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JP2010022222A - ハードタイプパン粉およびそれを用いた畜肉加工品 - Google Patents

ハードタイプパン粉およびそれを用いた畜肉加工品 Download PDF

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Shuichi Miyasaka
秀一 宮坂
Chihiro Itagaki
千尋 板垣
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Abstract

【課題】イーストフードなどの品質改良剤をはじめとして、乳化剤、油脂(ショートニングなど)、バター、脱脂粉乳を含まないハードタイプパン粉と、該パン粉を用いた畜肉加工品の提供。
【解決手段】小麦粉100重量部に対して、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜2重量部を少なくとも含む混合原料を発酵、焼成し、粉砕したハードタイプパン粉。このようなパン粉100重量部を、野菜汁および粉砕した野菜360〜470重量部に浸漬させたものを用いた畜肉加工品。
【選択図】なし

Description

本発明は、イーストフードなどの品質改良剤をはじめとして、乳化剤、油脂(ショートニングなど)、バター、脱脂粉乳を含まないハードタイプのパン粉と、該パン粉を用いた畜肉加工品とに関する。
近年、3歳以下の食物アレルギーの有症率は約10%となっており、そのうち、約60%が鶏卵と乳製品をアレルゲンとするといわれている。最近では、成人になってから食物アレルギーを発症するケースもあり、原材料に、この2大アレルゲンである「卵」と「乳」とを含まない食品を求める人々が増えてきている。
そこで、畜肉加工品においても、あく抜き、マスキング(畜肉の臭み消し)、つなぎの目的で使用される「卵」と、つなぎと食感を引き立てる目的で使用されるパン粉由来の「乳(バター、脱脂粉乳など)」とを、排除する試みがなされている(本発明者等による特許文献1など)。
例えば、「卵」については、食塩の結着作用を利用することでつなぎの効果を代替し、新鮮で臭みの無い国産若鶏を使用することで、マスキング効果を不要とし、卵を無使用とする方法がある。
他方、「乳」については、畜肉加工品に練り込まれるパン粉に由来する。フライなどの衣用パン粉とは異なり、畜肉加工品への練り込み用パン粉としては、従来、食パン(または調理パン)の耳などのいわゆる産業廃棄物を選別、粉砕、乾燥、整粒した低価格のもの(すなわち、赤パン粉)が使用されている。
このような赤パン粉には、バターや脱脂粉乳由来の「乳」成分をはじめとして、小麦粉、砂糖、油脂(ショートニングなど)、イースト、食塩、乳化剤、品質改良剤(イーストフードなど)が原材料として含まれているのが現状である。
固形脂であるショートニングは、パンのボリュームをアップさせ製パン性を上げるために配合されている。乳化剤は、水分を保持する老化防止剤であり、焼成後のパンをより長く柔らかく保つために配合されている。イーストフードは、その名のとおりイースト菌が食べる養分であり、(発酵度合いの予測が可能になるので)パン生地を扱いやすくし(少ない原料でもフワフワしたパンを一度にたくさんつくれるので)生産性を上げるために配合されている。
最近では、「乳」成分だけでなく、トランス脂肪酸が懸念されている「ショートニング」や、グリセリン脂肪酸エステルなどの合成添加物である「乳化剤」、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、リン酸塩など13品目の合成添加物から選択した4〜5品目を混ぜてつくられる「イーストフード」についても無使用(無配合)としたい要望がでてきている。
さらに、このような要望に加えて、加工品のパッケージの原材料欄に表記される「香辛料」に対しても、何を使用しているのか不安だという声が消費者から寄せられている。
