JP2009175536A - 可変焦点液体レンズ及びそのレンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変形状液体レンズに用いられるパリレンは、比較的弾性率が大きく、焦点距離を大きく変化させる場合には、大きな駆動電圧が必要となっている。
【解決手段】基材の開口部でパリレン膜等の透明な封止薄膜と透明な樹脂薄膜とで液体を密封し、開口部またはその外周部で封止薄膜と樹脂薄膜を挟むように形成した電極への駆動電圧の印加により静電気力を発生させて、封止薄膜と樹脂薄膜を変形させて液体を開口の中央部に寄せ集めて、両凸レンズ形状に変形させることで焦点距離を大きく変化させる可変焦点液体レンズである。
【選択図】 図1
【解決手段】基材の開口部でパリレン膜等の透明な封止薄膜と透明な樹脂薄膜とで液体を密封し、開口部またはその外周部で封止薄膜と樹脂薄膜を挟むように形成した電極への駆動電圧の印加により静電気力を発生させて、封止薄膜と樹脂薄膜を変形させて液体を開口の中央部に寄せ集めて、両凸レンズ形状に変形させることで焦点距離を大きく変化させる可変焦点液体レンズである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小型の光学機器に用いられる可変焦点レンズとして、液体形状の変化により焦点距離を変化させる可変焦点液体レンズ及びそのレンズの製造方法に関する。
従来、ガラスにより形成されるレンズは、製造時に定められた固定焦点であり、焦点距離を変えるためには、コンバージョンレンズを組み入れたり、レンズを光軸方向に移動するズーミング動作させたりして、焦点を可変している。
近年、透明な液体を透明部材によりレンズ形状に封止し、液体の界面形状や外形の形状を変化させて焦点距離を変える可変焦点液体レンズが注目を集めている。この可変形状液体レンズは、例えば、屈折率の異なる2種の液体の界面形状を変化させる方式と、透明弾性膜で封止された液体の外形形状を変化させる方式が提案されている。これらのうち、空気層との境界の形状が変化する後者のほうが焦点距離を変化させる範囲を広く取ることができる。
このような弾性膜で液体を封止する方式の可変形状レンズとしては、例えば、特許文献1に開示された技術が知られている。この技術において、レンズは液体で満たされたチャンバで構成され、そのチャンバ内外に液体を出し入れする機構が必要であり、外部には液体を一時収納するスペースを確保する等、複雑な機構が必要となり、小型化には適していない。
これに対して、非特許文献1では、液体上に気相中の堆積によって弾性膜(パリレン)を形成することで、シンプルな構成で微細化が容易な可変形状液体レンズが提案されている。図10を参照して、この非特許文献1による変形状液体レンズについて説明する。
透明で平坦なガラス基板31上にITO膜よりなる透明電極32が形成され、その上層にシリコンオイルよりなる略半球形状の液滴(以下、液体と称する)33が形成される。この液体33の半球形状は表面張力によって維持されている。さらに、液体33を含む透明電極32上にパリレン膜34が堆積され、液体33を半球形状で封止する。つまり、液体33は平凸型のレンズ形状となっている。そのパリレン膜34の上層に透明性が得られる程度まで薄い金属電極35が形成されている。
透明で平坦なガラス基板31上にITO膜よりなる透明電極32が形成され、その上層にシリコンオイルよりなる略半球形状の液滴(以下、液体と称する)33が形成される。この液体33の半球形状は表面張力によって維持されている。さらに、液体33を含む透明電極32上にパリレン膜34が堆積され、液体33を半球形状で封止する。つまり、液体33は平凸型のレンズ形状となっている。そのパリレン膜34の上層に透明性が得られる程度まで薄い金属電極35が形成されている。
このように形成された可変形状レンズでは、透明電極32と金属電極35の間に電圧を印加すると、特に両者の距離が短い液体外周部において、強い静電気力が作用して、パリレン膜34の外周部がガラス基板31に引き寄せられる。このとき、シリコンオイルの体積はほとんど変化しないため、液体33はパリレン膜34の中心部に寄せ集められ、さらに盛り上がった形状となる。つまり、凸部の曲率半径が小さくなり、可変形状レンズの焦点距離は短くなるように変化する。この技術によれば、液体に気相中で薄膜を堆積して封止し、かつ両面に電極を形成するだけで、可変焦点レンズが形成される。この構成では複雑な駆動機構が不要であるため、小型化に適している。
