JP2010105469A - 燃料遮断弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料遮断弁10は車両の揺動時などに燃料液位が高くなり難く燃料タンクFTと外部との通気を確保するとともに燃料の外部への流出を防止する。
【解決手段】燃料遮断弁10は、第1弁室21Sと、第1弁室21Sの上方に配置された第2弁室22Sと、第1接続通路23aと、第2接続通路28bとを有するケーシング20と、第1フロート機構40と、第2フロート機構60とを備えている。ケーシング20の上部には通気孔22aが形成されている。通気孔22aは、第1フロート機構40の閉弁時に給油を停止させる圧力値までタンク内圧を上昇させる通路面積に形成されている。第2弁室22Sは、第1フロート機構40の閉弁状態にて、通気孔22aを通じて第2弁室22Sに流入した燃料が所定の液位を越えたときに第2フロート機構60を上昇させて、第2接続通路28bを閉じるように構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】燃料遮断弁10は、第1弁室21Sと、第1弁室21Sの上方に配置された第2弁室22Sと、第1接続通路23aと、第2接続通路28bとを有するケーシング20と、第1フロート機構40と、第2フロート機構60とを備えている。ケーシング20の上部には通気孔22aが形成されている。通気孔22aは、第1フロート機構40の閉弁時に給油を停止させる圧力値までタンク内圧を上昇させる通路面積に形成されている。第2弁室22Sは、第1フロート機構40の閉弁状態にて、通気孔22aを通じて第2弁室22Sに流入した燃料が所定の液位を越えたときに第2フロート機構60を上昇させて、第2接続通路28bを閉じるように構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料タンクの上部に装着され、給油時に燃料が所定の液位に達したときに外部へ通じる接続通路を閉じることにより、燃料の外部への流出を防止する燃料遮断弁に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、給油口からの吹き返しや過給油を防止する機能を有する2段式満タン規制弁が知られている(特許文献1)。すなわち、燃料遮断弁は、燃料タンク内に連通する第1弁室と、第1弁室の上部に配置した第2弁室と、第1弁室と第2弁室にそれぞれ収納された第1弁機構および第2弁機構とを備え、第1弁室と第2弁室とを第1接続通路で接続するとともに第2弁室を外部に第2接続通路で接続し、さらに第1接続通路に臨んで第1弁機構が接続通路を閉じたときにその流量を絞る絞り部を設けている。そして、第1弁機構が第1接続通路を閉じることでタンク内圧を上昇させ、給油を停止させるオートストップ機構を作動させ、さらに、燃料液位が上昇したときに第1接続通路を介して第2弁室に燃料を導入して第2弁機構で第2接続通路を閉じている。
しかし、従来の燃料遮断弁では、給油以外の車両のスラローム走行などの車両の揺動時などに、燃料が絞り部を通じて第2弁室に入り、第2弁室の燃料液位が高くなり易い。このため、第2弁機構の閉弁動作により、燃料タンクと外部との通気を確保し難く、また、第2弁機構が閉弁動作を行なっていないときにも、高くなった第2弁室の燃料液位のために、第2接続通路を通じて燃料が外部へ漏れ易いという問題があった。
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、車両の揺動時などに、弁室の燃料液位が高くなりにくく、燃料タンクと外部との通気を確保するとともに燃料の外部への流出を防止する燃料遮断弁を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
適用例1は、燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンク内の燃料液位に応じて上記燃料タンク内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンクに接続される第1弁室と、該第1弁室の上方に配置された第2弁室と、上記第1弁室と上記第2弁室とを接続する第1接続通路と、上記第2弁室の上部に配置され該第2弁室と外部とを接続する第2接続通路とを有するケーシングと、
上記第1弁室に収納され、該第1弁室の燃料液位により上昇して、上記第1接続通路を液密状態で閉じる第1フロート機構と、
上記第2弁室に収納され、該第2弁室の燃料液位により上昇して上記第1接続通路を閉じる第2フロート機構と、
を備え、
上記ケーシングは、上記第2弁室の上部で燃料タンクに連通する通気孔を有し、該通気孔は、上記第1フロート機構が上記第1接続通路を閉じたときに給油を停止させる圧力値までタンク内圧を上昇させる通路面積に形成され、
