JP2009269398A - 射出成形機、成形品の製造方法及び液体供給部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイスライド式射出成形等のように成形対象をショット毎に変更する場合でも、成形対象の異なるショット毎に適切な射出条件を設定することができる射出成形機、射出成形方法及び液体供給部品の製造方法を提供する。
【解決手段】同一の加熱シリンダ36を用いてダイスライド式射出成形用の金型装置17に複数種の成形部材を射出成形するための第1ショットと、複数種の成形部材を接合する第2ショットとを行って製品を製造する。操作パネル80の操作に基づき設定部71はショット毎に個別に計量条件及び射出条件を設定し、その設定内容は第1射出条件設定データD1と第2射出条件設定データD2としてメモリ72に記憶される。射出制御部55は第1射出条件設定データD1に基づき射出用モータ40を駆動制御して第1ショットを行い、第2射出条件設定データD2に基づき射出用モータ40を駆動制御して第2ショットを行う。
【選択図】図1
【解決手段】同一の加熱シリンダ36を用いてダイスライド式射出成形用の金型装置17に複数種の成形部材を射出成形するための第1ショットと、複数種の成形部材を接合する第2ショットとを行って製品を製造する。操作パネル80の操作に基づき設定部71はショット毎に個別に計量条件及び射出条件を設定し、その設定内容は第1射出条件設定データD1と第2射出条件設定データD2としてメモリ72に記憶される。射出制御部55は第1射出条件設定データD1に基づき射出用モータ40を駆動制御して第1ショットを行い、第2射出条件設定データD2に基づき射出用モータ40を駆動制御して第2ショットを行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂成形のために溶融樹脂を射出する射出成形機、成形品の製造方法及び液体供給部品の製造方法に関する。
従来、成形品の射出成形を行うときには金型のキャビティに溶融樹脂を射出する射出成形機が用いられる(例えば特許文献1〜3等)。例えば特許文献1には射出成形機を用いたダイスライド式射出成形方法が開示されている。ダイスライド式射出成形方法では、第1ショットで複数の成形部品を一度に成形し、次に金型の可動型を移動させて二つの成形部品を互いの接合箇所を対向させた後に型締めし、第2ショットで射出した溶融樹脂で両成形部品を接合することで一つの樹脂製品を製造する。そして、この2ショットを含む成形サイクルを繰り返すことで、樹脂製品が連続的に製造される。
従来、射出成形機は同一の射出条件でショットを繰り返す構成であった。このため、ダイスライド式射出成形方法で製品を製造する場合、成形部品を成形する第1ショット(1次射出)と、各成形部品を接合する第2ショット(2次射出)とで充填されるべき樹脂量が大幅に異なることから、射出樹脂量の調整や管理が困難であったり、接合ショットの際に樹脂が無駄に消費されたりするなどの問題が生じる。この問題を解消するため、例えば特許文献3には、ダイスライド式射出成形を行う場合に、金型のキャビティに射出される毎回の射出量を一定にできるダイスライド式射出成形用型構造が開示されている。このダイスライド式射出成形用型構造を用いて射出成形を行えば、1回のショットで、左右の半割体の成形と、前のショットで成形された左右の半割体の接合とを一緒に行えるので、毎ショット射出される射出量を一定にすることができる。但し、半割体の成形と接合とが同一ショットで行われるため、半割体の成形と接合とで射出条件は同じになっていた。
また、特許文献3には、射出条件を切り換えることができる射出成形装置が開示されているが、これは同じ成形品(同一成形対象)を製造する場合に成形材料の材質や製造ロットの相異、使用する射出成形装置や金型が相異しても、充填工程から保圧工程へ適切なタイミングで切り換えるものである。
さらに、特許文献4には、一度の成形(1サイクル)中に、射出、保圧工程を複数回行い、成形金型に設けたランナ開閉装置により、キャビティ別に樹脂の充填するタイミングを制御し、異なる形状(容量)のキャビティには同時に樹脂を充填せず、時間をずらして充填することにより、各キャビティに充填する樹脂量を安定させる射出成形機が開示されている。また、この特許文献4には、型開き前に次の成形1サイクル、すなわち全キャビティに充填するのに必要な樹脂の計算を行っている構成と、1サイクル中に行う複数の射出、保圧工程の度に次の射出、保圧工程での充填に必要な樹脂量の計量を行う構成とが開示されている。
ところで、ダイスライド式射出成形法で成形品を製造する場合、複数種の成形部品を成形する第1ショットと、複数種の成形部品を接合する接合用キャビティへの射出のための第2ショットとで、充填される樹脂体積や充填される樹脂形状が異なることから、厳密には各ショット毎に適切な射出条件(射出速度や射出時間等の充填条件、及び保圧値や保圧時間等の保圧条件など)が存在する。しかし、従来の射出成形機では、二色成形機などの多色成形機を使用しない限り、ショット毎に射出条件を変更することができなかった。そのため、充填される樹脂体積及び樹脂形状が大きく異なるにも関わらず、毎ショット同じ射出条件で行わなければならず、このことが例えば不良品発生の原因になったり、部品成形と部品接合との両方に適した射出条件の条件出しに手間がかかるなどの問題があった。もちろん、複数種の成形部品を異なる樹脂材料で成形するダイスライド式射出成形の場合は、多色成形機を用いる必要はあるものの、複数種の成形部品を同じ樹脂材料を使用してダイスライド式射出成形を行う場合は、同じ樹脂材料を使用するにも関わらず、多色成形機を使用せざるを得ないという問題があった。なお、特許文献3の射出成形装置は、同一形状のキャビティへ溶融樹脂を射出する場合に、成形材料の材質や製造ロットの相異や金型の相異などがあっても、実質的に同一射出条件が保たれるように、射出圧力の変化量を基に充填工程から保圧工程への切り換えタイミングを調整するだけなので、ダイスライド式射出成形に使用されても、上記の問題が同様に発生する。
また、特許文献4に記載の射出成形機では、一度の成形(1サイクル)中に、射出、保圧工程を複数回行うか、あるいは、一度の成形(1サイクル)中に、射出、保圧、計量工程を複数回行うものの、複数回行う射出、保圧等の工程間での成形条件については記載されておらず、1成形サイクル中の複数回の工程間で成形条件の変更はなかったものと解される。このことは、特許文献4の「発明を解決するための課題」欄において、キャビティの形状すなわち容量が異なる金型では、一定の成形条件で成形を行っても、成形条件等のばらつきによって、各キャビティの成形品重量のばらつきが全キャビティ同一形状の場合に比較して、格段に大きくなり、これが成形品重量ひいては成形品精度のばらつきをもたらす旨の記載からも、明らかである。
特許文献4の「発明を解決するための課題」欄で挙げられた、形状の異なるレンズなどの製品の複数個取り用の金型であれば、キャビティ間で形状の違いによる容量の差はさほど大きくはない。しかし、特許文献1に開示されたダイスライド式射出成形方法などでは、複数の成形部品の成形とそれらの接合箇所の成形とで、キャビティ間の容量が大きく異なる。このような複数のキャビティ間でその容量が大きく異なる金型を用いる射出成形では、1成形サイクル内での複数回の成形を同じ成形条件で行うと、1成形サイクル内で成形されるすべての成形品で必要な成形品重量及び成形品精度を確保することが非常に困難になる。そのため、1成形サイクル内で成形条件の変更ができない射出成形機では、キャビティの容量が大きく異なる金型を用いて注入樹脂量が大きく異なる複数の成形を同一の成形サイクル内で実施することは、成形品精度の観点から事実上困難であったという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダイスライド式射出成形等のように成形対象をショット毎に変更する場合でも、成形対象の異なるショット毎に適切な射出条件を設定することができる射出成形機、成形品の製造方法及び液体供給部品の製造方法を提供することにある。
本発明は、溶融樹脂を射出するための少なくとも一の射出シリンダを有する射出装置と、該射出装置の射出先となる金型を取着可能な型締装置とを有する射出成形機であって、成形対象の異なる複数の射出ショットを含む成形サイクルを設定可能であると共に前記成形サイクル内で同一の射出シリンダから射出される複数の射出ショット毎に異なる射出条件を個別に設定可能な設定手段と、前記設定手段により設定された成形サイクルの設定内容を示す成形サイクル設定データ及び射出ショット毎に設定された射出条件の設定内容を示す射出条件データとを記憶するための記憶手段と、前記成形サイクル設定データに基づき射出装置及び型締装置を駆動制御して前記成形サイクルを実行するとともに、当該成形サイクル内で同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを実行する場合は前記記憶手段から読み出した射出ショットに対応する射出条件データに基づき前記射出装置を駆動制御して射出ショット毎に射出条件を切り換える制御手段とを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、設定手段により、成形対象の異なる複数の射出ショットを含む成形サイクルが設定されるとともに、成形サイクル内で同一の射出シリンダから射出される複数の射出ショット毎に射出条件が個別に設定される。これら設定された成形サイクル設定データ及び射出ショット毎に個別の射出条件データが記憶手段に記憶される。制御手段は、成形サイクル設定データに基づいて射出装置及び型締装置を駆動制御して成形サイクルを実行するとともに、成形サイクル内の同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを実行する場合は射出ショットに対応する射出条件データに基づいて射出ショット毎に射出条件を切り換える。よって、同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを含む成形サイクルを行う場合、同一の射出シリンダによる射出ショットであっても、成形対象に応じた適切な射出条件で射出成形を行うことができる。
また、本発明の射出成形機では、前記設定手段は、前記射出条件に加え、計量条件を射出ショット毎に個別に設定可能であり、前記記憶手段には、前記設定手段により設定された前記計量条件の設定内容を示す計量条件データが記憶され、前記制御手段は、前記成形サイクル内の同一射出シリンダによる複数の射出ショットの計量工程を行う場合は、前記記憶手段から読み出した前記計量条件データに基づいて前記射出装置を駆動制御することで、射出ショットに応じた計量条件に切り換えることが好ましい。
この発明によれば、設定手段により射出ショット毎に計量条件も設定できるので、成形対象の体積(サイズ)が異なっても、その体積に合った適切な量の溶融樹脂を計量することができる。例えば体積の小さな成形対象の射出成形時に過剰の樹脂を捨てたり、金型側に注入される溶融樹脂量をクッション量で抑える機構を設けなくて済む。
本発明の射出成形機では、前記設定手段は、前記射出条件として充填条件及び保圧条件を射出ショット毎に個別に設定可能であることが好ましい。
この発明によれば、成形サイクル内の同一射出シリンダによる複数の射出ショットを行う場合、射出ショットに応じた充填条件及び保圧条件に切り換えできるので、同一射出シリンダによる複数ショットで異なる成形対象を射出成形した場合でも、各成形対象の不良の発生を低減できる。
この発明によれば、成形サイクル内の同一射出シリンダによる複数の射出ショットを行う場合、射出ショットに応じた充填条件及び保圧条件に切り換えできるので、同一射出シリンダによる複数ショットで異なる成形対象を射出成形した場合でも、各成形対象の不良の発生を低減できる。
本発明の射出成形機では、前記射出装置は、前記成形サイクルを構成する複数の射出ショットを同一の射出シリンダで同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂を射出することで行うことが好ましい。
