[go: up one dir, main page]

JP2009207600A - 車両用シートの連結装置 - Google Patents

車両用シートの連結装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009207600A
JP2009207600A JP2008051995A JP2008051995A JP2009207600A JP 2009207600 A JP2009207600 A JP 2009207600A JP 2008051995 A JP2008051995 A JP 2008051995A JP 2008051995 A JP2008051995 A JP 2008051995A JP 2009207600 A JP2009207600 A JP 2009207600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ratchet
vehicle seat
members
poles
circumferential direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008051995A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Endo
隆行 遠藤
Hideki Uramichi
秀輝 浦道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2008051995A priority Critical patent/JP2009207600A/ja
Publication of JP2009207600A publication Critical patent/JP2009207600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

【課題】リクライニング装置のように二つの対象部材を互いに相対回転可能に連結する連結装置にその回転ロック時に強制的な回転変位力が入力されても、かかる負荷応力を分散させて作用させられるようにする。
【解決手段】リクライニング装置4はラチェット10とガイド20とポール30・・とを有する。ポール30・・はガイド20によって円周方向に支えられた状態としてラチェット10の内歯部12aに外歯部30a・・を噛合させることでこれらの間の相対回転をロックする。ラチェット10には、シートバックとの連結点となってシートバックから直接的に作用力を受けるダボ13・・が円周方向に三個並んで形成されている。各ダボ13・・は、内歯部12aを介して伝達される回転方向の作用力が、各ポール30・・に均分されて作用するように配置形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートの連結装置に関する。詳しくは、二つの対象部材を互いに相対回転可能に連結する車両用シートの連結装置に関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックがリクライニング装置を介してシートクッションと連結されており、その背凭れ角度の調整操作が可能とされた構成が知られている。ここで、下記特許文献1には、上記したリクライニング装置の構成が開示されている。この開示では、リクライニング装置は、シートバックの骨格部に一体的に連結される円盤状のラチェットと、シートクッションの骨格部に一体的に連結される円盤状のガイドとが、互いに回転可能に支え合うように軸方向に組み付けられた構成となっている。
そして、このラチェットとガイドとの間には、これらの相対回転をロックすることのできるポールが複数配設されている。これらポールは、互いに円周方向に離間して配置されており、ガイドに対して半径方向の内外方にのみ移動可能となるように支えられている。そして、これらポールは、その外周面に形成された外歯部を、ラチェットの円筒状に突出した筒部の内周面に形成された内歯部に噛合させることで、ラチェットとガイドとの間の相対回転をロックするようになっている。
ここで、各ポールの配置された円周方向の配置間寸法のうち、一つの配置間寸法は、他の配置間寸法よりも大きく設定されている。そして、この配置間寸法の大きい領域には、ラチェットの内歯部の形成領域の一部に形成された歯の無い突出平面が配置されている。この突出平面は、ラチェットの回転移動に伴っていずれかのポールの外歯部と干渉する領域内に入ったりこの領域から外に出たりすることで、各ポールの噛合動作を禁止するフリーゾーン領域や噛合動作を許容するロックゾーンを作り出す構成となっている。
国際公開第07−034683号パンフレット
