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JP2009122490A - 防眩フィルム - Google Patents

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JP2009122490A JP2007297751A JP2007297751A JP2009122490A JP 2009122490 A JP2009122490 A JP 2009122490A JP 2007297751 A JP2007297751 A JP 2007297751A JP 2007297751 A JP2007297751 A JP 2007297751A JP 2009122490 A JP2009122490 A JP 2009122490A
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朋 吉成
Yusuke Tochigi
佑介 栃木
Takashi Nishihara
隆 西原
Hideaki Honma
英明 本間
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Abstract

【課題】 TN型液晶表示装置及びVA型液晶表示装置の表面に設けた際に、防眩機能を備えるだけでなく、斜め方向から観察した際の階調反転を抑制し、また、斜め方向からの色度を補正する色補正機能を備える防眩フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】 透明基材上にバインダマトリックス及び粒子Aと粒子Bを含む防眩層を備える防眩フィルムであって、粒子Aとバインダマトリックスとの屈折率差が0.060以下であり、且つ、粒子Bとバインダマトリックスの屈折率差が0.080以上0.300以下であり、粒子Bの平均粒子径が0.5μm以上5.0μm以下であり、且つ、粒子Bの屈折率とバインダマトリックスの屈折率の屈折率差に、防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量及び防眩層の平均膜厚を乗じた値が0.15以上15.0以下の範囲内であることを特徴とする防眩フィルムとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ツイストネマッチック(TN)型若しくは垂直配向型(VA)透過型液晶表示装置の表面に好適に用いられる防眩フィルムに関する。
液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、ELディスプレイ、および、プラズマディスプレイなどの表示装置においては、視聴時に表示装置表面に外光が映りこむことによる視認性の低下を防ぐために、表面に凹凸構造を備える防眩フィルムをディスプレイの表面に設けることが知られている。
防眩フィルムとしては、例えば、下記の技術が知られている。
・エンボス加工法により防眩フィルム表面に凹凸構造を形成する技術
・バインダマトリックス形成材料中に粒子を混入させた塗液を塗布し、バインダマトリックス中に粒子を分散させることにより、防眩フィルム表面に凹凸構造を形成する技術
このようにして形成される凹凸構造を表面に備える防眩フィルムにおいては、表面凹凸構造により防眩フィルム入射する外光が散乱することにより、外光の像が不鮮明となり、ディスプレイ表面に外光が移りこむことによる視認性の低下を防ぐことが可能となる。
ここで、エンボス加工により表面に凹凸が形成されている防眩フィルムは、表面凹凸を完全に制御できる。そのため、再現性が良い。しかし、エンボスロールに欠陥または異物付着があるとロールのピッチで延々欠陥が出るといった問題がある。
一方、バインダマトリックスと粒子を用いた防眩フィルムは前記エンボス加工を用いた防眩フィルムよりも工程数が少ない。よって、安価に製造できる。そのため、バインダマトリックス中に粒子を分散させた様々な態様の防眩フィルムが知られている(特許文献1)。
バインダマトリックスと粒子を用いた防眩フィルムにあってはさまざまな技術が開示されており、例えば、以下のような技術が開示されている。
・バインダマトリックス樹脂と球形粒子と不定形粒子を併用する技術(特許文献2)
・バインダマトリックス樹脂と複数の粒径の異なる粒子を用いる技術(特許文献3)
・表面凹凸を有し、凹部の断面積を規定した技術(特許文献4)
また、以下のような技術も開示されている。
・内部の散乱と表面の散乱を併用し、防眩層の内部ヘイズ(曇度)を1〜15%とし、表面ヘイズ(曇度)を7〜30%とする技術(特許文献5)
・バインダー樹脂と粒径0.5〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.02〜0.2とする技術(特許文献6)
・バインダー樹脂と粒径1〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.05〜0.15とする技術。さらに、用いる溶媒、表面粗さなどを所定の範囲とした技術(特許文献7)
・バインダー樹脂と複数の粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.03〜0.2とする技術(特許文献8)
・また視野角を変化させたときのコントラストの低下、色相変化等を低減することを目的とし、表面ヘイズ(曇度)を3以上、法線方向のヘイズ値と±60°方向のヘイズ値の差が4以下とする技術(特許文献9)
このように様々な目的で様々な構成の防眩フィルムが開示されている。
ディスプレイの前面に用いられる防眩フィルムの性能は場合、表示装置によって異なる。言い換えると、表示装置の種類やその解像度、また、使用目的などにより最適な防眩フィルムは異なる。したがって、目的に応じた形で多様な防眩フィルムが求められる。
特開平6−18706号公報 特開2003−260748号公報 特開2004−004777号公報 特開2003−004903号公報 特開平11−305010号公報 特開平11−326608号公報 特開2000−338310号公報 特開2000−180611号公報 特開平11−160505号公報
表示装置の中でも、ツイストネマッチック(TN)型液晶表示装置や垂直配向(VA)型液晶表示装置にあっては、観察者と表示装置との角度によって、表示される画像の色度が変化する、また階調反転が発生するといった問題が発生する。すなわち、正面方向から見た画像と斜め方向からみた画像の色合いが変化するといった問題が発生する。
