JP2009200351A - 半導体スピンデバイス及びスピンfet - Google Patents
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Abstract
【課題】 MR比を高めることが可能な半導体スピンデバイス、及び、特に、ソースとドレインとの間のMR比を向上させることが可能なスピンFETを提供する。
【解決手段】 スピンMOSFETにおけるソース側の界面抵抗とドレイン側の界面抵抗の値は本来異なっているが、この界面におけるトンネル障壁層の厚みを調整することにより、これらを略一致させる。これにより、スピンMOSFETにおける電気的な対称性が確保され、この場合の条件を解析すると、MR比が高くなることが見出された。
【選択図】 図6
【解決手段】 スピンMOSFETにおけるソース側の界面抵抗とドレイン側の界面抵抗の値は本来異なっているが、この界面におけるトンネル障壁層の厚みを調整することにより、これらを略一致させる。これにより、スピンMOSFETにおける電気的な対称性が確保され、この場合の条件を解析すると、MR比が高くなることが見出された。
【選択図】 図6
Description
本発明は、半導体スピンデバイス及びこれを利用したスピンFETに関する。
スピン技術と半導体技術とを用いる半導体スピンエレクトロニクスは、次世代電子デバイスの基幹技術として注目されている。半導体スピンデバイスでは、特定のスピンを有するキャリアを半導体内部に注入し、半導体内においてキャリアを伝導させている。
例えば、スピンMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)においては、ソース電極から半導体内部にスピンを注入し、このスピンをドレイン電極から取り出している。スピンMOSFETは、例えば、菅原氏及び田中氏による特許文献1や非特許文献1に記載されている。
特許文献1や非特許文献1に記載のスピンMOSFETの構造は、従来のショットキMOSFETをベースとしており、ソース電極及びドレイン電極に磁性体を用いており、磁性体からSiチャネルに、スピン分極した電流が注入される。普通のMOSFETはゲート電圧による電流の制御を行うが、スピンMOSFETではゲート電圧に加え、外部磁場などの制御方法が新たに加わる。すなわち、ソース電極とドレイン電極の磁化の向きの相対角度によって、磁気抵抗効果による出力電流が変化する。通常は、ソース電極の磁化の向きを固定し、ドレイン電極をフリー層として磁化を平行/反平行と切り替える。
一定のスピン流をソース電極から半導体内に供給すると、その制御幅は電極のスピン分極率が高いほど大きくなる。ソース電極及びドレイン電極に、100%の分極率を有するハーフメタルを用いた場合には、これらの磁化の向きが反平行時には、抵抗が無限大となって小さな電圧では電流が流れなくなる。また、ソース−ドレイン間電圧がハーフメタルのバンドギャップ以上となって初めて電流が流れる。このように、磁化の向きで電流がスイッチされるのがスピンMOSFETの特徴である。
強磁性体からなるドレイン電極の磁化の向きを、デジタル値に対応づけておくと、ドレイン電極から取り出されるキャリア量が磁化の向きによって変わるため、この磁化の向きを外部から制御することで、これをMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)に利用することもできる。
ここで、半導体スピントロニクスにおける最重要課題の一つとして、半導体へのスピン注入効率の改善という問題がある。一般に、金属と半導体では電気抵抗率が4〜6桁異なる。電気抵抗率が異なる物質の接合界面では、スピン流が反射されることが知られている。すなわち、金属磁性体から半導体へのスピン偏極電流の通電について考えると、界面近傍における電気抵抗率の違いにより、多くのスピンは半導体内部に注入され難いという問題がある。
強磁性体内を流れているスピン分極電流は、抵抗の大きい物質との接合界面を透過した途端に分極率が減衰する。これが導電率不整合(Conductivity Mismatch)といわれる問題である。Schmidt氏らによる非特許文献2は、電気化学ポテンシャル計算に基づく半導体へのスピン注入モデルを開示している。
このような導電率不整合を回避するため、強磁性体と半導体との界面にトンネル絶縁膜を挿入する手法が提案されている。例えば、非特許文献5は、このような手法を用いることで、高いスピン注入効率を達成した半導体スピンデバイスを開示している。スピン注入の評価においては、キャリアの注入時において電子とホールが結合して放射される発光の楕円率を測定する。発光の測定には、主に直接遷移型半導体材料であるGaAsが用いられている。なぜならば、間接遷移型の単結晶Siは発光しないためである。
光学測定では、スピン偏極電流を半導体から実際に取り出すという操作は不要である。スピン偏極電流の注入に加えて、スピン流の検出(=取り出し)も同時に考慮した場合、磁気抵抗効果には最適なトンネル抵抗が存在することが、Fert氏らによる非特許文献4において指摘されている。非特許文献4によれば、トンネル膜の界面抵抗が、半導体のスピン拡散長あたりの抵抗(スピン抵抗)に一致したときに大きなMR比が得られる旨が示されている。非特許文献4によれば、この界面抵抗の大きさが当該一致した値から変位すると、詳細には、界面抵抗値が一致値と比較して2桁大きくなる又は2桁小さくなると、MR比は約1桁小さくなることが示されている。
