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JP2009201474A - コンバイン - Google Patents

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JP2009201474A
JP2009201474A JP2008049858A JP2008049858A JP2009201474A JP 2009201474 A JP2009201474 A JP 2009201474A JP 2008049858 A JP2008049858 A JP 2008049858A JP 2008049858 A JP2008049858 A JP 2008049858A JP 2009201474 A JP2009201474 A JP 2009201474A
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Takeshi Kita
毅 喜多
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Yanmar Co Ltd
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Abstract

【課題】コンバインにおいて、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触する駆動部材(例えば刈刃装置)の取り付け・取り外し作業をし易くする。
【解決手段】刈取装置3の骨組を構成する刈取フレーム51の下方に配置された駆動部材としての左右横長の刈刃装置52に、エンジンから駆動力を受け取る動力伝達部としてのナイフヘッド121を一体にユニット化して設ける。刈取フレーム51の下面には、刈刃受け板107の後部側を左右方向からスライドさせて嵌め込んだ状態で着脱可能に保持する支持部材としての案内レール106を固定する。従って、刈刃装置52は、ナイフヘッド121ごとユニット単位で取り替えできる。
【選択図】図7

Description

本発明は、刈取装置にて圃場の未刈り穀稈を刈取り、刈取った穀稈を脱穀装置にて脱穀するコンバインに関するものである。
従来から、コンバインは、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体を支持する左右の走行部としての走行クローラと、操縦ハンドル及び運転座席を有する運転部と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置とを備えており、圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取って脱穀し、穀粒を収集するように構成されている(例えば特許文献1等参照)。
実開昭62−53621号公報
ところで、前述の各装置には、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触する駆動部材が設けられている。例えば、刈取装置はバリカン式の刈刃装置や穀稈引起装置等を有しており、脱穀装置は回転式の扱胴等を有している。これら駆動部材は、穀稈との接触によって磨耗し易い消耗品であり、定期的なメンテナンス・交換が必要である。
しかし、このようなメンテナンス・交換作業は、これまで販売店やメーカに依頼するのが一般的であったため、コンバインにおいて、駆動部材の着脱の容易さ(メンテナンス性)まで考慮されていないことが多く、駆動部材がカセット構造になっていなくて着脱しにくい構造になっており、駆動部材の取り付け・取り外し作業が非常に厄介で作業性が悪いという問題があった。
本願発明は、このような現状を改善し、駆動部材をいわゆるカセット方式のものに構成することによって、簡単に交換できるようにすることを主たる課題とするものである。
請求項1の発明は、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、前記刈取装置から供給された刈取り穀稈を脱穀する脱穀装置と、前記脱穀装置から排出された排藁を切断する排藁切断装置とを備えており、前記各装置が、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触する駆動部材を有しているコンバインであって、前記駆動部材には、動力源から駆動力を受け取る動力伝達部が一体にユニット化して設けられており、前記駆動部材を駆動可能に支持する支持部材に、前記駆動部材が前記動力伝達部ごと取り替え可能に取り付けられているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記駆動部材は、前記刈取装置の骨組を構成する刈取フレームの下方に配置された左右横長の刈刃装置であり、前記刈取フレームの下面には、前記刈刃装置の後部側を左右方向からスライドさせて嵌め込んだ状態で着脱可能に保持する前記支持部材としての案内レールが固定されているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載したコンバインにおいて、前記刈取装置の左右側部には、左右方向外向きに張り出した作業姿勢と前記刈取装置に近接した収納姿勢とに姿勢変更可能なサイドデバイダが設けられており、前記刈取フレームの下面のうち前記サイドデバイダ寄りの部位には、前記サイドデバイダの姿勢変更動に連動して、前記刈刃装置の刃先側を囲う装着姿勢と前記刃先側から離れる退避姿勢とに姿勢変更可能な安全カバーが取り付けられているというものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記駆動部材は、圃場の未刈り穀稈を起立させる引起タイン付きの引起ケースであり、前記刈取装置における縦向きの引起駆動パイプに、前記支持部材としての引起ギヤケースを介して、前記引起ケースの裏面が着脱可能に連結されており、前記引起ケースの裏面から外向きに突出した動力伝達部としての引起駆動軸は前記引起ギヤケース内のギヤ機構に動力伝達可能で且つ着脱可能に嵌合しているというものである。
請求項5の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記駆動部材は、前記脱穀装置の扱室内に回転可能に配置された扱胴であり、前記扱室を区画する前記支持部材としての前後の仕切り壁に形成された上向き開口状の案内溝に、前記扱胴を回転させる扱胴軸が引き上げ可能に装架されており、前記扱胴軸の先端部に前記動力伝達部としての回転プーリが設けられているというものである。
請求項6の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記駆動部材は、前記脱穀装置の後部にある排藁ケース内に回転可能に配置された排藁切断装置としての排藁カッタであり、前記排藁ケースのうち前記支持部材としての左右側板に形成された上向き開口状の案内溝に、前記排藁カッタを回転させるカッタ軸が引き上げ可能に装架されていて、前記カッタ軸の先端部に前記動力伝達部としての回転入力プーリが設けられているというものである。
本願発明によると、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触する駆動部材に、動力源から駆動力を受け取る動力伝達部が一体にユニット化して設けられており、前記駆動部材を駆動可能に支持する支持部材に、前記駆動部材が前記動力伝達部ごと取り替え可能に取り付けられており、前記駆動部材がいわゆるカセット方式の構造になっているから、前記支持部材に、前記駆動部材を前記動力伝達部ごとユニット単位で(カセット式に)手軽に取り付けたり取り外したりできることになる。従って、メンテナンス・交換作業がし易いという効果を奏する。
