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JP2009523406A - 生体剤(bioagents)の検出のためのSERSに基づく方法 - Google Patents

生体剤(bioagents)の検出のためのSERSに基づく方法 Download PDF

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JP2009523406A JP2008540383A JP2008540383A JP2009523406A JP 2009523406 A JP2009523406 A JP 2009523406A JP 2008540383 A JP2008540383 A JP 2008540383A JP 2008540383 A JP2008540383 A JP 2008540383A JP 2009523406 A JP2009523406 A JP 2009523406A
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Abstract

表面増強ラマン散乱(SERS)活性生体分子分子ビーコンを用いた、生体剤(bioagents)、ターゲット核酸またはターゲットタンパク質の光学検出のためのアッセイおよびアッセイ法。本発明はまた、多重化形式でのアッセイおよび方法も提供する。

Description

発明の分野
[0001]本発明は、SERS(表面増強ラマン散乱)に基づく方法および系を使用する生体剤(bioagent)検出系に関する。
発明の背景
[0002]生物学的アッセイにおける検出法としての蛍光消光の使用は、広く知られており、そしてこれには、1996年に最初に記載された技術である、分子ビーコンの使用が含まれる。Tyagi, S.およびKramer, F.R., ”Molecular Beacons: probes that fluoresce upon hybridization” Nature Biotechnol. 1996, 14, 303−308。分子ビーコンは、典型的には、蛍光体(fluorophore)レポーター色素および非蛍光消光剤発色団を用いる。近接している間は、蛍光体は、非蛍光発色団へのエネルギー移動によって消光される。しかし、蛍光体および消光剤が分離されると、蛍光シグナルが生じる。分子ビーコンは、多様なアッセイ形式で用いられてきており、これには、核活性の監視、病原体の検出およびSNP検出が含まれる。
[0003]分子ビーコンなどの蛍光エネルギー移動系を用いるアッセイは、ターゲット核酸が標識されることを必要としないし、またターゲット核酸がアッセイの他の構成要素から分離されていることも必要としない。例えば、蛍光消光を用いて、RT−PCRにおいて、周期ごとに、ターゲット配列の増幅が監視されてきた。
[0004]分子ビーコンにおける消光は、一般的に、非蛍光発色団、4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)で達成される。いくつかの状況下で、金属表面に非常に近接した際、有機蛍光体が消光される。Lakowicz, J.R., ”Radiative Decay Engineering: Biophysical and Biomedical Applications” Anal. Biochem. 2001, 298, 1−24。金属の存在は、蛍光体の蛍光量子収量を変化させうる、別の非放射性エネルギー減衰経路を提供する。近い距離(<50オングストローム)で蛍光は消光され、一方、中程度の距離(75〜100オングストローム)で増強される。この現象は、ローダミン色素の蛍光を消光するAgおよびAuフィルムに関してよく立証されている。
[0005]蛍光体は、Au表面に連結されると、適切に機能しそして消光するであろう。Du, H., Disney, M., Miller, B.,およびKrauss, T., ”Hybridization−Based Unquenching of DNA Hairpins on Au Surfaces: Prototypical ”Molecular Beacon” Biosensors” J. Am. Chem. Soc. 2003,125, 4012−4013を参照されたい。Auコロイド上の消光蛍光体アッセイは、一塩基ミスマッチを持つオリゴヌクレオチドを区別可能である。Maxwell, D.J., Taylor, J.R.,およびNie, S., ”Self−assembled nanoparticle probes for recognition and detection of biomolecules” J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 9606−9612; Dubretret, B., Calame, M.,およびLibchaber, A.J., ”Single−mismatch detection using gold−quenched fluorescent oligonucleotides” Nature Biotechnol. 2001, 19, 365−370を参照されたい。この研究は、蛍光色素がコロイド性AgおよびAu上に可逆的に吸着するため、可能である。Nie, S.およびEmory, S. R., ”Probing Single Molecules and Single Nanoparticles by Surface−Enhanced Raman Scattering” Science 1997, 275, 1102−1106; Krug, J.T., II, Wang, G.D., Emory, S.R.,およびNie, S., ”Efficient Raman Enhancement and Intermittent Light Emission Observed in Single Gold Nanocrystals” J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 9208−9214。オリゴヌクレオチドが一本鎖である場合、これらは柔軟性を有し、そしてAu表面への誘引力によって、ループ構造を形成可能である。しかし、ハイブリダイズすると、ここで二本鎖となったオリゴヌクレオチドは硬直し、したがって蛍光色素は表面と相互作用不能である。
[0006]DNAを照合し、そして塩基配列を決定するのに利用可能な多くのアッセイがある。これらのアッセイは、一度に数百塩基もの新規DNA配列決定から、SNP検出の場合のような単一塩基の照合の範囲に渡る。これらのアッセイの大部分では、特定の産物または事象を、照合下の細胞または生物学的抽出物にやはり存在する何千もの分子および事象の中から同定するには、標識が必要である。質量分析および核磁気共鳴分光法など、天然分子を直接検出可能な分析技術がいくつかあるものの、これらはしばしば、非常に特異的な試料調製、非常に洗練されそして高価な装置を必要とし、そしてしばしば複雑な生化学的背景では働かない。したがって、複雑な生物学的系において、関心対象の分子は、典型的には、アッセイされるため「可視」になるように、何らかの方式で標識される。生物学で使用される一般的な標識には、放射能、有機蛍光体および量子ドットが含まれる。しかし、照合しようとする分子の標識は、アッセイの複雑さのレベルを増加させ、それによって、アッセイを適切にそして一貫して行うことがより困難になり、「キット」または製品に変えることがより困難になり、そしてさらなる工程が関与するために、アッセイをより可搬型にし、そして堅固にすることがより困難になる。したがって、標識工程を伴わないアッセイを有することが望ましい。
[0007]多重化は、2以上の測定を同時に行う能力を提供する。これには多くの利点がある。測定値を収集する時間およびコストがこれによって減少する。これはしばしば、測定値を得るのに必要な試料の量を減少させうる。より重要なことに、これによって、多数の実験に渡る場合に比較して、データがより信頼しうるものになるのが可能になる。さらに、多重化は、多数の内部対照の取り込みを通じて、測定結果に信頼性を加えうる。したがって、多重化分析に使用可能なアッセイを有することが望ましいであろう。
