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JP2009543885A - イブプロフェンの投与のための方法および医薬 - Google Patents

イブプロフェンの投与のための方法および医薬 Download PDF

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Abstract

治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを1日当たり3回投与する、イブプロフェン療法を必要とする対象に対するイブプロフェンの投与の方法を提供する。一態様において、本発明は、イブプロフェン反応性状態を有する患者を治療すると同時に胃酸を低減する方法を提供する。該方法は、775mg〜825mgのイブプロフェン及び25mg〜28mgのファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜31:1の範囲の重量比で存在し、イブプロフェン及びファモチジンが即時放出用に調合されている経口剤形の1回目を投与すること、該経口剤形の2回目を投与すること、並びに該経口剤形の3回目を投与することを含み、1回目、2回目及び3回目を24時間投与サイクル内で投与する。イブプロフェン及びファモチジンは、経口剤形の別個のコンパートメントに存在する。

Description

関連出願への相互参照
本願は、米国特許出願第11/489,272号(2006年7月18日)の一部継続出願であり、米国特許出願第11/489,269号(2006年7月18日)の一部継続出願であり、そして米国仮特許出願第60/897,371号(2007年1月24日)に対する米国特許法第119(e)条の下での優先権の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、イブプロフェン及びファモチジンを含む薬剤組成物に関し、医学の分野に適用例を見出す。
発明の背景
非ステロイド抗炎症薬(NSAID)であるイブプロフェンは、ほぼ40年間にわたりヒトに用いられている。一般的に安全とみなされているが、イブプロフェン及び他のNSAIDsは、胃炎、消化不良並びに胃及び十二指腸潰瘍を引き起こすことがあり得る。胃及び十二指腸潰瘍は、プロスタグランジン合成のイブプロフェン媒介性阻害に起因する粘膜の完全性の障害の結果である。この副作用は、慢性関節リウマチ及び変形性関節症に罹患している患者などの長期間イブプロフェンを服用している個人の固有の問題である。
胃又は十二指腸潰瘍を発症するリスクは、薬物ファモチジンとの併用療法により低減することができる。ファモチジンは、ヒスタミン2型(H2)受容体の作用を遮断し、胃における酸の分泌の減少をもたらす。特定の非ステロイド抗炎症薬による治療時のファモチジンによる胃酸の減少は、胃腸潰瘍の発生率を低下させると報告されている(非特許文献1、及び非特許文献2参照)。
ファモチジンは、10mg〜80mgの1日量で胸やけ、潰瘍及び食道炎の治療に用いられている。ファモチジン投与の承認済みのスケジュールとしては、10又は20mgQD又はBID(胸やけの治療のため)、20mg又は40mgQD(潰瘍の治癒のため、十二指腸潰瘍の治癒のために4〜8週間にわたり40mgHSなど)、20mgHS(潰瘍の治癒後の維持量)、20mgBID6週間(胃食道逆流疾患の治療のため)及び20又は40mgBID(食道びらんの治療のため)などがある。胃酸の分泌過多を特徴とする疾患であるゾリンジャー−エリソン症候群の治療のために、800mg/日までの用量が用いられている。
Tahaら、1996年、「Famotidine for the prevention of gastric and duodenal ulcers caused by nonsteroidal anti−inflammatory drugs」、N Engl J Med、334巻、1535〜9頁 Rostomら、2002年、「Prevention of NSAID−induced gastrointestinal ulcers」、Cochrane Database Syst Rev 4:CD002296
NSAIDとファモチジンとの併用療法は胃又は十二指腸潰瘍を発症するリスクを低減させるが、この療法は広く用いられていない。より有効な治療の方法及び薬剤組成物が必要である。本発明は、これ及び他の必要を満たす。
発明の簡単な要旨
一態様において、本発明は、イブプロフェン反応性状態を有する患者を治療すると同時に胃酸を低減する方法を提供する。該方法は、775mg〜825mgのイブプロフェン及び25mg〜28mgのファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜31:1の範囲の重量比で存在し、イブプロフェン及びファモチジンが即時放出用に調合されている経口剤形の1回目を投与すること、該経口剤形の2回目を投与すること、並びに該経口剤形の3回目を投与することを含み、1回目、2回目及び3回目を24時間投与サイクル内で投与する。イブプロフェン及びファモチジンは、経口剤形の別個のコンパートメントに存在する。
イブプロフェン及びファモチジンは、イブプロフェン及びファモチジンの少なくとも60%が中性pH条件下で約20分以内に放出するように調合することができる。
一態様において、本発明は、775mg〜825mgのイブプロフェン及び25mg〜28mgのファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜31:1の範囲の重量比で存在し、イブプロフェン及びファモチジンが即時放出用に調合されている経口剤形を提供する。一実施形態において、経口剤形は、イブプロフェンを含む第1の部分及びファモチジンを含む第2の部分を含み、ファモチジンは、イブプロフェン部分中に分布したバリア被覆粒子の形態で存在する。
一態様において、本発明は、TID(1日3回)スケジュールに基づき患者に経口単位剤形を投与することにより、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を受ける患者が2.5未満の24時間pH中央値を経験する可能性を低減する方法を提供する。
一態様において、本発明は、イブプロフェン及びファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜31:1の範囲の重量比で存在し、1日3回(TID)投与する経口単位剤形を該集団における患者に投与することにより、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を必要とする患者の集団における胃pHに関する患者間の変動を低減する方法を提供する。一実施形態において、経口単位剤形は、約800mgのイブプロフェン及び約26.67mgのファモチジン又は約400mgのイブプロフェン及び約13.33mgのファモチジンを含む。
一態様において、本発明は、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を必要とする患者の集団を治療し、該集団における胃pHに関する患者間の変動を低減するための改善された方法を提供する。該方法は、イブプロフェン及びファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜31:1の範囲の重量比で存在し、1日3回投与する、経口単位剤形を該集団における患者に投与することを含む。
一態様において、本発明は、イブプロフェン療法を必要とする対象へのイブプロフェンの投与の方法を提供する。該方法は、治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを含み、1日3回(TID)投与する、経口剤形を投与することを含む。イブプロフェンとファモチジンは、経口剤形の別個のコンパートメントに存在する。一実施形態において、ファモチジン及びイブプロフェンは、例えば、in vitro分析条件下で該剤形から速やかに放出される。
一実施形態において、イブプロフェン及びファモチジンは、それぞれ約2400mg及び80mgの1日量で投与する。本方法のいくつかの実施形態において、経口剤形は、30:1〜31:1の範囲などの29:1〜32:1の範囲内の比率でイブプロフェンとファモチジンを含む。一実施形態において、経口剤形は、750mg〜850mg(例えば、約800mg)のイブプロフェン及び24mg〜28mg(例えば、約26.6mgのファモチジン)を含む。一実施形態において、経口剤形は、775mg〜825mg(例えば、約800mg)のイブプロフェン及び24mg〜28mg(例えば、約26.6mgのファモチジン)を含む。他の実施形態において、経口剤形は、375mg〜425mg(例えば、約400mg)のイブプロフェン及び12mg〜14mg(例えば、約13mgのファモチジン)を含む。
一実施形態において、該剤形のTID投与は、イブプロフェンの同じ1日量のTID投与及びファモチジンの同じ1日量の1日2回(BID)投与より対象に24時間にわたる良好な胃保護をもたらす。一実施形態において、イブプロフェンの1日量は約2400mgであり、ファモチジンの1日量は約80mgである。したがって、特定の態様において、本発明は、約800mgのイブプロフェン及び約26.6mgのファモチジンを含む剤形のTID投与が800mgのイブプロフェンのTID投与及び40mgのファモチジンのBID投与より24時間にわたる良好な胃保護をもたらす方法を提供する。同様な意味で、約400mgのイブプロフェン及び約13mg(例えば、約13.3mg)のファモチジンを含む2つの経口剤形のTID投与は、単一又は分割量での800mgイブプロフェンのTID投与及び単一又は分割量での40mgファモチジンのBID投与より24時間にわたる良好な胃保護をもたらす。
本発明の単位剤形の形でのイブプロフェンは、イブプロフェン療法を必要とする対象に投与することができる。様々な実施形態において、対象は、慢性状態(慢性関節リウマチ、変形性関節症又は慢性疼痛など)或いは急性若しくは中等度疼痛、月経困難又は急性炎症などの状態のためにイブプロフェン療法を必要とする。
異なる態様において、本発明は、治療上有効な量のイブプロフェンを含む第1の部分及び治療上有効な量のファモチジンを含む第2の部分を有し、第1の部分が第2の部分を完全に取り囲んでいるか、又は第2の部分が第1の部分を完全に取り囲んでおり、第1の部分と第2の部分との間に配置されたバリア層を有し、イブプロフェン及びファモチジンが溶液中に速やかに放出される、固形経口剤形を提供する。一実施形態において、イブプロフェン含有コア部分がファモチジン含有層により取り囲まれ、バリア層がコア部分とファモチジン含有層との間に介在している。
他の態様において、バリア層で被覆され、イブプロフェンを含むマトリックス中に位置するか、又はイブプロフェンと賦形剤を含む錠剤中に圧入されたファモチジン粒子を含む固形経口剤形を提供する。一態様において、イブプロフェンは、BASF製のイブプロフェンDC−85である。
一実施形態において、経口剤形は、約800mgのイブプロフェン及び約26.6mg(例えば、26.67mg)のファモチジン又は約400mgのイブプロフェン及び約13mg(例えば、13.3mg)のファモチジンを含む。いくつかの実施形態において、経口剤形は、29:1〜32:1の範囲内の比率でイブプロフェンとファモチジンを含む。いくつかの実施形態において、経口剤形は、29:1〜31:1の範囲内の比でイブプロフェンとファモチジンを含む。
特定の実施形態において、第1の部分は、イブプロフェン、20〜30%(重量/重量)のラクトース一水和物、0.1〜2%のコロイド状二酸化ケイ素、3〜7%のクロスカルメロースナトリウム、1〜3%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、2〜6%のけい化微結晶性セルロース(Prosolv SMCC90)及び0.1〜2%のステアリン酸マグネシウムを含む。
一実施形態において、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)中で37℃で1分当たり50回転で米国薬局方XXIXに従ってII型溶解装置(パドル)で測定したとき、剤形中のファモチジンの少なくとも75%及びイブプロフェンの少なくとも75%が15分以内に放出される。
本発明の態様において、NSAID誘発性潰瘍を発症するリスクが高くなっている、イブプロフェン療法を必要とする患者を治療する方法を提供する。該方法は、治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを含み、1日3回(TID)投与する経口剤形を投与することを含み、イブプロフェンとファモチジンが経口剤形の別個のコンパートメントに存在し、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)中で37℃で撹拌するとき、ファモチジン及びイブプロフェンは該剤形から速やかに放出される。本方法の一実施形態において、経口剤形は、30:1〜31:1の範囲内の比率でイブプロフェンとファモチジンを含んでいてよい。
本発明の態様において、有効な量のファモチジンと併用して有効な量のNSAIDを対象に投与することを含み、ファモチジンを1日3回投与する、NSAID投与に伴う消化不良の症状を経験した、NSAID療法を必要とする対象における消化不良の症状を低減するための方法を提供する。本方法の一実施形態において、NSAIDはイブプロフェンである。本方法の一実施形態において、25mgから27mgのファモチジンを1日3回投与する。本方法の一実施形態において、ファモチジン及びNSAIDを単一の経口単位剤形として投与する。
本発明の態様において、25mgから27mgのファモチジンを1日3回投与することにより、ファモチジン療法を必要とする人を治療する方法を提供する。関連する態様において、本発明は、ファモチジン又は薬剤学的に許容できるその塩及び1つ又は複数の薬剤学的に許容できる賦形剤を含む固形経口剤形を提供し、該剤形は約13mg(例えば、13.3mg)又は約26.6mgのファモチジンを含む。一実施形態において、ファモチジンが該剤形中の唯一の薬剤学的に活性な成分である。
本発明の態様において、750mg〜850mgのイブプロフェン及び24mg〜28mgのファモチジンを含み、イブプロフェンとファモチジンが29:1〜32:1の範囲内又は29:1〜31:1の範囲内の比で存在する経口剤形を供給し、該経口剤形の1回目を投与し、該経口剤形の2回目を投与し、該経口剤形の3回目を投与し、1回目、2回目及び3回目を24時間投与サイクル内で投与することによる、対象にイブプロフェンを投与する方法を提供する。
26.6mgファモチジンTIDの投与の胃pHに対する予測される効果、すなわち、ファモチジン(80mg/日)のTID投与時の予測される胃pHを示す図である。 ファモチジン(80mg/日)のTID投与時の予測される血清中ファモチジン濃度を示す図である。 40mgファモチジンBIDの投与の胃pHに対する予測される効果、すなわち、ファモチジン(80mg/日)のBID投与時の予測される胃pHを示す図である。 ファモチジン(80mg/日)のBID投与時の予測される血清中ファモチジン濃度を示す図である。
6.0 定義
「ファモチジン」は、A形及びB形と呼ばれる多形相(例えば、米国特許第5,128,477号及び第5,120,850号参照)及びそれらの混合物を含む、3−[2−(ジアミノメチレンアミノ)チアゾル−4−イルメチルチオ]−N−スルファモイルプロピオンアミジン、並びに薬剤学的に許容できるその塩である。ファモチジンは、米国特許第4,283,408号に記載されている方法などの当技術分野で知られている方法を用いて製造することができる。ファモチジンの特性は、医学文献(例えば、Echizenら、1991年、Clin Pharmacokinet.、第21巻、178〜94頁参照)に記載された。
