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JP2009287971A - マイクロチップ - Google Patents

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JP2009287971A
JP2009287971A JP2008138314A JP2008138314A JP2009287971A JP 2009287971 A JP2009287971 A JP 2009287971A JP 2008138314 A JP2008138314 A JP 2008138314A JP 2008138314 A JP2008138314 A JP 2008138314A JP 2009287971 A JP2009287971 A JP 2009287971A
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Yoichi Aoki
陽一 青木
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Rohm Co Ltd
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Abstract

【課題】計量誤差が小さく、計量部本体内の液体と計量部本体から排出される液体との間の液切れも良好であり、かつ、占有面積を低く抑えることができる計量部を備えるマイクロチップを提供する。
【解決手段】表面に溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板とこれに積層された第2の基板とを含む第1の流体回路を有するマイクロチップであり、第1の流体回路は、液体を計量するための計量部を備え、該計量部は、液体を導入するための導入口および液体を排出させるための排出口を備える計量部本体と、第1の基板表面に設けられた溝または厚み方向に貫通する貫通穴からなる開口部と、排出口と開口部とを接続する接続流路とを有し、計量部本体と開口部とが接続流路を挟んで対向するように配置されるマイクロチップである。
【選択図】図3

Description

本発明は、DNA、タンパク質、細胞、免疫および血液等の生化学検査、化学合成ならびに、環境分析などに好適に使用されるμ−TAS(Micro Total Analysis System)などとして有用なマイクロチップに関し、より詳しくは、検体や液体試薬などの液体を計量するための計量部を備えるマイクロチップに関する。
近年、医療や健康、食品、創薬などの分野で、DNA(Deoxyribo Nucleic Acid)や酵素、抗原、抗体、タンパク質、ウィルスおよび細胞などの生体物質、ならびに化学物質を検知、検出あるいは定量する重要性が増してきており、それらを簡便に測定できる様々なバイオチップおよびマイクロ化学チップ(以下、これらを総称してマイクロチップと称する。)が提案されている。マイクロチップは、実験室で行なっている一連の実験・分析操作を、数cm角で厚さ数mm〜1cm程度のチップ内で行なえることから、検体および試薬が微量で済み、コストが安く、反応速度が速く、ハイスループットな検査ができ、検体を採取した現場で直ちに検査結果を得ることができるなど多くの利点を有し、たとえば血液検査等の生化学検査用として好適に用いられている。
マイクロチップは、通常、その内部に流体回路を有しており、該流体回路を利用して、流体回路内に導入された検体または検体中の特定成分の計量、検体または検体中の特定成分と液体試薬との混合などの種々の流体処理が行なわれる。このような流体処理は、マイクロチップに対して、適切な方向の遠心力を印加することにより行なうことが可能である。
検査・分析の対象となる検体または検体中の特定成分と液体試薬とをマイクロチップ内において混合し、該検体または該特定成分を液体試薬で処理する(または液体試薬と反応させる)場合、該マイクロチップは、これらを適切な量比で混合させるために、該検体あるいは該特定成分を計量するための計量部および/または液体試薬を計量するための計量部を備えることが好ましい。たとえば、特許文献1(特に、図3参照)には、血液から遠心分離された血漿を計量するための血漿計量室、および該血漿と混合される緩衝溶液を計量するための緩衝液計量室を備えるブランセットが開示されている。
特開昭64−25058号公報
このような検体(あるいは検体中の特定成分)やこれに作用させる液体試薬の計量を行なう計量部の構造としては、たとえば、図1に示されるものが挙げられる。図1に示される計量部10は、検体や液体試薬などの液体を計量するための部位(室)である計量部本体20と、計量部本体20の上部に設けられた開口30に接続された排出用流路40と、排出用流路40の他端に接続された廃液溜め50とを備える。廃液溜め50は、液体を計量部本体20に導入した際に溢れ出た、計量部本体20の容量を超える過剰の液体(廃液)を収容できるよう、開口30に対して、液体を計量部本体20に導入する際の遠心力方向における下流側に配置されている。マイクロチップに対して遠心力を印加することにより図示された矢印の方向から流れ込んだ液体は、開口30から計量部本体20内に導入されるとともに、計量部本体20の容量を超える過剰分の液体は、廃液として、再度開口30を通って排出用流路40を流れ、廃液溜め50に収容される。この際、計量された計量部本体20内の液面位置は、図示された位置となる。
しかし、図1に示される計量部10には、次のような問題点があり、改善の余地があった。
