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JP2009202310A - 電動工具 - Google Patents

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JP2009202310A
JP2009202310A JP2008049019A JP2008049019A JP2009202310A JP 2009202310 A JP2009202310 A JP 2009202310A JP 2008049019 A JP2008049019 A JP 2008049019A JP 2008049019 A JP2008049019 A JP 2008049019A JP 2009202310 A JP2009202310 A JP 2009202310A
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JP2008049019A
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Eiji Nakayama
栄二 中山
Akira Onose
章 小野瀬
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

【課題】操作レバー(トリガレバー)により直流モータに供給する電力を変調する制御回路装置を備える電動工具において、変速設定回路に使用されるスライド式可変抵抗器の摺動抵抗部の摩耗による異常な電力変調(デューティー制御)を防止し、摺動抵抗部の摩耗が生じても、操作レバーの操作量に対して常に正常な電力変調を行うことができる電動工具を提供する。
【解決手段】
操作レバー19の操作によって制御回路2の電源スイッチ3をオンさせたとき、同時に、スライド可変抵抗器12の摺動端子12bの検出電圧(分圧電圧)Vbを制御回路2に取り込み、その検出電圧Vbを正常値Viと比較する。その比較結果に基づいてPWM制御のデューティーを補正することによって、スライド可変抵抗器12の摺動抵抗部に摩耗が生じても、操作レバーの操作量に対して常に正常な電力変調を行うように制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータによってドライバ、ドリル等の先端工具を駆動する電動工具に関し、特に、電動モータを変速させるために電力の供給を変調する制御回路装置を備える電動工具に関する。
従来、電動工具において、ドライバ、ドリル等の先端工具の動力源となる直流モータを、直流電源との間に電気的接続したスイッチング素子でパルス駆動させ、工具本体のトリガ操作レバーの引込操作量に応じてモータヘ供給する電力を変調させ、回転速度を変速させる制御回路装置が知られている。
この制御回路装置では、スライド式可変抵抗器の摺動端子をトリガ操作レバーの操作に連動するように組合せて、トリガ操作レバーの引込操作量に応答して可変抵抗値を変化させている。可変抵抗器の抵抗値の変化は、電源スイッチを介して可変抵抗器に供給された電源電圧の分圧電圧として検出し、その検出電圧によってパルス駆動信号のデューティー比を制御するように構成している。
かかる制御回路装置の一つの組立形態では、電源スイッチの接点の寿命を確保するために、制御回路装置の実装基板と共に専用の筐体またはパッケージ内に密閉した専用スイッチ構造とする場合がある。しかし、この専用スイッチ構造は、外形形状が大きくなり、かつ形状寸法が一定形状で自由度がないため、電動工具を小形化できないという難点がある。
また、制御回路装置の他の組立形態では、電動工具の小型化を図るために、電動工具の外形形状に合わせて上記制御回路装置の実装回路基板を設置する。この場合、電動モータの実装回路基板には汎用のスライド式可変抵抗器を実装し、その摺動端子(操作片)を、トリガ操作レバーの引込操作に連動して抵抗体に摺動することによって抵抗値を可変させる組立構造とする。これによって、可変抵抗器の摺動端子に得られる分圧電圧に基づいてスイッチング素子の駆動信号のデューティー比を可変させ、電動モータを変速させるように構成する。