しかし、上記開示の従来技術では、ポールが円周方向に不均等間隔で配置されている一方で、これらポールと噛合するラチェットにはシートバックの骨格部に嵌合固定される複数の突起が円周方向に均等配置されている。このため、リクライニング装置が回転ロックされた状態で、車両衝突が発生するなどしてシートバックから各突起を介してラチェットに強制的な回転変位力が入力されると、この強制力がラチェットと各ポールとの間に円周方向に偏向して作用して、局所的な過負荷を作用させることがある。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両用シートのリクライニング装置のように二つの対象部材を互いに相対回転可能に連結する連結装置にその回転ロック時に強制的な回転変位力が入力されても、かかる負荷応力を均分させて作用させられるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートの連結装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、二つの対象部材を互いに相対回転可能に連結する車両用シートの連結装置であって、二つの連結部材と複数のロック部材とを有する。二つの連結部材は、二つの対象部材の一方側或いは他方側にそれぞれ一体的に連結されて、互いに相対回転可能に組み付けられる。複数のロック部材は、二つの連結部材の間に挟み込まれて配置されており、一方側の連結部材に組み付けられて円周方向に支えられた状態として、他方側の連結部材に形成された受け歯部に当て歯部を押し当てて噛合させることで両連結部材間の相対回転をロックすることのできる構成となっている。他方側の連結部材には、一方側の対象部材との連結点となってこの対象部材から直接的に作用力を受ける直結部が円周方向に複数並べて配置形成されている。各ロック部材の円周方向の配置間寸法のうち、特定の一つの配置間寸法は、他の配置間寸法よりも大きく設定されている。他方側の連結部材に形成された複数の直結部は、これら各直結部から受け歯部を介して伝達される回転方向の作用力が、各ロック部材に均分されて作用するように配置形成されている。
この第1の発明によれば、他方側の連結部材に形成された受け歯部にロック部材の当て歯部を噛合させることにより、両連結部材の相対回転がロックされた状態となる。そして、この回転ロック状態で、車両衝突が発生するなどして、両連結部材の間に互いを相対回転させる強制的な回転力が入力されることにより、他方側の連結部材がロック部材との噛合力に抗して強制的に回転変位する。このとき、一方側の対象部材から各直結部に入力された回転力は、各直結部の配置設定により、受け歯部を介して各ロック部材に均分させて作用させることができる。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、連結装置は、車両用シートのシートバックをシートクッション或いは車体等の固定体に対して背凭れ角度調整可能に連結するリクライニング装置として構成されている。各ロック部材に回転方向の作用力が均分されてかけられる各直結部との間の円周方向の配置関係は、シートバックが通常の着座使用時に背凭れとして使用される回転領域内で回転移動しても維持される。
この第2の発明によれば、シートバックの姿勢が通常の着座使用時に背凭れとして使用される回転領域内で固定された状態では、車両衝突の発生時に各ロック部材に回転方向の作用力が均分されてかけられる各直結部との間の円周方向の配置関係は変わらず維持される。したがって、かかる負荷応力を、各ロック部材に均分させて作用させることができる。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、各ロック部材が円周方向に並べて配置された各配置間寸法内に各直結部が同数ずつ配置設定されている。
この第3の発明によれば、各直結部が各ロック部材の配置間寸法内に同数ずつ配置設定されることにより、入力された回転力を各ロック部材に均分させて作用させることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートの連結装置の構成について、図1〜図11を用いて説明する。ここで、図2には、本実施例の車両用シート1の概略構成が示されている。この車両用シート1は、背凭れとなるシートバック2が、その両サイドの下部位置に配設された左右一対のリクライニング装置4,4によって、着座部となるシートクッション3と連結されている。ここで、リクライニング装置4,4が本発明の車両用シートの連結装置に相当する。
これらリクライニング装置4,4は、互いのロック解除の切換え操作を行う操作軸4c,4cが、連結ロッド4rによって互いに一体的に連結されて構成されている。これにより、各リクライニング装置4,4は、シートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態と、この固定状態を解除してシートバック2の背凭れ角度調整を行える状態にする解除状態とに、互いに同期して切換えられるようになっている。ここで、各リクライニング装置4,4は、常時は附勢によってロックした作動状態に切り換えられて保持されている。
