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JP2009532093A - 組織溶着のための装置および方法 - Google Patents

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JP2009532093A JP2009502982A JP2009502982A JP2009532093A JP 2009532093 A JP2009532093 A JP 2009532093A JP 2009502982 A JP2009502982 A JP 2009502982A JP 2009502982 A JP2009502982 A JP 2009502982A JP 2009532093 A JP2009532093 A JP 2009532093A
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ダニエル ブイ. パランカー,
アレクサンダー ヴェー. ヴァンコフ,
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ピーク サージカル, インコーポレイテッド
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Abstract

電気エネルギーによって活性化された場合に生物組織に接着するように構成された組織インプラントは、導電性構造体と、当該導電性構造体に解放可能に接続しているコネクターと、当該導電性構造体の少なくとも露出した部分を覆う熱架橋性コーティングとを含むことができる。これらの組織インプラントは、組織をその他の組織に溶着するため、または組織をインプラントに溶着するために使用することができ、したがって、体内でインプラントを結合させるため、または治療的に使用するために使用することができる。これらのインプラントは、創傷閉鎖のため、または閉鎖状態を作り出すために使用することができる。組織に対する熱による損傷を、隣接する組織の抵抗率よりも高い抵抗率を有する熱架橋性材料の使用によって最小化することができる。

Description

(関連出願の引用)
本願は、2006年3月31日に出願した米国仮特許出願第60/787,783号に対する優先権を主張する。米国仮特許出願第60/787,783号は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(技術分野)
本出願は、一般に、手術分野に関する。特に、本出願は、インプラントおよび/または組織への、生物組織の電気外科的な接着に関する。
(背景)
組織接着剤(例えば、「糊」)、レーザー組織溶着(laser tissue welding)および電気組織溶着をはじめとする、組織をそれ自体または埋込み型の装置もしくは表面に接着する多くの方法が存在する。これらの方法の例を、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に見い出すことができる。しかし、そのような方法には、それらの広範な使用および採用を妨げる十分な弱点が含まれる。このことは、特に残念である。というのは、組織の接着(例えば、材料の組織への接着、または組織のその他の組織への接着)は、創傷の閉鎖および治癒、医療装置の埋込み、ならびに外科的介入等の領域において、医学上の意味深い利点の見込みがあるからである。
例えば、切開を閉鎖するための普通の技法として、縫合する、クランプする、止め金で止める、糊付けすることが挙げられる。これらの技法は、いくつかの周知の不都合:隣接する組織に対する外傷、組織を離れる、挟むまたは圧迫すること(治癒を遅らせかつ/または炎症を起こす)、アレルギー反応、使用の複雑さ、および高価な設備を必要とすること等を有する。例えば、典型的には、「組織糊」(例えば、シアノアクリレート)は、適用が困難であり、硬化の際に有害な副産物を放出する場合があり、硬化の際に加熱する場合があり、それ自体が患者に免疫原性応答を引き起こす場合がある。さらに、それらは、組織の正確かつ迅速な接着を阻止する場合もある。
より最近になって、レーザーの照射、加熱した用具、および高周波数電流を組織部分に直接通すこと等の技法が、組織を接着する代替手段として提案されている。これらの方法の大部分は、加熱することによって生じる組織タンパク質の変性を利用して、組織の接着をもたらす。大部分の組織の温度は55℃を超えると、組織タンパク質が変性し、凝固する。したがって、組織の2つの縁部をつないで加熱すると、分子(例えば、コラーゲン、アルブミン等)の絡み合いの結果、それらの結合が生じることができる。例えば、非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3および非特許文献4を参照されたい。追加のタンパク質を、組織の縁部の間に添加することができ、それによって、加熱時に、これらの追加のタンパク質が変性して、真直ぐになったり、絡み合ったりすることができる。組織の2つの縁部が互いに接触しており、これを加熱する場合、タンパク質分子の絡み合いの結果、それらの結合が生じることができる。典型的には、温度が高い程、凝固は、より迅速かつ良好である。しかし、100℃を超える温度では、組織が脱水状態になって組織の電気抵抗が増加し、その結果、温度がさらに上昇して組織を焦がす。さらに、この組織の加熱は、比較的非特異的であり、組織(または隣接する組織)に対する望ましくない損傷、ならびに変形(例えば、収縮)、瘢痕およびその他の望ましくない結果を生じる。
最近になって、レーザー組織溶着が、組織接着の代替手段として提案されている。研究努力によって、血管手術におけるレーザー技法が検討されている。しかし、実施の技術的な複雑さおよび不十分な表面エネルギーの放出のために、この技法は、一般的な臨床使用に向けては広くは受け入れられていない。典型的には、レーザー組織溶着の場合、組織(例えば、創傷)を、レーザーによって照射される染料溶液で満たす。染料が、レーザーの放射を吸収して、上記に記載したように、付近の組織を加熱し、コラーゲンを変性させる。したがって、レーザー組織溶着は、染料(および/または組織)が、隣接する組織を加熱するのに十分な光エネルギーを受け取ることが必要である。レーザーの波長は、創傷の側面上の熱傷を最小化する一方で、必要な領域に到達するのに十分に長い侵入度を有する必要がある。実際のところは、レーザー組織溶着は、領域全体に均一に到達するとは限らない。これは、組織による光の散乱および染料による吸収の結果、より深部の組織の層が表面の層よりも少ないレーザーエネルギーを受け取ることから、レーザー組織溶着は、光の適用によって制限されるからである。さらに、組織接着を起こすための光の使用には、時間的制約がある場合がある。これは、光は、典型的には、異なる位置から(例えば、異なる角度で)適用する必要があるからである。図7Aおよび7Bは、レーザー組織溶着の例を示す。
図7A中、組織709が、裂傷または傷口707を含み、この中には、光活性化可能なシーラント705が添加されており、それによって、このシーラント705が密閉されて、傷口707を閉鎖することができる。光源701を使用して、光を適用し、シーラント705を活性化する。シーラント705は、典型的には、光吸収体である。光は、傷口の領域全体に均一には接近しないことから、吸収体またはシーラントは、光を均一には吸収せず、したがって、傷口707を、完全には密閉または溶着することができない。このことは、図7Bに示す環状のパターン(例えば、管腔の周囲)をはじめとする、シーラントが適用されるその他のパターンに特に当てはまる。図7B中、環状の横断面717の上方部分は、環状の横断面717の下方領域よりも、(吸収体705からの光の吸収によって)より多く加熱されている。
また、組織に溶着または接着する、現存の電気外科的な方法も、多数の弱点を呈する。典型的には、電気的な装置(例えば、双極型または単極型の電気外科的装置)は、エネルギーを組織に適用して、組織を電気的に加熱する。組織と組織とをつなぐ場合(例えば、創傷を密閉する場合または血管を閉鎖する場合)、典型的には、圧力を適用し、それによって、組織中のコラーゲンが変性および再生されるにつれて、コラーゲンは重なる組織と適切に結合する。そのような組織の電気外科的治療は、使用が困難であることが証明されており、しばしば、燃焼、組織の壊死および不均一な接着等、治療上望ましくない結果を生じる。特異的には、組織の接着を達成するための電気信号パラメーターを正確に決定および使用するのが困難であることがよく知られている。これは、少なくとも部分的には、組織の構造体および厚さ、ならびに信頼して制御するのが困難である用具/組織の接触領域等、多くの要因によって大幅に変動する場合がある電気抵抗を、組織が有するという事実による。少な過ぎる電流を適用すると、何らかの得られた組織の結合部が、海綿状で、弱く、かつ信頼できない場合がある。一方、多過ぎる電流を適用すると、電極の作用表面が組織に固着する場合があり、それによって、電極を除去すると出血が生じ、損傷の恐れがある。また、過熱した帯域中の組織が、乾燥して、焦げる場合がある。したがって、高周波数の凝固性の装置は、比較的小さな直径の血管の止血のための使用にほとんど限定されている。