上記第2弁室は、上記第1フロート機構が上記第1接続通路を閉じた状態にて、上記通気孔を通じて上記第2弁室に流入した燃料が所定の液位を越えたときに上記第2フロート機構を上昇させて、上記第2接続通路を閉じるように構成したこと、を特徴とする。
適用例1は、燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンク内の燃料液位に応じて上記燃料タンク内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンクに接続される第1弁室と、該第1弁室の上方に配置された第2弁室と、上記第1弁室と上記第2弁室とを接続する第1接続通路と、上記第2弁室の上部に配置され該第2弁室と外部とを接続する第2接続通路とを有するケーシングと、
上記第1弁室に収納され、該第1弁室の燃料液位により上昇して、上記第1接続通路を液密状態で閉じる第1フロート機構と、
上記第2弁室に収納され、該第2弁室の燃料液位により上昇して上記第1接続通路を閉じる第2フロート機構と、
を備え、
上記ケーシングは、上記第2弁室の上部で燃料タンクに連通する通気孔を有し、該通気孔は、上記第1フロート機構が上記第1接続通路を閉じたときに給油を停止させる圧力値までタンク内圧を上昇させる通路面積に形成され、
上記第2弁室は、上記第1フロート機構が上記第1接続通路を閉じた状態にて、上記通気孔を通じて上記第2弁室に流入した燃料が所定の液位を越えたときに上記第2フロート機構を上昇させて、上記第2接続通路を閉じるように構成したこと、を特徴とする。
適用例1による燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給され、燃料タンクの燃料液位が所定の液位を越えたときに第1フロート機構が第1接続通路を閉じて、燃料タンク内のタンク内圧を上昇させ、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。また、車両が大きく揺動したり傾斜して、通気孔を通じて第2弁室に燃料が満たされたときに、第2フロート機構が上昇して第2接続通路を閉じるから、カットオフ機能を作動させることができる。
第1フロート機構が閉じている状態にて、車両の小さい揺動によって、通気孔を通じて燃料が第2弁室に入っても、第2弁室の所定の液位に達するまでは、第2フロート機構が閉弁動作を行なわず、不用意に閉弁することがないから、燃料タンクと外部との通気を確保することができる。
スラローム走行などで車両が揺動した場合に、燃料の横波は、通気孔の付近に達しても、通気孔が高い位置に形成されているから、通気孔を通じて第2弁室内に入り難い。しかも、燃料が通気孔を通じて第2弁室に入っても、第2弁室の容量の分だけ、第2弁室の燃料液面が急激に高くならない。よって、第2弁室に入った燃料が気流に紛れて第2接続通路を通じて外部へ流出し難い。また、第2弁室に溜まった燃料は、直線走行になって燃料遮断弁の付近の燃料液位が下がったときに、第1フロート機構の下降により、第1弁室を通じて速やかに排出される。よって、第2弁室の燃料が高い液位で長い時間維持されることがなく、燃料の外部への流出を防止できる。
適用例2の第1フロート機構は、第1フロートと、該第1フロートの上部に装着され上記第1接続通路を開閉する可撓性の弁体とを備えている構成である。この構成により、第1フロート機構の可撓性の弁体は、第1接続通路を閉じているときに、第1接続通路の開口周縁部に密着して第1接続通路から第2弁室への燃料の漏れを防止している。よって、通気孔を通じて第2弁室へ入り込んだ燃料以外に、第2弁室に燃料が入り込むことがなく、第2弁室に溜まった燃料が気流により外部へ流出し難い。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンク内の燃料が満タン液位に達したときにキャニスタへの燃料の流出を規制するとともに、車両の揺動時などに燃料の外部への流出を防止するロールオーバー弁として機能するものである。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンク内の燃料が満タン液位に達したときにキャニスタへの燃料の流出を規制するとともに、車両の揺動時などに燃料の外部への流出を防止するロールオーバー弁として機能するものである。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
燃料遮断弁10は、ケーシング20と、第1フロート機構40と、第2フロート機構60とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体21と、ケーシング本体21内に収納された弁収納ケース25と、弁収納ケース25の上部に装着された内蓋28と、ケーシング本体21の下部に装着された下蓋30と、ケーシング本体21の上部に装着された蓋体35とを備えており、ケーシング本体21の下部と下蓋30とにより囲まれたスペースが第1弁室21Sに、ケーシング本体21の上部と内蓋28とにより囲まれたスペースが第2弁室22Sになっており、第1弁室21Sに第1フロート機構40が収納され、第2弁室22Sに第2フロート機構60が収納されている。
