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JP2010004199A - 超音波トランスデューサおよびその製造方法 - Google Patents

超音波トランスデューサおよびその製造方法 Download PDF

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JP2010004199A JP2008159955A JP2008159955A JP2010004199A JP 2010004199 A JP2010004199 A JP 2010004199A JP 2008159955 A JP2008159955 A JP 2008159955A JP 2008159955 A JP2008159955 A JP 2008159955A JP 2010004199 A JP2010004199 A JP 2010004199A
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Shuntaro Machida
俊太郎 町田
Takashi Kobayashi
小林  孝
Taiichi Takezaki
泰一 竹▲崎▼
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Abstract

【課題】容量検出型超音波トランスデューサ(CMUT)において、高送信音圧と高受信感度とを実現することのできる技術を提供する。
【解決手段】上部電極7の中央部分に、例えば直径が10μm程度の開口部7aを形成する。超音波トランスデューサの駆動時に、上面から見て、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜の下面と、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜の上面とが接触する接触領域14を内包するように開口部7aを設けることにより、接触領域14において、第1および第2絶縁膜が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波トランスデューサおよびその製造技術に関し、特に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により製造した超音波トランスデューサ、およびその製造に適用して有効な技術に関するものである。
超音波トランスデューサは、人体内の腫瘍などの診断または構造物の非破壊検査などに用いられている。これまでは、主として圧電体の振動を利用した超音波トランスデューサが用いられてきた。しかし、近年のMEMS技術の進歩に伴い、振動部をシリコン基板上に形成した容量検出型超音波トランスデューサ(CMUT:Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が実用化を目指して、現在開発されている。
例えば米国特許第6320239B1号明細書(特許文献1)には、単体のCMUTおよびアレイ状に配置されたCMUTが開示されている。
また、米国特許第6571445B2号明細書(特許文献2)には、シリコン基板上に形成された信号処理回路の上層にCMUTを形成する技術が開示されている。
また、2007 アイ・イー・イー・イー ウルトラソニックス シンポジウム(IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM)、p.511−514(非特許文献1)には、振動するメンブレンの下部に支柱を形成した構造のCMUTが記載されている。
米国特許第6320239B1号明細書 米国特許第6571445B2号明細書 2007 アイ・イー・イー・イー ウルトラソニックス シンポジウム(IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM)、p.511−514
CMUTは、圧電体を用いたトランスデューサと比較して、使用できる超音波の周波数帯域が広いまたは高感度であるなどの利点を有している。またCMUTは、LSI(Large Scale Integration)加工技術を用いて作製されるので微細加工が可能である。特に、超音波素子をアレイ状に並べて、それぞれの超音波素子を独立に制御するトランスデューサでは、CMUTは必須となると考えられる。何故ならば、上記トランスデューサでは、各超音波素子への配線が必要であることからアレイ内の配線数が膨大な数になることが考えられるが、CMUTはLSI加工技術を用いて作製されるので、それらの配線が容易であるからである。さらには超音波送受信部からの信号処理回路を1つの半導体チップに混載することも、CMUTでは可能だからである。
図26を用いてCMUTを構成する超音波素子の基本的な構造および動作を説明する。図26(a)はCMUT駆動のための直流電圧および交流電圧が印加されず、メンブレンが振動していない状態での超音波素子の要部断面図を示し、(b)はCMUT駆動のための直流および交流の電圧が印加されて、メンブレンが振動している状態での超音波素子の要部断面図を示している。
下部電極101の上層に空洞部102が形成されており、絶縁膜103が空洞部102を囲む構造をしている。絶縁膜103の上層には上部電極104が配置されている。絶縁膜103および上部電極104がCMUT駆動時に振動するメンブレン105を構成する。図中、符号106および107はそれぞれ、メンブレンの下面および下部電極の上面を表しており、また、符号108および109はそれぞれ、半導体基板および絶縁膜を表している。
上部電極104と下部電極101との間に直流電圧および交流電圧を重畳すると、静電気力が上部電極104と下部電極101との間に働き、印加した交流電圧の周波数によりメンブレン105が振動することで、超音波を発信する。
逆に、受信の場合は、メンブレン105の表面に到達した超音波の圧力により、メンブレン105が振動する。すると、上部電極104と下部電極101との間の距離が変化するので、容量の変化として超音波を検出することができる。
上記動作原理から明らかであるが、超音波の送信時には、メンブレン105の振動幅を大きくすればするほど、高い超音波圧力を発生させることができる。従って、空洞部102の厚さを最大限使用して、メンブレン105を振動させることが望ましい。一方、超音波の受信時には、上部電極104と下部電極101との間の容量変化により超音波を検出するので、上部電極104と下部電極101との間隔が狭ければ狭いほど、感度が良いことになる。従って、空洞部102の厚さは狭い方が望ましい。つまり、超音波の高音圧送信と高感度受信とは、空洞部102の厚さに関して、相反する関係となっている。そこで、所望の超音波の音圧および感度を得るために、空洞部102の厚さの最適化を行う必要がある。その場合、最大送信音圧を得るためには、メンブレン105の振動幅を最適化された空洞部102の厚さ分にすればよいことになる。
しかし、メンブレン105の振動時に、メンブレン105の下面106が下部電極101の上面107にわずかにでも接触すると(図26(b)の状態)、上部電極104と下部電極101とに挟まれた絶縁膜103での電流の集中、または接触による局所的な温度上昇に起因した絶縁膜103への注入電流量の増加などが生じて、接触領域(細かい点線で囲まれた領域)110において上部電極104と下部電極101とに挟まれた絶縁膜103の絶縁耐圧が劣化してしまう。また、メンブレン105の振動を繰返し行い、メンブレン105の下面106が下部電極101の上面107に繰返し接触すると、絶縁膜103の絶縁耐圧が著しく劣化して、絶縁膜103の絶縁耐圧がCMUTの駆動電圧よりも低い値になってしまうこともある。この場合、CMUT駆動中に絶縁膜103の絶縁破壊が起きる可能性があり、CMUTの長期間駆動の信頼性を低下させる原因の1つとなる。
