JP2010036560A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液体噴射装置において、スループットを低下させることなく、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度を向上させる。
【解決手段】 補正値δは、インクドットを形成すべき位置X1にインクが着弾するようにインク噴射タイミングを調整するための制御定数である。記録実行時には、ディスクラベル記録か否かを判定し(ステップS1)、ディスクラベル記録である場合には(ステップS1でYes)、ディスクラベル記録用の補正値テーブルを参照して補正値δを設定する(ステップS2)。記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させてインクを噴射する制御を実行するときには、実行前に、その都度ディスクラベル記録用の補正値テーブルを参照し、その時点におけるディスクトレイ81の搬送量の累積値に対応する補正値δを選択して設定する。
【選択図】図16
【解決手段】 補正値δは、インクドットを形成すべき位置X1にインクが着弾するようにインク噴射タイミングを調整するための制御定数である。記録実行時には、ディスクラベル記録か否かを判定し(ステップS1)、ディスクラベル記録である場合には(ステップS1でYes)、ディスクラベル記録用の補正値テーブルを参照して補正値δを設定する(ステップS2)。記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させてインクを噴射する制御を実行するときには、実行前に、その都度ディスクラベル記録用の補正値テーブルを参照し、その時点におけるディスクトレイ81の搬送量の累積値に対応する補正値δを選択して設定する。
【選択図】図16
Description
本発明は、液体噴射ヘッドから被噴射媒体の液体噴射面に液体を噴射する液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッド等の液体噴射ヘッドから記録紙等の被噴射媒体へインクを噴射して記録紙等への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して、液体を被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
上記のような液体噴射装置においては、液体噴射ヘッドが移動しながら被噴射媒体に液体噴射が実行される。したがって、液体噴射ヘッドから被噴射媒体へ向けて噴射された液体は、その噴射方向へ飛行すると同時に液体噴射ヘッドの移動方向へ移動しながら被噴射媒体に着弾する。そのため、液体噴射ヘッドから液体を噴射した位置と実際に被噴射媒体に液体が着弾する位置とにずれが生ずることとなる。そして、この液体の着弾位置のずれ量は、液体噴射ヘッドの移動速度によって変動するとともに、被噴射媒体の液体噴射面と液体噴射ヘッドとの間隔(以下、「液体噴射間隔」と言う。)によっても変動する。
このような液体の着弾位置のずれによる液体噴射精度の低下を防止することを目的とした従来技術の一例としては、液体噴射ヘッドの移動速度や液体噴射間隔等に基づいて、液体噴射タイミングを調整して液体の着弾位置のずれを補正する技術が公知である(例えば、特許文献1を参照)。
また液体噴射装置は、被噴射媒体を所定の搬送方向へ搬送するための搬送手段を備えているのが一般的である。例えば液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタにおいては、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)による液体噴射領域(液体噴射ヘッドで液体を噴射可能な領域)より搬送方向の上流側及び下流側にそれぞれ設けられた搬送ローラ対で記録紙(被噴射媒体)を搬送方向へ搬送する構造が一般的に採用されている。
このような液体噴射装置においては、被噴射媒体の搬送方向先端又は後端近傍に液体噴射を実行する際に、上流側の搬送ローラ対又は下流側の搬送ローラ対のみで被噴射媒体が搬送される状態となる。このような搬送状態においては、上流側の搬送ローラ対及び下流側の搬送ローラ対の両方で被噴射媒体が搬送される状態と比較して、不安定な支持状態で被噴射媒体が搬送されることから、それによって液体噴射間隔が変動してしまう虞がある。そのため、被噴射媒体の搬送方向先端又は後端近傍において、許容範囲を超える液体の着弾位置ずれが生じてしまい、液体噴射精度が低下してしまう虞がある。
このような課題を解決することを目的とした従来技術の一例としては、上流側の搬送ローラ対又は下流側の搬送ローラ対のみで被噴射媒体が搬送される状態において、液体噴射ヘッドに配設された複数の液体噴射ノズルの中から液体噴射間隔が所定範囲内となる液体噴射ノズルを被噴射媒体の搬送位置等から推測して選択し、その選択した液体噴射ノズルだけを使用して液体噴射を実行する液体噴射装置が公知である。当該従来技術によれば、液体噴射位置のずれが許容範囲内となる所定範囲内に液体噴射間隔を維持して液体噴射を実行することができるので、液体噴射間隔の変動に起因して液体噴射精度が低下してしまう虞を低減させることができる(例えば、特許文献2を参照)。
特許第3557915号公報
特開2004−230817
しかしながら、特許文献2に開示された従来技術においては、被噴射媒体の搬送方向先端又は後端近傍に液体噴射を実行する際に、液体噴射ヘッドに配設された複数の液体噴射ノズルの中から選択した一部の液体噴射ノズルだけを使用して液体噴射を実行するため、それによって液体噴射効率が低下し、液体噴射装置のスループットが低下してしまうことになる。
また、液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタにおいては、CD(compact
disc)やDVD(digital versatile disc)等の光ディスクを装着した専用トレイ等(以下、単に「保持トレイ」と言う。)を搬送手段で搬送して光ディスクのラベル面に記録(液体噴射)を実行する機能を備えたものが一般的に知られている。保持トレイは、例えばプラスチック等で形成された薄板状の部材が多く採用され、通常は記録紙等の被噴射媒体よりも硬い材料で形成されている。
disc)やDVD(digital versatile disc)等の光ディスクを装着した専用トレイ等(以下、単に「保持トレイ」と言う。)を搬送手段で搬送して光ディスクのラベル面に記録(液体噴射)を実行する機能を備えたものが一般的に知られている。保持トレイは、例えばプラスチック等で形成された薄板状の部材が多く採用され、通常は記録紙等の被噴射媒体よりも硬い材料で形成されている。
