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JP2009131967A - 空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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JP2009131967A JP2007307691A JP2007307691A JP2009131967A JP 2009131967 A JP2009131967 A JP 2009131967A JP 2007307691 A JP2007307691 A JP 2007307691A JP 2007307691 A JP2007307691 A JP 2007307691A JP 2009131967 A JP2009131967 A JP 2009131967A
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reinforcing layer
band
pneumatic tire
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radially inner
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Tomomi Kawazoe
知美 河添
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】ドラムの拡大力を変えることなく、従来よりもカーカスの補強を増加可能とする。
【解決手段】バンドドラムでバンド28を形成し、外周面に第1補強層46−1、第2補強層46−2を積層し、第2補強層46−2の両端側に径方向内側第3プライ46−3in、径方向内側第4プライ46−4inを積層して第1成型ドラム24へ移し替える。第1成型ドラム24の中央側を拡径し、第2補強層46−2の外周面に径方向外側第3プライ46−3out、径方向外側第4プライ46−4outを積層する。径方向外側第3プライ46−3out、径方向外側第4プライ46−4outを拡径した後に、径方向外側第3プライ46−3out、径方向外側第4プライ46−4outを貼り付けるので、第3補強層46−3、第4補強層46−4を各々軸方向に分割せずにバンド28に貼り付けて拡径する場合に比較して第1成型ドラム24の拡径力は少なくて済む。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの製造方法にかかり、特に、カーカスの側部にカーカスを補強する補強層を配置した空気入りタイヤ、及びその製造方法に関する。
近年、建設車両のような大型車両用の空気入りタイヤにおいては、バイアスからラジアル化が進み、運動性能(安定性向上=剛性向上)の向上が要求されている。
このような大型の空気入りタイヤでは、カーカスの側部に、例えばナイロンコードからなる補強層を複数枚配置して剛性を向上させている。例えば、特許文献1では、プライ間にナイロントリート2枚を配置して補強する構造で剛性の向上を図っている。
このような大型の空気入りタイヤの製造方法としては、バンドドラムにインナーライナー、カーカスプライ等を貼り付けて円筒状のケース(バンド)を成形し、その後、そのケースを第1成形ドラムに移し替え、ケースに補強層を貼り付けてケースの拡径を行い、その後、ケースを第2成型ドラムに移し替え、さらにケースを拡径して外周にベルト、及びトレッドを装着している。
ところで、大型タイヤほどよりカーカスの剛性向上が必要であり、これには、ナイロントリート3枚以上で補強する構造が有効であるが、3枚以上の場合、ケース剛性が高くなり過ぎて第1成形ドラムが拡張できない場合がある。
設備改善により第1成形ドラムの拡大力を向上させケースを拡径することは可能であるが、無理やり拡張させるとインナーライナーが破れる等、タイヤ内面の製造不良を発生する場合があり、設備改善に多大なコストが掛かる問題がある。
また、第1成形ドラムの拡張率が小さすぎると、カーカスプライの折返し部分(折返しプライ)の波打ちが大きくなる場合がある。
なお、グリーンタイヤの製造方法、及び装置としては、例えば、特許文献2等に記載されているものがある。
特開2005―313764号公報 特開2007―62153号公報
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ドラムの拡大力を変えることなく、従来よりもカーカスの補強を増加可能とする空気入りタイヤ、及びその製造方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法は、カーカスプライの側面に1層以上の補強層を設けた空気入りタイヤの製造方法であって、拡縮可能とされたバンドドラムの外周面に少なくともカーカスプライを巻き付けて円筒状のバンドを形成する第1の工程と、前記バンドドラムに形成された前記バンドの外周面の軸方向外側部分に、製品タイヤの側部の内の径方向内側部分を補強するための径方向内側補強層を形成する第2の工程と、
