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JP2009209723A - エンジンの始動制御装置及び始動制御方法 - Google Patents

エンジンの始動制御装置及び始動制御方法 Download PDF

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JP2009209723A JP2008051957A JP2008051957A JP2009209723A JP 2009209723 A JP2009209723 A JP 2009209723A JP 2008051957 A JP2008051957 A JP 2008051957A JP 2008051957 A JP2008051957 A JP 2008051957A JP 2009209723 A JP2009209723 A JP 2009209723A
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Abstract

【課題】圧縮圧力低減手段の作動停止後のエンジントルク変動に起因するエンジン振動を抑制する。
【解決手段】圧縮圧力低減手段の作動停止後、最初の膨張行程が開始するクランク角CA10を算出し(S103)、クランク角CA10に達した時に変更するモータ・ジェネレータのモータトルク1を算出する(S104)。その後、エンジンクランク角CAがクランク角CA10に達したか否かを判定し(S105)、クランク角CA10に達した時にモータトルクをモータトルク1に減少する(S106)。
【選択図】図6

Description

本発明は、エンジンの始動制御装置及び始動制御方法に関し、特に、エンジンの始動時に筒内の圧縮圧力を低減してエンジンの振動を抑制するための圧縮圧力低減手段を備えたエンジンの始動制御装置及び始動制御方法に関する。
特許文献1には、エンジンの始動において、電動機を駆動してエンジンを回転させ、エンジン回転速度がエンジンの共振回転速度より高い回転速度になるまでデコンプ装置を作動させてエンジン振動を抑制する技術が記載されている。かかる技術によれば、エンジン回転速度が前記共振回転速度を超えるまで、デコンプ装置により筒内の圧縮圧力を低減することで、共振によるエンジン振動の増加を抑制することができる。
特開平8−28313号公報
ところで、デコンプ装置等の圧縮圧力低減手段の作動中止後、低減されていた圧縮圧力が通常の状態に戻るため、エンジントルク変動が生じ、このトルク変動によってエンジンはクランク軸回りに変位して振動する。その場合、圧縮行程ではエンジントルクはクランキングトルクと反対方向に作用し、膨張行程ではエンジントルクはクランキングトルクと同一方向に作用する。このため、圧縮行程から膨張行程に移行したときに、エンジンが揺り戻されるために、エンジンの回転変位量が増大して、振動が増加する虞れがある。エンジンの始動性を考慮すると、圧縮圧力低減手段の作動停止回転速度は、共振回転速度の近くに設定することが望ましいが、作動停止回転速度が共振回転速度に近いほど、エンジン振動に対する前記揺り戻しの影響が大きい。
上述した特許文献1では、このような圧縮圧力低減手段の作動停止後におけるエンジン振動の増加については何ら考慮されておらず、エンジン始動時のエンジン振動を十分に抑制できるとは言えなかった。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、エンジンの始動性を損なうことなく、エンジン始動時におけるエンジン振動の増加を抑制することができるエンジンの始動制御装置及びその方法を提供することを目的とする。
このため、本発明のエンジンの始動制御装置は、始動時にエンジンをクランキングするモータと、始動時に作動して前記エンジンの筒内の圧縮圧力を低減する圧縮圧力低減手段と、を備え、エンジン回転速度が、振動共振回転速度を含む低回転速度域より高い作動停止回転速度になるまで、前記圧縮圧力低減手段を作動させてエンジンの振動を抑制するエンジンにおいて、前記圧縮圧力低減手段の作動停止後に、前記モータの出力トルクを変更するモータ出力トルク変更手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明のエンジンの始動制御方法は、始動時にエンジンをクランキングするモータと、始動時に作動して前記エンジンの筒内の圧縮圧力を低減する圧縮圧力低減手段と、を備え、エンジン回転速度が、振動共振回転速度を含む低回転速度域より高い作動停止回転速度になるまで、前記圧縮圧力低減手段を作動させてエンジンの振動を抑制するエンジンを始動するに際し、前記圧縮圧力低減手段の作動停止後に、前記モータの出力トルクを変更するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、圧縮圧力低減手段の作動中止後に、モータの出力トルクを変更することにより、圧縮圧力低減手段の作動中止後のトルク変動に起因するエンジンの揺り戻しを抑制する。これにより、圧縮圧力低減手段の作動中止後にエンジン振動が増加することを抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用する1モータ方式のハイブリッド車のパワートレインの一例を示す概略図である。