しかしながら、電動モータの制御回路装置の実装基板に、一般用途のスライド式可変抵抗器を使用する場合は、可変抵抗器の抵抗体の摺動部(スライド部)における密閉封止が不完全なものとなる。このため、電動工具の使用環境によっては粉塵等の塵埃の侵入により、可変抵抗器の抵抗体部分が摺動端子の摩擦により摩耗し易くなり、摺動部分の抵抗値が摩耗変化することとなる。その結果、可変抵抗器の摺動端子の変位と、モータの制御回転数との相関関係が可変抵抗の摩耗変化と共に乱れ、摺動端子の変位による一定の変速制御が不可能となる。このため、可変抵抗器の摺動抵抗部の摩耗により異常な電力変調(デューティー制御)が生じ、摺動端子の操作による滑らかな変速制御が出来なくなるという問題が生じる。
したがって、本発明の一つの目的は、上記問題点を解消し、変速設定回路の設定値の出力誤差または出力変化を検出し、電動モータの駆動信号のデューティー比を補正することができる制御回路装置を有する電動工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、可変抵抗器の摺動部分における抵抗体の摩耗に基づく設定出力電圧の経時変化を検出し、電動モータの駆動信号のデューティー比を補正することができ制御回路装置を有する電動工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、可変抵抗器として汎用のスライド式可変抵抗器を使用することが可能な変速設定回路を具備する電動工具を提供することにある。
上記本発明の目的を達成するために、本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、先端工具が保持される出力軸を回転駆動させるための電動モータと、該電動モータに電力を供給するための直流電源と、前記電動モータに直列接続された半導体スイッチング素子を含むパルス駆動回路と、前記電動モータの速度を設定する制御信号を出力するための変速設定回路と、前記半導体スイッチング素子を駆動するPWM駆動信号を出力し、かつ該PWM駆動信号のデューティー比を、前記変速設定回路の制御信号に基づいて可変させるための駆動制御回路と、前記変速設定回路および前記駆動制御回路への供給電源をオンまたはオフさせるための電源スイッチと、を具備する電動工具において、前記駆動制御回路は、前記電源スイッチをオンしたときに前記変速設定回路から出力される前記制御信号の検出値が正常値にあるか否かを比較し、その比較の結果に基づいて前記PWM駆動信号のデューティー比を補正するように構成する。
本発明の他の特徴によれば、前記変速設定回路は、抵抗体と該抵抗体に摺動する摺動端子とを有する可変抵抗器を含み、前記抵抗体を前記供給電源に並列接続することによって前記摺動端子の分圧電圧を前記制御信号として出力するように構成する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記可変抵抗器の前記摺動端子は、前記抵抗体を摺動する摺動可能範囲より狭い使用範囲で摺動させることによって前記分圧電圧を可変させるように構成する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記可変抵抗器の前記摺動端子は、前記電源スイッチがオンするときに所定の摺動位置に設定され、該設定摺動位置の前記摺動端子における分圧電圧を制御信号として出力し、前記駆動制御回路は、前記分圧電圧を正常値の電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記PWM駆動信号のデューティー比を補正する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記駆動制御回路は、マイコンから構成される。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記パルス駆動回路は、4つの半導体スイッチング素子がH型ブリッジ回路に接続された双方向駆動回路から構成される。
本発明によれば、駆動制御回路は、電源スイッチをオンしたときに変速設定回路から出力される制御信号の検出値が正常値にあるか否かを比較し、その比較の結果に基づいてPWM駆動信号のデューティー比を補正するように構成するので、変速設定回路に可変抵抗器を使用した場合、可変抵抗器の摺動抵抗部の抵抗体が摩耗し、その抵抗値が変化しても、滑らかな速度制御が可能となる。
