JP2010064686A - Master cylinder and vehicle provided with the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はマスタシリンダおよびそれを備えた車両に関する。 The present invention relates to a master cylinder and a vehicle including the master cylinder.
マスタシリンダにおいて、所謂センターポート式のマスタシリンダに関して特徴を有するものが、下記特許文献1に記載されている。一般的に、センターポート式のマスタシリンダは、少なくともシリンダと、前記シリンダの内部を摺動するピストンと、前記シリンダの内部に封入される作動液と、前記作動液を封入するための液体室と、前記作動液を貯留したリザーバと、前記リザーバと前記シリンダの内部とを連通する第1の通路と、前記第1の通路を前記ピストンの摺動に基づき開閉する閉塞具と、を備えている。また、前記液体室が2つである場合、前記2つの液体室を連通する第2の通路を備えている。この場合、前記閉塞具は、前記第1の通路と前記第2の通路とのいずれかの通路を前記ピストンの摺動に基づき開閉する。
A master cylinder having characteristics regarding a so-called center port type master cylinder is described in
図7に示すように、下記特許文献1に記載されたマスタシリンダ501は、シリンダ502、ピストン508、閉塞具509、リザーバ503を有している。シリンダ502は、軸方向において、一端側に開口部502aを形成し、他端側に筒奥部502bを形成している。ピストン508、および閉塞具509は、シリンダ502の内部に配設されている。
As shown in FIG. 7, the
シリンダ502の内部には、作動液520が封入されている。作動液520は、ピストン508によって隔てられた第1の液体室504と第2の液体室505とに封入されている。第1の液体室504と第2の液体室505は、連通路523により接続している。また、リザーバ503は、シリンダ502の内部とは別に、作動液20を貯留している。リザーバ503は、前記2つの液体室のうち第1の液体室504と補給路522を介して接続している。
A
ピストン508は、シリンダ502の内部に摺動自在に挿入されている。閉塞具509は、ピストン508に係合し、ピストン508の前記摺動に基づいてシリンダ502の内部を移動する。また、閉塞具509は、前記移動により、補給路522を開通もしくは閉塞する。具体的に、閉塞具509は、補給路522に設けられている連通口524を塞ぐことで補給路522を閉塞する。連通口524は、シリンダ502の筒奥部502bに設けられている。
マスタシリンダ501において、筒奥部502bは、シリンダ502の軸方向に関して開口部502aの反対側に位置している。つまり、連通口524は、シリンダ502の奥まった位置に設けられる。そのため、シリンダ502の内部の加工は、シリンダ502の奥まった位置を加工するため、複雑であるという問題があった。
In the
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シリンダの内部の加工が容易なマスタシリンダおよびそれを備えた車両を提供することにある。 The present invention has been made in view of such a point, and an object of the present invention is to provide a master cylinder that can be easily machined inside the cylinder and a vehicle including the master cylinder.
本発明に係るマスタシリンダは、一端側に第1の開口部を有し、他端側に第2の開口部を有し、作動液の出力口が形成されたシリンダ孔を有するシリンダと、前記シリンダ孔に摺動自在に挿入され、前記シリンダ孔を一端側の第1の液体室と他端側の第2の液体室とに区画し、前記第1の液体室と前記第2の液体室とを連通させる連通路と、前記連通路の前記他端側に開口する連通口と、を有するピストンと、前記ピストンが前記一端側から前記他端側に移動したときに前記連通口を塞ぐ閉塞具と、前記第2の開口部に取り付けられ、前記第2の開口部を塞ぐホルダと、を備えている。 A master cylinder according to the present invention includes a cylinder having a first opening on one end side, a second opening on the other end side, and a cylinder hole in which an output port for hydraulic fluid is formed; The cylinder hole is slidably inserted into the cylinder hole, and the cylinder hole is divided into a first liquid chamber on one end side and a second liquid chamber on the other end side, and the first liquid chamber and the second liquid chamber are divided. A piston having a communication path that communicates with each other, a communication port that opens to the other end side of the communication path, and a blockage that blocks the communication port when the piston moves from the one end side to the other end side And a holder attached to the second opening and closing the second opening.
本発明によれば、前記シリンダの両端は、それぞれ前記第1の開口部と前記第2の開口部とを有している。つまり、前記シリンダの両端は開口し、閉口していない。そのため、前記シリンダの内部は、前記第1の開口部もしくは前記第2の開口部のいずれかの側からでも加工が可能である。 According to the present invention, both ends of the cylinder have the first opening and the second opening, respectively. That is, both ends of the cylinder are open and not closed. Therefore, the inside of the cylinder can be processed from either the first opening or the second opening.
以上により、シリンダの内部の加工が容易なマスタシリンダおよびそれを備えた車両を提供することができる。 As described above, it is possible to provide a master cylinder that can be easily processed inside the cylinder and a vehicle including the master cylinder.
《実施形態1》
以下、本発明に係るマスタシリンダの実施形態について、詳細に説明する。
Hereinafter, embodiments of a master cylinder according to the present invention will be described in detail.