請求項2以下の発明はいずれも、請求項1の発明をより具体化したものである。請求項2の発明によると、前記駆動部材は、前記刈取装置の骨組を構成する刈取フレームの下方に配置された左右横長の刈刃装置であり、前記刈取フレームの下面には、前記刈刃装置の後部側を左右方向からスライドさせて嵌め込んだ状態で着脱可能に保持する前記支持部材としての案内レールが固定されているから、重量物である前記刈刃装置を、前記支持部材としての前記案内レールの長手方向に沿ってスライドさせながら出し入れできることになる。従って、かかる出し入れ操作をスムーズに実行でき、作業者の負担を低減できるという効果を奏する。
請求項3の発明によると、前記刈取装置の左右側部には、左右方向外向きに張り出した作業姿勢と前記刈取装置に近接した収納姿勢とに姿勢変更可能なサイドデバイダが設けられており、前記刈取フレームの下面のうち前記サイドデバイダ寄りの部位には、前記サイドデバイダの姿勢変更動に連動して、前記刈刃装置の刃先側を囲う装着姿勢と前記刃先側から離れる退避姿勢とに姿勢変更可能な安全カバーが取り付けられているから、前記刈刃装置の着脱作業時には、前記安全カバーが側面視で前記刈刃装置の刃先側を囲う状態になる。このため、作業者が前記刈刃装置の刃先側に触れてけがをするおそれを低減でき、安全性も高いという利点がある。
請求項4〜6の発明を採用すると、引起ケース、扱胴及び排藁カッタという穀稈との接触にて摩耗し易い駆動部材を、動力伝達部ごとユニット単位で(カセット式に)手軽に着脱できるから、前述の通り、メンテナンス・交換作業の作業性がよい。特に、請求項4の発明によると、カセット構造(ユニット)化された引起ケースと引起ギヤケースとの着脱容易性を損なうことなく簡単に、動力伝達可能な状態に取り付けでき、例えば稈詰まりに対処する際に高い効果を発揮できる。
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図16)に基づいて説明する。図1はコンバインの左側面図、図2はコンバインの右側面図、図3はコンバインの平面図、図4は脱穀装置の左側面断面図、図5は刈取装置下部の右側面図、図6は刈取装置下部の平面図、図7は刈刃装置の拡大右側面図、図8は引起ケースの内部を示す概略正面図、図9は引起ケースと引起駆動パイプとの連結構造を示す分離斜視図、図10は引起ギヤケースの断面側面図、図11は脱穀装置の断面正面図、図12は脱穀装置の断面背面図、図13は上部カバー体を開放した状態を示す脱穀装置の要部拡大断面正面図、図14は排藁切断装置の拡大左側面図、図15は排藁切断装置の拡大右側面図、図16は排藁切断装置の断面平面図である。
(1).コンバインの全体構造
まず、主に図1乃至図4を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
図1乃至図3に示されるように、本実施形態のコンバインは、左右一対の走行クローラ2(走行部)にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈取りながら取込む6条刈り用の刈取装置3が、単動式の昇降用油圧シリンダ4によって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェン6を有する脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク7とが横並び状に搭載されている。脱穀装置5が走行機体1の前進方向に向かって左側に配置されている(図3参照)。また、穀粒タンク7が走行機体1の前進方向に向かって右側に配置されている。穀粒タンク7の下方(走行機体1の上面側)に籾受け台8が設けられ、穀粒タンク7の内部の穀粒が、穀粒タンク7の下面側の籾排出口9から籾受け台8上の籾袋(図示省略)に排出されるように構成されている。刈取装置3の右側方で、穀粒タンク7の前側方には、運転部10が設けられている。
運転部10には、オペレータが搭乗するステップ11と、運転座席12とが配置されている。運転座席12の前方のハンドルコラム13に、操縦用の左右のサイドクラッチレバー14,15が配置されている。運転座席12の左側方のレバーコラム16に、走行変速レバー17と、脱穀クラッチ及び刈取クラッチ操作用の作業クラッチレバー18とが、配置されている。運転座席12の下方の走行機体1には、動力源としてのエンジン20が配置されている。
図1及び図2に示されるように、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム21を配置している。トラックフレーム21には、走行クローラ2に動力源としてのエンジン20の動力を伝える駆動スプロケット22と、走行クローラ2のテンションを維持するテンションローラ23と、走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ24とを設けている。駆動スプロケット22によって走行クローラ2の前側を支持し、テンションローラ23によって走行クローラ2の後側を支持し、トラックローラ24によって走行クローラ2の接地側を支持する。
図1乃至図3に示されるように、刈取装置3の刈取回動支点軸4aに連結した刈取フレーム51の下方には、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置52が設けられている。刈取フレーム51の前方には、圃場の未刈り穀稈を引起す4条分の穀稈引起装置53が配置されている。穀稈引起装置53とフィードチェン6の前端部(送り始端側)との間には、刈刃装置52によって刈取られた刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置54が配置されている。なお、穀稈引起装置53の下部前方には、圃場の未刈り穀稈を分草する4条分の分草体55が突設されている。エンジン20にて走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置3を駆動して圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取る。
刈取装置3は、脱穀装置5の前方に位置する刈取架台65に回動可能に軸支された横長の刈取回動支点軸4a回りに上下回動可能に構成されている。刈取回動支点軸4aの中途部には、前方斜め下向きに延びる縦伝動パイプ66が設けられている。該縦伝動パイプ66の中途部と走行機体1の前端部とが昇降用油圧シリンダ4を介して連結されている。
図1、図2、図5及び図6に示すように、縦伝動パイプ66の先端部には横長の横伝動パイプ67が設けられている。横伝動パイプ67には、これと平行状に延びる横桟フレーム69が左右一対の中継フレーム68を介して取り付けられている。横桟フレーム69には、前向きに突出する5本の刈取フレーム51が横桟フレーム69の長手方向に沿って適宜間隔で並設されている。刈取フレーム51群の下方に、バリカン式の刈刃装置52が設けられている。各刈取フレーム52の先端部に分草体55が突設されている。
横伝動パイプ67には、刈り取り条数に合わせて4つの引起駆動パイプ70が前方斜め上向きに延びるように立設されている。該引起駆動パイプ70群は、横伝動パイプ67の長手方向に沿って適宜間隔で並んでいる。各引起駆動パイプ70の先端に、圃場の未刈り穀稈を引き起こすための穀稈引起装置53が取り付けられている。
穀稈引起装置53は、分草体55を介して取り込んだ未刈穀稈を起立させる引起タイン71付きの引起ケース72と、各引起ケース72の後方下部に配置されたスターホイル73及び掻き込みベルト74により構成されている。スターホイル73及び掻き込みベルト74は、これらの組に対応する引起タイン71にて引き起こされた未刈り穀稈の株元側を後方に掻き込むためのものである。これらスターホイル73及び掻き込みベルト74にて掻き込まれた未刈り穀稈の株元側がバリカン式の刈刃装置52にて切断される。
穀稈搬送装置54は、右2条分の刈取穀稈を左斜め後方に搬送する右下部搬送チェン(図示省略)及び右上部搬送タイン75と、左2条分の刈取穀稈を後方の右下部搬送チェン及び右上部搬送タイン75の送り終端位置近傍に合流させる左下部搬送チェン(図示省略)及び左上部搬送タイン76と、合流した4条分の刈取穀稈の株元側を受け継ぎ搬送する縦搬送チェン77とを備えている。
