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JP2009232228A - 画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法 Download PDF

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JP2009232228A JP2008076066A JP2008076066A JP2009232228A JP 2009232228 A JP2009232228 A JP 2009232228A JP 2008076066 A JP2008076066 A JP 2008076066A JP 2008076066 A JP2008076066 A JP 2008076066A JP 2009232228 A JP2009232228 A JP 2009232228A
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Kazuhide Sawada
和英 澤田
Masashi Ueda
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Abstract

【課題】印刷条件に応じて適切な色材量制限処理を行う。
【解決手段】パーソナルコンピュータ1は、印刷する画像を表す画像データを複合機2に送信することにより印刷指示を行う。複合機2は、その画像データを、印刷に用いられるインクの総量が制限された画像データに変換するインク総量制限処理を行う。具体的には、複合機2の記憶部22には、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられるインクの総量が制限される画像データに変換するための複数のインク総量制限LUTが記憶されている。そして、複合機2は、インク検出部43及び用紙検出部45により検出されたインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理を行う。その後、画像データをインクの色に対応した画像データに変換し、変換後の画像データに基づき画像を印刷する。
【選択図】図5

Description

本発明は、印刷に用いられる色材量を制限するための画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法に関するものである。
従来、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった複数色の色材(インクやトナー等)を用いてカラー画像を印刷する印刷装置が知られている。
こうした印刷装置では、印刷する画像を表す画像データ(例えばRGB表色系の画像データ)を、色材の色に対応する表色系(例えばCMYK表色系)に変換し、変換後の画像データに基づき画像を印刷する。ここで、画像の色は、各色材を重ね合わせることにより表現されるため、画像の色によっては、その色を表現するために用いられる色材の総量が過剰となり良好な印刷結果が得られないことがある。
そこで、印刷に用いられる色材の総量が制限されるように画像データを変換した上で画像を印刷する手法が提案されている。例えば特許文献1に記載の複写機は、画像入力部からRGB表色系の画像データを入力し、この画像データを色材の色に対応するCMYK表色系の画像データに変換した後、色材の総量があらかじめ設定されている規制値未満となるように画像データを更に変換した上で画像を印刷する。
特開2003−125225号公報
ところで、良好な印刷結果を得るための色材の制限量は、色材の種類や印刷媒体の種類といった印刷条件により異なるため、画像の印刷に用いられる色材の量が、ある印刷条件では適量であっても、別の印刷条件では過剰となることがあり、良好な印刷結果が得られない場合があった。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、印刷条件に応じて適切な色材量制限処理を行うことのできる画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の画像処理システムは、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するためのルックアップテーブルを記憶する記憶手段と、色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出手段と、記憶手段に記憶されているルックアップテーブルのうち検出手段により検出された印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限手段とを備える。
つまり、この画像処理システムでは、印刷する画像を表す画像データを印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換する色材量制限処理が、印刷条件に対応するルックアップテーブルを用いて行われる。
このような画像処理システムによれば、色材の種類や印刷媒体の種類といった印刷条件に応じて適切な色材量制限処理を行うことができる。また、ルックアップテーブルを用いて色材量制限処理を行うため、例えばシアントナーを用いる場合にはイエロートナーを制限するといったように、使用する色材の組合せに応じた複雑な制限についても容易に行うことができ、色材量制限処理のための計算負荷を抑制することができる。
ここで、本発明の画像処理システムは、単体の装置(例えば印刷装置)として構成することも可能であるが、複数の装置により構成することも可能である。
例えば、請求項2に記載の画像処理システムは、画像データの表す画像を印刷する印刷手段を備える印刷装置と、印刷する画像を表す画像データを印刷装置へ送信可能な情報処理装置とから構成されており、記憶手段は、情報処理装置に設けられている。
このような画像処理システムによれば、記憶手段が印刷装置に設けられた構成に比べ、記憶手段の記憶容量を大きくすることが可能となる。一般に、情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)は、印刷装置よりも大容量の記憶手段を備えているからである。なお、この画像処理システムにおいて、検出手段及び制限手段は、印刷装置及び情報処理装置のいずれに設けてもよい。
ところで、色材や印刷媒体としては、あらかじめ想定していたものとは異なる種類のもの(対応するルックアップテーブルが記憶されていないもの)が用いられる可能性がある。そこで、請求項3に記載の画像処理システムは、検出手段により検出された印刷条件に対応するルックアップテーブルが記憶手段に記憶されていないことを条件として、その印刷条件に対応するルックアップテーブルを作成して記憶手段に記憶させる作成手段を備える。
