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JP2010077248A - 微細修飾セルロース含有芳香族ポリアミドコンポジット - Google Patents

微細修飾セルロース含有芳香族ポリアミドコンポジット Download PDF

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JP2010077248A
JP2010077248A JP2008246002A JP2008246002A JP2010077248A JP 2010077248 A JP2010077248 A JP 2010077248A JP 2008246002 A JP2008246002 A JP 2008246002A JP 2008246002 A JP2008246002 A JP 2008246002A JP 2010077248 A JP2010077248 A JP 2010077248A
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cellulose
fiber
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Azusa Hamaguchi
梓 浜口
Kazuteru Kono
一輝 河野
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

【課題】微細セルロースが溶媒やドープ中で凝集を起こしやすい為、微細セルロースを樹脂に分散させて強度などが優れたコンポジット得ることができなかったという問題を解決し、強度などの物性が優れた微細修飾セルロース繊維を含有する芳香族ポリアミドコンポジットを提供する。
【解決手段】本発明は、 天然セルロースに、N−オキシル化合物、および共酸化剤を作用させることにより得られる反応物繊維を下記式(A)に示すカチオン構造を有する有機オニウム化合物で処理して得られる微細修飾セルロース繊維0.01〜10質量部と、芳香族ポリアミド100質量部からなる芳香族ポリアミドコンポジットを提供する。
【化1】
Figure 2010077248

【選択図】なし

Description

本発明は微細修飾セルロースを含有する芳香族ポリアミドコンポジットに関する。
近年、技術の進展に伴い、使用される用途に応じて樹脂に対してより高度な特性が要求されるようになってきた。このような要求特性を満たす技術の一つとして、樹脂に層状化合物、ナノフィラーをナノスケールで分散させた組成物、所謂ナノコンポジットが最近注目されている。ナノコンポジットを形成することにより、高耐熱化、高弾性化、難燃化、ガスバリア性能の向上等、様々な特性の向上が実現している(非特許文献1)。ナノコンポジットを形成するためには、層状化合物をナノスケールで分散させる必要があり、様々な方法が試みられている。
ナノフィラーとしてはカーボンナノファイバーなどの繊維状ファイバー、層状珪酸塩などの層状化合物を用いた材料開発が盛んに行われている。特に生物由来のフィラーとしてミクロフィブリル化セルロースは軽くて強度が高く、さらには生分解性も高いためパソコン、携帯電話等の家電製品の筐体、文房具等の事務機器、スポーツ用品、輸送機器、建築材料など幅広い分野への応用が期待されている。このようなミクロフィブリル化セルロースの機械的特性を、既に幅広く利用されている樹脂の分野に活用することが試みられている。例えば、樹脂の物性、機能等の向上、新たな物性、機能等の付与を目的として、樹脂にミクロフィブリル化セルロースを混合、複合等することが試みられている。特に、環境負荷の観点から生分解性樹脂が注目されており、この生分解性樹脂とミクロフィブリル化セルロースを混合、複合することが試みられている。
またミクロフィブリル化セルロースは、セルロース系繊維をリファイナー、ホモジナイザー等により磨砕ないし叩解することにより製造できることが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしこのようなプロセスではエネルギーコストが高く、かつミクロフィブリルセルロースが凝集しやすいといった問題があった。さらにミクロフィブリル化セルロースを樹脂中に分散させることが非常に困難であり、均一な複合樹脂を得ることが難しかった。
さらに汎用的に入手可能な植物系の精製セルロース(木材パルプやリンターパルプ等)を元のミクロフィブリルまでダウンサイジングする技術として、特許文献2には、高圧ホモジナイザーと呼ばれる、極めて高い圧力でフィブリル状物質を高度に微細化できる装置を用いることによりセルロースのナノファイバーが得られることが開示されている。しかしながら、該方法では、高圧ホモジナイザーによる処理時に多大なエネルギーを要し、コスト的に不利であると同時に、得られる微細化繊維の繊維径にも分布が存在し、一般的な処理条件下では微細化の程度も不完全であり、1μm以上の太い繊維も若干残ることが多い。
一方特許文献3においては天然セルロース原料を2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(以下TEMPOと略称することがある)触媒にて酸化および精製した後、水分散体とし、該分散体中へ比較的弱い分散力を加える事によって得られる繊維径が数nmから数10nm(代表的なものは直径約4nm)の微細セルロース繊維の分散体が開示されており、この繊維は水中において良分散したナノファイバーで、かつ天然セルロースが有するセルロースI型結晶構造が通常の再生セルロースでは維持されないのに対して、上記の微細セルロース繊維では維持されている事が報告されている。従って上記の微細セルロース繊維は良好な弾性率、強度を有しているものと考えられている。更に、このナノファイバーは水中での凝集が抑制されているだけでなく、低エネルギーで製造する事が可能になっている。
しかしながら、上記の微細セルロースは親水性繊維であるため樹脂に添加すると凝集しやすく、微細セルロースと樹脂との界面強度が弱いといった問題点があった。なお、該微細セルロースを、公知のセルロース誘導体、例えば酢酸セルロースなどに転化して疎水性(親油性)を付与しても、前記のとおりセルロースI型結晶構造がII型結晶構造に転化してしまって強度が低下し、問題の解決にはならない。
一方、芳香族ポリアミド樹脂は、剛直な芳香族環が連結した構造をとり、耐熱性、機械特性、耐薬品性等に優れた素材として、繊維またはフィルムの形態で電気絶縁材料、各種補強材、防弾繊維など、幅広く利用されており工業的に極めて価値の高い素材の一つである。例えば、特許文献4においては、芳香族ポリアミド繊維にカーボンナノチューブを分散させたコンポジットが開示されているが、カーボンナノチューブは炭素のみで構成されているため、そのままでは分散せず酸による前処理を必要としている。また、アスペクト比が高いため凝集し易く、完全にナノオーダーで分散させることは困難である。