そして、各リクライニング装置4,4は、シートクッション3の側部位置に設けられた操作レバー5の引き上げ操作を行うことにより、それらのロック状態が一斉に解除操作される。これにより、シートバック2の背凭れ角度の固定状態が解かれるため、その背凭れ角度の調整操作が行える状態となる。そして、シートバック2の背凭れ角度を調整した後に、操作レバー5の引き上げ操作をやめれば、各リクライニング装置4,4は再び附勢によってロック状態に戻されるため、シートバック2をその調整した背凭れ角度位置に固定することができる。
ここで、シートバック2は、シートクッション3との間に掛着された図示しない附勢ばねの附勢力によって、常時は前倒しの回動方向に附勢されている。したがって、車両用シート1が着座使用されていない状態で、上述した各リクライニング装置4,4のロック状態を解除することにより、シートバック2は附勢によって前倒しされて、シートクッション3の上面部に畳み込まれることとなる。
このとき、各リクライニング装置4,4は、通常、シートバック2が背凭れとして使用される角度領域にある時には、操作レバー5の解除操作をやめることで附勢によってロック状態に戻される。しかし、各リクライニング装置4,4の回転角度領域には、上記した解除操作をやめることによって附勢によってロック状態に戻されるロックゾーンLと、解除操作をやめてもロック状態には戻されないフリーゾーンFとが設定されている。
前者のロックゾーンLは、通常、シートバック2が背凭れ使用される角度領域、具体的にはシートバック2がほぼ直立姿勢となる角度位置から後方側に倒し込まれる角度領域に設定されている。そして、後者のフリーゾーンFは、シートバック2が背凭れ使用されることのない前倒れ姿勢の角度領域、具体的にはシートバック2が上述した直立姿勢となる角度位置から前方側に倒し込まれる角度領域に設定されている。
したがって、シートバック2を前倒しする操作時には、各リクライニング装置4,4のロック状態を解除して、シートバック2がフリーゾーンFに入る領域まで前傾すれば、あとは解除操作をやめてしまっても、シートバック2はシートクッション3の上面部に畳み込まれる位置まで自然と倒し込まれていく。以下、リクライニング装置4,4の構成について詳しく説明する。なお、各リクライニング装置4,4は、互いに左右対称の構成となっているが、実質的には同じ構成となっている。したがって、以下ではこれらを代表して、図2の紙面向かって右側に示されているリクライニング装置4の構成についてのみ説明をする。
このリクライニング装置4は、図1に示されるように、円盤形状のラチェット10及びガイド20と、これらの円盤面の間に挟まれて配置される三個のポール30・・及び回転カム40と、この回転カム40を回転操作するためのヒンジカム50と、このヒンジカム50を回動附勢するための附勢ばね60と、ラチェット10及びガイド20を互いに板厚方向(軸方向)に挟み込んだ状態に保持するための保持部材70とが一つに組み付けられて構成されている。ここで、ガイド20が本発明の一方側の連結部材に相当し、ラチェット10が本発明の他方側の連結部材に相当し、ポール30・・が本発明のロック部材に相当する。
詳しくは、ラチェット10には、その円盤部11の外周縁において、板厚方向に円筒状に突出する円筒部12が形成されている。この円筒部12は、円盤部11の外周縁が板厚方向に半抜き加工されて形成されている。そして、この円筒部12の内周面には、内歯部12aと突出平面12bとが形成されている。この突出平面12bは、円筒部12の円周方向の一箇所の位置に形成されており、内周面が内歯部12aよりも半径方向内方側に突出した平坦な湾曲面となって形成されている。
そして、図8に示されるように、この突出平面12bが後述するいずれのポール30・・とも干渉しない円周方向の回転角度領域が、内歯部12aが各ポール30・・と噛合することのできるロックゾーンLとして設定されている。そして、図9に示されるように、突出平面12bがいずれかのポール30・・と干渉して噛合が阻止される回転角度領域がフリーゾーンFとして設定されている。
ところで、このラチェット10は、図10に示されるように、その円盤部11の外盤側の面が、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fの板面と接合されることによって、シートバック2と一体的に連結されている。ここで、バックフレーム2fが本発明の二つの対象部材の一方側に相当する。ここで、ラチェット10の円盤部11には、その外盤側の面から長円状に突出する三つのダボ13・・が形成されている。なお、各ダボ13・・が本発明の複数の直結部に相当する。
これらダボ13・・は、図4に示されるように、円盤部11のより外周縁に近い位置で、互いに円周方向に間隔を空けて配置形成されている。一方、図10に示されるように、バックフレーム2fには、上述した各ダボ13・・を嵌合させることのできるダボ孔2a・・が貫通形成されている。したがって、これらダボ13・・を、各ダボ孔2a・・にそれぞれ嵌合させて、これら嵌合部を溶着して接合することにより、ラチェット10がバックフレーム2fに対して強固に一体的に連結されている(図5参照)。
