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JP2010038124A - 排気熱回収器の異常診断装置 - Google Patents

排気熱回収器の異常診断装置 Download PDF

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JP2010038124A JP2008204867A JP2008204867A JP2010038124A JP 2010038124 A JP2010038124 A JP 2010038124A JP 2008204867 A JP2008204867 A JP 2008204867A JP 2008204867 A JP2008204867 A JP 2008204867A JP 2010038124 A JP2010038124 A JP 2010038124A
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Abstract

【課題】内燃機関から排出される排気熱をエンジン側に回収する排気熱回収器の循環経路に設けられた開閉弁の異常を診断できるようにする。
【解決手段】熱交換媒体を循環させる循環回路の排気熱を吸収する排気熱吸収部と、排気熱吸収部により吸収された熱の少なくとも一部をエンジン11のエンジン冷却水に放熱する放熱部との間に開閉弁を設けた排気熱回収器34において、正常時には開閉弁が閉弁している温度領域で、或は、正常時には開閉弁が開弁している温度領域で、排気熱回収器34からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器34の開閉弁が開きっぱなしになる異常(開異常)、或は、閉じっぱなしになる異常(閉異常)を診断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に用いられる排気熱回収器における異常診断装置に関するものである。
近年、車両のエンジンの排気系から排気熱を回収して、この排気熱を暖機促進等に利用する技術が種々提案されている。このような技術として、ヒートパイプの原理を利用した排気熱回収器が知られており、例えば、特許文献1には、エンジン排気管内にヒートパイプの蒸発部を配設するとともに、エンジンの冷却水通路内にヒートパイプの凝縮部を配設して、排気熱によってエンジン冷却水を加熱する技術が開示されている。具体的には、ヒートパイプの蒸発部と凝縮部とを接続する循環経路内に作動流体が封入されており、蒸発部において外部からの熱を利用して作動流体を蒸発させ、凝縮部にて、蒸発した作動流体と外部からのエンジン冷却水との間で熱交換を行うようにしている。
また、特許文献1では、排気熱回収器の循環経路内にバルブを設けており、バルブを開閉させることで、排気熱を利用してエンジン冷却水温を上昇させたり、オーバーヒートを抑制したりしている。具体的には、例えば、エンジン始動時等でエンジン冷却水温を上昇させる必要がある場合には、バルブを開いて循環経路内の作動流体を循環させて、排気熱を利用してエンジン冷却水温を上昇させている。また、エンジン暖機後でエンジン冷却水温を上昇させる必要がない場合には、バルブを閉じて循環経路内の作動流体を滞留させて、排気熱によりエンジン冷却水温が上昇することを抑制している。
特開2007−332857号公報
しかしながら、循環経路内にバルブが設置されている排気熱回収器において、何らかの原因でバルブが故障すると、エンジン冷却水温に応じてバルブを開閉させることができず、エンジンの未暖機時に排気熱をエンジン冷却水の昇温に利用できなかったり、或は、エンジン暖機完了後も排気熱が過剰にエンジン冷却水に供給されてオーバーヒートが発生する等の問題が生じることが想定される。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、排気熱回収器の循環経路内に設けられたバルブの異常を診断することが可能な排気熱回収器の異常診断装置を提案することにある。
そこで、本願の請求項1に係る発明では、内燃機関から排出される排気熱を吸収する排気熱吸収部と、排気熱吸収部により吸収された熱の少なくとも一部を内燃機関のエンジン冷却水に放熱する放熱部とを備えた排気熱回収器であって、熱交換媒体を循環させる循環回路の排気熱吸収部と放熱部との間に開閉弁を設け、エンジン冷却水温が設定温度以上のときに開閉弁が閉弁して、熱交換媒体の循環を停止させる排気熱回収器の異常診断装置において、エンジン冷却水温が設定温度以上であって正常時には開閉弁が閉弁している温度領域で、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器の開閉弁が開きっぱなしになる異常(以下、「開異常」という)であるか否かを判定する。
開閉弁が正常に動作する場合は、エンジン冷却水温が設定温度以上になると開閉弁が閉弁して排気熱回収器内の熱交換媒体の循環が停止するため、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量が小さくなるが、開閉弁が開きっぱなしの開異常が発生している場合には、エンジン冷却水温が設定温度以上になっても、開閉弁が閉弁せず、熱交換媒体の循環が停止されないため、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量が大きくなる。この関係から、エンジン冷却水温が設定温度以上であって正常時には開閉弁が閉弁している温度領域で、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことで、開閉弁の開異常を検出することが可能となる。
具体的には、請求項2に係る発明のように、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第1の温度センサと、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第2の温度センサとを備え、第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも大きい場合に、排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定すると良い。
このように、第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温とに基づいて、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量を検知することで、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となる。
その他に、請求項3に係る発明のように、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定する第1の温度推定手段と、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定する第2の温度推定手段とを備え、第1の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温と第2の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも大きい場合に、排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定するようにしても良い。この場合においても、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となる。
ここで、請求項4に係る発明のように、異常を判定するための判定値は、内燃機関から排出される排気の熱量に基づいて設定すると良い。これにより、内燃機関の運転状態を考慮して排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となり、異常判定の精度を向上させることが可能となる。但し、本発明は、判定値を予め設定した固定値としても良い。