本発明にあっては、ツイストネマッチック(TN)型液晶表示装置及び垂直配向(VA)型液晶表示装置の表面に設けた際に、外光の映りこみを防ぐことのできる防眩機能を備えるだけでなく、斜め方向から液晶表示装置を観察した際の階調反転を抑制し、また、斜め方向からの色度を補正する色補正機能を備える防眩フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明としては、透明基材上にバインダマトリックス及び粒子Aと粒子Bを含む防眩層を備える防眩フィルムであって、粒子Aの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)との屈折率差(|n−n|)が0.060以下であり、且つ、粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)が0.080以上0.300以下であり、粒子Bの平均粒子径(r(μm))が0.5μm以上5.0μm以下であり、且つ、前記粒子Bの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)が0.15以上15.0以下の範囲内であることを特徴とする防眩フィルムとした。
また、請求項2に係る発明としては、 前記粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)が10.0以上15.0以下の範囲内であることを特徴とする防眩フィルムとした。
また、請求項3に係る発明としては、前記粒子Aの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))を乗じた値(|n−n|×w)と、前記粒子Bの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))を乗じた値(|n−n|×w)との合計に防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値[(|n−n|×w+|n−n|×w)×H]が2.0以上30.0以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防眩フィルムとした。
また、請求項4に係る発明としては、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))と前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))の合計(w+w)が、5重量部以上40重量部以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防眩フィルムとした。
また、請求項5に係る発明としては、前記粒子Aの平均粒子径(r(μm))を防眩層の平均膜厚(H(μm))で除した値(r/H)が、0.20以上0.90以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防眩フィルムとした。
また、請求項6に係る発明としては、観察者側から順に、請求項1乃至5のいずれかに記載の防眩フィルム、偏光板、ツイストネマッチック型(TN型)型若しくは垂直配向型(VA型)液晶セル、偏光板、バックライトユニットをこの順に備えることを特徴とする透過型液晶表示装置とした。
上記構成の防眩フィルムとすることにより、ツイストネマッチック(TN)型液晶表示装置及び垂直配向(VA)型液晶表示装置の表面に設けた際に、外光の映りこみを防ぐことのできる防眩機能を備えるだけでなく、斜め方向から液晶表示装置を観察した際の階調反転を抑制し、また、斜め方向からの色度を補正する色補正機能を備える防眩フィルムとすることができた。
以下、本発明について説明する。
図1に本発明の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明の防眩フィルム(1)は、透明基材(11)上に防眩層(12)を備える。本発明の防眩フィルム(1)の防眩層(12)は、バインダマトリックス(120)と粒子A(12A)と粒子B(12B)を含む。
本発明にあっては、防眩層(12)中に粒子A(12A)と粒子B(12B)を含む。このとき、粒子A(12A)は、主に防眩層の表面に凹凸を形成し、防眩層に防眩機能を付与することを目的として用いられる。一方、粒子B(12B)は、主に、防眩層に色補正機能を付与することを目的として用いられる。
防眩層に色補正機能を付与することを目的として用いられる粒子B(12B)について説明する。色補正機能を付与することを目的として用いられる粒子Bとしては、後方散乱が少なく、入射した光を前方に広い角度に強く散乱する粒子を用いることができる。すなわち、粒子Bとしては、Mie散乱する粒子を用いることができる。入射した光を前方に広い角度に散乱する粒子B(12B)としては、その屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)との屈折率差(|n−n|)が0.080以上0.300以下の範囲内であり、且つ、その平均粒子径(r)が0.5μm以上5.0μm以下の範囲内である粒子を用いることができる。
粒子Bとバインダマトリックスとの屈折率差(|n−n|)が0.080を下回る場合には、形成される防眩層は入射する光を十分に散乱することができないため、防眩層は色補正機能を備えることができなくなってしまう。一方、粒子Bとバインダマトリックスとの屈折率差(|n−n|)が0.300を超えるような場合には、防眩層は白化し液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまう。
また、粒子Bの平均粒子径(r(μm))が0.5μmを下回る場合には、形成される防眩層は後方散乱の度合いが大きくなり、形成される防眩層はまた、入射した光を前方に広い角度に散乱することができなくなり、防眩層は白化し液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまう。一方、粒子Bの平均粒子径(r(μm))が5.0μmを上回る場合には、形成される防眩層は入射する光を散乱するその散乱角度が小さくなり、防眩層は色補正機能を備えることができなくなってしまう。
すなわち、粒子B(12B)として、その屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)との屈折率差(|n−n|)が0.080以上0.300以下の範囲内であり、且つ、その平均粒径(r)が0.5μm以上5.0μm以下の範囲内である粒子を用いることにより、防眩層に入射した光は前方に広い角度に散乱され、防眩層は斜め方向から液晶表示装置を観察した際の階調反転を抑制し、また、斜め方向からの色度を補正する色補正機能を備えることができる。
ここで、本発明の防眩層において粒子Bは、屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)を0.15以上15.0以下の範囲内となるように防眩層に添加される。(|n−n|×w×H)が0.15を下回る場合には、形成される防眩層は十分な光拡散機能を持つことができないため、色補正機能を備えることができなくなってしまう。一方、(|n−n|×w×H)が15.0を超える場合には、形成される防眩層は過度に光拡散機能を有するため、防眩層は白化し液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまう。また、得られる防眩フィルムを液晶表示装置の前面に設けた場合に正面方向からの輝度が低下するといった問題も発生する。