非特許文献3は、オランダのTwente大学のMin氏らのチームによって開示されたものであり、同文献では、半導体スピンデバイスの実現のキー技術は非特許文献4に開示された整合条件にあるという観点から、実際に整合するかどうかの検討を行っている。非特許文献3によれば、絶縁膜と磁性電極膜の間に仕事関数の小さなガドリニウム(Gd)膜を挿入しており、これによりショットキ障壁の高さを低減し、導電率整合を実現した旨が開示されている。
金属と半導体を接合させた場合、界面はショットキ接触を構成する。半導体の分野では安定なショットキ面が得られるシリサイドなどが実用化されている。残念ながらそれらシリサイドは非磁性体であり、スピンMOSFETの実用化はそれらにとって変わる磁性体を見出すことにかかっている。ショットキ接合ができることはスピンMOSFETの動作にとって歓迎されることで、それは導電率不整合(conductive mismatch)が解決されるからである。
スピンMOSFETの基本的なアイデイアは、ショットキ障壁をトンネルバリアとして利用し、導電率不整合を解決するものであるが、前述の非特許文献3のように、絶縁膜(トンネル膜)を併用する場合もある。以上のように、従来のスピンMOSFETにおいては、ショットキ障壁を流れるトンネル電流によって、ソース電極と半導体とを電気的に接続している。
しかしながら、半導体スピンデバイスにおいて、特に、スピンMOSFETにおいては、MR比を高めるためには如何にすればよいかは技術的には不明であった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、MR比を高めることが可能な半導体スピンデバイス、及び、特に、ソースとドレインとの間のMR比を向上させることが可能なスピンFETを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る半導体スピンデバイスは、固定層からなる第1電極と、フリー層からなる第2電極と、第1及び第2電極が設けられた半導体領域と、を備え、第1電極と半導体領域との間に介在する第1トンネル障壁層の厚みdSと、第2電極と半導体領域との間に介在する第2トンネル障壁層の厚みdDは、以下の関係式:dS<dDを満たすことを特徴とする。
半導体スピンデバイスにおける第1電極(ソース側)の界面抵抗と第2電極(ドレイン側)の界面抵抗の値は本来異なっているが、これらの界面におけるトンネル障壁層の厚みを上記の如く設定することにより、これらを略一致させることができる。これにより、半導体スピンデバイスにおける電気的な対称性が確保され、この場合の条件を解析すると、MR比が高くなることが見出された。
さらに好適には、第1トンネル障壁層は第1絶縁層を有しており、第2トンネル障壁層は第2絶縁層を有しており、第1絶縁層の厚みd1と、第2絶縁層の厚みd2は、以下の関係式:d1<d2を満たすことが好ましい。この場合、第1、第2絶縁層の厚みd1、d2に律則され、ドレイン側の厚みdDがソース側の厚みdSよりも相対的に厚くなるため、上記の如く半導体スピンデバイスの電気的な対称性が確保され、MR比が高くなる。
第1トンネル障壁層は半導体領域よりも広いエネルギーバンドギャップを有する第1半導体層を有しており、第2トンネル障壁層は半導体領域よりも広いエネルギーバンドギャップを有する第2半導体層を有していてもよい。この場合、第1、第2半導体層の厚みd1、d2に律則され、ドレイン側の厚みdDがソース側の厚みdSよりも相対的に厚くなるため、上記の如く半導体スピンデバイスの電気的な対称性が確保され、MR比が高くなる。
半導体スピンデバイスとしては、スピン伝導が行われるものであれば、TMR素子などの磁気ヘッド素子やスピンMOSFET、スピン接合型FETが考えられる。
本発明に係るスピンFETは、上述の半導体スピンデバイスを有するスピンFETにおいて、第1電極をソース電極とし、第2電極をドレイン電極とし、ソース電極とドレイン電極との間の半導体領域のポテンシャルを制御するゲート電極を備えることを特徴とする。
この場合のスピンFETは、ソースとドレインの間のMR比を高めることができ、MRAMなどに利用した場合には、データの読み出し精度を向上させることができる。
本発明に係る半導体スピンデバイス、特にスピンFETによれば、MR比を高めことができる。
以下、実施の形態に係る半導体スピンデバイスとしてのスピンMOSFETについて説明する。なお、同一要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、実施形態の説明に先立って、基本的なスピンMOSFETの構成について説明する。
図1は、基本的なスピンMOSFETの平面図であり、図2は、図1に示したスピンMOSFETのII−II矢印線断面図である。
このスピンMOSFETは、半導体基板(半導体領域)1Aと、半導体基板1A上に設けられたソース電極(第1電極)2Sと、ドレイン電極(第2電極)2Dと、半導体基板1Aのソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間の領域上に設けられた絶縁膜3と、絶縁膜3上に設けられたゲート電極4を備えている。半導体基板1Aの表面は、ソース電極2S及びドレイン電極2Dが設けられる箇所がエッチングされており、ソース電極2S及びドレイン電極2Dの側面間に半導体基板1A内に形成されるチャネルが位置する。
ソース電極2Sと半導体基板1Aは接触しており、これらの接触界面から半導体基板1A内に空乏層が広がっている。強磁性体の金属からなるソース電極2Sと半導体基板1Aはショットキ接触しており、このショットキ障壁を形成する半導体基板1A内の領域1Sは、ソース電極2Sと半導体基板1Aの界面から基板内に広がっている。