[0008]ラマン散乱は、レーザーに基づく光学分光であり、分子に関して、蛍光よりはるかに狭い特徴を持つ、フィンガープリント様の振動スペクトルを生じる。ラマン散乱は、単色性遠赤色または近赤外光を用いて励起可能であり、この際の光子エネルギーは非常に低く、生物学的試料中の内在性のバックグラウンド蛍光を励起しない。ラマン・スペクトルは、典型的には、300〜3500cm−1の振動エネルギーを含むため、1ダース(以上)のユニークなラマン活性分子をすべて、単一の光源を用いて、同時に測定することが想定可能である。しかし、通常のラマンは非常に弱く、生物分析化学で使用するための有用性は限定される。表面増強ラマン散乱(SERS)では、貴金属表面(金、銀、銅)上のナノスケールの粗い特徴に非常に近接した分子が、散乱効率の数百万から数兆倍の増加(増強係数(EF)として知られる)を生じさせる。より重要なことに、SERSはまた、個々の金属ナノ粒子に吸着した分子を検出するためにも使用可能であり、そして単一分子の検出を示すために用いられてきている。
[0009]Grahamらに対するWO 05/019812は、SERSによって検出可能な修飾分子ビーコンを記載する。近年、WabuyeleおよびVo−Dinhは、DNA診断用の分子歩哨(sentinels)として作用するプラズモンに基づくナノプローブの使用を記載した。Wabuyele & Vo−Dinh, (2005) Anal. Chem. ASAP Article; DOI: 10.1021/ac0514671。
発明の概要
[0010]本発明は、表面増強ラマン散乱(SERS)活性生体分子分子ビーコンを用いた、生体剤、ターゲット核酸またはターゲットタンパク質の光学検出のためのアッセイおよびアッセイ法を提供する。本発明はまた、多重化形式のアッセイおよび方法も提供する。
発明の詳細な説明
[0030]本発明は、特殊化されていない装置上で実行可能な単純なアッセイを提供する。多重化形式で該アッセイを行うことも可能である。該アッセイは、病原体監視、環境監視、健康診断、バイオおよび化学薬品テロリズムを含む多くの分野に関して、そして現場での食品媒介病原体検出において、有用性を有する。本発明は、「標識不含」多重化可能生体分子分析アッセイを可能にし、そして分析専用のそして特殊化された装置を必要としない。本発明は、実験室に基づかない環境において、そして技術を持たない操作者によって、より多くの分析をより迅速に実行するのを可能にする。さらに、該アッセイは、高い特異性および感受性を有する。
[0031]用語「1つの(aまたはan)」実体は、その実体の1以上を指すことに注目されたい;例えば、(1つの)タンパク質は、1以上のタンパク質または少なくとも1つのタンパク質を指す。こうしたものとして、用語「a」(または「an」)、「1以上の」および「少なくとも1つの」は、本明細書において、交換可能に使用可能である。用語「含む(comprising)」、「含まれる(including)」、および「有する(having)」は、交換可能に使用可能であることもまた注目される。
[0032]本発明の方法の典型的な態様において、SERS活性金属表面は、オリゴヌクレオチドと会合し、そしてオリゴヌクレオチドは、ラマン活性レポーター分子と会合する。ラマン活性レポーター分子と会合するオリゴヌクレオチドは、本明細書において、ときに、「SERS分子ビーコン」または「SERSビーコン」と呼ばれる。ヘアピン−ループ構造を持つオリゴヌクレオチドを使用する場合、ラマン・レポーター分子は表面と接触して、適切な光源によって励起されると、増強ラマン・シグナルを導く。ループ立体配置では、SERSサンドイッチ構造が存在するため、SERS分子ビーコン系は、(蛍光体が消光されるため、この立体配置では「オフ」であろう蛍光系と対照的に)「オン」立体配置にある。DNA、タンパク質または他のターゲット・ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドなどの生体剤がこのループ構造とハイブリダイズすると、サンドイッチ立体配置が失われ、そして分子ビーコンは「オフ」状態にある。生じるハイブリッドは比較的硬直しており、そしてラマン・レポーター分子が表面から持ち去られ、そしてラマン・シグナルが本質的に除去される。分子ビーコン現象上で構築されたアッセイは、照合する核酸が標識されている必要がなく、また、アッセイの他の構成要素から該核酸を分離させておく必要がない。生体剤の検出に関して、ラマンおよび蛍光の間にはいくつかの相違がある。ラマンの場合、ラマン・レポーター分子を変化させることが可能であるため、多重化検出が可能であり、赤外励起を用いて検出を実行可能であり、そしてしたがって、第三者が検出することは困難であり、そして検出は遠くからでも達成可能である。
[0033]本発明の1つの態様において、方法はハイブリダイゼーションを可能にする条件下で、オリゴヌクレオチドと会合したSERS活性金属表面と、ターゲット核酸を接触させ;そしてハイブリダイゼーションを検出する工程を含む。図1は、SERS分子ビーコン・アッセイの絵を示す。
[0034]本発明で使用するのに適したラマン活性レポーターの例には、4−メルカプトピリジン(4−MP);トランス−4,4’ビス(ピリジル)エチレン(BPE);キノリンチオール;4,4’−ジピリジル、1,4−フェニルジイソシアニド;メルカプトベンズアミダゾール;4−シアノピリジン;1’,3,3,3’,3’−ヘキサメチルインドトリカルボシアニンヨウ化物;3,3’−ジエチルチアトリカルボシアニン;マラカイトグリーンイソチオシアネート;ビス−(ピリジル)アセチレン類;Biodipy;ならびに前述の同位体、例えば重水素化BPE、重水素化4,4’−ジピリジル、および重水素化ビス−(ピリジル)アセチレン類;ならびにピリジン、ピリジン−d5(重水素化ピリジン)、およびピリジン−15Nが含まれる。
[0035]本明細書において、用語「オリゴヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、またはその組み合わせいずれかで構成される短いポリマーを指す。これらのオリゴヌクレオチドは、少なくとも長さ5ヌクレオチドであるが、長さ約20〜約100ヌクレオチオドであってもよい。特定の態様において、オリゴヌクレオチドを、ラマン活性レポーターを含む検出可能標識と連結する。本発明にしたがって用いられるオリゴヌクレオチドは、少なくとも、所望のターゲット・ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド(このうちいずれかまたは両方が、本明細書において、「ターゲット核酸」と称されるものとする)に相補的な一本鎖鎖核酸配列、およびシグナルを生成するための検出可能標識を含む。いくつかのオリゴヌクレオチドには、ターゲット相補体配列がターゲットに結合していない場合、検出条件下で互いにハイブリダイズすることによって、可逆的に相互作用する、相補核酸配列、または「アーム」が含まれる。いくつかの場合、これらのオリゴヌクレオチドは、「ヘアピン」オリゴヌクレオチドと称される。ヘアピン・オリゴヌクレオチドは、本開示の別の箇所に記載される。検出可能標識がラマン活性レポーターである場合、オリゴヌクレオチドは、分子ビーコンであってもよい(し、また分子ビーコンに類似の様式で機能してもよい)。分子ビーコンは、典型的には、ステム−ループ(ヘアピン)構造を形成する、一本鎖オリゴヌクレオチド・ハイブリダイゼーション・プローブを含む。
[0036]用いるオリゴヌクレオチドは、ヘアピン・オリゴヌクレオチドである必要はない。一本鎖DNAは柔軟な主鎖を有するため、DNAはコンホメーション的に柔軟である。先の研究によって、多くのラマン活性分子は、金および銀表面上に自発的に吸着することが示されている。さらに、ヘアピンを持たない蛍光ビーコンが、コロイド上に示されている。Maxwellら(2002) JACS, 124, 9606を参照されたい。この場合、次いで、オリゴヌクレオチドを一端で金属粒子または表面上にコンジュゲート化してもよく、そしてオリゴヌクレオチドは、もう一端で、金属粒子表面または表面とごく近接しているSERS活性粒子またはタグを有してもよく、そしてここで、DNAは金属表面に接触せずに、アーチ様構造を形成する。ヘアピン(「ステム−ループ」)立体配置および非ヘアピン(「アーチ」)立体配置の両方が、本発明の範囲内にある。