「イブプロフェン」は、様々な結晶形を含む、2−(p−イソブチルフェニル)プロピオン酸(C1318)及び薬剤学的に許容できる塩である。イブプロフェンの2つの鏡像異性体が存在する。本発明の固形製剤に関連して本明細書で用いるように、「イブプロフェン」は、ラセミ混合物又はいずれかの鏡像異性体(例えば、S−鏡像異性体に富む混合物、及びR−鏡像異性体を実質的に含まない組成物を含む)を意味する。イブプロフェンは、市販されており、例えば、25、38、50又は90ミクロンの平均粒径を有するイブプロフェン製剤をBASF Aktiengesellschaft(Ludwigshafen、Germany)から入手することができる。1つの有用なイブプロフェン製品は国際公開第2007/042445号(参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている直接的に圧縮可能な製剤であり、それに対応するものがIbuprofen DC85(商標)の商品名のもとにBASFから入手できる。イブプロフェンの特性は、医学文献(例えば、Davies、1998年、「Clinical pharmacokinetics of ibuprofen. The first 30 years」、Clin Pharmacokinet、第34巻、101〜54頁参照)に記載された。
「API」は、活性薬剤成分である。本明細書で用いるように、「API」はイブプロフェン及び/又はファモチジンを意味する。
イブプロフェンの「治療上有効な量」は、それが投与される対象の症状を消失、緩和又はその軽減をもたらすイブプロフェン又はその薬剤学的に許容できる塩の量である。
ファモチジンの「治療上有効な量」は、胃酸分泌を抑制するファモチジン又はその薬剤学的に許容できる塩の量である。
「固形経口剤形」、「経口剤形」「単位剤形」、「経口投与用剤形」等の用語は、同義で用いられ、錠剤、カプセル剤、キャプレット剤(caplet)、ゲルキャプ剤(gelcap)、ゲルタブ剤(geltab)、丸剤等の形態の薬剤組成物を意味する。
「賦形剤」は、本明細書で用いるように、APIでない経口剤形の成分である。賦形剤は、結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、剤皮、バリア層成分、流動促進剤及び他の成分を含む。賦形剤は、当技術分野で知られている(HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL EXCIPIENTS、FIFTH EDITION、2005年、Roweらによる編集、McGraw Hill参照)。いくつかの賦形剤は、複数の機能を果たすか、又はいわゆる高機能性賦形剤である。例えば、タルクは、滑沢剤及び付着防止剤及び流動促進剤として作用することができる。Pifferiら、2005年、「Quality and functionality of excipients」、Farmaco.、第54巻、1〜14頁及びZeleznik及びRenak、Business Briefing: Pharmagenerics、2004年を参照のこと。
「結合剤」は、薬剤組成物の成分に凝集特性を付与する賦形剤である。一般的に用いられている結合剤は、例えば、デンプン、ショ糖、グルコース、デキストロース及びラクトースなどの糖、粉末状セルロース、微結晶性セルロース、けい化微結晶性セルロース(SMCC)、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(hypromellose)(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)などのセルロース誘導体、並びにこれら及び類似成分の混合物などが挙げられる。
「滑沢剤」は、例えば、錠剤プレスのパンチなどの単位剤形の製造に用いる器具への固形製剤による付着を減らすために加えられる賦形剤である。滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸カルシウムなどがある。他の滑沢剤は、ステアリン酸アルミニウム、タルク、安息香酸ナトリウム、モノ脂肪酸グリセリル(例えば、Danisco(英国)製のモノステアリン酸グリセリル)、ジベヘン酸グリセリル(例えば、CompritolATO888(商標)、Gattefosse、France)、グリセリルパルミトステアリン酸エステル(例えば、Precirol(商標)、Gattefosse、France)、PEG 4000〜8000などのポリオキシエチレングリコール(PEG、BASF)、水素化綿実油又はヒマシ油(Cutina H R、Henkel)及びその他を含むが、これらに限定されない。
「希釈剤」は、所望の重量を達成するために、製剤化、例えば、錠剤化する物質のバルク重量を増加させるために薬剤組成物に加えられる賦形剤である。
「崩壊剤」という用語は、組成物が使用環境において許容できる崩壊速度を有することを保証するために薬剤組成物に含められる賦形剤を意味する。崩壊剤の例としては、デンプン誘導体(例えば、カルボキシメチルナトリウムデンプン及びColorcon製のデンプン1500などの前ゼラチン化(アルファ化)トウモロコシデンプン)及びカルボキシメチルセルロースの塩(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、クロスポビドン(架橋PVPポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、ISP製のPolyplasdone(商標)又はBASF製のKollidon(商標))などがある。
「流動促進剤」という用語は、錠剤を製造するときに成分粉末の流動性を維持して塊りの形成を防ぐために薬剤組成物に含められる賦形剤を意味する。流動促進剤の非限定的な例は、CAB−O−SIL(商標)(Cabot Corp.)、SYLOID(商標)(W.R.Grace&Co.)、AEROSIL(商標)(Degussa)などのコロイド状二酸化ケイ素、タルク及びトウモロコシデンプンである。
「非イオン界面活性剤」という用語は、例えば及び非限定で、ショ糖エステル、モノラウリン酸、モノパルミチン酸、モノステアリン酸及びモノオレイン酸ポリエチレングリコール(20)ソルビタン、トリステアリン酸及びトリオレイン酸ポリエチレングリコール(20)ソルビタン、モノラウリン酸及びモノステアリン酸ポリエチレングリコール(4)ソルビタン、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(5)ソルビタン、などのポリヒドロキシエチレンソルビタンの部分脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンセチルステアリルエーテル又は対応するラウリルエーテルなどのポリヒドロキシエチレン脂肪アルコールエーテル、ポリヒドロキシエチレン脂肪酸エステル、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、糖エーテル及び糖エステル、リン脂質及びそれらの誘導体、並びにヒマシ油の誘導体などのエトキシル化トリグリセリドを意味する。例は、Cremophor(商標)RH40、Cremophor(商標)RH60、Tween(商標)80などである。
「オーバーコーティング」、「オーバーコーティング層」又は「オーバーコート」という用語は、錠剤又はキャプレットの外観、味、飲込み性(swallowability)又は他の特性を改善するために加えることができる、錠剤又はキャプレットなどの単位剤形の最も外側の1つのコーティング又は複数のコーティングを意味する。オーバーコーティング層は、APIを含まない。適切なオーバーコーティングは、水に可溶性又は水中で速やかに崩壊し、本発明の目的のために、腸溶性コーティングでない。具体例としてのオーバーコーティング材料は、Colorcon,Inc.(Westpoint PA)から入手可能なOpadry IIである。
「QD」、「BID」、「TID」、「QID」及び「HS」は、それぞれ1日1回、1日2回、1日3回、1日4回又は就床時の薬剤の投与の通常の意味を有する。1日3回投与は、投与の間に少なくとも6時間、好ましくは少なくとも7時間、より好ましくは約8時間が経過することを意味する。1日3回投与は、約8時間ごと(例えば、午前7時、午後3時及び午後11時)の投与を意味し得る。定量的測定が行われるある種の場合には、「TID投与」は8±0.25時間ごとの投与を意味し得る。
本明細書で用いているように、「1日量」という用語は、特定の投与方法に従って24時間にわたって投与されるAPI(イブプロフェン又はファモチジン)の量を意味する。
「バリア層」という用語は、イブプロフェン含有コンパートメント(例えば、イブプロフェンコア又は被覆イブプロフェン粒子)とファモチジン含有コンパートメント(例えば、ファモチジン含有コーティング又は被覆ファモチジン粒子)との間に挿入される単位剤形中の層を意味する。一般的に、バリア層はAPIを含まない。本発明のバリア層は、被覆薬物(例えば、イブプロフェン及び/又はファモチジン)の速やかな放出のために即時崩壊を促進する水溶性のpH非依存性フィルムであってもよい。通常、易溶性フィルムが用いられる。易溶性フィルムに用いることができる材料は、当技術分野でよく知られており、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース及びエチルセルロースなどのセルロース誘導体、メタクリルポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー(例えば、Eudragit(商標)E)、ポリ酢酸フタル酸ビニル及びポリビニルアルコール(PVA)などである。可塑剤(例えば、トリアセチン、フタル酸ジエチル、セバシン酸トリブチル又はポリエチレングリコール)も含めることができる。バリア層は、付着防止剤又は流動促進剤(例えば、タルク、フュームドシリカ又はステアリン酸マグネシウム)及び酸化チタン、酸化鉄ベース着色剤又はその他のものなどの着色剤を含んでいてもよい。一実施形態において、バリア層は、無毒性食用ポリマー、食用顔料粒子、食用ポリマー可塑剤及び界面活性剤を含む。材料は、例えば及び非限定で、参照により本明細書に組み込まれている、特許第4,543,370号(Colorcon)に記載されている材料を含む。具体例としてのバリア層は、Colorcon(West Point PA USA)から入手可能であるOPADRY(登録商標)、Colorcon(West Point PA USA)から入手可能であり、HPMC、二酸化チタン、可塑剤及び他の成分を含むOPADRY II(登録商標)、及びKollicoat(登録商標)IR(BASF)として市販されているポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールコポリマーなどである。適切なバリア層(例示のためであって限定のためでない)は、どちらもBASF Aktiengesellschaft(Ludwigshafen、Germany)により製造されたKollicoat(登録商標)IR(ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー)及びKollicoat IR White(登録商標)などが挙げられる。バリア層の厚さは、広範囲にわたって変化し得るが、一般的に、約25〜250ミクロン程度などの20〜3000ミクロンの範囲内にある。好ましくは、バリア層は、APIの放出を5分未満、好ましくは4分未満、より好ましくは3分未満遅らせる。
「イブプロフェン療法を必要とする対象」は、イブプロフェンの投与から治療上の恩恵を受ける人である。イブプロフェンは、軽度から中等度の疼痛、月経困難、炎症及び関節炎の治療を適応とする。一実施形態において、イブプロフェン療法を必要とする対象は、慢性状態の治療を受けている。例えば及び非限定で、イブプロフェン療法を必要とする対象は、慢性関節リウマチを有する人、変形性関節症を有する人、慢性疼痛(例えば、慢性腰痛、慢性局所疼痛症候群、慢性軟組織痛)に罹患している人又は慢性炎症状態に罹患している人であってよい。一般的に、慢性状態のために治療を受けている対象は、少なくとも1カ月、少なくとも4カ月、少なくとも6カ月又は少なくとも1年などの長期間イブプロフェン療法を必要とする。他の実施形態において、イブプロフェン療法を必要とする対象は、急性疼痛、月経困難又は急性炎症などの慢性でない状態に対する治療を受けている。好ましくはイブプロフェン療法を必要とする患者は、胃酸の分泌過多を特徴とする状態(例えば、ゾリンジャー−エリソン症候群)に罹患していない。好ましくは患者は、バレット(Barrett)の潰瘍又は活動性重症食道炎に罹患していない。特定の実施形態において、対象は、胃食道逆流疾患(GERD)を有さない。特定の実施形態において、対象は、潰瘍の治療を必要としない。特定の実施形態において、対象は、消化不良に罹患していない。特定の実施形態において、対象は、NSAID誘発性潰瘍を発症する高いリスクにさらされている。いくつかの実施形態において、対象は、正常範囲内の肥満指数を有する。
「イブプロフェン反応性状態」は、軽度から中等度の疼痛、月経困難、炎症、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ及び変形性関節症)、慢性疼痛、慢性炎症状態、慢性疼痛、急性疼痛及び急性炎症などのイブプロフェンの投与により症状が低減する状態である。
「ファモチジン療法を必要とする対象」は、ファモチジンの投与から治療上の恩恵を受ける人である。一実施形態において、ファモチジン療法を必要とする対象は、非潰瘍性消化不良の治療を必要とする。一実施形態において、ファモチジン療法を必要とする対象は、胃食道逆流疾患(GERD)又はGERDに起因する食道炎又は潰瘍(十二指腸又は胃)の治療を必要とする。一実施形態において、対象は、慢性状態の治療のためのイブプロフェンを服用しない。一実施形態において、対象は、NSAID療法を受けない(例えば、慢性状態の治療のためにイブプロフェン及び/又は異なるNSAIDを服用しない)。一実施形態において、ファモチジン療法を必要とする対象は、消化不良の治療を必要とするが、潰瘍、GERD又はその合併症の治療を必要としない。本明細書で用いているように、「ファモチジン療法を必要とする対象」は、胃酸の分泌過多(例えば、ゾリンジャー−エリソン症候群)の治療を必要とする対象を特に除く。特定の実施形態において、患者は、バレット(Barrett)の潰瘍又は活動性重症食道炎に罹患していない。特定の実施形態において、「ファモチジン療法を必要とする対象」は、胃食道逆流疾患(GERD)又はGERDに起因する食道炎に罹患していない。特定の実施形態において、「ファモチジン療法を必要とする対象」は、潰瘍を有さない。特定の実施形態において、対象は、消化不良に罹患していない。
「ファモチジン反応性状態」は、消化不良、GERD、GERDに起因する食道炎又は潰瘍などのファモチジンの投与により症状が低減する状態である。
対象がNSAIDの投与を受けるときに平均的個人より潰瘍を発症しやすい場合、対象は「NSAID誘発性潰瘍を発症する高いリスクにさらされて」いる。NSAID関連潰瘍合併症の発症のリスクの高いオッズ比は、過去の合併症性潰瘍を有する人(オッズ比13.5)、複数のNSAIDs又はNSAIDs+アスピリンを服用している人(オッズ比9.0)、高用量NSAIDを服用している人(オッズ7.0)、低用量アスピリンなどの抗凝固療法を受けている人(オッズ比6.4)、過去の非合併症性潰瘍を有する人(オッズ比6.1)、70歳を超えた人(オッズ比5.6)に認められる。例えば、Gabrielら、1991年、Ann Intern Med.、第115巻、787頁、Garcia Rodriguezら、1994年、Lancet、第343巻、769頁、Silversteinら、1995年、Ann Intern Med.、第123巻、241頁、及びSorensenら、2000年、Am J Gastroenterol.、第95巻、2218頁を参照のこと。NSAID誘発性潰瘍を発症する高いリスクにさらされている対象は、これらのリスクファクターの1つ又は複数を有する可能性がある。「NSAID誘発性潰瘍を発症する高いリスクにさらされている」対象は、80歳を超えた人及びNSAID関連性の重篤な胃腸合併症(例えば、潰瘍の穿孔、潰瘍に起因する胃出口閉塞、胃腸出血)の病歴を有する対象である。