刈取装置3の左右両側部にはサイドデバイダ81,82が設けられている。サイドデバイダ81,82は、刈取作業の際に、前進する走行機体1がその左右側方にある未刈り穀稈を巻き込んだり走行クローラ2にて踏み付けたりしないように、未刈り穀稈を左右方向外向き(走行機体1から左右に離れる方向)に押しやるためのものである。
左サイドデバイダ81は、刈取装置3から走行機体1の後部にかけて前後に延びた形態のものであり、断面略コ字型の枢着部材86を介して屈曲可能に連結された前後一対の分草杆83,84と、枢着部材44と走行機体1の左側部とをつなぐ中間リンク杆85とを備えている。前後両分草杆83,84は、中間リンク杆85を基端部回りに水平回動させることによって、左右方向外向きに張り出した作業姿勢(図3の実線状態参照)と、刈取装置3及び走行機体1に近接した収納姿勢(図示省略)とに姿勢変更可能に構成されている。
前分草杆83の前端部は、刈取装置3の左側部に最も近い左端刈取フレーム51に縦向きの枢軸ピンにて水平回動可能に枢着されている。前分草杆83の後端部は、断面略コ字型の枢着部材86に縦向きの枢軸ピンにて水平回動可能に枢着されている。後分草杆84の前端部は、前分草杆83の後端部と同様に、縦向きの枢軸ピン48にて枢着部材86に水平回動可能に枢着されている。後分草杆84の後端部に固定されたリング部材87が走行機体1の左側部に固定された前後長手のガイドバー88に被嵌(遊嵌)されている。このため、後分草杆84の後端部は走行機体1の左側部に前後スライド可能に支持されている。
中間リンク杆85の先端部は枢着部材86に固定されている。中間リンク杆85の基端部は走行機体1の左側部に縦向きの枢軸ピンにて水平回動可能に枢着されている。なお、詳細は図示していないが、中間リンク杆85の基端部には、中間リンク杆85自身ひいては左サイドデバイダ81を作業姿勢と収納姿勢とに選択的に保持するロック手段が設けられている。
中間リンク杆85が基端側の枢軸ピン回りに前向き回動すると、枢着部材86の位置が平面視で走行機体1から遠ざかって、前分草杆83が前端側の枢軸ピン回りに走行機体1から離れる方向に水平回動すると共に、後分草杆84が後端側のリング部材87を走行機体1の前部側に向けてスライド移動させながら、枢着部材86側の枢軸ピン回りに水平回動する。その結果、前後両分草杆83,84が平面視略く字状に屈曲した状態で左右方向外向きに張り出した作業姿勢となる。
逆に、中間リンク杆85が基端側の枢軸ピン回りに後ろ向き回動すると、枢着部材86の位置が平面視で走行機体1に近付いて、前分草杆83が前端側の枢軸ピン回りに走行機体1に近付く方向に水平回動すると共に、後分草杆84が後端側のリング部材87を走行機体1の後部側に向けてスライド移動させながら、枢着部材86側の枢軸ピン回りに水平回動する。その結果、前後両分草杆83,84が平面視において略直線状に並んだ状態で刈取装置3や走行機体1に近接した収納姿勢に戻る。この場合、前分草杆83と中間リンク杆85とは横並び状(並列状)に位置することになる。
一方、右サイドデバイダ82は、右走行クローラ2の前方に向けて延びる金属長棒状のものであり、前端部に固定されたボス部89を刈取装置3の右側部に最も近い右端刈取フレーム51に立設されたL字ピン90の水平軸部90aに被嵌することによって、水平軸部90a回りに上下回動可能に構成されている。
右端刈取フレーム51の中途部には、円弧状の長穴(図示省略)を形成した位置決め板91が立設されている一方、右サイドデバイダ82の中途部には、位置決め板91の後面側に突出した回動支持アーム92が設けられている。位置決め板91と回動支持アーム92とは、回動支持アーム92自身ひいては右サイドデバイダ82を作業姿勢と収納姿勢とに選択的に保持するためのロック手段93にて連結されている。
この場合、右サイドデバイダ82は、水平軸部90a回りに下向き回動すると左右方向外向きに張り出した作業姿勢(図3の実線状態参照)になり、逆に上向き回動すると刈取装置3に近接した収納姿勢に戻る。
図1及び図2、図4に示されるように、脱穀装置5には、穀稈脱穀用の扱胴26と、扱胴26の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構としての揺動選別盤27と、揺動選別盤27に選別風を供給する唐箕ファン28と、扱胴26の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴29と、揺動選別盤27後部の排塵を機外に排出する排塵ファン30とを備えている。なお、扱胴26を回転させる扱胴軸26aは、フィードチェン6による穀稈の搬送方向(走行機体1の進行方向)に沿って延びている。刈取装置3から穀稈搬送装置54によって搬送された穀稈の株元側はフィードチェン6に受け継がれて挟持搬送される。そして、この穀稈の穂先側が脱穀装置5の扱室26b内に搬入されて扱胴26にて脱穀されることになる。
図4に示されるように、フィードチェン6の後端側には、排藁チェン34が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン34に受け継がれた排藁(穀粒が脱粒された稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁切断装置としての排藁カッタ35にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方下方に排出される。
図4に示されるように、揺動選別盤27の下方側には、揺動選別盤27にて選別された穀粒(一番物)を取出す一番コンベヤ31及び一番樋31aと、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ32及び二番樋32aとが設けられている。本実施形態の両コンベヤ31,32は、走行機体1の進行方向前側から一番コンベヤ31、二番コンベヤ32の順で、側面視において走行クローラ2の後部上方の走行機体1の上面側に横設されている。
図4、図11及び図12に示されるように、揺動選別盤27は、扱胴26の下方に張設された受網26cから漏下した脱穀物が、揺動選別盤27のフィードパン271及びチャフシーブ272によって搖動選別(比重選別)されるように構成している。揺動選別盤27のグレンシーブ273から落下した穀粒(一番物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン28からの選別風によって除去され、一番コンベヤ31に落下する。一番コンベヤ31のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる一番揚穀筒33が連通接続されている。一番コンベヤ31から取出された穀粒は、一番揚穀筒33に内設された一番揚穀コンベヤ(図示省略)によって穀粒タンク7に搬入され、穀粒タンク7に収集される。
図4に示されるように、チャフシーブ272の送り下流側(後方側)にストローラック274が配置されている。揺動選別盤27は、搖動選別(比重選別)によって、チャフシーブ272又はストローラック274から枝梗付き穀粒等の二番物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)が二番コンベヤ32及び二番樋32aに落下するように構成している。二番コンベヤ32によって取出された二番物は、二番還元揚穀筒61を介してフィードパン271の上面側に戻されて再選別される。
なお、チャフシーブ272及びストローラック274の上面側の比較的軽い藁屑は、排塵ファン30の前側の吸引口30aに吸込まれて、排塵ファン30の後側の排出口30bから機外に排出されることになる。また、チャフシーブ272の送り下流側(後方側)からストローラック274の上面側に移動した比較的重い藁屑は、揺動選別盤27の後端側の三番口36から機外に排出されることになる。
