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JP2009194092A - 高圧二酸化炭素による被処理体の処理方法及び処理装置 - Google Patents

高圧二酸化炭素による被処理体の処理方法及び処理装置 Download PDF

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JP2009194092A
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Hiroshi Sugawara
広 菅原
Akira Suzuki
明 鈴木
Masahiko Tatsumi
雅彦 辰巳
Koki Ogura
幸喜 小椋
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Kansai Electric Power Co Inc
Organo Corp
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Kansai Electric Power Co Inc
Organo Corp
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

【課題】高圧二酸化炭素を用いた洗浄等の処理工程後、被処理体の表面が高い清浄度に維持される簡易な処理方法、及び処理装置を目的とする。
【解決手段】被処理体を保持、収納する高圧容器11に、フィルタ13を有する供給ライン20から、高圧二酸化炭素を供給する工程(1)と、前記高圧二酸化炭素により被処理体を処理する工程(2)と、高圧容器11内の高圧二酸化炭素を排出ライン30から排出する工程(3)とを含み、前記工程(1)及び/又は前記工程(3)のにおける高圧二酸化炭素の流量を特定の条件に調整する、高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。また、高圧容器11と供給ライン20と排出ライン30とを備え、供給ライン20及び/又は排出ライン30に、高圧二酸化炭素の流量を調整する流量調整手段40、50を有する処理装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧二酸化炭素による被処理体の処理方法及び処理装置に関する。
半導体デバイス等の製造においては、被処理体が微細構造を有していることから、製品の品質維持、歩留まり向上を達成するためには製造工程において被処理体を高度に清浄化する必要がある。被処理体の清浄方法としては、低粘度、かつ高拡散性であり、浸透力に優れ、汚れ成分を拡散しやすい点から、超臨界流体の利用が注目されている。なかでも、超臨界二酸化炭素は、自然界に多量に存在し、かつ臨界点(温度31℃、圧力7.4MPa)が比較的低いために取り扱いやすいという利点がある。
このような高圧二酸化炭素を用いる洗浄方法では、高度に集積化、微細化された被処理体を扱うため、洗浄液である高圧二酸化炭素に高い清浄度が求められる。そのため、超臨界二酸化炭素、又はその元となる液体二酸化炭素のような高圧二酸化炭素は、含まれる微粒子がフィルタによる濾過等の方法により除去されて清浄化される。
また、半導体をはじめとする電子部品製造工程に超臨界二酸化炭素を適用する場合、高清浄度の超臨界二酸化炭素が使用されることが重要であるが、それに加えて洗浄等の工程の前後及びその工程中においても、処理環境の清浄度が高いことが重要である。つまり、高清浄度の超臨界二酸化炭素をユースポイント(被処理体を保持、収納した高圧容器等)に供給する工程、処理(洗浄等)の工程、超臨界二酸化炭素を排出(被処理体を保持、収納した高圧容器等を減圧)する工程のいずれにおいても処理環境の汚染が起きないようにすることが重要である。
高圧二酸化炭素を用いて被洗浄物(被処理体)を洗浄する際に洗浄容器内への汚染物質の混入を防ぐ方法としては、例えば、被洗浄物を回転させながら高圧二酸化炭素による洗浄を行う方法が示されている(特許文献1)。
また、被洗浄物を洗浄する洗浄室と、前記洗浄室から供給される超臨界状態の洗浄媒質を気化する気化室と、前記気化室で気化された洗浄媒質を濾過するフィルタと、前記フィルタによる濾過後の洗浄媒質を冷却して液体状態とする冷却室と、前記液体状態の洗浄媒質を超臨界状態にして前記洗浄室に供給する供給手段とを備えた洗浄装置が示されている(特許文献2)。
また、被洗浄物を設置する洗浄槽の外側に、フィルタを有する循環手段を設け、前記洗浄槽の超臨界二酸化炭素を前記循環手段によりそのままの状態で循環させて濾過しながら洗浄を行う洗浄装置が示されている(特許文献3)。
特許第3460826号公報 特許第3017637号公報 特許第3457758号公報
しかし、特許文献1の方法では、洗浄後の被洗浄物の表面を高い清浄度に維持する効果が充分ではなかった。また、特許文献2の洗浄装置は、装置が非常に複雑になってしまう。また、特許文献3の洗浄装置では、洗浄後の被洗浄物の表面を高い清浄度に維持する効果が充分ではなかった。
そのため、簡易な方法で、洗浄等の処理工程後の被処理体の表面を高い清浄度に維持することのできる、高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法が望まれている。
そこで本発明は、高圧二酸化炭素を用いた洗浄等の処理工程後、被処理体の表面が高い清浄度に維持される簡易な処理方法、及び処理装置を目的とする。