本発明の上記および他の目的、ならびに本発明の上記および他の新規な特徴は、本明細書の以下の記述および添付図面から更に明らかにされる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
図1は本発明をコーナーインパクトドライバに適用した場合の電動工具の全体構造図、図2は図1に示した電動工具の直流モータの駆動制御系を示す機能ブロック図、図3は変速設定回路に使用される電源スイッチ(マイクロスイッチ)とスライド式可変抵抗器の構造図、図4は図3に示した電源スイッチを構成するマイクロスイッチのC−C線に沿う側面図、図5は図3に示したスライド式可変抵抗器の摩耗範囲を示す概念図をそれぞれ示す。
最初に、図1を参照して本発明の実施形態に係る電動工具全体について説明する。
電動工具50は、狭い作業場所の角や、隅にあるネジの締付け作業に好適なコーナーインパクトドライバに向けられている。特に、電動工具50は、ボルトやナット等の締付け具の頭上部に、締付け具によって締付けられる部材または他の部材が存在して締付け具の締付け方向の作業空間が被加工部材等によって制限される場所でも、締付け作業を容易にするようにスリムな断面形状を有する。
すなわち、ハウジング51は、電動モータ13を収納する胴体ハウジング部と、電池パック1を収納するハンドルハウジング部(把持部)とが電動モータ13の回転軸方向と同一方向に一体となって延在する。また、ドライバビット等の先端工具59を駆動する回転出力軸56および先端工具59はモータ13の回転軸に対して直角方向に延在し、それらの全長は比較的短い長さに制限されている。
電池パック1は、後述する制御回路2(図2参照)へ駆動電源を供給し、かつモータ13へ起動電力を供給するために電気的接続されている。電池パック1は、例えば、リチウムイオン二次電池によって構成され、10.8Vの電池電圧を有する。モータ13は、直流モータから構成され、そのモータ巻線(図示なし)には、電池パック1から後述するスイッチング素子8〜11(図2参照)を介して電力が供給される。モータ13の回転出力は、遊星歯車を含む減速機構部52を介して、ハンマおよびハンマスプリングを含むインパクト機構部53のアンビル54に伝達される。回転軸変換部55は、互いに直交する回転軸を有する一対の傘歯車を含み、アンビル54の回転出力を、アンビル54の回転軸と直交する方向に延びる回転出力軸56に伝達する。これによりアンビル54に発生する回転打撃力は、回転出力軸56の先端工具保持部57に取付けられた先端工具59に伝達される。
制御回路2は、工具50のハウジング51の形状に合わせた外形形状を持ち、スライド式可変抵抗器12や電源スイッチ(マイクロスイッチ)3等の回路素子が実装された実装回路基板(以下、「基板組」と称する場合がある)から構成され、モータ13の変速制御を行うための制御回路装置である。制御回路2を実装する回路基板は、平面状に配置した複数の基板から構成してもよく、また、上下に重ねた複数基板で構成してもよい。
操作レバー19は、回動支持軸19cと、トリガレバー部19aと、スライド式可変抵抗器12および電源スイッチを構成するマイクロスイッチ3に係合するスライドレバー部19bとから構成されている。トリガレバー部19aの端部は、バネ58によって下方向に付勢されている。トリガレバー部19aを把持してバネ58の付勢力に抗して上方向へ引込めば、スライドレバー19bは、制御回路2を実装する回路基板の上部を移動し、電源スイッチ3を押下し、制御回路2に直流電源を供給する。また、後述するように、スライドレバー19bによって、スライド式可変抵抗器12の摺動端子12bをスライドさせてスライド量に比例した分圧電圧を出力し、モータ13の回転速度を高速に制御することができる。また、トリガレバー部19aを解放すれば、モータ13の運転を停止することができる。正逆切替スイッチ18は、紙面を横切る方向に往復動可能なスイッチで、表面から裏面の方向に押下すると、制御回路2に制御信号を出力してモータ13の回転を正転から逆転させることができる。
図2に示すように、制御回路2は、電源スイッチ3と、低圧Vc2(5V)を出力するための第1のDC/DCコンバータ4と、高圧Vc1(20V)を出力するための第2のDC/DCコンバータ5と、モータ駆動回路(双方駆動回路)2aと、駆動制御回路2bと、変速設定回路7とから構成されている。