つまり、保持トレイは、記録紙等の被噴射媒体と比較して剛性が高く、ほとんど変形させることができない。そのため、インクジェットプリンタにおいて、保持トレイを利用して光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際には、液体噴射間隔を高精度に規定するためのプラテン等の支持部材が有効に機能しない場合が多い。そのため、液体噴射間隔の変動に起因した液体噴射精度の低下は、保持トレイを利用して光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際に特に生じやすくなる傾向にある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、液体噴射装置において、スループットを低下させることなく、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度を向上させることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、主走査方向に走査される液体噴射ヘッドから液体を噴射することにより被噴射媒体にドットを形成する液体噴射装置であって、被噴射媒体を保持するための剛体の保持トレイと、前記保持トレイを前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送手段と、前記保持トレイの搬送位置に応じて、前記走査におけるドットの形成に係る噴射タイミングを可変させる制御部と、を備える液体噴射装置である。
このような特徴によれば、液体噴射間隔の変動に応じて液体着弾位置のずれを的確に補正することが可能になる。また本発明は、保持トレイの搬送位置に応じてドットの形成に係る噴射タイミングを可変させるので、単に液体噴射間隔が許容範囲となる範囲に液体噴射範囲を制限する従来技術と異なり、液体噴射効率の低下が生じない。
これにより、本発明の第1の態様に記載の液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、スループットを低下させることなく、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度を向上させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前記保持トレイの前記副走査方向における一端が、被噴射媒体のエッジよりも後退して形成されており、前記搬送手段が、前記保持トレイを挟持しつつ搬送するローラ対を備えている、前述した第1の態様に記載の液体噴射装置であって、被噴射媒体が前記ローラ対に掛かる第1状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングと、被噴射媒体が前記ローラ対から外れた第2状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングとが異なることを特徴とする液体噴射装置である。
被噴射媒体がローラ対から外れた第2状態においては、例えば被噴射媒体の一部が保持トレイから浮き上がってしまい、液体噴射間隔が変動してしまうことがある。このようなことから本発明においては、当該状態における液体噴射間隔の変動にも対応して、ドットの形成に係る噴射タイミングを可変させるのが好ましい。それによって、スループットを低下させることなく、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度をより向上させることができる。
本発明の第3の態様は、前記搬送手段が、前記副走査方向に沿って並設された前記保持トレイを支持するための第1および第2の支持部材を備えている、請求項1に記載の液体噴射装置であって、前記保持トレイが前記第1および第2の支持部材のうちの一方のみで支持された第1状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングと、前記保持トレイが前記第1および第2の支持部材の両方で支持された第2状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングとが異なることを特徴とする液体噴射装置である。
このような搬送手段を備えた液体噴射装置においては、第1状態と第2状態とにおける液体噴射間隔の変動にも対応して、ドットの形成に係る噴射タイミングを可変させるのが好ましい。それによって、スループットを低下させることなく、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度をより向上させることができる。
本発明の第4の態様は、前述した第2の態様又は第3の態様に記載の液体噴射装置であって、前記第1状態から前記第2状態へと移行する前記保持トレイの搬送の過程において、複数回の走査により被噴射媒体にドットが形成される際、前記制御部は、当該複数回の走査間において段階的に前記噴射タイミングを可変させることを特徴とする液体噴射装置である。
このような特徴によれば、第1状態から第2状態へと移行するタイミングの予測に誤差が生じても、噴射タイミングを液体噴射間隔の変動に応じて的確に可変させることが可能になる。したがって、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度を確実に向上させることができる。
このような特徴によれば、第1状態から第2状態へと移行するタイミングの予測に誤差が生じても、噴射タイミングを液体噴射間隔の変動に応じて的確に可変させることが可能になる。したがって、保持トレイに装着した被噴射媒体の液体噴射面に液体噴射を実行する際の液体噴射精度を確実に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットプリンタの概略構成>
まず、本発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンタ50の概略構成について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンタ50の概略構成を図示した要部平面図であり、図2は、その要部側面図である。図3は、インクジェットプリンタ50の概略のブロック図である。図4は、記録ヘッド62のヘッド面を模式的に図示した平面図である。図5は、インクジェットプリンタ50の要部側面図である。
