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JP2009262661A - 大型車両の緩衝構造 - Google Patents

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JP2009262661A JP2008112311A JP2008112311A JP2009262661A JP 2009262661 A JP2009262661 A JP 2009262661A JP 2008112311 A JP2008112311 A JP 2008112311A JP 2008112311 A JP2008112311 A JP 2008112311A JP 2009262661 A JP2009262661 A JP 2009262661A
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Mitsuhiro Komine
光弘 小峰
Masayoshi Kamogawa
昌誉 鴨川
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Hino Motors Ltd
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Abstract

【課題】荷台等を狭めず大型車両の最小旋回時における大型車両の最外側部の回転軌跡を大きくせずに、他車両の衝突時の衝撃エネルギをクラッシュボックスにより吸収する。
【解決手段】左右一対のサイドメンバ11aの前部にフロントクロスメンバ11bが架設され、このフロントクロスメンバの下方前方に衝突時の他車両の潜り込みを阻止するためにフロントアンダランプロテクタ13が設けられる。大型車両の前面に沿ってアンダランプロテクタビーム14が設けられ、このビームと一対のサイドメンバがクラッシュボックス15,16により連結される。また大型車両の最小旋回時におけるビームの最外側部が大型車両の最外側部の回転軌跡K2の内側に位置しかつこの回転軌跡の接線Uに対するビームの最外側部の角度βが±10度の範囲内になるように、ビームが折り曲げて作られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラック等の大型車両に乗用車等の他車両が衝突したときの衝撃を緩和する構造に関するものである。
従来、フロントクロスメンバの下方前方に、衝突時における乗用車等の他車両の潜り込みを阻止するためのフロントアンダランプロテクタを設けたトラックが知られている。このフロントアンダランプロテクタは、左右一対のサイドメンバから下方に向って突設されたフロントアンダランプロテクタステーと、このステーよりトラック前方に向って突設された結合部材と、この結合部材の前端に取付けられ車両前方に向って全体に湾曲して形成されたアンダランプロテクタビームとにより構成される。このように構成されたトラックでは、他車両が正面中央から衝突した際に、アンダランプロテクタビーム、結合部材、フロントアンダランプロテクタステー及びサイドメンバで、その衝突した他車両がバンパの下方空間へ潜り込まないようにしている。
しかし、上記アンダランプロテクタビームに他車両がいわゆるオフセット衝突した場合、即ち、その他車両が正面側からその側部にずれて衝突した場合には、主にアンダランプロテクタビームのみに他車両の衝突による衝撃エネルギが作用するため、そのビームが変形して剛体であるサイドメンバ及びフロントクロスメンバにその衝突車両が直撃するおそれがあった。
この点を解消するために、図10に示すごとく、サイドメンバ1に取付けられたアンダランプロテクタステー2とアンダランプロテクタビーム3を結合部材4により連結するとともに、そのアンダランプロテクタステー2より斜め外側方に向って突設した側方結合部材6をアンダランプロテクタビーム3の端部に接続したアンダランプロテクタ(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。このように構成されたアンダランプロテクタでは、結合部材4とは別に側方結合部材6を備えることにより、オフセット衝突の際に、アンダランプロテクタビーム3を介して側方結合部材6に衝突による衝撃エネルギを伝えるので、側方結合部材6により、アンダランプロテクタビーム3の変形を抑制してサイドメンバ及びフロントクロスメンバにその衝突車両が直撃するような事態を回避することが期待されている。
特開2003−72493号公報(特許請求の範囲、段落[0013]、段落[0023]、図1)