ここで、ラチェット10の円盤部11の中心には、リクライニング装置4のロック解除の切換え操作を行う操作軸4c(図2参照)を挿通するための貫通孔14が形成されている。そして、バックフレーム2fにも、この貫通孔14と同軸線上の位置に、同じ目的で貫通孔2cが形成されている。なお、上述したラチェット10のダボ13・・の配置については、後に詳しく説明をする。
次に、図1に戻って、ガイド20の構成について説明する。このガイド20は、ラチェット10よりもひとまわり大きな外径をもった円盤形状に形成されている。このガイド20の円盤部21の外周縁には、ラチェット10への組み付け方向となる板厚方向に円筒状に突出する円筒部22が形成されている。この円筒部22は、円盤部21の外周縁が板厚方向に半抜き加工されて形成されている。この円筒部22は、図5に示されるように、ラチェット10の円筒部12を外周側から囲い込むことのできる大きさに形成されている。
この円筒部22の筒内にラチェット10の円筒部12が組み付けられた状態では、ガイド20とラチェット10とは、互いの円筒形状を嵌合させた状態として、互いに摺動し合って相対回転することのできる状態とされる。このガイド20は、図11に示されるように、その円盤部21の外盤側の面が、シートクッション3の骨格を成すクッションフレーム3fの板面と接合されることによって、シートクッション3と一体的に連結されている。ここで、クッションフレーム3fが本発明の二つの対象部材の他方側に相当する。
ここで、ガイド20の円盤部21には、その外盤側の面から円筒状に突出する二つのダボ24a・・とDダボ24bとが形成されている。これらダボ24a・・やDダボ24bは、円盤部21のより外周縁に近い位置で、互いに円周方向に間隔を空けて配置形成されている。このうち、Dダボ24bは、その突出した円筒形状の一部が断面D字状に切り欠かれて形成されており、円筒形状に突出したダボ24a・・とは形状が区別されるようになっている。
一方、クッションフレーム3fには、上述したダボ24a・・やDダボ24bを嵌合させることのできるダボ孔3a・・やDダボ孔3bが貫通形成されている。したがって、これらダボ24a・・やDダボ24bを、クッションフレーム3fに形成されたダボ孔3a・・やDダボ孔3bにそれぞれ嵌合させて、これら嵌合部を溶着して接合することにより、ガイド20がクッションフレーム3fに対して強固に一体的に連結されている(図5参照)。
そして、このガイド20の円盤部21の中心には、リクライニング装置4のロック解除の切換え操作を行う操作軸4c(図2参照)を挿通するための貫通孔25が形成されている。そして、クッションフレーム3fにも、この貫通孔25と同軸線上の位置に、同じ目的で貫通孔3cが形成されている。この貫通孔3cは、後述する附勢ばね60もその孔内部に収め入れられるように形状が大きく形成されている。
そして、図1に戻って、ガイド20の円盤部21には、その内盤側の面が板厚方向に半抜き加工されることによって、「十」符号状に凹んだガイド溝23が形成されている。ここで、前述したダボ24a・・やDダボ24bは、このガイド溝23が形成された外盤側の面上にそれぞれ突出して形成されている。このガイド溝23は、その図示向かって右側と左側と下側の3箇所の溝部が、後述する各ポール30・・をそれぞれ内部に収め入れることのできるポール溝23a・・として形成されている。
これらポール溝23a・・は、図7に示されるように、それらの両サイドに立壁状の側壁となって形成される案内壁21a〜21dの形状により、各ポール30・・をその溝形状に沿ってそれぞれガイド20の半径方向の内外方にのみスライドさせられるようにガイドする。そして、ガイド溝23の「十」符号の中央の溝部領域は、後述する回転カム40を回転可能な状態に収め入れることのできる回転カム溝23bとして形成されている。
そして、ガイド溝23の図示向かって上側の溝部には、前述した案内壁21a〜21dと並んで突出する受け壁21eが形成されている。この受け壁21eは、円盤部21の外盤側の面が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。これにより、受け壁21eと前述した三個のポール30・・とが、それぞれ互いに円周方向に90度ずつの間隔を空けて等間隔に配置された状態とされている。この受け壁21eは、その内周面が、後述する回転カム40の外周部に形成された当て部45の外周面に沿って湾曲した形状に形成されている。なお、受け壁21eの機能については、後述する回転カム40の説明と共に詳しく説明することとする。
そして、図1に戻って、ガイド20の円盤部21には、その外盤側の面からピン形状に突出するばね掛部26,26が形成されている。これらばね掛部26,26は、後述する附勢ばね60(巻きばね)の外端62を掛着させるための機能部品となっており、その掛着位置を選択できるように円周方向の二箇所に形成されている。