また、微細セルロースが芳香族ポリアミドに良好な状態で分散された芳香族ポリアミドコンポジットについては今まで報告されていない。
特公昭50−38720号公報 特開昭56−100801号公報 特開2008−1728号公報 国際公開第2004/50764号パンフレット 中条澄著、「ナノコンポジットの世界」、第1版、工業調査会、2000年8月
本発明は、微細セルロースが溶媒やドープ中で凝集を起こしやすい為、微細セルロースを樹脂に分散させて強度などが優れたコンポジット得ることができなかったという問題を解決し、強度などの物性が優れた微細修飾セルロース繊維を含有する芳香族ポリアミドコンポジットを提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、従来の微細セルロース繊維は樹脂に添加すると凝集しやすく、また微細セルロースと樹脂との界面強度が弱いなどのため良好なコンポジットが得られないという問題点があり、そしてこの問題点は、有機オニウム化合物で微細セルロース繊維を処理して得られる微細セルロース繊維誘導体をコンポジットに用いることにより、解決されることを見出し本発明に至った。すなわち本発明は以下の構成を要旨とするものである。
1. 天然セルロースに、N−オキシル化合物、および共酸化剤を作用させることにより得られる反応物繊維を下記式(A)に示すカチオン構造を有する有機オニウム化合物で処理して得られる微細修飾セルロース繊維0.01〜10質量部と、芳香族ポリアミド100質量部からなる芳香族ポリアミドコンポジット。
Figure 2010077248
(上記式(A)中、Mは窒素原子またはリン原子を表し、R、R、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。R、R、RおよびRの炭素数の合計は4〜120である。R、R、RおよびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
2. 反応物繊維が、カルボキシ基とアルデヒド基を合計で0.1〜2.2mmol/g(反応物繊維の質量当たり)有する微細セルロース繊維である上記1.の芳香族ポリアミドコンポジット。
3. 有機オニウム化合物として、下記式(B)に示すカチオン構造を有する有機ホスホニウム化合物を用いて処理された微細修飾セルロース繊維よりなる上記1.または2.に記載の芳香族ポリアミドコンポジット。
Figure 2010077248
(上記式(B)中、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。3つのR、およびRの炭素数の合計は4〜120である。任意のR、およびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
4. 上記1.〜3.のいずれか1項に記載した芳香族ポリアミドコンポジットの製造方法であって、天然セルロースを原料とし、溶媒中においてN−オキシル化合物を酸化触媒とし、共酸化剤を作用させることにより該天然セルロースを酸化して反応物繊維を得る酸化反応工程、不純物を除去して溶媒を含浸させた該反応物繊維を得る精製工程、溶媒を含浸させた該反応物繊維を分散媒に分散させ微細セルロース繊維分散体を得る分散工程、該微細セルロース繊維分散体に有機オニウム化合物を加えて処理して微細修飾セルロース繊維を得る有機オニウム処理工程、並びに下記(a)および(b)のいずれかより選ばれるコンポジット工程を有することを特徴とする芳香族ポリアミドコンポジットの製造方法。
(a)該微細修飾セルロースを溶媒中に分散させておき、これに芳香族ポリアミドの原料である芳香族カルボン酸またはその誘導体と、芳香族ジアミンとを添加し、in situ重合により芳香族ポリアミドコンポジットを得るコンポジット工程。
(b)予め、芳香族ポリアミドを溶媒に溶解させ、ドープを調製する。これに該微細修飾セルロースを溶媒に分散させた分散液を添加し、混練することで芳香族ポリアミドを得るコンポジット工程。
本発明により、微細修飾セルロースを芳香族ポリアミド中にナノオーダーで均一に分散させることができ、優れた機械物性、熱的物性を有する芳香族ポリアミドコンポジットを提供できる。
本発明で用いられる微細セルロース誘導体繊維は、特開2008−1728号公報に開示された、天然セルロースに、N−オキシル化合物、および共酸化剤を作用させることにより得られる反応物繊維(微細セルロース繊維)またはその分散体を有機オニウム処理して得ることができる。
本発明で用いる天然セルロースは、植物,動物,バクテリア産生ゲル等のセルロースの生合成系から単離した精製セルロースを意味する。より具体的には、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンターやコットンリントのような綿系パルプ、麦わらパルプやバガスパルプ等の非木材系パルプ、BC(バクテリアセルロース)、ホヤから単離されるセルロース、海草から単離されるセルロースなどを挙げることができるが、これに限定されるものではない。天然セルロースは、好ましくは、叩解等の表面積を高める処理を施すと、反応効率を高めることができ、生産性を高めることができる。さらに、天然セルロースとして、単離、精製の後、ネバードライで保存していたものを使用するとミクロフィブリルの集束体が膨潤し易い状態であるため、やはり反応効率を高め、微細化処理後の数平均繊維径を小さくすることができ、好ましい。
本発明において、セルロースの酸化触媒として用いるN−オキシル化合物としては、公知のものが使用できる(「Cellulose」Vol.10、2003年、第335〜341ページにおけるI. Shibata及びA. Isogaiによる「TEMPO誘導体を用いたセルロースの触媒酸化:酸化生成物のHPSEC及びNMR分析」と題する記事)が、特に、2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)、4−アセトアミド−TEMPO、4−カルボキシ−TEMPO、及び4−フォスフォノオキシ−TEMPOは常温での反応速度が良好な点において好ましい。
本発明において用いる共酸化剤として、次亜ハロゲン酸またはその塩、亜ハロゲン酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、過酸化水素、および過有機酸などが挙げられるが、好ましくはアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩、たとえば、次亜塩素酸ナトリウムや次亜臭素酸ナトリウムである。次亜塩素酸ナトリウムのような次亜ハロゲン酸塩を使用する場合、臭化アルカリ金属、たとえば臭化ナトリウムの存在下で反応を進めることが反応速度を高めるにおいて特に好ましい。
