JP2009147494A - 送信回路及び通信機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に動作する送信回路を提供する。
【解決手段】信号生成部11は、振幅信号Mと角度変調信号Sθとを生成する。適応補償フィルタ12は、振幅信号Mの大きさに応じて、振幅信号Mに対して波形整形処理を行う。振幅増幅部14は、適応補償フィルタ12で波形整形された信号の大きさに比例した信号を出力する。振幅変調部15は、角度変調信号を振幅増幅部14から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する。適応補償フィルタ12の特性は、振幅増幅部14の入力と振幅変調部15の出力との間の伝達特性に対して逆特性である。
【選択図】図1
【解決手段】信号生成部11は、振幅信号Mと角度変調信号Sθとを生成する。適応補償フィルタ12は、振幅信号Mの大きさに応じて、振幅信号Mに対して波形整形処理を行う。振幅増幅部14は、適応補償フィルタ12で波形整形された信号の大きさに比例した信号を出力する。振幅変調部15は、角度変調信号を振幅増幅部14から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する。適応補償フィルタ12の特性は、振幅増幅部14の入力と振幅変調部15の出力との間の伝達特性に対して逆特性である。
【選択図】図1
Description
本発明は、携帯電話や無線LAN等の通信機器に用いられる送信回路に関し、より特定的には、広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に送信信号を出力する送信回路、及びそれを用いた通信機器に関する。
従来、包絡線変動成分を含む変調信号を増幅する高周波電力増幅器には、包絡線変動成分を線形に増幅するためにA級又はAB級の線形増幅器が用いられていた。このような線形増幅器は、線形性には優れている反面、常時直流バイアス成分に伴う電力を消費しているために、C級ないしE級等の非線形増幅器に比べて電力効率が低い。このため、このような高周波電力増幅器を、電池を電源とする携帯型の通信機器に適用した場合、高周波電力増幅器の電力消費量が多いため、使用時間が短くなってしまうという問題点があった。また、このような高周波電力増幅器を、大電力の送信回路を複数設置する無線システムの基地局装置に適用した場合においては、装置の大型化や発熱量の増大を招いてしまうという問題点があった。
そこで、高効率に動作する送信回路として、ポーラ変調方式が適用された送信回路が従来から提案されている。図19は、ポーラ変調方式が適用された従来の送信回路500の構成を示すブロック図である。図19において、従来の送信回路500は、極座標信号生成部501、角度変調部502、レギュレータ504、及び振幅変調部505を備える。
極座標信号生成部501は、振幅信号及び位相信号を生成する。振幅信号は、レギュレータ504に入力され、位相信号は、角度変調部502に入力される。レギュレータ504には、直流電圧が供給されている。レギュレータ504は、入力された振幅信号に応じた電圧を振幅変調部505に供給する。角度変調部502は、入力された位相信号を角度変調して角度変調信号を生成し、振幅変調部505に出力する。振幅変調部505は、角度変調部502が出力する角度変調信号をレギュレータ504から供給された電圧で振幅変調して、変調信号として出力する。この変調信号が、送信信号として出力される。
また、ポーラ変調方式が適用された送信回路には、レギュレータ504や振幅変調部505の非線形性によって、送信信号に歪みが生じることがある。この問題に対し、ポーラ変調方式が適用された送信回路において、レギュレータ504や振幅変調部505の非線形性を補償フィルタで補償して送信信号の歪みを改善させる手法が、従来から開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
このような手法を用いた従来の送信回路600を、図20に示す。この従来の送信回路600は、従来の送信回路500に補償フィルタ601をさらに加えた構成である。補償フィルタ601は、レギュレータ504の入力から振幅変調部505の出力までの伝達特性と逆特性を有しており、極座標信号生成部501が生成した振幅信号の波形整形を行って、レギュレータ504及び振幅変調部505の周波数特性を補償する。これにより、レギュレータ504及び振幅変調部505の周波数帯域が不十分なことによって発生する歪みを抑制でき、広帯域を用いる変調方式においても低歪みかつ高効率に動作する送信回路を実現することができる。
国際公開第2006/118317号パンフレット
上述したレギュレータ504と振幅変調部505との構成は、図21に示すように増幅部511と乗算部513との間にローパスフィルタ(LPF)512が挿入された等価回路で表すことができる。増幅部511から出力される振幅信号の大きさによっては、LPF512の影響でカットオフ周波数が変化する場合があることがわかった。このため、固定値の補償フィルタ601を使用する上記従来の送信回路600では、レギュレータ504や振幅変調部505の周波数帯域の補償が困難となり、送信信号の歪み抑制が不十分になるという問題が残る。
それ故に、本発明の目的は、広帯域を用いる変調方式においても、振幅信号の大きさにかかわらず、低歪みかつ高効率に動作する送信回路、及びそれを用いた通信機器を提供することである。
本発明の目的は、入力されるデータに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の送信回路は、信号生成部、適応補償フィルタ、振幅増幅部、及び振幅変調部を備える。
信号生成部は、データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号及び角度変調信号を生成する。適応補償フィルタは、振幅信号の大きさに応じたフィルタ値を選択し、当該選択したフィルタ値で得られる特性に従って振幅信号に波形整形処理を施す。振幅増幅部は、適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力する。振幅変調部は、角度変調信号を振幅増幅部から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する。この適応補償フィルタにおける選択したフィルタ値で得られる特性は、振幅増幅部の入力から振幅変調部の出力までの伝達特性の逆特性である。
