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JP2009228585A - 電動過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

電動過給機付き内燃機関の制御装置 Download PDF

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JP2009228585A
JP2009228585A JP2008076058A JP2008076058A JP2009228585A JP 2009228585 A JP2009228585 A JP 2009228585A JP 2008076058 A JP2008076058 A JP 2008076058A JP 2008076058 A JP2008076058 A JP 2008076058A JP 2009228585 A JP2009228585 A JP 2009228585A
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throttle valve
internal combustion
combustion engine
supercharging
intake air
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JP2008076058A
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English (en)
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Hideo Nakai
英夫 中井
Hiroyuki Tanaka
寛之 田中
Seiji Ishida
誠二 石田
Kazuya Ohashi
一也 大橋
Takashi Murakami
隆 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

【課題】電動過給機において過給時に加圧された吸気の温度を簡素な構成で低減できるようにして耐ノック性の向上を図る。
【解決手段】 内燃機関9の吸気通路1に介装された電動過給機3において、内燃機関の運転状態が非過給域から過給域になると、負荷センサ7と回転数センサ13とからの情報に基づいて内燃機関9の目標過給圧,要求吸気量及びモータ31の目標回転数を算出し、上記の目標回転数となるようにモータ31の回転を制御するとともに、非過給域から過給域に移行してから所定時間の間は実吸気量と要求吸気量とが一致するようにスロットルバルブ4の作動を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の運転状態に応じて過給を行う電動過給機を備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来より、内燃機関(エンジン)の吸気通路中に吸気を過給するコンプレッサを介装し、このコンプレッサを排ガスのエネルギにより作動させて吸入空気量を増大させ、エンジントルクの向上を図る過給機(排気ターボチャージャ)が広く普及している。
また、近年においては、このように排ガスのエネルギを利用するもの以外にも、コンプレッサをモータで駆動するようにした電動過給機又は電動コンプレッサが種々提案されている。
そして、このような電動コンプレッサによる過給システムを備えたエンジンでは、一般にスロットルバルブとして電子制御式スロットルバルブが設けられ、このスロットルバルブのアクチュエータと電動コンプレッサのモータとが統合制御されるようになっている。
例えば、アクセルポジションセンサによりドライバのアクセル踏み込み量(アクセル開度)が検出されると、電子制御ユニット(ECU)では検出されたアクセル開度情報に基づいてエンジンに要求される吸入空気量を演算するとともに、必要とされる吸入空気量に見合うようにコンプレッサの回転数やスロットルバルブの開度を演算する。そして、ECUではこれらの演算結果に基づいて、電動コンプレッサのモータやスロットルバルブのアクチュエータに対して制御信号を出力し、エンジンへ吸入される吸入空気量を制御する。
