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JP2009113226A - 金属補強中空構造板 - Google Patents

金属補強中空構造板 Download PDF

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JP2009113226A
JP2009113226A JP2007285777A JP2007285777A JP2009113226A JP 2009113226 A JP2009113226 A JP 2009113226A JP 2007285777 A JP2007285777 A JP 2007285777A JP 2007285777 A JP2007285777 A JP 2007285777A JP 2009113226 A JP2009113226 A JP 2009113226A
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JP2007285777A
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Akihiro Iwai
章浩 岩井
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Ube Exsymo Co Ltd
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Ube Nitto Kasei Co Ltd
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Abstract

【課題】軽量で且つ剛性が高く、特に耐熱荷重特性に優れた金属補強中空構造板を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板の厚み方向に所定間隔で補強用金属板を挿入してなる金属補強中空構造板であって、該金属補強中空構造板は、80℃雰囲気下において、TD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプルを、全外周に幅12mmの受け部を有する700mm×500mm大の矩形状枠に載置し、サンプル中央の直径80mmの部分に30kgを2時間負荷した場合の撓みが5mm以下である金属補強中空構造板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、軽量で且つ剛性が高く、特に耐熱荷重特性が良好な金属補強中空構造板に関する。
従来において、自動車用フロアリッドなど剛性が要求される場合においては、ブロー成形したフロアリッドの補強に使用される補強材は、円形、角形、三角形、楕円形等の形状をもった筒状をしている。これらの形状の補強材は全ての方向に対して剛性があり、フロアリッドの補強性能上からは問題はない。しかし自動車用フロアリッドの場合、厚み方向の剛性が十分であれば良く、水平方向の剛性は余り要求されないことから、H型構造の厚み方向に剛性を発揮できる補強材を使用することが提案されている(特許文献1)。
しかし、特許文献1で提案されているプラスチック製中空構造体は、補強用リンフォース(補強材)の少なくとも一方を固定するための規制壁を設ける必要があり、補強材の本数等が限定されるため、設計された対象の用途に限定される。
一方、自動車用トランクボード、デッキボード、サイドボード等には、製造数量やコスト等を勘案して、専用品としてブロー成形をすることなく既に成形された既製の中空構造板を二次成形して使用される場合がある。
縦横の強度差が極めて小さいプラスチックダンボールとして、円柱状の独立状空気室(以下、「中空凸部」と称する。)を形成した中空構造板が知られている。この構造板は、熱可塑性樹脂シートを減圧成形することによって中空凸部を形成し、さらに表面材としてのライナー部を貼り合わせて得られる。
しかしながら、この種の中空凸部を有するプラスチック構造板は、方向性による物性差は極めて小さいが、中空凸部(突起体)が円柱であり、且つ中空突起体の一つ一つの大きさが比較的大きいことから、一定の単位重量(目付け)内では、突起体の壁部がフィルム化し、圧縮、曲げ等に対する強度を維持できなくなる。ライナー部間の間隔である製品厚みが増せばその傾向は顕著となる。また、この問題を解決するため、フィルムの肉厚を増すと、当然単位重量が嵩み、軽量性が損なわれる。