前述した特許文献1または特許文献2に開示されたCMUTでは、長期信頼性を確保するために、直流電圧および交流電圧を調整して、メンブレンの下面が下部電極の上面に接触することを防止する必要がある。しかも、CMUTの製造ばらつき、または駆動時の電圧源の出力ばらつきなどを考慮すると、メンブレンの下面が下部電極の上面に接触することを防止するためには、マージンをもって、CMUTの駆動電圧をメンブレンの下面が下部電極の上面に接触しない最大の電圧よりも低い電圧に設定する必要がある。このため、最大送信音圧が低くなってしまう。
前述した非特許文献1では、下部電極の上面よりも突き出た絶縁膜の支柱を形成し、メンブレンが下部電極に接触しない構造が示されている。しかし、この構造では、支柱が下部電極の上面から突き出た構造となっているため、空洞部の厚さを最大限利用した振動をさせることができず、最大送信音圧が低くなってしまう。
本発明の目的は、容量検出型超音波トランスデューサ(CMUT)において、高送信音圧と高受信感度とを実現することのできる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、容量検出型超音波トランスデューサ(CMUT)において、長期間駆動の信頼性を向上することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、一実施例を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施例は、下部電極と、下部電極を覆うように形成された第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に、上面から見て、下部電極と重なるように形成された空洞部と、空洞部を覆うように形成された第2絶縁膜と、第2絶縁膜上に、上面から見て、空洞部と重なるように形成された上部電極とを備えた超音波トランスデューサである。上部電極の中央部分に開口部が形成され、超音波トランスデューサの駆動時に、上面から見て、上記開口部が下部電極と上部電極との電位差が最大になったときの第1絶縁膜と第2絶縁膜とが接触する領域を内包するものである。
本実施例は、超音波トランスデューサの製造方法である。まず、半導体基板の主面上に下部電極を形成した後、下部電極を覆うように第1絶縁膜を形成する。その後、第1絶縁膜上に、上面から見て、下部電極と重なるように犠牲パターンを形成した後、犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成し、さらに第2絶縁膜上に、上面から見て、中央部分に開口部を有する上部電極を犠牲パターンと重なるように形成した後、上部電極を覆うように第3絶縁膜を形成する。その後、犠牲パターンに達するエッチング孔を第2および第3絶縁膜に形成し、エッチング孔を介して犠牲パターンを除去することにより、空洞部を形成した後、エッチング孔および第2絶縁膜を覆うように第4絶縁膜を形成する。上部電極に形成された開口部は、上部電極が振動する際に、上面から見て、第1絶縁膜と第2絶縁膜とが接触する領域を内包するように上部電極に形成されるものである。
本願において開示される発明のうち、一実施例によって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
容量検出型超音波トランスデューサ(CMUT)において、高送信音圧と高受信感度とを実現することができ、また、長期間駆動の信頼性を向上させることができる。
本実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、本実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、本実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、本実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。また、本実施の形態において、ウエハと言うときは、Si(Silicon)単結晶ウエハを主とするが、それのみではなく、SOI(Silicon On Insulator)ウエハ、集積回路をその上に形成するための絶縁膜基板等を指すものとする。その形も円形またはほぼ円形のみでなく、正方形、長方形等も含むものとする。
また、本実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1によるCMUTを構成する超音波素子を図1〜図3を用いて説明する。図1はCMUTを構成する1つの超音波素子の要部上面図、図2(a)は図1のA−A’線に沿った要部断面図、図2(b)は図1のB−B’線に沿った要部断面図である。また、図3はCMUT駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図1のB−B’線に沿った要部断面図である。
図1および図2に示すように、半導体基板1の主面上に形成された絶縁膜2の上層に超音波素子M1の下部電極(第1電極)3が形成されている。下部電極3の上層には第1絶縁膜4を介して空洞部5が形成されている。上面から見た空洞部5の形状は六角形であり、その一辺の長さは、例えば20〜30μm程度である。また、空洞部5を囲むように第2絶縁膜6が形成され、第2絶縁膜6の上層に上部電極(第2電極)7が形成されている。上面から見た上部電極7の形状は、空洞部5の形状に沿った六角形であり、上部電極7の中央部分には、例えば直径10μm程度の開口部7aが設けられている。上部電極7の上層には第3絶縁膜8および第4絶縁膜9が順次形成されている。
また、六角形の空洞部5の引き出し部には、第2絶縁膜6および第3絶縁膜8を貫通するエッチング孔10が形成されている。このエッチング孔10は、空洞部5を形成するために設けられたものであり、空洞部5を形成した後、第4絶縁膜9によって埋め込まれている。空洞部5および上部電極7が形成されていない領域の第1、第2、第3および第4絶縁膜4,6,8,9には、下部電極3に達するパッド開口部11が形成されており、このパッド開口部11を介して下部電極3へ電圧を供給することができる。また、上部電極7上の第3および第4絶縁膜8,9には、上部電極7に達するパッド開口部12が形成されており、このパッド開口部12を介して上部電極7へ電圧を供給することができる。CMUT駆動時に振動するメンブレン13は第2絶縁膜6、第3絶縁膜8、第4絶縁膜9および上部電極7で構成される。
超音波素子M1は、前述したように、上面から見た空洞部5の形状は六角形をしている。このため、上部電極7と下部電極3との間に直流電圧および交流電圧を印加した場合、メンブレン13の振動の最大変位点は六角形の中心点となる。従って、メンブレン13の下面(第2絶縁膜6の下面)が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する点は、まず、六角形の空洞部5の中心点となり、上部電極7と下部電極3との電位差の上昇とともに、上記接触する点が接触領域(相対的に細かい点線で囲まれた領域)14となって空洞部5の中心点から外周部へと広がっていき、電位差が最大になったときに接触領域14の面積が最大となる。前述した上部電極7の中央部分に形成された開口部7aは、上面から見て、面積が最大となったときの接触領域14を内包するように設けられている。
