JP2009222366A - 冷媒分配器 - Google Patents
冷媒分配器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009222366A JP2009222366A JP2008070559A JP2008070559A JP2009222366A JP 2009222366 A JP2009222366 A JP 2009222366A JP 2008070559 A JP2008070559 A JP 2008070559A JP 2008070559 A JP2008070559 A JP 2008070559A JP 2009222366 A JP2009222366 A JP 2009222366A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerant
- heat transfer
- branch pipe
- transfer tubes
- header
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
【課題】
低コスト及び省スペースを維持しつつ、冷媒通路毎に任意の冷媒流量を適正に分配することのできる冷媒分配器を得る。また、異物のつまりが発生しにくい冷媒分配器を得る。
【解決手段】
冷媒分配器は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管31を有し、蒸発器として動作する熱交換器3に接続され、多数の伝熱管に冷媒を分配して流す。この冷媒分配器は、多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダ57と、このヘッダから多数に分岐されてそれぞれが直線状に延びる多数の液分岐管58a〜58eとを備え、この液分岐管は多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該液分岐管の内面には螺旋溝が形成されている。この螺旋溝の内径や長さなどの寸法を適宜選択することにより、各冷媒通路に必要流量を流すことができる。
【選択図】図3
低コスト及び省スペースを維持しつつ、冷媒通路毎に任意の冷媒流量を適正に分配することのできる冷媒分配器を得る。また、異物のつまりが発生しにくい冷媒分配器を得る。
【解決手段】
冷媒分配器は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管31を有し、蒸発器として動作する熱交換器3に接続され、多数の伝熱管に冷媒を分配して流す。この冷媒分配器は、多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダ57と、このヘッダから多数に分岐されてそれぞれが直線状に延びる多数の液分岐管58a〜58eとを備え、この液分岐管は多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該液分岐管の内面には螺旋溝が形成されている。この螺旋溝の内径や長さなどの寸法を適宜選択することにより、各冷媒通路に必要流量を流すことができる。
【選択図】図3
Description
本発明は冷媒分配器に係り、主として空気調和機等で蒸発器として動作する熱交換器に冷媒を分配する冷媒分配器として好適なものである。
空気調和機に用いられる蒸発器として動作する熱交換器の冷媒入口側には、冷媒通路を複数に分流するための冷媒分配器が使用される。
従来の冷媒分配器として、特開平2−17368号公報(特許文献1)に記載されたものがある。この冷媒分配器は、蒸発器に入る前の気液二相状態の冷媒をオリフィスを介して縮流させた冷媒を気液混合室に導いて混合し、その混合冷媒を複数の分岐管により導出させ、蒸発器を構成する複数の伝熱管に導入するようにした分配器(ディストリビュータ)を備えることが開示されている。これによれば、気液二相冷媒を予め気液混合室において混合することができるため、気液二相冷媒を各分岐管に均等に分配することができる。
一方、従来の他の冷媒分配器としては、特開2002−22313号公報(特許文献2)に記載されたものがある。この冷媒分配器は、長手方向に多数の冷媒管接続口を有した容器と、この容器の一端から反対側近傍まで挿入された流入管から構成し、容器と流入管との間に冷媒を流通させることにより、冷媒の流速を増加させて気相と液相の混合状態を保ち、下部の冷媒管と上部の冷媒管での冷媒を均等に分流することができるようにしたものである。
更に他の従来の冷媒分配器としては、特開2001−133078号公報(特許文献3)に記載されたものもある。この従来技術のものでは、分岐管の上流側にオリフィス状の流通制御板を内蔵し、各分岐管のオリフィス内径に違いを持たせて流量制御を行うようにしたものである。
特許文献1の冷媒分配器を蒸発器入口に配置すると、ディストリビュータ及び分岐管の構造上、大きなスペースを必要とするため室内機及び室外機のユニットサイズが大きくなるという課題がある。また、ディストリビュータと伝熱管接続部との距離が離れている場合には、分岐管が長くなることから材料費が高くなるという課題があった。
一方、特許文献2の冷媒分配器では、容器の一端から反対側近傍まで挿入する流入管が必要であるためコストアップを招くと共に、冷媒の流速を増加させることで冷媒を均等に分流させる構造であるため、冷媒循環量が低下した場合には均等に分配できないという課題があった。