燃料遮断弁10は、ケーシング20と、第1フロート機構40と、第2フロート機構60とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体21と、ケーシング本体21内に収納された弁収納ケース25と、弁収納ケース25の上部に装着された内蓋28と、ケーシング本体21の下部に装着された下蓋30と、ケーシング本体21の上部に装着された蓋体35とを備えており、ケーシング本体21の下部と下蓋30とにより囲まれたスペースが第1弁室21Sに、ケーシング本体21の上部と内蓋28とにより囲まれたスペースが第2弁室22Sになっており、第1弁室21Sに第1フロート機構40が収納され、第2弁室22Sに第2フロート機構60が収納されている。
図2は燃料遮断弁10を分解して示す断面図である。ケーシング本体21は、円筒形状の側壁22と、側壁22の内側スペースの中程に配置された隔壁23とを備え、隔壁23により第1弁室21Sと第2弁室22Sとを区画している。第1弁室21Sは、下開口21aで下方に開放され、第2弁室22Sは、上開口21bで上方に開放されている。また、側壁22の上部には貫通形成された通気孔22aが形成されている。側壁22の下部には、下蓋30を係合させるための係合部22bが形成され、また、側壁22の上部には、外周方向に張り出したフランジ22cが形成されている。フランジ22cは、内蓋28および蓋体35を取り付けるための部位である。隔壁23には、第1接続通路23aが形成され、その開口周縁部が第1シール部23bになっている。
下蓋30は、下開口21aを閉じるための部材であり、円板状の下蓋本体31を備えている。下蓋本体31の外周部には、係合爪31aが形成され、ケーシング本体21の係合部22bに係合することにより下開口21aを覆っている。下蓋本体31の外周部には、連通路31bになっており、連通路31bを介して燃料タンク内が第1弁室21Sに連通している。また、下蓋30の中央上部には、スプリング支持部31cが形成されている。
弁収納ケース25は、円筒状の側壁部26と、底壁部27とにより囲まれたカップ形状であり、ケーシング本体21の第2弁室22S内に収納されている。側壁部26の上部には、径方向にフランジ26aが突設され、さらにフランジ26aの外周部から上方に向けて上接合部26bが形成されている。上接合部26bは、弁収納ケース25の上部開口を内蓋28で覆うように支持する。側壁部26は、ケーシング本体21との間であって第2弁室22Sの外周部の一部を、上昇気流で第2フロート機構60を上昇させないための通気路25S(図1参照)を形成している。
内蓋28は、上方へ湾曲した上蓋本体28aを備えており、その中央部が第2接続通路28bになっており、第2接続通路28bの下部の開口周縁部が第2シール部28cになっている。また、第2接続通路28bの上部の開口周縁部が燃料を戻すための防壁28dになっている。さらに、上蓋本体28aの外周端は、保持端28eになっており、ケーシング本体21のフランジ22cに嵌合するように形成されている。
蓋体35は、蓋本体36と、蓋本体36の中央から側方へ突出した管体部37と、蓋本体36の外周に形成されたフランジ38とを備え、これらを一体に形成している。管体部37には、管通路37aが形成されており、管通路37aの一端は、第2接続通路28bを通じて第2弁室22Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略)側に接続される。蓋本体36の下部には、ケーシング本体21のフランジ22cを溶着する内部溶着端36aが形成されており、フランジ38の下端部には、燃料タンクのタンク上壁に溶着される外側溶着部38aが形成されている。
図3は第1フロート機構40およびその周辺部材を分解して示す断面図である。第1フロート機構40は、第1弁室21S内に収納されており、第1フロート41と、第1ゴム弁体45と、スプリング46とを備えている。第1フロート41は、下方に開放した浮力室41Sを有するカップ形状であり、上壁42と、上壁42の外周部から円筒形状に突設された側壁43を備えている。上壁42の中央部には、第1ゴム弁体45を支持する弁支持部42aが形成されている。また、側壁43には、ガイド突条43aが上下方向に沿いかつ周方向に等間隔に4箇所形成されている。ガイド突条43aは、ケーシング本体21の側壁22の内壁に摺動することで第1フロート41が昇降する際の傾きを防止するようにガイドする。第1フロート41は、上壁42の下面と下蓋30のスプリング支持部31cとの間に掛け渡されたスプリング46により支持されている。