モータ駆動回路2aは、半導体スイッチング素子として機能する4つのNチャンネルパワー絶縁ゲート型FET(以下、単に「FET」と称する)8、9、10および11を具備し、モータ13と直列接続されるように、H型ブリッジ(フルブリッジ)回路形式に電気的接続されている。FET8のゲート電極には、NPNバイポーラトランジスタ8aとPNPバイポーラトランジスタ8bから成るコンプリメンタリ駆動回路が接続され、それらのベース端子には、後述する駆動制御回路2bから、駆動信号A+が入力される。同様にして、他のFET9、10、11の各ゲート電極には、コンプリメンタリ駆動回路を介して駆動信号A−、B+、B−が入力される。FET8とFET9とは互いに逆相の駆動信号(A+とA−)が入力され、同様に、FET10とFET11とは互いに逆相の駆動信号(B+とB−)が入力される。これによって、モータ13を双方向駆動させることができる。例えば、FET8およびFET11をオン(FET10およびFET9をオフ)させる時は正転に、FET10およびFET11をオン(FET8およびFET11をオフ)させる時は逆転にさせることができる。上述したように、正転、逆転の指示信号は、正逆切替スイッチ18のオンまたはオフによって行うことができる。例えば、正逆切替スイッチ18がオンしている時は、正転となり、逆にオフしている時は、逆転となる。
一方、H型ブリッジ回路を構成するFET8、9、10、11のうち、下アーム側のFET9、11の駆動信号A−、B−を、次に述べる駆動制御回路2bによってPWM制御することにより、PWM駆動信号のデューティー比に比例した回転数で、モータ13を変速運転できるように構成する。
駆動制御回路2bは、上述したFET8、9、10、11の駆動信号A+、A−、B+、B−の駆動信号を形成し、かつ駆動信号A−、B−をPWM制御し、かつデューティー比を可変させる機能を有する。駆動制御回路2bは、マイコン6と、マイコン6のA/D変換入力ポート6aにPWMデューティー比を設定する制御信号(設定電圧)を入力するための変速設定回路7と、上記駆動回路2aに駆動信号を出力する出力トランジスタ(FET)16、17とを含む。マイコン6は、図示されていないが、駆動信号A−、A+、B+およびB−を出力するためのCPU、後述するような制御フローを実行する処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、時間をカウントするためのタイマ等によって構成されている。
変速設定回路7は、上記したスライド式可変抵抗器12と、抵抗14およびコンデンサ15から成るフイルタ回路とを含み、駆動制御回路2bが出力するPWM駆動信号のデューティー比を設定するための設定電圧(検出電圧)Vdを出力するために設けられている。なお、変速設定回路7の設定電圧Vdは、マイコン6のA/D変換ポート6aに入力され、デジタル値に変換される。
変速設定回路7のスライド式可変抵抗器12は、トリガレバー部19a(図1参照)を上方向(ハウジング胴体方向)へ引込むと、図3に示すように、スライドレバー部19bが制御回路基板2上(図1参照)をY方向(下方向)に移動し、スライド式可変抵抗器8の摺動端子(可動端子)12bもY方向にスライドする。この可変抵抗器12の摺動端子12bは、図5の等価回路図に示すように、全体で摺動可能範囲Dd(例えば、8mm)を持つが、抵抗体12aの両端部への摺動端子12bの衝撃による破損を防止するために、スライドレバー部19bのスライドに対して一対のストッパ51aおよび51bを配設し、摺動端子12bの摺動使用範囲Du(例えば、4mm)を、上記摺動可能範囲Ddより狭い範囲に制限している。つまり、抵抗体12aの両端部に余裕を取り、抵抗体12aの中央部側を使用するように構成する。これによってスライド式可変抵抗器12の衝撃による破損を防止し、スライド式可変抵抗器12の寿命を長く保持することができる。
しかし、このようなスライド式可変抵抗器12の使用によれば、摺動端子12bの摺動部へ切屑の粉塵等が侵入しやすく、摺動使用範囲Duにおける抵抗体が摩耗して使用時間とともに抵抗値Rbが初期の抵抗値Raに比較して大きくなるという問題を生じる。すなわち、スライド式可変抵抗器12の使用時間に対する抵抗値Rbの摩耗変化が大きくなるという従来の問題点を生じる。
