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JP2009248428A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 Download PDF

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JP2009248428A
JP2009248428A JP2008098327A JP2008098327A JP2009248428A JP 2009248428 A JP2009248428 A JP 2009248428A JP 2008098327 A JP2008098327 A JP 2008098327A JP 2008098327 A JP2008098327 A JP 2008098327A JP 2009248428 A JP2009248428 A JP 2009248428A
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Hiroshi Tajika
博司 田鹿
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Daisaku Ide
大策 井手
Takeshi Yazawa
剛 矢澤
Michihiko Masuyama
充彦 増山
Akiko Maru
晶子 丸
Hirokazu Yoshikawa
宏和 吉川
Hideaki Takamiya
英秋 高宮
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Abstract

【課題】裏写りのない状態で、片側から短時間に記録媒体の両面に画像を記録することが可能な記録方法を提供する。
【解決手段】インク輸送層3を通過することが可能なインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する。その後、インク輸送層3を通過することが不可能な透過抑制液を表面から付与した後に、透過抑制液と反応するインクを用いて表面用の画像を表面から記録する。これにより、片面からの記録でありながら層分離された2つの画像層の間に、光の透過を妨げる層を設けることにより、裏写りのない両面記録画像を短時間に出力することが可能となる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像や文字情報を記録媒体に記録するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。詳しくは、記録媒体の表裏両面に画像、文字などを記録するためのインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式や電子写真記録方式などを用いた記録装置においては、近年、ユーザの手を煩わせず自動的に記録媒体の両面に記録を行うことへの需要が増えている。
例えば特許文献1には、装置内に記録媒体の表裏を反転するための機構を備え、反転時の記録面の汚損等の弊害を抑制するために、表面と裏面の画像データから、先行して記録する画像データを選択する方法が開示されている。このようにすれば、反転動作を挟んで表裏面を順番に記録する場合であっても、より短時間に乾燥する面を先行して記録することが出来るので、反転動作に伴う記録面の汚損等の弊害を抑制しつつ、表裏面に対するトータルな記録時間を低減することが出来る。
また、特許文献2には、比較的小型化が容易なインクジェット記録装置において、複数の記録部を記録媒体の表裏面に備え、記録媒体の表裏面を同時に記録する構成が開示されている。さらに、特許文献3および特許文献4には、中間転写媒体を用いて両面記録を行う方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1にように装置内に反転機構を備えて両面記録を行なう構成においては、その反転機構のために装置コストが上昇したり、反転搬送に伴って記録媒体がカールしたり、などの問題も発生する。また、反転動作が加わることから1枚の記録媒体が搬送される距離が長くなるため、記録面に対するスミアや汚れの懸念も大きくなる。
特許文献2、特許文献3および特許文献4のような構成では、反転時のカールやスミアの問題は回避されるが、2つ目の記録部や中間転写体という新たな機構を設けるために装置コストが上昇するのは避けられない。さらに、上記いずれの特許文献の方法においても、記録媒体の両面からインクを付与するので、記録媒体のたわみ(コックリング)が片側記録の場合よりも大きくなり、記録済みの記録媒体を扱うのにも他の記録媒体への転写の懸念が大きくなる。
これに対し特許文献5には、記録面と観察面が異なるいわゆるバックプリントフィルムと称される記録媒体と、粒子径の異なる複数種類のインクを使用することにより、片面からの記録動作のみで、両面から異なる画像の観察が可能な両面記録方法が開示されている。バックプリントフィルム(以後、BPFと称す)の詳細については特許文献6に開示されているが、基本的には、透明な基材とこの上にインクの色材(染料)を保持できるインク保持層、さらに上記色材を通すインク輸送層を積層して形成された記録媒体である。そして、インク輸送層側にインクを付与することにより、インク輸送層を通過したインクがインク保持層に保持され、裏面の透明な基材側から記録画像が観察出来る仕組みになっている。
但し、BPFに記録を行うにあたっては、ある程度小さな粒子を持つ色材でなくては一般に多孔質材で構成されるインク輸送層をスムーズに通過することは難しく、大きな粒子の色材は多孔質層の上面に残存し易い。特許文献5では、このように多孔質層への浸透具合が色材の粒子径によって異なることを利用して、基材側から観察する画像を比較的小さな粒子径のインクで、インク輸送層側から観察する画像を比較的大きな粒子径のインクで、記録する方法が開示されている。
