JP2009265176A - 異物除去方法、異物除去装置および半導体装置の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フォトマスク上の異物をフォトマスクを損傷させることなく容易に除去することができる異物除去方法を得ること。
【解決手段】フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去方法において、エネルギー硬化物質を吐出するノズル6を、異物の位置情報に基づいて異物の位置に応じた位置に相対的に移動させる移動ステップと、ノズル6が異物上にエネルギー硬化物質を吐出して、異物をエネルギー硬化物質によって被覆させる被覆ステップと、所定のエネルギーを出力するエネルギー供給部3が、異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与してエネルギー硬化物質を硬化させる硬化ステップと、硬化したエネルギー硬化物質をフォトマスク8から除去する除去ステップと、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去方法において、エネルギー硬化物質を吐出するノズル6を、異物の位置情報に基づいて異物の位置に応じた位置に相対的に移動させる移動ステップと、ノズル6が異物上にエネルギー硬化物質を吐出して、異物をエネルギー硬化物質によって被覆させる被覆ステップと、所定のエネルギーを出力するエネルギー供給部3が、異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与してエネルギー硬化物質を硬化させる硬化ステップと、硬化したエネルギー硬化物質をフォトマスク8から除去する除去ステップと、を含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、異物除去方法、異物除去装置および半導体装置の作製方法に関するものである。
半導体素子の製造に用いられる露光用のフォトマスクは、パターン面上やブランクス面上に異物が付着すると、半導体パターンを焼き付ける際にパターン欠陥として転写され半導体回路パターンの品質に影響を及ぼしてしまう。このため、フォトマスクは、例えばマスクパターンの加工完了後に、洗浄液、イオン、ラジカル等を用いて化学的、物理的または電気的に、フォトマスクに付着した異物が取り除かれている。
例えば、特許文献1に記載のフォトマスク洗浄方法では、フォトマスクを、オゾン水洗浄部と、アイススクライブ洗浄部と、超音波洗浄部と、温水引き上げ乾燥部と、によって洗浄している。
しかしながら、上記従来の洗浄方法では、フォトマスク全体を洗浄することによって異物を取り除くので、フォトマスク上の清浄な部分も洗浄にさらされることになる。このため、フォトマスクから取り除かれた異物が、再度洗浄液の中でフォトマスク面に再付着する場合があった。
この問題点を解決するために、針等をフォトマスク上の異物に直接接触させて異物を物理的に除去する方法や、あるいは粒子線を異物に選択的に照射して取り除く方法などが提案されている。これらの方法では、フォトマスク上の異物付着部位(狭い領域)に対して機械的、物理的または電気的な作用を与えるので、異物付着領域のパターン膜やQz(クオーツ)ガラス部にダメージを与えることとなる。このため、従来のフォトマスク洗浄方法では、少なからずパターン品質の低下を招いてしまっていた。
本発明は、フォトマスク上の異物を、フォトマスクを損傷させることなく容易に除去することができる異物除去方法、異物除去装置および半導体装置の作製方法を得ることを目的とする。
本願発明の一態様によれば、フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去方法において、エネルギー硬化物質を吐出する吐出部を、前記異物のフォトマスク上での位置に関する情報に基づいて前記異物の位置に応じた位置に相対的に移動させる移動ステップと、前記吐出部が前記異物上にエネルギー硬化物質を吐出して、前記異物を前記エネルギー硬化物質によって被覆させる被覆ステップと、所定のエネルギーを出力するエネルギー出力装置が、前記異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与して前記エネルギー硬化物質を硬化させる硬化ステップと、硬化したエネルギー硬化物質を前記フォトマスクから除去する除去ステップと、を含むことを特徴とする異物除去方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去装置において、エネルギー硬化物質を吐出する吐出部と、前記異物のフォトマスク上での位置に関する情報に基づいて、前記異物の位置に応じた位置に前記吐出部を相対的に移動させる移動制御部と、前記エネルギー硬化物質にエネルギーを出力するエネルギー出力部と、を備え、前記吐出部は、前記異物上にエネルギー硬化物質を吐出して前記異物を前記エネルギー硬化物質によって被覆させ、前記エネルギー出力部は、前記異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与することによって前記エネルギー硬化物質を硬化させることを特徴とする異物除去装置が提供される。