「混合剤」は、2つ又はそれ以上の薬物及び1つ又は複数の賦形剤を剤形の同じコンパートメントに配合し、混合することによって製造される薬剤組成物を意味する。
単位剤形に関連しての「コンパートメント」は、錠剤又は他の剤形の物理的領域である。単位剤形の2つの成分は、物理的に分離されている(例えば、バリア層により)場合、「別個のコンパートメント」に存在する。
単位剤形に関連して本明細書で用いているように、「腸溶性」という用語は、その通常の意味を有し、胃を完全なまま通過し、腸内で分解する医薬製剤を意味する。「腸溶性コーティング」は、胃pHで不溶性のままであり、約5.0を超えるpH、例えば、pH5.5、6.0、6.5又は7.0を超えるpHで被覆粒子又は被覆剤形からの有効成分の放出を可能にする。
本明細書で用いているように、「消化不良」は、Rome II基準(Talleyら、1999年、Gut、第45(増刊II)号、1137〜42頁)又はそのその後の修正にしたがって診断したとき、定義できる器質的原因のない早期の満腹、悪心又は嘔吐の症状を随伴又は随伴しない上腹部痛又は不快感を意味する。Rome II基準によれば、機能的消化不良の診断は、(1)上腹部に集中する持続性又は再発性腹痛又は不快感、(2)先行する12カ月以内の連続的である必要がない少なくとも12週間の症状の持続、(3)症状を説明する可能性がある器質性疾患の証拠(上部内視鏡検査を含む)がないこと、(4)消化不良が排便のみによって軽減又は便の頻度若しくは便の形態の変化の始まりに関連するという証拠がない(すなわち、過敏性腸症候群でない)ことを必要とする。この状況において、「不快感」は、不愉快な感覚と定義され、膨満感、腹部膨満、早期の満腹及び悪心を含む。この定義は、限定することなく、潰瘍様、運動障害様、及び非特異的な消化不良を含む。消化不良の症状としては、悪心、逆流、嘔吐、胸やけ、食事後の長時間の腹部膨満感又は腹部膨満、胃の不快感又は疼痛、及び早期膨満感などがある。
単位剤形は、in vivo(例えば、胃中)又はin vitroで水を基剤とした溶液中に存在するとき「水性環境」に存在する。1つのin vitro水性環境は、50mMリン酸カリウム緩衝液、pH7.2である。他のin vitro水性環境は、50mMリン酸カリウム緩衝液、pH4.5である。
本明細書で用いているように、「正常体重」を有する人は20から25まで(両端を含む)の肥満指数(体重(kg)/[身長(m)]として計算)を有する。
本明細書で用いているように、「24時間投与サイクル」又は「24時間投与期間」は、対象が薬物を投与される24時間の期間を意味し、暦日(例えば、午前12時1分から夜半まで)に対応するか、又は2暦日(1日目の正午から2日目の正午まで)にまたがっていてもよい。
すべてのパーセントは、特に示さない限り、重量/重量%である。特に示さない限り、「重量%」は、単位剤形(例えば、錠剤)の総重量と比較した明示された成分の重量パーセントである。場合によって、重量%は、単位剤形の総重量がイブプロフェン部分、ファモチジン部分及びバリア層の重量であるが、オーバーコーティング(例えば、味を隠すため、飲込み易さを改善するため、外観を改善するため等のために加えられた)を含まないかのように計算することができる。場合によって、重量%は、すべてのコーティングを含む剤形の総重量に基づいて計算することができる。「米国薬局方」及び「USP」は、米国薬局方及び米国医薬品規格第29改訂版(12601 Twinbrook Parkway、Rockville、Maryland 20852−1790、USAから入手可能)を意味する。丸め又は定量的測定上の実際的な限界のために、剤形中のAPI又は賦形剤の量の言及は±10%、好ましくは±5%、より好ましくは±1%などのある程度の変動を含み得ることは理解されるであろう。例えば、80mgのファモチジンの総量は1回の投与当たり26.6mgファモチジンの3分割量で投与することができる。
7.0 イブプロフェン−ファモチジン経口剤形のTID投与
一態様において、本発明は、イブプロフェン、ファモチジン及び1つ又は複数の薬剤学的に許容できる賦形剤を含む経口剤形のイブプロフェン療法を必要とする患者への投与に関する。一部において、本発明は、胃腸潰瘍形成及び消化不良などのイブプロフェンの使用に伴う胃腸毒性の発生を低減又は予防する方法を対象とする。一態様において、本発明は、特にそのような毒性の発生のリスクにさらされている患者におけるイブプロフェンの使用に伴う毒性を予防する方法を対象とする。
長期NSAID療法の腫瘍発生作用を避ける又は減じるために投与するとき、ファモチジンを40mgBIDで投与する(Tahaら、1996年、前出を参照)。しかし、薬物動態モデリング(実施例1参照)を用いて、また臨床試験(実施例2参照)において、驚くべきことにファモチジンのTID投与はBID投与によって達成されるよりも優れた保護効果をもたらすことが今回判断された。例えば、ファモチジンのTID投与は、従来のBID投与より投与サイクルの大きい割合において3.5より高い胃内pHをもたらす。
思いがけなく、本発明の方法を用いた療法は、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を受ける患者の集団における胃pHに関する患者間変動の低減をもたらす。この低減は、療法の予測可能性を増大させ、特定の患者がイブプロフェン−ファモチジン併用療法の過程において有害な胃pHを経験する可能性を減少させる。
さらに、下の実施例3に記載するヒト臨床試験でイブプロフェン及びファモチジンの即時放出剤形の併用投与での薬物動態パラメーターは2つのAPIsの別個の投与での薬物動態パラメーターとさほど異なっていなかった。併用投与するとき、イブプロフェン及びファモチジンの両方が、迅速な吸収及び最高血漿中濃度(Tmax)の迅速な達成という即時放出特性を保持する。
これらのデータは、イブプロフェン及びファモチジンをTID(1日3回)のスケジュールで単位剤形として投与する治療パラダイムは、潰瘍発生及び消化不良の可能性の増大などのイブプロフェン関連副作用からの著しくかつ優れた保護をもたらすと同時に、イブプロフェンの従来のTID投与のイブプロフェンと生物学的等価であるイブプロフェンを送達することを示している。イブプロフェン−ファモチジンTIDの投与は、ファモチジンBID及びイブプロフェンTIDの併用療法と比較して、胃pHにより測定される優れた保護をもたらす。
したがって、一態様において、本発明は、治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを含み、1日3回(TID)投与される、経口単位剤形を投与することによる、イブプロフェン療法を必要とする患者へのイブプロフェンの投与の方法を提供する。本発明はまた、本方法における使用に適合する経口単位剤形を提供する。
8.0 イブプロフェンとファモチジンの不適合性
「強制分解」条件下では、混合物中のイブプロフェンとファモチジンは薬剤学的に不適合性であることが発見された。強制分解条件は、化学的分解の過程を加速することを意図した高温又は高温かつ高湿度の条件を意味する。ある期間にわたる強制分解条件は、より長期間にわたるより温和な条件(例えば、室温)下での保存の影響を予測するのに用いられる。本発明は、剤形の別個のコンパートメントにイブプロフェンとファモチジンを配合することによりこの不適合性を克服している。
したがって、一態様において、本発明は、治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを含み、1日3回(TID)投与され、イブプロフェン及びファモチジンがその別個のコンパートメントに存在する、経口単位剤形を投与することによる、イブプロフェン療法を必要とする患者へのイブプロフェンの投与の方法を提供する。本発明はまた、本方法における使用に適合する経口単位剤形を提供する。
9.0 イブプロフェン−ファモチジン経口剤形:API含量、溶解特性及び保護特性
本発明の実施において用いることができる具体例としての製剤を下に記述する。
9.1 API含量
本発明の剤形は、1日3回投与するとき治療効果をもたらすのに十分な量のイブプロフェン及びファモチジンを含む。毎回の投与時に、単一剤形(例えば、錠剤)を投与してもよく、或いは薬物の適切な量を分割量として投与することができる(例えば、2つの錠剤として投与される同じ量の薬物を一緒に服用する)。例えば、800mgのイブプロフェンと26.6mgのファモチジンのTID投与は、800mgのイブプロフェンと約26.6mgのファモチジンを含む単一単位剤形、400mgのイブプロフェンと約13.3mgのファモチジンを含む2単位剤形、又は200mgのイブプロフェンと約7mgのファモチジンを含む4単位剤形の形であってよい。好ましくは、治療上有効な量を1つ又は2つの錠剤として投与する。
そのように投与されるイブプロフェンの治療上有効な量は、通常50mgから1000mgまでの範囲内にある。頭痛又は軽度の疼痛に対する治療上有効な量は、200mg又は400mgTIDであってよい。関節炎に対する治療上有効な量は、通常800mgTIDである。
一般的に、本発明の単位剤形は、約50〜1000mgの量のイブプロフェンを含む。特定の実施形態において、単位剤形は、約200〜800mg、約300〜500mg、約700〜800mg、約400mg又は約800mgのイブプロフェンを含む。
多くの適用例について、単位剤形におけるイブプロフェンの量は、1つの錠剤のTID投与による2400mg/日の投与を可能にする約800mg(例えば、750mgから850mgまでの範囲内)であるか、又は2つの錠剤のTID投与による2400mg/日の投与を可能にする約400mg(例えば、375mgから425mgまでの範囲内)である。
そのように投与されるファモチジンの治療上有効な量は、通常7mgから30mgまでの範囲内にある。一般的に、本発明の単位剤形は、12mgから28mgまでの範囲内のファモチジンを含む。多くの適用例について、単位剤形におけるファモチジンの量は、1つの錠剤のTID投与による80mg/日の投与を可能にする約26.6mg(例えば、24mgから28mgまでの範囲内)であるか、又は2つの錠剤のTID投与による80mg/日の投与を可能にする約13mg(例えば、12mgから14mgまでの範囲内)である。
好ましい一実施形態において、経口単位剤形は、1日3回の投与により約2400mgのイブプロフェン及び約80mgのファモチジンの1日量を送達するように調合されている。多くの適用例について、イブプロフェンの量は約800mg(例えば、750mgから850mgまでの範囲内)であり、ファモチジンの量は約26.6mg(例えば、24mgから28mgまでの範囲内)である。これは、1つの錠剤のTID投与による2400mg/日のイブプロフェン及び80mg/日のファモチジンの投与を可能にする。関連実施形態において、イブプロフェンの量は約400mg(例えば、375mgから425mgまでの範囲内)であり、ファモチジンの量は約13mg(例えば、12mgから14mgまでの範囲内)である。これは、2つの錠剤のTID投与による2400mg/日のイブプロフェン及び80mg/日のファモチジンの投与を可能にする。関連実施形態において、イブプロフェンの量は約200mg(例えば、175mgから225mgまでの範囲内)であり、ファモチジンの量は約6.6mg(例えば、6mgから7mgまでの範囲内)である。
一実施形態において、経口単位剤形は、1日3回の投与により約1800mgのイブプロフェン及び約80mgのファモチジンの1日量を送達するように調合されている。多くの適用例について、イブプロフェンの量は約600mg(例えば、550mgから650mgまでの範囲内)であり、ファモチジンの量は約26.6mg(例えば、24mgから28mgまでの範囲内)である。これは、1つの錠剤のTID投与による1800mg/日のイブプロフェン及び80mg/日のファモチジンの投与を可能にする。関連実施形態において、イブプロフェンの量は約300mg(例えば、275mgから325mgまでの範囲内)であり、ファモチジンの量は約13mg(例えば、12mgから14mgまでの範囲内)である。これは、2つの錠剤のTID投与による1800mg/日のイブプロフェン及び80mg/日のファモチジンの投与を可能にする
他の実施形態において、より多くの又はより少ないAPIを投与することができる。例えば、場合によってイブプロフェンの1日量は2400mgを超える(例えば、3200mg)。この量は、例えば、特に少量の賦形剤を用いて錠剤にすることができるイブプロフェン製剤(例えば、BASF Ibuprofen DC85(登録商標))を用いて1日当たり3つ又は6つの錠剤として容易に投与することができる。活性なイブプロフェンのS−鏡像異性体のみを含む製剤を用いる場合、より少量を時として投与することができる(例えば、ラセミ混合物の治療量と同じ治療効果をもたらす量)。
特定の実施形態において、本発明の剤形中のイブプロフェンとファモチジンとの比は、15:1から40:1まで、より多くの場合20:1から40:1まで、さらにより多くの場合25:1から35:1までの範囲内にある。いくつかの実施形態において、本発明の剤形中のイブプロフェンとファモチジンとの比は、30:1から31:1までなどの29:1から32:1までの範囲内にある。一実施形態において、イブプロフェンとファモチジンとの比は、約30:1である。イブプロフェン及びファモチジンの具体例としての量は、800±10%mgイブプロフェン及び26.6±10%mgファモチジン、400±10%mgイブプロフェン及び13.3±10%mgファモチジン並びに200±10%mgイブプロフェン及び6.65±10%mgファモチジンなどである。
特定の実施形態において、本発明の剤形中のイブプロフェンとファモチジンとの比は、22:1から23:1までなどの20:1から25:1までの範囲内にある。一実施形態において、イブプロフェンとファモチジンとの比は、約22.5:1である。イブプロフェン及びファモチジンの具体例としての量は、600±10%mgイブプロフェン及び26.6±10%mgファモチジンである。
好ましい実施形態において、経口剤形は、イブプロフェン及びファモチジン以外の薬剤学的に活性な化合物(すなわち、薬物化合物)を含まない。特定の実施形態において、経口剤形は、イブプロフェン以外のNSAIDを含まず、かつ/又はファモチジン以外のH2受容体拮抗薬を含まない。特定の実施形態において、ファモチジンの量は、剤形当たり5mg以外、10mg以外、20mg以外又は40mg以外である。
9.2 ファモチジン及びイブプロフェンの迅速放出
特定の実施形態において、本発明の経口剤形は、両APIsの放出がほぼ同時に起る(又は起り始める)ように調合されている。「ほぼ同時に」は、1つのAPIの放出が第2のAPIの放出の始まりの5分以内、時には4分以内、時には3分以内、時には2分以内に、また時には本質的に同時に始まることを意味する。「ほぼ同時に」は、1つのAPIの放出が、第2のAPIの放出が完了する前に始まることも意味する。すなわち、剤形は、APIsの1つが他のAPIより著しく遅く放出されるように設計されていない。例えば、バリア層(下で述べる)は、存在する場合、その内部に含まれるAPIの放出を著しく遅らせるように設計されていない。APIの放出を実質的に遅らせる賦形剤の組合せ(結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、流動促進剤及び他の成分のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい)が選択される。例えば、HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL MANUFACTURING FORMULATIONS、2004年、Sarfaraz K Niazi編、CRC Press;HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL ADDITIVES、第2版、2002年、Michael及びIrene Ash編、Synapse Books;及びREMINGTON SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY、2005年、David B. Troy(編集者)、Lippincott Williams & Wilkinsを参照のこと。