また、スロットルバルブの上流には、電動コンプレッサをバイパスするバイパス通路が設けられる。そして、エンジンへの過給が必要な時にはバイパス通路を使わずに電動コンプレッサを作動させて過給を行い、エンジンへの過給が必要でない時(自然吸気時又はNAと記す)には電動コンプレッサを作動させず(或いはアイドル運転させて)、バイパス通路から自然吸気を行うようになっている。
ここで、図4は、アクセル開度(負荷)とエンジン回転数とをパラメータとする電動コンプレッサの作動特性を示す図であって、図中における0ブースト線が過給域と非過給域との境界を示している。そして、アクセル開度とエンジン回転数とから得られる運転点が0ブースト線よりも下側の領域であれば非過給域(即ち自然吸気域、又はNA域という)となり、コンプレッサがアイドル運転となる。また、アクセル開度とエンジン回転数とから得られる運転点が0ブースト線以上であると過給域となり、コンプレッサが作動する。
図5は電動過給システムの制御を簡単に説明するフローチャートである。以下、電動過給システムの基本的な制御内容を図5を用いて簡単に説明すると、まず、現在のエンジン回転数においてアクセル開度が0ブースト線を越えたか否かを判定する。つまり、非過給域から過給域に移行したか否かを判定する(ステップS101)。0ブースト線を越えていない場合には、非過給域であるため、そのままリターンとなる。この場合には、上述のようにコンプレッサをアイドル運転とするとともにバイパス通路から吸気を取り入れてエンジンに供給する。また、このような運転状態では、当然ながら過給圧がかからないので、過給機無しのエンジン(自然吸気エンジン又はNAエンジン)とみなすことができる。
一方、アクセル開度とエンジン回転数とから得られる運転点が図4に示す0ブースト線を越えて過給域となった判定すると、アクセルポジションセンサで得られるアクセル開度から目標過給圧を求めるとともに、スロットルバルブ開度を全開とする(ステップS102)。そして、実過給圧と目標過給圧とを比較し、実過給圧が目標過給圧に達するとリターンする。なお、下記の特許文献1においても上述と同様の制御が開示されている。
特開2005−188483号公報
ところで、図6はこのような電動過給システムの作動時の過給特性について説明するためのタイムチャートであって、(a)は吸気温度,(b)はインマニ圧(吸気通路内圧力),(c)はモータ回転数,(d)はスロットルバルブ開度,(e)はアクセル開度,(f)はエンジン回転数をそれぞれ示している。
図6(e)に示すように、ドライバがt=t0においてアクセルを踏み込み、この結果エンジンの運転領域がNA域から過給域に移行すると、図6(c)に示すように電動コンプレッサのモータ回転数が高められる。このとき、電動コンプレッサは、排気流量が増加してからでないと過給圧が増大しない排気ターボチャージャと異なり、電動モータを用いているため過給レスポンスが非常に高いので、図6(d)に示すように、スロトッルバルブが吸気抵抗とならないように過給と同時にスロットルバルブを全開とする。
しかし、図6(a)及び(b)に示すように、電動コンプレッサは過給圧の立ち上がりも速いため、過度の圧力上昇にともない吸気温度が急上昇してしまい、吸気温度が上昇することでノックを発生しやすい状態に陥る場合がある。
このように、従来の技術では加速開始時にノックが発生しやすい状態となるため、ノックを回避するべく点火時期のリタードが必要となるが、このような点火時期リタードは出力低下を招き、動力性能(特に加速性能)が損なわれるという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、電動過給機の過給時において加圧された吸気の温度を簡素な構成で低減できるようにして耐ノック性の向上を図るようにした、電動過給機付き内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明の電動過給機付き内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気通路中に介装され、吸気通路中の吸気を加圧するモータ駆動の過給機と、該過給機よりも下流側の該吸気通路中に介装された電子制御式のスロットルバルブと、該内燃機関に対する要求負荷を検出する負荷センサと、該負荷センサからの情報に基づいて該スロットルバルブの作動を制御するスロットルバルブ作動制御手段と、該内燃機