このような特許文献5の方法によれば、既存のインクジェット記録装置の片側(インク輸送層側)からのみの記録動作によって、表面と裏面で異なる画像が観察できる記録物を出力することが出来る。すなわち、装置内に反転機構や複数の記録部など両面記録のための新たな機構を設けることなく、また中間転写体などを介することもなく、短時間に両面記録画像を出力することが可能となる。さらに、反転時のカールやスミアの問題が発生しないのは勿論、片側の面からの記録であるので、記録済みの記録媒体も扱い易いという利点も有する。
特開平10−324038号公報 特開平07−276716号公報 特開2000−103052号公報 特開平05−261911号公報 特開平10−324038号公報 特開昭62−140878号公報
しかしながら、特許文献5の方法を採用しても、先行して記録され相対的に粒子径の小さなインクによって形成される画像と、後続して記録され相対的に粒子径の大きなインクによって形成される画像とを、完全に分離することは難しい。そして、基材側から観察した際に、粒子径の大きなインクによってインク輸送層側に形成された画像が透過して見えてしまう、所謂裏写りが確認される場合があった。また、特許文献5で使用するインクのように粒子径の異なる複数種類のインクでは、その性質が互いに異なることが多く、吐出状態や記録後の発色性、さらにメンテナンス処理時の扱い易さなどが、インクによって様々となる。結果、記録装置はこれらインクを一様に扱えなくなってしまうと言う不都合も懸念される。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、裏写りのない状態で、片側から短時間に記録媒体の両面に画像を記録することが可能な記録方法を提供することである。
そのために本発明においては、透明な基材にインク保持層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側(表面)となる表面からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録方法であって、前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する第1の工程と、光の透過を抑制する性質を有し前記インク輸送層を通過することが不可能な透過抑制液を、前記表面から付与する第2の工程と、前記透過抑制液と反応する第2のインクを用いて表面用の画像を前記表面から記録する第3の工程とを有することを特徴とする。
また、透明な基材にインク保持層、光反応層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる(表面)からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録方法であって、前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する工程と、前記インク輸送層を通過することが不可能な第2のインクを用いて表面用の画像を表面から記録する工程と、前記記録媒体に光を照射することによって前記光反応層に光反応を起こさせ、記録媒体における光の透過を抑制するように変化させる工程と、を有することを特徴とする。
また、透明な基材にインク保持層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる(表面)からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録装置であって、前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する手段と、光の透過を抑制する性質を有し前記インク輸送層を通過することが不可能な透過抑制液を、前記表面から付与する手段と、前記透過抑制液と反応する第2のインクを用いて表面用の画像を前記表面から記録する手段とを備えることを特徴とする。
さらに、透明な基材にインク保持層、光反応層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる(表面)からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録装置であって、前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する手段と、前記インク輸送層を通過することが不可能な第2のインクを用いて表面用の画像を表面から記録する手段と、前記記録媒体に光を照射することによって前記光反応層に光反応を起こさせ、記録媒体における光の透過を抑制するように変化させる手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、片面からの記録でありながら層分離された2つの画像層の間に、光の透過を妨げる層を設けることにより、裏写りのない両面記録画像を短時間に出力することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明に適用可能ないくつかの実施例を詳細に説明する。なお、本明細書において「両面記録」とは、記録媒体の表面および裏面から、異なる内容の画像が観察できる出力物を記録する動作のことを示すものとする。よって、その記録動作自体が記録媒体の両面から行われることを示すものではない。また、以下の実施例においては、記録媒体のインクが記録される側の面を「記録媒体の表面」と定義し、その反対側の面を「記録媒体の裏面」と定義して説明を行う。
本実施例は、主に年賀状のようなはがき印刷を行う際の、両面記録を効率的に行うための記録ヘッドの構成および記録方法を説明する。具体的には、表面には黒文字を主体とする画像を、裏面にはカラーのグラフィックや写真画像を主体とする画像を、短時間に裏写りのない状態で記録する方法を説明する。