図4は第2フロート機構60およびその周辺部材を分解して示す断面図である。第2フロート機構60は、第2弁室22S内に収納されており、第2フロート61と、上部弁機構65と、スプリング70とを備えている。第2フロート61は、下方に開放した浮力室61Sを有するカップ形状であり、上壁62と、上壁62の外周部から円筒形状に突設された側壁63とから形成されている。上壁62の中央上部には、ほぼ円錐状の弁部62aが突設されている。側壁63には、ガイド突部63aが形成されている。スプリング70は、弁収納ケース25の底壁部27の第2フロート61との間に掛け渡されることで第2フロート機構60を支持している。
上部弁機構65は、再開弁特性を改善するための弁であり、第2フロート61の上部に昇降可能に支持されており、弁支持部材66と、弁支持部材66に装着された第2ゴム弁体68とを備えている。弁支持部材66は、円板状の支持上板66aを備え、その中央から上方に弁通路突部66bが突設され、その弁通路突部66bに接続孔66cが貫通している。接続孔66cの下部開口周縁には、下部シール部66dが形成されており、第2フロート61の弁部62aが着離する。支持上板66aの外周部には、第2フロート61の外周部を摺動する係合爪66eが90゜の間隔で4本(図では1本を示す)、下方に向けて突設されている。係合爪66eは、第2フロート61の抜止突起62bに係合させることで上部弁機構65を第2フロート61に対して所定距離だけ昇降可能に支持している。第2ゴム弁体68は、弁通路突部66bに支持される支持基部68aと、支持基部68aの外周部に形成されたシート部68bを備え、シート部68bが第2シール部28c(図2)に着離することで第2接続通路28bを開閉する。
(3) 燃料遮断弁10の動作
図1において、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、燃料遮断弁10から管路(図示省略)を経てキャニスタに逃がされる。すなわち、燃料タンクFT内の燃料液位が液位FL1に達していない間は、第1フロート機構40は、第1弁室21Sの第1シール部23bから離間し、また、第2フロート機構60は、第2弁室22Sの第2シール部28cから離間しているから、燃料蒸気は、連通路31b、第1弁室21S、第1接続通路23a、第2弁室22S、第2接続通路28bを通り、管通路37aを経てキャニスタへ逃がされる。
図1において、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、燃料遮断弁10から管路(図示省略)を経てキャニスタに逃がされる。すなわち、燃料タンクFT内の燃料液位が液位FL1に達していない間は、第1フロート機構40は、第1弁室21Sの第1シール部23bから離間し、また、第2フロート機構60は、第2弁室22Sの第2シール部28cから離間しているから、燃料蒸気は、連通路31b、第1弁室21S、第1接続通路23a、第2弁室22S、第2接続通路28bを通り、管通路37aを経てキャニスタへ逃がされる。
図5に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位がさらに上昇して液位FL1に達すると、燃料は、連通路31bを通じて第1弁室21S内に流入する。そして、第1フロート機構40の浮力およびスプリング46の荷重による上方への力と、第1フロート機構40の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときに第1フロート機構40が上昇して、第1ゴム弁体45が第1シール部23bに着座して第1接続通路23aを閉じる。第1接続通路23aの遮断により、第2弁室22Sへの燃料の流入を防ぐ。このような状態になると、燃料タンクFTから第2弁室22Sへの通気が、通気孔22aにより絞られているから、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。タンク内圧の上昇によりインレットパイプ内の液面が上昇して、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。しかしながら、通気孔22aは、燃料タンクをキャニスタに接続してタンク内圧が急激に上昇することを回避するので、これに伴う燃料の吹き返しを防止することができる。また、通気孔22aは、その通路面積を絞った状態で外部との通気を確保しているから、燃料タンクFTの密閉を防止している。
さらに、図6に示すように、車両のスラローム走行などのように車両が揺動して、燃料が通気孔22aに達すると、通気孔22aを通じて第2弁室22Sへ流入する。そして、第2弁室22S内の燃料液位が高さh0に達すると、第2フロート機構60の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、第2フロート機構60の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときに第2フロート機構60が上昇して、第2ゴム弁体68のシート部68bが第2シール部28cに着座して第2接続通路28bを閉じる。これにより、キャニスタへ接続される通路が閉じられる。このように、燃料遮断弁10は、車両の揺動によって燃料液位が高くなっても、外部への燃料の流出を防止する。