関の回転数を検出する回転数センサと、該負荷センサからの情報に基づいて吸気を過給する過給域か又は過給を行わない非過給域かを判定する判定手段と、該判定手段により該内燃機関の運転状態が過給域であると判定されると、該負荷センサと該回転数センサとからの情報に基づいて該内燃機関の目標過給圧を算出する演算手段と、該演算手段で算出された目標過給圧となるように該モータの回転を制御するモータ作動制御手段とを備え、該スロットルバルブ作動制御手段は、該判定手段により該内燃機関の運転状態が該非過給域から該過給域に移行したと判定されると、該スロットルバルブの開度を該負荷センサからの情報に基づいて設定される該スロットルバルブの開度より閉じ側に制御することを特徴としている(請求項1)。
また、該内燃機関に供給される実吸気量を検出する実吸気量検出手段を備え、該演算手段は、該判定手段により該内燃機関の運転状態が過給域であると判定されると、該負荷センサと該回転数センサとからの情報に基づいて該内燃機関の要求空気量を算出し、該スロットルバルブ作動制御手段は、該内燃機関の運転状態が該非過給域から該過給域に移行すると、該実吸気量が該要求吸気量より低下しない範囲で該スロットルバルブの開度を該要求負荷センサからの情報に基づいて設定される該スロットルバルブの開度より閉じ側に制御するのが好ましい(請求項2)。
また、所定時間経過後は徐々に該スロットルバルブの開度が増大するように該スロットルバルブを制御するのが好ましい(請求項3)。
本発明の電動過給機付き内燃機関の制御装置によれば、非過給域から過給域への過渡時において、吸気を減圧膨張作用により冷却することができ、これにより耐ノック性を高めることができる。したがって、過渡時においてエンジンの点火時期をリタードする必要がなくなるのでトルクを増大させることができ、加速性能の向上を図ることができる。また、本装置は従来の電動過給機の制御装置に対して新たな部品や装置を追加することなく、制御ロジックを変更するだけで実現可能であり、コスト増を招くこともない。
また、所定時間経過後は徐々にスロットルバルブの開度を増大させるので、ドライバが違和感を覚えることもなく、自然なフィーリングとすることができる。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の制御装置について説明すると、図1はその全体構成を示す模式図である。
図1において、9は車両に搭載されたエンジンを示している。また、このエンジン9には吸気通路1が接続されており、この吸気通路1に電動コンプレッサ(電動過給機)3及び電子制御スロットルバルブ4が介装されている。また、電動コンプレッサ3の上流側にはエンジン9へ吸気される空気中の塵埃を除去するためのエアクリーナ8が備えられている。
また、エンジン9の周辺には、上記の電動コンプレッサ3等以外にも、電動コンプレッサ3及びスロットルバルブ4の作動を制御する制御手段としてのECU(電子制御ユニット)20、電動コンプレッサ3の駆動電力を供給するバッテリ10、ドライバによるアクセルペダル6の踏み込み量を検知する負荷センサとしてのアクセルポジションセンサ7、エンジン9の回転数を検出するエンジン回転数センサ(エンジン回転数検出手段)13、吸気通路内の実吸気圧を検出する吸気圧センサ(インマニ圧センサ又はマニ圧センサという)12等が設けられている。
このうちアクセルポジションセンサ7は、アクセルペダル6の近傍に介装されており、ドライバのアクセルペダル6の踏み込み量(アクセル開度情報)を検出し、この検出情報を後述するECU20に出力するようになっている。また、このアクセルポジションセンサ7により検出されたアクセル開度情報は、ドライバが車両に要求している出力を代表するパラメータとして扱われる。つまり、このアクセル開度情報の時間変化量(時間増加量)から、ドライバが車両を加速しようとしているか否かの判定(加速判定)を行うようになっている。また、アクセル開度情報はエンジン9の負荷状態を示すパラメータの一つとして検出され、特に本実施形態ではアクセル開度をエンジン負荷として用いている。
また、本実施形態には、スロットルバルブ4の開度を検出するスロットルポジションセンサ5が備えられている。そして、このスロットルポジションセンサ5で検出されたスロットルバルブ4の弁開度情報は、ECU20に出力されるようになっている。また、エンジン回転数センサ13は、エンジン9の回転数情報を検出するものであって、この回転数情報はECU20に出力されるようになっている。