本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法は、被処理体を保持、収納する高圧容器に、フィルタを有する供給ラインから、高圧二酸化炭素を前記フィルタにより濾過した後に供給する工程(1)と、前記高圧容器内で、前記工程(1)で供給した高圧二酸化炭素を用いて被処理体を処理する工程(2)と、前記工程(2)の後、前記高圧容器の前記高圧二酸化炭素を、前記高圧容器に設けられた排出ラインから排出する工程(3)とを含む被処理体の処理方法において、前記工程(1)の高圧二酸化炭素の供給及び/又は前記工程(3)の高圧二酸化炭素の排出における高圧二酸化炭素の流量を、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、徐々に変化させる、又は、流量が増加する方向に段階的に変化させることを特徴とする方法である。
また、本発明の処理方法は、前記高圧二酸化炭素が液体又は超臨界状態であることが好ましい。
また、前記高圧二酸化炭素の前記流量が質量流量であることが好ましい。
また、前記工程(1)において、高圧二酸化炭素の流量の調整を前記供給ラインに設けた流量調整手段により行うことが好ましい。
また、前記工程(1)において、前記供給ラインの流量調整手段による高圧二酸化炭素の流量の調整を前記フィルタの一次側で行うことが好ましい。
また、前記工程(1)において、前記フィルタ本体、又は前記フィルタの一次側を加熱することが好ましい。
また、前記工程(3)において、高圧二酸化炭素の流量の調整を前記排出ラインに設けた流量調整手段により行うことが好ましい。
また、前記工程(2)の少なくとも一部の過程において高圧二酸化炭素を定常的に流しながら被処理体を処理し、前記工程(1)及び/又は前記工程(3)における高圧二酸化炭素の最大流量を、前記工程(2)における前記流量以下とすることが好ましい。
また、本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理装置は、被処理体を保持、収納する高圧容器と、高圧二酸化炭素を濾過するフィルタを有し、前記高圧容器に前記高圧二酸化炭素を供給する供給ラインと、前記高圧容器内の高圧二酸化炭素を排出する排出ラインとを備え、前記供給ライン及び/又は前記排出ラインに、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、前記高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するか、又は流量が増加する方向に段階的に変化するように調整する流量調整手段を有する装置である。
また、本発明の装置は、前記供給ラインの流量調整手段が前記フィルタの一次側に設けられていることが好ましい。
また、前記フィルタ本体、又は前記フィルタの一次側を加熱する加熱手段を備えていることが好ましい。
本発明の処理方法によれば、高圧二酸化炭素を用いた洗浄等の処理工程後、被処理体の表面を高い清浄度に維持することができる。また、本発明の処理方法は、簡易な方法であるために有用である。
また、本発明の処理装置によれば、高圧二酸化炭素を用いた洗浄等の処理工程後、被処理体の表面が高い清浄度に維持される。
以下、本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法及び処理装置について詳細に説明する。
本発明の処理方法は、被処理体を保持、収納する高圧容器に高圧二酸化炭素を供給する工程(1)(昇圧過程)と、前記高圧二酸化炭素により被処理体を処理する工程(2)と、前記高圧容器から高圧二酸化炭素を排出する工程(3)(減圧過程)とを含む方法であり、前記工程(1)の高圧二酸化炭素の供給及び/又は前記工程(3)の高圧二酸化炭素の排出における高圧二酸化炭素の流量を、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、徐々に変化させる、又は流量が増加する方向に段階的に変化させることを特徴とする方法である。
また、本発明の処理装置は、被処理体を保持、収納する高圧容器と、高圧二酸化炭素を濾過するフィルタを有し、前記高圧容器に前記高圧二酸化炭素を供給する供給ラインと、前記高圧容器内の高圧二酸化炭素を排出する排出ラインとを備え、前記供給ライン及び/又は前記排出ラインに、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、前記高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するか、又は流量が増加する方向に段階的に変化するように調整する流量調整手段を有する装置である。
本発明における高圧二酸化炭素とは、圧力が1MPa以上の二酸化炭素である。また、高圧二酸化炭素の圧力は4MPa以上であることが好ましく、本発明は特に超臨界状態の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理が主な目的である点から、7.4MPa(臨界圧)以上であることがより好ましい。また、本発明では、高圧二酸化炭素は液体又は超臨界状態であることが好ましい。
高圧二酸化炭素中には、洗浄対象や用途に合わせて溶剤等を含有させていてもよい。通常、半導体デバイス等の製造工程では、ウエハや基盤等の処理体表面の汚染物を除去するために、溶剤等を添加した高圧二酸化炭素を使用することがある。
溶剤としては、例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられる。また、界面活性剤やエッチング剤、水素等のガスを含有させてもよい。