そこで、一対の樹脂シートにそれぞれ規則的に配置された複数の円錐台形状の中空凸状体を突設するとともに、この中空凸状体の凸部同士を突合わせて溶着させてなる中間部材と、この中間部材の両面に任意のシートをラミネートした、軽量性、剛性、圧縮特性、意匠性に優れた中空構造板が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この中空構造板の具体的製造方法として、本出願人は特許文献3で、二枚の熱可塑性樹脂シートを減圧チャンバ内に導入し、上下一対の外周部に規則的にピンを突出した成形ローラの周面にそれぞれの熱可塑性樹脂シートを吸着させて、各樹脂シートに多数の中空凸部を形成するとともに、中空凸部の端面同士を熱融着する方法を提案している。中空凸部の端面同士が熱融着された状態で、引取りローラで引取ることで一体化された中間体を得ることができ、この中間体の両面に任意のシート材をラミネートすることにより、更に様々な特性が付与できる。
また、特許文献4では、シート材の表面にさらに板紙などを貼り合わせた、軽量性、剛性、耐熱性に優れた中空構造板中空構造板が提案されているが、伸縮性に乏しいため、任意の立体的形状を付与するべく、二次成形加工を行うことが困難であり、自動車等の部材に利用する場合、デザインに制約を与え、設計の自由度を制限するという問題がある。
しかし、上記特許文献で提案されている熱可塑性樹脂を使用した中空構造板では、耐熱性に問題があって、使用温度が80℃程度では、機械的強度や剛性が低下し、撓んだり、塑性変形するなど、実用上の問題があった。
特開2006−123389号公報 特開2000−326430号公報 WO2003/080326公報パンフレット 特開2007−168200号公報
本発明は、上記従来の中空構造板の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、軽量で且つ剛性が高く、特に耐熱曲げ特性に優れた金属補強中空構造板を提供することにある。
本発明者らは、上記の従来技術の問題点を解決するため鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板の厚み方向に所定間隔で補強用金属板を挿入し、所定の測定条件下での撓み量を制御することで上記目的が達成されることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板の厚み方向に、所定間隔で補強用金属板を挿入してなる金属補強中空構造板であって、80℃雰囲気下において、TD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプルを、700mm×500mm大で、上端縁の全周に幅12mmの受け部を有する矩形状枠に載置し、該構造板サンプル中央の直径80mmの円形部分に30kgを2時間負荷した場合の撓みが5mm以下であることを特徴とする金属補強中空構造板、
(2)芯材及び表面材を構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である前記(1)記載の金属補強中空構造板、
(3)芯材を構成する熱可塑性樹脂シートに突設された隣接する中空錐台状の凸部列の下底部間の隙間において、矩形状補強用金属板を表面材と略垂直に設けてなる前記(1)又は(2)に記載の金属補強中空構造板、
(4)芯材の中空錐台状凸部が中空円錐台状凸部であって、下底部直径4〜8mm、上底部直径2〜4mm、高さ5〜13mm、隣接する円錐台状下底部の隙間間隔1.5〜5mm、シート厚さ0.3〜0.7mm、円錐台状凸部の立ち上げ角度が45〜80度で、目付けが3000g/m2以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の金属補強中空構造板、及び
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属補強中空構造板を二次成形してなる成形体、
を提供するものである。
本発明の熱可塑性樹脂製中空構造板は、軽量で且つ剛性が高く、特に耐熱曲げ特性に優れた金属補強中空構造板とすることができる。
また、本発明の金属補強中空構造板を、金型プレス成形法等の二次成形加工を施すことによって、軽量で且つ剛性が高く、特に耐熱曲げ特性に優れた所定の形状の物品を得ることができる。
本発明の金属補強中空構造板は、熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板の厚み方向に、所定間隔で補強用金属板を挿入してなる金属補強中空構造板であって、80℃雰囲気下において、TD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプルを、700mm×500mm大で、上端縁の全周に幅12mmの受け部を有する矩形状枠に載置し、該構造板サンプル中央の直径80mmの円形部分に30kgを2時間負荷した場合の撓みが5mm以下であることを特徴とする。
本発明の中空構造板に用い得る芯材は、熱可塑性樹脂シートに多数突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着されたものであって、本出願人によるWO2003/080326号パンフレットに開示された中空構造板の製造方法によって製造することができ、「ツインコーン(登録商標)」の商品名で市販されている中空構造板の中間体である。