米国特許第6,562,037号明細書 米国特許第6,669,694号明細書 米国特許第6,733,498号明細書 米国特許第5,749,895号明細書 「Experimental study on the healing process following laser welding of the cornea」、Journal of Biomedical Optics、2005年3月/4月、10巻、2号、1〜7頁 「Diode laser welding for cornea suturing: an experimental study of the repair process」、Proceedings of the SPIE − The International Society for Optical Engineering(2004年)、5314巻、1号、245〜52頁 「Conference: Ophthalmic Technologies XIV」、2004年1月24〜27日、San Jose、CA、USA 「An experimental study on laser−induced suturing of venous grafts in cerebral revascularization surgery Progress in Biomedical Optics and Imaging」、Proceedings of SPIE、2005年、5686巻、276〜281頁
したがって、上記に記載した問題の多くを回避する、信頼できる組織接着の方法、装置およびシステムの必要性が存在する。本明細書には、上記で取り上げた問題に取り組むことができる方法、装置およびシステムを記載する。
(発明の要旨)
本明細書に記載する装置、システムおよび方法は、組織の接着または溶着のための装置、方法およびシステムを説明する。特に、本明細書に記載するインプラントは、電気的に活性化されて、導電性構造体と接触している熱架橋性材料を活性化することによって、組織を接着することができる。また、本明細書に記載するインプラントのうちの少なくともサブセットは、電気組織溶着装置とも呼ぶことができる。また、インプラントは、接着性インプラントとも呼ぶことができる。例えば、インプラントを、熱架橋性材料でコートすることができる。コートされたインプラントを、組織内に挿入した後、活性化して、組織に接着することができる。本明細書に記載するインプラントを活性化すると、局在的な温度上昇が生じ、この温度上昇は、隣接する組織を過熱することを回避する一方で、架橋性材料(例えば、アルブミン)を熱によって活性化させる。
例えば、本明細書に記載するインプラント(例えば、接着性インプラントまたは電気組織溶着装置)は、電気エネルギーによって活性化されると、生物組織に接着するように構成することができる。インプラントは、導電性構造体と、当該導電性構造体に解放可能に接続しているコネクターと、当該導電性構造体に接触している熱架橋性材料、例として、導電性構造体の少なくとも一部を覆う熱架橋性コーティングとを含むことができる。当該導電性構造体は、1つまたは複数の、組織に面する表面を有するように構成することができる。当該の組織に面する表面は、典型的には、当該熱架橋性材料に接触し、それによって、当該の組織に面する表面は、当該熱架橋性材料に電気的または熱的に接触しており、続いて、当該熱架橋性材料は、組織と電気的に接触している。
いくつかのバリエーションでは、導電性構造体は、接着性(熱架橋性)コーティングの活性化後に、対象の組織中に残る(例えば、埋め込まれる)ことができるように構成される。したがって、導電性構造体は、組織内への埋込みのために構成することができる。いくつかのバリエーションでは、インプラント(特に、インプラントの導電性構造体)は、電気的活性化時(例えば、熱架橋性材料の架橋の間)に分解するように構成される。導電性構造体は、パッド、フレーム、ステント、箔またはメッシュ等として構成することができる。いくつかのバリエーションでは、導電性構造体は、インプラントの一部に過ぎない。したがって、何らかの適切な医療用インプラントは、導電性である部分を含むことができる。導電性の部分は、典型的には、インプラントの外表面または組織に面する表面(例えば、組織に、接触し、最終的には接着する表面)にまで及ぶ。導電性構造体は、任意の適切な材料から作製することができる。例えば、導電性構造体は、少なくとも一部は、導電性ポリマー、あるいはチタン、金、ニッケル、インプラントグレードのステンレス鋼、コバルト合金、白金またはこれらの合金もしくは組合せ等、導電性金属から作製することができる。インプラントの全部または一部(導電性構造体を含む)を、生体吸収性材料から作製することができる。本明細書に記載する場合、当該インプラントは、任意の生体適合性または生体吸収性の材料から作製することができ、活性化の間にまたは活性化によって破壊されるように構成することができる金属製コーティング(例えば、吸収性材料上の金属製コーティング)を含むインプラントを含むことができる。例えば、電気エネルギーの導電性領域への適用が、当該導電性領域の分解を起こすことができる。
上記で言及したように、インプラントの導電性材料は、当該インプラントの電気的な活性化によって分解する(例えば、解体する、溶解する等)ことができる。インプラントを溶解させるための電気的な活性化は、組織溶着または熱架橋性材料の架橋を行うために使用する活性化と同一の活性化(例えば、同一の持続時間および量)であることができる。いくつかのバリエーションでは、導電性材料の完全な(または部分的な)除去または分解は、溶着後に追加の電気エネルギーを適用することによって達成される。したがって、インプラントの挿入および熱架橋性材料の活性化の後に、導電性材料を溶解させて、効果的に、当該導電性材料を組織から除去することができる(または組織による比較的迅速な除去を可能にする)。
また、インプラントは、導電性構造体に解放可能に接続しているコネクターも含むことができる。当該コネクターは、典型的には、導電性構造体に電流を適用することによって、熱架橋性コーティングを活性化するために、エネルギーを電気的に適用することができるエネルギー源(例えば、電源)に、インプラントを接続するように構成される。一般に、コネクターは、インプラントから取り外し可能であり、活性化の後(または間)に除去して、組織内にインプラントを残すことができる。例えば、コネクターは、壊れやすい接続によってインプラントに解放可能に接続することができる。いくつかのバリエーションでは、コネクターは、電気的に浸食され得る接続によって解放可能に接続している。言及したように、いくつかのバリエーションでは、インプラントの導電性材料は、浸食されて、コネクターから接続を断つ(浸食され得るまたは壊れやすいコネクターの別の例)。任意の適切なコネクターを使用することができる。例えば、コネクターは、プラグ、クランプ等であることができる。コネクターの1つの例は、貫通する電極を含む。インプラント(例えば、インプラントの熱架橋性材料)を、この電極を電圧源/電流源に接触させることによって活性化することができる。小さなすき間が、電極の一部(例えば、先端部)とインプラントの伝導性領域との間に存在する場合、活性化の高電圧がこのすき間内に絶縁破壊を起こして、電気的な接触を確立するであろう。したがって、コネクターは、導電性領域に固定的に接続されている必要はない。
熱架橋性材料は、典型的には、熱により重合可能である材料であり、少なくとも何らかの生物組織(例えば、当該熱架橋性材料を埋め込む組織)の抵抗率よりも高い抵抗率を有するように製造することができる。熱架橋性材料のより高い抵抗率は、電気的な活性化によって優先的に加熱される材料をもたらすことができる。1つの例では、熱架橋性コーティングは、アルブミンを含む。アルブミンの抵抗率を、アルブミンのイオン濃度を調整することによって(または周囲の組織のイオン濃度を調整することによって)調整することができる。例えば、アルブミンのコーティングを処理してイオンを除去することができる。
言及したように、熱架橋性コーティングは、典型的には、生物組織よりも高い抵抗率を有する。いくつかのバリエーションでは、熱架橋性コーティングは、100オームcmより高い抵抗率を有する。また、熱架橋性コーティングの抵抗率は、熱による架橋の間に増加する場合もある。また、熱架橋性コーティングの抵抗率は、加熱の間に蒸発によって増加する場合もある。