更に、熱交換器を通過する空気の上下の速度分布が大きいものでは、各分岐管に流れる冷媒流量に差をつけることが望ましいが、特許文献2の分配器ではこれが考慮されておらず、仮に分岐管の内径に差をつけて調整した場合、ヘッダから伝熱管までの距離が小さいため分岐管が短くなる場合には、分岐管の内径を極端に小さくする必要が生じ、金属紛等の異物(コンタミ)がつまりやすくなり信頼性の確保ができないという問題があった。
しかしこの従来技術では、分岐管に流れる流量を大幅に少なくするときには、内径を極端に小さくする必要がある。この場合には、サイクル中の異物が流路に閉塞されやすくなるという問題がある。
また、特許文献3記載のものでは、オリフィス内径の違いのみで流量を調整するため、その寸法精度に対する要求が高くなり、加工コストが増加する。更に、オリフィスによる流路の急激な変化により冷媒の流れが乱され、不快な流動音が発生し易い。
本発明の目的は、低コスト及び省スペースを維持しつつ、不快な流動音の発生も防止して冷媒通路毎に任意の冷媒流量を適正に分配することができる冷媒分配器を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、分配部と、この分配部から多数に分岐されて直線状或いは曲線状に延びる多数の分岐管とを備え、この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には分岐管内面を流れる冷媒の流通抵抗を調節するための螺旋状の抵抗部が設けられていることにある。
本発明の他の特徴は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、前記多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダと、このヘッダから多数に分岐されてそれぞれが直線状或いは曲線状に延びる多数の分岐管とを備え、この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には螺旋溝が形成されていることにある。
ここで、前記分岐管の内面に形成された螺旋溝の寸法(長さ又は内径等)は、分岐管毎に違いを持たせることにより、冷媒通路毎に任意の冷媒流量を適正に分配することができる。また、前記分岐管内面に形成した螺旋溝は、その長さが20〜160mm、内径が1.6〜3.0mmであると良い。
また、前記ヘッダへの入口側に接続され且つ前記ヘッダの流路断面積より大きい流路断面積を有する均質流下部を設け、この均質流下部の胴体内に微細な穴を有する多孔体を配置すると良い。ここで、前記均質流下部の胴体内に設けた前記多孔体の入口側及び出口側に網目状フィルタを設置すると更に良い。
本発明の更に他の特徴は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、前記多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダと、このヘッダから多数に分岐されてそれぞれが直線状或いは曲線状に延びる多数の分岐管とを備え、この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には螺旋溝形状を有するピース或いは螺旋状のバネ状部材が挿入設置されていることにある。
本発明によれば、分配部(ヘッダ)から多数に分岐されて延びる多数の分岐管を備え、この分岐管の内面には、螺旋溝,螺旋溝形状を有するピース、或いは螺旋状のバネ状部材などの抵抗部を設けているので、冷媒分配器の設置スペースを小さくでき、機器の小型化が可能となる。また、熱交換器を通過する吸込空気の速度分布に合わせて冷媒分配を適正化できるので、熱交換器の性能を最大限に発揮させることができる。更に、構造を簡易化できることから製造コストも低減できる。また、螺旋形状を有する抵抗部を設けて、各々の分岐管に必要な流路抵抗を与えるため、極端に小さな流路断面積にしなくても必要な流路抵抗を発生させることができ、流路が冷凍サイクル中の異物(コンタミ)等で閉塞されるリスクを最小限に抑えて空気調和機などの信頼性を向上できる効果がある。更に、分岐管内面に設けた螺旋状の抵抗部により流量調整をする構成としたことにより、オリフィスを設けた場合のように、流路の急縮小や急拡大がなく、螺旋状抵抗部の長さも大きくできるため、冷媒の流れが乱され難い構造にでき、不快な流動音が発生するのも防止して冷媒通路毎に任意の冷媒流量を適正に分配することができる効果がある。更にまた、オリフィスを設けて流量調整する場合に比べ、螺旋状抵抗部の内径,長さ,溝高さ,捻り角度など種々の寸法を選択して自由度の高い流量調整が可能になると共に、高い寸法精度も必要としないため加工コストも低減できる。
以下、本発明の具体的実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の冷媒分配器を用いた冷凍サイクルの例を示すものである。図1において、実線矢印は冷房運転時の冷媒の流れを示し、破線矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示す。