この発明によれば、射出装置を構成する同一の射出シリンダで同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂を射出することで、成形サイクル内の複数の射出ショットを行うため、同一射出シリンダから射出される同じ樹脂及び同一金型を用いて、異なる成形部材(成形対象)を成形できるので、多品種少量生産に対応できる。
本発明の射出成形機では、前記設定手段は、前記設定した射出ショット毎の射出条件から規定されるプロファイルをグラフで表示する表示手段を備え、前記表示手段に表示された前記グラフの形状を変更する操作を行うための操作手段と、前記操作手段により前記グラフの形状を変更する操作入力を受け付けて前記表示手段に表示された前記グラフの形状を変更する表示制御手段と、前記表示制御手段による変更された前記グラフの形状に基づく変更内容を射出条件に反映させることで前記射出条件データを変更する条件変更手段とをさらに備えたことが好ましい。
この発明によれば、射出条件から規定されるプロファイルを表示手段に表示されたグラフで確認できるとともに、操作手段を用いてグラフの形状を変更する操作が行われると、表示制御手段により表示手段に表示されたグラフの形状がその操作どおりに変更される。そして、条件変更手段によりその変更内容が射出条件に反映されることで、射出条件データの変更が行われる。このため、射出条件を数値入力するだけの構成に比べ、射出条件の設定プロファイルをグラフの形状の変更によりきめ細かく設定できるので、同一の射出シリンダで射出ショット毎に異なる射出条件を設定する場合、射出条件の異なる前の成形対象の射出ショット時の溶融樹脂が少し残ることに起因する前の射出条件の影響を極力相殺しうるより適切な射出条件を設定しやすくなる。
本発明の射出成形機では、前記型締装置にダイスライド式射出成形用の金型装置を取着して用いられる射出成形機であり、前記設定手段は同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを含むダイスライド式射出成形用の成形サイクルを設定可能に構成され、
前記制御手段は、ダイスライド式射出成形用の成形サイクルを行う場合、前記複数の射出ショットとして、前記射出シリンダによる溶融樹脂の射出により複数種の成形部材を一度に成形する第1ショットと、該第1ショットの終了後の型開後、前記複数種の成形部材のうち第1成形部材を保持する第1型と、第2成形部材を保持する第2型とを型開閉方向と交差する方向に相対移動させる前記金型のダイスライドの後の型締め後に、前記金型内において前記第1成形部材と前記第2成形部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに溶融樹脂を射出して当該第1及び第2成形部材を接合する第2ショットとを行うことが好ましい。
前記制御手段は、ダイスライド式射出成形用の成形サイクルを行う場合、前記複数の射出ショットとして、前記射出シリンダによる溶融樹脂の射出により複数種の成形部材を一度に成形する第1ショットと、該第1ショットの終了後の型開後、前記複数種の成形部材のうち第1成形部材を保持する第1型と、第2成形部材を保持する第2型とを型開閉方向と交差する方向に相対移動させる前記金型のダイスライドの後の型締め後に、前記金型内において前記第1成形部材と前記第2成形部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに溶融樹脂を射出して当該第1及び第2成形部材を接合する第2ショットとを行うことが好ましい。
この発明によれば、成形サイクルに複数の射出ショットを設定してダイスライド式射出成形を行う場合、複数種の成形部材(第1成形部材及び第2成形部材)を成形する第1ショットと、第1成形部材及び第2成形部材を接合する第2ショットとが、同一の射出シリンダからの異なる射出条件での射出により行われる。よって、ダイスライド式射出成形を射出成形機の同一の射出シリンダからの射出により行うことができ、しかも第1及び第2成形部材を射出成形する第1ショットに比べ、接合部分を射出成形する第2ショットがその射出される樹脂体積が小さく、かつ充填される樹脂形状も比較的細長いなど異なっても、それぞれの体積や形状に応じた適切な射出条件(さらには計量条件)で射出成形できる。このため、第1及び第2ショットをそれぞれ異なる射出シリンダからの射出で行う必要がなくなるので、樹脂材料が同じであるにも関わらず、複数の射出シリンダを備えた例えば二色成形用の射出成形機を用いる必要がなくなる。
本発明は、複数種の成形部材を同一金型を用いて射出成形機で射出成形する成形品の製造方法であって、前記射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティに順番にそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って成形品を製造する場合に、前記金型の第1キャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って第1成形部材を成形する1次射出ステップと、前記金型の第2キャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記第1射出条件と異なる第2射出条件で行う2次射出ステップとを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、射出成形機の同一の射出シリンダから同一金型の異なるキャビティに順番に射出する1次射出と2次射出をそれぞれ異なる射出条件で行うことで、第1成形部材と第2成形部材を製造でき、上記射出成形機の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明は、ダイスライド式射出成形による成形品の製造方法であって、射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティにそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って成形品を製造する場合に、前記金型のキャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って複数種の成形部材を一度に成形する1次射出ステップと、前記金型を構成する第1型と第2型に種類の異なる前記成形部材をそれぞれ保持させたまま当該第1型と第2型を前記種類の異なる成形部材が互いに対向する接合位置まで型開閉方向と交差する方向に移動させるとともに前記金型を型締めする金型スライドステップと、前記種類の異なる成形部材を接合するための接合箇所に溶融樹脂を射出する2次射出を前記1次射出と異なる第2射出条件で行う2次射出ステップとを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、ダイスライド式射出成形を行う場合、第1ショット及び第2ショットを同一の射出シリンダを用いて行うことができ、上記射出成形機の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明は、前記1次射出ステップにおける計量工程では第1計量条件で計量を行い、前記2次射出ステップにおける計量工程では、前記第1計量条件と異なる第2計量条件で計量を行うことが好ましい。
この発明によれば、射出ショット毎に計量条件も切り換わるので、成形対象の体積(サイズ)が異なっても、その体積に合った適切な量の溶融樹脂を計量でき、例えば体積の小さな成形対象の射出成形時に樹脂を捨て量が多くなったり、金型側に注入される溶融樹脂量をクッション量で抑える機構を省くことができる。
本発明の成形品の製造方法では、ダイスライド式射出成形において、前記第1計量条件は前記第2計量条件に比べ計量値が大きく、かつ前記第1射出条件は前記第2射出条件に比べ、射出速度が高速かつ保圧力が高くなるように設定されることが好ましい。
この発明によれば、複数種の成形部材を成形する第1ショットでは第1計量条件及び第1射出条件で1次射出が行われ、複数種の成形部材を接合する第2ショットでは、第1計量条件より計量値が小さい第2計量条件で計量が行われるとともに、第1射出条件よりも、射出速度が低速かつ保圧力が低い第2射出条件で2次射出が行われる。よって、同じ樹脂材料を使用してダイスライド式射出成形を行う場合に、複数の射出ショットを同一の射出シリンダを用いて行うことができる。
本発明は、液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路が形成された支持部と、前記流路と連通する状態に前記支持部に接合された供給針とを有する液体供給部品の製造方法であって、射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティに順番にそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って前記支持部と前記供給針とを製造する場合に、前記金型の第1キャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って前記支持部と前記供給針のうち一方を成形する1次射出ステップと、前記金型の第2キャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記第1射出条件と異なる第2射出条件で行って前記支持部と前記供給針のうち他方を成形する2次射出ステップとを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、射出成形機の同一の射出シリンダから同一金型の異なるキャビティに順番に射出する1次射出と2次射出をそれぞれ異なる射出条件で行うことで、支持部と供給針とをそれぞれに適した射出条件で製造でき、上記射出成形機の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明は、液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路が形成された支持部と、前記流路と連通する状態に前記支持部に接合された供給針とを有する液体供給部品を、ダイスライド式射出成形により製造する液体供給部品の製造方法であって、射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティにそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って液体供給部品を製造する場合に、前記金型のキャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って前記支持部と前記供給針とを一度に成形する1次射出ステップと、前記金型を構成する第1型と第2型に前記支持部と前記供給針をそれぞれ保持させたまま当該第1型と第2型とを、前記支持部と前記供給部品とが接合する際の位置に配置されるまで型開閉方向と交差する方向に相対移動させるとともに前記金型を型締めする金型スライドステップと、前記支持部と前記供給針とを接合するための接合箇所のキャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記1次射出と異なる第2射出条件で行って前記支持部と前記供給針とを接合させる2次射出ステップとを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、ダイスライド式射出成形を行う場合、第1ショット及び第2ショットを同一の射出シリンダを用いて行うことで、支持部及び供給針の成形と、支持部及び供給針の接合のための成形とを、それぞれに適した射出条件で行うことができることから、上記射出成形機の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1は、射出成形機の電気的構成を示す概略図である。射出成形機10は、金型装置11に溶融樹脂を射出するための射出装置12(押出機)と、金型装置11を構成する金型の開閉及び型締めを行うための型締装置13と、各装置11〜13を制御する制御装置14とを備えている。