本発明において、中空錘台状とは、中空円錐台状又は中空角錐台状をいい、これらのいずれであってもよい。
以下に、本発明の中空構造板の実施形態について、凸部が円錐台状の場合について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態における中空構造板を示す概略断面図である。
図1(a)に示す金属補強中空構造板10は、熱可塑性樹脂シートからなる2枚の中空突起体シート1a、1bの凸部頂点同士を融着により貼り合わせて構成した芯材1の両面に表面材2a、2bを貼り合わせて構成した中空構造板の中空部空間に所定の間隔で補強金属板3を、該中空構造板の厚み方向に挿入したものである。
中空突起体シート1a、1bに用い得る熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂が、中空突起体シートを形成しやすく、コスト面、物性、耐低温性、耐熱性等の特性とのバランス等の観点から好ましい。
中空突起体シートの剛性を高める目的で、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維等のフィラーを副材料として添加できる。フィラーを配合する場合は、コスト面、成形性、取り扱い性等とのバランスを考慮すると、添加量は総重量に対してタルクの場合は5〜30質量%、炭酸カルシウムの場合は20質量%程度以下とするのが好ましい。
さらに、前記フィラーの他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤等を必要に応じて添加もしてもよい。
本発明の中空構造板10の芯材1を構成する中空突起体シートについて更に詳しく説明する。
図2(a)に示す中空突起体シート1aは、複数の凸部13が中空突起体シートベース面の一方の面に規則的に設けられ、下底側が開口した中空円錐台状をなすものであって、この実施の形態においては、本体部12の長手方向に沿って所定の間隔ごとに凸部13を一列に成形ローラの回転方向即ちMD方向に設けて凸部列14を構成し、このような凸部列14を中空突起体シートベース面12のTD(幅)方向に所定の間隔ごとに複数列設けて構成している。なお、凸部の形状は、中空角錐台状(図示省略)であってもよい。以下、中空円錐台状の凸部のものにより説明する。
各凸部13は、内面側に中空突起体シートベース面12の他方の面(下面)すなわち下底側に開口する凹部15を有する中空状をなすものであって、外周面が先端から根元にかけて直径が次第に増大するテーパー面の円錐台状に形成され、かつ、各凸部13は、同一形状、大きさに形成されている。
各凹部15は、内面が先端(最深部)から根元(開口端部)にかけて次第に直径が増大するテーパー面の円錐形状の空間に形成されている。各凹部15は、同一形状、大きさに形成されている。
各凸部13のテーパー角度及び各凹部内面15の立ち上げ角度θ〔図2(b)に示す〕は、45〜80°の範囲内とし、好ましくは50〜70°の範囲内とする。立ち上げ角度が45°未満であると、下底面積を一定とした場合上底面積が小さくなるので、相対する中空突起体シートの凸部同士を突き合わせて熱融着する際、接着面積が小さくなり、得られた中空構造板に荷重を掛けた際に、接着部が剥がれ易く、十分な耐圧強度が得られない。
立ち上げ角度θを80°以上とすると、凸部壁面の厚みが薄くフィルム状となり、芯材としての十分な耐圧強度が得られない。
また、各凸部13の下底部直径は4〜8mm、上底部直径2〜4mm、隣接する円錐台状下底部の隙間間隔は1.5〜5mmであることが好ましい。隣接する円錐台状下底部の隙間間隔が、3mm以上となると、耐圧性が不足しやすくなる。凸部の高さは、5〜13mmであれば、芯材の中空突起体シートとして、耐圧性が確保できる。
本発明において、隣接する円錐台状下底部の隙間間隔は、補強金属板の厚みと密接に関連する。すなわち、凸部において、隣接する凸部列間の円錐台状下底部の隙間間隔cが1.5〜3mmであることが好ましい。隙間間隔cが1.5mm未満では、挿入する補強用金属板が1.5mm未満となって、金属補強中空構造板の耐熱剛性が不足し、5mmを超えると、補強用金属板も5mmを超えるものが必要となって、金属補強中空構造板の重量が増し、軽量の特徴が減殺される。なお、凸部列間の円錐台状下底部の隙間間隔を広くして、当該広い隙間間隔に、厚みの薄い金属補強板を挿入して挟持することは、金属補強板が傾斜したり、動いたりして補強強化が充分に発現されない場合があるので、好ましくない。
なお、隣接する凸部列間の円錐台状下底部の隙間間隔cは必ずしも、MD方向に平行な凸部列間の隙間のみならず、図2(a)にB−B'、C−C'として示す方向に平行な隙間をも意味する。なぜなら、これらの方向に補強用金属板を挿入して補強することができるからである。