好ましい適応補償フィルタは、振幅信号の大きさに応じたフィルタ値であるフィルタ係数を格納したテーブルと、振幅信号の大きさを判断し、当該判断に応じたフィルタ係数をテーブルから選択する制御部と、制御部で選択されたフィルタ係数を用いて、振幅信号に波形整形処理を施すフィルタとを含む。振幅増幅部は、シリーズレギュレータ及びスイッチングレギュレータのいずれか、又は次の構成であることが好ましい。
信号生成部が、送信回路のベースバンドに基づいて設定される電力情報をさらに出力する場合には、振幅増幅部を、電力情報を入力し、当該電力情報によって制御された電圧を出力するスイッチングレギュレータと、スイッチングレギュレータから出力される電圧が供給され、適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力するシリーズレギュレータとで構成することもできる。又は、振幅増幅部を、電力情報を入力し、当該電力情報によって制御された電流を出力するスイッチングレギュレータと、適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた電流を出力するシリーズレギュレータと、スイッチングレギュレータの出力とシリーズレギュレータの出力とを加算して出力する加算部とで構成することもできる。
また、振幅信号と電力情報とを乗算する乗算部を設け、適応補償フィルタで乗算部が出力する信号の大きさに応じたフィルタ値を選択し、この選択したフィルタ値で得られる特性に従って乗算部が出力する信号に波形整形処理を施してもよい。この場合、テーブルには乗算部が出力する信号に応じたフィルタ値としてフィルタ係数を格納し、制御部が乗算部が出力する信号を判断すればよい。
また、適応補償フィルタで、振幅信号の大きさと電力情報とに応じたフィルタ値を選択し、この選択したフィルタ値で得られる特性に従って振幅信号に波形整形処理を施し、適応補償フィルタで波形整形処理された信号と電力情報とを乗算して振幅増幅部へ出力する乗算部をさらに設けてもよい。この場合、テーブルには振幅信号の大きさと電力情報との組み合わせに応じたフィルタ値としてフィルタ係数を格納し、制御部が振幅信号の大きさ及び電力情報をそれぞれ判断すればよい。
また、適応補償フィルタで波形整形処理された信号に所定の演算処理を施して出力する振幅演算部をさらに設け、振幅増幅部を、振幅演算部の出力信号を入力し、当該出力信号によって制御された電圧を出力するスイッチングレギュレータと、スイッチングレギュレータから出力される電圧が供給され、適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力するシリーズレギュレータとで構成することもできる。
さらに、本発明は、上述した送信回路を備える通信機器にも向けられている。通信機器は、送信信号を生成する上述したいずれかの送信回路と、送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備える。また、通信機器は、アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、送信回路で生成された送信信号をアンテナに出力し、アンテナから受信した受信信号を受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備えてもよい。
上記本発明によれば、適応補償フィルタが、信号生成部が出力する振幅信号を、振幅増幅部の入力から振幅変調部の出力までの伝達特性と逆特性になるように補償する動作を、振幅信号の大きさに応じて、又は振幅信号の大きさと電力情報に応じて動的に行う。これにより、振幅増幅部及び振幅変調部の周波数帯域が不十分なことによって発生する歪みを抑制することができる。従って、広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に送信信号を出力することが可能な送信回路を実現できる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成を示す図である。図1において、送信回路1は、信号生成部11と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ12は、テーブル121、制御部122、及びフィルタ123を含む。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成を示す図である。図1において、送信回路1は、信号生成部11と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ12は、テーブル121、制御部122、及びフィルタ123を含む。
信号生成部11は、入力データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号M及び角度変調信号Sθを出力する。この振幅信号Mは、適応補償フィルタ12において振幅信号Mの大きさに応じた波形整形が行われた後、振幅増幅部14に入力される。振幅増幅部14は、入力された振幅信号によって制御された信号を出力する。典型的には、振幅増幅部14は、入力された振幅信号の大きさに比例した信号を出力する。振幅増幅部14が出力した信号は、振幅変調部15に入力される。角度変調信号Sθは、振幅変調部15に入力される。振幅変調部15は、角度変調信号Sθを振幅増幅部14から入力された信号で振幅変調して、この角度変調及び振幅変調された変調信号を送信信号として出力する。
以下、図2〜図5をさらに参照して、適応補償フィルタ12を構成するテーブル121、制御部122、及びフィルタ123の詳細について説明する。なお、この例では、フィルタ123が、図3A及びBに示すデジタルフィルタであるため、フィルタ123に用いられるフィルタ値が「フィルタ係数」である場合を説明する。しかし、フィルタ123が図3Cに示すアナログフィルタの場合には、フィルタ値は可変容量の「容量値」となる。