同様に、ドレイン電極2Dと半導体基板1Aも接触しており、これらの接触界面から半導体基板1A内に空乏層が広がっている。強磁性体の金属からなるドレイン電極2Dと半導体基板1Aはショットキ接触しており、このショットキ障壁を形成する半導体基板1A内の領域1Dは、ドレイン電極2Dと半導体基板1Aの界面から基板内に広がっている。
この接触界面の領域1S、1D内には、キャリアとなる不純物がそれぞれ添加されている。添加される不純物の深さは浅く、所謂デルタドープが行われている。不純物の添加方法としては、イオン注入法が好ましいが、拡散法を用いても構わない。不純物の添加は、絶縁膜3を半導体基板1A上に形成した後、これをマスクとして基板表面から不純物をイオン注入するか、熱拡散を行えばよい。
ソース電極2Sは、磁化の向きDMSが固定された固定層からなり、ドレイン電極2Dは、外部磁界又は閾値を超えるスピン注入によって磁化の向きDMDが反転するフリー層である。ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間に偏極スピンが流れる条件が満たされている場合、ソース電極2Sの磁化の向きDMSと、ドレイン電極2Dの磁化の向きDMDが一致しているときには、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間を流れる電流は大きく、ソース電極/ドレイン電極間の磁気抵抗は小さくなる。また、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間に偏極スピンが流れる条件が満たされている場合、ソース電極2Sの磁化の向きDMSと、ドレイン電極2Dの反転した磁化の向きDMD’が逆向きのときには、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間を流れる電流は小さく、ソース電極/ドレイン電極間の磁気抵抗は大きくなる。
ここで、各電極と半導体との間の構造について考えてみる。まず、不純物のデルタドープが全く行われていない場合について考察する。
スピンMOSFETのソース電極2Sの界面近傍と、ドレイン電極2Dの界面近傍は、それぞれショットキーダイオードを構成しており、電子をキャリアとするのであれば、ソース電極近傍のダイオードには逆方向電圧が印加され、ドレイン電極近傍のダイオードには順方向電圧が印加される。ソース/ドレイン間電圧Vdsが小さい場合、ドレイン電極側にもトンネル効果が生じる程度の厚みのショットキ障壁が残るが、ソース/ドレイン間電圧Vdsがショットキ障壁の高さよりも大きくなると、ドレイン側の障壁は非常に小さくなり、ドレイン電極界面近傍では、拡散によるキャリア伝導が支配的になる。
すなわち、不純物の添加がない場合、ソース電極界面近傍とドレイン電極界面近傍の電気的な構成は非対称である。詳説すれば、ソース電極2S側の界面抵抗は高く、ドレイン側の界面抵抗は低くなる。このように、スピンMOSFETにおいては、本質的には、キャリア注入側とキャリア取出側の抵抗が異なっている。
ここで、少なくともドレイン側にトンネル抵抗を付加すれば、ソース電極近傍とドレイン電極近傍の電気的な構造の対称性を高めることができる。本願発明は、本来は異なっている電気的な対称性をトンネル抵抗の付加によって高めることにより、MR比を著しく向上させることができる旨を発見した。すなわち、半導体スピンデバイスにおけるスピン注入効率を向上させると共に、スピンの取り出し効率が向上し、MR比を高めることができる。これは、双方の界面における導電率整合(抵抗整合)条件が満たされたためであり、このとき大きな磁気抵抗を得ることができる。
図3(a)は、各要素を模式化したFETの図であり、図3(b)は、図3(a)に示した要素の各位置におけるエネルギーを示すエネルギーバンド図である。Ecは伝導帯の下端、Evは価電子帯の上端を示す。
ソース電極2Sからショットキ障壁(ポテンシャル障壁)を構成する半導体領域1Sを介して注入されたキャリアは、注入時のスピン状態を維持したまま、内部電界に従って、半導体基板1A内を走行し、ドレイン側のショットキ障壁(ポテンシャル障壁)を構成する半導体領域1Dを介してドレイン電極2D内に流れ込む。半導体基板1A内のポテンシャルは、ゲート電極に印加される電位に依存しており、ソース/ドレイン間電圧Vdsを印加した状態で、ソース電極2Sとドレイン電極2Dの磁化の向きを一致させ、且つ、半導体領域1S及び1Dをスピンが透過できる厚みになる程度に高ポテンシャルのゲート電位をゲート電極4に印加すると、ソース電極2Sからドレイン電極2Dにキャリアが流れる。ソース電極2Sとドレイン電極2Dの磁化の向きが不一致である場合には、ソース電極2Sからドレイン電極2Dにキャリアが流れない。また、高ポテンシャルのゲート電位をゲート電極4に印加しない場合には、キャリアは流れない。
ドレイン電極2Dの磁化の向きを「0」、「1」に対応づけると、ドレイン電極2Dから出力されるキャリアの有無に応じて、デジタル値が記憶されていることになり、MRAMとして機能する。ドレイン電極2Dの磁化の向きは外部から磁界を印加するか、半導体基板1Aの適当な位置に設けられた図示しない特定の強磁性体電極をスピンバルブとして、ドレイン電極2D内に規定量よりも大きな量のスピンを注入すれば、ドレイン電極2Dの磁化の向きが注入されたスピンの向きに揃うように変化する。すなわち、外部磁界又は磁化反転制御用のスピン注入の方向を切り替えることで、ドレイン電極2Dの磁化の向きを切り替えることができる。