前記径方向内側補強層の貼り付けられた前記バンドを前記バンドドラムから取り外して拡縮可能な第1成型ドラムに装着する第3の工程と、前記第1成型ドラムを拡径して、前記バンドと共に前記径方向内側補強層を拡径する第4の工程と、前記第4の工程で拡径された前記バンドの前記径方向内側補強層よりも軸方向内側の外周面に、製品タイヤの側部の内の径方向外側部分を補強するための径方向外側補強層を形成する第5の工程と、を有することを特徴としている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
先ず、第1の工程では、拡縮可能とされたバンドドラムの外周面に少なくともカーカスプライが巻き付けられて円筒状のバンドが形成される。
第2の工程では、バンドドラムに形成されたバンドの外周面の軸方向外側部分に、製品タイヤの側部の内の径方向内側部分を補強するための径方向内側補強層が形成される。
第3の工程では、径方向内側補強層の貼り付けられたバンドがバンドドラムから取り外されて拡縮可能な第1成型ドラムに装着される。
第4の工程では、第1成型ドラムが拡径され、バンドと共に径方向内側補強層が拡径される。
第5の工程では、拡径されたバンドの径方向内側補強層よりも軸方向内側の外周面に、製品タイヤの側部の内の径方向外側部分を補強するための径方向外側補強層が形成される。
バンドの外周面には、径方向内側補強層と径方向外側補強層が形成されるが、径方向内側補強層を拡径した後に径方向外側補強層を形成するので、径方向内側補強層と径方向外側補強層を1枚の幅広の補強層にしてバンドの外周面に貼り付けて拡径する場合に比較して、バンドを拡径する際の第1成型ドラムの拡径力は少なくて済む。
したがって、ケース剛性を高めるために補強層自身の剛性を高くしたい場合、補強層の総数を増加させたい場合等においても、従来の第1成型ドラムを用いてバンドの拡径を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法において、前記バンドドラムで形成された前記バンドの径から前記第1成型ドラムで拡径された前記バンドの径への拡径率が、8〜18%である、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
上記拡径率が8%未満では、前記バンドの軸方向端部を折り返す際に折返し部分で波打ちが大きくなる場合がある。
一方、上記拡径率が18%を超えると、拡径する際に装置への負荷が大きく、製造し難くなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法において、前記第1成型ドラムの拡径後における前記径方向内側補強層の軸方向内側端の位置が、前記第1成型ドラムの軸心から外周面までの距離の95〜100%の範囲内となるように、前記第2の工程で前記径方向内側補強層を形成する、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
第1成型ドラムの拡径後における径方向内側補強層の軸方向内側端の位置が、第1成型ドラムの軸心から外周面までの距離の95〜100%の範囲内となるように第2の工程で第1の補強層を形成すれば、バンド、及び径方向内側補強層を第1成型ドラムで問題なく容易に拡径できる。したがって、バンド成型時に第1の補強層をバンド外周面に貼り付けておくことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法において、前記第5の工程において、前記径方向外側補強層の軸方向中央側の最大径部と軸方向端側の最小径部との径差を5%以内とする、
ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
第1成型ドラムのバンドの外周面に径方向外側補強層を形成するに際し、バンドの軸方向中央側の最大径部と軸方向端側の最小径部との径差を5%以内にしないと、周長の差によって径方向外側補強層の軸方向端部付近で皺が発生し、バンドの外周面に対して径方向外側補強層の一部分が密着しない虞がある。
よって、径方向外側補強層を貼り付けることを考慮し、第4の工程において径方向内側補強層の貼り付け位置を設定する必要がある。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法において、製品タイヤにおける前記径方向内側補強層の径方向内側端部がタイヤ断面高さの5〜20%の範囲内に位置し、製品タイヤにおける前記径方向外側補強層の径方向外側端部がタイヤ断面高さの40〜75%の範囲内に位置するように、前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層を形成する、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
製品タイヤにおいて、径方向内側補強層の径方向内側端部がタイヤ断面高さの5%位置よりもタイヤ径方向内側にあっても、径方向内側補強層としての補強効果は頭打ちとなり、材料の無駄となる。