なお、上記のN−オキシル化合物および共酸化剤による天然セルロースの処理によって、セルロース鎖の構成モノマー単位であるグルコピラノーズ環中のC6位の一級ヒドロキシ基が選択的に酸化され、アルデヒド基やカルボキシ基にまで酸化された反応物繊維が得られ、かつ該反応物繊維は、天然セルロースのI型結晶構造をそのまま有している。
本発明において用いる反応物繊維においては、そのカルボキシ基とアルデヒド基の量の総和が、反応物繊維の質量に対し0.1〜2.2mmol/gであることが好ましい。また、該反応物繊維は最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2〜150nmのものが好ましく、最大繊維径が500nm以下かつ数平均繊維径が2〜100nmであるものがより好ましく、最大繊維径が30nm以下かつ数平均繊維径が2〜10nmであるものが更に好ましい。なお、該反応物繊維の上記の最大繊維径および数平均繊維径は、該反応物繊維に対して後述する有機オニウム処理等を行って得られる微細修飾セルロース繊維においても維持されている。
さらに、カルボキシ基の量が、反応物繊維の質量に対し0.1〜2.2mmol/gであることが好ましい。
本発明で用いられる微細修飾セルロース繊維を得るために、天然セルロースを、上記のN−オキシル化合物、および共酸化剤により酸化して反応物繊維(微細セルロース繊維)を得る際は、天然セルロースを溶媒中に分散させて行うのが好ましい。溶媒としては原料の天然セルロース、N−オキシル化合物、および共酸化剤と、酸化反応や取り扱いの条件下で顕著な反応性を示さないものであれば、何でも良いが、安価で扱い易いなどの点で水が最も好ましい。
本発明において用いる有機オニウム化合物は、下記式(A)で示されるカチオン構造を有するものである。
Figure 2010077248
(上記式(A)中、Mは窒素原子またはリン原子を表し、R、R、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。R、R、RおよびRの炭素数の合計は4〜120である。R、R、RおよびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
、R、RおよびRが炭化水素基である場合の例として、アルキル基、アラルキル基、および芳香族基を挙げることができる。アルキル基としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、およびn−オクタデシルを例示することができる。アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例としてはベンジル基、o−トルイルメチル基、m−トルイルメチル基、p−トルイルメチル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基などが挙げられる。また、芳香族基としては、炭素数6〜20の芳香族基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トシル基などを例示することができる。R〜Rは、それらの熱安定性に影響を及ぼさないメチル、エチル、弗素、塩素などのような置換基を有してもよい。
ヘテロ原子を含む炭化水素基の例としては、炭素数1〜30のヒドロキシ置換炭化水素基、アルコキシ置換炭化水素基、およびフェノキシ置換炭化水素基が挙げられ、好適には、以下のような置換基およびその異性体を例示することができる。(ここで下記式中、aおよびbは1以上29以下の整数であり、置換基中での炭素数が30以下になる整数である。また、cは1以上15以下の整数、dは1以上14以下の整数である。)
ヒドロキシ置換炭化水素基:
Figure 2010077248
アルコキシ置換炭化水素基:
Figure 2010077248
フェノキシ置換炭化水素基:
Figure 2010077248
フタルイミド置換炭化水素基:
Figure 2010077248
ポリ(オキシアルキレン)基:
Figure 2010077248
さらにR、R、R及びRが環を形成する場合にはピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、ジメチルピリジン、ヒドロキシピリジン、ジメチルアミノピリジン等のピリジン誘導体、イミダゾール、メチルイミダゾール、ジメチルイミダゾール、エチルイミダゾール、ベンズイミダゾール等のイミダゾール誘導体、ピラゾール、メチルピラゾール、ジメチルピラゾール、エチルピラゾール、ベンズピラゾール等のピラゾール誘導体からなる有機オニウムを挙げることができる。
前記式(A)中のMが窒素原子である場合の具体例としては、各種のテトラアルキルアンモニウムを好適なものとして挙げられるがその他にも、例えば、N,N′−ジメチルイミダゾリニウム、N−エチル−N′−メチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3,4,5−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,3,5−トリメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3,5−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2,5−ジメチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,5−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,5−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、2,3−ジエチル−1,4−ジメチルイミダゾリニウム、2,3−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、2,4−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、2,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、3,4−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3,4−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、3,5−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3,5−ジエチル−1,4−ジメチルイミダゾリニウム、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリニウム、2,3,4−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2,3,5−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、3,4,5−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,3,4,5−テトラエチルイミダゾリニウム等の各種イミダゾリニウム、などのアンモニウムイオンが挙げられるが、合成の容易さ、コスト面から特にテトラアルキルアンモニウムイオンがさらに好ましい。