エンジン9の吸気通路1に設けられたスロットルバルブ4は、ECU20からの制御信号に基づいてその開度が制御されるようになっており、これによりエンジン9へ吸入される吸入空気量が調節されるようになっている。また、エンジン9へ吸入される吸入空気量は、ECU20においてアクセルポジションセンサ7で検出されたアクセル開度情報等に基づいて演算されるようになっている。
電動コンプレッサ3はスロットルバルブ4の上流に設けられており、必要に応じて吸気を過給することができるようになっている。また、過給が必要か否かはECU20に記憶されたマップ(図4参照)により決定されるようになっている。具体的にはアクセル開度及びエンジン回転数で決まる現在の運転状態が、予めマップ上に設定された過給域にあるか又は非過給域(NA域)にあるかでコンプレッサ3を作動させるか否かが決定される。
また、この電動コンプレッサ3は電動モータ(電動機)31とコンプレッサ本体32とを備えており、モータ31が回転駆動することによりコンプレッサ本体32が一体に回転するようになっている。また、電動モータ31の駆動電力は過給機ドライバ11を介してバッテリ10から供給される。そして、ECU20では、エンジン運転状態が過給域にあると判定すると、アクセル開度に基づいて要求過給圧を求め、この要求過給圧となるように過給機ドライバ11を通じて電動モータ31の作動回転数を制御するようになっている。なお、過給機ドライバ11では、バッテリ10からの電流を制御することによって電動モータ31の回転数を制御するようになっている。また、後述の吸気圧センサ12からの情報に基づいてモータ31の回転数がフィードバック制御されるようになっている。
また、スロットルバルブ4の上流には、電動コンプレッサ3と並列に、上記電動コンプレッサ3をバイパスするバイパス通路14が設けられるとともに、このバイパス通路14上にリードバルブ2が介装されている。これにより、エンジン9への過給が必要な時には上述の電動コンプレッサ3を介して吸気が過給される一方、エンジンへ9の過給が必要でない時(すなわち、自然吸気時)には電動コンプレッサ3が作動せずに、リードバルブ2を介して自然吸気が行われるようになっている。また、リードバルブ2は吸気のエンジン9側への流れのみを許容し、逆方向の流れを禁止する一方向弁として構成されている。
なお、過給が必要でないとき(自然吸気時)には、コンプレッサ3は完全に停止するのではなく、所定回転数(例えば5000rpm程度)のアイドル運転状態に保持される。このアイドル運転状態における所定回転数は、ブースト圧が生じない(0ブースト)範囲で極力高い回転数に設定され、エンジン9にはピストンの下降により生じる負圧で吸気が供給される。そして、非過給域での運転時にはモータ31を停止させずにアイドル運転を行うことにより、アクセル踏み込みによりエンジン運転状態が過給域に移行したときに速やかにコンプレッサ本体32の回転速度を上昇させることができ、過給圧の立ち上がりの遅れ(ターボラグ)を大幅に低減することができる。
吸気圧センサ(インマニ圧センサ)12は、吸気通路1の図示しないサージタンク又はインテークマニホールド近傍の吸気圧力を検出するセンサであって、実際にエンジン9に供給される吸気の圧力を検出すセンサである。したがって、電動コンプレッサ3が作動している状態においては過給された吸気の過給圧(ブースト圧)を検出することになるので、吸気圧センサ12は、過給圧センサ(ブースト圧センサ)ということもできる。
また、ECU20では、吸気圧12で検出された過給圧に基づいて電動コンプレッサ3の過給圧に対するフィードバック制御を行うようになっている。
次に、本装置の要部構成について説明すると、上述したスロットルポジションセンサ5,アクセルポジションセンサ7,吸気圧センサ12及びエンジン回転数センサ13といった各種センサの検出情報は、ECU20に入力されて演算処理されるようになっている。
また、このECU20は、判定部(判定手段)21,演算部(演算手段)22,モータ制御部(モータ作動制御手段)23及びスロットルバルブ制御部(スロットルバルブ作動制御手段)24とを備えて構成されている。