図3は、メンブレン13の振動により、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4の上面に接触し、接触領域14の面積が最大になった瞬間の図である。上部電極7の中央部分に開口部7aが形成されていることから、CMUT駆動時に、第2絶縁膜6の下面が第1絶縁膜4の上面に接触する電圧でメンブレン13を振動させた場合でも、接触領域14において上部電極7と下部電極3とによって第1および第2絶縁膜4,6が挟まれることがない。これにより、接触領域14では電流が流れにくくなり、第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。
すなわち、上部電極7の中央部分に開口部7aが形成されていない場合は、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6は上部電極7と下部電極3とによって挟まれる構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れて第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧が劣化してしまう。しかし、本実施の形態1では、上面から見て、面積が最大となった時の接触領域14を内包する開口部7aが上部電極7に設けられているので、メンブレン13が振動しても、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れないので第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。
第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化が抑制できることにより、メンブレン13の振動幅を第1絶縁膜4と第2絶縁膜6との間に設けられている空洞部5の厚さ分とすることができるので、空洞部5の厚さを最大限利用したメンブレン13の振動が可能となる。その結果、所望の送信音圧および受信感度を得るために空洞部5の厚さの最適化を行った場合、メンブレン13の振動幅を最適化された空洞部5の厚さ分にすることにより、最大送信音圧が得られるので、CMUTの高送信音圧と高受信感度とを実現させることができる。また、第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化が抑制できることにより、CMUTの長期動作の信頼性を向上させることができる。
上部電極7の中央部分に設けられた開口部7aの面積は、上面から見て、接触領域14の3倍程度が望ましい。つまり、上面から見て、開口部7aの内壁が、接触領域14の外周から接触領域14の幅程度、離れていればよい。
また、開口部7aを設けることにより、上面から見た上部電極7と下部電極3との重なり面積が小さくなり、受信時の電気容量変化が小さくなることが考えられるが、開口部7aの面積が接触領域14の3倍程度であれば、上部電極7と下部電極3との重なり面積の減少も無視できる程度となる。
次に、本実施の形態1によるCMUTを構成する超音波素子の製造方法を図4〜図13を用いて順次説明する。図4〜図13の各(a)は、図1のA−A’線に沿った要部断面図、図4〜図13の各(b)は、図1のB−B’線に沿った要部断面図を示している。
まず、図4(a)および(b)に示すように、半導体基板1上に酸化シリコン膜からなる絶縁膜2を形成し、さらに絶縁膜2上に窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および窒化チタン膜を順次堆積して積層構造の下部電極3を形成する。絶縁膜2の厚さは、例えば400nm、下部電極3を構成する下層の窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および上層の窒化チタン膜の厚さはそれぞれ、例えば50nm、600nmおよび50nmである。続いて、下部電極3上に、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化シリコン膜からなる第1絶縁膜4を堆積する。第1絶縁膜4の厚さは、例えば200nmである。
次に、図5(a)および(b)に示すように、第1絶縁膜4上に、例えばプラズマCVD法によりアモルファスシリコン膜16を堆積する。アモルファスシリコン膜16の厚さは、例えば100nmである。
次に、図6(a)および(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、アモルファスシリコン膜16を加工して犠牲パターン16aを形成する。この犠牲パターン16aは後の工程で除去されて、その除去された部分に空洞部5が形成される。
次に、図7(a)および(b)に示すように、犠牲パターン16aを覆うように、例えばプラズマCVD法により酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜6を堆積する。第2絶縁膜6の厚さは200nmである。
次に、図8(a)および(b)に示すように、第2絶縁膜6上に、例えばスパッタリング法により窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および窒化チタン膜を順次堆積して積層膜を形成する。続いて、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、上記積層膜を加工して上部電極7を形成する。上部電極7を構成する下層の窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および上層の窒化チタン膜の厚さはそれぞれ、例えば50nm、300nmおよび50nmである。このときに、上部電極7に開口部7aも同時に形成する。
次に、図9(a)および(b)に示すように、例えばプラズマCVD法により、上部電極7を覆うように窒化シリコン膜からなる第3絶縁膜8を堆積する。第3絶縁膜8の厚さは、例えば300nmである。このときに、上部電極7に設けられた開口部7aの内部も第3絶縁膜8により埋め込まれる。
次に、図10(a)および(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、第2および第3絶縁膜6,8を加工して犠牲パターン16aに到達するエッチング孔10を形成する。その後、図11(a)および(b)に示すように、エッチング孔10を介して、犠牲パターン16aをフッ化ゼノンガス(XeF)によりエッチングすることにより、犠牲パターン16aが除去された部分に空洞部5を形成する。
次に、図12(a)および(b)に示すように、エッチング孔10の内部を埋め込むために、例えばプラズマCVD法により窒化シリコン膜からなる第4絶縁膜9を堆積する。第4絶縁膜9の厚さは、例えば800nmである。続いて、図13(a)および(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、第1、第2、第3および第4絶縁膜4,6,8,9を加工して下部電極3に達するパッド開口部11を形成し、第3および第4絶縁膜8,9を加工して上部電極7に達するパッド開口部12を形成する。以上の製造過程により本実施の形態1によるCMUTを構成する超音波素子M1が略完成する。
なお、本実施の形態1では、前述した図1において、超音波素子M1の空洞部5は、上面から見て、六角形の形状をしているが、形状はこれに限定されるものではなく、任意の形状であってよい。その場合も、上面から見て、接触領域14(メンブレン13の振動によりメンブレン13の下面(上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面)が下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する領域)を内包する開口部7aを上部電極7に設ければよい。
図14(a)および(b)にそれぞれ、本実施の形態1による空洞部が円形の場合の超音波素子の要部平面図および空洞部が四角形の場合の超音波素子の要部平面図を示す。