次に、上述のように、ソース側に比べて比較的大きなトンネル抵抗を、ドレイン側に付加した実施形態について説明する。上記では、ソース電極2Sからのスピン注入効率を高め、ドレイン電極2Dからスピンを効率的に取り出すことで、MR比を高めるためには、トンネル障壁の厚さを調整して導電率整合条件を満たすことが好ましいことに言及した。理論的には、完全な導電率整合が行われることが好ましいが、多少ずれていても一定の効果を得ることができる。
図4は、第1の実施形態に係るスピンMOSFETの平面図である。また、図5は図4に示したスピンMOSFETのV−V矢印線断面図である。このスピンMOSFETは、半導体基板1Aとソース電極2Sとの間にポテンシャル障壁層(トンネル障壁層)1S’が介在し、半導体基板1Aとドレイン電極2Dとの間にポテンシャル障壁層(トンネル障壁層)1D’が介在している点が図1〜3と異なっており,他の構成は同一である。
図6(a)は、第1実施形態のFETの各要素を模式化したFETの図であり、図6(b)は、図6(a)に示した要素の各位置におけるエネルギーを示すエネルギーバンド図である。
ソース電極2Sから注入された偏極スピンは、ポテンシャル障壁層1S’を含むポテンシャル障壁層1Sをトンネルして、半導体基板1A内に流入する。また、この偏極スピンは、ポテンシャル障壁層1D’を含むポテンシャル障壁1Dをトンネルして、ドレイン電極2Dから取り出される。ドレイン側のポテンシャル障壁層1D’の厚みd2は、ソース側のポテンシャル障壁層1S’の厚みよりも厚く設定されている(d1<d2)。
ポテンシャル障壁層1S’は、半導体基板1Aよりも広いエネルギーバンドギャップを有する半導体層又は絶縁層からなり、ポテンシャル障壁層1D’も、半導体基板1Aよりも広いエネルギーバンドギャップを有する半導体層又は絶縁層からなる。
また、電子のトンネルは、ポテンシャル障壁層1S’,1D’の厚みに律則されており、ポテンシャル障壁層1Dの厚みdDは、ポテンシャル障壁層1Sの厚みdSよりも厚く設定されている(dS<dD)。なお、これらのポテンシャル障壁層は全てトンネル効果が生じる厚みを有するトンネル障壁層である。なお、本例では、ポテンシャル障壁層1S’,1D’は同一の材料からなることとしている。
チャネル長(d)は、ポテンシャル障壁層1S’,1D’が絶縁体からなる場合には、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間の最短距離からポテンシャル障壁層1S’,1D’の厚みを除いた距離で規定する。また、チャネル長(d)は、ポテンシャル障壁層1S’,1D’が半導体基板1Aとは異なる材料の半導体からなる場合には、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間の最短距離で規定する。
図3の説明ではスピンの通過するポテンシャル障壁は、金属/半導体の接触に起因するショットキ障壁であったが、本例では、ポテンシャル障壁層1S’,1D’が含まれるポテンシャル障壁1S,1Dである。かかる点を除いて、第1実施形態のFETの動作は、図3に示したものと同一であり、上述のように不純物を添加しているが、これらの不純物は添加されていなくても、ポテンシャル障壁層の厚みがドレイン側で厚ければ、上述のようにMR比を高くすることができる。
次に、導電率整合条件について詳説する。
図7は、ソース電極2Sと半導体基板1Aとの間の規格化された界面抵抗QC1と、ドレイン電極2Dと半導体基板1Aとの間の規格化された界面抵抗QC3とによって得られるMR比の分布を示すグラフである。導電率整合条件はQC1=QC3であり、双方の値が1をとる場合にMR比は最大となる。本実施形態のスピンMOSFETは常にMR比の最大値が得られる整合条件の近くで動作している。ソース/ドレイン間電圧は1Vであるとする。
前述のように、不純物無添加の場合には、ソース電極界面及びドレイン電極界面の電気的構成は非対称であるため、この対称性を向上させて、導電率整合を達成するため、ドレイン側のトンネル障壁層1Dの厚さdD(d2)をソース側1Sの厚さdS(d1)より大きくしている.
なお、NS(/cm3)は、ソース電極2Sの設けられた位置における半導体基板1Aの表面の不純物濃度を示し、DS(nm)は、この不純物の拡散深さを示し、ND(/cm3)はドレイン電極2Dの設けられた位置における半導体基板1Aの表面の不純物濃度を示し、DD(nm)はこの不純物の拡散深さを示す。
図7の領域RG1内のデータ群(丸印)は、上記MR比の最大値の10%以上のMR比が得られる界面抵抗QC1,QC3の組み合わせを示している。領域RG1内のデータは、添加された不純物濃度及び深さが以下条件の場合である。
1×1016(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1×1016(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1(nm)≦DS(nm)≦100(nm)
1(nm)≦DD(nm)≦100(nm)
3(nm)≦dS(nm)≦10(nm)
3(nm)≦dD(nm)≦10(nm)
0.5(nm)≦d1(nm)≦3(nm)
0.5(nm)≦d2(nm)≦5(nm)
上述の領域1Sを通過する場合の抵抗RC1、及び領域1Dを通過する場合の抵抗RC3は、抵抗RC1<抵抗RC3であり、それぞれの好適な範囲は1kΩ〜30kΩである。
1×1016(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1×1016(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1(nm)≦DS(nm)≦100(nm)