(1)開口30は、液体を導入するための導入口および過剰の液体を排出させるための排出口の両方の役割を果たすことから、かかる液体の導入および排出を良好に行なわせるためには開口30の幅を比較的広くする必要があるが、この場合、計量された液体の液面の表面積が大きくなり、計量誤差が大きくなる傾向がある。すなわち、計量された液体の液面の表面積が大きいと、液面形状の差に基づく液量の差が顕著に現れることとなり、計量誤差が大きくなる傾向にある。
(2)遠心力の印加により、液体は計量部本体20に導入されるとともに、その一部は開口30から排出用流路40方向に排出されるが、遠心力印加を停止した直後における計量部本体20内の液体と、排出用流路40方向に流れ出る液体との間の液切れが良好でない場合があり、その結果、計量された液体が排出用流路40方向に引きずられて計量誤差が生じてしまうことがある。
(3)排出用流路40を設けていることから、流体回路内における計量部の占有面積が比較的大きくなり、マイクロチップの小型化や流体回路構造の設計の障害となり得る。
また、上記のような問題を解決し得る計量部として、図2に示されるような構造を有する計量部も考えられる。図2に示される計量部60は、液体を導入するための導入口71および液体を排出させるための排出口72を備える、液体を計量するための部位である計量部本体70と、排出口72に接続された排出用流路80と、排出用流路80の他端に接続された廃液溜め90とを備える。廃液溜め90は、上記廃液溜め50と同様に、液体を計量部本体70に導入した際に溢れ出た廃液を収容できるよう、排出口72に対して、液体を計量部本体70に導入する際の遠心力方向における下流側に配置されている。マイクロチップに対して遠心力を印加することにより図示された矢印の方向から流れ込んだ液体は、導入口71から計量部本体70内に導入されるとともに、計量部本体70の容量を超える過剰分の液体は、排出口72を通って排出用流路80を流れ、廃液溜め90に収容される。この際、計量された計量部本体70内の液面位置は、図示された位置となる。
かかる構造によれば、液体を導入するための開口と、排出させるための開口とを別途に設け、それぞれの開口の幅を狭くしたことにより、計量された液体の液面の表面積を小さくできる。したがって、計量誤差をより小さくすることが可能である。しかし、遠心力印加を停止した直後における計量部本体70内の液体と、排出用流路80方向に流れ出る液体との間の液切れの点、および、計量部の占有面積の点において、なお課題を有しており、改善の余地がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、計量誤差が小さく、計量部本体内の液体と計量部本体から排出される液体との間の液切れも良好であり、かつ、占有面積を低く抑えることができる計量部を備えるマイクロチップを提供することである。
本発明は、表面に溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板と、該第1の基板上に積層された第2の基板とを含み、第1の基板が有する溝と第2の基板における第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第1の流体回路を有するマイクロチップに関するものである。本発明のマイクロチップにおいて、第1の流体回路は、液体を計量するための計量部を備え、該計量部は、当該液体の計量を行なうための室であって、その一端に設けられた液体を導入するための導入口およびその他端に設けられた液体を排出させるための排出口を備える計量部本体と、第1の基板表面に設けられた溝または厚み方向に貫通する貫通穴からなる開口部と、該排出口と該開口部とを接続する接続流路とを有する。ここで、計量部本体と開口部とは、接続流路を挟んで対向するように配置される。
本発明のマイクロチップにおいて、計量部本体の深さLは、接続流路の深さMより大きいことが好ましく、接続流路の深さMに対する計量部本体の深さLの比L/Mは、2/1〜9/1の範囲内であることがより好ましい。また、計量部本体の底面と接続流路の底面とは傾斜面によって接続されていることがより好ましい。
また、本発明のマイクロチップにおいて、開口部を構成する溝または貫通穴の側壁面のうち、接続流路の底面に連続する側壁面は、該側壁面と接続流路の底面とがなす内角が90度未満となるように、第1の基板の厚み方向に対して傾斜していることが好ましい。
また、接続流路と開口部とは、その接続面が、計量された液体の接続流路内における液面に対して角度を有するように接続されることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップにおいて、計量部本体の導入口には、液体を該導入口へ導くための導入流路が接続されていることが好ましい。この場合、導入流路の深さNは、計量部本体の深さLより小さいことがより好ましい。計量部本体の底面と導入流路の底面とは、傾斜面によって接続されていることがさらに好ましい。
計量部本体は、基板の積層方向から見たとき、略三角形状を有していることが好ましい。この場合、計量部本体は、略三角形状における一角に導入口を備え、他の一角に排出口を備えることがより好ましい。
本発明のマイクロチップは、両表面に形成された溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板と、該第1の基板を挟持する第2の基板および第3の基板と、を含み、第1の基板における一方の表面に設けられた溝と第2の基板における第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第1の流体回路と、第1の基板における他方の表面に設けられた溝と第3の基板における第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第2の流体回路と、を有するマイクロチップであってもよい。この場合、上記開口部は、該第1の流体回路と該第2の流体回路とを接続する、第1の基板を厚み方向に貫通する貫通穴からなることが好ましい。