[0037]当該技術分野に知られる方法によって、ラマン・レポーターをオリゴヌクレオチドと会合させてもよい。会合は、共有または非共有であってもよい。いくつかの場合、場合によってスペーサー分子を介して、レポーターをオリゴヌクレオチドの5’または3’端にカップリングする。他の場合、場合によってスペーサー分子を介し、塩基または主鎖原子とのカップリングを介して、ラマン・レポーターをオリゴヌクレオチドと会合させる。
[0038]レポーター分子のコンジュゲート化(連結)をいくつかの方式で達成してもよい。EDC/スルホ−NHS(すなわち1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスルホスクシンイミド))を用いて、レポーターのカルボキシル端をヌクレオチド上の連結基のアミノ官能とコンジュゲート化して、レポーターをオリゴヌクレオチドにコンジュゲート化することによって、本発明のラマン・レポーター官能化オリゴヌクレオチドを調製してもよい。また、m−マレイミド−ベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(MBS)またはスクシンイミジル4−(N−マレイミド−メチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)などのヘテロ二官能性リンカーを介して、レポーター上のチオール官能をオリゴヌクレオチド上の連結基のアミノ官能に連結して、レポーターをオリゴヌクレオチドにコンジュゲート化することによって、オリゴヌクレオチド配列に連結されたレポーターを調製してもよい。この機構によって、MBSまたはSMCCマレイミド・リンカーと、連結されたヌクレオシド上のリンカーのアミノ基の反応により、オリゴヌクレオシド−マレイミド・コンジュゲートが形成される。次いで、このコンジュゲートを、未結合(free)スルフィドリル基を有する分子と反応させる。また、スベリン酸ジスクシンイミジル(DSS)などのホモ二官能性リンカーを用いて、配列上のリンカーのアミノ基に、レポーター上のアミノ官能を連結させて、レポーターを配列にコンジュゲート化することによって、レポーター官能化オリゴヌクレオチドを調製してもよい。この機構によって、スベリン酸ジスクシンイミジル・リンカーと、ヌクレオシド配列上のリンカーのアミノ基の反応により、オリゴヌクレオシド−スクシンイミジル・コンジュゲートが形成される。スベリン酸ジスクシンイミジル・リンカーは、配列上のアミン・リンカーとカップリングして、リンカーサイズを延長する。次いで、延長されたリンカーをアミン基と反応させる。レポーター分子でオリゴヌクレオチドを誘導体化するための他の化学反応が、当業者に知られる。
[0039]本発明のオリゴヌクレオチド・コンジュゲート化金属粒子は、多くの適用を有する。これらは、通常の分子ビーコンが用いられている状況、例えばリアルタイムPCR検出;単一ヌクレオチド突然変異スクリーニング;アレル区別、すなわちホモ接合体およびヘテロ接合体間の差別化;オリゴヌクレオチド・コンジュゲート化コード化金属粒子を、PCRと組み合わせて用いて、組織または血液試料中の、例えば特定のウイルスまたは細菌の存在および存在量を検出可能である、診断臨床アッセイで使用可能である。これらの方法は一般の当業者に周知である。
[0040]SERS活性表面は、金属がSERS活性である金属表面であってもよく、これには、粗いAgまたはAu表面などの粗い金属表面、あるいはAgまたはAuナノ粒子などの金属ナノ粒子が含まれる。表面はまた、平らな支持体表面上に吸着した単離金属粒子を有する表面であってもよい。これには、Nanobarcodes(登録商標)粒子などのナノワイヤが含まれる。清浄で平らな表面上のAuナノ粒子などの金属ナノ粒子の沈着による、SERS支持体の生成は、いくつかの魅力的な特徴を有する。表面特徴のサイズは、単純に、Auコロイドのサイズを調節することによって、調節可能である。粒子間のスペーシングは、先に示されるように調節可能である。粒子間カップリングがSERS増強に寄与しうるため、スペーシングは重要である。また、偽「陰性」シグナルの可能性を回避するためにも、スペーシングは重要である。
[0041]金属の無電解沈着によって、より大きい、そしてより近接してスペーシングされた特徴を含む、SERS活性表面を調製してもよい。表面拘束粒子上のAu3+の緩慢で注意深いヒドロキシルアミン仲介性還元によって、非常にSERS活性である表面を形成可能であることが立証されている。この方法の長所は、すべての還元が、存在する粒子表面上で起こる限り、新規の粒子が形成されないという事実にある。したがって、よく定義された粒子間スペーシングを持つよく定義された表面を調製し、そしてSERS応答を測定することが可能である。次いで、金属を増加性に沈着させて、そしてSERS応答を測定してもよい。変化するのは粒子サイズおよび粒子間スペーシングのみであろうし、そしてこれは、よく定義され、そして定量化可能な方式で変化するであろう。
[0042]SERS活性表面はまた、金属ナノ粒子であってもよい。45nm直径球状金(Au)粒子の溶液に基づく合成は、再現性があり、実行が容易で、そして合理的に狭い粒子サイズおよび形状分布を生じ、再現可能タグ形成を導くことが見出されている。反応条件を変化させることによって、粒子の平均サイズを10nm増分で90nmまでシフトさせてもよい。これは、粒子形成の核の数を減少させるかまたは反応溶液中のAuの総量を増加させることによって、実行可能である。これは、したがって、研究のため、別個でそして多様なサイズの粒子を生じるであろう。
[0043]他の態様において、金属ナノ粒子には、コア−シェル粒子におけるなどのさらなる構成要素が含まれる。AuS/Auコア−シェル粒子が、広く調節可能な近赤外光学共鳴を有すると報告されている(Averittら, October 1999, JOSA B, Volume 16, Issue 10, 1824−1832.)。あるいは、J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 7961に記載されるもののようなAgコア/Auシェル粒子、またはAuコア/Agシェル粒子、あるいはSERS活性金属を伴う任意のコア−シェルの組み合わせを用いてもよい。AuまたはAgナノ粒子官能化シリカ/アルミナ・コロイド、AuまたはAg官能化TiOコロイド、Auナノ粒子キャップ化Auナノ粒子(例えば、Mucicら, J. Am. Chem. Soc. 1998, 120, 12674)、Auナノ粒子キャップ化TiOコロイド、金属シェルを持つSiコアを有する粒子(「ナノシェル」)、例えば銀キャップ化SiOコロイドまたは金キャップ化SiOコロイドなどの、コア−シェル粒子で用いるのに適した他の組み合わせが、本発明に含まれる(例えば、Jacksonら, 2004 Proc Natl Acad Sci U S A. 101(52): 17930−5を参照されたい)。中空ナノ球体および中空ナノ結晶などの中空ナノ粒子もまた、SERS活性表面として利用可能である。
[0044]SERS活性ナノ粒子は、等方性または異方性であってもよい。ナノ粒子には、コロイド性金属中空または充填ナノバー、磁性、常磁性、導電性または絶縁性ナノ粒子、合成粒子、ヒドロゲル(コロイドまたはバー)等が含まれる。一般の当業者には、ナノ粒子が、限定されるわけではないが、球状体、ロッド、ディスク、ピラミッド、キューブ、筒状、ナノらせん、ナノスプリング、ナノリング、ロッド型ナノ粒子、矢型ナノ粒子、ティアドロップ型ナノ粒子、テトラポッド型ナノ粒子、プリズム型ナノ粒子、および複数の他の幾何学的および非幾何学的形状を含む、多様な形状で存在可能であることが認識されるであろう。記載されている別の種類のナノ粒子は、内部表面領域を持つものである。これらには、中空粒子および多孔または半多孔粒子が含まれる。さらに、これらの形状の粒子を調製する方法、および特定の場合、これらの形状のSERS活性粒子を調製する方法が、文献に記載されていることが理解される。粒子形状およびアスペクト比は、ナノ粒子の物理的、光学的、および電気的特性に影響を及ぼしうることが認識されるが、特定の形状、アスペクト比、または内部表面領域の存在/非存在は、粒子のナノ粒子としての適格性には影響しない。