次に、ポール30・・の構成について説明する。これらポール30・・は、前述したガイド20に形成された各ポール溝23a・・の溝内部にスライド可能な状態に収容される駒形状に形成されている。これらポール30・・は、互いに同一の形状に形成されている。具体的には、各ポール30・・は、その外周縁が、前述したラチェット10の円筒部12の内周面と合致する円弧状に湾曲した形状に形成されている。そして、その円弧状に湾曲した外周面上には、上記したラチェット10の内歯部12aと噛合可能な外歯部30a・・が形成されている。ここで、外歯部30a・・が本発明の当て歯部に相当し、ラチェット10の内歯部12aが本発明の受け歯部に相当する。
したがって、各ポール30・・は、図7に示されるように、後述する回転カム40に押圧されて半径方向外方側にスライド操作されることにより、ラチェット10の内周面に押し当てられて、各外歯部30a・・を内歯部12aに噛合させる。これにより、各ポール30・・とラチェット10とは、互いの噛合力によって、円周方向に一体的な状態となる。しかし、各ポール30・・は、ガイド20との関係においては、案内壁21a〜21dによるガイドによって半径方向の内外方にしかスライドできないようになっている。
したがって、ラチェット10は、各ポール30・・を介してガイド20に対する相対回転が規制された状態となる。これにより、リクライニング装置4が回転ロックされた状態となる。そして、このリクライニング装置4の回転ロック状態は、図9に示されるように、各ポール30・・が半径方向内方側に引き込まれて、ラチェット10との噛合状態から外されることによって解除される。
ここで、図7〜図8に示されるように、各ポール30・・を半径方向の内外方に引き込む操作は、前述した回転カム溝23bの内部に配設された回転カム40の回転操作に伴って行われる。この回転カム40は、その外周部に、各ポール30・・を半径方向外方側に押し出すための肩部42・・と、各ポール30・・を半径方向内方側に引き込むためのフック44・・とが形成されている。
ここで、前述した各ポール30・・は、その半径方向内方側の形状が一部肉抜きされた門型形状に形成されている。そして、各ポール30・・は、その門型の両脚をなす脚部32・・をそれぞれ回転カム40の外周部に当接させることにより、回転カム40の回転に伴って各肩部42・・に押圧されて半径方向外方側に押し出されるようになっている。ここで、回転カム40は、その通常時は、後述するヒンジカム50が図示時計回り方向に附勢される回転附勢力を受けて、同方向に回転附勢された状態とされている。
これにより、各ポール30・・は、常時は回転カム40の図示時計回り方向の附勢回転に伴って、各脚部32・・が回転カム40の各肩部42・・に乗り上げて半径方向外方側に押し出された状態として、各外歯部30a・・をラチェット10の内歯部12aに噛合させた状態に保持されている。ここで、回転カム40の図示向かって上側の外周部には、形状が部分的に膨らんだ当て部45が形成されている。
この当て部45は、前述したガイド20に形成された受け壁21eの半径方向内方側の位置に配置されており、図8に示されるように、回転カム40が図示時計回り方向に回転して各ポール30・・がラチェット10の円筒部12の内周面に押し付けられる状態時には、その湾曲した外周面が受け壁21eの内周面に当接して押し当てられるように形成されている。これにより、回転カム40が円周方向に不均等配置とされた三つのポール30・・を半径方向外方側に押し出す際に、回転カム40にかかる偏向した負荷が、当て部45を介して受け壁21eによって受け止められるようになっている。
これにより、回転カム40が、その円周方向の四箇所の位置で、ポール30・・や受け壁21eに対して均等に押し付け力を作用させて釣り合い状態をとれるようになっており、各ポール30・・に対して安定した押し付け力を作用させられるようになっている。そして、これらポール30・・は、図9に示されるように、回転カム40が上記の附勢に抗して図示反時計回り方向に回転操作されることにより、その門型の内側に形成された各掛部31・・に回転カム40の各フック44・・が引掛けられて、半径方向内方側に引き込まれる。
これにより、各ポール30・・の脚部32・・が、回転カム40の肩部42・・に乗り上げていた位置から、その左脇位置にある溝部43・・の内部へと引き込まれて、各ポール30・・とラチェット10との噛合状態が解除される。これら溝部43・・は、各肩部42・・から滑らかに凹み込む形状に形成されており、回転カム40が図9の状態から図8の状態となるように図示時計回り方向に回転することで、各ポール30・・の脚部32・・が各溝部43・・の形状に案内されて各肩部42・・に乗り上げた状態となる。
ここで、上述した回転カム40の回転操作は、回転カム40の中央部に貫通形成されたカム孔41内に組み付けられたヒンジカム50の回転動作によって行われる。このヒンジカム50は、図1に示されるように、回転カム40の中心部に貫通形成されたカム孔41内に回動可能に組み付けられている。このヒンジカム50は、ガイド20との間に掛着された附勢ばね60(巻きばね)の附勢力によって、常時は図1に示される反時計回り方向に回動附勢されている。