一方、製品タイヤにおいて、径方向内側補強層の径方向内側端部がタイヤ断面高さの20%位置よりもタイヤ径方向外側にあると、径方向内側補強層の幅が狭く、径方向内側補強層の補強効果が不十分となる。
また、製品タイヤにおいて、径方向外側補強層の径方向外側端部がタイヤ断面高さの40%位置よりもタイヤ半径方向内側にあると、径方向外側補強層の幅が狭く、径方向外側補強層の補強効果が不十分となる。
一方、製品タイヤにおいて、径方向外側補強層の径方向外側端部がタイヤ断面高さの75%位置よりもタイヤ半径方向外側にあっても、径方向外側補強層としての補強効果は頭打ちとなり、材料の無駄となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法において、前記補強層は3層以上である、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
本発明の空気入りタイヤの製造方法によれば、補強層は3層以上としても、側部の剛性が高い空気入りタイヤを問題なく製造できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法において、前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層は、各々ナイロンコードを含んでおり、前記ナイロンコードは、径方向に対する角度が20〜50°の範囲内であり、前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層における前記ナイロンコードの打ち込み数は25〜70本/5cmの範囲内であり、前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層における前記ナイロンコードのコード強力は、各々100〜500Nの範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
径方向内側補強層、及び径方向外側補強層に各々ナイロンコードを用いることで、ビード部の補強として材料を共用可能となるメリットがある。
なお、タイヤの補強層として用いるナイロンとしては、6ナイロン、6.6ナイロン等を用いることが好ましい。
径方向内側補強層、及び径方向外側補強層において、ナイロンコードの径方向に対する角度を20〜50°、打ち込み数を25〜70本/5cm、コード強力を100〜500N(20°Cにおいて。)にすることで、特に、建設車両のような大型車両用の空気入りタイヤにおいて、最適な補強効果が得られる。
ここで、ナイロンコードの径方向に対する角度が20°未満になると、補強効果が不足する。
一方、ナイロンコードの径方向に対する角度が50°を超えると、補強効果が不足する。
次に、ナイロンコードの打ち込み数が25本/5cm未満になると、十分な補強効果が得られなくなる。
一方、ナイロンコードの打ち込み数が70本/5cmを超えると、剛性が上がり過ぎ、性能が出なくなる可能性がある。
径方向内側補強層、及び径方向外側補強層において、ナイロンコードのコード強力が100N未満になると、十分な補強効果が得られなくなる。
一方、径方向内側補強層、及び径方向外側補強層において、ナイロンコードのコード強力が500Nを超えると、剛性が上がり過ぎ、性能が出なくなる可能性がある。
請求項8に記載の空気入りタイヤは、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法によって製造されたことを特徴としている。
次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法によって製造された空気入りタイヤは、ケース剛性を高くすることができる。
以上説明したように本発明の空気入りタイヤの製造方法、及び空気入りタイヤによれば、製造設備を変更することなく、従来よりもカーカスの補強を増加可能となる効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1には、本発明の空気入りタイヤの製造方法を実現するためのグリーンタイヤ製造装置10の構成が示されている。
図1に示すように、本実施形態に係るグリーンタイヤ製造装置10は、バンド成型装置12、第1成型装置14、図示しない周知のトランスファー装置等を備えている。
バンド成型装置12は床面18上に設置された駆動部20と、駆動部20に駆動されて回転する、軸線方向が水平なバンドドラム22とを有する。バンドドラム22は円筒状であり、拡縮可能に構成されている。そして、回転中のバンドドラム22に図示されていない供給装置から後述するようにインナーライナー等のバンド構成部材が次々と供給され、その周囲に巻き付けられると、バンドドラム22には後述する円筒状のバンド28が成型される。
第1成型装置14は床面18上に設置された駆動部23と、駆動部23に駆動されて回転する、軸線方向が水平なタイヤ成型ドラムとしての第1成型ドラム24とを有する。
なお、第1成型ドラム24は拡縮可能に構成されている。