主に色補正機能を付与する粒子Bを用いることにより、形成される防眩層表面に凹凸構造を形成することは可能である。しかしながら、色補正機能を付与する粒子Bにより防眩層表面に凹凸構造を形成する場合には、防眩層中に粒子Bを相当量含有させる必要があり、このとき、防眩層は白濁し、また、正面方向からの輝度が低下する。これは、色補正機能を付与することを目的として用いられる粒子Bが、その屈折率とバインダマトリックスとの屈折率差を少なくとも0.08以上とする必要があることによる。本発明者らは、防眩層に色補正機能を有する粒子Bと、防眩層に防眩機能を有する粒子Aを併用することにより、防眩機能と色補正機能を有し、液晶表示装置の前面に好適に用いることができる防眩フィルムを発明するに至った。
防眩層表面に凹凸を形成し、防眩機能を付与することを目的として用いられる粒子A(12B)について説明する。粒子Aは、その屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)との屈折率差(|n−n|)が、0.060以下であることを特徴とする。屈折率差(|n−n|)が0.06以下の粒子Aを用いることにより、効率的に防眩層表面に凹凸構造を形成することが可能となり、防眩層に防眩機能を付与することが可能となる。屈折率差(|n−n|)が0.060を超える場合にあっては、防眩層に入射する光が粒子Aと粒子Bの両方で散乱することにより、防眩層は白化し液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまう。また、得られる防眩フィルムを液晶表示装置の前面に設けた場合に正面方向からの輝度が低下するといった問題も発生する。
なお、本発明において、バインダマトリックスの屈折率(n)とはバインダマトリックスで膜を形成した後の膜の屈折率を意味する。電離放射線によって硬化する電離放射線硬化型のバインダマトリックス形成材料を用いた場合にはバインダマトリックスの屈折率(n)は電離放射線を照射して硬化させた後の屈折率となる。すなわち、防眩層において有機粒子A及び有機粒子Bを除いた箇所での屈折率がバインダマトリックスの屈折率となる。なお、バインダマトリックスの屈折率(n)及び粒子A及び粒子Bの屈折率(n、n)はベッケ線検出法(液浸法)により求めることができる。
また、本発明に用いられる粒子Bの平均粒子径(r)は、光散乱式粒子径分布測定装置により求められる。
また、本発明にあっては、粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w)及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)は10.0以上15.0以下の範囲内であることがさらに好ましい。(|n−n|×w×H)を10.0以上15.0以下の範囲内とすることにより、高い色補正機能を有する防眩層を備える防眩フィルムとすることができる。
また、本発明にあっては、粒子Aの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))を乗じた値(|n−n|×w)と、粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w)を乗じた値(|n−n|×w)との合計に防眩層の平均膜厚(H)を乗じた値{(|n−n|×w+|n−n|×w)×H}が2.0以上30.0以下の範囲内であることが好ましい。
本発明において、粒子Aとバインダマトリックスとの屈折率差(|n−n|)は0.060以下に設定されている。しかしながら、バインダマトリックスの屈折率と粒子Aの屈折率が異なる場合において、粒子Aが防眩層中に多量に含有した場合には、防眩層に入射する光に対して粒子Aによる光散乱についても無視できなくなる。すなわち、{(|n−n|×w+|n−n|×w)×H}が30.0を超えるような場合にあっては、得られる防眩フィルムは白濁し、液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまうことがある。一方、{(|n−n|×w+|n−n|×w)×H}が2.0を下回る場合にあっては、形成される防眩フィルムを液晶表示装置の前面に設けた場合に、表示した画像がチラチラする現象(ギラツキ)が発生することがある。
また、本発明にあっては、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))と前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))の合計(w+w)が、5重量部以上40重量部以下であることが好ましい。防眩層において、バインダマトリックス100重量部に対する粒子A及び粒子Bの合計の含有量(w+w)が5重量部に満たない場合、単位体積あたりの粒子の量が少ないことから、防眩層表面に外光を散乱するだけの十分な凹凸を形成することができなくなってしまう場合がある。また、粒子A及び粒子Bの合計の含有量(w+w)が40重量部を超える場合、単位体積あたりの粒子の量が多く粒子が凝集しやすい傾向を示し、防眩層表面に形成される凹凸構造が過剰になってしまい、蛍光灯等の外光が防眩層表面に映りこんだ際に液晶表示装置表面が白茶ける現象(白ボケ)が発生することがある。また、防眩層に形成される凹凸構造が過剰になった場合は、防眩層表面をこすった際に凸部が削り取られやすくなり、防眩フィルムの耐擦傷性が低下することがある。
また、本発明にあっては、粒子Aの平均粒子径(r(μm))を防眩層の平均膜厚(H(μm))で除した値(r/H)は0.20以上0.80以下の範囲内であることが好ましい。粒子Aの平均粒子径を上記範囲内とすることにより、防眩層表面に凹凸構造を効率的に形成することができる。r/Hが0.20に満たない場合、防眩層表面に凹凸構造を形成することが困難になることがある。また、r/Hが0.80を超える場合、防眩表表面に大きな凸部が形成され、防眩層表面に過剰な凹凸構造を形成し、蛍光灯等の外光が防眩層表面に映りこんだ際に液晶表示装置表面が白茶ける現象(白ボケ)が発生することがある。また、防眩層表面に大きな凸部が形成されることにより、防眩層表面に過剰な凹凸構造を形成し、防眩フィルムの耐擦傷性が低下することがある。
また、本発明に用いられる粒子Aの平均粒子径(r)は、粒子Bの平均粒子径(r)と同様に、光散乱式粒子径分布測定装置により求められる。また、本発明において、防眩層の平均膜厚(H)とは表面凹凸のある防眩層の膜厚の平均値のことである。平均膜厚は、電子マイクロメーター、全自動微細形状測定機により求めることができる
図2に本発明の防眩フィルムの別の態様の断面模式図を示した。図2に示した本発明の防眩フィルム(1)にあっては、透明基材(11)上に防眩層(12)を備える。このとき、防眩フィルム(1)の防眩層(12)は、バインダマトリックス(120)と粒子A1(12A1)と粒子A2(12A2)と粒子B(12B)を含む。すなわち、粒子Aが粒子A1と粒子A2の2種類から構成される。
図2に示したように粒子Aと粒子Bの少なくとも一方を平均粒子径もしくは屈折率の異なる粒子を用いることにより、粒子の凝集を防ぐことができることから安定して防眩フィルムを生産することができる。特に、色補正機能を有する粒子Bを複数種とする場合と比較して、粒子Aを複数種とする場合にあっては防眩層を設計する際の自由度が大きく好ましい。