特開2002−131513号公報
Binh-Khiem, Eiji Iwase, Kiyoshi Matsumoto, and Isao Shimoyama, "Electrically drive varifocal micro lens fabricated by depositing parylene directly on liquid", Proc. of MEMS 2007, p305○○○○
前述した非特許文献1による変形状液体レンズに用いられるパリレンは、薄膜材料としては比較的弾性率が大きいため、十分に変形させるには、大きな駆動用電圧が必要となる。従って、駆動電圧の低電圧化を実現するには、パリレンよりも弾性率の低い材料を用いることが効果的である。
しかし、現状において、液体上に低温度で堆積できる薄膜材料は限られており、一般的に知られている弾性率が小さな材料を安易に適用することは困難である。
本発明は、液体上に低温度で堆積できる薄膜材料によって形成され、電圧印加により変形する堆積膜を用いて、低駆動電圧により焦点距離を十分に変化させる構造を有する可変焦点液体レンズ及びそのレンズの製造方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は、貫通する開口を有する少なくとも表層の一部が第1の電極となる導電性領域を有する基材と、前記開口の一方を覆い、該開口の周囲で支持された可撓性を有する透明な第1の薄膜と、前記開口上方を含む前記第1の薄膜上に配置される透明な液体と、前記液体の上面を覆い、該液体を前記第1の薄膜とで封止するように堆積形成された可撓性を有する透明な第2の薄膜と、前記第2の薄膜上で、前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第2の電極と、を具備し、前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜が、前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧により作用する静電気力によって、前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜の前記開口の外周縁側から前記液体を狭窄して、前記開口の中央部で厚くなる両凸レンズ形状に変形する可変焦点液体レンズを提供する。
また、本発明の他の観点では、貫通する開口を有する基材と、前記開口の一方を覆い、該開口の周囲で支持された可撓性を有する透明な第1の薄膜と、前記第1の薄膜上で前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第3の電極と、前記第3の電極の外周部分を含む前記第1の薄膜上に配置された透明な液体と、前記液体の上面を覆い、該液体を前記第1の薄膜とで封止するように堆積形成された可撓性を有する透明な第2の薄膜と、前記第2の薄膜上で前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第4の電極と、を具備し、前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜が、前記第3の電極と前記第4の電極の間に印加された電圧により作用する静電気力によって、前記開口上の前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜の外周縁側から前記液体を狭窄して、前記開口の中央部で厚くなる両凸レンズ形状となるように変形することを特徴とする可変焦点液体レンズを提供する。
さらに、少なくとも表層の一部が第1の電極となる導電性領域を有し、レンズを形成する領域に開口を有する基材の表面上に可撓性を有する透明な第1の薄膜を形成する製造工程と、前記第1の薄膜上の、少なくとも前記基材の開口領域を含む所定の領域に透明な液体を凸形に滴下する製造工程と、前記液体を封止する第2の薄膜を堆積形成する製造工程と、前記第2の薄膜上の少なくとも前記液滴外周部を含む領域に第2の電極を形成する製造工程と、により形成されることを特徴とする可変焦点液体レンズの製造方法を提供する。