いくつかの実施形態において、ファモチジン又はイブプロフェンの両方は、即時放出用に調合され、放出遅延、徐放又は放出制御と一般的に呼ばれている放出プロファイルを得るために調合されない。例えば、一実施形態において、単位剤形は、ファモチジン及びイブプロフェンが中性pH条件(例えば、約pH6.8から約pH7.4まで、例えば、pH7.2の水溶液)で速やかに放出されるように調合する。この状況において「速やかに」は、両APIsがin vitro検定条件下で20分以内に溶液中に著しく放出されることを意味する。いくつかの実施形態において、両APIsはin vitro検定条件下で15分以内に溶液中に著しく放出される。この状況において「著しく放出される」は、単位剤形中のAPIの重量の少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約80%、しばしば少なくとも90%、また時として少なくとも約95%が溶解することを意味する。一実施形態において、ファモチジンとイブプロフェンの両方が30分で少なくとも95%放出される。
溶解率は、既知の方法を用いて測定することができる。一般的にin vitro溶解検定は、ファモチジン−イブプロフェン単位剤形(例えば、錠剤)を適切な撹拌装置を備えた容器中の既知の容積の溶解媒体に入れることによって行う。媒体の試料を種々の時点に抜き取り、溶解した活性物質を分析して、溶解率を測定する。溶解は、USPにイブプロフェンについて記載されているように、或いはUSPにファモチジンについて記載されているように測定することができる。1つのアプローチが実施例6に示されている。簡潔に述べると、単位剤形(例えば、錠剤)を37℃の溶解媒体900mlを含む米国薬局方溶解装置II(撹拌棒)の容器に入れる。撹拌棒速度は50RPMである。少なくとも3つの錠剤について独立した測定を行う。1つの適切なin vitro検定において、溶解は、一般的に下の実施例6に記載するように50mMリン酸カリウム緩衝液、pH7.2などの中性溶解媒体(「中性条件」)を用いて測定する。
9.3 低pH条件下でのファモチジン及びイブプロフェンの実質的放出
一実施形態において、ファモチジンとイブプロフェンの両方が低pH条件下で速やかに放出されるように、単位剤形を調合する。低pH条件下での放出は、上及び実施例6に記載した定量法を用いて測定されるが、50mMリン酸カリウム緩衝液、pH4.5を溶解媒体として用いる。この状況において用いるとき、両APIsの実質的な量が低pH検定条件下で60分以内に溶液中に放出される場合、APIsは低pHで速やかに放出される。いくつかの実施形態において、両APIsの実質的な量が低pH検定条件下で40分以内に溶液中に放出される。いくつかの実施形態において、両APIsの実質的な量が低pH検定条件下で20分以内に溶液中に放出される。いくつかの実施形態において、両APIsの実質的な量が低pH検定条件下で10分以内に溶液中に放出される。この状況において、「実質的な量」は、少なくとも15%、好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも25%のイブプロフェンが溶解し、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも90%のファモチジンが溶解することを意味する。
9.4 胃保護
実施例1及び2に例示するように、ファモチジンの対象へのTID投与は、ファモチジンの従来のBID投与によって生ずる胃内pHと比較して平均的に高い(大きさ及び/又は持続時間)胃内pHがもたらされ、ひいてはより良好な胃保護をもたらす。本明細書で用いているように、薬剤組成物の投与が胃pHをより高い塩基性レベルに維持するとき、薬剤組成物又は複数の組成物の投与は、対照組成物又は複数の組成物の投与と比較して「より優れた胃保護をもたらす」。ファモチジンのTID投与は同じ1日量の薬物の従来のBID投与より優れた胃保護をもたらすことが今回発見された。
胃内pHは、例えば、経鼻胃pHプローブを用いる当技術分野で知られている方法により測定することができる。1つの有用なプローブは、Medtronic Functional Diagnostics(Shoreview、MN)製のDigitrapper(商標)pH400携帯型pH記録計である。一般的に、pHは毎分数回測定され(例えば、Digitrapper(商標)pH400は1/4Hzの頻度で測定を行う)、24時間にわたるpH中央値が計算される。測定値は、特定の期間(例えば、直立状態、睡眠時、食後等)について計算することができる。測定は、対象が1、2若しくは3日間又は数週間の使用後などの3日より長期間にわたり適切な用法での投与を受けた後に行うことができる。
イブプロフェン療法を必要とし、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を受ける人は、ファモチジン(又はファモチジンとイブプロフェンの配合を含む)を含む単位量をTID投与するとき、より大きい胃保護を有するであろう。同様に、反応がいくぶん変化しやすい治療を受ける個人の群において、イブプロフェン−ファモチジン単位剤形をTID投与するとき、個人は胃損傷(例えば、低pHへの曝露)の低い可能性を有する。個人(又は群における複数の個人)は、場合によって、共通の特性を有する可能性がある。一般的に個人又は複数の個人(以後、「個人」)は成人(18歳を超える)である。一実施形態において、個人は男性である。一実施形態において、個人は女性である。一実施形態において、個人は19〜42歳の範囲の年齢を有する。様々な実施形態において、個人は20〜30、25〜35、30〜40、35〜45、40〜50、45〜55、50〜60、55〜65、60〜70歳の範囲の年齢又は70歳を超える年齢を有していてよい。一実施形態において、個人は正常体重(すなわち、20〜25の肥満指数)を有する。一実施形態において、個人は正常体重を有さない(すなわち、BMI<20又はBMI>25)。
胃保護は、1個人又は個人の集団(「患者集団」)において測定することができる。測定は、胃保護を測定し(例えば、胃pHの中央値を求めるため)、胃保護の尺度の中央値(例えば、胃pHが>4である時間;24時間にわたるpHの中央値)を求めるために個人の指定された群において行うことができる。一実施形態において、群内の個人は男性である。一実施形態において、群内の個人は女性である。一実施形態において、群は男性及び女性個人を含む。一実施形態において、群はRAの治療を受けている両個人を含む。様々な実施形態において、群内の個人は、19〜42、20〜30、25〜35、30〜40、35〜45、40〜50、45〜55、50〜60、55〜65、60〜70歳の範囲の年齢又は70歳を超える年齢を有していてよい。一実施形態において、群内の個人は正常体重(すなわち、20〜25の肥満指数)を有する。他の実施形態において、患者集団は、同じ医師若しくは医療提供者のケアを受けている、又は同じ医療施設で治療受けている、又は同じ薬剤部で治療薬を入手する患者の群である。
9.4.1 指定の値を上回るpHを有する24時間投与サイクルの部分
胃保護の1つの尺度は、pHが指定された値(例えば、pH2.5、pH3.0、pH3.5、pH4.0又はpH4.5)を上回る値に維持されている24時間投与サイクルの部分である。例えば、より良好な胃保護は、参照化合物の投与より24時間投与サイクルにおける多くの時間にわたり指定された値を上回るpHと特徴づけることができる。ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、2.5又はそれを上回る胃pHを24時間投与サイクルの少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23時間にわたり維持する。一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、3.0又はそれを上回る胃pHを24時間投与サイクルの少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23時間にわたり維持する。一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、3.5又はそれを上回る胃pHを24時間投与サイクルの少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23時間にわたり維持する。一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、4.0又はそれを上回る胃pHを24時間投与サイクルの少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23時間にわたり維持する。一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、4.5又はそれを上回る胃pHを24時間投与サイクルの少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23時間にわたり維持する。本発明の一実施形態において、ファモチジンのTID投与(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形のTID投与)は、ファモチジンの同じ1日量のBID投与(又は、別の選択肢としてファモチジンの同じ1日量のBID投与及びイブプロフェンの同じ1日量のTID投与)より24時間投与サイクルにおける長い時間にわたる指定された値を上回る胃pH(例えば、少なくとも2.5、少なくとも3.0、少なくとも3.5、少なくとも4.0又は少なくとも4.5)をもたらし、その差(分単位)は少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも120、少なくとも180、少なくとも240、少なくとも300又はそれ以上である。
9.4.2 最小持続胃pH
胃保護の他の尺度は、24時間投与サイクル中の最小持続胃pHである。「持続pH」は、少なくとも10分間持続した胃pH(又はpH範囲)を意味する。より良好な胃保護は、24時間投与期間にわたって測定したとき、より高い最小持続pHと特徴づけることができる。本発明の一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、少なくとも2.0、好ましくは少なくとも2.3、より好ましくは少なくとも2.5、また時として少なくとも3.0の最小持続胃pHをもたらす。本発明の一実施形態において、ファモチジンのTID投与(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形のTID投与)は、ファモチジンの同じ1日量のBID投与(又は、別の選択肢としてファモチジンの同じ1日量のBID投与及びイブプロフェンの同じ1日量のTID投与)より高い最小持続pHをもたらし、pHの差は少なくとも0.2、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6又は少なくとも0.7pH単位である。
9.4.3 胃pHの中央値
胃保護の他の尺度は、24時間投与サイクル中の胃pHの中央値である。より良好な胃保護は、24時間の投与サイクルにわたる胃pHのより高い中央値と特徴づけることができる。本発明の一実施形態において、ファモチジン(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形)のTID投与は、少なくとも2.5、少なくとも2.6、少なくとも2.7、少なくとも2.8、少なくとも2.9、少なくとも3.0、少なくとも3.1、少なくとも3.2、少なくとも3.3、少なくとも3.4、少なくとも3.5、少なくとも3.6、少なくとも3.7、少なくとも3.8、少なくとも3.9、少なくとも4.0、少なくとも4.1、少なくとも4.2、少なくとも4.3、少なくとも4.4、少なくとも4.5、少なくとも4.6、少なくとも4.7、少なくとも4.8、少なくとも4.9、少なくとも5.0、少なくとも5.1、少なくとも5.2、少なくとも5.3、少なくとも5.4、少なくとも5.5、少なくとも5.6、少なくとも5.7、少なくとも5.8、少なくとも5.9、少なくとも6.0、少なくとも6.1、少なくとも6.2、少なくとも6.3又は6.4の胃pHの中央値をもたらす。
本発明の一実施形態において、ファモチジンのTID投与(又は、別の選択肢としてファモチジン及びイブプロフェンを含む本発明の単位剤形のTID投与)は、ファモチジンの同じ1日量のBID投与(又は、別の選択肢としてファモチジンの同じ1日量のBID投与及びイブプロフェンの同じ1日量のTID投与)より高い胃pHの中央値をもたらし、pHの差は少なくとも0.2、少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.6、少なくとも0.7又は少なくとも0.8pH単位である。
例示のために、800mgのイブプロフェン及び26.6mgのファモチジンを含む単位剤形のTID投与は、800mgのイブプロフェンを含む単位剤形のTID投与及び40mgのファモチジンを含む単位剤形のBID投与より優れた胃保護をもたらすであろう。
9.5 患者間変動の低下
実施例2に示すように、対象が3回26.7mgの用量として(TID投与)80mg/日のファモチジンの投与を受けるとき、2回40mgの用量(BID投与)と比較して胃pHの患者間変動が有意に低下した。
患者の集団に投与した複数の薬物又は薬物の併用の効果のかなりの患者間変動が存在する可能性があることは知られている。この患者間変動は、多くの障害の治療を複雑にするものであり、多様な集団における副作用(毒性)を低減し、有効性を最大化する方法を明らかにすることは、やりがいのあるものである。イブプロフェン及びファモチジンの併用療法を受ける対象の場合、患者間変動は、一部の患者が低い胃pHに起因する副作用に対して高い感受性を有することを意味する。したがって、患者間変動を低減する方法は、治療集団における副作用の発生率を低下させるはずである。すなわち、群内の患者間変動を低減することは、群内の特定の人が有害な胃pHを経験するリスクを低下させる。
一態様において、本発明は、治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを含み、1日3回(TID)投与する、経口剤形を投与することにより、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を受ける患者の集団における胃pHに関する患者間変動を低減する方法を提供する。一実施形態において、患者間変動が低い患者の集団は、イブプロフェン−ファモチジン併用療法を必要とする、又は受けるすべての患者を含む。この状況において、「イブプロフェン−ファモチジン併用療法」は、上記のように、イブプロフェンTIDの投与及びファモチジンBIDの投与を一般的に必要とする治療の同じ過程の一部としてのイブプロフェン及びファモチジンの投与を意味する。他の実施形態において、患者間変動が低い患者の集団は、20〜25の範囲内の肥満指数を有し、かつ/又は19〜42、20〜30、25〜35、30〜40、35〜45、40〜50、45〜55、50〜60、55〜65又は60〜70の範囲内の年単位の年齢を有する個人のようなイブプロフェン−ファモチジン併用療法を必要とする、又は受ける患者の亜集団を含む。