このとき、本発明の防眩フィルムにあっては、粒子A1の屈折率とバインダマトリックスの屈折率との屈折率差(|nA1−n|)、粒子A2の屈折率とバインダマトリックスの屈折率との屈折率差(|nA2−n|)の両方が0.06以下である必要がある。粒子A1の屈折率とバインダマトリックスの屈折率との屈折率差(|nA1−n|)と粒子A2の屈折率とバインダマトリックスの屈折率との屈折率差(|nA2−n|)の少なくともどちらか一方の屈折率差が0.060を超える場合にあっては、防眩層に入射する光が粒子Aと粒子Bの両方で散乱することにより、防眩層は白化し液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまう。
また、粒子A1の屈折率(nA1)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|nA1−n|)に防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(wA1)を乗じた値(|nA1−n|×wA1)と、粒子A2の屈折率(nA2)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|nA2−n|)に防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(wA2)を乗じた値(|nA2−n|×wA2)と、粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w)を乗じた値(|n−n|×w)との合計に防眩層の平均膜厚(H)を乗じた値{(|nA1−n|×wA1+|nA2−n|×wA2+|n−n|×w)×H}が2.0以上30.0以下の範囲内であることが好ましい。すなわち、{(|nA1−n|×wA1+|nA2−n|×wA2+|n−n|×w)×H}が30.0を超えるような場合にあっては、得られる防眩フィルムは白濁し、液晶表示装置の表面に設けるには適さなくなってしまうことがある。一方、{(|nA1−n|×wA1+|nA2−n|×wA2+|n−n|×w)×H}が2.0を下回る場合にあっては、形成される防眩フィルムを液晶表示装置の前面に設けた場合に、表示した画像がチラチラする現象(ギラツキ)が発生することがある。
また、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子A1と粒子A2の含有量(wA1(重量部)、wA2(重量部))と前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))の合計(wA1+wA2+w)が、5重量部以上40重量部以下であることが好ましい。防眩層において、バインダマトリックス100重量部に対する粒子A1、粒子A2及び粒子Bの合計の含有量(wA1+wA2+w)が5重量部に満たない場合、単位体積あたりの粒子の量が少ないことから、防眩層表面に外光を散乱するだけの十分な凹凸を形成することができなくなってしまう場合がある。また、粒子A1、粒子A2及び粒子Bの合計の含有量(w+w)が40重量部を超える場合、単位体積あたりの粒子の量が多く粒子が凝集しやすい傾向を示し、防眩層表面に形成される凹凸構造が過剰になってしまい、蛍光灯等の外光が防眩層表面に映りこんだ際に液晶表示装置表面が白茶ける現象(白ボケ)が発生することがある。また、防眩層に形成される凹凸構造が過剰になった場合は、防眩層表面をこすった際に凸部が削り取られやすくなり、防眩フィルムの耐擦傷性が低下することがある。
また、粒子Aが粒子A1と粒子A2の2種類から構成されるとき、粒子A1の平均粒子径(rA1)が粒子A2の平均粒子径(rA2)より大きいものとすると、粒子A1の平均粒子径(rA1)を防眩層の平均膜厚(H)で除した値(rA1/H)が0.20以上0.80以下の範囲内であることが好ましい。粒子A1の平均粒子径を上記範囲内とすることにより、防眩層表面に凹凸構造を効率的に形成することができる。rA1/Hが0.20に満たない場合、防眩層表面に凹凸構造を形成することが困難になることがある。また、rA1/Hが0.80を超える場合、防眩表表面に大きな凸部が形成され、防眩層表面に過剰な凹凸構造を形成し、蛍光灯等の外光が防眩層表面に映りこんだ際に液晶表示装置表面が白茶ける現象(白ボケ)が発生することがある。また、防眩層表面に大きな凸部が形成されることにより、防眩層表面に過剰な凹凸構造を形成し、防眩フィルムの耐擦傷性が低下することがある。
また、粒子Aが粒子A1と粒子A2の2種類から構成されるとき、粒子A1の平均粒子径(rA1)が粒子A2の平均粒子径(rA2)より大きいものとすると、rA1/rA1が0.2以上0.6以下の範囲内とし、且つ、防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子A2の含有量(wA2)を防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子A1含有量(wA1)で除した値(wA2/wA1)が0.5以上2.0以下とすることが好ましい。
粒子Aが粒子A1と粒子A2の2種類からなる構成とし、rA2/rA1が0.2以上0.6以下の範囲内とし、且つ、wA2/wA1が0.5以上1.5以下とすることにより、複数の粒子A1の間に粒子A2が入り込み、平均粒径の大きい粒子A1の過度の凝集を防ぐことができ、効率的に防眩層表面に凹凸構造を形成することが可能となる。
A2/rA1が0.2に満たない場合、粒子A2により粒子A1の凝集を防ぐことができずに、粒子A1により防眩層表面に過度の凹凸が形成され、白ボケが発生しやすく、また、耐擦傷性が低下する傾向にある。一方、rA2/rA1が0.6を超える場合、粒子A2が粒子A1の間にうまく入り込めずに粒子A1の凝集を防ぐことがでないことがあり、このとき、粒子A1により防眩層表面に過度の凹凸が形成され、白ボケが発生しやすく、また、耐擦傷性が低下する傾向にある。
また、wA2/wA1が0.5に満たない場合、粒子A2により粒子A1の凝集を防ぐことができずに、粒子A1により防眩層表面に過度の凹凸が形成され、白ボケが発生しやすく、また、耐擦傷性が低下する傾向にある。wA2/wA11が1.5を超える場合、粒子A2が凝集することにより眩層表面に過度の凹凸が形成され、白ボケが発生しやすく、また、耐擦傷性が低下する傾向にある。
また、本発明の防眩フィルムにあっては、防眩層の平均膜厚(H(μm))が3μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましい。防眩層の平均膜厚が3μmを下回る場合、得られる防眩フィルムはディスプレイ表面に設けられるだけの十分な硬度を得ることができなくなってしまうことがある。一方、防眩層の平均膜厚が30μmを超えるような場合、コスト高になり、また、得られる防眩フィルムのカールの度合いが大きくなってしまいディスプレイ表面に設けるための加工工程に適さないことがある。なお、より好ましい防眩層の平均膜厚(H)は4μm以上20μm以下の範囲内である。