また、基材の表面上に可撓性を有する透明な第1の薄膜を形成した後に、該基材の裏面側から前記第1の薄膜が露出する開口を形成する工程と、前記第1の薄膜の、少なくとも前記開口の近傍領域に第1の電極となる導電性薄膜を形成する工程と、前記第1の薄膜上の、前記基材の開口領域を含む所定の領域に透明な液体を凸形に滴下する工程と、前記液体を封止する第2の薄膜を堆積形成する工程と、前記第2の薄膜上の少なくとも前記液体外周部を含む領域に第2の電極を形成する工程と、により形成されることを特徴とする可変焦点液体レンズの製造方法を提供する。
本発明によれば、液体上に低温度で堆積できる薄膜材料によって形成され、電圧印加により変形する堆積膜と、別の可撓性薄膜とで液体を挟持し、さらに基材上に開口部を設けて、これらの液体を挟持する薄膜への電圧の印加によって、液体を両凸形状に変形可能としたことで、低駆動電圧により焦点距離を十分に変化させる構造を有する可変焦点液体レンズ及びそのレンズの製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の可変焦点液体レンズに係る第1の実施形態の構成を示す断面図である。
図1は、本発明の可変焦点液体レンズに係る第1の実施形態の構成を示す断面図である。
この可変焦点液体レンズ1は、円形の開口2aを有する導電体よりなる基材2と、開口2aを塞ぐように形成される弾性(又は、可撓性)を有する透明な樹脂薄膜3と、開口2aの外周縁よりも大きい口径を有する撥油性薄膜4と、その口径内に盛り上がるように設けられたシリコンオイルよりなる液滴(以下、液体と称する)5と、液体5の表面を気密に覆うように堆積形成されたパリレン膜6と、パリレン膜6上に開口2aよりも僅かに小径な開口7aを有する金属薄膜、例えば金薄膜7により構成される。また、基材2と金薄膜7との間に直流電圧を印加するための駆動電源8が設けられている。
本実施形態における基材2は、通常は金属などの導電性材料を用いる。ただし、基材自体は絶縁性であっても、表面に導電性薄膜を被着するなどした構造で表面の電位を制御できる構成であればそれでも構わない。例えば、基材をシリコン半導体とし、その表面に導電性薄膜を成膜してもよい。樹脂薄膜3は、弾性を有する透明な膜であればよく、例えばシリコーン樹脂を用いる。また、開口2aの径は、液体5の直径すなわち、レンズの口径を規定する。
パリレン膜6は、既知な製造方法により形成されるものである。まず、大気下(大気圧下)において、パリレン材を例えば、抵抗加熱や電子ビーム加熱等を用いて175℃程度に加熱して気化(昇華)させる。さらに、690℃程度に加熱することでモノマーに熱分解し、それを雰囲気温度60℃の成膜室に送り込み、室内に装填された基板上で重合させることで堆積される。このパリレン膜6は、液体5上を含み撥油性薄膜4上に形成される。
このように構成された可変焦点液体レンズ1は、金属膜7と基材2との間に電圧を印加して静電気力を発生させると、パリレン膜6と樹脂薄膜3とが互いに吸引する作用が働き、可変焦点液体レンズの外周縁の間隔が縮まる。一方、液体5はほとんど体積変化しないため、この外周縁の間隔の縮小によってレンズ中央部が両側に凸型に突出するように大きく変形される。つまり、両側に凸型の変形を可能としたことにより、焦点距離を十分に変化させることができる。
次に、図2(a)乃至(d)及び図3(a)乃至(c)を参照して、本実施形態における可変焦点液体レンズの製造工程について説明する。
まず、図2(a)に示すように、円形の開口2aを有する基材2の表面上にシリコーン樹脂の透明な樹脂薄膜3を形成する。この形成には各種の方法が考えられるが、例えば基材2を樹脂薄膜3に押し付けて所定の温度で熱融着させる方法等が用いられる。この開口2aの径が、作成するレンズの、光が透過する口径を規定する。また、開口2aの形状、即ち、レンズの形状は、円形だけではなく、矩形、多角形、楕円又は三角等の種々の形状であってもよい。これらは、用途によって適宜選択される。尚、本実施形態では、レンズ形状は円形を例として説明している。