熱架橋性コーティングのその他の例として、コラーゲン、フィブリン、およびいくつかの多糖類が挙げられる。以下により詳細に記載するように、これらの材料のコーティングは、熱によって重合することができ、組織より大きい抵抗率を有することができる。複数の導電性のコーティングを使用することができる。
熱架橋性材料のコーティングを含む装置のバリエーションでは、任意の適切な厚さの熱架橋性コーティングを使用することができる。例えば、コーティングは、10μm超の厚さであることができる。熱架橋性材料のコーティングは、導電性構造体の暴露している(例えば、外側の)表面の全体を覆って、インプラントの導電性構造体の「短絡」を阻止することができ、この場合、当該コーティングは、より低い抵抗率を有する組織と接触することができる。熱架橋性コーティングでコートされない導電性構造体の部分を、絶縁するか、別法で組織と接触しないようにすることができる。コーティングは、一般に、導電性構造体の表面と接触しており、組織に埋め込んだ場合に組織に暴露する材料(例えば、熱架橋性材料)の部分または領域を指す。したがって、コーティングは、層または領域等であることができる。
電気的に活性化される接着性インプラントの1つのバリエーションは、電気エネルギーによって活性化されると、生物組織に接着するように構成される。このインプラントは、導電性構造体を含み、これは、当該導電性構造体を電源に接続するように構成されたコネクターを有する。この導電性構造体の少なくとも一部は、生物組織の抵抗率よりも高い抵抗率を有する熱架橋性コーティングでコートされる。
電気エネルギーによって活性化されると、生物組織に接着するように構成された、電気的に活性化される接着性インプラントの別の例は、導電性構造体を含み、これは、当該導電性構造体を電源に接続するように構成されたコネクターを有する。この導電性構造体の少なくとも一部は、熱架橋性コーティングでコートされ、当該熱架橋性コーティングの抵抗率は、当該コーティングの当該生物組織への熱架橋の間に、当該生物組織の抵抗率よりも高くなる。
いくつかのバリエーションでは、接着性インプラントは、組織に接触させてまたは組織内に(例えば、組織創傷の側面の間に)挿入して、組織を固定することができる、電気組織溶着装置、電気包帯または電気糊として構成される。例えば、電気組織溶着装置は、組織を一緒にして保持することが(または密閉することさえ)可能である。
また、インプラントを生物組織に結合させる方法も、本明細書に記載する。1つのバリエーションでは、この方法は、インプラントを組織内に挿入する工程と、当該インプラントと電気的に接触している組織に適用した熱架橋性材料を活性化する工程とを含む。例えば、熱架橋性材料は、インプラント上のコーティングとして存在することができる。インプラントは、本明細書に記載するインプラントのうちのいずれかであることができ、これには、導電性構造体を有し、これは、当該導電性構造体を電源に接続するように構成されたコネクターを有し、当該導電性構造体の少なくとも一部は、熱架橋性コーティングでコートされた、インプラントが含まれる。当該熱架橋性コーティングの抵抗率は、典型的には、当該熱架橋性コーティングの加熱および架橋時に、当該組織の抵抗率よりも高くなる。
いくつかのバリエーションでは、また、インプラントを生物組織に結合させる方法は、当該導電性構造体の接続を電源から断つ工程も含む。熱架橋性コーティングを活性化する工程は、電気エネルギーを当該導電性構造体に適用する工程を含むことができる。
また、生物組織を溶着する方法も、本明細書に記載する。本明細書で使用する場合、「組織溶着」という用語は、ある組織の別の組織(または組織の別の領域)および/またはインプラントへの接着を意味することができる。組織を溶着するこの方法は、典型的には、インプラント(但し、当該インプラントは、電源に解放可能に接続している導電性構造体と、当該導電性構造体の少なくとも一部を覆う熱架橋性コーティングとを含む)を当該組織に隣接させて置く工程と、電気エネルギーをインプラントの当該導電性構造体に適用して、インプラントの当該熱架橋性コーティングを当該組織と少なくとも部分的に架橋させる工程とを含む。いくつかのバリエーションでは、電気エネルギーを適用する工程は、活性化する工程であり、当該熱架橋性材料を活性化して、組織の1つまたは複数の領域をインプラントに架橋させ、したがって、組織とインプラントとをつなぐ。この方法は、組織の閉鎖(例えば、創傷治癒等)、装置の固定、血管閉鎖等をはじめとする、任意の適切な適用例において使用することができる。
生物組織を溶着するための1つの方法では、電気エネルギーを、熱架橋性材料に接触しているインプラントに適用して、当該熱架橋性材料の温度を上昇させ、当該架橋性材料を組織に接着(あるいは固着)させる。例えば、当該架橋性材料は、組織中のタンパク質またはその他の架橋性材料と架橋(例えば、共有結合)を形成することができる。いくつかのバリエーションでは、熱により架橋可能な(または重合可能な)材料を、(例えば、コートすること、スプレーすること、塗布すること、注ぐこと、浸漬すること等によって)組織に適用し、次いで、導電性領域を有するインプラントを当該熱架橋性材料と電気的に接触させて置く。次いで、当該インプラントに適用した電気エネルギーは、当該熱架橋性材料を活性化する。いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料を、インプラントに適用し、次いで、当該インプラントを組織に適用する。いくつかのバリエーションでは、インプラントにコートしていない、追加の熱架橋性材料を、コートされた当該インプラントの挿入の前、間または後のいずれかに、組織に添加する。本明細書に記載する方法のうちのいずれにおいても、複数の種類またはクラスの熱架橋性材料を使用することができる。例えば、異なる導電率を有する熱架橋性材料を(例えば、インプラントの異なる領域または層において)使用することができる。
いくつかの組織(例えば、肝臓等、血管新生した臓器)は、切断するのが困難であることがよく知られている。これは、切開した血管からの傷口の縁部における大量出血が原因である。出血を止めるためには、深部凝固がしばしば必要になる。しかし、このような凝固は、組織の顕著な部分を損なう恐れがある。(アルブミンまたはフィブリン等の)熱架橋性材料を適用し、それによって、当該熱架橋性材料は、加熱時に、深部凝固の必要性を要求することなく、出血している血管を密閉するであろう。また、熱により重合可能な材料を使用する、出血を阻止するための方法および装置も、本明細書に記載する。
組織接着の方法、システムおよび装置(例えば、インプラント)の1つまたは複数の実施形態の詳細を、以下の付随する図面および説明において記載する。本発明のその他の特徴、目的および利点が、説明および図、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本明細書中に組み入れられ、かつ本明細書の一部を形成する、付随する図面は、本発明の実施形態を例示し、説明と一緒になって、本発明の原理を説明する役割を果たす。
(発明の説明)
本明細書に記載するのは、熱により架橋可能な(または重合可能な)材料を使用する、生物組織の電気溶着のための装置、方法およびシステムである。本明細書に記載する装置は、生物組織中に挿入して、組織に接着することができるインプラントによって例証される。インプラントは、医療装置(例えば、ステント、カテーテル、ペースメーカー、バイオセンサー等の医療用インプラント)として構成することができる。いくつかのバリエーションでは、インプラントは、創傷の閉鎖のために構成される。
一般に、インプラントは、電気エネルギーで活性化されると、生物組織に接着するように構成される。インプラントは、典型的には、1つまたは複数の導電性構造体と、当該導電性構造体に解放可能に接続しているコネクター(または複数のコネクター)とを含む。導電性構造体は、熱架橋性コーティング(例えば、組織の「ロウ(solder)」)と併せて使用することができる。特に、インプラントは、熱架橋性材料でコートすることができる。熱架橋性材料は、「コーティング」と呼ぶことができるが、これは、インプラントの導電性構造体に接触している限り、任意の適切な様式によって、当該インプラントに適用するまたは結合させることができる。例えば、熱架橋性材料は、導電性領域上に層状に重ねることができる。
実施に当たっては、電気エネルギーをインプラントの導電性構造体に適用すると、熱架橋性材料が加熱されて、当該材料を重合させ、組織に接着する。さらに、熱架橋性材料の抵抗率は、典型的には、組織の相対的な抵抗率よりもはるかに高いことから、適用した電流が、熱架橋性材料の温度を、周囲の組織よりも、十分に高く上昇させて、組織に対する損傷を阻止または最小化する一方で、インプラントに接触する当該熱架橋性材料の接着性を活性化する。