次に、本願の請求項5に係る発明では、内燃機関から排出される排気熱を吸収する排気熱吸収部と、排気熱吸収部により吸収された熱の少なくとも一部を内燃機関のエンジン冷却水に放熱する放熱部とを備えた排気熱回収器であって、熱交換媒体を循環させる循環回路の排気熱吸収部と放熱部との間に開閉弁を設け、エンジン冷却水温が設定温度以上のときに開閉弁が閉弁して、熱交換媒体の循環を停止させる排気熱回収器の異常診断装置において、エンジン冷却水温が前記設定温度以下であって正常時には開閉弁が開弁しているときに、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器の開閉弁が閉じっぱなしになる異常(以下、「閉異常」という)であるか否かを判定する。 開閉弁が正常に動作する場合は、エンジン冷却水温が設定温度以下になると開閉弁が開弁して排気熱回収器内の熱交換媒体が循環するため、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量が大きくなるが、開閉弁が閉じっぱなしの閉異常が発生している場合には、エンジン冷却水温が設定温度以下になっても、開閉弁が開弁せず、熱交換媒体が循環しないため、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量が小さくなる。この関係から、エンジン冷却水温が設定温度以下であって正常時には開閉弁が開弁している温度領域で、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことで、開閉弁の開異常を検出することが可能となる。
具体的には、請求項6に係る発明のように、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第1の温度センサと、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第2の温度センサとを備え、第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも小さい場合に、排気熱回収器の開閉弁の閉異常であると判定すると良い。
このように、第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温とに基づいて、排気熱回収器からエンジン冷却水に伝わる熱量を検知することで、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となる。
その他に、請求項7に係る発明のように、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定する第1の温度推定手段と、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定する第2の温度推定手段とを備え、第1の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温と第2の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも小さい場合に、排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定する。この場合においても、排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となる。
ここで、請求項8に係る発明のように、異常を判定するための判定値は、内燃機関から排出される排気の熱量に基づいて設定すると良い。これにより、内燃機関の運転状態を考慮して排気熱回収器の開閉弁の異常判定を行うことが可能となり、異常判定の精度を向上させることが可能となる。
また、請求項9に係る発明のように、内燃機関を冷却する冷却部の出口にて、該冷却部から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第3の温度センサと、内燃機関を冷却する冷却部の入口にて、該冷却部に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第4の温度センサとを備え、第1の温度推定手段は、第3の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温に、第3の温度センサが設置されている位置から排気熱回収器にエンジン冷却水が流入する位置までのエンジン冷却水の放熱量を考慮して、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定し、第2の温度推定手段は、第4の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温に、排気熱回収器よりエンジン冷却水が流出する位置から第4の温度センサが設置されている位置までのエンジン冷却水の放熱量を考慮して、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定すると良い。
これにより、排気熱回収器に流入するエンジン冷却水温、排気熱回収器から流出するエンジン冷却水温を精度良く推定することが可能となる。
[実施形態(1)]
以下、本発明を具体化した実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、内燃機関である多気筒ガソリンエンジンを対象に熱交換システムを構築するものとしている。当該システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢としてエンジンの冷却や車室内の空調等を実施している。
以下、図1を用いて、熱交換システムの概略構成の一例を説明する。
熱交換システム10には、エンジン11を冷却するための冷却装置20が設けられている。冷却装置20について、エンジン11の本体(シリンダブロックやシリンダヘッド)にはウォータジャケット21が形成され、ウォータジャケット21内にエンジン冷却水が注入されている。
ウォータジャケット21は、往流路と復流路とで構成される冷却水通路23を介してラジエータ22に接続されている。また、ウォータジャケット21のエンジン冷却水の入口部には、電動式のウォータポンプ25が設けられている。バッテリ(図示省略)からの通電によりウォータポンプ25が駆動されると、その駆動に伴いエンジン冷却水が冷却水通路23内を循環する。エンジン冷却水は、ウォータジャケット21を通過する間にエンジン11の熱を奪った後、冷却水通路23を介してラジエータ22に導入される。そして、このエンジン冷却水がラジエータ22にて冷却された後、冷却水通路23を介してエンジン11に再び戻される。これにより、エンジン11の温度が適温(例えば80℃)に維持される。
また、冷却水通路23(ラジエータ22からエンジン11に至る冷却水通路)の途中にはサーモスタット24が設けられている。サーモスタット24は、エンジン冷却水の温度に応じて開閉作動することでエンジン冷却水の流路を変更する。具体的には、サーモスタット24は、エンジン冷却水温が比較的低温の場合(例えばエンジン11の冷間始動時)に閉弁して、エンジン11とラジエータ22との間でのエンジン冷却水の循環を停止させる。これにより、ラジエータ22側の冷えたエンジン冷却水がエンジン11に供給されないため、エンジン11が速やかに暖機される。
そして、エンジン11側のエンジン冷却水温度がサーモスタット開弁温度に達すると、サーモスタット24が開弁し、エンジン11とラジエータ22との間でエンジン冷却水が循環する。これにより、ラジエータ22からのエンジン冷却水がエンジン11側に供給されるため、エンジン11の温度が適温に維持される。
ラジエータ22の近傍には、電動式の冷却ファン26が設けられている。冷却ファン26は、バッテリ(図示省略)から電力供給を受けることにより回転駆動し、その回転によりラジエータ22の周辺に空気の流れを形成する。これにより、ラジエータ22の放熱効果が高められ、ラジエータ22内のエンジン冷却水の冷却が促進される。