[0001]SERS文献(実験および理論両方)の多くは、異方性粒子(ロッド、三角形、プリズム)が、球体に比較して、増加した増強を提供しうると示唆する。例えば、いわゆる「アンテナ効果」は、より高い曲率の領域で、ラマン増強がより高いと予期されると予測する。Agプリズムおよび「分枝」Au粒子を含む、異方性粒子の多くの報告が最近なされている。SERS活性表面としてのこうした異方性粒子の使用が、本発明の範囲内である。
[0045]方法の多重化態様において、各SERS活性表面は、ナノ粒子、金属アイランド、表面沈着ナノ粒子等であれ、異なるオリゴヌクレオチドでコンジュゲート化され、各オリゴヌクレオチドは、特定のレポーター分子と会合している。オリゴヌクレオチドは、チオール連結を介して、金属と会合していてもよい。どのオリゴヌクレオチド・プローブがどのレポーター分子に付着しているか、記録を取っておく。減衰したSERSスペクトルの「フレーバー」を解読すると、どのDNA配列が存在するかが示される。
[0046]単純多重化アッセイ(二重化)を用いて、2つの異なる生体分子間を区別してもよい。図17を参照すると、病原体Aおよび病原体Bの間を区別するために、異なるラマン活性レポーター分子を有する2つのSERS活性表面が使用される。病原体A由来のDNAに相補的な第一のプローブ・オリゴヌクレオチド30に第一の表面10をコンジュゲート化する。病原体B由来のDNAに相補的な第二のプローブ・オリゴヌクレオチド31に第二の表面11をコンジュゲート化する。粒子への付着から少し離れて、ラマン・レポーター分子で、プローブ・オリゴヌクレオチドを標識する。第一のプローブ・オリゴヌクレオチドを、第一のラマン・レポーター40で標識し、そして第二のプローブ・オリゴヌクレオチドを、第二のラマン・レポーター41で標識する。第一および第二のラマン・レポーターは、典型的には異なる。
[0047]病原体A由来のDNA 50を添加すると、病原体DNAおよび相補配列30の間のハイブリダイゼーションが起こる。生じるDNA構造60は硬直しており、そしてしたがって、ラマン・レポーター40が、第一の粒子10のSERS活性表面20から持ち去られる。ラマンに基づく顕微鏡または他のラマン検出装置で分析すると、1つのラマン・スペクトルは、SERSシグナルのため、明るく見え、一方、他方のラマン・スペクトルは消失しているであろう。除去されたラマン・スペクトルを識別可能である。この方式で、病原体にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドは、第一のオリゴヌクレオチド30であると同定されるであろう。非常に多数のありうるラマン・レポーターによって、ターゲット核酸を標識する必要なしに、非常に高度な多重化が可能になる。
[0048]蛍光オリゴヌクレオチドをSERS活性表面にカップリングすることを試みる際、多くの異なる立体配置がおそらく生じうる。「オン」にみえる成功していない立体配置と一緒に示される、成功した立体配置の区別は、品質管理上の困難を提示する。しかし、多くのアプローチを用いて、この問題に取り組むことも可能である。例えば、多くの方法を用いて、SERS活性表面へのオリゴのカップリングの進行を監視することも可能である。例えば、交換反応を介して、メルカプトエタノールまたは他のチオール含有分子を用いて、粒子表面からオリゴヌクレオチドを置換してもよい。Auコロイドからのチオール誘導体化オリゴヌクレオチドの置換のための詳細なプロトコルが、一般の当業者に入手可能である。一連のメルカプトエタノール濃度に関して、時間および温度経過評価を実行して、反応終点を決定することによって、これらの方法をSERS活性表面に関して最適化してもよい。
[0049]表面へのオリゴヌクレオチドの成功した付着を検証するための別のアプローチは、「プレハイブリダイズした」オリゴヌクレオチド、すなわち粒子表面に付着される前に、相補配列にすでにハイブリダイズしているプローブ・オリゴヌクレオチドを用いる。二本鎖オリゴヌクレオチドは、より硬直しており、そしてしたがって、付着に成功したコンホメーションでは、SERSシグナルがほとんどまたはまったくないであろう。したがって、表面への成功した連結は蛍光を生じるであろう。図19Aを参照されたい。しかし、カップリングの失敗は、図19Bに示すように、SERSシグナルを生じるであろう。
[0050]表面へのオリゴヌクレオチドの成功した付着を検証するための別のアプローチは、(a)表面に非標識チオール連結プローブ・オリゴヌクレオチドをカップリングさせ、そして次いで、(b)蛍光標識されている相補オリゴヌクレオチドとプローブ・オリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせることである。成功したカップリング後の成功したハイブリダイゼーションは、図19Cに示すように、ほとんどまたはまたくSERSシグナルを生じないであろう。しかし、カップリングの失敗は、図19Dに示すように、SERSシグナルを生じるであろう。
[0051]上述のように、本発明は、ハイブリダイゼーションに際してラマン・スペクトル強度が減少し、そして陰性対照実験においては、ラマン・スペクトル強度が変化しないままであるアッセイを提供する。緩衝条件、ハイブリダイゼーション時間、ハイブリダイゼーション温度、オリゴヌクレオチド配列必要条件、チオール−Au結合安定性、ならびにストリンジェンシー洗浄の数および性質を調節することによって、個々のアッセイのパラメータを最適化することも可能である。本明細書において、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、オリゴヌクレオチドを含む核酸分子を用いて類似の核酸配列を有する分子を同定する、標準的ハイブリダイゼーション条件を指す。こうした標準条件は、例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Labs Press (1989)に開示される。Sambrookらは、その全体が本明細書に援用される。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、典型的には、ハイブリダイゼーション反応において、探査する(probe)のに使用中の核酸分子と、少なくとも約70%の核酸配列同一性を有する核酸分子の単離を可能にする。30%以下のヌクレオチド・ミスマッチを許すハイブリダイゼーションを達成するのに適したハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を計算する公式は、例えば、Meinkoth, J.ら, Anal. Biochem. 138:267−284 (1984)に開示される; Meinkoth, J.ら、同書は、その全体が本明細書に援用される。いくつかの態様において、ハイブリダイゼーション条件は、探査するのに使用中の核酸分子と少なくとも約80%の核酸配列同一性を有する核酸分子のハイブリダイゼーションを許すであろう。他の態様において、ハイブリダイゼーション条件は、探査するのに使用中の核酸分子と少なくとも約90%の核酸配列同一性を有する核酸分子の単離を許すであろう。他の態様において、ハイブリダイゼーション条件は、探査するのに使用中の核酸分子と少なくとも約95%の核酸配列同一性を有する核酸分子の単離を許すであろう。
[0052]当業者はまた、ナノ粒子−生体分子および表面−生体分子相互作用の振舞いに関する基本的な研究に関する一連の研究によって情報を与えられるであろう。例えば、12nm Auナノ粒子に付着したDNAのハイブリダイゼーション効率の体系的な研究が行われて、スペースの長さ、濃度、相補体の長さおよびオリゴヌクレオチドの長さの影響が性質決定されてきた。さらに、観察される鋭いハイブリダイゼーション遷移温度(タグ化されていないDNA二重鎖で観察されるものより鋭いもの)を説明する、Auナノ粒子(13nm〜50nmのサイズ範囲)の存在下でのDNAハイブリダイゼーションの振舞いの非常に綿密なモデルが提供されている。