また、本発明においては、高圧二酸化炭素の流量を高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で変化させるが、前記所定の圧力とは、高圧二酸化炭素を供給する(工程(1)、昇圧過程)場合には特に限定されない。例えば、工程(2)において高圧二酸化炭素の供給及び排出を停止した状態で処理する場合は、工程(1)において、高圧容器の内圧が、用いる高圧二酸化炭素の同じ圧力となるまで供給すること等が挙げられる。また、高圧二酸化炭素を排出する(工程(3)、減圧過程)場合は、前記所定の圧力とは、高圧容器の内圧が大気圧となるまで排出することを意味する。
被処理体は、高圧二酸化炭素を用いて洗浄等の処理を行う対象のものであれば特に限定されず、例えば、半導体ウエハ等の基板等が挙げられる。
[第1実施形態]
本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理装置の一実施形態例を、図1に基づいて説明する。
(処理装置)
本実施形態の処理装置1は、高圧容器11と、高圧容器11に高圧二酸化炭素を供給する供給ライン20と、高圧容器11内の高圧二酸化炭素を排出する排出ライン30とを備えている。
供給ライン20は、高圧二酸化炭素源12(以下、高圧CO源12という)に連結されており、フィルタ13、及びフィルタ13を加熱する加熱手段14を備えている。また、高圧容器11に高圧二酸化炭素を供給する際に、高圧容器11の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、供給する高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するか、又は流量が増加する方向に段階的に変化するように調整する流量調整手段40がフィルタ13の一次側に設置されている。
本実施形態の流量調整手段40a(流量調整手段40)は、流量計41と流量調整弁42と制御装置43とを有する。
処理装置1の供給ライン20では、高圧CO源12と流量計41とが配管21で連結され、流量計41と流量調整弁42とが配管22で連結され、流量調整弁42とフィルタ13とが配管23で連結され、フィルタ13と高圧容器11とが配管24で連結されている。そして、フィルタ13に加熱手段14が設置されている。また、流量計41には制御装置43が設置されており、流量調整弁42を制御できるようになっている。
また、排出ライン30は保圧弁15を備えている。また、高圧容器11から高圧二酸化炭素を排出する際に、高圧容器11の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、排出する高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するか、又は流量が増加する方向に段階的に変化するように調整する流量調整手段50が設置されている。
本実施形態の流量調整手段50a(流量調整手段50)は、流量計51と流量調整弁52と制御装置53とを有する。
処理装置1の排出ライン30は、高圧容器11と流量調整弁52とが配管31で連結され、流量調整弁52と保圧弁15とが配管32で連結され、保圧弁15と流量計51とが配管33で連結されている。また、流量計51には配管34が接続されている。また、流量計51には制御装置53が設置されており、流量調整弁52を制御できるようになっている。
高圧容器11は、内部に半導体ウエハ等の被処理体を保持、収納することができ、内部に供給された高圧二酸化炭素により前記被処理体に対して洗浄等の処理が行えるものであればよく、例えば、超臨界二酸化炭素による処理を行う場合、耐圧性が7.4MPa(二酸化炭素の臨界圧)以上のステンレス製の高圧容器が挙げられる。
高圧CO源12は、特に限定されず、高圧二酸化炭素を収容できるものであればよい。高圧CO源12としては、例えば、高圧ガス用ボンベ、極低温容器、液化貯蔵槽等の従来公知のものが挙げられる。また、ポンプにより昇圧した高圧二酸化炭素をそのまま供給ライン20に供給するようにしてもよい。
また、高圧CO源12の代わりに高圧二酸化炭素の供給装置が連結されていてもよい。高圧二酸化炭素の供給装置としては、例えば、流体を臨界圧力以上にする加圧手段と臨界温度以上にする加熱手段とを備えた常時循環系を備え、該常時循環系から超臨界状態の高圧二酸化炭素をフィルタにより濾過した後に供給する装置等が挙げられる。
フィルタ13は、通常、高圧二酸化炭素の濾過に用いられるフィルタを用いることができ、例えば、GFT03W(商品名、日本精線(株)製、ガス中除粒子性能0.3μm)、GFD1N(商品名、日本精線(株)製、ガス中除粒子性能1μm)、UCS−MB−02VR−30HKフィルタ((株)ピュアロンジャパン製、ガス中除粒子性能0.01μm)等が挙げられる。
フィルタ13は、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度調整を容易にする点、エネルギー消費を低減する点から、保温手段が設けられていてもよい。
フィルタ13により、用いる高圧二酸化炭素に含まれる微粒子や、高圧容器11に供給する際に供給ライン20のフィルタ13の一次側で発生した微粒子を除去し、処理後の被処理体の清浄度を高度に保つことができる。
加熱手段14は、フィルタ13を加熱できるものであれば特に限定されず、例えば、二重管式熱交換器、電気炉、電気ヒータ等が挙げられる。加熱手段14がフィルタ13に直接設置されている場合等は、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度調整を容易にする点、エネルギー消費を低減する点等から、フィルタ13と共に保温手段により保温されていてもよい。