まず、本発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンタ50の概略構成について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンタ50の概略構成を図示した要部平面図であり、図2は、その要部側面図である。図3は、インクジェットプリンタ50の概略のブロック図である。図4は、記録ヘッド62のヘッド面を模式的に図示した平面図である。図5は、インクジェットプリンタ50の要部側面図である。
本発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンタ50は、「被噴射媒体」としての記録紙Pをインクジェットプリンタ50の内部へ給送するための自動給送装置70を備えている。また、インクジェットプリンタ50は、「搬送手段」を構成する搬送駆動ローラ51及び搬送従動ローラ52を備えている。さらに、インクジェットプリンタ50は、プラテン53に支持されている記録紙Pの記録面(液体噴射面)に「液体」としてのインクを噴射して記録を実行するための「液体噴射ヘッド」として記録ヘッド62を備えている。さらに、インクジェットプリンタ50は、「搬送手段」を構成する排出駆動ローラ54及び排出従動ローラ55を備えている。
自動給送装置70は、給送用カセット71、給送用ローラ72、案内斜面73、給送案内面74、75及び中間給送用ローラ対7a〜7cを備えている。給送用カセット71は、複数の記録紙Pが積重された状態で載置されて収容される。給送用ローラ72は、PFモータ57の回転駆動力で回転する。給送案内面74及び75は、図示の如く湾曲した給送経路を構成する。案内斜面73は、給送案内面74と給送案内面75との間に記録紙Pの先端を案内するための斜面である。中間給送用ローラ対7a〜7cは、PFモータ57の回転駆動力で回転する駆動ローラと回転自在に軸支された従動ローラとからなるローラ対である。
給送用カセット71に積重された記録紙Pは、最上位にある記録紙Pが給送用ローラ72の外周面に当接し、その給送用ローラ72の回転により、案内斜面73に沿って給送案内面74と給送案内面75との間に送出される。案内斜面73に沿って給送案内面74と給送案内面75との間に送出された記録紙Pは、中間給送用ローラ対7a〜7cにより給送経路に沿って進行し、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52との当接部分に先端が到達する位置まで給送される。
搬送駆動ローラ51は、表面に高摩擦被膜が施されており、PFモータ57の回転駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラ52は、従動回転可能に軸支され、図示していないばね等の付勢手段によって、搬送駆動ローラ51の外周面に当接した状態で付勢されている。自動給送装置70により給送された記録紙Pは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、搬送駆動ローラ51の駆動回転によりプラテン53上を副走査方向YFへ搬送される。
記録ヘッド62は、キャリッジ61の底部に配設されている。また記録ヘッド62のヘッド面には、インクを噴射するための多数の噴射ノズルが配設されている(図4)。より具体的には、記録ヘッド62のヘッド面には、噴射ノズル群NY、NM、NC、NKが配設されている。噴射ノズル群NY、NM、NC、NKは、それぞれ180個の噴射ノズルN1〜N180が副走査方向YFに沿って配置されて構成されている。噴射ノズル群NYの各噴射ノズルからはイエローインクが噴射され、噴射ノズル群NMの各噴射ノズルからはマゼンダインクが噴射され、噴射ノズル群NCの各噴射ノズルからはシアンインクが噴射され、噴射ノズル群NKの各噴射ノズルからはブラックインクが噴射される。
キャリッジ61は、記録ヘッド62のヘッド面とプラテン53上の記録紙Pの記録面とが略平行となる状態を維持しつつ主走査方向X(副走査方向YFと交差する方向)へ往復動可能に、キャリッジガイド軸56に支持されている。キャリッジ61は、CRモータ63の回転軸に配設された駆動プーリ(図示せず)と従動プーリ(図示せず)との間に掛架された無端ベルト(図示せず)が連結されており、CRモータ63の回転駆動力が無端ベルトを介して伝達されて主走査方向Xへ往復動する。
プラテン53は、副走査方向Yに沿って並設された第1プラテンリブ531、第2プラテンリブ532及び第3プラテンリブ533を有している。図示の如く、第1プラテンリブ531は副走査方向Yの上流側に設けられており、第3プラテンリブ533は副走査方向Yの下流側に設けられており、第2プラテンリブ532は第1プラテンリブ531と第3プラテンリブ533との間に設けられている。また、第1プラテンリブ531と第2プラテンリブ532との間の空間、及び第2プラテンリブ532と第3プラテンリブ533との間の空間は、いわゆる縁なし記録を実行する際にインクを打ち捨てるためのインク打ち捨て溝となる。そして、第1プラテンリブ531、第2プラテンリブ532及び第3プラテンリブ533の各々は、所定の間隔をもって主走査方向Xに多数並設されている。
プラテン53上を搬送される記録紙Pは、このプラテンリブ531〜533の頂面で裏面側から支持される。記録紙Pは、このプラテン53に支持された領域において、記録ヘッド62のヘッド面からのインク噴射により記録面にドットが形成されて記録が実行される。記録ヘッド62のヘッド面と記録面との間隔γ(以下、「インク噴射間隔γ」と言う。)は、プラテンリブの頂面によって適正な間隔に規定される(図5)。
搬送駆動ローラ51、搬送従動ローラ52及びプラテン53のプラテンリブ531は、相対的に以下のような位置関係を充足するように配設されている。まず、プラテンリブ531の頂面と搬送駆動ローラ51の外周面の頂点における接線との鉛直方向の間隔αが所定間隔に設定されている。また、プラテンリブ531の頂面に対する搬送駆動ローラ51の外周面と搬送従動ローラ52の外周面との当接点における接線の角度βが所定角度に設定されている(図5)。
この間隔α及び角度βが設けられていることによって、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持された状態で搬送駆動ローラ51の回転により搬送される記録紙Pは、プラテンリブ531の頂面に押し付けられて摺接しながら副走査方向YFへ搬送されることになる。それによって、その記録紙Pには、プラテンリブ531の頂面に倣うように反りや変形等を矯正する方向の力が作用するので、その記録紙Pの反りや変形等に起因してプラテンリブ531の頂面から記録紙Pが浮き上がってしまうことが抑制される。