患者間変動の観察される低下は、重要な臨床上の恩恵をもたらす。重要な臨床上の恩恵は、2.5を下回るpHの1日中央値を経験するより少数の患者を含む。2.5を下回るpH中央値を経験する患者はTID投与するときBID投与と比較して胃酸誘発性潰瘍の危険にさらされると考えられている。特に、下の実施例2で述べるように、臨床試験において、BIDスケジュールでファモチジンの投与を受けたとき、胃pHの24時間中央値は、3例の患者で2.5を下回っていたが、TIDスケジュールでファモチジンの投与を受けたとき、そのような患者はいなかった。
10.0 具体例としての単位剤形
イブプロフェンとファモチジンが経口剤形の別個のコンパートメント中に存在するならば、本発明の経口剤形は、様々な設計を有する可能性がある。
いくつかの実施形態において、イブプロフェン及びファモチジンコンパートメントがバリア層により分離されている。いくつかの実施形態において、本発明は、治療上有効な量のイブプロフェンを含む第1の部分と治療上有効な量のファモチジンを含む第2の部分を有し、イブプロフェン部分がファモチジン部分を完全に取り囲んでいるか、又はファモチジン部分がイブプロフェン部分を完全に取り囲んでおり、バリア層が2つの部分の間に配置されている、固形経口剤形を提供する。
単位剤形のAPI含量は、TID投与が治療上有効な量のイブプロフェン及び治療上有効な量のファモチジンを送達するように、選択される。好ましくは、経口剤形は、本明細書において記載する量と比のイブプロフェンとファモチジンを含む。
本発明によれば、上に記載するように、ファモチジン及びイブプロフェンは速やかに放出される。したがって、本発明のこの態様において、剤形もAPIsも個別に腸溶被覆されていたり、持続又は遅延放出のために調合されていたりしない。錠剤は、嚥下された後に胃内で崩壊し、経口投与の通常の過程において口内又は咽喉で溶解しないように調合される。本発明の経口剤形の他の特性は、読者には明らかであろう。
これらの特性を念頭において、例示のためであって、限定のためでない、具体例としての経口剤形を下に記述する。他の多くの剤形は本開示により教導された当業者により製造することができ、下の1つの剤形に関連する情報(例えば、賦形剤の説明)を他の剤形に関連して用いることができることは理解されるであろう。
10.1 具体例としての経口剤形1
一形態において、経口剤形は、イブプロフェンコア(「コア」)、ファモチジンを含む周囲層(「ファモチジン層」)及びコアとファモチジン層の間に挿入されたバリア層を含む。一実施形態において、ファモチジンコートがイブプロフェンコアを完全に取り囲んでいる。例えば、外観、味、嚥下可能性を改善するため、或いは他の理由のために、場合によって、錠剤は、1つ又は複数のオーバーコーティング層により被覆されている。医薬単位剤形の調合及び製造の方法は、当技術分野で知られており、例えば、HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL MANUFACTURING FORMULATIONS、2004年、Sarfaraz K Niazi編、CRC Press;HANDBOOK OF PHRMACEUTICAL ADDITIVES、第2版、2002年、Michael及びIrene Ashにより編集された、Synapse Books;並びにREMINGTON SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY、2005年、David B. Troy(編集者)、Lippincott Williams & Wilkinsを参照のこと。本開示により教導された当業者は、様々な適切な経口剤形を製造することができるであろう。
10.1.1 具体例としての経口剤形1のイブプロフェンコア
イブプロフェンコアは、形状が異なっていてもよく、例えば、円形、卵形、楕円形、円柱形(例えば、ディスク状)又は他の適切な幾何形状、例えば直線状であってよい。好ましくは、錠剤は、ディスク形又は卵形の形状を有し、扁平ディスク状、卵形又は魚雷形のように成形されている。錠剤の縁は、面取りされているか、又は丸み付けされていてもよい。錠剤は、キャプレット(カプセル形錠剤)として成形されていてもよい。錠剤は、溝付け、浮き彫り、又は彫刻が施されていてもよい。一実施形態において、コアは丸剤のすべて又は一部を貫通して延びる内部の穴を有さない。例えば、一実施形態において、コアはカップ又はドーナツのように成形されていない。
本発明の錠剤は、治療所有効な量のイブプロフェンAPIを含む。これは、通常50mgから1000mgまでの範囲内にある。多くの適用例について、イブプロフェンの量は、1つの錠剤のTID投与により2400mg/日の投与を可能にする約800mg(例えば、750mgから850mgまでの範囲内、又は775〜825mgの範囲内)であるか、或いは、イブプロフェンの量は、2つの錠剤のTID投与により2400mg/日の投与を可能にする約400mg(例えば、375mgから425mgまでの範囲内)である。イブプロフェンに加えて、コアは、1つ又は複数の崩壊剤、結合剤、流動促進剤又は滑沢剤などの賦形剤を含んでいてもよい。例えば、コアは、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、けい化微結晶性セルロース及び/又はステアリン酸マグネシウムを含んでいてもよい。一実施形態において、イブプロフェンコアは、20〜30%(重量/重量)ラクトース一水和物、0.1〜2%コロイド状二酸化ケイ素、3〜7%クロスカルメロースナトリウム、1〜3%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、2〜6%けい化微結晶性セルロース(例えば、Prosolv SMCC90)及び0.1〜2%のステアリン酸マグネシウムを含む。いくつかの実施形態において、コアは滑沢剤を含まない。
一実施形態において、コアは、85%APIを含むIbuprofen DC85(BASF)又は国際公開第2007/042445号に記載されている同様の直接圧縮性イブプロフェン製剤(すなわち、50〜99重量%結晶性イブプロフェン、100m/gの最小表面を有する1〜15%の高度に分散性の佐剤(イブプロフェン結晶の表面の少なくとも50%が高度に分散性の佐剤で被覆されている)及び0〜40%の他の佐剤を含むイブプロフェン製剤)を含む。Ibuprofen DC85を用いた具体例としての製剤(例示のためであって、限定のためでない)は以下を含む。
1)Ibuprofen DC85(88.24重量%)、微結晶性セルロース(7.76%)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(3.00%)、シリカ(0.05%)及びステアリン酸マグネシウム(0.50%)
2)Ibuprofen DC85(88.24重量%)、トウモロコシデンプン(7.76%)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(3.00%)、シリカ(0.05%)及びステアリン酸マグネシウム(0.50%)
3)Ibuprofen DC85(88.24重量%)、ラクトース(7.76%)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(3.00%)、シリカ(0.05%)及びステアリン酸マグネシウム(0.50%)
コアは、湿式造粒、乾式造粒、直接圧縮又は他の薬剤学的に許容できる方法を含む当技術分野で既知の技術を用いて形成させることができる。適切な量のイブプロフェン製剤(すなわち、APIの単位用量を含む量)を個々のコアに圧縮することができる。或いは、コアは成形により形成させることができる。
一実施形態において、コア部分は、少なくとも50%イブプロフェン(重量)、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少なくとも80%のイブプロフェンである。
10.1.2 具体例としての経口剤形1のバリア層
バリア層は、(1)コアとファモチジン層を分離し、(2)イブプロフェンが速やかに放出されるように水性(例えば、胃)環境中で速やかに崩壊する様々な物質のいずれかにより構成されていてよい。
バリア層は、当技術分野で知られているように、充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤等を含んでいてもよい。圧縮によりバリア層又はその一部を製造するのに用いるための適切な充填剤としては、デキストロース、スクロース、マルトース及びラクトースを含む糖、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、キシリトールを含む糖アルコール、デキストリン及びマルトデキストリンを含むデンプン加水分解物などの水溶性の圧縮性炭水化物などがある。
一実施形態において、イブプロフェンコアは、製造業者の指示に従って1.5〜2.0重量/重量%の重量増加までOpadry II(商標)white(Colorcon Y−22−7719)で被覆されている。他の既知のバリア層材料としては、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸フタル酸ビニル及び酢酸フタル酸セルロースなどがある。一実施形態において、バリア層製剤は、少なくとも1つのコーティング層ポリマー及び処理のために用いられ、乾燥により除去されるコーティング溶媒(好ましくは水)を含むであろう。コーティング層ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、エチルセルロース、メタクリルポリマー又はヒドロキシプロピルセルロースであってよい。可塑剤(例えば、トリアセチン、フタル酸ジエチル、酢酸トリブチル又はポリエチレングリコール)も含めることができる。コーティング層は、付着防止剤又は流動促進剤(例えば、フュームドシリカ又はステアリン酸マグネシウム)及び二酸化チタン、酸化鉄ベース着色剤又はその他のものなどの着色剤を含んでいてもよい。
バリア層の厚さは、広い範囲にわたって変化してよいが、一般的に約25〜250ミクロンの程度のような20〜3000ミクロンの範囲内にある。好ましくは、バリア層は、APIの放出を5分未満、好ましくは4分未満、より好ましくは3分未満遅らせる。
バリア層は、圧縮、成形、浸漬又はスプレーコーティングなどのいずれかの方法により形成させることができる。
10.1.3 具体例としての経口剤形1のファモチジン層
ファモチジン層は、バリアコート上に施される。ファモチジン層は、圧縮、スプレーコーティング又は他の方法により施すことができる。好ましい実施形態において、ファモチジン及びポリマー、可塑剤等の賦形剤を含む製剤をスプレーコーティングすることによってファモチジン層を施す。一実施形態において、ファモチジンをOpadry II(Colorcon)と合わせ、イブプロフェンコア又はバリア層上にスプレーする。
本発明の剤形は、治療上有効な量のファモチジンAPIを含む。多くの適用例について、ファモチジンの量は、1つの錠剤のTID投与による80mg/日の投与を可能にする約26.6mg(例えば、24mgから28mgまでの範囲内)であるか、又は2つの錠剤のTID投与による80mg/日の投与を可能にする約13mg(例えば、12mgから14mgまでの範囲内)である。
10.1.4 具体例としての経口剤形1のオーバーコーティング
いくつかの実施形態において、錠剤を飲込むことを容易にするために、味を隠すために、外観上の理由のために、又は他の理由のために、錠剤を経口投与用にコーティングする。錠剤及びキャプレットのコーティングは、当技術分野でよく知られている。コーティングシステムは、一般的に、水又は有機溶媒に入れてかき混ぜ、錠剤などの固形経口剤形のフィルムコーティング用の分散系を生成させることができるポリマー、可塑剤、着色剤及び他の賦形剤の混合物である。
通常、易溶性フィルムを用いる。易溶性フィルムに用いることができる材料は、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)又はアミノアルキルメタクリレートコポリマー(例えば、Eudragit(商標)E)などである。適切なコート層(例示のためであって限定のためでない)は、両方ともBASF Aktiengesellschaft(Ludwigshafen、Germany)により製造されたKollicoat(登録商標)IR(ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー)及びKollicoat IR White(登録商標)などである。
10.2 具体例としての経口剤形II
一形態において、経口剤形は、それぞれがバリア層により被覆されているイブプロフェンの多くの小粒子を含み、該粒子はファモチジンを含むマトリックス又は媒体中にある。バリア層は、上記のように製造することができる(例えば、Kollicoat(商標)、Opadry(商標)又は類似の材料を用いて)。この形態において、粒子は、200ミクロンの平均サイズから2000ミクロン又はそれ以上までの範囲の様々なサイズを有していてよい。例えば、また限定のためでないが、平均サイズは、200〜1500、600〜700、700〜800、800〜900、900〜1000、1100〜1200、1200〜1300、1300〜1400、1400〜1500、1500〜1600、1600〜1700、1700〜1800、1800〜1900、1900〜2000ミクロン又はそれ以上の範囲内にあってよい。一実施形態において、粒子の少なくとも80%、またより多くの場合、少なくとも90%が350〜800ミクロンのサイズ範囲にある。いくつかの実施形態において、粒子サイズの混合を用いる。イブプロフェン粒子は、ファモチジンを含むマトリックス内に含まれるか、又は分布していてよい。マトリックスは、結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤及び当技術分野で知られている他の成分を含んでいてよい。この状況において用いられるように、「マトリックス」という用語は、特定の構造を意味しない。
一形態において、イブプロフェン粒子は、ファモチジン及び適切な賦形剤又は担体も含むカプセルに含まれていてよい。
10.3 具体例としての経口剤形III
一形態において、経口剤形は、バリア層で被覆され、イブプロフェンを含むマトリックス中にあるファモチジンの多くの小粒子を含む。バリア層は、上記のように製造することができる(例えば、Opadry又は類似の材料を用いて)。特定の形態において、粒子は、100ミクロンの平均サイズから2000ミクロン又はそれ以上の範囲の様々なサイズを有していてよい。例えば、また限定のためでないが、粒子は、200〜800、200〜600、200〜400、350〜800又は350〜600の範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、粒子サイズの混合を用いる。マトリックス及び錠剤は、結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤及び当技術分野で知られている他の成分を含んでいてよい。一実施形態において、マトリックスは、主としてイブプロフェンからなる。一実施形態において、イブプロフェンは、Ibuprofen DC85(商標)(BASF)である。一形態において、ファモチジン粒子は、イブプロフェン及び適切な賦形剤又は担体も含むカプセルに含まれていてよい。
一形態において、単位剤形は、イブプロフェン(Ibuprofen DC85(商標)であってよい)と混合され、錠剤に圧縮された被覆ファモチジン粒子を含む。1つのアプローチにおいて、被覆ファモチジン粒子は、ファモチジンを担体粒子上に噴霧して顆粒化し、得られた顆粒剤をバリア層、及び場合によってさらなる保護層でコーティングすることによって調製することができる。