特願2007−174941
本発明は、上記のような状況を考慮し、イーストフードなどの品質改良剤をはじめとして、乳化剤、油脂(ショートニングなど)、バター、脱脂粉乳を含まないハードタイプのパン粉と、該パン粉を用いた畜肉加工品とを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は、「乳」成分や油脂(ショートニング)、その他の添加剤(イーストフード、乳化剤)を省くために、パンの耳などの産業廃棄物を利用した赤パン粉ではなく、小麦粉、イースト、食塩のみからなるパンを焼成することから始め、それを粉砕したものをパン粉とすることに着目し、試行錯誤を重ねた結果、
使用する各原材料の配合比、パンを作る際の発酵条件などを特定のものとすることで、所望のパン粉が工業生産的に得られることを見出し、さらに、このパン粉を用いることで「卵」と「乳」を含まずとも成形性や食感が決して劣らないばかりか、より肉や素材の味を楽しめる畜肉加工品を製造できることをも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のハードタイプパン粉は、小麦粉100重量部に対して、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜2重量部を少なくとも含む混合原料を発酵、焼成し、粉砕したものである。これにより、「卵」や「乳(バター、脱脂粉乳)」に加え、工業生産されるパン(パン粉)の原材料として従来必須成分であった「油脂(ショートニング)」「乳化剤」「イーストフード」を無配合とすることが可能となり、さらにそれらを無配合とすることで砂糖と食塩の配合割合を低減させることもできる。
このとき、基準品より、1.5倍以上の荷重で粉砕が開始する硬さを有するハードタイプパン粉であることが好ましい。この基準品とは、油脂やイーストフード、乳化剤などを含む一般的なパン粉であればよく、本発明では、小麦粉100重量部に対して、砂糖1〜10重量部、油脂1〜10重量部、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜3重量部、乳化剤0.1〜1重量部、イーストフード0.01〜0.1重量部を少なくとも含む混合原料を、本発明のハードタイプパン粉と同じ条件で発酵、焼成し、粉砕したパン粉を使用することとする。
また、本発明の畜肉加工品は、上記のようなハードタイプパン粉100重量部を、野菜汁および粉砕した野菜360〜470重量部に浸漬させたものを用いることが好ましく、該野菜としては、ショウガおよび/または玉葱であることがより好ましい。
この畜肉加工品については、上記浸漬物と畜肉とを混合したものであってもよい。
なお、本発明における畜肉加工品とは、畜肉はもとより、魚介類の肉や家禽の肉を使用した加工品を含むものとする。
本発明のハードタイプパン粉においては、まず、小麦粉100重量部に対して、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜2重量部を少なくとも含む混合原料を発酵させることが重要である。
イーストの配合量は、少なすぎると、発酵の度合いが不十分となり、排出される炭酸ガス量が減少するため、パンのメが非常に詰まるものとなる。多すぎても、発酵の作用は飽和し無駄である。
食塩の配合量は、少なすぎると、乳酸菌や酪酸菌等の有害微生物が増殖したり、パン生地の粘着性が高まり作業性が低下する虞がある。多すぎても、それら(有害微生物の増殖や生地の粘着度)の制御作用は飽和するうえ、出来上がりのパン粉の塩味が強いものになってしまう。
なお、本発明におけるハードタイプパン粉とは、乾燥パン粉であって、前述の基準品に比べて食感等において硬いもの(具体的には、基準品より、1.5倍以上の荷重で粉砕が開始する硬さを有するもの)をさす。
主成分である小麦粉は、澱粉に対するたん白質含有量によって、多い方から強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉に分類され、製造するパンの種類によって通常選択されている。本発明では、強力粉または準強力粉が好ましく用いられる。