図4に示されるように、揺動選別盤27は、脱穀装置5を形成した脱穀機筐60に、揺動駆動軸56と、前側ガイドレール57及び後側ガイドレール58とを介して、前方斜め下方乃至後方斜め上方に移動可能に配置されている。エンジン20からの動力によって揺動駆動軸56を介して揺動選別盤27が作動し、揺動選別盤27が前方斜め下方乃至後方斜め上方に往復移動することになる。その結果、扱胴26の下方に張設された受網26cから漏下した脱粒物が、フィードパン271及びチャフシーブ272によって揺動選別(比重選別)されるように構成している。
図4に示されるように、唐箕ファン28の唐箕ファンケース28aには、グレンシーブ273の下面側と一番コンベヤ31及び一番樋31aの上方とに向けて唐箕ファン28の選別風を供給する主選別風路41と、フィードパン271の下面側からチャフシーブ272の下面側に向けて唐箕ファン28の選別風を供給するプレ風路42とを形成している。上述の主選別風路41は、唐箕ファン28からの選別風が、グレンシーブ273の前方の下方から、グレンシーブ273の後方の上方に向けて移動するように形成されている。
また、上述の主選別風路41は、唐箕ファン28からの選別風が、一番コンベヤ31及び一番樋31aの上方で前方から後方に向けて移動するように形成されている。即ち、グレンシーブ273から一番コンベヤ31及び一番樋31aに落下する穀粒及び塵が、唐箕ファン28からの選別風によって風選される。その結果、塵が除去された後の穀粒だけが、一番コンベヤ31及び一番樋31aに落下して、一番コンベヤ31によって穀粒タンク7に取出されるように構成している。
上述したプレ風路42は、唐箕ファン28からの選別風が、チャフシーブ272の前方下方から後方上方に向けて移動するように形成されている。即ち、扱胴26から受網26cを介してフィードパン271の上面に落下した脱粒物が、フィードパン271の後端側からチャフシーブ272の前端側に落下するときに、唐箕ファン28からの選別風によって風選される。その結果、フィードパン271からチャフシーブ272の上面に移動した脱粒物のうち、チャフシーブ272の上面に近い脱粒物の下層側の藁屑(軽量物)が、選別風によって上層側に移動されて、チャフシーブ272から落下する藁屑量が低減することになる。また、チャフシーブ272の比重選別作用と、唐箕ファン28からの選別風の風選とによって、脱粒物の上層側の穀粒(重量物)が下層側に移動して、チャフシーブ272から早期に漏下することになる。チャフシーブ272の比重選別作用が、唐箕ファン28からの選別風によって助長されて、その選別処理能力(選別精度)が向上するように構成している。
なお、主選別風路41と、プレ風路42とから供給された唐箕ファン28からの選別風は、上述した排塵ファン30の排塵吸引口30aに吸い込まれて排出口30bから排出されたり、三番口36から脱穀機筐60の後方に移動するから、扱胴26からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等が、脱穀機筐60の後部から圃場に向けて排出される。
図4に示されるように、上述した処理胴29は、処理胴29を回転させる処理胴軸29aを介して、処理胴ケース45内に配置されている。処理胴軸29aは、上述した扱胴軸26aと平行に(換言すると走行機体1の進行方向)延びている。脱穀機筐60の前面側に処理胴軸29aの前端側を延長して、扱胴軸26aの前端側と処理胴軸29aの前端側とに、伝動ベルト180を介してエンジン20の動力を伝えて、扱胴26と処理胴29を常に連動して回動させるように構成している。
脱穀機筐60の右側に処理胴ケース45を配置している。処理胴ケース45の前端側には、扱室26bの後端側の右側に形成した脱粒排塵口47を介して、扱室26bの後端側を連通している。扱胴26の脱粒作用によって発生した扱室26bの脱粒排塵物(穀粒と藁屑との混合物)が、扱胴26の後端側の扱歯の排出作用によって、扱室26bの後端側から、脱粒排塵口47を介して、処理胴ケース45内に移動するように構成している。
扱室26bの後端側から処理胴室29bに移動した脱粒排塵物は、処理胴29によって処理(再脱粒)されるように構成している。前記脱粒排塵物中の穀粒は、処理胴ケース45内から下方のチャフシーブ272の上面側に落下して、一番コンベヤ31又は二番コンベヤ32によって取出される。前記脱粒排塵物中の藁屑等の塵埃は、処理胴ケース45の後端側の排塵口から下方のストローラック274の上面側に落下した後、三番口36から機外に排出される。
図4に示されるように、二番コンベヤ32の送り終端側に連結する二番還元揚穀筒61と、二番還元揚穀筒61の送り終端側(上端側)に連結する二番還元前方移送筒としての二番還元搬送筒62とを有している。二番還元揚穀筒61には二番還元揚穀コンベヤ63が内設されている。二番還元搬送筒62には二番還元搬送コンベヤ64が内設されている。二番コンベヤ32のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した送り終端部には、上下方向に延びる二番還元揚穀コンベヤ63の送り始端側(下端側)が連通接続されている。二番還元揚穀コンベヤ63の送り終端部(上端側)には、前後方向に延びる二番還元搬送コンベヤ64の送り始端側(後端側)が連通接続されている。
図4に示されるように、二番還元揚穀筒61の上端側に二番還元搬送筒62の後端側が連結されている。脱穀機筐60の一側壁(右側壁)のうち上部側壁の外面に沿わせて二番還元搬送筒62が略水平に横設されている。一番揚穀筒33より後方で、二番コンベヤ32から上向きに二番還元揚穀筒61を延長し、一番揚穀筒33の中間に二番還元搬送筒62の中間を側面視において交叉させるように構成している。換言すると、二番還元揚穀筒61に対して揺動選別盤27の左右幅内に二番還元搬送筒62をオフセットさせて配置し、二番還元揚穀筒61の送り終端側に二番還元搬送筒62の送り始端側を連結するように構成している。
図4に示されるように、一番還元筒33よりも前方に延長した二番還元搬送筒62の前端側には、揺動選別盤27に二番物を戻す二番放出体としての放出ケース80が配置されている。フィードパン271の上面の右側上方に放出ケース80が配置され、フィードパン271の上面の右側から左側方に向けて放出ケース80が開口されている。即ち、扱胴26の回転下手側(扱室26bの底部の右寄り)に配置された受網26cの下面側に向けて、放出ケース80が開設されている。放出ケース80からフィードパン271の上面側に向けて、放出ケース80内の二番物が放出される。
なお、脱穀装置5を正面から見たときに時計方向に回転する扱胴26の下側で脱粒された脱粒物が、フィードパン271の上面の左側から右側方に向けて飛散するのに対して、放出ケース80から放出された二番物は、フィードパン271の上面の右側から左側方に向けて飛散するように構成されている。したがって、扱胴26からの脱粒物の飛散方向(フィードチェン6側から穀粒タンク7側に向けて飛散)と、放出口80aからの二番物の飛散方向(穀粒タンク7側からフィードチェン6側に向けて飛散)とが、フィードパン271の左右幅の中央付近で交叉する。即ち、フィードパン271の左右幅の中央付近で前記脱粒物と二番物とが衝突して、フィードパン271の右側寄り(扱胴26の回転下手側)に前記脱粒物が堆積するのを防止できる。その結果、フィードパン271からチャフシーブ272に移動する前記脱粒物及び二番物が、チャフシーブ272の左右幅方向に拡散して、チャフシーブ272における選別作業性を向上できる。
上記の構成により、刈取装置3によって圃場の未刈り穀稈が刈取られ、刈取装置3から供給された刈取り穀稈が脱穀装置5によって脱穀された場合、脱穀装置5から落下した脱粒物が、揺動選別盤27によって選別される。揺動選別盤27によって選別された一番物としての穀粒が、一番コンベヤ31によって穀粒タンク7に収集される。また、揺動選別盤27によって選別された二番物としての穀粒と藁屑の混合物が二番樋32aに落下した場合、その二番物は、二番コンベヤ32から二番還元揚穀コンベヤ63に受継がれ、二番還元揚穀コンベヤ63から二番還元搬送コンベヤ64に受継がれ、二番還元搬送コンベヤ64から放出ケース80内に搬送される。