特定の実施形態において、担体粒子は、微結晶性セルロース(微細な等級、例えば、Avicel PH101[FMC Corp.])又は同様のものなどの不活性物質であってよい。ファモチジンは、ファモチジンの溶液、任意選択のフィルム形成剤、任意選択の帯電防止剤並びに他の任意選択の賦形剤及び希釈剤を用いて、適切な方法、例えば、流動層処理装置中で担体粒子上に噴霧して顆粒化することができる。例えば、Opadry II(登録商標)又は例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,802,924号に記載されているもののような類似の材料をフィルム形成剤として用いることができ、タルク又は類似の不活性材料を帯電防止剤として用いることができる。非限定的な例として、ファモチジン噴霧混合物は、重量で約75%の有効成分、約20%のフィルム形成剤及び約5%の帯電防止剤を含んでいてよい。
ファモチジン噴霧混合物は、20%〜200%の1粒子当たり又はバッチ基準での重量増加などの、所望の量のファモチジンが加えられるまで不活性材料上に被覆する。例えば、1.25部のファモチジン混合物を1部の微結晶性セルロース上に約90%から110%(すなわち、約100%)の重量増加まで噴霧することができる。
バリア層は、ファモチジン被覆顆粒剤上に施すことができる。再び、ファモチジン粒子のバリア層は、上記のように製造することができる(例えば、Opadry(登録商標)、Kollicoat(登録商標)又は類似の材料を用いて)。特定の実施形態において、バリア層は、1粒子当たり又はバッチ基準での5〜50%の重量増加、例えば、20%の重量増加まで施すことができる。
特定の実施形態において、任意選択のポリマー保護コーティングを、所望の保護弾性/圧縮性の程度に応じて、1粒子当たり又はバッチ基準で約5%、10%、20%の、又は20%を超える重量増加まで施すことができる。
得られるファモチジン顆粒剤は、都合のよい取扱いのため、また得られる単位剤形の内容の均一性を最大化するために十分に大きいことが好ましい。いくつかの実施形態において、ファモチジン顆粒剤は、350〜800ミクロンの範囲内などの100ミクロンから1000ミクロンまでのサイズ範囲内にある。粒子径は、開口部を通過する粒子の能力に基づいて測定する(例えば、米国ふるいシリーズ又はTyler等価メッシュ)。一実施形態において、ファモチジン粒子の少なくとも約80%、通常少なくとも約90%が800ミクロン未満、例えば、300〜800ミクロンのサイズ範囲内にある。
粒子径は、顕微鏡法、レーザー回折、動的光操作(dynamic light scanning)(DLS)、ふるい分析又は他の方法により測定することができる。好ましい実施形態において、粒子径をふるい分析により測定する。ふるい分析法は、当技術分野で常用されている。例えば、ふるい分析は、ATMソニックシフターを用いて行うことができる。装置は、シフト及び振幅#6のパルスを用いて10分間運転するように設定することができる。ふるいは、次の順序でテストすることができる。すなわち、#20メッシュ(850ミクロン)、#20メッシュ(420ミクロン)、#60メッシュ(250ミクロン)、#120メッシュ(125メッシュ)、#325メッシュ(45ミクロン)及び微粉パン(fines pan)(<45ミクロン)。試料を2回かけ、得られた保持パーセントは2回の測定の平均を反映する。
次いで、ファモチジン粒子をイブプロフェン顆粒剤と混合し、当技術分野で知られているいずれかの適切な方法で錠剤に圧縮することができる。圧縮段階の前に、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤をイブプロフェン−ファモチジン混合物に場合によって加えてもよい。
一形態において、イブプロフェンは、100ミクロン未満(例えば、25、38、50又は90ミクロン)の平均粒径を有する顆粒剤の形である。適切なイブプロフェン製剤は、 BASF Aktiengesellschaft(Ludwigshafen、Germany)から入手できる。一形態において、イブプロフェンは、米国特許公開第20030045580号(BASF A.G.に譲渡)明細書に記載されているようなイブプロフェン含有活性物質製剤の形である。一形態において、イブプロフェンは、米国特許公開第20050003000号(BASF A.G.に譲渡)明細書に記載されているようなイブプロフェン製剤の形である。一形態において、単位剤形は、被覆ファモチジン顆粒剤、イブプロフェン及び賦形剤を含む。賦形剤は、結合剤(例えば、SMCC)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、希釈剤、崩壊剤(例えば、クロスカルメロース)、コーティンング、バリア層成分、流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)を含んでいてよい。一形態において、少なくとも9の親水性親油性バランス(HLB)を有する非イオン界面活性剤が製品に含まれている(例えば、米国特許第6,251,945号参照)。
一形態において、イブプロフェンは、製品DC85(BASF Aktiengesellschaft、Ludwigshafen、Germany)の形である。DC85は、イブプロフェン(>80%)、シリカ、クロスカルメロースナトリウム及びセルロースを含み、約700ミクロンの粒径中央値(300〜1400ミクロンの範囲内に>90%)を有する顆粒剤の形で供給される。場合によってファモチジン顆粒剤と同様の粒径分布を有するDC85を用いる(例えば、ファモチジン粒子の大多数が当該粒径範囲にある実施形態におけるDC85粒子の少なくとも約80%、時として少なくとも90%、時として少なくとも95%が350〜800ミクロンの粒径範囲にある)。所望の粒径のDC85イブプロフェン粒子は、粉砕により得ることができる。
一形態において、単位剤形は、被覆ファモチジン顆粒剤、DC85イブプロフェン及びステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤を含む。
最終コーティング(Opadry(登録商標)、Opadry II(登録商標)、Kollicoat(登録商標)又は類似の材料)は、当業者により一般的に認識されているように、製造業者の指示に従って、例えば、48”Accella coataを用いて施すことができる。
10.4 具体例としての経口剤形IV
一形態において、経口剤形は、それぞれバリア層で被覆されているイブプロフェンの多くの小粒子、及びそれぞれバリア層で被覆され、イブプロフェンを含むマトリックス中にあるファモチジンの多くの小粒子を含む。バリア層は、同じであっても、異なっていてもよい。2種類の粒子をマトリックス又は媒体中に含めて、単位剤形を形成させることができる(例えば錠剤)。
一形態において、イブプロフェン粒子及びファモチジン粒子が、場合によって賦形剤又は担体とともにカプセルに含まれている。
10.5 具体例としての経口剤形V
一形態において、経口剤形は、二層錠剤としてファモチジン及びイブプロフェンを含み、1つの層におけるファモチジンと賦形剤、及び第2の層におけるイブプロフェンと賦形剤を含む。通常、2つの層はバリア層によって分離されている。通常、オーバーコーティングも存在する。
10.6 経口剤形Iの実施形態の具体例としての製造の方法
本発明の単位剤形を調製し、製造することは、本開示により教導され、医薬文献を参照した当業者の能力の範囲内にある。
例えば、例示のためであって、限定のためでない、1つのアプローチにおいて、形1の経口剤形(上)は、湿式造粒法を用いる。イブプロフェン、結合剤又は複数の結合剤(例えば、ラクトース一水和物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)及び流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)を含むドライミックスを調製する。結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含む水溶液をドライミックスと混合する。得られた湿潤物質を粉砕し、乾燥して、顆粒剤を形成させる。顆粒剤を結合剤(例えば、けい化微結晶性セルロース)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)及び滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)と混合する。最終混合物を圧縮(例えば、DC16圧縮機を用いて)してコアを形成させる。
Opadry II(Colorcon)のバリアコートを、製造業者の指示に従ってスプレーコーティングすることによって施す。例えば、1部のOpadry II濃縮物を4部(重量)の蒸留水に撹拌しながら加えて、分散系を生成させる。イブプロフェンコア錠剤を、生成物温度を40〜45℃に調節するために温度を60〜70℃に維持したチャンバー内の回転パンに入れる。ファモチジンを含むコーティング材料をパンの上のスプレーガンを用いて噴霧する。(ファモチジンの約75%がコアを被覆し、コーティング過程中に約25%の損失が伴うと予測することができる。)例えば、また限定のためでない、5rpmで回転する4つの混合バッフルを備えたAccela−Cota 60を用いることができる。噴霧装置は、2850液ノズル、134255−45空気キャップ及び60psi噴霧空気を用いるFive Spraying System 1/4JAU空気ガンであってよい。供給システムは、圧力ポットであってよい。供給速度は、110g/分/ガンであってよい。
次に、ファモチジン層を施すことができる。ファモチジンを含むポリマーを、例えば、当技術分野で知られているスプレーコーティング又は圧縮法により、被覆コアに施すことができる。1つのアプローチにおいて、ファモチジンを約1:1の比でOpadry II(Colorcon)と混合し、一般的に上記のように施す。
11.0 包装
一態様において、本発明は、本発明のイブプロフェン/ファモチジン単位剤形、容器に貼付又は容器とともに包装する薬物を1日3回服用する指示書を含むバイアルなどの容器を提供する。一実施形態において、容器は、錠剤(又は他の経口剤形)の1カ月供給量を含む。一実施形態において、例えば、容器中の錠剤の数は、89〜94錠(例えば、89、90、91、92、93又は94錠)である。一実施形態において、容器中の錠剤の数は、約100(例えば、100±10)である。関連する態様において、本発明は、本発明のイブプロフェン/ファモチジン錠剤の2カ月供給量を含む容器を提供する。容器中の錠剤の数は、約200(例えば、200±10)であってよく、或いは178〜188錠の範囲内であってよい。
関連する態様において、本発明は、ファモチジン及び本明細書に記載するようなイブプロフェン以外のNSAIDを含む単位剤形を含むことを除いて、薬物を1日3回服用する指示書を含む、上記のような容器を提供する(上記のような錠剤の数を有する)。関連する態様において、本発明は、本明細書に記載するような任意のNSAIDを含まずにファモチジンを含む単位剤形を含むことを除いて、薬物を1日3回服用する指示書を含む、上記のような容器を提供する(上記のような錠剤の数を有する)。
12.0 ファモチジンのTID投与
ファモチジンは、十二指腸潰瘍の治療(短期及び維持)、活動性良性胃潰瘍、胃食道逆流疾患(GERD)の短期治療、GERDに起因する食道炎の短期治療に用いることができ、消化不良を治療するために投与されている。現在、ファモチジンは通常10、20又は40mgの1日量でBID又はQD投与されている。しかし、実施例1で示すように、ファモチジンのTID投与は、BID投与より良好な胃保護をもたらす。
したがって、一態様において、本発明は、ファモチジンを1日3回投与することによる、ファモチジン反応性状態の治療の方法を提供する。
一態様において、本発明は、NSAID誘発性消化不良を治療又は予防するためのファモチジンを1日3回投与する方法を提供する。一般的に安全とみなされているが、NSAID投与の一般的な副作用は、消化不良などの上部胃腸(GI)症状の発症である。NSAIDsを規則的に服用している患者では、消化不良が患者の最大約30%に毎週、最大約15%毎日報告される(例えば、Larkaiら、1989年、J. Clin. Gastroenterol.、第11巻、158〜62頁;Singhら、1996年、Arch. Intern. Med.、第156巻、1530〜6頁参照)。したがって、一態様において、本発明は、対象に有効な量のNSAIDと有効な量のファモチジンを併用投与し、ファモチジンを1日3回投与することを含む、NSAID投与に伴う消化不良の症状を経験したNSAID療法を必要とする対象における消化不良の症状を低減する方法を提供する。2つの薬物は、別個の製剤として、又は単一剤形として配合された状態で、併用投与することができる。一実施形態において、NSAIDはイブプロフェンである。様々な実施形態において、対象は、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも1カ月間又は少なくとも3カ月間NSAIDの投与を必要とする。
13.0 TID投与に適するファモチジン単位剤形
一態様において、ファモチジン及び賦形剤を含み、ファモチジンが唯一の薬剤学的に活性な薬物であり、単位剤形がTIDスケジュールで投与するとき約80mgの総1日量を送達するのに十分なファモチジンを含む、単位剤形を提供する。一形態において、例えば、ファモチジンの量は、1つの錠剤のTID投与による約80mg/日の投与を可能にする約26.6mg(例えば、24mgから28mgまでの範囲内)であるか、又はファモチジンの量は、2つの錠剤のTID投与による80mg/日の投与を可能にする約13mg(例えば、12mgから14mgまでの範囲内、例えば、13.3mg)である。他の範囲及び量は、イブプロフェン−ファモチジン単位剤形について本明細書で上述したものである。
一実施形態において、ファモチジンが単位剤形における唯一の薬剤学的に活性な薬物である。一実施形態において、単位剤形はNSAIDを含まない。
14.0 ファモチジン−NSAID剤形
本発明の態様において、ファモチジン、賦形剤及びNSAIDを含み、1日3回投与するとき、ファモチジン含量が、70〜85mg、好ましくは75〜80mgファモチジンの総1日量を送達するのに十分である、単位剤形を提供する。適切なNSAIDsは、限定なしに、アスピリン、ジクロフェナク、メクロフェナメート、メフェナミン酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダク、テノキシカム、ジフルニサイル、チアプロフェン酸、トルメチン、エトドラク、フェノプロフェン、フロクタフェニン、フルルビプロフェン、インドメタシン及びケトプロフェン並びにイブプロフェンなどである。一実施形態において、NSAID及びファモチジンは、混合されているのではなく、単位剤形の別個のコンパートメント中に存在する。一実施形態において、NSAIDは、放出の変化又は持続のために調合されている(例えば、NSAIDが約8時間の期間にわたって放出されるように)。
15.0 治療の方法
他の態様において、本発明は、本発明のイブプロフェン/ファモチジン単位剤形(例えば、錠剤)を処方又は投与することを含む、イブプロフェン療法を必要とする患者を治療する方法を提供する。一実施形態において、患者は薬物錠剤を1日3回摂取するように指示される。一実施形態において、患者は、引き続く投与の間に少なくとも6時間の間隔があることを確保するように指示される。
一態様において、本発明は、イブプロフェン療法を必要とし、NSAID誘発性潰瘍を発症する異常に高い危険にさらされている患者を治療する方法を提供する。一態様において、本発明は、イブプロフェン療法を必要とし、NSAID誘発性潰瘍を発症する高い危険にさらされている患者を治療する方法を提供する。