イーストとしては、生イーストを使用する。
食塩としては、食塩として一般に市販されているものをそのまま用いればよい。
本発明では、上記小麦粉、イースト、食塩の他に、工業生産性を考慮し、イーストの発酵時間の短縮化を図るために、小麦粉100重量部に対して、砂糖0.1〜5重量部を配合してもよい。
この砂糖としては、上白糖、グラニュー糖、白双糖、三温糖、中双糖、和三盆、黒砂糖などを用いればよい。
本発明のハードタイプパン粉は、このような原料を前述の配合比で混合し、これを発酵させた後、焼成して得たパンを粉砕してなる。
代表的なパン粉生地の製造法としては、ストレート法、中種法、液種法、中麺法などが挙げられるが、中でも、生産効率の良さから、パン生地の全原料を最初から混ぜるストレート法が好ましい。
例えば、ストレート法では、パン粉生地の全原料をミキサー等を用いて混捏し、発酵室にて第一次発酵を行い、デバイダーにて分割、モルダーにて成型・型詰を経た後、焼成機にて第二次発酵を行えばよい。
本発明のハードタイプパン粉においては、第一次発酵が30〜35℃、湿度78〜82%、40〜60分であること、第二次発酵が38〜40℃、湿度80〜90%、70〜80分であることが好ましい。一般的な業務用パン粉のパン生地の発酵時間に比べて、第一次発酵時間を短めに、第二次発酵時間を長めにすることで、「油脂(ショートニング)」や「イーストフード」が無配合であるにもかかわらず、生地を適度に(パン粉用途として最低限必要レベルにまで)膨らますことが可能となる。
パン粉生地を焼成する方法としては、焙焼法(例えば、180℃以上の乾燥空気中で生地を焼成する)でも電極法(例えば、100〜200Vの電圧を負荷することによって生地を焼成する)でもよいが、焦げ目(クラスト)の出ない、電極法の方が好ましい。
得られたパンは、粉砕前に老化させる。老化条件としては、例えば、室温15℃以下のクーリング室などにて、1〜24時間放置すればよい。
老化後、常法により所定の粗さに粉砕し、本発明のハードタイプパン粉が得られる。
後述するような畜肉加工品に練り込んだ際に、パン粉の乾燥度は生地の水分量を左右し、パン粉の粒度は見た目や結着力に影響するので、水分含有量は9〜15%、粒度は4〜5メッシュ程度が好ましい。
本発明のハードタイプパン粉は、基準品(油脂やイーストフード、乳化剤などを含む一般的なパン粉)より、1.5倍以上、より好ましくは1.5〜2.5倍の荷重で粉砕が開始する硬さを有すればよい。このような硬さがあれば、後述するような畜肉加工品に練り込んだ際に、良好な食感をもたらすものとなる。
本発明における基準品は、小麦粉100重量部に対して、砂糖1〜10重量部、油脂1〜10重量部、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜3重量部、乳化剤0.1〜1重量部、イーストフード0.01〜0.1重量部を少なくとも含む混合原料を、本発明のパン粉と同じ条件で発酵、焼成し、粉砕したパン粉とする。
硬度の特定方法としては、例えば、硬度計(プッシュプルスケール)で試料(本願発明のパン粉、基準品のパン粉)を1粒ずつ測定し、比較すればよい。
本発明のハードタイプパン粉は、小麦粉、イースト、食塩からなるため、色調は白く、ヘルシーで、トラディショナルなパンの香味(風味)に優れたものである。また、油脂無配合であるため、“サクサク”というより“ガリガリ”とした食感が楽しめる。
よって、このような本発明のハードタイプパン粉を、畜肉加工品に練り込んだ際には、「卵」と「乳」を含まずとも成形性や食感は全く低下することなく、むしろ肉や野菜の味(おいしさ)をより生かすことができ、例えば、ソースに用いるトマトペーストを生に近いもの(濃縮度の低いもの)に変更できたり、ソースへの油やチーズの配合をゼロにできたり、必要以上に味(調味料・香辛料)を濃くする必要がない畜肉加工品が得られる。