図1は、本発明に係るマスタシリンダを備える車両の一例として自動二輪車100を示している。自動二輪車100は、所謂レーサーレプリカ型の自動二輪車である。なお、本実施形態に係る車両は、自動二輪車100に限定されない。本実施形態に係る車両は、モーターサイクル型、オフロード型、スクータ型等の自動二輪車であってもよい。また、本実施形態に係る車両は、自動二輪車に限定されず、四輪車であってもよい。本実施形態に係る車両は、下記のマスタシリンダ1を備えた車両である。
FIG. 1 shows a
以下の説明において、前後左右の方向は、特に限定しない限り、下記のシート113に着座した乗員から視た方向をいう。
In the following description, the front, rear, left, and right directions refer to directions viewed from a passenger seated on the following
自動二輪車100は、車体フレーム107を備えている。車体フレーム107は、ヘッドパイプ107c(図2参照)を有している。ヘッドパイプ107cの上方には操向ハンドル101が設けられている。操向ハンドル101は、トップブリッジ101aとハンドルバー102とを有している。図2に示すように、トップブリッジ101aは、ヘッドパイプ107cの上側に配置される。また、ハンドルバー102は、左右一対に備えられ、トップブリッジ101aに接続している。ただし、ハンドルバー102は、左右一対に備えられていなくてもよい。すなわち、操向ハンドル101は、左右方向に延びる1本のハンドルバー102を有していてもよい。
The
また、図1に示すように、車体フレーム107の後端部には、スイングアーム109が揺動可能に取り付けられている。スイングアーム109の後端部には、後輪110が回転可能に取り付けられている。
As shown in FIG. 1, a
車体フレーム107の上側には、燃料タンク114が載置される。また、シート113が燃料タンク114の後側で車体フレーム107の上側に載置される。
A
車体フレーム107には、駆動源としてのエンジンを備えたパワーユニット106が懸架されている。パワーユニット106は、動力伝達機構108を介して後輪110に接続されている。動力伝達機構108は、チェーン、ベルト、もしくはドライブシャフト等で構成されている。パワーユニット106において生じる駆動力は、動力伝達機構108を介して後輪110に伝達する。
A
操向ハンドル101の下部(詳しくはヘッドパイプ107cの下端部)には、フロントフォーク104を介して前輪105が回転自在に取り付けられている。前輪105は、タイヤ116とホイール115とブレーキディスク112とを有している。ホイール115は、フロントフォーク104の下端部に取り付けられている。ブレーキディスク112は、ホイール115に固定され、ホイール115とともに回転する。
A
また、自動二輪車100は、前輪105の回転を制動するフロントブレーキ機構を備えている。前記フロントブレーキ機構は、キャリパ111とブレーキディスク112とブレーキホース33とマスタシリンダ1とブレーキレバー103とを有している。キャリパ111は、図示しないブレーキパットを介して、ブレーキディスク112の一部に接触する。また、ブレーキホース33は、マスタシリンダ1とキャリパ111とを接続している。後述するように、マスタシリンダ1、キャリパ111およびブレーキホース33の内部には、作動液20が封入されている。自動二輪車100の乗員がブレーキレバー103を操作することにより、作動液20の液圧が変化する。作動液20の液圧が変化することにより、キャリパ111が作動し、前記ブレーキパッドがブレーキディスク112に接触する。前記ブレーキパッドがブレーキディスク112に接触することにより、前記ブレーキパッドとブレーキディスク112との間に摩擦力および摩擦熱が生じる。前記摩擦力および前記摩擦熱により、ブレーキディスク112およびホイール115の回転が抑制される。ホイール115の回転が抑制されることで、少なくともタイヤ116と路面との摩擦により、自動二輪車100は制動される。
The
図2に示すように、ブレーキレバー103は、ハンドルバー102に取り付けられる。ブレーキレバー103は、自動二輪車100の乗員に操作され、ピボット部103cを中心に揺動する。ブレーキレバー103は、前記フロントブレーキ機構を作動させる際、図のG方向に揺動する。また、ブレーキレバー103は、前記フロントブレーキ機構の作動を解消させる際、図のR方向に揺動する。本実施形態において、マスタシリンダ1は、操向ハンドル101において、ハンドルバー102とブレーキレバー103との間に配置される。また、マスタシリンダ1のシリンダボディ2が延びる方向は、ハンドルバー102が延びる方向と略直角方向を向いている。
As shown in FIG. 2, the
マスタシリンダ1は、シリンダボディ2とリザーバ3と出力ポート30とを有している。シリンダボディ2とリザーバ3は、補給路22を介して接続している。リザーバ3には、補給口21が設けられている。補給路22は、補給口21においてリザーバ3と接続している。リザーバ3とシリンダボディ2とは、別体であってもよく、一体であってもよい。図2では、シリンダボディ2とリザーバ3とが別体のマスタシリンダ1が図示されている。また、図3では、シリンダボディ2とリザーバ3とが一体のマスタシリンダ1が示されている。リザーバ3には、キャップ3cが設けられている。キャップ3cは、リザーバ3の本体に対して取り外しが可能である。
The
図3に示すように、シリンダボディ2は、一端側に第1開口部2aを有し、他端側に第2開口部2bを有している。シリンダボディ2の軸方向において、第1開口部2aと第2開口部2bとの間には、シリンダ孔2cが形成されている。なお、シリンダ孔2cの断面形状は、特に限定されない。シリンダ孔2cの断面形状は、略円形でもよく、多角形であってもよい。本実施形態において、シリンダ孔2cの断面形状は、円形である。
As shown in FIG. 3, the
シリンダ孔2cと補給路22とリザーバ3には、作動液20が封入されている。シリンダ孔2cには、作動液20が封入されるための空間が設けられている。前記空間は、少なくとも第1液体室4と第2液体室5と連通路23とを有している。作動液20は、シリンダ孔2cにおいて、少なくとも第1液体室4と第2液体室5と連通路23とに封入されている。
The
シリンダ孔2cには、吐出口31が設けられている。吐出口31は、シリンダ孔2cに封入されている作動液20を外部へ流出させる部位である。もしくは、吐出口31は、シリンダ孔2cの外部の作動液20をシリンダ孔2cへ流入させる部位である。マスタシリンダ1には、出力ポート30が設けられている。シリンダ孔2cとブレーキホース33の片側端とは、出力ポート30を介して接続している。出力ポート30の少なくとも一部は、シリンダボディ2に一体式に形成されている。出力ポート30には、ホース接合口32が設けられている。ブレーキホース33の片側端は、ホース接合口32に固定されている。出力ポート30の内部には、空間34が形成されている(図3(b)参照)。空間34と吐出口31とは連通している。また、空間34には作動液20が封入される。つまり、リザーバ3からキャリパ111(図1参照)に至るまでの接続した経路において、作動液20が封入されている。そのため、シリンダ孔2cの外部に封入されている作動液20は、吐出口31より、シリンダ孔2cに流入することができる。または、シリンダ孔2cに封入されている作動液20は、吐出口31より外部へ流出することができる。
A