具体例としてはドデシルトリメチルアンモニム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、ジドデシルジメチルアンモニウム、ジテトラデシルジメチルアンモニウム、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム、ジオクタデシルジメチルアンモニウム、ジオレイルジメチルアンモニウム、ドデシルジメチルベンジルアンモニム、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウム、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、オレイルジメチルベンジル、ヒドロキシポリオキシエチレンドデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンテトラデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンヘキサデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンオクタデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンオレイルジメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンドデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンテトラデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンヘキサデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンオクタデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンオレイルメチルアンモニウムが挙げられる。これらは単独で、又は組み合わせて用いることができる。
さらに前記式(A)中のMがP原子、つまり有機オニウムが有機ホスホニウムイオンである場合の具体例としてはテトラエチルホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、トリメチルデシルホスホニウム、トリメチルドデシルホスホニウム、トリメチルヘキサデシルホスホニウム、トリメチルオクタデシルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルドデシルホスホニウム、トリブチルオクタデシルホスホニウム、トリオクチルエチルホスフォニウム、トリブチルヘキサデシルホスフォニウム、メチルトリフェニルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウム、ジフェニルジオクチルホスホニウム、トリフェニルオクタデシルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリブチルアリルホスフォニウムなどが挙げられる。これらの有機ホスホニウムイオンは、単独でも組み合わせても用いることができる。
以上述べた有機オニウムの中で、耐熱性の点から好ましいのは前記式(I)中のMがリン原子である有機オニウム、つまりホスホニウムイオンであり、より好ましくは下記式(B)で表される有機ホスホニウムであり、特に好ましくは、下記式(C)で表されるトリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウムである。
Figure 2010077248
(上記式(B)中、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。3つのR、およびRの炭素数の合計は4〜120である。任意のR、およびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
Figure 2010077248
また、前記の有機オニウムと対を成す陰イオン成分としては、塩素イオンや臭素イオンなどのハロゲンイオン、硫酸水素イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロフォスフェイトイオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヒドロキシイオンなどが好ましいものとして挙げられるが、ハロゲンイオンがより好ましく、なかでも臭素イオンが特に好ましい。
以上述べたとおり、天然セルロースに、N−オキシル化合物、および共酸化剤を作用させることにより得られる反応物繊維を、前記式(A)、好ましくは前記式(B)、のカチオン構造を有する有機オニウム化合物で処理すると微細修飾セルロース繊維が得られる。なお、この微細修飾セルロース繊維が、天然セルロースと同じセルロースI型結晶構造を有していることを、X線回折分析により確認できる。また、本発明で用いる微細修飾セルロース繊維は、有機オニウム処理により、樹脂へ添加した際の凝集が極めて少なく、これは公知の微細セルロース繊維には無い特性である。
本願発明の芳香族ポリアミドコンポジットは、芳香族ポリアミド100質量部と、前記の微細修飾セルロース繊維0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部からなるものである。
本発明における芳香族ポリアミドは芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸誘導体と、芳香族ジアミンとを重縮合させて得られるものが挙げられる。すなわち、下記式(D)
Figure 2010077248
(ここで、ArおよびArはそれぞれ独立に、炭素数6〜20の二価の芳香族基またはヘテロ原子を含む芳香族基である。)