尚、この間隔α及び角度βは、搬送駆動ローラ51、搬送従動ローラ52及びプラテン53の各々の形状や大きさ、使用される記録紙Pの大きさ、種類、剛性等に応じて適宜決定される。また、排出駆動ローラ54、排出従動ローラ55及びプラテン53のプラテンリブ531の相対的な位置関係も上記と同様である。
プラテン53上を搬送される記録紙Pは、キャリッジ61が主走査方向Xへ往復動しながら記録ヘッド62のヘッド面から記録紙Pの記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラ51の駆動回転により所定の搬送量で副走査方向YFへ搬送する動作とが交互に繰り返されることによって、記録面への記録が実行される。インク噴射後の記録紙Pは、排出駆動ローラ54と排出従動ローラ55とで挟持され、排出駆動ローラ54の駆動回転により副走査方向YFへ搬送されて排出される。これらの一連の記録制御は、マイコン制御回路を有する「制御部」としての記録制御部100により実行される。
記録制御部100は、ROM101、RAM102、ASIC(特定用途向け集積回路)103、CPU(中央処理装置)104、不揮発性メモリ105、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107及びヘッドドライバ108を備えている。
ROM101は、CPU104によるインクジェットプリンタ50の制御に必要な記録制御プログラム(ファームウェア)等が格納される。RAM102は、CPU104の作業領域や画像データ等の格納領域として用いられる。CPU104は、記録制御プログラムを実行して、インクジェットプリンタ50の記録制御を実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を行う。不揮発性メモリ105は、記録制御プログラムによる演算処理に必要な各種データ等が記憶されている。ASIC103は、PFモータ57及びCRモータ63の速度制御を行うための各種演算を行い、その演算結果に基づくモータ制御信号をPFモータドライバ106及びCRモータドライバ107へ送出する。また、ASIC103は、記録ヘッド62の制御信号を演算生成してヘッドドライバ108へ送出し、記録ヘッド62のインク噴射を制御する。さらに、ASIC103は、パーソナルコンピュータ301とのインタフェース機能も有している。
搬送駆動ローラ51の回転量を検出するためのロータリエンコーダ31は、ロータリスケール311とロータリスケールセンサ312とで構成される。ロータリスケール311は、外周に沿って多数のスリットが同心円上に等間隔に形成されており、搬送駆動ローラ51の回転に連動して回転する。ロータリスケールセンサ312は、ロータリスケール311のスリットを検出するためのセンサである。搬送駆動ローラ51の回転に伴い変化するロータリスケールセンサ312の出力信号は、ASIC103を介してCPU104へ出力される。
キャリッジ61の移動量を検出するためのリニアエンコーダ32は、リニアスケール321とリニアスケールセンサ322とで構成される。リニアスケール321は、キャリッジ61の近傍に主走査方向Xと略平行に配設されており、多数のスリットが等間隔に形成されている。リニアスケールセンサ322は、リニアスケール321のスリットを検出するためのセンサであり、キャリッジ61に搭載されている。キャリッジ61の主走査方向Xの移動量に応じたパルスの周期が移動速度に伴い変化するリニアスケールセンサ322の出力信号は、ASIC103を介してCPU104へ出力される。
記録紙Pを検出するためのPWセンサ33は、非接触の光学式センサであり、キャリッジ61の底部に配設されている。トレイ操作ボタン34は、後述するディスクトレイ支持装置80をユーザが操作するためのボタンである。PWセンサ33の検出信号及びトレイ操作ボタン34の操作信号は、ASIC103を介してCPU104へ出力される。
さらにインクジェットプリンタ50は、ディスクトレイ支持装置80を備えている。ディスクトレイ支持装置80は、「保持トレイ」としてのディスクトレイ81、左支持アーム82及び右支持アーム83を備えている。ディスクトレイ81は、左支持アーム82及び右支持アーム83により副走査方向YFへ移動可能に支持されており、光ディスクを装着するための装着部811を有している。装着部811には、光ディスクの中央に設けられた孔部が嵌合する凸部812が形成されている。以下、ディスクトレイ支持装置80の構成について、図6を参照しながら詳細に説明する。
<ディスクトレイ支持装置80>
図6は、ディスクトレイ支持装置80の構成を図示した要部平面図である。
左支持アーム82は、一端側に形成された凸部821がディスクトレイ81に枢結されており、他端側に形成された凸部822が左ガイド溝8Lに係合している。左ガイド溝8Lは、給送案内面75(図2)を構成する部材の裏面側に設けられている。右支持アーム83は、一端側に形成された凸部831がディスクトレイ81に枢結されており、他端側に形成された凸部832が右ガイド溝8Rに係合している。右ガイド溝8Rは、ディスクトレイ81を底面側から支持するトレイ支持板(図示せず)に設けられている。
図6は、ディスクトレイ支持装置80の構成を図示した要部平面図である。
左支持アーム82は、一端側に形成された凸部821がディスクトレイ81に枢結されており、他端側に形成された凸部822が左ガイド溝8Lに係合している。左ガイド溝8Lは、給送案内面75(図2)を構成する部材の裏面側に設けられている。右支持アーム83は、一端側に形成された凸部831がディスクトレイ81に枢結されており、他端側に形成された凸部832が右ガイド溝8Rに係合している。右ガイド溝8Rは、ディスクトレイ81を底面側から支持するトレイ支持板(図示せず)に設けられている。
このような構成のディスクトレイ支持装置80は、ディスクトレイ81が最も逆送方向YR側にある状態では、左支持アーム82及び右支持アーム83が折り畳まれた状態(主走査方向Xと略平行な姿勢となる状態)となる。そして、その状態からディスクトレイ81が副走査方向YFへ移動するに従って、左ガイド溝8Lに沿って左支持アーム82が回動変位していくとともに、右ガイド溝8Rに沿って右支持アーム83が回動変位していく。このようの支持構造であることによって、ディスクトレイ支持装置80は、ディスクトレイ81の副走査方向YFの長さより大幅に長い移動幅で副走査方向YF及び逆送方向YRへ移動可能にディスクトレイ81を支持することができる。それによって、インクジェットプリンタ50の後方側に内蔵したディスクトレイ81を前方側の排出口から大きく突出する位置まで移動させることが可能になる。また、ディスクトレイ81を必要最小限の大きさに小型化することができるので、ディスクトレイ81を内蔵することによってインクジェットプリンタ50が大型化してしまうことを回避することができる。