なお、出力ポート30は、全体がシリンダボディ2と一体式に形成されていてもよい。また、出力ポート30は、全体がシリンダボディ2と別体であってもよい。出力ポート30がシリンダボディ2と別体である場合、出力ポート30の空間34が吐出口31と連通するように、出力ポート30は、シリンダボディ2に取り付けられる。
The
また、マスタシリンダ1には、出力ポート30が設けられていなくてもよい。すなわち、ブレーキホース33の片側端は、シリンダ孔2cの吐出口31に固着されていてもよい。この場合、ブレーキホース33は、シリンダ孔2cと直接的に連通する。
Further, the
図3に示すように、シリンダ孔2cには、ピストン8、バルブステム9、およびバルブ10が設けられている。ただし、本実施形態において、バルブ10およびバルブステム9は、一体式の構成であってもよい。
As shown in FIG. 3, a
また、第1開口部2aには、プッシュロッド16が配置される。第1開口部2aの端部は、蓋部材17により、閉口される。プッシュロッド16は、シリンダボディ2の外部から蓋部材17を貫通している。プッシュロッド16の片側端は、ピストン8に当接する。また、プッシュロッド16の他端は、ブレーキレバー103に係合する(図2参照)。
A
本実施形態に係るマスタシリンダ1は、概略的に以下のように作動する。図2に示すG方向にブレーキレバー103が操作されると、プッシュロッド16がピストン8を作動させる。ピストン8は、ブレーキレバー103の操作に基づき、シリンダ孔2cを摺動する。また、バルブステム9は、ピストン8の摺動に基づき、シリンダ孔2cの軸方向に移動する。また、バルブ10は、ピストン8の摺動に基づき、連通路23を閉塞する。連通路23が閉塞され、且つ、さらにピストン8がシリンダ孔2cを摺動すると、シリンダ孔2cに封入されている作動液20は、液量または液圧が変化する。これに従い、ブレーキホース33に封入されている作動液20の液圧が変化し、キャリパ111(図1参照)が作動する。つまり、ブレーキレバー103の操作に基づき、前記フロントブレーキ機構が作動する。なお、図2に示すように、プッシュロッド16には、調整部16aが設けられている。調整部16aが操作されることで、ピストン8(図3参照)のシリンダ孔2cでの摺動量が変化する。
The
また、自動二輪車100は、後輪110の回転を制動するリアブレーキ機構を備えている。前記リアブレーキ機構は、ブレーキシャフト119(図1参照)の操作により作動する。ブレーキシャフト119は、ブラケット150に固定される。ブラケット150は、車体フレーム107に固定されている。
The
以上のように、マスタシリンダ1が作動することにより、前記フロントブレーキ機構が作動する。以下では、シリンダ孔2cにおける作動液20の液圧または液量の変化について詳述する。
As described above, when the
図3(a)および図4に示すように、ピストン8は、径方向に突出するフランジ部8aおよびフランジ部8bを有している。以下では、シリンダボディ2の第1開口部2aの側を第1フランジ部8a、シリンダボディ2の第2開口部2bの側を第2フランジ部8bと称する。ピストン8は、軸方向に関して、第1フランジ部8aと第2フランジ部8bとの間に小径部8cを形成している。図4に示すように、小径部8cの径d2は、第1フランジ部8aまたは第2フランジ部8bの径d1よりも小さい。小径部8cの径方向の外周とシリンダ孔2cとの間には、第1液体室4が形成される。
As shown in FIGS. 3A and 4, the
図3(a)または図5に示すように、ピストン8の片側端部は、スプリングリテーナ11に当接している。スプリングリテーナ11は、ピストン8とともに摺動する。スプリングリテーナ11は、ピストン8の前記片側端部に固着していてもよい。スプリングリテーナ11は、例えば、筒状の形状を有している。また、スプリングリテーナ11には、複数のリテーナ部11dが形成されている。リテーナ部11dは、径方向の内側にリブ状に突出した部位である。複数のリテーナ部11dは、シリンダ孔2cの図示しない軸心を中心として放射状に配置されている。
As shown in FIG. 3A or 5, one end of the
また、シリンダ孔2cにおいて、第2開口部2bの側には、第2液体室5が形成される。第2液体室5は、シリンダ孔2cの軸方向において第2開口部2bとスプリングリテーナ11との間に形成される。
In the
また、図3に示すように、ピストン8には、セカンダリカップ7とプライマリカップ6とが取り付けられている。セカンダリカップ7は、第1液体室4に封入されている作動液20が、シリンダボディ2の第1開口部2aより外部へ漏出するのを規制している。また、プライマリカップ6は、第2液体室5に封入されている作動液20が、連通路23を通らずに第1液体室4へ流入するのを規制している。
As shown in FIG. 3, a secondary cup 7 and a primary cup 6 are attached to the
図3に示すように、シリンダ孔2cには、ピストンスプリング13が設けられている。ピストンスプリング13は弾性部材であり、ピストン8のシリンダ孔2cに対する摺動を軸方向に付勢する付勢力を発生する。本実施形態において、ピストンスプリング13は、第2液体室5に設けられている。ピストンスプリング13は、シリンダボディ2の軸方向において、後述するストッパ12とスプリングリテーナ11との間に設けられている。ピストンスプリング13の付勢力は、後述するバルブスプリング14の付勢力よりも大きい。また、本実施形態において、ピストンスプリング13は、コイルスプリングで形成されている。
As shown in FIG. 3, a
例えば、ピストン8が図3の右側から左側に向かって摺動する際、ピストンスプリング13は、図3の左側から右側に向かって付勢力を発生し、ピストン8の摺動を抑制する。逆に、ピストン8が図3の左側から右側に向かって摺動する際、ピストンスプリング13は、図3の左側から右側に向かって付勢力を発生し、ピストン8の摺動を付勢する。つまり、ピストンスプリング13は、図3の左側から右側へ付勢力を発生している。
For example, when the
シリンダ孔2cには、連通路23を開口または閉塞するバルブ10が設けられている。バルブ10は、ピストン8の摺動に基づき連通路23を開口または閉塞する。本実施形態に係るバルブ10は、スプリングリテーナ11の径方向内側に配置されている。一方、バルブステム9は、シリンダ孔2cにおいて、シリンダ2の軸方向に延びている。バルブ10は、バルブスプリング9の第1開口部2a側(図3の右側)に取り付けられている。図5に示すように、バルブ10は、バルブステム9のバルブ係合部9cに係着している。ただし、前述したように、バルブ10とバルブステム9は、一体であってもよい。バルブ10とバルブステム9とが合わさった部材を閉塞具と称する。つまり、閉塞具は、少なくともバルブ10とバルブステム9とにより形成されている。また、本実施形態において、バルブ10は、弾性部材により形成されている。そのため、バルブ10が連通路23を閉塞する際、バルブ10は弾性変形することができる。ただし、バルブ10は、弾性部材であることに限定されない。バルブ10は、確実に連通路23を開通または閉塞できる部材で形成されていればよい。また、バルブ10およびバルブステム9が一体である場合、前記閉塞具は、弾性部材等で形成される。
A
図5に示すように、バルブステム9は、摺動部9aを有している。摺動部9aは、ピストン8の摺動に基づき、スプリングリテーナ11の径方向内側をシリンダ孔2cの軸方向に摺動する。また、バルブステム9には、複数のリテーナ部9dが形成されている。リテーナ部9dは、摺動部9aの径方向の外側に突出した部位である。複数のリテーナ部9dは、シリンダ孔2cの図示しない軸心を中心として放射状に配置されている。
As shown in FIG. 5, the