この発明によれば、フォトマスク上の異物をフォトマスクを損傷させることなく容易に除去することが可能になるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る異物除去方法、異物除去装置および半導体装置の作製方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る異物除去システムの構成を示す図である。異物除去システム(異物除去装置)は、フォトマスク(半導体素子製造などに用いる露光用のフォトマスク)8上の異物を除去することによってフォトマスク8を清浄化するシステムであり、エネルギー硬化物質で異物(ゴミやヘイズなど)を包み込んで異物を除去する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る異物除去システムの構成を示す図である。異物除去システム(異物除去装置)は、フォトマスク(半導体素子製造などに用いる露光用のフォトマスク)8上の異物を除去することによってフォトマスク8を清浄化するシステムであり、エネルギー硬化物質で異物(ゴミやヘイズなど)を包み込んで異物を除去する。
異物除去システムは、制御装置1、1〜複数のエネルギー供給部3、エネルギー硬化物質供給部4A,4B、配管5、ノズル(吐出部)6、XYステージ(XYテーブル)9を有している。XYステージ9は、フォトマスク8の主面が鉛直方向(Z方向)と垂直になるようフォトマスク8を載置するとともに、XY方向に移動する。
エネルギー硬化物質供給部4A,4Bは、エネルギー硬化物質を格納しており、エネルギー硬化物質を配管5を介してノズル6へ供給する。エネルギー硬化物質供給部4Aとエネルギー硬化物質供給部4Bとは、異なる種類のエネルギー硬化物質を格納している。異物除去システムでは、エネルギー硬化物質供給部4A内のエネルギー硬化物質またはエネルギー硬化物質供給部4B内のエネルギー硬化物質から異物に応じたエネルギー硬化物質を選択して異物の除去を行なう。
エネルギー硬化物質は、所定のエネルギー(エネルギー線)が付与されることによって硬化する物質であり、例えば光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、圧力硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などである。以下の説明では、エネルギー硬化物質が光硬化性樹脂7である場合について説明する。光硬化性樹脂(紫外線硬化樹脂)7には、例えばナノインプリントや光ピックアップ接着、光ディスクピット成型等に用いられる樹脂を用いる。
ノズル6は、例えばカーボンナノチューブやシリコンなどを用いて作成される針状部材であり、配管5を介して送られてくる光硬化性樹脂7をフォトマスク8の異物上に吐出する。ノズル6は、例えば概略円錐台状をなしており、上底面および下底面がXYステージの主面と平行な方向となる位置に配置されている。ノズル6は、下底側が配管5に接続されるとともに、上底面がフォトマスク8側を向いている。ノズル6は、下底面から上底面へ向かって鉛直方向に貫通穴が設けられており、配管5からの光硬化性樹脂7は、ノズル6の下底側から貫通穴へ送られるとともに、貫通穴の上底側から吐出される。
ノズル6は、XY方向が所定の位置に固定されており、フォトマスク8を載置したXYステージがXY方向へ移動することによって、ノズル6はフォトマスク8上のXY平面内を相対的に移動する。ノズル6は、微動機構を有しており、鉛直方向に移動可能なよう構成されている。ノズル6は、光硬化性樹脂7を異物に吐出する際には、鉛直方向の下側に移動し、光硬化性樹脂7が光エネルギーによって硬化した後、硬化した光硬化性樹脂7と接着した状態で光硬化性樹脂7とともに鉛直方向の上側に移動する。
ノズル6は、異物を除去する機能を有した機能素子であり、例えばAFM(Atomic Force Microscope)の探針を用いる。ノズル6の上底は、例えば20〜30μmであり、ノズル6の下底は、例えば100μmである。ノズル6から吐出された光硬化性樹脂7は、フォトマスク8上の異物の上に吐出される。この光硬化性樹脂7は、異物を包括するよう被覆する。
エネルギー供給部3は、光エネルギーや熱エネルギーなどの所定のエネルギーを出力するエネルギー出力装置(エネルギー出力部)であり、異物上に吐出された光硬化性樹脂7にエネルギーを供給することによって、光硬化性樹脂7を硬化させる。本実施の形態のエネルギー硬化物質は、光硬化性樹脂7であるので、エネルギー供給部3は、紫外光などの光を照射する光源である。エネルギー供給部3は、フォトマスク8の全体に光を照射してもよいし、フォトマスク8上に吐出された光硬化性樹脂7の近傍にのみ光を照射してもよい。