また、熱交換システム10には、エンジン11で発生する熱を利用して車室内の暖房を行う暖房装置30が設けられている。暖房装置30にはヒータコア31が設けられており、ヒータコア31の入口側が冷却水通路32を介してウォータジャケット21に接続され、その出口側が冷却装置20の冷却水通路23(サーモスタット24からエンジン11に至る冷却水通路)の途中にエンジン冷却水通路32を介して接続されている。ウォータポンプ25が駆動すると、エンジン11からヒータコア31にエンジン冷却水が圧送され、エンジン冷却水がヒータコア31内を通過する。そして、エンジン冷却水がヒータコア31を通過する間にエンジン冷却水とヒータコア31周辺の空気との間で熱交換が行われ、その後、冷却水通路32を介してエンジン冷却水がエンジン11に戻される。
ヒータコア31の近傍には、電動式のヒータブロア33が設けられている。ヒータブロア33は、バッテリ(図示省略)から電力供給を受けることにより回転駆動し、その回転によりヒータコア31の周辺に空気の流れを形成する。これにより、ヒータコア31により暖められた空気が車室内に送風される。
また、エンジン11のシリンダブロックには、エンジン11のエンジン冷却水の出口側でエンジン冷却水温度を検出する温度センサ(図示省略)が取り付けられている。その他、本システムには、エンジンの所定クランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角度センサ12や、搭乗者の暖房要求に伴いオンされる暖房スイッチ13、車両の速度を検出する車速センサ14等が設けられている。
ECU40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)41を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じてエンジン11の各種制御を実施する。具体的には、ECU40のマイコン41は、前述した各種センサから各種検出信号等を入力し、これらの各種検出信号等に基づいて燃料噴射量や点火時期等を演算して図示しない燃料噴射弁や点火装置の駆動を制御したり、あるいはウォータポンプ25や冷却ファン26、ヒータブロア33の駆動を制御したりする。
ウォータポンプ25の駆動制御に関しては、通常走行時には、ウォータポンプ25を駆動してエンジン11と冷却装置20及び暖房装置30との間でエンジン冷却水を循環させる。一方、エンジン11の冷間始動時には、検出水温が循環開始温度以上になるまでウォータポンプ25を駆動停止する。これにより、ウォータジャケット21内にエンジン冷却水が滞留され、エンジン11の暖機が促進される。
また、ヒータブロア33の駆動制御に関しては、暖房スイッチ13からオン信号を入力し、かつ温度センサの検出水温が、車室内への温風の下限温度(ブロア駆動開始温度Twb、例えば40℃や50℃)以上の場合にヒータブロア33に通電してヒータブロア33を回転駆動する。一方、検出水温がブロア駆動開始温度Twb未満の場合には、ヒータコア31周辺の空気が十分に暖められていないため、暖房スイッチ14がオンされている場合であっても、ヒータブロア33を駆動停止のままにする。
さらに、冷却ファン26の駆動制御に関しては、温度センサの検出水温がファン駆動開始温度以上であって、かつ車両の速度が所定速度以下である場合に冷却ファン26に通電して冷却ファン26を回転駆動する。
ここで、実施形態(1)では、エンジン11(ウォータジャケット21)からヒータコア31の入口側までの冷却水通路32に設けられた排気熱回収器34と、エンジン11から排気熱回収器34までの冷却水通路32に設けられた温度センサ15と、排気熱回収器34からヒータコア31までの冷却水通路32に設けられた温度センサ16とを備えている。ここで、温度センサ15は、排気熱回収器34の入口のエンジン冷却水温を検出し、温度センサ16は、排気熱回収器34の出口のエンジン冷却水温を検出している。
以下、排気熱回収器34の一例について、図2の排気熱回収器の断面図を用いて説明する。排気熱回収器34は、エンジン11の排気系から排気熱を回収して、この排気熱を暖機促進等に利用するものである。図2に示すように、本実施形態の排気熱回収器34は、蒸発部51(特許請求の範囲の「排気熱吸収部」に相当)と凝縮部52(特許請求の範囲の「放熱部」に相当)とにより構成されている。
蒸発部51は、図示しないエンジンの排気管内に配置される第1の筐体100内に設けられている。また、蒸発部51は、排気と後述する作動流体(特許請求の範囲の「熱交換媒体」に相当)との間で熱交換を行い、作動流体を蒸発させるようになっている。
凝縮部52は、排気管の外部に設けられており、エンジン11の冷却水経路32内に配置される第2の筐体200内に設けられている。また、凝縮部52は、蒸発部51で蒸発した伝熱流体とエンジン冷却水との間で熱交換を行い、作動流体を凝縮させるようになっている。第2の筐体200には、エンジン11の冷却水出口側に接続される冷却水流入口32(a)と、エンジン11の冷却水入口側に接続される冷却水流出口32(b)とが設けられている。
第1の筐体100と第2の筐体200は、隣接するように配置されている。また、第1の筐体100と第2の筐体200の間には、クリアランスが設けられている。
次に、蒸発部51の構成について簡潔に説明する。
蒸発部51は、複数本の蒸発側ヒートパイプ53aと、蒸発側ヒートパイプ53aの外表面に接合されたコルゲートフィン54aとを有している。蒸発部51において、蒸発側ヒートパイプ53aの長手方向両端部には、蒸発側ヒートパイプ53aの積層方向に延びて、全ての蒸発側ヒートパイプ53aと連通する蒸発側ヘッダ55aがそれぞれ設けられている。2つの蒸発側ヘッダ55aのうち、排気熱回収器34の鉛直方向上端側に配置される蒸発側ヘッダ55aを第1の蒸発側ヘッダ56といい、鉛直方向下端側に配置される蒸発側ヘッダ55aを第2の蒸発側ヘッダ57という。
次に、凝縮部52の構成について説明する。
凝縮部52は、複数本の凝縮側ヒートパイプ53bを有している。凝縮部52において、凝縮側ヒートパイプ53b長手方向両端部には、凝縮側ヒートパイプ53b積層方向に延びて、全ての凝縮側ヒートパイプ53bと連通する凝縮側ヘッダ55bがそれぞれ設けられている。2つの凝縮側ヘッダ55bのうち、排気熱回収器の鉛直方向上端側に配置される凝縮側ヘッダ55bを第1の凝縮側ヘッダ58といい、鉛直方向下端側に配置される凝縮側ヘッダ55bを第2の凝縮側ヘッダ59という。
蒸発側ヘッダ55aと凝縮側ヘッダ55bは、筒状の連結部60を介して連通状態に接続されている。そして、蒸発側、凝縮側ヒートパイプ53a、53bと、蒸発側、凝縮側ヘッダ55a、55bおよび連結部60によって閉ループが形成されており、これらの内部に水やアルコール等の蒸発・凝縮可能な作動流体が封入されている。ここで、2つの連結部6のうち、鉛直方向上方側に配置され、第1の蒸発側ヘッダ56と第1の凝縮側ヘッダ58とを接続するものを蒸気側連結部(第1の連結部)61といい、鉛直方向下方側に配置され、第2の蒸発側ヘッダ57と第2の凝縮側ヘッダ59とを接続するものを還流側連結部(第2の連結部)62という。また、第1の筐体100と第2の筐体200との間には、2つの筐体100、200と部分的に接触する伝熱フィン(伝熱部材)80が設けられている。このため、伝熱フィン80は2つの筐体100、200と部分的に接合されており、2つの筐体100、200は伝熱フィン80を介して熱伝達可能となっている。
ここで、第2の還流側ヘッダ59内には、開閉弁70が配設されている。例えば、開閉弁70は、凝縮側ヒートパイプ53bと、還流側連結部62とを接続する流路を形成するとともに、蒸発側ヒートパイプ53aの内圧(作動流体の圧力)に応じて流路を開閉するダイアフラム式の開閉弁となっている。具体的には、開閉弁70は、通常の開弁状態から、所定のエンジン冷却水温(例えば、80℃付近)において内圧が上昇して第1の所定圧力を超えると閉弁し、逆に内圧が低下して、第1の所定圧力より低い第2の所定圧力を下回ると、再び開弁するように構成されている。尚、開閉弁70は、ダイアフラム式に限定されるものではなく、弁の開閉を制御できるものであっても良い。