[0053]多くの方法を用いて、成功したハイブリダイゼーションを検証してもよい。例えば、図18に示すような、蛍光標識ターゲット核酸などの標識ターゲット核酸を用いることによって、ハイブリダイゼーションを実行してもよい。粒子に結合したプローブ・オリゴヌクレオチドを、標識ターゲット核酸と接触させ、そして標識ヌクレオチドは、プローブ・オリゴヌクレオチドとハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションおよびストリンジェンシー洗浄後、反応中の蛍光シグナルを決定する。温度を増加させ、そして塩濃度を低下させることによって、二本鎖オリゴヌクレオチドを「融解」させて、標識ターゲット核酸を放出させてもよい。反応を遠心分離して、そして溶離液の蛍光を定量化することによって、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドの量を決定してもよい。この後、表面に結合したオリゴヌクレオチドを、アルカンチオールで置換し、そして溶離液を収集し、そして蛍光を測定してもよい。この方法は、同じ粒子から、表面被覆およびハイブリダイゼーション効率の両方の決定を可能にするであろう。
[0054]Au−チオール結合は、高塩条件(0.5M NaCl)下で安定である。さらに、Au−チオール、Ag−チオールおよびPt−チオール結合が安定である、生物学的に適切な条件は、約25℃〜約70℃の多様な温度の影響、約0〜約1Mの多様な塩濃度の影響、および約0〜約10%SDS界面活性剤および約0〜約50%ホルムアミドの包含の影響を決定することによって、さらに性質決定可能である。
[0055]表面上で起こる多くのハイブリダイゼーション・アッセイにおいて、ハイブリダイゼーションが立体的に妨害されずに起こりうるように、照合する配列を表面から持ち去るには、「スペーサー」が必要である。この影響は、マイクロアレイを含む平面表面に関して、ならびにコロイド性Auに関して、報告されている。ラマン・レポーターからのラマン・シグナルの増強レベルは、金属支持体からの距離に感受性である。DNAヘアピン−ループ構造における保存DNA配列の変異によって、この距離を調節してもよい。配列の内容および長さを最適化させて、SERS増強を最大にしてもよい。スペーサー基は、核酸スペーサーならば、核酸配列上、約0〜約20塩基で多様であってもよく、そして炭化水素スペーサーを用いるならば、同じ長さのスペーサーであってもよい。スペーサーが望ましい場合、C(CHを用いてもよい。(あるとすれば)スペーサーおよびオリゴヌクレオチド・プローブの長さが、SERSシグナルが生じるのに必要な距離内にラマン・レポーターが来ることを可能にするのに十分であることが重要である。SERSシグナルが生じうる限り、より長いスペーサーおよびオリゴヌクレオチド・プローブが本発明の範囲内である。
[0056]本発明には、ヘアピン立体配置および非ヘアピン立体配置の両方が含まれる。ヘアピン配列の使用は、もちろん、ヘアピンを形成するための内部相補配列を必要とし、そしてしたがって、プローブ・オリゴヌクレオチドの全体の配列にある程度の制約を課す。Dubertretら、2001を参照されたい。オリゴヌクレオチドが柔軟であり、そしてラマン・レポーターが正に荷電した金属表面にごく近接して存在する傾向があるであろうため、非ヘアピン立体配置は、SERSシグナルを生じるはずである。Mawellら、2002を参照されたい。
[0057]プローブ・オリゴヌクレオチドの配列長は、許容されうる堅固さおよび再現性を可能にする、いかなる長さであってもよい。上述のものなどの方法を用いて、ハイブリダイゼーション効率および表面被覆に対する長さの影響の両方を決定可能である。しかし、特に、配列は、長さ約8〜約100塩基の間であってもよい。アッセイ条件を最適化する場合、PCR産物の一連の希釈をアッセイして、所定の検出系での線形性、ダイナミックレンジ、および単一の構成要素アッセイの感度を調べる、多数の実験を実行可能である。
[0058]上に概説する最適化戦略から得られる測定から、本発明のアッセイの検出の理論的限界を決定してもよい。
実施例
[0059]以下の実施例を例示目的のためのみに提供し、そして実施例は、本発明の範囲を限定することを意図しない。
[0060]実施例1。SERSビーコン・プローブ設計。
[0061]ソフトウェア・プログラムMFoldを用いて、分子ビーコンのステム−ループ構造を設計した。5’UTR領域から、HCVプローブ配列を設計した。配列は、5’チオール(CH gcgag CAT AGT GGT CTG CGG AAC CGG TGA ctcgc (CH Cy5 −3’(配列番号1)であった。HCVターゲット配列は: TCA CCG GTT CCG CAG ACC ACT ATG(配列番号2)であった。すべてのプローブおよびターゲットをBioSourceから購入した。HCVウイルスRNAをAmbion Diagnosticsから注文した。
[0062]実施例2。金コロイド支持体を用いたSERS分子ビーコン
[0063]超純水中で100μlアリコットのCy5分子ビーコン(Cy5−MB)を調製した。次に、250μlの50または70nmコロイド性金(重量で0.01% Au)をビーコン溶液に添加した。これらをおよそ6時間インキュベーションした後、5μlの2.0M NaClを添加した。30分後、さらに5μlのNaClを添加した。さらに30分後、遠心分離(〜1500RCF、12分間、3回反復)によって、過剰なビーコンを精製した。粒子をTE緩衝液(10mM TRIS、0.1mM EDTA、pH7.5)に再懸濁した。
[0064]HCVプローブ組み立てコロイドを、水晶スライド上の試料ウェルに入れた。ガスケット中の各ウェルは、直径および深さおよそ2mmであり、そして10μlまでの溶液を保持した。各コンジュゲートのアリコット(5μl)を別個のウェルにいれ、そしてそれらのラマン・スペクトルを照合した。1秒間の積分時間および5x対物レンズで設定して、最大レーザー出力を用いると、SERSピークはまったく見えなかった。ビーコンが粒子上で組み立てられたが、おそらく、レポーター由来のSERSを得るのに必要な「閉じた」状態になかったと推測される。1μlの25mM MgCl2を各ウェルに添加して、ステムのハイブリダイゼーションを促進した。スペクトルが得られたが、SERS活性が存在する一方、コロイドが凝集した(ピンクからブルーへの視覚的な色変化に基づく)。とにかく、1μlの100μMターゲットもまた各ウェルに添加し、そして5分間ハイブリダイズさせた後、再びスペクトルを得た。MgCl2添加後およびターゲット添加後の、50nmのコンジュゲート由来のスペクトルを図2に示す。70nmコロイドに関して、類似の結果が見出された(結果未提示)。どちらの試料も、ターゲット添加後、減少したSERSシグナルを示したが、凝集によって分析が困難である。試料がなお凝集中であり、そして減少したシグナルがこの影響のアーチファクトであった可能性がある。
[0065]凝集状態とSERS強度の関係をさらに調べるため、一連の粒子を、多様な量のNaClとインキュベーションした。9μlの70nmビーコン−コンジュゲート化粒子に加えて、40、80、120、160および200mMの最終濃度を生じる1μlのNaClからなる試料を調製した。スペクトルを図3に示す(明確にするため、オフセット処理した)。40mMの試料のみが目に見えて凝集せず、そしてこれはまた、SERS活性をまったく示さない唯一の試料でもあった。したがって、70nmコロイド性金上の分子ビーコン由来のSERSを観察するには、凝集が必要条件であるようであった。これにもかかわらず、1μlの100μMターゲットを80mM試料に添加した(最終濃度〜20μM)。ターゲットをおよそ10分間ハイブリダイズさせ、そしてラマン・スペクトルを得た。再び、ターゲット添加後に、ラマン散乱の明確な減少がある(図4)が、なおCy5ピークが存在する。最適化されていない条件において、ハイブリダイゼーション時間が短いため、ターゲットのある程度が捕捉されていない可能性がありうる。
[0066]実施例3。ナノワイヤ支持体を用いた、オリゴヌクレオチド・ターゲットの検出のためのSERSビーコン・アッセイ