このような画像処理システムによれば、想定外の色材や印刷媒体が印刷に用いられた場合にも適切な色材量制限処理を行うことが可能となる。
ここで、ルックアップテーブルの作成は、例えば請求項4に記載のように行うことができる。すなわち、請求項4に記載の画像処理システムでは、作成手段は、印刷条件でのカラーパッチの印刷結果に基づき、印刷結果が良好でないカラーパッチの色値を印刷結果が良好なカラーパッチの色値に変換するルックアップテーブルを作成する。
このような画像処理システムによれば、過剰な量の色材が印刷に用いられることによる印刷品質の低下を防止して良好な印刷結果を得るためのルックアップテーブルを容易に作成することができる。
一方、請求項5に記載の画像処理システムは、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材の色値で表現された印刷用の画像データに変換する変換手段を備え、制限手段は、変換手段により変換される前の画像データに対して色材量制限処理を行う。
このような画像処理システムによれば、画像データを印刷用の画像データに変換する前に色材量制限処理を行うようにしているため、色材の色空間の次元数が異なる印刷装置でも、同じシステムで色材量制限処理を行うことができる。
特に、請求項6に記載の画像処理システムでは、印刷用の画像データは、色材の色数に対応するN次元の色空間で表現され、変換手段による変換対象となる画像データは、M次元(M<N)の色空間で表現される。
このような画像処理システムによれば、印刷用の画像データに対し色材量制限処理を行う場合に比べ、次元数の小さい色空間を対象とした処理となるため、色材量制限処理を簡略化することが可能となり、使用メモリ量の低減や処理速度の向上等を図ることができる。
次に、請求項7に記載の画像処理プログラムは、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するためのルックアップテーブルを記憶する記憶手段を備えるコンピュータシステムを、色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出手段と、記憶手段に記憶されているルックアップテーブルのうち検出手段により検出された印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限手段として機能させる。
このような画像処理プログラムによれば、請求項1に記載の画像処理システムとしてコンピュータシステムを機能させることができ、これにより前述した効果を得ることができる。
次に、請求項8に記載の画像処理方法は、印刷に用いられる色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出ステップと、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するために用意されているルックアップテーブルのうち、検出ステップで検出した印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限ステップとを備える。
このような画像処理方法によれば、請求項1に記載の画像処理システムと同様の効果を得ることができる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。
[1−1.全体構成]
図1は、第1実施形態の通信システムの概略構成を表すブロック図である。
同図に示すように、この通信システムは、パーソナルコンピュータ(PC)1と複合機2とがネットワーク(本実施形態ではLAN:Local Area Network)を介してデータ通信可能に構成されたものである。
パーソナルコンピュータ1は、汎用の情報処理装置であり、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、操作部14と、表示部15とを備えている。
制御部11は、CPU111、ROM112、RAM113等を備え、パーソナルコンピュータ1を構成する各部を統括制御する。
記憶部12は、各種情報を記憶するためのものであり、ハードディスク装置が用いられている。そして、記憶部12には、オペレーティングシステム(OS)121、画像閲覧ソフト等のアプリケーションプログラム122、複合機2用のプリンタドライバ123などがインストールされている。
通信部13は、ネットワークを介して複合機2と通信するためのインタフェースである。
操作部14は、ユーザからの外部操作による指令を入力するためのものであり、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)を備えている。
表示部15は、各種情報をユーザが視認可能な画像として表示するためのものであり、液晶ディスプレイが用いられている。
一方、複合機2は、スキャナ機能やプリンタ機能等を有する多機能装置であり、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、操作部24と、表示部25と、読取部26と、印刷部30とを備えている。
制御部21は、CPU211、ROM212、RAM213等を備え、複合機2を構成する各部を統括制御する。
記憶部22は、各種情報を記憶するためのものであり、フラッシュメモリが用いられている。そして、記憶部22には、RGB表色系において、印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられるインクの総量が制限される画像データに変換するためのインク総量制限ルックアップテーブル(以下「インク総量制限LUT」という。)が記憶されている。具体的には、記憶部22には、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じた複数のインク総量制限LUTが登録されたテーブルデータベース221が記憶されている。なお、記憶部22には、後述する処理(図7、図10)をCPU211に実行させるためのプログラムも記憶されている。
通信部23は、ネットワークを介してパーソナルコンピュータ1と通信するためのインタフェースである。
操作部24は、ユーザからの外部操作による指令を入力するためのものであり、各種操作ボタンを備えている。
表示部25は、メッセージ等の情報をユーザが視認可能な画像として表示するためのものであり、小型の液晶ディスプレイが用いられている。