図1A〜1Dは、この特異性の裏にある理論を図解する。熱架橋性材料を活性化するのに必要な局所的な温度上昇が、適用した電流から生じる。導電性部材の未絶縁部分が、熱架橋性材料で囲まれると、電流は、この材料を通ってから、組織に入り、接地(例えば、接地電極)に達する必要がある。電流の適用から発生するジュール熱の蓄積力を、以下の関係によって計算することができる。
W=σ [1]
式中、jは、電流密度であり、σは、材料の抵抗率である。
したがって、何らかの特定の電流密度を適用する場合、発生する熱の量は、材料の抵抗率に比例するであろう。図1Aおよび1Bに、このことを、インプラント上にコートされた熱架橋性材料を重合する(または架橋する)のに十分な熱の局在化に照らして図解する。図1Aおよび1Bは、導電体105に接触している熱架橋性材料103を示し、導電体105は、本明細書に記載するように、インプラントの一部であることができる。導電体105(例えば、金属製の箔またはメッシュ)は、2つの組織領域101の間に置かれる。図1A中、組織は、抵抗率σ組織を有し、これは、熱架橋性材料(ロウ)の抵抗率σロウよりもはるかに小さい。この実施例では、熱架橋性材料は、アルブミンである。したがって、図1A中、σ組織<<σロウ。導電性構造体105を組織内に埋め込んだ場合には、エネルギーを、熱架橋性材料103によって囲まれる導電性構造体105を通して適用すると、熱架橋性材料103と周囲の組織101との間に、ジュール熱の蓄積の大幅な差が生じる。したがって、組織の温度変化(ΔT組織)は、熱架橋性材料の温度変化(ΔTロウ)よりもはるかに小さい。図1Cは、組織の区域およびインプラントの区域にわたるこの温度差を、(x軸に沿って)定性的に示す。温度の大きさを、垂直軸に示す。したがって、図1Aに示す状況では、図1Cに示すように、σ組織<<σロウの場合、電流の導電体105への適用時には、組織101の温度変化は、熱架橋性材料103の温度変化よりもはるかに小さい。一般に、温度変化(ΔT)は、ジュール熱の蓄積力に、以下の関係によって関係付けることができる。
Figure 2009532093
この効果は、インプラントにとって、極めて有益な場合がある。これは、熱架橋性材料の抵抗率が、周囲の組織の抵抗率よりもはるかに高い場合には、熱架橋性材料を重合するのに必要な高い温度は、組織内に深く広がらず、周囲の組織に対する熱による過度の損傷を阻止するからである。さらに、熱架橋性材料の架橋は、組織が冷めてしまった後でさえも、当該材料を組織に接着させ、いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料のさらなる架橋が、抵抗率を増加させる。したがって、熱架橋性材料の抵抗率が、隣接する組織の抵抗率よりも高いことから、組織に対する熱による損傷を、最小化することできる。図1Aおよび1Cに示すσロウ>>σ組織の筋書きの場合であっても、周囲の組織101の温度(特に、熱架橋性材料に直近の組織の温度)は、上昇する場合があり、これは、組織の熱架橋性材料への架橋を増強することができる。この実施例では、隣接する組織の温度を、(例えば、熱架橋性材料に近いまたは熱架橋性材料に接触する)局所的にだけ上昇させて、より広い組織の領域に対する熱による損傷を阻止することができる。
対照的に、熱架橋性材料の抵抗率(σロウ)が、インプラントを挿入する組織の抵抗率(σ組織)とほぼ同等(またはそれに近い)場合には、ジュール熱の蓄積は、ほぼ同等であり、周囲の組織の加熱が生じる。これを、図1Bに図解し、発生する温度プロフィールを図1Dに示す。図1Dに示すように、図1Bのごとく、σロウ≒σ組織の場合には、組織の温度変化(ΔT組織)は、熱架橋性材料の温度変化(ΔTロウ)とほぼ同一である。この場合には、特に、接着性の架橋のための温度が比較的高い場合には、加熱によって、熱による損傷、すなわち、収縮を生じる恐れがあり、そうでなければ、周囲の組織を損なう恐れがある。
本明細書に記載するインプラントは、上記の関係を活用することができる。例えば、インプラントは、導電性構造体に電気的に接触している熱架橋性材料を含むことができ、それによって、電流を、熱架橋性材料を通して適用することができる。また、本明細書に記載する装置またはシステムのうちのいずれもが、対極板または接地電極を含むことができる。熱架橋性材料の抵抗率が、装置を埋め込む組織の抵抗率よりも顕著に高くなるように、熱架橋性材料の抵抗率を選択することができる。
組織の抵抗率は、研究されており、組織の抵抗率の実験モデルおよび理論モデルは、周知である。異なる組織における組織の抵抗率の推定値の例として、血液(1.5オームm)、肝臓(3.5オームm)、脂肪(20.6オームm)、骨(16.6オームm)、肺(7〜23オームm)等が挙げられる。組織の抵抗率の例示的なリストが、GeddesおよびBaker(Geddes LA、Baker LE、 「The specific resistance of biological material − A compendium of data for the biomedical engineering and physiologist.」、Med. Biol. Eng.5巻:271〜93頁、1967年)、BarberおよびBrown(Barber DC、Brown BH、「Applied potential tomography.」、J. Phys. E.: Sci. Instrum.17巻:723〜33頁、1984年)、ならびにStuchlyおよびStuchly(Stuchly MA、Stuchly SS、「Electrical properties of biological substance.」、In Biological Effects and Medical Applications of Electromagnetic Fields, ed. OP Gandhi、Academic Press、New York、1984年)に提供されている。
したがって、いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料の抵抗率は、当該材料(または当該材料を含むインプラント)を適用しようとする組織の抵抗率よりも大きい。例えば、熱架橋性材料の熱伝導抵抗は、ヒト組織、特に、皮膚、筋肉等の軟組織の平均またはおおよその熱伝導抵抗よりも大きくてよい。組織の熱伝導抵抗は、個人に関して測定してもよいし、集団のデータから推定してもよい。
以下により詳細に記載するように、熱架橋性材料の抵抗率は、調整することができる。例えば、抵抗率は、架橋性材料のイオン濃度を改変することによって、およびそうでなければ熱架橋性材料の組成を改変することによって調整することができる。電流は、典型的には、インプラントの導電性領域を出て、熱架橋性材料を通って、接地に達する。一般に、導電性構造体が組織に直接接触しないように(例えば、導電性構造体がより低い抵抗率の材料に接触しないように)、インプラントの導電性構造体を、適切な厚さの層の熱架橋性材料で囲むことができる(例えば、コーティング等によって)。これによって、電流の経路が変化して、熱伝導性の層の加熱を変化させることができる。したがって、熱伝導性の層が導電性領域を覆わない領域において、インプラントの導電性の領域、構造体または層を絶縁してよい。このような絶縁は、電流が、熱架橋性材料を最初に通らずに組織内を通るのを阻止することができる。
インプラントは、任意の適切な導電性構造体を含むことができる。導電性構造体は、インプラントの構造体の大部分を構成してもいし、インプラントの構造体のごく一部を構成するだけでもよい。導電性構造体は、一般に、1つまたは複数の表面を有する電極であり、この電極は、熱伝導性材料と接触していることができる。これらの表面は、導電性の表面であることができる。
本明細書に記載するインプラントは、創傷閉鎖のために構成することができる。例えば、インプラントは、熱架橋性材料でコートされた暴露した表面を有する箔、メッシュまたはパッドであることができる。創傷閉鎖のためのインプラントの1つのバリエーションが、電気組織溶着装置である。電気組織溶着装置は、熱架橋性材料でコートされた導電性構造体を含むことができる。図2A〜2Eは、電気組織溶着装置の異なる実施例を図解する。例えば、図2A中、電気組織溶着装置(またはインプラント)は、メッシュ201として構成された導電性構造体を含む。このメッシュは、熱架橋性材料(例えば、アルブミン)でコートされており、電気的な取り付け具203と接続ケーブル204とを含むコネクターを介して、電気エネルギーをインプラントに適用するための電源に接続される。導電性構造体が円形の格子として構成された、類似のインプラントを、図2Bに示す。すでに記載したように、導電性構造体は、電流が導電性構造体を出て、未絶縁の導電性構造体を囲む熱架橋性材料を通ることを可能にする、任意の適切な形状または構成であることができる。