二番還元搬送筒62の前端側から放出ケース80の内部に取込まれた二番物は、刺さり粒の脱粒及び藁屑の分離等の処理後、放出ケース80からフィードパン271の上面に排出され、揺動選別盤27によって再び選別される。したがって、二番物中の穀粒は、一番コンベヤ31から穀粒タンク7に搬入される。また、二番物中の藁屑は、チャフシーブ272の上面を経て、排塵ファン30又は三番口36から機外に排出される。
また、二番コンベヤ32と、二番還元揚穀コンベヤ63と、二番還元搬送コンベヤ64とは、常に連動して回動するが、それぞれの回転数が異なる。二番コンベヤ32よりも二番還元揚穀コンベヤ63が高速で回転し、二番還元揚穀コンベヤ63よりも二番還元搬送コンベヤ64が高速で回転する。二番コンベヤ32の単位時間当たりの搬送量よりも二番還元揚穀コンベヤ63の単位時間当たりの搬送量を多くし、二番還元揚穀コンベヤ63の単位時間当たりの搬送量よりも二番還元搬送コンベヤ64の単位時間当たりの搬送量を多くし、二番還元揚穀コンベヤ63又は二番還元搬送コンベヤ64の搬送途中で二番物が詰るのを防止している。
(2).刈刃装置の着脱構造
次に、図5〜図7を参照しながら、刈刃装置52の着脱構造について説明する。
バリカン式の刈刃装置52は駆動部材の一例であり、刈取フレーム51群の下方に、横桟フレーム69と平行状に延びた姿勢で配置されている。刈刃装置52は、左右横長の上ナイフバー103に所定ピッチで並べてリベット止めされた複数の上刈刃101と、左右横長の下ナイフバー104に一定ピッチで並べてリベット止めされた複数の下刈刃102とを備えている。
横桟フレーム69と各刈取フレーム51の基端部とを連結するブラケット105の下面には、左右横長で前向きコ字状に形成された支持部材としての案内レール106が固定されている。案内レール106には、左右横長の刈刃受け板107が、前向き開口状のガイド溝部106aに左右方向からスライドさせて嵌め込んだ状態で、下方からのボルト108にて着脱可能に締結されている。上刈刃101と下刈刃102とは上下対称に重ね合わされており、刈刃受け板107の上面とナイフ押さえ109との間に、上ナイフバー103と下ナイフバー104とが調整カラー110を介して挟持されている。
刈刃装置52においては、上ナイフバー103に固定された上刈刃101が左右往復駆動可能に構成されている。本実施形態では、横伝動パイプ67の右端寄り部位に刈刃駆動ケース111が設けられており、刈刃駆動ケース111から前方斜め上向きに突出するクランク支点としての刈刃クランク軸(図示省略)に、フライホイル112を介して刈刃クランク113が取り付けられている。刈刃クランク113には、刈刃クランクロッド114の基端部が取り付けられている。
一方、横桟フレーム69に固定されたアーム受け板115には、刈刃アーム117付きの刈刃アーム台116が上方からのボルト118にて着脱可能に締結されている。刈刃アーム117は、その中間部が刈刃アーム支点である支点軸119を介して刈刃アーム台116に揺動回動可能に枢支されている。
刈刃アーム117における第1揺動アーム117aの先端部が、ロッド軸を介して刈刃クランクロッド114の先端部に連結されている。刈刃アーム117における第2揺動アーム117bの先端部に軸支されたベアリング120は、上刈刃101と共に上ナイフバー103に一体的にリベット止めされた動力伝達部としてのナイフヘッド121の嵌合溝に着脱可能に係合させている。
本実施形態では、刈刃クランク113の回転に伴う刈刃アーム117の支点軸119回りの揺動回動にて、上ナイフバー103と共に上刈刃101を左右方向に往復駆動させることにより、未刈り穀稈の刈取りが行われる。
また、前記構成から明らかなように、本実施形態では、上下刈刃101,102、上下ナイフバー103,104、ナイフ押さえ109、調整カラー110、刈刃受け板107及び動力伝達部としてのナイフヘッド121が、1つの刈刃装置52としてユニット化されている(カセット構造になっている)。
図5〜図7に示すように、刈取装置3の右側部に最も近い右端刈取フレーム51のうち刈刃装置52の前方箇所には、断面コ字状の安全カバー125が配置されている。本実施形態では、安全カバー125の基端部に固着された支持ブラケット126を、右端刈取フレーム51の下面に縦向きの枢支軸127にて水平回動可能に枢着することによって、安全カバー125が、上下刈刃101,102の刃先側を囲う装着姿勢(図5及び図7の実線状態、図6の二点鎖線状態参照)と、上下刈刃101,102の刃先側部から離れる退避姿勢(図6の実線状態参照)とに姿勢変更可能に構成されている。
安全カバー125と右サイドデバイダ82とは、押し引きの両方向に操作力を伝達可能な操作力伝達手段としてのプッシュプルワイヤ128にて連動連結されている。プッシュプルワイヤ128は、安全カバー125と右サイドデバイダ82とをつなぐインナワイヤ129と、インナワイヤ129に摺動可能に被嵌された可撓性のアウタ管130とにより構成されている。
インナワイヤ129の一端部は、安全カバー125の上面に枢支ピン131にて枢着されている。インナワイヤ129の他端部は、右サイドデバイダ82の長手中途部に固着されたブラケット板133に、枢支ピン132を介して枢着されている。アウタ管130の一端部は、右端刈取フレーム51の上面に固着された第1アウタ管受け部135に支持されている一方、アウタ管130の他端部は、右端引起ケース72における目隠し用保護側板72aの下面に固着された第2アウタ管受け部136に支持されている。
安全カバー125は、右サイドデバイダ82の上下回動(姿勢変更動)に連動して、その回動姿勢を変更するように構成されている。この場合、オペレータが右サイドデバイダ82をL字ピン90の水平軸部90a回りに下向き回動させて作業姿勢にすると、安全カバー125は、プッシュプルワイヤ128の引き作用力にて上下刈刃101,102の刃先側から離れる方向に水平回動して退避姿勢になる。右サイドデバイダ82をL字ピン90の水平軸部90a回りに上向き回動させて収納姿勢にすると、安全カバー125は、プッシュプルワイヤ128の押し作用力にて上下刈刃101,102の刃先側に対峙する方向に水平回動して装着姿勢になるのである。
以上の構成において、刈刃装置52を取り外す場合は、まず、右サイドデバイダ82を上向き回動させて収納姿勢にする。そうすると、右サイドデバイダ82の上向き回動に連動して、安全カバー125がプッシュプルワイヤ128の押し作用力にて水平回動して装着姿勢に変わり、側面視で上下刈刃101,102の刃先側を囲う状態になる。
次いで、刈刃アーム台116のボルト118を緩めて、刈刃アーム台116をアーム受け板115から取り外すことによって、刈刃アーム117における第2揺動アーム117bのベアリング120と刈刃装置52側のナイフヘッド121との係合を解除すると共に、案内レール106のボルト108を緩めて、案内レール106と刈刃受け板107との連結を解除する。
そして、刈刃装置52を、1つのユニット(上下刈刃101,102、上下ナイフバー103,104、ナイフ押さえ109、調整カラー110、刈刃受け板107及び動力伝達部としてのナイフヘッド121)ごと、案内レール106及び安全カバー125の長手方向に沿ってスライドさせながら引き抜けばよい。
また、刈刃装置52を取り付ける場合は、右サイドデバイダ82を上向き回動させて収納姿勢にすることによって、安全カバー125を装着姿勢にしてから、刈刃装置52をユニットごと、案内レール106及び安全カバー125の長手方向に沿ってスライドさせながら挿入する。
そして、案内レール106と刈刃受け板107とをボルト108締結してから、刈刃アーム台116をアーム受け板115にボルト118締結して、刈刃アーム117における第2揺動アーム117bのベアリング120と刈刃装置52側のナイフヘッド121とを係合させればよい。
従って、本実施形態の構成によると、支持部材としての案内レール106に、駆動部材としての刈刃装置52をナイフヘッド121ごとユニット単位で手軽に取り付けたり取り外したりできるから、メンテナンス・交換作業が格段にし易いのである。