本体部12の厚みは、0.3〜0.7mmが好ましい。本体部12の厚みを0.3mmよりも薄くすると、成形機により成形して複数の凸部13を形成した場合に、各凸部13がフィルム状態で十分な剛性が得られなくなるので、中空構造板の芯材の中空突起体シートとしての耐圧性が不足し、凸部が破壊してしまう。
本発明の中空構造板としての芯材1は、上記の中空突起体シート1a、1bを2枚同時に成形し、凸部13を熱融着して製造され、前述の如く芯材1は、例えば、WO2003/080326号パンフレットに記載の製造方法により得ることができる。なお、その寸法形状は、全体厚みは、基本的には一方の中空突起体シートの2倍ものが用いられる。
2枚の中空突起体シートは、必ずしも同一寸法あるいは、同一材質のものを用いる必要はなく、異なる寸法、異なる材質のものを組合せてもよい。しかし、中空構造板として、平面性を要求される場合は、2枚の中空突起体シートに、同一寸法あるいは、同一材質のものを用いると、厚み方向の中立軸に対して、対称になって、反りが生ずることが少ないので、好ましい。
一方、本発明の中空構造板において、芯材1の両面に貼り合わせる熱可塑性樹脂シートからなる表面材2に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂が、芯材との相溶性があり熱融着が可能であること、コスト面、物性、耐低温性、耐熱性等の特性とのバランス等に優れる等の観点から好ましい。
また、特に、高い耐熱性や剛性を求められる場合は、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂シートで形成することができ、特に、ガラス繊維強化ポリプロピレンが好ましい。ガラス繊維の混合率は、表面材に対して5〜30質量%の範囲が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。5質量%未満では、耐熱性向上の効果が得られず、30質量%を超えると、伸びが小さくなり、Tダイからシート状に押出し、中間体に貼り合せる前に、溶融状態のシートが切断するなどのトラブルを生じたり、中間体と表面材の接着力が低下するなどの
不具合が生じる。
芯材と表面材の貼り合わせは、芯材を中央に連続的に供給し、その上下に設置されたTダイから表面材をシート状に溶融押出しし、少なくとも芯材側又は表面材側のいずれかの接触面が溶融軟化状態として接触させ、表面材側より温調可能なロールを用いて圧着することにより行うことができる。芯材の表面は、熱板や熱風を用いて予熱し、溶融軟化状の表面材と接触させ圧着することで、より高い接着力を得ることができる。
本発明の金属補強中空構造板に用いる補強用金属板は、曲げ弾性率の高い金属から選択されるが、材質としては、コスト等の観点から、鉄、鋼鉄、アルミニウム、銅合金等を挙げることができ、特に物性とコストのバランスから、鉄、鋼鉄、アルミニウムが好ましい。
図1(b)に示すように、補強用金属板3の断面形状は、厚みtが、前記の隣接する凸部列の円錐台状下底部の隙間間隔cと略等しい1.5〜5mmとし、高さhが、5〜13mmあることが好ましい。補強用金属板hの高さは張り合わせた2つの凸部の高さ、すなわち、中間体の厚みXから上下の中間体基材シートの厚みx1、x2を差し引いた寸法として、5〜13mm程度とすることが、金属補強中空構造板の実用的用途との関係から一般的である。
なお、表面板を厚肉とする場合や、中間体シートの厚みを厚くして円錐台状下底部の隙間間隔cを比較的広くとる場合には、図3に示すように断面形状がH型の金属補強板4としてもよい。
また、補強金属板の高さhは、曲げ荷重における撓み量に対して、h3で逆比例するので、撓みを小さくするためには、要求される金属補強中空構造板において、なるべくhを大きくすることが望ましい。
本発明の金属補強中空構造板は、耐熱時における耐撓み性の観点から、80℃雰囲気下において、図4に示すようにTD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプル10'を、700mm×500mm×高さ250mmで、上端縁の全周に幅12mmの受け部を有する矩形状枠に載置し、該構造板サンプル中央の直径80mmの円形部分に30kgを負荷した場合の撓みが5mm以下でなければならない。
この撓みが5mmを超えると、自動車のラゲッジボードの芯材等として用いた場合に、80℃で許容される撓み量である5mmを満足することができない。
80℃雰囲気下での撓みは、図4に示すような状態で、恒温槽中にセットし、サンプル中央の直径80mmの円形部分に30kgの鉄製錘を負荷し、80℃で2時間経過後の中央部の撓み量を金尺により測定して求めた。
なお、本発明の金属補強中空構造板において、MD方向とは、中間体の芯材を製造する際に、成形機により連続的に製造される方向及び、芯材に貼り合わされる表面材が供給される方向をいい、TD方向とは、MD方向に直交する横断方向をいうものとする。