図7に示すように、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液位が低下すると、第1弁室21Sの燃料が連通路31bを通じて排出されて、第1フロート41は、その浮力を減少して下降する。第1フロート41の下降により、第1接続通路23aが開かれる。これにより、第2弁室22S内の燃料が第1接続通路23aから第1弁室21Sを通じて燃料タンクFTへ排出される。第2弁室22S内の燃料が排出されると、第2フロート61は、その浮力を減少して下降し、第2フロート61の弁部62aが下部シール部66dから離れて、接続孔66cを開く。接続孔66cが開くことにより、上部弁機構65の下方の圧力は、第2接続通路28bの付近と同じ圧力になる。そして、係合爪66eが第2フロート61の抜止突起62bに係合した状態にて、第2フロート機構60が下降することで、第2ゴム弁体68のシート部68bが第2シール部28cから離れて、第2接続通路28bが開かれ、燃料タンク内がキャニスタ側に開放される。
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 図5に示すように燃料タンクFTの燃料液位が液位FL1を越えたときに第1フロート機構40が第1接続通路23aを閉じて、燃料タンクFTのタンク内圧を上昇させ、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 図5に示すように燃料タンクFTの燃料液位が液位FL1を越えたときに第1フロート機構40が第1接続通路23aを閉じて、燃料タンクFTのタンク内圧を上昇させ、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。
(4)−2 車両が大きく揺動したり、傾斜したりして、通気孔22aを通じて第2弁室22Sに燃料が満たされたときに、第2フロート機構60が上昇して第2接続通路28bを閉じるから、カットオフ機能を作動させることができる。
(4)−3 第1フロート機構40が閉じている状態にて、車両の小さい揺動によって、通気孔22aを通じて燃料が第2弁室22Sに入っても、第2弁室22Sの所定の液位に達するまでは、第2フロート機構60が閉弁動作を行なわず、不用意に閉弁することがないから、燃料タンクと外部との通気を確保することができる。
(4)−4 スラローム走行などで車両が揺動した場合に、燃料の横波は、通気孔22aの付近に達しても、通気孔22aが高い位置に形成されているから、通気孔22aを通じて第2弁室22S内に入り難い。しかも、燃料が通気孔22aを通じて第2弁室22Sに入っても、第2弁室22Sの容量が30mlと比較的大きく、第2弁室22Sの燃料液面が急激に高くならない。よって、第2弁室22Sに入った燃料が気流に紛れて第2接続通路28bを通じて外部へ流出し難い。また、第2弁室22Sに溜まった燃料は、直線走行になって燃料遮断弁10の付近の燃料液位が下がったときに、第1フロート機構40の下降により、第2弁室22S内の燃料が第1弁室21Sを通じて速やかに排出される。よって、第2弁室22Sの燃料が高い液位で長い時間維持されることがなく、燃料の外部への流出を防止できる。
(4)−5 第1フロート機構40の第1ゴム弁体45は、第1接続通路23aを閉じているときに、第1シール部23bに密着して第1接続通路23aから第2弁室22Sへの燃料の漏れを防止している。よって、通気孔22aを通じて第2弁室22Sへ入り込んだ燃料以外に、第2弁室22Sに燃料が入り込むことがなく、第2弁室22Sに溜まった燃料が気流により外部へ流出し難い。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
10…燃料遮断弁
20…ケーシング
21…ケーシング本体
21S…第1弁室
21a…下開口
21b…上開口
22…側壁
22S…第2弁室
22a…通気孔
22b…係合部
22c…フランジ
23…隔壁
23a…第1接続通路
23b…第1シール部
25…弁収納ケース
25S…通気路
26…側壁部
26a…フランジ
26b…上接合部
27…底壁部
28…内蓋
28a…上蓋本体
28b…第2接続通路
28c…第2シール部
28d…防壁
28e…保持端
30…下蓋
31…下蓋本体
31a…係合爪
31b…連通路
31c…スプリング支持部
35…蓋体
36…蓋本体
36a…内部溶着端
37…管体部
37a…管通路
38…フランジ
38a…外側溶着部
40…第1フロート機構
41…第1フロート
41S…浮力室
42…上壁
42a…弁支持部
43…側壁
43a…ガイド突条
45…第1ゴム弁体
46…スプリング
60…第2フロート機構
61…第2フロート
61S…浮力室
62…上壁
62a…弁部
62b…抜止突起