本発明によれば、計量部の占有スペースが低減されたマイクロチップを提供することができる。計量部の占有スペースが低減されることにより、マイクロチップのさらなる小型化や流体回路構造設計の制限を緩和することが可能となる。また、本発明によれば、計量誤差が少ない計量部を備えるマイクロチップを提供することができ、これにより、液体の計量を正確に行なうことが可能となる。液体の精度の高い計量は、マイクロチップを用いた検査・分析等の精度および信頼性向上をもたらす。
本発明のマイクロチップは、各種化学合成、検査・分析等を、それが有する流体回路を用いて行なうことができるチップである。本発明の1つの好ましい形態において、マイクロチップは、第1の基板と、該第1の基板上に積層、貼合された第2の基板とからなり、より具体的には、表面に溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板上に、第2の基板を、当該第1の基板の溝形成側表面が第2の基板に対向するように貼り合わせてなる。したがって、かかる2枚の基板からなるマイクロチップは、その内部に、第1の基板表面に設けられた溝と第2の基板における第1の基板に対向する側の表面とから構成される空洞部からなる流体回路を備える。第1の基板表面に形成される溝の形状およびパターンは、特に制限されるものではないが、当該溝および第2の基板表面によって構成される空洞部の構造が、所望される適切な流体回路構造となるように決定される。
また、本発明の別の好ましい形態において、マイクロチップは、基板の両表面に設けられた溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板と、該第1の基板を挟むようにして積層、貼合された第2の基板および第3の基板とからなる。かかる3枚の基板からなるマイクロチップは、第2の基板における第1の基板に対向する側の表面および第1の基板における第2の基板に対向する側の表面に設けられた溝から構成される空洞部からなる第1の流体回路と、第3の基板における第1の基板に対向する側の表面および第1の基板における第3の基板に対向する側の表面に設けられた溝から構成される空洞部からなる第2の流体回路と、の2層の流体回路を備える。ここで、「2層」とは、マイクロチップの厚み方向に関して異なる2つの位置に流体回路が設けられていることを意味する。第1の流体回路と第2の流体回路とは、第1の基板に形成された厚み方向に貫通する1または2以上の貫通穴によって接続することができる。
ここで、基板同士を貼り合わせる方法としては、特に限定されるものではなく、たとえば貼り合わせる基板のうち、少なくとも一方の基板の貼り合わせ面を融解させて溶着させる方法(溶着法)、接着剤を用いて接着させる方法などを挙げることができる。溶着法としては、基板を加熱して溶着させる方法;レーザ等の光を照射して、光吸収時に発生する熱により溶着する方法;超音波を用いて溶着する方法などを挙げることができる。
本発明のマイクロチップの大きさは、特に限定されず、たとえば縦横数cm程度、厚さ数mm〜1cm程度とすることができる。
本発明のマイクロチップを構成する上記各基板の材質は、特に制限されず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート樹脂(PAR)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリメチルペンテン樹脂(PMP)、ポリブタジエン樹脂(PBD)、生分解性ポリマー(BP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの有機材料;シリコン、ガラス、石英などの無機材料等を用いることができる。
マイクロチップを第1および第2の基板の2枚から構成する場合において、表面に溝を備える第1の基板は、たとえば透明基板とすることができる。これにより、流体回路の一部として、透明な第1の基板の溝と、第2の基板表面とから構成される検出部を形成することができ、該検出部に検査・分析の対象となる検体と液体試薬との混合液を導入し、該検出部に対して光を照射し、透過した光の強度(透過率)を検出するなどの光学測定を該混合液について行なうことが可能となる。第2の基板は、透明基板であってもよいし、基板を樹脂から構成し、該樹脂中にカーボンブラック等を添加することにより黒色基板とするなど着色基板としてもよいが、着色基板とすることが好ましく、黒色基板とすることがより好ましい。第2の基板を着色基板とすることにより、レーザなどの光を用いた溶着法を用いることができる。また、レーザ溶着法により基板の貼り合わせを行なう場合、着色基板の貼り合わせ表面が主に融解されて貼合されることとなるため、第1の基板である透明基板に形成された溝の変形を最小限に抑えることができる。
また、マイクロチップを第1の基板、第2の基板および第3の基板の3枚から構成する場合、たとえば、両表面に形成された溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板を挟持する第2の基板および第3の基板は、透明基板とすることができる。これにより、流体回路の一部として、第1の基板をその厚み方向に貫通する貫通穴と、透明な第2および第3の基板表面とから構成される検出部を形成することができ、該検出部に検査・分析の対象となる検体と液体試薬との混合液を導入し、該検出部に対してマイクロチップ表面と垂直な方向の光を、マイクロチップ上面(または下面)側から照射し、その反対側から透過した光の強度(透過率)を検出するなどの光学測定を該混合液について行なうことが可能となる。第2の基板と第3の基板との間に位置する第1の基板は、着色基板とすることが好ましく、黒色基板とすることがより好ましい。