まず、図2(a)に示すように、円形の開口2aを有する基材2の表面上にシリコーン樹脂の透明な樹脂薄膜3を形成する。この形成には各種の方法が考えられるが、例えば基材2を樹脂薄膜3に押し付けて所定の温度で熱融着させる方法等が用いられる。この開口2aの径が、作成するレンズの、光が透過する口径を規定する。また、開口2aの形状、即ち、レンズの形状は、円形だけではなく、矩形、多角形、楕円又は三角等の種々の形状であってもよい。これらは、用途によって適宜選択される。尚、本実施形態では、レンズ形状は円形を例として説明している。
次に、図2(b)に示すように、まず樹脂薄膜3の表面における、開口2aと同心で、より大きい円形部以外の領域に選択的に撥油性薄膜4を形成する。この選択的な形成方法としては各種の方式が考えられるが、例えば基材2の表面全域に撥油性のSAM(self assembly monolayer)を形成した後で、撥油性薄膜を形成しない領域に紫外線を照射してその領域のSAMを除去する方法などが考えられる。本実施形態では、円形の開口2aの外周縁よりも外側即ち、開口2aよりも大きい径の開口4aを有するように撥油性薄膜4が形成されている。この開口4aから開口2aまでの樹脂薄膜3が露出する部分は、後述するパリレン膜6により静電気力によって、互いに吸引され、レンズを変形させるための領域5aとなる。
次に図2(c)に示すように、撥油性薄膜4の開口4aでシリコーン樹脂3が露出する領域上に、透明な液体例えば、シリコンオイルからなる液体5を凸形状になるように滴下する。 図2(d)に示すように、前述した製造工程により液体5の表面上に堆積されたパリレン膜6を形成する。
さらに、図3(a)に示すように、蒸着法やCDV法を用いて、電極となる金薄膜7を形成する。次に、図3(b)に示すように、レンズとなる領域(開口7a)を開口するように金薄膜7をエキシマレーザアブレーションによって選択的に除去する。
本実施形態では、金薄膜7の膜厚は、光が透過する5nm厚程度としている。従って、金薄膜7は、必要な光量を透過できる膜厚となっているため、必ずしも領域7aを開口する必要はない。勿論、この電極となる金薄膜は、パリレン膜6の変形による剥離やひび等の不具合が発生しないことも考慮され、膜厚や開口径が決定される。また、光が透過することができる導電材料であれば、金に限定されるものではなく、種々の金属や合金等を用いることができる。
この可変焦点液体レンズ1において、駆動電源8から金薄膜7と基材2の間に電圧が印加されると、これらが対向する領域5aに互いが引き寄せられる静電気力が作用する。このため、図3(c)に示すように、その領域5aにおける金属膜7と基材2の間隔が狭まり、パリレン膜6が基材2側に近付くように変形するため、液体5が開口2aの周囲から中心方向に押し出される。
液体5は非圧縮性で体積変化がないため、この押し出しにより、基材の無い開口2aの部分に液体5が寄せ集められ、開口2aの部分で対向するパリレン膜6とシリコーン樹脂膜3が離れるように変形し、互いの中央部分が突出して両凸レンズ形状となり、印加された電圧に応じて焦点距離が変化する。この時、パリレンの割線弾性係数は、2.4GPaから2.8GPa程度であるのに対して、シリコーン樹脂の割線弾性係数は、6Mpa程度であるため、弾性率はパリレン膜6よりもシリコーン樹脂膜3の方が小さいので、シリコーン樹脂膜3の方がより大きく凸形に変形する。
従って、この可変焦点液体レンズ1は、基材2側の方がより大きく凸形状に変形することになる。
本実施形態の可変焦点液体レンズ1は、両凸レンズに変形するため、基材に開口2aを設けずにパリレン膜のみを変形させた平凸レンズとしての構成と比較して、駆動電圧を30%以上低減できることが見込まれている。尚、駆動電圧の低減は、パリレン膜及びシリコーン樹脂膜の厚さや可変焦点液体レンズのサイズによって異なり、設計時に決定される。
以上説明したように、本実施形態によれば、可変焦点液体レンズ1の一方の面にパリレン膜等の封止膜を形成し、他方の面に透明な樹脂膜を形成し、また、基材のレンズ形成領域に開口部を設けた構成により、液体レンズが、両凸形状の変形が可能となる。