図1は、本発明の実施例にかかわるインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。本例の記録装置50はシリアルスキャン方式の記録装置であり、ガイド軸51、52によって、キャリッジ53が矢印AおよびCに示す主走査方向に移動自在にガイドされている。キャリッジ53は、キャリッジモータおよびその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復移動される。
キャリッジ53には、記録ヘッド10と、その記録ヘッドにインクを供給するインクタンク54とが連結された状態で着脱可能に搭載される。本実施例の記録ヘッド10は、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各インクおよび透過抑制液(S)を吐出することが出来る。各インクおよび透過抑制液の性質および記録ヘッドの構成については後に詳しく説明する。
本実施例の記録装置は、BPFのほか様々な種類の記録媒体(用紙)に記録を行うことが出来る。図において、用紙Pは、装置の前端部に設けられた挿入口55から挿入された後、その搬送方向が反転されてから、送りローラ56によって矢印Bの副走査方向に搬送される。記録装置50は、記録ヘッド10を主走査方向に移動させつつプラテン57上の用紙Pの記録領域に向かってインクを吐出させる記録動作と、その記録ヘッドの記録幅に対応する距離だけ用紙Pを副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返す。これにより、用紙Pに段階的に画像を記録する。
図2は、上述した記録装置50の制御系の概略構成を示すブロック図である。図において、CPU100は、後述される両面記録時の画像処理など本記録装置の動作の制御処理やデータ処理を行なう。ROM101は、それらの処理手順等のプログラムやパラメータを格納し、また、RAM102は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。CPU100は、外部に接続されたホスト装置200から受信した画像データを処理し、Bk、Y、M、CおよびSの各インクに対応した記録データを作成する。その後、作成した記録データをインクの種類ごとにヘッドドライバ10Aに供給し、記録ヘッド10にインクの吐出を行わせる。
また、CPU100は、モータドライバ103Aを介してキャリッジモータ103を駆動させ、キャリッジ53の主走査方向(図2の矢印Aで示す方向)への移動を制御する。さらに、モータドライバ104Aを介してP.Fモータ104を駆動させ、用紙Pの副走査方向への搬送を制御する。
次に、本発明の特徴的な両面記録に使用する記録媒体としてBPFの構成を説明する。
図3は、BPFの層構造を説明するための断面図である。本発明の実施例で用いるBPFは、透明層である基材1と、非孔質層で形成されるインク保持層2および多孔質層で形成されるインク輸送層3が積層されて構成されている。よって、粒子径が上記多孔質の孔径よりも小さく比較的浸透性の高いインクであれば、表面より付与されたインク滴は、インク輸送層3を通過しインク保持層2で保持されここに定着する。そして、裏面より観察される際には、インク保持層2に定着したインクの画像が透明層である基材1を透過して確認される。
このようなBPFであれば、画像は基材により保護されているので、磨耗性に優れ、水滴や水蒸気、光、ガスなどの影響を受けにくく、保存性の高い記録物を出力することができる。また、観察表面が平滑であるために高い光沢性を有し、高濃度で高品質の画像が表現できる。BPFを構成する各層の材料としては、特許文献6に詳しく説明されている。本実施例では、上述したBPFに対し、一般的な染料インクと透過抑制液を用いて両面記録を実現する。
図4は、本実施例で使用するインクと透過抑制液のBPFに対する浸透の状態を説明するための図である。シアン、マゼンタおよびイエローのインクは、多孔質層の孔径を通過するアニオン染料を色材とした浸透性の極めて高いインクとする。よって、BPFに記録されるインク滴4aは、多孔質層であるインク輸送層3をすばやく通過し、インク保持層2においてドット4bを形成し、ここで定着する。一方、本実施例で使用する透過抑制液は、多孔質層の孔径よりも大きな酸化アルミナの微粒子を含有した不透過の白色のカチオン性の液体である。よって、BPFに記録される透過抑制液の液滴5aは、多孔質層であるインク輸送層3に浸透することが不可能で、その表面において定着する。さらに、本実施例のブラックインクは、アニオン染料を色材とした比較的浸透性の低いインクである。よって、透過抑制液が層を形成した後に付与されるブラックのインク滴6aは、透過抑制液の層5b上でアニオン・カチオン反応によって凝集し、その位置で定着する。すなわち、不透過性を有する透過抑制液が形成する層5bが、透過抑制液よりも先行して記録された画像4bと、後続して記録された画像6bとを分断し、表裏観察における裏写りを防止する役割を果たす。
図5は、本実施例で使用する記録ヘッド10における、各インクの吐出口の配列状態を説明するための模式図である。本実施例の記録ヘッド10には、ブラックインク(第2のインク)を吐出するノズル列10Bkと、透過抑制液を吐出するノズル列10Sと、シアン、マゼンタおよびイエローインク(第1のインク)を吐出するノズル列10C、10Mおよび10Yが備わっている。ノズル列10C、10Mおよび10Yには、15plのインクを吐出する吐出口が、600dpiのピッチで128個B方向に配列している。ノズル列10Bkには、30plのブラックインクを吐出するノズル列が600dpiのピッチで128個B方向に配列している。ノズル列10Sには、30plの透過抑制液を吐出するノズル列が600dpiのピッチで128個B方向に配列している。また、ノズル列10Sと10Bkは、ノズル列10C、10Mおよび10Yに対し、1バンド分(個々のノズル列が1回の記録走査で記録可能な幅分)だけ、記録媒体の搬送方向(B方向)の下流側にずれて配置されている。
