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JP2009300432A - シャシダイナモメータ - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車等の車両のフレームは静止させたままで運転手が自動車の駆動輪を回転させて自動車の各種試験を行い、またその時に駆動輪に負荷を加えて様々な走行状態を再現するシャシダイナモメータであって、急な加減速を運転手が行った場合であっても適切な負荷が高い応答性を持ってエンジンに加わり、路上試験に対する再現性の高い試験を行う事が可能なシャシダイナモメータを提供することを目的とする。
【解決手段】自動車の駆動輪がその上に載置され、この駆動輪の回転に伴って回転駆動される回転部材と、回転部材の回転に抵抗を加えるためのモータと、モータの駆動を制御する為の制御手段と、回転部材の回転速度を検出する為の速度検出手段とを有し、制御手段は速度検出手段によって検出された回転部材の回転速度に基づいて回転速度が所定の目標速度となるようにモータを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両のフレームを静止させた状態で、車輪を回転させて行なう自動車の各種試験において、車輪に負荷を加えて様々な走行状態を再現するシャシダイナモメータに関する。
近年、テストコースで自動車を走行させる代わりに、室内に配置した自動車の車輪のみを駆動させて各種計測を行うシャシダイナモメータが利用されている。シャシダイナモメータを利用した計測は、回転ドラムや無端ベルトから構成される模擬路面上に自動車の駆動輪を配置して、駆動輪が回転しても自動車の車体が動かないように車体を固定して行なわれる。このようなシャシダイナモメータによって、走行時の車体の振動や車内騒音の測定、燃費の測定や排気ガスの計測などの様々な試験が行われる。
ところで、自動車の振動や騒音は、主として自動車のエンジンからの加振力によって発生する。この加振力は、エンジンの回転数のみならず、エンジンに加わる負荷によっても変動する。具体的には、エンジンの駆動軸の回転方向と正方向又は逆方向に負荷が掛かると、エンジンからの加振力は増大し、それに伴って車内の振動や騒音が増大する。自動車の燃費もまた、エンジンに加わる負荷によって変化する。
そのため、シャシダイナモメータを使用した試験においては、実際の路上に自動車を走行させて行う路上試験と同様の試験結果を得るためには、路上試験中に車輪に加わる回転方向の負荷と同様の負荷を模擬路面を介して車輪に与えながら試験を行なうことが必要になる。試験中にこのような負荷を車輪に与えるために、シャシダイナモメータの無端ベルトが巻かれたプーリ、又はドラムには、駆動力吸収用のモータが取り付けられている。このモータによって、適切な負荷を自動車のエンジンに加えることで、路上試験と同等と見なせる試験を、屋外コースを使用せずに実施することが可能となる。
シャシダイナモメータによって車輪に加えられるべき負荷(トルク)は、通常、自動車の質量、重心や慣性モーメント、更にシャシダイナモメータ自身の慣性モーメント等のパラメータを用いた解析によって、或いは実際に路上で自動車を走行させた時のデータを用いて決定される。この負荷は、自動車の駆動輪の周速、又はその周速の変動量の関数として定められる。
特許文献1に示されるような従来のシャシダイナモメータにおいては、モータの駆動軸の回転速度を計測する為のロータリーエンコーダとともに、この駆動軸に発生するトルクを計測する為のトルクメータが設けられている。シャシダイナモメータの制御手段は、ロータリーエンコーダを用いて計測される回転数を用いて自動車の駆動輪の周速を求め、さらにこの周速およびその変動量に基づいてモータに加えるべきトルクを求める。更に、シャシダイナモメータの制御手段は、トルクメータの出力を監視し、トルクメータの出力が所望の値となるように、モータを制御する(すなわち、フィードバック制御によってモータのトルクを制御する)。
特開平11−14505号