破線矢印で示す暖房運転時の冷凍サイクルを説明する。圧縮機1で圧縮されて高温高圧となったガス冷媒は、四方弁2を通過し、ガス阻止弁10及びガス側接続配管9を通って、室内機200へと導かれる。室内機200へ導かれた冷媒は、室内熱交換器8において室内送風機33で送風された室内空気により冷却されて凝縮し、液冷媒となる。室内熱交換器8は暖房運転時に凝縮器として作用する。この液冷媒は、開状態(通常全開)の室内膨張弁7を通過し、液側接続配管6及び液阻止弁5を通って、室外機100側へ戻される。
室外機100へ戻された液冷媒は、室外膨張弁4により減圧・沸騰され、気液二相状態になる。この気液二相状態の冷媒は、図2で示すように、均質流下部50に流入し、二相流の気相と液相が微細化されて均一化される。その後、液ヘッダ57で上方に流れながら、途中で複数の液分岐管(分岐管)58に分岐される。各液分岐管58に分岐された冷媒は、室外熱交換器3の各伝熱管31に流入し、室外送風機30により送風される室外空気で加熱されて蒸発し、ガス冷媒となる。室外熱交換器3は、暖房運転時には蒸発器として作用する。この室外熱交換器3からのガス冷媒は、四方弁2を通過し、アキュムレータ11を通って圧縮機1に再び戻る。これによって、冷媒が循環する一連の冷凍サイクルが構成される。
ここで、冷凍サイクル中の冷媒にはR410A,R404A,R407C,R134a等のHFC系冷媒が一般的に使用されるが、二酸化炭素やアンモニア,プロパンやイソブタン等の自然冷媒あるいは、R32,HFO−1234yf及びこれらの混合物等のGWP(Global Warming Potential:地球温暖化係数)が小さい冷媒を使用することで、空気調和機からの冷媒漏洩や回収時の冷媒漏洩により、もたらされる地球温暖化の直接影響を少なくすることができる。
また、四方弁2を図1の実線のように切替えることにより、冷媒の流路方向が切替えられ、冷房運転とすることができる。この場合には室外熱交換器3が凝縮器,室内熱交換器8が蒸発器として作用することとなる。
次に、図2から図5を参照しながら、暖房運転時において蒸発器として作用する室外熱交換器3、及び室外熱交換器側に設けられた冷媒分配器40の構成及び動作について説明する。
図2に示すように、室外熱交換器3は、冷媒を並列に流す多数の伝熱管31とフィン32とで構成されるフィンチューブ型熱交換器で構成されている。伝熱管31はU字状管で構成され、各伝熱管31の入口側及び出口側は、熱交換器の一方の面に位置され、多数の伝熱管31が上下方向に配列されている。
室外熱交換器側に設けられた冷媒分配器40は、室外熱交換器3の多数の伝熱管31に冷媒を分配して流すためのものであり、図2に示すように、液ヘッダ57,液分岐管58,均質流下部50,ガスヘッダ70及びガス分岐管71を備えている。
液ヘッダ57は、多数の伝熱管31の入口側に沿って、これに対向するように上下方向に長く延びるように配置されている。液ヘッダ57の流路断面積は、伝熱管31及び液分岐管58の流路断面積より大きく設定されている。液分岐管58は、液ヘッダ57から多数分岐されて直線状に延び、その先端部が各伝熱管31の入口側に接続されている。
ここで、液分岐管58は、図3に示すように、その内面に螺旋溝(螺旋状抵抗部)が形成されており、各冷媒通路(液分岐管を含む)を流通する冷媒に対して抵抗を与えるようにしている。各液分岐管58a〜58eに設けられた螺旋溝の寸法、即ち、螺旋溝の長さ、ピッチ或いは溝高さ等の形状が異なるものを使用することで、各通路に流れる冷媒量を任意に調整することが可能となる。
均質流下部50は、図2及び図4に示すように、液ヘッダ57の入口側に接続され且つ液ヘッダ57の流路断面積より大きい流路断面積を有する胴体51と、この胴体51内の中間部に配置され、且つ微細な穴を有する多孔体53などから構成されている。多孔体53は、カシメ55a,55bにより胴体51との間に隙間のないように固定されている。
このため、流入口52から流入する気液二相状態の冷媒はすべて多孔体53を通過し、流出口54から液ヘッダ57へ流出する。ここで、多孔体53は、ニッケル金属やアルミ合金の焼結体或いは、デミスタ材の圧縮部材などにより構成されており、気孔及び間隙の大きさが0.3〜1.0mm程度に成形されたものを使用している。
図4に示す均質流下部50の別の例を図5に示す。図5の例は、多孔体53の前後両側に網目状フィルタ56a,56bを配置したものである。具体的には、多孔体53の入口側に多孔体53の平均孔径よりも小さな網目径を有する入口側の網目状フィルタ56a、及び多孔体53の出口側に多孔体53の出口面積よりも大きな流路面積を有すると共に多孔体53の平均孔径よりも小さな網目径を有する網目状フィルタ56bを設置したものである。入口側の網目状フィルタ56aは入口側に円錐状に突出して形成され、出口側の網目状フィルタ56bは出口側に円錐状に突出して形成されている。この網目状フィルタ56a,56bは多孔体の平均孔径の大きさ0.3〜1.0mmよりも細かい網目径のものが用いられ、例えば100メッシュ(0.254mmピッチ)のものが用いられる。
このように網目状フィルタ56a,56bを設けることにより、冷凍サイクル中の金属紛等の異物(コンタミ)が多孔体の間隙に詰まることを防止できる。
ガスヘッダ70は、多数の伝熱管31の出口側に沿って、この出口側と対向するように上下方向に長く伸びるように配置されている。ガスヘッダ70の流路断面積は、伝熱管31及びガス分岐管71の流路断面積より大きく設定されている。ガス分岐管71は、ガスヘッダ70から多数分岐されて直線状に延び、その先端が各伝熱管31の出口側に接続されている。液ヘッダ57とガスヘッダ70とは左右に隣接して配置されている。