また、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度を正確に調整するために、フィルタ13には温度測定器を併設しておいてもよい。温度測定器は、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度を測定できるものであれば特に限定されず、フィルタ13の内温を測定するものであっても外温を測定するものであってもよく、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度を直接測定できるものであってもよい。また、フィルタ13近傍の配管(配管23もしくは配管24)の内温又は外温を測定するものであってもよい。温度測定器を設ける場合は、周りの環境温度の影響を避けるため、断熱材により覆われていることが好ましい。また、加熱手段14の調整は、自動であっても手動であってもよい。また、加熱手段14は、フィルタ13本体を加熱するものであっても、フィルタ13の一次側を加熱するものであってもよい。
加熱手段14により、フィルタ13本体又はフィルタ13の一次側を加熱することで、用いる高圧二酸化炭素に含まれる微粒子や、供給する際に供給ライン20のフィルタ13の一次側で発生した微粒子の除去効率が向上し、処理後の被処理体の清浄度を高度に保ちやすくなる。
流量調整手段40aにおける流量計41は、液体又は超臨界状態の高圧二酸化炭素の質量流量を測定できるものを用いることが好ましい。このような流量計41としては、例えば、コリオリ式マスフロメータ(MFM)等が挙げられる。また、流量調整弁42は、流量計41の測定値にしたがって流量を調整できるものであれば特に限定されないが、できるだけ清浄度の高いものを用いることが好ましい。制御装置43による制御は、自動であっても手動であってもよいが、流量調整弁42として、MFMの測定値に連動して調整できる自動弁を用いることが好ましい。
流量調整手段40aを設けることにより、高圧容器11に供給する高圧二酸化炭素の流量を精密に調整することが容易になる。
流量調整手段40aにより、高圧容器11に高圧二酸化炭素を供給する際、処理装置1内において微粒子が発生することを抑えることができ、処理後の被処理体を高い清浄度に維持できる。
本実施形態の流量調整手段40aは、供給ライン20のフィルタ13の一次側に設けられている。流量調整手段40aがフィルタ13の一次側に設けられることにより、高圧容器11に高圧二酸化炭素を供給する際にフィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の流量を精密に調整しやすくなる。これにより、フィルタ13本体又はフィルタ13の二次側から微粒子が発生することを抑え、処理後の被処理体を高い清浄度に維持しやすくなる。
本実施形態の流量調整手段50a(流量調整手段50)における流量計51は、流量調整手段40aの流量計41と同じものを使用できる。また、流量調整手段50aの流量調整弁52も流量調整手段40aの流量調整弁42と同じものを使用することができ、好ましい態様も同じである。また、流量調整手段50aの制御装置53も流量調整手段40aの制御装置43と同じものを使用することができる。
流量調整手段50aにより、高圧容器11から高圧二酸化炭素を排出する際、処理装置1内において微粒子が発生することを抑えることができ、処理後の被処理体を高い清浄度に維持できる。
保圧弁15は特に限定されず、バネで機械的に圧力保持を行う既存の保圧弁を使用することができる。
尚、本実施形態の処理装置1では、保圧弁15が流量計51と流量調整弁52の間に設置されているが、流量計51の二次側に保圧弁15が設置されていてもよい。
また、流量調整手段40aがフィルタ13の二次側に設けられていてもよく、フィルタ13の一次側と二次側の両方に設けられていてもよい。ただし、流量調整手段40aから発生する微粒子を除去するために、フィルタ13の一次側に流量調整手段40aが設けられていることが好ましい。
また、流量調整手段40aは、流量計41及び制御装置43を用いずに、流量調整弁42のみで構成されていてもよい。
(処理方法)
以下、本実施形態の処理装置1を用いた処理方法について説明する。
工程(1)(昇圧過程)では、ポンプによる昇圧等により高圧CO源12から高圧二酸化炭素が供給ライン20に供給され、フィルタ13で濾過された後に高圧容器11に供給される。このとき、流量調整手段40aにより、流量計41の測定値に応じて流量調整弁42の開度を調整し、高圧容器11の内圧が所定の圧力となるまでの少なくとも一部の過程で、高圧二酸化炭素の流量を徐々に変化させるか、又は、流量が増加する方向に段階的に変化させる(図4(a)〜(d)の工程(1))。流量調整手段40aを用いることにより、高圧容器11に供給する高圧二酸化炭素の流量を精密に調整しやすい。
具体的には、フィルタ13や高圧容器11に強い衝撃が加わって微粒子が発生しないように、流量調整弁42を少しずつ開けて、高圧二酸化炭素の流量を徐々に変化させる(図4(b)、(d)の工程(1))。また、同様にフィルタ13や高圧容器11に強い衝撃が加わって微粒子が発生しないような範囲内で、段階的に流量調整弁42を開けることにより高圧二酸化炭素の流量を、流量が増加する方向に段階的に変化させる(図4(a)、(c)の工程(1))。高圧二酸化炭素の流量の変化の度合いは、用いる高圧容器11やフィルタ13によっても異なるが、微粒子を発生させないためには流量の変化が緩やかであることが好ましい。