このうち、判定部21は負荷センサとしてのアクセルポジションセンサ7からの情報と回転数センサとしてのエンジン回転数センサ13とからの情報に基づいてエンジン9の運転状態が吸気を過給する過給域か又は過給を行わない非過給域かを判定するものであって、アクセル開度とエンジン回転数とをパラメータとするマップとして設けられている(図4参照)
また、演算部22は負荷センサとしてのアクセルポジションセンサ7からの情報に基づいてエンジン9の目標過給圧Pt,要求吸気量Qt及びモータの目標回転数Ncを算出するものである。より具体的には、判定部21でエンジン9が過給域であると判定されると、図示しない過給用マップに基づいて要求吸気量Qtを算出するとともに、要求吸気量Qtから目標過給圧Ptを求めるようになっている。さらに、目標過給圧Ptを求めると、この目標過給圧Ptに基づいてモータ31の目標回転数Ntを算出するようになっている。また、この目標回転数Ntに対して、吸気圧センサ12からのフィードバック情報が加味されるようになっている。なお、要求吸気量Qt,目標過給圧Pt,目標回転数Ntの設定手法や算出手法については特に限定されるものではなく、公知の種々の手法により求めることができる。
また、モータ制御部23は上述の演算部22で算出された目標回転数Ntからモータ31に対する電流値を求め、この電流値となるようにドライバ11に対する制御信号を出力するようになっている。そして、このような制御によりコンプレッサ3の作動回転速度が制御されるようになっている。
また、スロットルバルブ制御部24は、ドライバのアクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルバルブ4のスロットルバルブ開度を設定し、この設定されたスロットルバルブ開度となるようにスロットルバルブ4のアクチュエータ(図示省略)の作動を制御するものである。
また、本実施形態では、スロットルバルブ制御部24は、特に判定部21においてエンジン9の運転状態が非過給域から過給域に移行したとき(即ち目標過給圧が0から増大に転じたとき)のスロットルバルブ4の制御に特徴がある。つまり、このような状況下では、いきなりスロットルバルブ開度が全開となるような事態を回避するべく、所定時間Tだけエンジン9に供給される実吸気量Qrが上記演算部22で算出された要求吸気量Qtを下回らない範囲で極力スロットルバルブ4の開度を絞るように制御するようになっている。なお、これは換言すると、実質的には実吸気量Qrが要求吸気量Qtと一致するようにスロットルバルブ4の開度を制御するということである。
ここで、スロットルバルブ4の開度を要求吸気量Qtをパラメータに絞る理由について簡単に説明する。従来の排ガスにより駆動される一般的なターボチャージャを備えたエンジンでは、アクセルオンとなると、スロットルバルブが吸気抵抗とならないように、過給と同時にスロットルバルブを全開とするのが一般的である。このとき、スロットルバルブが吸気抵抗とならないようにすることで、タイムラグ(ターボラグ)の低減を図ることができ、加速性能の向上を図ることができるからである。したがって、通常の排気ターボチャージャの制御では、アクセルオン時に要求吸気量Qtをパラメータとしてスロットルバルブ開度制御を絞るようなことはない。
一方、上述したように、電動コンプレッサ3は排気ターボチャージャと異なり、モータ31でコンプレッサ32を駆動するために過給レスポンスが非常に高く、タイムラグもほとんど生じない。したがって、一般的な排気ターボチャージャと同様に、スロトッルバルブの吸気抵抗を低減すべく過給と同時にスロットルバルブを全開としてしまうと、過給圧の立ち上がりレスポンスが速いことに起因して過度に吸気圧力が上昇してしまう。そして、吸気圧の急上昇により吸気温度が急上昇して、この結果ノックが発生するおそれがある。また、ノックを回避するべく点火時期をリタードすると、今度は出力低下を招き、動力性能(特に加速性能)が損なわれてしまうことになる。
そこで、本実施形態では、このような課題に対処するべく、エンジン運転状態が非過給域から過給域に移行すると、スロットルバルブ制御部24ではいきなりスロットルバルブ全開とするのではなく、所定時間Tだけ全開よりも絞り側にスロットルバルブ4の開度を制御するのである。