暖房運転時に室外機100に流入した液冷媒は、室外膨張弁4を通過するときに減圧,沸騰されて気液二相状態となり、この気液二相状態の冷媒は、均質流下部50で二相流の気相と液相が微細化されて均一化される。このため、液分岐管58の入口では気液二相流が均質化された状態を保っているため、下部から上部までの液分岐管58のいずれにおいても乾き度(気相の質量流量比)が等しくなる。そのため、室外熱交換器3を通る室外空気がほぼ均一な風速分布の場合においては、冷媒の流量及び乾き度が等分配であれば、熱交換器出口のガス分岐管71での冷媒状態はどの流路においても、ほぼ同じ比エンタルピーの冷媒状態となり、結果として、熱交換器の熱交換量を最大にすることが可能となる。このほぼ均一な風速分布状態での風速分布に対する冷媒流量の関係を図6に示す。
これに対して、室外熱交換器3を通る室外空気が不均一な風速分布である場合においては、図7に示すように、各冷媒流路の冷媒流量を調整しなければ熱交換器の性能を維持することができなくなる。このような場合には、その風速分布に合わせて各液分岐管58の内面に形成された螺旋溝の内径,長さ,溝高さ,ピッチ,捩れ角度などに差を持たせることにより図7に示すような流量調整が可能となる。
図8は分岐管内面に螺旋溝を設けたものと、螺旋溝を設けない平滑管における冷媒流通時の流路抵抗を測定したものである。ここで、測定に使用した内面螺旋溝の形状はJIS B0205で規定されているメートル並目ネジM5(内径4.134mm,溝高さ0.433mm)である。この測定結果から、同じ内径の管において螺旋溝付き管は平滑管の2倍程度の圧力損失があることが確認できる。このことから、冷媒流量調節に必要な流路抵抗を得るためには、螺旋溝付き管では長さを半分以下に短縮することが可能となる。よって、ヘッダ型の冷媒分配器においては、ヘッダと熱交換器との距離を縮めることが可能となり、機器の省スペース化や分岐管材料費の低減が可能になる。また、分岐管内径の極端に細いものを選択する必要もなくなり、金属粉等の冷凍サイクル中の異物による流路の閉塞も防止することが可能となり、信頼性も向上できる。
次に、図7に示すような風速分布を有する熱交換器に対して、冷媒通路(分岐管)毎の螺旋溝の内径と必要長さを検討した例を図9に示す。図7に示すような風速分布を有する熱交換器では、各冷媒通路毎の必要な流路抵抗は異なる。また、内面螺旋溝の内径は小さいほど冷媒流路の必要長さが短くなるため、螺旋溝付の分岐管の材料費は低減される。その反面、異物により分岐管が閉塞するリスクも高まると共に、溝加工の精度も高く要求され、加工コストが上昇する。そのため、螺旋溝部の内径は1.6〜3.0mm、長さは20〜160mmの間で選択することが望ましい。
液分岐管58内の螺旋溝形状の例を図10〜図12に示す。液ヘッダ57と伝熱管31の間隔はどの冷媒通路においても同一にし、液分岐管58の長さは全て同一とすることが、構造の簡略化につながるため望ましい。そのためには螺旋溝の長さを変化させる必要がある。図10は液分岐管58の全長Ltに対して、内面螺旋溝の長さをLmとし、残りの部分を溝の外径よりも大きな内径にしたものである。この構造にすることで、液分岐管58の長さを変えずに螺旋溝部の長さを任意に選択することが可能となる。
図11に示す液分岐管58の例は、液分岐管58の内部に螺旋溝形状を有するピース59を挿入し、カシメ62でピース59を固定したものである。この構造を用いた場合、内面溝形状ピース59として任意の長さのものを選択して用いることができる。また、螺旋溝加工を施した配管を加工し、その後に適宜長さに切断してピースを製作するようにすれば、加工コストを低減できる。
図12の例では、分岐管の内面に螺旋溝を形成したり、図11に示す螺旋溝形状を有するピースを挿入する代わりに、バネ状部材61を挿入するようにしたものである。バネ状部材を構成する線材の断面形状は円形が一般的であるが、台形形状などにすると、バネ状に巻きつけた際にねじの内面形状に近い螺旋溝形状が実現できることから、そのような形状を選択することがより望ましい。また、この構造では溝加工の必要が無く、線材のらせん状巻き付け加工のみとなるため、上述の別の構造を用いた場合に対して更に加工コスト低減が図れる。
以上、室外熱交換器3が蒸発器として動作する暖房運転時の場合について、室外熱交換器に接続される冷媒分配器40の説明をしてきたが、室内熱交換器8が蒸発器として作用する冷房運転時の場合でも、室内熱交換器に接続される冷媒分配器60の構成・動作は、室外熱交換器に接続される冷媒分配器の場合と基本的に同じであるので、その説明については省略する。但し、室内機200は室外機100に比べて一般的に、ユニットに要求されるサイズが小さいため、より省スペース化が求められる上に、室内熱交換器を通過する空気の分布は偏る傾向が強い。従って、本発明の冷媒分配器を適用した場合の効果はより大きくなる。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 室外膨張弁
5 液阻止弁
6 液側接続配管
7 室内膨張弁
8 室内熱交換器
9 ガス側接続配管
10 ガス阻止弁
11 アキュムレータ
31 伝熱管
32 フィン
40 室外冷媒分配器
50 均質流下部
51 胴体
52 流入口
53 多孔体
54 流出口
55a,55b,62 カシメ