制御装置1は、例えばPC(Personal Computer)などによって構成されており、エネルギー供給部3、エネルギー硬化物質供給部4A,4B、配管5、XYステージ9を制御する。制御装置1は、異物に関する情報(以下、異物情報という)に基づいて、エネルギー供給部3、エネルギー硬化物質供給部4A,4B、配管5、XYステージ9を制御する。異物情報は、例えば異物のフォトマスク8上での付着位置(フォトマスク8上の座標)、異物の大きさ、異物の形状、異物を構成する物質などの情報である。制御装置1は、異物情報に基づいて、エネルギー硬化物質供給部4A,4Bに供給させる光硬化性樹脂7の種類や出力量、エネルギー供給部3から供給させるエネルギー量(光の出射時間やパワー)、配管5のバルブの開閉量、XYステージ9の位置、ノズル6の位置などを制御する。
異物除去システムでは、例えば制御装置1と図示しない欠陥検査装置(パターン面を検査してフォトマスク8上の異物を検出する装置)とを接続しておく。そして、制御装置1は、欠陥検査装置から送られてくる異物情報を受信することによって異物情報を取得する。欠陥検査装置は、光学的な欠陥検査によってこのフォトマスク8上にある異物のサイズや正確な位置(座標)を把握することができる装置である。欠陥検査装置は、フォトマスク8上のパターン同士(2つのチップパターン)を比較して欠陥を検出する方式(Die−Die)や、フォトマスク8のパターンと設計図(CADデータ)とを比較して欠陥を検出する方式(Die−Database)などによって欠陥検査を行ない、異物情報を生成する。
つぎに、制御装置1の詳細な構成について説明する。図2は、制御装置の構成を示す機能ブロック図である。制御装置1は、異物情報入力部11、樹脂種類判断部12、樹脂量判断部13、ステージ制御部(移動制御部)14、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17を有している。
異物情報入力部11は、欠陥検査装置で作成された異物情報を入力する。異物情報入力部11は、異物情報を樹脂種類判断部12、樹脂量判断部13、ステージ制御部14、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る。
樹脂種類判断部12は、異物情報に基づいて、何れの種類の光硬化性樹脂7を異物に吐出させるかを判断する。樹脂種類判断部12は、判断結果を樹脂種類情報として樹脂量判断部13、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る。
樹脂量判断部13は、異物情報に基づいて、異物に吐出する光硬化性樹脂7の量(吐出量)を判断する。樹脂量判断部13は、例えば異物の大きさや形状に基づいて、異物に吐出する光硬化性樹脂7の量を決定する。樹脂量判断部13は、異物を被覆した光硬化性樹脂7が所定サイズ(直径)以上となるよう光硬化性樹脂7の量を決定してもよいし、異物のサイズよりも所定の割合だけ大きくなるよう光硬化性樹脂7の量を決定してもよい。これにより、樹脂量判断部13は、異物を被覆した光硬化性樹脂7が1μmなどの所定サイズまたは異物の2倍のサイズなどになるよう光硬化性樹脂7の吐出量を決定する。樹脂量判断部13は、判断結果を吐出量情報としてノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る。ステージ制御部14は、異物情報(異物のフォトマスク8上での付着位置)に基づいて、XYステージのXY平面内の位置を制御する。
ノズル制御部15は、異物除去プログラムや異物情報に基づいて、ノズル6の上下方向の位置を制御する。異物除去プログラムは、異物情報を用いてフォトマスク8上の異物を除去するためのプログラムである。異物除去プログラムでは、フォトマスク8から異物を除去する際の、異物除去システムの動作手順が設定されている。ノズル制御部15は、光硬化性樹脂7を異物に吐出する際にノズル6を下側に移動させる。また、ノズル制御部15は、光硬化性樹脂7が光エネルギーによって硬化させられた後、ノズル6を上側に移動させる。
ノズル制御部15は、光硬化性樹脂7を吐出する際に、樹脂種類情報、吐出量情報、異物情報(異物のサイズなど)に応じた位置までノズル6を降下させる。ノズル6は、例えば異物へ吐出する光硬化性樹脂7の量が多い場合には高い降下位置(Z座標)まで降下し、異物へ吐出する光硬化性樹脂7の量が少ない場合には低い降下位置(まで降下する。また、ノズル6は、例えば異物へ吐出する光硬化性樹脂7の粘度が高い場合には高い降下位置まで降下し、異物へ吐出する光硬化性樹脂7の粘度が低い場合には低い降下位置まで降下する。