本発明の防眩フィルムは、必要に応じて、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、色補正性能等を有する機能層が設けられる。これらの機能層としては、反射防止層、帯電防止層、防汚層、電磁波遮蔽層、赤外線吸収層、紫外線吸収層、色補正層等が挙げられる。なお、これらの機能層は単層であってもかまわないし、複数の層であってもかまわない。機能層は、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。また、これらの機能層は、透明基材と防眩層の間に設けても良いし、防眩層上に設けても良い。また、本発明にあっては、各種層間の接着性向上のために、各層間にプライマー層や接着層等を設けても良い。
図3に本発明の別の態様の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明の別の態様の防眩フィルム(1´)は、透明基材(11)上に防眩層(12)を備え、防眩層(12)上に機能層(13)が設けられる。機能層としては、帯電防止層、反射防止層、防汚層等から選択して設けられる。中でも、防眩層上に設けられる機能層として反射防止層が好適に設けられる。防眩層上に反射防止層を設けることにより、防眩フィルム表面に入射する外光の映りこみの度合いを更に低下させることが可能となる。防眩層上に反射防止層を設けることにより、防眩フィルムに入射する外光を防眩層表面の凹凸構造により散乱させるだけでなく、反射防止層により干渉させることにより、外光の映りこみを防止することができる。
また、図4に本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶表示装置を示した。図3(a)の透過型液晶表示装置においては、バックライトユニット(5)、偏光板(4)、ツイストネマッチック型(TN型)若しくは垂直配向型(VA型)の液晶セル(3)、偏光板(2)、防眩フィルム(1)をこの順に備えている。このとき、防眩フィルム(1)側が観察側すなわち液晶表示装置表面となる。
バックライトユニット(5)は、光源と光拡散板を備える。液晶セルは、一方の透明基材に電極が設けられ、もう一方の透明基材に電極及びカラーフィルターを備えており、両電極間に液晶が封入された構造となっている。液晶セル(3)を挟むように設けられる偏光板にあっては、透明基材(21、22、41、42)間に偏光層(23、43)を挟持した構造となっている。
図4(a)にあっては、防眩フィルム(1)の透明基材(11)と偏光板(2)の透明基材を別々に備える構造となっている。一方、図4(b)にあっては、防眩フィルム(1)の透明基材(11)の防眩層の反対側の面に偏光層(23)が設けられており、透明基材(11)が防眩フィルム(1)の透明基材と偏光板(2)の透明基材を兼ねる構造となっている。
また、本発明の透過型液晶ディスプレイにあっては、他の機能性部材を備えても良い。他の機能性部材としては、例えば、バックライトから発せられる光を有効に使うための、拡散フィルム、プリズムシート、輝度向上フィルムや、液晶セルや偏光板の位相差を補償するための位相差フィルムが挙げられるが、本発明の透過型液晶表示装置はこれらに限定されるものではない。
次に、本発明の防眩フィルムの製造方法について示す。
本発明の防眩フィルムの製造方法にあっては、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と粒子Aと粒子Bと溶媒とを含む防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布し、透明基材上に塗膜を形成する工程と、バインダマトリックス形成材料を電離放射線により硬化させる硬化工程を備えることにより透明基材上に防眩層を形成することができる。
本発明に用いられる透明基材としては、ガラスやプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。中でも、トリアセチルセルロースフィルムは複屈折が少なく、透明性が良好であることから液晶表示装置表面に好適に設けることができる。
また、図4(b)で示したように、透明基材の防眩層が設けられる面の反対側の面に偏光層を設けることも可能である。このとき、偏光層としては、ヨウ素を加えた延伸ポリビニルアルコール(PVA)からなるものを例示することができる。このとき、偏光層は透明基材に狭持されている。
防眩層を形成するための防眩層形成用塗液としては、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と粒子A、粒子Bと溶媒とを含む。このとき、バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型材料を用いることができる。電離放射線硬化型材料を用いることにより、液晶表示装置の表面に設けても十分なハードコート性能を防眩フィルムに付与することができる。電離放射線硬化型材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートを使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
中でも、バインダマトリックス形成材料として、電離放射線硬化型材料である、3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることが好ましい。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることにより十分な耐擦傷性を備える防眩フィルムとすることができる。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーの具体例としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレートモノマー、または、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートモノマーのうち、3官能及び4官能のものを指す。このとき、3官能アクリレートモノマー若しくは4官能アクリレートモノマーをバインダマトリックス形成材料に対し合計80wt%以上用いることが好ましい。
また、バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型材料の他に熱可塑性樹脂等を加えることもできる。熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を使用できる。熱可塑性樹脂を加えることにより、透明基材と防眩層との密着性を向上させることができる。また、熱可塑性樹脂を加えることにより、製造される防眩フィルムのカールを抑制することができる。
本発明に用いられる粒子Aとしては、アクリル粒子(屈折率1.49)、PMMA粒子(屈折率1.50)、アクリルスチレン粒子(屈折率1.49〜1.59)、PMMAスチレン粒子(屈折率1.49〜1.59)、ポリスチレン粒子(屈折率1.59)、ポリカーボネート粒子(屈折率1.58)、メラミン粒子(屈折率1.66)、エポキシ粒子(屈折率1.58)、ポリウレタン粒子(屈折率1.55)、ナイロン粒子(屈折率1.50)、ポリエチレン粒子(1.50〜1.56)、ポリプロピレン粒子(屈折率1.49)、シリコーン粒子(屈折率1.43)、ポリテトラフルオロエチレン粒子(屈折率1.35)、ポリフッ化ビニリデン粒子(屈折率1.42)、ポリ塩化ビニル粒子(屈折率1.54)、ポリ塩化ビニリデン粒子(屈折率1.62)、ガラス粒子(屈折率1.48)、シリカ粒子(屈折率1.43)等を用いることができる。なお、本発明にあっては、粒子Aは複数種の粒子であっても構わない。