テーブル121には、フィルタ123に用いられるフィルタ値、この実施例ではフィルタ係数が、振幅信号Mの大きさに応じてそれぞれ格納されている。図2のテーブル121では、フィルタ123としてFIRフィルタ(図3A)又はIIRフィルタ(図3B)を用い、かつ、振幅信号Mの大きさ(正確には、後述する制御部122内のテーブル参照部1223に入力される信号mの大きさ)を4つに区分した場合における、フィルタ係数b0、b1、及びa1を示している。このテーブル121に格納されているフィルタ係数は、それぞれの振幅信号Mの大きさにおいて、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性と逆特性をフィルタ123に持たせることができる値に予め設定されている。このフィルタ係数の設定は、典型的には以下の手法で行われる。
まず、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの間の伝達特性H(s)を、振幅増幅部14への入力信号X(s)と、振幅変調部15からの出力信号の包絡線成分Y(s)とを用いて、次式[1]に基づいて求める。
H(s)=Y(s)/X(s) … [1]
H(s)=Y(s)/X(s) … [1]
図4は、伝達特性H(s)を求める具体的な方法を説明する図である。図4において、信号源171は、信号生成部11が出力する角度変調信号Sθの中心周波数と等しい周波数の正弦波信号を出力する。また、信号源172は、信号生成部11が出力する振幅信号Mが有する周波数のいずれかを含む周波数の正弦波信号を出力する。なお、信号源172から出力される信号としては、ステップ信号等を用いてもよい。
信号源171から出力された正弦波信号は、振幅変調部15に入力される。一方、信号源172から出力された正弦波信号は、振幅増幅部14で増幅された後、振幅変調部15に入力される。振幅変調部15は、信号源171から出力された正弦波信号を、振幅増幅部14を介して入力された正弦波信号で振幅変調して、変調信号として出力する。包絡線検波部173は、振幅変調部15から出力された変調信号の包絡線成分を検波し、検波した包絡線成分を包絡線信号Y1(s)として、オシロスコープ174に出力する。なお、包絡線検波部173には、伝達特性が既知のものが用いられる。
また、オシロスコープ174には、振幅増幅部14への入力信号X(s)が信号源172から入力される。すなわち、オシロスコープ174によって、包絡線信号Y1(s)を測定し、振幅増幅部14への入力信号X(s)の周波数をスイープすることによって、振幅増幅部14の入力から包絡線検波部173の出力までの伝達特性H1(s)を求めることができる。ここで、包絡線検波部173の伝達特性をH2(s)とすると、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性H(s)は、次式[2]で表すことができる。
H(s)=H1(s)/H2(s) … [2]
H(s)=H1(s)/H2(s) … [2]
このように、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性H(s)を求めた後、伝達特性H(s)と逆特性となるフィルタ123を実現するためのフィルタ係数を求める。そして、この設定処理を、信号源172から出力する正弦波信号の大きさを適宜変更して繰り返し行うことにより、図2に示すようなテーブル121を作成することができる。
なお、伝達特性H(s)は、ある周波数f0以下で「1」となる。この周波数f0は、送信回路として低歪みを実現するために必要な周波数である。すなわち、フィルタ123に持たせる逆特性は、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性に対して完璧な逆特性でなくても、アナログ部の帯域制限によって信号が低域濾過されることのない周波数f0より大きい周波数に応じて設定すればよい。
図5は、制御部122の構成例を示す図である。図5に示す制御部122は、LPF1221、ダウンサンプリング部1222、テーブル参照部1223、及びフィルタ制御部1224を含む。信号生成部11が出力する振幅信号Mは、LPF1221及びダウンサンプリング部1222を介して所望の信号mに整形された後、テーブル参照部1223に入力される。テーブル参照部1223は、入力される信号mの大きさを判断し、テーブル121を参照して、この判断した大きさに対応付けられているフィルタ係数を選択する。フィルタ制御部1224は、テーブル参照部1223で選択されたフィルタ係数を適用すべく、フィルタ123を制御する。
例えば、テーブル参照部1223に入力される信号mが「m1≦m<m2」であった場合、テーブル123からフィルタ係数「b0=b02」、「b1=b12」、及び「a1=a12」が選択される。そして、これらのフィルタ係数が、フィルタ制御部1224によって図3Aに示すフィルタや図3Bに示すフィルタに適用される。
次に、図6A〜図8Bを参照して、信号生成部11、振幅増幅部14、及び振幅変調部15の詳細な構成について説明する。
まず、信号生成部11は、例えば、極座標信号を生成する構成を用いて構築することができる。図6Aは、極座標信号生成部111を用いた信号生成部11aの一例を示す図である。この信号生成部11aは、極座標信号生成部111及び角度変調部112を含む。極座標信号生成部111は、入力データを変調して、振幅信号Mと位相信号θとを生成する。振幅信号Mはそのまま、位相信号θは角度変調部112で角度変調信号Sθへ角度変調された後に、出力される。
また、信号生成部11は、例えば、直交信号を生成する構成を用いて構築してもよい。図6Bは、直交信号生成部115を用いた信号生成部11bの一例を示す図である。この信号生成部11bは、直交信号生成部115、ベクトル変調部116、包絡線検波部117、及びリミッタ118を含む。直交信号生成部115は、直交データであるIQ信号からなるベースバンド信号を生成する。ベクトル変調部116は、直交信号生成部115が出力するIQ信号をベクトル変調する。このベクトル変調部116には、例えば直交変調器が用いられる。包絡線検波部117は、ベクトル変調部116から出力された信号の包絡線成分を検波し、検波した包絡線成分を振幅信号Mとして出力する。リミッタ118は、ベクトル変調部116から出力された信号の包絡線成分を一定の大きさに制限し、大きさを制限した信号を角度変調信号Sθとして出力する。