一態様において、本発明は、イブプロフェン療法を必要とする対象における、潰瘍又はGERDのようなイブプロフェン誘発性症状又は状態を発症するリスクを低減する方法を提供する。この方法は、有効な量のファモチジンと併用して対象に投与することを含み、ファモチジンを1日3回投与する。一実施形態において、イブプロフェン及びファモチジンを単一単位剤形として投与する。
一態様において、本発明は、有効な量のファモチジンと併用して有効な量のNSAIDを対象に投与することによる、ファモチジンを1日3回投与する、NSAID投与に伴う消化不良などのファモチジン反応性状態の症状を経験した、NSAID療法を必要とする対象における消化不良などのファモチジン反応性状態の症状を低減する方法を提供する。一実施形態において、イブプロフェン及びファモチジンを単一単位剤形として投与する。
一態様において、本発明は、有効な量のファモチジンを対象に投与することによる、ファモチジンを1日3回投与する、NSAIDを服用しない対象における消化不良の症状を低減する方法を提供する。
関連する態様において、本発明は、イブプロフェン反応性状態の治療のための、1日3回投与用の単位剤形として経口投与のために構成されている薬剤の製造のためのイブプロフェンと組み合わせたファモチジンの使用を提供する。好ましい実施形態において、単位剤形は、TID投与が1日当たり約80mgのファモチジン(例えば、単位剤形当たり約13mg又は約26.6mg)を送達するようなファモチジンの量を有する。関連する態様において、薬剤は、本明細書に記載するような形態を有する。
16.0 業務の方法
本発明のイブプロフェン−ファモチジン経口剤形に関する製造、マーケティング、使用、流通、販売又は実施許諾を含む業務の方法も提供する。例えば、本発明は、(i)本発明のイブプロフェン/ファモチジン錠剤を製造すること、又は製造された前記錠剤を保有すること、及び(ii)イブプロフェン/ファモチジン錠剤を薬局又は病院に販売することを含む、業務を行う方法を提供する。
本発明のファモチジンのみの経口剤形に関する製造、マーケティング、使用、流通、販売又は実施許諾を含む業務の方法も提供する。例えば、本発明は、(i)本発明のファモチジン錠剤を製造すること、又は製造された前記錠剤を保有すること、及び(ii)ファモチジン錠剤を薬局又は病院に販売することを含む、業務を行う方法を提供する。
本発明は、TIDスケジュールで剤形を服用する指示を含む本発明の固形経口単位剤形を広告又は販売することによる投与業務を行う方法も提供する。一実施形態において、経口剤形はファモチジンを含む。一実施形態において、経口剤形はファモチジン及びイブプロフェンを含む。
本発明は、TIDスケジュールで剤形を服用する指示を含む本発明の固形経口単位剤形を広告又は販売することによる業務を行う方法も提供する。
17.1(実施例1)ファモチジンTIDの投与はファモチジンBID投与と比較して優れた胃保護をもたらす
薬物学的モデルは、本発明の方法によるファモチジン及びイブプロフェンのTID投与は従来の併用療法により達成されるものより優れた保護をもたらすことを示している。図1Aに26.6mgのファモチジンのTIDの投与の胃内pHに対する予測される影響を示す。図1Bに40mgファモチジンのBIDの投与の胃内pHに対する予測される影響を示す。モデリングは、24時間にわたり、胃内pHが、従来のBID投与と比較してファモチジンのTID投与を用いて達成されるより1日当たり数時間長い時間にわたり3.5より大きいことを示している。図1にTID投与を用いる80mg/日のファモチジンの投与は24時間当たり約21時間3.5より大きいpHを維持することが示されているが、BID投与で投与された同じ1日量は24時間当たり約17時間3.5より大きいpHを維持する。pH上昇の正確な持続時間は、臨床試験で確認することができ、予測される値からいくぶん逸脱する可能性がある(TID投与はBID投与より有効なままである)。
方法: 40mg Pepcidとジェネリックファモチジン(Teva Pharm)を比較する単回投与生物学的同等性試験からの平均血漿中濃度対時間データ(fda.gov/cder/foi/anda/2001/75−311_Famotidine_Bioeqr.pdf, n=30の全世界ウエブ)は、非線型最小二乗回帰プログラムWinNonlin(Pharsight(登録商標))を用いた遅れ時間を有する1コンパートメント経口吸収モデルに最もよく適合した。Pepcidの以下の薬物動態パラメーターが得られた。
パラメーター 単位 推定値
V/F L 241.8
−1 0.8133
el−1 0.2643
lag h 0.3677
ここで、V/Fは見かけの分布容積であり、kは吸収速度定数であり、kelは消失速度定数であり、Tlagは吸収遅れ時間である。
1例の患者におけるPepcidの血漿中濃度と胃内pHとの関係は、Echizen及びIshizaki、前出、189頁の図4からデジタル化した。デジタル化血漿中濃度対胃内pHを、非線型最小二乗回帰プログラムWinNonlinを用いて以下の式を用いたS字状Emaxモデルに適合させた。
Figure 2009543885
ここで、EはCにおける胃内pHであり、Eは時間0における胃内pHであり、Emaxは最大胃内pHであり、EC50はEmaxの半分におけるPepcid濃度であり、CはPepcidの血漿中濃度であり、γは形状因子である。推定薬力学的パラメーターを下に示す。
パラメーター 単位 推定値
max −− 7.80
EC50 ng/mL 32.6
−− 1.88
γ −− 4.80
上で得られた薬物動態パラメーター並びに上の薬力学的パラメーターを用いて、時間の関数としての血漿中濃度並びに胃内pHを様々な投与方法についてシミュレートした。
17.2(実施例2)ファモチジンTIDの投与はファモチジンBIDの投与と比較して優れた胃保護をもたらす。
5日間連日、毎日2分割して投与したときと3分割して投与したときのファモチジンの1日当たり80mgの投与の胃pHに対する影響を比較するために、無作為化オープンラベル2期間クロスオーバー試験を行った。
A.試験対象
13例の健康な対象が試験に参加した。対象の人口統計学的パラメーターを表1及び2に示す。
Figure 2009543885
肥満指数(BMI)は体重(kg)/[身長(m)]として計算する。
BMIの正常範囲は異なっていたが、20〜25は正常範囲とみなすことができる。9例の対象は正常範囲のBMIを有し(「正常体重群」)、4例の対象(ID番号107、111、112及び113)は正常範囲外のBMIを有していた(表2)。
Figure 2009543885
B.試験プロトコール
対象を約1:1の比で次のような2つの2期間投与順序のうちの1つに無作為に割付けた。
・ 投与順序1:40mgファモチジンBID×5日の後に26.6mgファモチジンTID×5日
・ 投与順序2:26.6mgファモチジンTID×5日の後に40mgファモチジンBID×5日
投与期間1の最終の用量の投与と投与期間2の最初の用量の投与との間に少なくとも1週間のウォッシュアウトがあった。
経口懸濁剤のPEPCID(登録商標)(Merck & Co.,Inc.、40mg/5mL)を水とともに投与した。ファモチジンをTID投与した投与期間中、薬物を各投与日のほぼ08:00時、16:00時及び24:00時に投与した。ファモチジンをBID投与した投与期間中、薬物を各投与日のほぼ08:00時及び20:00時に投与した。
試験薬物のすべての用量をオープンラベルで経口投与した。試験期間を通して、対象には、胃酸分泌を減少又は胃酸を中和する投薬又は介入、及び消化不良又は胃腸潰瘍を引き起こすことが知られている、又は疑われる投薬を受けることを禁止した。
対象は、試験参加前の20日以内にスクリーニングを受け、試験0日目の15:00時頃から両投与期間の試験6日目の10:00時頃まで試験施設に留まっていた(各投与期間の投与の初日を試験1日目と呼び、投与の最終日を試験2日目と呼ぶ)。対象は、試験薬物のそれらの最終の用量の投与後14日間追跡した。
胃pHは、両投与期間中の、試験1日目の試験薬物の最初の用量の投与後24時間中、及び試験5日目の試験薬物の最初の用量の投与後24時間中、経鼻胃pHプローブを用いて連続的に測定した。血液試料は、トラフ血漿中ファモチジン濃度の測定のために両投与期間中の、投与の開始前、並びに試験1日目及び試験5日目の試験薬物の第2の用量の投与前に採取した。各患者について、24時間の期間(又はその下位区分期間)中のpHの中央値を計算した。個人の群の投与の効果を測定するために、数人の個人の測定された中央値の平均値を求めた(すなわち、平均値={[M+M...M]/X}、ここで「x」は群内の個人の数であり、各Mは群内の個人の中央値である)。
C.結果
両投与期間中の試験1日目の試験薬物の最初の用量の投与後24時間中に行ったpH測定に基づいて、TID投与はBID投与より高い胃pH及び酸性条件への曝露の短い時間をもたらした(すべての対象又は正常体重の対象における測定値の平均値として測定した)。この結果は、TID投与がより良好な胃保護をもたらすことを示す実施例1におけるモデリングと一致している。さらに、驚くべきことに、BID投与方法と比較してTID投与方法のもとでの投与に対する反応の有意に低い患者間変動が存在したことが発見された。
i)胃pHの中央値
24時間(試験薬物の最初の投与から始まる)にわたる胃pHの中央値を測定した。表3にすべての対象の24時間pH値の平均値を示し、BID投与方法とTID投与方法を比較する。BID投与のすべての対象の24時間値(中央値)の平均値が3.3pH単位であったのに対して、TID投与では3.6単位であった。0.3pHの差は、水素イオンの活量の300%の差に相当する。
Figure 2009543885
正常範囲のBMIを有する対象のサブセット(「正常体重対象」)については、BIDとTIDとの差はより顕著であり、BID期間中の平均pHは3.1であり、TID期間中は3.6であった(表4)。0.5pH単位の差は、水素イオンの活量の500%の差に相当する。
Figure 2009543885
24時間のpH測定期間中、立位着座、横臥睡眠、食事中及び食事直後などの様々な状態時にpH値を記録した。これらの状態のそれぞれは異なる仕方で胃pHに影響を与える。特に、立位時に行った測定はpHプローブの位置のため一貫性がより高い傾向があるが、食事中に得られた値は、食品の酸性のため変化している。
表5に最も信頼できる胃pHの測定値である、対象が立位であった間に得られたpH値を示す。示したように、この期間中の胃pHは、BID投与期間と比較してTID投与期間において0.5pH単位高かった。正常体重対象のサブセットについては、立位期間中のpHの差は0.8単位であり(表6)、TID投与期間はBID投与期間より高い平均pHを示した。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
要約
平均胃pHは、TIDアーム期間中の薬物投与の最初の24時間中のほうが試験のBIDアーム期間中より高かった。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
ii)3.5未満の胃pHへの曝露
恩恵の他の重要な尺度は、特定の臨界値を下回る胃pHで対象が24時間の期間中に過ごした時間である。これらの値を下回っていた消費時間は、対象が胃酸によって引き起こされる胃潰瘍などの合併症の危険にさらされている時間である。この解析のために検討したpH値は、pH<3.5(この項)及びpH<4.0(下のiii項)である。
表9〜11に胃pHが3.5を下回る時間に対する投与の効果を示す。胃pHは、TID期間中にBID投与期間中と比較して19.5分短い期間(平均で)にわたり3.5未満であった(表9)。正常体重対象については、胃pHはTID期間中にBID投与期間中と比較して89.3分短い期間にわたり3.5未満であった(表10)。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
Figure 2009543885
Figure 2009543885
iii)4.0未満の胃pHへの曝露
表12〜14に胃pHが4.0を下回る時間に対する投与の効果を示す。胃pHは、TID期間中にBID投与期間中と比較して23.1分短い期間(平均で)にわたり4.0未満であった(表12)。正常体重対象については、胃pHはTID期間中にBID投与期間中と比較して89.9分短い期間にわたり4.0未満であった(表13)。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
Figure 2009543885
Figure 2009543885
iv)より小さい患者間変動
上に示したデータは、ファモチジンをTID投与したとき、ファモチジンをBID投与したときより胃pHの小さい対象間変動が認められたことを示している。表16(表3〜15から編集した)に示すように、標準偏差、平均絶対偏差及び範囲により測定される、対象間変動は、BID投与と比較してTID投与でかなり低い。例えば、BID投与での24時間pH値の範囲は1.8〜5.1、すなわち、最小値と最大値の間の3.3pH単位であった。比較すると、TID投与では、範囲は2.5〜4.4、すなわち、1.9pH単位であった。
変動の低下は、重要な臨床上の意味がある。これらのデータの外挿により、ファモチジン(又はファモチジン及びイブプロフェン)を患者の大規模集団に投与するとき、より少数の患者が群平均と著しく異なる胃pHレベルを経験するであろう。したがって、本発明によるイブプロフェン/ファモチジンの投与を受ける個々の患者は、ファモチジンのBID投与に当てはまるような低い胃pHの有害な影響を経験する可能性がより低い。すなわち、本発明による治療を受ける集団における副作用の発生率は、BID投与を受ける同等の集団における値より低いと予測することができる。
Figure 2009543885
v)患者106
上述のように、試験した対象のほとんどについて、TID投与は胃保護の増大をもたらし、この保護は反応のより小さい患者間変動を伴っていた。特に、24時間胃pHの中央値はBID期間中3例の患者において2.5未満であったが、TID期間中にはそのような患者はなかった。
薬物療法の適用で予想されるように、個々の患者における反応は異なっていた。表17におけるデータは、胃保護の非常に有意な差が一部の患者で認められることがあることを示している。
Figure 2009543885
vi)要約
本開示(実施例1〜3参照)から、本発明によるファモチジン及びイブプロフェンの投与は従来の投与に比べて1つ又は複数の利点をもたらすことが理解されよう。
1.個人(すなわち、イブプロフェン療法又はファモチジン療法を必要とする患者)の集団、特に正常体重者の集団に投与するとき、優れた胃保護
2.個人の集団に投与するとき、副作用の低減及び安全性の向上をもたらす患者間変動の低減
3.BID投与と比較したとき、本発明の方法を用いて胃pHが実質的に上昇する患者のサブセットにおける高い大きさの個別の恩恵
17.3(実施例3)健常男性対象におけるイブプロフェン及びファモチジンの薬物動態に関する薬物−薬物相互作用
この実施例は、イブプロフェン及びファモチジンの併用投与(本発明の単位剤形中にあるものとしての)の薬物動態パラメーターが2つのAPIsの別個の投与と生物学的同等性を示すことを実証する。オープンラベル無作為化単回用量、経口投与2期間クロスオーバー試験を行った。6例の男性対象を無作為に以下のような順序1又は順序2に割付けた。
順序1
期間1: 800mgイブプロフェン[Motrin(登録商標)]、その24時間後に40mgファモチジン[Repcid(登録商標)]
期間2: 800mgイブプロフェン及び40mgファモチジンの併用投与
順序2
期間1: 800mgイブプロフェン及び40mgファモチジンの併用投与
期間2: 800mgイブプロフェン、その24時間後に40mgファモチジン。
