JP2009194229A - 半導体発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化された半導体発光素子の実装が可能であり、かつ高温高湿下で安定して動作することができる半導体発光装置を提供する。
【解決手段】半導体発光装置100は、レーザ光を出射するVCSEL120と、VCSEL120を搭載するガラス基板140と、ガラス基板140上においてVCSEL120の周囲を封止する樹脂150とを含んでいる。VCSEL120のp側電極122は、透明電極142に接続され、樹脂150によって露出されたn側電極124は、ボンディングワイヤ160によってガラス基板上の配線パターン144に接続される。VCSEL120のレーザ光はガラス基板140を透過して外部へ出射される。
【選択図】図1
【解決手段】半導体発光装置100は、レーザ光を出射するVCSEL120と、VCSEL120を搭載するガラス基板140と、ガラス基板140上においてVCSEL120の周囲を封止する樹脂150とを含んでいる。VCSEL120のp側電極122は、透明電極142に接続され、樹脂150によって露出されたn側電極124は、ボンディングワイヤ160によってガラス基板上の配線パターン144に接続される。VCSEL120のレーザ光はガラス基板140を透過して外部へ出射される。
【選択図】図1
Description
本発明は、光情報処理あるいは光通信の光源として利用される半導体発光素子の実装および封止技術に関する。
光通信や光記録等の技術分野において、面発光型半導体レーザ(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser:以下VCSELと呼ぶ)の光源への関心が高まっている。これは、VCSELが端面レーザと比較してしきい値電流が低く、2次元アレイ化が容易等の特徴を持つためである。
図11は、従来の半導体発光装置の製造工程を示す図である。まず、図11(a)に示すように、基板10上にVCSEL12を搭載する。このとき、VCSEL12の裏面に形成されたn側電極は、基板10の上面に形成された第1の配線パターンに接続される。次に、VCSEL12の上面に形成されたp側電極は、ボンディングワイヤ14を介して、基板10の上面に形成された第2の配線パターンに電気的に接続される。
また、VCSEL12が小型である場合、ボンディングワイヤ14を接続すると、その荷重や応力により、VCSEL12が破損したり、VCSEL12が基板10から剥離してしまうことがある。そこで、図11(b)に示すように基板10上に紫外線硬化樹脂18を塗布し、平板16に仮接合されたVCSEL12を樹脂18内に圧入する。次いで、仮接合されていた平板16をVCSEL12から剥離し、VCSEL12の上面のp側電極と基板10の配線パターンとをボンディングワイヤ14により接続する。その後、紫外線硬化樹脂18を硬化させる。
VCSEL等の半導体発光素子を封止する技術として、特許文献1は、樹脂を半導体チップまたはサブマウントに塗布する第1のステップと、半導体チップおよびサブマウントが電気的に導通するように、かつ樹脂が表面を覆うように、半導体チップおよびサブマウントに圧力を加える第2のステップと、成膜、エッチング、パターニングおよび洗浄のうち少なくとも1つを半導体チップの裏面に施す第3のステップとを包含する半導体発光装置の製造方法を開示している。
特許文献2は、透光部を有するリードフレームと、光学面が透光部に臨みようにリードフレームに搭載される光学素子と、光学素子を封止する封止体とを含む半導体発光装置を開示している。発光素子の光路を除く領域に封止体を形成することで、光の利用効率の低下を防いでいる。
特許文献3は、凸面とその一部に至る配線層とが形成されたプラットホームと、光学的部分と電極とを有する光素子と、光ファイバとを含み、光素子は、電極が形成された面をプラットホームに向けて搭載され、配線層と電極とが凸面上で電気的に接続された光モジュールを開示している。
図12は、従来のVCSELの平面図である。VCSEL20は、基板上に、出射口22が形成された円柱状のポストPと、電極パッド24が形成されたパッド形成領域Fとを含んでいる。ポストPは、基板上の半導体層に形成された溝26によって規定され、溝26を含む半導体層の表面には、層間絶縁膜28が形成されている。ポストPの頂部には、p側電極30が形成され、p側電極30は、層間絶縁膜28のコンタクトホールを介して半導体層に接続されている。p側電極30はさらに、配線パターン32を介して電極パッド24に接続されている。