<ディスクトレイ81の搬送制御>
つづいて、記録制御部100によるディスクトレイ81の搬送制御について、図7〜図10を参照しながら説明する。
つづいて、記録制御部100によるディスクトレイ81の搬送制御について、図7〜図10を参照しながら説明する。
図7〜図10は、インクジェットプリンタ50の要部平面図である。
インクジェットプリンタ50は、回転歯車84を備えている。回転歯車84は、記録制御部100により回転制御される専用モータ(図示せず)の回転駆動力で双方向に回転する。回転歯車84の歯部は、ディスクトレイ81の側部に設けられた歯部(図示省略)と噛合している。
インクジェットプリンタ50は、回転歯車84を備えている。回転歯車84は、記録制御部100により回転制御される専用モータ(図示せず)の回転駆動力で双方向に回転する。回転歯車84の歯部は、ディスクトレイ81の側部に設けられた歯部(図示省略)と噛合している。
ディスクトレイ81が待機位置にある状態(図7)からトレイ操作ボタン34が押下されると、記録制御部100は、まず回転歯車84を符号Aで示した回転方向へ回転させる。それによってディスクトレイ81は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52との当接部分に副走査方向YFの先端が突き当たる位置まで移動し、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで先端近傍が挟持された状態となる(図8)。この状態から記録制御部100は、ディスクトレイ81が副走査方向YFへ搬送される回転方向(以下、「正回転方向」と言う。)へ搬送駆動ローラ51を回転させる。それによってディスクトレイ81は、搬送駆動ローラ51の回転により副走査方向YFは搬送され、インクジェットプリンタ50の前方側の排出口から突出した状態となる(図9)。この状態においてインクジェットプリンタ50は、ユーザがディスクトレイ81の装着部811に「被噴射媒体」としての光ディスクDiを装着することが可能な状態となる。
この状態からトレイ操作ボタン34が再度押下されると、記録制御部100は、ディスクトレイ81が逆送方向YRへ搬送される回転方向(以下、「逆回転方向」と言う。)へ搬送駆動ローラ51を回転させる。それによってディスクトレイ81は、搬送駆動ローラ51の回転により逆送方向YRへ搬送される。そして記録制御部100は、所定位置までディスクトレイ81が逆送された時点で搬送駆動ローラ51の回転を停止させる。それによって、光ディスクDiのラベル面が所定の記録開始位置となる位置にディスクトレイ81が停止した状態となり、前記の記録紙Pへの記録実行手順と同様の手順で光ディスクDiのラベル面への記録を実行することが可能な状態となる(図10)。
この状態から記録制御部100は、光ディスクDiの有無及び装着位置をPWセンサ33で検出し、光ディスクDiが装着部811に正しく装着されている場合には、光ディスクDiのラベル面への記録制御を開始する。他方、光ディスクDiを検出できない場合にはディスクトレイ81を待機位置(図7)まで逆送し、光ディスクDiの装着状態が正常でない場合にはエラー表示等を行う。
光ディスクDiのラベル面への記録が終了した後、記録制御部100は、インクジェットプリンタ50の前方側の排出口から突出した状態となる位置までディスクトレイ81を副走査方向YFへ搬送する(図9)。この状態においてインクジェットプリンタ50は、ユーザがディスクトレイ81の装着部811から記録実行済みの光ディスクDiを取り外すことが可能な状態となる。そしてトレイ操作ボタン34が再度押下されると、記録制御部100はディスクトレイ81を待機位置(図7)まで逆送する。
<光ディスクDiのラベル面の記録制御>
つづいて、記録制御部100による光ディスクDiのラベル面の記録制御について、図11〜図18を参照しながら説明する。
つづいて、記録制御部100による光ディスクDiのラベル面の記録制御について、図11〜図18を参照しながら説明する。
光ディスクDiのラベル面が所定の記録開始位置となる位置にディスクトレイ81が停止した状態から(図10)、記録制御部100は、前記の記録紙Pへの記録実行手順と同様の手順で光ディスクDiのラベル面への記録を実行する。より具体的には、記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させながら記録ヘッド62から光ディスクDiのラベル面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラ51を正回転方向へ回転させることにより所定の搬送量で副走査方向YFへディスクトレイ81を搬送する動作とを交互に繰り返すことによって、光ディスクDiのラベル面への記録を実行する。
尚、光ディスクDiのラベル面への記録実行時には、歯付きローラからなる排出従動ローラ55によって光ディスクDiのラベル面に傷等が付いてしまうことを回避するために、図示していないレリース手段によって、排出駆動ローラ54から離間する位置に排出従動ローラ55を変位させた状態が保持される。
図11〜図14は、光ディスクDiのラベル面への記録実行中におけるディスクトレイ81の搬送状態を図示したものである。
図11は、記録開始位置から記録を開始した直後の状態を図示したものである。
この状態におけるディスクトレイ81は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、排出駆動ローラ54とは係合しない状態で副走査方向YFへ搬送される。この状態においてディスクトレイ81は、前記の間隔α及び角度β(図5)が設けられていることによって、図示の如く副走査方向YFへ下り傾斜となる傾斜姿勢で副走査方向YFへ搬送されることになる。またディスクトレイ81は、プラテン53の第1プラテンリブ531と第2プラテンリブ532との間のインク打ち捨て溝部分に先端が僅かに入り込んだ状態で、第1プラテンリブ531に先端近傍が支持された状態となる。ここで、光ディスクDiのラベル面への記録実行時における理論上のインク噴射間隔γrは、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持される比較的安定した支持状態(図13に図示した状態)を基準に設定されている。このようなことから、この状態におけるインク噴射間隔γ1は、理論上のインク噴射間隔γrよりも大きくなってしまう。