しかし、上記従来の特許文献1に示されたアンダランプロテクタでは、結合部材及び側方結合部材により他車両の衝突によるビームの変形を抑制するためには、結合部材及び側方結合部材を比較的長く形成する必要があるけれども、これらの部材を長く形成すると、ビームが前方への突出量が長くなるため、トラックの最小旋回時におけるトラックの最外側部の回転軌跡が大きくなって、トラックを切り返し操作せずに交差点を曲がることができなくなるおそれがあった。またトラックの全長規制のため、結合部材及び側方結合部材が長くなった分だけトラックの荷台や荷室を短くする必要があり、荷台等が狭くなり荷台等における積載量が少なくなってしまうおそれがあった。一方、上記従来の特許文献1に示されたアンダランプロテクタでは、ビームが前方に向って全体に湾曲して形成されているため、結合部材及び側方結合部材とビームとの取付面の加工工数が増大するとともに、結合部材及び側方結合部材のビームへの取付作業が比較的煩わしくなる問題点もあった。
本発明の目的は、荷台等を狭めずかつ大型車両の最小旋回時における大型車両の最外側部の回転軌跡を大きくせず、またビームの折り曲げ加工時にビームに亀裂を発生させずに、他車両の衝突時の衝撃エネルギをクラッシュボックスにより効果的に吸収し得る、大型車両の緩衝構造を提供することにある。本発明の別の目的は、クラッシュボックス及びビームの加工工数を低減できるとともに、クラッシュボックスのビームへの取付工数を低減できる、大型車両の緩衝構造を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1、図2、図5及び図7に示すように、左右一対のサイドメンバ11a,11aの前部に架設されたフロントクロスメンバ11bと、このフロントクロスメンバ11bの下方前方に衝突時の他車両30の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ13とを備えた大型車両の緩衝構造の改良である。その特徴ある構成は、フロントアンダランプロテクタ13が、大型車両10の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム14と、このビーム14と一対のサイドメンバ11a,11aを連結するクラッシュボックス15,16とを有し、上記大型車両10の最小旋回時におけるビーム14の最外側部が大型車両10の最外側部の回転軌跡K2の内側に位置しかつこの回転軌跡K2の接線Uに対するビーム14の最外側部の角度βが±10度の範囲内になるように、ビーム14が折り曲げて作られたところにある。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図1〜図3及び図7に示すように、アンダランプロテクタビーム14がその長手方向の両端部をそれぞれ少なくとも2箇所ずつ折り曲げて作られたことを特徴とする。
請求項1に記載された発明では、大型車両の最小旋回時におけるビームの最外側部が大型車両の最外側部の回転軌跡の内側に位置しかつこの回転軌跡の接線に対するビームの最外側部の角度が±10度の範囲内になるように、ビームを折り曲げたので、大型車両の最小旋回時におけるこの大型車両の最外側部の回転軌跡が大きくならず、またビームの折り曲げ加工時にビームに亀裂が発生しない。この結果、大型車両を切り返し操作することなく交差点を曲がることができるとともに、大型車両の荷台や荷室等が狭くなるのを阻止することにより、荷台等における積載量の減少を防止でき、更にビームの折り曲げ加工性を確保できる。
請求項2に記載された発明では、ビームを少なくとも2箇所ずつで折り曲げたので、前方に向って全体に湾曲したビームへの結合部材及び側方結合部材の取付作業が煩わしくなる従来のアンダランプロテクタと比較して、ビームの折り曲げた部分の間の平坦な部分やビームの折り曲げた部分より先端の平坦な部分に、クラッシュボックスを取付けることにより、クラッシュボックス及びビームの加工工数を低減できるとともに、クラッシュボックスをビームに比較的容易に取付けることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、大型車両であるトラック10の緩衝構造は、シャシフレーム11の左右一対のサイドメンバ11a,11aの前部に架設されたフロントクロスメンバ11bと、このフロントクロスメンバ11bの下方前方に衝突用の他車両の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ13とを備える。このフロントアンダランプロテクタ13は、上記トラック10の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム14と、このビーム14の外側を一対のサイドメンバ11a,11aの外側に連結する内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16とを有する。なお、この実施の形態では、大型車両としてトラックを挙げたが、ダンプカー、トレーラ、大型の特殊車両、或いはその他の車高の高い大型車両であってもよい。