現在、典型的に使用されているVCSELの大きさは、およそ250μm×250μmであり、その厚さは、200μmである。今後はさらに小型化されたVCSELが必要とされており、そのサイズは、150μm×150μm、厚さは100μm以下が望ましい。しかしながら、電極パッド24は、金ワイヤ等をボンディングするために一定の面積を必要とするため、VCSELの発光側のサイズをこれ以上縮小することは困難である。他方、VCSELを小型化した場合、VCSELを搭載する基板との接着面積が減少し、VCSELと基板との接着力が低下し、ワイヤボンディングをするとき、その振動や応力の影響によりVCSELが基板から剥離しやすくなる。上記した図11(a)に示した方法では、VCSELを接着した後、そのままワイヤボンディングを行うが、VCSELの接着面積が大きい場合にはワイヤボンディングを行っても剥離することは稀だが、接着面積が小さくなるとVCSELがずれたり剥がれてしまう。
さらに、VCSELを高温高湿下で安定して動作させる場合には、可能な限り半導体を露出させないことが必要である。図11(b)に示した方法では、VCSELのボンディングをする表面を樹脂封止することができないので、VCSELの側面の半導体が一部露出し、密着性または機密性が不十分である。
本発明は、このような課題を解決するものであり、小型化された半導体発光素子の実装が可能であり、かつ高温高湿下で安定して動作することができる半導体発光装置を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体発光装置は、第1の主面側に発光部と第1の電極とが形成され、第1の主面側と対向する第2の主面側に第2の電極が形成され、前記第1および第2の電極間に電圧を印加することで前記発光部から光を出射する半導体発光素子と、表面に形成された第1の導電層を含み、前記半導体発光素子の前記第1の電極が前記第1の導電層に接続された光透過性の基板と、前記半導体発光素子の前記第2の電極の少なくとも一部が露出されるように、前記基板の表面上で前記半導体発光素子の周囲を封止する樹脂とを有する。
好ましくは前記基板の表面には、第1の導電層から電気的に絶縁された第2の導電層が形成され、第2の導電層は、前記第2の電極に電気的に接続される。好ましくは前記第2の導電層は、導電性ワイヤによって前記第2の電極の露出された領域に接続される。好ましくは第1の導電層は、光透過性である。好ましくは、前記樹脂は、少なくとも前記半導体発光素子の半導体部分をすべて覆うように前記半導体発光素子の周囲を封止する。好ましくは前記半導体発光素子の第1の主面側には、前記発光部の発光面よりも高さが高い接合領域が形成され、当該接合領域が前記第1の導電層に接続される。好ましくは、前記第2の電極は、半導体発光素子の第2の主面の全面に形成されている。半導体発光素子は、第1導電型の基板と、基板上に形成された第1導電型の第1の半導体反射膜と、第1の半導体反射膜上に形成された活性層と、活性層上に形成された第2導電型の第2の半導体反射膜とを含み、前記第1導電型の基板上には発光部を規定するポストが形成された面発光型半導体レーザ素子である。
本発明の半導体発光装置の製造方法は、一方の主面側に発光部と第1の電極とが形成され、前記一方の主面側と対向する第2の主面側に第2の電極が形成され、前記第1および第2の電極間に電圧を印加することで前記発光部から光を出射する半導体発光素子を用意するステップと、前記半導体発光素子の第1の電極を、光透過性基板の表面に形成された第1の導電層に接合するステップと、前記半導体発光素子の前記第2の電極の少なくとも一部が露出されるように、前記基板上で前記半導体発光素子の周囲を樹脂で封止するステップとを有する。
本発明によれば、半導体発光素子の第2の主面側には発光部が形成されておらず、第2の主面側の領域全体を第2の電極に割り当てることが可能となる。このため、半導体発光素子のサイズが小型化されても、第2の電極を必要以上に小さくしなくてもすみ、第2の電極を接続領域として有効に活用することができる。また、基板上において半導体発光素子の周囲を樹脂で固定することで、例えばボンディング時に第2の電極に衝撃や振動が与えられても、半導体発光素子がずれたり、基板から剥離することが抑制される。さらに、半導体発光素子の半導体部分を樹脂で完全に封止することで、半導体発光素子の機密性を向上し、半導体発光素子を高温高湿化において安定した動作させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。ここでは、半導体発光素子としてVCSELを用いた例を説明する。
図1(a)は、本発明の実施例に係る半導体発光装置の概略構成を示す断面図、図1(b)は、図1(a)から樹脂を取り除いた状態の半導体発光装置の平面図である。本実施例に係る半導体発光装置100は、レーザ光を出射するVCSEL120と、VCSEL120を搭載するガラス基板140と、ガラス基板140上においてVCSEL120の周囲を封止する樹脂150とを含んでいる。図中、矢印Sは、VCSEL120から出射されたレーザ光がガラス基板140を透過する様子を示している。