また、所定時間Tだけスロットルバルブ開度を絞ることにより、スロットルバルブ4よりも上流側ではコンプレッサ3の作動により圧力が急上昇するものの、スロットルバルブ4よりも下流では吸気は急減圧されることとなり、吸気の膨張冷却効果を得ることができる。この結果、吸気温度の低下を図ることができ、耐ノック性が向上するほか、点火時期リタードを行う必要がなくなるため、加速性能が向上するのである。特にスロットルバルブ4のすぐ下流の容積を上流の容積よりも大きくしておくことにより上述のような吸気の膨張冷却を高めることができる利点がある。
なお、本実施形態では過給開始と同時にスロットルバルブ全開としないために、結果的にスロットルバルブ4で吸気を絞ることになるが、上述のように実吸気量Qrと要求吸気量Qtとが一致するように(実吸気量Qrが要求吸気量Qt以下とならない範囲で極力スロットルバルブ4の開度を絞るように)することで加速性能が低下するのを回避しているのである。
また、実吸気量Qrは、吸気圧センサ12と回転数センサ13とからの情報に基づいて算出されるようになっており、本実施形態においては、吸気圧センサ12と回転数センサ13とにより実吸気量を検出する実吸気量検出手段が構成されている。なお、実吸気量の検出手法或いは算出手法については何ら限定されるものではない。
そして、過給域に移行後、所定時間Tだけ経過すると、スロットルバルブ4の開度を所定ゲインで増大させていき、吸気圧センサ12で得られるインマニ圧(ブースト圧)が演算部22で算出された目標過給圧となると、スロットルバルブ4の開度制御を終了するようになっている。
また、その後はアクセルペダル6の踏み込み量に応じたスロットルバルブ4の開度制御を行う。そして、再びエンジン9の運転状態が非過給域から過給域に移行すると上述のスロットルバルブ制御を実行するようになっている。
なお、上述したスロットルバルブ制御における所定時間Tは、エンジン9の数行程相当であって時間にして0.1〜0.2秒程度である。これは、過給開始時におけるノックの発生が過給開始後の僅かな時間における現象であること、及び所定時間を長く設定しすぎると、その後の加速性能が低下するからである。
本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の制御装置は上述のように構成されているので、その作用について図2のフローチャートを用いて説明すると以下のようになる。
まず、ステップS1において、アクセル開度とエンジン回転数とに基づいてエンジン運転状態が0ブースト線(図4参照)を越えて非過給域から過給域に入ったか否かを判定する。ここで、非過給域から0ブースト線を越えていなければそのままステップS1に戻り、過給域に入るまでステップS1の判定を繰り返す。そして、0ブースト線を越えたことが判定されるとステップS2に進む。
ステップS2に進むと、要求吸気量Qt及びモータ31の目標回転数Ntが算出されるとともに、アクセル開度とエンジン回転数とに基づいて吸気の目標過給圧Ptを求め、その後ステップS3において上記目標回転数Ntとなるようにモータ31の作動が制御される。
次に、ステップS4において、0ブースト線を越えてから所定時間Tが経過したか否かを判定する。なお、最初の制御周期では当然所定時間Tを経過していないのでNoのルートを通ってステップS5に進む。ステップS5では、吸気圧センサ12で得られる吸気圧(ブースト圧)とエンジン回転数センサ13で得られるエンジン回転数とに基づいて、実際にエンジン9に吸入される吸気量Qrを求めるとともに、この実吸気量QrがステップS2で求めた要求吸気量Qtより大きいか否かを判定する。
そして、実吸気量Qr>要求吸気量Qtであれば、ステップS6に進みスロットルバルブ4の開度を所定開度(例えばスロットルバルブアクチュエータの作動可能な最小単位分に対応する開度)だけ閉じる。また、実吸気量Qr≦要求吸気量QtであればステップS7に進んで、スロットルバルブ4の開度を所定開度だけ開く。
そして、ステップS6及びステップS7の処理後、ステップS8に進み、実吸気圧(インマニ圧)Prが目標過給圧Ptに達したか否かが判定され、実吸気圧Prが目標過給圧Ptに達したと判定されるとリターンして一連の制御を終了する。また、実吸気圧Prが目標過給圧Ptに達していなければステップS1に戻り、ステップS1以降のルーチンを繰り返す。
そして、このようなステップS1〜S8の処理を繰り返し実行することにより、過給開始後所定時間T内はスロットルバルブ4の開度を全開よりも絞るとともに、このとき実吸気量Qrが要求吸気量Qtと略一致するようにスロットルバルブ4の開度が制御される。