また、重量物である刈刃装置52を、案内レール106及び安全カバー125の長手方向に沿ってスライドさせながら出し入れするから、かかる出し入れ操作をスムーズに実行でき、作業者の負担を低減できる。
しかも、着脱作業時には、安全カバー125が側面視で上下刈刃101,102の刃先側を囲う状態になるから、作業者が上下刈刃101,102の刃先側に触れてけがをするおそれを低減でき、安全性も高いのである。
なお、刈取作業時は右サイドデバイダ82を下向き回動させて作業姿勢にするから、このときの安全カバー125は、右サイドデバイダ82の下向き回動に連動して、上下刈刃101,102の刃先側から離れる退避姿勢になる。従って、安全カバー125の存在が刈取りの邪魔をするおそれは少ない。
なお、安全カバー125は、刈取装置3の左側部に最も近い左端刈取フレーム51側に設けてもよい。この場合は、左サイドデバイダ81の姿勢変更動に連動して、刈刃装置52の刃先側を囲う装着姿勢と刃先側から離れる退避姿勢とに姿勢変更可能に構成すれば、前述の実施形態と同様の作用効果が得られる。もちろん、左端及び右端刈取フレーム51の両方に安全カバー125を設けることも可能である。
(3).穀稈引起装置の着脱構造
次に、図1〜図3及び図8〜図10を参照しながら、穀稈引起装置53の着脱構造について説明する。
本実施形態における4条分の引起ケース72も駆動部材の一例であり、刈取装置3の前部に、走行機体1の左右方向に沿って適宜間隔で且つそれぞれが後方斜め上向きに傾斜した姿勢で配置されている。各引起ケース72には、その作用側の下部から横一側上部にかけての外周側部を外向きの突出姿勢で回行して未刈り穀稈を起立させる引起タイン71を備えている。
横伝動パイプ67に立設された各引起駆動パイプ70の上端部には、支持部材としての引起ギヤケース141を介して、引起ケース72の裏面上部が着脱可能に締結されている。各引起ケース72の裏面下部は、その下方に位置する刈取フレーム51に立設された逆L字型の分岐フレーム142に着脱可能にボルト締結されている。
左端引起ケース72と中央左引起ケース72との配置関係は、引起タイン71の突出する向きが左右対称状となり、右端引起ケース72と中央右引起ケース72との配置関係は、引起タイン71の突出する向きが左右対称状となっている。すなわち、相対向する引起ケース72同士は、一対で2条分の未刈り穀稈を引き起こすように構成されている。
各引起ケース72は、引起タイン71の非作用域の周囲に囲い壁144を一体形成してなる合成樹脂板製の前蓋143と、該前蓋143の裏面側に装着された金属板製の裏板145とにより、上下に長い中空状に形成されている。囲い壁144のうち作用域には、引起タイン71を外向きに突出させるためのタイン溝穴146(図9に一部のみ示す)が開口している。ここで、引起ケース72の作用側(作用域)とは、引起ケース72の外周側部のうち引起タイン71が外向きの突出状態で回行する領域のことをいう。
引起ケース72内のうち上部側に設けられた引起駆動スプロケット147及びテンションスプロケット148と、下部側に設けられた従動ローラ149とには、無端帯としての無端チェン150が巻き掛けられている。引起駆動スプロケット147に固着された動力伝達部としての引起駆動軸151は、その中途部が裏板145に回転可能に軸支されている。引起駆動軸151の先端部は裏板145から外向きに突出している。無端チェン150には、複数個の引起タイン71が適宜間隔で起伏揺動可能に取り付けられている。引起駆動パイプ70内の引起伝動軸152から引起駆動軸151に伝達された動力にて回転する引起駆動スプロケット147により、無端チェン150に取り付けられた複数個の引起タイン71は、正面視で時計回りに回行することになる。
引起ケース72内のうち従動ローラ149の上方箇所には、引起タイン71の回動基端部に当接可能な突出案内部材153が設けられている。引起ケース72の作用域に到達した引起タイン71の回動基端部が突出案内部材153に当接することにより、引起タイン71は囲い壁144のタイン溝穴146から外向きに突出するように構成されている。引起タイン71の回動基端部が従動ローラ149の外周縁部に当接したときは、引起タイン71が従動ローラ149の回転中心から見て放射状に外向き突出する姿勢となる。
引起ケース72内のうち作用側の箇所には、引起タイン71を外向きの突出状態に保持するためのタインガイド154が、無端チェン150の長手方向に沿って延びるように設けられている。従って、引起ケース72の作用域では、各引起タイン71がタイン溝穴146に沿って外向きの突出状態で回行することになる。
また、引起ケース72における非作用側の箇所では、引起タイン71の先端部を囲い壁144の内壁に当接させる等して、引起タイン71を引起ケース72内に倒れた姿勢で収納するように構成されている。なお、テンションスプロケット148は、無端チェン150が緊張・弛緩する方向に移動可能となるようにして裏板145に設けられている。
本実施形態では、引起駆動軸151付きの引起駆動スプロケット147、テンションスプロケット148、従動ローラ149、引起タイン71付きの無端チェン150、前蓋143、及び裏板145等が、1つの引起ケース72としてユニット化されている(カセット構造になっている)。
図9及び図10に示すように、引起ギヤケース141は、鋳造加工にて側面視略く字形の円筒構造に形成されている。引起駆動パイプ70の一端側にはフランジ体155が溶接等にて固設されている。左右の引起ギヤケース141の一端側フランジ部156には、フランジ体155のフランジ側合せ面155aに接合可能な第1平面合せ面156aが形成されている。引起ギヤケース141の第1平面合せ面156aとフランジ側合せ面155aとが複数本の締結具157にて着脱可能に締結されている。なお、締結具157のネジは一端側フランジ部156に螺着している。
引起ギヤケース141の他端側フランジ部158には、引起ケース72のケース合せ面159に接合可能な第2平面合せ面158aが形成されている。引起ギヤケース141の第2平面合せ面158aとケース合せ面159とが、複数本の締結具160にて着脱可能に締結されている。なお、締結具160のネジは、裏板145における内面側の被締結部161に螺着している。
引起ギヤケース141には、引起駆動パイプ70内の引起伝動軸152に被嵌させるパイプ側ベベルギヤ162と、引起ケース72の引起駆動軸151に被嵌させる引起側ベベルギヤ163とを有するギヤ機構164が内蔵されている。パイプ側ベベルギヤ162と引起側ベベルギヤ163とは引起ギヤケース141内で常時噛み合わされている。
本実施形態では、パイプ側ベベルギヤ162に形成されたスプライン穴165に、引起伝動軸152の先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。また、引起側ベベルギヤ163に形成されたスプライン穴166には、引起駆動軸151の先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている。従って、引起伝動軸152に伝達された動力は、ギヤ機構164及び引起駆動軸151を介して引起駆動スプロケット147を回転駆動させることになる。
パイプ側ベベルギヤ162のボス部167に被嵌されたベアリング軸受168が被嵌されている。ベアリング軸受168は、スナップリング形の止め輪にてボス部167に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受168は、引起ギヤケース141内のベアリング受け部169に対しても、スナップリング形の止め輪にて着脱可能に係止されている。
他方、引起側ベベルギヤ163のボス部170にはベアリング軸受171が被嵌されている。ベアリング軸受171は、スナップリング形の止め輪にてボス部170に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受171は、引起ギヤケース141内のベアリング受け部172に対しても、スナップリング形の止め輪にて着脱可能に係止されている。