図14(a)に示す空洞部5が円形の場合の超音波素子M2では、空洞部5が六角形の場合と同様にメンブレン13の振動による接触領域14は円形の中央部分となる。従って、上面から見て、上部電極7の中央部分に接触領域14を内包する開口部7aを設ければ、空洞部5が六角形の場合と同様の効果が得られる。
図14(b)に示す空洞部5が四角形の場合の超音波素子M3では、メンブレン13の振動による接触領域14は上部電極7の形状に沿った四角形の中央部分となる。従って、上面から見て、上部電極7に接触領域14を内包する開口部7aを設ければ、空洞部5が六角形または円形の場合と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態1で示したCMUTの超音波素子M1を構成する材料は、その組み合わせの一つを示したものであり、上部電極7または下部電極3の材料として、タングステンやその他の導電性を持つ材料を用いることができる。また、犠牲パターン16aの材料も、犠牲パターン16aの周りを囲む絶縁膜(例えば第1および第2絶縁膜4,6)とのエッチング選択性を確保することができる材料であればよい。従って、前述したアモルファスシリコン膜16の他に、SOG膜(Spin on Glass)などであってもよい。犠牲パターン16aをSOG膜とした場合は、エッチングにフッ化水素酸を使えば、犠牲パターン16aを取り囲む絶縁膜とのエッチング選択性を確保することができる。
また、前述した本実施の形態1によるCMUTの超音波素子M1の製造方法では、平坦化された面上ならばCMUTを製造できるので、下部電極3をシリコン基板(半導体基板1)で構成してもよく、また、下部電極3をLSIの配線部の一部で構成してもよい。
このように、本実施の形態1によれば、上部電極7と下部電極3との間の第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。これにより、メンブレン13の振幅を第1絶縁膜4と第2絶縁膜6との間に設けられている空洞部5の厚さ分とすることができるので、空洞部5の厚さを最大限利用したメンブレン13の振動が可能となる。その結果、所望の送信音圧および受信感度を得るために空洞部5の厚さの最適化を行った場合、メンブレン13の振動幅を最適化された空洞部5の厚さ分とすることにより、最大送信音圧が得られるので、CMUTの高送信音圧と高受信感度とを実現させることができる。また、CMUTの長期動作の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2によるCMUTは、前述した実施の形態1と同様であり、メンブレン13が振動しても、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6と下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4とが接触する接触領域14では、第1および第2絶縁膜4,6が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造となっている。本実施の形態2と前述した実施の形態1との相違点は、上部電極7に開口部7aを設けずに、下部電極3に開口部3aを設けている点である。
本実施の形態2によるCMUTを構成する超音波素子を図15〜図17を用いて説明する。図15はCMUTを構成する1つの超音波素子の要部上面図、図16(a)は図15のC−C’線に沿った要部断面図、図16(b)は図15のD−D’線に沿った要部断面図である。また、図17はCMUT駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図15のD−D’線に沿った要部断面図である。
図15および図16に示すように、半導体基板1の主面上に形成された絶縁膜2の上層に超音波素子M4の下部電極3が形成されており、この下部電極3には、例えば直径10μm程度の開口部3aが設けられている。下部電極3の上層には第1絶縁膜4を介して空洞部5が形成されている。上面から見た空洞部5の形状は六角形であり、その一辺の長さは、例えば20〜30μm程度である。上記下部電極3に設けられた開口部3aは、上面から見て、この空洞部5の中央部分に位置するように設けられている。また、空洞部5を囲むように第2絶縁膜6が形成され、第2絶縁膜6の上層に上部電極7が形成されている。上面から見た上部電極7の形状は、空洞部5の形状に沿った六角形である。上部電極7の上層には第3絶縁膜8および第4絶縁膜9が順次形成されている。
また、六角形の空洞部5の引き出し部には、第2絶縁膜6および第3絶縁膜8を貫通するエッチング孔10が形成されている。このエッチング孔10は、空洞部5を形成するために設けられたものであり、空洞部5を形成した後、第4絶縁膜9によって埋め込まれている。空洞部5および上部電極7が形成されていない領域の第1、第2、第3および第4絶縁膜4,6,8,9には、下部電極3に達するパッド開口部11が形成されており、このパッド開口部11を介して下部電極3へ電圧を供給することができる。また、上部電極7上の第3および第4絶縁膜8,9には、上部電極7に達するパッド開口部12が形成されており、このパッド開口部12を介して上部電極7へ電圧を供給することができる。CMUT駆動時に振動するメンブレン13は第2絶縁膜6、第3絶縁膜8、第4絶縁膜9および上部電極7で構成される。
前述した実施の形態1と同様に、超音波素子M4は、上面から見た空洞部5の形状は六角形をしている。このため、上部電極7と下部電極3との間に直流電圧および交流電圧を印加した場合、メンブレン13の振動の最大変位点は六角形の中心点となる。従って、メンブレン13の下面(第2絶縁膜6の下面)が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する点は、まず、六角形の空洞部5の中心点となり、上部電極7と下部電極3との電位差の上昇とともに、上記接触する点が接触領域14となって空洞部5の中心点から外周部へと広がっていき、電位差が最大になったときに接触領域14の面積が最大となる。前述した下部電極3の中央部分に形成された開口部3aは、上面から見て、面積が最大となったときの接触領域14を内包するように設けられている。
図17は、メンブレン13の振動により、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4の上面に接触し、接触領域14の面積が最大になった瞬間の図である。下部電極3の中央部分に開口部3aが形成されていることから、CMUT駆動時に、第2絶縁膜6の下面が第1絶縁膜4の上面に接触する電圧でメンブレン13を振動させた場合でも、接触領域14において上部電極7と下部電極3とによって第1および第2絶縁膜4,6が挟まれることがない。これにより、接触領域14では電流が流れにくくなり、第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。
すなわち、下部電極3の中央部分に開口部3aが形成されていない場合は、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6は上部電極7と下部電極3とによって挟まれる構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れて第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧が劣化してしまう。しかし、本実施の形態2では、上面から見て、面積が最大となった時の接触領域14を内包する開口部3aが下部電極3に設けられているので、メンブレン13が振動しても、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れないので第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。その結果、前述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