吐出制御部16は、異物除去プログラムと、樹脂種類情報と、吐出量情報と、に基づいて、エネルギー硬化物質供給部4A,4B、配管5、ノズル6を制御する。吐出制御部16は、樹脂種類情報に対応する光硬化性樹脂7の供給手段として、エネルギー硬化物質供給部4Aまたはエネルギー硬化物質供給部4Bの何れか一方を選択する。吐出制御部16は、選択したエネルギー硬化物質供給部4Aまたはエネルギー硬化物質供給部4Bから、吐出量情報に応じた送出量だけ光硬化性樹脂7を送出させる。また、吐出制御部16は、樹脂種類情報および吐出量情報に応じた量だけ配管5のバルブを開閉させる。
さらに、硬化制御部17は、異物除去プログラムと、樹脂種類情報と、吐出量情報と、に基づいて、エネルギー供給部3を制御する。硬化制御部17は、例えば異物へ吐出する光硬化性樹脂7の種類や吐出量に応じた時間だけエネルギー供給部3から光を照射させる。
制御装置1は、CPU(制御部)と、ROMやRAMなどの記憶部と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶部と、液晶モニタなどの表示部と、キーボードやマウスなどの入力部を備えており、コンピュータを用いたハードウェア構成となっている。
制御装置1で実行される異物除去プログラムは、上述した各部(異物情報入力部11、樹脂種類判断部12、樹脂量判断部13、ステージ制御部14、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが異物除去プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、異物情報入力部11、樹脂種類判断部12、樹脂量判断部13、ステージ制御部14、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17が主記憶装置上に生成されるようになっている。
つぎに、第1の実施の形態に係る異物除去システムの異物除去処理手順について説明する。図3は、第1の実施の形態に係る異物除去システムの異物除去処理手順を示すフローチャートである。
まず、欠陥検査装置で作成された異物情報が制御装置1の異物情報入力部11から入力される(ステップS110)。図4は、異物情報の構成の一例を示す図である。異物情報101は、フォトマスク8上の異物に関する情報であり、「異物No.」、「座標」、「位置種類」、「大きさ」、「異物種類」がそれぞれ対応付けされている。
「異物No.」は、フォトマスク8上の異物を識別する識別情報である。「座標」は、異物のフォトマスク8(XYステージ)上の座標である。「位置種類」は、異物が付着している位置の種類を示す情報である。例えば、「位置種類」の「パターンエッジ」は、異物がフォトマスク8上のパターンエッジ部分にあることを示す。また、「パターン上」は、異物がフォトマスク8のパターン上にあることを示す。また、「パターン外」は、異物がフォトマスク8のパターン外(ガラス基板上)にあることを示す。「大きさ」は、異物の大きさ(寸法)であり、「異物種類」は、異物の種類である。異物の種類は、例えば異物の形状、色、寸法、組成などによって分類される。
図4に示した異物情報101では、「異物No.」が「001」の異物は、「座標」が(x1,y1)であり、「位置種類」が「パターンエッジ」であり、「大きさ」が「50μm」であり、「異物種類」が「k1」である場合を示している。
異物情報入力部11に入力された異物情報101は、樹脂種類判断部12、樹脂量判断部13、ステージ制御部14、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送られる。樹脂種類判断部12は、異物情報101に基づいて、何れの種類の光硬化性樹脂7を異物に吐出させるかを判断する(ステップS120)。樹脂種類判断部12は、判断結果を樹脂種類情報として樹脂量判断部13、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る。以下では、樹脂種類判断部12が樹脂種類情報としてエネルギー硬化物質供給部4A内の光硬化性樹脂7を指定した情報を、樹脂量判断部13、ノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る場合について説明する。
樹脂量判断部13は、樹脂種類情報、異物情報101に基づいて、異物に吐出する光硬化性樹脂7の吐出量を判断する(ステップS130)。樹脂量判断部13は、判断結果を吐出量情報としてノズル制御部15、吐出制御部16、硬化制御部17に送る。
ステージ制御部14は、異物情報101の「座標」に基づいて、除去対象となっている1つ目の異物の位置(座標)にノズル6が来るようXYステージ9の位置を移動させる(ステップS140)。ステージ制御部14は、例えば「異物No.」が「001」の異物を除去する場合には、ノズル6が「x1,y1」の座標となるようXYステージ9の位置をXY平面内で移動させる。