VCSEL120は、好ましくは150μm×150μのサイズ、厚さが100μmのチップを用いることができる。あるいは、これよりもサイズが小さく、薄いものであってもよい。VCSEL120は、レーザ光の発光部であるポストPを含み、ポストPの頂部すなわち発光面には、p側電極122が形成されている。また、発光面に対向する裏面には、n側電極124が形成されている。VCSEL120のp側電極122は、ガラス基板140上の透明電極142に接続される。n側電極124の一部は樹脂150によって露出され、露出された領域を利用してn側電極124とガラス基板140上の配線パターン144にボンディングワイヤ160によって接続される。樹脂150は、n側電極124の一部を露出させるが、VCSEL120の半導体部分は外部に露出されない。
さらに、後述するように、ポストPは、その周囲のp側電極122よりも幾分だけ低いため、VCSEL120がガラス基板140に接合されたとき、ポストPは、ガラス基板140から離間され、ポストPには外部からのストレス等が伝わらないようになっている。透明電極142またはp側電極122と、配線パターン144またはn側電極124に順方向の電流を印加することで、VCSEL120は、ポストPからレーザ光を出射する。
図2は、VCSEL120の典型的な構成を示す断面図である。VCSEL120は、n型のGaAs基板200の裏面にn側電極124を含み、基板200上に、n型のGaAsバッファ層202、n型のAlGaAs半導体多層膜からなる下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ型反射鏡)204、活性領域206、p型のAlAsの外縁を酸化させた領域208aを含む電流狭窄層208、p型のAlGaAs半導体多層膜からなる上部DBR210、p型のGaAsコンタクト層212を含む半導体層が形成されている。
積層された半導体層には、コンタクト層212から下部DBR204の一部に到達する深さのリング状の溝214が形成され、この溝214によりレーザ光を出射する円筒状のポストPと、ガラス基板140に接合される接合領域216とが規定されている。
溝214を含む半導体層の表面全体には、層間絶縁膜218が形成されている。ポストPの頂部には、層間絶縁膜218のコンタクトホールを介してコンタクト層212にオーミック接続されたp側電極122が形成されている。ポストPの頂部において、p側電極122の中央には、レーザ光の出射領域を規定する円形状の出射口220が形成されている。
接合領域216には、層間絶縁膜218上に段差形成層126が形成されている。ポストPの頂部に形成されたp側電極122は、溝214を介して段差形成層126上にまで延在している。これにより、接合領域216の表面は、ポストPの表面よりも段差形成層126の膜厚分だけ高くなっている。段差形成層126は、接合領域216の一部または全体をポストPの表面よりも高くするものであり、絶縁性材料に限られず、導電性材料であってもよい。例えば、段差形成層126は、層間絶縁膜218と同様のSiOx、または、p側電極122と同様のAuやAu/Tiであってもよい。
図3(a)は、VCSEL120の平面図である。図中、パッチングで示す領域は、VCSEL120の接合領域216の表面を示している。円柱状のポストPの頂部のp側電極122は、溝214に沿って形成された配線123を介して接合領域216上のp側電極を形成している。このように、本実施例のVCSEL120は、図12に示す従来のVCSEL20と異なり、ポストPの発光面側には、ボンディングワイヤを接続するための電極パッドを有していないことが理解される。
ガラス基板140は、VCSEL120を搭載する矩形状の平板であり、その表面には、図1(b)に示すように、L字型の透明電極142のパターンが蒸着されている。透明電極142は、例えば、ITO等の導電性薄膜パターンであり、VCSEL120のレーザ光を透過する。透明電極142は、VCSEL120の接合領域216の全面と接合できる大きさが好ましいが、必ずしもこれに限らず、接合領域216の一部と接合する大きさであっても良い。
透明電極142と離間して導電性材料からなる矩形状の配線パターン144が形成される。配線パターン144は、透明電極142と同一材料であってもよいし、それ以外のアルミニウム等の金属パターンであってもよい。透明電極142および配線パターン144は、VCSEL120のp側電極122およびn側電極124と接続されるとともに外部インターフェースとして利用される。また、ガラス基板140の出射面は、透明電極等が形成された面と平行としてもよいが、レーザ光の光学損出を防止したり出射領域を外部から保護するため、凹部を形成してもよい。