図1において、エンジン1の出力軸は、クラッチ2を介してモータ・ジェネレータ3に連結され、モータ・ジェネレータ3は、クラッチ4を介してトランスミッション5に連結されている。
インバータ6は、バッテリ7からの直流電力を交流電力に変換してモータ・ジェネレータ3に出力し、モータ・ジェネレータ3をモータとして駆動する。また、インバータ6は、モータ・ジェネレータ3がジェネレータとして機能するときには、モータ・ジェネレータ3からの発電電力を直流電力に変換してバッテリ7を充電する。
エンジン1は、エンジンコントローラ(以下、ECMと称す)8により制御され、モータ・ジェネレータ3は、モータコントローラ(以下、MCと称す)9により制御され、これらECM8及びMC9は、ハイブリッドコントローラ(以下、HCMと称す)10からの制御信号によって統合的に制御される。HCM10は、クラッチ2,4及びインバータ6に対しても制御信号を出力する。
図2は、上述したハイブリッド車のシステムブロック図である。
HCM10は、各種センサ類から入力される信号に基づいてECM8及びMC9に所定の制御信号を出力する。
HCM10に入力する信号としては、回転速度センサ11からのエンジン回転速度信号NE、回転変位量検出手段としての回転変位検出センサ12からのエンジン1本体の停止状態に対するクランク軸回りの回転変位量RA、バッテリセンサ13からのバッテリ7の充電状態SOC、水温センサ14からの冷却水温信号TW、大気温センサ15からの大気温信号TA、大気圧センサ16からの大気圧信号PA、クランク角センサ17からのクランク角信号CA等である。尚、回転速度センサ11を省略してクランク角センサ17によってエンジン回転速度を検出してもよい。尚、エンジン1本体のクランク軸回りの回転変位量RAを、エンジンマウントのダンパ係数とモータ出力トルク(以下、モータトルクとする)とから算出するようにしてもよい。この場合、HCM10が回転変位量検出手段の機能を有し、回転変位検出センサ12を省略できる。
HCM10から出力される制御信号としては、ECM8に対する目標エンジントルク信号及び圧縮圧力低減許可/停止信号、MC9に対する制御切替信号(トルク制御/回転数制御)、目標トルク信号及び目標回転速度信号等がある。HCM10の圧縮圧力低減許可/停止信号に基づいてECM8から圧縮圧力低減手段18に圧縮圧力低減手段制御信号が出力される。
HCM10は、エンジン始動時において、ECM8及びMC9に所定の制御信号を出力し、モータ・ジェネレータ3によりエンジン1をクランキングすると共に、ECM8から圧縮圧力低減手段制御信号を発生させて圧縮圧力低減手段18を作動させることでエンジン1の振動を抑制する。また、クランキング中のエンジン回転速度NEが、エンジンマウント等の共振周波数に基づくエンジン1の振動共振回転速度を含む低回転域より高い所定の作動停止回転速度になると、圧縮圧力低減停止信号の発生により圧縮圧力低減手段18の作動を停止する。更に、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、エンジン1の振動抑制のため、後述するようなモータ・ジェネレータ3のトルク変更制御を実行する。従って、HCM10が、モータ出力トルク変更手段の機能を備える。
図3は、エンジン1の一例を示す。
エンジン1は、ディーゼルエンジンであり、吸入空気は、エアクリーナ21から吸気通路22、コレクタ23、吸気マニホールド24、吸気カム25により開閉駆動される吸気弁26を介してシリンダ27内に吸入される。
シリンダ27内には、ピストン28が嵌挿され、燃料噴射弁29によって燃料が噴射供給される。燃焼排気は、排気カム30によって開閉駆動される排気弁31を介して排気通路32へ排出される。
排気の一部は、EGRガスとしてEGR通路33に導入され、EGR弁34によってEGR量を制御されつつ吸気マニホールド24に還流される。
そして、前述の圧縮圧力低減手段18として、下記の各手段のうち、少なくとも1つを備える。
スロットル弁34は、例えばバタフライ弁で構成され、始動時の所定期間、吸気通路22の断面積を縮小して弁下流の圧力(吸気圧力)を低下させ、圧縮圧力を低減する(図4(A)参照)。