なお、畜肉加工品としては、パン粉を使用する加工食品であれば特に限定されず、例えば、ハンバーグ、ミートボール、コロッケなどが挙げられる。
本発明のハードタイプパン粉は、前述のような硬さを有するため、畜肉加工品に練り込む際には、液体≪例えば、水、調味液、油、野菜汁・果汁(摩り下ろした野菜・果物ペーストを濾したもの等)、粉砕した野菜・果物から出る水分など≫にてふやかしてから用いることが好ましい。
具体的には、畜肉加工品の種類、嗜好などにも左右されるが、ハードタイプパン粉100重量部を、野菜汁および粉砕した野菜360〜470重量部、より好ましくは400〜430重量部に浸漬させてから用いることが好適な例として挙げられる。パン粉に対する液体の量が少なすぎると、パン粉が十分にふやけず、最終製品である畜肉加工品の表面にプツプツと白い斑点状にパン粉が浮き出てしまい、外観が悪くなる。また液体の量が多すぎると、パン粉がふやけすぎてしまい、つなぎとしての役割を果たさない。
上記野菜としては、ニンニク、ショウガ、トマト、玉葱、人参、大根、ジャガイモ、トウモロコシ、瓜類、かぼちゃなどが挙げられ、中でも、ショウガ汁および粉砕した玉葱に浸漬させたものを、畜肉等その他の材料と混合することが好ましい。
ショウガ汁については、生のショウガを摩り下ろしたペーストを濾したものが好適に用いられる。粉砕した玉葱としては、大きすぎると、水分が充分に出ないので、例えば、皮をむいた生の玉葱をダイスカット機で、粒径3mm程度に裁断したものを用いるとよい。
上記好ましい態様の一つであるショウガ汁と粉砕した玉葱との両方に浸漬する場合は、本発明のハードタイプパン粉100重量部に対して、ショウガ汁12〜20重量部、粉砕した玉葱350〜450重量部とすればよい。
液体への浸漬時間については、温度にもよるが、該パン粉が出来上がりの製品(畜肉加工品)に白い斑点状に現れない程度まで行う必要があり、常温下では通常1〜5分程度である。
本発明のハードタイプパン粉は、小麦粉、イースト、食塩からなるにも拘わらず工業生産可能なものである。
したがって、バターや脱脂粉乳由来の「乳」成分だけでなく、合成添加物である「乳化剤」や「イーストフード」、トランス脂肪酸が懸念されている「ショートニング」についても無使用(無配合)とすることができる。さらにそれらを無配合とすることで、(パン粉全体に対する)食塩や砂糖の配合割合を必要最小限にできる。
このようなパン粉を用いた畜肉加工品は、さらに「卵」を無配合とすることで、小麦以外の対象アレルゲンを排除でき、食感はむしろ柔らかいものとなる傾向がある。
また、本発明によるヘルシーで、シンプルなパンの香味(風味)に優れたパン粉を用いることで、(畜肉加工品の材料である)肉や野菜そのものの味(おいしさ)をより生かせるため、(該加工品に配合する)香辛料は少なく、(該加工品に絡める)ソース等もあっさりした(薄)味に変更が可能である。
<ハードタイプパン粉の製造>
実施例1
以下の配合物を以下の工程操作により処理して、本発明のハードタイプパン粉を製造した。
(配合)
小麦粉 100重量部
砂糖 2重量部
イースト 1.5重量部
食塩 0.6重量部
水 60重量部
(工程)ストレート法
上記原料を混捏し、第一次発酵(温度32℃、湿度80%、40〜50分)を行った。次に、得られた生地を成型・型詰し、第二次発酵(温度38〜40℃、湿度80〜90%、70分)を行った。
焼成(電圧200V、15分通電)して得られたパンを、室温15℃以下で24時間老化させた。
老化後、粉砕機を用いてパンを粉砕し、水分12.0±2%、粒度5メッシュ(フレーク状)のパン粉を得た。
得られたパン粉を硬度計で計測したところ0.26kgfで粉砕が開始した。
<従来のパン粉(基準品)の製造>
比較例1
以下の配合物を、発酵条件を第一次発酵は温度32℃、湿度80%、70分。第二次発酵は温度38℃、湿度80%、90分とし、工程を第一次発酵(70分)→パンチ(30分)→分割/丸目(ベンチ20分)→成型→第二次発酵(90分)→焼成200℃(40分)でパン粉を製造し、基準品とした。
(基準品の配合)
小麦粉 100重量部
