13eの円周方向中心L11と、磁石7c、7dの極間中心LCとが径方向に重なる。また、巻線14Bの導体hと巻線14Aの導体aとに挟まれた18番ティース12の円周方向中心L12と、磁石7d、7aの極間中心LDとが径方向に重なるとともに、巻線14Aの導体dと巻線14Bの導体eとに挟まれた9番ティース12の円周方向中心L10と、磁石7b、7cの極間中心LBとが径方向に重なる。
上述のようにアーマチュア6が回転配置された場合、導体b、cは極間中心LA上に配置され、導体f、gが極間中心LC上に配置される。一方、導体aと導体hは、極間中心LDに対し、導体dと導体eは、極間中心LBに対し、それぞれ線対称の位置に配置されている。従って、導体a〜hは、それぞれ極間中心LA〜LDに対し、線対称の位置に配置されているといえる。
このようにアーマチュア6が電動モータ2の内部にて回転配置された状態において、低速用ブラシ21aは、その円周方向中心L7が第11及び第12セグメント15、15の境界部15aと径方向に重なる位置に配置されている。従って、アーマチュア6の回転により、図9及び図10に示す位置にアーマチュア6が回転配置されたとき、低速用ブラシ21aが第11及び第12セグメント15、15を跨ぐように摺接する。その結果、巻線14A、14Bは、低速用ブラシ21aにより短絡され、巻線14A、14Bには、電流が供給されない。
その場合において、上述のように、それぞれ極間中心LA〜LDに対し、線対称の位置に配置されている導体a〜h(図9にて斜線を付し、丸にて示した導体)には電流が供給されず、その他の導体(図9にて白丸にて示す導体)には、電流が供給される。このような、状態において磁石7a〜7bにより生じる主磁界に歪みが生じない場合であれば、電流が供給され、主磁界と交叉する導体(有効導体)が幾何学上最も多くなるため、モータ効率は最大となる。従って、巻線14に電流が供給されない場合、すなわち、図9及び図10に示すブラシ21の位置が、電機子反作用の影響を考慮しないときの中性位置となる。
しかしながら、巻線14に電流が供給されると巻線14により生じる界磁起磁力による主磁界の歪みを考慮し、その歪みを低減させなければならない。本実施形態では、図7及び図8に示すように、図9及び図10に示すブラシ21の中性位置に対し、アーマチュア6の回転方向に機械角φの進角を設定し、ブラシ21の中性位置の調整を行っている。このように機械角φの進角を設定することにより、巻線14に電流が供給され、巻線14により生じる界磁起磁力による主磁界の歪みを低減させることができ、これによりモータ効率の向上を図っている。ここで、本実施形態においては、機械角φ(進角)は5度に設定されている。なお、機械角φ(進角)は5度に限定されないことは言うまでもなく、3度から7度の範囲であればよい。
1 減速機付モータ
2 電動モータ
3 回転軸
4 減速機構
5 ヨーク
6 アーマチュア
7 永久磁石(磁極)
8 アーマチュアコア
9 アーマチュアコイル(コイル)
10 コンミテータ
12 ティース
13 スロット
14 巻線(コイル)
15 セグメント
15a 境界部
16 ライザ
21 ブラシ
21a 低速用ブラシ
21b 高速用ブラシ
21c 共通ブラシ
25 ウォーム軸
28 ウォームホイール
40 均圧線(短絡部材)
81 巻線部
82 巻き始め部
83 巻き終わり部
84 第1の接続線
85 第2の接続線
101 第1の導線
102 第2の導線
2 電動モータ
3 回転軸
4 減速機構
5 ヨーク
6 アーマチュア
7 永久磁石(磁極)
8 アーマチュアコア
9 アーマチュアコイル(コイル)
10 コンミテータ
12 ティース
13 スロット
14 巻線(コイル)
15 セグメント
15a 境界部
16 ライザ
21 ブラシ
21a 低速用ブラシ
21b 高速用ブラシ
21c 共通ブラシ
25 ウォーム軸
28 ウォームホイール
40 均圧線(短絡部材)
81 巻線部
82 巻き始め部
83 巻き終わり部
84 第1の接続線
85 第2の接続線
101 第1の導線
102 第2の導線
Claims (10)
- 磁気ヨークであるハウジングと、
前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、
回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、
前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、
前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、
前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、
前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、
前記巻線のうちいずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部と、前記第1のブラシの中心とが回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、
前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されていることを特徴とする電動モータ。 - 磁気ヨークであるハウジングと、
前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、
回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、
前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、
前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、
前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、
前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、
前記巻線のうちいずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部と、前記第3のブラシの中心とが回転軸の径方向にて略一致する位置にて摺接するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、
前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されていることを特徴とする記載の電動モータ。 - 前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線の円周方向中心と、前記いずれか一つの磁石の円周方向中心とが、径方向に互いに略重なり合うように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電動モータ。