読取部(スキャナ)26は、所定の原稿読取位置にセットされた原稿の画像を読み取り、この画像を表す画像データ(具体的にはRGB表色系で表現された画像データ)を生成する。
印刷部(プリンタ)30は、インクジェット方式のものであり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色インクを印刷媒体としての用紙に吐出してカラー画像を印刷する。また、印刷部30は、印刷に用いられるインクの種類を検出するインク検出部43と、印刷に用いられる用紙の種類を光学的に検出する用紙検出部45とを備えている。
ここで、印刷部30の構造について簡単に説明する。図2は、印刷部30の主要構成を表す断面図である。なお、印刷部30は、複合機2における下部に配置されており、その上部に読取部26が配置されている。
同図に示すように、印刷部30は、用紙Pを収容する給紙カセット31を備えており、給紙カセット31内の用紙Pは、給紙カセット31から印刷部30の内部へ給送されて所望の画像が印刷され、排紙トレイ32へ排出される。
具体的には、給紙カセット31の上側には、給紙カセット31に載置された用紙Pを1枚ずつ分離して用紙搬送路33へ供給するための給紙ローラ34が設けられている。給紙ローラ34は、基軸351を回動軸として上下動する給紙アーム35の先端に軸支されている。
給紙アーム35は、自重により又はバネ等に付勢されて給紙カセット31に接触するように下側へ回動されることにより、その先端に軸支された給紙ローラ34が給紙カセット31上の用紙Pの表面に圧接する。その状態で、給紙ローラ34が回転することにより、給紙ローラ34のローラ面と用紙Pとの間の摩擦力で最上位置の用紙Pが分離傾斜板36へ送り出され、その先端が分離傾斜板36に当接して上方へ案内されることにより用紙搬送路33へ送り込まれる。
用紙搬送路33には、画像記録ユニット37が設けられている。画像記録ユニット37は、インクジェット記録ヘッド38を搭載して主走査方向へ往復動するキャリッジ39を備えている。インクジェット記録ヘッド38は、印刷部30内にインクジェット記録ヘッド38とは独立に配置されたインクカートリッジ40(図3参照)からインクチューブを通じて供給されるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色インクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ39が往復動される間に、インクジェット記録ヘッド38からインク滴が吐出されることにより、プラテン41上を搬送される用紙Pに画像が印刷される。
図3に示すように、インクカートリッジ40は、装置本体側のインクカートリッジ取付部42に着脱可能に構成されている。インクカートリッジ40における装着側の側面には、インクカートリッジごとに固有の情報であってインクの種類を特定可能なIDナンバーが記憶されたICチップ401が設けられており、インクカートリッジ40がインクカートリッジ取付部42に装着されることにより、インクカートリッジ取付部42に設けられたインク検出部(IC読取部)43と電気的に接続される。
一方、図2に示すように、プラテン41の用紙搬送方向上流側には、用紙Pをインクジェット記録ヘッド38の下面に搬送するための搬送ローラ44が配置されており、搬送ローラ44の下流側(インクジェット記録ヘッド38の上流側)に用紙検出部45が設けられている。具体的には、用紙検出部45は、図4に示すように、用紙Pに照射した光の透過率(用紙の厚さ)を測定する透過率測定センサ451と、用紙Pに照射した光の反射率を測定する反射率測定センサ452とから構成されている。
[1−2.通信システムで実行される処理の概要]
次に、第1実施形態の通信システムで実行される処理の概要について説明する。
図5に示すように、パーソナルコンピュータ1は、印刷する画像をRGB表色系で表現した画像データを複合機2に送信することにより印刷指示を行う。複合機2は、パーソナルコンピュータ1からの印刷指示を受けると、その画像データ(RGBデータ)を、印刷に用いられるインクの総量が制限された画像データ(RGBデータ)に変換するインク総量制限処理を行う。そして、変換後のRGB表色系の画像データをインクの色に対応したCMYK表色系の画像データに変換し、変換後の画像データ(CMYKデータ)に基づき画像を印刷する。
ここで、インク総量制限処理は、印刷に用いられるインクの総量を制限するための画像データの変換処理であり、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが用いられる。
すなわち、前述したように、複合機2の記憶部22には、印刷する画像を表す画像データ(RGBデータ)を、印刷に用いられるインクの総量が制限される画像データ(RGBデータ)に変換するための複数のインク総量制限LUTが登録されたテーブルデータベース221が記憶されている。そして、複合機2の制御部21が、インク検出部43及び用紙検出部45により検出されたインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTをテーブルデータベース221から選択するインク総量制限LUT設定部27として機能し、こうして選択したインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理を行う。
具体的には、インク総量制限LUT設定部27は、図6に示すように、インク総量制限LUT有無判定部271と、インク総量制限LUT作成部272と、インク総量制限LUT選択部273とから構成される。
インク総量制限LUT有無判定部271は、インク検出部43及び用紙検出部45により検出されたインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが記憶部22のテーブルデータベース221に登録されているか否かを判定する。
そして、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていると判定した場合には、インク総量制限LUT選択部273がそのインク総量制限LUTを選択する。
一方、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていないと判定した場合には、インク総量制限LUT作成部272がそのインクの種類及び用紙の種類に応じた新たなインク総量制限LUTを作成し、作成したインク総量制限LUTをそのインクの種類及び用紙の種類と対応付けて記憶部22のテーブルデータベース221に登録する。なお、この場合には、インク総量制限LUT選択部273はそのインク総量制限LUT(新たに作成して登録したもの)を選択する。
[1−3.複合機で実行される処理手順]