第1成型ドラム24の軸方向両端部分には、アール面取り(図1では図示せず。図5にて符号48。)が形成されている。
(空気入りタイヤの構造)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ30の構造を説明する。
図2に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ30は建設車両用のラジアルタイヤであり、1対のビードコア32にトロイド状に跨るカーカスプライ34を備えている。図2に示すカーカスプライ34おいて、符号34Aは一方のビードコア32から他方のビードコア32に渡って設けられる本体部、符号34Bはビードコア32からタイヤ径方向外側に折り返された折返し部である。なお、本体部34Aの内側にはインナーライナー36、本体部34Aの外周側にはベルト38、トレッドゴム層40が配置され、本体部34Aの側部にはサイドゴム層42が配置されている。本体部34Aと折返し部34Bとの間には、フィラー44が配置されている。
本実施形態の空気入りタイヤ30では、ビード部分に、本体部34Aのタイヤ外面に沿って補強層46が設けられている。
本実施形態の補強層46は4層構造であり、タイヤ内面側から外面側へ第1補強層46−1、第2補強層46−2、第3補強層46−3、第4補強層46−4が順に積層されている。
第1補強層46−1、及び第2補強層46−2は、各々、タイヤ径方向内側から外側まで連続するプライから構成されている。
後で詳しく説明するが、第3補強層46−3は、タイヤ径方向内側に配置される径方向内側第3プライ46−3in、径方向内側第3プライ46−3inのタイヤ径方向外側に続けて一体的に配置される径方向外側第3プライ46−3outの2枚のプライから構成されている。
同様に、第4補強層46−4は、タイヤ径方向内側に配置される径方向内側第4プライ46−4in、径方向内側第4プライ46−4inのタイヤ径方向外側に続けて一体的に配置される径方向外側第4プライ46−4outの2枚のプライから構成されている。
第1補強層46−1、第2補強層46−2、第3補強層46−3、及び第4補強層46−4は、各々複数本の有機繊維コード、本実施形態では複数本のナイロンコードを互いに平行に並べてゴムコーティングしたものである。
各補強層のナイロンコードは、タイヤ径方向に対する角度を20〜50°の範囲内とすることが好ましい。
各補強層において、ナイロンコードの打ち込み数は25〜70本/5cmの範囲内とすることが好ましい。
各補強層のコード強力は、100〜500Nの範囲内とすることが好ましい。
(空気入りタイヤの製造手順)
以上の構成を有するグリーンタイヤ製造装置10により空気入りタイヤ30を製造する手順について説明する。
(第1の工程)
先ず、バンドドラム22に対し、図3に示すように、インナーライナー36、カーカスプライ34等のバンド構成部材をバンドドラム22の周囲に順に巻き付けて円筒状のバンド28を成型する。
(第2の工程)
次に、図4に示すように、カーカスプライ34の外周面に、第1補強層46−1、及び第2補強層46−2を積層し、さらに、第2補強層46−2の両端側に径方向内側第3プライ46−3in、及び径方向内側第4プライ46−4inを順に積層するように貼り付ける。
第1補強層46−1、及び第2補強層46−2は、複数本のナイロンコードを平行に並べて未加硫ゴムでコーティングしたものである。
(第3の工程)
次に、図示しないトランスファー装置によりバンド28を第1成型ドラム24へ搬送する。
なお、第1成型ドラム24の軸方向長さは、バンド28の軸方向長さよりも短くなっている。
(第4の工程)
次に、図5に示すように、第1成型ドラム24を拡径し、バンド28の軸方向中央部分を軸方向両端部分よりも拡径する。これにより、バンド28に段差が形成される。
バンド28の外周面に貼り付けられた第1補強層46−1、第2補強層46−2、径方向内側第3プライ46−3in、及び径方向内側第4プライ46−4inは各々拡径されるが、図5に示すように、第1成型ドラム24の端部付近で、第1成型ドラム24のアール面取り部分48と第1成型ドラム24の外周面の一定径部分との接点P付近に、径方向内側第3プライ46−3inの端部、及び径方向内側第4プライ46−4inの端部が配置されるように、径方向内側第3プライ46−3in、及び径方向内側第4プライ46−4inの幅、及び貼り付け位置が予め決められている。
なお、第1成型ドラム24を拡径した時の径方向内側第3プライ46−3inの軸方向内側端部、及び径方向内側第4プライ46−4inの軸方向内側端部(製品タイヤではトレッドセンター側端となる)の位置は、第1成型ドラム24の軸心から拡径した大径部24aの外周面までの距離(ドラム半径r)の95〜100%の範囲内となることが好ましい。
(第5の工程)
次に、拡径されたバンド28において、第2補強層46−2の外周面に、図6に示すように、径方向内側第3プライ46−3inに対して端部同士を突き合わすか、または30mm以内の範囲で端部付近を重ね合わせるように径方向外側第3プライ46−3outを貼り付け、径方向外側第3プライ46−3outの外周面に、径方向内側第4プライ46−4inに対して端部同士を突き合わすように径方向外側第4プライ46−4outを貼り付ける(なお、図6では、径方向内側プライと径方向外側プライとを区別し易いように実線と点線で示している。)。