第1の基板表面に、流体回路を構成する溝(流路パターン)を形成する方法としては、特に制限されず、転写構造を有する金型を用いた射出成形法、インプリント法などを挙げることができる。無機材料を用いて基板を形成する場合には、エッチング法などを用いることができる。
本発明のマイクロチップにおいて、流体回路(2層の流体回路を備える場合には、第1の流体回路および第2の流体回路)は、流体回路内の液体に対して適切な様々な処理を行なうことができるよう、流体回路内の適切な位置に配置された種々の部位を備えており、これらの部位は、微細な流路を介して適切に接続されている。
本発明のマイクロチップにおいて、その流体回路は、検査・分析等の対象となる検体や該検体に混合される液体試薬などの液体を計量するための計量部を少なくとも備える。流体回路は、1つのみの計量部を備えていてもよいし、2以上の計量部を備えていてもよい。本発明に係る計量部については、後で詳述する。
流体回路は、計量部以外の部位を有していてもよい。かかる部位としては、たとえば、流体回路内に導入された検体から特定成分を取り出すための分離部;液体試薬を収容しておくための液体試薬保持部;検体と液体試薬とを混合するための混合部;検体と液体試薬との混合により得られる混合液についての検査・分析(たとえば、混合液中の特定成分の検出または定量)を行なうための検出部(光学測定を行なうためのキュベット)などを挙げることができる。本発明のマイクロチップは、これら例示された部位のすべてを有していてもよく、いずれか1以上を有していなくてもよい。また、これら例示された部位以外の部位を有していてもよい。これらの部位は、所望する流体処理を行なうことができるよう、流体回路内の適切な位置に配置され、かつ微細な流路を介して接続されている。また、これらの部位はそれぞれ複数設けられてもよい。
なお、本明細書中において「液体試薬」とは、検査・分析の対象となる検体と混合される液体物質であって、マイクロチップを用いた検査・分析にあたって該検体を処理する、または該検体と反応させるための液体物質である。液体試薬は、1つのマイクロチップ内に1種のみ内蔵されていてもよいし、2種以上内蔵されていてもよい。また、本明細書中において「検体」とは、流体回路内に導入される検査・分析の対象となる物質(たとえば血液)自体、または、該物質中の特定成分(たとえば血漿成分、血球成分など)を意味する。
マイクロチップが2枚の基板(第1の基板および第2の基板)からなる場合においては、通常、本発明のマイクロチップには、その第1の基板表面(この面は、通常、マイクロチップ使用時における上側表面となる。)に、内部の液体試薬保持部まで貫通する(第1の基板をその厚み方向に貫通する)貫通口である、液体試薬を液体試薬保持部に注入するための液体試薬注入口が設けられる。このような本発明のマイクロチップは、通常、液体試薬注入口から液体試薬が注入された後、マイクロチップ表面(第1の基板表面)に当該液体試薬注入口を封止するためのラベルまたはシールが貼着されて、使用に供される。なお、マイクロチップが3枚の基板(第1の基板、第2の基板および第3の基板)からなる場合においては、液体試薬注入口は、第2の基板または第3の基板をその厚み方向に貫通する貫通口として設けることができる。
検体と1種または2種以上の液体試薬とを混合させることによって最終的に得られた混合液は、特に限定されないが、たとえば、該混合液が収容された部位(たとえば検出部)に光を照射して透過する光の強度(透過率)を検出する方法等の光学測定などに供され、検査・分析が行なわれる。
検体からの特定成分の抽出(不要成分の分離)、検体および/または液体試薬の計量、検体と液体試薬との混合、得られた混合液の検出部への導入などのような流体回路内における種々の流体処理は、マイクロチップに対して、適切な方向の遠心力を順次印加することにより行なうことができる。マイクロチップへの遠心力の印加は、マイクロチップを、遠心力を印加可能な装置(遠心装置)に載置して行なうことができる。遠心装置は、遠心軸を中心として回転自在なローター(回転子)と、該ローター上に配置された回転自在なステージとを備えている。該ステージ上にマイクロチップを載置し、該ステージを回転させてローターに対するマイクロチップの角度を任意に設定し、ローターを遠心軸を中心として回転させることにより、マイクロチップに対して任意の方向の遠心力を印加することができる。
以下、本発明のマイクロチップが備える計量部について詳細に説明する。なお、以下では、主に、第1の基板とこれを挟持する第2の基板および第3の基板からなるマイクロチップを例に挙げて説明するが、上記のとおり、本発明のマイクロチップはこれに限定されるものではなく、2枚の基板からなるものであってもよい。