次に、振幅増幅部14は、例えば図7Aに示す電圧駆動型のシリーズレギュレータ14aで構成することができる。図7Aに示すシリーズレギュレータ14aは、比較部142及び電界効果トランジスタ(FET)144を含む。入力端子141には、適応補償フィルタ12を介して振幅信号が入力される。振幅信号は、比較部142を介してFET144のゲートに入力される。FET144のドレインには、電源端子143から直流電圧が供給されている。FET144は、入力された振幅信号の大きさに比例した電圧をソースから出力する。FET144のソースから出力された電圧は、比較部142にフィードバックされる。比較部142は、フィードバックされた電圧に基づいて、FET144のゲートに入力される振幅信号の大きさを調整する。このようにして、シリーズレギュレータ14aは、振幅信号の大きさに応じて制御された電圧を出力端子145から安定して供給することができる。なお、FET144は、バイポーラトランジスタ(BT)に置き換えてもよい。
また、振幅増幅部14は、例えば図7Bに示す電圧駆動型のスイッチングレギュレータ14bで構成することができる。図7Bに示すスイッチングレギュレータ14bは、信号変換部146、増幅部147、及びLPF148を含む。入力端子141には、適応補償フィルタ12を介して振幅信号が入力される。信号変換部146は、入力された振幅信号をPWMやデルタシグマ変調された信号に変換する。増幅部147は、信号変換部146で変換された信号を増幅して出力する。なお、増幅部147には、電源端子143から直流電圧が供給されている。増幅部147には、D級アンプ等の高効率スイッチングアンプが用いられる。LPF148は、増幅部147が出力した信号から量子化雑音やスイッチング雑音等のスプリアス成分を除去する。LPF148でスプリアス成分が除去された信号は、振幅信号の大きさに応じて制御された電圧として出力端子145に出力される。なお、スイッチングレギュレータ14bでは、出力電圧を安定化させるために、LPF148から出力される信号を信号変換部146にフィードバックさせる構成にしてもよい。送信回路1は、振幅増幅部14に高効率なスイッチングレギュレータ14bを用いることで、消費電力を低減することができる。
また、振幅増幅部14は、例えば図7Cに示す電流駆動型のレギュレータ14cで構成することができる。図7Cに示す電流駆動型のレギュレータ14cは、可変電流源149、トランジスタ144x、及びトランジスタ144yを含む。入力端子141には、適応補償フィルタ12を介して振幅信号が入力される。電源端子143には、直流電圧が供給されている。入力された振幅信号は、可変電流源149、トランジスタ144x、及びトランジスタ144yを介して、振幅信号の大きさに応じて制御された電流として出力端子145に出力される。このような電流駆動型のレギュレータ14cは、振幅変調部15がバイポーラトランジスタで構成されているときに有用である。なお、トランジスタ144x及び144yは、FETであってもBTであっても同様の効果が得られる。
次に、振幅変調部15は、例えば図8Aに示す構成にすることができる。図8Aに示す振幅変調部15aは、整合回路152、バイアス回路153、バイポーラトランジスタ(BT)155、バイアス回路156、及び整合回路158を含む。入力端子151には、信号生成部11から角度変調信号Sθが入力される。角度変調信号Sθは、整合回路152を介して、BT155のベースに入力される。電源端子154には、直流電圧が印加されている。すなわち、BT155のベースには、電源端子154及びバイアス回路153を介して、バイアス電圧が供給される。入力端子157には、振幅増幅部14から振幅信号の大きさに応じて制御された信号が入力される。振幅信号の大きさに応じて制御された信号は、バイアス回路156を介して、BT155のコレクタに入力される。BT155は、角度変調信号Sθを振幅信号の大きさに応じて制御された信号によって振幅変調して、角度変調及び振幅変調された変調信号として出力する。BT155から出力された変調信号は、整合回路158を介して出力端子159に出力される。なお、BT155は、FETであってもよい。また、振幅変調部15aは、電源端子154と入力端子157とに入力される信号を入れ替えてもよく、この場合も同様の効果を得ることができる。
なお、振幅変調部15は、上述した振幅変調部15aとは異なる構成であってもよい。図8Bは、振幅変調部15bの構成例を示す図である。この振幅変調部15bは、基本的には、図8Aに示す振幅変調部15aを直列に2つ接続した構成である。BT155のベースには、バイアス回路153を介して、電源端子154からバイアス電圧が供給される。BT161のベースには、バイアス回路165を介して、電源端子160からバイアス電圧が供給される。BT155のコレクタには、バイアス回路156を介して、振幅増幅部14から振幅信号の大きさに応じて制御された信号が入力される。また、BT161のコレクタには、バイアス回路162を介して、振幅増幅部14から振幅信号の大きさに応じて制御された信号が入力される。この構成によって、振幅変調部15bは、図8Aに示した振幅変調部15aと比較して、より大きなダイナミックレンジを持った信号を出力することができる。なお、振幅変調部15a及び15bにおいて、トランジスタをBTとしたが、FETとしてもよい。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1によれば、適応補償フィルタ12が、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性と逆特性になるように振幅信号Mを補償する動作を、振幅信号Mの大きさに応じて動的に行う。これにより、振幅増幅部14及び振幅変調部15の周波数帯域が不十分なことによって発生する歪みを抑制することができる。従って、送信回路1は、広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に動作することができる。
なお、スイッチングレギュレータとシリーズレギュレータとを比較すると、一般的に、スイッチングレギュレータには、高効率であるという利点があるが、帯域が狭いという欠点がある。しかしながら、送信回路1は、適応補償フィルタ12を用いることで、帯域が狭くても低歪みに動作することから、従来はシリーズレギュレータでなければ変調帯域が確保できなかった場合も、高効率なスイッチングレギュレータを適用することができる。従って、第1の実施形態に係る送信回路1は、低消費電力をより低減することができる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成を示す図である。図9において、送信回路2は、信号生成部21と、乗算部23と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ12は、テーブル121、制御部122、及びフィルタ123を含む。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成を示す図である。図9において、送信回路2は、信号生成部21と、乗算部23と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ12は、テーブル121、制御部122、及びフィルタ123を含む。