このような従来の構成においては、周速変化に基づくフィードバック制御によってモータの出力を制御していた為、自動車の駆動輪の周速の変化が始まってから、これに応答してモータのトルク量の変化が始まるまでに無視できないタイムラグが発生していた。すなわち、路上試験においては駆動輪の周速を変化させるとその瞬間に自動車自身の慣性により駆動輪の車軸にトルクが加わる。一方、従来のシャシダイナモメータにおいては、まず駆動輪の車軸にほとんど負荷がかからない状態で周速が変化し、この変化を検出した後にモータによって慣性力相当の負荷が駆動輪の車軸に加わることになる。このように、従来のシャシダイナモメータは、駆動輪の周速の加減速に対して高い応答性をもって駆動輪に負荷を加えることができず、その結果、自動車の駆動輪を介してエンジンに付与される負荷変動の挙動が、必ずしも路上試験においてエンジンに付与される負荷変動の挙動と一致しなかった。特に、急ブレーキなど、駆動輪の速度が急激に変化する場合において、この問題は顕著である。
上記の問題に鑑み、本発明は、急な加減速を運転手が行った場合であっても適切な負荷が高い応答性を持ってエンジンに加わり、路上試験に対する再現性の高い試験を行う事が可能なシャシダイナモメータを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のシャシダイナモメータにおいては、自動車の駆動輪がその上に載置され、この駆動輪の回転に伴って回転駆動される回転部材と、回転部材の回転に抵抗を加えるためのモータと、モータの駆動を制御する為の制御手段と、回転部材の回転速度を検出する為の速度検出手段とを有し、制御手段は速度検出手段によって検出された回転部材の回転速度に基づいて回転速度が目標速度となるようにモータを制御することを特徴とする。
また、モータの駆動力を検出する為の駆動力検出手段をさらに有し、制御手段は、駆動力検出手段によって検出された駆動力に基づいて自動車に働く荷重を演算し、この慣性力及び検出された回転速度に基づいて目標速度を変更する構成とことすることがより好ましい。
また、制御手段によって変更される目標速度は、回転部材の回転速度の加速度及び前記自動車の重量から求められる自動車に加えるべき慣性力と、駆動力検出手段によって検出された駆動力に基づいて演算された自動車に働く荷重との差が小さくなるように設定される構成とすることが好ましい。
以上説明した本発明の構成においては、自動車の駆動輪の周速が目標速度となっている状態から自動車の運転者がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作等を行った場合、モータは回転部材の周速が目標速度に維持されるような方向の力を回転部材に加えることになる。この運転者の操作に対するモータの駆動力変化の応答性は極めて高いものであり、運転者が操作によって駆動輪の周速を変化させようとすると、即座にその変化に対応した負荷がエンジンに加わることになる。この負荷は、路上走行時においてエンジンに加わる負荷とほぼ等価と見なせる。
このため、本発明によれば、急な加減速を運転手が行った場合であっても適切な負荷がエンジンに加わり、路上試験に対する再現性の高い試験を行う事が可能なシャシダイナモメータが実現される。
また、モータの駆動力に基づいて自動車に働く荷重を演算し、この荷重及び検出された回転速度に基づいて目標速度を変更する構成とすると、モータから回転部材に負荷が加わるとそれに引き続いて慣性力に応じて目標速度が変化し、自動車の駆動輪の速度はこの目標速度に近づく。例えば、運転者が自動車を加速させるような操作を行った場合、モータが自動車のエンジンに負荷を加えた後に目標速度が増加し、自動車の駆動輪の周速も路上試験と同様に加速する。
図1は、本発明の実施形態のシャシダイナモメータのブロック図である。 図2は、本発明の実施形態のシャシダイナモメータのフラットベルト機構の側面図である。 図3は、本発明の実施形態のシャシダイナモメータを用いて試験を行う際の、自動車の走行スケジュールを示すタイムチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態のシャシダイナモメータにつき説明する。図1は、本発明の実施形態によるシャシダイナモメータ1を模式的に示したブロック図である。図1に示されているように、シャシダイナモメータ1は、試験を行う自動車Cのボディを固定するための架台100と、自動車Cの前輪Wfの2輪がその上にそれぞれ載置される一対のフラットベルト機構200、300(図2参照)と、フラットベルト機構200及び300を制御すると共に各種計測演算を行う制御計測部400と、を有する。なお、本実施形態においては、自動車Cは前輪駆動である。以下の説明においては、自動車Cの向きを基準とし、自動車Cの前方側を「前」、自動車Cの後方側を「後」、自動車Cの幅方向を「幅方向」と定義する。