56a,56b 網目状フィルタ
57 液ヘッダ
58,58a〜58e 液分岐管(分岐管)
59 ピース
60 室内冷媒分配器
61 バネ状部材
70 ガスヘッダ
71 ガス分岐管
100 室外機
200 室内機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 室外膨張弁
5 液阻止弁
6 液側接続配管
7 室内膨張弁
8 室内熱交換器
9 ガス側接続配管
10 ガス阻止弁
11 アキュムレータ
31 伝熱管
32 フィン
40 室外冷媒分配器
50 均質流下部
51 胴体
52 流入口
53 多孔体
54 流出口
55a,55b,62 カシメ
56a,56b 網目状フィルタ
57 液ヘッダ
58,58a〜58e 液分岐管(分岐管)
59 ピース
60 室内冷媒分配器
61 バネ状部材
70 ガスヘッダ
71 ガス分岐管
100 室外機
200 室内機
Claims (7)
- 冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、
分配部と、
この分配部から多数に分岐されて延びる多数の分岐管とを備え、
この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には分岐管内面を流れる冷媒の流通抵抗を調節するための螺旋状の抵抗部が設けられていることを特徴とする冷媒分配器。 - 冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、
前記多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダと、
該ヘッダから多数に分岐されて延びる多数の分岐管とを備え、
この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には螺旋溝が形成されていることを特徴とする冷媒分配器。 - 請求項2において、前記分岐管の内面に形成された螺旋溝の寸法は、分岐管毎に違いを持たせたことを特徴とする冷媒分配器。
- 請求項3において、前記分岐管内面に形成した螺旋溝は、その長さが20〜160mm、内径が1.6〜3.0mmであることを特徴とする冷媒分配器。
- 請求項2において、前記ヘッダへの入口側に接続され且つ前記ヘッダの流路断面積より大きい流路断面積を有する均質流下部を設け、この均質流下部の胴体内には微細な穴を有する多孔体が配置されていることを特徴とする冷媒分配器。
- 請求項5において、前記均質流下部の胴体内に設けた前記多孔体の入口側及び出口側に網目状フィルタを設置したことを特徴とする冷媒分配器。
- 冷媒を並列に流す多数の伝熱管を有し且つ蒸発器として動作する熱交換器に接続され、前記多数の伝熱管に冷媒を分配して流す冷媒分配器において、
前記多数の伝熱管の入口側に沿って長く配設されたヘッダと、
該ヘッダから多数に分岐されて延びる多数の分岐管とを備え、
この分岐管は前記多数の伝熱管の入口側に接続されると共に、該分岐管の内面には螺旋溝形状を有するピース或いは螺旋状のバネ状部材が挿入設置されていることを特徴とする冷媒分配器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008070559A JP2009222366A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | 冷媒分配器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008070559A JP2009222366A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | 冷媒分配器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009222366A true JP2009222366A (ja) | 2009-10-01 |
Family
ID=41239334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008070559A Withdrawn JP2009222366A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | 冷媒分配器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009222366A (ja) |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089710A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Daikin Industries Ltd | 冷媒熱交換器 |
WO2011099255A1 (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-18 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
JP2012002475A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Mitsubishi Electric Corp | 冷媒分配器及びこの冷媒分配器を用いたヒートポンプ装置 |