この状態におけるディスクトレイ81は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、排出駆動ローラ54とは係合しない状態で副走査方向YFへ搬送される。この状態においてディスクトレイ81は、前記の間隔α及び角度β(図5)が設けられていることによって、図示の如く副走査方向YFへ下り傾斜となる傾斜姿勢で副走査方向YFへ搬送されることになる。またディスクトレイ81は、プラテン53の第1プラテンリブ531と第2プラテンリブ532との間のインク打ち捨て溝部分に先端が僅かに入り込んだ状態で、第1プラテンリブ531に先端近傍が支持された状態となる。ここで、光ディスクDiのラベル面への記録実行時における理論上のインク噴射間隔γrは、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持される比較的安定した支持状態(図13に図示した状態)を基準に設定されている。このようなことから、この状態におけるインク噴射間隔γ1は、理論上のインク噴射間隔γrよりも大きくなってしまう。
図12は、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持された状態となる手前の状態を図示したものである。
この状態におけるディスクトレイ81は、依然として、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、排出駆動ローラ54とは係合しない状態で副走査方向YFへ搬送されるが、ディスクトレイ81の先端近傍は第2プラテンリブ532又は第3プラテンリブ533に支持された状態となる。そのため、このときのインク噴射間隔γ2は、理論上のインク噴射間隔γrより大きい状態ではあるものの、図11におけるインク噴射間隔γ1よりは小さくなる。
この状態におけるディスクトレイ81は、依然として、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、排出駆動ローラ54とは係合しない状態で副走査方向YFへ搬送されるが、ディスクトレイ81の先端近傍は第2プラテンリブ532又は第3プラテンリブ533に支持された状態となる。そのため、このときのインク噴射間隔γ2は、理論上のインク噴射間隔γrより大きい状態ではあるものの、図11におけるインク噴射間隔γ1よりは小さくなる。
図13は、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持された状態を図示したものである。この状態におけるインク噴射間隔は、図示の如く略理論上のインク噴射間隔γrとなる。
図14は、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持された状態において、ディスクトレイ81に装着されている光ディスクDiが搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とによる挟持から離脱した直後の状態を図示したものである。
この状態においては、前記の間隔α及び角度β(図5)が設けられていることによって、ディスクトレイ81は僅かに凹面状に撓み変形した状態となる。他方、ディスクトレイ81に装着されている光ディスクDiは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とによる挟持から離脱した後は外力がほとんど作用しない状態となる。そのため光ディスクDiは、図示の如く、副走査方向YFの後端側がディスクトレイ81の装着部811から僅かに浮き上がった状態になってしまう。したがって、このときのインク噴射間隔γ3は、理論上のインク噴射間隔γrより小さくなってしまう。
この状態においては、前記の間隔α及び角度β(図5)が設けられていることによって、ディスクトレイ81は僅かに凹面状に撓み変形した状態となる。他方、ディスクトレイ81に装着されている光ディスクDiは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とによる挟持から離脱した後は外力がほとんど作用しない状態となる。そのため光ディスクDiは、図示の如く、副走査方向YFの後端側がディスクトレイ81の装着部811から僅かに浮き上がった状態になってしまう。したがって、このときのインク噴射間隔γ3は、理論上のインク噴射間隔γrより小さくなってしまう。
このように、ディスクトレイ81に装着した光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際には、そのディスクトレイ81の搬送状態によってインク噴射間隔γの変動が生ずる。このようなインク噴射間隔γの変動は、記録ヘッド62を主走査方向Xへ移動させながらインク噴射を実行することにより生ずるインク着弾位置のずれを補正する制御に影響する。
ここでインクジェットプリンタ50において従来から行われているインク着弾位置のずれを補正する制御について、図15を参照しながら説明する。
図15は、記録ヘッド62の噴射ノズルから噴射されたインクが光ディスクDiのラベル面に着弾する状態を模式的に図示した正面図である。
記録ヘッド62から光ディスクDiのラベル面へ噴射されたインクは、その噴射方向へ飛行すると同時に記録ヘッド62の移動方向へ移動しながら光ディスクDiのラベル面に着弾する。したがって、記録ヘッド62からインクを噴射した位置と実際に光ディスクDiのラベル面にインクが着弾する位置とにずれが生ずることとなる。そのため記録制御部100は、インク噴射タイミングを調整することによってインク着弾位置のずれを補正しながら記録を実行する。
例えば往路方向XLへ記録ヘッド62を移動させながらインクを噴射するときには、インクドットを形成すべき位置X1にインクが着弾するように、インクドットを形成すべき位置X1より距離dだけ手前の位置に噴射ノズルが移動した時点で当該噴射ノズルからインクを噴射する。また復路方向XRへ記録ヘッド62を移動させながらインクを噴射するときも同様に、インクドットを形成すべき位置X1より距離dだけ手前の位置に噴射ノズルが移動した時点で当該噴射ノズルからインクを噴射する。記録ヘッド62の移動位置は、例えばリニアエンコーダ32の出力信号から特定することができる。
このようなインク噴射タイミングを調整する補正を行うことによって、光ディスクDiのラベル面のインクドットを形成すべき位置X1に正確にインクドットを形成することができる。また、記録ヘッド62の往復動作の双方向でインクを噴射する双方向記録を実行する場合には、記録ヘッド62を往路方向XLへ移動させながら形成したインクドットと記録ヘッド62を復路方向XRへ移動させながら形成したインクドットとの間に相対的なずれが生じないようにすることができる。