このため、従来技術では、図6の摩耗時の特性図に示すように、変速設定回路7の可変抵抗器12の摺動端子12bにおける設定電圧(検出電圧)Vdが、摺動部の抵抗体Rbの摩耗に基づいて経時変化を起こし、スライド式可変抵抗器12の摺動端子12bの有効移動量が、図6の正常時の特性図に対して狭くなり、トリガレバー部19aの引込操作量に対する正しい速度制御が不可能となる。すなわち、可変抵抗器12の摺動端子12bから検出できる電圧Vdは、摺動端子12bによる抵抗体12bの摩耗により抵抗値が大きくなる方向に摩耗変化する。このため、図6に示した正常時の特性図と摩耗時の特性図の間には、摺動端子12bの移動量Dとその出力電圧(検出電圧)Vdの相関関係に偏差(ズレ)が生じてくるので、補正をしないと、操作レバー19による引込操作量を所定の位置に引いても、可変抵抗器の摩耗に従って引込操作量に対するPWM制御のデューティー比の制御が一定にならなくなり、円滑なモータの回転制御が不可能となる。
この結果、従来技術では、トリガレバー部19aを引いても暫くの間モータ13が起動しなくなり、起動し始めると、急激に回転数が上がり、円滑なモータ制御が出来なくなるという問題を生じた。
本発明によれば、駆動制御回路2bは、変速設定回路7の出力電圧(検出電圧)Vdが、可変抵抗器12の抵抗体12aの摩耗変化により正常値から偏差を持った値であっても、駆動制御回路2bのPWM駆動信号のデューティー比を、初期に定めた所定の値に補正する補正制御手段を備えている。
図3を参照してさらに本発明の構成を説明すれば、スライドレバー部19bは、スライド式可変抵抗器12の摺動端子12bに係合していると同時に、電源スイッチ(3)を構成するマイクロスイッチ3のアクチュエータ(スイッチレバー)3aに係合する。このため、図4に示すように、スライドレバー部19bがY方向に所定の距離Dbにスライドすると、マイクロスイッチ3のアクチュエータ3aは、回動支持軸3bを支持軸としてX方向に押下され、マイクロスイッチ3のケース内に離間されて設置された固定接点と可動接点とのスイッチ部(図示なし)が閉じられてオンすることになる。すなわち、図5に略式的に示すように、スライドレバー部19bがY方向に所定の距離Dbを移動すると、電源スイッチ3はオンして可変抵抗器の抵抗体12aの両端に電圧Vc1(5V)が印加されることになる。このとき、摺動端子12bから検出できる電圧Vdは、スイッチオンしたときのスライド量に対応する分圧電圧Vb(Vd=Vb)を出力する。さらに摺動端子12bをY方向にスライドさせれば、摺動端子12bから検出できる電圧Vdは、そのスライド量に比例した分圧電圧を得ることができる。
本発明に従えば、まず、操作レバー19(スライドレバー部19b)により可動端子12bが所定の位置Dbにスライドされた時に、可変抵抗器12に電源を供給し、分圧電圧Vbを検出する。この検出電圧Vbは、常に所定位置Dbにスライドされた時の電圧なので、可変抵抗器12が摩耗した時の抵抗値Rbに対応する分圧電圧を検出することになる。
所定位置Dbにおける正常な分圧電圧Viは、予めマイコン6のメモリ部(例えば、ROM部)へ記憶しておけば、偏差Vh=Vi−Vbを判別することができる。この偏差に基づいて、駆動制御回路2bがPWM駆動信号のデューティー比(デューティー)を制御する検出電圧Vdを補正することによって、検出電圧Vdが、可変抵抗器12の抵抗体12aの摩耗変化により正常値から偏差を持った値であっても、駆動制御回路2bのPWM駆動信号のデューティー比を、初期に定めた所定の値に補正することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る駆動制御回路2bによって遂行されるデューティーの補正制御について、図8に示す制御フローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ301において、操作レバー19のトリガレバー部19aを把持して引込操作を行うことによって、図5に示すように、スライドレバー19bに連動するスライド式可変抵抗器12の摺動端子12bをY方向にスライドさせる。このとき、摺動端子12bが所定の距離Db(図5参照)にスライドされると、上述したように、スライドレバー19bに連動して電源スイッチ(マイクロスイッチ)3がスイッチオンされるので、摺動端子12bが所定の距離Dbのとき、分圧電圧Vbを出力する。すなわち、変速設定回路7は、瞬間の検出電圧Vbを、マイコン6のA/D変換ポートに出力する。マイコン6は、検出電圧Vbをデジタル値に変換してメモリ部(例えば、RAM部)に取り込む。