図1は、射出成形機の電気的構成を示す概略図である。射出成形機10は、金型装置11に溶融樹脂を射出するための射出装置12(押出機)と、金型装置11を構成する金型の開閉及び型締めを行うための型締装置13と、各装置11〜13を制御する制御装置14とを備えている。
型締装置13は、固定盤15と可動盤16とを備える。金型装置11を構成する金型17の固定型18が固定盤15に取着され、金型17の可動型19が可動盤16に取着されることで、金型装置11は型締装置13に取り付けられる。固定型18と可動型19が接合した型閉状態で金型17の内部にはキャビティ17aが形成される。本実施形態の金型装置11はダイスライド式成形用であり、可動型19は固定型18に対して型開閉方向(図1では左右方向)と、この型開閉方向と直交する上下方向へのスライドが可能となっている。なお、本実施形態では、固定型18と可動型19とにより、第1型と第2型とが構成される。
可動盤16は型締装置13を構成する油圧シリンダ20により金型17の型開閉方向に移動可能に構成されており、油圧シリンダ20のロッドが突出することで金型17が型閉じし、油圧シリンダ20のロッドが退避することで金型17が型開きするように構成されている。また、この油圧シリンダ20の動力は金型17を型締めするための型締め力としても用いられる。また、可動型19はダイスライド用のシリンダ21(例えば油圧シリンダ)により上下方向に移動可能に構成されている。金型17が開いた状態でシリンダ21がロッドを突出又は退避させる方向に駆動されて、可動型19の固定型18に対する上下方向の相対位置を変化させることで、型閉状態で金型17内に形成されるキャビティの形状、すなわち成形対象を変更できるようになっている。
また、型締装置13には、成形終了の際の型開き時に成形品(製品)を金型17から突き落とすためのエジェクタピン23を突出駆動させるシリンダ22が設けられている。図1では、エジェクタピン23は二本のみ示しているが、成形品を取り外すために必要なその他の箇所にも設けられている。また、本実施形態の金型装置11は成形品に斜めの孔(流路等)を形成するためのスライドピン24を突出可能な斜めシリンダ25が内蔵されている。
また、金型装置11には、金型17を所望温度に加熱するためのヒータ26と、金型17の温度を検出するための温度センサ27が設けられている。なお、図1では、温度センサ27を一個のみ示しているが、実際には後述する第1ショットで複数の異なる成形品を一度に成形するが、そのとき成形品別の各キャビティの壁面温度を個別に検出可能であり、かつ第2ショット用のキャビティの壁面温度を個別に検出可能に1種類のキャビティにつき2〜5個の温度センサ27が取り付けられている。また、ヒータ26は、例えば個別の温度制御が可能な複数個のヒータにより構成され、金型17の成形品別のキャビティ毎に異なる温度設定ができるような温度分布を形成することができる。制御装置14は、各温度センサ27が検出した成形品別の各キャビティの内壁面温度が、設定された目標温度となるように各所のヒータ26への通電量をフィードバック制御(温度制御)することにより金型17に所定温度分布を形成する。
型締装置13を構成する油圧シリンダ20及びエジェクタピン用のシリンダ22は、制御装置14内の型締制御部31が、ポンプ28を油圧発生源とする油圧回路上に設けられた弁切換部29を切換え制御してその油路の開閉を切り換えることで個別に油圧制御される。
また、可動型19を上下方向にスライドさせるためのシリンダ21及びスライドピン用の斜めシリンダ25は、制御装置14内の金型制御部32が、ポンプ28を油圧発生源とする同じ油圧回路上に設けられた弁切換部30を切換え制御してその油路の開閉を切り換えることで個別に油圧制御される。また、金型制御部32は温度センサ27からの検出温度に基づき金型加熱用の各所のヒータ26の通電量を制御して金型17の加熱温度を調整する。なお、本実施形態の金型装置11は、ダイスライド式成形用のものであって、第1ショットで一度に二種類の成形部材を成形することが可能である。そして、これら二種類の成形部材を成形するための二種類のキャビティ部分、及び第1ショットで成形された二種類の成形部材を第2ショットで接合するために溶融樹脂が注入される接合用のキャビティ部分が、それぞれに適した加熱温度になるように金型17の温度制御が行われる。
次に射出装置12の構成を説明する。
射出装置12は、金型17のキャビティ17a内に溶融樹脂を射出する装置であり、内部に射出スクリュー35が軸方向移動自在に挿入された加熱シリンダ36を有している。射出スクリュー35は、加熱シリンダ36内に回転可能かつ軸方向に移動可能に配置されている。また、加熱シリンダ36には射出スクリュー35の後部寄り(図1における右側)位置に、成形材料供給用のホッパー37が設けられている。ホッパー37から加熱シリンダ36の内部に導入された成形材料(樹脂原料)は、射出スクリュー35の回転によってノズル36a(射出口金)側へ移送されつつ混練・剪断されることにより加熱されて可塑化される。なお、加熱シリンダ36の外周面には可塑化のための加熱を補助するバンドヒータ38が設けられている。
射出装置12は、金型17のキャビティ17a内に溶融樹脂を射出する装置であり、内部に射出スクリュー35が軸方向移動自在に挿入された加熱シリンダ36を有している。射出スクリュー35は、加熱シリンダ36内に回転可能かつ軸方向に移動可能に配置されている。また、加熱シリンダ36には射出スクリュー35の後部寄り(図1における右側)位置に、成形材料供給用のホッパー37が設けられている。ホッパー37から加熱シリンダ36の内部に導入された成形材料(樹脂原料)は、射出スクリュー35の回転によってノズル36a(射出口金)側へ移送されつつ混練・剪断されることにより加熱されて可塑化される。なお、加熱シリンダ36の外周面には可塑化のための加熱を補助するバンドヒータ38が設けられている。
この射出スクリュー35の前後方向(図1における左右方向)の推進力は、射出装置12の後端部に設けられた射出用モータ40(例えばサーボモータ)の駆動力により与えられる。射出用モータ40の回転力はプーリ41,42に巻き掛けられたベルト43(例えばタイミングベルト)を介してボールネジ44に伝達される。ボールネジ44の回転により前進・後退するナット45は、移動体46(プレッシャプレート)に固定されている。移動体46は図示しないリニアガイド等の案内手段によりベースフレーム(図示せず)上を前後方向に移動可能な状態に設けられている。移動体46の前進・後退運動は、それぞれ同軸上に設けられた圧力センサ47(例えばロードセル)、中間軸48、ベアリング49及び射出軸50を介して射出スクリュー35に伝達されるようになっている。
射出軸50には、その外周面上の溝部とプーリ52との間に巻き掛けられたベルト51を介して回転用モータ53(例えばサーボモータ)の回転力が伝達されるようになっている。回転用モータ53の回転力がプーリ52及びベルト51を介して射出軸50に伝達されることで、射出スクリュー35は射出軸50と共に一体回転する。
射出装置12が溶融樹脂を射出する射出ショットは、加熱シリンダ36内における射出スクリュー35の先端側に必要量の溶融樹脂を計量しつつ貯える計量工程と、計量した溶融樹脂を射出スクリュー35を前進させて金型17のキャビティ17a内に射出する射出工程とを備える。射出工程は、溶融樹脂でキャビティ17aを充填するまでの充填工程と、金型17に充填した溶融樹脂を逆流防止目的や溶融樹脂の冷却過程での収縮による減量分を補う目的で加圧状態に保つ保圧工程とからなる。
計量工程では、加熱シリンダ36内を射出スクリュー35が回転しながら後退することにより、射出スクリュー35の前方、すなわち加熱シリンダ36の前端に開口するノズル36a側の室に溶融樹脂が貯えられる。射出スクリュー35の前方に貯えられる溶融樹脂の量が徐々に増加してその圧力が射出スクリュー35に作用することにより射出スクリュー35が後退し、その後退量を計測することで、射出スクリュー35の前方に貯えられる溶融樹脂量、つまり次の射出工程で射出するための溶融樹脂の計量が行われる。
射出工程のうち最初に行われる充填工程では、射出用モータ40の駆動によって加熱シリンダ36内を射出スクリュー35が前進することにより、射出スクリュー35の前方に貯えられた溶融樹脂を、ノズル36aから射出して金型17のキャビティ17aに充填する。このとき射出スクリュー35が溶融樹脂を押す力が圧力センサ47により射出圧力として検出されるので、射出圧力を監視しつつ充填工程を行うことが可能となっている。なお、充填工程は、射出された溶融樹脂がキャビティ17a内を充填する過程であり、設定された射出速度に沿って充填が進められるように速度制御が行われる。
充填工程の終了、すなわち充填工程から保圧工程への切り換わりタイミングは、加熱シリンダ断面積×射出スクリュー前進量から求められる射出量が、既知であるキャビティ充填量もしくはその少し手前の規定量に達する時のスクリュー位置である切換位置xswに射出スクリュー35が到達したことをもって判断される。
保圧工程では、設定された保圧値を保つように圧力制御が行われる。すなわち、保圧工程では、金型17のキャビティ17aへの溶融樹脂の充填完了後、圧力センサ47により検出された射出圧力を所望の保圧力になった状態で保持する。この保圧力の調整は、射出スクリュー35の位置を調整することにより行われる。充填工程終了時点の比較的高圧力の状態から、射出スクリュー35を後退させれば射出圧力が低下し、その射出圧力が保圧値になるように射出スクリュー35の位置を調整する。
制御装置14は、全体制御を司る主制御部54と、射出用モータ40を制御するための射出制御部55と、回転用モータ53を制御するための計量制御部56とを備えている。また、制御装置14には、射出用モータ40の回転を検出するエンコーダ57からの入力パルスをカウントして射出スクリュー35の位置を示す計数値を計数する位置カウンタ58を備える。位置カウンタ58が計数するスクリュー位置xは、最前進位置(最もノズル側に移動した時の位置)を原点とし、原点からの後退方向の距離として示される。
計量制御部56は、位置カウンタ58のカウント値として把握されるスクリュー位置xと、回転用モータ53のエンコーダ59からの単位時間当たりの入力パルス計数値から把握される回転速度情報とに基づいて、モータドライバ60を介して回転用モータ53を駆動制御する。この場合、計量制御部56は、回転用モータ53の検出回転速度が目標回転速度となるように回転用モータ53を回転数制御することで、射出スクリュー35の回転速度を制御する。そして、計量制御部56は、射出スクリュー35が回転しながら後退する過程において、位置カウンタ58のカウント値として把握されるスクリュー位置xが、予め設定された計量値に相当する計量完了位置xoに達すると、回転用モータ53の回転駆動を停止させる。
また、射出制御部55は、位置カウンタ58のカウント値として把握されるスクリュー位置xと、圧力センサ47により検出された射出圧力とに基づいてモータドライバ61を介して射出用モータ40を駆動制御する。この場合、射出制御部55は、充填工程において、エンコーダ57からの単位時間当たりの入力パルス数から把握される射出速度が目標射出速度となるように射出用モータ40の回転速度を制御することで、射出速度制御を行う。また、射出制御部55は、充填工程中、位置カウンタ58のカウント値として把握されるスクリュー位置xを監視し、スクリュー位置xが切換位置xswに到達すると、充填工程(射出速度制御)から保圧工程(射出圧力制御)への切り換えタイミングとして決定する。さらに、射出制御部55は、保圧工程において、圧力センサ47からの検出値から把握される射出圧力が目標射出圧力となるように射出用モータ40の回転位置を制御することで、射出圧力制御を行う。なお、エンコーダ57からの入力パルスを計数する位置カウンタ58に替え、移動体46の位置を検出可能な位置センサを設け、位置センサからの検出信号に基づきスクリュー位置xを検出する構成も採用できる。