吐出制御部16は、異物除去プログラムと、樹脂種類情報と、吐出量情報と、異物情報101と、に基づいて、エネルギー硬化物質供給部4A、配管5、ノズル6を制御する。具体的には、吐出制御部16は、樹脂種類情報に対応する光硬化性樹脂7の供給手段として、エネルギー硬化物質供給部4Aを選択する。吐出制御部16は、選択したエネルギー硬化物質供給部4Aから、吐出量情報に応じた送出量だけ光硬化性樹脂7を送出させる。さらに、吐出制御部16は、樹脂種類情報および吐出量情報に応じた量だけ配管5のバルブを開閉させる。これにより、エネルギー硬化物質供給部4Aからの光硬化性樹脂7が配管5を介してノズル6に送られてくる。そして、ノズル6の先端部から光硬化性樹脂7が吐出される(ステップS150)。ノズル6から吐出される光硬化性樹脂7は、所定の粘度を有しており、図5(a)に示すようにノズル6の先端部に粘着する。
図5および図6は、実施の形態1に係る異物除去システムの異物除去手順を説明するための図である。図5、図6では、フォトマスク8上に形成されているマスクパターン(パターン膜)(フォトマスク遮光膜)81とマスクパターン81との間のクオーツガラス面(フォトマスク8面上)に、異物Pが付着している場合を示している。マスクパターン81は、例えばクロムなどによって形成されており、マスクパターン81とマスクパターン81の間の間隔寸法は、例えば200nm程度である。
ノズル6の先端部から光硬化性樹脂7を吐出させた後、ノズル制御部15は、光硬化性樹脂7が粘着しているノズル6を下側(異物P側)に降下させる(ステップS160)。このとき、ノズル制御部15は、樹脂種類情報、吐出量情報、異物Pのサイズなどに応じた位置までノズル6を降下させる。これにより、ノズル6の先端部に粘着していた光硬化性樹脂7は、異物Pおよびフォトマスク8と接触する。そして、光硬化性樹脂7がノズル6の先端部、異物P、フォトマスク8に粘着することとなる。このとき、光硬化性樹脂7は、図5(b)に示すように、異物を包みこむように被覆するとともに、光硬化性樹脂7の上部でノズル6に密着し、光硬化性樹脂7の下部でフォトマスク8の表面に密着する(ステップS170)。
硬化制御部17は、樹脂種類情報や吐出量情報に基づいて、エネルギー供給部3を制御する。具体的には、硬化制御部17は、図6(c)に示すように、例えば異物へ吐出する光硬化性樹脂7の種類や吐出量に応じた時間だけエネルギー供給部3から光を照射させる。これにより、ノズル6の先端部、異物、フォトマスク8に粘着した状態の光硬化性樹脂7は、硬化(固化)することとなる(ステップS180)。これにより、光硬化性樹脂7は、ノズル6およびフォトマスク8と固着(接着)した状態となる。物体間の固着力は、例えば物体の素材(材質)、あるいは表面処理などによって決まるものである。そこで、本実施の形態では、光硬化性樹脂7とノズル6との間の固着力(物理間力)が、光硬化性樹脂7とフォトマスク8との間の固着力よりも大きくなるような光硬化性樹脂7を用いる。
ノズル制御部15は、光硬化性樹脂7を光エネルギーによって硬化させた後、ノズル6を上側に移動させる(ステップS190)。ノズル6を上側(フォトマスク8から遠ざかる方向)に移動させると、固着力の強い部分(光硬化性樹脂7とノズル6の固着)は固着を維持できるが、固着力の弱い部分(光硬化性樹脂7とフォトマスク8の固着)は固着を維持できなくなる。このため、光硬化性樹脂7は、フォトマスク8に光硬化性樹脂7を残すことなくフォトマスク8から剥離される。
これにより、図6(d)に示すように異物Pとともに光硬化性樹脂7がフォトマスク8から除去されることとなる。この後、XYステージ9を移動させることによって、ノズル6をXYステージ9の外側まで移動させ、XYステージ9の外側で光硬化性樹脂7がノズル6から剥離される。異物除去システムは、異物情報101および異物除去プログラムに基づいて、次に除去対象となる異物Pに対してステップS120〜S190の処理を繰り返す。LSI(Large Scale Integration)などの半導体装置を作製する際には、異物が除去されたフォトマスク8を用いて露光工程が実施される。
このように、ノズル6によって異物毎に除去を行なうので、除去した異物がフォトマスク8上に再付着することを防止できる。また、フォトマスク8上の異物を上側へ引き抜くよう選択的に除去するので、フォトマスク8のパターン面やガラス面にダメージを与えることなく異物を除去することが可能となる。
なお、本実施の形態では、エネルギー硬化性物質が光硬化性樹脂7である場合について説明したが、エネルギー硬化性物質が熱硬化性樹脂である場合、エネルギー供給部3からは、赤外光や温風などの熱エネルギーを供給する。この場合の熱エネルギーは、フォトマスク8の上面側から熱硬化性樹脂に供給してもよいし、フォトマスク8の下面側から熱硬化性樹脂に供給してもよい。
また、エネルギー硬化性物質が電子線硬化性樹脂である場合、エネルギー供給部3からは、荷電粒子等のエネルギーを供給する。この場合のエネルギーは、フォトマスク8の上面側から熱硬化性樹脂に供給する。