で表される繰り返し単位を主として有する芳香族ポリアミドである。ここで、ArおよびArは、炭素数6〜20の2価の芳香族基であり、ヘテロ原子を含んでも良い。そのような芳香族基の例としてはフェニレン基、ナフタレン基、ビフェニレン基、イソプロピリデンジフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフィド基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルケトン基、ピリジレン基、ピラジレン基、キノリレン基、キノキサリレン基、キナゾリレン基、アクリジレン基、フェナントリジレン基、フタラジレン基、フェナントロリレン基等が挙げられる。これらの芳香族基の水素原子のうち1つまたは複数が各々独立にフッ素、塩素、臭素等のハロゲン基;メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数5〜10のシクロアルキル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基等で置換されていてもよい。これらのうち、好ましいものは下記式(E)
の構成単位から主としてなる芳香族ポリアミドである。
Figure 2010077248
上記式(E)の構成単位から主としてなる、とは上記式(E)で表される繰り返し単位を芳香族ポリアミド分子の全繰り返し単位中、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%含有するということを意味する。この場合の上記式(E)の構成単位以外の成分としては、芳香族ポリアミドコンポジットとしての使用に支障があるような物性の変化をもたらすものでなければ何でも良いが、下記式(F)の芳香族ジアミン成分および下記式(G)の芳香族ジカルボン酸成分で構成される繰り返し単位が好ましいものとして挙げられる。
―NH―Ar―NH― (F)
(上記式(F)中、Arは、パラフェニレン基である。)
―(O=)C―Ar―C(=O)― (G)
(上記式(G)中、Arは、パラフェニレン基、3,4’−ジフェニレンエーテル基および4,4’−ジフェニレンエーテル基から選ばれる少なくとも一種の基である。)
[製造方法]
本発明のエポキシ樹脂コンポジットは、天然セルロースを原料とし、溶媒中においてN−オキシル化合物を酸化触媒とし、共酸化剤を作用させることにより該天然セルロースを酸化して反応物繊維を得る酸化反応工程、該反応物繊維から不純物を除去して水を含浸させた該反応物繊維(微細セルロース繊維)を得る精製工程、水を含浸させた該反応物繊維を分散媒に分散させ該反応物繊維(微細セルロース繊維)分散体を得る分散工程、該反応物繊維(微細セルロース繊維)分散体に有機オニウム化合物を加えて処理して微細修飾セルロース繊維を得る有機オニウム処理工程、並びに下記(a)および(b)のいずれかより選ばれるコンポジット工程を有することを特徴とする芳香族ポリアミドコンポジットの製造方法によって得ることができる。
(a)該微細修飾セルロースを溶媒中に分散させておき、これに芳香族ポリアミドの原料である芳香族カルボン酸またはその誘導体と、芳香族ジアミンとを添加し、in situ重合により芳香族ポリアミドコンポジットを得るコンポジット工程。
(b)予め、芳香族ポリアミドを溶媒に溶解させ、ドープを調製する。これに該微細修飾セルロースを溶媒に分散させた分散液を添加し、混練することで芳香族ポリアミドを得るコンポジット工程。
以下に各工程の好ましい態様について説明する。
[酸化反応工程]
まず、酸化反応工程では、溶媒に天然セルロースを分散させた混合液に前記のN−オキシル化合物、および共酸化剤を添加して酸化反応を行い、反応物繊維を得る。反応水溶液中の天然セルロース濃度は、試薬の十分な拡散が可能な濃度であれば任意であるが、通常、溶媒の質量に対して約5%以下である。また、N−オキシル化合物の添加は触媒量で十分であり、好ましくは0.1〜4mmol/L、さらに好ましくは0.2〜2mmol/Lの範囲で上記混合液に添加する。前記のとおり、溶媒としては、安価で扱い易いなどの点で水が最も好ましい。
溶媒として水を用いる時は、反応水溶液のpHは約8〜11の範囲で維持されることが好ましい。水溶液の温度は約4〜40℃において任意であるが、反応は室温で行うことが可能であり、特に温度の制御は必要としない。
該酸化反応工程で用いる共酸化剤の添加量は、天然セルロース1gに対して約0.5〜8mmolの範囲で選択することが好ましく、前記のとおり、次亜ハロゲン酸塩と臭化アルカリ金属を併用する際は、臭化アルカリ金属の添加量が、N−オキシル化合物に対して1〜40倍モル量が好ましく、5〜30倍モル量であるとより好ましく、10〜20倍モル量であるとより一層好ましい。
本発明で用いる微細修飾セルロース繊維を得るために好ましい反応物繊維中のカルボキシ基量は天然セルロース種により異なり、カルボキシ基量が多いほど、微細化処理後の最大繊維径、及び数平均繊維径は小さくなる。たとえば、木材系パルプおよび綿系パルプでは0.2〜2.2mmol/g、BCやホヤからの抽出セルロースでは0.1〜0.8mmol/gの範囲でカルボキシ基が導入されて微細化は進む。従って、酸化の程度を共酸化剤の添加量と反応時間により制御し、天然セルロース種に応じた酸化条件を最適化することで、目的とするカルボキシ基量を得ることが好ましい。なお、反応は約5〜120分、長くとも240分以内に完了する。
[精製工程]
精製工程に於いては、未反応の次亜塩素酸や各種副生成物等の反応スラリー中に含まれる反応物繊維と水等の溶媒以外の化合物を系外へ除去するが、反応物繊維は通常、この段階ではナノファイバー単位までばらばらに分散しているわけではないため、通常の精製法、すなわち洗浄とろ過を繰り返すことで高純度(99質量%以上)の反応物繊維と溶媒の分散体とする。該精製工程における精製方法は遠心分離を利用する方法(例えば、連続式デカンダー)のように、上述した目的を達成できる装置であればどんな装置を利用しても構わない。こうして得られる反応物繊維の含溶媒物は絞った状態で固形分(セルロース)濃度としておよそ10質量%〜50質量%の範囲にある。この後の工程で、ナノファイバーへ分散させることを考慮すると、50質量%よりも高い固形分濃度とすると、分散に極めて高いエネルギーが必要となることから好ましくない。
[分散工程]
分散工程においては、上述した精製工程にて得られる溶媒を含浸した反応物繊維(微細セルロース)を、さらに分散媒中に分散させ分散処理を施すことにより、微細セルロース繊維の分散体として提供する。