1(nm)≦DD(nm)≦100(nm)
3(nm)≦dS(nm)≦10(nm)
3(nm)≦dD(nm)≦10(nm)
0.5(nm)≦d1(nm)≦3(nm)
0.5(nm)≦d2(nm)≦5(nm)
上述の領域1Sを通過する場合の抵抗RC1、及び領域1Dを通過する場合の抵抗RC3は、抵抗RC1<抵抗RC3であり、それぞれの好適な範囲は1kΩ〜30kΩである。
なお、各不純物濃度は、MR比を高めるためには以下の関係を満たすことが更に好ましい。
1×1017(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1×1017(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1×1017(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1020(/cm3)
1×1017(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1020(/cm3)
図7の領域RG2内のデータ群(三角印)は、上記MR比の最大値の1%以上のMR比が得られる界面抵抗QC1,QC3の組み合わせを示している。領域RG2内のデータは、添加された不純物濃度及び深さが以下条件の場合である。
1×1015(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1021(/cm3)
1×1015(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1021(/cm3)
1(nm)≦DS(nm)≦1000(nm)
1(nm)≦DD(nm)≦1000(nm)
1(nm)≦dS(nm)≦100(nm)
1(nm)≦dD(nm)≦100(nm)
0.3(nm)≦d1(nm)≦10(nm)
0.3(nm)≦d2(nm)≦20(nm)
なお、この場合も、上述の領域1Sを通過する場合の抵抗RC1、及び領域1Dを通過する場合の抵抗RC3は、抵抗RC1<抵抗RC3であり、それぞれの好適な範囲は100〜100kΩである。
1×1015(/cm3)≦NS(/cm3)≦1×1021(/cm3)
1×1015(/cm3)≦ND(/cm3)≦1×1021(/cm3)
1(nm)≦DS(nm)≦1000(nm)
1(nm)≦DD(nm)≦1000(nm)
1(nm)≦dS(nm)≦100(nm)
1(nm)≦dD(nm)≦100(nm)
0.3(nm)≦d1(nm)≦10(nm)
0.3(nm)≦d2(nm)≦20(nm)
なお、この場合も、上述の領域1Sを通過する場合の抵抗RC1、及び領域1Dを通過する場合の抵抗RC3は、抵抗RC1<抵抗RC3であり、それぞれの好適な範囲は100〜100kΩである。
なお、QC3=QC1の直線上と、logQC3=−logQC1の直線上のMR比率が周囲よりも相対的に高くなっている。
なお、ここではソース電極2S及びドレイン電極2DはCoFeのような強磁性金属からなり、チャネル長(d)は3μm、半導体基板1Aの抵抗率は1Ω・cmとする。不純物添加は、δドープのイオン注入によって行い、活性化させる。イオン打ち込み量を1×1016/cm3から1×1020/cm3まで変えることで、界面抵抗QC1,QC3は10MΩから1Ωまで任意に変えることができる。
また、QC3=β×QC1とすると、βの大きさは界面抵抗の非対称性を示していることになる。イオン注入によれば非対称性係数βは10−6から106まで変動する。これは界面抵抗であるショットキ障壁の高さと空乏層の厚さが、イオン注入量で大きく変化するからである。また、イオン注入の場合と同様に、トンネル障壁層の厚みによってβを調整することができる。
なお、不純物の添加領域は、(a)ポテンシャル障壁層1S’,1D’が半導体である場合にはその内部領域、(b)ポテンシャル障壁層1S’,1D’と半導体基板1Aとの界面から半導体基板1Aの深部に向かう浅い領域、又は(c)双方(a),(b)の領域である。
半導体基板とポテンシャル障壁層1S’,1D’の界面からは、半導体基板界面との間のポテンシャル障壁を成す領域1S,1Dが半導体基板1A内に広がっている。
なお、本例では、(b)ポテンシャル障壁層の直下に不純物を添加しているとする。なお、(a)及び(c)の場合には、NS,NDはそれぞれの不純物添加領域内の濃度の平均値で与えられるものとする。また、ポテンシャル障壁層1S’,1D’としては、ZnOを採用し、ソース電極2S及びドレイン電極2Dとしてホイスラー合金(Co2MnSi:厚さ20nm)を採用した。
なお、ポテンシャル障壁層1S’,1D’の厚みは0.2nm〜20nmまで可変させることができるが、本例では、膜質が安定な0.6nm〜10nmである。なお、図7の実施例はZnOの膜厚と不純物ドープ量を両方独立に変化させている。ポテンシャル障壁層1S’,1D’の厚みd1、d2をソース側とドレイン側で独立に調整することで、QC1≧0.0001,QC3≧0.0001の領域でほぼ制限なく非対称性係数βと界面抵抗を変化させることができる。
なお、図中のバツ印は、上記MR比の最大値の1%未満のMR比しか得られない場合の界面抵抗QC1,QC3の組み合わせを示している。
各要素の材料及び寸法としては、以下のものを採用することができる。
(半導体基板1A)