吸気遮断弁35は、バタフライ弁、フラップ弁、ポペット弁等で構成され、連続的或いは1サイクル中の所定区間(吸気行程)に吸気通路を遮断し、弁下流の圧力を低下させ、圧縮圧力を低減する。好ましくは、1サイクル中でシリンダ内圧力の変動がなくなるように、「閉」時期を調整するとよい(図4(B)参照)。
吸気弁特性可変手段(吸気弁開閉時期可変手段や吸気弁作動角可変手段)36は、吸気カムの位相を変化させてバルブ中心角を変化させるものや、異なるプロフィールを持つ複数のカムの使用を切り替えるもの等、その他公知である可変動弁機構を用いて、吸気行程においてシリンダ内に流入する空気量を変更(制限)して圧縮圧力を低減する。(図4(C)参照)。連続可変式のものはシリンダ内圧変更時の段差が無く、切り替え式のものは速やかに圧縮圧力を変更できるという利点がある。
図5に示すデコンプ装置37は、作動(ON)時に、吸・排気弁26,31とは別に設けた弁或いは吸気弁26を、開放状態としてシリンダ27内の空気を吸気通路に逃がして圧縮圧力を低減するもので、別の弁或いは吸気弁26を圧縮行程において微小量開とすることで、圧縮行程においてもシリンダ27内の空気を吸気通路に逃がすものである。
ところで、圧縮圧力低減手段18の作動を停止させると、エンジン1の圧縮圧力が通常状態に戻るためトルク変動が生じる。このとき、クランキングトルクによりエンジン本体1が回転変位している場合、圧縮行程によるエンジントルクによってエンジン本体1は反対方向に回転変位する。更に、膨張行程ではエンジントルクとクランキングトルクの方向が同じになるため、エンジン1本体は圧縮行程のときとは反対方向に回転変位して揺り戻される。圧縮圧力低減手段18の作動停止エンジン回転速度が、振動共振回転速度に近いほどエンジン振動に対する前記揺り戻しの影響が大きく、エンジン1の振動が増大する虞れがある。従って、エンジン1の始動性を考慮して、圧縮圧力低減手段18の作動停止エンジン回転速度を振動共振回転速度近くに設定するような場合には、揺り戻しによるエンジンの回転変位量を抑制することが重要である。
そこで、本発明では、圧縮圧力低減手段18の作動停止後に、クランキングのためのモータ・ジェネレータ3の出力トルクを変更することで、前記揺り戻しを抑制し、以って、エンジン1の振動の増大を抑制するものである。具体的には、エンジン1の始動性を考慮して、クランキング時は、その時のバッテリの充電状態において発揮できる最大限のモータトルクでクランキングするのが一般的であることから、膨張行程においてモータトルクを減少させて揺り戻しを抑制するようにする。
次に、圧縮圧力低減手段18の作動停止後のモータトルク変更制御の実施形態について説明する。
図6は、モータ・ジェネレータ3のトルク変更制御の第1実施形態を示すフローチャートである。
エンジン1の始動要求が発生し、圧縮圧力低減手段18の作動開始と共に、エンジン1のクランキングが開始されると、ステップS101で、エンジン1の回転変位量RA、クランク角CA、エンジン回転速度NE等のセンサ情報を読込む。ここで、始動要求が発生するときとは、イグニッションキーが「オフ」から「オン」されたときや、HCM10によって演算される目標エンジントルクが「0」から「0より大きい値」になった時等が該当する。クランキングは、HCM10からトルク制御信号と目標トルクをMC9に出力し、目標トルクが実現するようにMC9によりモータ・ジェネレータ3を駆動制御して行う。
ステップS102で、読込んだエンジン回転速度NEがNE−L以上か否かを判定する。前記NE−Lは、エンジン1が共振するエンジンマウント或いは駆動系の共振周波数域に基づきエンジン1の振動共振回転速度を含む低回転域より高く設定したもので、圧縮圧力低減手段18の作動停止回転速度である。ここで、NE≧NE−Lと判定された場合は、圧縮圧力低減手段18の作動を停止してステップS103に進む。
ステップS103では、ステップS101で読込んだクランク角CAに基づいて、図7に示すように、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、最初の膨張行程が始まるクランク角CA10を算出する。
ステップS104では、前記クランク角CA10になった時に変更すべきモータ・ジェネレータ3のモータトルク1を、エンジン1の回転変位量RA1に応じて算出する。ここで、前記回転変位量RA1としては、圧縮圧力低減手段18の作動停止直後の回転変位量RA11としてもよく、クランク角CA10に達した際の回転変位量RA12としてもよい。そして、回転変位量RA1を、圧縮圧力低減手段18の作動停止直後の回転変位量RA11とした場合は、予め設定した図8の特性マップを参照してモータトルク1を算出する。また、回転変位量RA1を、クランク角CA10に達した際の回転変位量RA12とした場合は、予め設定した図9の特性マップを参照してモータトルク1を算出する。図8及び図9の特性マップから、モータトルク1は、回転変位量RAが大きい程小さくする。