以上の構成において、引起ケース72を刈取装置3に取り付ける際は、引起ケース72側の引起駆動軸151を引起ギヤケース141における引起側ベベルギヤ163のスプライン穴166に差し込み、次いで、引起ケース72の裏面上部と引起ギヤケース141とを締結具160にて締結すると共に、引起ケース72の裏面下部と分岐フレーム142とを締結すればよい。
逆に、引起ケース72を取り外す際は、引起ケース72の裏面上部と引起ギヤケース141とを締結する締結具160を緩めると共に、引起ケース72の裏面下部と分岐フレーム142とを締結する締結具を緩めて、引起ケース72と、引起ギヤケース141及び分岐フレーム142との連結を解除したのち、引起ケース72をユニットごと前向きに引っ張って、引起ケース72側の引起駆動軸151を引起ギヤケース141における引起側ベベルギヤ163のスプライン穴166から引き抜けばよい。
すなわち、本実施形態の構成によると、支持部材としての引起ギヤケース141に、駆動部材としての引起ケース72を引起駆動軸151ごとユニット単位で手軽に取り付けたり取り外したりできるから、引起ケース72の取り付けのたびに、引起ケース72の裏板145と引起ギヤケース141とを位置合わせしたり、引起ケース72の無端チェン150の張り具合を一々調節し直したりする必要がなく、引起ケース72の取り付け・取り外し作業の手間を著しく軽減できる。従って、この場合もメンテナンス・交換作業が格段にし易いのである。しかも、ユニット化された引起ケースと引起ギヤケースとの着脱容易性を損なうことなく簡単に、動力伝達可能な状態に取り付けできるから、例えば稈詰まりに対処する際に高い効果を発揮できるという利点もある。
(4).扱胴の着脱構造
次に、図11〜図13を参照しながら、扱胴26の着脱構造について説明する。
脱穀装置5における揺動選別盤27の上方には、前仕切り壁181と後仕切り壁182とで前後を区画された扱室26bを備えている。本実施形態の扱胴26も駆動部材の一例であり、支持部材としての前後仕切り壁181,182間に位置している。当該両仕切り壁181,182に扱胴軸26aにおける前後の軸受部183,184が回転可能に軸支されている。なお、本実施形態の扱胴26は合成樹脂製である。
前仕切り壁181の下方は、フィードチェン6にて挟持搬送される刈取穀稈の穂先側が搬入される供給口185になっている。後仕切り壁182の下方は、フィードチェン6にて挟持搬送される刈取穀稈(排稈)の穂先側が搬出される排稈口186になっている。この場合、刈取穀稈の穂先側は、前仕切り壁181の下方に位置する供給口185から扱室26b内に入り、扱胴26と受網26cとの間を通過して、後仕切り壁182の下方に位置する排稈口186から排藁チェン34へ向けて送り出されることになる。
扱胴軸26aのうち前仕切り壁181から前向きに突出した部位には、動力伝達部としての回転プーリ187が固着されていて、この回転プーリ187にエンジン20からの動力を伝達する伝動ベルト180が巻き掛けられている。なお、扱胴軸26aも動力伝達部に相当するものである。
扱胴26の外周面には、半径方向外向きに突出した合成樹脂製の扱歯188が、その円周方向に沿って飛び飛びの間隔で且つ扱胴軸26aの軸線方向(前後方向)に多数列に並ぶように設けられている。なお、合成樹脂製の扱歯188に薄い金属片を巻き付けておくと、磨耗防止に効果的である。
前記構成から明らかなように、本実施形態では、扱胴軸26a、回転プーリ187及び扱歯188が扱胴26と一体的にユニット化されている(カセット構造になっている)。
前後の仕切り壁181,182には、上向きに開口した案内溝189,190が前後対称状に形成されている。各案内溝189,190には、それぞれ対応する扱胴軸26aの前後軸受部183,184が上方から差し込まれている。前仕切り壁181の前面と後ろ仕切り壁182の後面とには、案内溝189,190を塞ぐための補助プレート191,192が着脱可能にボルト締結されている。各補助プレート191,192には、外向き(下向き)に開口した切り欠き溝193,194が形成されている。前後仕切り壁181,182における案内溝189,190の底部と、補助プレート191,192の切り欠き溝193,194とにより、それぞれ対応する扱胴軸26aの軸受部183,184が回転可能な状態で前後ずれ不能に挟持されている。
扱室26bのうち上面及びフィードチェン6側の側面は、上部カバー体195にて覆われている。上部カバー体195は、機体中央側に設けられた蝶番196回りに上下開閉回動可能に構成されている。
以上の構成において、扱胴26を取り外す際は、図13に示すように上部カバー体195を開放すると共に、回転プーリ187に巻き掛けられた伝動ベルト180を外し、前後の補助プレート191,192を締結するボルトを緩めて各補助プレート191,192を取り外したのち、例えばホイストやクレーンにて、扱胴軸26aの軸受部183,184を前後の案内溝189,190に沿わせながら、扱胴26をユニットごと引き上げればよい。なお、本実施形態の扱胴26は合成樹脂製であるため、人力で引き上げることも可能である。
逆に、扱胴26を取り付ける際は、上部カバー体195を開放した状態で、例えばホイストやクレーンにて、扱胴軸26aにおける前後の軸受部183,184を前後の案内溝189,190に沿わせながら、扱胴26をユニットごと下ろしたのち、案内溝189,190の底部と、補助プレート191,192の切り欠き溝193,194とで、それぞれ対応する扱胴軸26aの軸受部183,184を挟み込んだ状態で、各補助プレート191,192をボルト締結すればよい。
従って、本実施形態の構成によると、支持部材としての前後の仕切り壁181,182に、駆動部材としての扱胴26を、回転プーリ187及び扱胴軸26aごとユニット単位で手軽に取り付けたり取り外したりできるから、この場合もメンテナンス・交換作業が格段にし易いのである。
(5).排藁カッタの着脱構造
次に、図14〜図16を参照しながら、排藁カッタ35の着脱構造について説明する。
脱穀装置5の後部に設けられた上下開口略箱型の排藁ケース200内には、排藁切断装置としての排藁カッタ35を備えている。排藁カッタ35も駆動部材の一例であり、前後一対のカッタ軸201,202と、円盤状のディスク刃203,204とを備えている。前カッタ軸201上には複数の低速ディスク刃203が等間隔に並べて設けられており、後カッタ軸上には複数の高速ディスク刃204が等間隔に並べて設けられている。
各カッタ軸201,202は、排藁ケース200の左右両側板200a,200bに回転可能に軸支されている。両カッタ軸201,202は、低速ディスク刃203と高速ディスク刃204とを交互に並べて側面視で外周部を重ねた状態で、左右方向に平行状に延びている。各カッタ軸201,202のうち左右両端寄りの部位には、排藁の巻き付きを防止するためのカバー羽根205が固着されている。排藁チェン34にて排藁ケース200内に搬送された排藁は、各ディスク刃203,204にて適宜長さに短く切断されたのち、排藁ケース200の下面側に形成された排藁出口(図示省略)から機外に排出される。
後カッタ軸202のうち排藁ケース200の左側板200aから外向きに突出した先端部には、動力伝達部としての回転入力プーリ206が固着されていて、回転入力プーリ206と、エンジン20からの動力にて駆動する排藁ケース200前方の駆動プーリ207とに、伝達ベルト208が巻き掛けられている。排藁ケース200の左側板200aには、テンションプーリ210付きのテンションアーム209の基端部が、伝達ベルト208を緊張・弛緩させる方向に上下回動可能に枢支されている。テンションアーム209の枢支軸211には、テンションプーリ210の位置を保持するための位置保持ばね212が連結されている。
後カッタ軸202のうち回転入力プーリ206と排藁ケース200の左側板200aとの間の部位には、駆動平歯車213が固着されている。駆動平歯車213には、前カッタ軸201のうち排藁ケース200の左側板200aから外向きに突出した先端部に固着された従動平歯車214が噛み合っている。これら両平歯車213,214の噛み合いにより、後カッタ軸202の回転動力が前カッタ軸201に伝達される。なお、駆動平歯車213及び従動平歯車214も動力伝達部に相当するものである。