引続くステップ302において、マイコン6の演算部は、予めメモリ部(例えば、ROM部)に記憶させておいた摺動端子12bが所定の距離Dbにスライドしたときの正常値(初期時の所定値)Viを読み出し、検出電圧Vbと比較し、その偏差Vhを算出する。算出結果の偏差Vhは、一旦メモリ部に保持される。
次に、ステップ303では、正逆切替スイッチ18がオンしているか、逆にオフしているかを検出し、ステップ304において、検出した電圧レベルに従ってモータの回転を正転制御するか、逆転制御するか判別する。もし正逆切替スイッチ18がオンしていれば、検出電圧はロウ(L)レベルとなるので、正転させることを判別する。
ステップ304で正転であると判断すると、ステップ305において、H型ブリッジ回路のFET8をオンさせ、さらに、ステップ306において、先にステップ302で算出した電圧偏差Vhに基づいてPWM制御のデューティーを可変抵抗器12の初期値(正常値)に対応する正常なデューティーに補正し、補正したデューティーによってFET11をオンさせる。
ステップ304において逆転であると判断された場合(Noの場合)、ステップ307でFET10をオンさせた後、ステップ308で、補正したPWM制御のデューティーでFET9をオンさせてモータ13を逆転運転させる。可変抵抗器12の摺動端子12bをさらにスライドさせて分圧電圧(設定電圧)Vdを可変させた場合(ステップ309)、ステップ306またはステップ308で補正されたデューティーとの相関関係に従ってモータの変速制御が遂行される。
図7は、可変抵抗器8が摩耗する前の抵抗値の初期値(正常値)における摺動端子12aにおける検出電圧VdとPWM制御のデューティーPDとの相関関係の一例を示す特性図である。すなわち、摩耗が実質的にない正常時において、摺動端子12bの摺動使用範囲Du(図5参照)で出力できる検出電圧Vdは、Vd1〜Vd2(正常値)となり、この検出電圧Vdに対してPWM制御のデューティーPD(正常値)は、階段状に制御する。この特性図において、トリガレバー19aの引込操作により電源スイッチ3がスイッチオンする時の電圧が正常値Viとなり、ステップ302において、摩耗した場合の上記スイッチオン時の検出電圧Vbは正常値Viと比較され、このときの偏差Vh(=Vi−Vb)に基づいて、摩耗時のPWM制御のデューティーPDが、摺動端子12bの摺動使用範囲Duに対して、全般的に補正されることになる。なお、検出電圧VdとPWM制御のデューティーPDとの相関関係は直線状に制御してもよい。
以上の実施形態の説明から明らかにされるように、本発明によれば、変速設定回路に使用されるスライド式可変抵抗器の摺動部が摩耗して抵抗値が変化しても、電動工具の運転時には、制御回路によってモータに供給する電力のデューティーを補正するので、操作レバー(トリガレバー)の引込み操作量に対して常に正常な電力を供給し、円滑な変速が得られる。
また、スライド式可変抵抗器として汎用のものを適用できるので、安価な制御回路実装基板を作成することができ、また、電動工具本体の外形寸法に適合した制御回路装置を搭載することができる。このため狭い作業場所に適用可能なスリムな電動工具を安価に提供することができる。
なお、本発明は、直流モータとして3相ブラシレス直流モータを使用するインバータ駆動回路のPWM制御回路を有する電動工具についても適用することができる。また、本発明は、コーナーインパクトドライバに限らず、電動ドリル等の他の電動回転工具に適用することもできる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係る電動工具の全体構造図。 図1に示した電動工具の直流モータの駆動制御系を示す機能ブロック図。 図2に示した変速設定回路に使用される電源スイッチ(マイクロスイッチ)と可変抵抗器の構造図。 図3に示したマイクロスイッチのC−C線に沿う側面図。 図3に示したスライド式可変抵抗器の摩耗範囲を示す回路図。 図3に示した可変抵抗器を使用した変速設定回路における摺動端子移動量と検出電圧との関係を示す特性図。 本発明に係る制御回路によって得られる変速設定回路の検出電圧とPWM制御のデューティーとの関係を示す特性図。 図2に示した駆動制御回路によって遂行されるPWM制御のデューティーの補正制御における制御フローチャート。