キャリッジ53に搭載された記録ヘッド10は、矢印A方向(主走査方向)に移動しながら吐出動作を行い、各記録走査の間には、図の1バンド分ずつ記録媒体PがB方向に搬送される。これにより、記録媒体の各バンド幅に相当する領域には、最初の記録走査でシアン、マゼンタおよびイエローの順にインクが付与され、1バンド分の搬送動作の後、次の記録走査で透過抑制液およびブラックのインクがこの順番で付与される。
図6は、上述した記録ヘッド10を用いてBPFに画像を記録した際の、層状態を説明するための断面図である。4は、インク保持層2に保持され裏面から観察可能なCMYインクのカラー画像形成層である。また、5は多孔質層からなるインク輸送層3に浸透することの出来ない透過抑制液がその表面で形成する透過抑制液層である。さらに、6は透過抑制液層5が形成された後に、ここに付与されたブラックインクによって形成されるブラック画像形成層である。裏面から観察を行った場合、カラー画像形成層4の画像は確認できるが、透過抑制液層5が白色かつ不透過であるため、ブラック画像形成層6の画像は確認することが出来ない。一方、表面から観察を行った場合には、ブラック画像形成層6の画像は確認できるが、透過抑制液層5が白色かつ不透過であるため、カラー画像形成層4の画像は確認出来ない。
図7は、BPFに対する両面記録コマンドが発生した際に、本実施例のCPU100が実行する処理の工程を説明するためのフローチャートである。
記録コマンドが受信され処理が開始されると、まず、STEP1によりCPU100はホスト装置200より表面用の画像データと裏面用の画像データを取得し、RAM102に一時的に保持する。続くSTEP2において、CPU100は、ROM101に格納されたパラメータなどを用いて取得した画像データに色分解などの画像処理を施し、ノズル列10C、10M、10Y、10Sおよび10Bkのそれぞれに対応する記録データを生成する。このとき、ノズル列10Sに対応する記録データは、より濃度の高いブラックインクを吐出するノズル列10Bkと略同一としてもよいし、ノズル列10C、10M、10Yおよび10Bkの論理和と取った結果にしてもよい。更に、記録媒体全面に付与するようにしてもよい。いずれにしても、透過抑制液の付与は、表面から裏面の画像が確認されず、また裏面から表面の画像が確認されない程度に充分であればよく、その記録領域は特に限定されるものではない。
STEP3では、STEP2で生成した裏面用の記録データすなわちノズル列10C、10Mおよび10Y用の記録データをミラー反転し、新たな裏面用の記録データを生成する。
図8は、CPU100がホスト装置200から受信した、表面用および裏面用それぞれの画像と、各ノズル列に記録を行わせる画像とバンドの位置を説明するための模式図である。601はホスト装置200から受信した表面用のブラック画像、602はホスト装置200から受信した裏面用のカラー画像である。また、603はノズル列10Bkが記録を行うべき表面用のブラック画像、604はノズル列10C、10Mおよび10Yが記録を行うべき裏面用のカラー画像である。STEP3により、裏面用の画像データ602は反転処理されて604のような記録データに変換されている。BPFに記録する裏面用の画像は、当該画像を観察する面(裏面)が記録面(表面)の反対側となるので、このようなオリジナル画像データに対するミラー反転処理が必要とされる。
図7のフローチャートに戻る。STEP3までの処理によって表面の記録データ603および裏面の記録データ604が生成されると、CPU100は記録媒体PとなるBPFを給紙する。この際、BPFは、その記録面すなわちインク輸送層3が記録ヘッド10の吐出口面に対向する向きで、記録装置50の用紙挿入口55から給紙される。
続くSTEP5からSTEP8のルーチン処理によって、1ページ分の表裏の記録動作が1バンド分ずつ段階的に行われる。まず、STEP5では、1バンド分の記録走査を行う。
再度図8を参照するに、ここでは、先頭からi回目の記録走査を行う際の、ノズル列と画像上のバンドの相対的な位置が示されている。既に説明したように、本実施例の記録ヘッド10では、ノズル列10C、10Mおよび10Yは、ノズル列10Sおよびノズル列10Bkに対し、搬送方向(B方向)の上流側に1バンド分シフトして配置されている。よって、同じi回目の記録走査において、ノズル列10C、10Mおよび10Yはカラー画像の先頭からiバンド目に対する記録を行うが、ノズル列10Sおよび10Bkはブラック画像の先頭からi−1バンド目に対する記録を行うことになる。
再び図7のフローチャートに戻る。STEP5において上述したような1走査分の記録走査が終了すると、STEP6に進み、CPU100は1バンド分に相当する量の搬送動作を実行する。更にSTEP7にて、全てのバンドの記録が終了したか否かを判断し、まだ記録すべきバンドが残っていると判断した場合は、STEP8にてバンド数用のカウンタiをインクリメントした後、次のバンドの記録走査のためにSTEP5へ戻る。一方、STEP7で 全てのバンドの記録が終了したと判断した場合は、STEP9で記録媒体Pを排紙し、本処理を終了する。
以上説明した本実施例によれば、例えば年賀状のように、宛名や住所などの文字画像が記録された表面と、グラフィックや写真などのカラー画像が記録された裏面と、を有する記録物を、表面に対する記録動作のみで短時間に出力することが可能となる。また、表面に記録されるブラック画像層6と、裏面に記録されるカラー画像層4との間にはこれら2層間の光の透過を抑制する透過抑制層5が介在している。よって、表面から観察した場合にカラー画像層4が確認されることはなく、裏面から観察した場合にブラック画像層6が確認されることもない。すなわち、特許文献5に開示されているようにBPFを用いて両面記録を行った際に発生する裏写りの問題は、本実施例において解決される。