図1〜図4に示すように、一対のサイドメンバ11a,11aの側面には、下方に向って延びる一対の第1ブラケット17,17の上部がボルト等の締結部材18(図4)により締結される。これらの第1ブラケット17,17は、比較的厚い鋼板により板状に形成された板状部17b(図4)と、比較的厚い鋼板の折り曲げ及び溶接により箱状に形成された箱状部17c(図1及び図4)とをそれぞれ有する。一対の第1ブラケット17,17の板状部17b,17bを一対のサイドメンバ11a,11aに締結することにより、サイドメンバ11aの外側面から第1ブラケット17が下方に向って突設され、上記箱状部17cがサイドメンバ11aの下方に位置するように構成される。
上記第1ブラケット17,17の箱状部17cには、一対のサイドメンバ11a,11aの外方に向って一対の第2ブラケット19,19が更に突設される。第2ブラケット19のうち箱状部に対向する端面には、2本のボルト21(図1及び図4)が突設され、第1ブラケット17の箱状部に形成された取付孔17aにこのボルト21を挿通させて箱状部17cから突出した部分にナット22(図1)を螺着することにより、一対の第2ブラケット19,19が一対の第1ブラケット17,17の下部に一対のサイドメンバ11a,11aの外方に向って突設される。
これらの第2ブラケット19,19は左右対称構造であるため、図1に示す右側の第2ブラケット19について説明すると、第2ブラケット19は断面が方形状の筒部材からなり、方形の箱形を構成することによりその剛性が高められる。第2ブラケット19は、前面が第1ブラケット17側からトラック10の進行方向に直交する方向に延びる直交部19aと、この直交部19aの車幅方向外側に直交部19aに連設されその前面が直交部19aの前面と所定の角度で交差しこの前面が斜め外方を向く傾斜部19bとを有する(図1)。
アンダランプロテクタビーム14は、図1及び図5に示すように、トラック10の最小旋回時に、ビーム14の最外側部がトラック10の最外側部の回転軌跡K2の内側に位置し、かつビーム14の最外側部の上記回転軌跡K2の接線Uに対する角度βが±10度の範囲内になるように、折り曲げて作られる。例えば、ビーム14は、トラック10が後前軸26及び後々軸27の中心点Pが回転半径Rで回転軌跡K1を描いて回転するときに、ビーム14の第2折り曲げ部14dの外面がトラック10の最外側部である、例えばフロントバンパ28のコーナ部28a外面より内側に位置し、かつビーム14の第2折り曲げ部14dに連なる第2折れ部14eの上記回転軌跡K2の接線Uに対する角度βが±10度の範囲内になるように、折り曲げて作られる。ここで、上記角度βを±10度の範囲内に限定したのは、ビーム14の変形性とエネルギ吸収性の点を考慮したためである。なお、この角度βを±5度とした場合にはこの効果が顕著である。また、ビーム14の前面はフロントバンパ28により覆われる(図1及び図2)。また、図1では、回転軌跡K2とその接線Uとを同一の線で描いているけれども、これは回転軌跡K2が略直線状であるためである。更に、図1の符号Tは第2折れ部14e外面の平面視における延長線である。この場合、アンダランプロテクタビーム14を従来より前方に突出させたけれども、トラック10の最外側部の回転軌跡K2を従来のフロントバンパ8の最外側部の回転軌跡と同一とすることにより、トラック10の回転性能(旋回性能)を悪化させなくすることができる。
図1〜図4に示すように、アンダランプロテクタビーム14は、アルミニウムの押出成形棒材の長手方向の両端部をそれぞれ2回ずつ折り曲げることにより形成される。このビーム14は、車幅方向中央の真直部14aと、その真直部14aの両側に第1折り曲げ部14bを介して連設された第1折れ部14cと、その第1折れ部14cの外側に第2折り曲げ部14dを介して連設された第2折れ部14eとを有する。即ち、第1折れ部14cはその車幅方向外側が真直部14aの外側より後方になるような第1折り曲げ部14bを介して真直部14aに接続され、第2折れ部14eはその車幅方向外側が第1折れ部14cの外側より後方になるような第2折り曲げ部14dを介して第1折れ部14cに接続される。換言すれば、第1折り曲げ部14bは第1折れ部14cが真直部14aの端部から斜め後方に延びるように第1折れ部14cの基端を真直部14aの端部に接続し、第2折り曲げ部14dは第2折れ部14eが第2折れ部14eの先端から斜め後方に延びるように第2折れ部14eの基端を第1折れ部14cの先端に接続するように構成される。ここで、第2ブラケット19の傾斜部19b前面はこの第2折れ部14eに対向しかつこの第2折れ部14eに平行になるように形成される。なお、この実施の形態では、ビームの両端部を2箇所ずつ折り曲げて作ったが、ビームの両端部を3箇所ずつ或いは4箇所ずつ以上折り曲げて作ってもよい。