架台100は、図示しない車体固定機構を有しており、この車体固定機構を用いて、自動車CのボディCbおよび後輪Wbは架台上に固定されるようになっている。また、架台100は、自動車Cを架台100およびフラットベルト機構200、300の上に移動させるためのスロープ140を有する。すなわち、自動車Cをシャシダイナモメータ1によって計測可能な状態とする為に、自動車Cは運転手によって運転されて、前輪Wfがフラットベルト機構200及び300の上に、後輪Wbが架台100の上に載るように、スロープ140を通って移動する。計測終了後は、自動車Cは運転者による運転によって、スロープ140を通ってシャシダイナモメータ1から離れる。
前述のように、本実施形態においては自動車Cが前輪駆動であるため、前輪Wfをフラットベルト機構200、300に載置し、後輪Wbを架台100上に固定する構成となっているが、自動車Cが後輪駆動である場合は、後輪Wbをフラットベルト機構200、300に載置し、前輪Wfを架台100上に固定する。さらに、自動車Cが4輪駆動である場合は、フラットベルト機構を4台用意し、全ての駆動輪が夫々別個のフラットベルト機構に載載置するようにする。
このように構成されたシャシダイナモメータ1に自動車Cを設置し、自動車Cの前輪Wfを駆動させると、前輪Wfの回転に伴ってフラットベルト機構200、300の無端ベルトが前輪Wfの回転方向とは逆方向に回転する。この際にフラットベルト機構200、300に設けられた駆動力吸収用のモータ(後述)によって無端ベルトに抵抗を加えて、様々な走行状態を再現することができる。例えば、後述のロータリーエンコーダやトルクメータを用いてフラットベルトの周速やモータのトルク量等を計測し、このフラットベルトの周速やモータのトルク量、自動車Cの重量などに基づいて負荷を加えることによって、自動車の車体に加速/減速時の慣性力を加えることができる。すなわち、これによって自動車の加速/減速時における過渡的な走行状態を再現することができる。なお、本実施形態においては、自動車を静止状態に保ちつつその駆動輪を回転させる機構(回転部材)としてフラットベルト機構を用いているが、フラットベルト機構の代わりに回転ドラムを回転部材として用いても良い。
制御計測部400は、自動車の排気ガス濃度や振動、騒音等の各種データを計測する為の車載センサ430、自動車Cの運転者に走行スケジュールを報知する為のモニタ420、及びフラットベルト機構200、300の各々に設けられた駆動力吸収用モータ(後述)の回転速度やトルクを計測する為のモータ用センサ440を有する。また、モニタ420の表示内容の設定やおよび駆動力吸収用モータの制御、及び各種センサからの出力を演算するための制御ユニット410が、モニタ420、車載センサ430、モータ用センサ440と接続されている。
次に、フラットベルト機構200、300の構造について説明する。図2は、本実施形態によるフラットベルト機構200の側面図を示したものである。なお、フラットベルト機構300は、フラットベルト機構200とは左右対称に構成、配置されているものであり、その構造はフラットベルト機構200と同様であるため、これについての詳細な説明は省略する。
図2に示されているように、フラットベルト機構200は、夫々幅方向に延びる駆動ローラ212と、従動ローラ214からなるローラ対210と、このローラ対210に掛け渡された無端ベルト220とを有する。駆動ローラ212と従動ローラ214は前後方向に並べて配置されており、駆動ローラ212の回転に伴って、無端ベルト220がローラ対210の周りを回動し、この無端ベルト220の運動に伴って、従動ローラ214は回転する。なお、駆動ローラ212および従動ローラ214の径は約560mmである。
無端ベルト220は厚さ約0.5mmの鋼板であり、その外周面には例えばセーフティウォーク(登録商標)等のゴム製の防滑材222が貼付されている。この防滑材は、鋼製の無端ベルト220自身よりも高い摩擦係数となっており、実際のアスファルト路面に近い状態が再現される。
駆動ローラ212および従動ローラ214の回転軸212a、214aはそれぞれ、軸受232、234によって回転可能に支持されている。なお、軸受232、234は駆動ローラ212および従動ローラ214の回転軸212a、214aの両端に1つずつ備えられている。また、この軸受232、234は、フラットベルト機構200のフレーム250を介してベースプレート700上に固定されている。
また、無端ベルト220に負荷をかけるための駆動力吸収用モータ242が、駆動ローラ212と従動ローラ214との間に設けられている。本実施形態においては、駆動モータ242は無端ベルト220の上部と下部との間の空間内でフラットベルト200の装置フレームに支持されているので、無端ベルト220とは接触しない。駆動モータ242の回転軸242aの先端には、プーリ244が固定されている。このプーリ244と、駆動ローラ212の回転軸212aの先端に固定されたプーリ212bとは、無端ベルト243を介して連結されている。