図3は、本発明のマイクロチップが備える計量部の構造の一例を示す上面図である。より具体的には、図3は、本発明のマイクロチップが有する計量部を形成する第1の基板201の溝形状の一例を示す上面図であり、第1の基板201に積層される第2の基板202および第3の基板203は、図3において省略されている。また、図4は、図3に示されるIII−III’線における概略断面図である(図4においては、第2の基板202および第3の基板203を示している。)。図3および図4に示される計量部100は、計量されるべき液体の量とおよそ同一の容量を有する、液体の計量を行なうための室である計量部本体101と、第1の基板201を厚み方向に貫通する貫通穴からなる開口部102とを備える。計量部本体101の一端には、計量されるべき液体を導入するための導入口103を有しており、また、他端には、計量部本体101の容量を超える過剰分の液体(廃液)を排出させるための排出口104を有している。当該排出口104と開口部102とは、直線状の流路である接続流路105によって接続されている。また、導入口103には、計量されるべき液体を当該導入口103へ導くための導入流路106が接続されている。
図3および図4に示される計量部100において、計量部本体101、接続流路105および導入流路106は、第1壁110と、V字形状部を有する第2壁120とによって挟まれた領域に形成されており、計量部本体101、接続流路105および導入流路106の底面は、第1の基板201表面に設けられた溝の底面の一部である。
本発明に係る計量部100においては、図3および図4に示されるように、計量部本体101と、第1の基板201表面を厚み方向に貫通する貫通穴からなる開口部102とは、接続流路105を挟んで対向するように配置される。開口部102は、液体を計量部本体101に導入した際に計量部本体101から溢れ出た過剰分の液体(廃液)を流体回路内の「他の部位」へ流出させる機能を有する。図3および図4に示されるマイクロチップにおいて、「他の部位」とは、第1の基板201と第3の基板203とによって形成された第2の流体回路内に形成された廃液溜めなどである。
たとえば、上述の図1および図2に示される計量部においては、廃液を廃液溜めに収容できるようにするために、廃液溜めを、排出口に対して、液体を計量部本体に導入する際の遠心力方向における下流側に配置する必要があり、このため、排出口と廃液溜めとを接続する排出用流路を、該排出口から湾曲させて、当該遠心力方向の下流側に配置した廃液溜めにまで延びるように形成する必要がある。このような構造を採用した場合、長く、湾曲した排出用流路のために、計量部の占有スペースが大きくなるという問題が生じる。このような占有スペースの増大は、マイクロチップのさらなる小型化のためには望ましくなく、また、流体回路構造設計の自由度を制限し得る。これに対し、本発明に係る計量部のように、計量部本体と、廃液を排出させる開口部とを接続流路を介して対向するように配置すると、廃液溜めを配置する場所についての制限がなくなるとともに、接続流路を湾曲させたり、あるいは長くする必要が生じなくなる。その結果、計量部の占有スペースを低減させることができる。また、計量部本体から排出された液体(廃液)は、接続流路を通った後、開口部から第1の基板の厚み方向に落下していくため、液体を計量部本体に導入するための遠心力印加を停止した直後における計量部本体および接続流路内の液体(計量された液体)と、開口部へ流れ出る液体(廃液)との間の液切れが良好となり、計量誤差が生じにくく、液体の正確な計量を行なうことができる。
ここで、図4を参照して、計量部本体101の深さLは、接続流路105の深さMよりも大きいことが好ましい。マイクロチップに遠心力を印加することにより液体を計量部本体101内に導入し、計量部本体101の容量を超える過剰の液体を開口部102から排出させることにより液体の計量を行なった後、該遠心力の印加を停止させると、計量された液体の液面は、接続流路105内に位置することとなる。この際、接続流路105の深さMを計量部本体101の深さLより小さくすると、接続流路105内の当該液面の表面積が小さくなるため、液面形状の差に基づく液量の差が生じにくく、計量誤差をより小さくすることができる。
接続流路105の深さMに対する計量部本体101の深さLの比L/Mは、2/1〜9/1の範囲内であることが好ましい。当該比が2/1より小さいと、計量部本体101の容積が接続流路105の容積に対して相対的に小さくなり、その結果、接続流路105内における計量後の液体の液面の形状の差に基づく、接続流路105内の液体の液量の差が及ぼす、計量された液体の全体量に与える影響が相対的に大きくなり、計量誤差が大きくなる傾向がある。また、当該比が9/1を越えると、第1の基板201の厚みを大きくする必要が生じ得ることから、マイクロチップの小型化、薄型化が要求される近年の状況下、当該比は9/1以下とすることが好ましい。接続流路105の深さMは、具体的には、たとえば0.2〜0.5mm程度とすることが好ましい。深さMが0.2mm未満であると、計量後、接続流路105内の液体が毛細管現象により、開口部102へ流出することがあり、計量誤差を生じ得る。また、深さMが0.5mmを越える場合、接続流路105内の液面の表面積が大きくなり、やはり計量誤差が生じやすくなる。また、接続流路105の幅W1(図3参照)は、上記と同様の理由から、0.2〜0.5mm程度とすることが好ましい。
なお、計量部本体101は、接続流路105の容積の50〜150倍程度の容量を有していることが好ましい。これにより、接続流路105内における計量後の液体の液面の形状の差に基づく、接続流路105内の液体の液量の差が、計量された液体の全体量に与える影響を小さくすることができ、計量誤差を小さくすることができる。
上記のように計量部本体101の深さLに対して、接続流路105の深さMを小さくする場合において、計量部本体の底面101aと接続流路の底面105aとは、傾斜面107によって接続されていることが好ましい(図4参照)。このように、傾斜面を形成すると、過剰の液体(廃液)が開口部102方向へ排出される際、傾斜面107と計量部本体の底面101aとによって形成される角部に空気が溜まることを防止できるため、計量誤差を抑制でき、液体を正確に計量することができる。図4を参照して、傾斜面107と計量部本体の底面101aとがなす角度θは、たとえば90°<θ<180°とすることができ、好ましくは90°<θ≦135°である。