工程(1)において高圧容器11の内圧が所定の圧力となるまでの少なくとも一部の過程で、高圧二酸化炭素の流量を段階的に変化させる場合(図4(a)、(c))は、工程(1)に要する時間も考慮して行うことが好ましい。また、時間当たりに処理する被処理体の数を増加させるためには、フィルタ13等において微粒子が発生しない範囲内で流量は多い方が好ましい。
流量調整手段40aによる高圧二酸化炭素の流量の調整は、供給ライン20におけるフィルタ13の一次側であっても二次側であってもよいが、フィルタ13本体、又はフィルタ13の二次側における微粒子の発生を抑えやすい点から、フィルタ13の一次側であることが好ましい。
また、フィルタ13は、加熱手段14により加熱して、温度を30℃以上にしておくことが好ましく、50℃以上にしておくことがより好ましい。
フィルタ13を加熱し、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素の温度を上げることにより、フィルタ13を通過する高圧二酸化炭素に含まれる微粒子の除去性能が向上し、処理後の被処理体の清浄度を高度に維持しやすくなる。また、フィルタ13の温度が高すぎると、フィルタ13やその近傍の配管等が耐熱性を向上させるために肉厚になりすぎ、処理装置1が大型になりすぎる点や、気密シール性の点から、フィルタ13の温度は200℃以下にすることが好ましい。
工程(2)では、工程(1)において供給した高圧二酸化炭素により、高圧容器11内で被処理体を処理(洗浄等)する。工程(2)は、供給ライン20からの高圧二酸化炭素の供給を停止し、高圧容器11からの高圧二酸化炭素の排出も行わない状態で処理を行う方法(バッチ式、図4(a)、(b))であってもよく、高圧容器11に定常的に高圧二酸化炭素を流しながら処理を行う方法(連続式、図4(c)、(d))であってもよい。
工程(3)では、高圧容器11内の高圧二酸化炭素を排出ライン30から排出する。このとき、前述の工程(1)における流量調整と同様に、流量調整手段50aにより、流量計51の測定値に応じて流量調整弁52の開度を調整し、高圧容器11の内圧が大気圧になるまでの少なくとも一部の過程で、高圧二酸化炭素の流量を徐々に変化させるか(図4(b)、(d)の工程(3))、又は流量が増加する方向に段階的に変化させる(図4(a)、(c)の工程(3))。流量調整手段50aを用いることにより、高圧容器11から排出する高圧二酸化炭素の流量を精密に調整しやすい。
尚、保圧弁15は、連続的又は段階的に開いてもよく、一段階で開いてもよい。ただし、保圧弁15を開く際には、流量調整手段50aの流量調整弁52の開度が予め開きすぎないようして、流量が瞬間的にでも大きくならないようにしておく。
工程(3)において高圧容器11の内圧が所定の圧力となるまでの少なくとも一部の過程で、高圧二酸化炭素の流量を段階的に変化させる場合(図4(a)、(c)の工程(3))は、工程(3)に要する時間も考慮して行うことが好ましい。また、時間当たりに処理する被処理体の数を増加させるためには、フィルタ13等において微粒子が発生しない範囲内で流量は多い方が好ましい。
また、工程(2)の少なくとも一部の過程において高圧二酸化炭素を定常的に流しながら被処理体を処理する場合(連続式)には、工程(1)及び/又は工程(3)における最大流量(図4(c)、(d)の工程(1)、(3)の最大流量)を、工程(2)の少なくとも一部の過程における流量(図4(c)、(d)の工程(2)における流量。図4(c)、(d)では工程(2)における全過程において定常的に高圧二酸化炭素を流している。)以下とすることが好ましい。これにより、工程(1)〜(3)において高圧二酸化炭素の流量が急激に変化することを防ぎ、処理装置1内での微粒子の発生を抑えることができるため、処理後の被処理体の清浄度を高度に維持しやすくなる。
また、工程(1)における高圧二酸化炭素の供給、及び工程(3)における高圧二酸化炭素の排出は、特にその工程初期において、フィルタ13や高圧容器11等に大きな衝撃が加わらないように、流量の変化量(増加量)が小さくなるように調整することが好ましい。
[第2実施形態]
以下、本発明の供給方法及び供給装置の他の実施形態例を図2に基づいて説明する。ただし、図2に例示する処理装置2において処理装置1と同じものについては、同符号を付して説明を省略する。
(処理装置)
処理装置2は処理装置1と同じく、図2に示すように、高圧容器11と、高圧容器11に高圧二酸化炭素を供給する供給ライン20と、高圧容器11内の高圧二酸化炭素を排出する排出ライン30とを備えている。
供給ライン20は、高圧CO源12に連結されており、フィルタ13、及びフィルタ13を加熱する加熱手段14を備えている。また、フィルタ13の一次側に流量調整手段40として流量調整手段40bが設置されている。
流量調整手段40bとしては、キャピラリ、オリフィスが挙げられる。
また、流量調整手段40bがフィルタ13の二次側に設けられていてもよく、フィルタ13の一次側と二次側の両方に設けられていてもよい。
処理装置2の供給ライン20は、高圧CO源12とフィルタ13とが配管25で連結され、フィルタ13と高圧容器11とが配管26で連結されている。また、配管25には弁61が設置されており、弁61の両側でそれぞれ配管27、28に分岐しており、配管27、28にはそれぞれ弁62、63が設置されている。そして、弁62と弁63が流量調整手段40bで連結されている。また、フィルタ13には加熱手段14が設置されている。
また、排出ライン30は保圧弁15を備えている。また、保圧弁15の一次側に流量調整手段50として流量調整手段50bが設置されている。