上記金属補強中空構造板の寸法形状において、MD方向を500mm側とするのは、この方向に補強用金属板を挿入できる中空錐台状下底部間隙間が平行に存在し、この隙間を利用して、撓みを最小に抑えるためである。すなわち、この撓み量のテストにおいては、矩形状枠を支点とし、中央部に荷重する3点曲げテストと近似しており、撓み量は支点間距離lの3乗に比例することから、より短い支点間距離、すなわち、500mm側に補強用金属板を挿入して、撓みをより少なくせんとするものである。このように、500mm側に補強用金属板を挿入することによって、700mm側に使用する場合よりも、金属補強中空構造板の重量を軽減でき、かつ、撓みを最小とすることができる。
本発明の金属補強中空構造板は、さらに、表面に繊維シート等を貼り合わせた後、あるいは貼り合せと同時に金型プレス成形法等の二次成形加工によって屈曲部、湾曲部などを有する所定の物品形状に賦型して、車両のラゲージボード、トランクリッドなどに利用できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
耐熱(荷重)性能試験:図4に示すように、上端縁の全周に幅12mmの受け部を有する700mm×500mm大の矩形状枠31からなり、少なくとも一方の側面に空気流通用の孔32を有する測定用治具30を恒温槽内にセットし、当該測定治具にTD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプルを載置し、サンプル中央の直径80mmの円形部分に10、20、30、40、50kgの鉄製錘を負荷し、80℃で2時間経過後の中央部の撓み量を金尺により測定した。
常温(荷重)性能試験:前記耐熱性能試験に用いたものと同じ測定治具を、23℃、60RH%の恒温恒湿室中で、同様にサンプル中央の直径80mmの部分に10、20、30、40、50kgの鉄製錘を負荷し、2時間経過後の中央部の撓み量を金尺により測定した。
中空構造板の製造
芯材用の熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー製、E601、ポリプロピレンブロックコポリマー、MI=0.7g/10分、曲げ弾性率 1,300Mpa)90質量%に、タルク含有率70質量%のマスターバッチ(竹原化学工業製、MAX2070T)のフィラーを10質量%添加し、ドライブレンドしたものを主原料とした。
前記原料を平行に配置された2台の溶融押出機に供給し、各々のTダイより幅1360mm、厚み1.0mmの溶融樹脂シート状で押出し、真空チャンバ内に回転可能に配置された上下一対のエンボスローラの各周面に溶融樹脂シートを真空吸着させ、エンボスローラを回転させることにより、エンボスローラに突設されたピン形状に応じて樹脂シートに規則的に配置された多数の筒状突起体を有するシート状物を得、両エンボスローラの接線位置で、中空突起体の先端部分を熱融着して一体化し、厚み12mm、目付け2000g/m2の芯材を得た。芯材を構成する片面の中間体成形用のエンボスローラには、金属製突起体(凸部)先端径2mm、根元径6mm、突起体根元部間隔2mm、突起体高さ4.5mmのものを用いた。なお、片面の中間体は、中間体の突起は、中空円錐台状であって、突起の配置が千鳥格子状、中空円錐台の先端部径がφ2mm、基部径がφ6mm、凸部の隙間間隔が2mm、円錐台の高さが5.50mmであり、シート部の厚さが0.75mm、突起もしくはその近傍における最薄部が0.45mmのものである。
さらに、この芯材の表裏両面に、前記芯材用と同じポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー製、E601、ポリプロピレンブロックコポリマー、MI=0.7g/10分、曲げ弾性率 1,300Mpa)90質量%に、タルク含有率70質量%のマスターバッチ(竹原化学工業製、MAX2070T)のフィラーを10質量%添加し、ドライブレンドした原料をTダイから、片面の目付けが750g/m2となるように、シート状に押出して、130℃に温調されたロールで圧着し、冷却ロールを通過させて、常温まで冷却させて製品幅1220mmの中空構造板を得た。
得られた中空構造板は、板厚み13.8mm、総目付け3500g/m2である。
また、前記同様の方法で芯材及び表面板の目付けを低下させて、総目付け1500g/m2、総目付け2500g/m2の中空構造板を得た。
実施例1及び2
総目付け3500g/m2の中空構造板からMD方向500mm、TD方向700mmのサンプルを準備した。また、補強用金属板(リンフォース)として、厚み2.3mm×高さ11mm×長さ500mmの鉄板を準備した。
厚み2.3mmの前記補強用鉄板を図3に示す様にTD方向に140mm間隔で4本用いたものを実施例1とし、117mm間隔で5本用いたものを実施例2として、耐熱性能試験を行った。結果を表1に示す。なお、補強用鉄板の厚みは2.3mmと中空構造板の凸部の隙間間隔2mmよりも厚いが、凸部根元の厚み部分を若干変形させて挿入した。このようにすることにより、補強用鉄板が中空構造板の凸部の隙間に密接し、補強用鉄板を安定して挟持できた。