次に、複合機2で実行される具体的な処理手順について説明する。
図7は、パーソナルコンピュータ1から印刷指示を受けることにより複合機2の制御部21(具体的にはCPU211)が実行する画像印刷処理のフローチャートである。
制御部21は、画像印刷処理を開始すると、まずS101で、印刷に用いられるインクの種類を検出する。具体的には、インクカートリッジ40のICチップ401に記憶されているIDナンバーをインク検出部43により読み出し、そのIDナンバーをインクの種類として特定する。
続いて、S102では、印刷に用いられる用紙の種類を検出する。具体的には、図8に示すように、用紙の反射率をX軸、用紙の厚さをY軸とする2次元領域を複数の領域に細分化した各領域にあらかじめ領域番号が設定されている。そして、用紙検出部45の透過率測定センサ451により測定された用紙の厚さ(光の透過率)と、反射率測定センサ452により測定された用紙の反射率とに基づき、その測定値に対応する領域の領域番号を用紙の種類として特定する。
続いて、S103では、S101,S102で検出したインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが記憶部22のテーブルデータベース221に登録されているか否かを判定する。具体的には、テーブルデータベース221には、図9に示すように、インク総量制限LUTの記憶先アドレスが、用紙の種類(領域番号)及びインクの種類(インクカートリッジ40のIDナンバー)と対応付けて記憶されている。このため、S103では、S101,S102で検出したインクの種類及び用紙の種類に対応するインク総量制限LUTをテーブルデータベース221から検索する。
そして、S103で、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていないと判定した場合には、S104へ移行し、そのインクの種類及び用紙の種類に応じた新たなインク総量制限LUTを作成するLUT作成処理を実行した後、S105へ移行する。なお、LUT作成処理の具体的な内容については後述する(図10)。
一方、S103で、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていると判定した場合には、そのままS105へ移行する。
S105では、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTを選択する。なお、S104でLUT作成処理を実行した場合には、そのLUT作成処理で新たに作成したインク総量制限LUTが選択される。
続いて、S106では、パーソナルコンピュータ1から受信した画像データ(RGBデータ)に対し、S105で選択したインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理を行う。
続いて、S107では、S106で処理が行われた画像データをRGBデータからCMYKデータに変換する。
続いて、S108では、S107で変換されたCMYKデータに基づき画像を印刷する処理を行う。その後、本画像印刷処理を終了する。
次に、前述した画像印刷処理のS104で実行されるLUT作成処理の具体的内容について、図10のフローチャートを用いて説明する。
制御部21は、LUT作成処理を開始すると、まずS201で、用紙に印刷されるインクの量を確認するためのインク量確認チャートを用紙に印刷する処理を行う。具体的には、図11に示すように、RGB値を(0,0,0)から(255,255,255)までそれぞれ9階調で変化させた729個のパッチからなるものであり、各パッチは印刷時のにじみ度合いを検出するために間隔を空けて配置されている。
続いて、S202では、S201でインク量確認チャートが印刷された印刷物の両面(印刷面及び裏面)を読取部26で読み取る。なお、この処理は、ユーザに対して読取操作を促すメッセージを表示部25に表示することなどにより実現される。
続いて、S203では、印刷面の読取画像に基づきパッチごとに画像のにじみ度合いを判定するとともに、裏面の読取画像に基づきパッチごとに画像の裏写り度合いを判定する。
続いて、S204では、S203での判定結果が良好な(にじみ及び裏写りのない)パッチからなる良好パッチリストと、残りのパッチ(判定結果が良好でないパッチ)からなる不具合パッチリストとを作成する。このとき、各パッチのRGB値から明度、彩度、色相により表現される色値(本実施形態ではYCrCb値)を算出し、各RGB値と対応付ける。
続いて、S205では、不具合パッチリストの中から処理対象のパッチを1つ選択し、そのパッチのYCrCb値との色差が最も小さいYCrCb値のパッチを良好パッチリストの中から検索する。不具合パッチのYCrCb値(YbCrbCbb)と良好パッチのYCrCb値(YgCrgCbg)の色差ΔEは式(1)で算出する。式(1)において、a,b,cは重み係数であり、重み係数を調節することで、例えば明度に重みを置いた探索(aの値を大きくする)や彩度に重みを置いた探索(aの値を小さくする)を行うことができる。なお、S205〜S207の処理は、不具合パッチリストのすべてのパッチに対する処理が終了するまで繰り返されるようになっており、このS205では、まだ処理対象になっていないパッチを選択する。
Figure 2009232228
続いて、S206では、不具合パッチリストのRGB値を、検索された良好パッチリストのRGB値に置き換える。
続いて、S207では、不具合パッチリストのすべてのパッチについて値の置き換え処理を行ったか否か(すべてのパッチに対する処理が終了したか否か)を判定する。
そして、S207で、すべてのパッチについて値の置き換え処理を行っていない(未処理のパッチが残っている)と判定した場合には、S205へ戻る。
一方、S207で、すべてのパッチについて値の置き換え処理を行ったと判定した場合には、S208へ移行し、入力RGB値を出力RGB値に変換する色変換テーブルを作成し、インク総量制限LUTとして記憶部22のテーブルデータベース221に登録する。具体的には、インク量確認チャートの各パッチのRGB値を入力RGB値とし、良好パッチリストに分類されたRGB値を出力RGB値とする。つまり、入力RGB値が良好パッチリストに分類されたものはそのまま保持し、入力RGB値が不具合パッチリストに分類されたものについてのみ、S206での置き換え処理に基づき、良好パッチリストに分類されたRGB値(YCrCb値との色差が最も小さいもの)に変換する内容の色変換テーブルを作成する。その後、本LUT作成処理を終了する。
[1−4.効果]