径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outを貼り付ける部分は、第2補強層46−2の一定径部分であるので、径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outは皺が生じないように貼り付けられる。
なお、第2補強層46−2に対し、皺が寄らないように径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outを貼り付けるには、径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outの各々の軸方向中央側の最大径部と軸方向端側の最小径部との径差を5%以内とすることが好ましい。
(第6の工程)
次に、図示されていないビード供給装置によりフィラー44付きのビードコア32をセットする。
(第7の工程)
その後、図示されていない折り返しブラダーを膨張させるとともに、ビードコア32より軸線方向外側のバンド28を軸線方向中央側に折り返す(折返し部34Bの形成)。
(第8の工程)
次に、第1成型ドラム24を回転させると共に、その周囲にサイドゴム層42を供給し、サイドゴム層42をバンド28の外周側に巻き付けた後、第1成型ドラム24を回転させると共に、図示されていないステッチング装置のステッチャーローラーを軸線方向中央から外側に向けて移動させる。この結果、ステッチャーローラーはサイドゴム層42の外周面上を軸線方向外側に向かって螺旋状に転動することとなり、これにより、サイドゴム層42はバンド28に押し付けられて圧着される。
(第9の工程)
次に、第1成型ドラム24上のバンド(グリーンケース)28を図示されていないトランスファー装置で図示されていない第2成型ドラムへ移動し、ベルト、トレッド等を貼り付ける。
(第10の工程)
以上のように成型されたグリーンタイヤを加硫モールドに装填して加硫成型を行うことにより、図2に示す空気入りタイヤ30が完成する。
本実施形態の空気入りタイヤの製造方法によれば、バンド28の外周面には、複数層からなる補強層46が形成されるが、第1成型ドラム24を拡径した後に、径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outを貼り付けるので、第3補強層46−3、第4補強層46−4を各々軸方向に分割せずにバンド28に貼り付けて拡径する場合に比較して、第1成型ドラム24の拡径力は少なくて済む。
したがって、本実施形態の空気入りタイヤ30のように、補強層46を4層構造として高い剛性を持たせた場合等においても、既存の第1成型ドラム24を用いてバンドの拡径を行うことが可能となる。
また、補強層46においてナイロンコードを用い、ナイロンコードの径方向に対する角度を20〜50°、打ち込み数を25〜70本/5cm、コード強力を100〜500Nにすることで、特に、建設車両のような大型車両用の空気入りタイヤ30において、最適な補強効果が得られる。
なお、本実施形態の空気入りタイヤの製造方法では、第1成型ドラム24でのバンド28の拡径率を8〜18%の範囲内とすることが好ましい。
ここで、第1成型ドラム24での拡径率が8%未満では、バンド28の軸方向端部を折り返す際に折返し部分で波打ちが大きくなる場合がある。
一方、拡径率が18%を超えると、拡径する際に装置への負荷が大きく、製造し難くなる。
第1成型ドラム24で拡径されたバンド28の第2補強層46−2の外周面に径方向外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outを貼り付ける際に、貼り付け部位の軸方向中央側の最大径部(一定径部分)の径と軸方向端側の最小径部の径との径差を5%以内にしないと、外側第3プライ46−3out、及び径方向外側第4プライ46−4outが軸方向端部付近で皺を発生する虞がある。
空気入りタイヤ30において、補強層46(4層の何れか)の径方向内側端部がタイヤ断面高さSHの5%位置よりもタイヤ径方向内側にあっても、補強層としての補強効果は頭打ちとなり、材料の無駄となる。
一方、空気入りタイヤ30において、補強層46(4層の何れか)の径方向内側端部がタイヤ断面高さSHの20%位置よりもタイヤ径方向外側にあると、補強層としての補強効果が不十分となる。
また、空気入りタイヤ30において、補強層46(4層の何れか)の径方向外側端部がタイヤ断面高さSHの40%位置よりもタイヤ半径方向内側にあると、補強層としての補強効果が不十分となる。
一方、空気入りタイヤ30において、補強層46の径方向外側端部がタイヤ断面高さSHの75%位置よりもタイヤ半径方向外側にあっても、補強層としての補強効果は頭打ちとなり、材料の無駄となる。
ナイロンコードの径方向に対する角度が20°未満になると、補強効果が不足する。