従って、比較的低電圧で小さな静電気力を発生させた場合であっても、全体として、より大きく変形することが可能となり、十分にレンズの焦点距離を変化させることが可能となる。また、封止膜よりも弾性率の小さな樹脂膜を使用すれば、さらに大きな変形が可能となる。従って、小さな駆動電圧で所望の焦点距離の変化を実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、金属により形成された基材2は、駆動電圧を印加するために封止膜上に形成された電極の対向電極として機能するため、電極を別途形成する必要はなく、より少ない製造工程で製作することができる。
また本実施形態は、液体5にシリコンオイルを用いているが、各種イオン流体などのように、減圧の気相中でのパリレン膜の成膜工程に対応できる蒸気圧の低い液体であり且つ、加圧による体積の変化が少ない材料であれば、適用することも可能である。
本実施形態では、パリレン膜に対向して配置される樹脂膜としてシリコーン樹脂を用いて説明したが、他にも、エポキシ、ポリウレタン等のパリレンよりも弾性率が低い材料を組み合わせた構成であっても同様の効果が得られる。実際の製造工程を考えると、液体上に形成できる封止膜としての可撓性薄膜の材料は限定される。例えばシリコーン樹脂のような低弾性率の薄膜を液体上に形成することは非常に困難である。従って、本実施形態のように、液体形成に先立って基材の開口部上に形成される樹脂膜に低弾性率の材料を適用することは駆動電圧の低減を図る上で特に好ましい。
本実施形態の可変焦点液体レンズ1は、構造が比較的簡易であるため、その外形はレンズの有効径に対してあまり大きくなることはない。従って、焦点調節機構等を組み込む際に、撮像装置の光学系を別体のアクチュエータによって駆動する方式と比較すると、特に光軸に鉛直な面方向におけるサイズを著しく縮小することができる。この特徴は、内視鏡のように径方向のサイズ縮小が望まれる用途に対して特に好適である。
次に、本発明に係る第2実施形態の可変焦点液体レンズについて説明する。
図4は、第2の実施形態の可変焦点液体レンズの構成を示す断面図である。
この可変焦点液体レンズ10は、円形の開口11aを有する半導体基材11と、半導体基材11の表裏面に形成されたシリコン窒化膜12,13と、開口11aを塞ぐように形成される弾性を有する透明な樹脂薄膜14と、樹脂薄膜14上に形成され、開口11aと同等以下の径でレンズの口径となる開口15aを有する金属薄膜例えばアルミ薄膜15と、開口11aと同等な径の開口を有する撥油性薄膜16と、その径内に盛り上がるように設けられたシリコンオイルよりなる液体17と、液体17の表面を気密に覆うように堆積形成されたパリレン膜18と、パリレン膜18上に開口15aよりも僅かに小径な開口19aを有する接地電位の金属薄膜、例えば金薄膜19と、により構成される。さらに、金属薄膜15に電気的に接続するコンタクト電極21が形成され、このコンタクト電極21と、金薄膜19との間に電圧を印加するための駆動電源22が設けられている。
図4は、第2の実施形態の可変焦点液体レンズの構成を示す断面図である。
この可変焦点液体レンズ10は、円形の開口11aを有する半導体基材11と、半導体基材11の表裏面に形成されたシリコン窒化膜12,13と、開口11aを塞ぐように形成される弾性を有する透明な樹脂薄膜14と、樹脂薄膜14上に形成され、開口11aと同等以下の径でレンズの口径となる開口15aを有する金属薄膜例えばアルミ薄膜15と、開口11aと同等な径の開口を有する撥油性薄膜16と、その径内に盛り上がるように設けられたシリコンオイルよりなる液体17と、液体17の表面を気密に覆うように堆積形成されたパリレン膜18と、パリレン膜18上に開口15aよりも僅かに小径な開口19aを有する接地電位の金属薄膜、例えば金薄膜19と、により構成される。さらに、金属薄膜15に電気的に接続するコンタクト電極21が形成され、このコンタクト電極21と、金薄膜19との間に電圧を印加するための駆動電源22が設けられている。
次に、図5(a)乃至(d)及び図6(a)乃至(c)及び図7(a)乃至(d)を参照して、本実施形態における可変焦点液体レンズの製造工程について説明する。
まず、図5(a)に示すように、シリコン基材11の表裏面にシリコン窒化膜12,13を形成する。この裏面側のシリコン窒化膜12には、一般的な半導体製造工程に用いられるフォトリソグラフィー技術によって開口12aが形成される。次に、スピンコート法を用いてシリコン窒化膜13上にシリコーン樹脂薄膜14を形成する。