内クラッシュボックス15は、第2ブラケット19の直交部19a前面に取付けられ、外クラッシュボックス16は第2ブラケット19の傾斜部19b前面に取付けられる。これらのクラッシュボックス15,16の前面にアンダランプロテクタビーム14が架設される。具体的には、内クラッシュボックス15の前面がビーム14の第1折れ部14c後面に取付けられ、外クラッシュボックス16の前面がビーム14の第2折れ部14e後面に取付けられる。そして、このような内クラッシュボックス15と外クラッシュボックス16を介して、アンダランプロテクタビーム14は一対のサイドメンバ11a,11aの外側に連結される。
内クラッシュボックス15は、トラック10の進行方向に直交する面で切断した場合の断面が方形の筒状に形成された第1筒状部15aと、この第1筒状部15aの前面にビーム14の第1折れ部14cに沿うように傾斜して設けられ第1筒状部15aの前面に溶接された第1前部取付板15bと、第1筒状部15aの後面に第2ブラケット19の直交部19aの前面に沿うように設けられ第1筒状部15aの後面に溶接された第1後部取付板15cとを有する(図1及び図4)。第1筒状部15aのサイドメンバ11a側の内側面M1は、トラック10の進行方向に平行に形成され、第1筒状部15aの車幅方向外側の面M2は前方に向って外側に傾斜するように形成される。そして、第1前部取付板15bには、取付ボルト15dが前方に向って突出した状態で溶着される。従って、この内クラッシュボックス16aは上面視において幅が前方に進むほど広がる変形の台形状に形成される。
図1〜図4に示すように、外クラッシュボックス16は、断面が八角形の筒状に形成された第2筒状部16aと、この第2筒状部16aの前面に溶接されこの第2筒状部16aの断面形状より大きな方形状の第2前部取付板16bと、第2筒状部16aの後面に溶接された第2後部取付板16cとを有する。第2前部取付板16bは、この第2筒状部16aの軸芯に直交しかつビーム14の第2折れ部14eに沿うように傾斜して設けられる。また、第2後部取付板16cは、この第2筒状部16aの軸芯に直交しかつ第2ブラケット19の傾斜部19bの前面に沿うように傾斜して設けられる。そして、第2筒状部16aの周囲から突出する第2前部取付板16bの四隅には、前部取付ボルト16dが第2筒状部16aの軸芯を中心とする同一円周上にそれぞれ前方に向って突設される。また第2筒状部16aの周囲から突出する第2後部取付板16cの四隅には、後部取付ボルト16eが第2筒状部16aの軸芯を中心とする同一円周上にそれぞれ後方に向って突設される。なお、内クラッシュボックス15の第1後部取付板15cと外クラッシュボックス16の第2後部取付板16cとは、鋼板を折り曲げることにより一体的に形成される。これにより内クラッシュボックス15と外クラッシュボックス16は第1及び第2後部取付板15c,16cを介して連結される。
また、内クラッシュボックス15の第1後部取付板15cのサイドメンバ11a側端部は後方に向って折り曲げられた挟持部15eが形成され、第1後部取付板15cを第2ブラケット19の直交部19a前面に重合させた際に上記挟持部15eが第2ブラケット19とともに第1ブラケット17の箱状部17cを挟持するように構成される。そしてその挟持部15eには、第2ブラケット19に突設されたボルト21を挿通するためのスリット15fが後端から前方に延びて形成される。一方、第2ブラケット19の傾斜部19bには、第2後部取付板16cに突設された後部取付ボルト16eが挿通する挿通孔19cが形成される。そして、それぞれの後部取付ボルト16eを、対応する第2ブラケット19の挿通孔19cに挿通させた反対側からナット16gを螺着することにより第2後部取付板16cが第2ブラケット19に固定される。なお、図1の符号16hは外クラッシュボックス16のビーム14近傍に形成された座屈の基点となるV字ビードである。また、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16は、正面衝突時やオフセット衝突時に第1及び第2ブラケット17,19やビーム14より先に変形するように、比較的薄い鋼板により形成される。