尚、前記回転変位量RA1として、予め設定した図10の特性マップを用いて、変更前のモータトルクから推定した回転変位量RA13を用いてもよい。この場合、変更前のモータトルクとして圧縮圧力低減手段18の作動停止直後のモータトルクを選択したときは、前記回転変位量RA13から図8の特性マップによりモータトルク1を算出すればよい。また、変更前のモータトルクとしてトルク変更直前のクランク角CA10に達した際のモータトルクを選択したときは、前記回転変位量RA13から図9の特性マップによりモータトルク1を算出すればよい。
ステップS105では、エンジンクランク角CAがクランク角CA10に達したか否かを判定し、エンジンクランク角CA≧CA10と判定した場合は、ステップS106に進む。
ステップS106では、モータトルクをステップS104で算出したモータトルク1に変更する。
かかる本実施形態によれば、図11に示すように、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、最初の膨張行程が始まる際に、モータトルク(クランキングトルク)をモータトルク1(図中のA)に減少することで、エンジン1の揺り戻しを抑制でき、膨張行程におけるエンジン1の回転変位量RAが低減(図中のA)する。これにより、圧縮圧力低減手段18の作動停止後におけるエンジン1の振動の増加を効果的に抑制できる。
尚、図11中、Aは本実施形態の場合の各種状態量の変化を示し、Bは、圧縮圧力低減手段18の作動停止後にモータトルクを変更しない従来例の場合の各種状態量の変化を示している。尚、図中のエンジントルクは、エンジン全体のトルクを表している。
図12は、モータ・ジェネレータ3のトルク変更制御の第2実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態は、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、最初の膨張行程中にモータトルクを減少させるものである。
ステップS201、S202は、第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
ステップS202の判定がYesとなり、ステップ203に進むと、ステップS201で読込んだクランク角CAに基づいて、圧縮圧力低減手段18の作動停止後の最初の膨張行程中の予め設定したクランク角CA11(図7参照)を算出する。
ステップS204では、前記クランク角CA11になったときに変更すべきモータ・ジェネレータ3のモータトルク1を算出する。この場合も、第1実施形態と同様に、圧縮圧力低減手段18の作動停止直後の回転変位量RA11、又は、クランク角CA10或いはCA11に達した際の回転変位量RA12に応じてモータトルク1を算出する。尚、クランク角CA11の場合の回転変位量を算出する場合も図9の特性マップを用いればよい。また、図10の特性マップを用いて推定した回転変位量RA13に応じてモータトルク1を算出してもよいことは言うまでもない。
ステップS205では、エンジンクランク角CAがクランク角CA11に達したか否かを判定し、エンジンクランク角CA≧CA11に達したら、ステップS206で、モータトルクをステップS204で算出したモータトルク1に変更する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様、圧縮圧力低減手段18の作動停止後におけるエンジン1の振動の増加を効果的に抑制できる。
尚、膨張行程中、所定間隔毎にエンジンの回転変位量RA1を算出し、回転変位量RA11の算出の度に、その時の回転変位量RA11に応じてモータトルク1を逐次変更するようにしてもよい。
図13は、モータ・ジェネレータ3のトルク変更制御の第3実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態は、第1実施形態と同様にしてモータトルクを変更(減少)した後、2回目の膨張行程の開始時点或いは膨張行程の終了時点においてモータトルクを変更(増大)するようにしたものである。
ステップS301〜S306までの動作は、第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
ステップS307では、ステップS301で読込んだクランク角CAに基づいて、クランク角CA2を算出する。ここで、クランク角CA2は、図14に示すように、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、2回目の膨張行程の開始となるクランク角CA20、又は最初の膨張行程の終了となるクランク角CA21とし、両者のうち、クランク角CA10からの角度が小さい方とする。前記クランク角CA20とCA21は、吸・排気カムの作動角、気筒数に応じて変わる。