前記構成から明らかなように、本実施形態では、回転入力プーリ206及び駆動平歯車213が、後側の排藁カッタ35(後カッタ軸202及び高速ディスク刃204)と一体的にユニット化されている(カセット構造になっている)。従動平歯車214は、前側の排藁カッタ35(前カッタ軸201及び低速ディスク刃203)と一体的にユニット化されている(カセット構造になっている)。
排藁ケース200の左右両側板200a,200bには、前カッタ軸201を回転可能に支持する上向き開口状の前案内溝215,216と、後カッタ軸202を回転可能に支持する上向き開口状の後案内溝217,218とが、それぞれ左右対称状に形成されている。
排藁ケース200における左側板200aの外面上部には、前後に隣り合う案内溝215,217を塞ぐための左カバー板219が着脱可能にボルト締結されている。左カバー板219には、外向き(下向き)に開口した前後一対の切り欠き溝221,223が形成されている。また同様に、排藁ケース200における右側板200aの外面上部にも、前後に隣り合う案内溝216,218を塞ぐための右カバー板220が着脱可能にボルト締結されている。右カバー板220にも、外向き(下向き)に開口した前後一対の切り欠き溝222,224が形成されている。
左右側板200a,200bにおける案内溝215〜218の底部と、左右カバー板219,220の切り欠き溝221〜224とにより、それぞれ対応するカッタ軸201,202の端部が回転可能な状態で左右ずれ不能に挟持されている。排藁ケース200の上面開口は蓋カバー体225にて覆われている。蓋カバー体225脱穀装置5側に設けられた蝶番226回りに上下開閉回動可能に構成されている。なお、排藁ケース200の左側板200a側にある回転入力プーリ206や両平歯車213,214等は、目隠し用の保護カバー227にて覆われている。
以上の構成において、一対の排藁カッタ35を取り外す際は、蓋カバー体225を開放すると共に、保護カバー227を取り外して回転入力プーリ206に巻き掛けられた伝達ベルト208を外し、左右のカバー板219,220を締結するボルトを緩めて各カバー板219,220を取り外したのち、各カッタ軸201,202の端部を案内溝215〜218に沿わせながら、排藁カッタ35をユニットごと引き上げればよい。
逆に、排藁カッタ35を取り付ける際は、蓋カバー体225を開放した状態で、各カッタ軸201,202の端部を案内溝215〜218に沿わせながら、排藁カッタ35をユニットごと下ろしたのち、案内溝215〜218の底部と、左右カバー板219,220の切り欠き溝221〜224とで、それぞれ対応するカッタ軸201,202の端部を挟み込んだ状態で、左右カバー板219,220をボルト締結すればよい。
従って、本実施形態の構成によると、支持部材としての排藁ケース200の左右両側板200a,200bに、駆動部材としての排藁カッタ35を、回転入力プーリ206や平歯車213,214ごとユニット単位で手軽に取り付けたり取り外したりできるから、この場合もメンテナンス・交換作業が格段にし易いのである。
(6).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば本願発明は刈刃装置52、穀稈引起装置53、扱胴26及び排藁カッタ35に限らず、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触するもの(駆動部材)であれば適用可能である。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
コンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 脱穀装置の左側面断面図である。 刈取装置下部の右側面図である。 刈取装置下部の平面図である。 刈刃装置の拡大右側面図である。 引起ケースの内部を示す概略正面図である。 引起ケースと引起駆動パイプとの連結構造を示す分離斜視図である。 引起ギヤケースの断面側面図である。 脱穀装置の断面正面図である。 脱穀装置の断面背面図である。 上部カバー体を開放した状態を示す脱穀装置の要部拡大断面正面図である。 排藁切断装置の拡大左側面図である。 排藁切断装置の拡大右側面図である。 排藁切断装置の断面平面図である。
符号の説明
1 走行機体
3 刈取装置
5 脱穀装置
26 扱胴
26a 扱胴軸
35 排藁カッタ
51 刈取フレーム
52 刈刃装置
53 穀稈引起装置
81,82 サイドデバイダ
121 ナイフヘッド
125 安全カバー
128 プッシュプルワイヤ
151 引起駆動軸
180 伝動ベルト
181 前仕切り壁
182 後仕切り壁
187 回転プーリ
189,190 案内溝
191,192 補助プレート
200 排藁ケース
206 回転入力プーリ
213,214 平歯車
215〜218 案内溝
219,220 カバー板

Claims (6)

  1. 圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、前記刈取装置から供給された刈取り穀稈を脱穀する脱穀装置と、前記脱穀装置から排出された排藁を切断する排藁切断装置とを備えており、前記各装置が、往復駆動又は回転駆動しながら穀稈に接触する駆動部材を有しているコンバインであって、
    前記駆動部材には、動力源から駆動力を受け取る動力伝達部が一体にユニット化して設けられており、前記駆動部材を駆動可能に支持する支持部材に、前記駆動部材が前記動力伝達部ごと取り替え可能に取り付けられている、
    コンバイン。
  2. 前記駆動部材は、前記刈取装置の骨組を構成する刈取フレームの下方に配置された左右横長の刈刃装置であり、前記刈取フレームの下面には、前記刈刃装置の後部側を左右方向からスライドさせて嵌め込んだ状態で着脱可能に保持する前記支持部材としての案内レールが固定されている、
    請求項1に記載したコンバイン。
  3. 前記刈取装置の左右側部には、左右方向外向きに張り出した作業姿勢と前記刈取装置に近接した収納姿勢とに姿勢変更可能なサイドデバイダが設けられており、
    前記刈取フレームの下面のうち前記サイドデバイダ寄りの部位には、前記サイドデバイダの姿勢変更動に連動して、前記刈刃装置の刃先側を囲う装着姿勢と前記刃先側から離れる退避姿勢とに姿勢変更可能な安全カバーが取り付けられている、
    請求項2に記載したコンバイン。
  4. 前記駆動部材は、圃場の未刈り穀稈を起立させる引起タイン付きの引起ケースであり、前記刈取装置における縦向きの引起駆動パイプに、前記支持部材としての引起ギヤケースを介して、前記引起ケースの裏面が着脱可能に連結されており、前記引起ケースの裏面から外向きに突出した動力伝達部としての引起駆動軸は前記引起ギヤケース内のギヤ機構に動力伝達可能で且つ着脱可能に嵌合している、
    請求項1に記載したコンバイン。
  5. 前記駆動部材は、前記脱穀装置の扱室内に回転可能に配置された扱胴であり、前記扱室を区画する前記支持部材としての前後の仕切り壁に形成された上向き開口状の案内溝に、前記扱胴を回転させる扱胴軸が引き上げ可能に装架されており、前記扱胴軸の先端部に前記動力伝達部としての回転プーリが設けられている、
    請求項1に記載したコンバイン。
  6. 前記駆動部材は、前記脱穀装置の後部にある排藁ケース内に回転可能に配置された排藁切断装置としての排藁カッタであり、前記排藁ケースのうち前記支持部材としての左右側板に形成された上向き開口状の案内溝に、前記排藁カッタを回転させるカッタ軸が引き上げ可能に装架されていて、前記カッタ軸の先端部に前記動力伝達部としての回転入力プーリが設けられている、
    請求項1に記載したコンバイン。
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