ここで、分散媒としての溶媒は通常は水が好ましいが、水以外にも目的に応じて水に可溶するアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール、グリセリン等)、エーテル類(エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)やN,N−ジメチルホルムアミド(DMFと略称されることがある)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAcと略称されることがある)、N−メチル−2−ピロリドン(NMPと略称されることがある)、ジメチルスルホキシド(DMSOと略称されることがある)等を使用してもよい。また、これらの混合物も好適に使用できるが、後述するような、芳香族ポリアミドを製造する際の重合溶媒や、一度単離した芳香族ポリアミドを再度溶媒に溶解してドープとする際の溶媒と同一のものを用いるのが、生産性やコストの点で好ましい。
さらに、上述した反応物繊維の分散体を溶媒によって希釈、分散する際には、少しずつ溶媒を加えて分散していく、段階的な分散を試みると効率的にナノファイバーレベルの繊維の分散体を得ることができることがある。操作上の問題から、分散工程後の状態は粘性のある分散液あるいはゲル状の状態となるように分散条件を選ぶとよい。
次に、分散工程で使用する分散機としては、種々なものを使用することができる。具体例を示せば、反応物繊維における反応の進行度(アルデヒド基やカルボキシ基への変換量)にも依存するが、好適に反応が進行する条件下では、スクリュー型ミキサー、パドルミキサー、ディスパー型ミキサー、タービン型ミキサー等の工業生産機としての汎用の分散機で十分に本発明の微細セルロース繊維の分散体を得ることができる。
しかし、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、超音波分散処理、ビーター、ディスク型レファイナー、コニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、およびグラインダーのようなより強力で叩解能力のある装置を使用することにより、より効率的かつ高度なダウンサイジングが可能となる。さらに、これらの装置を使用することにより、アルデヒド基やカルボキシ基の量が比較的小さい場合(例えば、アルデヒド基やカルボキシ基のセルロースに対する総和量として、0.1〜0.5mmol/g)にも高度に微細化された本発明の微細セルロース繊維の分散体を提供できる。
[有機オニウム処理工程]
有機オニウム化合物で処理する方法としては分散工程で得られた微細セルロース繊維の分散体に有機オニウム化合物を含む溶液を添加することによって容易に行うことができる。例えば、カチオン交換前の微細セルロースを水に分散させた液と有機オニウム化合物の溶液を混合攪拌した後、生じた微細修飾セルロース繊維をろ過、遠心分離等の方法により媒体と分離し洗浄する。
処理においてに好ましい濃度としては、セルロース濃度として0.01〜10質量%で、溶解した有機オニウムと反応させることが好ましい。0.01質量%よりも濃度が低い場合には、溶液全体の量が多くなり過ぎ、取り扱う上で好ましくない場合がある。10質量%を超える場合には分散液の粘度が高くなりすぎるため、陽イオン交換率が低下することがある。微細セルロースとしては、0.05〜5質量%がさらに好ましく、0.2〜2質量%がより好ましい。反応時の温度としては、分散液が攪拌するのに充分低い粘度を有すればよく、例えば、水の場合には、概略20〜100℃程度で陽イオン交換反応を行うことが好ましい。こうして得られた修飾後の有機オニウム塩処理微細セルロースは反応終了後、未反応の有機ホスホニウムイオンを取り除くため十分に洗浄することが好ましい。洗浄方法としては特に限定するものではないが、例えば有機溶媒等の有機ホスホニウムの良溶媒洗浄することが挙げられる。
なお、本工程における処理の効果は、主に、微細セルロース繊維表面のカルボキシ基が塩を形成しているアルカリ金属カチオン(酸化処理工程で用いた共酸化剤に由来する)が、有機オニウムによってイオン交換されることによるものと考えられる。これは、有機オニウム処理によって得られた微細修飾セルロース繊維がNMP、DMSOなどの有機溶媒に分散し容易に沈殿を生じないことからも明らかである。
本工程における修飾率(陽イオン交換率)を下記式にて定義すると、修飾率は65〜100%以上であると分散性の点で有利であり、65〜100%であるとさらに好ましく、70〜100%であるとより一層好ましい。
修飾率(%)=1−(A/B)
ここで、A:イオン交換後の微細セルロース中のアルカリ金属量[質量ppm]
B:イオン交換前の微細セルロース中のアルカリ金属量[質量ppm]
[コンポジット工程]
上記のようにして得られた微細修飾セルロースをを溶媒中に分散させておき、これに芳香族ポリアミドの原料である芳香族カルボン酸またはその誘導体と、芳香族ジアミンとを添加し以下に示す重合方法を行う、in situ重合により芳香族ポリアミドコンポジットを得ることができる(コンポジット工程(a))。
また、以下に示すような方法によって、芳香族ポリアミドを溶媒に溶解させたドープを調製し、これに該微細修飾セルロースを溶媒に分散させた分散液を添加し、混練することで芳香族ポリアミドを得ることもできる(コンポジット工程(b))。
いずれの場合も、芳香族ポリアミド100質量部に対して、該微細修飾セルロース繊維を0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部となる量を添加するのが好ましい。なお、コンポジット工程(a)の場合は、芳香族ポリアミドの原料である芳香族カルボン酸またはその誘導体と、芳香族ジアミンの量から芳香族ポリアミドの理論生成量を求め、それに対して上記の量の該微細修飾セルロース繊維を添加すれば良い。
本発明で用いる芳香族ポリアミドは、下記式(H)で表される芳香族ジアミン成分と、下記式(J)で表される芳香族ジカルボン酸成分(芳香族ジカルボン酸またはその誘導体)とを、重合させることにより製造することができる。重合は、溶液重合法、界面重合法、溶融重合法など従来公知の方法で行うことができるが、下記式(J)の芳香族ジカルボン酸成分として酸ハライドを用いた溶液重合、界面重合、または特公昭47−10863号公報に示す重合方法(芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ハライドとを生成ポリアミドに対し良溶媒でない有機溶媒中で反応せしめて活性中間体を作り、しかる後該溶液もしくは分散液を酸受容剤の水溶液と接触させて反応を完結せしめることを特徴とする芳香族ポリアミド類の製造方法)が反応性等の点で好ましい。なお芳香族ジカルボン酸成分として、酸ハライドのなかでも特に酸クロライドが入手容易性、安定性、反応等の点で好ましい。
N―Ar―NH (H)
(上記式(H)中のArは前記式(D)におけるものと同じである。)
X(O=)C―Ar―C(=O)X (J)