JP2012098916A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Kawamura Electric Inc | サーバー冷却装置 |
JP2012111486A (ja) * | 2010-11-23 | 2012-06-14 | Visteon Global Technologies Inc | 冷媒蒸発器装置を備えた冷却装置、及び、並行した空気及びバッテリ接触冷却のための方法 |
WO2013160952A1 (ja) * | 2012-04-26 | 2013-10-31 | 三菱電機株式会社 | 冷媒分配器及びこの冷媒分配器を備えた熱交換器 |
WO2014030236A1 (ja) * | 2012-08-23 | 2014-02-27 | 三菱電機株式会社 | 冷凍装置 |
WO2015076644A1 (ko) * | 2013-11-25 | 2015-05-28 | 삼성전자주식회사 | 공기조화기 |
KR20170076892A (ko) * | 2015-12-24 | 2017-07-05 | 주식회사 비엠티 | 압축공기를 이용하는 생산라인의 공기조화장치 |
US10107572B2 (en) | 2012-06-14 | 2018-10-23 | Alfa Lavalcorporate Ab | Plate heat exchanger |
WO2019203025A1 (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社神戸製鋼所 | 流体流路装置 |
WO2020079731A1 (ja) * | 2018-10-15 | 2020-04-23 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JP2021050901A (ja) * | 2019-03-06 | 2021-04-01 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | 分配器及び熱交換器ユニット |
CN113007931A (zh) * | 2021-03-25 | 2021-06-22 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 流体分配器和分流管组 |
CN114288828A (zh) * | 2022-01-06 | 2022-04-08 | 浙江天地环保科技股份有限公司 | 一种用于均流筛板的孔径调节器 |
WO2024176459A1 (ja) * | 2023-02-24 | 2024-08-29 | 日揮グローバル株式会社 | 振動篩装置及び液吐出ユニット |
-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008070559A patent/JP2009222366A/ja not_active Withdrawn
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089710A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Daikin Industries Ltd | 冷媒熱交換器 |
WO2011099255A1 (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-18 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
JP2011163740A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Daikin Industries Ltd | 空気調和機 |
JP2012002475A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Mitsubishi Electric Corp | 冷媒分配器及びこの冷媒分配器を用いたヒートポンプ装置 |
JP2012098916A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Kawamura Electric Inc | サーバー冷却装置 |
JP2012111486A (ja) * | 2010-11-23 | 2012-06-14 | Visteon Global Technologies Inc | 冷媒蒸発器装置を備えた冷却装置、及び、並行した空気及びバッテリ接触冷却のための方法 |
US9897356B2 (en) | 2010-11-23 | 2018-02-20 | Hanon Systems | Refrigeration plant with refrigerant evaporator arrangement and process for parallel air and battery contact cooling |
WO2013160952A1 (ja) * | 2012-04-26 | 2013-10-31 | 三菱電機株式会社 | 冷媒分配器及びこの冷媒分配器を備えた熱交換器 |