本発明において、計量部本体の形状(基板の積層方向から見たときの形状)は特に制限されるものではないが、図3に示されるように、三角形状または略三角形状とすることが好ましい。図3に示される計量部100において、かかる形状は、第1壁110が有する排出口104から導入口103に到る直線状の壁面と、第2壁120が有するV字状の壁面とによって実現されている。このように、V字状の壁面を用いて計量部本体を構成すると、液体を計量部本体に導入した際、計量部本体内に空気が溜まりにくく、計量部本体内を確実に液体で満たすことができるため、正確な計量を行なうことができる。なお、第2壁120の壁面はV字状に限定されるものではなく、たとえばU字状であってもよい。また、第1壁110における排出口104から導入口103に到る壁面は、必ずしも直線状である必要はなく、たとえば、第2壁120と同様にV字状またはU字状などであってもよい。
計量部本体の形状が三角形状または略三角形状である場合においては、図3の計量部100のように、当該三角形状における一角に導入口を配置し、他の一角に排出口を配置することが好ましい。これにより、計量部本体内の空間全体が液体で充填されることとなる。
本発明において、接続流路の形状は、特に限定されるものではない。ただし、流路の成形のし易さなどの観点からは、直線状であること(基板の積層方向から見たときに、たとえば正方形、長方形、台形などの四角形状を有している)が好ましい。また、接続流路の長さ(計量部本体の排出口から開口部までの距離)は、計量されるべき液体が廃液に引きずられて排出されてしまう計量されるべき液体の量を最小限にするためには、接続流路内に形成される液面(液切れ界面)と計量部本体101とをできるだけ離しておくことが好ましい点に鑑みると、1.0mm以上とすることが好ましく、また、占有スペースの低減という観点からは2.0mm以下とすることが好ましい。
次に、開口部102についてより詳細に説明する。図3および図4に示される計量部100において、開口部102は、第1の基板201を厚み方向に貫通する貫通穴からなる。遠心力の印加により、計量部本体101に導入された液体のうち、容量を超える過剰分の液体(廃液)は、接続流路105端部に接続された開口部102に流出し、該廃液は、第1の基板201と第3の基板203とによって形成された第2の流体回路内に収容される。かかる操作により、計量部本体101内ならびに、接続流路105内の一部および導入流路106内の一部には液体が充填され、液体が計量される。このように、計量された液体として接続流路105および計量部本体101内に留まるべき液体と、開口部102へ流出すべき廃液とは、開口部102の接続流路105側開口においてせん断されるため、これらの液体間の液切れは良好である。すなわち、接続流路105および計量部本体101内に留まるべき液体が、廃液に引きずられて流出してしまうことが効果的に抑制され、したがって、計量誤差を小さくすることができる。
ここで、開口部102の内壁面のうち、接続流路の底面105aに連続する側壁面102aは、側壁面102aと接続流路の底面105aとがなす内角αが90°未満となるように、第1の基板201の厚み方向に対して傾斜していることが好ましい。このような傾斜を設けることにより、上記せん断がより効果的になされ、液切れをより良好なものとすることができる。この場合、内角αは、たとえば80°≦α<90°程度とすることができる。また、側壁面102aのみが傾斜するのではなく、開口部102を構成する貫通穴自体が、接続流路105側から第2の流体回路側へ進むに従い、開口の断面積が大きくなるようなテーパ形状を有していてもよい。テーパ形状にすることにより、側壁面に液体が触れ、表面張力等により液体が引きずられてしまうのをより効果的に防止し得る。また、上記せん断が効果的になされるためには、側壁面102aと接続流路の底面105aとが交わる領域が曲面からなるよりも、図4のように、角部を形成していることが好ましい。
図3に示される開口部102の開口形状(基板の積層方向から見たときの形状)は、四角形状となっているが、これに限定されるものはなく、たとえば円形状、多角形状などの種々の形状を採り得る。ただし、開口部の開口形状は、次に示すように、接続流路と開口部との接続面(接続流路と開口部とが連結している面)と、計量後における液体の液面との関係を考慮して決定することが好ましい。
図5は、計量部の接続流路および開口部近傍を拡大して示す図であって、接続流路と開口部との接続面と、計量後における液体の液面との関係を示す概略上面図である。図5における点線は、計量後、遠心力の印加を停止したときの計量された液体の液面の位置を示している。図5(a)は、図3に示される計量部100と同じ構造を有する計量部の場合を示す。図5(a)に示されるように、接続流路と開口部との接続面が、計量された液体の液面に対して平行ではなく角度を有するように、当該接続面の向きを調整しておくことにより、当該液面と開口部との接触が点接触となるため、接続流路および計量部本体内に留まるべき計量された液体と廃液との液切れがより良好となり、計量誤差をより小さくすることができる。一方、開口部の開口形状を円形状とした場合(図5(b))や、接続流路と開口部との接続面を、計量された液体の液面に対して平行とした場合(図5(c))には、当該液面と開口部との接触が点接触ではなく(あるいは点接触となりにくく)、液切れは、図5(a)の場合ほど良好ではない傾向にある。したがって、接続流路と開口部との接続面が、計量された液体の液面に対して角度を有するように、接続流路と開口部とを接続することが好ましく、また、開口部の開口形状等を調整することが好ましい。なお、計量部本体に液体を導入し、計量を行なう際に印加される遠心力の向きは、図5に示されるような液面位置を形成する方向、すなわち、計量部本体内の空間全体ならびに、接続流路内の一部および導入流路内の一部が液体で満たされるような方向であることが好ましい。