符号の説明
1:電池パック 2:制御回路実装基板 2a:モータ駆動回路
2b:駆動制御回路 3:電源スイッチ(マイクロスイッチ)
3a:アクチュエータ(スイッチレバー) 3b:回動支持軸
4:第1のDC/DCコンバータ 5:第2のDC/DCコンバータ
6:マイコン 7:変速設定回路 8:半導体スイッチング素子(FET)
8a、9a、10a、11a:NPN型バイポーラトランジスタ
8b、9b、10b、11b:PNP型バイポーラトランジスタ
9:半導体スイッチング素子(FET) 10:半導体スイッチング素子(FET)
11:半導体スイッチング素子(FET) 12:スライド式可変抵抗器
12a:可変抵抗器の抵抗体 12b:可変抵抗器の摺動端子
13:モータ 14:抵抗 15:コンデンサ
16:半導体スイッチング素子(FET) 17:半導体スイッチング素子(FET)
18:正逆切替スイッチ 19:操作レバー 19a:トリガレバー部
19b:スライドレバー部 19c:回動支持軸 50:電動工具
51:ハウジング 51a、51b:ストッパ 52:減速機構部
53:インパクト機構部 54:アンビル 55:回転軸変換部
56:回転出力軸 57:先端工具保持部 58:バネ 59:先端工具
Vi:正常値 Vb:検出電圧 Vh:偏差

Claims (6)

  1. 先端工具が保持される出力軸を回転駆動させるための電動モータと、該電動モータに電力を供給するための直流電源と、前記電動モータに直列接続された半導体スイッチング素子を含むパルス駆動回路と、前記電動モータの速度を設定する制御信号を出力するための変速設定回路と、前記半導体スイッチング素子を駆動するPWM駆動信号を出力し、かつ該PWM駆動信号のデューティー比を、前記変速設定回路の制御信号に基づいて可変させるための駆動制御回路と、前記変速設定回路および前記駆動制御回路への供給電源をオンまたはオフさせるための電源スイッチと、を具備する電動工具において、
    前記駆動制御回路は、前記電源スイッチをオンしたときに前記変速設定回路から出力される前記制御信号の検出値が正常値にあるか否かを比較し、その比較結果に基づいて前記PWM駆動信号のデューティー比を補正することを特徴とする電動工具。
  2. 前記変速設定回路は、抵抗体と該抵抗体に摺動する摺動端子とを有する可変抵抗器を含み、前記抵抗体を前記供給電源に並列接続することによって前記摺動端子の分圧電圧を前記制御信号として出力することを特徴とする請求項1に記載された電動工具。
  3. 前記可変抵抗器の前記摺動端子は、前記抵抗体を摺動する摺動可能範囲より狭い使用範囲で摺動することによって前記分圧電圧を可変させることを特徴とする請求項2に記載された電動工具。
  4. 前記可変抵抗器の前記摺動端子は、前記電源スイッチがオンするときに所定の摺動位置に設定され、該設定摺動位置の前記摺動端子における分圧電圧を制御信号として出力し、前記駆動制御回路は、前記分圧電圧を正常値の電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記PWM駆動信号のデューティー比を補正することを特徴とする請求項3に記載された電動工具。
  5. 前記駆動制御回路は、マイコンから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載された電動工具。
  6. 前記パルス駆動回路は、4つの半導体スイッチング素子がH型ブリッジ形式に接続された双方向駆動回路から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載された電動工具。
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