砂糖 4重量部
油脂(ショートニングとバター含む) 4重量部
イースト 1.6重量部
食塩 2重量部
脱脂粉乳 2重量部
乳化剤 0.2重量部
品質改良剤(イーストフード) 0.1重量部
水 72重量部
得られたパン粉について、実施例1と同一条件にて荷重をかけたところ0.12kgfで粉砕が開始した。
このようにして、本願発明のハードタイプパン粉(実施例1)が、基準品(比較例1)よりも約2倍の荷重で粉砕が開始する硬さを有することがわかった。
<畜肉加工品の製造>
実施例2
実施例1で得たパン粉10kgを、ショウガ汁1.5kgと粉砕した玉葱40kgとに20℃にて5分浸漬させた。
内羽がスクリュータイプの混合機に、ショウガ汁と粉砕した玉葱に浸漬させたパン粉を、挽いた鶏肉160kg、馬鈴薯澱粉4.5kg、砂糖1.0kg、食塩1.0kgと共に投入し、3分間混合した。
得られた混合物を、成型機にて1ヶあたり15gのミートボール状に成型し、150℃前後の菜種油で4分間フライした。
得られたミートボールに、濃縮度が6〜8倍程度のトマトペースト90kg、酢70kg、みりん45kg、しょう油40kg、グラニュー糖125kg、コーンスターチ30kg、食塩8kg、白コショウ0.5kg、水450kgからなるソースを充填し、チキンミートボールを製造した。
実施例3
実施例1で得たパン粉20kgを、粉砕した玉葱72kgに、20℃にて5分浸漬させた。
内羽がスクリュータイプの混合機に、粉砕した玉葱に浸漬させたパン粉を、挽いた鶏肉200kg、白コショウ0.5kg、ナツメグパウダー0.5kg、食塩1.0kgと共に投入し、5分間混合した。
得られた混合物を、成型機にて1ケあたり60g程度のハンバーグ状に成型し、150℃前後の菜種油で3分間フライした。
得られたハンバーグに、濃縮度が6〜8倍程度のトマトペースト80kg、酢30kg、ウスターソース100kg、しょう油30kg、グラニュー糖80kg、馬鈴薯澱粉25kg、食塩4kg、ナツメグパウダー0.7kg、セージパウダー0.7kg、クローブパウダー0.7kg、ローレルパウダー0.15kg、シナモンパウダー0.15kg、玉葱ペースト60kg、りんごペースト9kg、大蒜みじん切り1kg、水480kgからなるソースを充填し、チキンハンバーグを製造した。
<従来の畜肉加工品の製造>
比較例2
実施例2と同様の混合機に、比較例1で得たパン粉15kgと共に、挽いた鶏肉150kg、粉砕した玉葱40kg、ショウガ汁1.5kg、卵白10kg、馬鈴薯澱粉4.5kg、砂糖1kg、食塩1kg、白コショウ0.05kgを投入し、3分間混合した。
得られた混合物を、実施例2と同様にミートボール状に成型・フライした。
得られたミートボールに、濃縮度が8〜10倍程度のトマトペースト85kg、酢75kg、みりん50kg、しょう油45kg、サラダ油30kg、グラニュー糖125kg、コーンスターチ30kg、食塩12kg、白コショウ0.45kg、水450kgからなるソースを充填し、チキンミートボールを製造した。
比較例3
実施例3と同様の混合機に、比較例1で得たパン粉25kgと共に、挽いた鶏肉180kg、粉砕した玉葱25kg、卵白10kg、食塩1kgを投入し、3分間混合した。
得られた混合物を、実施例3と同様にハンバーグ状に成型・フライした。
得られたハンバーグに、濃縮度が8〜10倍程度のトマトペースト75kg、酢20kg、ウスターソース130kg、しょう油35kg、グラニュー糖70kg、馬鈴薯澱粉25kg、食塩4.5kg、チェダーチーズ10kg、ナツメグパウダー0.8kg、ハンバーグミックス(セージ、クローブ、ローレル、シナモン、コリアンダー、ジンジャー、コショウ、陳皮、オニオン、ガーリック、パプリカ、セロリ−シード、メース、クミン、レッドペッパー、オールスパイスを含む)3kg、玉葱ペースト50kg、水350kgからなるソースを充填し、チキンハンバーグを製造した。