VCSEL120のp側電極122は、導電性接着剤等を介して透明電極142に接合され、n側電極124がボンディングワイヤ160により配線パターン144に電気的に接続されている。ボンディングワイヤ160には、例えば、約20μmの直径のAuワイヤーが使用される。n側電極124は、実質的にチップサイズと同等のサイズとすることができ、仮にチップが100μm×100μmであれば、ボンディング接続をするのに十分なn側電極124の露出領域を確保することができる。
樹脂150は、例えば、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂を用いられる。このような樹脂150は、VCSEL120を含むガラス基板140の全面に塗布され、その後、n側電極124を露出するように樹脂150の一部が除去され、熱や紫外線を照射して樹脂が硬化される。樹脂150は、VCSELの側面とn側電極124の一部を覆い、VCSELの半導体部分を外部へ露出しないことが望ましく、これにより、VCSELの機密性または密着性が向上し、高温高湿下において安定した動作が保証される。
樹脂150を硬化した後、ボンディングワイヤ160による接続を行うことで、VCSELの小型化によりVCSELとガラス基板との接着面積は減少し、接着強度は減少するが、その減少は、樹脂150によって補われる。さらに、ボンディングやその他の外部からの衝撃がガラス基板に与えられても、上記したように、VCSEL120のポストPは、そのような衝撃から保護される。
なお上記実施例では、図3(a)に示すように、ポストPの周囲全体の接合領域126をポストPよりも高くしたが、例えば、図3(b)に示すように、ポストPを中心とした3つの部分に段差形成層126を形成し、円柱状の突出した接合領域230を形成するようにしてもよい。さらに上記実施例では、VCSELの接合に透明電極142を用いたが、これは必ずしも透明であることを要しない。例えば、図3(c)に示すように、アルミニウムやその他の金属からなる非透明の配線パターン143に、ポストPに対応して開口143aを形成し、レーザ光をガラス基板に入射させるようにしてもよい。
次に、本発明の実施例に係る半導体発光装置の製造方法について図4および図5を参照して説明する。まず、図4(a)に示すように、p側電極122およびn側電極124が形成されたVCSEL120と、透明電極142および配線パターン144が形成されたガラス基板140とを用意する。次に、VCSEL120の発光面がガラス基板140に対向するように、VCSEL120の接合領域216のp側電極が透明電極142に接合される。これにより、オフセットされたVCSEL120のポストPは、透明電極142から離間された状態で密閉空間内に封止される。p側電極122と透明電極142の接合は、好ましくは熱処理により行われ、このとき、透明電極142の上面に融点の低い導電性薄膜、例えば、インジウム薄膜等を形成しておき、ITO/In/Auを低温接合してもよい。接合方法は、これに限らず、p側電極122と透明電極142との間に導電性粒子を含む樹脂を介在させてもよい。
次に、図4(b)に示すように、VCSEL120の全体を覆うようにガラス基板140上に樹脂150がポッティングされる。配線パターン144は、樹脂150によって覆われていても良いし、露出されていてもよい。
次に、図4(c)に示すように、樹脂150の一部を除去し、開口152を形成し、開口152によってVCSEL120のn側電極124の一部を露出させる。樹脂150の除去は、例えばドライエッチングまたはウエットエッチングにより実行され、必要であれば、樹脂150上にエッチング用のマスクを形成する。
次に、樹脂150に熱や紫外線を照射し、樹脂150を固化する。樹脂150は、VCSEL120の側面、n側電極124の一部、およびガラス基板140の表面の一部を覆い、VCSEL120は、その半導体部分を外部に露出しない状態でガラス基板140上に固定される。
次に、樹脂150の開口152によって露出されたn側電極124とガラス基板140上の配線パターン144間がボンディングワイヤ160により接続される。ボンディングの接続は一定面積を必要とするが、開口152によってn側電極124の表面を少なくとも50μm×50μm程度露出すればボンディングは十分に行い得る。また、ボンディングに際して、荷重や振動がn側電極124に与えられるが、VCSEL120は、その周囲を樹脂150により固定されているため、VCSEL120がガラス基板140から容易に剥離することはない。さらに、VCSEL120やガラス基板140への振動がポストPへ伝わることが抑制される。
本実施例では、ガラス基板140を平板としたが、ガラス基板140は、必ずしも平行平板に限らず、接合面に対向するレーザ光の出射面が、例えば、非球面形状であってもよい。これにより、VCSEL120からの光を収束させることができる。さらに、ガラス基板を他の光学部材に結合する場合には、結合に適した形状に加工するようにしてもよい。