一方、ナイロンコードの径方向に対する角度が50°を超えると、補強効果が不足する。
次に、ナイロンコードの打ち込み数が25本/5cm未満になると、十分な補強効果が得られなくなる。
一方、ナイロンコードの打ち込み数が70本/5cmを超えると、剛性が上がり過ぎ、性能が出なくなる可能性がある。
各補強層において、コード強力が100N未満になると、十分な補強効果が得られなくなり、コード強力が500Nを超えると、剛性が上がり過ぎ、性能が出なくなる可能性がある。
なお、上記実施形態の補強層46は4層構造であったが、補強層46は4層構造に限らず、1層(例えば、上記実施形態の径方向内側第4プライ46−4inと径方向外側第4プライ46−4outのみ)乃至3層構造、または5層以上の構造であっても良い。
グリーンタイヤ製造装置の構成図である。 空気入りタイヤの断面図である。 バンドを形成したバンドドラムの断面図である。 バンドに補強層を貼り付けた状態を示すバンドドラムの断面図である。 バンドを拡張した第1成型ドラムの断面図である。 バンドを拡張して径方向外側補強層を貼り付けた第1成型ドラムの断面図である。
符号の説明
10 グリーンタイヤ製造装置
22 バンドドラム
24 第1成型ドラム
28 バンド
30 空気入りタイヤ
34 カーカスプライ(バンド)
46 補強層
46−3in 径方向内側第3プライ(径方向内側補強層)
46−3out 径方向外側第3プライ(径方向外側補強層)
46−4in 径方向内側第4プライ(径方向内側補強層)
46−4out 径方向外側第4プライ(径方向外側補強層)

Claims (8)

  1. カーカスプライの側面に1層以上の補強層を設けた空気入りタイヤの製造方法であって、
    拡縮可能とされたバンドドラムの外周面に少なくともカーカスプライを巻き付けて円筒状のバンドを形成する第1の工程と、
    前記バンドドラムに形成された前記バンドの外周面の軸方向外側部分に、製品タイヤの側部の内の径方向内側部分を補強するための径方向内側補強層を形成する第2の工程と、
    前記径方向内側補強層の貼り付けられた前記バンドを前記バンドドラムから取り外して拡縮可能な第1成型ドラムに装着する第3の工程と、
    前記第1成型ドラムを拡径して、前記バンドと共に前記径方向内側補強層を拡径する第4の工程と、
    前記第4の工程で拡径された前記バンドの前記径方向内側補強層よりも軸方向内側の外周面に、製品タイヤの側部の内の径方向外側部分を補強するための径方向外側補強層を形成する第5の工程と、
    を有することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記バンドドラムで形成された前記バンドの径から前記第1成型ドラムで拡径された前記バンドの径への拡径率が、8〜18%である、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記第1成型ドラムの拡径後における前記径方向内側補強層の軸方向内側端の位置が、前記第1成型ドラムの軸心から外周面までの距離の95〜100%の範囲内となるように、前記第2の工程で前記径方向内側補強層を形成する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記第5の工程において、前記径方向外側補強層の軸方向中央側の最大径部と軸方向端側の最小径部との径差を5%以内とする、ことを特徴する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 製品タイヤにおける前記径方向内側補強層の径方向内側端部がタイヤ断面高さの5〜20%の範囲内に位置し、製品タイヤにおける前記径方向外側補強層の径方向外側端部がタイヤ断面高さの40〜75%の範囲内に位置するように、前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層を形成する、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記補強層は3層以上である、ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層は、各々ナイロンコードを含んでおり、
    前記ナイロンコードは、径方向に対する角度が20〜50°の範囲内であり、
    前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層における前記ナイロンコードの打ち込み数は25〜70本/5cmの範囲内であり、
    前記径方向内側補強層、及び前記径方向外側補強層における前記ナイロンコードのコード強力は、各々100〜500Nの範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法によって製造されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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