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JP2009252913A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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大輔 小野
Akihiro Matsuda
晃啓 松田
Takahiro Umehara
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Abstract

【課題】酸化剤とモノマーとの重合速度を制御することで、電気的特性が良好である固体電解コンデンサの製造が可能な、固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極体を有するコンデンサ素子を形成し(S1〜S4)、コンデンサ素子に冷却雰囲気中で酸化剤およびモノマーを順に含浸し(S5、6)、酸化剤とモノマーとを化学重合させることにより、陽極酸化皮膜上に導電性高分子からなる固体電解質を形成する(S7)。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法であって、特に、導電性高分子からなる固体電解質を有する固体電解コンデンサの製造方法に関する。
電解コンデンサのコンデンサ素子は、アルミニウム、タンタル、または、ニオブ等の弁作用金属からなり、表面に多数のエッチングピットや微細孔が形成された陽極体(陽極箔または焼結体)を有する。さらに、陽極体の表面には誘電体となる酸化皮膜、即ち陽極酸化皮膜が形成されており、この陽極酸化皮膜からは、リード線等により電極が引き出されている。また、陽極酸化皮膜上には電解質が接触しており、この電解質が、陽極酸化皮膜からの電極の引き出しを行う真の陰極として機能する。
ここで、この真の陰極としての電解質は、電解コンデンサの電気特性に大きな影響を及ぼすことから、従来から、様々な種類の電解質が採用された電解コンデンサが提案されている。
上述の電解コンデンサの中でも、高周波領域でインピーダンス特性が劣るイオン電導性を有する液体状の電解質の代わりに、優れた電子伝導性を有する固体状の電解質を用いた固体電解コンデンサがある。この固体電解コンデンサの固体電解質を形成するため、コンデンサ素子に酸化剤およびモノマーを含浸させる含浸工程がある。例えば、特許文献1〜4に記載されている固体電解コンデンサの製造方法のように、この含浸方法には、あらかじめ酸化剤とモノマーとの混合液を作製し、作製した混合液にコンデンサ素子を浸漬する方法、コンデンサ素子に酸化剤を含浸させた後、モノマーを含浸させる方法、コンデンサ素子にモノマーを含浸させた後、酸化剤を含浸させる方法、などが知られている。
さらに、コンデンサ素子に含浸させる酸化剤およびモノマーの量が、コンデンサ製品の電気的特性に大きな影響を与えることが知られており、特許文献5に記載の固体電解コンデンサの製造方法では、コンデンサ素子への酸化剤の含浸量を調整して電気的特性の良好な固体電解コンデンサを作製している。
特開2003−272953号公報 特開平10−340830号公報 特開平10−12497公報 特開平6−314639公報 特開2001−102254号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載の固体電解コンデンサの製造方法では、含浸工程が室温中、例えば常温(25℃)で行われるが、常温でも重合反応が進むため、その後の加熱による重合工程で、コンデンサ素子内に含浸された酸化剤とモノマーとの重合反応速度が急激に高まり、各部の重合速度が制御できない。そのため、例えば、一部の重合反応がコンデンサ素子内の箔の表面、即ちエッチングピットの入り口付近で急速に進行してしまった場合、エッチングピットの細部にまで十分な固体電解質層を形成することができない。その結果、固体電解質層が陽極酸化皮膜の特性を引き出す真の陰極としての役割を十分に果たすことができず、電気的特性の良好な固体電解コンデンサを製造することができない問題がある。
そこで、本発明の目的は、酸化剤とモノマーとの重合速度を制御し、特にエッチングピットの細部で固体電解質層を形成してから、コンデンサ素子外部に固体電解質層を形成することで、電気的特性が良好な固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明に係る固体電解コンデンサの製造方法は、表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極体を有するコンデンサ素子に、酸化剤を含浸した後、冷却雰囲気中でモノマーを滴下により含浸させ、化学重合させることにより、陽極酸化皮膜上に導電性高分子からなる固体電解質を形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
第1の発明によれば、酸化剤含浸後のコンデンサ素子に、冷却雰囲気中でモノマーを含浸する。この際、モノマーを滴下してコンデンサ素子に含浸後、加熱して重合を完了させることにより、モノマーがコンデンサ素子内の箔のエッチングピットの細部にまで入りながら重合がゆっくりと行われるため、十分かつ均一な固体電解質を形成した後、重合反応を完了させることが可能になる。その結果、常温(25℃)で含浸後、加熱して重合を行うよりも、より電気的特性(静電容量、等価直列抵抗など)が良好な固体電解コンデンサを製造することができる。