図2Cは、導電性構造体が箔207として構成された、電気組織溶着装置の別のバリエーションである。また、この箔も、接続ケーブル204と電気的な取り付け具203とを含むコネクターを介して、電源に接続されている(または接続可能である)。電気的な取り付け具は、図2Cでは、別途示さないが、所望により使用することができる。いくつかのバリエーションでは、電気組織溶着装置は、柔軟性または適合性を有し、それによって、組織内の創傷または傷口の中に、組織内の創傷または傷口の上に、または組織内の創傷または傷口にわたってはまるように、曲げることができる。したがって、電気組織溶着装置は、延性のある材料および/または柔軟性のある材料から作製することができる。例えば、図2Aおよび2Bに示すようなメッシュ型の電気組織溶着装置のうちのいずれであっても、組織内への挿入の前、間または後に曲げることができる。図2Dは、1つの軸に沿って曲げた後の図2Cのインプラントを示す。
コネクター、特に、図2A〜2Eに示す接続ケーブル204は、それらの長さに沿って(例えば、それらの近位の端部に向かって)絶縁されている。いくつかのバリエーションでは、コネクターは、熱架橋性材料で、少なくとも部分的にコートされる。
(電気組織溶着装置をはじめとする)装置のうちのいずれもが、一次元の(例えば、線形の)インプラント装置、二次元の(例えば、平面的な)インプラント装置、または三次元のインプラント装置であることができる。図2A〜2Dは、導電性構造体が平面を形成する、平面的なインプラント装置を図解する。図2Eは、ワイヤーとして構成された、線形の電気組織溶着装置である。線形の電気組織溶着装置209の遠位の端部は、熱架橋性材料でコートされ、近位の端部は、絶縁されたワイヤーである。
導電性領域は、任意の適切な導電性材料を含むことができる。特に、導電性領域は、生体適合性材料を含むことができる。導電性材料の例として、チタン、金、白金、ニッケル、インプラントグレードのステンレス鋼、コバルト合金等の金属を挙げることができる。いくつかのバリエーションでは、導電性構造体は、インプラントに対して構造的な支持を提供することができ、かつ電気エネルギーを伝導して、熱架橋性材料を活性化する。
導電性構造体は、電極として構成することができる。例えば、導電性材料は、平坦化した、接触する、組織に面する表面を含むことができる。この組織に面する表面は、組織に適合するように構成することができる(例えば、組織に面する表面は、この表面が接触する組織の表面(複数可)を補完するように、平面であっても、湾曲していてもよい)。上記で言及したように、インプラントは、柔軟性を有する、または成形可能であることができる。例えば、インプラントは、組織内にぴったりはまるように曲げるまたは成形することができる、メッシュを含むことができる。
いくつかのバリエーションでは、インプラントは、複数の側面上に導電性構造体を含むことができる。例えば、創傷閉鎖に有用なパッドまたは箔は、両面上において熱架橋性材料でコートされた、導電性の外表面(例えば、電極)を有することができ、それによって、組織の開口部の両側に接着することができる。図2A〜2Dは、そのようなインプラントの実施例を示す。
インプラントは、創傷を閉鎖するために使用することができるパッチまたは箔として構成することができる。インプラントの外表面の大部分は、導電性材料の暴露した部分であることができ、これは、熱架橋性材料でコートされる。例えば、インプラントは、熱架橋性材料でコートされたフレームを含むことができる。このフレームは、対象の体内に埋め込み、(例えば、創傷を閉鎖するためまたは組織を一緒にして接合するために)1種または複数の組織に接触させて置くことができる。インプラントが組織に接触したら、導電性構造体を活性化して、当該インプラントが接触する組織に当該インプラントを架橋させ、当該インプラントを適所に効果的に糊付けする。したがって、導電性領域およびそれに関連した熱架橋性材料は、電気エネルギーの適用によって制御可能に活性化される、組織溶着を形成することができる。電気エネルギーによって活性化するまでは、インプラントは、組織に感知できるほどには接着することはできない。
いくつかのバリエーションでは、導電性構造体は、構造的な支持、薬物送達の特徴、センサーまたは刺激装置等、追加の特徴を有するインプラントの一部として含まれる。例えば、インプラントは、ステントとして構成することができる。図4は、大動脈内へ挿入するためのステント401として構成されたインプラントを図解する。図4中、ステントは、支持体403と、導電性構造体405とを含み、導電性構造体405は、ステントの長さに沿って、ステントの外側表面(例えば、組織に面する表面)の上に位置する。図4に、これらの導電性構造体405を、ステントの端部付近の横断面として示す。導電性構造体405は、環であってもよいし、別々の電極であってもよい。暴露した導電性構造体の少なくとも外側に面する表面は、熱架橋性材料407でコートされ、それによって、導電性構造体405を、電気エネルギーの適用によって活性化すると、当該熱架橋性材料が優先的に加熱して重合して、ステントを周囲の組織に接着する。図4の実施例では、(ステントとして構成された)インプラントは、大動脈の動脈瘤内に固定される。したがって、図4に示すように、エネルギーをステントの導電性構造体(複数の構造体)に適用することによって、ステントを活性化すると、ステントの大動脈411の壁への接着が生じる。インプラントが活性化され、熱架橋性材料が架橋されてしまうと、インプラントを容易に取り除くことはできない。
任意の適切なコネクター(例えば、電気的なコネクター)を使用して、電気エネルギーを導電性領域に適用することができる。特に、導電性部材を、取り外し可能なコネクターまたは解放可能なコネクターを介して接続することができる。インプラントは、典型的には、電気エネルギーを適用して、熱架橋性材料を活性化した後に、体内に留保される(またはインプラントは、活性化時に部分的に崩壊する場合がある)ことから、インプラントの導電性構造体は、電源から分離可能でなければならない。
いくつかのバリエーションでは、コネクターは、電気的な取り付け具、または電気的な取り付け具および接続ケーブルのいずれかを含む。電気的な取り付け具は、インプラントの導電性構造体を電源に接続する。また、いくつかのバリエーションでは、コネクターは、導電性構造体を電源に接続する接続ケーブルも含む。例えば、コネクターは、電源からのリード線のためのプラグまたはドックとして構成された電気的な取り付け具を含むことができる。リード線は、インプラントの導電性領域および電源に取り付けられた(または取り付け可能な)接続ケーブルであることができる。したがって、インプラントは、プラグまたはその他の取り付け具として構成されたコネクターを含むことができる。いくつかのバリエーションでは、インプラントは、電源からのリード線のための接合相手を含む。いくつかのバリエーションでは、コネクターは、パッドまたは接触表面であることができ、これに対して、リード線、プローブ、クリップ、ワイヤー等がインプラントと電気的につながる。
また、インプラントは、電源への接続のために、壊れやすいコネクターを含むこともできる。インプラントを、電気エネルギーの適用によって結合させた後に、壊れやすいコネクターは、取り外す、壊す、または溶解させることができる。コネクターを完全に取り外すことによって、インプラントの大きさを減少させることができ、これは、好都合である場合がある。例えば、インプラントは、細いワイヤーを含むことができ、これを通して、電気エネルギーを導電性領域に適用する。このような実施例を、図2A〜2Eのインプラントに示す。
いくつかのバリエーションでは、電源への接続のためのコネクターは、コネクターを有するインプラントの導電性部分を、電源に接触させるための接触の点または領域(例えば、ワイヤー、ケーブル等)を含む。したがって、インプラントは、電源に接続しているワイヤーで、導電性領域に触れることによって活性化することができる。電源に接続しているワイヤーは、インプラント中の導電性構造体との接点以外であれば、どこでも絶縁してよい。いくつかのバリエーションでは、接点は、電源に接続することができるコネクターによって取り外し可能(例えば、貫通可能)である絶縁体によって絶縁されている。熱架橋性材料を、電源からの出力を適用することによって活性化した後、ワイヤーを、次いで、接点から取り外して、結合させたインプラントを適所に残す。
また、コネクターを使用することなく、エネルギーを適用して、導電性部材と接触している熱架橋性材料を活性化することも可能である。例えば、外部の電磁場を適用することができる。外部の電磁場は、熱架橋性材料を加熱する電流を引き起こすことができる。1つのバリエーションでは、マイクロ波のエネルギーを適用して、導電性部材中に電流を引き起こし、インプラントの熱架橋性材料を加熱することができる。
(熱架橋性材料)