射出制御部55は、射出工程(充填工程及び保圧工程)における各種制御を行うために、射出位置監視部62、射出速度制御部63、射出圧力制御部64、第1タイマ65及び第2タイマ66を備えている。
また、制御装置14は、成形サイクルの項目や射出条件の設定などを司る設定部71、設定された成形サイクル設定データや射出条件設定データ等を記憶するためのメモリ72を備えている。さらに制御装置14は、成形サイクルのうち何ショット目(第Nショット目)の射出であるかを管理するショット管理部73、及びショット管理部73で管理された第Nショット目と対応する第N射出条件設定データが計量制御部56及び射出制御部55に読み出されるようにメモリ72の読み出し先位置(先頭アドレス)を切り換える切換部74を備えている。
射出成形機10は、各種設定データの入力操作を行うための操作パネル80を備えている。操作パネル80は、表示装置81(例えば液晶表示装置)とキーボード等の操作部82とを有している。本実施形態の射出成形機10は、射出ショット毎に個別に射出条件を設定して射出条件の異なる複数の射出ショットを含む一つの成形サイクルを設定することが可能となっている。メモリ72には、成形サイクルを構成する射出ショット数、射出ショットの順番、射出ショット毎の射出条件などの各種設定を行うための設定画面を表示装置81に表示させるための表示データが記憶されている。設定部71がその表示データに基づき表示ドライバ83を介して表示装置81に設定画面を表示させるとともに、ユーザが操作部82を操作して成形サイクルや射出ショット毎の射出条件等を設定することが可能となっている。設定部71は、入力設定された設定データをメモリ72に記憶するとともに、ショット毎に入力設定された射出条件設定データD1,D2については、図1に示すようにメモリ72の射出ショット別の記憶領域に記憶する。なお、図1の例では、2種類の射出ショット「A」「B」が、この順番で実施される成形サイクルが設定された場合にメモリ72に記憶される射出条件設定データD1,D2を示している。このように2種類の射出ショットA,Bが「A→B」の順番で実施する成形サイクルが設定された場合、メモリ72には、射出ショットAの射出条件である第1射出条件設定データD1と、射出ショットBの射出条件である第2射出条件設定データD2とが記憶される。
例えば、N種類の射出ショットA,B,…,Zがこの順番でそれぞれ異なる個別の射出条件が指定されて成形サイクルが設定された場合は、射出ショットA,B,…,Zの個別の射出条件の設定データとして、第1射出条件設定データ、第2射出条件設定データ、…、第N射出条件設定データがメモリ72の対応するショットの記憶領域に記憶されることになる。なお、本実施形態で言う「成形サイクル」とは、射出条件を個別に設定して射出条件の異なる複数ショットを含む成形を行う場合は、ショット1回ごとの成形サイクル(一般的な成形サイクル)を複数含む全体サイクルを指すものである。
図2は、表示装置81に表示される設定画面の一例を示す。
図2(a)は成形サイクル設定画面90である。この設定画面90は、1回の成形サイクルを構成する各工程の指定と、指定した各工程の実施順序を設定するための設定画面である。四角枠状の工程入力欄91に操作部82の操作で工程名を順番に入力する。この設定画面90の例では、「型閉」→「スライドピン突出」→「射出A」→「スライドピン退避」→「型開」→「ダイスライド」→「フィルタセット」→「型閉」→「射出B」→「型開」→「製品取出」が工程名として工程入力欄91に入力設定されている。成形サイクルを構成する各工程の入力が完了すると、OKボタン93を操作して設定内容を確定する。
図2(a)は成形サイクル設定画面90である。この設定画面90は、1回の成形サイクルを構成する各工程の指定と、指定した各工程の実施順序を設定するための設定画面である。四角枠状の工程入力欄91に操作部82の操作で工程名を順番に入力する。この設定画面90の例では、「型閉」→「スライドピン突出」→「射出A」→「スライドピン退避」→「型開」→「ダイスライド」→「フィルタセット」→「型閉」→「射出B」→「型開」→「製品取出」が工程名として工程入力欄91に入力設定されている。成形サイクルを構成する各工程の入力が完了すると、OKボタン93を操作して設定内容を確定する。
次に成形サイクルのうち射出工程について射出条件を設定する。図2(b),(c)が射出条件設定画面94,95である。図2の例では、成形サイクルの射出工程として2種類の射出A,Bが設定されている。このように一つの成形サイクル内で異なる複数の射出工程が設定された場合、射出工程別に射出条件の設定が可能となっており、例えば図2(b)に示す射出Aの射出条件を設定するための射出条件設定画面94と、図2(c)に示す射出Bの射出条件を設定するための射出条件設定画面95とが順番に表示される。図2(b),(c)に示すように、射出条件設定画面94,95には、計量、射出速度、射出圧力、射出時間、保圧、保圧時間の入力欄96が設けられ、操作部82の操作で入力欄96に項目毎の設定値を入力する。射出条件の入力が完了すると、OKボタン97を操作して設定内容を確定する。なお、図2(b),(c)では省略しているが、最大射出圧力(射出圧力上限値)や、充填工程から保圧工程への切換位置xsw(保圧開始位置)などの他、冷却時間、型閉速度、型開速度、型締力、スクリュー回転速度、金型温度(同一ショット内の成形品別温度)などの設定も可能となっている。
図2(d),(e)は、射出条件設定画面94,95での設定内容がグラフで表示されるとともに、設定の修正(変更)が可能な射出条件修正設定画面98,99を示す。例えば、この修正設定画面98,99において修正ボタン100を操作すると、修正可能なアクティブ状態となる。この状態で、グラフ線上のドットを選択してその設定値を変更したり、方向ボタンでドットの位置を上下左右にシフトさせたりすることにより、グラフの波形形状を変更して設定内容の調整が可能となっている。この修正設定画面98,99の例では、射出圧力P、射出速度V、スクリュー位置x(射出位置)の各波形プロファイルを示すグラフが示されているが、他の設定内容をグラフ化表示してもよい。この修正設定画面98,99でOKボタン101を操作すると、修正後の射出条件設定内容が確定される。
図1に戻って、設定部71は、図2に示す各種の設定画面90,94,95,98,99で設定された設定内容を射出条件設定データとしてメモリ72に記憶する。図2(b)〜(e)の設定画面でショット別に設定された射出条件は、第1ショット(射出A)の第1射出条件設定データD1と、第2ショット(射出B)の第2射出条件設定データD2としてメモリ72のショット別の記憶領域にそれぞれ記憶される。なお、設定部71は、詳しくは、射出速度、射出時間、保圧値、保圧時間などを設定するための射出条件設定部、計量値やスクリュー回転速度等を設定するための計量条件設定部とを備える。
射出成形機10の射出成形動作は、計量制御部56及び射出制御部55が、メモリ72から読み出した射出条件設定データDN(但しN=1,2,,…,M)に基づいて回転用モータ53及び射出用モータ40を駆動制御することにより行われる。このとき制御装置14内の切換部74とショット管理部73は、計量制御部56及び射出制御部55が、メモリ72から読み出すべき射出条件設定データを切り換える。
ショット管理部73は、次のショットが、実行中の成形サイクル内の第Nショット(但し、N=1,2,…,M)であるかを管理する。例えばショット管理部73は、成形サイクル内のショット回数を計数するカウンタを備え、成形サイクル開始時にカウンタに初期値N=1をセットし、1ショット終了する度に次ショット開始前のタイミングでカウント値を「1」ずつインクリメントする。
切換部74は、メモリ72から読み出すべき射出条件設定データが、ショット管理部73が管理するショット回数Nに応じた第N射出条件設定データとなるように、メモリ72からの読み出し位置を切り換える。すなわち、切換部74は、ショット管理部73の管理するショット回数が「N」である場合、メモリ72からの読み出し位置を第N射出条件設定データの記憶領域の先頭アドレスに切り換える。このメモリ72の読み出し位置の切り換えにより、計量制御部56及び射出制御部55に、次の第Nショットに対応する第N射出条件設定データを読み取らせる。もちろん、切換部74は読み出し先の先頭アドレス等の管理のみ行い、計量制御部56及び射出制御部55が、切換部74の指定する先頭アドレスを参照して、メモリ72に直接アクセスして第N射出条件設定データを読み出す構成も採用できる。ここで、計量制御部56は第N射出条件設定データDNのうち計量条件データ(計量値、スクリュー回転速度等)を読み取り、射出制御部55が射出条件データ(射出速度V1,V2、射出圧力P、射出時間Ta,Tb、保圧値P1,P2、保圧時間T1,T2、切換位置xasw,xbsw等(図3参照))を読み取る。
なお、一つの成形サイクル内に複数ショットを同一射出条件で設定することも可能である。この場合、設定部71はショット回数Nに対応する射出条件設定データを引き当てるためのテーブルデータを作成してメモリ72に記憶する。そして、成形動作中において、切換部74は、ショット回数Nを基にテーブルデータを参照して引き当てた第K射出条件設定データが読み取られるように読み取り先の先頭アドレスの切り換えを行う。例えば一つのサイクル内で射出「A→B→A」が設定された場合、切換部74は、ショット数N=1、N=3を基にテーブルデータを参照して引き当てた第1射出条件設定データD1の先頭アドレスに切り換え、ショット数N=2を基にテーブルデータを参照して引き当てた第2射出条件設定データD2の先頭アドレスに切り換える。
計量制御部56は、計量工程に移ると、回転用モータ53を回転駆動させて射出スクリュー35を回転させることにより射出スクリュー35に計量動作を行わせる。そして、回転しながら後退する射出スクリュー35のスクリュー位置xが、加熱シリンダ36内における射出スクリュー35の先端側に貯えられた溶融樹脂量が計量値に達した際の計量完了位置xoに到達した時点で回転用モータ53の回転駆動を停止する。
射出制御部55内の射出位置監視部62は、射出スクリュー35が前進して溶融樹脂を射出する充填工程においてスクリュー位置xが切換位置xswに到達したか否かを監視する。
射出速度制御部63は、充填工程において、エンコーダ57からの単位時間当たりの入力パルス数から把握される射出速度Vを、位置カウンタ58から得られるその時々のスクリュー位置xに応じた射出速度の設定データ(目標射出速度)に一致させるべくモータドライバ61を介して射出用モータ40を速度制御する。これにより、射出スクリュー35の前進速度がその時々のスクリュー位置xに応じた目標射出速度に一致するように制御される。つまり、射出速度制御部63が射出スクリュー35の位置−速度制御を行うことにより、充填工程は実施される。なお、本例では、充填工程では、圧力センサ47からの検出圧に基づき射出圧力が設定データの射出圧力の許容範囲内となるような管理もされる。
また、射出圧力制御部64は、保圧工程において、圧力センサ47からの検出圧力値(背圧検出値)を保圧値の設定データ(目標保圧値)に一致させるべくモータドライバ60を介して射出用モータ40を位置制御する。これにより、保圧工程で、射出スクリュー35がキャビティ17a内の充填後の溶融樹脂を保圧する保圧力が目標どおりとなるように制御される。
第1タイマ65は、射出工程開始時点に計時を開始し、射出工程開始時点からの経過時間である射出時間を計時する。また、第2タイマ66は、保圧開始時点に計時を開始し、保圧開始時点からの経過時間である保圧時間を計時する。そして、射出圧力制御部64は、第2タイマ66の計時する保圧時間が、設定データの保圧時間(目標保圧時間)に達すると、モータドライバ60を介して射出用モータ40を位置制御して射出スクリュー35を後退させることで、保圧工程を終了させる。このように射出圧力制御部64が圧力−時間制御を行うことにより、保圧工程は実施される。