実施例1で得た本発明のパン粉を用いた畜肉加工品(実施例2,3)は、比較例1で得た従来のパン粉を用いた畜肉加工品(比較例2,3)と比べ、卵と乳成分が排除されているにも拘わらず、同一の成型機・混合機をそのまま使用することができ、成型・フライ後の外観も(パン粉が白い斑点状として視認されることなく)同様であった。
また、実施例1で得た本発明のパン粉を用いた畜肉加工品(実施例2,3)について、比較例1で得た従来のパン粉を用いた畜肉加工品(比較例2,3)を現在月1回以上食べているヘビーユーザーを対象に、「味」、「食感」、「見た目」のアンケートを行った(有効回答数:40家族(55名))。結果を表1に示す。
表中、比較例2,3に比べて劣る(美味しくない、硬い・ぽそぽそしている・物足りない、ソースの色が気になる等)と感じるものを「悪い」、比較例2,3と同程度に感じるものを「普通」、比較例2,3に比べて良い(美味しい、柔らかい・丁度良い、手作り感がある・食欲がそそられる等)と感じるものを「良い」、比較例2,3に比べて格段に良いと感じるものを「すごく良い」と評価している。
Figure 2010022222
なお、従来品(比較例2,3)と比較した上記アンケートでは、「ふんわりしていてやわらかい」、「口に入れたときの感じが柔らかくすんなりと食べられた」、「香りがよく、トマトの酸味が効いていた」、「トマトっぽくっておいしい」等のコメントも寄せられた。
このように、実施例2,3のミートボールやハンバーグでは、ヘルシーで、トラディショナルなパンの香味(風味)に優れたパン粉を用いた結果、肉や野菜そのものの味をより生かせるため、充填するソースにおいて、1)使用する香辛料の全体に対する配合量と種類を減らす、2)油やチーズの使用をやめる、3)トマトの濃縮度を下げる、等によって近年消費者に好まれているあっさりした(薄)味とすることも可能であることがわかった。
参考例1
実施例1で得たパン粉10kgを、ショウガ汁1.5kgと粉砕した玉葱30kgに浸漬させる以外は、実施例2同様にしてチキンミートボールを製造した。
参考例2
実施例1で得たパン粉10kgを、ショウガ汁3.0kgと粉砕した玉葱50kgに浸漬させる以外は、実施例2と同様にしてチキンミートボールを製造した。
参考例1で得た畜肉加工品は、表面にプツプツと白い斑点状にパン粉が浮き出ており外観が悪く、食感もぽそぽそしていた。
参考例2で得た畜肉加工品は、表面に斑点状は見られないが、食感が非常に柔らかくベチャベチャ感が残っていた。
本発明のハードタイプパン粉は、小麦粉、イースト、食塩からなるため、バターや脱脂粉乳由来の「乳」成分だけでなく、合成添加物である「乳化剤」や「イーストフード」、トランス脂肪酸が懸念されている「ショートニング」についても無使用(無配合)である。
従って、卵、乳に対するアレルギーを持つ人、健康への関心が高い人などが摂取するのに好適である。

Claims (6)

  1. 小麦粉100重量部に対して、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜2重量部を少なくとも含む混合原料を発酵、焼成し、粉砕したハードタイプパン粉。
  2. 基準品より、1.5倍以上の荷重で粉砕が開始する硬さを有する請求項1に記載のハードタイプパン粉。
  3. 基準品が、小麦粉100重量部に対して、砂糖1〜10重量部、油脂1〜10重量部、イースト0.1〜3重量部、食塩0.1〜3重量部、乳化剤0.1〜1重量部、イーストフード0.01〜0.1重量部を少なくとも含む混合原料を発酵、焼成し、粉砕したパン粉であることを特徴とする請求項2に記載のハードタイプパン粉。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のハードタイプパン粉100重量部を、野菜汁および粉砕した野菜360〜470重量部に浸漬させたものを用いた畜肉加工品。
  5. 野菜がショウガおよび/または玉葱であることを特徴とする請求項4に記載の畜肉加工品。
  6. 請求項4または5に記載の浸漬物と、畜肉とを混合した畜肉加工品。
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