[0067]A.ナノワイヤの調製。金および銀ナノワイヤ(Nanobarcodes(登録商標)粒子)は、以前、蛍光に基づく分子ビーコンを消光するのに用いられた(WO 2005/020890)。これらの支持体を用いる利点は、これが、SERS応答および蛍光応答の両方を決定可能であり、それによって直交法を用いて、結果を確認する能力を提供することである。図5は、このアッセイ形式の絵の描写を示す。先に記載されるように(Nicewarner−Pena, S.R.ら, (2001) Science 294, 137−141; Reissら (2002) J. Electranal. Chem. 522, 95−103; Waltonら (2002) Anal. Chem. 74, 2240−2247)、ナノワイヤ(Nanobarcodes(登録商標)粒子)を製造した。簡潔には、金および銀の交互の層をアルミナ・テンプレートの孔内に電気めっきし、強い塩基を用いてテンプレートを溶解し、ストライプ状のナノワイヤの形成を生じた。この研究に用いたナノワイヤは、250nmx6μmであり、そして6つの金属性セグメントを含有した。0は金セグメントを示し、そして1は銀セグメントを示す。
[0068]B.ナノワイヤへのプローブ付着。以下のように、オリゴヌクレオチド・プローブをナノワイヤ上で組み立てた。100μlの水中のおよそ10ナノワイヤを10mM PBSで2回洗浄し、そして100μlの10mM PBS中に再懸濁した。次に、500μlの5μMオリゴヌクレオチド・プローブを添加して、そして室温で一晩、穏やかに回転しながら、自己組み立てさせた。組み立て後、10mM PBS中の600μlの0.3M NaClを添加し、そして熟成工程中に2時間反応させた。次いで、10mM PBS中の0.3M NaCl中で、粒子を2回洗浄し、100μlの10mM PBS中に再懸濁して、そして使用準備ができるまで、4℃で保存した。
[0069]C.ナノワイヤ支持体を用いたSERS性質決定。HCVプローブを、配列101010のナノワイヤ上で組み立てて、ここで、1=銀セグメント、および0=金セグメントであった。方法セクションに記載するように、2回洗浄した後、736nmの励起で、Reinshawラマン顕微鏡を用いて、ナノワイヤにコンジュゲート化された3μlのプローブを、水晶スライド上で画像化した。図6Aは、ラマン・スペクトルを示し、これは、HCVプローブ上のCy5色素から来るものと仮定された。この理論を確認するため、5μlの1μMの未結合色素Cy5(モノNHSエステルとして)を、同じ配列の10μlのナノワイヤとインキュベーションし、そして画像化する、対照実験を行った。図6Bは、対照由来のラマン・スペクトルが、実際に、分子ビーコン・プローブ由来のものと同じであることを示し、本発明者らが、Cy5色素由来のSERSシグナルを観察していることが確認された。
[0070]ナノワイヤの金および銀セグメントが異なる増進能を持つかどうかを決定するため、さらなる性質決定を行った。すべて銀である(配列111111、図7A)および大部分銀である(配列000001、図7B)ナノワイヤ上でCy5未結合色素を組み立てた(上記と同じプロトコルを用いる)。ラマン・スペクトルは感知できるほどには変化しない。50nm Auコロイドを用いて、さらなる対照を行い、そして再び、スペクトルは類似のピークを示した(図7C)。Cy5のSERSスペクトルを理解して、本発明者らは、アッセイ開発に進んだ。
[0071]D.オリゴヌクレオチド・ターゲットの検出のためのSERSビーコン・アッセイ。上述のように、HCVプローブを配列010101のナノワイヤ上で組み立てた。プローブ標識したナノワイヤの1つのアリコットとHCVターゲット配列(10μM)をハイブリダイズさせ、そしてターゲット配列をまったくハイブリダイズさせずに(緩衝液のみ)ナノワイヤを同じハイブリダイゼーション・プロトコルに供する陰性対照として、第二のアリコットを用いた。図8Bは、陰性対照由来のSERSスペクトルを示し、これは予期されるように、SERSシグナルの損失をまったく示さなかった。この結果を確認するため、蛍光顕微鏡上でもまた、ナノワイヤを画像化し、そして蛍光シグナルはまったく観察されなかった(図8A)。これは、「閉じた」配向では、Cy5由来の蛍光が消光されるため、予期されるものである。10μMのHCVターゲット配列を添加した際、図8Dは、SERSシグナルが有意に減少していることを示す。これがハイブリダイゼーションのためであることを確認するため、再び蛍光画像を得て、そして予期されるように、蛍光は回復していた(図8C)。図9は、グラフ形式のSERS結果を示し、2μMのHCVターゲットとハイブリダイズした際、SERSシグナルが、対照シグナル(ターゲット配列が添加されない)の14%に減少したことを示す。HCVターゲット配列が、単にナノワイヤからHCVプローブ配列を置換したのではないことをさらに確認するため、プローブ配列に相補的でないターゲット配列を用いた対照を行った。SARSウイルスに対するターゲット配列を用いた。図9に示すように、この正しくない配列を添加した際、SERSシグナルの損失はまったくなく、これによって、本発明者らが分子ビーコン効果を観察していることが確認された。
[0072]E.ナノワイヤ支持体由来の用量設定データ。ナノワイヤ上のこの新規SERS分子ビーコンの性能を理解するため、用量設定実験を行った。HCVプローブをナノワイヤ(0101010)上で組み立て、そして200pM〜1000nMの範囲の濃度で、異なるアリコットにターゲットを添加した。各アリコットから、蛍光およびラマン・スペクトルの両方を収集した。データを図10に示す。結果は、ターゲットが2nMの濃度で添加されるとSERSシグナルが減少し始め、そして<20nMのターゲットが添加されると蛍光シグナルが増加し始めることを示す。これは、本発明者らが、SERS分子ビーコンを観察していることをさらに確認する。SERS分子ビーコンが、この最適化されていない形式においてさえ、蛍光アッセイよりも、ターゲット濃度に対して、10倍より感受性であることに注目すると興味深い。
[0073]F.ナノワイヤ支持体を用いて、現実世界のターゲットを検出するためのSERSビーコン・アッセイ。
[0074]ここまでに行ったすべての研究は、合成オリゴヌクレオチド・ターゲットを用いた。現実世界の適用におけるこのアッセイの有用性を立証するため、本発明者らは、RNA由来ターゲットの使用を調べた。実施例5に記載するように、RT−PCRおよびHCV配列特異的PCRプライマーを用いて、HCVウイルスからRNA試料を増幅した。実施例4に記載するように、PCR単位複製配列を、HCVコンジュゲート化ナノワイヤとハイブリダイズさせた(55℃、60分間)。ストリンジェンシー洗浄(1XSSC)後、ラマン・スペクトルを得た。図11は、PCR単位複製配列が、オリゴヌクレオチド配列と同じ方式で振舞い、SERSシグナルがハイブリダイゼーションに際して減少したことを示す。これは、最適化に際して、このアッセイが、現実世界の適用のために機能するであろうことを示す、有望な結果である。
[0075]実施例4。ハイブリダイゼーション・アッセイ。
[0076]3μlのPBS中のおよそ3x10ナノワイヤを、33μlのハイブリダイゼーション緩衝液(HS114、Molecular Research Center, Inc)、および16μl体積中のターゲットに添加し、そして2分間煮沸した(PCR試料を変性させるため)。反応を55℃で1時間、穏やかに回転させた。500μlの1XSSCで5分間、その後、500μlの0.1XSSCで5分間、ナノワイヤを洗浄した。8μlの5mM PBS中に粒子を再懸濁し、水晶スライド上に装填し、そしてReinshaw装置を用いてラマン・シグナルを得た。社内倒立蛍光顕微鏡を用いて、96ウェルプレートから、蛍光測定を得た。
[0077]実施例5。RT−PCRおよびラムダ・エキソヌクレアーゼ消化。
[0078]Superscript一工程RT−PCRキット(Invitrogen、カリフォルニア州)を用いて、反応を行った。5μlのウイルスRNAを75℃で3分間インキュベーションし、そして25μlの2x反応緩衝液、1μlの10μMプライマー1および1μlの10μMプライマー2、1μl Taqポリメラーゼおよび17μlのHO(総反応体積が50μlになるまで)を含有する混合物に添加した。サーモサイクラー上で、以下の条件を行った:50℃30分間、94℃2分間、次いで、40周期の94℃15秒間、60℃30秒間および72℃30秒間、そして最後に72℃10分間および4℃で維持。ラムダ・エキソヌクレアーゼを用いて、リン酸化された5’鎖を消化し、プローブにハイブリダイズする非リン酸化3’鎖を残すことが可能であるように、5’リン酸基を持つ二本鎖PCR産物を設計した。反応を37℃で20分間進行させ、そして次いで、1分間煮沸して、いかなるさらなる酵素活性も阻害した。オリゴヌクレオチド相補配列が、単位複製配列のほぼ中央に位置するように、PCR産物を設計した。HCV PCR産物の長さは410塩基であった。