下部電極3の中央部分に設けられた開口部3aの面積は、上面から見て、接触領域14の3倍程度が望ましい。つまり、上面から見て、開口部3aの内壁が、接触領域14の外周から接触領域14の幅程度、離れていればよい。
また、開口部3aを設けることにより、上面から見た上部電極7と下部電極3との重なり面積が小さくなり、受信時の電気容量変化が小さくなることが考えられるが、開口部3aの面積が接触領域14の3倍程度であれば、上部電極7と下部電極3との重なり面積の減少も無視できる程度となる。
次に、本実施の形態2によるCMUTを構成する超音波素子の製造方法を図18〜図21を用いて順次説明する。図18〜図21の各(a)は、図15のC−C’線に沿った要部断面図、図18〜図21の各(b)は、図15のD−D’線に沿った要部断面図を示している。
まず、図18(a)および(b)に示すように、半導体基板1上に酸化シリコン膜からなる絶縁膜2を形成し、さらに絶縁膜2上に窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および窒化チタン膜を順次堆積して積層構造の下部電極3を形成する。絶縁膜2の厚さは、例えば400nm、下部電極3を構成する下層の窒化チタン膜、アルミニウム合金膜および上層の窒化チタン膜の厚さはそれぞれ、例えば50nm、600nmおよび50nmである。
次に、図19(a)および(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により、下部電極3を加工して開口部3aを形成する。続いて、図20(a)および(b)に示すように、下部電極3上に、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化シリコン膜からなる第5絶縁膜17を堆積する。第5絶縁膜17の厚さは、例えば1200nmである。このときに、下部電極3に設けられた開口部3aの内部も第5絶縁膜17により埋め込まれる。
次に、図21(a)および(b)に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、下部電極3の上面が露出するように第5絶縁膜17の平坦化を行う。この場合、平坦化はCMP技術とドライエッチング技術との組み合わせで行ってもよい。これ以降の製造過程は、前述した実施の形態1の製造過程(図4〜図13)と同様であるためその説明を省略する。但し、前述した実施の形態1では上部電極7を形成すると同時に、上部電極7に開口部7aを形成しているが、本実施の形態2では上部電極7に開口部7aは形成していない。以上の製造過程により本実施の形態2によるCMUTを構成する超音波素子M4が略完成する。
本実施の形態2では、前述した実施の形態1と比較して、下部電極3に形成された開口部3aの内部を第5絶縁膜17により埋め込む工程が追加されるが、メンブレン13を構成する上部電極7に開口部7aを設けないので、上部電極7に開口部7aを形成することによる上部電極7の歪みの影響をメンブレン13が受けないという利点がある。
なお、本実施の形態2では、前述した図15において、超音波素子M4の空洞部5は、上面から見て、六角形の形状をしているが、形状はこれに限定されるものではなく、任意の形状であってよい。その場合も、上面から見て、接触領域14(メンブレン13の振動によりメンブレン13の下面(上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面)が下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する領域)を内包する開口部3aを下部電極3に設ければよい。
図22(a)および(b)にそれぞれ、本実施の形態2による空洞部が円形の場合の超音波素子の要部平面図および空洞部が四角形の場合の超音波素子の要部平面図を示す。
図22(a)に示す空洞部5が円形の場合の超音波素子M5では、空洞部5が六角形の場合と同様にメンブレン13の振動による接触領域14は円形の中央部分となる。従って、上面から見て、下部電極3の中央部分に接触領域14を内包する開口部3aを設ければ、空洞部5が六角形の場合と同様の効果が得られる。
図22(b)に示す空洞部5が四角形の場合の超音波素子M6では、メンブレン13の振動による接触領域14は上部電極7の形状に沿った四角形の中央部分となる。従って、上面から見て、下部電極3に接触領域14を内包する開口部3aを設ければ、空洞部5が六角形または円形の場合と同様の効果が得られる。
また、平坦化された面上ならばCMUTを製造できるので、下部電極3をシリコン基板(半導体基板1)で構成してもよく、また、下部電極3をLSIの配線部の一部で構成してもよい。
このように、本実施の形態2によれば、下部電極3に開口部3aを設けることにより、上部電極7と下部電極3との間の第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができるので、前述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3によるCMUTは、前述した実施の形態1または実施の形態2と同様であり、メンブレン13が振動しても、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6と下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4とが接触する接触領域14では、第1および第2絶縁膜4,6が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造となっている。本実施の形態3と前述した実施の形態1または実施の形態2との相違点は、上部電極7および下部電極3のそれぞれに開口部7aおよび開口部3aを設けている点にある。
本実施の形態3によるCMUTを構成する超音波素子を図23〜図25を用いて説明する。図23はCMUTを構成する1つの超音波素子の要部上面図、図24(a)は図23のE−E’線に沿った要部断面図、図24(b)は図23のF−F’線に沿った要部断面図である。また、図25はCMUT駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図23のF−F’線に沿った要部断面図である。
図23および図24に示すように、半導体基板1の主面上に形成された絶縁膜2の上層に超音波素子M7の下部電極3が形成されており、この下部電極3には、例えば直径10μm程度の開口部(第1開口部)3aが設けられている。下部電極3の上層には第1絶縁膜4を介して空洞部5が形成されている。上面から見た空洞部5の形状は六角形であり、その一辺の長さは、例えば20〜30μm程度である。上記下部電極3に設けられた開口部3aは、上面から見て、この空洞部5の中央部分に位置するように設けられている。また、空洞部5を囲むように第2絶縁膜6が形成され、第2絶縁膜6の上層に上部電極7が形成されている。上面から見た上部電極7の形状は、空洞部5の形状に沿った六角形であり、上部電極7の中央部分には、例えば直径10μm程度の開口部(第2開口部)7aが設けられている。上部電極7の上層には第3絶縁膜8および第4絶縁膜9が順次形成されている。