以上説明したように、第1実施形態の通信システムにおいて、複合機2には、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じた複数のインク総量制限LUTがあらかじめ記憶されている(図1)。そして、複合機2は、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類を印刷条件として検出し(S101,S102)、印刷条件に対応するインク総量制限LUTを用いて画像データを変換するインク総量制限処理を行う(S105,S106)。
このような複合機2によれば、インクの種類及び用紙の種類に応じて適切なインク総量制限処理を行うことができる。この結果、良好な印刷結果を得ることができるとともに、用紙のインク吸収量の上限を超えてインクが吐出されることにより用紙からあふれ出たインクが複合機2の内部を汚して複合機2の寿命を縮めてしまうといった問題を生じにくくすることができる。
また、複合機2は、ルックアップテーブル(インク総量制限LUT)を用いてインク総量制限処理を行うため、使用するインクの組合せに応じた複雑な制限についても容易に行うことができ、インク総量制限処理のための計算負荷を抑制することができる。
さらに、複合機2は、印刷条件に対応するインク総量制限LUTが記憶されていないことを条件として(S103:NO)、その印刷条件に対応するインク総量制限LUTを作成するため(S104)、想定外のインクや用紙が印刷に用いられた場合にも適切なインク総量制限処理を行うことが可能となる。すなわち、用紙やインクとしては、印刷装置(本実施形態では複合機2)の製造時には想定されていなかった種類のものが新たに開発される可能性があり、特に、近年では、印刷装置の専用紙や専用インク以外にも、様々な汎用紙やリフィルインクが出回っており、それらを一般ユーザが使用する例が増えている。したがって、印刷条件に応じたインク総量制限LUTを作成できることは非常に効果的である。
また、複合機2は、カラーパッチの印刷結果に基づき、不具合パッチリストの値を、良好パッチリストの値に置き換えることによりインク総量制限LUTを作成するようにしているため、過剰な量のインクが印刷に用いられることによる印刷品質の低下を防止して良好な印刷結果を得るためのインク総量制限LUTを容易に作成することができる。
一方、複合機2は、インクの色に対応した4次元のCMYKデータに変換する前の3次元のRGBデータに対してインク総量制限処理を行うようにしているため、図18に示すようにCMYKデータに変換した後にインク総量制限処理を行う場合に比べ、インク総量制限LUTのサイズを小さくすることが可能となり、使用メモリ量の低減や処理速度の向上等を図ることができる。
[1−5.特許請求の範囲との対応]
なお、第1実施形態では、複合機2が画像処理システムに相当する。特に、記憶部22が記憶手段に相当し、S101,S102の処理を実行する制御部21が検出手段に相当し、S103,S104の処理を実行する制御部21が作成手段に相当し、S105,S106の処理を実行する制御部21が制限手段に相当し、S107の処理を実行する制御部21が変換手段に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
[2−1.全体構成]
図12は、第2実施形態の通信システムの概略構成を表すブロック図である。
同図に示すように、第2実施形態の通信システムは、第1実施形態の通信システム(図1)と対比すると、インク総量制限LUTが複合機2ではなくパーソナルコンピュータ1に記憶されている点が異なる。すなわち、パーソナルコンピュータ1の記憶部12には、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じた複数のインク総量制限LUTが登録されたテーブルデータベース124が記憶されている。なお、記憶部12には、後述する処理(図14、図15)をCPU111に実行させるためのプログラムも記憶されている。
また、第2実施形態の通信システムでは、第1実施形態において複合機2により実行された処理の一部がパーソナルコンピュータ1において実行される。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明することとし、共通する構成については同一符号を用いるとともに詳細な説明は省略する。
[2−2.通信システムで実行される処理の概要]
まず、第2実施形態の通信システムで実行される処理の概要について説明する。
図13に示すように、パーソナルコンピュータ1は、印刷する画像をRGB表色系で表現した画像データを、印刷に用いられるインクの総量が制限された画像データ(RGBデータ)に変換するインク総量制限処理を行う。そして、変換後のRGB表色系の画像データを複合機2に送信することにより印刷指示を行う。複合機2は、パーソナルコンピュータ1からの印刷指示を受けると、その画像データ(RGBデータ)を、インクの色に対応したCMYK表色系の画像データに変換し、変換後の画像データ(CMYKデータ)に基づき画像を印刷する。
ここで、インク総量制限処理は、第1実施形態と同様、印刷に用いられるインクの総量を制限するための画像データの変換処理であり、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが用いられる。
すなわち、前述したように、記憶部12には、印刷する画像を表す画像データ(RGBデータ)を、印刷に用いられるインクの総量が制限される画像データ(RGBデータ)に変換するための複数のインク総量制限LUTが登録されたテーブルデータベース124が記憶されている。印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類は、複合機2のインク検出部43及び用紙検出部45により検出されてパーソナルコンピュータ1に通知される。
そして、パーソナルコンピュータ1の制御部11が、インク検出部43及び用紙検出部45により検出されたインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTをテーブルデータベース124から選択するインク総量制限LUT設定部17として機能し、こうして選択したインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理を行う。
[2−3.パーソナルコンピュータ及び複合機で実行される処理手順]
次に、パーソナルコンピュータ1及び複合機2のそれぞれで実行される具体的な処理手順について説明する。
図14は、ユーザによる印刷操作が行われた場合等、複合機2に対して印刷指示を行うべき条件が成立することによりパーソナルコンピュータ1の制御部11(具体的にはCPU111)が実行する印刷要求処理のフローチャートである。