駆動力吸収用モータ242の回転軸242aには、モータ用センサ440を構成するロータリーエンコーダ442及びトルクメータ444が設けられている。このロータリーエンコーダ442を用いて、駆動力吸収用モータ242の回転軸242aの回転数が計測される。この計測結果は、制御計測部400の制御ユニット410(図1)に渡される。制御ユニット410は、この計測結果から無端ベルト220の周速(すなわち無端ベルト220と接しているタイヤWfの周速)を演算することができる。また、トルクメータ444は、モータ242の回転軸に加わるトルクを計測する手段である。このトルクメータ444の出力もまた、制御ユニット410に接続されている。
次に、無端ベルト220の上部を支持するための支持ローラ機構600について説明する。支持ローラ機構600は、図2に示されているように、前後方向に並べられ、幅方向にそれぞれ回転軸を有する5本のローラ611〜615を有する。このローラ611〜615の両端は、フラットベルト機構200のフレームに設けられた軸受622、624によって、回転可能に支持されている。ローラ611〜615の上端の高さは、駆動ローラ212および従動ローラ214の上端の高さと同じかやや高くなるように調整されている。このため、ローラ611〜615の上端は、常に無端ベルト220の内周上部と密着するようになっている。従って、前輪Wfがフラットベルト機構200の上に載置された状態では、前輪Wfは無端ベルト220のみならず、ローラ611〜615によっても支持される。
以上説明した構成のシャシダイナモメータ1による自動車Cの試験は、以下の様な手順によって実施される。まず、運転者が自動車Cを運転して、自動車Cの後輪Wbが架台100上に、前輪Wfがフラットベルト機構200、300上に配置されるようにする。次いで、自動車CのボディCbと後輪Wbを固定具によって架台100に固定する。次いで、自動車に車載センサ430を取り付ける。
続いて、制御ユニット410は、モニタ420に走行スケジュールを表示させる。自動車Cの運転者は、この走行スケジュールに従って自動車Cの運転を行う。走行スケジュールの一例を示すタイムチャートを図3に示す。図3は、横軸に時間、縦軸に自動車Cの前輪Wfの周速v(すなわち、自動車Cの速度計に表示される速度)をプロットした線図である。
本実施形態においては、制御ユニット410は、前輪Wfの周速を目標速度に維持するようにモータのトルク(方向および大きさ)を制御するようになっている。また、制御ユニット410は、前輪Wfの周速の目標速度をモータのトルク等に基づいて変化させる。
以下、図3に基づいて本実施形態のシャシダイナモメータ1を用いた計測手順を説明する。最初に、計測開始(T0)から約30秒間は、前輪Wfの周速は0[km/h]に保たれる(T1)。この間は、目標速度は0[km/h]であり、制御ユニット410はモータの回転数が0となるようにモータのトルクを制御している。
次いで、運転者は約30秒後(すなわちT0から1分後)に周速が30[km/h]となるように、前輪Wfを駆動させる(T2)。この時も目標速度は0[km/h]であるので、モータ242はその回転数を0に維持すべく、前輪Wfの回転方向と逆向きのトルクを発生するよう駆動される。これによって、急激な負荷が前輪Wfを介して自動車Cのエンジンに加わる。この負荷は、路上試験において、自動車Cを発進させた時にエンジンにかかる負荷とほぼ同等のものとなる。本実施形態の構成によれば、このように、前輪Wfを静止状態から駆動させる際に、高い応答性をもってエンジンに負荷がかかるようになっている。
その後、制御ユニット410は、目標速度を変化させる。すなわち、制御ユニットは、ロータリーエンコーダ442の計測値から算出される前輪Wfの周速の時間微分値である加速度及び自動車Cの重量から、シャシダイナモメータ1から自動車Cに与えるべき慣性力の大きさを演算し、さらに、演算された慣性力と駆動ローラ212及びプーリ212b、244の径から、この慣性力を与える為に必要なモータ242のトルクを演算する。そして、制御ユニット410は、トルクメータ444によって計測されたトルクの大きさが演算されたトルクの大きさに近づくような目標速度を算出し、目標速度から演算されるモータ242の回転速度を目標値としてモータ242に与える。時間T2においては、前輪Wfの周速が上昇するが、上記の方法で算出された目標速度は、前輪Wfの周速よりもやや遅い速度となる。目標速度と前輪Wfの周速の差は、トルクメータ444によって計測されたモータ242の回転軸242aに働くトルクと、自動車Cに加えるべき慣性力から算出されるトルクの差が大きいほど、大きな値となる。