半導体基板1Aの材料としては、SiやGeなどの半導体や、GaAsやInGaAsなどの化合物半導体を用いることができる。半導体基板1Aにおける、ソース電極2Sとドレイン電極2Dとの間の最短距離、すなわち、チャネル長(d)は、0.1μm以上100μm以下とすることが好ましい。このチャネル長(d)は、半導体基板1A内におけるスピン拡散長より短く設定する。本例の半導体基板1Aの材料はSi、チャネル長(d)は3μmとし、基板の抵抗率は1Ω・cmとする。半導体基板1Aの導電型はN型とするが、P型とすることもできる。
(ソース電極2S)
ソース電極2Sの材料としては、Co及びFeなどの遷移金属、CoFeなどの遷移金属合金、Co2MnSi、Co2MnGe、Co2FeAl及びCo2FeSiなどのホイスラー合金、Fe3Siなどの強磁性シリサイド、或いは、CrO2、Fe3O4、及び(LaSr)MnO3などのハーフメタルを用いることができる。本例のソース電極2Sの材料はCo2MnSi、電極の平面寸法は10μm×0.5μmとする。
ソース電極2Sの材料としては、Co及びFeなどの遷移金属、CoFeなどの遷移金属合金、Co2MnSi、Co2MnGe、Co2FeAl及びCo2FeSiなどのホイスラー合金、Fe3Siなどの強磁性シリサイド、或いは、CrO2、Fe3O4、及び(LaSr)MnO3などのハーフメタルを用いることができる。本例のソース電極2Sの材料はCo2MnSi、電極の平面寸法は10μm×0.5μmとする。
(ドレイン電極2D)
ドレイン電極2Dの材料としては、Co及びFeなどの遷移金属、CoFeなどの遷移金属合金、Co2MnSi、Co2MnGe、Co2FeAl及びCo2FeSiなどのホイスラー合金、Fe3Siなどの強磁性シリサイド、或いは、CrO2、Fe3O4、及び(LaSr)MnO3などのハーフメタルを用いることができる。本例のドレイン電極2Dの材料はCo2MnSi、電極の平面寸法は10μm×0.5μmとする。すなわち、ドレイン電極2Dには、ソース電極2Sの材料及び寸法と同じものを用いることができる。
ドレイン電極2Dの材料としては、Co及びFeなどの遷移金属、CoFeなどの遷移金属合金、Co2MnSi、Co2MnGe、Co2FeAl及びCo2FeSiなどのホイスラー合金、Fe3Siなどの強磁性シリサイド、或いは、CrO2、Fe3O4、及び(LaSr)MnO3などのハーフメタルを用いることができる。本例のドレイン電極2Dの材料はCo2MnSi、電極の平面寸法は10μm×0.5μmとする。すなわち、ドレイン電極2Dには、ソース電極2Sの材料及び寸法と同じものを用いることができる。
(ゲート絶縁膜3)
ゲート絶縁膜3としてはSiO2を用いることができる。ゲート絶縁膜3として、酸化物絶縁体の他、SiNなどを用いることも可能である。
(ゲート電極4)
ゲート電極4の材料は、導電体であれば特に限定されない。ゲート電極4の材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Al、Ni及びシリサイドのいずれか又はこれらの元素を含む合金、AuGeNiなどを用いることができる。
(添加不純物)
半導体基板1AをSiとする場合、N型の不純物としてP(リン)を用いることができる。その他の半導体の場合、これに対応する公知の不純物を利用することができる。半導体中の室温におけるキャリア濃度は、不純物濃度に等しいものとする。
(ポテンシャル障壁膜1S’,1D’)
ポテンシャル障壁膜1S’,1D’には、MgO、SiN、Al2O3、HfO2、ZnO等の絶縁膜を使用することができる。ZnOは半導体でもあり、N型キャリア濃度が1×1014/cm3〜1×1021/cm3のものが使用可能であり、必ずしもトンネル伝導でなくてもかまわない。また,TiO2やGaNなどの半導体も使用することができる。
次に、上述のシミュレーショングラフを得るために用いた導電率整合条件について、詳説しておく。
まず、説明に用いられるパラメータの定義は以下の通りである。なお、領域内においてパラメータの変動がある場合にはその平均値を以ってパラメータの値とするものとする。
・λN:半導体基板1A内のスピン拡散長
・λF:ソース電極2S及びドレイン電極2D内のスピン拡散長
・d:半導体基板1Aにおけるチャネル長
・RN:半導体基板1Aのスピン抵抗
・ρN:半導体基板1Aのチャネル抵抗率
・ρF:ソース電極2S及びドレイン電極2D内のチャネル抵抗率
・S:ソース/ドレイン間のチャネル断面積
・αC:一般的にポテンシャル障壁を与える領域内の分極率
・αC1:ソース電極2Sと半導体基板1Aとの間のポテンシャル障壁を与える領域1S内のスピン分極率
・αC3:ドレイン電極2Dと半導体基板1Aとの間のポテンシャル障壁を与える領域1D内のスピン分極率
・σ(up):磁性体内のアップスピン電子の伝導率
・σ(down):磁性体内のダウンスピン電子の伝導率
・σC(up):アップスピン電子のトンネル伝導率
・σC(down):ダウンスピン電子のトンネル伝導率
・αF:一般的な磁性体のスピン分極率
・αF1:ソース電極2Sのスピン分極率
・αF3:ドレイン電極2Dのスピン分極率
・QC:RNで規格化された界面抵抗
・QC1:RNで規格化された半導体基板1Aとソース電極2Sとの間の界面抵抗
・QC3:RNで規格化された半導体基板1Aとドレイン電極2Dとの間の界面抵抗
・RF:磁性体のスピン抵抗
・RF1:ソース電極2Sのスピン抵抗
・RF3:ドレイン電極2Dのスピン抵抗
・QF:RNで規格化された磁性体のスピン抵抗
・QF1:RNで規格化されたソース電極2Sのスピン抵抗
・QF3:RNで規格化されたドレイン電極2Dのスピン抵抗
・MR:磁気抵抗比(MR比)
・RC:障壁を与える領域1S又は1Dを通過する場合の抵抗(トンネル抵抗)
・RC1:領域1Sを通過する場合の抵抗