任意の適切な熱架橋性材料を使用することができる。熱架橋性材料の例として、アルブミン、コラーゲンおよびフィブリン等の熱架橋性タンパク質が挙げられる。その他の熱架橋性材料として、炭水化物および合成ポリマー(例えば、熱硬化性材料または熱可塑性材料等のプラスチック)を挙げることができる。一般に、熱架橋性材料は、実質的に未架橋の状態で、インプラントに適用するか、直接組織に適用し、それによって、インプラントの導電性構造体によって電流を適用すると、熱架橋性材料は架橋する(またはさらに架橋する)ことができる。
上記に記載したように、熱架橋性材料は、当該材料の抵抗率が、当該材料を埋め込む組織の抵抗率よりも高くなることができるように選択または改変することができる。例えば、熱架橋性材料は、約100オーム*cm、200オーム*cm、500オーム*cm、10オーム*m、20オーム*m、50オーム*m、100オーム*m等(任意の中間の値も含む)を超える最初の電気抵抗を有することができる。
熱架橋性材料の抵抗率は、架橋するまたは温度を変化させることによって改変することができる。例えば、抵抗率は、電気エネルギーを適用することによって、増加させたり、減少させたりすることが可能である。いくつかの熱架橋性材料の抵抗率は、それらが重合すると増加し、これは、当該架橋性材料の加熱(およびさらなる架橋)をさらに増強することができる。
熱架橋性材料は、任意の適切な方法によって、インプラントに適用することができ、熱架橋性材料が、インプラントの導電性構造体に接触する、および/またはインプラントの導電性構造体を覆うように適用することができる。例えば、当該材料を、浸漬すること、スプレーすること、塗布すること、層状に重ねること等が可能である。熱架橋性材料は、典型的には、インプラントの導電性構造体の暴露した表面全体をコートする。熱架橋性材料は、インプラント上に、厚いまたは薄い層を形成することができる。例えば、熱架橋性材料は、10μm、20μm、50μm、75μm、100μm、150μm、200μm、500μm等のおおよその平均厚さまでコートすることができる。
熱架橋性材料の1つのクラスは、コラーゲンを含む。コラーゲンは、典型的には、コラーゲンのサブユニットであるトロポコラーゲンの球状の単位からなる。トロポコラーゲンのサブユニットは、生理的条件下では、自発的にそれ自体で、互い違いの配列構造体に並び、この構造体は、多数の水素結合および共有結合によって安定化することができる。コラーゲンの生理的および電気的な特性は多様であり得る。1つのバリエーションでは、コラーゲン材料は、あらかじめ決定した量のコラーゲン材料を水中に溶解させて、溶液を形成することによって調製することができ、当該材料を、インプラントに適用して、インプラントの表面(例えば、組織と接触することになる導電性表面)の上で乾燥または凍結乾燥させる。コラーゲン材料は、不溶性のコラーゲン材料と可溶性コラーゲン材料との混合物であることができ、1つのバリエーションでは、約1:3から3:1の重量比を有する。
熱架橋性材料の別のクラスは、アルブミンを含む。アルブミンは、熱によって架橋または凝固することができるタンパク質(卵白アルブミン、ヒトアルブミン、血清アルブミン、遺伝子組換えアルブミン等を含む)である。アルブミンは、乾燥状態に調製して、溶液とし、装置(例えば、装置の導電性表面)にコートするか別法で適用して、乾燥させる。
熱架橋性材料のその他のクラスは、フィブリノーゲン、ケラチン、エラスチン、ヒアルロン酸およびミオグロビンを含むことができる。
以前に言及したように、熱架橋性材料は、材料の混合物であり、本明細書に記載するタンパク質またはポリマーのうちのいずれかと、緩衝剤、塩、タンパク質または炭水化物等をはじめとするその他の成分とを含むことができる。熱架橋性材料のいくつかの成分は、それ自体では架橋することができない。いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料の電気抵抗を増加させるために、追加の成分が、熱架橋性材料の一部として含まれる(例えば、極性の求電子試薬等)。また、増殖を促進する材料(例えば、増殖因子)または感染もしくは汚染を阻止する材料(例えば、抗菌剤、抗細菌剤、抗真菌剤等)をはじめとする、その他の材料も、熱架橋性材料の一部として含むことができる。
上記で簡単に言及したように、熱架橋性材料は、実質的に未架橋の状態で、装置に(または組織に直接)適用することができる。例えば、いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料は、実質的に変性している。例えば、アルブミンは、実質的に球状の形態で適用することができる。いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料は、部分的に架橋している(例えば、連結した多量体の数nが、1から10、1から20、1から50の間である場合)。いくつかのバリエーションでは、熱架橋性材料は、実質的に架橋した状態で、装置に適用され、それによって、導電性材料の活性化が、当該材料を最初に変性させ、(例えば、電流を減少させまたは止めた後の冷却時に)当該材料の再生を可能にする。
図2A〜Eおよび図4は、本明細書に記載するインプラントの異なる特徴を図解する。例えば、インプラントは、電流によって活性化することができる使い捨てまたは1回使い切りの接着性パッドとして構成することができる。薄い伝導性の層(例えば、箔、メッシュ、織物等)は、両面上を、熱架橋性材料(例えば、アルブミン)の層によって覆うことができる。電流を伝導性の層に適用すると、電流は、熱架橋性材料を通って、対象の体内に入る。上記に記載したように、これによって、熱架橋性材料中に局所的な温度上昇を生じ、当該材料が重合する。当該材料が、十分に重合されたら、電流を切ってよい。
インプラントに適用する電流は、加熱し、それによって、熱架橋性コーティングを重合するのに適切な電流であれば、いずれであってもよい。電流は、連続的に適用してもよいし、可変的に適用してもよい。電流(または電圧)を可変的に適用する場合、これは、周波数(例えば、10Hz、100Hz等)を有することができる。いくつかのバリエーションでは、インプラントの電気化学的な浸食およびガスの形成を、100kHz超の周波数を有する交流を含む電流を適用することによって回避することができる。いくつかのバリエーションでは、比較的低い出力を、時間をかけて(連続的にまたはパルスでのいずれかで)適用して、熱架橋性材料を架橋すること、および/または導電性構造体を浸食することができる。例えば、適用する電圧は、800V、700V、600V、500V、400V、300V等であることができる。いくつかのバリエーションでは、双極型の波形(例えば、±電圧)を適用する。
いくつかのバリエーションでは、適用する電気エネルギー(例えば、電流または電圧)は、インプラントまたはインプラントの熱架橋性材料(複数の材料)に適合させる。電気エネルギーをインプラントに適用して、熱架橋性材料の温度を、当該材料を組織に架橋するには十分であるが、熱架橋性材料または周囲の組織を損なうには足りない程度に上昇させることができる。例えば、十分な電気エネルギーを適用して、熱架橋性材料の温度を、ある温度範囲以内(例えば、100℃未満、50℃と100℃との間等)で上昇させることができる。適用したエネルギーと温度との関係は、インプラントについて計算してもよいし(例えば、式1および2を参照)、実験的に決定してもよい。いくつかのバリエーションでは、インプラントは、温度センサーを含むこともできれば、インプラントおよび/または周囲の組織の温度をフィードバックすることもできる。
上記に記載したように、インプラントの熱架橋性材料の温度上昇は局所的であり、同時に、隣接する組織の過熱を、周囲の組織の抵抗率よりも高い抵抗率を有する熱架橋性材料を使用することによって回避することができる。例えば、コラーゲンを熱架橋性材料として使用する場合、このコラーゲンは、組織または細胞外空間の中のその他のコラーゲンをはじめとする、組織のイオン濃度よりも顕著に低いイオン濃度を有することができる。導電性領域から流れる電流は、最初に、コーティングの高い抵抗率の領域を通って流れる必要があることから、ジュール熱の蓄積は、低い抵抗率の組織ではなくむしろ当該コーティングを優先的に加熱する。したがって、熱による組織に対する損傷を最小化する一方で、熱架橋性材料の硬化を制御するように、抵抗率を最適化することができる。