制御部11は、印刷要求処理を開始すると、まずS301で、印刷指示を複合機2へ送信する処理を行う。これにより、複合機2では、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類が検出され、その検出結果がパーソナルコンピュータ1へ送信される(後述するS501〜S503)。
続いて、S302では、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類の検出結果を複合機2から受信する。
続いて、S303では、S302で受信したインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが記憶部12のテーブルデータベース124に登録されているか否かを判定する。
そして、S303で、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていないと判定した場合には、S304へ移行し、そのインクの種類及び用紙の種類に応じた新たなインク総量制限LUTを作成するLUT作成処理を実行した後、S305へ移行する。なお、LUT作成処理の具体的な内容については後述する(図15)。
一方、S303で、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていると判定した場合には、そのままS305へ移行する。
S305では、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTを選択する。なお、S304でLUT作成処理を実行した場合には、そのLUT作成処理で新たに作成したインク総量制限LUTが選択される。
続いて、S306では、印刷する画像を表す画像データ(RGBデータ)に対し、S305で選択したインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理を行う。
続いて、S307では、S306で処理が行われた画像データを複合機2へ送信する。その後、本印刷要求処理を終了する。
次に、前述した印刷要求処理のS304で実行されるLUT作成処理の具体的内容について、図15のフローチャートを用いて説明する。
制御部11は、LUT作成処理を開始すると、まずS401で、インク量確認チャート(図11)を表す画像データを複合機2へ送信する。これにより、複合機2では、インク量確認チャートが用紙に印刷される。その後、印刷物の両面が読み取られ、良好パッチリストと不具合パッチリストとが作成されて、その情報がパーソナルコンピュータ1へ送信される(後述するS601〜S605)。
続いて、S402では、良好パッチリスト及び不具合パッチリストを複合機2から受信する。
続いて、S403では、S402で受信した不具合パッチリストの中から処理対象のパッチを1つ選択し、そのパッチのYCrCb値に最も近いYCrCb値のパッチを良好パッチリストの中から検索する。なお、S403〜S405の処理は、不具合パッチリストのすべてのパッチに対する処理が終了するまで繰り返されるようになっており、このS403では、まだ処理対象になっていないパッチを選択する。
続いて、S404では、不具合パッチリストのRGB値を、検索された良好パッチリストのRGB値に置き換える。
続いて、S405では、不具合パッチリストのすべてのパッチについて値の置き換え処理を行ったか否か(すべてのパッチに対する処理が終了したか否か)を判定する。
そして、S405で、すべてのパッチについて値の置き換え処理を行っていない(未処理のパッチが残っている)と判定した場合には、S403へ戻る。
一方、S405で、すべてのパッチについて値の置き換え処理を行ったと判定した場合には、S406へ移行し、入力RGB値を出力RGB値に変換する色変換テーブルを作成し、インク総量制限LUTとして記憶部12のテーブルデータベース124に登録する。その後、本LUT作成処理を終了する。
次に、複合機2で実行される処理について説明する。
図16は、パーソナルコンピュータ1から印刷指示を受けることにより複合機2の制御部21(具体的にはCPU211)が実行する画像印刷処理のフローチャートである。
制御部21は、画像印刷処理を開始すると、まずS501で、印刷に用いられるインクの種類(IDナンバー)を検出する。
続いて、S502では、印刷に用いられる用紙の種類(領域番号)を検出する。
続いて、S503では、S501,S502で検出したインクの種類及び用紙の種類の検出結果をパーソナルコンピュータ1へ送信する。これにより、複合機2では、インクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが選択され、印刷する画像を表す画像データ(RGBデータ)に対し、選択されたインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理が行われ、処理後の画像データが複合機2へ送信される(前述したS302〜S307)。
続いて、S504では、インク総量制限処理後の画像データをパーソナルコンピュータ1から受信する。
続いて、S505では、S504で受信した画像データをRGBデータからCMYKデータに変換する。
続いて、S506では、S505で変換されたCMYKデータに基づき画像を印刷する処理を行う。その後、本画像印刷処理を終了する。
一方、図17は、インク量確認チャートを表す画像データをパーソナルコンピュータ1から受信することにより複合機2の制御部21(具体的にはCPU211)が実行するパッチリスト作成処理のフローチャートである。
制御部21は、パッチリスト作成処理を開始すると、まずS601で、インク量確認チャート(図11)を用紙に印刷する処理を行う。
続いて、S602では、S601でインク量確認チャートが印刷された印刷物の両面(印刷面及び裏面)を読取部26で読み取る。なお、この処理は、ユーザに対して読取操作を促すメッセージを表示部25に表示することなどにより実現される。
続いて、S603では、印刷面の読取画像に基づきパッチごとに画像のにじみ度合いを判定するとともに、裏面の読取画像に基づきパッチごとに画像の裏写り度合いを判定する。
続いて、S604では、S603での判定結果が良好な(にじみ及び裏写りのない)パッチからなる良好パッチリストと、残りのパッチ(判定結果が良好でないパッチ)からなる不具合パッチリストとを作成する。このとき、各パッチのRGB値から明度、彩度、色相により表現される色値(本実施形態ではYCrCb値)を算出し、各RGB値と対応付ける。