この第2の実施形態に係る送信回路2は、上記第1の実施形態に係る送信回路1と、信号生成部21及び乗算部23の構成が異なる。以下、送信回路2の説明を、送信回路1と同じ構成は同一の参照符号を付して省略し、異なる構成について行う。
信号生成部21は、入力データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号M及び角度変調信号Sθを出力することに加えて、ベースバンドに基づいて設定される電力情報Pを出力する。電力情報Pは、例えばW−CDMAシステムの場合、基地局から送られた電力に基づいて決定される。乗算部23は、信号生成部21が出力する振幅信号Mと電力情報Pとを乗算する。この乗算された信号は、適応補償フィルタ12に入力され、以後は上記第1の実施形態で説明した処理が行われる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2によれば、適応補償フィルタ12が、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性と逆特性になるように振幅信号Mを補償する動作を、電力情報Pが加えられた振幅信号Mの大きさに応じて動的に行う。これにより、振幅増幅部14及び振幅変調部15の周波数帯域が不十分なことによって発生する歪みを抑制することができる。従って、送信回路2は、広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に動作することができる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成を示す図である。図10において、送信回路3は、信号生成部21と、適応補償フィルタ32と、乗算部33と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ32は、テーブル321、制御部322、及びフィルタ323を含む。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成を示す図である。図10において、送信回路3は、信号生成部21と、適応補償フィルタ32と、乗算部33と、振幅増幅部14と、振幅変調部15とを備える。適応補償フィルタ32は、テーブル321、制御部322、及びフィルタ323を含む。
この第3の実施形態に係る送信回路3は、上記第2の実施形態に係る送信回路2と、適応補償フィルタ32及び乗算部33の構成が異なる。以下、送信回路3の説明を、送信回路1及び2と同じ構成は同一の参照符号を付して省略し、異なる構成について行う。
テーブル321には、フィルタ323に用いられるフィルタ係数が、電力情報P及び振幅信号Mの大きさに応じてそれぞれ格納されている。図11のテーブル321では、フィルタ323としてFIRフィルタ(図3A)又はIIRフィルタ(図3B)を用い、電力情報Pを3つに区分しかつ振幅信号Mの大きさ(図2と同様に信号mの大きさ)を4つに区分した場合における、フィルタ係数b0、b1、及びa1を示している。このテーブル321に格納されているフィルタ係数は、それぞれの電力情報P及び振幅信号Mの大きさにおいて、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性と逆特性をフィルタ323に持たせることができる値に予め設定されている。このフィルタ係数の設定手法は、上記第1の実施形態で説明したとおりである。
制御部322は、信号生成部21が出力する電力情報Pと振幅信号Mとを入力し、その大きさを判断する。そして、制御部322は、テーブル321を参照して、この判断した大きさに対応付けられているフィルタ係数を選択する。フィルタ323は、制御部322で選択されたフィルタ係数を用いて、振幅信号Mの周波数特性を補償する。乗算部33は、信号生成部21が出力する電力情報Pと、適応補償フィルタ32が出力する信号とを乗算する。この乗算された信号は、振幅増幅部14に入力され、以後は上記第1の実施形態で説明した処理が行われる。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3によれば、適応補償フィルタ32が、振幅増幅部14の入力から振幅変調部15の出力までの伝達特性と逆特性になるように振幅信号Mを補償する動作を、振幅信号Mの大きさと電力情報Pとの両方に応じて動的に行う。これにより、振幅増幅部14及び振幅変調部15の周波数帯域が不十分なことによって発生する歪みを抑制することができる。従って、送信回路3は、広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に動作することができる。
(第4の実施形態)
図12Aは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4の構成を示す図である。図12Aにおいて、送信回路4は、信号生成部21と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部44と、振幅変調部15とを備える。振幅増幅部44は、電圧駆動型であり、スイッチングレギュレータ44a及びシリーズレギュレータ44bを含む。
図12Aは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4の構成を示す図である。図12Aにおいて、送信回路4は、信号生成部21と、適応補償フィルタ12と、振幅増幅部44と、振幅変調部15とを備える。振幅増幅部44は、電圧駆動型であり、スイッチングレギュレータ44a及びシリーズレギュレータ44bを含む。
この第4の実施形態に係る送信回路4は、上記第1の実施形態に係る送信回路1と、信号生成部21及び振幅増幅部44の構成が異なる。以下、送信回路4の説明を、送信回路1と同じ構成は同一の参照符号を付して省略し、異なる構成について行う。