しかしながら、排気熱回収器34の開閉弁70が、何らかの原因で故障すると、エンジン冷却水温に応じて開閉弁70を開閉させることができず、エンジン11の未暖機時に排気熱をエンジン冷却水の昇温に利用できなかったり、或は、エンジン11の暖機完了後も排気熱が過剰にエンジン冷却水に供給されてオーバーヒートが発生する等の問題が生じることが想定される。
具体的には、開閉弁70が正常に動作する場合は、所定のエンジン冷却水温において開閉弁70が閉弁することで、排気熱回収器34を介して排気熱がエンジン冷却水温に伝わることを抑制して、エンジン11がオーバーヒートすることを抑制している。しかしながら、開閉弁70が開きっぱなしの開異常が発生した場合には、所定のエンジン冷却水温となっても開閉弁70を閉弁させることができず、例えば、ラジエータ22による放熱よりも排気熱回収器34からエンジン冷却水への排気熱の伝達量が多い場合には、エンジン冷却水温が上昇してエンジン11がオーバーヒートする虞れがある。
そこで、本実施形態(1)では、正常時であれば開閉弁70が閉弁している温度領域で、排気熱回収器34を介して排気熱がエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器34の開閉弁が開きっぱなしになる異常(以下、「開異常」という)であるか否かを判定するようにしている。
具体的には、排気熱回収器34の入口側、出口側に設けられた温度センサ15、16によりそれぞれのエンジン冷却水温の温度を検出し、これらエンジン冷却水温の温度を比較することで、排気熱回収器34を介して排気熱がエンジン冷却水に熱量が伝わっているかを検知して、排気熱回収器34の開閉弁70の開異常を診断するようにしている。
以下、図3を用いて、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であるか否かを診断するプログラムについて説明する。このプログラムは、ECU40のマイコン41によってエンジン運転中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう異常判定手段としての役割を果たす。
このプログラムが実行されると、ステップS101にて、エンジン運転状態を検出する。ここでは、温度センサ15、16をそれぞれ読み込み、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温と排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水温とを検出する。また、その他に、例えば、クランク角度センサ12のパルス信号に基づいて、エンジン回転速度を検出したり、内燃機関の吸気管に設置されたエアフロメータ、吸気圧センサ等(図示せず)を用いて吸入空気量、吸気管負圧を算出したり、各検出パラメータを用いてエンジン負荷を推定したりする。
ステップS101にて、エンジン運転状態を検出すると、ステップS102で、排気熱回収器34の開閉弁70の異常判定するための判定値を算出する。ここで、開閉弁70の正常時においては、所定のエンジン冷却水温のときに開閉弁70を閉弁させることによって、排気とエンジン冷却水との熱交換は抑制されるが、開閉弁70が開異常の場合には、開閉弁70が開きっぱなしになり、排気とエンジン冷却水との間で積極的に熱交換が行われることになる。このため、正常時に開閉弁70が閉じている温度領域で、排気とエンジン冷却水との間で積極的に熱交換が行われていれば、開閉弁70の開異常として判定すれば良い。このため、開閉弁70の異常判定するための判定値は、開閉弁70が開いているときに排気熱回収器34を介して排気からエンジン冷却水に熱が伝達されていると仮定して、このときの排気熱回収器34の入口と出口とのエンジン冷却水温の差に基づいて算出すると良い。
具体的には、以下の数式を用いて算出することができる。なお、以下の数式は、排気の熱量とエンジン冷却水に伝わる熱量とに基づいて導き出している。
Figure 2010038124
ここで、Tw は排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温、Tg は排気熱回収器34と熱交換する排気温度、Mは排気の質量流量である。Cpはガスの比熱(本実施形態では1.1を採用している)、Mw はエンジン冷却水の質量流量、Cpwはエンジン冷却水の比熱、ζは排気熱回収器34を介して排気からエンジン冷却水への伝熱効率であり、ζ=70%等、予め実験により設定しておけば良い。
ここで、エンジン冷却水温Tw は、温度センサ15により検出すると良い。また、排気温度Tg は、図4に示すように、例えばエンジン回転速度、吸気管負圧に基づいて算出するようにすれば良い。図4では、吸気管負圧の負圧の値が大きいほど、排気温度が大きくなるように、また、エンジン回転速度が大きいほど、排気温度が高くなるように設定されている。
排気の質量流量Mは、例えば、エアフロメータにより検出された吸入空気量に基づいて算出すれば良く、更に、排気の空燃比により補正しても良い。また、エンジン冷却水の質量流量は、例えば、ウォータポンプ25の作動状態に応じて検出するようにすれば良い。具体的には、ウォータポンプ25の制御量(電流量)により検出すれば良い。なお、判定値は、予め設定した固定値としても良い。しかしながら、排気熱回収器34の開閉弁70は閉じていても多少は排気熱がエンジン冷却水に伝わるため、排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水温は、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温に比べ高くなる。従って、判定値を固定値とする場合には、異常診断の誤判定を防止するために大きめの値に設定するのが望ましい。
次に、ステップS103では、エンジン冷却水温が所定温度T(例えば80℃)より大きいときに、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より大きいか否かを判定する。このステップS103では、エンジン冷却水温が所定温度Tより大きいか否かを判定することで、開閉弁70が正常であれば、排気熱回収器34の開閉弁70が閉弁している温度領域であるか否かを判定している。
なお、ステップS103において、エンジン冷却水温は、例えば、温度センサ15で検出すると良い。その他に、エンジン11付近で温度センサを設置している場合には、この温度センサでエンジン冷却水温を検出するようにしても良い。また、ステップS103において、エンジン冷却水温が所定温度T以上の状態が継続したときに、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より大きいか否かを判定しても良い。なお、所定温度Tは、開閉弁70が正常であれば排気熱回収器34の開閉弁70が閉弁しているときのエンジン冷却水温であれば良い。
ステップS103にて、エンジン冷却水温が所定温度以下の場合や、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より小さい場合には、このプログラムを終了する。また、ステップS103にて、エンジン冷却水温が所定温度T以上で、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より大きいと判定されると、ステップS104に進み、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であると判定する。