また、本発明に用いられる粒子Bとしては、ポリスチレン粒子(屈折率1.59)、ポリカーボネート粒子(屈折率1.58)、メラミン粒子(屈折率1.66)、ポリ塩化ビニリデン粒子(屈折率1.62)、シリコーン粒子(屈折率1.43)、ポリテトラフルオロエチレン粒子(屈折率1.35)、ポリフッ化ビニリデン粒子(屈折率1.42)、アルミナ粒子(屈折率1.76)、ガラス粒子(屈折率1.48)、シリカ粒子(屈折率1.43)等の粒子を用いることができる。なお、本発明にあっては、粒子Bは複数種の粒子であっても構わない。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合、防眩層形成用塗液に光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができるが、用いるバインダマトリックス形成材料にあったものを用いることが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光重合開始剤の使用量は、バインダマトリックス形成材料に対して0.5〜20wt%である。好ましくは1〜5wt%である。
防眩層形成用塗液には、溶媒を加える。溶媒を加えることにより、粒子やバインダマトリックスを均一に分散させ、また、塗液を透明基材上に塗布するに際し、塗液の粘度を適切な範囲に調整することが可能となる。
本発明においては、透明基材としてトリアセチルセルロースを用い、トリアセチルフィルム上に直接防眩層を形成する場合には、防眩層形成用塗液の溶媒として、トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させる溶媒とトリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させない溶媒の混合溶媒を用いることが好ましく、混合溶媒を用いることによりトリアセチルセルロースと防眩層界面において十分な密着性を有する防眩フィルムとすることができる。
このとき、トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させる溶媒としては、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、またアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等の一部のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させない溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトンなどの一部のケトン類などが挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明にあっては、防眩層形成用塗液を塗布し、形成される防眩層(塗膜)においてハジキ、ムラといった塗膜欠陥の発生を防止するために、表面調整剤と呼ばれる添加剤を加えても良い。表面調整剤は、その働きに応じて、レベリング剤、消泡剤、界面張力調整剤、表面張力調整剤とも呼ばれるが、いずれも形成される塗膜(防眩層)の表面張力を低下させる働きを備える。
表面調整剤として通常用いられる添加剤としては、シリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、アクリル系添加剤等が挙げられる。シリコーン系添加剤にあっては、ポリジメチルシロキサンを基本構造とする誘導体であり、ポリジメチルシロキサン構造の側鎖を変性したものが用いられる。例えば、ポリエーテル変性ジメチルシロキサンがシリコーン添加剤として用いられる。また、フッ素系添加剤としては、パーフルオロアルキル基を備える化合物が用いられる
また、本発明の防眩層形成用塗液においては、塗液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。ただし、これらの添加剤は形成される防眩層の透明性、光の拡散性などに影響を与えないほうが好ましい。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤、などを使用でき、それにより、形成される防眩層に帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を持たせることができる。
防眩層形成用塗液は透明基材上に塗布され、塗膜を形成する。
防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布するための塗工方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーターを用いた塗工方法を使用できる。中でも、ロール・ツー・ロール方式で高速で塗工することが可能なダイコーターを用いることが好ましい。また塗液の固形分濃度は、塗工方法により異なる。固形分濃度は、重量比でおおよそ30〜70重量%であればよい。
次に、本発明のダイコーター塗布装置について説明する。図5に本発明のダイコーター塗布装置の模式図を示した。本発明のダイコーター塗布装置は、ダイヘッド30と塗液タンク32が配管31によって接続され、送液ポンプ33によって、塗液タンク32の防眩層形成用塗液がダイヘッド30内に送液される構造となっている。ダイヘッド30に送液された塗液はスリット間隙から塗液を吐出し、透明基材11上に塗膜が形成される。巻き取り式の透明基材11を用い回転ロール35を使用することにより、ロール・ツー・ロール方式により連続して透明基材上に塗膜を形成することができる。
次に、透明基材上に塗膜を形成後、塗膜中の溶媒を除去するための乾燥工程が設けられる。なお、乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。また、自然乾燥により溶媒を除去することも可能である。
防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布することにより得られる塗膜に対し、電離放射線を照射することにより、防眩層が形成される。電離放射線としては、紫外線、電子線を用いることができる。紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。電子線は、50〜1000KeVのエネルギーを有するのが好ましい。100〜300KeVのエネルギーを有する電子線がより好ましい。
以上により、本発明の防眩フィルムは製造される。