さらに、第2の発明に係る固体電解コンデンサの製造方法における含浸工程の冷却雰囲気は、−80〜0℃である。
第2の発明によれば、−80〜0℃の冷却雰囲気中で含浸を行うと、電気的特性が良好な固体電解コンデンサを製造することができる。
また、第3の発明に係る固体電解コンデンサの製造方法における酸化剤は、p−トルエンスルホン酸第二鉄塩、ナフタレンスルホン酸第二鉄塩、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第二鉄塩およびドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩の何れか1種または2種以上の混合物であってよい。
また、第4の発明に係る固体電解コンデンサの製造方法におけるモノマーは、アニリン、ピロール、チオフェンおよびこれらの誘導体の何れか1種であってよい。
さらに、第5の発明に係る固体電解コンデンサの製造方法におけるモノマーがチオフェンの場合、そのチオフェンの誘導体は、エチレンジオキシチオフェンであってよい。
第3〜第5の発明による物質を材料に用いると、より電気的特性が良好な固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明によれば、常温(25℃)で含浸後、加熱して重合を行うよりも、より電気的特性(静電容量、等価直列抵抗など)が良好な固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明の実施の形態を図1〜図3および表1、表2に基づいて以下に説明する。
[固体電解コンデンサの構造]
本実施の形態における製造方法により製造した固体電解コンデンサ1について、図1を用いて説明する。図1は、固体電解コンデンサ1が有するコンデンサ素子6の分解斜視図である。コンデンサ素子6は、陽極箔2と陰極箔3とセパレータ4とにより構成されている。また、陽極箔2と陰極箔3からは、図示しないリードタブが接続され、リードタブを介して陽極箔2および陰極箔3からリード線5がそれぞれ引き出されている。
コンデンサ素子6は、陽極箔2と陰極箔3とを、セパレータ4を間に挟むようにして巻回して形成されている。また、コンデンサ素子6は、酸化剤およびモノマーが順に含浸されており、冷却雰囲気中で酸化剤とモノマーとが化学重合されることで、後述する陽極酸化皮膜2a上に導電性高分子からなる固体電解質が均一に形成されている。
また、図2は、固体電解コンデンサ1の積層構造の概略図である。陽極箔2は、アルミニウムなどの弁作用金属で形成されている。図2に示すように、陽極箔2の表面は、エッチング処理により粗面化(エッチングピット形成)されており、さらに、陽極酸化(化成)による陽極酸化皮膜2aが形成されている。
陰極箔3は、陽極箔2と同様にアルミニウムなどの弁作用金属で形成されており、陰極箔3の表面は、粗面化(エッチングピット形成)されるとともに自然酸化皮膜3aが形成されている。
また、セパレータ4は、絶縁性を有する帯状を有しており、セパレータ4の両面には、導電性高分子からなる固体電解質7が保持されている。即ち、陽極箔2の陽極酸化皮膜2aおよび陰極箔3の自然酸化皮膜3aとセパレータ4との間に固体電解質7が狭持されている。なお、固体電解質7を構成する導電性高分子は、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などが使用され、これらは酸化剤とモノマーとの化学重合により生成される。
[固体電解コンデンサの製造方法]
次に、固体電解コンデンサ1の製造方法について、図3を用いて説明する。図3は、固体電解コンデンサ1の製造方法を示す工程フロー図である。先ず、電極の実効表面積を大きくするために、陽極箔2および陰極箔3にエッチング処理を施して表面を粗面化する(S1)。さらに、粗面化された陽極箔2の表面に化成処理を施して陽極酸化皮膜2aを形成し、粗面化された陰極箔3の表面には、自然酸化皮膜3aを形成する(S2)。
なお、陰極箔3の表面には、チタン、窒化チタン、炭化チタン、カーボン等を蒸着や塗布にて形成してもよい。
次に、陽極酸化皮膜2aが形成された陽極箔2および自然酸化皮膜3aが形成された陰極箔3を所定の寸法に裁断し、それぞれにリードタブを介してリード線5を接続するとともに、これら陽極箔2と陰極箔3とをセパレータ4を介して巻回する(S3)。その後、アジピン酸アンモニウム水溶液中で、電圧を印加して素子化成(切り口化成)を行い、セパレータ4の炭化処理を施して、円筒形のコンデンサ素子6を作製する(S4)。
S4において、コンデンサ素子6を作製すると、作製したコンデンサ素子6を酸化剤に浸漬することにより、コンデンサ素子6に酸化剤を含浸させる(S5)。次に、酸化剤を含浸させたコンデンサ素子6に、−80〜0℃の冷却雰囲気中において、モノマー溶液を滴下して含浸させる(S6)。ここで、S5およびS6の工程を含浸工程といい、この含浸工程において、コンデンサ素子6に酸化剤を含浸させた後、上記温度の冷却雰囲気中でモノマーを滴下することにより、コンデンサ素子内の箔のエッチングピットの細部にまで十分かつ均一なポリマーを形成することが可能になる。