続いて、S605では、S604で作成した良好パッチリスト及び不具合パッチリストをパーソナルコンピュータ1へ送信し、本パッチリスト作成処理を終了する。これにより、不具合パッチリストのRGB値が良好パッチリストのRGB値に置き換えられる色変換テーブルが作成され、インク総量制限LUTとして記憶部12のテーブルデータベース124に登録される(S402〜S406)。
[2−4.効果]
以上説明した第2実施形態の通信システムによれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
特に、第2実施形態の通信システムでは、複合機2の記憶部22(フラッシュメモリ)よりも大容量のパーソナルコンピュータ1の記憶部12(ハードディスク装置)にテーブルデータベース124を記憶するようにしているため(図12)、第1実施形態の通信システムに比べ、テーブルデータベース124の記憶容量を大きくすることが可能となる。また、インク総量制限処理の処理内容の修正(インク総量制限LUTの追加等)を複合機2の外部で(複合機2自体に手を加えることなく)容易に行うことができる。
[2−5.特許請求の範囲との対応]
なお、第2実施形態では、パーソナルコンピュータ1が情報処理装置に相当し、複合機2が印刷装置に相当し、パーソナルコンピュータ1及び複合機2が通信可能に構成された通信システムが画像処理システムに相当する。特に、パーソナルコンピュータ1においては、記憶部12が記憶手段に相当し、S301,S302の処理を実行する制御部11が検出手段に相当し、S303,S304の処理を実行する制御部11が作成手段に相当し、S305,S306の処理を実行する制御部11が制限手段に相当する。また、複合機2においては、S505の処理を実行する制御部21が変換手段に相当する。
[3.他の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
[3−1.用紙の種類の検出]
上記各実施形態では、印刷に用いられる用紙の種類を常に用紙検出部45により検出するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ1から指示された用紙の種類によっては用紙検出部45による検出を行わないようにしてもよい。
すなわち、パーソナルコンピュータ1における印刷操作においては、プリンタドライバ123の機能として、印刷に用いる用紙の種類をユーザに設定させることが通常である。そこで、設定された用紙の種類があらかじめ想定されている範囲内のもの(例えば複合機2用の専用紙)であれば、用紙検出部45による検出を行わないようにし、想定外の用紙が設定されている場合にのみ用紙検出部45による検出を行うようにする。このようにすれば、特に、印刷に用いられる用紙と異なる用紙が誤って設定されることが生じにくい使用環境において、用紙の種類の誤検出を生じにくくすることできる。
また、設定された用紙の種類のみから印刷に用いられる用紙の種類を特定するようにすれば、用紙検出部45を用いない構成とすることも可能である。
[3−2.インク総量制限処理]
上記第2実施形態では、インク総量制限処理をパーソナルコンピュータ1で行うようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば複合機2で行うようにしてもよい。この場合、インク総量制限処理に用いるインク総量制限LUTは、例えば、複合機2がパーソナルコンピュータ1へ送信要求を送信することにより取得するようにしてもよく、また、パーソナルコンピュータ1から印刷指示とともに送信されるようにしてもよい。
一方、上記各実施形態では、RGB表色系の画像データをCMYK表色系の画像データに変換する前にインク総量制限処理を行うようにしているが、これに限定されるものではなく、CMYK表色系の画像データに変換した後に行うようにしてもよい。
[3−3.LUT作成処理]
上記各実施形態では、インク量確認チャートが印刷された印刷物の両面を複合機2の読取部26に読み取らせ、その読取画像に基づき複合機2の制御部21がパッチごとのにじみ度合い及び裏写り度合いを自動判定するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、印刷物をユーザに目視で確認させ、画像のにじみ度合い及び裏写り度合いを判断させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、式(1)のような計算式で色差ΔEを求めるが、式(2)、式(3)のように偏角φ及び仰角θを計算し、色差ΔEを式(4)のように求めることで、色相に重みを置いた探索(eの値を大きくする)を行ってもよい。なお、添え字がgのものは良好パッチのYCrCb値より、添え字がbのものは良好パッチのYCrCb値より求められた値であることを表し、d,eは重み係数を表す。これらの色差の計算はYCrCb空間に限らず、LabやCIECAM02などの他の色空間における色差式で行われてもよい。
Figure 2009232228
さらに、上記実施形態では、印刷処理を実行する際に、セットされている用紙及びインクの種類を検出し、必要に応じてインク総量制限LUTを作成しているが、これに限定されるものではない。例えば、用紙やインクカートリッジが取り替えられた場合に、そのセットされた用紙の種類やインクの種類を検出し、その検出結果に基づきインク総量制限LUTを作成するようにしてもよい。具体的には、インク検出部43や用紙検出部45により、インクカートリッジや用紙が新たにセットされたことが検出されると、インク総量制限LUTの有無を判別する。このとき、インクの種類や用紙の種類は、新たにセットされたインクカートリッジや用紙に基づいて検出する。そして、検出したインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTが登録されていなければ、そのインクの種類及び用紙の種類に応じた新たなインク総量制限LUTを作成する。このようにすれば、印刷処理を行う際には既にインク総量制限LUTが登録されているので、記憶されているインク総量制限LUTから、印刷に用いられるインクの種類及び用紙の種類に応じたインク総量制限LUTを読み出し、そのインク総量制限LUTを用いてインク総量制限処理及び印刷処理を行うことができる。
また、インク検出部43は、インクカートリッジ40の取替えを検出すると、その取替えによりセットされたインクカートリッジ40のIDナンバーに対応するインク総量制限LUTが登録されているかを判断してもよい。その判断の結果、セットされたインクカートリッジ40のIDナンバーに対応するインク総量制限LUTが既に登録されていると判断した場合には、登録されているIDナンバーに対応するインク総量制限LUTを削除してもよい。このように、登録されているIDナンバーに対応するインク総量制限LUTを削除しておくことにより、画像印刷処理が行われる際には、インク総量制限LUTが新たに作成される。この結果、詰め替え用インクのように、同じインクカートリッジ容器であっても中身のインクが異なるものが用いられた場合であっても、確実にインクの種類に対応するインク総量制限LUTに基づいたインク総量の制限が行われることになる。