なお、図4において開口部102は、第1の基板201を厚み方向に貫通する貫通穴からなるが、本発明において開口部はかかる形態に限定されるものではない。たとえば、開口部は、第1の基板表面に設けられた溝(凹部)であってもよい。この場合、廃液は、当該溝内部に収容されることとなる。
次に、導入口103に接続された導入流路106について説明する。導入流路106は、液体を導入口103に誘導するための機能を有するとともに、計量部本体に導入される液体の流量を制御する機能をも果たす。液体の流量を適切な量に制限することにより、計量部本体内に液体とともに、空気が混入することを抑制または防止することができる。ここで、導入流路106の深さNを計量部本体の深さLより小さくすると、導入流路106の流量制御機能をより向上させることができる。良好な流量制御機能を付与するために、導入流路106の深さNおよび幅は、それぞれ0.2〜0.5mm程度とすることが好ましい。また、上記と同様の理由から、計量部本体の底面101aと導入流路106の底面とは、傾斜面によって接続されていることが好ましい。
本発明においては、図3に示されるように、計量部に空気穴130を設けておくことが好ましい。空気穴を形成しておくことにより、計量部本体内などに存在する空気や液体の導入時に一緒になって流入する空気を排出するための経路が確保されることとなるため、液体の計量部本体への導入、廃液の排出などの液体の移動をスムーズに行なうことができる。空気穴の位置は特に制限されるものではない。空気穴の形成は、たとえば、第1の基板表面に形成された壁に凹部を形成することにより行なうことができる。
以下、実施例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図6〜8は、本発明のマイクロチップの一例を示す平面図であり、当該マイクロチップの使用前における流体回路内の液体の状態および当該マイクロチップを用いて行なわれる流体処理の一部の工程における液体の状態を示すものである。図6〜8において、(a)は、第1の基板の一方の表面に形成された溝形状を示すものであり、マイクロチップが有する2層の流体回路のうちの一方の流体回路(以下、上側流体回路ともいう。)構造を示す。また、図6〜8において、(b)は、第1の基板の他方の表面に形成された溝形状を示すものであり、マイクロチップが有する他方の流体回路(以下、下側流体回路ともいう。)構造を示す。このマイクロチップ600は、実際には、当該第1の基板を挟持する第2の基板および第3の基板を備えるが、図6〜8においては省略している。以下、図6〜8を参照しながら、当該マイクロチップを流体処理操作の一部について説明する。
図6は、流体処理を行なう前(使用前)の状態を示す平面図である。図6に示されるように、マイクロチップ600は、全血中の血漿成分または血球成分に混合される試薬を収容しておくための液体試薬保持部601、602、603、604、605および606を備えており、これらの液体試薬保持部内に、それぞれ試薬R1、R2、R3、R4、R5およびR6をあらかじめ内蔵している。検査・分析の対象となる検体(全血)は、検体注入口607から流体回路内に導入される。また、マイクロチップ600は、本発明に係る計量部である、液体試薬計量部701、702、703、704、705および706を有する。これらの計量部は、それぞれ試薬R1、R2、R3、R4、R5およびR6を計量するための部位である。
マイクロチップ600を用いた全血検査においては、まず、検体注入口607から採取した全血を導入する。次に、図7を参照して、下向き(図7における下向き)の遠心力を印加する。これにより、全血は、分離部710に導入されるとともに、血漿成分と血球成分とに遠心分離される(図7(b)参照)。また、この下向きの遠心力により、各試薬は、第1の基板を厚み方向に貫通する貫通穴801、802、803、804、805、806をそれぞれ通って、下側流体回路に移動する(図7(b)参照)。
ついで、図8を参照して、右向き(図8における右向き)の遠心力を印加する。これにより、分離部710内の血漿成分は、領域aに移動する(図8(b)参照)。また、計量部を有する側の流体回路である下側流体回路に移動していた試薬R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ液体試薬計量部701、702、703、704、705および706に導入され、計量される(図8(b)参照)。計量操作の詳細については、上記したとおりである。これらの液体試薬計量部は、それぞれ接続流路を挟んで計量部本体と対向するように配置された開口部701a、702a、703a、704a、705aおよび706aを備えており、接続流路から溢れ出た過剰の試薬(廃液)は、それぞれ当該開口部を通して、上側流体回路に移動し、収容される(図8(a)参照)。このように、本実施例のマイクロチップ600によれば、液体試薬計量部を用いて、試薬R1〜R6を同時にかつ、正確に計量できる。また、各液体試薬計量部は、流体回路に示す占有面積の低減化が図られている。なお、図8に示される状態を得た後も、適切な方向の遠心力を印加することにより、血漿成分および血球成分の計量、血漿成分または血球成分と各試薬との混合などの流体処理が行なわれるが、ここでは割愛する。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