主制御部54は、制御装置14による制御全体を司る他、成形サイクルの全体制御を司り、制御装置14を構成する各部31,32,55,56,58,71,73,74等に対して所定の処理や所定の制御などを実施させるべく指示を与える。なお、メモリ72には、これまで設定した複数(例えば50〜200個)の成形サイクル設定データを記憶しておくことができ、操作パネル80で成形サイクル番号を入力指定することでその番号に応じた成形サイクルを実施させることが可能となっている。また、制御装置14を構成する各部31,32,54,55,56,58,71,73,74等は、CPUがプログラムを実行することにより構築されるソフトウェアであってもよいし、集積回路等により構築されるハードウェアであってもよいし、さらにソフトウェアとハードウェアの協働により構成されていてもよい。
図4は、本実施形態において射出成形機10が成形サイクルを実施して成形される成形品(製品)の一例を示す。図4(a)は成形品(製品)の分解斜視図、同図(b)は成形サイクルで製造された成形品を示す。本例の成形品は、プリンタの記録ヘッドが取り付けられる液体供給部品である。この液体供給部品は、支持部としてのケースヘッド110と、4つのフィルタ111と、4個のインク供給針(以下単に「供給針112」という)とから構成されている。成形サイクルを構成する第1ショット(1次成形)で、図4(a)に示すケースヘッド110及び4個の供給針112を金型17により一度で成形する。図4(a)に示すフィルタ111は、ケースヘッド110の4つの供給路113(流路)の各供給口側に形成された4つの円環状凸部110aの内側にセットされ、4つの円環状凸部110aに4個の供給針112が第2ショットで接合されることで、図4(b)に示す製品115(液体供給部品)が製造される。
詳しくは、第1ショット(1次射出)で各成形部品110,112を成形した後、可動型19をスライドさせて各成形部品110,112を対向する位置に配置する。そして、ケースヘッド110の4つの円環状凸部110aの内側に4つのフィルタ111をセットした後、型閉じして第2ショット(2次射出)を行う。この第2ショットで、ケースヘッド110と4個の供給針112との各接合箇所に溶融樹脂が注入されて、各成形部品110,112がフィルタ111を間に挟む状態で接合される。
すなわち、ダイスライド成形用の金型装置11を用いることで、ケースヘッド110と4個の供給針112とを成形する1次射出と、これら成形部品110,112をフィルタ111を間に挟んで接合する2次射出とを1回の成形サイクルで行う。そして、この成形サイクルを繰り返すことで、図4(b)に示す製品115を連続的に製造する。もちろん、金型17を複数個取りの構造とし、1回の成形サイクル毎に複数個ずつ製品を製造してもよい。本実施形態では、この製品115の供給針112と反対側の面に不図示の記録ヘッド(液体噴射ヘッド)が取着されることで、液体噴射ヘッドユニットが製造される。なお、図4(a)に示すようにケースヘッド110には斜めの孔110bが貫通形成されており、この孔110bを形成するために金型装置11にはスライドピン24を出退させる前述の斜めシリンダ25が設けられている。
次に、本実施形態に係る射出成形機の制御方法について図6及び図7に示すフローチャートに従って、図5を参照しつつ説明する。なお、図6のフローチャートは、記録ヘッド用成形製品を製造するために、型締装置13にダイスライド式成形射出用の金型装置11を取り付けて、ダイスライド式射出成形用の成形サイクルを設定した場合の射出成形機の処理動作(ダイスライド式射出成形処理)を示すものである。また、図5では、ダイスライド式射出成形を分かり易く説明するため、成形品の形状及びキャビティの形状は、実際の記録ヘッド用製品の形状とは異なる模式図で描いている。
成形開始前の状態では、金型装置11は可動型19が下降した初期位置(第1型締位置)に配置されている。そして、成形開始に先立ち図1に示す射出装置12全体を金型17に近付け、射出装置12のノズル36aをキャビティ17aの注入口に当接させて射出成形開始状態とする(図5(a)参照)。この状態から成形サイクルが開始される。
まず図6に示すステップS10において、1次型閉を行う。すなわち、制御装置14の型締制御部31が、弁切換部29を切換制御して油圧シリンダ20のロッドを突出させることで、可動盤16が型閉方向へ移動して金型17の型閉じ及び型締めが行われる(図5(b)参照)。
次のステップS20では、スライドピン24を突出させる。すなわち、制御装置14の金型制御部32が、弁切換部30を切換制御して斜めシリンダ25のロッドを突出させることで、キャビティ17aのうちケースヘッド110を成形する空洞部分を貫通する状態にスライドピン24を突出させる(図5(b)参照)。
次のステップS30では、第1ショットとして1次射出Aを行う。すなわち、制御装置14の計量制御部56及び射出制御部55がメモリ72から読み出した第1射出条件設定データD1に基づき回転用モータ53及び射出用モータ40をそれぞれ駆動制御することで、第1ショットの1次射出A(計量工程、充填工程、保圧工程)が行われる。この結果、図5(c)に示すように、金型17に対しケースヘッド110と供給針112とを1ショットで成形可能な形状を有するキャビティ17aに溶融樹脂が射出される。
ステップS40では、スライドピン24を退避させる。すなわち、制御装置14の金型制御部32が、弁切換部30を切換制御して斜めシリンダ25のロッドを退避させることで、スライドピン24を退避させる(図5(d)参照)。
ステップS50では、1次型開を行う。すなわち、制御装置14の型締制御部31が、弁切換部29を切換制御して油圧シリンダ20のロッドを退避させることで、可動盤16が型開方向へ移動して金型17の型開きが行われる(図5(e)参照)。
次のステップS60では、可動型19をスライドさせる。すなわち、制御装置14の金型制御部32が、弁切換部30を切換制御してスライドシリンダ21のロッドを突出させることで、可動型19を型開閉方向と直交する方向における上方へスライドさせる。そして、このスライドの結果、可動型19が第2型締位置に配置され、可動型19側のケースヘッド110と固定型18側の供給針112とがそれぞれの接合箇所を対向させた状態に配置される(図5(f)参照)。
ステップS70では、フィルタ111をセットする。すなわち、制御装置14は図示しないフィルタセット装置を動作させてケースヘッド110の円環状凸部110aの内側にフィルタ111を1個ずつセット(インサート)する(図5(f)参照)。
ステップS80では、2次型閉を行う。すなわち、制御装置14の型締制御部31が、弁切換部29を切換制御して油圧シリンダ20のロッドを突出させることで、可動盤16が型閉方向へ移動して金型17の型閉じ及び型締めが行われる。この型閉じ状態では、ケースヘッド110と供給針112との接合箇所が突き合わさり、かつ接合箇所の外周に沿って溝状のキャビティ(接合用キャビティ)が形成される(図5(g)参照)。
次のステップS90では、第2ショットとして2次射出Bを行う。すなわち、制御装置14の計量制御部56及び射出制御部55がメモリ72から読み出した第2射出条件設定データD2に基づき回転用モータ53及び射出用モータ40をそれぞれ駆動制御することで、第2ショットの2次射出B(計量工程、充填工程、保圧工程)が行われる。この結果、図5(h)に示すように、金型17に対しケースヘッド110と供給針112との接合箇所の外周に沿って延びる溝状のキャビティに溶融樹脂が注入され、その注入された樹脂によりケースヘッド110と供給針112とが接合される。
ステップS100では、2次型開を行う。すなわち、制御装置14の型締制御部31が、弁切換部29を切換制御して油圧シリンダ20のロッドを退避させることで、可動盤16が型開方向へ移動して金型17の型開きが行われる(図5(i)参照)。
ステップS110では、製品(成形製品)の取り出しを行う。すなわち、制御装置14の型締制御部31が、弁切換部29を切換制御して油圧シリンダ20のロッドを所定量だけ退避させて金型17の型開き量をさらに広げる。そして、型締制御部31が、弁切換部29を切換制御してシリンダ22のロッドを突出させることで、エジェクタピン23を突出させて製品を金型17から取り外す(図5(j)参照)。
そして、ステップS120では、成形サイクル終了であるか否かを判断する。成形サイクルが終了でなければ、ステップS10〜S110の処理を成形サイクルが終了(S120で肯定判定)と判断されるまで繰り返し実行する。こうして製品115が連続的に製造される。
次に射出工程(図6におけるS30及びS90)の制御を行う計量制御部56及び射出制御部55等の制御内容(射出処理ルーチン)を、図7のフローチャートに基づいて詳細に説明する。なお、図7に示す射出処理ルーチンは、1回の成形サイクル内で行われる複数回の射出動作の制御内容を示すものである。計量制御部56及び射出制御部55は、成形サイクル開始後、第1ショットを実施する旨の指示を主制御部54から受け付けると、図7の射出処理ルーチンを開始し、次ショットの開始の指示を主制御部54から受け付ける度にほぼ同様の処理を繰り返す。なお、射出工程では、計量制御部56及び射出制御部55以外に、ショット管理部73及び切換部74も起動する。
まずステップS210では、ショット回数N=1に設定する。すなわち、ショット管理部73がショット回数管理用の例えばカウンタの計数値Nを初期値であるN=1にセットする。
次のステップS220では、第Nショットの射出条件設定データDNを読み出す。すなわち、切換部74がショット管理部73で管理されたショット回数Nに応じてメモリ72から読み出すべき射出条件設定データの先頭アドレスを切り換えているので、計量制御部56及び射出制御部55は、切換部74により指定された先頭アドレスから第N射出条件設定データDNを読み出す。このとき、計量制御部56が第N射出条件設定データDNのうち計量条件データ(計量値やスクリュー回転速度等)を読み出し、射出制御部55が射出条件データ(射出速度、射出圧力、射出時間、保圧、保圧時間、切換位置等)を読み出す。
ステップS230では、可塑化・計量を行う。すなわち、計量制御部56が回転用モータ53を回転駆動させ、計量条件の設定スクリュー回転速度に従って回転用モータ53を速度制御する。この結果、射出スクリュー35が設定スクリュー回転速度で回転する。射出スクリュー35が回転することでホッパー37から供給された成形材料(樹脂原料)が混練・可塑化されつつ前方へ送られ、加熱シリンダ36内における射出スクリュー35の先端側に溶融樹脂が貯えられる。貯えられた溶融樹脂が増えるに連れて射出スクリュー35が後退する。計量制御部56は後退するスクリュー位置xを監視し、スクリュー位置xが計量値に対応する計量完了位置xaoに到達すると(図3(a)参照)、回転用モータ53の駆動を停止させる。これにより射出スクリュー35の先端側に計量値に相当する量の溶融樹脂が貯えられる。なお、このとき計量された溶融樹脂量は2個の成形部品110,112の成形に必要な樹脂量に相当する。
ステップS240では、充填を行う。すなわち、射出制御部55が射出用モータ40を回転駆動させて射出スクリュー35を前進させることでその先端側に貯えられた溶融樹脂を押し出す射出動作(充填工程)を開始する。詳しくは、射出制御部55は、エンコーダ57からの単位時間当たりの入力パルス数から把握される射出速度が、その時々のスクリュー位置xに応じた設定射出速度V1となるように射出用モータ40を速度制御する。この結果、射出スクリュー35は、スクリュー位置xに応じた設定射出速度V1(図3(a)参照)で前進する。このとき、射出動作開始と同時に第1タイマ65が計時を開始し、射出制御部55は第1タイマ65の計時時間に基づき射出時間Taの経過を監視する。
また、この充填工程において、射出位置監視部62はスクリュー位置xが第1ショットの切換位置xaswに到達したかどうかを監視する(ステップS250)。この充填工程では、図3(a)に示すグラフのように、射出スクリュー35は、計量完了位置xaoから前進を開始した後、射出速度V1を保って前進する。この過程において溶融樹脂のキャビティ17aへの注入が進むに連れて射出圧力Pは徐々に上昇する。そして、キャビティ17aへの充填が終了に近づき(例えば充填率95%程度)スクリュー位置xが第1ショットの切換位置xasw(図3(a)参照)に到達すると(S250において肯定判定)、充填工程を終了する。