ここで、附勢ばね60は、図3に示されるように、予め捩り込まれた状態として、その内端61がヒンジカム50のばね掛部51に掛着されており、外端62がガイド20のばね掛部26に掛着されている。これにより、ヒンジカム50は、図7に示されるように、常時はその外周部に突出形成された操作突起52によって、回転カム40をカム孔41の内周面側から押圧して図示時計回り方向に附勢回転させるようになっている。そしてこれにより、各ポール30・・は、常時は各脚部32・・を回転カム40の各肩部42・・に乗り上げさせた状態として、ラチェット10と噛合した状態に保たれるようになっている。
このヒンジカム50は、図2において前述した操作軸4cと一体的に連結されており、操作レバー5の引き上げ操作に伴って、図1に示される附勢ばね60の附勢に抗した図示時計回り方向に回動操作されるようになっている。すなわち、ヒンジカム50は、上記した操作によって、図7における反時計回り方向に回動操作される。これにより、図9に示されるように、回転カム40が同方向に回転操作されて、各ポール30・・が、ラチェット10との噛合状態から外される。
次に、図1に戻って、保持部材70について説明する。この保持部材70は、薄い鋼板がリング状に打ち抜かれて形成されており、更に軸方向に半抜き加工されることによって、図示奥側の一端に軸方向に面を向けたフランジ状の当てがい面71を有する円筒型形状に形成されている。この保持部材70は、図5〜図6に示されるように、その円筒内部に前述したラチェット10とガイド20とが組み付けられてから、その他端がかしめられて半径方向内方側に折り曲げられることにより、ガイド20の外盤側の面に軸方向に面を当てがうことのできるフランジ状の当てがい面72が形成されるようになっている。
そして、保持部材70が上記のように組み付けられることにより、ラチェット10とガイド20とが各当てがい面71,72によって軸方向に挟み込まれた状態として保持されるようになっている。詳しくは、保持部材70は、ラチェット10の円筒部12の外盤側の面と当てがい面71との間に軸方向に僅かな隙間を設けた状態として組み付けられる。これにより、保持部材70が、ラチェット10とガイド20との間の相対回転を阻害しない状態となって組み付けられている。
ここで、図1に示されるように、ラチェット10の円筒部12に当てがわれる当てがい面71には、その周方向の複数箇所に、内盤側の面から軸方向に突起状に突出する突部71a・・が形成されている。これにより、ラチェット10の円筒部12は、突部71a・・によって当てがい面71に対して点で接触するようになっており、その回転時の接触に伴う摺動抵抗の影響が小さく抑えられるようになっている。
ところで、図7に示されるように、前述したラチェット10に形成された各ダボ13・・は、各ポール30・・の円周方向の配置間寸法A1〜A3の各領域毎に、それぞれ一個ずつ配置されている。これにより、各ダボ13・・に直結されたシートバック2(バックフレーム2f)から各ダボ13・・を介してラチェット10に入力される回転方向の作用力が、各ダボ13・・からラチェット10と噛合状態の各ポール30・・に対して均分されてかけられるようになっている。
なお、上述した各ダボ13・・と各ポール30・・との配置関係は、少なくとも、ラチェット10の突出平面12bが図示された回転位置と図示右側のポール30と干渉する境界の回転位置との間を行き来する回転領域(通常使用領域U)内では、ラチェット10が回転移動しても維持されるようになっている。この回転領域(通常使用領域U)は、図2に示されるように、シートバック2が車両走行時に背凭れとして使用される起立角度位置から少し後傾した角度領域に割り当てられている。
したがって、シートバック2が通常使用領域U内の姿勢位置に保持されている状態では、例えば車両衝突が発生するなどして、シートバック2に大荷重が入力されてリクライニング装置4に強制的な回転変位力が入力されても、この回転変位力は、図7で前述したように、各ダボ13・・から各ポール30・・に対して均分されてかけられる。よって、いずれかのポール30とラチェット10との噛合部位に局所的な大きな負荷応力を作用させることなく、各ポール30・・とラチェット10との噛合部位に対して、かかる負荷を均分させて作用させることができる。
このように、リクライニング装置4の回転ロック状態時に、車両衝突が発生するなどして、ラチェット10とガイド20との間に互いを相対回転させる強制的な回転力が入力されると、ラチェット10が各ポール30・・との噛合力に抗して強制的に回転変位するが、シートバック2から各ダボ13・・に入力された回転力は、各ダボ13・・の配置設定により、内歯部12aを介して各ポール30・・に均分されて作用する。また、各ダボ13・・が各ポール30・・の配置間寸法A1〜A3内にそれぞれ同数(一つ)ずつ配置設定されることにより、入力された回転力を各ポール30・・に均分させて作用させることができる。
以上、本発明の実施形態を一つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、上記実施例では、本発明の車両用シートの連結装置を、シートバック2をシートクッション3に対して背凭れ角度調整可能に連結するリクライニング装置4として適用したものを示した。しかし、この連結装置は、傾動式シートバックを車体フロアに対して連結する用途にも適用することができる。