また、六角形の空洞部5の引き出し部には、第2絶縁膜6および第3絶縁膜8を貫通するエッチング孔10が形成されている。このエッチング孔10は、空洞部5を形成するために設けられたものであり、空洞部5を形成した後、第4絶縁膜9によって埋め込まれている。空洞部5および上部電極7が形成されていない領域の第1、第2、第3および第4絶縁膜4,6,8,9には、下部電極3に達するパッド開口部11が形成されており、このパッド開口部11を介して下部電極3へ電圧を供給することができる。また、上部電極7上の第3および第4絶縁膜8,9には、上部電極7に達するパッド開口部12が形成されており、このパッド開口部12を介して上部電極7へ電圧を供給することができる。CMUT駆動時に振動するメンブレン13は第2絶縁膜6、第3絶縁膜8、第4絶縁膜9および上部電極7で構成される。
前述した実施の形態1または実施の形態2と同様に、超音波素子M7は、上面から見た空洞部5の形状は六角形をしている。このため、上部電極7と下部電極3との間に直流電圧および交流電圧を印加した場合、メンブレン13の振動の最大変位点は六角形の中心点となる。従って、メンブレン13の下面(第2絶縁膜6の下面)が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する点は、まず、六角形の空洞部5の中心点となり、上部電極7と下部電極3との電位差の上昇とともに、上記接触する点が接触領域14となって空洞部5の中心点から外周部へと広がっていき、電位差が最大になったときに接触領域14の面積が最大となる。前述した下部電極3の中央部分に形成された開口部3aおよび上部電極7の中央部分に形成された開口部7aは、上面から見て、面積が最大となったときの接触領域14を内包するように設けられている。
図25は、メンブレン13の振動により、上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面が、下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4の上面に接触し、接触領域14の面積が最大になった瞬間の図である。下部電極3の中央部分に開口部3aが形成され、上部電極7の中央部分に開口部7aが形成されていることから、CMUT駆動時に、第2絶縁膜6の下面が第1絶縁膜4の上面に接触する電圧でメンブレン13を振動させた場合でも、接触領域14において上部電極7と下部電極3とによって第1および第2絶縁膜4,6が挟まれることがない。これにより、接触領域14では電流が流れにくくなり、第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。
すなわち、下部電極3の中央部分に開口部3aが形成されておらず、かつ上部電極7の中央部分に開口部7aが形成されていない場合は、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6は上部電極7と下部電極3とによって挟まれる構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れて第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧が劣化してしまう。しかし、本実施の形態3では、上面から見て、面積が最大となった時の接触領域14を内包する開口部3aが下部電極3に設けられており、かつ面積が最大となった時の接触領域14を内包する開口部7aが上部電極7に形成されているので、メンブレン13が振動しても、接触領域14では第1および第2絶縁膜4,6が上部電極7と下部電極3とによって挟まれない構造となるため、接触領域14において第1および第2絶縁膜4,6に電流が流れないので第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができる。その結果、前述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施の形態3では、前述した実施の形態1および2と比較して、上部電極7および下部電極3にそれぞれ、開口部7aおよび開口部3aを設けているので、より一層の絶縁耐圧の劣化を抑制できる利点がある。
上部電極7および下部電極3にそれぞれ、開口部7aおよび開口部3aを設けることにより、上面から見た、上部電極7と下部電極3とが重なる面積が小さくなり、受信時の電気容量変化が小さくなることが考えられるが、開口部3a,7aの面積が接触領域14の3倍程度であれば、上部電極7と下部電極3との重なり面積の減少も無視できる程度となる。
また、前述した図23では、接触領域14の位置関係を示す都合上、上面から見て、上部電極7の開口部7aよりも大きい開口部3aを下部電極3に設けているが、上面から見て、開口部7aと開口部3aとの内壁が重なるように、開口部7aと開口部3aを設けることが望ましい。つまり、開口部3a,7aの内壁は共に、上面から見て、接触領域14の外周から接触領域14の幅程度離れていれば電界強度が十分に低くなり、所望の効果が得られ、接触領域14の外周よりも開口部3aまたは開口部7aのどちらか一方でも大きい場合は、上面から見て、上部電極7と下部電極3とが重なる面積が小さくなり、受信時の電気容量が小さくなってしまう。
本実施の形態3によるCMUTを構成する超音波素子の製造方法は、下部電極3を形成し、これに開口部3aを形成した後、開口部3aの内部に第5絶縁膜17を埋め込むまでの製造過程は、前述した実施の形態2の図18〜図21の図面を用いて説明した製造過程と同様であり、それ以降の製造過程は、前述した実施の形態1の図4〜図13の図面を用いて説明した製造過程と同様である。
なお、本実施の形態3では、前述した図23において、超音波素子M7の空洞部5は、上面から見て、六角形の形状をしているが、形状はこれに限定されるものではなく、任意の形状であってよい。その場合も、前述した実施の形態1および実施の形態2において示したと同様に、上面から見て、接触領域14(メンブレン13の振動によりメンブレン13の下面(上部電極7の下面を覆う第2絶縁膜6の下面)が下部電極3の上面を覆う第1絶縁膜4に接触する領域)を内包する開口部3aおよび開口部7aをそれぞれ下部電極3および上部電極7に設ければよい。
また、平坦化された面上ならばCMUTを製造できるので、下部電極3をシリコン基板(半導体基板1)で構成してもよく、また、下部電極3をLSIの配線部の一部で構成してもよい。
このように、本実施の形態3によれば、下部電極3に開口部3aを設け、かつ上部電極7に開口部7aを設けることにより、上部電極7と下部電極3との間の第1および第2絶縁膜4,6の絶縁耐圧の劣化を抑制することができるので、前述した実施の形態1および実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明のCMUTは、超音波探触子を用いる各種医療診断機器、機械内部の欠陥検査装置、超音波による各種イメージング機器システム(妨害物の検知等)、位置検知システム、温度分布計測システム等に利用することができる。