ステップS260では、保圧を行う。すなわち、射出制御部55が、圧力センサ47により検出される射出圧力Pが保圧値P1に一致するように射出用モータ40を位置制御する。この結果、射出スクリュー35は保圧値P1を保つことが可能な位置x1(図3(a)参照)に配置される。但し、キャビティ17a内の樹脂が冷えて収縮するに連れて射出スクリュー35は保圧値P1を保つべく僅かながら前進する。また、保圧工程開始と同時に、第2タイマ66が保圧時間の計時を開始し、射出制御部55は、その計時時間に基づき第1ショットの保圧時間T1の経過を監視する。
ステップS270では、射出時間又は保圧時間が経過したか否かを判断する。すなわち、第1タイマ65の計時時間が射出時間に達したか、あるいは第2タイマ66の計時時間が保圧時間に達したか否かを判断する。射出時間と保圧時間のうちいずれか一方が経過すれば(S270で肯定判定)、ステップS280に進んで、保圧を停止する。すなわち、射出制御部55が射出用モータ40を制御して射出スクリュー35を、圧力センサ47の検出圧が初期圧に低下する位置まで後退させる。
ステップS290では、成形サイクルが終了であるか否かを判断する。現在のショット回数Nが、成形サイクル中の全ショット数Mに達していなければ(S290で否定判定)、ステップS300において、ショット管理部73がショット回数NをインクリメントしてN=N+1とした後、ステップS220に戻る。
こうしてステップS220では、第Nショットの射出条件設定データDNを読み出す。このとき、ショット回数NがインクリメントされてN=2なので、今回は、計量制御部56及び射出制御部55は、切換部74の指定するメモリ72の読み出しアドレスから、第2射出条件設定データD2を読み出す。
そして、次のステップS230において、計量制御部56が第2射出条件設定データD2のうち計量条件データ(計量値やスクリュー回転速度等)に基づいて可塑化・計量を行う。射出スクリュー35が回転することでホッパー37から供給された成形材料(樹脂原料)が混練・可塑化されつつ前方へ送られ、加熱シリンダ36内における射出スクリュー35の先端側に第2ショットの計量値に応じた量の溶融樹脂が貯えられる。このとき、貯えられた溶融樹脂が増えるに連れて後退する射出スクリュー35のスクリュー位置xが計量値に対応する計量完了位置xboに到達すると(図3(b)参照)、計量制御部56は、回転用モータ53の駆動を停止する。なお、このとき計量された溶融樹脂量は2個の成形部品110,112の接合に必要な樹脂量に相当する。
ステップS240では、第2ショットの充填を行う。すなわち、射出制御部55が射出用モータ40を回転駆動させて射出スクリュー35を前進させることで、先に計量された溶融樹脂を押し出す射出動作(充填工程)を開始する。詳しくは、射出制御部55は、エンコーダ57からの単位時間当たりの入力パルス数から把握される射出速度が、その時々のスクリュー位置xに応じた設定射出速度V2となるように射出用モータ40を速度制御する。この結果、射出スクリュー35はスクリュー位置xに応じた設定射出速度V2(図3(b)参照)で前進する。このとき、射出動作開始と同時に第1タイマ65が計時を開始し、射出制御部55は第1タイマ65の計時時間に基づき射出時間Tbの経過を監視する。
また、この充填工程において、射出位置監視部62はスクリュー位置xが第1ショットの切換位置xbswに到達したかどうかを監視する(ステップS250)。この充填工程では、図3(b)に示すグラフのように、射出スクリュー35が計量完了位置xboから前進を開始した後、射出速度V2を保って前進する。このとき溶融樹脂の接合用キャビティへの注入が進むに連れて射出圧力Pは徐々に上昇する。そして、接合用キャビティへの充填が終了に近づき(例えば充填率95%程度)スクリュー位置xが第2ショットの切換位置xbsw(図3(b)参照)に到達すると(S250において肯定判定)、充填工程を終了する。
ステップS260では、保圧を行う。すなわち、射出制御部55が、圧力センサ47により検出される射出圧力Pが保圧値P2(図3(b)参照)に一致するように射出用モータ40を位置制御する。この結果、射出スクリュー35は保圧値P2を保つことが可能な位置x2(図3(b)参照)に配置される。但し、接合用キャビティ内の樹脂が冷えて収縮するに連れて射出スクリュー35は保圧値P2を保つべく僅かながら前進する。また、保圧工程開始と同時に、第2タイマ66が保圧時間の計時を開始し、射出制御部55は、その計時時間に基づき第2ショットの保圧時間T2の経過を監視する。
そして、第2ショットの射出時間Tb又は保圧時間T2が経過すると(S270で肯定判定)、保圧を停止する(S280)。保圧停止後、次のステップS290で成形サイクルが終了と判断されると(N=M)、当該射出処理ルーチンを終了する。但し、成形サイクルが繰り返し実施される場合、次回の成形サイクルが開始され、その中で第1射出及び第2射出で射出処理ルーチンが同様に実行される。なお、保圧工程の間に次ショットの計量工程が進められる構成としてもよい。
以上、詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)射出成形機10は、操作パネル80の操作により複数ショットを含む成形サイクルの設定、及び成形サイクル内の各ショットの射出条件(充填条件及び保圧条件)の個別設定が可能であるので、1成形サイクル内の複数ショットの射出条件をショット(成形対象)毎に切り換えることができる。よって、1回の成形サイクル内の複数ショットで成形される異なる成形対象(成形部材)(第1成形部材と第2成形部材)を、その体積(サイズ)・形状等に応じた適切な射出条件で成形することができる。例えば特許文献4に記載の射出成形方法は、1成形サイクル中に射出、保圧等の工程を複数回行うものの、複数回の工程間で射出及び保圧等の条件を変更できるものではなかったので、ダイスライド式射出成形に適用した場合、注入樹脂量に大きな差のあるショット毎に最適な射出条件を個別に設定することができなかった。これに対して、本実施形態の射出成形方法であれば、1ショット目の成形部品110,112の成形に必要な樹脂量(キャビティ容積)と、2ショット目の成形部品110,112の接合分の樹脂量(キャビティ容積)とが大きく異なっても、ショット毎のキャビティ容積に応じた最適な射出条件を設定することができる。また、1ショット目と2ショット目でキャビティ形状も大きく異なるが、キャビティの容積に加え形状の大きな違いも考慮した最適な射出条件をショット毎に設定できる。よって、ダイスライド式射出成形により、高い成形精度の製品115を安定して製造することができる。
(1)射出成形機10は、操作パネル80の操作により複数ショットを含む成形サイクルの設定、及び成形サイクル内の各ショットの射出条件(充填条件及び保圧条件)の個別設定が可能であるので、1成形サイクル内の複数ショットの射出条件をショット(成形対象)毎に切り換えることができる。よって、1回の成形サイクル内の複数ショットで成形される異なる成形対象(成形部材)(第1成形部材と第2成形部材)を、その体積(サイズ)・形状等に応じた適切な射出条件で成形することができる。例えば特許文献4に記載の射出成形方法は、1成形サイクル中に射出、保圧等の工程を複数回行うものの、複数回の工程間で射出及び保圧等の条件を変更できるものではなかったので、ダイスライド式射出成形に適用した場合、注入樹脂量に大きな差のあるショット毎に最適な射出条件を個別に設定することができなかった。これに対して、本実施形態の射出成形方法であれば、1ショット目の成形部品110,112の成形に必要な樹脂量(キャビティ容積)と、2ショット目の成形部品110,112の接合分の樹脂量(キャビティ容積)とが大きく異なっても、ショット毎のキャビティ容積に応じた最適な射出条件を設定することができる。また、1ショット目と2ショット目でキャビティ形状も大きく異なるが、キャビティの容積に加え形状の大きな違いも考慮した最適な射出条件をショット毎に設定できる。よって、ダイスライド式射出成形により、高い成形精度の製品115を安定して製造することができる。
(2)特に2ショット目では、成形部品110,112の接合と共に両成形部品110,112間に介在させるフィルタ111のインサート成形が一緒に行われる。この場合、フィルタ111の周囲に液漏れ(インク漏れ)が発生しない程度に十分樹脂を含浸でき、かつフィルタ111が変形しないような樹脂圧力に制御されるように射出条件を設定する必要がある。このように1成形サイクル中の複数ショットのうち少なくとも1ショットがインサート成形を兼ねる場合でも、インサート成形を考慮した最適な射出条件を個別に設定できる。このため、成形圧によるフィルタ111の変形を回避しつつ、フィルタ111の周囲に十分な樹脂を含浸させて液漏れが発生しない状態に、成形部品110,112を接合することができる。
(3)成形サイクル内の各ショット毎に、充填条件(スクリュー位置xに応じた射出速度(充填速度))、保圧条件(保圧値と保圧時間)及び射出時間(=充填時間+保圧時間)等を個別に設定可能に構成し、設定されたこれらの射出条件をショット毎に切り換える構成とした。よって、異なる成形対象の体積・形状に応じた適切な充填条件及び保圧条件で射出成形を行うことができる。
(4)操作パネル80の操作により成形サイクル内の各ショットの計量条件もショット毎に個別設定できるので、成形サイクル内で成形される複数の成形対象の体積が異なっても、その体積に合った適切な量の溶融樹脂を計量できる。この結果、成形サイクル内の各ショットで成形される異なる成形対象(本例では2個の成形部品110,112と、2個の成形部品110,112の接合部分)の体積(サイズ)が異なる場合でも、体積の小さな成形部材の射出成形時に過剰の樹脂を捨てたり、金型側への溶融樹脂の注入量をクッション量で抑えるための余分な機構を設けたりしなくて済む。
(5)射出成形機10をダイスライド式射出成形用に使用した場合、複数の成形部品を射出成形するときと、各成形部品を接合のための接合部分の射出成形を行うときとで、それぞれの体積や形状などに応じた適切な計量条件及び射出条件(充填条件と保圧条件)に切り換えて射出成形を行うことができる。
例えば複数の成形部品を一度に成形する第1ショットでは計量樹脂量を多くし、接合部分を成形する第2ショットでは計量樹脂量を少なくすることができるので、同一の加熱シリンダ36を使用して樹脂量の異なる複数ショットを行っても、樹脂量の少ない第2ショットで樹脂が無駄に消費されることを抑制できる。また、複数の成形部品を成形する第1ショットでは、接合部分を成形する第2ショットに比べ、射出速度及び保圧力を高くすることにより、第1及び第2ショット共に同一射出条件で異なる成形対象を射出成形する従来装置に比べ、バリ、ヒケ等の不良品の発生率を低減できる。
(6)第1ショット(複数部品成形)と第2ショット(接合部分成形)で成形対象の異なるダイスライド式射出成形では、各ショット毎の成形対象に合った適切な射出条件が異なってしまい、従来では、各ショットを異なる射出条件で行うために、成形対象が同一樹脂材料であっても、複数の加熱シリンダを備えた二色成形機を用いる必要があった。これに対し、本実施形態では、第1ショットと第2ショットで計量条件及び射出条件を切り換えできるので、同一樹脂材料の異なる成形対象を同一の加熱シリンダ36を用いて成形できる。よって、同一樹脂材料を使用する限り二色成形機を使用する必要がなく、1色の射出成形機を使用して各成形対象に適した個別の計量条件・射出条件でダイスライド式射出成形を行うことができる。
(7)複数の成形部品を一度に成形する第1ショットと、第1ショットで成形された複数の成形部品を接合する第2ショットとを含むダイスライド式射出成形用の成形サイクルを繰り返すことで、1回の成形サイクルを回す度に製品を連続的に製造できる。よって、複数種の成形部品を種類別に別々の射出成形機で製造し、後工程で各成形部品を溶着などの方法で接合して製品を製造する従来の製造方法に比べ、生産効率を高められる。また、1種類の金型17で部品成形及び部品接合を行うので、金型交換作業が少なく済み、多品種少量生産にも対応できる。