そして、上記説明したインク着弾位置のずれを補正する制御においてインク着弾位置が的確に補正される距離dは、インク噴射間隔γの変動によって異なってくる。例えば理論上のインク噴射間隔γrより大きいインク噴射間隔γ1、γ2においては、その分だけインクの飛行距離が長くなるため、記録ヘッド62の移動方向へのインクの移動距離が長くなる。したがって、インクドットを形成すべき位置X1より移動方向側へずれた位置X2にインクが着弾してしまうことになる。他方、理論上のインク噴射間隔γrより小さいインク噴射間隔γ3においては、その分だけインクの飛行距離が短くなるため、記録ヘッド62の移動方向へのインクの移動距離が短くなる。したがって、インクドットを形成すべき位置X1より移動方向の逆方向側へずれた位置X3にインクが着弾してしまうことになる。
このように、従来のインク着弾位置のずれを補正する制御は、記録実行中にインク噴射間隔γが変動することによって的確に実行されなくなってしまう。そこで本発明に係るインクジェットプリンタ50の記録制御部100は、インク噴射間隔γの変動に応じて、記録ヘッド62を主走査方向Xへ移動させながらインク噴射を実行することにより生ずるインク着弾位置のずれを補正する制御を変更する。
以下、本発明に係るインク着弾位置のずれを補正する制御を変更する手順について、図16〜図19を参照しながら説明する。
図16は、光ディスクDiのラベル面に記録を実行するときの補正値δを設定する手順のフローチャートである。図17は、光ディスクDiのラベル面に記録を実行するときの補正値テーブルの一例を図示したものである。図18は、ディスクトレイ81の搬送位置とインク噴射間隔γとの関係を模式的に図示したグラフである。
補正値δは、図15における距離dを的確な距離に設定してインクドットを形成すべき位置X1にインクが着弾するようにインク噴射タイミングを調整するための制御定数である。距離dは、補正値δを大きくしていくに従って長くなり、補正値δを小さくしていくに従って短くなる。より具体的には補正値δは、インク噴射時の記録ヘッド62の移動速度やインク噴射間隔γに基づいて決定される。記録制御部100は、まず記録実行時にディスクラベル記録(光ディスクDiのラベル面への記録)か否かを判定する(ステップS1)。ディスクラベル記録である場合には(ステップS1でYes)、ディスクラベル記録用の補正値テーブル(図17)を参照して補正値δを設定する(ステップS2)。
このとき記録制御部100は、光ディスクDiのラベル面への記録開始位置を起点とするディスクトレイ81の副走査方向YFへの搬送量の累積値を保持し、ディスクトレイ81を搬送する度に搬送量を累積加算して更新する。ディスクトレイ81の搬送量は、例えばロータリエンコーダ31の出力信号から特定することができる。そして記録制御部100は、記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させてインクを噴射する制御を実行するときには、実行前に、その都度ディスクラベル記録用の補正値テーブルを参照し、その時点におけるディスクトレイ81の搬送量の累積値に対応する補正値δを選択して設定する。
ディスクラベル記録用の補正値テーブルは、光ディスクDiのラベル面への記録開始位置を起点とするディスクトレイ81の搬送量の累積値のしきい値N1〜N10と、N1〜N10のそれぞれに対応する補正値δ1〜δ10とで構成されるデータテーブルであり、不揮発性メモリ105に予め記憶されている。搬送量の累積値のしきい値N1〜N10は、記録開始から記録終了までのディスクトレイ81の搬送距離を10区間に分割した各区間に対応し、記録開始位置から各区間の終点位置までの搬送距離に相当する搬送量である。各しきい値N1〜N10に対応する補正値δ1〜δ10は、例えば、対応する各区間におけるインク噴射間隔γの平均値を実験等により予め測定し、その測定結果等に応じて設定すれば良い。
図18に図示したように各区間の境界は、インク噴射間隔γが大きく変動する位置に設定するのが好ましい。さらに、各区間の長さは同じ長さにする必要はなく、より高精度な補正値δの設定を実現する上では、特にインク噴射間隔γが大きく変動する範囲は短い距離で細かく分割するのが好ましい。
当該実施例において区間1〜区間4は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とでディスクトレイ81が挟持され、排出駆動ローラ54とディスクトレイ81とは係合しない状態で、かつディスクトレイ81の先端近傍が第1プラテンリブ531に支持された状態(図11に図示した状態)となる範囲に対応している。
区間5〜区間8は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とでディスクトレイ81が挟持され、排出駆動ローラ54とディスクトレイ81とは係合しない状態で、かつディスクトレイ81の先端近傍が第2プラテンリブ532又は第3プラテンリブ533に支持された状態(図12に図示した状態)となる範囲に対応している。
区間9は、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持された状態(図13に図示した状態)となる範囲に対応している。区間10は、ディスクトレイ81に装着されている光ディスクDiが搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とによる挟持から離脱した状態(図14に図示した状態)となる範囲に対応している。
尚、当該実施例においては記録開始から記録終了までのディスクトレイ81の搬送距離を10区間に分割しているが、分割数は特に10に限定されるものではなく、より高精度な補正値δの設定を実現する上では可能な限り多い分割数とするのが好ましい。
図19は、記録ヘッド62によるインク噴射開始位置を設定する手順のフローチャートである。
記録制御部100は、記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させてインクを噴射する動作時には、その都度、記録ヘッド62の移動速度、インク噴射間隔γ及び光ディスクDiの位置に基づいて、往路方向XL又は復路方向XRのインク噴射開始位置を設定する。ここで記録ヘッド62の移動速度は、予め設定されている既定値である。また光ディスクDiの位置は、キャリッジ61に搭載されたPWセンサ33で光ディスクDiの中心位置検出等を記録開始前に実行することにより特定することができる。他方、インク噴射間隔γはディスクトレイ81の搬送位置に応じて変動する。そのため記録制御部100は、往路方向XL又は復路方向XRのインク噴射開始位置を以下の手順により設定する。