図3に示すように、シリンダ孔2cには、バルブスプリング14が設けられている。バルブスプリング14は弾性部材であり、バルブ10による連通路23の開通または閉塞を付勢する。本実施形態において、バルブスプリング14は、連通路23に設けられている。図5に示すように、バルブスプリング14は、シリンダボディ2の軸方向において、バルブステム9のリテーナ部9dとスプリングリテーナ11のリテーナ部11dとの間に設けられている。バルブスプリング14の付勢力は、ピストンスプリング13の付勢力よりも小さい。また、本実施形態において、バルブスプリング14は、コイルスプリングで形成されている。
As shown in FIG. 3, a
第1液体室4と第2液体室5とは、連通路23により接続している。つまり、第1液体室4と第2液体室5とに封入されている作動液20は、連通路23を通って行き来できる。本実施形態において、連通路23は、連通孔24(図4参照)と連通孔25(図5参照)とを有している。図5に示すように、連通孔25は、スプリングリテーナ11の軸方向の内側に形成されている。図4に示すように、連通孔24は、ピストン8に形成されている。連通孔24は、例えば、ピストン8において、径方向の連通路24Dと軸方向の連通路24Lとを有している。軸方向の連通路24Lの先端(言い換えるとピストン8の一端部)には、開口した連通口24Sが形成されている。連通口24Sが形成されるピストン8一端部は、バルブ10と接触する面が形成されている。この面を接触面18と称する。バルブ10は、連通路23を閉塞するとき、接触面18に接触し連通口24Sを塞ぐ。
The first liquid chamber 4 and the second
前述したように、スプリングリテーナ11およびバルブステム9において、リテーナ部9dとリテーナ部11dは、シリンダ孔2cの図示しない軸心を中心として放射状に配置されている。そのため、連通路23において、連通孔25は、スプリングリテーナ11を軸方向(図5の左右方向)に貫通している。以上のように、連通路23は、第1液体室4と第2液体室5とを連通している。
As described above, in the
図3または5に示すように、マスタシリンダ1には、シリンダ孔2cにおいてストッパ12が設けられている。ストッパ12は、シリンダボディ2の一端(第2開口部2b)側に設けられている。本実施形態において、ストッパ12は、キャップ状の形状を有している。また、シリンダボディ2は、第2開口部2bにおいて、シリンダ孔2cの一部の断面が、他の部分よりも大きい断面を有していてもよい。この他の部分よりも大きい断面を有するシリンダ孔2cの一部は、図3(a)において段差2dとして図示される。
As shown in FIG. 3 or 5, the
ストッパ12は、ピストンスプリング13の一端と当接できるように、リテーナ部12bを備えている。図5等に示すリテーナ部12bは一例であって、ストッパ12でのリテーナ部12bの位置は、特に限定されない。もしくは、ストッパ12に別の部材としてリテーナが設けられ、前記リテーナがピストンスプリング13の一端と当接する形態であってもよい。
The
ストッパ12は、後述するように、ホルダ15が第2開口部2bに固定されると、シリンダ孔2cの軸方向に関してホルダ15と接触する。ストッパ12のリテーナ部12bは、ピストンスプリング13により、第1開口部2a側から第2開口部2b側へ付勢されている。これにより、ストッパ12は、シリンダ孔2cの軸方向の位置が固定される。つまり、ホルダ15は、ストッパ12をシリンダボディ2の軸方向に固定するとともに第2開口部2bを塞ぐ。また、ピストンスプリング13の一端と当接しているリテーナ部12bは、確実にピストンスプリング13を支持することができる。その結果、ピストンスプリング13は、第2開口部2b側から第1開口部2a側へ確実にピストン8を付勢することができる。さらに、後述する、シリンダ孔2cの一部の断面が、他の部分よりも大きい断面である段差2dを有している場合、ストッパ12は段差2dとホルダ15とにより、シリンダ孔2cの軸方向の位置が、より強固に固定される。
As will be described later, when the
また、図5に示すように、ストッパ12には、バルブステム9の軸部9eがストッパ12に対して摺動することができるように、係合孔12dが設けられている。さらに、バルブステム9には、軸部9eの摺動を規制するストッパフランジ9bが設けられている。ストッパフランジ9bがストッパ12のステム当接部12aに当接することによって、後述するように、バルブステム9は図5の左側から右側への移動が規制される。
As shown in FIG. 5, the
また、シリンダボディ2の第2開口部2bには、ホルダ15が設けられている。ホルダ15は、径方向の外周にねじ山15eを有している。また、シリンダボディ2の第2開口部2bには、径方向の内側にねじ山2eが設けられている。ホルダ15は、ねじ山15eとねじ山2eとが螺合することにより、シリンダボディ2に固定される。つまり、第2開口部2bは、ホルダ15により閉塞される。ホルダ15のうち、シリンダ孔2cに面する片側端は、ストッパ12の端面12cと接触する。ホルダ15がシリンダボディ2に固定されることにより、ストッパ12はシリンダボディ2に固定される。
A
図3に示すように、ホルダ15は、シリンダ孔2cの軸方向に関して内部の一部に空間15bを形成している。空間15bのシリンダ孔2cの径方向の大きさは、前述したストッパフランジ9bの径方向の大きさよりも大きい。後述するように、自動二輪車100に乗車する乗員によりブレーキレバー103が図2のG方向に操作されるとき、バルブステム9のストッパフランジ9bおよび軸部9eの一部は、空間15bに移動する。
As shown in FIG. 3, the
以上、マスタシリンダ1の構成等について説明した。以下では、マスタシリンダ1の組み立て方法並びに作動液20の封入方法について説明する。
The configuration of the
まず、シリンダボディ2の内部には、シリンダ孔2cおよび吐出口31が形成されているだけで、シリンダ孔2cには、何も封入されていない。この状態から、ピストン8、バルブステム9、バルブ10、ピストンスプリング13、バルブスプリング14、ストッパ12等がシリンダ孔2cに嵌入される。これらの部材は、シリンダ孔2cにおいて、第1開口部2a側、第2開口部2b側のいずれから嵌入されてもよい。ただし、シリンダ孔2cにおいて、段差2dが設けられている場合、これらの部材は、第2開口部2b側より嵌入される。ピストン8、バルブステム9、バルブ10、ピストンスプリング13、バルブスプリング14、ストッパ12等は、予め一体式に構成されている。もしくは、ピストン8とスプリングリテーナ11とが別体である場合、スプリングリテーナ11、バルブステム9、バルブ10、ピストンスプリング13、およびストッパ12等の部材は、ピストン8等とは別に一体式に構成される。具体的には、図3(a)において、スプリングリテーナ11からストッパ12までの図3(a)の左側に配置される部材は、ピストン8とは別に一体式に構成される。
First, only the
これらの部材がシリンダ孔2cに嵌入された後、ホルダ15が第2開口部2bに取り付けられる。前述したように、ホルダ15とシリンダボディ2には、それぞれねじ山15e、ねじ山2eが設けられている。これにより、ねじ山15eとねじ山2eとが螺合し、ホルダ15がシリンダボディ2に固定される。なお、図3(a)に示すように、ホルダ15とストッパ12との間には、シール19が配置される。シール19は、例えば環状のOリングである。シール19により、第2液体室5にある作動液20は、シリンダ孔2cの外部へ漏出することが防止される。
After these members are fitted into the