(8)表示装置81に表示された射出条件プロファイルを示すグラフ上のドットを操作部82の操作でシフトさせることで、表示されたグラフの形状を変更できる。そして、その変更したグラフの確定操作を行うと、そのグラフの変更内容が射出条件設定データに反映されることで、射出条件を修正することができる。よって、射出条件を数値入力だけで設定する構成に比べ、射出条件プロファイルの時間による変化率やスクリュー位置による変化率などをカーブ曲線等によりきめ細かく設定できる。この結果、同一の加熱シリンダ36でショット毎に異なる射出条件を設定した場合、射出条件の異なる前のショットの溶融樹脂が少し残ることなどに起因する前のショットの影響や、後のショットへの影響を極力相殺しうる適切な射出条件への設定内容の調整を容易に行え、より適切な射出条件を設定しやすくなる。
なお、実施形態は、上記に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
(変形例1)同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂を射出する構成は、ダイスライド式射出成形用の金型装置を用いて行うダイスライト射出成形法による構成に限定されない。例えば同一金型の異なるキャビティ(第1キャビティと第2キャビティとを少なくとも含む複数のキャビティ)に同一の加熱シリンダからの異なる射出ショットで個別に溶融樹脂を射出して、複数種の成形部材を形成する方法でもよい。この場合、金型装置には、溶融樹脂注入先のキャビティを切り換え可能に湯路の切り換えを行う湯路切換構造又は湯路切換機構を備えられる。例えば図6において、S60(可動型スライド)は、湯路切り換えを目的として行われる。もちろん、湯路の切り換えは金型装置側の湯路切換機構の作動により行うこともでき、この場合、S50〜S80が、湯路切換機構の作動による湯路切り換えのステップに置き換わる構成でもよい。この構成によれば、一台の射出成形機を用いて同一の加熱シリンダから、複数種の成形部材のそれぞれに適した計量条件・射出条件で溶融樹脂を射出することで、複数種の成形部材を1回の成形サイクル毎に連続的に製造することができる。よって、多品種少量生産に対応できる。例えば液体供給部品を構成する複数の部品(成形部材)(例えば支持部と供給針)をそれぞれ異なる射出条件・計量条件で成形してもよい。この場合、複数の部品の接合は、射出成形以外の方法(例えば溶着や接着剤による接着)で行ってもよいし、ダイスライド射出成形以外の射出成形(例えば部品成形用と異なる射出成形機)で行ってもよい。もちろん、異なるショットで異なる射出条件・計量条件で成形されたこれらの成形品をダイスライド射出成形法により接合する構成としてもよい。この場合、成形サイクルは、第1成形部材を射出成形する第1ショットAと、第2成形部材を射出成形する第2ショットB、第1及び第2成形部材を接合する第3ショットCを含む構成となり、「A→B→C」の成形サイクルを繰り返すことになる。
(変形例1)同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂を射出する構成は、ダイスライド式射出成形用の金型装置を用いて行うダイスライト射出成形法による構成に限定されない。例えば同一金型の異なるキャビティ(第1キャビティと第2キャビティとを少なくとも含む複数のキャビティ)に同一の加熱シリンダからの異なる射出ショットで個別に溶融樹脂を射出して、複数種の成形部材を形成する方法でもよい。この場合、金型装置には、溶融樹脂注入先のキャビティを切り換え可能に湯路の切り換えを行う湯路切換構造又は湯路切換機構を備えられる。例えば図6において、S60(可動型スライド)は、湯路切り換えを目的として行われる。もちろん、湯路の切り換えは金型装置側の湯路切換機構の作動により行うこともでき、この場合、S50〜S80が、湯路切換機構の作動による湯路切り換えのステップに置き換わる構成でもよい。この構成によれば、一台の射出成形機を用いて同一の加熱シリンダから、複数種の成形部材のそれぞれに適した計量条件・射出条件で溶融樹脂を射出することで、複数種の成形部材を1回の成形サイクル毎に連続的に製造することができる。よって、多品種少量生産に対応できる。例えば液体供給部品を構成する複数の部品(成形部材)(例えば支持部と供給針)をそれぞれ異なる射出条件・計量条件で成形してもよい。この場合、複数の部品の接合は、射出成形以外の方法(例えば溶着や接着剤による接着)で行ってもよいし、ダイスライド射出成形以外の射出成形(例えば部品成形用と異なる射出成形機)で行ってもよい。もちろん、異なるショットで異なる射出条件・計量条件で成形されたこれらの成形品をダイスライド射出成形法により接合する構成としてもよい。この場合、成形サイクルは、第1成形部材を射出成形する第1ショットAと、第2成形部材を射出成形する第2ショットB、第1及び第2成形部材を接合する第3ショットCを含む構成となり、「A→B→C」の成形サイクルを繰り返すことになる。
(変形例2)複数の射出ショットを順番に繰り返す成形サイクル内で、射出条件が一ショット毎に切り換えられることに限定されない。例えば射出条件の異なる射出ショットとしてAショットとBショットの2種類ある場合、例えば「A→A→A→B→B→B」を1成形サイクルとする設定も可能である。
(変形例3)設定部は設定パネルの操作部を操作して設定する構成に限定されず、メモリカードを差し込んで設定データを記憶部に記憶させることで設定する構成も採用できる。要するに記憶部に複数ショットからなる成形サイクルを設定可能でありかつショット毎に射出条件を個別に設定可能であれば足りる。但し、上記「A→A→A→B→B→B」のように同一射出条件のショットについてはまとめて一度の入力操作で設定できる構成がよく、このように同一射出条件のショットをまとめて一度の設定で済ませる場合もショット毎に射出条件を個別設定したことに含まれる。
(変形例4)多色成形用の射出成形機(多色成形機)に適用してもよい。要するに同一射出シリンダに成形対象の異なる複数ショットを設定して成形サイクルの設定を行う限りにおいて、使用する射出成形機の色数は特に限定されない。例えば二色成形機で第一射出装置にA,B二種類の射出ショットを設定し、第二射出装置にC一種類の射出ショットのみ設定して「A→B→C」の成形サイクルを設定する。この場合、射出成形機は「A→B→C」を繰り返すが、第一射出装置は「A→B」を繰り返し、ショット毎に射出条件を変更しており、本発明の要件を満たしている。もちろん、多色用の全ての射出装置に複数ショットを設定して成形サイクルを構築してもよい。
(変形例5)型締め装置に取着して使用される金型(金型装置)は、ダイスライド式成形用の金型に限定されない。成形サイクルを構成する射出ショット毎に、型締装置に取着された同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂が射出されればよい。例えば金型装置側でショット毎に溶融樹脂が射出される湯路(湯口)が切り換えられる構成により、同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂が射出される構成でもよい。
(変形例6)液体供給部品は、供給針と反対側の面に記録ヘッド(液体噴射ヘッド)が取着される液体噴射ヘッドユニットの構成部品に限定されない。例えば、プリンタの本体側に配置されて使用され、供給針と支持部とを有するカートリッジホルダであっても構わない。また、液体供給部品は、支持部と供給針との間にフィルタを介在させた構成に限定されず、フィルタを介在しない構成でもよい。
(変形例7)ダイスライド式射出成形で複数の部品を接合する際にフィルタのインサート成形を行ったが、フィルタ等の部品のインサート成形をしない製造方法も採用できる。例えばケースヘッド(支持部)と供給針とを間に何も介在させずに接合してもよい。
(変形例8)ダイスライド式射出成形で複数の部品を接合する際にインサート成形する対象の部品はフィルタに限定されない。例えば弁機構を内蔵する液体供給部品や、ポンプを内蔵する液体供給部品を製造する場合、弁機構を構成する弁体(例えばフィルム)や、ダイヤフラム式ポンプを構成するダイヤフラム(例えばフィルム)を、インサート成形してもよい。この場合、液体供給部品を構成する複数の部品を接合するショットの際に、弁体又はダイヤフラムを、接合対象の各部品間に介在させるようにインサート成形することで、弁機構あるいはポンプが内蔵された液体供給部品を製造できる。この場合、もちろん支持部と供給針との間にフィルムを介在させるインサート成形を併せて行っても構わない。これらの製造方法を採用した場合、フィルタ(可撓性部材)をインサート成形する場合と同様に、インサート成形される弁体やダイヤフラム等の可撓性部材の撓み強度に応じた適切な樹脂圧としうる射出条件で2次射出ステップを行うことができるので、可撓性部材が不適切に撓んだ状態で接合される不良品の発生を抑制することができる。
(変形例9)射出成形機で製造される成形品は、ヘッド装置などのプリンタ用部品に限定されない。プリンタ以外の電子機器などの比較的精密な成形部品を製造してもよい。
(変形例10)射出条件は、射出速度、射出時間、保圧、保圧時間に限定されない。これらのうち少なくとも一つが射出ショット毎に個別に設定可能であり、成形サイクル実行時に射出ショット毎にその個別に設定された射出速度、射出時間、保圧、保圧時間のうち少なくとも一つの射出条件が切り換えられる構成でもよい。
(変形例10)射出条件は、射出速度、射出時間、保圧、保圧時間に限定されない。これらのうち少なくとも一つが射出ショット毎に個別に設定可能であり、成形サイクル実行時に射出ショット毎にその個別に設定された射出速度、射出時間、保圧、保圧時間のうち少なくとも一つの射出条件が切り換えられる構成でもよい。
(変形例11)前記実施形態では、計量条件と射出条件の両方を成形サイクル内の複数のショット毎に個別に設定できる構成としたが、計量条件と射出条件のうち少なくとも射出条件が個別設定できる構成であればよい。また、射出条件としては、充填条件と保圧条件の両方を成形サイクル内の各ショット毎に個別設定できる構成としたが、充填条件と保圧条件のうち一方のみが個別設定できる構成としてもよい。但し、キャビティの形状やサイズに応じた適切な射出成形を行ううえでは、特に充填条件が個別設定できる構成であることが好ましい。
(変形例12)金型装置に、注入された溶融樹脂の実際の射出速度、樹脂温度を検出するセンサ(検出手段)を備え、これらのセンサの検出値が設定通りの値になるように射出条件を補正する補正手段を設けてもよい。
(変形例13)充填工程から保圧工程への切り換えタイミングは、スクリュー位置xが切換位置xswに到達した時点に限定されない。射出速度Vの速度降下量ΔVが切換閾値ΔVswに到達した時点としたり、切換閾値ΔVswと切換位置xswとの両方に基づいて設定条件を満たした時点を切り換えタイミングとしてもよい。
(変形例14)金型装置は、ホットランナー方式のものを使用してもよい。ホットランナー方式であれば、ショット毎に型開きする必要がないので、1成形サイクル内で複数の射出ショットを連続的に成形する。
(変形例15)サーボモータ等のモータを駆動源とする電動式射出成形機に限定されず、電子制御式可変斜板ポンプ等のポンプを駆動源とした油圧式射出成形機に適用してもよい。また、射出装置はプランジャ式、スクリュープリプラ式、インラインスクリュー式などのどれを採用してもよい。さらに空圧駆動式の型締装置を採用してもよいし、空圧駆動式の金型装置を採用してもよい。また、型締装置の駆動機構を直動式に替え、トグル式としてもよい。また、射出成形機は横型に限定されず、縦型でもよい。
前記実施形態及び変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記射出ショットの射出結果を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づき前記射出条件を変更する補正手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の射出成形機。