- 前記第2のブラシが、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から機械角27度以上33度以下離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一方に記載の電動モータ。
- 前記第2のブラシを形成する第1の導電材料が、前記第1及び第2のブラシを形成する第2の導電材料に比して、電気抵抗の高い導電材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一方に記載の電動モータ。
- 磁気ヨークであるハウジングと、
前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、
回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、
前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、
前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、
前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、
前記巻線のいずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、
前記第1のブラシの円周方向中心と、前記いずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部とが回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、前記第1のブラシが配置されていることを特徴とする電動モータ。 - 磁気ヨークであるハウジングと、
前記ハウジングの内壁上に略等ピッチにて固定された4つの磁石と、
回転軸と、前記回転軸上に固定され、放射状に形成された複数のティースを有するアーマチュアコアと、前記回転軸上に前記アーマチュアコアと所定の間隔を隔てて固定され、複数のセグメントを有するコミュテータと、前記アーマチュアコアに巻装された複数の巻線を有するアーマチュアコイルと、前記コミュテータの互いに機械角180度離れた位置に配置された一対のセグメントを接続する複数の均圧線とを備え、前記4つの磁石に囲まれて配置され、前記ハウジングに回転可能に支持されたアーマチュアと、
前記アーマチュアの前記コミュテータのセグメントに摺接可能な複数のブラシとを備える電動モータであって、
前記ティースの数は18個、前記セグメントの数は18個、前記巻線の数は18個であり、前記ブラシは、第1の電力供給端子に選択的に接続される第1及び第2のブラシと、第2の電力供給端子に接続される第3のブラシを備え、前記第1のブラシは、前記第3のブラシに対し、機械角が略90度離れた位置に配置され、前記第2のブラシは、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から所定の角度離れた位置に配置され、
前記巻線のそれぞれは、前記アーマチュアコアの互いに隣接する4つのティースを囲んで順方向に巻装される第1のコイル巻線と、前記第1のコイル巻線に直列に接続され、前記第1のコイル巻線が巻装された4つのティースに隣り合って配置され、互いに隣接する4つのティースを囲んで逆方向に巻装される第2のコイル巻線とを備え、前記第1及び第2のコイル巻線の端部は、互いに隣接するセグメントにそれぞれ接続され、
前記巻線のいずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線と、前記4つの磁石のうちいずれか一つの磁石とが径方向に重なり合う位置に対向するように前記アーマチュアが回転配置されたとき、
前記第3のブラシの円周方向中心と、前記いずれか一つの巻線が接続され、互いに隣接するセグメントの境界部とが回転軸の径方向にて略一致する位置となるように、前記第3のブラシが配置されていることを特徴とする電動モータ。 - 前記いずれか一つの巻線の前記第1のコイル巻線の円周方向中心と、前記いずれか一つの磁石の円周方向中心とが、径方向に互いに略重なり合うように、前記4つの磁石が前記ハウジング内に配置されていることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の電動モータ。
- 前記第2のブラシが、前記第1のブラシに対し、機械角が180度離れた位置から機械角29度以上33度以下離れた位置に配置されることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一方に記載の電動モータ。
- 前記第2のブラシを形成する第1の導電材料が、前記第1及び第2のブラシを形成する第2の導電材料に比して、電気抵抗の高い導電材料であることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一方に記載の電動モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279731A JP2010110111A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 電動モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279731A JP2010110111A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 電動モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010110111A true JP2010110111A (ja) | 2010-05-13 |
Family
ID=42299003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008279731A Pending JP2010110111A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 電動モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010110111A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103915965A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-09 | 日本电产株式会社 | 马达 |
WO2015005445A1 (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-15 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
JP2015019516A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