また、エネルギー硬化性物質が圧力硬化性樹脂である場合、密閉された空間内にフォトマスク8を入れておき、エネルギー供給部3から気体を供給することによって圧力硬化性樹脂を加圧する。
また、本実施の形態では、XYステージ9をXY方向に移動させることによって、ノズル6を異物Pの位置まで移動させたが、XYステージ9を固定するとともにノズル6をXY方向に移動させることによって、ノズル6を異物Pの位置まで移動させてもよい。
また、本実施の形態では、制御装置1が欠陥検査装置から異物情報を受信する場合について説明したが、制御装置1への異物情報の入力は可搬性の記録媒体(例えば、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)など)を介して行ってもよい。
また、本実施の形態では、ノズル6から光硬化性樹脂7を吐出させた後、ノズル6を異物側へ降下させたが、ノズル6を異物側へ降下させた後にノズル6から光硬化性樹脂7を吐出させてもよい。
このように第1の実施の形態によれば、針状のノズル6によって異物毎に除去を行なうので、除去した異物のフォトマスク8上への再付着を防止できる。また、フォトマスク8上の異物を上側へ引き抜くように除去するので、フォトマスク8のパターン面やガラス面にダメージを与えることなく容易に異物を除去することが可能となる。
(第2の実施の形態)
つぎに、図7〜図11を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。第2の実施の形態ではノズル6から光硬化性樹脂7を異物へ滴下し、その後、異物を被覆した光硬化性樹脂7を硬化させる。そして、異物よりもサイズが大きくなった光硬化性樹脂7を、洗浄液などによってフォトマスク8上から除去する。
つぎに、図7〜図11を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。第2の実施の形態ではノズル6から光硬化性樹脂7を異物へ滴下し、その後、異物を被覆した光硬化性樹脂7を硬化させる。そして、異物よりもサイズが大きくなった光硬化性樹脂7を、洗浄液などによってフォトマスク8上から除去する。
図7は、第2の実施の形態に係る異物除去システムの異物除去処理手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態で説明した図3の異物除去処理手順と同様の処理手順については、その説明を省略する。
まず、欠陥検査装置で作成された異物情報が制御装置1の異物情報入力部11から入力される(ステップS210)。この後、異物除去システムは、第1の実施の形態の異物除去システムと同様の処理を行なう(ステップS220〜S240)。ここでのステップS210〜S240の処理が、図3に示したステップS110〜S140の処理に対応している。
ステージ制御部14が、1つ目の異物の位置にノズル6が来るようXYステージ9の位置を移動させた後、吐出制御部16は、異物除去プログラムと、樹脂種類情報と、滴下量情報と、に基づいて、エネルギー硬化物質供給部4A、配管5を制御する。具体的には、吐出制御部16は、樹脂種類情報に対応する光硬化性樹脂7の供給手段として、エネルギー硬化物質供給部4Aを選択する。吐出制御部16は、選択したエネルギー硬化物質供給部4Aから、滴下量情報に応じた送出量だけ光硬化性樹脂7を送出させる。さらに、吐出制御部16は、樹脂種類情報および滴下量情報に応じた量だけ配管5のバルブを開閉させる。これにより、エネルギー硬化物質供給部4Aからの光硬化性樹脂7が配管5を介してノズル6に送られてくる。そして、ノズル6の先端部から光硬化性樹脂7が吐出(出射)されてフォトマスク8上に滴下される(ステップS250)。このように、本実施の形態では、ノズル6を異物の近傍まで降下させることなく、ノズル6から光硬化性樹脂7を滴下する。ノズル6から滴下された光硬化性樹脂7は、図8(a)に示すようにフォトマスク8上の異物上に落下する。
図8および図9は、実施の形態2に係る異物除去システムの異物除去手順を説明するための図である。図8、図9では、図5、図6と同様に、フォトマスク8上に形成されているマスクパターン81間のクオーツガラス面に異物Pが付着している場合を示している。
フォトマスク8上に落下した光硬化性樹脂7は、異物Pおよびフォトマスク8に粘着する。このとき、光硬化性樹脂7は、異物Pを包みこむように被覆するとともに、光硬化性樹脂7の下側でフォトマスク8の表面に密着する。