また、連結装置を、シート本体を車体フロアに対して旋回方向に回転させられるように連結する用途にも適用することができる。また、連結装置を、着座者の下腿部を下方側から持ち上げて支持するいわゆるオットマン装置をシートクッションや車体フロアに対して傾動可能に連結する用途にも適用することができる。
また、各ダボ13・・が各ポール30・・の配置間寸法A1〜A3の各領域内に一つずつ配置されたものを示したが、二つ以上ずつ配置されていてもよい。また、各ダボの形や大きさや配置を変更して、各ダボを介して入力された回転方向の作用力が、各ポールに対して均分されて作用するようにすることで、各ダボを異なる数ずつ配置することもできる。
実施例1のリクライニング装置の分解斜視図である。 シートバックの可動領域を表した側面図である。 リクライニング装置の組み付け状態をガイド側から見て表した構成図である。 リクライニング装置の組み付け状態をラチェット側から見て表した構成図である。 図4のV-V線断面図である。 リクライニング装置の組み付け状態を側方から見て表した構成図である。 ラチェットのダボと各ポールとの配置関係を表した図6のVII-VII線断面図である。 リクライニング装置のロックゾーンを表した断面図である。 リクライニング装置のフリーゾーンを表した断面図である。 ラチェットのバックフレームに対する連結構造を表した斜視図である。 ガイドのクッションフレームに対する連結構造を表した斜視図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートバック
2f バックフレーム(二つの対象部材の一方側)
2a ダボ孔
2c 貫通孔
3 シートクッション
3f クッションフレーム(二つの対象部材の他方側)
3a ダボ孔
3b Dダボ孔
3c 貫通孔
4 リクライニング装置(車両用シートの連結装置)
4c 操作軸
4r 連結ロッド
5 操作レバー
10 ラチェット(他方側の連結部材)
11 円盤部
12 円筒部
12a 内歯部(受け歯部)
12b 突出平面
13 ダボ(直結部)
14 貫通孔
20 ガイド(一方側の連結部材)
21 円盤部
21a〜21d 案内壁
21e 受け壁
22 円筒部
23 ガイド溝
23a ポール溝
23b 回転カム溝
24a ダボ
24b Dダボ
25 貫通孔
26 ばね掛部
30 ポール(ロック部材)
30a 外歯部(当て歯部)
31 掛部
32 脚部
40 回転カム
41 カム孔
42 肩部
43 溝部
44 フック
45 当て部
50 ヒンジカム
51 ばね掛部
52 操作突起
60 附勢ばね
61 内端
62 外端
70 保持部材
71 当てがい面
71a 突部
72 当てがい面
F フリーゾーン
L ロックゾーン
U 通常使用領域
A1〜A3 配置間寸法

Claims (3)

  1. 二つの対象部材を互いに相対回転可能に連結する車両用シートの連結装置であって、
    前記二つの対象部材の一方側或いは他方側にそれぞれ一体的に連結されて互いに相対回転可能に組み付けられる二つの連結部材と、
    該二つの連結部材の間に挟み込まれて配置され、一方側の連結部材に組み付けられて円周方向に支えられた状態として他方側の連結部材に形成された受け歯部に当て歯部を押し当てて噛合させることにより当該両連結部材間の相対回転をロックすることのできる複数のロック部材とを有し、
    前記他方側の連結部材には前記一方側の対象部材との連結点となって該対象部材から直接的に作用力を受ける直結部が円周方向に複数並べて配置形成されており、前記各ロック部材の円周方向の配置間寸法のうち特定の一つの配置間寸法は他の配置間寸法よりも大きく設定されており、前記他方側の連結部材に形成された複数の直結部は当該各直結部から前記受け歯部を介して伝達される回転方向の作用力が前記各ロック部材に均分されて作用するように配置形成されていることを特徴とする車両用シートの連結装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートの連結装置であって、
    当該連結装置は車両用シートのシートバックをシートクッション或いは車体等の固定体に対して背凭れ角度調整可能に連結するリクライニング装置として構成されており、前記各ロック部材に回転方向の作用力が均分されてかけられる前記各直結部との間の円周方向の配置関係は前記シートバックが通常の着座使用時に背凭れとして使用される回転領域内で回転移動しても維持されることを特徴とする車両用シートの連結装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートの連結装置であって、
    前記各ロック部材が円周方向に並べて配置された各配置間寸法内に前記各直結部が同数ずつ配置設定されていることを特徴とする車両用シートの連結装置。