一方、ステップS4で所定時間Tが経過したと判定されると、ステップS4からステップS9に進みスロットルバルブ4の開度を所定ゲインで漸増させてステップS8に進む。そして、以降は実吸気圧Prが目標過給圧Ptに達するまでステップS8からステップS1〜S4,ステップS9のルーチンを繰り返す。
次に、このような本装置の作用について図3のタイムチャートを用いて簡単に説明すると、図中(a)はアクセル開度,(b)はエンジン回転数Ne,(c)は目標過給圧Pt,(d)は要求吸気量Qt,(e)はモータ回転数Nc,(f)はスロットルバルブ開度(g)はスロットルバルブ4の上流側圧力Pu,(h)は実吸気圧(インマニ圧)Pr,(i)は実吸気量Qr,(j)はスロットルバルブ4よりも下流側における吸気温度Tiをそれぞれ示している。
さて、t=t1において、図3(a)に示すようにアクセル開度が全閉から全開へと大きく変化して、この結果エンジン運転状態が非過給域から過給域に移行すると、図3(c)及び(d)に示すように、目標過給圧Pt及び要求吸気量Qtが設定される。また、図3(e)に示すように、目標過給圧Ptとなるようにモータ回転数Ncが上昇していく。そして、これに対応して図3(b)に示すようにエンジン回転数Neも上昇する。
一方、図3(f)に示すスロットルバルブ開度は、図3(a)に示すアクセル開度変化に比べて変化が少なく、所定時間Tの間は略全閉又は比較的閉じた状態に保持される。具体的には図3(i)及び(d)に示すように、実吸気量Qrと要求吸気量Qtとが一致するように、或いは、実吸気量Qrが要求吸気量Qt以下とならない範囲で極力スロットルバルブ開度を抑制するようにスロットルバルブ4の作動が制御される。したがって、図3(d)に示す要求吸気量Qtの特性と、図3(i)に示す実吸気量Qrの特性とは略一致する。
そして、このようにt=t1から所定時間Tが経過するまではスロットルバルブ4を全開にせずに開度を抑制することにより、図3(g)に示すようにスロットルバルブ4の上流圧力が大幅に上昇するものの、一方でスロットルバルブ4よりも下流においては減圧膨張による冷却効果により、図3(j)に示すように吸気温Tiが低下することになる。
これにより、アクセル踏み込み時(過給域への過渡時)における吸気温度の急上昇を抑制することができ、エンジンのノックを防止することができる。また、従来はノックを回避するためにコンプレッサ3の作動時には点火時期をリタードしていたが、このような点火時期リタードが不要になり、トルクの低減を回避することができる。したがって、加速性能を損なうこともない。
そして、所定時間Tが経過すると、所定ゲインでスロットルバルブ開度を増大させていくことにより、スロットルバルブ上流圧も徐々に低下する。なお、この場合には吸気温度も上昇に転じるが、ノックが生じるのは比較的エンジン回転数の低い回転域、即ち過給域に移行した直後であって、所定時間Tはこのような低回転域を脱する程度の時間として設定されているため、所定時間経過後はエンジン回転数が上昇してノックが生じるおそれがない。
そして、その後は図3(c)に示す目標過給圧Ptが徐々に低下していき、図3(h)に示す実吸気圧Prが目標過給圧Ptと一致すると(t=t2)、本制御が終了し、スロットルバルブ開度はアクセル開度に応じて制御される。
以上詳述したように、本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の制御装置によれば、エンジン運転状態が非過給域から過給域になると、目標過給圧Ptを求めるとともに目標モータ回転数Ntを求め、この目標モータ回転数Ntとなるようにモータ31の作動を制御し、このときスロットルバルブ4の開度をすぐに全開とするのではなく、実吸気量Qrが要求吸気量Qt以下とならない範囲で極力スロットルバルブ開度を抑制するので、非過給域から過給域への過渡時において、吸気を減圧膨張作用により冷却することができ、これにより耐ノック性を高めることができる。
したがって、過渡時においてエンジン9の点火時期をリタードする必要がなくなり、これによりトルクを増大させることができ、加速性能が向上する。また、本装置では従来の電動過給機の制御装置に対して新たな部品や装置を追加することなく、制御ロジックを変更するだけという簡素な構成で実現可能であり、コスト増を招くこともない。