信号生成部21は、入力データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号M及び角度変調信号Sθを出力することに加えて、ベースバンドに基づいて設定される電力情報Pを出力する。電力情報Pは、例えばW−CDMAシステムの場合、基地局から送られた電力に基づいて決定される。この電力情報Pは、スイッチングレギュレータ44aに入力される。
スイッチングレギュレータ44aは、電源端子から供給される直流電圧を電力情報Pによって制御し、制御した電圧をシリーズレギュレータ44bに与える。電力情報Pは、振幅信号Mと比べて周波数が低いため、スイッチングレギュレータ44aを高効率に動作させることができる。なお、スイッチングレギュレータ44aから出力される制御電圧は、シリーズレギュレータ44bから出力される電圧の最大値と同等か、少し高い電圧となるように設定される。
シリーズレギュレータ44bは、スイッチングレギュレータ44aから与えられる制御電圧が最適に制御されているため、高効率に動作することができる。このため、送信回路4は、シリーズレギュレータ44bでの損失を小さくし、消費電力を低減することができる。また、送信回路4は、補償フィルタ12が、シリーズレギュレータ44b及び振幅変調部15の周波数特性を補償するので、送信信号の線形性を高めることができる。
なお、この振幅増幅部44は、図12Bに示す構成によって電流駆動型とすることもできる。スイッチングレギュレータ44cは、電源端子から供給される直流電圧を電力情報Pによって制御し、制御した電流を加算部44eに出力する。シリーズレギュレータ44dは、補償フィルタ12で波形整形処理された信号の大きさに応じた電流を、加算部44eに出力する。加算部44eは、スイッチングレギュレータ44cの出力電流とシリーズレギュレータ44dの出力電流とを加算して、振幅変調部15へ与える。
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路5の構成を示す図である。図13において、送信回路5は、信号生成部11と、適応補償フィルタ12と、振幅演算部51と、振幅増幅部44と、振幅変調部15とを備える。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路5の構成を示す図である。図13において、送信回路5は、信号生成部11と、適応補償フィルタ12と、振幅演算部51と、振幅増幅部44と、振幅変調部15とを備える。
この第5の実施形態に係る送信回路5は、上記第1の実施形態に係る送信回路1と、振幅演算部51の構成が異なる。以下、送信回路5の説明を、送信回路1と同じ構成は同一の参照符号を付して省略し、異なる構成について行う。
振幅演算部51は、所定時間毎に、振幅信号Mと1つ以上のしきい値とを比較して、振幅信号Mの大きさに応じて選択された離散値Vを出力する。図14は、振幅演算部51が出力する離散値Vと振幅信号Mとの関係を示す図である。図14に示すように、振幅演算部51は、所定時間Tを、振幅信号Mの包絡線が変動する時間よりも長い時間に設定する。すなわち、送信回路5は、所定時間T毎に送信信号の電力を制御することができる。
図15は、振幅演算部51の構成の一例を示すブロック図である。図15において、振幅演算部51は、判定量子化部52a及びDAコンバータ523を含む。判定量子化部52aには、信号生成部11から振幅信号Mが入力される。判定量子化部52aは、少なくとも1つ以上のしきい値と、しきい値に対応した2つ以上の離散値とを持つ。判定量子化部52aは、所定の時間毎に振幅信号Mの最大値がしきい値を超えるか否かを判定し、その判定結果に応じて出力する離散値を選択し、選択した離散値を有する信号を出力する。
なお、判定量子化部52aは、所定の時間毎に振幅信号Mの最大値がしきい値を超えるか否かを判定すると説明したが、必ずしも振幅信号Mの最大値がしきい値を超えるか否かを判定する必要はない。判定量子化部52aは、所定の時間毎に振幅信号Mがしきい値を超えるか否かを判定し、その判定結果に基づいて出力する離散値を選択してもよい。
判定量子化部52aは、例えば、最大振幅検出部521と量子化部522とで構成することができる。最大振幅検出部521は、所定の検出時間T毎に、振幅信号Mの最大値を検出する。図16Aは、最大振幅検出部521に入力される振幅信号Mの波形の一例を示す図である。
量子化部522は、少なくとも1つ以上のしきい値と、しきい値に対応した2つ以上の離散値とを保持している。量子化部522は、サンプリング点の最大値がしきい値以上であるかどうかの判定結果に基づいて、出力する離散値を選択する。これによって、量子化部522は、振幅信号Mを2つ以上の離散値によって離散化された信号に変換する。図16Bは、量子化部522が出力する信号の波形の一例を示す図である。図16Bに示すように、量子化部522は、サンプリング点の最大値の大きさが、しきい値A以上のときは離散値B1を、それ以外のときは離散値B2を出力する。ここで、B1>B2である。量子化部522が出力した信号は、DAコンバータ523でアナログ信号に変換される。
なお、上述した説明では、量子化部522が1つのしきい値Aを設定して、2つの離散値B1及びB2を出力する場合を示したが、量子化部522は、2つのしきい値を設定して3つの離散値を出力してもよいし、更に多くのしきい値を設定して多くの離散値を出力してもよい。
また、振幅演算部51は、DAコンバータ523を含まない構成であってもよい。このような場合、振幅演算部51は、判定量子化部52aが出力した信号をデジタル信号のまま出力し、デジタル信号でスイッチングレギュレータ44bを制御する。
以上のように、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5によれば、振幅演算部51が所定の時間毎に振幅信号Mの最大値に応じて選択された離散値を出力するので、振幅増幅部44は、振幅変調部15に供給する電圧を最適に制御することができる。
なお、振幅演算部51へは、適応補償フィルタ12から出力される振幅信号Mに代えて、信号生成部11へ入力されるIQ信号を直接入力してもよい(図17)。
(第6の実施形態)