JP2008051995A 2008-03-03 2008-03-03 車両用シートの連結装置 Pending JP2009207600A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008051995A JP2009207600A (ja) 2008-03-03 2008-03-03 車両用シートの連結装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008051995A JP2009207600A (ja) 2008-03-03 2008-03-03 車両用シートの連結装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009207600A true JP2009207600A (ja) 2009-09-17

Family

ID=41181354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008051995A Pending JP2009207600A (ja) 2008-03-03 2008-03-03 車両用シートの連結装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009207600A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2524839A1 (en) 2011-05-17 2012-11-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Seat reclining apparatus for vehicle

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2524839A1 (en) 2011-05-17 2012-11-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Seat reclining apparatus for vehicle
US8882199B2 (en) 2011-05-17 2014-11-11 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Seat reclining apparatus for vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5309665B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5315757B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5239631B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP2010035738A (ja) 車両用シートの連結装置
JP2009279184A (ja) 車両用シートの連結装置
JPWO2011070829A1 (ja) ロック装置
JP5256876B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5217632B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP2009207600A (ja) 車両用シートの連結装置
JP5130956B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5338201B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP2009247648A (ja) 車両用シートの連結装置
JP5176560B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5169233B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5169232B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5338212B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5278085B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5245660B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5552879B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP5223423B2 (ja) 車両用シートの連結装置
JP2009061007A (ja) 車両用シートの回転留め装置
JP6167994B2 (ja) リクライナ
JP2010005243A (ja) 車両用シートの連結装置
JP5673400B2 (ja) 車両用シートの回転連結装置
JP2011000292A (ja) 車両用シートの連結装置