図3(b)に示すように、ホルダ15の表面には、工具孔26が設けられている。前記ホルダ15の表面は、ホルダ15がシリンダボディ2に固定されるとシリンダボディ2の側面と略同面を形成する。本実施形態において、工具孔26は、ホルダ15の径方向における同円周上において、3つ設けられている。ただし、工具孔26は、2つであっても、1つであってもよい。工具孔26が1つである場合、例えば、工具孔26は、ホルダ15の表面において、十字状の形状を有している。この場合、工具孔26には、プラスドライバのような工具が係合する。ホルダ15は、前記プラスドライバのような工具によって回転し、ねじ山15eとねじ山2eとが螺合する。
As shown in FIG. 3B, a
ホルダ15がシリンダボディ2に固定された後、シリンダボディ2は、操向ハンドル101に取り外し自在に組み付けられる。シリンダボディ2が操向ハンドル101に組み付けられることで、シリンダボディ2は、自動二輪車100の車体に対して固定される。すなわち、シリンダボディ2は、自動二輪車100に対して相対移動しない。このとき、シリンダボディ2は、自動二輪車100の車体に関してシリンダボディ2の軸方向が地表面に水平な面を延びるように配置される。つまり、図3(a)に示すシリンダボディ2において、シリンダ孔2cの軸心が通る線は、自動二輪車100に関して地表面と平行である。
After the
シリンダボディ2が操向ハンドル101に組み付けられると、プッシュロッド16が第1開口部2aにおいてシリンダ孔2cに嵌入される。プッシュロッド16がシリンダボディ2に嵌入されると、ピストン8の片側端とプッシュロッド16とが当接する。これにより、ピストン8は、ブレーキレバー103の操作によってシリンダ孔2cを摺動することができる。プッシュロッド16がシリンダ孔2cに嵌入されるとき、シリンダボディ2の第1開口部2aは、蓋部材17により閉口される。蓋部材17は、第1開口部2aに固定される。シリンダ孔2cは、蓋部材17とホルダ15とによって、軸方向の両端が閉口される。
When the
また、シリンダボディ2が操向ハンドル101に組み付けられる際、ブレーキホース33の上側端が、出力ポート30に取り付けられる。前述したように、ブレーキホース33の上側端は、出力ポート30において、ホース接合口32に固定される。ブレーキホース33の下側端は、予めキャリパ111に接続していてもよい。もしくは、ブレーキホース33の下側端は、後述するように作動液20がシリンダ孔2cに充填された後、キャリパ111に接続することにしてもよい。また、リザーバ3がシリンダボディ2と別体である場合、シリンダボディ2が操向ハンドル101に組み付けられる際、リザーバ3とシリンダボディ2とは補給路22を介して接続される。以上のように、マスタシリンダ1が自動二輪車100の車体に設置される。これにより、前記フロントブレーキ機構は、リザーバ3からキャリパ111までの接続が完了する。
Further, when the
前記フロントブレーキ機構がリザーバ3からキャリパ111までの接続が完了すると、マスタシリンダ1等に作動液20が封入される。前記フロントブレーキ機構において、作動液20は、リザーバ3または補給路22から補給される。リザーバ3のキャップ3cは、取り外しが可能である。キャップ3cが取り外されたリザーバ3に作動液20が補給されると、作動液20は、補給路22を通ってシリンダ孔2cの第1液体室4に流入する。第1液体室4に流入した作動液20は、連通路23を通って第2液体室5に流入する。このように、作動液20がシリンダ孔2cにおいて充填される。
When the front brake mechanism completes the connection from the
しかしながら、作動液20がシリンダ孔2cに充填される際、シリンダ孔2cに残っている空気が、作動液20のシリンダ孔2cへの流入を阻害することがある。前述したように、シリンダボディ2は、自動二輪車100の車体に関してシリンダボディ2の軸方向が地表面に水平な面を延びるように配置される。そのため、作動液20がシリンダ孔2cに充填される際、前記空気は、第2液体室5の上方に溜まってくる。このときのシリンダ孔2cに溜まる前記空気をエア溜まりと便宜的に称する。
However, when the
シリンダ孔2cに設けられる各部材が正常に作動するためは、シリンダ孔2cに作動液20が隙間なく充填されなければならない。したがって、エア溜まりは、シリンダ孔2cの外部へ排出されなければならない。前記エア溜まりは、ピストン8がシリンダ孔2cを図3(a)に示す右側から左側に摺動する際、第2液体室5の端部に移動する。前記端部は、各部材が嵌入された後のシリンダ孔2cの片側端部である。本実施形態において、前記端部は、具体的にはストッパ12のリテーナ部12bである。そのため、マスタシリンダ1には、シリンダ孔2cの上方、且つ、ストッパ12の一部と重なる位置に吐出口31が設けられる。これにより、エア溜まりは、ピストン8が図3(a)の左側から右側へ摺動する際、吐出口31よりシリンダ孔2cの外部へ排出される。そのため、前記エア溜まりをシリンダ孔2cの外部へ排出するためのエアブリード等の部材は、シリンダボディ2に設けられる必要がない。前記エアブリード等の部材は、前記フロントブレーキ機構において、シリンダボディ2またはキャリパ111に設けられる。
In order for each member provided in the
エア溜まりがシリンダ孔2cより排出されることで、シリンダ孔2cには、作動液20が隙間なく充填される。作動液20がシリンダ孔2cに充填されると、次いでブレーキホース33の内部、キャリパ111の内部が作動液20で満たされる。作動液20がブレーキホース33の内部、キャリパ111の内部に充填されると、最後にリザーバ3が作動液20で満たされる。リザーバ3に作動液20が充填され、マスタシリンダ1の全体に渡る作動液20の封入が完了する。作動液20の封入が完了すると、キャップ3cが取り付けられ、リザーバ3は密閉される。以上のようにして、マスタシリンダ1の組み立てが完了する。
As the air reservoir is discharged from the
自動二輪車100に取り付けられたマスタシリンダ1は、以下のように作動する。図2に示すように、自動二輪車100に乗車する乗員によりブレーキレバー103が図中のG方向に操作される。ブレーキレバー103がG方向に操作されると、プッシュロッド16が図3(a)の右側から左側へ向かってピストン8を押し込む。プッシュロッド16がピストン8を押し込むことにより、ピストン8は、図3(a)の右側から左側へ向かってシリンダ孔2cを軸方向に摺動する。次いで、ピストン8がシリンダ孔2cの軸方向に所定距離を移動すると、バルブ10がピストン8の接触面18と当接する。これにより、バルブ10は、連通路23を閉塞する。連通路23がバルブ10により閉塞されると、第1液体室4と第2液体室5との間において、作動液20の行き来が規制される。
The
バルブ10が接触面18と当接した後、さらにピストン8がシリンダ孔2cを摺動すると、バルブ10が弾性変形し、接触面18における連通路23の閉塞が強固になる。さらにピストン8がシリンダ孔2cを摺動すると、スプリングリテーナ11は、図3(a)の右側から左側へ向かってピストン8とともにシリンダ孔2cを軸方向に摺動する。このとき、ピストン8およびスプリングリテーナ11は、ピストンスプリング13の付勢力よりも大きな力をブレーキレバー103の作動により受けることができる。そのため、ピストン8およびスプリングリテーナ11は、シリンダ孔2cを軸方向に摺動することができる。
After the