硬化制御部17は、樹脂種類情報や滴下量情報などに基づいて、エネルギー供給部3を制御する。具体的には、硬化制御部17は、図8(b)に示すように、例えば異物Pへ滴下する光硬化性樹脂7の種類や滴下量に応じた時間だけエネルギー供給部3から光を照射させる。これにより、ノズル6の先端部、異物P、フォトマスク8に粘着した状態の光硬化性樹脂7は硬化することとなる(ステップS260)。これにより、光硬化性樹脂7は、フォトマスク8に固着した状態となる。本実施の形態では、光硬化性樹脂7が異物Pを被覆して異物Pと接着するが、光硬化性樹脂7とフォトマスク8とは弱い固着力で固着するような光硬化性樹脂7を用いる。また、洗浄後の光硬化性樹脂7がフォトマスク8上に再付着しないよう、所定量以上の光硬化性樹脂7を用いて異物Pを被覆し、所定サイズ以上の光硬化性樹脂7を硬化させる。異物除去システムは、異物情報101や異物除去プログラムに基づいて、次に除去対象となる異物Pに対してステップS220〜S260の処理を繰り返す。
全ての異物Pを光硬化性樹脂7で包み込んで硬化させた後、フォトマスク8を洗浄槽41に入れて、フォトマスク8上の光硬化性樹脂7を洗浄する。洗浄槽41は、所定の洗浄液で満たされた槽であり、この洗浄液によってフォトマスク8上から光硬化性樹脂7を洗浄する(ステップS270)。これにより、光硬化性樹脂7は、フォトマスク8に光硬化性樹脂7を残すことなくフォトマスク8から剥離される。洗浄後の光硬化性樹脂7は、洗浄槽41内に残留することとなるが、本実施の形態の光硬化性樹脂7は、所定サイズ以上の大きさであり、かつ既に硬化しているので粘度が小さくなっている。このため、硬化後の光硬化性樹脂7はフォトマスク8に再付着しにくくなっている。これにより、図6(c)に示すように異物Pとともに光硬化性樹脂7がフォトマスク8から除去されることとなる。
このように、異物よりも大きなサイズの光硬化性樹脂7を洗浄槽41で洗浄するので、光硬化性樹脂7のフォトマスク8への再付着を防止しながら容易にフォトマスク8上の異物を除去することが可能となる。
なお、本実施の形態では、洗浄槽41によって光硬化性樹脂7を洗浄する場合について説明したが、ノズル6などの針状部材によって硬化後の光硬化性樹脂7を剥離してもよい。この場合、光硬化性樹脂7を硬化させた後、ノズル制御部15は、ノズル6を下側(異物P側)に降下させる。このとき、ノズル制御部15は、樹脂種類情報や滴下量情報などに応じた位置(硬化後の光硬化性樹脂7のサイズに応じた位置)までノズル6を降下させる。
そして、ノズル制御部15は、ノズル6を光硬化性樹脂7に接触させた後、ノズル6をXY平面方向に移動させながら上側に移動させる。これにより、図9(d)に示すように、光硬化性樹脂7は、フォトマスク8に光硬化性樹脂7を残すことなくフォトマスク8から剥離され、異物Pとともにフォトマスク8から除去されることとなる。この後、XYステージ9を移動させることによって、ノズル6をXYステージ9の外側まで移動させ、XYステージ9の外側で光硬化性樹脂7がノズル6から剥離される。
このように、異物よりも大きなサイズの光硬化性樹脂7をノズル6で剥離するので、異物Pだけをフォトマスク8から剥離する場合よりも小さな力でフォトマスク8から光硬化性樹脂7を剥離することが可能となる。
このように第2の実施の形態によれば、異物Pよりも大きなサイズの光硬化性樹脂7を洗浄槽41で洗浄して、フォトマスク8から異物Pを除去するので、光硬化性樹脂7のフォトマスク8への再付着を防止しつつ容易にフォトマスク8上の異物を除去することが可能となる。
なお、第1および第2の実施の形態では、ノズル6から光硬化性樹脂7を吐出、滴下することによってノズル6の先端部分に光硬化性樹脂7を粘着させたが、この方法以外の他の方法によってノズル6の先端部分に光硬化性樹脂7を粘着させてもよい。例えば、XYステージ9の外側に光硬化性樹脂7を格納する開口した容器を設けておき、この容器の開口部にノズル6を入れて、ノズル6の先端部分に容器内の光硬化性樹脂7を粘着させてもよい。この場合、ノズル6の先端部分に光硬化性樹脂7を粘着させる際には、ノズル6をXYステージ9の外側に移動させるとともに、光硬化性樹脂7をフォトマスク8側に粘着させる際には、ノズル6をXYステージ9の内側に移動させる。
また、第1および第2の実施の形態では、円錐台状のノズル6を用いる場合について説明したが、ノズル6の上底面(異物側の先端部)に凹凸を設けてもよい。図10は、先端部に凹凸が設けられたノズルの構成を示す図であり、ノズル6の断面図を示している。図10に示すように、ノズル6の先端部に凹凸部61を設けることによって、光硬化性樹脂7を剥離する際に光硬化性樹脂7と接触するノズル6の表面積が大きくなる。これにより、光硬化性樹脂7とノズル6との間の固着力が大きくなり、光硬化性樹脂7とノズル6との間の固着力と、光硬化性樹脂7とフォトマスク8との間の固着力と、の差が大きくなる。したがって、小さな力でフォトマスク8から光硬化性樹脂7を剥離することが可能となる。
また、第1および第2の実施の形態では、ノズル6から光硬化性樹脂7を吐出や滴下させるとともに、ノズル6によって光硬化性樹脂7を除去する場合について説明したが、光硬化性樹脂7を吐出や滴下させる機能(樹脂出液部)と、光硬化性樹脂7を除去する機能(除去部)とを別々の構成にしてもよい。