以上の処理を行うことにより、運転者が前輪Wfを加速させる操作を行っている間は、路上試験と同様、エンジンに負荷が加わりながら前輪Wfの周速が上昇し続けることになる。
次いで、運転者は約2分の間(T3)、自動車Cの前輪Wfの周速が約30[km/h]に保たれるように、自動車Cを運転する。この間は、前輪Wfの周速が殆ど変化しなくなるため、自動車Cに加えるべき慣性力はほぼ0となり、目標速度は30[km/h]に設定される。このため、エンジンに加わる負荷は区間T2よりも小さくなる。
次いで、運転者は約20秒後(すなわちT0から約3分20秒後)に周速が60[km/h]となるように、前輪Wfの周速を加速させる(T4)。この時、モータ242は前輪Wfの周速を30[km/h]に維持すべく、前輪Wfを逆回転させようとする方向に駆動される。この時、急激な負荷が前輪Wfを介して自動車Cのエンジンに加わる。その後、目標速度は、時間T2と同様、前輪Wfの周速の加速度と自動車Cの重量から演算される慣性力の大きさに基づいて増加する。
このように、本実施形態の構成によれば、このように、前輪Wfの周速を加速させる際に、高い応答性をもってエンジンに負荷がかかるようになっている。
次いで、運転者は約1分40秒の間(T5)、自動車Cの前輪Wfの周速が約60[km/h]に保たれるように、自動車Cを運転する。この間、制御ユニット410は、目標速度を時速60[km/h]に設定し、モータ242に加わるトルク量が略0となるようにする。
次いで、運転者は自動車Cのブレーキを作動させ、約20秒後(すなわちT0から約5分20秒後)に周速が20[km/h]となるように、前輪Wfの周速を減速させる(T6)。この時、モータ242は前輪Wfの周速を60[km/h]に維持すべく、前輪Wfを正回転させようとする方向に駆動される。この時、急激な負荷が前輪Wfを介して自動車Cのエンジンに加わる。この負荷は、路上試験において、自動車Cを急減速させた時にエンジンにかかる負荷とほぼ等価と見なされる。本実施形態の構成によれば、このように、前輪Wfの周速を減速させる際に、高い応答性をもってエンジンに負荷がかかるようになっている。
その後、制御ユニット410は、目標速度を変化させる。すなわち、制御ユニットは、ロータリーエンコーダ442の計測値から算出される前輪Wfの周速の時間微分値である加速度及び自動車Cの重量から、シャシダイナモメータ1から自動車Cに与えるべき慣性力の大きさを演算し、さらに、演算された慣性力と駆動ローラ212及びプーリ212b、244の径から、この慣性力を与える為に必要なモータ242のトルクを演算する。そして、制御ユニット410は、トルクメータ444によって計測されたトルクの大きさが演算されたトルクの大きさに近づくような目標速度を算出し、目標速度から演算されるモータ242の回転速度を目標値としてモータ242に与える。時間T6においては、前輪Wfの周速が降下するが、上記の方法で算出された目標速度は、前輪Wfの周速よりもやや速い速度となる。目標速度と前輪Wfの周速の差は、トルクメータ444によって計測されたモータ242の回転軸242aに働くトルクと、自動車Cに加えるべき慣性力から算出されるトルクの差が大きいほど、大きな値となる。
以上の処理を行うことにより、運転者が前輪Wfを減速させる操作を行っている間は、路上試験と同様、エンジンに負荷が加わりながら前輪Wfの周速が低下し続けることになる。
次いで、運転者は約40秒の間(T7)、自動車Cの前輪Wfの周速が約20[km/h]に保たれるように、自動車Cを運転する。この間、制御ユニット410は、目標速度を時速20[km/h]に設定し、モータ242に加わるトルク量が略0となるようにする。
次いで、運転者は自動車Cのブレーキを作動させ、約10秒後(すなわちT0から約6分10秒後)に前輪Wfが停止するように、前輪Wfの周速を減速させる(T8)。この時、モータ242は前輪Wfの周速を20[km/h]に維持すべく、前輪Wfを正回転させようとする方向に駆動される。この時、急激な負荷が前輪Wfを介して自動車Cのエンジンに加わる。この負荷は、路上試験において、自動車Cを急減速させた時にエンジンにかかる負荷とほぼ等価と見なされる。その後、目標速度は慣性力に応じて減少する。