さらに、乗員によりブレーキレバー103が操作されると、バルブステム9がピストン8の作動に基づいて、シリンダ孔2cの軸方向を図中の左側から右側に向かって移動する。このとき、接触面18は、バルブスプリング14の付勢力を受けるバルブ10によって閉塞されている。また、ピストン8およびスプリングリテーナ11がシリンダ孔2cを軸方向に摺動していくと、第2液体室5の液量または液圧は、ピストン8およびスプリングリテーナ11の摺動に基づいて変化する。具体的には、第2液体室5における液圧は上昇し、液量は減少する。第2液体室5の液量は、第2液体室5に封入されている作動液20が、吐出口31よりシリンダ孔2cの外部へ流出することによって減少する。第2液体室5の液圧は、第2液体室5に封入されている作動液20が、ピストン8およびスプリングリテーナ11に押圧されることによって上昇する。
Further, when the
第2液体室5に封入されている作動液20は、吐出口31よりシリンダ孔2cの外部へ流出し、ブレーキホース33を通りキャリパ111(図1参照)の内部へ送出される。キャリパ111の内部では液圧および液量が変化する。具体的には、キャリパ111の内部での液圧および液量は増加する。キャリパ111の内部で液圧および液量が増加するのに基づいて、ブレーキロータ112(図1参照)の回転が抑制される。すなわち、ブレーキレバー103の操作は、前輪105(図1参照)の回転を制動する。
The
また、前記フロントブレーキ機構の制動が解除されるとき、自動二輪車100に取り付けられたマスタシリンダ1は、以下のように作動する。図2に示すように、自動二輪車100に乗車する乗員により、図中のG方向に操作されているブレーキレバー103の操作が解除される。これにより、ブレーキレバー103がR方向に作動する。
When the braking of the front brake mechanism is released, the
G方向に操作されているブレーキレバー103の操作が解除されると、キャリパ111の内部に封入されている作動液20は、ブレーキホース33を通り吐出口31よりシリンダ孔2cへ流入する。これにより、第2液体室5にある作動液20は、液量または液圧が増加する。これと同時に、ピストン8、スプリングリテーナ11、バルブステム9等は、ピストンスプリング13の付勢力を受ける。そのため、ピストン8、スプリングリテーナ11、バルブステム9等は、シリンダ孔2cの軸方向を図3(a)の左側から右側に移動する。このとき、G方向に操作されていたブレーキレバー103が、前輪105(図1参照)の制動を開始する前の位置まで、図2に示すR方向に揺動する。ピストン8、スプリングリテーナ11、バルブステム9等がシリンダ孔2cの軸方向に所定距離を移動すると、バルブステム9のストッパフランジ9b(図5参照)がストッパ12のステム当接部12a(図5参照)に当接する。これにより、バルブステム9がさらにシリンダ孔2cの軸方向を図の左側から右側に移動することが規制される。バルブステム9のストッパフランジ9bがステム当接部12aに当接したとき、ピストンスプリング13の付勢力により、バルブ10は接触面18から離間する。これにより、連通路23が開通する。バルブ10が接触面18から離間するのは、ピストンスプリング13の付勢力がバルブスプリング14の付勢力よりも大きいためである。
When the operation of the
連通路23が開通すると、第2液体室5の作動液20が連通路23を通って第1液体室4に流入する。さらに、第1液体室4の作動液20のうちの一部は、補給路22を通ってリザーバ3に流入する。これにより、第2液体室5の作動液20の液量または液圧は、減少する。以上のように、ブレーキレバー103の操作の解除により、前記フロントブレーキ機構による前輪105の制動が解消される。
When the
(作用および効果)
以上のように、本実施形態において、シリンダボディ2の両端は、それぞれ第1開口部2aと第2開口部2bとを有している。つまり、シリンダボディ2の両端は開口している。そのため、シリンダボディ2の内部は、第1開口部2aもしくは第2開口部2bのどちら側からでも加工が可能である。
(Function and effect)
As described above, in the present embodiment, both ends of the
シリンダボディ2の両端が開口しているため、ピストン8、バルブ10、バルブステム9、およびホルダ15は、容易にシリンダボディ2の内部に配置される。また、ピストンスプリング13、バルブスプリング14、およびストッパ12も、容易にシリンダボディ2の内部に配置される。そのため、これらの部材は、シリンダボディ2の内部に配置される前に、精度のよい加工が可能である。
Since both ends of the
本実施形態において、ピストン8には、バルブ10と接触する接触面18が片側端部に形成されている。接触面18には、連通口24Sが形成されている。バルブ10は、接触面18に接触することで連通口24Sを塞ぐ。連通口24Sが塞がれることにより、連通路23において第1液体室4と第2液体室5との接続が遮断される。したがって、バルブ10が確実に連通口24Sを塞ぐためには、接触面18が精度よく加工されなければならない。しかし、本実施形態に係る接触面18は、ピストン8の片側端部に形成されている。ピストン8は、第1開口部2aまたは第2開口部2bのいずれの側からでもシリンダボディ2の内部へ嵌入される。そのため、ピストン8は、シリンダ孔2cに嵌入される前に片側端部の面が精度よく加工される。したがって、本実施形態に係る接触面18は、容易に精度よく加工される。
In the present embodiment, the
本実施形態に係るシリンダボディ2の第2開口部2bには、ホルダ15が取り付けられている。ホルダ15は、第2開口部2bに取り付けられることで、ストッパ12をシリンダボディ2に固定し、シリンダボディ2の第2開口部2bを閉口する。また、シリンダボディ2の第2開口部2bの側には、ねじ山2eが形成されている。さらに、ホルダ15には、外周にねじ山15eが形成されている。シリンダボディ2の第2開口部2b側において、ねじ山15eとねじ山2eとは噛合する。これにより、ホルダ15は、第2開口部2bに嵌め合わされる。つまり、ホルダ15は、ねじ回しされるだけで簡単にシリンダボディ2に固定される。
A
また、ホルダ15には、工具孔26が設けられている。工具孔26は、ホルダ15をシリンダボディ2に対してねじ回しが容易となるように設けられている。そのため、ホルダ15は、簡単且つ確実に工具を用いてシリンダボディ2に固定される。
The
本実施形態において、マスタシリンダ1は、ピストン8を第1開口部2aの側に付勢する付勢力を発生させるピストンスプリング13を備えている。ピストンスプリング13は、第1開口部2aの側がスプリングリテーナ11に支持されている。また、ピストンスプリング13は、第2開口部2bの側がリテーナ部12bに支持されている。これにより、ピストンスプリング13は、シリンダ孔2cの軸方向に関してスプリングリテーナ11とリテーナ部12bとの間で、安定して付勢力を発生させることができる。さらに、リテーナ部12bは、ストッパ12の一部である。そのため、マスタシリンダ1は、ピストンスプリング13の一端を支持する別の部材を設ける必要がない。つまり、リテーナ部12bがストッパ12の一部であるため、部品点数が削減される。
In the present embodiment, the
本実施形態において、ホルダ15は、シリンダボディ2の軸方向に関して内部の一部に空間15bを形成している。空間15bが形成されていることにより、バルブステム9は、シリンダ孔2cを軸方向に移動する際、ホルダ15との接触を回避できる。もしくは、バルブステム9は、シリンダ孔2cを軸方向に移動する際、シリンダボディ2の軸方向の任意の長さに対し移動距離が確保されている。つまり、空間15bが形成されていることにより、マスタシリンダ1は、シリンダボディ2の軸方向の長さを短くすることが可能である。