図18は、本発明の第6の実施形態に係る通信機器200の構成例を示す図である。図18において、通信機器200は、送信回路210、受信回路220、アンテナ共用部230、及びアンテナ240を備える。送信回路210は、上述した第1〜5の実施形態のいずれかに記載の送信回路1〜5である。アンテナ共用部230は、送信回路210から出力された送信信号をアンテナ240に伝達し、受信回路220に送信信号が漏れるのを防ぐ。また、アンテナ共用部230は、アンテナ240から入力された受信信号を受信回路220に伝達し、受信信号が送信回路210に漏れるのを防ぐ。
図18は、本発明の第6の実施形態に係る通信機器200の構成例を示す図である。図18において、通信機器200は、送信回路210、受信回路220、アンテナ共用部230、及びアンテナ240を備える。送信回路210は、上述した第1〜5の実施形態のいずれかに記載の送信回路1〜5である。アンテナ共用部230は、送信回路210から出力された送信信号をアンテナ240に伝達し、受信回路220に送信信号が漏れるのを防ぐ。また、アンテナ共用部230は、アンテナ240から入力された受信信号を受信回路220に伝達し、受信信号が送信回路210に漏れるのを防ぐ。
従って、送信信号は、送信回路210から出力され、アンテナ共用部230を介してアンテナ240から空間に放出される。受信信号は、アンテナ240で受信され、アンテナ共用部230を介して受信回路220で受信される。
この第6の実施形態に係る通信機器200は、第1〜5の実施形態に係る送信回路1〜5を用いることで、送信信号の線形性を確保しつつ、かつ無線装置としての低歪みを実現することができる。また、送信回路210の出力に方向性結合器等の分岐がないため、送信回路210からアンテナ240までの損失を低減することが可能であり、送信時の消費電力を低減することができ、無線通信機器として長時間の使用が可能となる。なお、通信機器200は、送信回路210とアンテナ240とのみを備えた構成であってもよい。
本発明の送信回路は、携帯電話や無線LANのような通信機器等に利用可能であり、特に広帯域を用いる変調方式においても、低歪みかつ高効率に送信信号を出力したい場合等に適している。
1〜4、500、600 送信回路
11、11a、11b、21 信号生成部
12、32 適応補償フィルタ
14、44 振幅増幅部
14a〜14c、44a〜44d、504 レギュレータ
15、15a、15b、505 振幅変調部
23、33、513 乗算部
44e 加算部
51 振幅演算部
52a 判定量子化部
111、501 極座標信号生成部
112、502 角度変調部
115 直交信号生成部
116 ベクトル変調部
117、173 包絡線検波部
118 リミッタ
121、321 テーブル
122、322 制御部
123、323、601 フィルタ
142 比較部
144、144x、144y、155、161 トランジスタ
146 信号変換部
147、511 増幅部
148、512、1221 ローパスフィルタ(LPF)
149 可変電流源
152、158、163 整合回路
153、156、162、165 バイアス回路
171、172 信号源
174 オシロスコープ
200 通信機器
210 送信回路
220 受信回路
230 アンテナ共用器
240 アンテナ
521 最大振幅検出部
522 量子化部
523 DAコンバータ
1222 ダウンサンプリング部
1223 テーブル参照部
1224 フィルタ制御部
11、11a、11b、21 信号生成部
12、32 適応補償フィルタ
14、44 振幅増幅部
14a〜14c、44a〜44d、504 レギュレータ
15、15a、15b、505 振幅変調部
23、33、513 乗算部
44e 加算部
51 振幅演算部
52a 判定量子化部
111、501 極座標信号生成部
112、502 角度変調部
115 直交信号生成部
116 ベクトル変調部
117、173 包絡線検波部
118 リミッタ
121、321 テーブル
122、322 制御部
123、323、601 フィルタ
142 比較部
144、144x、144y、155、161 トランジスタ
146 信号変換部
147、511 増幅部
148、512、1221 ローパスフィルタ(LPF)
149 可変電流源
152、158、163 整合回路
153、156、162、165 バイアス回路
171、172 信号源
174 オシロスコープ
200 通信機器
210 送信回路
220 受信回路
230 アンテナ共用器
240 アンテナ
521 最大振幅検出部
522 量子化部
523 DAコンバータ
1222 ダウンサンプリング部
1223 テーブル参照部
1224 フィルタ制御部
Claims (17)
- 入力されるデータに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
前記データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号及び角度変調信号を生成する信号生成部と、
前記振幅信号の大きさに応じたフィルタ値を選択し、当該選択したフィルタ値で得られる特性に従って前記振幅信号に波形整形処理を施す適応補償フィルタと、
前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力する振幅増幅部と、
前記角度変調信号を前記振幅増幅部から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する振幅変調部とを備え、
前記適応補償フィルタにおける前記選択したフィルタ値で得られる特性は、前記振幅増幅部の入力から前記振幅変調部の出力までの伝達特性の逆特性であることを特徴とする、送信回路。 - 前記適応補償フィルタは、
前記振幅信号の大きさに応じたフィルタ値としてフィルタ係数を格納したテーブルと、
前記振幅信号の大きさを判断し、当該判断に応じたフィルタ係数を前記テーブルから選択する制御部と、
前記制御部で選択されたフィルタ係数を用いて、前記振幅信号に波形整形処理を施すフィルタとを含む、請求項1に記載の送信回路。 - 前記振幅増幅部は、シリーズレギュレータである、請求項1に記載の送信回路。
- 前記振幅増幅部は、スイッチングレギュレータである、請求項1に記載の送信回路。
- 前記信号生成部は、送信回路のベースバンドに基づいて設定される電力情報をさらに出力し、
前記振幅増幅部は、
前記電力情報を入力し、当該電力情報によって制御された電圧を出力するスイッチングレギュレータと、