本実施形態の流量調整手段50bとしては、キャピラリ、オリフィスが挙げられる。
処理装置2の排出ライン30は、高圧容器11と保圧弁15とが配管35で連結されており、配管35に弁64が設置されている。また、配管35は、弁64の両側で配管37、38にそれぞれ分岐しており、配管37、38にそれぞれ弁65、66が設置されている。
流量調整手段40、流量調整手段50としてキャピラリやオリフィスを用いれば、処理装置1と比較して精密な流量調整ではないものの、高圧二酸化炭素の供給時や排出時の流量変化を低くでき、高圧二酸化炭素が急激にフィルタ13を通過すること等を抑えることができる。このように、流量調整手段40、50としてキャピラリやオリフィスを用いれば、第1実施形態の流量調整手段40a、50aにより高圧二酸化炭素の流量を段階的に変化させる場合と同様の効果が得られるため、処理後の被処理体の清浄度を高く維持できる。また、キャピラリ又はオリフィスは安価で簡易である点で好ましい。
キャピラリ又はオリフィスを用いた場合は、その一次側と二次側の差圧及び流体条件に応じて、高圧二酸化炭素の流量が連続的に変化する。
また、高圧二酸化炭素の供給、排出における終期では、前記差圧が小さくなり、高圧二酸化炭素の流量が著しく小さくなる。このような状態となった場合、弁61、62、63(工程(1)の場合)、又は弁64、65、66(工程(3)の場合)を調整することにより、流量調整手段40b、50bを通過させないように迂回させてもよい。この切り替えの際には、高圧二酸化炭素の流量は段階的な変化を示すが、その圧力の変化は小さい。そのため、高圧二酸化炭素の流量は大きく変化しないので、微粒子の発生は抑えられる。
(処理方法)
以下、本実施形態の処理装置2を用いた処理方法について説明する。
工程(1)(昇圧過程)では、ポンプによる昇圧等により高圧CO源12から高圧二酸化炭素が供給ライン20に供給され、フィルタ13で濾過された後に高圧容器11に供給される。このとき、流量調整手段40bにより、高圧容器11の内圧が工程(2)に用いる高圧二酸化炭素の圧力と同じ、又はその付近の圧力になるまで、高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するように調整される。
工程(1)の高圧二酸化炭素の供給における、高圧二酸化炭素の流量は、フィルタ13や高圧容器11等に大きな衝撃が加わって微粒子が発生しないように、処理装置1を用いる場合と同様に調整することが好ましく、特に工程初期において、流量の変化量(増加量)が小さくなるように調整することが好ましい。
流量調整手段40bによる高圧二酸化炭素の流量の調整は、供給ライン20におけるフィルタ13の一次側であっても二次側であってもよいが、フィルタ13本体、又はフィルタ13の二次側における微粒子の発生を抑えやすい点から、フィルタ13の一次側であることが好ましい。
また、フィルタ13は、処理装置1の場合と同様に、加熱手段14により加熱して温度を調整しておくことが好ましい。
また、工程(2)も、処理装置1の場合と同様に行うことができる。
工程(3)では、高圧容器11内の高圧二酸化炭素を排出ライン30から排出する。このとき、流量調整手段50bにより、高圧容器11の内圧が大気圧と同じ、又はその付近の圧力になるまで、高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するように調整する。
工程(3)の高圧二酸化炭素の排出における、高圧二酸化炭素の流量は、フィルタ13や高圧容器11等に大きな衝撃が加わらないように、処理装置1を用いる場合と同様に調整することが好ましく、特に工程初期において、流量の変化量(増加量)が小さくなるように調整することが好ましい。
また、工程(2)の少なくとも一部の過程において高圧二酸化炭素を定常的に流しながら被処理体を処理する場合には、工程(1)及び/又は工程(3)における最大流量を、工程(2)の少なくとも一部の過程における流量以下とすることが好ましい(図4(f))。これにより、工程(1)〜(3)において高圧二酸化炭素の流量が急激に変化することを防ぎ、処理装置1内での微粒子の発生を抑えることができるため、処理後の被処理体の清浄度を高度に維持しやすくなる。尚、工程(2)においては、高圧二酸化炭素は弁61と弁64を通過させる。
以上のように、流量調整手段40、50としてキャピラリやオリフィスを用いても、第1実施形態における流量調整手段40a、50aを用いて高圧二酸化炭素の流量を段階的に変化させる場合と同様の効果が得られるため、処理後の被処理体の清浄度を高く維持できる。
以上説明した本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法及び処理装置によれば、高圧二酸化炭素を用いた洗浄等の処理工程後、被処理体の表面が高い清浄度に維持される。
従来では、高清浄度の二酸化炭素を用いて被処理体を処理しても、処理後の被処理体(主に表面)に多くの微粒子汚染が生じることがあった。これは、高圧二酸化炭素を供給する昇圧過程、高圧二酸化炭素を排出する減圧過程において、急激に高圧二酸化炭素が流れると、高密度の流体が急速・急激に流れることになるため、処理装置内の各箇所(弁、フィルタ、高圧容器等)において微粒子が発生していたことが要因であると考えられる。これらの微粒子の発生としては、装置内の各箇所に付着していた微粒子(フィルタにおいては補足していた微粒子も含む)の剥離・移送や、エロージョンによる新たな微粒子発生等が考えられる。