以上では、BPFを用いて両面記録を行う場合を例に説明したが、本実施例の記録装置は、上記記録ヘッドを使用して両面記録ではない通常の記録動作も無論行うことが出来る。この場合、透過抑制液の吐出は特に行わず、ホスト装置から受信した片面(表面)の画像データに従って、10C、10M、10Yおよび10Bkのノズル列から、それぞれに対応する記録データが記録されるように処理されれば良い。この際、より浸透性が低く抑えられたブラックインクによって高品位な文字が、より浸透性の高いカラーインクによって滲みのないフルカラー画像が、同じ表面に形成される。すなわち、本実施例によれば、既存の一般的なインクを吐出する一般的な記録ヘッドに、透過抑制液を吐出可能なノズル列を設けるという比較的簡易な構成により、高品位で裏写りのない両面記録画像を従来よりも短時間に出力することが可能となる。
なお、本実施例では、透過抑制液とブラックインクのノズル列を、他のカラーインクに対し1バンド分シフトした位置に配置し、カラーインク付与後、1回分の搬送動作を挟んで、透過抑制液およびブラックインクを同じ走査で記録する構成とした。しかし、本実施例はこのようなヘッド構成に限定されるものではない。例えば、透過抑制液とブラックインクのノズル列は、他のカラーインクのノズル列に対し2バンド分以上シフトした位置に配置してもよいし、ブラックインクのノズル列が透過抑制液のノズル列に対し、更に数バンド分下流側に配置されていても良い。また、これらインクや液体の浸透および定着が十分に速いのであれば、各ノズル列の並び順がカラーインク→透過抑制液→ブラックインクの順になっているようにした上で、全てのノズル列を同じバンド内に配置することも出来る。
本実施例においても図1および図2で説明したインクジェット記録装置を用いる。
図9は、本実施例で使用する記録ヘッド10における、各インクのノズル列の配列状態を説明するための模式図である。本実施例の記録ヘッド10には、ブラックインク(第2のインク)を吐出するノズル列20Bk、透過抑制液を吐出するノズル列20Sが並列して配置されている。また、シアン、マゼンタおよびイエローインク(第1のインク)を吐出するノズル列20C1、20M1、10Y1、20Y2、20M2、20C2がノズル列20Bkおよびノズル列20Sの一部領域に並列するように配置されている。
カラーのノズル列は、各色2列ずつ用意されており、主走査方向(A方向あるいはC方向)に対称となるように配置されている。これらノズル列から吐出するカラーインクは、実施例1と同様のものであるが、個々の本実施例のカラーインクのノズル列には、5plのインクを吐出する吐出口が、1200dpiのピッチで256個B方向に配列しているものとする。
一方、本実施例のブラックインクのノズル列20Bkおよび透過抑制液のノズル列20Sも実施例1と同様のインクおよび透過抑制液を吐出する。但し、本実施例において、これらのノズル列20Bkおよび20Sは、30plのインクを吐出する吐出口が300dpiのピッチで160個B方向に配列したノズル列が、2列配列して構成されるものである。そして、これら2列のノズル列は、互いに配列ピッチの1/2だけB方向にずれており、記録ヘッド10がA方向あるいはC方向への記録走査を行うと、B方向に600dpiの解像度でドットが記録されるようになっている。また、ノズル列20Sと20Bkは、図9からも判るように、他のカラーのノズル列よりもB方向に2倍以上長い幅を有している。
本実施例の記録装置において、両面記録ではなく一般の黒文字画像を記録する場合、長尺のノズル列20Bkの全ての吐出口を用いて双方向で記録動作を行うことが出来る。この場合、実施例1の記録ヘッドに比べて、より短時間に1ページ分の黒文字画像を出力することが出来る。また、本実施例の記録装置において、両面記録ではなく一般のカラー画像を記録する場合、A方向に記録走査する場合であってもC方向に記録する場合であっても、記録媒体に対するインクの付与順序を統一することが出来る。結果、走査方向の違いによって生じる色味の違いを抑制しながら、より高速に画像を出力可能な双方向記録を実現することが可能となる。
以上説明した一般の記録モードに加え、本実施例では、BPFに両面記録を行う場合に対応する2つの記録モードを用意する。1つは、実施例1とほぼ同様の記録動作を行う高速記録モードであり、もう1つは、4パスのマルチパス記録を行いながら両面記録を実現する高画質記録モードである。
高速記録モードの場合、キャリッジ53に搭載された記録ヘッド10は、矢印A方向に移動しながら記録を行い、各記録走査の間には、図の1バンド分ずつ記録媒体PがB方向に搬送される。カラーのノズル列については、各色2列ずつのノズル列によって矢印Aの記録走査でインクが付与される。一方、ブラックインクのノズル列20Bkおよび透過抑制液のノズル列20Sについては、カラーのノズル列よりも下流の位置にある1バンド分に相当する領域でA方向の記録走査で吐出動作を行う。これにより、記録媒体の各バンド幅に相当する領域には、実施例1と同様、最初の記録走査でシアン、マゼンタおよびイエローのインクが付与され、1バンド分の搬送動作の後、次の記録走査で透過抑制液およびブラックのインクがこの順番で付与される。
高画質記録モードの場合、キャリッジ53に搭載された記録ヘッド10は、矢印A方向またはB方向に移動しながら記録を行い、各記録走査の間には、図の1/4バンド分ずつ記録媒体PがB方向に搬送される。カラーのノズル列については、個々の記録走査において、1回の記録走査で記録可能な全記録データのうち、予め用意されたマスクパターンによって、ほぼ25%に間引かれた記録データが記録される。これにより、記録媒体の1/4バンドに相当する画像領域では、上述したようなほぼ25%に間引かれた記録データの4回の記録走査によって、100%の記録が完成されるようになっている。カラーノズルによる4回の記録走査は、矢印A方向およびC方向の交互の記録走査となる。
一方、ブラックインクのノズル列20Bkおよび透過抑制液のノズル列20Sについては、カラーインク用のノズル列よりも1バンド分下流に位置する領域の吐出口のみを用いて記録を行う。さらに、ブラックインクのノズル列20Bkおよび透過抑制液のノズル列20Sについては、カラーインクの記録走査が4回行われるごとに、矢印A方向の1回の記録走査が行われる。そして、この1回の記録走査によって1バンド分の記録データの100%が完成されるようになっている。つまり、本実施例の両面記録における高画質記録モードでは、カラーインクのノズル列はマルチパス記録を行うが、ブラックインクのノズル列20Bkと透過抑制液のノズル列20Sは、実施例1と同様の1パス記録を行うように制御されている。これにより、カラー画像の一様性と黒文字の先鋭性を同時に実現することが可能となる。