[0079]実施例6。データ収集および分析。
[0080]5x対物レンズ、1秒間取得時間および1300cm−1に中心を置く分光計回折格子ならびに785nm励起で、Reinshaw Invia顕微鏡を用いてラマン・スペクトルを得た。社内で書かれたプログラムであるSenserSeeTMソフトウェアを用いて、データを分析した。
[0081]Prior H107ステージ、液体光ガイドを備えたSutter Instruments 300W Xeランプ、Physik Instrumente 400ミクロン移動対物レンズ固定装置(travel objective positioner)およびPhotometrics CoolSnapHQカメラを取り付けた、Zeiss Axiovert 100顕微鏡上で、蛍光シグナル収集を行った。63X、1.4NA対物レンズで画像を得た。ウェル内およびウェル間移動を行い、各新規位置で自動的に焦点を合わせ、405nmで粒子の反射率画像を得て、そして最終的に、対応する蛍光画像を得る、ソフトウェア・パッケージによって、顕微鏡およびすべての構成要素を管理した。ナノワイヤを同定し、そして会合する蛍光を定量化する画像分析ソフトウェア・パッケージであるNBSeeTMソフトウェアによって、反射率および蛍光画像対を分析した。
[0082]実施例7。ナノワイヤ支持体を用いた非蛍光SERSレポーター分子
[0083]望ましい課題は、SERSのみのレポーター分子(すなわち非蛍光分子)を持つヘアピン−ループ・オリゴヌクレオチドを調製し、そしてこれらを分子ビーコン実験に用いることである。第一の工程として、こうした非蛍光レポーターから予期されうるシグナルレベルを予測する実験を行った。SERSに一般的に用いられるレポーター分子は、ビス−ピリジルエチレン(BPE)である。ナノワイヤ(mlあたり10粒子で6μl)を4μlの1μM BPEまたは1μM Cy5のいずれかと20分間インキュベーションした。ラマン顕微鏡上でSERSスペクトルを収集した。図12は、ナノワイヤの両集団からのスペクトルを示す。2つの観察がなされ、(i)Cy5からのシグナルはBPEよりはるかに大きく、そして(ii)BPEシグナルは、不安定なようであり、測定経過中に迅速に低下した。このデータを説明しうるいくつかの理論がある。まず、本発明者らがCy5由来の表面増強「共鳴」ラマン散乱(SERRS)を観察しており、BPEより高いCy5シグナルにつながった可能性がある。しかし、これは、Cy5の励起最大が643nmであり、そして発光最大が667nmであり;どちらもこれらの実験で用いた785nmレーザーラインから離れていることを考慮すると可能性が低いようである。第二に、本発明者らは、ナノワイヤとともに、2つのそれぞれのレポーター分子を同じ濃度で添加しているが、Cy5がBPEより、表面により高い親和性を有する可能性がある。分子あたりの増強係数に関わらず、ナノワイヤ表面上のCy5がより多く、より高いシグナルを導くであろう。局所加熱が、表面から、より強くなく吸着したBPEを追いやるため、これもまた、実験経過中のBPEからのシグナルの低下を説明しうる。
[0084]実施例8。ナノワイヤ支持体を用いたアプタマー分子ビーコン・プロトコル
[0085]タンパク質検出のためのSERSビーコン・アッセイに向けた最初の工程として、本発明者らは、ナノワイヤ支持体を用いて、蛍光に基づくアプタマー分子ビーコンを開発した。アプタマーは、核酸、タンパク質、小有機化合物、および生物全体にさえ結合する能力を持つ、DNAまたはRNA配列である。本発明者らは、タンパク質に結合するように設計された分子ビーコンが、DNA:DNAビーコンのように機能するはずであると仮定した。
[0086]プローブ設計は以下のとおりであった:
[0087] THR Apt1: 5’チオール(CH CCAACGGTTGGTGTGGTTGG (CH TAMRA −3’(配列番号3)。
[0088] THR Apt2: 5’チオール(CH gcgagGGTTGGTGTGGTTGGctcgc (CH TAMRA −3’ (配列番号4)。
[0089] THR−Apt3: 5チオール(CH TGGTTGGTGTGGTTGG (CH TAMRA −3 (配列番号5)。
[0090]ターゲット配列: THR apt1−T: CCAACCACACCAACC (配列番号6)。
[0091]標準的分子ビーコンに関するように、プローブ組み立てを行った。望ましい濃度を獲得するようにTris−HCl緩衝液で希釈したトロンビン・タンパク質によって、アッセイを行った。次いで、アプタマー・プローブを組み立てた3μlナノワイヤと50μlトロンビン・タンパク質溶液を微量遠心管中で混合し、そして室温で回転しながら30分間インキュベーションした。内容物を遠心分離し、0.1%Tween−20/PBSで1回洗浄し、そして上述の蛍光顕微鏡を用いて、蛍光画像を得た。
[0092]予期されるように、ナノワイヤによるTAMRAの蛍光消光のため、蛍光はまったく観察されなかった。しかし、10μg/mlのトロンビンと3μlナノワイヤ−Apt1組み立てプローブを30分間インキュベーションすることによって、トロンビン・タンパク質を反応に添加すると、蛍光は回復された。結果を図13に示す。ビーコン中のヘアピンの影響に関する研究を行った。2つのさらなるプローブ、ヘアピン配列を含有するTHR Apt2、およびヘアピン配列を含有しないTHR Apt3を設計した。ハイブリダイゼーション後、図14に示すように、ヘアピンを持たない配列が、最高のシグナル対ノイズ比を生じた。したがって、この配列を続く実験に用いた。図15Aは、トロンビンが緩衝液中50nM濃度で検出可能であることを示す用量設定研究由来のデータを示す。この実験を50%血清中で反復すると、検出限界は再び、およそ50nMであった(図15B)。これらは非常に有望な結果である。最後に、アッセイの感受性に加えて、特異性を理解するのが重要である。THR Apt3組み立てナノワイヤを相同タンパク質、αトロンビンおよびβトロンビン対と、そして陰性対照としてのオボアルブミンと、およびブランク(標識対照)とインキュベーションした。予期されるように、シグナルは、αトロンビン由来が最大であり、その後、β相同トロンビンからの部分的シグナル、そしてオボアルブミン由来のほとんどないシグナルが続いた(図16)。これは、アッセイが特異的であることを立証する。
[0011]図1は、一端にラマン・レポーター分子を持つオリゴヌクレオチド(SERS分子ビーコン)が、粗い金属表面に付着している、SERS分子ビーコン・アッセイの絵を示す。同じヘアピン−ループ構造を使用し、ラマン・レポーター分子を表面に接触させ、増強されたラマン・シグナルを導く。オリゴヌクレオチドがハイブリダイズすると、ラマン・レポーター分子が表面から持ち去られ、そしてラマン・シグナルが本質的に除去される。 [0012]図2は、MgCl2を添加した後、そして適切なターゲット配列をさらに添加した後の、Cy5分子ビーコンでコーティングされた50nmコロイド性金から得られるラマン・スペクトルを示す。100%レーザー出力、1秒間の積分時間および5x対物レンズを用い、Renishaw in Viaラマン顕微鏡上で、785nm励起を用いて、スペクトルを得た。ターゲットの添加後の試料の希釈に関しては、スペクトルを補正しなかった(〜15%希釈)。 [0013]図3は、多様な量のNaClの添加後、Cy5分子ビーコンでコーティングされた70nmコロイド性金から得られるラマン・スペクトルを示す。100%レーザー出力、1秒間の積分時間および5x対物レンズを用い、Renishaw in Viaラマン顕微鏡上で、785nm励起を用いて、スペクトルを得た。明確にするため、スペクトルをオフセット処理した。 [0014]図4は、Cy5分子ビーコンでコーティングされ、そしてターゲット配列(1μM最終濃度)の添加前および添加後、80mM NaClとインキュベーションされた70nmコロイド性金から得られるラマン・スペクトルを示す。100%レーザー出力、1秒間の積分時間および5x対物レンズを用い、Renishaw in Viaラマン顕微鏡上で、785nm励起を用いて、スペクトルを得た。 [0015]図5は、ナノワイヤおよび蛍光ビーコンを用いたSERS分子ビーコン・アッセイの絵を示す。 [0016]図6は、(A)ナノワイヤ上で組み立てられたCy5標識オリゴヌクレオチド、(B)ナノワイヤ上で組み立てられた未結合Cy5色素由来のSERSスペクトルの比較を示す。 [0017]図7は、配列111111のナノワイヤ、すべて銀、(B)配列000001のナノワイヤ、大部分、金、および(C)50nm金コロイド上で組み立てられた未結合Cy5色素由来のSERSスペクトルの比較を示す。 [0018]図8は、ナノワイヤ上で組み立てられ、そしてターゲット配列を伴いそして伴わずにハイブリダイズさせたHCVプローブを示す。ターゲットがまったく存在しない対照は、(A)ナノワイヤの位置を示す反射率および蛍光画像対、ならびに蛍光の欠失を示す。(B)観察されるSERSスペクトル。ハイブリダイズしたHCVターゲット配列を含む実験は、(C)ナノワイヤの位置を示す反射率および蛍光画像対、ならびに大きな蛍光シグナルを示し、(D)SERSスペクトルはまったく観察されない。 [0019]図9は、ハイブリダイゼーション緩衝液に、ターゲットが添加されない(対照)、正しくないターゲット(SARS)および正しいターゲット(HCVターゲット)が添加された、HCVプローブ組み立てナノワイヤに関するSERS活性の比較を示す。RRU=相対ラマン単位(恣意)。 [0020]図10は、SERSおよび蛍光強度を比較するHCVターゲット用量設定研究を示す。 [0021]図11は、ターゲット物質としてPCR単位複製配列を用いたSERSビーコン活性を示す。 [0022]図12は、(A)ナノワイヤ上で組み立てられた未結合BPE、および(B)ナノワイヤ上で組み立てられた未結合Cy5色素由来のSERSスペクトルの比較を示す。すべてのナノワイヤは配列010101である。 [0023]図13は、アプタマー・ビーコンに基づくアッセイを示す。ハイブリダイゼーション緩衝液に、ターゲットが添加されない(対照)、および正しいターゲット(トロンビン)が添加された、ナノワイヤ上で組み立てられた蛍光強度アプタマー分子ビーコンの比較。 [0024]図14は、アプタマー・ビーコン・プローブに関する配列の比較を示し、THR Apt1、THR Apt2およびTHR Apt3は、異なるヘアピン配列であるが、同じオリゴヌクレオチド・プローブ配列である。 [0025]図15は、(A)緩衝液中、および(B)50%血清中で行ったトロンビン・アプタマー・ビーコン用量設定研究を示す。 [0026]図16は、陰性対照としてのブランクを加えた、アルファ−トロンビン、ベータ−トロンビン、およびオボアルブミンの検出のため、アルファ−トロンビン特異的プローブを用いた、アプタマー分子ビーコン・アッセイの特異性を示す。 [0027]図17は、2つの異なる病原体の間を区別するために用いた、単純多重化アッセイ(二重化)の概略図を示す。 [0028]図18は、蛍光標識ターゲット核酸などの標識ターゲット核酸を用いることによって行う、成功したハイブリダイゼーションを検証するために用いる方法の概略図を示す。 [0029]図19は、蛍光を生じる、表面への「あらかじめハイブリダイズした」オリゴヌクレオチドの成功した連結の結果(A)、およびSERSシグナルを生じるミスカップリング(B)を示す。図19はまた、ほとんどまたはまったくSERSシグナルがない、非標識チオール連結プローブの成功したカップリングの結果(C)、およびSERSシグナルを生じるミスカップリング(D)も示す。

Claims (13)

  1. ターゲット核酸を検出するための方法であって:
    a)オリゴヌクレオチドを含むSERS活性表面を提供し、前記オリゴヌクレオチドがラマン・レポーター分子を含み;
    b)ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で、オリゴヌクレオチドを含むSERS活性表面と、ターゲット核酸を接触させ;
    c)ラマン・レポーター分子を励起可能な光で、SERS活性表面を照射し;そして
    d)ハイブリダイゼーションを検出する
    工程を含む、前記方法。
  2. SERSシグナルの減少によってハイブリダイゼーションを検出する、請求項1のターゲット核酸を検出するための方法。
  3. ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、ハイブリダイゼーションの前記検出を行う、請求項1のターゲット核酸を検出するための方法。
  4. 複数のターゲット核酸を検出するための方法であって:
    a)複数の種類のSERS活性表面を提供し、前記表面が複数のオリゴヌクレオチドを含み、前記オリゴヌクレオチドの各々がラマン・レポーター分子を含み、前記表面の少なくとも1つが、ラマン・レポーター分子に基づいて、別の前記表面と区別可能であり;
    b)ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で、複数のSERS活性表面と、複数のターゲット核酸を接触させ;
    c)ラマン・レポーター分子を励起可能な光で、SERS活性表面を照射し;
    d)ターゲット核酸へのハイブリダイゼーションを検出し;そして
    e)ハイブリダイゼーションを示すSERS活性表面の種類を同定する
    工程を含む、前記方法。
  5. レポーター分子の種類各々と関連するラマン・スペクトルのいずれが減少しているかを決定することによって、ハイブリダイゼーションを示すSERS活性表面の種類を同定する、請求項3の複数のターゲット核酸を検出するための方法。
  6. ターゲットタンパク質を検出するための方法であって:
    a)アプタマーを含むSERS活性表面を提供し、前記アプタマーがラマン・レポーター分子を含み;
    b)アプタマーおよびそのターゲットの特異的結合を可能にする条件下で、アプタマーを含むSERS活性表面と、ターゲットタンパク質を接触させ;
    c)ラマン・レポーター分子を励起可能な光で、SERS活性表面を照射し;そして
    d)SERSシグナルの減少を検出することによって、タンパク質およびアプタマーの特異的結合を検出する
    工程を含む、前記方法。
  7. 複数のターゲットタンパク質を検出するための方法であって:
    a)1以上の種類のSERS活性表面を含む複数のSERS活性表面を提供し、前記表面が複数のアプタマーを含み、前記アプタマーの各々がラマン・レポーター分子を含み、前記表面の少なくとも1つが、ラマン・レポーター分子に基づいて、別の前記種類と区別可能であり;
    b)ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で、複数のSERS活性表面と、複数のターゲットタンパク質を接触させ;
    c)ラマン・レポーター分子を励起可能な光で、SERS活性表面を照射し;
    d)タンパク質およびアプタマーの特異的結合を検出し;そして
    e)特異的結合を示すSERS活性表面の種類を同定する
    工程を含む、前記方法。
  8. 単離SERS活性粒子が吸着されている支持体を含む核酸アッセイであって、SERS活性粒子がオリゴヌクレオチドを含み、前記オリゴヌクレオチドがラマン・レポーター分子を含む、前記核酸アッセイ。
  9. 支持体上のSERS活性粒子間のスペーシングが、粒子間カップリングを達成し、そしてSERSシグナルの増強に寄与するように調節されている、請求項8の核酸アッセイ。
  10. SERS活性粒子が、調節可能近赤外光学応答を有するコア−シェル粒子である、請求項8の核酸アッセイ。
  11. SERS活性粒子が中空粒子である、請求項8の核酸アッセイ。
  12. オリゴヌクレオチドを含むSERS活性表面を含む核酸アッセイであって、前記オリゴヌクレオチドがラマン・レポーター分子を含み、SERS活性表面がコア−シェル粒子である、前記核酸アッセイ。
  13. オリゴヌクレオチドを含むSERS活性表面を含む核酸アッセイであって、前記オリゴヌクレオチドがラマン・レポーター分子を含み、SERS活性表面が中空粒子である、前記核酸アッセイ。
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