本発明では、高圧容器への高圧二酸化炭素の供給、高圧容器からの高圧二酸化炭素の排出の各工程において、高圧容器が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、高圧二酸化炭素の流量を、徐々に変化させるか、又は流量が増加する方向に段階的に変化させることで、装置内で微粒子が発生することを低減できる。そのため、処理後の被処理体の清浄度を高度に維持できると考えられる。
尚、本発明の処理装置は、図1及び図2に例示したものには限定されない。例えば、流量調整手段40として流量計41、流量調整弁42、及び制御装置43を用い、流量調整手段50としてキャピラリを用いるような処理装置としてもよく、流量調整手段40、50として、流量計及び流量調整弁と、キャピラリやオリフィスとを併用する処理装置としてもよい。
また、本発明の処理方法も前記処理装置を用いる方法には限定されない。例えば、高圧二酸化炭素の流量の調整を、工程(1)と工程(3)の両方で行っても、いずれかの工程のみで行ってもよい。ただし、被処理体に高圧二酸化炭素を直接供給する工程(1)で行うことが好ましく、更に処理後の被処理体の清浄度をより高度に維持できる点から工程(1)と工程(3)の両方で行うことが特に好ましい。また、工程(1)と工程(3)における流量の調整が異なっていても構わない。
また、前記処理装置のような流量調整手段を用いずに行う方法であっても構わない。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
本実施例で用いた処理装置3を図3に示す。
処理装置3の供給ライン20は、一次側から流量計41と流量調整弁42と制御装置43とを有する流量調整手段40a、及びフィルタ13(商品名:UCS−MB−02VR−30HKフィルタ、ガス中除粒子性能0.01μm、(株)ピュアロンジャパン製)がこの順に備えられている。また、フィルタ13の外周には加熱手段14(電気ヒーター)と熱伝対(温度測定器)が設置され、断熱材が巻かれており、フィルタ13を加熱できるようにした。
また、排出ライン30には保圧弁15が備えられている。
また、高圧容器11(内容積1L)には、内温を調整するための、恒温水槽71、恒温水循環ライン72、恒温水循環ポンプ73からなる恒温水循環装置70が設けられている。
また、供給ライン20の一次側には高圧二酸化炭素の供給装置100が備えられている。
供給装置100は、凝縮器102、二酸化炭素貯蔵室103、ポンプ104、加熱器105、フィルタ106(商品名:UCS−MB−02VR−30HKフィルタ、ガス中除粒子性能0.01μm、(株)ピュアロンジャパン製)、保圧弁107がこの順に環状に連結され、凝縮器102に接続されている二酸化炭素源101を有する循環ラインを有している。また、フィルタ106と保圧弁107との間から配管が分岐し、供給ライン20に向かってフィルタ108(商品名:RGF−EB−02VR−01フィルタ、ガス中除粒子性能0.1μm、(株)ピュアロンジャパン製)、微粒子測定手段109(第68回応用物理学会予稿集、No.2、6p-ZF-15、p.759に記載の光散乱式パーティクルカウンタ)がこの順に設置されている。供給装置100から供給される高圧二酸化炭素は、微粒子測定手段109により純水中PSL(単一粒径ポリスチレンラテックス)粒子相当径0.5μm以上の微粒子が存在しないことを確認した(10MPa、20℃、5g−CO/minの測定条件で、0.5μm以上の微粒子=0個/minを確認)。
[実施例1]
恒温水循環装置70の恒温水温度を60℃に設定することにより高圧容器11の温調をして(高圧容器11の内温は50〜55℃)、被処理体である6インチシリコンダミーウエハ(以下、単にウエハという)を高圧容器11内にセットして密閉した。その後、流量調整弁42を開き、高圧容器11内の内圧が10MPaに達するまで、高圧容器11に高圧二酸化炭素(供給装置100の保圧弁107における圧力は20MPa)を供給した。高圧二酸化炭素の流量条件は、5g−CO/minとした。
流量調整弁42を全閉状態から開きはじめるときは、流量が設定値(5g−CO/min)を大きく超えないように注意して十分にゆっくりと行った(開度を少しずつ上げた)。流量が設定値となったら、設定流量が保たれるように流量調整弁42の開度調整を適宜行った。高圧容器11内の内圧が10MPaに至達後、直ちに減圧してウエハを取り出し、クリーンなウエハケースに保管し、数日後にゴミ検査装置((株)トプコン製、WM−3)によりウエハ上の0.5μm以上の微粒子数を測定した(エッジカット10mm)。減圧は、流量調整弁42を全閉した後、保圧弁15をゆっくりと開くことにより行った。
[実施例2〜3]
高圧二酸化炭素を高圧容器11に供給する際の流量を20、40g−CO/minに変更した以外は、実施例1と同様にしてウエハの処理を行い、処理後のウエハ上の微粒子数の測定を行った。
[比較例1]
高圧二酸化炭素を高圧容器11に供給する際の流量を最大流量(流量計41の最大測定流量である300g−CO/minを超えていた。流量計41が測定できる流量範囲は2〜300g−CO/minである。)とし、流量調整手段40aの調整を行わずに瞬時に大流量を流した以外は、実施例1と同様にしてウエハの処理を行い、処理後のウエハ上の微粒子数の測定を行った。
実施例1〜3及び比較例1において、高圧二酸化炭素による処理後のウエハにおける微粒子数の測定結果を表1に示す。
Figure 2009194092
表1に示すように、本発明の処理方法である実施例1〜3では、処理後のウエハ上に検出された0.5μm以上の微粒子数が少なく、清浄度が高度に維持されていた。また、実施例1〜3を比較すると、検出された微粒子数は、高圧二酸化炭素の流量が最小のもの(5g−CO/min)で最も清浄度が高かった。