本発明の実施の形態1による超音波トランスデューサを構成する1つの超音波素子の要部上面図である。 (a)は図1のA−A’線に沿った要部断面図、(b)は図1のB−B’線に沿った要部断面図である。 本発明の実施の形態1による超音波トランスデューサ駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図1のB−B’線に沿った要部断面図である。 本発明の実施の形態1による超音波トランスデューサを構成する超音波素子の製造方法を説明する要部断面図である。(a)は図1のA−A’線に沿った要部断面図、(b)は図1のB−B’線に沿った要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図4に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図5に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図6に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図7に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図8に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図9に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図10に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図11に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図12に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図13に続く超音波素子の製造工程中の図4(a)および(b)と同じ箇所の要部平面図である。 本発明の実施の形態2による超音波トランスデューサを構成する1つの超音波素子の要部上面図である。 (a)は図15のC−C’線に沿った要部断面図、(b)は図15のD−D’線に沿った要部断面図である。 本発明の実施の形態2による超音波トランスデューサ駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図15のD−D’線に沿った要部断面図である。 本発明の実施の形態2による超音波トランスデューサを構成する超音波素子の製造方法を説明する要部断面図である。(a)は図15のC−C’線に沿った要部断面図、(b)は図15のD−D’線に沿った要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図18に続く超音波素子の製造工程中の図18(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図19に続く超音波素子の製造工程中の図18(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図20に続く超音波素子の製造工程中の図18(a)および(b)と同じ箇所の要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図21に続く超音波素子の製造工程中の図18(a)および(b)と同じ箇所の要部平面図である。 本発明の実施の形態3による超音波トランスデューサを構成する1つの超音波素子の要部上面図である。 (a)は図23のE−E’線に沿った要部断面図、(b)は図23のF−F’線に沿った要部断面図である。 本発明の実施の形態3による超音波トランスデューサ駆動時に振動しているメンブレンの1つの形態を示す図23のF−F’線に沿った要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、本発明者らが検討した超音波トランスデューサの要部断面図および駆動中の超音波トランスデューサの要部断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 絶縁膜
3 下部電極
3a 開口部
4 第1絶縁膜
5 空洞部
6 第2絶縁膜
7 上部電極
7a 開口部
8 第3絶縁膜
9 第4絶縁膜
10 エッチング孔
11,12 パッド開口部
13 メンブレン
14 接触領域
16 アモルファスシリコン膜
16a 犠牲パターン
17 第5絶縁膜
101 下部電極
102 空洞部
103 絶縁膜
104 上部電極
105 メンブレン
106 メンブレンの下面
107 下部電極の上面
108 半導体基板
109 絶縁膜
110 接触領域
M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7 超音波素子

Claims (19)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極を覆うように形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極と重なるように形成された空洞部と、
    前記空洞部を覆うように形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に、上面から見て、前記空洞部と重なるように形成された第2電極とを備えた超音波トランスデューサであって、
    前記第2電極の中央部分に開口部が形成され、前記超音波トランスデューサの駆動時に、上面から見て、前記第2電極に形成された前記開口部が前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  2. 請求項1記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第2電極に形成された前記開口部が、前記第1電極と前記第2電極との電位差が最大になったときの前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  3. 請求項1記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が円形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  4. 請求項1記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が四角形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  5. 請求項3または4記載の超音波トランスデューサにおいて、前記第2電極に形成された前記開口部の面積が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の面積の3倍程度であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  6. 第1電極と、
    前記第1電極を覆うように形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極と重なるように形成された空洞部と、
    前記空洞部を覆うように形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に、上面から見て、前記空洞部と重なるように形成された第2電極とを備えた超音波トランスデューサであって、
    前記第1電極の中央部分に開口部が形成され、前記超音波トランスデューサの駆動時に、上面から見て、前記第1電極に形成された前記開口部が前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  7. 請求項6記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1電極に形成された前記開口部が、前記第1電極と前記第2電極との電位差が最大になったときの前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  8. 請求項6記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が円形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  9. 請求項6記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が四角形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  10. 請求項8または9記載の超音波トランスデューサにおいて、前記第1電極に形成された前記開口部の面積が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の面積の3倍程度であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  11. 第1電極と、