イブプロフェン及びファモチジンの投与後に、投与前並びにイブプロフェン及び/又はファモチジンの投与後0.25、0.5、1.0、1.5、2、4、6、8、10、12、14、18及び24時間目に採取した素量中の血漿中イブプロフェン及び/又はファモチジン濃度を測定した。イブプロフェン及びファモチジンの血漿中濃度、並びに計算した薬物動態パラメーターを示し、投与別に要約した(平均値、標準偏差、95%信頼期間、最小値、最大値)。片対数スケールでプロットした各投与ごとの個別及び平均値(時間別)濃度対時間曲線を検討した。期間1と期間2との間の対象内比較を行った。
WinNonLin version 2.1を用いて、濃度対時間データからの薬物動態パラメーターを非コンパートメントモデルに基づいて解析した。次いで、表及び図の作製、並びに統計的検定に備えて、平均値、SDs、信頼区間等の計算のために薬物動態値をMS Excel又はGraphpad Prismに転送した。
2期間クロスオーバーデザインに適する分散分析を、順序、順序内対象、製剤及び期間に関する項を含む計算済みパラメーターについて行った。解析は、濃度対時間曲線下面積(AUC)及び最高観測血漿中濃度(Cmax)の観測データ及び自然対数変換データについて行った。投与法の平均値の差について95%信頼区間を計算した。
薬物動態パラメーターに対する期間の効果が存在しないことを確認した後、生物学的同等性試験のために個々のAUC及びCmaxデータを各投与法について(すなわち、単独及び併用投与したイブプロフェン及びファモチジンについて)プールした。次いで、個々のデータを対数変換(自然対数)し、各薬物に関する単独投与と併用投与との差を各対象について求めた。これらの対数変換済みの差の平均値及び95%信頼区間を計算し、対数変換範囲の上及び下限を規準化し、次いで、生物学的同等性について検定した。これらに区間を、対数変換データに関する80%〜125%の同等性区間の基準に対して評価した。表18〜20に解析の結果を示す。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
Figure 2009543885
単独投与したときと併用投与したときのイブプロフェン又はファモチジンの薬物動態パラメーターの投与法平均値の間に有意な差はなかった。イブプロフェン及びファモチジンの両方は、併用投与したとき別個の投与と比較して生物学的同等性を示すとみなすことができると結論された。
17.4(実施例4)ファモチジンのトラフ濃度
実施例2に記載した試験の対象からの血液試料中のファモチジンのトラフ濃度を測定した。試料は、両投与期間中の投与開始前並びに試験1日目及び試験5日目の試験薬物の第2の用量の投与の前に採取した。結果を下の表21に示す。
Figure 2009543885
ファモチジンのより頻繁な投与が血漿中蓄積をもたらすならば、TID投与の5日目トラフデータはBID投与の5日目のトラフ値より有意に高いことになる。わかるように、2つの投与法のトラフ血漿値は同じ(15.7mg/mL)であった。このことから、TID投与はファモチジンの血漿中蓄積をもたらさないと結論することができる。
17.5(実施例5)イブプロフェン−ファモチジン適合性試験
表22に示すように、イブプロフェンの存在下でのストレス条件下でファモチジン−イブプロフェン混合物(1:29の比)においてファモチジンの実質的な分解が認められた。イブプロフェンの非存在下では、ファモチジンは安定である。
Figure 2009543885
同様に、表23に示すように、ファモチジンの実質的な分解が、ストレス条件下での錠剤におけるイブプロフェンを含む錠剤に認められる。錠剤は、10mgのファモチジン、800mgのイブプロフェン及び次の賦形剤を含んでいた。すなわち、アルファ化デンプン(Starch 1500)、ヒドロキシプロピルセルロース、コロイド状二酸化ケイ素、微結晶性セルロース(Emcocel(登録商標)50M及び90M)、SMCC(ProSolv(登録商標)50)、SMCC(ProSolv(登録商標)90)、低置換HPC(LH−11)、クロスカルメロース、ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム及びマグネシウム。錠剤は、参照により組み込まれる米国特許出願公開第2007−0043096A1号の実施例8−5に記載されているように調製した。
Figure 2009543885
Figure 2009543885
「イブプロフェン/ファモチジンの量」は保存期間の終了時に残っている薬物の量を意味する(最初の含量の%として)。薬物の含量は分析HPLCにより測定した。
他の試験において、約0.5gのファモチジンAPIを14.5gのイブプロフェンと混合した。粉砕後、API混合物を示した条件下でガラスバイアル中で保存した。表24Bに示すように、ファモチジンの実質的な分解が認められた。
Figure 2009543885
17.6(実施例6)溶解の測定
溶解の速度及び程度の測定の1つの方法を、以下の条件下で米国薬局方及び米国医薬品規格第29改訂版に記載されている方法を用いて実施することができる。
Figure 2009543885
望ましい場合、溶解媒体又は他のパラメーターを変化させてもよい。一般的に、単位剤形を容器に加え、溶解を開始する。指定された時点に、媒体の一部(例えば、2ml)を抜き取り、溶液中のAPIの量を常用の分析法(例えば、HPLC)を用いて測定する。
上の定量法を用いて、実施例9に記載したように調製した単位剤形の溶解特性を測定した(25℃/60%RHで1カ月間の保存後)。結果を表25に示す。
Figure 2009543885
17.7(実施例7)イブプロフェン/ファモチジン単位剤形の製造
この実施例では、特定のイブプロフェン/ファモチジン単位剤形を製造する方法を述べる。
A.イブプロフェンコアの製造
Figure 2009543885
品目1〜5AをQuadro Comil 16メッシュに通してふるいにかけ、混合する(ブレンド1)。品目5Bを水に溶解し、混合機を用いてブレンド1に徐々に加える。追加の水を加え、混合する。湿潤材料を50℃で12時間乾燥し、適切なスペーサーを備えた16メッシュふるいを用いて粉砕し、50℃でのLODが0.5重量/重量%未満になるまで乾燥する。乾燥した顆粒剤及び余分の顆粒剤物質を3立方フィートのV配合機に移し、3分間混合する。
品目7〜9を適切なスペーサーを備えたQuadro Comil 16メッシュふるいにかける。
品目10(滑沢剤)を30メッシュ手動ふるにかけ、上の配合機に移し、3分間混合する。最終混合物を、0.3750×0.8125キャプレット状パンチを取り付けたDC16圧縮機を用いて圧縮して錠剤にした。錠剤の目標重量は1250mg(範囲3%)で、硬度は10〜20Kpである。
B.バリア層
圧縮錠剤を製造業者の指示に従ってOpadry II white(Y−22−7719)で1.5〜2.0重量/重量%の重量が増加するまで被覆する。
C.ファモチジン層
ファモチジンとOpadry II(Colorcon)を1:1の比で混合し、単位剤形の量のファモチジンをスプレーコーティングにより施す。
D.オーバーコーティング層
Opadry II whiteをスプレーコーティングによりファモチジン層上に施す。
17.8(実施例8)イブプロフェン/ファモチジン単位剤形の製造
一形態において、経口剤形は、バリア層で被覆され、イブプロフェンを含むマトリックス中にあるファモチジンの多くの小粒子を含んでいてもよい。
ファモチジン懸濁液(75%ファモチジン、20%Opadry、5%タルク)を微結晶性セルロース(Avicel PH 101)上に100%付着するまで噴霧する。粒子をOpadry II white(カタログ番号Y−22−7719)からなるバリアコーティングで被覆し、次いで、PEG6000及び微結晶性セルロース(1:1)からなる保護コーティングで被覆する。
イブプロフェン:ファモチジン(800:26.6)混合物になる割合で、ファモチジン顆粒剤をイブプロフェン顆粒剤(上の表27に記載したように調製した)と混合する。コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロース、けい化微結晶性セルロース及びステアリン酸マグネシウムをイブプロフェン−ファモチジン混合物に加え、得られた混合物を、800mgイブプロフェン及び26.6mgファモチジン(計算重量)を含む錠剤に圧縮する。
場合によって錠剤を保護コーティング(オーバーコーティング層)で被覆することができる。
イブプロフェンDC85(BASF Aktiengesellschaft、Ludwigshafen、Germany)を用いる場合には、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロース、けい化微結晶性セルロースを省略することができる。
17.9(実施例9)イブプロフェン/ファモチジン単位剤形の製造
この実施例では、イブプロフェン顆粒剤及び被覆ファモチジン顆粒剤を含む錠剤の製造を述べる。
A.イブプロフェン顆粒剤
Figure 2009543885
品目1〜5AをQuadro Comil 16メッシュに通してふるいにかけ、混合する(ブレンド1)。品目5Bを水に溶解し、混合機を用いてブレンド1に徐々に加える。追加の水を加え、混合する。湿潤材料を50℃で12時間乾燥し、適切なスペーサーを備えた16メッシュふるいを用いて粉砕し、50℃でのLODが0.5重量/重量%未満になるまで乾燥する。乾燥した顆粒剤及び余分の顆粒剤材料をV配合機に移し、3分間混合する。
B.ファモチジン顆粒剤
Figure 2009543885
Glatt流動層処理装置を据え付け、微結晶性セルロースをGlattに加える。5分間の機械的撹拌のもとでファモチジンを精製水中に分散させる。Opadry、続いてタルクを加え、30分間かき混ぜる。上の懸濁液を20〜30分間ホモジナイズする。空気の混入を避けるために、低速度での混合を維持する。
蠕動ポンプを据え付け、薬物懸濁液を完全に噴霧する。生成物を約40〜44°の生成物温度まで乾燥する。噴霧顆粒化ファモチジンをQuadro Comil#20メッシュによりふるいにかける。
Glatt流動層処理装置中で10%重量増加に相当するOpadry懸濁液を噴霧する。最終生成物を約40〜44℃の生成物温度まで乾燥する。排出し、ASTM#30メッシュに通してふるいにかけて凝集物を除去する。
C.最終配合
Figure 2009543885
適切な量のイブプロフェン顆粒剤、ファモチジン顆粒剤及び余分の顆粒剤材料を量る。ファモチジン及びイブプロフェン顆粒剤を適切な配合機で幾何学的に配合する。
ふるいに通した余分の顆粒剤材料(16メッシュふるいに通してふるいにかけたProsolv SMCC90、クロスカルメロースナトリウム及びコロイド状二酸化ケイ素)を上の顆粒剤に加え、3分間混合する。
ステアリン酸マグネシウムを30メッシュふるいに通してふるいにかけ、上の配合機に移し、3分間滑沢処理する。
D.錠剤化
バイセクトパンチを備えたDC−16圧縮機を据え付け、配合物を1.328gの目標重量、10〜20Kpの硬度、15分未満の崩壊時間を有する錠剤に圧縮する。
E.フィルムコーティング
Figure 2009543885
Opadry II white(85F18422)を機械的撹拌のもとに水中に分散させる。低速度で45分間混合を継続する。約80〜90kgの圧縮錠剤を48”コーティングパンを備えたAcella Cotaに入れる。最適コーティングパラメーターにより2.5〜3.5重量/重量%の重量増加まで錠剤を被覆する。
他の関連する実施形態において、API以外のいずれかの成分の量を上の量から±10%まで変化させることができることを除いて、上のように製造する。例えば、表27におけるラクトース一水和物は、約23.3から約28.4までの範囲内で変化させることができるであろう。APIsは、本明細書における他所で記載したような量で変化させることができる。
17.10(実施例10)Opadryコーティングを有するイブプロフェン/ファモチジン錠剤(800/26.6mg)の安定性
上述のように、イブプロフェンとファモチジンを分離するバリア層は、様々な化合物を含んでいてよい。多くの適切なコーティング材料が、例えば、HPMC、グリセロール、ポリデキストロース、二酸化チタン、トリアセテート及びMacrogolを含むOpadry II White(ColorconコードY−22−7719)、HPMC2910、PEG400、ポリソルベート80及び二酸化チタンを含むOpadry white(ColorconコードYS−1−7003)並びにPVA−部分加水分解、二酸化チタン(E171)、Macrogol3350及びタルクを含むOpadry II White(Colorconコード85F18422)などの「Opadry」として市販されている。
錠剤は、本質的に実施例9(「Opadry White YS−1−7003」)に記載されているように、又は本質的に実施例8に記載されているように(すなわち、バリア層にOpadry II[Y−22−7719]をOpadry Whiteの代わりに用い、水中PEG6000及び微結晶性セルロース[1:1]の懸濁液をコーティングすることによって追加の保護層を施したことを除いて実施例9と同様に)、調製した。表31に示すように、バリア層にOpadry Whiteを使用することによって、Opadry II Whiteと比較して優れた結果が得られた。
Figure 2009543885
本明細書において引用したすべての刊行物及び特許文書(特許、公告特許出願及び未公告特許出願)は、そのようなそれぞれの刊行物又は文書が参照により本明細書に取り込まれると具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に取り込まれる。刊行物及び特許文書の引用は、そのような文書が関連する従来技術であるという承認として意図するものでも、その内容又は日付に関しての承認を構成するものでない。本発明は書面にした記述及び実施例により記述されており、当業者は、本発明は様々な実施形態で実施することができ、前記記述及び実施例が例示の目的のためであって、以下の特許請求の範囲の限定でないことを認識するであろう。

Claims (10)

  1. イブプロフェン療法を必要とする対象への1日3回投与に適する経口単位剤形であって、イブプロフェンとファモチジンを29:1〜31:1の範囲の重量比で含み、該イブプロフェンと該ファモチジンとが該経口単位剤形の別個のコンパートメントに存在し、該イブプロフェン及びファモチジンが即時放出用に調合されている、経口単位剤形。
  2. 775mg〜825mgのイブプロフェン及び25mg〜28mgのファモチジンを含む、請求項1に記載の経口単位剤形。
  3. 375mg〜425mgのイブプロフェン及び12mg〜14mgのファモチジンを含む、請求項1に記載の経口単位剤形。
  4. 前記ファモチジンが、それぞれバリア層により取り囲まれ、イブプロフェンを含むマトリックス中に分布している小粒子の形態である、請求項1から3のいずれか一項に記載の経口単位剤形。
  5. イブプロフェン反応性状態の治療のための、請求項1から4のいずれか一項に記載のイブプロフェン−ファモチジン単位剤形の使用であって、該治療は、24時間以内に対象に1回目の前記単位量、2回目の前記単位量及び3回目の前記単位量を投与することを含む、使用。
  6. 関節炎、慢性疼痛、急性疼痛、月経困難又は急性炎症の治療のための、請求項5に記載の使用。
  7. 25mg〜28mgのファモチジンを含む経口単位剤形。
  8. 非ステロイド抗炎症薬も含み、該NSAIDと前記ファモチジンとが経口単位剤形の別個のコンパートメントに存在し、両方が即時放出用に調合されている、請求項7に記載の経口剤形。
  9. 関節炎、慢性疼痛、急性疼痛、月経困難又は急性炎症を有する対象の治療のための、請求項8に記載の単位剤形の使用であって、該治療は、24時間以内に対象に1回目の前記単位量、2回目の前記単位量及び3回目の前記単位量を投与することを含む、使用。
  10. 前記対象が、NSAID誘発性潰瘍を発症するリスクが高い、請求項9に記載の使用。
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