次に、図2に示したような、防眩層上に機能層として反射防止層を備える防眩フィルムの、反射防止層の形成方法について述べる。反射防止層は、低屈折率層単層で構成される単層構造の反射防止層や、低屈折率層と高屈折率層の繰り返し構造からなる積層構造の反射防止層が挙げられる。また、反射防止層を形成する方法としては、反射防止層形成用塗液を防眩層表面に塗布し形成する湿式成膜法による方法と、真空蒸着法やスパッタリング法やCVD法といった真空成膜法により形成する方法に分けられる。
反射防止層として、反射防止層形成塗液を防眩層表面に塗布し、湿式成膜法により低屈折率層単層を形成する方法にあっては、低屈折率層形成用塗液としてバインダマトリックス形成材料と低屈折粒子を含む塗液を用いることができ、このとき、バインダマトリックス中に低屈折粒子が分散した低屈折率層を形成することができる。なお、反射防止層である低屈折率層単層の膜厚(d)は、その膜厚(d)に低屈折率層の屈折率(n)をかけることによって得られる光学膜厚(nd)が可視光の波長の1/4と等しくなるように設計される。
また、反射防止層としては、低屈折率層と高屈折率層の繰り返し構造からなる積層構造を有する反射防止層とすることができる。例えば、防眩層側から順に、高屈折率層として酸化チタン、低屈折率層として酸化ケイ素、高屈折率層として酸化チタン、低屈折率層として酸化ケイ素をスパッタリング法や蒸着方といった真空蒸着法により成膜することにより4層の積層構造の反射防止層とすることもできる。
また、本発明の防眩フィルムにおいて機能層として帯電防止層を設けるにあっては、金属及び金属酸化物等の導電性材料を真空成膜法により成膜し帯電防止層として形成する方法や、金属及び金属酸化物等の導電性材料をバインダマトリックス材料中に分散させた塗液を塗布することにより帯電防止層を形成する方法を用いることができる。
以下に実施例を示す。
・(実施例1)〜(実施例18)、(比較例1)〜(比較例6)
透明基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム製TD−80U)を用いた。塗液として、(表1)、(表2)に示したバインダマトリックス形成材料と粒子Aと粒子Bと溶媒からなる防眩層形成用塗液を用いた。このとき、バインダマトリックス形成材料と溶媒は、(実施例1)〜(実施例18)、(比較例1)〜(比較例6)で同じものを用い、粒子A、粒子Bの材料、屈折率、平均粒径、重量部を変化させた。
Figure 2009122490
Figure 2009122490
そしてダイコーター塗布装置を用いトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、塗膜を得た。得られた塗膜に対し、乾燥をおこない塗膜に含まれる溶媒を除去し、その後、高圧水銀灯を用いて酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJ/cmの紫外線照射により、塗膜を硬化させ、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
このとき、粒子A、粒子Bの平均粒径は、いずれも、光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000 島津製作所製)を用いて測定した。また、粒子A、粒子Bの屈折率はベッケ線検出法(液浸法)により測定した。また、バインダマトリックスの屈折率(n)は、粒子A及び粒子Bを除いた形で、バインダマトリックス材料を塗布、乾燥、紫外線硬化させたものを用い、ベッケ線検出法(液浸法)により測定した。また、防眩層の平均膜厚(H(μm))は電子マイクロメーター(アンリツ製K351C)により測定した。
(表3)に、(実施例1)〜(実施例18)、(比較例1)〜(比較例6)における、防眩層の平均膜厚H(μm)、|n−n|、|n−n|、粒子Bの平均粒径r(μm)|n−n|×w×H、(|n−n|×w+|n−n|×w)×H、w+w、r/Hを示した。
Figure 2009122490
・(実施例19)〜(実施例36)、(比較例7)〜(比較例12)
透明基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム製TD−80U)を用いた。塗液として、(表4)、(表5)に示したバインダマトリックス形成材料と粒子A1と粒子A2と粒子Bと溶媒からなる防眩層形成用塗液を用いた。このとき、バインダマトリックス形成材料と溶媒は、(実施例19)〜(実施例36)、(比較例7)〜(比較例12)で同じものを用い、粒子A1、粒子A2、粒子Bの材料、屈折率、平均粒径、重量部を変化させた。このとき、粒子A1と粒子A2は、平均粒子径の大きい方を粒子A1とした。
Figure 2009122490
Figure 2009122490
そしてダイコーター塗布装置を用いトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、塗膜を得た。得られた塗膜に対し、乾燥をおこない塗膜に含まれる溶媒を除去し、その後、高圧水銀灯を用いて酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJ/cmの紫外線照射により、塗膜を硬化させ、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
このとき、粒子A1、粒子A2、粒子Bの平均粒径は、いずれも、光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000 島津製作所製)を用いて測定した。また、粒子A1、粒子A2、粒子Bの屈折率はベッケ線検出法(液浸法)により測定した。また、バインダマトリックスの屈折率(n)は、粒子A及び粒子Bを除いた形で、バインダマトリックス材料を塗布、乾燥、紫外線硬化させたものを用い、ベッケ線検出法(液浸法)により測定した。また、防眩層の平均膜厚(H(μm))は電子マイクロメーター(アンリツ製K351C)により測定した。
(表6)に、(実施例19)〜(実施例36)、(比較例7)〜(比較例12)における、防眩層の平均膜厚H(μm)、|nA1−n|、|nA2−n|、|n−n|、粒子Bの平均粒径r(μm)|n−n|×w×H、(|nA1−n|×wA1+|nA2−n|×wA2+|n−n|×w)×H、wA1+wA2+w、rA1/Hを示した。
Figure 2009122490
・防眩フィルムの評価
得られた防眩フィルムについて、以下の方法で、防眩フィルムに外光が映りこんだ際にその外光の像が不鮮明であるか否か(「防眩性」)、防眩フィルムが色補正効果を有するか否か(「色補正」)、防眩フィルム自体が白っぽくないか否か(「白化」)、防眩フィルムを備える液晶表示装置において表示した画像がチラチラする現象が発生するか否か(「ギラツキ」)、防眩フィルムに蛍光灯の照明が映りこんだ際に防眩フィルムが白茶けるか否か(「白ボケ」)、防眩フィルムの防眩層表面を擦った際に擦り跡や傷などが発生するか否か(「耐擦傷性」)の評価をおこなった。以下に、その評価方法の詳細を示す。
・「防眩性」
実施例及び比較例において得られた防眩フィルムを黒色のプラスティック板に粘着剤を介して貼り付けた状態で、蛍光灯などが映りこんだ像の鮮明さを以下の基準に従い目視評価した。
「二重丸印」・・蛍光灯の像が全く気にならない