なお、ステップS104にて、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であると判定すると、例えば、サーモスタット24の開閉を制御できる場合には、サーモスタット24を強制的に開閉させ、ラジエータ22にエンジン冷却水が流れるようにすると良い。また、ウォータポンプ25によりエンジン冷却水の吐出流量を変更し、ラジエータ22に多くのエンジン冷却水が流れるようにしても良い。
次に、図5のタイムチャートを用いて上記プログラムを実行したときの制御例を説明する。
図5(a)は、排気熱回収器34の入口側に設置された温度センサ15の検出温度Aの推移を示す図であり、図5(b)は、排気熱回収器34の出口側に設置された温度センサ16の検出温度Bの推移を示す図である。図5(c)は、エンジン冷却水温(例えば、温度センサ15により検出されたエンジン冷却水温)が所定温度に達してからのタイマを示す図であり、図5(d)は、検出温度Aと検出温度Bとの差の推移を示す図であり、一点鎖線は、排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合を示しており、実線は、開閉弁70が開異常の場合を示している。なお、図5では、説明を簡略化するために、排気熱回収器34にて回収される熱量が常に一定であると仮定している。
まず、排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合について説明する。図5において、排気熱回収器34の開閉弁70が開いていると、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わるために、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)に比べ、排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)が高くなる。その後、エンジン冷却温度が排気熱回収器34の開閉弁70が開状態から閉状態へと切り替わる設定温度に達すると、排気熱回収器34の開閉弁70が閉じる。これにより、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わりにくくなるため、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が徐々に小さくなり、その後、安定するようになる(図5の一点鎖線参照)。
一方、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常の場合には、エンジン冷却温度が排気熱回収器34の開閉弁70が開状態から閉状態へと切り替わる設定温度に達しても、開閉弁70が閉じられることなく開きっぱなしの状態に維持される。このとき、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わり続けるため、エンジン冷却水が上昇し続け、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差は維持され続けることになる。このため、エンジン冷却水温が所定温度T(例えば80℃付近)に達する時刻T1において、異常診断のためのタイマのカウントを開始し、該タイマが所定時間に達する時刻T2において、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が判定値よりも大きいか否かを判定することで、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であるか開異常であるか判定することができる。
具体的には、図5に示すように、排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合(一点鎖線)には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が判定値より小さくなるため、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であると判定する。一方、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常の場合(実線)には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が維持され、判定値より大きくなり、排気熱回収器34の開異常であると判定する。このようにすれば、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であるか開異常であるかを判定することができる。
以上説明したプログラムでは、正常時であれば開閉弁70が閉弁している温度領域で、排気熱回収器34からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器34の開閉弁70の開異常であるか否かを判定するようにするようにした。具体的には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ検出し、排気熱回収器34により排気からエンジン冷却水に伝わる熱量を検知することで、排気熱回収器34の開閉弁70の開異常であるか否かを判定するようにした。これにより、排気熱回収器34の開閉弁70の開異常を判定することが可能となる。また、異常判定のための判定値を、エンジン11から排出される排気の熱量に基づいて設定するようにしたので、エンジン運転状態を考慮して排気熱回収器34の開閉弁70の開異常の診断を行うことが可能となり、異常診断の精度を向上させることができる。
[実施形態(2)]
次に、本発明の実施形態(2)について図6を用いて説明する。
実施形態(1)との相違点は、実施形態(1)では、排気熱回収器34の入口側と出口側にそれぞれ温度センサ15、16を備え、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ温度センサ15、16で直接検出するようにしたが、本実施形態(2)では、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ推定するようにしている。
以下、実施形態(1)との相違点について説明する。
図6のステップS201にて、エンジン運転状態を検出すると、ステップS202にて、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水の温度(推定温度A)と排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水の温度(推定温度B)とをそれぞれ算出する。推定温度Aは、エンジン11(ウォータジャケット21)の出口付近にて温度センサ(図示せず)により検出されたエンジン冷却水温に、エンジン11の出口付近から排気熱回収器34の入口付近までの冷却水通路32における放熱量を考慮して算出される。また、推定温度Bは、エンジン11(ウォータジャケット21)の入口付近にて温度センサ(図示せず)により検出されたエンジン冷却水温に、排気熱回収器34の出口付近からエンジン11の入口付近までの冷却水通路32における放熱量を考慮して算出される。
具体的には、エンジン11の出口付近から排気熱回収器34の入口付近までの冷却水通路32の放熱量Dを、ウォータポンプ25の駆動状態(エンジン冷却水の流量)やエンジン11(ウォータジャケット21)の出口付近にて設置された温度センサの出力値に基づいて、例えば、マップを用いて算出する。ウォータポンプ25の駆動状態は、ウォータポンプ25を駆動する制御量(電流量)により検出すると良い。この場合、ウォータポンプ25を駆動する制御量又はエンジン冷却水の流量が大きいほど、放熱量Dが小さくなるように設定する。また、エンジン11の出口付近にて設置された温度センサの出力値が大きくなるほど、放熱量Dが大きくなるように設定する。ここで、エンジン11の出口付近から排気熱回収器34の入口付近までの冷却水通路32の放熱量Aを算出する際に、外気温度を考慮しても良い。