一方、供給時の高圧二酸化炭素の流量を調整していない比較例1では、供給ライン20上にフィルタ13を設けているにもかかわらず、ウエハ上に検出された微粒子数が多く、清浄度が実施例1〜3に比べて著しく劣っていた。
以上より、高圧二酸化炭素の流量を徐々に変化させることで処理後のウエハ上の微粒子数を大きく低減することができ、清浄度を高く維持できることがわかった。
本発明の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法及び処理装置は、簡易な方法で処理後の被処理体の清浄度を高度に維持できるため、半導体ウエハをはじめとする高度に微細化された被処理体表面の処理に好適に使用できる。
本発明の被処理体の処理装置の一実施形態例を示した概略図である。 本発明の被処理体の処理装置の他の実施形態例を示した概略図である。 本実施例で使用した処理装置を示した概略図である。 本発明の被処理体の処理方法における高圧二酸化炭素の流量変化の一例を示した図である。(a)〜(d)が第1の実施形態における例であり、(e)〜(f)が第2の実施形態における例である。また、(a)及び(b)並びに(e)がバッチ式であり、(c)及び(d)並びに(f)が連続式である。
符号の説明
1 処理装置 2 処理装置 11 高圧容器 13 フィルタ 14 加熱手段 20 供給ライン 30 排出ライン 40、40a、40b 流量調整手段 50、50a、50b 流量調整手段

Claims (11)

  1. 被処理体を保持、収納する高圧容器に、フィルタを有する供給ラインから、高圧二酸化炭素を前記フィルタにより濾過した後に供給する工程(1)と、
    前記高圧容器内で、前記工程(1)で供給した高圧二酸化炭素を用いて被処理体を処理する工程(2)と、
    前記工程(2)の後、前記高圧容器の前記高圧二酸化炭素を、前記高圧容器に設けられた排出ラインから排出する工程(3)とを含む被処理体の処理方法において、
    前記工程(1)の高圧二酸化炭素の供給及び/又は前記工程(3)の高圧二酸化炭素の排出における高圧二酸化炭素の流量を、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、徐々に変化させる、又は、流量が増加する方向に段階的に変化させることを特徴とする、高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  2. 前記高圧二酸化炭素が液体又は超臨界状態である、請求項1に記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  3. 前記高圧二酸化炭素の前記流量が質量流量である、請求項1又は2に記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  4. 前記工程(1)において、高圧二酸化炭素の流量の調整を前記供給ラインに設けた流量調整手段により行う、請求項1〜3のいずれかに記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  5. 前記工程(1)において、前記供給ラインの流量調整手段による高圧二酸化炭素の流量の調整を前記フィルタの一次側で行う、請求項4に記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  6. 前記工程(1)において、前記フィルタ本体、又は前記フィルタの一次側を加熱する、請求項1〜5のいずれかに記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  7. 前記工程(3)において、高圧二酸化炭素の流量の調整を前記排出ラインに設けた流量調整手段により行う、請求項1〜6のいずれかに記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  8. 前記工程(2)の少なくとも一部の過程において高圧二酸化炭素を定常的に流しながら被処理体を処理し、前記工程(1)及び/又は前記工程(3)における高圧二酸化炭素の最大流量を、前記工程(2)における前記流量以下とする、請求項1〜7のいずれかに記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理方法。
  9. 被処理体を保持、収納する高圧容器と、高圧二酸化炭素を濾過するフィルタを有し、前記高圧容器に前記高圧二酸化炭素を供給する供給ラインと、前記高圧容器内の高圧二酸化炭素を排出する排出ラインとを備え、
    前記供給ライン及び/又は前記排出ラインに、前記高圧容器の内圧が所定の圧力になるまでの少なくとも一部の過程で、前記高圧二酸化炭素の流量が徐々に変化するか、又は流量が増加する方向に段階的に変化するように調整する流量調整手段を有する、高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理装置。
  10. 前記供給ラインの流量調整手段が前記フィルタの一次側に設けられている、請求項9に記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理装置。
  11. 前記フィルタ本体、又は前記フィルタの一次側を加熱する加熱手段を備えた、請求項9又は10に記載の高圧二酸化炭素を用いた被処理体の処理装置。
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