「丸印」・・・・蛍光灯の像が確認されるものの気にならない
「バツ印」・・・蛍光灯の像が鮮明であり気になる
・「色補正」
TN型液晶表示装置イMitsubishi社製Diamondcrysta RDT175LMに実施例及び比較例において得られた防眩フィルムを粘着剤を介して貼り付けたものと貼り付けていないものを、特に外光を映りこませないで、JIS X 9204:2004に示された15種のカラー画像を表示し目視で比較評価した。任意の斜め方向から視認して、以下の基準に従い評価した。
「二重丸印」・・色補正の効果が高いことが確認できる
「丸印」・・・・色補正の効果は「二重丸印」と比較して少ないが、確認できる
「バツ印」・・・色補正の効果が確認できない
・「白化」
実施例及び比較例において得られた防眩フィルムを粘着剤を介して黒色のプラスティック板に貼り付けた状態で、特に外光を映りこませないで、防眩フィルム自体の白さを目視で以下の基準に従い評価した。
「二重丸印」・・防眩フィルム自体の白さを全く感じない
「丸印」・・・・防眩フィルム自体の白さは少し確認できるものの気にならない
「バツ印」・・・防眩フィルム自体の白さを感じ気になる
・「ギラツキ」
蛍光灯を内蔵したライトテーブル上に150ppiのパターンを有するブラックマトリックス(BM)ガラス基板を配置し、その上に、実施例及び比較例において得られた防眩性色補正フィルムを貼り合わせたガラス基板を配置し、真上より目視にて防眩フィルムのギラツキを以下の基準に従い評価した。
「二重丸印」・・ギラツキを全く感じない
「丸印」・・・・ギラツキ少し確認できるものの気にならない
「バツ印」・・・ギラツキを感じ気になる
・「白ボケ」
実施例及び比較例において得られた防眩フィルムを粘着剤を介して黒色のプラスティック板に貼り付けた状態で、蛍光灯を映りこませ、防眩フィルムの光の拡散具合を目視で以下の基準に従い評価した。
「二重丸印」・・蛍光灯の光の拡散による広っぽさを感じない
「丸印」・・・・蛍光灯の光の拡散による白っぽさを確認できるものの気にならない
「バツ印」・・・蛍光灯の光が強く拡散され、白っぽさをかんじる
・「耐擦傷性」
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムを、スチールウール(#0000)を用い500g/cmの荷重をかけ10往復擦り、擦り跡やキズなどによる外観の変化を目視で以下の基準に従い評価した。
「二重丸印」・・擦った前後で外観の変化がまったく確認されない
「丸印」・・・・擦った前後で外観の変化は確認されるものの目立たない
「バツ印」・・・擦った前後で外観の変化が目立つ
(表7)に、(実施例1)〜(実施例18)、(比較例1)〜(比較例6)で得られた防眩フィルムにおける評価結果を示す。また、(表8)に、(実施例19)〜(実施例36)、(比較例7)〜(比較例12)で得られた防眩フィルムにおける評価結果を示す。
Figure 2009122490
Figure 2009122490

図1は本発明の防眩フィルムの断面模式図である。 図2は本発明の別の態様の防眩フィルムの断面模式図である。 図3は本発明の別の態様の防眩フィルムの断面模式図である。 図4は本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶ディスプレイである。 図5は本発明のダイコーター塗布装置の模式図である。
符号の説明
1 防眩フィルム
11 透明基材
12 防眩層
120 バインダマトリックス
12A 粒子A
12A1 粒子A1
12A2 粒子A2
12B 粒子B
粒子Aの平均粒子径
A1 粒子A1の平均粒子径
A2 粒子A2の平均粒子径
粒子Bの平均粒子径
H 防眩層の平均膜厚
12 機能層
2 偏光板
21 透明基材
22 透明基材
23 偏光層
3 液晶セル
41 透明基材
42 透明基材
43 偏光層
5 バックライトユニット
30 ダイヘッド
31 配管
32 塗液タンク
33 送液ポンプ
35 回転ロール

Claims (6)

  1. 透明基材上にバインダマトリックス及び粒子Aと粒子Bを含む防眩層を備える防眩フィルムであって、
    粒子Aの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)との屈折率差(|n−n|)が0.060以下であり、且つ、
    粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)が0.080以上0.300以下であり、粒子Bの平均粒子径(r(μm))が0.5μm以上5.0μm以下であり、且つ、
    前記粒子Bの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)が0.15以上15.0以下の範囲内であることを特徴とする防眩フィルム。
  2. 前記粒子Bの屈折率(n)とバインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に、前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))及び防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値(|n−n|×w×H)が10.0以上15.0以下の範囲内であることを特徴とする防眩フィルム。
  3. 前記粒子Aの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))を乗じた値(|n−n|×w)と、前記粒子Bの屈折率(n)と前記バインダマトリックスの屈折率(n)の屈折率差(|n−n|)に前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))を乗じた値(|n−n|×w)との合計に防眩層の平均膜厚(H(μm))を乗じた値[(|n−n|×w+|n−n|×w)×H]が2.0以上30.0以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防眩フィルム。
  4. 前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Aの含有量(w(重量部))と前記防眩層中におけるバインダマトリックス100重量部に対する粒子Bの含有量(w(重量部))の合計(w+w)が、5重量部以上40重量部以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防眩フィルム。
  5. 前記粒子Aの平均粒子径(r(μm))を防眩層の平均膜厚(H(μm))で除した値(r/H)が、0.20以上0.90以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防眩フィルム。
  6. 観察者側から順に、請求項1乃至5のいずれかに記載の防眩フィルム、偏光板、ツイストネマッチック型(TN型)型若しくは垂直配向型(VA型)液晶セル、偏光板、バックライトユニットをこの順に備えることを特徴とする透過型液晶表示装置。
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