前記スイッチングレギュレータから出力される電圧が供給され、前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力するシリーズレギュレータとを含む、請求項1に記載の送信回路。 - 前記信号生成部は、送信回路のベースバンドに基づいて設定される電力情報をさらに出力し、
前記振幅増幅部は、
前記電力情報を入力し、当該電力情報によって制御された電流を出力するスイッチングレギュレータと、
前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた電流を出力するシリーズレギュレータと、
前記スイッチングレギュレータの出力と前記シリーズレギュレータの出力とを加算して出力する加算部とを含む、請求項1に記載の送信回路。 - 入力されるデータに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
前記データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号及び角度変調信号を生成すると共に、送信回路のベースバンドに基づいて設定される電力情報を出力する信号生成部と、
前記振幅信号と前記電力情報とを乗算する乗算部と、
前記乗算部が出力する信号の大きさに応じたフィルタ値を選択し、当該選択したフィルタ値で得られる特性に従って前記乗算部が出力する信号に波形整形処理を施す適応補償フィルタと、
前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力する振幅増幅部と、
前記角度変調信号を前記振幅増幅部から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する振幅変調部とを備え、
前記適応補償フィルタにおける前記選択したフィルタ値で得られる特性は、前記振幅増幅部の入力から前記振幅変調部の出力までの伝達特性の逆特性であることを特徴とする、送信回路。 - 前記適応補償フィルタは、
前記乗算部が出力する信号に応じたフィルタ値であるフィルタ係数を格納したテーブルと、
前記乗算部が出力する信号を判断し、当該判断に応じたフィルタ係数を前記テーブルから選択する制御部と、
前記制御部で選択されたフィルタ係数を用いて、前記乗算部が出力する信号に波形整形処理を施すフィルタとを含む、請求項7に記載の送信回路。 - 前記振幅増幅部は、シリーズレギュレータである、請求項7に記載の送信回路。
- 前記振幅増幅部は、スイッチングレギュレータである、請求項7に記載の送信回路。
- 入力されるデータに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
前記データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号及び角度変調信号を生成すると共に、送信回路のベースバンドに基づいて設定される電力情報を出力する信号生成部と、
前記振幅信号の大きさと前記電力情報とに応じたフィルタ値を選択し、当該選択したフィルタ値で得られる特性に従って前記振幅信号に波形整形処理を施す適応補償フィルタと、
前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号と前記電力情報とを乗算する乗算部と、
前記乗算部が出力する信号の大きさに応じた信号を出力する振幅増幅部と、
前記角度変調信号を前記振幅増幅部から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する振幅変調部とを備え、
前記適応補償フィルタにおける前記選択したフィルタ値で得られる特性は、前記振幅増幅部の入力から前記振幅変調部の出力までの伝達特性の逆特性であることを特徴とする、送信回路。 - 前記適応補償フィルタは、
前記振幅信号の大きさと前記電力情報との組み合わせに応じたフィルタ値であるフィルタ係数を格納したテーブルと、
前記振幅信号の大きさ及び前記電力情報をそれぞれ判断し、当該判断に応じたフィルタ係数を前記テーブルから選択する制御部と、
前記制御部で選択されたフィルタ係数を用いて、前記振幅信号に波形整形処理を施すフィルタとを含む、請求項11に記載の送信回路。 - 前記振幅増幅部は、シリーズレギュレータである、請求項11に記載の送信回路。
- 前記振幅増幅部は、スイッチングレギュレータである、請求項11に記載の送信回路。
- 入力されるデータに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
前記データを信号処理することによって得られる振幅成分及び位相成分に基づいて、振幅信号及び角度変調信号を生成する信号生成部と、
前記振幅信号の大きさに応じたフィルタ値を選択し、当該選択したフィルタ値で得られる特性に従って前記振幅信号に波形整形処理を施す適応補償フィルタと、
前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号に所定の演算処理を施して出力する振幅演算部と、
前記振幅演算部の出力信号を入力し、当該出力信号によって制御された電圧を出力するスイッチングレギュレータと、
前記スイッチングレギュレータから出力される電圧が供給され、前記適応補償フィルタで波形整形処理された信号の大きさに応じた信号を出力するシリーズレギュレータと、
前記角度変調信号を前記振幅増幅部から出力された信号で振幅変調して、変調信号として出力する振幅変調部とを備え、
前記適応補償フィルタにおける前記選択したフィルタ値で得られる特性は、前記振幅増幅部の入力から前記振幅変調部の出力までの伝達特性の逆特性であることを特徴とする、送信回路。 - 通信機器であって、
送信信号を生成する請求項1、7、11、及び15のいずれかに記載の送信回路と、
前記送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備える、通信機器。 - 前記アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、
前記送信回路で生成された送信信号を前記アンテナに出力し、前記アンテナから受信した受信信号を前記受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備える、請求項16に記載の通信機器。
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