また、排気熱回収器34の出口付近からエンジン11の入口付近までの冷却水通路32の放熱量Eについても、ウォータポンプ25の駆動状態(エンジン冷却水の流量)やエンジン11(ウォータジャケット21)の入口付近にて設置された温度センサの出力値に基づいて、例えば、マップを用いて算出すると良い。
以上のようにして、放熱量D、Eを算出した後、以下の数式を用いて、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温(推定温度A)、排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水温(推定温度B)をそれぞれ算出する。
Figure 2010038124
ここで、放熱量Dはエンジン11の出口付近から排気熱回収器34の入口付近までの冷却水通路32の放熱量、放熱量Eは排気熱回収器34の出口付近からエンジン11の入口付近までの冷却水通路32の放熱量、Mw はエンジン冷却水の質量流量、Cpwはエンジン冷却水の比熱、Texはエンジン11の出口付近のエンジン冷却水温、Tinはエンジン11の入口付近のエンジン冷却水温である。ここで、これらパラメータは、それぞれ検出又は算出することができるため、推定温度A、Bを算出することができる。
その他に、推定温度Aは、エンジン11の出口付近から排気熱回収器34の入口付近までの冷却水通路32の放熱量を考慮して、エンジン11の出口付近のエンジン冷却水温からマップ等を用いて直接算出するようにしても良い。このマップは、予め車両に搭載する前に実験データ又は設計データ等を用いて設定しておき、エンジン11の出口付近のエンジン冷却水温から直接的に推定温度Aを算出するようにすれば良い。なお、推定温度Bについても、排気熱回収器34の出口付近からエンジン11の入口付近までの冷却水通路32の放熱量を考慮して、エンジン11の入口付近のエンジン冷却水温からマップ等を用いて算出するようにしても良い。
ステップS202にて、推定温度A、Bとをそれぞれ算出すると、ステップS203にて、異常判定のための判定値を算出し、ステップS204に進む。
ステップS204では、エンジン冷却水温が所定温度T以上において、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温(推定温度A)と排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水温(推定温度B)の差が判定値より大きいか否かを判定する。ここでは、開閉弁70が正常に動作する場合に排気熱回収器34の開閉弁70が閉じている温度領域で、推定温度A、Bの差が判定値より大きいか否かを判定することで、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であるか否かを診断している。
ステップS204にて、エンジン冷却水温が所定温度以下の場合や、推定温度A、Bの差が判定値より小さい場合には、このプログラムを終了する。また、ステップS204にて、エンジン冷却水温が所定温度T以上で、推定温度A、Bの差が判定値より大きいと判定されると、ステップS205に進み、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であると判定する。
以上説明した本実施形態(2)では、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ推定して、排気熱回収器34の開閉弁70が開異常であるか否かを判定するようにした。これにより、実施形態(1)のように、排気熱回収器34の入口側と出口側に温度センサを設けない構成においても、排気熱回収器34の排気熱回収器34の開閉弁70の開異常を診断することが可能となる。
[実施形態(3)]
上述した実施形態(1)(2)では、排気熱回収器34の開閉弁70の開異常を検出するようにしたが、その他に開閉弁70は閉じっぱなしの閉異常になる虞れがある。具体的には、開閉弁70が正常であれば、エンジン冷却水温が所定温度(例えば80℃付近)より低い場合には、排気熱回収器34の蒸発側ヒートパイプ53aの内圧(作動流体の圧力)が所定の圧力より下回り、開閉弁70は開弁するようになって、排気熱回収器34内を作動流体が循環するようになる。しかしながら、何らかの原因で開閉弁70が閉異常になると、開閉弁70が開弁せず、排気熱回収器34内の作動流体が循環せずに滞留してしまうため、排気熱を利用してエンジン冷却水温を上昇させることができない。
そこで、図7及び図8に示す本発明の実施形態(3)では、開閉弁70が正常であれば開弁している温度領域で、排気熱回収器34からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器34の開閉弁70が閉じっぱなしになる異常(以下、「閉異常」という)であるか否かを判定するようにしている。
具体的には、排気熱回収器の入口側、出口側に設けられた温度センサ15、16によりそれぞれのエンジン冷却水温を検出し、これらエンジン冷却水温を比較することで、排気熱回収器34からエンジン冷却水に熱量が伝わっているかを検知して、排気熱回収器34の開閉弁70の閉異常を診断するようにしている。
以下、図7を用いて本実施形態(3)の異常診断方法を説明する。なお、前記実施形態(1)と重複する部分については説明を省略する。
このプログラムが実行されると、まず、ステップS301にて、エンジン運転状態を検出し、ステップS302にて、異常判定のための判定値を算出する(図3のステップS101、S102参照)。
次に、ステップS303では、エンジン11が始動してから所定時間経過後で、且つエンジン冷却水温が所定温度T(例えば、80℃)以下のときに、排気熱回収器34の入口側、出口側に設けられた温度センサ15、16によりエンジン冷却水温をそれぞれ検出し、温度センサ15、16により検出されたエンジン冷却水温の温度差が判定値より小さいか否かを判定する。
ここで、エンジン11が始動してから所定時間経過後に異常診断を行うようにしたのは、エンジン11の始動後の所定期間は、排気の熱量が触媒等の暖機のために奪われて、排気熱回収器34を通過する排気の熱量が小さくなるため、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水との温度差が小さくなり、排気熱回収器34の開閉弁70の閉異常と誤判定する虞れがあるためである。また、ステップS303では、エンジン冷却水温が所定温度T以下であるかを判定することで、正常時であれば排気熱回収器34の開閉弁34が開いているときであるか否かを判定している。なお、所定温度Tは、正常時であれば排気熱回収器34の開閉弁70が開弁しているときのエンジン冷却水温に設定すれば良い。
ステップS303にて、エンジン11が始動してから所定時間経過していない場合や、エンジン冷却水温が所定温度以上の場合、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より大きい場合には、このプログラムを終了する。また、ステップS303にて、エンジン11が始動してから所定時間経過しており、エンジン冷却水温が所定温度以上で、且つ、温度センサ15、16の検出温度の差が判定値より小さい場合には、ステップS304に進み、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常であると判定する。
なお、ステップS304にて、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常であると判定すると、排気熱回収器34による暖機促進はほとんど望めないため、例えば、ウォータポンプ25によりエンジン冷却水の吐出流量を変更して、エンジン冷却水の流れが滞留するように制御しても良い。
次に、図8のタイムチャートを用いて上記プログラムを実行したときの制御例を説明する。