(1)前記射出ショットの射出結果を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づき前記射出条件を変更する補正手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の射出成形機。
(2)前記第1射出条件は前記第2射出条件に比べ、射出速度が高速、かつ保圧力が高くなるように設定することを特徴とする請求項7に記載の成形品の製造方法。
(3)前記第1計量条件は前記第2計量条件に比べ計量値が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項8に記載の成形品の製造方法。
(3)前記第1計量条件は前記第2計量条件に比べ計量値が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項8に記載の成形品の製造方法。
(4)前記2次射出ステップでは、前記種類の異なる成形部材の間に可撓性部材を介在させるインサート成形を行うことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の成形品の製造方法。
(5)前記2次射出ステップでは、前記支持部と前記供給針との間にフィルタを介在させるインサート成形を行うことを特徴とする請求項12に記載の液体供給部品の製造方法。
10…射出成形機、11…金型装置、12…射出装置、13…型締装置、14…制御装置、15…固定盤、16…可動盤、17…金型、17a…キャビティ、18…固定型、19…可動型、21…スライドシリンダ、22…シリンダ、23…エジェクタピン、24…スライドピン、25…斜めシリンダ、26…ヒータ、27…温度センサ、28…ポンプ、29,30…弁切換部、31…型締制御部、32…金型制御部、35…射出スクリュー、36…射出シリンダとしての加熱シリンダ、36a…ノズル、37…ホッパー、40…射出用モータ、53…回転用モータ、54…制御手段を構成する主制御部、55…制御手段を構成する射出制御部、56…制御手段を構成する計量制御部、57…エンコーダ、58…位置カウンタ、59…エンコーダ、60,61…モータドライバ、62…射出位置監視部、63…射出速度制御部、64…射出圧力制御部、65…第1タイマ、66…第2タイマ、71…設定手段、表示制御手段及び条件変更手段を構成する設定部、72…記憶手段としてのメモリ、73…ショット管理部、74…切換部、80…設定手段を構成する操作パネル、81…表示手段としての表示装置、82…操作手段としての操作部、83…表示制御手段を構成する表示ドライバ、110…部品及び支持部としてのケースヘッド、112…部品としての供給針、113…流路としての供給路、115…成形品及び液体供給部品としての製品、A…射出ショットとしての1次射出(第1ショット)、B…射出ショットとしての2次射出(第2ショット)、D1…第1射出条件設定データ、D2…第2射出条件設定データ、DN…第N射出条件設定データ、xo,xao,xbo…計量完了位置、V1,V2…射出速度、xsw,xasw,xbsw…切換位置、P1,P2…保圧力、Ta,Tb…射出時間、T1,T2…保圧時間。
Claims (12)
- 溶融樹脂を射出するための少なくとも一の射出シリンダを有する射出装置と、該射出装置の射出先となる金型を取着可能な型締装置とを有する射出成形機であって、
成形対象の異なる複数の射出ショットを含む成形サイクルを設定可能であると共に前記成形サイクル内で同一の射出シリンダから射出される複数の射出ショット毎に異なる射出条件を個別に設定可能な設定手段と、
前記設定手段により設定された成形サイクルの設定内容を示す成形サイクル設定データ及び射出ショット毎に設定された射出条件の設定内容を示す射出条件データとを記憶するための記憶手段と、
前記成形サイクル設定データに基づき射出装置及び型締装置を駆動制御して前記成形サイクルを実行するとともに、当該成形サイクル内で同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを実行する場合は前記記憶手段から読み出した射出ショットに対応する射出条件データに基づき前記射出装置を駆動制御して射出ショット毎に射出条件を切り換える制御手段と
を備えたことを特徴とする射出成形機。 - 前記設定手段は、前記射出条件に加え、計量条件を射出ショット毎に個別に設定可能であり、
前記記憶手段には、前記設定手段により設定された前記計量条件の設定内容を示す計量条件データが記憶され、
前記制御手段は、前記成形サイクル内の同一射出シリンダによる複数の射出ショットの計量工程を行う場合は、前記記憶手段から読み出した前記計量条件データに基づいて前記射出装置を駆動制御することで、射出ショットに応じた計量条件に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。 - 前記設定手段は、前記射出条件として充填条件及び保圧条件を射出ショット毎に個別に設定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機。
- 前記射出装置は、前記成形サイクルを構成する複数の射出ショットを同一の射出シリンダで同一金型の異なるキャビティ部に溶融樹脂を射出することで行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の射出成形機。
- 前記設定手段は、前記設定した射出ショット毎の射出条件から規定されるプロファイルをグラフで表示する表示手段を備え、
前記表示手段に表示された前記グラフの形状を変更する操作を行うための操作手段と、
前記操作手段により前記グラフの形状を変更する操作入力を受け付けて前記表示手段に表示された前記グラフの形状を変更する表示制御手段と、
前記表示制御手段による変更された前記グラフの形状に基づく変更内容を射出条件に反映させることで前記射出条件データを変更する条件変更手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の射出成形機。 - 前記型締装置にダイスライド式射出成形用の金型装置を取着して用いられる射出成形機であり、前記設定手段は同一の射出シリンダによる複数の射出ショットを含むダイスライド式射出成形用の成形サイクルを設定可能に構成され、
前記制御手段は、ダイスライド式射出成形用の成形サイクルを行う場合、前記複数の射出ショットとして、前記射出シリンダによる溶融樹脂の射出により複数種の成形部材を一度に成形する第1ショットと、該第1ショットの終了後の型開後、前記複数種の成形部材のうち第1成形部材を保持する第1型と、第2成形部材を保持する第2型とを型開閉方向と交差する方向に相対移動させる前記金型のダイスライドの後の型締め後に、前記金型内において前記第1成形部材と前記第2成形部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに溶融樹脂を射出して当該第1及び第2成形部材を接合する第2ショットとを行うことを特徴とする請求項5に記載の射出成形機。 - 複数種の成形部材を同一金型を用いて射出成形機で射出成形する成形品の製造方法であって、
前記射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティに順番にそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って成形品を製造する場合に、
前記金型の第1キャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って第1成形部材を成形する1次射出ステップと、
前記金型の第2キャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記第1射出条件と異なる第2射出条件で行う2次射出ステップと
を備えたことを特徴とする成形品の製造方法。 - ダイスライド式射出成形による成形品の製造方法であって、
射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティにそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って成形品を製造する場合に、
前記金型のキャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って複数種の成形部材を一度に成形する1次射出ステップと、
前記金型を構成する第1型と第2型に種類の異なる前記成形部材をそれぞれ保持させたまま当該第1型と第2型を前記種類の異なる成形部材が互いに対向する接合位置まで型開閉方向と交差する方向に移動させるとともに前記金型を型締めする金型スライドステップと、
前記種類の異なる成形部材を接合するための接合箇所に溶融樹脂を射出する2次射出を前記1次射出と異なる第2射出条件で行う2次射出ステップと
を備えたことを特徴とする成形品の製造方法。 - 前記1次射出ステップにおける計量工程では第1計量条件で計量を行い、前記2次射出ステップにおける計量工程では、前記第1計量条件と異なる第2計量条件で計量を行うことを特徴とする請求項7又は8に記載の成形品の製造方法。
- ダイスライド式射出成形において、前記第1計量条件は前記第2計量条件に比べ計量値が大きく、かつ前記第1射出条件は前記第2射出条件に比べ、射出速度が高速かつ保圧力が高くなるように設定されることを特徴とする請求項9に記載の成形品の製造方法。
- 液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路が形成された支持部と、前記流路と連通する状態に前記支持部に接合された供給針とを有する液体供給部品の製造方法であって、
射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティに順番にそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って前記支持部と前記供給針とを製造する場合に、
前記金型の第1キャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って前記支持部と前記供給針のうち一方を成形する1次射出ステップと、
前記金型の第2キャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記第1射出条件と異なる第2射出条件で行って前記支持部と前記供給針のうち他方を成形する2次射出ステップと
を備えたことを特徴とする液体供給部品の製造方法。 - 液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路が形成された支持部と、前記流路と連通する状態に前記支持部に接合された供給針とを有する液体供給部品を、ダイスライド式射出成形により製造する液体供給部品の製造方法であって、
射出成形機の同一の射出シリンダから溶融樹脂を同一金型の異なるキャビティにそれぞれ射出する1次射出と2次射出とを行って液体供給部品を製造する場合に、
前記金型のキャビティに溶融樹脂を射出する1次射出を第1射出条件に従って行って前記支持部と前記供給針とを一度に成形する1次射出ステップと、
前記金型を構成する第1型と第2型に前記支持部と前記供給針をそれぞれ保持させたまま当該第1型と第2型とを、前記支持部と前記供給部品とが接合する際の位置に配置されるまで型開閉方向と交差する方向に相対移動させるとともに前記金型を型締めする金型スライドステップと、
前記支持部と前記供給針とを接合するための接合箇所のキャビティに溶融樹脂を射出する2次射出を前記1次射出と異なる第2射出条件で行って前記支持部と前記供給針とを接合させる2次射出ステップと
を備えたことを特徴とする液体供給部品の製造方法。
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