CN106300837A (zh) * | 2016-11-03 | 2017-01-04 | 哈尔滨理工大学 | 一种电机线圈自动绕线压线设备 |
CN106716801A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-24 | 布洛泽汽车部件制造沃尔兹堡有限公司 | 有刷换向直流马达 |
CN106797168A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-31 | 布洛泽汽车部件制造沃尔兹堡有限公司 | 用于制造有刷换向直流马达的方法 |
JP2018042463A (ja) * | 2017-12-13 | 2018-03-15 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
US9979261B2 (en) | 2009-07-30 | 2018-05-22 | Mitsuba Corporation | Motor with speed reduction mechanism |
KR101878443B1 (ko) * | 2016-07-25 | 2018-07-18 | 나필찬 | 가변 다중 브러시를 지닌 직류전동발전 장치 |
US10320265B2 (en) | 2009-07-30 | 2019-06-11 | Mitsuba Corporation | Wiper motor |
-
2008
- 2008-10-30 JP JP2008279731A patent/JP2010110111A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9979261B2 (en) | 2009-07-30 | 2018-05-22 | Mitsuba Corporation | Motor with speed reduction mechanism |
US10348164B2 (en) | 2009-07-30 | 2019-07-09 | Mitsuba Corporation | Motor with speed reduction mechanism |
US10320265B2 (en) | 2009-07-30 | 2019-06-11 | Mitsuba Corporation | Wiper motor |
CN103915965B (zh) * | 2012-12-28 | 2017-03-01 | 日本电产株式会社 | 马达 |
CN103915965A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-09 | 日本电产株式会社 | 马达 |
WO2015005445A1 (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-15 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
JP2015019516A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
US9837776B2 (en) | 2013-07-11 | 2017-12-05 | Mitsuba Corporation | Electric motor |
CN106797168A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-31 | 布洛泽汽车部件制造沃尔兹堡有限公司 | 用于制造有刷换向直流马达的方法 |
US10148146B2 (en) | 2014-08-12 | 2018-12-04 | Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Wuerzburg | Brush-commutated direct-current motor |
US10320273B2 (en) | 2014-08-12 | 2019-06-11 | Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co, Kommanditgesellschaft, Wuerzburg | Method for manufacturing a brush-commutated direct-current motor |
CN106716801A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-24 | 布洛泽汽车部件制造沃尔兹堡有限公司 | 有刷换向直流马达 |
KR101878443B1 (ko) * | 2016-07-25 | 2018-07-18 | 나필찬 | 가변 다중 브러시를 지닌 직류전동발전 장치 |
CN106300837A (zh) * | 2016-11-03 | 2017-01-04 | 哈尔滨理工大学 | 一种电机线圈自动绕线压线设备 |
JP2018042463A (ja) * | 2017-12-13 | 2018-03-15 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5853051B2 (ja) | 電動モータ、および減速機付モータ | |
JP2010110111A (ja) | 電動モータ | |
USRE45912E1 (en) | Electric motor | |
JP6091058B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5853002B2 (ja) | 電動モータ | |
WO2014034554A1 (ja) | 電動モータ | |
JP2010057351A (ja) | 電動モータ | |
JP2009529854A (ja) | 電気機械 | |
JP5231879B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5909789B2 (ja) | 回転電機、回転電機用ステータおよび車両 | |
JP5350019B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5317754B2 (ja) | 電動モータ | |
JP2006187164A (ja) | 回転電機 | |
JP2019103354A (ja) | 回転電機 | |
WO2017022288A1 (ja) | 回転電機および回転電機の製造方法 | |
JP6141608B2 (ja) | 電動モータ | |
JP2008278689A (ja) | 直流モータ | |
WO2023140071A1 (ja) | モータステータ及びこれを備えるモータ | |
JP2016059176A (ja) | 電動モータ、車両用ファンモータおよびブラシ通電方法 | |
JP2013031261A (ja) | 電動モータ |