図8(a)は、排気熱回収器34の入口側に設置された温度センサ15の検出温度Aの推移を示す図であり、図8(b)は、排気熱回収器34の出口側に設置された温度センサ16の検出温度Bの推移を示す図である。図8(c)は、エンジン冷却水温(例えば、温度センサ15により検出されたエンジン冷却水温)が所定温度に達してからのタイマを示す図であり、図8(d)は、検出温度Aと検出温度Bとの差の推移を示す図であり、一点鎖線は排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合を示しており、実線は開閉弁70が閉異常の場合を示している。なお、図8では、説明を簡略化するために、排気熱回収器34にて回収される熱量が常に一定であると仮定している(触媒の暖機等により排気の熱量が奪われることは考慮していない)。
まず、排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合について説明する。図8において、排気熱回収器34の開閉弁70が開いていると、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わるために、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)に比べ、排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)が高くなる。その後、エンジン冷却温度が排気熱回収器34の開閉弁70が開状態から閉状態へと切り替わる設定温度に達すると、排気熱回収器34の開閉弁70が閉じる。これにより、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わりにくくなるため、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が徐々に小さくなるように推移する。
一方、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常の場合には、開閉弁70が開かれることなく閉じっぱなしの状態に維持されるため、排気熱回収器34により排気熱がエンジン冷却水に伝わり難くなり、正常時に比べ、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が小さくなる。このため、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)とを検出して、これら検出温度A、Bの差が判定値よりも小さいか否かを判定することで、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であるか閉異常であるかを判定することができる。
具体的には、図8において、排気熱回収器34の開閉弁70が正常の場合(一点鎖線)には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が判定値より大きくなるため、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であると判定する。一方、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常の場合(実線)には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度(検出温度A)と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度(検出温度B)との差が判定値より小さくなるため、排気熱回収器34の閉異常であると判定する。このようにすれば、排気熱回収器34の開閉弁70が正常であるか閉異常であるかを判定することができる。
以上説明した本実施形態(3)では、正常時であれば開閉弁70が開弁している温度領域で、排気熱回収器34からエンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、排気熱回収器34の開閉弁70の閉異常であるか否かを判定するようにするようにした。具体的には、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ検出し、排気熱回収器34により排気からエンジン冷却水に伝わる熱量を検知することで、排気熱回収器34の開閉弁70の閉異常であるか否かを判定するようにした。これにより、排気熱回収器34の開閉弁70の閉異常を精度良く判定することが可能となる。また、異常判定のための判定値を、エンジン11から排出される排気の熱量に基づいて設定したため、エンジン運転状態を考慮した排気熱回収器34の開閉弁70の異常診断を行うことが可能となり、異常診断の精度を向上させることができる。
[実施形態(4)]
次に、本発明の実施形態(4)について図9を用いて説明する。
実施形態(3)との相違点は、実施形態(3)では、排気熱回収器34の入口側と出口側にそれぞれ温度センサ15、16を備え、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ温度センサ15、16で直接検出するようにしたが、本実施形態(4)では、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ推定するようにしている。なお、温度推定方法については、実施形態(2)と同じ方法を用いれば良い。
以下、図9を用いて、本実施形態(4)の異常診断方法を説明する。
図9のプログラムを実行すると、ステップS401にて、エンジン運転状態を検出する(図3ステップS101参照)。そして、ステップS402にて、排気熱回収器34の入口側のエンジン冷却水温(推定温度A)と排気熱回収器34の出口側のエンジン冷却水温(推定温度B)とをそれぞれ算出する(図6のステップS202参照)。その後、ステップS403にて、異常判定のための判定値を算出する(図3のステップS102参照)。
次に、ステップS404では、エンジン11が始動してから所定時間経過後で、且つエンジン冷却水温が所定温度(例えば、80℃)以下のときに、ステップS402にて算出された排気熱回収器34の入口側、出口側のエンジン冷却水の推定水温A、Bの温度差が判定値より小さいか否かを判定する。
ステップS404にて、エンジン11が始動してから所定時間経過していない場合や、エンジン冷却水温が所定温度以上の場合、推定温度A、Bの差が判定値より大きい場合には、このプログラムを終了する。また、ステップS404にて、エンジン11が始動してから所定時間経過しており、エンジン冷却水温が所定温度以上で、且つ、推定温度A、Bの差が判定値より小さい場合には、ステップS405に進み、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常であると判定する。
以上説明した本実施形態(4)では、排気熱回収器34に流入するエンジン冷却水の温度と排気熱回収器34から流出するエンジン冷却水の温度をそれぞれ推定して、排気熱回収器34の開閉弁70が閉異常であるか否かを判定するようにした。これにより、排気熱回収器34の入口側と出口側に温度センサを設けない構成においても、排気熱回収器34の開閉弁70の異常診断を行うことが可能となる。