[3−4.色材]
上記各実施形態では、CMYKの4色のインクを用いて画像を印刷するインクジェット方式の印刷部30を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えばより多くの色のインクを用いる構成とすることも可能である。また、色材はインクに限定されるものではなく、例えば複数色のトナーを用いて画像を形成するレーザ転写方式であってもよい。この場合、不具合パッチの判定は、トナーの定着不良の度合いによって行ってもよい。
[3−5.画像データ]
上記各実施形態では、複合機2に入力される画像データとしてRGBデータを例示したが、これに限定されるものではなく、他の形式であっても本発明を適用することができる。
第1実施形態の通信システムの概略構成を表すブロック図である。 印刷部の主要構成を表す断面図である。 インクカートリッジの説明図である。 用紙検出部の構成を表す模式図である。 第1実施形態の通信システムで実行される処理の説明図である。 インク総量制限LUT設定部の構成を表すブロック図である。 第1実施形態の複合機により実行される画像印刷処理のフローチャートである。 用紙の種類の特定方法の説明図である。 インクの種類及び用紙の種類に対応するインク総量制限LUTの特定方法の説明図である。 第1実施形態の複合機により実行されるLUT作成処理のフローチャートである。 インク量確認チャートの説明図である。 第2実施形態の通信システムの概略構成を表すブロック図である。 第2実施形態の通信システムで実行される処理の説明図である。 第2実施形態のパーソナルコンピュータにより実行される印刷要求処理のフローチャートである。 第2実施形態のパーソナルコンピュータにより実行されるLUT作成処理のフローチャートである。 第2実施形態の複合機により実行される画像印刷処理のフローチャートである。 第2実施形態の複合機により実行されるパッチリスト作成処理のフローチャートである。 CMYKデータに変換した後にインク総量制限処理を行う場合の説明図である。
符号の説明
1…パーソナルコンピュータ、2…複合機、11…制御部、12…記憶部、124…テーブルデータベース、13…通信部、14…操作部、15…表示部、21…制御部、22…記憶部、221…テーブルデータベース、23…通信部、24…操作部、25…表示部、26…読取部、30…印刷部、40…インクカートリッジ、401…ICチップ、42…インクカートリッジ取付部、43…インク検出部、45…用紙検出部、451…透過率測定センサ、452…反射率測定センサ

Claims (8)

  1. 印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するためのルックアップテーブルを記憶する記憶手段と、
    色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出手段と、
    前記記憶手段に記憶されているルックアップテーブルのうち前記検出手段により検出された印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
  2. 画像データの表す画像を印刷する印刷手段を備える印刷装置と、印刷する画像を表す画像データを前記印刷装置へ送信可能な情報処理装置とから構成されており、
    前記記憶手段は、前記情報処理装置に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記検出手段により検出された印刷条件に対応するルックアップテーブルが前記記憶手段に記憶されていないことを条件として、その印刷条件に対応するルックアップテーブルを作成して前記記憶手段に記憶させる作成手段を備えること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理システム。
  4. 前記作成手段は、前記印刷条件でのカラーパッチの印刷結果に基づき、印刷結果が良好でないカラーパッチの色値を印刷結果が良好なカラーパッチの色値に変換するルックアップテーブルを作成すること
    を特徴とする請求項3に記載の画像処理システム。
  5. 印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材の色値で表現された印刷用の画像データに変換する変換手段を備え、
    前記制限手段は、前記変換手段により変換される前の画像データに対して前記色材量制限処理を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像処理システム。
  6. 前記印刷用の画像データは、色材の色数に対応するN次元の色空間で表現され、
    前記変換手段による変換対象となる画像データは、M次元(M<N)の色空間で表現されること
    を特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
  7. 印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するためのルックアップテーブルを記憶する記憶手段を備えるコンピュータシステムを、
    色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出手段と、
    前記記憶手段に記憶されているルックアップテーブルのうち前記検出手段により検出された印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限手段として機能させること
    を特徴とする画像処理プログラム。
  8. 印刷に用いられる色材の種類及び印刷媒体の種類のうち少なくとも1つを印刷条件として検出する検出ステップと、
    印刷する画像を表す画像データを、印刷に用いられる色材量が制限された画像データに変換するために用意されているルックアップテーブルのうち、前記検出ステップで検出した印刷条件に対応するものを用いて画像データを変換する色材量制限処理を行う制限ステップと、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
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