63…側壁
63a…ガイド突部
65…上部弁機構
66…弁支持部材
66a…支持上板
66b…弁通路突部
66c…接続孔
66d…下部シール部
66e…係合爪
68…第2ゴム弁体
68a…支持基部
68b…シート部
70…スプリング
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴
20…ケーシング
21…ケーシング本体
21S…第1弁室
21a…下開口
21b…上開口
22…側壁
22S…第2弁室
22a…通気孔
22b…係合部
22c…フランジ
23…隔壁
23a…第1接続通路
23b…第1シール部
25…弁収納ケース
25S…通気路
26…側壁部
26a…フランジ
26b…上接合部
27…底壁部
28…内蓋
28a…上蓋本体
28b…第2接続通路
28c…第2シール部
28d…防壁
28e…保持端
30…下蓋
31…下蓋本体
31a…係合爪
31b…連通路
31c…スプリング支持部
35…蓋体
36…蓋本体
36a…内部溶着端
37…管体部
37a…管通路
38…フランジ
38a…外側溶着部
40…第1フロート機構
41…第1フロート
41S…浮力室
42…上壁
42a…弁支持部
43…側壁
43a…ガイド突条
45…第1ゴム弁体
46…スプリング
60…第2フロート機構
61…第2フロート
61S…浮力室
62…上壁
62a…弁部
62b…抜止突起
63…側壁
63a…ガイド突部
65…上部弁機構
66…弁支持部材
66a…支持上板
66b…弁通路突部
66c…接続孔
66d…下部シール部
66e…係合爪
68…第2ゴム弁体
68a…支持基部
68b…シート部
70…スプリング
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴
Claims (2)
- 燃料タンク(FT)の上部に装着され、該燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて上記燃料タンク内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク(FT)に接続される第1弁室(21S)と、該第1弁室(21S)の上方に配置された第2弁室(22S)と、上記第1弁室(21S)と上記第2弁室(22S)とを接続する第1接続通路(23a)と、上記第2弁室(22S)の上部に配置され該第2弁室(22S)と外部とを接続する第2接続通路(28b)とを有するケーシング(20)と、
上記第1弁室(21S)に収納され、該第1弁室(21S)の燃料液位により上昇して、上記第1接続通路(23a)を液密状態で閉じる第1フロート機構(40)と、
上記第2弁室(22S)に収納され、該第2弁室(22S)の燃料液位により上昇して上記第1接続通路(23a)を閉じる第2フロート機構(60)と、
を備え、
上記ケーシング(20)は、上記第2弁室(22S)の上部で燃料タンク(FT)に連通する通気孔(22a)を有し、該通気孔(22a)は、上記第1フロート機構(40)が上記第1接続通路(23a)を閉じたときに給油を停止させる圧力値までタンク内圧を上昇させる通路面積に形成され、
上記第2弁室(22S)は、上記第1フロート機構(40)が上記第1接続通路(23a)を閉じた状態にて、上記通気孔(22a)を通じて上記第2弁室(22S)に流入した燃料が所定の液位を越えたときに上記第2フロート機構(60)を上昇させて、上記第2接続通路(28b)を閉じるように構成したこと、
を特徴とする燃料遮断弁。 - 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
上記第1フロート機構(40)は、第1フロート(41)と、該第1フロート(41)の上部に装着され上記第1接続通路(23a)を開閉する可撓性の弁体とを備えている燃料遮断弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008277782A JP2010105469A (ja) | 2008-10-29 | 2008-10-29 | 燃料遮断弁 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008277782A JP2010105469A (ja) | 2008-10-29 | 2008-10-29 | 燃料遮断弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=42295340
Family Applications (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2008-10-29 JP JP2008277782A patent/JP2010105469A/ja active Pending
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