(上記式(H)中のArは、前記式(D)におけるものと同じである。またXはOH、ハロゲン原子、またはORで表される基を表す。Rは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。)
重合度は芳香族ジアミン成分と芳香族ジカルボン酸成分の比率によりコントロールすることが出来、好ましい組成比としては
0.8≦(α)/(β)≦1.2
(式中(α)は芳香族ジアミン成分(a)のモル数、(β)は芳香族ジカルボン酸成分(b)のモル数を表す)
である。
芳香族ポリアミドを重合する際の溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の水溶性エーテル化合物、メタノール、エタノール、エチレングリコール等の水溶性アルコール系化合物、アセトン、メチルエチルケトン等の水溶性ケトン系化合物、アセトニトリル、プロピオニトリル等の水溶性ニトリル化合物等があげられるまたは。これらの溶媒は2種以上の混合溶媒として使用することも可能であり、特に制限されることはない。該溶媒は脱水されていることが望ましい。なお、上記溶媒のうち、溶液重合には、ジメチルスルホキシドまたはジメチルアセトアミドが好ましく、特公昭47−10863号公報に示す重合方法においては、生成ポリアミドに対し良溶媒でない有機溶媒としてテトラヒドロフランが好ましい。
前記のとおり、コンポジット工程(a)の場合は、前記の芳香族ジアミン成分等の原料や上記の溶媒とともに、前記の微細修飾セルロースも反応系に加えて重合反応を行う。この際、微細修飾セルロースを上記の溶媒等の分散体として加えるのが好ましい。
芳香族ポリアミドは、98質量%濃硫酸 に0.5g/100mLの濃度で溶かした溶液を30℃にて測定した特有粘度(inherent viscosity)ηinhが0.05〜20dL/gであるものが好ましく、0.1〜5dL/gであるとより好ましく、0.5〜2dL/gであると更に好ましい。
溶液重合の場合は、溶解性を挙げるために重合前、途中、終了時に一般に公知の無機塩を適当量添加しても差し支えない。このような無機塩として例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム等が挙げられる。
本発明で用いる芳香族ポリアミドの末端は封止されることもできる。末端封止剤を用いて封止する場合、その末端封止剤としては、例えばフタル酸クロライドおよびその置換体、アミン成分としてはアニリンおよびその置換体が挙げられる。
反応条件は特別な制限を必要としないが、芳香族酸ハライドと芳香族ジアミンとを原料として用いる場合の反応は、一般に急速であり、反応温度は例えば−25℃〜100℃好ましくは−10℃〜80℃である。また、原料等の劣化防止や安全性の点から、窒素等の不活性雰囲気で重合反応を行うことが好ましい。
このようにして得られる芳香族ポリアミドは、単離・洗浄して再度、重合に用いた溶媒と同じ、または別の溶媒に溶解して成形に供することができる。また、重合反応によって得た溶液をそのまま成形用溶液(ドープ)として用いることもできる。前述のとおり、コンポジット工程(b)の場合は、このドープに微細修飾セルロースを添加して成形や製膜を行う。ドープ中の芳香族ポリアミド濃度は10〜30質量%が好ましく、10〜24質量%であるとより好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
(1)芳香族ポリアミドの特有粘度(ηinh
硫酸を用いてポリマー濃度0.5g/dLで30℃において測定した相対粘度(ηrel)を基に下記式により求めた値である。
ηinh=(lnηrel)/C
(ηrelは相対粘度、Cは濃度[g/dL]を表す)
(2)セルロースの結晶形態
本発明の微細セルロース繊維がI型結晶構造であることは、その広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と2シータ=22〜23°付近の二つの位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。
(3)セルロース繊維の質量に対するセルロースのアルデヒド基およびカルボキシ基の量(mmol/g)
乾燥質量を精秤したセルロース試料から0.5〜1質量%スラリーを60mL調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された0.05mol/L水酸化ナトリウム水溶液量(V)から、下式を用いて官能基量1を決定する。該官能基量1がカルボキシ基の量を示す。
次に、セルロース試料を、酢酸でpHを4〜5に調製した2%亜塩素酸ナトリウム水溶液中でさらに48時間常温で酸化し、上記手法によって再び官能基量2を測定する。この酸化によって追加された官能基量(=官能基量2−官能基量1)を算出し、アルデヒド基量とした。
官能基量1または2(mmol/g)=V(mL)×0.05/セルロースの質量(g)
(4)修飾率
微細セルロース繊維を有機オニウム化合物により処理した修飾率は、処理前後のアルカリ金属量を測定する事で行う事ができる。すなわち
修飾率(%)=1−(A/B)
ここで、A:イオン交換後の微細セルロース繊維中のアルカリ金属量[質量ppm]
B:イオン交換前の微細セルロース繊維中のアルカリ金属量[質量ppm]
なおアルカリ金属量は蛍光X線にて測定を行った。
(5)フィルム機械物性
オリエンテック株式会社製テンシロン万能試験機1225Aにて得られた繊維の単糸での引張り試験を行い、弾性率および強度を求めた。
[参考例1]芳香族ポリアミドの調製
十分に乾燥した攪拌装置付きの三口フラスコに、脱水精製したジメチルスルホキシド270質量部、m−フェニレンジアミン21.63質量部を常温下で添加し窒素中で溶解した後、氷冷し攪拌しながらイソフタル酸ジクロリド40.60質量部を添加した。その後徐々に昇温して最終的に50℃、60分反応させたところで水酸化カルシウム14.8質量部を添加して中和反応を行い、ポリアミドを含有するドープを得た。ドープは、100質量部のポリアミドに対して667質量部のNMPを含有していた。得られたドープを水にて再沈殿することにより得た芳香族アラミドの濃度0.5g/100mLの濃硫酸溶液を30℃で測定した特有粘度は2.25dL/gであった。
[参考例2]微細セルロース繊維―水分散体の調製
微細セルロースの合成は特開2008―1728号公報に示された方法に従って合成した。乾燥質量で10質量部相当分の未乾燥の亜硫酸漂白広葉樹パルプ、0.16質量部のTEMPOおよび1.0質量部の臭化ナトリウムを水1000mLに分散させた後、9.25質量%次亜塩素酸ナトリウムを、52質量部添加して、反応を開始した。反応中は0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10.0に保った。pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なし、反応物をガラスフィルターにてろ過した後、十分な量の水による水洗、ろ過を3回繰り返し、固形分量2.5質量%の水を含浸させた反応物繊維を得た。この微細セルロースのアルデヒド基の量およびカルボキシ基の量は、それぞれ0.30mmol/gおよび0.8mmol/gであった。