In the present embodiment, the
本実施形態に係るマスタシリンダ1は、車両用として用いることができる。マスタシリンダ1は、前述のとおり、シリンダボディ2の内部の加工が容易である。すなわち、前記車両は、シリンダボディ2の内部の加工が容易なマスタシリンダ1を備えることができる。
The
本実施形態に係るマスタシリンダ1は、前記車両においてシリンダボディ2の軸方向が地表面と平行となるような姿勢に配置される。シリンダ孔2cには、作動液20が封入されている。しかし、シリンダボディ2が地表面と平行に配置されると、作動液20をシリンダ孔2cに封入させる際、エア溜まりはシリンダ孔2cの上方に形成されやすい。それに対し、シリンダ孔2cには、吐出口31が設けられている。吐出口31は、作動液20をシリンダ孔2cの外部へ流出させる部位である。もしくは、シリンダ孔2cの外部に存在する作動液20をシリンダ孔2cの内部へ流入させる部位である。吐出口31は、第2液体室5に設けられている。第1液体室4と第2液体室5とは、連通路23を介して接続している。作動液20は、シリンダ孔2cに封入される際、先ず第1液体室4に流入する。これにより、作動液20がシリンダ孔2cに封入される際、シリンダ孔2cにおいて、エア溜まりは第2液体室5に形成されやすい。前記エア溜まりは、ピストン8がシリンダ孔2cを図3(a)に示す右側から左側に摺動する際、第2液体室5のストッパ12のリテーナ部12bが配置される位置に形成されやすい。そのため、マスタシリンダ1には、シリンダ孔2cの上方、且つ、ストッパ12の一部と重なる位置に吐出口31が設けられる。これにより、前記エア溜まりは、ピストン8が図3(a)の左側から右側へ摺動する際、吐出口31よりシリンダ孔2cの外部へ排出される。そのため、シリンダボディ2には、エアブリード等の部材が設けられる必要がない。シリンダボディ2にエアブリード等の部材が設けられていない場合、マスタシリンダ1の体積および形状は、小型化が図られる。
The
また、本実施形態では、車両のうち、主に自動二輪車100を一例として説明した。自動二輪車100は、四輪車等の他の車両に比べ、前記フロントブレーキ機構または前記リアブレーキ機構を設けるための車体スペースが限定される。一方、本実施形態に係るマスタシリンダ1は、エアブリード等の部材が設けられていないため、小型化が図られている。したがって、マスタシリンダ1は、自動二輪車100のように限定された車体スペースに設けられる場合、特に有用である。
In the present embodiment, the
本実施形態において、マスタシリンダ1は、ハンドルバー102とブレーキレバー103との間に配置されている。マスタシリンダ1の内部に配置されたピストン8は、ブレーキレバー103の操作に基づき作動する。つまり、マスタシリンダ1は、操向ハンドル101の非常に限定されたスペースに設けられる。しかし、本実施形態に係るマスタシリンダ1は、エアブリード等の部材が設けられていないため、小型化が図られている。したがって、マスタシリンダ1は、操向ハンドル101の非常に限定されたスペースに設けられる場合、特に有用である。
In the present embodiment, the
《変形例1》
前記実施形態において、ホルダ15は、ねじ山15eを有し、シリンダ孔2cに設けられたねじ山2eと螺合することにより、シリンダボディ2に固定されていた。しかし、ホルダ15は、ねじ山15eを有していなくてもよい。本変形例では、ねじ山2eを有していないホルダ15がシリンダボディ2へ固定される方法について説明する。なお、以下の説明において、前記実施形態と同一の構成要件については同符号を付し、説明を省略する。
<<
In the embodiment, the
図6(a)は、本変形例におけるマスタシリンダ1の断面図を表している。シリンダボディ2の第2開口部2bの端部には、複数のボルト締結孔27が設けられている。また、ホルダ15には、複数の締結孔28が設けられている。ホルダ15のうち、シリンダ孔2cに面する片側端がストッパ12の端面12cと接触するように、締結具29が複数の締結孔28および複数のボルト締結孔27に嵌合する。締結具29は、例えばボルトである。
FIG. 6A shows a cross-sectional view of the
図6(b)に示すように、シリンダ孔2cの直径は、Dcで表される。また、複数の締結孔28および複数のボルト締結孔27の軸心位置を結ぶ円の直径は、Dtで表される。この場合、直径Dcで表される円の中心と、直径Dtで表される円の中心との位置は同一である。ただし、シリンダ孔2cの断面は、円状ではなく、多角形の形状であってもよい。この場合、前記多角形の中心より径方向の最内点にある頂点を通る円の直径が、Dcで表される。また、複数の締結孔28および複数のボルト締結孔27の軸心位置を結ぶ円は、互いに異なっていてもよい。つまり、シリンダ孔2cの中心を円中心とする、複数のうちの一つの締結孔28およびボルト締結孔27の軸心位置が通る円は、シリンダ孔2cの中心を円中心とする、複数のうちの他の締結孔28およびボルト締結孔27の軸心位置が通る円と異なっていてもよい。このとき、シリンダ孔2cの中心を円中心とする、複数のうちのそれぞれの締結孔28およびボルト締結孔27の軸心位置が通る円において、最小の直径がDtで表される。
As shown in FIG. 6B, the diameter of the
以上のように、ホルダ15は、締結具29が複数の締結孔28および複数のボルト締結孔27に嵌合することにより、確実にシリンダボディ2に固定される。
As described above, the
ホルダ15がシリンダボディ2に固定されることにより、ストッパ12は、ピストンスプリング13の付勢力とホルダ15とにより、シリンダ孔2cの軸方向の位置が固定される。さらに、シリンダ孔2cの一部の断面が、他の部分よりも大きい断面である段差2dを有している場合、ストッパ12は段差2dとホルダ15とにより、シリンダ孔2cの軸方向の位置が、より強固に固定される。
《その他の変形例》
前記実施形態において、マスタシリンダ1は、前記フロントブレーキ機構に備えられていた。しかし、前記リアブレーキ機構がマスタシリンダ1を備えることも可能である。この場合、マスタシリンダ1は、ブレーキシャフト119の操作によって作動する。この場合、マスタシリンダ1は、図1において車体フレーム107の外側でブレーキシャフト119の前方に配置されている。ただし、マスタシリンダ1は、車体フレーム107の内側に配置されていてもよい。また、マスタシリンダ1は、ブレーキシャフト119の後方であってもよい。さらに、マスタシリンダ1は、図示されている位置よりもさらに上方であって、ブレーキシャフト119の上方またはブラケット150の上方であってもよい。
By fixing the
<< Other modifications >>
In the embodiment, the
後輪110は、タイヤ118とホイール117と図示しないリアブレーキディスクとを有している。ホイール117は、スイングアーム109の後端部に取り付けられている。前記リアブレーキディスクは、ホイール117に固定され、ホイール117とともに回転する。マスタシリンダ1の作動により、前記リアブレーキディスクおよびホイール117の回転が抑制される。ホイール117の回転が抑制されることで、少なくともタイヤ118と路面との摩擦により、自動二輪車100は制動される。
The
本発明はマスタシリンダおよびそれを備えた車両に関して有用である。 The present invention is useful for a master cylinder and a vehicle including the master cylinder.