まず、図5(a)に示すように、シリコン基材11の表裏面にシリコン窒化膜12,13を形成する。この裏面側のシリコン窒化膜12には、一般的な半導体製造工程に用いられるフォトリソグラフィー技術によって開口12aが形成される。次に、スピンコート法を用いてシリコン窒化膜13上にシリコーン樹脂薄膜14を形成する。
次に、図5(b)に示すように、シリコーン樹脂薄膜14上に蒸着法又はスパッタ法等を用いて、例えばアルミニウムからなる金属薄膜15を形成し、レジストマスクを用いたエッチングにより、中心が開口12aの中心と重なり、開口12aよりも小径でレンズの径を規定する領域の、アルミニウム薄膜を除去することで開口15aが形成される。ここで金属薄膜15は、静電力を発生させるための下部電極として機能する。
次に、図5(c)に示すように、表裏で開口12aと一致する開口16a以外の領域に撥油性薄膜16を形成し、さらに図5(d)に示すように、開口16aに透明な液体例えば、シリコンオイルからなる液体17を凸形状になるように滴下する。 引き続き、図6(a)に示すように、前述した第1の実施形態と同様な手法により、液体17の表面上に堆積されたパリレン膜18形成する。
さらに、図6(b)に示すように、パリレン膜18及び撥油性薄膜16の一部領域を除去し、開口18aから下層の金属薄膜15を露出する。
図6(c)に示すように、基材2の全面上に蒸着やスパッタ法を用いて、電極となる金薄膜19を形成する。次に、図7(a)に示すように、レンズとなる開口19aを形成するために金薄膜19をエキシマレーザアブレーションによって選択的に除去する。また、コンタクト電極21をアイランド状にするために、電極21の周囲に輪帯状の開口19bを設けるため、同様にエキシマレーザアブレーションによって金薄膜19を選択的に除去する。
図6(c)に示すように、基材2の全面上に蒸着やスパッタ法を用いて、電極となる金薄膜19を形成する。次に、図7(a)に示すように、レンズとなる開口19aを形成するために金薄膜19をエキシマレーザアブレーションによって選択的に除去する。また、コンタクト電極21をアイランド状にするために、電極21の周囲に輪帯状の開口19bを設けるため、同様にエキシマレーザアブレーションによって金薄膜19を選択的に除去する。
尚、本実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様に、金薄膜7の膜厚は、光が透過する5nm厚程度としている。従って、金薄膜19は、必要な光量を透過できる膜厚となっているため、必ずしも開口19aを開口する必要はない。勿論、この金薄膜19に限定されるものではなく、必要量の光が透過することができ、パリレン膜18の変形による剥離やひび等の不具合が発生しない導電材料であれば、金に限定されるものではなく、種々の金属や合金等を用いることができる。
次に、図7(b)に示すように、シリコン窒化膜12をマスクとして、シリコン窒化膜13の表面が露出するまでシリコン基材11を異方性エッチングによって除去し、開口11aを形成する。さらに、図7(c)に示すように、開口11a内のシリコン窒化膜13をエッチングにより除去し、開口11aの領域でシリコーン樹脂14を露出させる。さらに図7(d)に示すように、コンタクト電極21と、金薄膜19との間に電圧を印加するための配線と駆動電源22が設けられている。
次に、図8には、図4に示した断面構造の可変焦点液体レンズ10を上方から見た外観構成を示し、図9には、複数の可変焦点液体レンズが配列された外観構成を示す図である。
可変焦点液体レンズ10は、レンズの入光窓となる領域を開口19aと、コンタクト電極21を周囲から電気的に独立させるための開口19bとが設けられている。これらの開口19a,19bの領域は、金薄膜19が除去されている。また、破線は、シリコーン樹脂14とパリレン膜18とに封止されている液体17の外周縁を示している。尚、コンタクト電極21の形状は、矩形に限定されるものではなく、円形や楕円等適宜設計に従って形成すればよい。