次に該反応物繊維に、0.3質量%スラリーとなるように水を加え、回転刃式ミキサーで約5分間の処理を行った。処理後、セルロース分散液をガラスフィルターにて1回ろ過し、セルロース濃度が0.3質量%の透明かつやや粘調な微細セルロース繊維の分散体を得た。
[実施例1]
1)微細修飾セルロース繊維の調製
4級ホスホニウム塩であるトリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイド (商品名:Px416B、日本化学工業株式会社製)9.14質量部を水200mLに溶解させて水溶液を調製する。このホスホニウム塩水溶液を参考例2で得られた微細セルロース繊維分散体2000質量部に添加し、室温で撹拌することで、沈殿が生じ、反応生成物が得られた。沈殿物をガラスフィルターにてろ別し、イオン交換水で3回、メタノールで1回洗浄した後、ガラスフィルターで生成物をろ別し、40℃で一晩乾燥を行い、微細修飾セルロースを得た。
2)微細修飾セルロース含有芳香族ポリアミドコンポジットドープの調製
上記1)で調製した微細修飾セルロース0.075質量部をジメチルスルホキシドに対して1.0質量%となるように添加し、超音波で1時間処理し、3時間撹拌し、微細修飾セルロースをジメチルスルホキシドに分散させた分散液を調製した。微細修飾セルロースの分散液を300mLのセパラブルフラスコに移し、ジメチルスルホキシド85質量部を添加した。 そこへ参考例1で調製した芳香族ポリアミド15質量部を、室温で添加し、60℃に昇温して芳香族ポリアミドを溶解させ、微細修飾セルロースと芳香族ポリアミドとを質量比0.5:100で含む芳香族ポリアミドコンポジットドープを得た。
3)芳香族ポリアミドコンポジットフィルム調製
上記2)で得られた芳香族ポリアミドコンポジットを真空下で脱泡後、ガラス基板上に塗布し、オーブンにて60℃から10℃/30minで100℃まで昇温して、さらに130℃で1時間処理した。その後、ガラス基板上のサンプルを一晩水洗し、残存溶媒を除いた。さらにオーブンにて100℃で2時間乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムの厚みは23μmであった。このフィルムの機械特性を測定したところ、ヤング率は4.32GPa、引張強度96.6MPa、破断伸度10.1%であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
微細修飾セルロース0.3質量部をジメチルスルホキシドに対して1.0質量%となるように添加した分散液を調製し、微細修飾セルロースと芳香族ポリアミドとを質量比2.0:100にて含む芳香族ポリアミドコンポジットドープとした以外は実施例1と同様に操作を行った。得られたフィルムの厚みは、29μmであり、ヤング率は4.42GPa、引張強度99.3MPa、破断伸度10.8%であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
参考例1で調製した芳香族ポリアミドを用いて、微細修飾セルロースの添加を行わないこと以外は実施例1と同様の操作を行い、フィルムを調製した。得られた芳香族ポリアミドフィルムの機械特性を測定したところ、ヤング率は3.9GPa、引張強度84.8MPa、破断伸度5.88%であった。結果を表1に示す。
Figure 2010077248

Claims (4)

  1. 天然セルロースに、N−オキシル化合物、および共酸化剤を作用させることにより得られる反応物繊維を下記式(A)に示すカチオン構造を有する有機オニウム化合物で処理して得られる微細修飾セルロース繊維0.01〜10質量部と、芳香族ポリアミド100質量部からなる芳香族ポリアミドコンポジット。
    Figure 2010077248
    (上記式(A)中、Mは窒素原子またはリン原子を表し、R、R、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。R、R、RおよびRの炭素数の合計は4〜120である。R、R、RおよびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
  2. 反応物繊維が、カルボキシ基とアルデヒド基を合計で0.1〜2.2mmol/g(反応物繊維の質量当たり)有する微細セルロース繊維である請求項1記載の芳香族ポリアミドコンポジット。
  3. 有機オニウム化合物として、下記式(B)に示すカチオン構造を有する有機ホスホニウム化合物を用いて処理された微細修飾セルロース繊維よりなる請求項1または2に記載の芳香族ポリアミドコンポジット。
    Figure 2010077248
    (上記式(B)中、RおよびRは炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水素基を表す。3つのR、およびRの炭素数の合計は4〜120である。任意のR、およびRは互いに連結して環を形成してもよい。)
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した芳香族ポリアミドコンポジットの製造方法であって、天然セルロースを原料とし、溶媒中においてN−オキシル化合物を酸化触媒とし、共酸化剤を作用させることにより該天然セルロースを酸化して反応物繊維を得る酸化反応工程、不純物を除去して溶媒を含浸させた該反応物繊維を得る精製工程、溶媒を含浸させた該反応物繊維を分散媒に分散させ微細セルロース繊維分散体を得る分散工程、該微細セルロース繊維分散体に有機オニウム化合物を加えて処理して微細修飾セルロース繊維を得る有機オニウム処理工程、並びに下記(a)および(b)のいずれかより選ばれるコンポジット工程を有することを特徴とする芳香族ポリアミドコンポジットの製造方法。
    (a)該微細修飾セルロースを溶媒中に分散させておき、これに芳香族ポリアミドの原料である芳香族カルボン酸またはその誘導体と、芳香族ジアミンとを添加し、in situ重合により芳香族ポリアミドコンポジットを得るコンポジット工程。
    (b)予め、芳香族ポリアミドを溶媒に溶解させ、ドープを調製する。これに該微細修飾セルロースを溶媒に分散させた分散液を添加し、混練することで芳香族ポリアミドを得るコンポジット工程。
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