また、ガラス基板以外にも、VCSEL120やその他の発光素子からの光に対して透過性の性質をもつ材料を基板に用いることができる。例えば、光透過性のセラミック基板や透明性ポリイミドであってもよい。
さらに上記実施例では、n側電極124と配線パターン144間の電気的接続にボンディングワイヤを使用したが、これに限らず、n側電極124と配線パターン144を接続する導電性ストリップ等の金属配線を用いても良い。
さらに上記実施例では、ボンディングワイヤ160が外部に露出しているが、図5に示すように、ボンディングワイヤ160を含む樹脂150上に樹脂152を再度形成し、ボンディングワイヤ160を覆うようにしてもよい。
さらに上記実施例では、単一のポストPが形成されたVCSEL120を例示したが、VCSEL120は、複数のポストを有するものであってもよい。さらに、ガラス基板上には、単一のVCSELを搭載する例を示したが、複数のVCSELを搭載するものであってもよい。
上記実施例は例示的なものであり、これによって本発明の範囲が限定的に解釈されるべきものではなく、本発明の構成要件を満足する範囲内で他の方法によっても実現可能であることは言うまでもない。
次に、本実施例の半導体発光装置を光モジュールとして光送信装置に適応したときの構成を示す。図6に示す光送信装置300は、上記実施例で説明した半導体発光装置100と、半導体発光装置100から出射されたレーザ光を伝送する通信用光ファイバ310を含んでいる。光ファイバ310の端面には、VCSELの光軸が光ファイバ310のコア312に整合されるように、半導体発光装置100が正確に位置決めされ、接合されている。光ファイバ310の端面は、半導体発光装置100が出射するレーザ光の一部が反射しないように、反射防止膜等がコートされている。
半導体発光装置100から出射されたレーザ光は、光ファイバ310のコア312に入射され、送信される。上記例では、半導体発光装置100は、光ファイバ310に直接的に接合されているが、これ以外にも、半導体発光装置100と光ファイバ310との間に、両凸レンズや平凸レンズ等の光学系を設け、光ファイバ310に入射するレーザ光を集光してもよい。レーザ光を集光することで、半導体発光装置100の位置精度が緩和される。
次に、本実施例の半導体発光装置を光センサに適応したときの構成を示す。光センサ320は、例えば、光学式マウス等に利用される。光センサ320は、レーザ光を出射する半導体発光装置100と、反射体322により反射されたレーザ光を受光する受光素子324を含んでいる。光学式マウスの受光素子324には、例えば、イメージセンサが使用され、反射体322の表面模様に関する画像データを出力する。光センサ320は、出力された画像データの差分情報に基づき、マウスの位置変化を検出することができる。
図8は、半導体発光装置を光源に利用した光伝送システムの一構成例を示す図である。光伝送システム600は、半導体発光装置100を含む光源610と、光源610から放出されたレーザ光の集光などを行う光学系620と、光学系620から出力されたレーザ光を受光する受光部630と、光源610の駆動を制御する制御部640とを有する。制御部640は、半導体発光装置100を駆動するための駆動パルス信号を光源610に供給する。光源610から放出された光は、光学系620を介し、光ファイバや空間伝送用の反射ミラーなどにより受光部630へ伝送される。受光部630は、受光した光をフォトディテクターなどによって検出する。
次に、光伝送システムに利用される光伝送装置の構成について説明する。図9は、光伝送装置の外観構成を示す図である。光伝送装置700は、ケース710、光信号送信/受信コネクタ接合部720、発光/受光素子730、電気信号ケーブル接合部740、電源入力部750、動作中を示すLED760、異常発生を示すLED770、DVIコネクタ780を有している。
光伝送装置700を用いた映像伝送システムを図10示す。これらの図において、映像伝送システム800は、映像信号発生装置810で発生された映像信号を、液晶ディスプレイなどの画像表示装置820に伝送するため、図9に示す光伝送装置を利用している。すなわち、映像伝送システム800は、映像信号発生装置810、画像表示装置820、DVI用電気ケーブル830、送信モジュール840、受信モジュール850、映像信号伝送光信号用コネクタ860、光ファイバ870、制御信号用電気ケーブルコネクタ880、電源アダプタ890、DVI用電気ケーブル900を含んでいる。
本発明に係る半導体発光装置は、光情報処理や光高速データ通信等の各分野で使用される光源に利用することができる。
100:半導体発光装置 120:VCSEL
122:p側電極 124:n側電極