また、このようなスロットルバルブ4の開度抑制を過渡時の所定時間Tのみに制限し、その後は徐々にスロットルバルブの開度を増大させるので、ドライバが違和感を覚えることもなく、自然なフィーリングとすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。例えば、電動コンプレッサ3は、モータ31によって吸気を圧縮し過給するものであればその形式について特に限定されるものではない。
本発明の一実施形態にかかる電動過給機付き内燃機関の制御装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる電動過給機付き内燃機関の制御装置の作用を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる電動過給機付き内燃機関の制御装置の作用を説明するためのタイムチャートである。 一般的な電動過給機の作動特性を示すマップの一例である。 一般的な電動過給機の作動特性を説明するためのフローチャートである。 一般的な電動過給機の作動特性を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1 吸気通路
2 リードバルブ
3 電動コンプレッサ(過給機)
4 スロットルバルブ(電子制御式スロットルバルブ)
5 スロットルポジションセンサ
6 アクセルペダル
7 実吸気量検出手段を構成するアクセル開度センサ又はアクセルポジションセンサ(負荷センサ)
9 エンジン(内燃機関)
12 実吸気量検出手段を構成する吸気圧センサ
13 エンジン回転数センサ
21 判定部(判定手段)
22 演算部(演算手段)
23 モータ制御部(モータ作動制御手段)
24 スロットルバルブ制御部(スロットルバルブ作動制御手段)
31 モータ
32 コンプレッサ本体

Claims (3)

  1. 内燃機関の吸気通路中に介装され、吸気通路中の吸気を加圧するモータ駆動の過給機と、
    該過給機よりも下流側の該吸気通路中に介装された電子制御式のスロットルバルブと、
    該内燃機関に対する要求負荷を検出する負荷センサと、
    該負荷センサからの情報に基づいて該スロットルバルブの作動を制御するスロットルバルブ作動制御手段と、
    該内燃機関の回転数を検出する回転数センサと、
    該負荷センサからの情報に基づいて吸気を過給する過給域か又は過給を行わない非過給域かを判定する判定手段と、
    該判定手段により該内燃機関の運転状態が過給域であると判定されると、該負荷センサと該回転数センサとからの情報に基づいて該内燃機関の目標過給圧を算出する演算手段と、
    該演算手段で算出された目標過給圧となるように該モータの回転を制御するモータ作動制御手段とを備え、
    該スロットルバルブ作動制御手段は、
    該判定手段により該内燃機関の運転状態が該非過給域から該過給域に移行したと判定されると、該スロットルバルブの開度を該負荷センサからの情報に基づいて設定される該スロットルバルブの開度より閉じ側に制御する
    ことを特徴とする、電動過給機付き内燃機関の制御装置。
  2. 該内燃機関に供給される実吸気量を検出する実吸気量検出手段を備え、
    該演算手段は、
    該判定手段により該内燃機関の運転状態が過給域であると判定されると、該負荷センサと該回転数センサとからの情報に基づいて該内燃機関の要求空気量を算出し、
    該スロットルバルブ作動制御手段は、
    該内燃機関の運転状態が該非過給域から該過給域に移行すると、該実吸気量が該要求吸気量より低下しない範囲で該スロットルバルブの開度を該要求負荷センサからの情報に基づいて設定される該スロットルバルブの開度より閉じ側に制御する
    ことを特徴とする、請求項1記載の電動過給機付き内燃機関の制御装置。
  3. 所定時間経過後は徐々に該スロットルバルブの開度が増大するように該スロットルバルブを制御する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の電動過給機付き内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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