内クラッシュボックス15の前端にはビーム14の第1折れ部14cが取付けられ、外クラッシュボックス16の前端にはビーム14の第2折れ部14eが取付けられる。第1折れ部14cには取付ボルト15dが挿通する第1挿通長孔14fが形成され、第2折れ部14eには前部取付ボルト16dが挿通する第2挿通長孔14gが形成され、これらの取付ボルト15d,16dを、対応する挿通長孔14f,14gに挿通させた反対側からナット15g,16fを螺着することによりアンダランプロテクタビーム14が左右のクラッシュボックス15,16に架設される。
一方、第2ブラケット19の傾斜部19b前面は、アンダランプロテクタビーム14の第2折れ部14eに対向し、かつこの第2折れ部14eに平行になるように形成される。そして、外クラッシュボックス16の前後面における第2前部取付板16b及び第2後部取付板16cは、第2筒状部16aの軸芯に直交するように構成され、これにより外クラッシュボックス16は車両進行方向Sに対して傾斜して設けられる。この実施の形態では、図1に示すように、その前端の車幅方向内端縁がその後端の車幅方向外端縁より車幅方向外側に位置するように傾斜して取付けられる場合を示す。そして、この外クラッシュボックス16の車両進行方向Sに対する傾斜角度θは、内クラッシュボックス15における第1筒状部15aの外側面M2の傾斜角度αより大きく形成される。具体的には、この実施の形態における第1筒状部15aの外側面M2の傾斜角度αは15〜25度であり、外クラッシュボックス16における第2筒状部16aの車両進行方向Sに対する傾斜角度θが25〜45度の範囲になるように、第2ブラケット19の傾斜部19b前面及びアンダランプロテクタビーム14の第2折れ部14eが形成される。そして、このアンダランプロテクタビーム14はフロントクロスメンバ11bより前方に位置するように取付けられる。
このように構成されたトラックの緩衝構造の動作を説明する。トラック10が後前軸26及び後々軸27の中心点Pが回転半径Rで回転軌跡K1を描いて回転するときに(図5)、ビーム14の第2折り曲げ部14dの外面がフロントバンパ28のコーナ部28a外面より内側に位置し(図1)、かつビーム14の第2折り曲げ部14dに連なる第2折れ部14eの上記回転軌跡K2に対する角度βが±10度の範囲内になるように、ビーム14を折り曲げたので、トラック10の最小旋回時におけるこのトラックの最外側部の回転軌跡K2が大きくならず、またビーム14の折り曲げ加工時にビーム14に亀裂を発生させない。この結果、トラック10を切り返し操作することなく交差点を曲がることができるとともに、トラック10の荷室10a(図6)が狭くなるのを阻止することにより、荷室10aにおける積載量の減少を防止でき、更にビーム14の折り曲げ加工性を確保できる。
またビーム14の両端部を2箇所ずつで折り曲げたので、ビーム14の第1及び第2折り曲げ部14b,14dの間の平坦な部分、即ち第1折れ部14cの平坦な後面に内クラッシュボックス15を取付けるとともに、ビーム14の第2折り曲げ部14dより先端の平坦な部分、即ち第2折れ部14eの平坦な後面に外クラッシュボックス16を取付けたので、前方に向って全体に湾曲したビームへの結合部材及び側方結合部材の取付作業が煩わしくなる従来のアンダランプロテクタと比較して、クラッシュボックス15,16及びビーム14の加工工数を低減できるとともに、クラッシュボックス15,16をビーム14に比較的容易に取付けることができる。
このように構成された大型車両の緩衝構造では、図7に示すように、アンダランプロテクタビーム14に他の車両である乗用車30が正面側からその側部にずれて衝突するオフセット衝突した場合、図8に示すように、その側部における内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16が主に圧縮変形することになる。このため、そのオフセット衝突における衝撃エネルギはその側部における内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16が軸方向にそれぞれ圧縮変形することにより吸収され、車両30が著しく変形することを防止するとともに、その他の車両30がフロントバンパ28の下方空間へ潜り込まないようにする。