126:段差形成層 140:ガラス基板
142:透明電極 144:配線パターン
150、170:樹脂 152:開口
160:ボンディングワイヤ
122:p側電極 124:n側電極
126:段差形成層 140:ガラス基板
142:透明電極 144:配線パターン
150、170:樹脂 152:開口
160:ボンディングワイヤ
Claims (13)
- 第1の主面側に発光部と第1の電極とが形成され、第1の主面側と対向する第2の主面側に第2の電極が形成され、前記第1および第2の電極間に電圧を印加することで前記発光部から光を出射する半導体発光素子と、
表面に形成された第1の導電層を含み、前記半導体発光素子の前記第1の電極が前記第1の導電層に接続された光透過性の基板と、
前記半導体発光素子の前記第2の電極の少なくとも一部が露出されるように、前記基板の表面上で前記半導体発光素子の周囲を封止する樹脂と、
を有する半導体発光装置。 - 前記基板の表面には、第1の導電層から電気的に絶縁された第2の導電層が形成され、第2の導電層は、前記第2の電極に電気的に接続される、請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記第2の導電層は、導電性ワイヤによって前記第2の電極の露出された領域に接続される、請求項2に記載の半導体発光装置。
- 前記第1の導電層は、光透過性である、請求項1または2に記載の半導体発光装置。
- 前記樹脂は、少なくとも前記半導体発光素子の半導体部分をすべて覆うように前記半導体発光素子の周囲を封止する、請求項1ないし4いずれか1つに記載の半導体発光装置。
- 前記半導体発光素子の第1の主面側には、前記発光部の発光面よりも高さが高い接合領域が形成され、当該接合領域が前記第1の導電層に接続される、請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記第2の電極は、半導体発光素子の第2の主面の全面に形成されている、請求項1ないし6いずれか1つに記載の半導体発光装置。
- 前記半導体発光素子は、第1導電型の基板と、基板上に形成された第1導電型の第1の半導体反射膜と、第1の半導体反射膜上に形成された活性層と、活性層上に形成された第2導電型の第2の半導体反射膜とを含み、前記第1導電型の基板上には発光部を規定するポストが形成された面発光型半導体レーザ素子である、請求項1ないし7いずれか1つに記載の半導体発光装置。
- 請求項1ないし8いずれか1つに記載の半導体発光装置と、前記半導体発光装置の基板に接続された光ファイバとを有する、光送信装置。
- 請求項1ないし7いずれか1つに記載の半導体発光装置と、前記半導体発光装置から出射された光を受光する受光素子とを含む、光センサ。
- 一方の主面側に発光部と第1の電極とが形成され、前記一方の主面側と対向する第2の主面側に第2の電極が形成され、前記第1および第2の電極間に電圧を印加することで前記発光部から光を出射する半導体発光素子を用意するステップと、
前記半導体発光素子の第1の電極を、光透過性基板の表面に形成された第1の導電層に接合するステップと、
前記半導体発光素子の前記第2の電極の少なくとも一部が露出されるように、前記基板上で前記半導体発光素子の周囲を樹脂で封止するステップと、
を有する、半導体発光装置の製造方法。 - 前記樹脂で封止するステップは、前記半導体発光素子を含む前記基板の表面上に樹脂を塗布するステップと、前記半導体発光素子の第2の電極の選択された領域上から樹脂を除去するステップとを含む、請求項11に記載の製造方法。
- 前記半導体発光装置の製造方法はさらに、選択的に露出された第2の電極と基板上に形成された第2の導電層をボンディングワイヤにより接続するステップを含む、請求項11または12に記載の半導体発光装置の製造方法。
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JP2008034958A JP2009194229A (ja) | 2008-02-15 | 2008-02-15 | 半導体発光装置およびその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024112018A1 (ko) * | 2022-11-21 | 2024-05-30 | 엘지이노텍 주식회사 | 메타 표면을 이용한 레이저 소자 및 vr 모듈 |
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2008
- 2008-02-15 JP JP2008034958A patent/JP2009194229A/ja active Pending
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