図10は、BPFに対する両面記録のマルチパス記録コマンドが発生した際に、本実施例のCPU100が実行する処理の工程を説明するためのフローチャートである。
記録コマンドが受信され処理が開始されると、まず、STEP21によりCPU100はホスト装置200より表面用の画像データと裏面用の画像データを取得し、RAM102に一時的に保存する。続くSTEP22において、CPU100は、ROM101に格納されたパラメータなどを用いて取得した画像データに色分解などの画像処理を施し、ノズル列のそれぞれに対応する記録データを生成する。
STEP23では、STEP22で生成した裏面用の記録データすなわちカラー用のノズル列の記録データをミラー反転し、新たな裏面用の記録データを生成する。続くSTEP24では、ROM101に予め格納されているマスクパターンを用いて、ミラー反転したカラー用の記録データを、更に4パスのマルチパス記録用記録データに分解する。
STEP24までの処理によって表面の1パス用記録データおよび裏面の4パス用記録データが生成されると、STEP25においてCPU100は記録媒体PとなるBPFを給紙する。この際、BPFは、その記録面すなわちインク輸送層3が記録ヘッド10の吐出口面に対向する向きで、記録装置50の用紙挿入口55から給紙される。
続くSTEP26からSTEP31までのルーチン処理によって、1ページ分の表裏の記録動作が段階的に行われる。まず、STEP26では、次の記録走査(i番目の記録走査)が4n+1番目(nは1以上の整数)の記録走査であるか否かを判断する。次の記録走査が4n+1番目の記録走査ではないと判断した場合はSTEP27へ進む。次の記録走査が4n+1番目の記録走査であると判断した場合はSTEP28へ進む。
STEP27では、カラーのノズル列の全領域によって、STEP24で生成された記録データに従って、1バンド分の記録走査をA方向あるいはC方向のいずれかで行う。このとき、ブラックインクのノズル列20Bkおよび透過抑制液のノズル列20Sは吐出動作を行わない。一方、STEP28では、カラーのノズル列の全領域と、ノズル列20Bkおよびノズル列20Sの下流側1バンド分の領域それぞれによって、STEP24までに生成された記録データに従って、1バンド分の記録走査をA方向で行う。
その後、STEP29に進み、CPU100は1/4バンド分に相当する量の搬送動作を実行する。更にSTEP30にて、全てのバンドの記録が終了したか否かを判断し、まだ記録すべきバンドが残っていると判断した場合は、STEP31にてバンド管理用のカウンタiをインクリメントした後、次の領域の記録走査のためにSTEP20へ戻る。一方、STEP30で全てのバンドの記録が終了したと判断した場合は、STEP32で記録媒体Pを排紙し、本処理を終了する。
以上説明した両面記録用の高画質記録モードによれば、次の記録走査が4n+1番目であると判断された場合のみ、既に裏面に対するカラー画像の記録が完了している1バンド分の領域に対し、透過抑制液の付与およびブラック画像の記録をこの順番で行う。そして、次の記録走査が4n+1番目ではないと判断された場合には、透過抑制液の付与および表面に対するブラック画像の記録は行わない。すなわち、裏面に対するカラー画像は4回の記録走査によって段階的に形成されるが、同じ領域の表面に対するブラック画像は、既にカラー画像の記録が完了した後の1回の記録走査によって形成される。このような記録方法を採用することにより、裏面のカラー画像においては一様性に優れた滑らかな画像を得ることが出来る一方、表面の黒文字については先鋭性に優れた高品位な黒文字を実現することが出来る。
なお、本実施例においては、別のヘッド使用方法に変更することも出来る。例えば、透過抑制液とブラックインクのノズル列は、他のカラーインクのノズル列に対し2バンド分以上シフトした領域で記録するようにしてもよい。また、ブラックインクのノズル列が透過抑制液のノズル列に対し、更に数バンド分下流側の領域で記録するようにしてもよい。
また、高画質モードのマルチパス数についても、4パスに限定されるものではない。2パスあるいは3パスであっても良いし、5パス以上のマルチパス記録を行っても良い。更に、ブラックインクについても必ずしも1パス記録で行う必要は無い。一般に画像の一様性を重視する場合にはマルチパス数が多い方が良く、黒文字の品位のように画像の先鋭性を重視する場合には、マルチパス数は少ない方が好ましい。よって、上述した2つの実施例については、表面の画像、裏面の画像それぞれに求められる一様性と文字品位のバランスを考えて、カラーインクのノズル列とブラックインクのノズル列のマルチパス数をそれぞれ独立に設定することも出来る。いずれにせよ、カラーインクによる裏面用の記録動作(第1の工程)が完了した後に、透過抑制液の付与(第2の工程)とブラックインクによる表面用の記録動作(第3の工程)が行われれば、上記実施例の効果は充分に得ることが出来る。また、記録媒体に対しインクを付与する順番が逆転さえしなければ、双方向記録で記録することも出来る。
また、上記2つの実施例では、年賀状のような記録物を例に、表面に黒文字を裏面にカラー画像を観察できる記録物を出力する場合を例に説明してきたが、本発明および上記実施例はこれに限定されるものではない。表面、裏面共にカラー画像であってもモノクロ画像であってもよく、更に裏面記録用のインクと表面記録用のインクを必ずしも独立して設ける必要も無い。少なくとも、裏面を記録するインクはインク輸送層を浸透すること、表面を記録するインクは透過抑制液と反応して凝集すること、および裏面の記録→透過抑制液の付与→表面の記録という順番で工程がなされること、が満たされれば上記実施例の効果は得られる。この際、表面を記録するインクは透過抑制液と必ずしもとアニオン・カチオン反応を起こすものでなくても良い。どのような反応形態にせよ、表面を記録するインクが透過抑制液と反応することによって凝集し、表面に定着できるような組み合わせであれば、インクと透過抑制液の成分は特に限定されるものではない。すなわち、上記インクは、必ずしもアニオン性の染料インクでなくてもよく、透過抑制剤は必ずしもカチオン性を有するものでなくてもよい。