図11は、樹脂出液部と除去部の構成を示す図である。樹脂出液部53は、貫通穴を有した管状をなしており、除去部52は概略針状をなしている。樹脂出液部53は、配管5に接続されており、配管5からの光硬化性樹脂7をフォトマスク8へ出射または滴下する。また、除去部52は、樹脂出液部53と独立して構成されており、支持部材51によって固定されている。
例えば、第1の実施の形態で説明した異物除去システムに、これらの構成(樹脂出液部53など)を適用する場合、フォトマスク8上の異物Pに光硬化性樹脂7を出射する際に、樹脂出液部53と除去部52を異物の近傍まで降下させる。そして、樹脂出液部53は、光硬化性樹脂7を異物P上に出射させて光硬化性樹脂7をフォトマスク8および除去部52に接触させる。これにより、光硬化性樹脂7が除去部52の先端部、異物P、フォトマスク8に粘着することとなる。このとき、光硬化性樹脂7は、異物Pを包みこむように被覆するとともに、光硬化性樹脂7の上部で除去部52に密着し、光硬化性樹脂7の下部でフォトマスク8の表面に密着する。この後、第1の実施の形態で説明した手順によって光硬化性樹脂7を硬化させて、異物Pを光硬化性樹脂7とともにフォトマスク8上から除去する。
また、第2の実施の形態で説明した異物除去システムに、上述した樹脂出液部53などの構成を適用する場合、フォトマスク8上の異物に光硬化性樹脂7を滴下する際に、樹脂出液部53と除去部52を異物の近傍まで降下させることなく、樹脂出液部53が光硬化性樹脂7を異物上に滴下させる。これにより、光硬化性樹脂7が異物に粘着することとなる。このとき、光硬化性樹脂7は、異物を包みこむように被覆するとともに、光硬化性樹脂7の下部でフォトマスク8の表面に密着する。この後、第2の実施の形態で説明した手順によって光硬化性樹脂7を硬化させて、異物を光硬化性樹脂7とともにフォトマスク8上から除去する。
なお、第1および第2の実施の形態で説明した異物除去を行なう前や後に、フォトマスク8の洗浄を行ってもよい。これにより、容易に除去できる異物は洗浄によって除去し、除去の困難な異物のみを第1および第2の実施の形態で説明した方法によって除去することができる。
1 制御装置、3 エネルギー供給部、4A,4B エネルギー硬化物質供給部、6 ノズル、7 光硬化性樹脂、8 フォトマスク、41 洗浄槽、52 除去部、53 樹脂出液部、81 マスクパターン、P 異物
Claims (5)
- フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去方法において、
エネルギー硬化物質を吐出する吐出部を、前記異物のフォトマスク上での位置に関する情報に基づいて前記異物の位置に応じた位置に相対的に移動させる移動ステップと、
前記吐出部が前記異物上にエネルギー硬化物質を吐出して、前記異物を前記エネルギー硬化物質によって被覆させる被覆ステップと、
所定のエネルギーを出力するエネルギー出力装置が、前記異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与して前記エネルギー硬化物質を硬化させる硬化ステップと、
硬化したエネルギー硬化物質を前記フォトマスクから除去する除去ステップと、
を含むことを特徴とする異物除去方法。 - 前記硬化ステップは、前記フォトマスクの上面側に配設される針状部材を前記フォトマスクの上面側から前記エネルギー硬化物質に接触させた状態で、前記エネルギー硬化物質にエネルギーを付与して前記エネルギー硬化物質を硬化させ、
前記除去ステップは、前記針状部材が前記硬化したエネルギー硬化物質を前記フォトマスクから剥離することによって前記硬化したエネルギー硬化物質を前記フォトマスクから除去することを特徴とする請求項1に記載の異物除去方法。 - 前記除去ステップは、前記硬化したエネルギー硬化物質を洗浄槽で洗浄することによって前記硬化したエネルギー硬化物質を前記フォトマスクから除去することを特徴とする請求項1に記載の異物除去方法。
- フォトマスク上に付着した異物を除去する異物除去装置において、
エネルギー硬化物質を吐出する吐出部と、
前記異物のフォトマスク上での位置に関する情報に基づいて、前記異物の位置に応じた位置に前記吐出部を相対的に移動させる移動制御部と、
前記エネルギー硬化物質にエネルギーを出力するエネルギー出力部と、
を備え、
前記吐出部は、前記異物上にエネルギー硬化物質を吐出して前記異物を前記エネルギー硬化物質によって被覆させ、
前記エネルギー出力部は、前記異物を被覆したエネルギー硬化物質にエネルギーを付与することによって前記エネルギー硬化物質を硬化させることを特徴とする異物除去装置。 - 請求項1〜3の何れか1つに記載の異物除去方法によって異物を除去したフォトマスクを用いて半導体装置を作成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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