ステップS308では、エンジンクランク角CAがクランク角CA2に達したか否かを判定し、エンジンクランク角CA≧CA2と判定した場合は、ステップS309に進む。
ステップS309では、モータトルクをモータトルク2に変更する。ここで、モータトルク2は、変更前のモータトルクに戻してもよいし、又は、図15の特性マップを参照して、クランク角CA2の時のエンジン回転速度に応じて算出してもよい。
かかる本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、エンジン1の振動を抑制できる効果に加え、膨張行程の終了時点又は2回目の膨張行程の開始時点で、図16に示すようにモータトルク(クランキングトルク)を増大することで、エンジン回転速度NEの上昇率の低下を防止でき、良好なエンジン始動性を得ることができる。図16中、Aは本実施形態の場合の各種状態量の変化を示し、Bは、圧縮圧力低減手段18の作動停止後にモータトルクを変更しない従来例の場合の各種状態量の変化を示している。
図17は、モータ・ジェネレータ3のトルク変更制御の第4実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態は、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、最初に圧縮圧力が戻る気筒で、燃料噴射を開始する場合、そのときの燃焼発生トルクに応じてモータトルクを変更するようにしたものである。
ステップS401で、エンジン1の回転変位量RA、クランク角CA、エンジン回転速度NEに加えて、燃料噴射量を読込む。
ステップS402では、読込んだエンジン回転速度NEが作動停止回転速度NE−L以上か否かを判定し、NE≧NE−Lと判定された場合は、ステップS403に進み、ステップS401で読込んだクランク角CAに基づいてクランク角CA10を算出する。
ステップS404では、ステップS401で読込んだ燃料噴射量に基づいて燃焼発生トルクを算出する。
ステップS405では、ステップS404で算出した燃焼発生トルクと第1実施形態と同様に算出した回転変位量RA1とに基づいて、モータトルク1を算出する。ここで、このときのモータトルク1は、図18の特性マップを参照して算出する。図18に示すように、燃焼発生トルクが大きい程、燃焼圧力により筒内圧は大きくなるため、モータトルク1を小さくする。
その後のステップS406〜S410の動作は、第3実施形態と同様であるので、説明を省略する。
かかる本実施形態によれば、図19に示すように、第1実施形態におけるモータトルクの減少分(図19のA)に、更に、燃焼発生トルクによるモータトルクの減少分を加えてモータトルクを減少(図19のA′)するので、燃料を噴射した場合でもエンジン1の振動を抑制できる。また、その後、モータトルクを増大することで、エンジン回転速度NEの上昇率の低下を防止でき、良好なエンジン始動性を得ることができる。
尚、図19にA”(点線で示す)のように、燃料噴射量に基づいて膨張行程における燃焼発生トルク変化を推定し、推定した燃焼発生トルク変化に応じて膨張行程中のモータトルク1の減少量を可変設定し、膨張行程終了時点或いは2回目の膨張行程開始時点でモータトルクを戻す場合のモータトルク戻し量を、燃焼によるエンジントルク分を考慮して小さくするようなモータトルク変更制御も考えられる。
上述した各実施形態では、エンジン1の立ち上げを早くするために、モータ・ジェネレータ3が発揮できる最大限のモータトルクでクランキングする場合の例を説明したが、モータ・ジェネレータ3に多少の余裕を持たせてクランキングを行い、圧縮圧力低減手段18の作動停止後、例えば、最初の圧縮行程の開始時点で、クランキングトルクを増加すれば、圧縮行程のエンジントルクによる回転変位量RAの落ち込み(図11参照)を押さえることができる。これにより、エンジンの揺り戻しを抑制できる。
以上の説明では、1モータ方式のハイブリッド車に適用した例を示したが、これに限るものではない。本発明は、図20に示す2モータ方式のハイブリッド車や図21に示すスタータモータ51を備えたエンジンを搭載したエンジン車にも適用可能である。図20に示す2モータ方式のハイブリッド車においては、例えば、第1モータ・ジェネレータ3aを車両駆動用とし、第2モータ・ジェネレータ3bをエンジン始動用とし、第2モータ・ジェネレータ3bとエンジン1とをベルト41を介して連動し、エンジン1をクランキングする。尚、図20中、6b、9bは第2モータ・ジェネレータ3b用のインバータとモータコントローラである。