本実施例では、透過抑制液の吐出は行わず、多孔質材料でありながら光照射によって白濁化し、光の透過を抑える成分を含有する光反応層を、インク輸送層とインク保持層の間に予め備えることを特徴とする。
図11は、本実施例で使用するインクのBPFに対する浸透の状態を説明するための図である。シアン、マゼンタおよびイエローのインクは、多孔質層の孔径よりも小さな粒子径を有する色材を含有する浸透性の高いインクとする。よって、BPFに記録されるインク滴は、多孔質層からなるインク輸送層3および光反応層7をすばやく通過し、インク保持層2においてカラー画像層4を形成する。一方、本実施例で使用するブラックインクは、多孔質層の孔径よりも大きな径を有する色材を含有した顔料インクである。よって、BPFに記録されるブラックインクの液滴は、多孔質層であるインク輸送層3や光反応層7に浸透せず、その表面において定着する。
本実施例では、このように層分離して記録が行われた後の記録媒体に対し、装置内あるいは装置外において光照射を行い、光反応層7に光反応を起こさせる。これにより、光反応層7は白濁化し、光の透過を抑制するように変化するので、表面から観察した場合にカラー画像層4が確認されることはなく、裏面から観察した場合にブラック画像層6が確認されることがなくなる。すなわち、特許文献5に開示されているようにBPFを用いて両面記録を行った場合に生じる裏写りの問題が、本実施例では解決される。
本実施例の記録装置では、両面記録以外の他の記録モードとして、例えば、顔料インクを吐出するブラックのノズル列20Bkのみを用いた片面記録モードや、染料インクを吐出するカラーのノズル列のみを用いた片面記録モードが可能となる。また、ブラック顔料インクとカラー染料インクを同時に記録する片面記録モードも実現可能である。
本実施例も上述した実施例と同様、年賀状のような記録物を出力する場合に限定されるものではない。表面、裏面共にカラー画像であってもモノクロ画像であってもよい。但し、光照射を行う前に、表面画像と裏面画像を完全に層分離しておく場合には、表面を記録するインクと裏面を記録するインクは独立に設けておく必要がある。これを実現するためには、例えば色材の粒子径を異なる顔料インクを利用したり、浸透性に差が現れるようにインク溶液の含有成分を調整したりすることが有効である。
なお、以上説明した実施例3は、上述した2つの実施例を組み合わせることも出来る。例えば、浸透性の高いカラーインクでカラー画像を記録する工程と、装置内に備えた光照射機によってカラー画像を記録した面に光照射を行う工程と、透過抑制液を付与する工程と、ブラックインクによって記録を行う工程と、がこの順番で行われてもよい。この場合、上述したいずれの実施例よりも、更に確実に画像の裏移りを抑制することが期待できる。
(その他の実施形態)
上記の実施例では、図2で説明したインクジェット記録システムにおいて、ホスト装置200から得られた画像データを、図7や図10で説明した工程でCPU100が処理する内容で説明した。しかし、ミラー反転を含む一連の処理の一部または全ては、ホスト装置200で行うようにしてもよい。
また、上述した実施例では、1つの記録ヘッド10に異なるインクを吐出する複数のノズル列を配列する形態で説明したが、吐出するインクの種類ごとに記録ヘッドが用意されている形態であっても良い。
以上説明したように本発明によれば、片面からの記録でありながら層分離された2つの画像層の間に、光の透過を妨げる層を設けることにより、裏写りのない両面記録画像を短時間に出力することが可能となる。
本発明の実施例にかかわるインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。 インクジェット記録装置50の制御系の概略構成を示すブロック図である。 BPFの層構造を説明するための断面図である。 実施例1で使用するインクと透過抑制液のBPFに対する浸透の状態を説明するための図である。 実施例1で使用する記録ヘッド10における、各インクの吐出口の配列状態を説明するための模式図である。 実施例1の記録ヘッド10を用いてBPFに画像を記録した際の、層状態を説明するための断面図である。 BPFに対する記録コマンドが発生した際に、実施例1のCPU100が実行する処理の工程を説明するためのフローチャートである。 CPU100がホスト装置200から受信した、表面用および裏面用それぞれの画像と、各ノズル列に記録を行わせる画像とバンドの位置を説明するための模式図である。 実施例2で使用する記録ヘッド10における、各インクの吐出口の配列状態を説明するための模式図である。 BPFに対する両面記録のマルチパス記録コマンドが発生した際に、実施例2のCPU100が実行する処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例3で使用するインクのBPFに対する浸透の状態を説明するための図である。
符号の説明
1:基材
2:インク保持層
3:インク輸送層
4:カラー画像形成層
5:透過抑制液層
6:ブラック画像形成層
7:光反応層
10:インクジェット記録ヘッド
10C:シアンインクのノズル列
10M:マゼンタインクのノズル列
10Y:イエローインクのノズル列
10Bk:ブラックインクのノズル列
10S:透過抑制液のノズル列
100:CPU
200:ホスト装置
101:ROM
102:RAM

Claims (13)

  1. 透明な基材にインク保持層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる表面からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録方法であって、