1 マスタシリンダ
2 シリンダボディ(シリンダ)
2a 第1開口部(第1の開口部)
2b 第2開口部(第2の開口部)
2e ねじ山(被螺合部)
4 第1液体室
5 第2液体室
8 ピストン
9 バルブステム(閉塞具)
10 バルブ(閉塞具)
11 スプリングリテーナ(第2の支持体)
12 ストッパ
12b リテーナ部(第1の支持体)
13 ピストンスプリング(付勢部材)
14 バルブスプリング
15 ホルダ
15b 空間
15e ねじ山(螺合部)
18 接触面
20 作動液20
23 連通路
24S 連通口
26 工具孔
27 ホルダ締結孔
28 締結孔
29 締結具
30 出力ポート(出力口)
100 自動二輪車(車両)
101 操向ハンドル
103 ブレーキレバー
1
2a First opening (first opening)
2b Second opening (second opening)
2e Screw thread (threaded part)
4 First
10 Valve (occlusion)
11 Spring retainer (second support)
12
13 Piston spring (biasing member)
14
18
23
100 Motorcycle (vehicle)
101 Steering handle 103 Brake lever
Claims (12)
前記シリンダ孔に摺動自在に挿入され、前記シリンダ孔を一端側の第1の液体室と他端側の第2の液体室とに区画し、前記第1の液体室と前記第2の液体室とを連通させる連通路と、前記連通路の前記他端側に開口する連通口と、を有するピストンと、
前記ピストンが前記一端側から前記他端側に移動したときに前記連通口を塞ぐ閉塞具と、
前記第2の開口部に取り付けられ、前記第2の開口部を塞ぐホルダと、
を備えたマスタシリンダ。 A cylinder having a first opening on one end side, a second opening on the other end side, and a cylinder hole in which an output port for hydraulic fluid is formed;
The cylinder hole is slidably inserted into the cylinder hole, and the cylinder hole is divided into a first liquid chamber on one end side and a second liquid chamber on the other end side, and the first liquid chamber and the second liquid are separated. A piston having a communication path that communicates with a chamber, and a communication port that opens to the other end side of the communication path;
An obturator that closes the communication port when the piston moves from the one end side to the other end side;
A holder attached to the second opening and closing the second opening;
A master cylinder with
前記連通口は前記接触面に形成され、
前記接触面は、前記ピストンの片側端部の面である、
請求項1に記載のマスタシリンダ。 The piston has a contact surface in contact with the obturator;
The communication port is formed in the contact surface,
The contact surface is a surface of one end portion of the piston.
The master cylinder according to claim 1.
前記ホルダは、前記シリンダ孔の前記被螺合部に螺合する螺合部を有している、
請求項1に記載のマスタシリンダ。 The cylinder hole has a threaded portion formed on the other end side,
The holder has a screwing portion that is screwed into the screwed portion of the cylinder hole.
The master cylinder according to claim 1.
請求項3に記載のマスタシリンダ。 The holder has a tool hole;
The master cylinder according to claim 3.
前記ホルダは、軸断面から見て前記複数のボルト締結孔と略同一位置に設けられた複数の締結孔を有し、
前記ボルト締結孔と前記締結孔とを挿通し、前記シリンダと前記ホルダとを締結する複数の締結具をさらに備えた、
請求項2に記載のマスタシリンダ。 The cylinder has a plurality of bolt fastening holes provided along the circumference of a diameter larger than the diameter of the cylinder hole when viewed from the axial cross section at the other end side.
The holder has a plurality of fastening holes provided at substantially the same position as the plurality of bolt fastening holes as viewed from the axial cross section;
A plurality of fasteners that pass through the bolt fastening holes and the fastening holes and fasten the cylinder and the holder;
The master cylinder according to claim 2.
前記付勢部材の前記シリンダの前記他端側を支持する第1の支持体と、
前記付勢部材の前記シリンダの前記一端側を支持する第2の支持体と、
前記第2の開口部に配置され、前記閉塞具が所定位置を越えて前記一端側に移動することを規制する規制部を有するストッパと、
をさらに備えている、
請求項1に記載のマスタシリンダ。 A biasing member that generates a biasing force that biases the piston toward the one end;
A first support that supports the other end side of the cylinder of the biasing member;
A second support that supports the one end side of the cylinder of the biasing member;
A stopper that is disposed in the second opening and has a restricting portion that restricts the obturator from moving to the one end side beyond a predetermined position;
Further equipped with,
The master cylinder according to claim 1.
請求項6に記載のマスタシリンダ。 The first support is configured integrally with the stopper.
The master cylinder according to claim 6.
前記ホルダには、前記バルブステムの一部が移動する空間が形成されている、
請求項1に記載のマスタシリンダ。 The obturator is formed by a valve stem disposed on the other end side of the cylinder and a valve attached to the valve stem on the one end side of the cylinder,
The holder is formed with a space in which a part of the valve stem moves.
The master cylinder according to claim 1.
前記出力口は、上下方向に関して前記シリンダの上側、且つ、前記シリンダの軸方向に関して前記ストッパの少なくとも一部と重なる位置に配置される、
請求項9に記載の車両。 The cylinder is arranged at a position where the axial direction is parallel to the ground surface,
The output port is arranged at a position overlapping the upper side of the cylinder in the up-down direction and at least a part of the stopper in the axial direction of the cylinder.
The vehicle according to claim 9.
前記ハンドルバーに設けられるブレーキレバーと、をさらに備え、
前記マスタシリンダは前記ハンドルバーと前記ブレーキレバーとの間に配置され、
前記ピストンは前記ブレーキレバーの操作に基づき作動する、
請求項11に記載の自動二輪車。 A handlebar forming a steering handle;
A brake lever provided on the handlebar;
The master cylinder is disposed between the handlebar and the brake lever;
The piston operates based on the operation of the brake lever.
The motorcycle according to claim 11.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008234879A JP2010064686A (en) | 2008-09-12 | 2008-09-12 | Master cylinder and vehicle provided with the same |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008234879A JP2010064686A (en) | 2008-09-12 | 2008-09-12 | Master cylinder and vehicle provided with the same |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010064686A true JP2010064686A (en) | 2010-03-25 |
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ID=42190640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010064686A (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3009313A1 (en) | 2014-09-30 | 2016-04-20 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Hydraulic pressure master cylinder for bar-handle vehicle |
JP2016097789A (en) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | トヨタ自動車株式会社 | Master cylinder device |
CN107878656A (en) * | 2016-09-30 | 2018-04-06 | 株式会社岛野 | Bicycle hydraulic operation device |
-
2008
- 2008-09-12 JP JP2008234879A patent/JP2010064686A/en active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3009313A1 (en) | 2014-09-30 | 2016-04-20 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Hydraulic pressure master cylinder for bar-handle vehicle |
US10053182B2 (en) | 2014-09-30 | 2018-08-21 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Hydraulic pressure master cylinder for bar-handle vehicle |
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CN107878656A (en) * | 2016-09-30 | 2018-04-06 | 株式会社岛野 | Bicycle hydraulic operation device |
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