このように、本実施形態の構成によれば、このように、前輪Wfの周速を減速させる際に、高い応答性をもってエンジンに負荷がかかるようになっている。
次いで、運転者は、前輪Wfが停止した状態を約50秒間続ける(T9)。次いで計測を終了し(T10)、車載センサ430を自動車Cから取外し、さらに自動車Cの架台100への固定を解く。次いで、運転手は自動車Cをシャシダイナモメータ1から他の場所に移動させる。以上をもって、自動車Cの試験が終了する。
以上説明したように、本実施形態のシャシダイナモメータにおいては、自動車の駆動輪が定速で回転している(又は駆動輪が停止している)間は、その駆動輪の周速を維持するように駆動力吸収用モータ242が駆動されるようになっている。この状態から、駆動輪の周速を加速または減速させると、モータ242は高い応答性をもってエンジンに負荷を加える。このように、本実施形態によれば、急な加減速を運転手が行った場合に適切な負荷がエンジンに加わるようになっており、路上試験とほぼ等価と見なせる負荷をエンジンに加えることが可能である。また、運転者が自動車の駆動輪の周速を制御するタイミングが多少ずれたとしても、そのずれたタイミングに従ってエンジンに負荷が加わるようになっており、運転者の習熟度に関わらず、一定の試験結果が得られるようなシャシダイナモメータが実現される。
なお、本実施形態においては、モータ242に設けられたトルクメータによって自動車に加わる荷重を演算しているが、本発明は上記構成に限定されるものではない。すなわち、トルクメータはモータ242からエンジンの駆動軸に至るトルクの伝達経路のいずれかに設けられていればよく、例えば自動車の駆動輪の車軸に設けられていてもよい。また、モータの消費電流や消費電力はモータ242の駆動軸に加わる負荷に対応した値になるため、この消費電流や消費電力から自動車に加わる荷重を演算する構成も可能である。
1 シャシダイナモメータ
100 架台
140 スロープ
200、300 フラットベルト機構
210 ローラ対
212 駆動ローラ
212a 回転軸
212b プーリ
214 従動ローラ
214a 回転軸
220 無端ベルト
222 防滑材
232、234 軸受
242 駆動モータ
244 プーリ
245 軸受
400 制御計測部
410 制御ユニット
420 モニタ
430 車載センサ
440 モータ用センサ
442 ロータリーエンコーダ
444 トルクメータ
600 支持ローラ機構
611〜615 支持ローラ
700 ベースプレート
C 自動車
Cb 自動車ボディ
Wf 前輪
Wb 後輪

Claims (5)

  1. 自動車の駆動輪がその上に載置され、該駆動輪の回転に伴って回転駆動される回転部材と、
    前記回転部材の回転に抵抗を加えるためのモータと、
    前記モータの駆動を制御する為の制御手段と、
    前記回転部材の回転速度を検出する為の速度検出手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記速度検出手段によって検出された前記回転部材の回転速度に基づいて、該回転速度が所定の目標速度となるように前記モータを制御することを特徴とするシャシダイナモメータ。
  2. 前記モータの駆動力を検出する為の駆動力検出手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記駆動力検出手段によって検出された駆動力に基づいて前記自動車に働く荷重を演算し、この荷重及び前記検出された回転速度に基づいて前記目標速度を変更することを特徴とする請求項1に記載のシャシダイナモメータ。
  3. 前記制御手段によって変更される目標速度は、前記回転部材の回転速度の加速度及び前記自動車の重量から求められる前記自動車に加えるべき慣性力と、前記駆動力検出手段によって検出された駆動力に基づいて演算された前記自動車に働く荷重との差が小さくなるように設定されることを特徴とする請求項2に記載のシャシダイナモメータ。
  4. 前記駆動力検出手段は、前記モータの駆動軸又は前記前記回転部材の回転軸に設けられたトルクメータを有することを特徴とする請求項2又は3に記載のシャシダイナモメータ。
  5. 前記駆動力検出手段は、前記モータの電流の大きさに基づいて該モータの駆動力を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載のシャシダイナモメータ。
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