なお、以下の実施例及び比較例において、補強金属板の使用本数nと使用間隔yの関係を、y=〔700/(n+1)〕mm として、補強金属板を配置した。
比較例1〜3
実施例1と同じ総目付け3500g/m2の中空構造板を用い、実施例1と同じ補強用金属板を用いない場合を比較例1、補強用金属板が2本の場合を比較例2、3本の場合を比較例3とし、前記実施例と同様に耐熱性能試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009113226
表1の結果より、鉄製の補強金属板を4本又は5本使用すれば、80℃で30kg荷重
2時間後の撓みが5mm以下の基準を満足するが、補強金属板が3本以下の比較例では、撓みが大となって基準を満足できない。
比較例4、5
補強金属板として上記の厚み2.3mm×高さ11mm×長さ500mmを5本使用し、中空構造板の総目付けを変更してその影響及び、常温と80℃での荷重と撓み量の関係を検討した。
実施例1、の金属補強中空構造板の常温における荷重と撓み量(常温性能)、及び比較例1の金属補強板がない場合、補強金属板として上記の厚み2.3mm×高さ11mm×長さ500mmを5本使用し中空構造板の総目付けを2500g/m2、1500g/m2とした場合の常温性能及び耐熱性能を併せて表2に示す。
Figure 2009113226
表2の結果より、80℃で30kg荷重後の撓みを5mm以下にするためには、中空構造板の目付けが、3250g/m2以上、より好ましくは3500g/m2以上であることが好ましい。
比較例6及び実施例3
総目付け3500g/m2の中空構造板を用い、補強金属板として厚み2.0mm×高さ11mm×長さ500mmのアルミニウムを3本使用した比較例6及び同じアルミニウムを5本使用した実施例3について、常温と80℃での荷重と撓み量の関係を検討した。
鉄製補強金属板を3本使用した比較例3と共に表3に示す。
Figure 2009113226
補強金属板に厚み2.0mm×高さ11mm×長さ500mmのアルミニウムを使用した場合は、5本使用しないと80℃、30kgの耐熱性能を満足しない。これは、曲げ弾性係数が、鉄よりもアルミニウムが低くいためである。また、アルミは比重が鉄よりも軽く軽量化は可能であるが、コスト高となる傾向にある。
本発明の金属補強中空構造板は、自動車のラゲージボード、トランクリッドなどの芯材として利用できる。
本発明の金属補強中空構造板の部分断面説明図である。 芯材を構成する中空円錐台状凸部を有する中空突起体シートの一例の構造を示す、(a)上面側斜視図、(b)凸部の構造を示すA−A'断面矢視図、(c)下面側斜視図である。 H型補強用金属板を挿入した金属補強中空構造板の部分断面説明図である。 撓み量の測定方法の説明図である。
符号の説明
1 芯材
1a、1b 中空突起体シート(中間体)
2、2a、2b 表面材
3、4 補強用金属板
10 金属補強中空構造板
12 中空突起体シートベース面
13 下底側が開口した中空円錐台状凸部(凸部)
14 凸部列
15 開口部
30 撓み量測定治具
31 矩形状枠
32 空気流通孔
θ 立ち上げ角度
W 荷重錘
c 凸部間間隙

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板の厚み方向に、所定間隔で補強用金属板を挿入してなる金属補強中空構造板であって、80℃雰囲気下において、TD方向700mm×MD方向500mmの大きさの金属補強中空構造板サンプルを、700mm×500mm大で、上端縁の全周に幅12mmの受け部を有する矩形状枠に載置し、該構造板サンプル中央の直径80mmの円形部分に30kgを2時間負荷した場合の撓みが5mm以下であることを特徴とする金属補強中空構造板。
  2. 芯材及び表面材を構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1記載の金属補強中空構造板。
  3. 芯材を構成する熱可塑性樹脂シートに突設された隣接する中空錐台状の凸部列の下底部間の隙間において、矩形状補強用金属板を表面材と略垂直に設けてなる請求項1又は2に記載の金属補強中空構造板。
  4. 芯材の中空錐台状凸部が中空円錐台状凸部であって、下底部直径4〜8mm、上底部直径2〜4mm、高さ5〜13mm、隣接する円錐台状下底部の隙間間隔1.5〜5mm、シート厚さ0.3〜0.7mm、円錐台状凸部の立ち上げ角度が45〜80度で、目付けが3000g/m2以上である請求項1〜3のいずれかに記載の金属補強中空構造板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属補強中空構造板を二次成形してなる成形体。
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