可変焦点液体レンズ10は、レンズの入光窓となる領域を開口19aと、コンタクト電極21を周囲から電気的に独立させるための開口19bとが設けられている。これらの開口19a,19bの領域は、金薄膜19が除去されている。また、破線は、シリコーン樹脂14とパリレン膜18とに封止されている液体17の外周縁を示している。尚、コンタクト電極21の形状は、矩形に限定されるものではなく、円形や楕円等適宜設計に従って形成すればよい。
この可変焦点液体レンズ1において、駆動電源22から金薄膜19とコンタクト電極21との間に電圧が印加されると、液体17を挟んで対向する金属薄膜15と金薄膜19との薄膜間に互いが引き寄せられる静電気力が発生する。この静電気力により、金属薄膜15と金薄膜19は離間した状態から近づき、これらの間にある液体17をレンズの中央側に押し出すように狭窄する。液体17は非圧縮性で体積変化がないため、この押し出しにより、開口11aの金属薄膜15と金薄膜19のない部分に液体17が寄せ集められ、対向するパリレン膜18とシリコーン樹脂膜14が離れるように変形し、互いの中央部分が突出して両凸レンズ形状となる。この変形により、図7(c)に示す平凸レンズの形状から図7(d)に示すような、より焦点距離の小さな両凸レンズ形状に変形するため、レンズとしての焦点距離をさらに短くできる。
以上説明したように、第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様に、共に弾性を有するパリレン膜等の封止膜と樹脂膜とで、レンズとして機能する液体を挟み込むように密閉し、かつ基材のレンズ形成領域に開口部を設けた構造を成している。そのため、液体レンズが、両凸形状の変形が可能となる。このため、比較的小さな電圧で静電気力を発生させた場合であっても、樹脂膜が大きく変形してレンズの焦点距離を所望の値に大きく変化させることができる。また、樹脂膜として、封止膜に比べて弾性率が小さく、封止膜よりも大きく変形する材料を用いれば、さらに小さな駆動電圧で静電気力を発生させた場合にも、大きな変形が可能となる。
本実施形態では、シリコン基板を基材として用いており、半導体製造技術による成膜やエッチングを用いての製作可能であり、加工精度の高さや微小化に好適している。さらに、300mmウエハ等の大きいサイズのシリコン基板を基材に用いて、一括して多数の可変焦点レンズを形成することができる。
また、本実施形態では、基材として、裏面にシリコン窒化膜を形成したシリコン基板を用いたが、これに限定されるものではなく、絶縁体又は誘電体等を用いたとしても、半導体製造技術を用いて、前述した第1の実施形態と同等な可変焦点液体レンズを形成することができる。例えば、基材には、セラミックス基材やガラス基材等を用いることができる。
図9に示すように、多数の可変焦点液体レンズ1をマトリックスに配置した可変焦点レンズアレイ23においても、それぞれの可変焦点液体レンズ1を均一な性能で形成することができる。尚、図9には、各可変焦点液体レンズに接続される駆動用の配線は図示が省略されている。
本実施形態は、半導体技術を利用しているため、形成時のマスクの設計を変更するだけでレンズの口径だけでなく、前述したマトリックス配置の他にも、(1)後列の配置が徐々にずれた配置、(2)列毎に互い違いにずれた配置、(3)粗密な配置又は、(4)ある領域には集合して形成し、ある領域には形成されていない等、用途に応じて自由な配置を設計し製造することができる。
以上説明したように、本発明は、封止膜と、透明樹脂薄膜を対向させて液体を密封し、かつレンズ形成領域に開口部を設けた構成であり、両凸形状に変形可能としたことにより、比較的低電圧比較的小さな電圧で静電気力を発生させた場合であっても、樹脂膜側も変形することにより、全体として大きく変形してレンズの焦点距離を所望の値に変化させることができる。
また、樹脂膜として、封止膜に比べて弾性率が小さく、封止膜よりも大きく変形する材料を用いれば、さらに小さな駆動電圧で静電気力を発生させた場合にも、大きな変形が可能となる。例えば、周囲に形成した電極に封止膜であるパリレンを十分に変形させるのに至らない駆動用電圧が印加されたとしても、パリレンよりも弾性率が小さい樹脂(例えばシリコーン樹脂など)が、パリレンによる変形以上に変形した両凸レンズ形状となり、低駆動電圧により焦点距離を十分な変化させる構造を有する可変焦点液体レンズを提供することができる。