組織溶着は、本明細書に記載する装置のうちのいずれかを使用して達成することができる。電気的に活性化された接着性フィルム(インプラント)は、創傷上の組織の単発の均一な溶着を可能にする。電気接着溶着装置は、異なる形状を有することができ、図3Aの横断面に示す、平面的なシート状の形状、さらに図3Bの横断面に示す、気管の接続ならびに内管腔および外管腔の吻合(例えば、切断した血管の再接続)のためのパイプ状のステントの形状が挙げられる。図3A中、インプラント300は、組織309中の傷口または裂傷の内に挿入するように構成されている。インプラント300は、導電性構造体(表面305)と、この暴露した導電性構造体を囲む熱伝導性材料307とを含む。コネクター(ワイヤー301)は、インプラントに解放可能にまたは壊れやすく接続しており、発電機に接続することができる。また、参照電極または接地電極(例えば、接地板、表示せず)も使用することができる。この実施例では、組織の側面をインプラント300の直近に置き、それによって、インプラント300が活性化されると、インプラント300は、組織の裂傷309の両側で組織を糊付けすることになる。例えば、圧力を適用して、インプラントの活性化まで、組織の側面を固定することができる。あるいは、追加の熱架橋性材料を、組織の裂傷内に置いて、インプラントをさらに囲むまたはコートすることができる。
図3Bは、導電性表面311を有するインプラント310の別の実施例であり、導電性表面311は、示すように、熱架橋性材料313によって完全にコートされているか、囲まれている。このインプラント310は、環状の横断面を有する管状のインプラントである。図3Bでは、インプラントの両方の側面(導電性構造体311の両側)が、架橋性材料313でコートされているが、いくつかのバリエーションでは、単一の側面のみが、熱架橋性材料でコートされる。未コートの側面は、絶縁する、または高インピーダンス経路に(例えば、空気を通して)開放することができる。
図4は、上記に記載したように、ステントとして構成されたインプラントの実施例である。熱架橋性材料407でコートされた導電性構造体405、405’を使用する組織溶着は、大動脈中の動脈瘤においてステント401の移動を阻止するために使用することができる。図4に示すステント401は、金属製またはポリマー製の本体403、および電源にコネクター(表示せず)を介して接続可能である、複数の導電性領域405、405’を有する。図4の導電性領域405、405’は、包埋しているか、そうでなければステント本体403に固定されている環として構成されている。導電性構造体(環405、405’)の一部は、未絶縁であり、(対象内に挿入されると)組織に向かって外側に面するが、活性化および電気組織溶着のために、熱架橋性材料407でコートされている。この実施例では、組織が、ステント上のこれらのパッド(例えば、電極領域405、405’)に接着して、ステントが動脈瘤の部位から移動するのを阻止することができる。例えば、図4に示すステント等のステントは、体内の適切な部位において対象内に挿入し、側面にはまるように広げた後、電流を導電性領域に適用することによって活性化して、熱架橋性材料を熱により架橋し、それによって、導電性領域を所定の位置に固定することができる。
図5は、概念証明の実験の実施例であり、ここでは、2mm×5mmのパッチのインプラントが、ブタ大動脈の内部領域に溶着されている。図5中、導電性表面およびアルブミンのコーティング501を含むインプラントが大動脈の内皮503に接着されている。この実施例では、アルブミンを、厚さ15マイクロメーターの、金でコートしたカプタンの箔の表面上に適用した。金製のコーティングは、導電性であり、また、活性化の間に分解可能でもある。金製のコーティングの薄い層は、典型的には、約10〜50nmの厚さである。装置(アルブミンでコートした金製の箔)の活性化の間に、金製の導電性の層は分解し、したがって、アルブミン層の上部の上には、電極は認められない。
言及したように、図5に示す実施例においては、アルブミンが、熱架橋性材料である。この実施例で使用したアルブミンは、GradeVの98%結晶化、無塩、乾燥アルブミン(SIGMA製、ロット032K7029)であり、これを、蒸留した脱イオン水中に溶解し、30重量%の濃度とし、次いで、2×5mmの金属化箔に適用し、蒸発させて、100〜300マイクロメーターの厚さの層を形成した。
次いで、装置は、動脈の内表面に適用した。次いで、電気エネルギーを適用した。特に、600Vの最大振幅を有する100kHzの正弦波を、導電性構造体(金属製のコーティング)に、2〜5秒間適用した。2〜5秒間の活性化の間に、この金属は、食刻され、熱架橋性アルブミンは組織に接着した。その後、試料を、組織学的に固定することによって検査した。
先ほど記載した金製の箔の実施例に類似する、1mmのプラスチック製基板に結合させた銅製の箔(大きさ2×5mmおよび厚さ30マイクロメーター)を使用して、本明細書に記載するインプラントについて、引裂き応力を測定した。力は、基板と組織とに適用した。
本明細書に記載する方法、装置およびシステムによって行う電気組織溶着は、組織と強力な結合を形成することができる。形成することができる組織溶着の強度の実施例を、図6に示す。これは、図5に示した、アルブミンのコーティングを含むインプラントに類似するインプラントについての荷重曲線を示す。図6が示すように、2mm×5mmのパッチのインプラントを使用して形成した組織溶着は、破壊603までに、ちょうど1/2(0.5)ニュートン(N)超までの荷重に耐えることができる。荷重が増加するにつれて、溶着された組織は、実質的に線形に伸びて、破壊した。荷重が増加するにつれて、溶着された組織は、弾性(可逆的)変形の間は、実質的に線形に伸び、塑性(非可逆的)変形の間に、破裂を開始して、破壊した。
また、本明細書に記載する装置のうちのいずれかを、組織をインプラントまたはその他の組織に接着するためのシステムまたは方法の一部として使用することができる。インプラントを生物組織に結合させる方法は、上記にすでに記載した工程のうちのいずれかを使用することができる。例えば、インプラント(例えば、熱架橋性材料でコートされた導電性領域を有するインプラント)は、組織の接着を起こすのが望ましい領域またはその付近で、体内に(例えば、身体の組織内に)挿入される。組織を接着する方法を使用して、装置またはインプラント(例えば、ステント、ペースメーカー等)の接着を起こす場合には、装置は、組織内に挿入し、当該インプラントを溶着しようとする組織に隣接させて(例えば、接触させて)置くことができる。インプラントが適所に置かれたら、電気エネルギーを導電性領域に適用して、熱架橋性材料を活性化し、組織の接着を起こす。いくつかのバリエーションでは、組織は最適の配置のために操作してから、インプラントを活性化して、熱架橋性材料を重合することができる。
インプラントが十分に重合されて、接着が生じたら、当該インプラントは、電源から接続を断ってよい。上記に記載したように、このことは、プラグの接続を断つ、壊れやすい接続を壊す、接続を切断する、または別法でインプラントからの接続を切り離すことを意味する。
上記に記載したように、また、本明細書に記載する装置および/または技法は、出血を制限するまたは止めるようになすこともできる。特に、血管新生した組織を切断した場合に生じる恐れがある出血。例えば、肝臓等の臓器を切断した場合、出血(しばしば、重度の出血)が、問題になることがある。典型的には、出血は、深部凝固を使用して制限する。残念なことに、この方法は、使用する高いレベルのエネルギー(例えば、熱)が原因で、組織の顕著な部分を損なう恐れがある。本明細書に記載する方法およびシステムを使用して、熱架橋性材料(例えば、アルブミンまたはフィブリン等)を重合することによって出血を治療することができる。熱架橋性材料の活性化(例えば、電気エネルギーを適用することによる熱による活性化)は、出血している血管を密閉するであろう。上記に記載したように、熱架橋性材料と電気的につながっている導電性領域を含むインプラントを使用して、血管を密閉することができる。本明細書に記載する方法、装置およびシステムのその他の実施例または適用例は、当業者には明らかであろう。
上記に記載したように、本明細書に記載する方法、装置およびシステムは、創傷の閉鎖および治癒等をはじめとする、任意の適切な適用例において使用することができる。例えば、本明細書に記載する装置および方法を使用して、椎間板の修復または手術の間の脊髄の輪をはじめとする、輪の修復に使用することができる。
椎間板は、典型的には、各椎骨の間に位置し、圧力を吸収するのに役立ち、脊髄の骨が互いに擦れ合うのを阻止する、生物学的な衝撃吸収材として描写できる。各板は、輪と呼ばれる繊維の強力な外環を有し、髄核と呼ばれる、軟らかい、ゼリー状の中心部を含む。この輪が、板の中心部を損なわれないように保つのに役立つ。例えば、置換および整復等の外科手技の間に、髄核に接近するために、輪の領域を通して傷口または切開を設けることがしばしば必要になる。しかし、この輪は、高度には血管新生しておらず、従来の電気外科的な技法には応答しないので、修復するのが困難である。例えば、隣接する神経を刺激する可能性があるので、この領域を縫合するのは望ましくないことが多い。