なお、前記実施形態(1)で説明した開閉弁70は、通常の開弁状態から、所定のエンジン冷却水温(例えば、80℃付近)に到達すると閉弁状態となるようなダイアフラム式の開閉弁を用いた構成としたが、これに限定されるものではなく、開閉弁の開閉をエンジン冷却水温に依存せずに制御できるものであっても良い。また、熱交換システム、排気熱回収器についても、前記実施形態(1)で説明したものに限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明の各実施形態で用いる熱交換システムの全体概略構成図である。 排気熱回収器の概略構成図である。 実施形態(1)の排気熱回収器の異常診断のためのプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 排気温度を算出するマップの一例を示す図である。 (a)は実施形態(1)において温度センサにより検出された検出温度Aの推移を表すタイミングチャート、(b)は温度センサにより検出された検出温度Bの推移を表すタイミングチャート、(c)は故障検出のためのタイマの推移を表すタイミングチャート、(d)は検出温度Aと検出温度Bとの差の推移を表すタイミングチャートである。 実施形態(2)の排気熱回収器の異常診断のためのプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態(3)の排気熱回収器の異常診断のためのプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は実施形態(3)において温度センサにより検出された検出温度Aの推移を表すタイミングチャート、(b)は温度センサにより検出された検出温度Bの推移を表すタイミングチャート、(c)は故障検出のためのタイマの推移を表すタイミングチャート、(d)は検出温度Aと検出温度Bとの差の推移を表すタイミングチャートである。 実施形態(4)の排気熱回収器の異常診断のためのプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10…熱交換システム、11…エンジン、15、16温度センサ、20…冷却装置、22…ラジエータ、23…冷却水通路、25…ウォータポンプ、26…冷却ファン、30…暖房装置、31…ヒータコア、32…冷却水通路、33…ヒータブロア、40…ECU、41…マイコン(異常判定手段)、51…蒸発部(排気熱吸収部)、52…凝縮部(放熱部)

Claims (9)

  1. 内燃機関から排出される排気熱を吸収する排気熱吸収部と、前記排気熱吸収部により吸収された熱の少なくとも一部を前記内燃機関のエンジン冷却水に放熱する放熱部とを備えた排気熱回収器であって、熱交換媒体を循環させる循環回路の前記排気熱吸収部と前記放熱部との間に開閉弁を設け、エンジン冷却水温が設定温度以上のときに前記開閉弁が閉弁して、前記熱交換媒体の循環を停止させる排気熱回収器の異常診断装置において、
    前記エンジン冷却水温が前記設定温度以上であって正常時には前記開閉弁が閉弁している温度領域で、前記排気熱回収器から前記エンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、前記排気熱回収器の開閉弁が開きっぱなしになる異常(以下、「開異常」という)であるか否かを判定する異常判定手段を備えることを特徴とする排気熱回収器の異常診断装置。
  2. 前記排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第1の温度センサと、
    前記排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第2の温度センサとを備え、
    前記異常判定手段は、前記第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と前記第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも大きい場合に、前記排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  3. 前記排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定する第1の温度推定手段と、 前記排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定する第2の温度推定手段とを備え、
    前記異常判定手段は、前記第1の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温と前記第2の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも大きい場合に、前記排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記判定値を前記内燃機関から排出される排気の熱量に基づいて設定する手段を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  5. 内燃機関から排出される排気熱を吸収する排気熱吸収部と、前記排気熱吸収部により吸収された熱の少なくとも一部を前記内燃機関のエンジン冷却水に放熱する放熱部とを備えた排気熱回収器であって、熱交換媒体を循環させる循環回路の前記排気熱吸収部と前記放熱部との間に開閉弁を設け、エンジン冷却水温が設定温度以上のときに前記開閉弁が閉弁して、前記熱交換媒体の循環を停止させる排気熱回収器の異常診断装置において、
    前記エンジン冷却水温が前記設定温度以下であって正常時には前記開閉弁が開弁している温度領域で、前記排気熱回収器から前記エンジン冷却水に伝わる熱量に基づいて、前記排気熱回収器の開閉弁が閉じっぱなしになる異常(以下、「閉異常」という)であるか否かを判定する異常判定手段を備えることを特徴とする排気熱回収器の異常診断装置。
  6. 前記排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第1の温度センサと、
    前記排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第2の温度センサとを備え、
    前記異常判定手段は、前記第1の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温と前記第2の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも小さい場合に、前記排気熱回収器の開閉弁の閉異常であると判定することを特徴とする請求項5に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  7. 前記排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定する第1の温度推定手段と、 前記排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定する第2の温度推定手段とを備え、
    前記異常判定手段は、前記第1の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温と前記第2の温度推定手段により推定されたエンジン冷却水温との差が所定の判定値よりも小さい場合に、前記排気熱回収器の開閉弁の開異常であると判定することを特徴とする請求項6に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  8. 前記異常判定手段は、前記判定値を前記内燃機関から排出される排気の熱量に基づいて設定する手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
  9. 前記内燃機関を冷却する冷却部の出口にて、該冷却部から流出するエンジン冷却水の温度を検出する第3の温度センサと、
    前記冷却部の入口にて、該冷却部に流入するエンジン冷却水の温度を検出する第4の温度センサとを備え、
    前記第1の温度推定手段は、前記第3の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温に、前記第3の温度センサが設置されている位置から前記排気熱回収器にエンジン冷却水が流入する位置までのエンジン冷却水の放熱量を考慮して、前記排気熱回収器に流入するエンジン冷却水の温度を推定し、
    前記第2の温度推定手段は、前記第4の温度センサにより検出されたエンジン冷却水温に、前記排気熱回収器よりエンジン冷却水が流出する位置から前記第4の温度センサが設置されている位置までのエンジン冷却水の放熱量を考慮して、前記排気熱回収器から流出するエンジン冷却水の温度を推定することを特徴とする請求項3又は7に記載の排気熱回収器の異常診断装置。
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