次に、上述のS5およびS6の含浸工程を行い、コンデンサ素子6を加熱することにより酸化剤およびモノマーがさらに化学重合し、陽極箔2の陽極酸化皮膜2aおよび陰極箔3の自然酸化皮膜3aとセパレータ4との間に導電性高分子からなる固体電解質7を形成する(S7)。次に、円筒形のコンデンサ素子6を図示しない有底筒状の外装ケースに収納し、図示しない封ロゴム等により開口部を密封して固体電解コンデンサ1の形状に組み立てる(S8)。最後にエージング処理を行い(S9)、固体電解コンデンサ1の完成となる。
上述した固体電解コンデンサ1の製造方法における含浸工程において、モノマー溶液を滴下して含浸する際の冷却雰囲気の温度を変化させた場合に、固体電解コンデンサ1の電気的特性が変化する様子を表1および表2を用いて説明する。なお、以下に説明する実施例1〜7および比較例は、モノマー溶液を滴下して含浸する際の冷却雰囲気の温度のみが異なり、その他の工程は全て同じである。
[実施例1]
実施例1は、含浸工程において、コンデンサ素子6に酸化剤としてp−トルエンスルホン酸第二鉄塩を溶媒で溶解させた溶液を含浸した後引き上げ、−60℃の冷却雰囲気中でモノマー溶液を滴下した。さらに、コンデンサ素子6を60℃で60分間加熱し、化学重合により導電性高分子であるPEDOTを生成し、固体電解質7を形成した。(以下、実施例1の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1を単に、実施例1による固体電解コンデンサ1と呼称する。)
[比較例]
次に、比較例は、実施例1と同様に含浸工程において、コンデンサ素子6に酸化剤としてp−トルエンスルホン酸第二鉄塩を溶媒で溶解させた溶液を含浸した。その後、比較例では、室温中の常温(25℃)でモノマー溶液を滴下した。次に、実施例1と同様にコンデンサ素子6を60℃で60分間加熱し、化学重合により導電性高分子であるPEDOTを生成し、固体電解質7を形成した。(以下、比較例の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1を単に、比較例による固体電解コンデンサ1と呼称する。)
以上の実施例1および比較例による固体電解コンデンサ1の電気的特性(静電容量、等価直列抵抗および漏れ電流)を測定した結果を比較した一覧表を表1に示す。ここで、静電容量(Cap)とは、コンデンサが電荷を蓄えられる容量であり、値が大きい程優れている。また、等価直列抵抗(ESR)とは、コンデンサに交流信号を流した時の損失抵抗およびリアクタンスの等価直列抵抗値を表し、理想コンデンサの等価直列抵抗(ESR)は0Ωとなる。
従って等価直列抵抗(ESR)は、値が小さい程優れている。漏れ電流(LC)とは、絶縁物に電圧を印加したときに流れる電流を言い、絶縁されている部分に電流が流れてしまうと、消費電力が大きくなり、発熱量も増えてコンデンサが焼損したり、回路を傷めやすくなってしまう。そのため、コンデンサの理想の漏れ電流(LC)は0Aであり、この値が小さい程優れている。なお、本実施の形態の固体電解コンデンサ1の漏れ電流(LC)の規格値は、上限値を960μAとしている。
Figure 2009252913
表1に示すように、実施例1による固体電解コンデンサ1の静電容量(Cap)は1350μFとなり、比較例による固体電解コンデンサ1の静電容量(Cap)の1200μFよりも大きい値となっている。また、実施例1による固体電解コンデンサ1の等価直列抵抗(ESR)は7.5mΩとなり、比較例による固体電解コンデンサ1の等価直列抵抗(ESR)の9.0mΩよりも小さい値となっている。
これにより、実施例1による固体電解コンデンサ1のように、含浸工程において−60℃の冷却雰囲気中でモノマー溶液を滴下した方が、静電容量(Cap)を大きく、等価直列抵抗(ESR)を小さくすることができ、より電気的特性が良い固体電解コンデンサを製造することができることが分かる。なお、漏れ電流(LC)は、実施例1および比較例による固体電解コンデンサ1の双方とも、規格の上限値960μAよりも遥かに小さい値となるため、問題はない。
[実施例2〜7]
次に、含浸工程における冷却雰囲気を上下限に振ってモノマー溶液を滴下した際の電気的特性(静電容量、等価直列抵抗および漏れ電流)を測定した結果を比較した一覧表を表2に示す。ここで、実施例2〜7においては、モノマー滴下温度をそれぞれ−85℃、−80℃、−40℃、−20℃、0℃、5℃とし、その他の条件は上述した実施例1と同様である。
Figure 2009252913
表2に示すように、実施例の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1は、比較例の常温(25℃)と比較し、電気的特性の改善が見られる。さらに、モノマー滴下温度を−80〜0℃の間とした実施例1および実施例3〜6の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1は、特に、比較例による固体電解コンデンサ1よりも静電容量(Cap)は大きく、等価直列抵抗(ESR)は小さくなっている。これは、含浸工程(図3のS6)において、−80〜0℃の冷却雰囲気でモノマーを滴下すると、コンデンサ素子内の箔のエッチングピットの細部にまで十分かつ均一なポリマーを形成することができるため、より電気的特性が良い固体電解コンデンサを製造することができると考えられる。