マイクロチップが備える計量部の構造の一例を示す上面図である。 マイクロチップが備える計量部の構造の他の一例を示す上面図である。 本発明のマイクロチップが備える計量部の構造の一例を示す上面図である。 図3に示されるIII−III’線における概略断面図である。 接続流路と開口部との接続面と、計量後における液体の液面との関係を示す概略上面図である。 本発明のマイクロチップの一例を示す平面図であり、流体処理を行なう前(使用前)の状態を示す平面図である。 図6に示されるマイクロチップを用いて行なわれる流体処理の一工程における液体の状態を示す平面図である。 図6に示されるマイクロチップを用いて行なわれる流体処理の一工程における液体の状態を示す平面図である。
符号の説明
10,60,100 計量部、20,70,101 計量部本体、30 開口、40,80 排出用流路、50,90 廃液溜め、71 導入口、72 排出口、101a 計量部本体の底面、102 開口部、102a 接続流路の底面に連続する側壁面、103 導入口、104 排出口、105 接続流路、105a 接続流路の底面、106 導入流路、107 傾斜面、110 第1壁、120 第2壁、130 空気穴、201 第1の基板、202 第2の基板、203 第3の基板、600 マイクロチップ、601,602,603,604,605,606 液体試薬保持部、607 検体注入口、701,702,703,704,705,706 液体試薬計量部、701a,702a,703a,704a,705a,706a 開口部、710 分離部、801,802,803,804,805,806 貫通穴。

Claims (10)

  1. 表面に溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板と、前記第1の基板上に積層された第2の基板とを含み、
    前記溝と前記第2の基板における前記第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第1の流体回路を有するマイクロチップであって、
    前記第1の流体回路は、液体を計量するための計量部を備え、
    前記計量部は、
    前記液体の計量を行なうための室であって、その一端に設けられた前記液体を導入するための導入口およびその他端に設けられた前記液体を排出させるための排出口を備える計量部本体と、
    前記第1の基板表面に設けられた溝または厚み方向に貫通する貫通穴からなる開口部と、
    前記排出口と前記開口部とを接続する接続流路と、
    を有し、
    前記計量部本体と前記開口部とは、前記接続流路を挟んで対向するように配置されるマイクロチップ。
  2. 前記計量部本体の深さLは、前記接続流路の深さMより大きい請求項1に記載のマイクロチップ。
  3. 前記接続流路の深さMに対する前記計量部本体の深さLの比L/Mは、2/1〜9/1の範囲内である請求項2に記載のマイクロチップ。
  4. 前記計量部本体の底面と前記接続流路の底面とは、傾斜面によって接続されている請求項2または3に記載のマイクロチップ。
  5. 前記開口部を構成する溝または貫通穴の側壁面のうち、前記接続流路の底面に連続する側壁面は、該側壁面と前記接続流路の底面とがなす内角が90度未満となるように、前記第1の基板の厚み方向に対して傾斜している請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロチップ。
  6. 前記接続流路と前記開口部とは、その接続面が、計量された前記液体の前記接続流路内における液面に対して角度を有するように接続される請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロチップ。
  7. 前記導入口には、前記液体を前記導入口へ導くための導入流路が接続されており、
    前記導入流路の深さNは、前記計量部本体の深さLより小さい請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロチップ。
  8. 前記計量部本体の底面と前記導入流路の底面とは、傾斜面によって接続されている請求項7に記載のマイクロチップ。
  9. 前記計量部本体は、略三角形状を有しており、
    前記略三角形状における一角に前記導入口を備え、他の一角に前記排出口を備える請求項1〜8のいずれかに記載のマイクロチップ。
  10. 両表面に形成された溝および/または厚み方向に貫通する貫通穴を備える第1の基板と、前記第1の基板を挟持する第2の基板および第3の基板と、を含み、
    前記第1の基板における一方の表面に設けられた溝と前記第2の基板における前記第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第1の流体回路と、前記第1の基板における他方の表面に設けられた溝と前記第3の基板における前記第1の基板側表面とから構成される空洞部からなる第2の流体回路と、を有するマイクロチップであって、
    前記開口部は、前記第1の流体回路と前記第2の流体回路とを接続する、前記第1の基板を厚み方向に貫通する貫通穴からなる請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロチップ。
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