US10107572B2 (en) | 2012-06-14 | 2018-10-23 | Alfa Lavalcorporate Ab | Plate heat exchanger |
WO2014030236A1 (ja) * | 2012-08-23 | 2014-02-27 | 三菱電機株式会社 | 冷凍装置 |
JPWO2014030236A1 (ja) * | 2012-08-23 | 2016-07-28 | 三菱電機株式会社 | 冷凍装置 |
WO2015076644A1 (ko) * | 2013-11-25 | 2015-05-28 | 삼성전자주식회사 | 공기조화기 |
KR20170076892A (ko) * | 2015-12-24 | 2017-07-05 | 주식회사 비엠티 | 압축공기를 이용하는 생산라인의 공기조화장치 |
KR102000649B1 (ko) * | 2015-12-24 | 2019-10-02 | 주식회사 비엠티 | 압축공기를 이용하는 생산라인의 공기조화장치 |
WO2019203025A1 (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社神戸製鋼所 | 流体流路装置 |
JP2019184208A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社神戸製鋼所 | 流体流路装置 |
WO2020079731A1 (ja) * | 2018-10-15 | 2020-04-23 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JPWO2020079731A1 (ja) * | 2018-10-15 | 2021-03-11 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JP2021050901A (ja) * | 2019-03-06 | 2021-04-01 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | 分配器及び熱交換器ユニット |
CN113007931A (zh) * | 2021-03-25 | 2021-06-22 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 流体分配器和分流管组 |
CN114288828A (zh) * | 2022-01-06 | 2022-04-08 | 浙江天地环保科技股份有限公司 | 一种用于均流筛板的孔径调节器 |
WO2024176459A1 (ja) * | 2023-02-24 | 2024-08-29 | 日揮グローバル株式会社 | 振動篩装置及び液吐出ユニット |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009222366A (ja) | 冷媒分配器 | |
JP4887213B2 (ja) | 冷媒分配器及び空気調和機 | |
JP4055449B2 (ja) | 熱交換器およびこれを用いた空気調和機 | |
KR101338283B1 (ko) | 냉매 유체의 분배 균일성이 향상된 다통로 열교환기 | |
JP6202451B2 (ja) | 熱交換器及び空気調和機 | |
JP4180801B2 (ja) | 冷凍空調サイクル装置 | |
JP6894520B2 (ja) | 凝縮器 | |
JP4845943B2 (ja) | フィンチューブ型熱交換器および冷凍サイクル空調装置 | |
US10371422B2 (en) | Condenser with tube support structure | |
WO2018154806A1 (ja) | 熱交換器および空気調和機 | |
KR101797176B1 (ko) | 대체냉매적용 공조시스템의 내부 열교환기 이중관 구조 | |
JP2007046804A (ja) | 空気調和機及び空気調和機の製造方法 | |
JPH07113555A (ja) | 空気調和機 | |
JP2017044428A (ja) | 熱交換器、分流部品、および熱交換装置 | |
US20140352352A1 (en) | Outdoor heat exchanger and air conditioner | |
JP2015017738A (ja) | 熱交換器 | |
JP5030932B2 (ja) | 熱交換器並びに空調冷凍装置 | |
WO2014083651A1 (ja) | 空気調和機 | |
JP5646257B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP2007139231A (ja) | 冷媒分配器及びそれを用いた空気調和機 | |
JP2003214727A (ja) | 流体分配器及びそれを備えた空気調和装置 | |
JP2012237518A (ja) | 空気調和機 | |
KR20170109463A (ko) | 열교환기용 이중관의 제조방법 및 그에 의해 제작된 이중관 | |
JP2012107775A (ja) | 熱交換器及びこの熱交換器を備えた空気調和装置 | |
JP2007333319A (ja) | 熱交換器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110607 |