・RC3:領域1Dを通過する場合の抵抗
・λN:半導体基板1A内のスピン拡散長
・λF:ソース電極2S及びドレイン電極2D内のスピン拡散長
・d:半導体基板1Aにおけるチャネル長
・RN:半導体基板1Aのスピン抵抗
・ρN:半導体基板1Aのチャネル抵抗率
・ρF:ソース電極2S及びドレイン電極2D内のチャネル抵抗率
・S:ソース/ドレイン間のチャネル断面積
・αC:一般的にポテンシャル障壁を与える領域内の分極率
・αC1:ソース電極2Sと半導体基板1Aとの間のポテンシャル障壁を与える領域1S内のスピン分極率
・αC3:ドレイン電極2Dと半導体基板1Aとの間のポテンシャル障壁を与える領域1D内のスピン分極率
・σ(up):磁性体内のアップスピン電子の伝導率
・σ(down):磁性体内のダウンスピン電子の伝導率
・σC(up):アップスピン電子のトンネル伝導率
・σC(down):ダウンスピン電子のトンネル伝導率
・αF:一般的な磁性体のスピン分極率
・αF1:ソース電極2Sのスピン分極率
・αF3:ドレイン電極2Dのスピン分極率
・QC:RNで規格化された界面抵抗
・QC1:RNで規格化された半導体基板1Aとソース電極2Sとの間の界面抵抗
・QC3:RNで規格化された半導体基板1Aとドレイン電極2Dとの間の界面抵抗
・RF:磁性体のスピン抵抗
・RF1:ソース電極2Sのスピン抵抗
・RF3:ドレイン電極2Dのスピン抵抗
・QF:RNで規格化された磁性体のスピン抵抗
・QF1:RNで規格化されたソース電極2Sのスピン抵抗
・QF3:RNで規格化されたドレイン電極2Dのスピン抵抗
・MR:磁気抵抗比(MR比)
・RC:障壁を与える領域1S又は1Dを通過する場合の抵抗(トンネル抵抗)
・RC1:領域1Sを通過する場合の抵抗
・RC3:領域1Dを通過する場合の抵抗
なお、スピン抵抗とはスピン拡散長あたりの抵抗を1−αF 2で割ったものである。
また、後述の説明では、以下の数式を参照する。
式(2)〜(12)で与えられるスピン拡散理論モデルを、2つの界面で抵抗が異なる場合に適用する。なお、式(4)における抵抗率ρNは、デバイスを形成した後の半導体基板1Aのソース/ドレイン間の微分抵抗で与えられる。これらから得られる式(13)及び式(14)で示されるΔRは、ドレイン電極の磁化反転による抵抗変化の大きさを示している。この式では、スピン注入に関するパラメータと、スピン取り出し側のパラメータとが対称に現れている。スピン注入側の抵抗はスピン流をチャネルに導くため、高い方が大きなΔRを得ることができる。スピンの取り出し側は磁化の向きが、反平行時にスピン流を遮断するため、高い抵抗の方が大きなΔRを得ることができる。
このような抵抗変化は、磁化の向きの平行時と反平行時のスピン蓄積の差によることを考慮すれば、スピンの注入側はなるべくスピン流を流して蓄積をさせまいとし、取り出し側はスピン流を遮断して蓄積させようとしているという役割を担っており、これが結果的に大きな抵抗変化を生み出していると考えられる。
式(1)は、式(13)及び(14)で与えられている抵抗変化ΔRを、式(15)の分母で示される基準抵抗で割って、抵抗変化率(MR比)としたものである。トンネル磁気抵抗素子では、一般に、電極間の抵抗でMR比を規格化しているが、ここではチャネル抵抗を無視して界面抵抗を基準として規格化している。これは式の対称性をよくし、本質が読み取りやすいというメリット故であるが、実際の素子のチャネル長はスピン拡散長の数分の一以下であるという自明の条件から、実際の素子では界面抵抗で規格化しても整合条件はほとんど変わらない。MR比の最大値が得られる場合、上述の導電率整合条件が満たされる。
すなわち、式(1)MR比を満たすQC1及びQC3が、QC1=QC3の場合にMR比が最大(=100%)となるが、本発明は図7に示したように、MR比が最大値の1%以上を満たし、好ましくは10%以上を満たしている。スピンMOSFETにおけるソース電極2Sと半導体基板1Aの界面抵抗QC1と、ドレイン電極2Dと半導体基板1Aの界面抵抗QC3は本来異なっているが、上述のようにトンネル障壁層の厚みをドレイン側で厚くすることにより、ドレインにおける界面抵抗を大きくし、これらの界面抵抗を等しくすることができる。すなわち、QC1=QC3の場合にスピンデバイスの電気的な対称性が確保され、MR比が高くなる。QC1がQC3に一致していない場合もMR比の向上効果はあるため、QC1=QC3の場合のMR比の1%以上、好ましく10%以上を満たすようにQC1とQC3の関係が設定されていればMR比の向上効果がある。
換言すれば、ソース側の界面抵抗(=RN/2)=半導体基板内のスピン抵抗(=2λNρN/S)=ドレイン側の界面抵抗(=RN/2)の場合に、導電率が整合する。なお、QC3=β×QC1とすると、この直線の関数が双曲線QC1×QC3=1の値を満たす場合にMR比が極大値をとる。この双曲線上ではQC1=QC3の場合にMR比が極大となる。
図8は、非対称係数βが0.01〜100の場合に界面抵抗QC1を変化させたときのMR比のグラフである。図9は、図8に示したグラフを対数表示したグラフである。なお、ここでは、MR*=MR/(4×αC1×αC3)としている。d/λN=0.3である。すなわち、チャネル長はスピン拡散長の30%としている。βが10及び100ように、非対称性が高い場合には、MR比の極大値は小さくなっている。QC1=β−0.5の場合に、MR比は極大となる。この場合、QC3=β0.5となり、β=1のときにMR比の最大値が得られる。
図10は、d/λNが0.1〜10の場合に、非対称係数βを変化させたときのMR比のグラフである。