記録制御部100は、まず記録実行時にディスクラベル記録か否かを判定する(ステップS11)。ディスクラベル記録である場合には(ステップS11でYes)、つづいて、記録ヘッド62を移動させる方向が往路方向XLである否かを判定する(ステップS12)。記録ヘッド62を移動させる方向が往路方向XLである場合には(ステップS12でYes)、その時点におけるディスクトレイ81の搬送量の累積値に応じて、往路方向XLのインク噴射開始位置を設定する(ステップS13)。他方、記録ヘッド62を移動させる方向が復路方向XRである場合には(ステップS12でNo)、その時点におけるディスクトレイ81の搬送量の累積値に応じて、復路方向XRのインク噴射開始位置を設定する(ステップS14)。
以上説明したように、本発明によれば、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とでディスクトレイ81が挟持され、排出駆動ローラ54とディスクトレイ81とは係合しない比較的不安定な支持状態でディスクトレイ81が搬送されるときには、それに起因して生ずるインク噴射間隔γの変動に応じて、インク着弾位置のずれを的確に補正することが可能になる。また、単にインク噴射間隔γが許容範囲となる範囲にインク噴射範囲を制限する従来技術と異なり、インク噴射効率の低下が生じない。したがって、スループットを低下させることなく、ディスクトレイ81に装着した光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際の記録精度を向上させることができる。
また本発明は上記実施例のように、搬送駆動ローラ51及び排出駆動ローラ54の両方でディスクトレイ81が支持されている比較的安定した支持状態であっても、ディスクトレイ81に装着された光ディスクDiが搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とによる挟持から離脱した後は、それに起因して生ずるインク噴射間隔γの変動にも対応して補正値δを変更するのがより好ましい。それによって、スループットを低下させることなく、ディスクトレイ81に装着した光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際の記録精度をより向上させることができる。
さらに本発明おいて補正値δは、インク噴射間隔γが大きく変動するタイミングの前後複数回にわたって段階的に変更するのが好ましい。すなわち補正値δは、インク噴射間隔γが大きく変動するタイミングで一気に変更するのではなく、そのタイミングの前後複数回のインク噴射動作(記録ヘッド62を主走査方向Xへ往復動させながらインクを噴射する動作)の間に段階的に変更するのが好ましい。それによって、インク噴射間隔γが大きく変動するタイミングの予測に誤差が生じてもインク噴射間隔γの変動に応じて補正値δを的確に変更することが可能になる。したがって、ディスクトレイ81に装着した光ディスクDiのラベル面に記録を実行する際の記録精度を確実に向上させることができる。
このインク噴射間隔γが大きく変動するタイミングは、上記実施例においては、例えば区間4の部分、区間8と区間9との境界部分又は区間9と区間10との境界部分である(図18)。例えば、この境界部分の前後にわたる遷移区間をさらに細分化して複数の区間に分割し、補正値δが段階的に変化するように各区間の補正値δを設定すれば良い。あるいは、この遷移区間の始点から記録ヘッド62の往復動作の度に補正値δを一定のステップで段階的に変化させていくようにしても良い。
さらに本発明において補正値δは、噴射ノズル群NY、NM、NC、NKの各噴射ノズルN1〜N180のそれぞれについて、個々に異なる補正値δを設定するようにしても良い。それによって、噴射ノズルN1〜N180のインク噴射間隔γが個々に異なる状態(例えば図11、図12に図示した状態)において、さらに高精度に的確な補正値δを設定して記録を実行することが可能になる。
尚、本発明は、上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
50 インクジェットプリンタ、51 搬送駆動ローラ、52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排出駆動ローラ、55 排出従動ローラ、56 キャリッジガイド軸、70 自動給送装置、80 ディスクトレイ支持装置、81 ディスクトレイ、82 左支持アーム、83 右支持アーム、Di 光ディスク、P 記録紙、X 幅方向、YF 搬送方向
Claims (4)
- 主走査方向に走査される液体噴射ヘッドから液体を噴射することにより被噴射媒体にドットを形成する液体噴射装置であって、
被噴射媒体を保持するための剛体の保持トレイと、
前記保持トレイを前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送手段と、
前記保持トレイの搬送位置に応じて、前記走査におけるドットの形成に係る噴射タイミングを可変させる制御部と、を備える液体噴射装置。 - 前記保持トレイの前記副走査方向における一端が、被噴射媒体のエッジよりも後退して形成されており、前記搬送手段が、前記保持トレイを挟持しつつ搬送するローラ対を備えている、請求項1に記載の液体噴射装置であって、
被噴射媒体が前記ローラ対に掛かる第1状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングと、被噴射媒体が前記ローラ対から外れた第2状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングとが異なることを特徴とする液体噴射装置。 - 前記搬送手段が、前記副走査方向に沿って並設された前記保持トレイを支持するための第1および第2の支持部材を備えている、請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記保持トレイが前記第1および第2の支持部材のうちの一方のみで支持された第1状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングと、前記保持トレイが前記第1および第2の支持部材の両方で支持された第2状態でなされる走査に係る前記噴射タイミングとが異なることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項2または3に記載の液体噴射装置であって、
前記第1状態から前記第2状態へと移行する前記保持トレイの搬送の過程において、複数回の走査により被噴射媒体にドットが形成される際、前記制御部は、当該複数回の走査間において段階的に前記噴射タイミングを可変させることを特徴とする液体噴射装置。
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