    前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する第1の工程と、
    光の透過を抑制する性質を有し前記インク輸送層を通過することが不可能な透過抑制液を、前記表面から付与する第2の工程と、
    前記透過抑制液と反応する第2のインクを用いて表面用の画像を前記表面から記録する第3の工程と
    を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記第1のインクはカラー画像を形成するためのシアン、マゼンタおよびイエローを含む複数のカラーインクであり、前記第2のインクはブラック画像を記録するためのブラックインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記第1のインクと前記第2のインクは等しいインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記第1のインクはカラー画像を形成するためのシアン、マゼンタおよびイエローを含む複数の染料インクであり、前記第2のインクはブラック画像を記録するためのアニオン性の染料インクであり、前記透過抑制液は酸化アルミナの微粒子を含有した白色のカチオン性の液体であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  5. インクを吐出する記録ヘッドを前記記録媒体に対し走査して記録を行う際に、前記第1の工程と前記第3の工程は異なる前記走査で行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記裏面用の画像は、オリジナルの画像データを反転処理した後に記録されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記第2の工程では、前記第3の工程において前記第2のインクが記録される位置を含む位置に前記透過抑制液を前記表面から記録することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記第2の工程では、前記記録媒体の全面に前記透過抑制液を前記表面から記録することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  9. 透明な基材にインク保持層、光反応層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる表面からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録方法であって、
    前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する工程と、
    前記インク輸送層を通過することが不可能な第2のインクを用いて表面用の画像を表面から記録する工程と、
    前記記録媒体に光を照射することによって前記光反応層に光反応を起こさせ、記録媒体における光の透過を抑制するように変化させる工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 前記第1のインクは染料インクであり、前記第2のインクは顔料インクであることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記裏面用の画像は、オリジナルの画像データを反転処理した後に記録されることを特徴とする請求項9または10に記載のインクジェット記録方法。
  12. 透明な基材にインク保持層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる表面からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録装置であって、
    前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する手段と、
    光の透過を抑制する性質を有し前記インク輸送層を通過することが不可能な透過抑制液を、前記表面から付与する手段と、
    前記透過抑制液と反応する第2のインクを用いて表面用の画像を前記表面から記録する手段と
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 透明な基材にインク保持層、光反応層さらにインク輸送層が積層されてなる記録媒体に対し、前記インク輸送層の側となる表面からインクを付与することにより、前記記録媒体の表面および裏面から異なる画像を観察することが可能な記録物を出力するためのインクジェット記録装置であって、
    前記インク輸送層を通過することが可能な第1のインクを用いて裏面用の画像を表面から記録する手段と、
    前記インク輸送層を通過することが不可能な第2のインクを用いて表面用の画像を表面から記録する手段と、
    前記記録媒体に光を照射することによって前記光反応層に光反応を起こさせ、記録媒体における光の透過を抑制するように変化させる手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012187900A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、プログラム、画像形成方法
JP2012196830A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、及びプログラム
JP2015221583A (ja) * 2015-09-14 2015-12-10 株式会社リコー 画像形成装置、プログラム、画像形成方法

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