ここで、第1折れ部14c及び第2折れ部14eはそれぞれアンダランプロテクタビーム14の左右の両端部に形成されており、これらの折れ部14c,14eに対して内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16をそれぞれ垂直に設けることにより、それらのクラッシュボックス15,16は第1折れ部14c及び第2折れ部14eに対して傾斜して取付けられるようなことを回避することができる。このため、オフセット衝突時にビーム14を介して内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16に伝達される衝突の方向が軸方向からずれるようなことはなく、その内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16は確実に軸方向に圧縮変形し、そのオフセット衝突時における全ての場合において、その衝突エネルギを効果的に吸収することができる。
一方、図9に示すように、このアンダランプロテクタビーム14に他の車両である乗用車30が正面の中央から衝突すると、このアンダランプロテクタビーム14及びこの内クラッシュボックス15が主に圧縮変形することによりその衝撃エネルギを吸収し、その他の車両30が著しく変形することを防止するとともに、その他の車両30がフロントバンパ28の下方空間へ潜り込まないようにする。ここで、外クラッシュボックス16は前端開口部が第2折れ部14eに設けられた第1筒状部16aを有し、その前端開口部の車幅方向内端縁が後端開口部の車幅方向外端縁より車幅方向外側に位置するように車両の進行方向Sに対して傾斜するように取付けると、このアンダランプロテクタビーム14に他の車両30が正面中央から衝突し、図9に示すように、外クラッシュボックス16は圧縮変形されずにビーム14に対して倒れることになる。このため、左右における内クラッシュボックス15に衝突時のエネルギを集中させることができ、その左右における内クラッシュボックス15,15を確実に圧縮変形させてその衝撃エネルギを効果的に吸収し、その他の車両30である乗用車が著しく変形することを確実に防止することができる。
そして、アンダランプロテクタビーム14をフロントクロスメンバ11bより前方に位置させると、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16の車両前後方向の長さを長くすることができ、それにより圧縮変形により吸収し得るエネルギを増大させることができる。
本発明実施形態のトラックの緩衝構造を示す図7のA部拡大断面図である。 図1のB−B線断面図である。 そのトラックの緩衝構造を含む要部斜視図である。 そのトラックの緩衝構造を含む要部分解斜視図である。 そのトラックが最小旋回してそのトラックの最外側部の回転軌跡を示す平面図である。 そのトラックの斜視図である。 そのトラックと乗用車とがオフセット衝突する直前の状態を示す平面図である。 そのトラックと乗用車とがオフセット衝突した状態を示す平面図である。 そのトラックと乗用車とが正面衝突した状態を示す平面図である。 従来例のアンダランプロテクタを含む車両の要部分解斜視図である。
符号の説明
10 トラック(大型車両)
11a サイドメンバ
11b フロントクロスメンバ
13 フロントアンダランプロテクタ
14 アンダランプロテクタビーム
15 内クラッシュボックス
16 外クラッシュボックス
30 乗用車(他車両)

Claims (2)

  1. 左右一対のサイドメンバ(11a,11a)の前部に架設されたフロントクロスメンバ(11b)と、このフロントクロスメンバ(11b)の下方前方に衝突時の他車両(30)の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ(13)とを備えた大型車両の緩衝構造において、
    前記フロントアンダランプロテクタ(13)が、前記大型車両(10)の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム(14)と、前記ビーム(14)と前記一対のサイドメンバ(11a,11a)を連結するクラッシュボックス(15,16)とを有し、
    前記大型車両(10)の最小旋回時における前記ビーム(14)の最外側部が前記大型車両(10)の最外側部の回転軌跡(K2)の内側に位置しかつ前記回転軌跡(K2)の接線(U)に対する前記ビーム(14)の最外側部の角度(β)が±10度の範囲内になるように、前記ビーム(14)が折り曲げて作られた
    ことを特徴とする大型車両の緩衝構造。
  2. アンダランプロテクタビーム(14)が、その長手方向の両端部をそれぞれ少なくとも2箇所ずつ折り曲げて作られた請求項1記載の大型車両の緩衝構造。
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