本発明を適用する1モータ方式のハイブリッド車のパワートレインの一例を示すブロック図。 同上ハイブリッド車のシステムブロック図。 同上ハイブリッド車のエンジンの一例を示す概略構成図。 同上エンジンにおける異なる圧縮圧力低減手段毎の作用を示す図。 圧縮圧力低減手段としてデコンプ装置を備えたエンジンの一例を示す概略構成図。 本発明によるモータトルク変更制御の第1実施形態を示すフローチャート。 モータトルク減少時のクランク角算出に関する説明図。 エンジン回転変位量から減少モータトルクを算出する特性マップを示す図。 エンジン回転変位量から減少モータトルクを算出する別の特性マップを示す図。 変更前のモータトルクから回転変位量を推定する場合の特性マップを示す図。 第1実施形態と従来例との各種状態量の変化の比較図。 本発明によるモータトルク変更制御の第2実施形態を示すフローチャート。 本発明によるモータトルク変更制御の第3実施形態を示すフローチャート。 モータトルク増大時のクランク角算出に関する説明図。 エンジン回転速度から増大モータトルクを算出する特性マップを示す図。 第3実施形態と従来例との各種状態量の変化の比較図。 本発明によるモータトルク変更制御の第4実施形態を示すフローチャート。 燃焼噴射時のエンジン回転変位量から減少モータトルクを算出する特性マップを示す図。 第4実施形態と従来例との各種状態量の変化の比較図。 本発明を適用可能な2モータ方式のハイブリッド車のパワートレインの一例を示すブロック図。 本発明を適用可能なエンジン車のパワートレインの一例を示すブロック図。
符号の説明
1 エンジン
3 モータ・ジェネレータ
8 エンジンコントローラ
9 モータコントローラ
10 ハイブリッドコントローラ
11 回転速度センサ
12 回転変位検出センサ
17 クランク角センサ
18 圧縮圧力低減手段
34 スロットル弁
35 吸気遮断弁
36 吸気弁特性可変手段
37 デコンプ装置

Claims (9)

  1. 始動時にエンジンをクランキングするモータと、始動時に作動して前記エンジンの筒内の圧縮圧力を低減する圧縮圧力低減手段と、を備え、エンジン回転速度が、振動共振回転速度を含む低回転速度域より高い作動停止回転速度になるまで、前記圧縮圧力低減手段を作動させてエンジンの振動を抑制するエンジンにおいて、
    前記圧縮圧力低減手段の作動停止後に、前記モータの出力トルクを変更するモータ出力トルク変更手段を備えたことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  2. 前記エンジンの停止状態に対するクランク軸回りの回転変位量を検出する回転変位量検出手段を、更に設け、該回転変位量検出手段の検出した回転変位量に応じて前記モータ出力トルクを変更することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの始動制御装置。
  3. 前記回転変位量が大きい程、前記モータ出力トルクを小さくすることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの始動制御装置。
  4. 前記モータ出力トルクの変更期間は、少なくとも前記圧縮圧力低減手段の作動停止後の最初の膨張行程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの始動制御装置。
  5. 前記モータ出力トルクの変更終了タイミングを、前記圧縮圧力低減手段の作動停止後、最初の膨張行程の終了時点と2回目の膨張行程の開始時点のいずれか早い方に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のエンジンの始動制御装置。
  6. 前記モータ出力トルクを、エンジンの発生トルクに応じて変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のエンジンの始動制御装置。
  7. 前記エンジンの発生トルクは、燃料噴射量に基づいて推定することを特徴とする請求項6に記載のエンジンの始動制御装置。
  8. 前記燃料噴射量が多い程、前記モータ出力トルクを小さくすることを特徴とする請求項7に記載のエンジンの始動制御装置。
  9. 始動時にエンジンをクランキングするモータと、始動時に作動して前記エンジンの筒内の圧縮圧力を低減する圧縮圧力低減手段と、を備え、エンジン回転速度が、振動共振回転速度を含む低回転速度域より高い作動停止回転速度になるまで、前記圧縮圧力低減手段を作動させてエンジンの振動を抑制するエンジンを始動するに際し、
    前記圧縮圧力低減手段の作動停止後に、前記モータの出力トルクを変更するようにしたことを特徴とするエンジンの始動制御方法。
JP2008051957A 2008-03-03 2008-03-03 エンジンの始動制御装置及び始動制御方法 Expired - Fee Related JP5092799B2 (ja)

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