したがって、例えば、本明細書に記載する組織溶着のための方法および装置を使用して、板の輪を修復するのが望ましい場合がある。1つのバリエーションでは、本明細書に記載するように、板の輪の中の傷口(または裂傷)を、熱架橋性材料(例えば、アルブミン)を当該の傷口または裂傷に適用し、電気をインプラントによって当該熱架橋性材料に適用することによって修復することができる。例えば、インプラントは、浸食され得るインプラント(例えば、金属製の箔またはメッシュ)であることができ、このインプラントは、熱架橋性材料を熱により架橋するのに要求される刺激の間に浸食される。1つのバリエーションでは、熱架橋性材料のコーティングを有するインプラントは、傷口または裂傷内に適用される(追加的に、熱架橋性材料も添加することができる)。インプラントは、傷口または裂傷の側面に適合することができ、それによって、インプラントが活性化されると、熱架橋性材料は、傷口または裂傷の側面をつなぎ、それらの2つを効果的に溶着する。浸食され得る伝導性材料を、インプラントの一部として使用する場合には、組織が溶着された後には、溶着された創傷は、埋包した導電性領域を含まないであろう。
上記の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明するために提供するのであって、制限する意図はない。例えば、実施形態の特徴のうちのいずれであっても、その他の実施形態の特徴の一部または全部と組み合わせることができる。多数の改変形態およびバリエーションが、本発明の範囲内で可能であることが当業者には明らかであろう。この説明を通して、特定の実施例を議論し、それには、これら実施例が、関連する技術中の特定の不都合にいかにして取り組むことができるかの説明も含めた。しかし、この議論には、これら種々の実施例を、これらの不都合に実際に取り組み、それらを解決する方法および/またはシステムに限定する意味はない。したがって、本発明は、付随する特許請求の範囲によって定義され、本明細書の説明によって制限されることがあってはならない。
図1A〜1Dは、熱の蓄積力の効果を、熱架橋性材料の抵抗率と組織の抵抗率との関数として示す。 図2Aは、本明細書に記載する電気組織溶着の実施例である。 図2Bは、本明細書に記載する電気組織溶着の実施例である。 図2Cは、本明細書に記載する電気組織溶着の実施例である。 図2Dは、本明細書に記載する電気組織溶着の実施例である。 図2Eは、本明細書に記載する電気組織溶着の実施例である。 図3Aは、記載する電気組織溶着を示す。 図3Bは、記載する電気組織溶着を示す。 図4は、本明細書に記載する、ステントとして構成された電気組織溶着インプラントの1つの実施例である。 図5は、熱架橋性材料を含むインプラントが適用されている心臓の平滑筋の領域の組織学的切片を示す。 図6は、心臓内皮に適用したインプラントについての荷重曲線である。 図7Aは、従来技術のレーザー組織溶着法を示す。 図7Bは、従来技術のレーザー組織溶着法を示す。

Claims (28)

  1. 電気エネルギーによって活性化された場合に生物組織に接着するように構成されたインプラントであって、
    少なくとも1つの、組織に面する未絶縁表面を有する導電性構造体と、
    該導電性構造体に解放可能に接続されているコネクターと、
    熱架橋性コーティングと
    を含み、該熱架橋性コーティングは、該導電性構造体の該組織に面する未絶縁表面を覆う、インプラント。
  2. 前記導電性構造体の前記組織に面する未絶縁表面が、パッドを含む、請求項1に記載のインプラント。
  3. 前記導電性構造体が、フレームを含む、請求項1に記載のインプラント。
  4. 前記導電性構造体の前記組織に面する未絶縁表面が、ステントの外側の領域を含む、請求項1に記載のインプラント。
  5. 前記導電性構造体が、箔を含む、請求項1に記載のインプラント。
  6. 前記導電性構造体が、メッシュを含む、請求項1に記載のインプラント。
  7. 前記導電性構造体が、チタン、金、ニッケル、インプラントグレードのステンレス鋼、コバルト合金または白金からなる群から選択された金属を含む、請求項1に記載のインプラント。
  8. 前記導電性構造体が、前記熱架橋性材料を熱によって架橋するための活性化の間に分解するように構成された導電性材料を含む、請求項1に記載のインプラント。
  9. 前記導電性構造体が、生体吸収性材料を含む、請求項1に記載のインプラント。
  10. 前記コネクターが、壊れやすい接続によって解放可能に接続されている、請求項1に記載のインプラント。
  11. 前記コネクターが、電気的に浸食され得る接続によって解放可能に接続されている、請求項1に記載のインプラント。
  12. 前記コネクターがプラグである、請求項1に記載のインプラント。
  13. 前記熱架橋性コーティングが、生物組織よりも高い抵抗率を有する、請求項1に記載のインプラント。
  14. 前記熱架橋性コーティングが、100オーム*cmよりも高い抵抗率を有する、請求項1に記載のインプラント。
  15. 前記熱架橋性コーティングの抵抗率が、熱架橋の間に増加する、請求項1に記載のインプラント。
  16. 前記熱架橋性コーティングが、アルブミンを含む、請求項1に記載のインプラント。
  17. 前記熱架橋性コーティングが、コラーゲン、フィブリンまたは多糖類からなる群から選択される、請求項1に記載のインプラント。
  18. 前記熱架橋性コーティングが、10μm超の厚さである、請求項1に記載のインプラント。
  19. 前記熱架橋性コーティングが、実質的に未架橋の材料を含む、請求項1に記載のインプラント。
  20. 絶縁層を、前記導電性構造体の一領域上にさらに含む、請求項1に記載のインプラント。
  21. 電気エネルギーによって活性化された場合に生物組織に接着するように構成された、電気的活性化接着性インプラントであって、
    組織に面する未絶縁領域を有する導電性構造体であって、壊れやすいコネクターを介して電源に接続するように構成された該導電性構造体を含み、
    該導電性構造体の前記組織に面する未絶縁領域は、熱架橋性コーティングでコートされ、
    該熱架橋性コーティングは、100オームcmよりも高い抵抗率を有するインプラント。
  22. 電気エネルギーによって活性化された場合に生物組織に接着するように構成された、電気的活性化接着性インプラントであって、
    組織に面する未絶縁領域を有する導電性構造体と、
    該導電性構造体を電源に接続するように構成されたコネクターと
    を含み、
    該導電性構造体の該組織に面する未絶縁領域は、アルブミンを含む熱架橋性コーティングでコートされるインプラント。
  23. インプラントを生物組織に付着させる方法であって、
    インプラントを組織内に挿入する工程であって、該インプラントは、組織に面する未絶縁領域を有する、電源に接続するように構成された導電性構造体を含み、該組織に面する未絶縁領域は、熱架橋性材料と電気的につながっている工程と、
    電流を、該組織に面する未絶縁領域から該熱架橋性材料へ通して適用して、該熱架橋性コーティングを活性化する工程と
    を含む、方法。
  24. 前記導電性構造体を電源に接続する工程をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記熱架橋性材料が、アルブミンを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 生物組織を溶着する方法であって、
    導電性構造体と、該導電性構造体の少なくとも一部を覆う熱架橋性コーティングとを含むインプラントを、該熱架橋性コーティングが該導電性構造体と該組織との間に存在するように該組織に隣接させて置く工程と、
    電気エネルギーを該インプラントの該導電性構造体に適用して、該インプラントの該熱架橋性コーティングを、該組織に少なくとも部分的に架橋する工程と
    を含む、方法。
  27. 電気エネルギーを、前記インプラントの前記導電性構造体に、少なくとも該導電性構造体が実質的に浸食されるまで適用する工程をさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. 生物組織を溶着する方法であって、
    インプラントと電源との間に電気的接続を作製する工程であって、該インプラントは、
    導電性構造体と、
    該導電性構造体の少なくとも一部を覆う熱架橋性コーティングと
    を含む工程と、
    該インプラントの該熱架橋性コーティングを、該組織に接触させて置く工程と、
    電気エネルギーを、該インプラントの該導電性構造体に適用することによって、該導電性構造体を浸食させ、かつ該熱架橋性コーティングを架橋する工程と
    を含む、方法。
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