    前記第1電極を覆うように形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極と重なるように形成された空洞部と、
    前記空洞部を覆うように形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に、上面から見て、前記空洞部と重なるように形成された第2電極とを備えた超音波トランスデューサであって、
    前記第1電極の中央部分に第1開口部が形成され、前記第2電極の中央部分に第2開口部が形成され、前記超音波トランスデューサの駆動時に、上面から見て、前記第1および第2開口部が前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  12. 請求項11記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1および第2開口部が、前記第1電極と前記第2電極との電位差が最大になったときの前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  13. 請求項11記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が円形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  14. 請求項11記載の超音波トランスデューサにおいて、上面から見て、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の形状が四角形であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  15. 請求項13または14記載の超音波トランスデューサにおいて、前記第1および第2開口部の面積が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域の面積の3倍程度であることを特徴とする超音波トランスデューサ。
  16. (a)半導体基板の主面上に第1電極を形成する工程と、
    (b)前記第1電極を覆うように第1絶縁膜を形成する工程と、
    (c)前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極と重なるように犠牲パターンを形成する工程と、
    (d)前記犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成する工程と、
    (e)前記第2絶縁膜上に、上面から見て、中央部分に開口部を有する第2電極を前記犠牲パターンと重なるように形成する工程と、
    (f)前記第2電極を覆うように第3絶縁膜を形成する工程と、
    (g)前記第2および第3絶縁膜に、前記犠牲パターンに達するエッチング孔を形成する工程と、
    (h)前記エッチング孔を介して前記犠牲パターンを除去することにより、空洞部を形成する工程と、
    (i)前記エッチング孔および前記第2絶縁膜を覆うように第4絶縁膜を形成する工程と、
    を含み、
    前記(e)工程において、前記第2電極が振動する際に、上面から見て、前記開口部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包するように前記第2電極に形成されることを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法。
  17. (a)半導体基板の主面上に、上面から見て、中央部分に開口部を有する第1電極を形成する工程と、
    (b)前記開口部の内部を第5絶縁膜で埋め込む工程と、
    (c)前記第1電極および前記第5絶縁膜を覆うように第1絶縁膜を形成する工程と、
    (d)前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極および前記第5絶縁膜と重なるように犠牲パターンを形成する工程と、
    (e)前記犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成する工程と、
    (f)前記第2絶縁膜上に、上面から見て、第2電極を前記犠牲パターンと重なるように形成する工程と、
    (g)前記第2電極を覆うように第3絶縁膜を形成する工程と、
    (h)前記第2および第3絶縁膜に、前記犠牲パターンに達するエッチング孔を形成する工程と、
    (i)前記エッチング孔を介して前記犠牲パターンを除去することにより、空洞部を形成する工程と、
    (j)前記エッチング孔および前記第2絶縁膜を覆うように第4絶縁膜を形成する工程と、
    を含み、
    前記(a)工程において、前記第2電極が振動する際に、上面から見て、前記開口部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包するように前記第1電極に形成されることを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法。
  18. (a)半導体基板の主面上に、上面から見て、中央部分に第1開口部を有する第1電極を形成する工程と、
    (b)前記第1開口部の内部を第5絶縁膜で埋め込む工程と、
    (c)前記第1電極および前記第5絶縁膜を覆うように第1絶縁膜を形成する工程と、
    (d)前記第1絶縁膜上に、上面から見て、前記第1電極および前記第5絶縁膜と重なるように犠牲パターンを形成する工程と、
    (e)前記犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成する工程と、
    (f)前記第2絶縁膜上に、上面から見て、中央部分に第2開口部を有する第2電極を前記犠牲パターンと重なるように形成する工程と、
    (g)前記第2電極を覆うように第3絶縁膜を形成する工程と、
    (h)前記第2および第3絶縁膜に、前記犠牲パターンに達するエッチング孔を形成する工程と、
    (i)前記エッチング孔を介して前記犠牲パターンを除去することにより、空洞部を形成する工程と、
    (j)前記エッチング孔および前記第2絶縁膜を覆うように第4絶縁膜を形成する工程と、
    を含み、
    前記(a)工程において、前記第2電極が振動する際に、上面から見て、前記第1開口部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包するように前記第1電極に形成され、
    前記(f)工程において、前記第2電極が振動する際に、上面から見て、前記第2開口部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包するように前記第2電極に形成されることを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法。
  19. 請求項16、17または18記載の超音波トランスデューサの製造方法において、上面から見て、前記第1および第2開口部が、前記第1電極と前記第2電極との電位差が最大になったときの前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜とが接触する領域を内包することを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法。
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