β=1のときにMR比の極大値が得られており、チャネル長dは短いほど大きなMR比が得られることが分かる。MR比のグラフから見るに、非対称性係数βは実用的使用できる範囲は0.01≦β≦100に限定され、好ましくは0.1≦β≦10の範囲であることが分かる。
図11は、ソース/ドレイン間の抵抗R(Ω)とMR比の具体的一例を示すグラフであり、これは、ρN=1Ωcm、S=10μm×0.5μm=5μm2、λN=10μm、RN=40kΩ、d=3μm、αC1=αC3=0.4(材料:CoFe)のグラフである。MR比は界面抵抗RCで規格化している。図5の構造において、半導体基板1AはN型とし、ソース電極2Sの直下の半導体基板内に不純物としてP(リン)をδドープでイオン注入し、ドレイン電極2Dの直下の半導体基板内にもP(リン)をδドープでイオン注入し、活性化させた場合を示している。本例のソース側の不純物濃度NS,ドレイン側の不純物濃度NDは共に1×1020/cm3である。
各電極2S,2Dと半導体基板1Aとの間の界面抵抗は、ポテンシャル障壁層のトンネル抵抗が支配している。ポテンシャル障壁層1S’,1D’はSiNからなり、厚さはそれぞれ0.1nm〜2nmとすることができる。なお、トンネル障壁層の厚みdS、dDはそれぞれ5nm、6nmであり、絶縁層の厚みd1、d2は、それぞれ0.3nm、1.5nmである。この場合、βは略1となる。同図では、βの値を変えた場合も示している。
図12は、図11の条件の非対称性係数βとMR比を示すグラフである。
これは、ρN=1Ωcm、S=10μm×0.5μm=5μm2、RN=40kΩ、αC1=αC3=0.4(材料:CoFe)のグラフである。MR比は界面抵抗RCで規格化している。Rcはソースとドレインの界面抵抗の和であり、絶縁膜とショットキーバリアのトンネル抵抗からなる。λN=10μm、d=3μmの場合には、d/λN=0.3となるが、同図ではd/λNの値を変えた場合も示している。その他の条件は図11と同一である。
次に、第2実施形態のFETについて説明する。
図13の(a)は、第2実施形態のFETの各要素を模式化したFETの図であり、図13(b)は、図13(a)に示した要素の各位置におけるエネルギーを示すエネルギーバンド図である。
図13は、図6に示したソース側の絶縁層を省略した構成を示しており、その他の構造は、図6に示したものと同一である。もちろん、本実施形態のFETにおいても、上述のdS<dDの関係は満たされている。また、本例の場合、上述の厚みd1=0と考えれば、d1<d2の関係も満たされている。
ソース電極2Sから注入された偏極スピンは、絶縁層を含まないポテンシャル障壁1Sをトンネルして、半導体基板1A内に流入する。また、この偏極スピンは、ポテンシャル障壁層1D’を含むポテンシャル障壁1Dをトンネルして、ドレイン電極2Dから取り出される。かかる点を除いて、第2実施形態のFETの動作は、第1実施形態と同一である。すなわち、ソース側のショットキ界面抵抗がすでにチャネルのスピン抵抗の値に近いとき、ソース側のトンネル膜挿入は省略することもできる。
なお、上記では、ゲート絶縁膜を用いたスピンMOSFETを示したが、ゲート絶縁膜を除いた接合型FET(JFET)などにも適用することが可能である。すなわち、本発明の半導体スピンデバイスとしては、スピン伝導が行われるものであれば、TMR素子などの磁気ヘッド素子やスピンMOSFET、スピン接合型FETが考えられる。上述のスピンFETは、ソースとドレインの間のMR比を高めることができるので、MRAMなどに利用した場合には、データの読み出し精度を向上させることができる。また、FETにおいてソース側のみに絶縁層を設けることも可能である。
1A・・・半導体基板、2S・・・ソース電極、4・・・ドレイン電極、2D・・・ドレイン電極。
Claims (4)
- 固定層からなる第1電極と、
フリー層からなる第2電極と、
前記第1及び第2電極が設けられた半導体領域と、
を備え、
前記第1電極と前記半導体領域との間に介在する第1トンネル障壁層の厚みdSと、前記第2電極と前記半導体領域との間に介在する第2トンネル障壁層の厚みdDは、以下の関係式:
dS<dD
を満たすことを特徴とする半導体スピンデバイス。 - 前記第1トンネル障壁層は第1絶縁層を有しており、
前記第2トンネル障壁層は第2絶縁層を有しており、
前記第1絶縁層の厚みd1と、第2絶縁層の厚みd2は、以下の関係式:
d1<d2
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の半導体スピンデバイス。 - 前記第1トンネル障壁層は前記半導体領域よりも広いエネルギーバンドギャップを有する第1半導体層を有しており、
前記第2トンネル障壁層は前記半導体領域よりも広いエネルギーバンドギャップを有する第2半導体層を有しており、
前記第1半導体層の厚みd1と、前記第2半導体層の厚みd2は、以下の関係式:
d1<d2
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の半導体スピンデバイス。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体スピンデバイスを有するスピンFETにおいて、
前記第1電極をソース電極とし、
前記第2電極をドレイン電極とし、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の前記半導体領域のポテンシャルを制御するゲート電極を備えることを特徴とするスピンFET。
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