1…可変焦点液体レンズ、2…基材、2a,7a…開口、3…樹脂薄膜、4…撥油性薄膜、5…液体、5a…開口、6…パリレン膜、7…金薄膜、8…駆動電源。
Claims (6)
- 貫通する開口を有する少なくとも表層の一部が第1の電極となる導電性領域を有する基材と、
前記開口の一方を覆い、該開口の周囲で支持された可撓性を有する透明な第1の薄膜と、
前記開口上方を含む前記第1の薄膜上に配置される透明な液体と、
前記液体の上面を覆い、該液体を前記第1の薄膜とで封止するように堆積形成された可撓性を有する透明な第2の薄膜と、
前記第2の薄膜上で前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第2の電極と、を具備し、
前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜が、前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧により作用する静電気力によって、前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜の前記開口の外周縁側から前記液体を狭窄して、前記開口の中央部で厚くなる両凸レンズ形状となるように変形することを特徴とする可変焦点液体レンズ。 - 貫通する開口を有する基材と、
前記開口の一方を覆い、該開口の周囲で支持された可撓性を有する透明な第1の薄膜と、
前記第1の薄膜上で前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第1の電極と、
前記第1の電極の外周部分を含む前記第1の薄膜上に配置された透明な液体と、
前記液体の上面を覆い、該液体を前記第1の薄膜とで封止するように堆積形成された可撓性を有する透明な第2の薄膜と、
前記第2の薄膜上で前記開口の外周縁に沿って開口内側に掛かるように形成された第2の電極と、を具備し、
前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜が、前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧により作用する静電気力によって、前記開口上の前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜の外周縁側から前記液体を狭窄して、前記開口の中央部で厚くなる両凸レンズ形状となるように変形することを特徴とする可変焦点液体レンズ。 - 前記可変焦点液体レンズにおいて、
前記第1の薄膜の弾性率が、前記第2の薄膜の弾性率よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の可変焦点液体レンズ。 - 前記基材には、複数の前記可変焦点液体レンズが配列されて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変焦点液体レンズ。
- 少なくとも表層の一部が第1の電極となる導電性領域を有し、レンズを形成する領域に開口を有する基材の表面上に可撓性を有する透明な第1の薄膜を形成する製造工程と、
前記第1の薄膜上の、少なくとも前記基材の開口領域を含む所定の領域に透明な液体を凸形に滴下する製造工程と、
前記液体を封止する第2の薄膜を堆積形成する製造工程と、
前記第2の薄膜上の少なくとも前記液滴外周部を含む領域に第2の電極を形成する製造工程と、
により形成されることを特徴とする可変焦点液体レンズの製造方法。 - 基材の表面上に可撓性を有する透明な第1の薄膜を形成した後に、該基材の裏面側から 前記第1の薄膜が露出する開口を形成する工程と、
前記第1の薄膜の、少なくとも前記開口の近傍領域に第1の電極となる導電性薄膜を形成する工程と、
前記第1の薄膜上の、前記基材の開口領域を含む所定の領域に透明な液体を凸形に滴下する工程と、
前記液体を封止する第2の薄膜を堆積形成する工程と、
前記第2の薄膜上の少なくとも前記液体外周部を含む領域に第2の電極を形成する工程と、
により形成されることを特徴とする可変焦点液体レンズの製造方法。
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