一方、含浸工程(図3のS6)において、比較例のように常温(25℃)でモノマーを滴下すると、その後の加熱する工程(図3のS7)において、酸化剤とコンデンサ素子内に滴下されて保持された全てのモノマーを一度に重合させることになり、各部の重合速度が制御できなくなるため、例えば一部の重合反応がコンデンサ素子内の箔の表面、即ちエッチングピットの入り口付近で急速に進行してしまった場合、エッチングピットの細部にまで十分な固体電解質層を形成することができなくなる。その結果、実施例1および実施例3〜6の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1ほど電気的特性が良い固体電解コンデンサ1は得られにくいと考えられる。
なお、実施例2〜7の製造方法によって製造された固体電解コンデンサ1の漏れ電流(LC)は、何れの場合も規格の上限値960μAよりも遥かに小さい値となるため、問題はない。
以上の結果より、含浸工程におけるモノマーの滴下温度は、−80〜0℃の冷却雰囲気で実施することが好適であり、特に、−60〜−20℃の冷却雰囲気で実施することがより好適であることが確認できた。
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、固体電解コンデンサ1の製造方法は、以下の内容を上述の実施の形態に加えて、或いは重複、置き換えてもよい。
本実施の形態では、酸化剤としてp−トルエンスルホン酸第二鉄の溶液を用いているが、これに限定する必要はなく、p−トルエンスルホン酸鉄溶液以外の公知のスルホン酸系金属塩(例えばナフタレンスルホン酸第二鉄塩、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第二鉄塩およびドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩)を酸化剤として用いてもよい。また、これらの2種以上の混合物を用いてもよい。
さらに、本実施の形態では、モノマーとして、エチレンジオキシチオフェンを用いているが、これに限定する必要は無く、エチレンジオキシチオフェン以外の公知の溶液(例えばアニリンやピロール、およびこれらの誘導体)をモノマーとして用いてもよい。
また、本実施の形態では、図3の固体電解コンデンサ1の製造方法を示す工程フロー図の含浸工程(S5、S6)において、S4で作製したコンデンサ素子6に酸化剤を含浸した後に(S5)、冷却雰囲気中においてモノマーを滴下しているが(S6)、これにこだわることもなく、モノマーを含浸した後に、酸化剤を冷却雰囲気中において滴下してもよい。
即ち、酸化剤およびモノマーの一方を先に、他方を後にして、順に冷却雰囲気中で含浸することにより、酸化剤またはモノマーを滴下したと同時に、酸化剤とモノマーとを重合させることができ、重合速度を制御することが可能となる。
また、本実施の形態では、巻回型のコンデンサ素子を有する固体電解コンデンサ1について説明したが、これにこだわることもなく、アルミニウム箔の積層型のコンデンサ素子、タンタルやニオブの焼結体によるコンデンサ素子を有する固体電解コンデンサについても適用可能である。
固体電解コンデンサが有するコンデンサ素子の分解斜視図である。 固体電解コンデンサの積層構造の概略図である。 固体電解コンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
符号の説明
1 固体電解コンデンサ
2 陽極箔
2a 陽極酸化皮膜
3 陰極箔
3a 自然酸化皮膜
4 セパレータ
5 リード線
6 コンデンサ素子
7 固体電解質

Claims (5)

  1. 表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極体を有するコンデンサ素子に、酸化剤を含浸した後、冷却雰囲気中でモノマーを滴下により含浸させ、化学重合させることにより、前記陽極酸化皮膜上に導電性高分子からなる固体電解質を形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記含浸工程の冷却雰囲気は、−80〜0℃であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記酸化剤は、p−トルエンスルホン酸第二鉄塩、ナフタレンスルホン酸第二鉄塩、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第二鉄塩およびドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩の何れか1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記モノマーは、アニリン、ピロール、チオフェンおよびこれらの誘導体の何れか1種であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記チオフェンの誘導体が、エチレンジオキシチオフェンであることを特徴とする請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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